JP4712539B2 - 研磨パッド - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハ、ガラス、セラミックス、ディスク基板などの表面を研磨するのに用いられる研磨パッドに関する。
現在、半導体デバイスの製造工程の一つである半導体ウェハ表面の平坦化工程などでは、研磨パッドとスラリーを用いた研磨が主流である。
図10は、かかる研磨装置の概略構成図である。定盤1の表面に取付けられた研磨パッド2には、研磨用スラリー3がスラリー供給装置4から連続的に供給される。例えば、半導体ウェハなどの被研磨物5は、研磨ヘッド6に、バッキングフィルム7を介して保持される。研磨ヘッド6に荷重が加えられることによって、被研磨物5は、研磨パッド2に押し付けられる。
研磨パッド2上に供給される研磨用スラリー3は、研磨パッド2上を広がって被研磨物5に到達する。定盤1と研磨ヘッド6とは、矢符Aで示されるように同方向に回転して相対的に移動し、研磨パッド2と被研磨物5との間に研磨用スラリー3が侵入して研磨が行われる。
かかる表面研磨では、被研磨物5が圧接されている研磨パッド2の表面への研磨用スラリー3の回り込みを良くし、研磨用スラリー3を適度に保持する一方、被研磨物5や研磨パッド2の削り屑を、余剰の研磨用スラリー3と共に効率的に排出して、研磨レートを向上させるとともに、被研磨物5の被研磨面の傷つきを防止する等の目的で、研磨パッド2の表面に種々の溝加工を施したものがある。(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−150332号公報
上記特許文献1には、図11の平面図に示すように、被研磨物5を研磨する研磨面である表面に、複数の溝8が格子状に形成された研磨パッド9が開示されている。
かかる研磨パッド9では、格子状の複数の溝8によって研磨パッド9の表面における研磨用スラリー3の供給が確保されるので、研磨レートが向上するものの、図12の平面図および図13の断面図に示すように、研磨中において、荷重が加えられて沈み込んだ状態で回転している被研磨物5の周縁5aが、格子状の溝8の壁8aに衝突して過剰に研磨されて、いわゆる、面ダレが生じるという課題がある。
ここで、「面ダレ」とは、被研磨物端部が過剰に研磨され、または、研磨されないことによって生じる被研磨物端部の形状変化であり、ロールオフ、フチダレ、ダブオフ、スキージャンプといった慣用表現を全て含むものである。
かかる面ダレを低減するために、図14の平面図に示すように、格子状ではなく、溝10を正六角形状に交差させ、正六角形の一辺を構成する直線状の溝10の長さを、図11の格子を構成する直線状の溝8の長さよりも短くした研磨パッド11がある。この研磨パッド11では、直線状の溝の部分が、図11の研磨パッド9に比べて極めて短いので、直線状の溝の壁に、被研磨物5の周縁5aが衝突する確率が低くなるとともに、溝10が斜めに交差する箇所が多いので、荷重を加えられる被研磨物5が、複数の溝10を跨ぐように位置してその沈み込みも少なくなり、沈み込んだ被研磨物5の周縁5aが、溝10の壁に衝突する度合いも軽減されることになる。
このように正六角形状に溝10を交差させた研磨パッド11では、格子状に交差させた研磨パッド9に比べて、面ダレが低減されることになる。
しかしながら、格子状の研磨パッド9では、溝8が直交して交差しているので、交差部分を挟んで溝8が直線状に連続するのに対して、正六角形状の研磨パッド11では、120°の角度で溝10が交差しているために、交差部分を挟んで直線状に連続することができず、このため、格子状の研磨パッド9に比べて、交差部分における研磨用スラリーの流れが悪くなり、研磨レートが低下してしまうという課題がある。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであって、研磨レートを低下させることなく、面ダレを低減した研磨パッドを提供することを目的とする。
(1)本発明の研磨パッドは、被研磨物を研磨する研磨面に溝が形成されてなる研磨パッドであって、前記溝は、平面形状が波の形状の溝の複数を交差させたものであって、かつ、前記波の形状の仮想の振動中心が、前記研磨面を複数の矩形の仮想領域に区画するものである。
波は、山と谷とが連続した連続波であるのが好ましく、例えば、正弦波や余弦波であってもよい。
仮想の振動の中心とは、波の形状の溝の前記波に、仮想的に振動の中心を想定した場合の振動の中心をいい、この振動の中心から波の山の最大変位点または谷の最大変位点までの距離、すなわち、山の高さまたは谷の深さが波の振幅となる。
仮想領域とは、波の形状の複数の溝の前記波の仮想の振動の中心によって、研磨面上に仮想的に区画される領域をいう。この仮想領域は、平面形状が正方形であるのが好ましいが、長方形であってもよい。
波の形状の複数の溝は、直角に交差するのが好ましいが、斜めに交差してもよい。
研磨面に形成される溝は、必ずしも研磨面の全面に形成されなくてもよい。
本発明によると、研磨面に形成されている溝が波の形状であるので、直線状の溝に比べて、被研磨物の周縁が溝の壁に衝突するのが低減されることになり、面ダレを改善できる一方、波の形状の溝が交差している部分では、交差部分を挟んで溝が波状に連続することになり、これによって、研磨用スラリーが波状の溝に沿って円滑に流れることになり、正六角形状に溝を交差させる従来例に比べて研磨レートが向上する。
(2)本発明の研磨パッドの好ましい実施形態では、前記波の形状の隣り合う山の最大変位点同士または谷の最大変位点同士を結ぶ仮想線を底辺とし、前記底辺の両端と、前記底辺に対向する谷の最大変位点または山の最大変位点をそれぞれ結んで形成される仮想三角形において、前記底辺の一端の角度をθ、前記一端の角に対向する一辺の長さをL、前記被研磨物の直径をD、前記溝の幅をWとしたときに、
L<(1/cosθ)×(D−W)/4
であって、かつ、θ≧30°である、あるいは、前記波の形状の隣り合う山の最大変位点同士または谷の最大変位点同士を結ぶ仮想線を底辺とし、前記底辺の両端と、前記底辺に対向する谷の最大変位点または山の最大変位点をそれぞれ結んで形成される仮想三角形において、前記底辺の一端の角度をθ、前記一端の角に対向する一辺の長さをL、前記被研磨物の直径をD、前記溝の幅をWとしたときに、
L<(1/cosθ)×(D−W)/3
であって、かつ、θ≧30°である。
一端の角度θは、45°未満であるのが好ましい。
谷の最大変位点または山の最大変位点とは、波の振動中心から最も変位した点をいい、谷の底または山の頂点をいう。
前記一辺の長さLは、波の形状における波長を規定できるので、この波の形状の複数の溝によって実際に分割される領域(以下「実分割領域」という)の大きさを規定することができるものである。この一辺の長さLを、被研磨物の直径Dを用いて上記不等式で規定することによって、荷重が加えられる被研磨物が、一つの実分割領域内に位置して実分割領域単位で沈み込むのをできるだけ回避し、すなわち、被研磨物が、複数の実分割領域に跨って位置するようにしてその沈み込みを低減し、これによって、面ダレを一層改善することができる。
(3)本発明の研磨パッドの他の実施形態では、前記波が三角波であって、前記仮想の振動の中心に代えて、前記三角波の各辺の中点を結ぶ仮想線としている。
三角波は、二等辺の三角波であるのが好ましい。
三角波の山または谷の屈曲部分には丸みを持たせてもよい。
この実施形態によると、研磨面に形成されている溝が三角波状であるので、格子状の溝に比べて、直線状の溝部分が短くなって被研磨物の周縁が溝の壁に衝突するのが低減されることになり、面ダレを改善できる一方、三角波状の溝が交差している部分では、交差部分を挟んで溝を直線状に連続させることができ、これによって、研磨用スラリーが三角波状の溝に沿って円滑に流れることになり、正六角形状に溝を交差させる従来例に比べて研磨レートが向上する。
(4)上記(3)の実施形態では、前記三角波の隣合う山の最大変位点同士または谷の最大変位点同士を結ぶ仮想線が、前記仮想線を底辺とする三角波の一辺と成す角度をθ、前記一辺の長さをL、前記被研磨物の直径をD、前記溝の幅をWとしたときに、
L<(1/cosθ)×(D−W)/4
であって、かつ、θ≧30°としてもよい、あるいは、前記三角波の隣合う山の最大変位点同士または谷の最大変位点同士を結ぶ仮想線が、前記仮想線を底辺とする三角波の一辺と成す角度をθ、前記一辺の長さをL、前記被研磨物の直径をD、前記溝の幅をWとしたときに、
L<(1/cosθ)×(D−W)/3
であって、かつ、θ≧30°としてもよい。
この一辺の長さLは、三角波の一辺の長さであるから、三角波状の複数の溝によって実際に分割される実分割領域の大きさを規定することができるものである。この長さLを、被研磨物の直径Dを用いて上記不等式で規定することによって、荷重が加えられる被研磨物が、一つの実分割領域内に位置して実分割領域単位で沈み込むのをできるだけ回避し、すなわち、被研磨物が、複数の実分割領域に跨って位置するようにしてその沈み込みを低減し、これによって、面ダレを一層改善することができる。
(5)本発明の研磨パッドの他の実施形態では、前記矩形の仮想領域に代えて、矩形を除く多角形の仮想領域としてもよい。
この実施形態によると、研磨面に形成されている溝が波の形状であるので、直線状の溝に比べて、被研磨物の周縁が溝の壁に衝突するのが低減されることになり、面ダレを改善できる一方、波の形状の溝が交差している部分では、交差部分を挟んで溝が波状に連続することになり、これによって、研磨用スラリーが波状の溝に沿って円滑に流れることになり、正六角形状に溝を交差させる従来例に比べて研磨レートが向上する。
(6)上記(5)の実施形態では、前記多角形を正六角形としてもよい。
本発明によれば、研磨面に形成されている溝が波の形状であるので、直線状の溝に比べて、被研磨物の周縁が溝の壁に衝突するのが低減されることになり、面ダレを改善できる一方、波の形状の溝を交差させるので、交差部分を挟んで溝が波状に連続することになり、六角形状に直線状の溝が交差する従来例に比べて、研磨用スラリーが円滑に流れ、研磨レートが向上する。
以下、図面によって本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施の形態に係る研磨パッドを示す図であり、同図(a)は平面図であり、同図(b)はその一部拡大図である。
この実施の形態の研磨パッド12は、例えば、上述の図10に示されるような研磨装置の定盤1の表面に取付けられて半導体ウェハやガラス等の被研磨物5の研磨に用いられるものである。
この研磨パッド12は、円板状であって、被研磨物5を研磨する研磨面となる表面には、平面形状が三角波状の複数の溝13が加工形成されている。この実施形態では、溝13の断面形状は矩形としており、研磨パッド12は、例えば、ポリウレタン等の樹脂からなる。
この実施の形態では、研磨レートを維持しながら、面ダレを低減するために、次のように構成している。
すなわち、この研磨パッド12の研磨面には、図1(b)に示すように、三角波状の複数の溝13を、三角波の各辺の中点を結ぶ仮想線S1が、研磨面を複数の矩形、この実施形態では、正方形の仮想領域14に区画するように交差されて形成されている。
ここで、仮想領域14とは、三角波状の複数の溝13によって実際に分割される実分割領域ではなく、仮想線S1によって仮想的に区画される領域をいう。図1では、斜線を施して実分割領域18を代表的に示している。
各実分割領域18は、研磨パッド12の周端部分を除いて、三角波状の上下左右の4本の溝13によって、大略正方形にそれぞれ分割されており、各実分割領域8は、研磨パッド12の周端部分を除いて、同一の平面形状となっている。
この実施形態では、荷重が加えられる被研磨物5が一つの実分割領域18内に位置して、実分割領域18単位で沈み込んでしまうのをできるだけ避ける、すなわち、被研磨物5が、複数の実分割領域18に跨って位置するように、溝13の三角波の形状を次のように規定している。
先ず、実分割領域18の上下左右は、少なくとも二つの山または谷を有する三角波でそれぞれ分割されるようにしている。つまり、実分割領域18に対応する正方形の仮想領域14の一辺が、少なくとも二つの山または谷を有する三角波で構成される。
正方形の仮想領域14の一辺を、一つの山または谷を有する三角波で構成したとすると、実分割領域18が矩形となってしまい、上述の図11の研磨パッド9と同じ格子状になってしまう。
そこで、この実施形態では、正方形の仮想領域14の一辺を、二つの山また谷を有する三角波で構成している。
図2は、正方形の仮想領域14の一辺の長さLを、二つの山を有する三角波状の溝13で構成した状態を説明するための図である。
ここで、三角波の隣合う谷の最大変位点P1同士を結ぶ仮想線S2が、この仮想線S2を底辺とする三角波の一辺と成す角度をθ、前記一辺の長さをLとすると、Lcosθが、底辺S2の1/2の長さとなる。
したがって、正方形の仮想領域14の一辺の長さLは、
=4Lcosθ
となる。
そこで、この実施形態では、この一辺の長さLが、被研磨物5の直径Dから溝13の幅Wを差し引いた値よりも小さくなるように下記のように規定している。
D−W>4Lcosθ ……(1)
これによって、図1(b)の破線で示すように、被研磨物5が、一つの実分割領域18内に位置して実分割領域18単位で沈み込んでしまうのを回避できることになる。
すなわち、上述の図11に示される格子状に溝8が形成された研磨パッド9あるいは図14の正六角形状に溝10が形成された研磨パッド11では、被研磨物5のサイズによっては、図11(b)あるいは図14(b)の仮想線でそれぞれ示すように、被研磨物5が、格子状あるいは正六角形状にそれぞれ分割された一つの分割領域内に位置して分割領域単位で沈み込み、被研磨物5の周縁5aが、周囲の溝8あるいは溝10の壁に衝突して研磨されるのに対して、この実施形態によれば、被研磨物5が一つの実分割領域18内に位置して実分割領域18単位で沈み込んで研磨されるといったことがない。
上記(1)式を、三角波の一辺の長さLを規定するように変形すると、下記のようになる。
L<(1/cosθ)×(D−W)/4 ……(2)
ここで、角度θは、30°以上であり、45°未満であるのが好ましい。
この角度θが、30°未満になると、三角波の高さが低くなって、直線状の溝に近くなり、面ダレの低減効果が十分に発揮されないことになる。逆に、角度θが、45°以上になると、三角波の山あるいは谷の屈曲部分の角度が鋭角となって、研磨用スラリーの円滑な流れが阻害される。
図3は、上述の図12に対応する平面図である。この実施形態の研磨パッド12は、研磨面に形成されている溝13が三角波状であるので、従来の研磨パッドに比べて、直線状の部分が極めて短くなるとともに、被研磨物5が一つの実分割領域18内に位置することなく、図3に示すように、被研磨物5の周縁5aが溝13を跨って位置しやすくなるので、被研磨物5の周縁5aが溝13の壁に衝突するのが低減されることになり、面ダレを改善することができる。
しかも、三角波状の溝13は、各辺の部分で直交するように交差しているので、交差部分を挟んで溝13が直線状に連続することになり、これによって、研磨用スラリーが三角波状の溝13に沿って円滑に流れ、六角形状に直線状の溝が交差する従来例に比べて研磨レートが向上する。
この実施形態では、正方形の仮想領域14の一辺が、少なくとも二つの山または谷を有する三角波で構成されたけれども、本発明の他の実施形態として、正方形の仮想領域14の一辺が、少なくとも一つ半の山または谷を有する三角波で構成されるようにしてもよく、この場合には、上記(1)式あるいは(2)式における「4」が、「3」となる。
なお、三角波状の溝13の山または谷の屈曲部は、図4の平面図に示すように、丸みを持たせるように加工してもよい。
この実施形態では、溝13の断面形状は、矩形であったけれども、V字状、U字状、逆台形状、半円状やその他の形状であってもよい。
また、溝13が形成される研磨パッドは、無発泡構造であってもよいし、独立発泡構造、連続発泡構造であってもよく、あるいは、積層構造であってもよい。
(実施形態2)
図5は、本発明の他の実施の形態に係る研磨パッドを示す図であり、同図(a)は平面図であり、同図(b)はその一部拡大図である。
上述の実施形態では、研磨パッド12の研磨面の溝は、三角波状の複数の溝13を交差させて形成されたのに対して、この実施形態の研磨パッド15は、図5(b)に示すように、平面形状の波の形状の複数の溝16を交差させて形成されている。
この波の形状の複数の溝15は、波の形状の仮想の振動の中心S2が、研磨面を複数の正方形の仮想領域17に区画するように交差されて形成されている。なお、この図5においても、上述の図1と同様に、斜線を施して実分割領域20を示している。
また、上述の図2に対応する図6に示すように、波の形状の隣り合う谷の最大変位点P2同士を結ぶ仮想線S3を底辺とし、前記底辺S3の両端と、前記底辺に対向する山の最大変位点P3をそれぞれ結んで形成される仮想三角形において、底辺S3の一端の角度をθ、前記一端の角に対向する一辺の長さをL、被研磨物5の直径をD、溝の幅をWとしたときに、上述の三角波と同様に、
L<(1/cosθ)×(D−W)/4
とし、上述の実施形態1と同様に、図5(b)の破線で示すように、被研磨物5が、一つの実分割領域20内に位置して実分割領域20単位で沈み込んでしまうのを回避できるようにしている。
また、角度θは、30°以上であり、45°未満であるのが好ましい。
この実施形態の研磨パッド15は、研磨面に形成されている溝16が波状であって、直線状の部分がなく、また、図7の平面図に示すように、被研磨物5が一つの実分割領域20内に位置することなく、被研磨物5の周縁5aが溝16を跨って位置しやすくなるので、被研磨物5の周縁5aが溝16の壁に衝突するのが低減されることになり、面ダレを改善することができる。
以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳細に説明する。
上述の図11および図14に示される格子状および正六角形状の溝を有する発泡ポリウレタン製の各研磨パッドを準備して比較例1,2のサンプルとし、上述の実施形態1,2に対応する三角波状および波状の溝を有する発泡ポリウレタン製の各研磨パッドを準備して実施例1,2のサンプルとした。各サンプルは、直径を200mm、厚みを1.8mmとし、溝幅は2mm、溝ピッチは22mm、溝深さは1.2mmとした。
各サンプルを用いて、2.5インチのガラスディスクを被研磨物として下記の研磨条件で研磨試験を行なった。
研磨条件
・研磨機:MD−200A(ムサシノ電子製)
・研磨圧力:120(g/cm
・研磨時間:30(min)
・ヘッド回転数:110(rpm)
・プラテン回転数:130(rpm)
・スラリー:酸化セリウム
・スラリー流量:50(ml/min)
・スラリー濃度:8(wt%)
なお、プラテンの直径は200mmで、被研磨物の中心位置は、プラテンの中心から50mmの位置であり、線速度は0.68m/sである。
また、被研磨物の面ダレを、Tencor社製P−12接触式段差計を用いて計測した。
研磨試験の結果を、図8および図9に示す。
図8は、比較例1,2および実施例1,2の各サンプルの研磨レートを示す図である。格子状の溝が形成された比較例1は、研磨レートが0.425(μm/min)と良好な値を示したのに対して、正六角形状に溝が形成された比較例2は、研磨レートが0.350(μm/min)と0.4を下回る低い値を示した。
これは、格子状の溝では、溝が直交して交差するので、交差部分を挟んで溝が直線状に連続して研磨用スラリーが流れ易いのに対して、正六角形状の溝では、120°の角度で溝が交差するために、交差部分で直線状に連続することができず、このため、研磨用スラリーの流れが悪くなって研磨レートが低下したものと考えられる。
これに対して、三角波状の溝が形成された実施例1では、研磨レートが0.400(μm/min)であり、波状の溝が形成された実施例2では、研磨レートが0.425(μm/min)と格子状の溝が形成された比較例1と同じ良好な値を示した。すなわち、実施例1,2は、格子状の溝が形成された比較例1に近い、あるいは、同じ研磨レートを示し、正六角形状の溝が形成された比較例2に比べて、研磨レートが向上している。
図9は、比較例1,2および実施例1,2の各サンプルの面ダレを示す図である。格子状の溝が形成された比較例1は、面ダレが2500(Å)であるのに対して、正六角形状に溝が形成された比較例2は、面ダレが1500(Å)と大幅に改善されていることが分かる。
これは、正六角形状の溝の比較例2では、正六角形の一辺を構成する直線状の溝の長さが、比較例1の格子を構成する直線状の溝の長さよりも短いので、直線状の溝の壁に、被研磨物の周縁が衝突する確率が低くなるとともに、溝が斜めに交差する箇所が多いので、荷重を加えられる被研磨物が、複数の溝を跨ぐように位置してその沈み込みも少なくなり、沈み込んだ被研磨物の周縁が、溝の壁に衝突する度合いも軽減されることにより、面ダレが改善されたものと考えられる。
これに対して、三角波状の溝が形成された実施例1では、面ダレが1700(Å)であり、波状の溝が形成された実施例2では、面ダレが1600(Å)である。すなわち、実施例1,2は、正六角形状の溝が形成された比較例2と同等の値を示し、比較例1に比べて、面ダレが大幅に改善されている。
すなわち、図8の研磨レートおよび図9の面ダレの結果から、本発明の実施例1,2は、格子状の溝を有する比較例1と同等の研磨レートを維持しながら、正六角形状の溝を有する比較例2と同等の面ダレの改善効果を有している。
上述の各実施形態では、三角波状の溝13あるいは波状の溝16で区画される仮想領域14,17は、矩形であったけれども、他の実施形態として、各溝によって区画される仮想領域を正六角形、すなわち、図14における研磨パッド11の溝10を、三角波状の溝13あるいは波状の溝16としてもよい。このとき、正六角形の一辺は、3つの線分または一対の山と谷あるいはその整数倍で構成するのが好ましい。
本発明は、半導体ウェハやガラスなどの研磨に有用である。
本発明の実施の形態に係る研磨パッドの平面図である。 図1の溝の形状を説明するための図である。 図1の実施形態の図12に対応する平面図である。 図1の実施形態の他の例の平面図である。 本発明の他の実施形態に係る研磨パッドの平面図である。 図5の溝の形状を説明するための図である。 図5の実施形態の図12に対応する平面図である。 研磨レートの計測結果を示す図である。 面ダレの計測結果を示す図である。 研磨装置の概略構成図である。 従来例の研磨パッドの平面図である。 被研磨物の面ダレを説明するための平面図である。 図12の断面図である。 他の従来例の研磨パッドの平面図である。
符号の説明
2,9,11,12,15 研磨パッド
8,10,13,16 溝
14,17 仮想分割領域
18,20 実分割領域

Claims (8)

  1. 被研磨物を研磨する研磨面に溝が形成されてなる研磨パッドであって、
    前記溝は、平面形状が波の形状の溝の複数を交差させたものであって、かつ、前記波の形状の仮想の振動の中心が、前記研磨面を複数の矩形の仮想領域に区画することを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記波の形状の隣り合う山の最大変位点同士または谷の最大変位点同士を結ぶ仮想線を底辺とし、前記底辺の両端と、前記底辺に対向する谷の最大変位点または山の最大変位点をそれぞれ結んで形成される仮想三角形において、前記底辺の一端の角度をθ、前記一端の角に対向する一辺の長さをL、前記被研磨物の直径をD、前記溝の幅をWとしたときに、
    L<(1/cosθ)×(D−W)/4
    であって、かつ、θ≧30°である請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記波の形状の隣り合う山の最大変位点同士または谷の最大変位点同士を結ぶ仮想線を底辺とし、前記底辺の両端と、前記底辺に対向する谷の最大変位点または山の最大変位点をそれぞれ結んで形成される仮想三角形において、前記底辺の一端の角度をθ、前記一端の角に対向する一辺の長さをL、前記被研磨物の直径をD、前記溝の幅をWとしたときに、
    L<(1/cosθ)×(D−W)/3
    であって、かつ、θ≧30°である請求項1に記載の研磨パッド。
  4. 前記波が三角波であって、前記仮想の振動の中心に代えて、前記三角波の各辺の中点を結ぶ仮想線とした請求項1に記載の研磨パッド。
  5. 前記三角波の隣合う山の最大変位点同士または谷の最大変位点同士を結ぶ仮想線が、前記仮想線を底辺とする三角波の一辺と成す角度をθ、前記一辺の長さをL、前記被研磨物の直径をD、前記溝の幅をWとしたときに、
    L<(1/cosθ)×(D−W)/4
    であって、かつ、θ≧30°である請求項4に記載の研磨パッド。
  6. 前記三角波の隣合う山の最大変位点同士または谷の最大変位点同士を結ぶ仮想線が、前記仮想線を底辺とする三角波の一辺と成す角度をθ、前記一辺の長さをL、前記被研磨物の直径をD、前記溝の幅をWとしたときに、
    L<(1/cosθ)×(D−W)/3
    であって、かつ、θ≧30°である請求項4に記載の研磨パッド。
  7. 前記矩形の仮想領域に代えて、矩形を除く多角形の仮想領域とした請求項1〜6のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  8. 前記多角形が正六角形である請求項7に記載の研磨パッド。
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