JP4712922B2 - Dvdオーディオ再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、DVD(Digital Versatile Disc)の再生装置に関し、更に詳しくは、ASV(Audio Still Video)を従来とは異なる方法で管理しているDVDオーディオ再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル動画像信号とディジタル・オーディオ信号等を光ディスクに記録するためのDVD規格が、DVDフォーラムによって提唱されている。DVDフォーラムとは、DVD規格に従ったハードウェアおよびソフトウェアを提供することを意図し、その目的のために集合した内外の企業群である。DVD規格は、読み出し専用ディスクの物理構造を規定するパート1、読み出し専用ディスクの論理構造とファイルシステムとを規定するパート2、パート1とパート2との内容に従って定義された光ディスクにディジタル動画像信号とそれに付随するディジタル・オーディオ信号等を記録するフォーマットを規定するパート3などから構成される。パート3は、通常、DVDビデオ規格と称される。DVDビデオ規格に基づく読み出し専用光ディスクと再生機器とは、既に、製造・販売が行われている。
【0003】
しかし、現行のDVDビデオ規格において用いられているオーディオ規格によって得られる音声では、オーディオ・データの圧縮・解凍の際に音質の劣化が生じているので、更に上質な音声を提供できる規格が求められていた。これに応えて、現在、DVDフォーラム内では、現行の規格に基づく場合よりも高品質な音声を提供するディジタル・オーディオおよびマルチチャンネル・オーディオ情報を、現行のものと同じ光ディスク媒体上に記録するフォーマットを規定する新たなDVD規格が、提唱されている。これは、DVDオーディオ規格と称される。
【0004】
DVDオーディオ規格によると、主たるオーディオ情報のフォーマットが定義されているだけでなく、更に、この主たるオーディオ情報に付随して、静止画や文字等から成る補助情報であるオーディオ・スティル・ビデオ(ASV)情報を記録することができる。ASV情報は、スティル・ピクチャと呼ばれるMPEG圧縮された静止画と、サブピクチャと呼ばれるビットマップによる静止画と、サブピクチャをユーザ操作用メニュー画面やボタンとして機能させるためのハイライト情報との3種類のデータを含む。従って、ASV情報を再生する際の最小単位であるASVは、図1に示すように、スティル・ピクチャ、サブピクチャ、ハイライトの3種類のパケットの組み合わせから構成される。
【0005】
ASV再生機能を有する(この機能を有するかどうかはオプショナルである)DVDオーディオ・ディスクの再生装置は、主たるオーディオ情報の再生に同期して、規格で定められた同期タイミングでASV情報を再生する機構を設ける必要がある。各ASVの再生時には、ASV内に含まれるこれら3種類の情報を合成した画像をディスプレイに表示する。
【0006】
図2には、ASVの1再生単位を再生した例が示されている。この場合、スティル・ピクチャの自然画像(山の絵)の上に、サブピクチャによる「次へ」および「前へ」という操作ボタンが配置されており、この画面上の操作ボタンはハイライト情報によって特定のユーザ操作(例えば、リモコン上の特定のボタン)と結びつけられ、ユーザが操作を行った場合に画面上の操作ボタンの色を変化させることができる。
【0007】
DVDオーディオ・ディスクの中にはオーディオ情報が曲目ごとにトラックとして記録される。各オーディオ・トラックは、そのトラックに対応する複数のASVを持つことができる。特定のオーディオ・トラックと対応するASV群をASVU(Audio Still Video Unit)と呼ぶ。DVDオーディオの規格では、ASVUのサイズは、最大2MBと定められている。
【0008】
図3に、オーディオ・トラックとASVUとの対応の例が示されている。各ASVUは、それぞれが、特定のオーディオ・トラック番号と対応付けられ、オーディオ・トラックの再生時には、該当トラックに対応するASVU内の各ASVを、指定したタイミングで再生することが要求される。この様子が、図4に示されている。
【0009】
ASVU内の各ASVを再生する順番と再生タイミングとをディスク製造者があらかじめ指定し、手順をディスク内に記録しておくことができる。その場合、再生装置は、上記手順をあらかじめメモリに読み込み、その手順に従ってASVを再生する。また、ユーザの操作によって各ASVの再生タイミングを決定することも可能である。この場合は、ユーザの操作に従ってASVを再生する。
【0010】
このようなASVの再生に対応するためには、ASVU内に含まれるすべてのASVを管理し、任意のASVを任意のタイミングで再生する機能が必要である。DVDオーディオ・ディスクにおいては、ディスク内のすべてのASVの記録位置が、ディスクの内のアドレス・テーブルとして記録される。ASV再生装置はこのアドレス・テーブルを参照して必要なASVにアクセスを行う。
【0011】
次に、図5には、DVDオーディオ・ディスク内で、オーディオ・トラックとASV情報とが、物理的に異なる位置に配置されている様子が示されている。オーディオ・トラック上の主たるオーディオ情報とそれとは物理的に離れたASV情報との両者を同期させて同時再生するために、DVDオーディオ規格では、オーディオ・トラック再生時には、そのトラックに対応するASVUを先行して読み出し、メモリに保持しておくよう定めている。これにより、オーディオ・トラックをディスクから連続的に読み出しながら再生し、同時に、ASV情報をメモリから読み出して同期再生することができる。
【0012】
DVDオーディオ規格では、上述の条件を満たしながら主たるオーディオ情報とASVU情報とを同期させて再生するための1つのモデルとして、システム・ターゲット・デコーダを提示している。図6には、このシステム・ターゲット・デコーダ・モデルが示されている。
【0013】
DVDオーディオ・ディスク601から読み出されたデータは、エラー訂正/復調部602において、DVDフォーマットに基づくデータ復調とエラー訂正が行われる。オーディオ・トラックの再生前に、当該トラックに対応するASVU領域をディスクから読み出し、その領域内の全ASVデータをASVUバッファ603に格納する。
【0014】
その後で、オーディオ・トラックの再生が開始される。オーディオ・トラックは、音声データとリアルタイム文字情報(Real time Information = RTI)とから構成されるため、第1の分離器613においてそれぞれの情報に分離され、オーディオおよびRTIバッファ14、15とオーディオおよびRTIデコーダ16、17とを経由して出力される。
【0015】
オーディオ・トラックの再生と同期して、ASVの再生が行われる。ASV再生制御部618、ディスク製造者が定めたASV再生手順またはユーザ操作によるASV再生手順に従って、ASVUバッファ603から特定のASVを読み出す。ASVUバッファ603内の各ASVの位置は、あらかじめディスク601から読み出したASVアドレス・テーブルによって参照可能である。ASVUバッファ603から読み出されたASVは、第2の分離器604においてスティルピクチャ、サブピクチャ、ハイライトの各情報に分離され、それぞれのバッファ606、607、608に格納された後、それぞれのデコーダ609、610、611によって再生される。ASV再生制御部618は、これらのバッファおよびデコーダを制御し、適切な再生タイミングで各データが出力されるよう調整を行う。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
DVDオーディオ規格において提案されている上述のモデルでは、オーディオ・トラックを再生する前に、ASVU全体をメモリ(ASVUバッファ603)に格納しておくことが前提である。これは、既に述べたように、オーディオ・トラック上では主たるオーディオ情報とは物理的に離れた位置に存在しているASV情報を、主たるオーディオ情報と同期して再生するための手法である。しかし、この従来の手法による場合には、再生中にASV単位で読み出した後、再度データ種類別の再生用メモリに再び格納することになり、同一のASVデータに対してメモリを二重に利用するためメモリの利用効率が悪い。
【0017】
実際の再生装置においては、これらのバッファは、それぞれが独立のメモリ素子として存在しているのではなく、1つのDRAM素子内のアドレスを分割することによって複数の領域を設け、それぞれの領域を上述のバッファとして用いるのが通常である。その場合に、1つのメモリ素子内の領域間でデータ転送を行うと、転送中はこのメモリ素子を他の回路から利用できないため、システム全体のメモリ利用効率が下がり、システム全体としてのデータ処理量が低下する問題がある。
【0018】
また、図6のターゲット・デコーダ・モデルの構成では、オーディオ・トラック用の第1の分離器613とASV用の第2の分離器604とは、類似した回路構成を有するのであるが、両者は同時に動作する必要があるため、1つの回路を共有して用いることはできず、2つの回路を設けることが要求される。
【0019】
本発明は、DVDオーディオ規格において提案されているモデルが有するこれらの問題を解決することを目的とする。本発明は、具体的には、ASV情報が従来よりも効率的に管理され再生されるDVDオーディオ再生装置を提供することを目的とする。
【0020】
本発明によると、DVDオーディオ・ディスクから読み出され復調されたオーディオ・トラックとASVUとを再生する際に、オーディオ・トラックに対応するASVUを先行して読み出してバッファにいったん保持しておき、バッファから読み出されるASV情報と再生されるオーディオ・トラックとを同期させて出力するDVDオーディオ再生装置であって、ASVUは、このASVUを構成するデータの種類別に分離した状態でバッファに格納されるDVDオーディオ再生装置が提供される。
【0021】
更に、本発明によると、ASVUを構成するデータの種類別に分離した状態でバッファに格納することによって、このバッファへの格納を分離(デマルチプレクス)回路の後段に移動させ、前記オーディオ・トラックに含まれる情報の分離と前記ASVUに含まれるASV情報の分離とを、1つの分離回路で行っているDVDオーディオ再生装置が提供される。
【0022】
【発明の実施の態様】
図7には、本発明によるASVU再生機構の構成が示されている。この新たな構成の要点は、図6のターゲット・デコーダ・モデルのASVUバッファ603を分離器の後段に移動させ、ASV入力バッファ705として一体化した点である。また、2つ設けられていた分離器604、613が不要になり、1つの分離器704として構成されている。
【0023】
一体化されたASV入力バッファ705には、ASVU内の全ASVがスティルピクチャ、サブピクチャ、ハイライトに分離された状態で格納される。図6に示した従来のASV入力バッファ605は、再生前のASV1個分のデータを格納するものであったが、本発明による図7のASV入力バッファ705は、ASVU内の全ASVのデータを格納するため、従来のASVUバッファ603と同様、2MBの大きさを必要とする。
【0024】
オーディオ・トラックが再生される際に、ASV再生制御部718は、ASV入力バッファ705内の各領域706、707、708から、指定されたASVを構成するスティルピクチャ、サブピクチャおよびハイライト情報を読み出し、各デコーダ709、710、711から再生する。この場合に、本発明によるこの構成によると、ディスク701から読み出されたASVデータは、ASV入力バッファに一度だけ格納された後で再生されている。
【0025】
図6に示した従来型のモデルでは、特定のASVをバッファから読み出するためには、ディスクから読み出したASVアドレス・テーブルをそのまま参照することでASVUバッファ内の各ASV位置を知ることが可能であった。これは、ASVアドレス・テーブルが、ASVUの先頭アドレスから各ASVへの相対アドレスとして示されるためである。
【0026】
これに対して図7の構成では、各ASV内のデータは、分離器4によって分離された後で別々に保持されるため、あらかじめASV内の各データの位置を記録しておく必要がある。ASV再生制御部718は、分離後のASVデータをASVバッファ705内の各領域706、707、708に書き込む際に、各ASVのスティルピクチャ、サブピクチャおよびハイライトの記録アドレスを控えておき、アドレス・テーブルとして保持する。ASV再生手順に従って特定のASVを再生する際には、ASV再生制御部718は、アドレス・テーブルから、当該ASVを構成する各要素(スティルピクチャ、サブピクチャ、ハイライト)のアドレスを読み出し、各データを読み出して各デコーダに出力する。
【0027】
この構成では、オーディオ・トラック分離とASV分離とは別々の時間に行なわれるので、オーディオ用とASV用とにそれぞれ分離器を用意する必要がなく、単一の分離器を共用することが可能となる。
【0028】
図8には、本発明によるASV再生機能を有するDVDオーディオ再生装置800の全体的な制御の態様が示されている。DVDオーディオ再生装置800では、全体制御部823によって各部が制御されており、DVDオーディオ・ディスク801から読み出したオーディオおよびASVU情報を再生して、音声および映像信号として外部に出力している。
【0029】
全体制御部823は、ユーザの「再生」、「停止」等のボタン等による操作に応答して、再生装置800の各部の制御を行い、所望の動作を行わせる。一般に、全体制御部823は、マイクロコンピュータで実現する場合が多い。
【0030】
DVDオーディオ・ディスク801には、主たる音声情報であるオーディオ・トラックと画像等のサブ情報であるASVとの他に、ディスクの種別を示す情報やディスクに収録されているオーディオ・トラックの開始/終了アドレス、各オーディオ・トラックとASVの対応を示す情報、ASVの再生タイミング情報など、制御用の情報が記録されている。これらの制御情報は、オーディオ・トラックの再生に先立って、または再生中の必要な時点でディスクから読み出す必要がある。
【0031】
トラッキング/回転制御部803はディスクの回転速度やディスクから情報を読み出すピックアップの位置等を制御し、全体制御部823から指定されたアドレスのデータをDVDディスク801から取り出す。エラー訂正/復調部802は、DVDディスク801から読み出したデータを受取り、DVD規格で定められたフォーマットに従って、エラー訂正とデータの復調とを行う。全体制御部823はディスクからのデータ読み出しとエラー訂正との状況をモニタし、指定したアドレスのデータが復調されない場合や、訂正不可能なエラーが発生した場合には、トラッキング/回転制御部803とエラー訂正/復調部802を制御して再度読み出しを行う場合がある。
【0032】
外部からの振動やノイズによって一時的な読み出しエラーが発生した場合は、読み出しを繰り返すことによって解決する場合もある。ディスクに傷や欠陥がある場合など、読み出しを複数回繰り返してもエラーが解決しない場合は、例えば、エラー箇所をスキップして適切な再生を行うなど、所定のエラー処理を行う。エラー訂正/復調部802から出力される復調後のデータは、切り替え器820、821とオーディオ・トラック・バッファ812とを経由して分離器804に入力される。切り替え器820、821は、オーディオ・トラック読み出し中は再生データがオーディオ・トラック・バッファ812を経由し、ASV情報読み出し中はバッファ812を回避するように、全体制御部823によって制御される。オーディオ・トラック・バッファ812は、オーディオ・トラックの読み出し中に復調/エラー訂正部802から間欠的に供給されるデータを一時的に保持し、分離器804以降へのオーディオ・データ供給を円滑に行うために設ける。
【0033】
オーディオ再生中に、ディスク読み出しエラーに起因する再読み出し等が生じてデータ供給が滞ると、再生音が途切れる等の問題が発生することがあるが、このオーディオ・トラック・バッファ812によって、データの連続供給が保証される。ASV情報は一旦メモリに全て読み込み、メモリから再生を行うため、ディスクからのデータ転送を円滑に行うためのバッファは不要である。
【0034】
次に、図9を参照すると、ディスク内の所定アドレスのデータを読み出して復調する手順を含む、図8のDVDオーディオ再生装置における再生動作の各ステップが示されている。ユーザがDVDオーディオ・ディスク801を再生装置に装着する(ステップ901)と、全体制御部823はディスク上の所定の位置に記録された制御情報を読み出し、再生可能なディスクであることを確認する(ステップ902)。次に、ディスク上の所定の位置に記録されている各トラックの開始/終了アドレス等の制御情報を読み出し、再生に必要な情報を自身のメモリ824に保持しておく(ステップ903)。この時点で、装着されたDVDオーディオ・ディスクの再生準備が整い、ユーザによる再生のための操作を受け付けが可能となる。
【0035】
ユーザがボタン操作等の手段によって「再生」の指示を出し、全体制御部823がこれを受け付けると、全体制御部823は再生すべきオーディオ・トラックに対応するASVUの有無と、そのASVUの位置とを調べる(ステップ904)。この判定にはディスク内の所定の場所の制御情報を用いるが、ディスク装着時にあらかじめ全トラックについて一括して行っておいてもよいし、各々のトラックごとにトラック再生直前に行ってもよい。
【0036】
再生すべきオーディオ・トラックに対応するASVUが存在する場合には、全体制御部823は、オーディオ・トラックの再生に先立って該当するASVUをディスクから読み出す(ステップ905)。DVDディスク801から読み出され、復調されたASVUは、切り替え器820、821によってオーディオ・トラック・バッファ812を回避して分離器804に入力される(ステップ906)。分離器804では、ASVU内の情報が、種類別にスティル・ピクチャ、サブピクチャおよびハイライトの3種類に分離され、ASV入力バッファ805内に設けた各領域であるスティル・ピクチャ・バッファ806、サブピクチャ・バッファ807およびハイライト・バッファ808に格納される(ステップ907)。このとき、ASV再生制御部818は、各バッファ806、807、808内の各ASVの位置を特定できる情報をアドレス・テーブルとして作成し、ASVアドレス・テーブル819に保持しておく。ASV再生制御部はこのテーブルによって、分離された状態でASVU内の全ASVが保持されているASV入力バッファ805から特定のASVを読み出し、再構築することができる。
【0037】
このようにして再生すべきオーディオ・トラックに対応するASVUの読み出し、分離、ASV入力バッファ805への保持が終了すると、オーディオ・トラックの再生が開始される(ステップ908)。全体制御部823は、再生すべきオーディオ・トラックのディスク内のアドレスをメモリ824から取得して、DVDオーディオ・ディスク801からオーディオ・トラックを再生する。エラー訂正/復調されたオーディオ・データは、切り替え器820、821によってオーディオ・トラック・バッファを経由し、分離器804に入力される(ステップ909)。
【0038】
分離器804では、オーディオ・トラックに含まれるオーディオ情報とリアルタイム・テキスト情報との2種類の情報が分離され(ステップ910)、各々のバッファ814、815を経由して、各々のデコーダ816、817から再生される(ステップ911)。ここで、オーディオ・バッファ914とRTIバッファ915とは、各々のデコーダ816、817の処理単位によって必要とされるバッファである。各々のバッファ814、815からの読み出しタイミングと各々のデコーダ816、817の動作タイミングとは、オーディオ再生制御部822によって制御される。オーディオ・トラックの再生に伴って、あらかじめ全体制御部がディスクから制御情報として読み込んでおいたASVの再生順序と再生タイミングとに基づき、ASV再生制御部818がASVバッファ805からASVU内の各ASVを再生していく。この時、ユーザ操作によって再生順とタイミングとを決定することもできる。
【0039】
ASV再生制御部818は、ASVアドレステーブル819を参照して、再生すべきASVをASV入力バッファ805内の各バッファ領域806、807、808から読み出し、各デコーダ809、810、811に入力する。このとき、各デコーダ809、810、811の遅延を考慮し、最終的な画像出力が指定のタイミングで得られるように各バッファ806、807、808の読み出しと各デコーダ809、810、811の動作とを制御する必要がある。復号されたスティル・ピクチャ、サブピクチャおよびハイライト情報と、オーディオと同時に復号されたリアルタイムテキスト情報とは合成器824において1枚の画像として合成され、映像出力される。
【0040】
図8では、全体制御部823、ASV制御部818、オーディオ再生制御部822を別個のものとして示し、説明してきたが、これらは密接に連携動作するため、単体の制御部として置き換えてもよい。また必要があれば、制御部をさらに分割してもよい。
【0041】
また、ここではオーディオと同時に復号化されたリアルタイム・テキスト情報をASV情報と合成してひとつの映像出力を得る例を示したが、これらを別々の映像出力として出力してもよい。リアルタイム・テキスト情報は文字だけを含むので、文字表示専用のディスプレイを設けてもよい。
【0042】
【発明の効果】
従来技術のように一度ASVUバッファに格納された後にASV入力バッファに格納されてから再生される手順と比較すると、本発明によれば、処理の簡略化と高速化が実現され、メモリの削減を図ることも可能である。すなわち、ASVU再生機能を保有するDVDオーディオ再生装置において、従来は、ASVU全体を保持するメモリを設けた上で、ASVUから分離したビデオ情報、サブピクチャ情報、ハイライト情報を各々保持するメモリを設けていたが、これらのメモリを共有化することができ、メモリ容量の削減による回路規模縮小と消費電力の低減とが可能である。
【0043】
本発明によれば、メモリ容量の削減に加えて、メモリへのアクセス時間が削減できる。単一のメモリ素子内をアドレスによって領域分割し、各々のメモリ領域を複数の回路が時分割で利用する場合が一般的に考えられるが、その場合、メモリがASV処理のために占有される時間は短縮され、ASV以外の用途でメモリを使用可能な時間が増大する。このため、DVD再生装置全体のデータ処理効率の向上が可能となり、より大量のデータを処理することができる。また、処理データ量を同一とする場合はメモリアクセス速度を低下させることができ、消費電力の削減が可能である。また、従来個別に設ける必要があったオーディオ情報用のビットストリーム分離器とASVU情報用のビットストリーム分離器を共有化でき、回路規模と消費電力を削減可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ASVの1単位のデータ構成を示す
【図2】図1のASVの1単位を再生した画像の例を示す。
【図3】オーディオ・トラックとASVUとの対応を示す。
【図4】ASVが、オーディオと同期して再生される態様を示す。
【図5】DVDディスク内のASVとオーディオ・トラックとの配置の例を示す。
【図6】DVDオーディオ規格において提案されているターゲット・デコーダ・モデルによるASV再生の機構を示す。
【図7】本発明によるASV再生の機構を示す。
【図8】本発明によるASV再生機構を含むDVDオーディオ再生装置の全体の概略を示す図である。
【図9】本発明によるASV再生の手順を示す流れ図である。
Claims (1)
- DVDオーディオ再生装置であって、
DVDオーディオ・ディスクから読み出されたオーディオ・トラック情報及びオーディオ・スティル・ビデオ(ASV)情報を受け取り、オーディオ・トラック情報をオーディオ情報及びリアルタイム情報に分離するとともに、ASV情報をスティル・ピクチャ情報、サブピクチャ情報及びハイライト情報に分離する分離手段と、
分離手段によってオーディオ・トラック情報から分離されたオーディオ情報及びリアルタイム情報をそれぞれ分離された状態で格納するオーディオ入力バッファと、
分離手段によってASV情報から分離されたスティル・ピクチャ情報、サブピクチャ情報及びハイライト情報をそれぞれ分離された状態で格納するASVバッファと、
オーディオ入力バッファから読み出されたオーディオ情報及びリアルタイム情報をそれぞれデコードするデコーダと、ASVバッファから読み出されたスティル・ピクチャ情報、サブピクチャ情報及びハイライト情報をそれぞれデコードするデコーダとからなるデコーダ群と、
DVDオーディオ・ディスクに記憶された制御情報を読み出して、再生すべきオーディオ・トラックに対応するオーディオ・スティル・ビデオ・ユニット(ASVU)が存在するか否かを検出し、存在する場合に、ASVUをDVDオーディオ・ディスクから読み出して分離手段に提供し、次いで、オーディオ・トラック情報をDVDオーディオ・ディスクから読み出して分離手段に提供するように制御する全体制御手段と、
分離された状態で格納されたスティル・ピクチャ情報、サブピクチャ情報及びハイライト情報の記憶アドレスを保持するアドレス・テーブルを備え、オーディオ・トラックのオーディオ情報を再生するときに、対応するスティル・ピクチャ情報、サブピクチャ情報及びハイライト情報の記憶アドレスをアドレス・テーブルから検索し、該検索された記憶アドレスからそれぞれスティル・ピクチャ情報、サブピクチャ情報及びハイライト情報を読み出してそれぞれに対応するデコーダに供給するASV再生制御手段と
を備えていることを特徴とするDVDオーディオ再生装置。
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