JP4709854B2 - 連結部が設けられた、流体製剤を投薬分ずつ投与する装置 - Google Patents

連結部が設けられた、流体製剤を投薬分ずつ投与する装置 Download PDF

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Description

本発明は、流体製剤を投薬分ずつ投与する装置に関する。該装置は、特に、注射ペンの形態であることが好ましい注射装置とすることができる。注射装置は、例えば、糖尿病の治療、成長ホルモン又は骨粗鬆症処方薬の投与にて既知である。かかる装置は、一方にて、正確な投薬分が投与されることを保証し、他方にて、装置は、簡単に且つ便宜に操作できなければならず、この2つの必要条件は、ユーザが自分自身で該当する製剤を投与するとき、特に、重要である。
国際公開明細書01/10484号から既知である注射装置は、ピストンロッドと、駆動部材と、カプラー入力部材及びカプラー出力部材から成る2部材のカプラーとを有する移送及び投薬量設定手段を備えている。駆動部材は、注射装置のケーシングと螺着係合しており且つ、カプラー入力部材を介してカプラー出力部材に連結されている。カプラー出力部材は、ピストンロッドと別の螺着係合状態にある。ピストンロッドは、該ピストンロッドが回転しないよう固定されるようケーシングによって軸方向に且つ直線状に案内される。投薬分を設定するため、ユーザは、駆動部材を回し、次に、この駆動部材は、ケーシングとのその螺着係合のため、ケーシングから基端方向に伸びている。この平行移動と回転運動との組み合わせた動きの間、駆動部材は、カプラー入力部材を従動させる。カプラー入力部材は、該カプラー入力部材が回転しないよう固定されるようカプラー出力部材上を直線状に案内され且つ、駆動部材と共に、ラチェットを形成し、該ラチェットは、駆動部材が一方向に向けてのみカプラー入力部材に対して回転するのを許容する。所望の投薬分が設定されたとき、ユーザは、駆動部材を末端方向にケーシング内に押し込むことにより、その投薬分を吐出する。ケーシングとの螺着係合のため、駆動部材の平行移動の動きは、カプラー入力部材を介してカプラー出力部材まで伝達される回転運動と重ね合わされる。カプラー出力部材の回転運動は、ピストンロッドを前進させ、従って製剤を吐出することになる。しかし、設定する間、所望の投薬分を上回ったならば、駆動部材は、その最大投薬分に相応する位置まで回転させなければならないため、過度に多量に設定された投薬分を修正することは面倒である。駆動部材の平行移動の動きと回転運動とが組み合わさった動きが行われる間、従動されるカプラー入力部材は、駆動部材がその最大投薬分の位置になるとき、カプラー出力部材の平行移動ストッパに対して押す。駆動部材を更に引っ張ると、ラチェットは、解放され、駆動部材とカプラー入力部材とから成る装置は、正確な投薬分を設定するため動かして戻すことができる。修正のため、駆動部材は、カプラー入力部材とのそのラチェット係合状態となるように動かして戻さなければならない。
未だ吐出のため移送及び投薬量設定手段内に導入すべき駆動力は、国際公開明細書01/10484号の注射装置にて手で加えなければならないが、移送及び投薬量設定手段は、駆動力を発生させるため駆動ばねを使用する国際公開明細書02/053214号に従うものであり、この場合、上記駆動ばねは、投薬分を設定することにより緊張状態とされ且つ、吐出する間、その貯蔵されたエネルギを解放する。軸線の回りにてら旋状に巻かれたばねは、その巻線が軸線に沿って隣接して位置する駆動ばねとして作用する。駆動部材とピストンロッドとの間の連結のため、一定の所定の投薬分のみを設定することができる。
本発明の1つの目的は、操作が簡単で且つ確実であり、また、投薬分を簡単に且つ確実に修正することを望ましいように可能にする、流体製剤を投与する装置を提供することである。
本発明は、リザーバを有するケーシングを備える、流体製剤を投与する装置に関する。リザーバは、それ自体、製剤の容器を形成し、又は、好ましくは、例えば、アンプルのような、製剤の容器を受容することができるものとする。装置は、また、製剤の移送手段と、駆動部材と、移送手段及び駆動部材を連結し且つ連結解除するカプラーとを更に備えている。前進方向に向けてピストンに作用するピストン及びピストンロッドは、特に、移送手段を形成することができ、この場合、ピストンロッドは、ピストンの後側部に対してルーズに押すことが好ましいが、原理上、伸長可能な接続部によってピストンと接続し又はピストンと一体的に形成することもできる。
移送手段は、設定可能な製剤の投薬分を吐出し得るよう、駆動部材によって駆動力にて装荷される。駆動部材自体が製剤の投薬分を設定することのできる投薬量の設定部材自体を形成するか、又は、製剤の投薬分を設定することは、その設定部材を特定な位置まで動かすか、又はその設定部材を設定された製剤の投薬分に従って弾性的に緊張させることのため、駆動部材は、投薬分の設定による影響を受ける。後者の場合、駆動部材は、貯蔵し且つ、トリガーされたとき、解放する、設定された製剤の投薬分に従って、エネルギにて、いわば装填される。これに相応して、駆動部材は、駆動力を駆動部材を介して手で導入することにより作用させるか、又はトリガーすることができ、そのトリガーされたときにそれ以前に吸収し且つ貯蔵されたエネルギを解放する。トリガーさせることのできる駆動部材として、該駆動部材は、投薬分を設定することにより必ずしも緊張させるか又はその他の方法にて装填する必要はないが、例えば、投薬分に従って、スイッチ装置によりトリガーし且つ、再度スイッチオフされる電気モータとして形成することもできる。
カプラーは、製剤を吐出する駆動部材の駆動力を移送手段まで伝達するため、駆動部材をカプラー係合状態にて移送手段に連結する。連結解除状態において、カプラーは、移送手段を駆動部材から連結解除し、例えば、投薬分を設定するとき、特に、投薬分を修正するときのような、駆動部材への操作又は駆動部材に作用することが移送手段に影響を与えないようにする。
カプラーは、駆動部材に連結されたカプラー入力部材と、移送手段に連結されたカプラー出力部材という、少なくとも2つのカプラー部材から成っている。少なくとも1つのカプラー部材は、カプラー係合状態となるように動かすことができ、また、少なくとも1つのカプラー部材(同一のカプラー部材であることが好ましいが、必ずしもそうである必要はない)を動かしてカプラー係合状態から脱するようにしてもよい。
本発明に従って、装置は、カプラー部材を互いに連結解除された保持位置に保持する保持手段も有する。これに相応して、少なくとも1つのカプラー部材は、カプラーの動きによって保持位置からカプラー係合状態へ動かすことができる。保持位置にあるとき、カプラー部材間の力の流れは遮断される。これに反して、カプラー係合状態にあるとき、駆動部材の駆動力は、カプラー部材を介して移送手段まで伝達され移送手段の吐出動きを引き起こすことができる。
カプラー係合状態にあるとき、互いに確実係止状態にあり、又は適用可能である場合のように、単に互いに摩擦係止状態に押し付けられる該当するカプラー部材の係合要素は、保持位置にて互いに後退している。カプラー部材自体は、実際上、保持位置においてさえ互いに接触できるが、その係合要素は、保持位置にあるとき、接触していない。しかし、好ましくは、カプラー部材(その連結した状態にてカプラー係合状態にある)は、その連結解除状態にて互いから完全に後退しているものとする。
好ましい実施の形態において、保持手段は、カプラーの動きに対して弾性的な復帰力にて反作用する復帰部材であり又は該復帰部材を有する。好ましいように弾性力によってカプラーを連結解除状態に保持することに代えて、保持手段は、少なくとも1つのカプラー部材を固定することにより確実係止状態にて作用することもできる。該少なくとも1つのカプラー部材は、少なくともカプラーの動きに対して解放可能な確実係止状態にて固定状態に接続されたケーシング又は構造体にてカプラーの動きを実行する。
カプラーの連結状態において、カプラー入力部材及びカプラー出力部材は、直接互いにカプラー係合状態にあるようにすることができる。しかし、1つの展開例において、カプラーは、カプラー中間部材を有し、該カプラー中間部材を介してカプラー入力部材はカプラー出力部材にカプラー係合状態にて連結される。特に好ましい実施の形態において、カプラー入力部材とカプラー中間部材との間にカプラー係合状態が確立される。カプラー中間部材は、カプラー部材の保持位置すなわち連結解除状態にあるときでさえ、カプラー出力部材と係合していることが好ましい(この状態にて駆動力を伝達できる)。望ましくは、カプラー部材は、上記の係合状態にてカプラー出力部材に対して好ましくはカプラーの動き方向及びその反対方向に向けて動かすことができるものとする。
更なる展開例において、カプラー出力部材は、カプラー部材の保持位置にてケーシングに固定され、カプラー出力部材は、移送手段の吐出動きを引き起こすであろう何らの動きを実行することはできない。カプラー出力部材は、好ましくは、製剤の吐出と直接、関連して慎重に解放されるようにする。カプラーを動かすことによりケーシング部分の固定状態が解放されるようにすることが有利である。好ましくは、カプラーが動く間に動きした経路部分の間の第一の段階にてカプラーの係合状態が確立され、ケーシングにおける固定状態は、望ましくは、その後の第二の段階にて、保持手段の上述した弾性的な復帰力に抗して解放されるようにする。望ましくは、カプラー出力部材は、カプラー部材の保持位置にてカプラー中間部材を介してケーシングに固定されるようにする。この目的のため、カプラー中間部材と、ケーシング又は該ケーシングと接続された構造体との間に存在するブロック係合状態はカプラーの動きを実行することによって解放されることが望ましい。カプラー中間部材は、カプラーの動く方向に向けて動かし、ブロック係合解除状態となるようにすることが望ましく、それは、このように可動であることは、カプラーが動く間、カプラー中間部材が単に従動され、例えば、押されてブロック係合状態から脱することを許容するからである。ブロック係合状態は、確実係合係止状態及び(又は)摩擦係止係合状態とすることができる。
第一の変形例において、復帰部材は、カプラー中間部材を介してカプラーの動きを実行する少なくとも1つのカプラー部材に作用し且つ、カプラー部材を保持位置に保持する。第二の変形例において、復帰部材は、カプラーの動きを実行する少なくとも1つのカプラー部材、好ましくはカプラー入力部材に直接作用し且つ、例えば、装荷のため、ケーシングに又はカプラーの動きに対してケーシングと固定状態に接続された構造体にて又はカプラー出力部材にて支持される。
駆動力が手で加えられる実施の形態において、カプラー部材によって確立された駆動部材と移送手段との間の連結は、駆動部材の駆動する動きが減少するように形成されることが好ましい。特定の投薬分の吐出過程のため駆動部材が移動する経路距離、すなわち、駆動する動きの全経路距離は、かかる実施の形態にて、これに起因する移送手段の吐出する動きの経路距離よりも長い。
カプラー出力部材は、好ましくは、螺着係合状態にて移送手段と係合しているが、代替的な実施の形態において、原理上、中間部材を介して移送手段と間接的に連結して製剤を吐出するようにしてもよい。好ましい状態である螺着係合状態にあるとき、駆動部材の回転運動は、好ましくは、移送手段の移送部材の平行移動する動きに変換されるものとする。螺着係合状態は、自己係止ではなくて、移送部材に加えられた力によって移送部材をねじ付き軸線の方向に向けて軸方向に動くことができるようにすることが望ましく、該移送部材は、螺着係合状態にて平行移動する状態にて動かすことができる。
カプラー入力部材は、駆動部材と係合していることが好ましいが、これと代替的に、原理上、中間部材を介して駆動部材に連結してもよい。この連結は、純然たる確実係止又は純然たる非確実係止とすることができる。この連結は、確実及び非確実係止として形成されることが好ましく、また、特に、カプラー入力部材及び駆動部材が互いに係合している好ましい実施の形態にて、螺着係合として形成されることが好ましい。この螺着係合は、非自己係止であり、駆動部材上にてねじ付き軸線の方向に向けて作用する駆動力によって駆動部材を螺着状態となるように軸方向に動かすことができることが好ましい。
カプラー入力部材が好ましくは回転状に、第一の螺着係合状態にて駆動され、カプラー出力部材が好ましくは平行移動状態にて別の第二の螺着係合状態にて又は好ましくは移送部材と直接的に第二の螺着係合状態にて移送部材を駆動する実施の形態において、2つの螺着係合状態は、駆動する動きの経路距離を吐出する動きの短い経路距離まで減少させる減速歯車を形成する。この減少は、少なくとも2:1、より好ましくは3:1であることが好ましい。減少は、2つの螺着係合又はスピンドル駆動体の異なるピッチによってのみ実現されることが望ましい。このように、例えば、ピッチは、第一の螺着係合状態にて60°とし、また、第二の螺着係合状態にて17°とすることができる。
駆動部材は、同時に、ユーザが投薬分を設定する装置の投薬量設定部材を形成することもできるが、装置の好ましい実施の形態は、駆動部材に加えて投薬量設定部材を有している。投薬量設定部材は、好ましくは、純然として機械的に駆動部材に連結され、投薬量設定部材の投薬量設定の動きがまた、駆動部材の投薬量設定の動きを引き起こすようにする。駆動部材の投薬量設定の動きは、吐出する間、駆動部材により又は駆動部材を介して加えられた駆動力に反作用することが好ましい。装置は、設定された製剤の投薬分を表示する投薬分ディスプレイを有することが好ましい。該ディスプレイは、聴覚的ディスプレイ及び(又は)触覚的ディスプレイ及び(又は)特に、光学的ディスプレイとすることができる。投薬分ディスプレイは、製剤の投薬分が設定されているとき、投薬部材が実行する動きによって、表示される製剤の投薬分が変化するように投薬部材に連結されている。カプラー部材の保持位置において、投薬部材及び(又は)投薬分ディスプレイは、移送手段から連結解除状態とされる。この連結解除状態は、移送手段にフィードバック効果を与えることなく、投薬分を設定し且つ、適用可能であれば、連結解除状態にて修正することを可能にする。
1つの好ましい実施の形態において、投薬分ディスプレイと駆動部材との間の連結は、カプラーの係合状態にても存在し、吐出が進行するに伴い、投薬量設定動きの方向に対して反対方向への駆動部材の駆動する動きは、同一の仕方にて漸進的に再設定される。このように、投与が意図的に、又は誤って、もしくは知らずに過早に停止されたならば、投薬分ディスプレイは、設定されたものの、未だ吐出されていない投薬分の残量を表示する。これは、例えば、設定した投薬分の方が未だ供給可能な量よりも多いときに有益であろう。
好ましいように、駆動部材に加えて投薬量設定部材が設けられるならば、駆動部材及び投薬量設定部材は、カプラー係合状態にて互いに連結解除され、駆動部材の駆動する動きの間、駆動部材にフィードバック効果を与えるであろう何らの操作を投薬量設定部材にて実行することはできない。
好ましいように、駆動部材がカプラー入力部材を回転状に駆動する実施の形態において、特に、スパイラルばねが駆動部材を形成することができる。スパイラルばねは回転する動きの回転軸線の回りに巻かれ、少なくとも1つの外側ばね巻線部が内側ばね巻線部を取り囲むようにする。ばねは回転軸線の全体に対して零ピッチを呈することが好ましい。スパイラルばねを使用することは、その巻線が互いに隣接して軸方向に配置された先行技術からのばねと比較して、軸方向長さを節約することを可能にする。スパイラルばねの両端の一方、好ましくは半径方向外端が、スパイラルばねが回転しないようカプラー入力部材と接続される。他端、好ましくは、半径方向外端は、該外端が回転しないよう固定されるようケーシングと接続される。カプラー入力部材は、スパイラルばねが巻かれるリールを形成することが好ましい。投薬分を設定するとき、カプラー入力部材は回転軸線の回りにて回転させ、このことはスパイラルばねを緊張させることになる。例えば、ラチェットのような適宜な回転ブロック部は、カプラー入力部材が一方向にのみ回転可能であることを保証する。回転ブロック部は、不正確に設定された投薬分を修正することができるよう解放可能であることが好ましい。装置が誤って操作された場合、回転状ブロック部が解放されたときに生ずるであろう最悪のことは、カプラー入力部材が緊張した駆動ばねの効果によって過度に遠方に回転することである。投薬分が設定されるとき、カプラー部材は保持位置にて保持されているから、カプラー入力部材をカプラー出力部材に連結するカプラー係合状態は未だ確立されていないため、かかる操作上の誤りが移送手段に影響を与えることはない。
カプラーの動きは、軸方向へのストローク動きであることが好ましい。ピストン及びピストンロッドが移送手段を形成するならば、ストローク動きは、ピストン及びピストンロッドの前進方向に向けて実行されることが好ましい。回転状の駆動力がカプラー入力部材を回転状に駆動し、このため、カプラー出力部材をカプラー係合状態を介して、好ましくは、前進方向を向けて回転軸線の回りにて駆動し、その後、その間にカプラー係合状態が形成されるカプラー部材には、特に、カプラー係合状態のとき、溝及びばねとして協働する係合要素を設けることができる。該溝及びばねは、互いに軸方向に変位することができ、又は歯部として形成され又はより好ましくは、互いに軸方向に面する円錐形歯部として形成されるものとする。例えば、単一の歯及び単一の歯空隙は、原理上、カプラー係合するのに十分であるが、カプラー係合状態を形成する少なくとも1つのカプラー部材には、回転軸線を取り囲む歯部が設けられることが好ましい。より好ましくは、カプラー係合のため、2つのカプラー部材の各々は周方向に歯部を備えるようにする。溝及びばねとして形成され、又はその他のものとして形成された係合要素にも同一のことが当て嵌まる。カプラー領域の形状に関係なく、カプラー係合状態は、カプラー係合状態にて滑りが生じないように形成される。
細長い小型の注射装置を得るため、ピストンロッド及び駆動部材又はピストンロッド及びカプラー入力部材、好ましくは、ピストンロッド、駆動部材及びカプラー入力部材は、互いに同軸状に配置する必要がある。これらの部材の1つは少なくとも1つの他方の部材を取り囲み、好ましくは3つの部材の全ては入れ子式に配置されるものとする。また、カプラー出力部材は、ピストンロッド及び(又は)カプラー入力部材に対し同軸状に配置され、この場合、カプラー出力部材は、ピストンロッドを取り囲むことができ、又は適用可能であれば、ピストンロッドによって取り囲まれるようにすることも望ましい。
好ましい特徴は、従属請求項及びそれらの組み合わせにも記載されている。
上述した展開例及び従属請求項に記載した特徴は、請求項1の主題を特に望ましいように発展させるものの、これらは、本発明に従ったカプラーを備えるが、保持手段の特徴、及び保持位置にて保持する特徴を必ずしも備えない注射装置とすることも望ましい。
特徴に基づいて本発明の一例による実施の形態について以下に説明する。各々が個別に又は特徴の任意の組み合わせである、一例による実施の形態により開示された特徴は、請求項の主題事項、また、上記に説明した実施の形態を望ましいように発展させるものである。
図1には、第一の例による実施の形態の注射装置が示されている。注射装置は、互いに取り外し可能に接続された、第一のケーシング部分1と、第二のケーシング部分4とを備えている。一例による実施の形態において、ケーシング部分1、4は互いにねじ止めされる。注射装置は、細長い注射ペンとして形成される。ケーシング部分1は、流体製剤にて充填された容器2を受容する作用を果たし、この点にて、リザーバを形成し、ケーシング部分4は、その投薬部材18を見ることができる投薬量設定及び駆動手段の支持体として作用する。ケーシング部分4は投薬量設定部材18の領域内にて裂けて、ユーザは投薬量設定部材18に直接アクセスすることができる。投薬量設定部材18は、該投薬量設定部材が装置の長手方向中心軸線の回りにて回転することができるように取り付けられ、また、ユーザが使用し易いようその外周面にリブが設けられたスリーブとして形成される。ケーシング部分4の殻体の裂目を通じて側方向に配置された投薬分ディスプレイ20を見ることもできる。
図2には、第一の例による実施の形態の注射装置が縦断面図にて示されている。容器2は、ケーシング部分1内に受容される。容器2内にて前進方向Vに向けて動くことができ
るピストン3が受容されている。ピストン3は、容器2をその基端にて流体不透過状に密封する。ピストン3が前進方向Vに向けて前進すると、好ましくは、出口内に突き出し且
つ針ホルダによってケーシング部分1の末端に締結された注射針を通じて製剤が容器2の出口から吐出される。容器2は従来のアンプルの態様にて形成される。ケーシング1は、容器ホルダを、一例による実施の形態にてアンプルホルダを直接、形成する。ケーシング部分1の基端は、ケーシング部分4内に突き出し且つケーシング部分4にねじ止めされる。
ケーシング部分4は、ピストンロッド15と、投薬量設定及び駆動機構として形成される投薬量設定及び駆動手段とを受容する。投薬量設定及び駆動ラインにおいて、投薬量設定及び駆動手段は、駆動部材5と、連結状態、すなわちカプラー係合状態にて駆動部材5をピストンロッド15に連結するカプラー6ないし11とを有する。ピストンロッド15は、ピストン3と共に、移送手段を形成する。連結状態にあるとき、カプラー部材6ないし10は、駆動部材に5に加わった駆動力をピストンロッド15まで伝達する。図2にて、カプラー係合状態は存在せず、このため、ピストンロッド15は駆動部材5から連結解除されている。この連結解除状態にあるとき、ユーザは、投薬量設定部材18の投薬量設定の動き、すなわち、一例による実施の形態において、回転運動によって投与すべき製剤の投薬分を設定することができる。
駆動部材5は、スリーブ形状をしている。その殻体の外側領域にて、駆動部材は、前進方向Vの方向を向いたねじ付き軸線Rの回りにねじ部を備えている。このねじ部を介して
、駆動部材5は、カプラー入力部材6と螺着係合状態にある。カプラー入力部材6もスリーブ形状をしており、螺着係合するための相応する内ねじ部が設けられている。螺着係合状態におけるねじピッチは、自己係止状態を生じさせることができないようにするのに十分に大きい。投薬量設定部材18は、カプラー入力部材6を取り囲み且つ、カプラー入力部材6と接続され、該投薬量設定部材は回転しないよう固定され且つ、軸方向に動くことができない。ピストンロッド15は、駆動部材5及びカプラー入力部材6内に突き出す。
ピストンロッド15には、その軸方向長さに亙って外ねじ部が設けられている。外ねじ部を介して、ピストンロッドは、相応する内ねじ部が設けられたカプラー出力部材9と螺着係合状態にある。これら2つのねじ部は、螺着係合状態にて自己係止を阻止するねじピッチも示す。ねじピッチは、駆動部材5とカプラー入力部材6とが螺着係合状態にあるときのねじピッチ以下であることが好ましい。カプラースリーブ8は、カプラー出力部材9と接続され、該スリーブは、回転しないよう固定されており、また、軸方向に動くことができない。カプラースリーブ8及びカプラー出力部材9は、駆動部材5とピストンロッド15との間の動きに関して一体的な構成部材としてみなすことができる。しかし、均衡ばね17を受容すべくこれらは、2つの部分として具体化され且つ、互いに固定状態に接続されている。カプラー出力部材9及びカプラースリーブ8は、カプラー出力部材9のねじ付き軸線Rの回りにて回転することはできるが、軸方向に動くことはできないようにケーシング部分4内に取り付けられている。螺着係合状態にあるとき、ピストンロッド15は、カプラー出力部材9を通って突き出し且つ、カプラースリーブ8内に突き出す。均衡ばね17がカプラースリーブ8の基端とピストンロッド15の基端との間に締結され且つ、圧力ばねとして前進方向Vに向けてピストンロッド15に作用する。均衡ばね17は、円板15aを介してピストンロッド15に押し付けられ、該円板は、ピストンロッド15にて回転することができ且つ、ピストンロッド15に配置されたスリーブのフランジを形成するように支持されている。
ピストンロッド15は、該ピストンロッドがケーシング部分1に対して回転することができないように線形案内部4a内にて前進方向Vに向けて且つ前進方向Vの反対方向に向けて直線状に案内される。駆動部材5は、該駆動部材が前進方向Vに向けて且つ前進方向Vの反対方向に動くことができるようにケーシング部分4に対して直線状に案内され、この目的のため、ケーシング部分4は、線形案内部4bを直接形成する。
ピストンロッド15のねじ付き軸線は、装置の主たる動き軸線を形成する。該ねじ付き軸線は、カプラー入力部材6と、カプラー中間部材7を介してカプラー出力部材9とを回転状に駆動する動きのための回転軸線Rを形成する。この回転軸線は、双方のねじ付き軸線を形成する。この回転軸線は、ピストンロッド15及び駆動部材5に対する平行移動の動き軸線も形成する。
カプラー6ないし11はまた、カプラー中間部材7と、復帰部材10とを有している。該復帰部材は、圧力ばねとして形成され且つ、カプラー中間部材7を前進方向Vに対して反対方向に作用する弾性力にて装荷する。復帰部材10は、カプラー出力部材9とカプラー中間部材7との間にて締結される。
前進方向Vに向けて作用する力が駆動部材5に加わらないならば、復帰部材10は、カプラー中間部材7を介して、カプラー係合状態が解放されることを保証する。この状態は図2に示されている。カプラー入力部材6は、該入力部材がカプラー中間部材7に対して当接する迄、前進方向Vに向けて押され、また、カプラー中間部材7を介して復帰部材10によって基端位置に押し込まれる。カプラー中間部材により、復帰部材10は、カプラー出力部材9及び該カプラー出力部材に締結されたカプラースリーブ8に対して保持する位置にカプラー入力部材6を保持する。このように、復帰部材10及びカプラー中間部材7は、カプラー入力部材6に対して非確実係止状態にて作用する保持手段を形成する。
図3には、連結状態にある注射装置が示されている。カプラー入力部材6とカプラースリーブ8との間にカプラー係合状態が存在する。カプラー係合状態に対し、カプラー入力部材6及びカプラースリーブ8は係合要素を形成し、該係合要素は、カプラー係合状態にて、前進方向Vを向いたねじ付き軸線Rの回りにて2つの部材6、8の間に回転可能に固定された接続状態を確立する。係合要素は、前進方向Vに対して平行に形成され且つ、ねじ付き軸線Rの回りにて均一に分配された溝及びばね又は歯部として協働する。
図4及び図5には、カプラー係合領域が詳細に示されている。図4には、連結解除状態にある装置が示され、また、図5には、連結状態にある装置が示されている。このように、図4は図2に相応し、図5は図3に相応する。
連結解除状態にあるとき、カプラー入力部材6は、前進方向Vに対して反対方向にカプラースリーブ8から後退しており、カプラー入力部材6は、カプラースリーブ8に対し、従って該カプラースリーブに固定状態に接続されたカプラー出力部材9に対して自由に回転することができる。カプラー出力部材9は、回転することができないように、カプラースリーブ8、カプラー中間部材7及び連結解除部材11を介してケーシング部分4と同時に接続されている。この回転可能に固定された連結のため、カプラー中間部材7には、カプラースリーブ8に半径方向に面した内側領域に係合要素7bが設けられ、カプラースリーブ8には、相応する係合要素8bが設けられている。連結解除部材11と回転可能に固定された係合のため、カプラー中間部材7には、外周領域に係合要素7aが設けられ、また、連結解除部材11には、殻体の内側領域にて半径方向に面した係合要素11aが設けられ、この係合要素は、連結解除状態において、係合要素7b、8bと同様に、前進方向Vに対して平行に溝及びばね又は歯部の態様にて互いに相互に係止する。カプラー中間部材7は、カプラースリーブ8とのその回転可能な固定係合状態及び連結解除部材11とのその回転可能な固定係合状態にて、前進方向Vに向けて且つ前進方向Vに対して反対方向に軸方向に動くことができ、この場合、連結解除部材11との係合は、該部材が前進方向Vに向けて動くとき、解放される。
前進方向Vに向けてトリガー要素16に圧力を作用させることにより駆動部材5が操作されたとき、駆動部材5及びカプラー入力部材6は共に、長さXの軸方向へのカプラーストロークを共に完了する。この駆動ストロークの動き又はカプラーの動きにて、カプラー入力部材6は、復帰部材10の復帰する弾性力に抗してカプラー中間部材7を前進方向Vに向けて押す。ストロークの動き過程にて、カプラー中間部材7が、該中間部材が連結解除部材11と回転可能な固定係合状態から脱する迄、連結解除部材11に対して動くと同時に、係合要素6a、8aは互いに係合する状態へと進む。カプラー中間部材7は、カプラースリーブ8と回転可能な固定係合状態を保つ。カプラーの動きは、カプラースリーブ8、一例による実施の形態において、その基端に面した領域(図3)におけるトリガー要素16のストッパにより制限される。
図5には、連結状態にある注射装置が示されている。係合要素6a、8aは、軸方向に重ね合わされ、カプラー入力部材6とカプラースリーブ8との間にてカプラー係合状態が回転可能に固定された係合状態として確立される。カプラー中間部材7と連結解除部材11との間の係合は、カプラー係合状態が確実に確立される迄、解放されない。
投薬分を設定するため、ユーザは、投薬量設定部材18を回す。該投薬量設定部材は、容易に解放可能な係止位置に係止する。投薬量設定部材18は、該投薬量設定部材が回転しないよう固定され且つ軸方向に動かすこともできず、このため、カプラー入力部材が該投薬量設定部材と共に回転するようにカプラー入力部材6と接続されている。参照番号4bにて、前進方向Vに向け且つ前進方向Vの反対方向に直線状に案内される駆動部材5は、カプラー入力部材6の投薬量設定の動きにより基端方向に向けて動かされ、次に、ケーシング部分4から突き出す。駆動部材5の軸方向投薬量設定経路は、投薬量設定部材18が回転する回転角度及び駆動部材5とカプラー入力部材6との間の螺着係合状態のねじピッチに従う。該カプラー入力部材は、前進方向Vに向けてカプラー中間部材7に対して当接し且つ、前進方向Vに対して反対方向に向けてケーシング部分4に対して当接する。
図6には、第一の投薬分が設定された後、依然として完全に充填された容器2を有する注射装置が示されている。この状態にあるとき、ユーザは、皮下注射のため、注射針を皮膚に貫入する。注射針が配置されると、ユーザは、駆動部材5を前進方向Vに向けてケー
シング部分4内に押し込むことにより、駆動部材を操作する。駆動する動き、カプラーの動き又はカプラーストロークXの第一の部分にて、駆動部材5は、カプラースリーブ8と
のカプラー係合状態が確立され、カプラー中間部材7と連結解除部材11との間の回転可能に固定された係合状態が解放される迄、カプラー入力部材6を復帰部材10の弾性的な復帰力に抗して従動させる。カプラースリーブ8及び該カプラースリーブと共に、カプラー出力部材9が共通のねじ付き軸線Rの回りを自由に回転可能になると直ちに、カプラーストロークXは完了し、吐出ストロークが駆動する動きの第二の部分として続行する。吐
出ストロークの間、駆動部材5は、前進方向Vに向けて更に押される。カプラー入力部材
がカプラー中間部材7に対して軸方向に当接すると、カプラー入力部材6は、前進方向Vに向けて何ら更なる動きを実行することができないから、該カプラー入力部材は、回転しないよう固定されるように案内される駆動部材5と螺着係合状態にて共通のねじ付き軸線Rの回りを回転する。カプラー係合状態にて回転したとき、カプラー入力部材6は、カプラースリーブ8を従動させ、該カプラースリーブ8は、カプラー出力部材9を従動させる。カプラースリーブ8は、カプラー出力部材9と共にケーシング部分4内に保持され、カプラースリーブを軸方向に動かすことはできない。カプラー出力部材9の回転運動は、ピストンロッド15との螺着係合状態及びその回転可能に固定された線形案内部4aを介してピストンロッド15を前進させ、これによりピストンロッド15及びこれと共に、ピストン3の吐出する動きを生じさせる。吐出過程は、注射ボタン16が駆動及び吐出する動き(図3)の過程にてカプラースリーブ8に対して当接する接触関係に進むと直ちに、完了する。
ユーザがトリガー要素16から圧力を除去すると、図2及び図4に示すように、復帰要素10は、カプラー入力部材6をカプラー中間部材7を介してカプラー係合状態から後退した保持位置に戻す。カプラー入力部材6及び該カプラー入力部材と共に、駆動部材5、投薬部材18及び投薬分ディスプレイ20は、カプラー出力部材9から及び従って、ピストンロッド15からカプラー入力部材6の後退する動きによって連結解除される。他方、ピストンロッド15は、再度、ケーシング部分4と接続され、ピストンロッドは、復帰するカプラー中間部材7及び連結解除部材11を介して回転しないよう固定される。
図7には、容器2を空にした最後の吐出が終了した時の注射装置が示されている。
空になった容器2を交換するため、ケーシング部分1は、一例による実施の形態にて、ねじ止めする動きによってケーシング部分4から取り外す。ケーシング部分1、4が取り外されたとき、連結解除部材11は、カプラー入力部材6のカプラーが動く方向に対して反対方向に、すなわち一例による実施の形態にて、前進方向Vの反対方向に向けケーシング部分4に対して自動的に動かされる。従って、ケーシング部分4は連結解除部材11を取り付ける。このように、連結解除部材11がケーシング部分4に対して動く軸方向経路は、カプラーストロークXのように長く、このため、ケーシング部分1、4が取り外され
たとき、カプラー入力部材6に対向して軸方向に位置する連結解除部材11は、その経路をブロックし、カプラー入力部材6は、最早、前進方向Vに向けて動くことができない、すなわち少なくともカプラースリーブ8とカプラー係合状態となることができない。カプラー入力部材6を非係合位置にてブロックすることは、カプラー出力部材9がケーシング部分4との回転可能に固定される接続状態に進むことを阻止し、また、従ってピストンロッド15が後退するのを阻止することになる。換言すれば、このことは、ピストンロッド15はブロックされずに、ケーシング部分4内に後退することができることを保証することになる。
図8には、連結解除部材11と、第一のケーシング部分1とが斜視図にて示されている。連結解除部材11は、スリーブ部分であり、また、末端部分と、半径方向内方に突き出す3つの係合要素12と、基端部分にて、半径方向外方に突き出す固定要素13とを備えている。
図9には、ケーシング部分1と、ケーシング部分4の接続部分とが示されており、隠れた連結解除部材11は破線にて示されている。その連結解除機能のため、連結解除部材11は、該連結解除部材が回転し且つ軸方向に動くことができるようにケーシング部分4の接続部分内に受容されている。その相対的な可動性は、軸方向案内部4e及び周縁案内部4cによって決定される。ケーシング部分1がケーシング部分4から取り外されたとき、該周縁案内部に沿って固定要素13が連続的に動く。周縁案内部4cは、軸方向案内部4eに対し、ねじ軸線の回りにて周方向に直角に伸びている。周縁案内部は、ケーシング部分4の裂目又はキャビティとして形成される。
連結解除部材11は、ケーシング部分1と案内係合状態にある。案内係合状態のため、1つの係合要素12当たり1つの案内曲線部1aがケーシング部分1の殻体の外側領域に形成され且つ、ケーシング部分1、4が取り外されたとき、係合部分12、従って連結解除部材11を案内する。従って、ケーシング部分1、4が接続されたとき(図10)、平行に隔てられた別の案内曲線部1aが連結解除部材11を案内する。末端部分において、案内曲線部1aは、ケーシング部分1、4間のねじ接続部のねじ軸線に対して角度を成して、すなわちあるピッチにて伸びており、ケーシング部分1、4を取り外すために必要とされる、これらケーシング部分間の相対的な回転時、係合要素12は、前進方向Vに対して反対方向に向けて連結解除部材11をケーシング部分4に対して軸方向に動かし、固定要素13が周縁案内部4cの軸方向高さに達する迄、案内曲線部1aに沿って摺動する。ピッチは約45°であり且つ一定である。原理上、ピッチは0°以上ないし180°以下の全範囲にて選ぶことができ、また、適当であれば、ケーシング部分1、4を取り外すのに必要とされる相対的な動き(一例としての実施の形態にて、ねじ止めする動き)によってカプラー入力部材が連結のため実行すべきカプラーの動きX方向に対して反対方向に向けた連結解除部材の動きが生じる限り、変更可能である。案内曲線部1aの末端部分は、軸方向に伸びており、このため、ケーシング部分1、4が更にねじ止めされて分離すると、固定要素13は、周縁案内部4cに沿って動かされる。連結解除部材11とケーシング部分4との間のこの相対的に周縁方向へ動く過程において、固定要素13は、周縁案内部4cの領域内にて固定要素4dの上を摺動する。固定要素4dは、ケーシング部分4のストリップ部分におけるカムとして形成される。ストリップ部分は、固定要素13が固定要素4dの上を動くとき、両側部にて締結され且つ弾性力を与えて、次に、反発動きしてその当初の位置に戻り且つ、連結解除部材11に対する解放可能な係止係合状態を形成するスパイラルばねとして作用する。係止位置にあるとき、固定要素13は、固定要素4dと周方向に当接し、また、周縁案内部4cに形成されたカラーとその他の周縁方向に向けて当接し、これによって両周方向に固定される。
図10には、その固定要素13がケーシング部分4の固定要素4dの後方にて動いた後の2つのケーシング部分1、4及び連結解除部材11が示されている。連結解除部材11は、固定要素4d、13を介してケーシング部分4と解放可能な係止係合状態にあり、このようにして、ケーシング部分4にて軸方向に固定され、連結解除部材は回転しないよう固定される。図10に示した係止位置において、連結解除部材11は、カプラー入力部材6をブロックし、これにより駆動部材5及びピストンロッド15が連結解除状態となるのを保証する。その係合要素12は、連結解除部材11が係止位置に達し、ケーシング部分1、4がねじ止めされて更に分離すると直ちに、案内曲線部1aとの案内係合状態から脱するように動く。案内曲線部1aは、これに応じた形状とされている。
ケーシング部分1、4が再度、互いにねじ止めされると、これらのケーシング部分は、協働する心出し要素によって周方向に対して心出しされ、連結解除部材11の係合要素12は、案内曲線部1aと再度、係合する。案内係合状態が確立され、互いに更にねじ込むと直ちに、連結解除部材11は、連結解除部材が再度、図9及び図2ないし図7に示すように、ケーシング部分4に対して同一の位置をとる迄、自動的に動いて固定要素4d、13との係止係合状態から脱する。この位置は、連結解除部材11の操作可能な位置に相応する。
共にねじ止めされる間、又はねじ止めされる前、ピストンロッド15は、単にケーシング部分4内に後退し、これによって、解放されたカプラー係合状態のため、カプラー出力部材9は回転運動をする。
第一の例による実施の形態の投薬分ディスプレイ20は、ディスプレイ連結部材21及びカプラー入力部材6を介して駆動部材5に連結される。ディスプレイ連結部材21は、カプラー部材6上にて且つ、該カプラー部材に対して動き、また、カプラーが動く方向Xに対して反対方向に動くことができることにより、回転しないよう固定され、一例にてプラー入力部材6と接続されて、一例による実施の形態にてリングを形成する。これと逆に、ディスプレイ連結部材21は、回転軸線Rの回りにてケーシング部分4に対して回転させることができるが、ケーシング部分4に対して軸方向に動くことができないように保持される。ディスプレイ連結部材21は、一例による実施の形態にて円錐形歯部として形成された歯部を備えており、該歯部を介して連結部材は、投薬量設定の動き及び駆動する動きを歯車内に導入するよう投薬分ディスプレイ20の歯車と歯付き係合状態にあり、
図11ないし図18には、第二の一例による実施の形態による注射装置が示されている。第二の例による実施の形態の注射装置は、駆動部材5及びピストンロッド15の連結及び連結解除に関して第一の例による実施の形態の装置と比較して幾つかの変更点を有している。駆動部材5及びピストンロッド15自体、また、これらが連結し且つ連結解除するときに協働する態様は、原理上、同一のままである。機能的に同一の構成部材は、第一の例による実施の形態と同一の参照番号で表示されている。相違点を表示するため、関連する構成部材は、同一の参照番号にアポストロフィを付して表示されている。
図11には、その休止状態にある注射装置が示されており、この場合、駆動部材5は、ピストンロッド15から連結解除状態とされている。第一のケーシング部分1は、ケーシング部分4と接続され且つ、製剤を投与するため除去される保護キャップ37にて覆われている。第一の例による実施の形態と相違して、改変したカプラー入力部材6´と改変したカプラー中間部材7´との間にカプラー係合状態が確立され且つ解放される。
図12には、その連結状態にある第二の例による実施の形態の注射装置が示されており、この連結状態は、トリガー要素16を、従って駆動部材5及びカプラー入力部材6´を前進方向Vに向けて作用する駆動力にて装荷することにより確立される。しかし、上記の第一の例による実施の形態の相応する図3にて、未だ投薬分は選ばれておらず又はプライミングするため幾つかの1の位の極く僅かな投薬分のみが選ばれる。保護キャップ37は、ケーシング部分4の上に配置され且つ該ケーシング部分にスナップ嵌めされるケーシング部分38にて置換されている。ケーシング部分38は、好ましくは針保護スリーブの形態をした針保護部39を取り付け、針保護部が前進方向Vに対して反対方向に弾性的に動くことができるようにする。注射針(図示せず)にて注射したとき、針保護部39は、前進方向Vに対して反対方向にケーシング部分38内に反発して入る。これと逆の動きの場合、針は、針保護部39の末端開口部を通って貫入する。
図13及び図14には、カプラー係合領域が詳細に示されており、この場合、図13は連結解除状態を示し、図14は連結状態を示す。第一の例による実施の形態と相違して、その間にてカプラー係合状態が確立される係合要素6a、7cは、前進方向Vに対して傾斜角度を呈する。一例による実施の形態において、係合要素6a、7cの各々は、ピストンロッド15のねじ付き軸線を取り囲む円錐形の歯付きリングの態様にて形成され、カプラー入力部材6´は、その末端に内側円錐体としてその係合要素6aを形成し、カプラー中間部材7´は、その基端に外側円錐体として係合要素7cを形成する。円錐形の係合領域は、互いに一致し且つ、明確な距離Xに向けて軸方向に面する状態で互いに直接対向する位置にある。円錐形に代えて、カプラー領域は、適合する凸型/凹型の形状としてもよい。
第一の例による実施の形態と相違して、カプラー中間部材7´は、軸方向に動くことができ、また、カプラー中間部材が任意の軸方向位置にて回転しないよう固定されるようカプラー出力部材9と係合している。カプラー中間部材は、この場合にも、スリーブ部分として形成され且つ、該中間部材が軸方向に摺動することができるようカプラー出力部材9に取り付けられている。この目的のため、カプラー中間部材は、これに応じて軸方向にスリットが形成されたカプラースリーブ8´に貫入するが、このことは、図面にて見ることはできない。軸方向に直線状の歯部として形成された係合要素を介して回転可能に固定された接続状態が確実係止する状態にて形成される。第一の例による実施の形態とその実施の形態及び取り付け状態にて同一であるが、その機能は低下した復帰部材10´がカプラー出力部材9とカプラー中間部材7´との間にて緊張状態とされ且つ、前進方向Vに対して反対方向に向けてカプラー中間部材を弾性力にて装荷する。図13に示すように、カプラー入力部材6´が前進方向Vに対して反対方向にカプラー中間部材7´から後退した連結解除状態にあるとき、復帰部材10´は、カプラー中間部材7´を押して連結解除部材11´と回転可能に固定された係合状態にする。相応する係合要素は、同様に、参照番号7a、11aとして表示されている。係合要素7a、11aは、円錐形の歯付きリングとしても形成されている。カプラー中間部材7´と連結解除部材11´との係合状態は、これと代替的に、純然な摩擦係止状態としてもよい。この場合、係合要素7a、11aは、互いに面する適合する摩擦領域を備えている。一例による実施の形態において、これらは、互いに対面する円錐形領域となるであろう。
投薬量設定部材18´には別の変更例が存在する。第一の例による実施の形態の投薬量設定部材18と異なり、投薬量設定部材18´は、カプラーの動く方向X、一例による実施の形態にて、軸方向に向けてケーシング部分4に対して動かすことはできない。その代わり、カプラー入力部材6´は、再度、該カプラー入力部材が回転しないよう固定されるようが、軸方向に動くことはできるよう投薬量設定部材18´と接続される。駆動部材5及びピストンロッド15の連結解除状態にて、カプラー入力部材6´と投薬部材18´との間に回転可能に固定された係合状態が存在する。この係合状態は、カプラーストロークXの過程にて解放される、すなわちカプラー出力部材9とケーシング部分4との間の回転可能に固定された接続状態が解放される直前に解放される。この係合状態のため、カプラー入力部材6´及び投薬部材18´には、係合要素6b、18aが設けられており、これらの係合要素は、溝及びばねの態様にて2つの部材6´、18´の互いに対面する状態にて半径方向に殻体領域の上に形成されている。カプラー入力部材6´と投薬部材18´との間の回転可能に固定された接続状態に関して、図11及び図12を参照することもできる。図11に示した連結解除状態にて回転可能に固定された接続状態が存在し、この接続状態は、図12に示した連結状態のとき、解放される。
第一の例による実施の形態に関する別の相違点は、保持手段に関して存在する。第二の例による実施の形態において、復帰部材10´は、カプラー部材6´、9を互いに分離させる効果は無い。第二の例による実施の形態の保持手段は、復帰部材14と、支持構造体6cと、投薬部材18´とを有する。復帰部材14は、支持構造体6cを介して弾性的な復帰力にてカプラー入力部材6´に装荷し、この弾性的な復帰力は、カプラー入力部材6´のカプラーの動きXに反作用する。一例による実施の形態において、前進方向Vと一致するカプラーの動きXの方向に向けて、復帰部材14は、この目的のため、支持カラーを形成する投薬量設定部材18´上に支持されている。支持構造体6cは、カプラー入力部材6´と接続され、該支持構造体は、カプラー動きXの方向に向け又はその反対方向に向けて動くことはできない。該支持構造体は、復帰部材14が支持される外側フランジを有する短いスリーブとして形成される。カプラーの動きXの方向に対して反対方向に向けて、支持構造体6cは、ケーシング部分4に対して当接する。カプラーの動きXは、復帰部材14の弾性的な復帰力に抗してカプラー入力部材6´を動かし、カプラー中間部材7´とカプラー係合状態にする。第一の例による実施の形態におけるように、復帰部材14は、カプラーの動きXの方向に向けて圧力にて装荷される圧力ばねとして形成される。
改変したカプラー6´ないし11´、14´の作用モードは、第一の例による実施の形態のカプラーと同一である。このように、連結解除状態において、カプラー出力部材9は、回転しないよう固定されるようにカプラースリーブ8´、カプラー中間部材7´及び連結解除部材11´を介してケーシング部分4と接続されている。注射ボタン16を操作し、その後、カプラーストロークX(図11)を実行することにより、第二の例による実施の形態にて、カプラー入力部材6´とカプラー中間部材7´との間にカプラー係合状態が確立される。カプラーストロークXの第一の段階にて、係合要素6a、7cは、互いに相互に係止し、カプラー入力部材6´が接続され、カプラー中間部材7´及びカプラースリーブ8´を介して回転しないよう固定された状態でカプラー出力部材9と接続される。回転可能に固定された係合状態が確立されたときに初めて、カプラー中間部材7´は前進方向Vに向けて押されるカプラー入力部材6´により連結解除部材11´と非係合状態となるように動き、カプラー出力部材9は、ピストンロッド15に対して形成されたねじ付き軸線Rの回りを自由に回転することができ、カプラーの係合状態が完全に確立される。
図14には、その連結状態、すなわち、カプラー係合状態にある注射装置が示されている。
図15及び図16は、第一の例による実施の形態の図6及び図7に相応し、このため、これらを参照することができる。
図17には、リザーバ2が交換されているときの第二の例による実施の形態の注射装置が示されている。リザーバ2が図16に示すように、空になったとき、ケーシング部分1をケーシング部分4から取り外す。このことは、連結解除部材11´を連結解除位置に動かすことになる。この機能は、第一の例による実施の形態の連結解除部材11の機能に完全に対応しており、このため、該例による実施の形態及び図8ないし図10に関する説明を参照することができる。
図17に示した状態にあるとき、ケーシング部分1は、既に新たなリザーバ2を受容している。ケーシング部分1をケーシング部分4と接続するため、ケーシング部分1は、リザーバ2を基端方向に密封するピストン3を使用してケーシング部分4に向けて動かすことができる。ケーシング部分4から自由に突き出すピストンロッド15は、圧力ピストン3によって戻され、カプラー出力部材9と螺着係合状態となり、該カプラー出力部材は、自由に回転可能であるが、軸方向には固定される。第二の例による実施の形態において、回転しないよう固定されるようにケーシング部分4内に挿入されるカプラー受容部によって形成される、回転可能に固定された線形案内部4aのため、ピストンロッド15は、後退したとき、軸方向線形動きを完了する一方、カプラー出力部材9は、共通のねじ付き軸線の回りにてカプラースリーブ8´と共に自由に回転する。ピストンロッド15を動かして戻し、ピストン3に加圧することに代えて、ピストンロッド15は、そのプランジャを直接、押すことにより予め動かして戻るようにしてもよい。
図18には、連結解除部材11´が連結解除位置にある状態にてカプラー領域が詳細に示されている。連結解除部材11´の機能は第一の例による実施の形態の機能に対応する、すなわち、カプラー入力部材6´を後退した軸方向位置にてブロックする。
投薬量設定の動き及び駆動する動きは、第二の例による実施の形態にてカプラー入力部材6´及びディスプレイ連結部材22を介して投薬分ディスプレイ20´の歯車内にも導入される。ディスプレイ連結部材22は、該ディスプレイ連結部材が回転しないよう固定され且つ、カプラー動きXの方向に向けて且つその反対方向に向けてケーシング部分4に対して動くことはできないようカプラー入力部材6´とも接続される。
図19ないし図24には、注射装置の第三の例による実施の形態が示されており、この場合、投与する間、製剤を吐出する駆動力は、手操作にて加えられず、駆動ばねとして形成された駆動部材25によって加えられる。駆動部材25は、投与すべき投薬分を設定することにより緊張状態にされる。投薬分を設定するときに吸収されたばねエネルギは、装置がトリガーされたとき解放され且つ、ピストンロッド15を前進させるべく変換される。
図19には、組み立てたケーシング部分38及びその内部に受容された針保護部39にて完成され、復帰ばねの力に抗して前進方向Vに対して反対方向に向けて摺動することができるようにした第三の例による実施の形態の注射装置が示されている。
図20及び図21には、注射装置の構成部材がその内部に受容されたケーシング部分4が示されている。図20は、投薬分を設定することができる、先の例による実施の形態と同等の休止状態にあり、また、図21は、カプラー係合状態にある。別段の説明が無い限り、以下に図20及び図21に関し特に説明する。
駆動部材25は、カプラー出力部材9とピストンロッド15との間の螺着係合状態のねじ付き軸線Rを取り囲むばね巻線を備えるねじりばねとして作用するスパイラルばねである。ばねの巻線は、ねじ付き軸線Rに対して半径方向に一方が他方の上になるように配置されている。これらのばね巻線は、ねじ付き軸線に対して零ピッチを呈する。ばね巻線の内端は、カプラー入力部材6´に締結され、外端はケーシング部分4と接続された支持構造体26に締結され、外端は、カプラー動きXの方向に向けて動くことはできるが、回転しないよう固定される。他方、支持構造体26は、該支持構造体がカプラー動きXの方向に向け且つその反対方向に向けて動くことができないようカプラー入力部材6´と接続されている。カプラー入力部材6´は、ねじ付き軸線Rの回りにて支持構造体26に対して回転することができる。別の支持構造体6dは、該支持構造体がカプラーの動きXの方向に向けて且つその反対方向に向けて動くことはできないようカプラー入力部材6´と接続されている。一例による実施の形態において、カプラー入力部材6´及び支持構造体6dは、一体的に形成されている。駆動部材25は、支持構造体6d、26によって軸方向に取り囲まれている。
カプラーの機能は、第二の例による実施の形態の機能に相応し、カプラー部材6´ないし10´及び連結解除部材11´に対し同一の参照符号が使用される。しかし、第二の例による実施の形態のカプラーの場合と相違して、該例による実施の形態におけるカプラースリーブ8´は廃止されている。カプラー中間部材7´は、カプラー出力部材9と直接係合する状態にあり、該カプラー出力部材は、カプラー入力部材6´の回転状の駆動する動きをカプラー出力部材9まで伝達する。
参照番号20´´は、ディスプレイ連結部材23を介してカプラー入力部材6´に連結された投薬分ディスプレイを示し、また、該投薬分ディスプレイは、上述したその他の例による実施の形態のディスプレイ連結部材21、22と同様に、該投薬分ディスプレイが回転しないよう固定されるようにカプラー入力部材6´と接続される。ディスプレイ連結部材23は、カプラーの動きXの方向に向け且つその反対方向に向けてケーシング部分4に対して動くことができない。上述した第一及び第二の例による実施の形態におけるように、装置の連結解除状態及び連結状態の双方にてディスプレイ連結部材23が回転可能に固定された接続状態が存在する。
投薬分を設定し且つ貯蔵するため、カプラー入力部材6´の回転状の駆動する動きを阻止し且つ、駆動部材25をその緊張状態に保持すべくカプラーケーシング6´とケーシング部分4との間に回転ブロック状態が形成される。図示したカプラー部材6´、7´、9の保持位置において、第一のブロック部材24と第二のブロック部材34との間に回転ブロック状態が存在する。ブロック部材24は、該ブロック部材が回転しないよう固定されるようカプラー入力部材6´と接続される。ブロック部材34は、該ブロック部材が回転しないよう固定されるが、カプラーの動きXの方向に向け且つその反対方向に向けてケーシング部分4及びカプラー入力部材6´に対して動くことができるようケーシング部分4と接続される。互いにブロック係合状態にて接触するブロック部材24、34の対面領域は、ラチェットを形成し、該ラチェットは、駆動部材25を緊張させるカプラー入力部材6´の回転運動を許容し且つ、反対方向に向けた回転運動を阻止する。
図24には、回転しないよう固定されるようカプラー入力部材6´に取り付けられたブロック部材24と、回転しないよう固定されるようカプラー入力部材6´と接続されたディスプレイ連結部材23と、動くことができないよう入力部材6´と接続された接続部分33と共に、カプラー入力部材6´が示されている。ディスプレイ連結部材23は、投薬分ディスプレイ20´´の1の位のカウントリングを形成し且つ、10の位のカウントリングに適宜に連結されて、設定された投薬分を表示する。ブロック部材34に対面する基端方向を向いた側にて、ブロック部材24には、軸線Rの回りにて均一に配置されたブロック歯部24aが設けられている。該ブロック歯部は、ブロック係合状態にてブロック部材34の相手方歯部と協働し、駆動する動きに対する回転ブロック部を形成する。投薬量の設定及び吐出と関係した第二の機能のため、ブロック部材24の殻体の外側領域には、ねじ部24bが設けられている。該ねじ部のねじ付き軸線は、ピストンロッド15のねじ付き軸線Rと一致する。停止部材27がねじ部24bと係合する。停止部材27は、該停止部材がねじ付き軸線Rに対し平行に直線状に動くことができるように、一例による実施の形態において、ケーシング部分4の内側殻体領域にて軸方向溝内を案内される。ブロック部材24は、停止部材27の回転ストッパ24cを形成する。該回転ストッパは、ピストンロッド15を前進させるカプラー入力部材6´の駆動する動きを制限する。該回転ストッパは、吐出し且つ設定することのできる最大投薬分を決定する、停止部材27に対する別の回転ストッパ24dを形成する。別の停止部材27が図23の図にて見ることができる停止部材27と反対側のねじ付き軸線Rの側部に配置され且つ、その他の2つの回転ストッパ24c、24dと同一の態様にて協働する。ねじ部24dは、二重ねじ付きである。停止部材27は、回転ストッパ24cに対して図23の断面図にて見ることができるように、それぞれの割り当てられた回転ストッパ24c、24dに対し同時に当接する。回転ストッパ24cは、零投薬分位置を決定し、回転ストッパ24dは最大投薬分位置を決定する。
第三の例による実施の形態において、第三の変形例による保持手段が形成される。該保持手段は、復帰部材19と、ディスプレイ連結部材23と、ブロック部材24とを有する。復帰部材19はカプラーの動きXの方向に向けてディスプレイ連結部材23を介してケーシング部分4上に支持され、また、カプラーの動きXに対して反対の方向に向けてブロック部材24上に支持されている。復帰部材19は、該復帰部材が接続部分33に対して当接する迄、ブロック部材24を押し付ける。接続部分33はカプラー入力部材6´と接続され、該接続部分は、カプラーの動きXの方向に向けて且つその反対方向に向けて回転することができず、このため、復帰部材19は、カプラー入力部材6´にてブロック部材24及び接続部分33を介してカプラーの動きXの方向に対して反対方向に向けて作用する弾性的な復帰力を加える。該弾性的な復帰力は、カプラー係合状態から後退した保持位置にカプラー入力部材6´を保持する。該復帰部材は、圧力ばねとして同様に作用する。ブロック部材24は、ねじ部24bを形成する外側殻体と、回転しないよう固定されるようにするカプラー入力部材6´に取り付ける作用を果たす内側殻体と、2つの殻体を接続し且つ、その上にブロック歯部24aが形成された基部とを備えるスリーブ部分である。復帰部材19は、このようにカップ形状とされ且つ、ブロック部材24の基部にて支持されたブロック部材24内に突き出す。
復帰部材19は、ブロック部材が接続部分33に対して当接する迄のみならず、ブロック部材がケーシング部分4に当接する迄、ブロック部材24を押す。このようにその他の方法にて当接することは、ブロック部材24がカプラーの動きXに対して反対方向に向けて図20にて示した保持位置を超えて動くのを阻止することになる。このように、ブロック部材24は、復帰部材19の復帰弾性力に抗してカプラーの動きXの方向に向けてカプラー入力部材6´に対して動くことができる。これとは逆に、カプラー入力部材6´は、ケーシング部分4に当接するブロック部材24に対してカプラーの動きXの方向に対して反対方向に向けて動くことができる。
ピストンロッド15と接続部分33との間にて緊張させた均衡ばね17は、カプラー入力部材6´を保持位置に保持するというその機能の点にて復帰部材19を支える。均衡ばね17は、原理上、カプラー部材6´、7´、9を後退させる復帰部材19に置換することができる。しかし、好ましくは、該均衡ばねは、少なくとも部分的に弛緩したとき、該ばねが最早、カプラー部材6´ないし9を保持位置に保持することはできず、従って最早、十分な確実さを以って連結解除状態にてカプラーを保持することができないほど十分に弱いものとする。
駆動部材25をトリガーするためトリガー要素28が設けられている。トリガー要素28がカプラーの動きXの方向(一例による実施の形態にて前進方向V及び(又は)末端方向)に向けケーシング部分4に対して平行動きして動くことができ、また、カプラー入力部材6´の回転軸線Rの回りにて回転することができる。この回転軸線Rは、一例による実施の形態にて、ピストンロッド15のねじ付き軸線Rと一致する。該トリガー要素は、これら2つの動きにてケーシング部分4によって案内される。末端方向へ平行移動する動きは、カプラー入力部材6´とカプラー中間部材7´との間のカプラー係合状態を確立し且つ、ブロック部材24、34の間の回転ブロックを解放し、このことは、駆動部材25をトリガーする、すなわち吐出を行うことになる。このため、前進方向Vに向けて平行移動する動きは、以下の説明にて、トリガー動きとも称する。
別の機能の点にて、トリガー要素28は、第三の例による実施の形態の投薬部材を形成する。多数の中間部材を介して、ケーシング部分4に対するトリガー要素28の回転運動は、次の吐出過程によって吐出することのできる製剤の投薬分を設定する。この動きは、以下の説明にて投薬量設定の動きと称する。図20に示し且つ、カプラー入力部材6´の駆動する動きを制限するブロック部材24の回転ストッパ29cと当接する停止部材27によって決定された零投薬分位置から、表示した矢印の回転方向、すなわち投薬方向に向けてトリガー要素28を回すことにより投薬分を設定することができる。トリガー要素28の回転状の投薬量設定の動きは、内側部分29を介してカプラー入力部材6´まで伝達され、該内側部分は、トリガー要素28に接続され、該トリガー要素は回転し且つ変位しないよう固定され又は一体的に形成され、また、この回転状の投薬量設定の動きは、接続部分33まで伝達される。伝達のため、内側部分29及び接続部分33は、回転しないよう固定されるよう互いに係合状態にあり、また、接続部分33は、該接続部分は回転しないよう固定されるようカプラー入力部材6´と接続されている。回転しないよう固定するため、内側部分29及び接続部分33には、装置の休止状態にて互いに相互に係止し且つ、互いに軸方向に変位することのできる内側歯部29aと、外側歯部33aとが設けられている。
トリガー要素28は、ユーザが使い易いようケーシング部分4の基端領域内に配置されている。その外側スリーブ部分は、ケーシング部分4を取り囲む。トリガー要素28の基部は、注射装置の基端を形成する。投薬分を設定するため、トリガー要素28は回転ボタンとして操作することができ、また、この目的のためその外側殻体領域にリブが設けられている。トリガーするため、トリガー要素を押しボタンとして操作することができる。投薬する動きをする間、トリガー要素28は、1の位の投薬量に相応する別個の回転角度位置にてケーシング部分4に対して係止する。
接続部分33の基端方向を向いた領域に面するストッパ要素29bは、内側部分29から半径方向内方に突き出す。装置が休止状態にあるとき、接続部分33とストッパ要素29bとの間に明確な距離が残る。該明確な距離は、ストッパ要素29bが当接接触することにより接続部分33に対するトリガー要素28の相対的な動きを終了する前に、トリガー要素28のトリガー動き中、内側部分29と接続部分33との間の回転ブロック状態が解放されるようにするのに丁度、十分であるように長い。
第二のブロック部材34は、ブロックばね31によってブロック部材24とのブロック係合状態にて緊張される。この目的のため、ブロックばね31は、ブロック部材34にてカプラーの動き方向Xに向けて支持され且つ、ケーシング部分4と固定状態に接続されたケーシング部分30にてカプラーの動き方向Xに対し反対方向に支持されている。内側部分29とブロック部材34との間に配置された別のばね32は、トリガー要素28をブロック部材34に対して緊張させて基端位置にする。ブロック部材34は、回転しないよう固定されるようケーシング部分4によって軸方向に案内される。ケーシング部分4は、ブロック部材34の可動性に対する末端側及び基端側ストッパを形成する。
図20に示した休止状態にあるとき、ユーザは、トリガー要素28を投薬量設定方向に向けて回すことにより投薬分を設定する。この回転状の投薬量設定の動きの間、トリガー要素28は、回転防止ブロック部29a、33aを介して接続部分33を従動させ、また、その一部に対する接続部分33はカプラー入力部材6´を従動させ、このため、該カプラー入力部材は、トリガー要素28と同一の回転状の投薬量設定の動きを完了する。カプラー入力部材6´を回すと、駆動部材25は緊張する。停止部材27は、ブロック部材24のねじ部24bと係合しており、零投薬分を決定するねじ部24bのストッパ24cから最大投薬分(図24)を決定するストッパ24dの方向に向けて移行する。
注射装置は、図20及び図22を比較することにより明らかであるように、投薬分を修正する便宜な方法も提供する。ユーザが偶発的に過度に多量の投薬分を設定したならば、ユーザは、カプラー入力部材6´を回して戻すことにより投薬分を修正することができる。投薬分を修正するため、ユーザは、トリガー要素28を基端方向に引っ張る。このトリガー要素28の後退する動きは、修正の回転方向として図22に矢印にて表示されている。装置が休止状態にあるとき、内側部分29及びブロック部材34は、基端方向への動きに対して従動係合状態にある。相応する従動手段は、参照番号29c、34aとして表示されている。内側部分29により形成された従動部材29c及びブロック部材34により形成された従動手段34aは、互いの後方を把持し且つ、トリガー要素28の後退する動きに対するラッチ部を形成する。このように、トリガー要素28を引っ張ると、ブロック部材34もまた、ブロックばね31の力に抗して基端方向に動き、これによりブロック部材をケーシング部分4に当接するブロック部材24とのブロック係合状態から解放する。回転ブロック状態が解放されると直ちに、ユーザは、トリガー要素28の逆方向への回転運動により、また、依然として内側部分29と接続部分33との間に存在する回転可能に固定された係合状態により、投薬分を修正する。ユーザがトリガー要素28を解放すると直ちに、トリガー要素は、ブロックばね31の効果によってブロック部材34と共に末端方向にスナップ動きして戻る。このため、ブロック部材34は、スナップ状に動いてブロック部材24とのブロック係合状態に戻る。逆回転運動の間、ユーザは、トリガー要素28をしっかりと保持する状態を便宜に続け、このことは、トリガー要素28の回転係止角度位置により容易となる。しかし、原理上、ユーザは、必要とされるようにトリガー要素をスナップ状に動かして戻し且つ再度、投薬分を設定することもできる。
所望の投薬分が設定されたならば、装置を所望の投与位置にて皮膚に配置し、注射針にて注射する。注射針にて注射するため、トリガー要素28は、別の機能を果たし、この目的のため、トリガー要素は針保護部39と連結される(図19)。
第一の注射段階において、ユーザは、注射装置を皮膚に押し付け、針保護部39がケーシング部分38に対して末端方向に動くようにする。しかし、この針保護部39の第一の動きの部分は、未だ注射針を露出させない。その先端は針保護部39の手前で止まったままである。この第一の注射過程の段階において、針保護部39は抵抗要素に当接し、針保護部は、ケーシング部分38に対して末端方向に更に動かすことはできない。注射装置に対し皮膚の方向に向けて圧力を加えるのを継続しつつ、ユーザは、トリガー要素28を基端方向に押す。この第一のそのトリガー動きの段階の過程にて、トリガー要素28は、針保護部39と抵抗要素との間の当接接触状態を解放し、針装置、また、これと共に、注射針を皮膚の方向に向けて針保護部39に対して動かし、注射針にて注射する。針にて注射するためのトリガー要素28の機能に関して、当該出願人によって同一出願日に出願された「針を被覆する要素用の係合制御部を備える注射装置用の取り付けモジュール(Attachment Module for an Injection Device Comprising an Engagement Control for a Needle Covering Element)」という特許出願明細書が参照される。
注射針が皮下的に配置されるたならば、直ちに、駆動部材25を解放し、トリガー要素28を更に押すことにより、製剤を吐出することができる。注射段階に続くトリガー要素28のトリガー動きの第二の段階において、トリガー要素28、従って内側部分29をばね32の圧力に抗して接続部33に対し末端方向に更に押し、回転ブロック部29a、33aが解放されるようにする。トリガー要素28は空転状態にて回転することができる。回転ブロック部29a、33aが解放されると直ちに、ストッパ要素29bは接続部分33との当接接触状態と進む。その後に引き続くトリガー動きの第三の段階において、トリガー要素28は、接続部分33、従ってカプラー入力部材6´をストッパ要素29bを介してカプラーの動きXの方向に向けて押す。この方向は、一例による実施の形態にて前進方向Vである。ブロックばね31のばね力の効果のため、ブロック部材34は、該ブロック部材がケーシング部分4に当接する迄、この動きに従う。ブロック部材34が当接位置に達する前に、カプラー入力部材6´は、カプラー中間部材7´とのカプラー係合状態になる。カプラー入力部材6´は、カプラー中間部材7´を押して復帰部材10´の力に抗して連結解除部材11´との摩擦係止ブロック状態から脱するようにする。2つの部材7´、11´の円錐形領域の間のブロック係合状態が解放され、このため、カプラー係合状態が完全に確立されると、ブロック部材34はケーシング部分4と当接する。その後に引き続くトリガー動きの最後の段階において、トリガー要素28は、ブロック部材24を押して接続部33を介してブロック部材34とのブロック係合状態から脱するようにする。
ブロック部材24、34により形成された回転ブロック状態が解放されると直ちに、駆動部材25の駆動力によってカプラー入力部材6´の回転状に駆動する動きが開始され且つ、カプラー係合状態を介してカプラー出力部材9に伝達される。ピストンロッド15は、回転しないよう固定されるよう線形案内部4a内にて案内されるため、ピストンロッド15は、カプラー出力部材9と螺着係合状態にて前進方向Vに向けて動き、製剤が吐出される。この吐出する動きは、零投薬部分を決定する投薬量設定部材24のストッパ24cと停止部材27が当接することで終了する。
図21には、回転ブロック部24、34が解放された後、すなわちトリガー要素28が完全にトリガー動きを実行した後、連結状態にて零投薬分又は少量のプライミング投薬分が設定されるときの注射装置が示されている。望ましくは、圧力がトリガー要素28に連続的に加えられるならば、上述したトリガー順序は、注射から投薬設定量を完全に吐出する迄、自動的に進行するものとする。
図23には、容器2が空になった後の注射装置が示されている。ケーシング部分1は、ケーシング部分4から既に除去されている。ピストンロッド15はその最末端側の位置をとる。連結解除部材11´は、カプラー入力部材6´をカプラー中間部材7´から後退した位置にてブロックする。連結解除部材11´の機能は、その他の例による実施の形態の機能に対応する。しかし、2つの第一の例による実施の形態の場合と相違して、ケーシング部分1及び連結解除部材11´は直接ではなく、アダプタ構造体36を介して案内係合する状態にある。アダプタ構造体36は、接続部分にてカプラーの動きX方向に向け且つその反対方向に向けて固定されたケーシング部分4内のスリーブであるが、このスリーブは、ケーシング部分4の長手方向中心軸線Rの回りにて回転させることはできる。アダプタ構造体35は、連結解除部材11´に面するその殻体領域内にてキャビティ又は裂目として案内湾曲部36aを形成する。案内湾曲部35aは、ねじ付き部分の経路を示す。円周にて測定した長さ及びケーシング部分4の長手方向中心軸線に対して測定した案内曲線部35aのピッチは、連結解除部材11´に対してアダプタ構造体35が4分の1回転又は2分の1回転することにより、連結解除部材11´が図21に示した連結解除位置まで動くような寸法とされている。軸方向への動きを生じさせるため、連結解除部材11´は、その係合要素12を介して案内湾曲部35aと係合する。この点において、第一の例による実施の形態に関する説明が参照される。
ケーシング部分1、4を接続するとき、アダプタ構造体35は、ケーシング部分1に対する線形案内部を形成する。ケーシング部分1はアダプタ構造体35内に挿入し、僅かな摩擦係止状態が存在し、また、これに相応してケーシング部分1に対する摺動案内状態が存在することが好ましい。ケーシング部分1は、ケーシング部分4の長手方向中心軸線の回りにてアダプタ構造体35に対して回転させることはできない。ケーシング部分1のアダプタ構造体35内への挿入を開始する時点にて丁度、これによって回転可能に固定された係合状態が確立される。ケーシング部分1がケーシング部分4に当接する迄、挿入されたとき、すなわちカプラーが箇所4aにて受容されたとき、ケーシング1は、ケーシング部分4に対して回転し、この回転運動の間にて、連結解除部材11´の係合要素12が案内湾曲部36aの端部と当接する迄、アダプタ構造体36を従動させる。ケーシング部分1の回転運動は、その軸方向当接位置となる迄、可能でないことが好ましく、この目的のため、当接位置となる迄、作用する回転ブロック部をケーシング部分1、4の間に形成することができる。
案内係合するときに引き起こされる連結解除部材11´の動きは、完全なカプラーの動きの長さXよりも長い軸方向長さを呈する。その連結解除動きにて、連結解除部材11´は、カプラー入力部材6´を休止状態にて取ったその保持位置を超えて押し且つ、該カプラー入力部材を上記連結解除位置にてブロックする。この強制された連結解除の動きにて、カプラー入力部材6´は、ストッパ要素29bを介してトリガー要素28を従動させる。従動手段29c、34aの間のラッチを介して、ブロック部材34はまた、ブロックばね31の力に抗して従動され、ブロック係合状態から脱するように動く。ブロック部材24は、ケーシング部分4に対して当接しているから、該ブロック部材は、ブロック部材34に従動することはできない。このように、ケーシング部分1、4を取り外すと、アダプタ構造体35を介してケーシング部分1、4が連結解除部材11´と共に形成する連結解除機構によって回転ブロック状態が解放される。カプラー入力部材6´が未だ零投薬分位置とならないならば、該カプラー入力部材は、最後に、駆動部材25によって零投薬分位置に回転され、投薬分ディスプレイ20´´は零とされる。この点に関して、再度、投薬分ディスプレイ20´´とカプラー入力部材6´との間の連結状態の特に有利な効果を参照することができる、すなわち、吐出する毎に、投薬分ディスプレイ20´´は、吐出された投薬分に従って再設定される。ある時点にて、例えば、注射過程が停止されるか、又は容器2が最早、完全に設定された投薬分を保持しないため、設定された投薬分が吐出されなかったならば、ユーザは、このことを投薬分ディスプレイ20´´から読み取ることができ、そのとき、この投薬分ディスプレイは、部分的にのみ再設定される。
第一の例による実施の形態の注射装置を示す斜視図である。 カプラーが開放している、注射装置の縦断面図である。 カプラーが閉鎖している、注射装置の図である。 図2の詳細図である。 図3の詳細図である。 投薬分が設定された後の注射装置の図である。 リザーバが空となった後の注射装置の図である。 注射装置の連結解除部材及びケーシング部分の図である。 ケーシング部分が接続された、注射装置の末端部分の図である。 ケーシング部分が取り外される間の末端部分の図である。 カプラーが開放している、第二の例による実施の形態の注射装置を示す縦断面図である。 カプラーが閉鎖している、第二の例による実施の形態の注射装置を示す異なる縦断面図である。 図11の詳細図である。 図12の詳細図である。 投薬分が設定された後の第二の例による実施の形態の注射装置の図である。 リザーバが空になった後の第二の例による実施の形態の注射装置の図である。 ケーシング部分が互いに取り外された第二の例による実施の形態の注射装置の図である。 図17の詳細図である。 第三の例による実施の形態の注射装置の図である。 カプラーが開放している、第三の例による実施の形態の注射装置の基端部分を示す図である。 カプラーが閉鎖している、第三の例による実施の形態の注射装置を示す図である。 投薬分を修正するときの第三の例による実施の形態の注射装置の基端部分を示す図である。 リザーバが空になった後の第三の例による実施の形態の注射装置の基端部分を示す図である。 第三の例による実施の形態のブロック部材及び停止部材を示す図である。
符号の説明
1 第一のケーシング部分
1a 案内曲線部
2 容器
3 ピストン
4 第二のケーシング部分
4a 線形案内部
4b 線形案内部
4c 周縁案内部
4d 固定要素
4e 軸方向案内部
5 駆動部材
6、6´ カプラー入力部材
6a 係合要素
6b 係合要素
6c 支持構造体
6d 支持構造体
7、7´ カプラー中間部材
7a 係合要素
7b 係合要素
7c 係合要素
8、8´ カプラースリーブ
8a 係合要素
9 カプラー出力部材
10 カプラー復帰部材
11、11´ 連結解除部材
11a 係合要素
12 係合要素
13 固定要素
14 カプラー復帰部材
15 ピストンロッド
15a 円板
16 トリガー要素
17 均衡ばね
18、18´ 投薬量設定部材
18a 係合要素
19 カプラー復帰部材
20、20´、20´´ 投薬分ディスプレイ
21 ディスプレイ連結部材
22 ディスプレイ連結部材
23 ディスプレイ連結部材
24 第一のブロック部材
24a ブロック歯部
24b ねじ部
24c 回転ストッパ
24d 回転ストッパ
25 駆動部材
26 支持構造体
27 停止部材
28 トリガー要素
29 内側部分
29a 歯部
29b ストッパ要素
29c 従動手段
30 ケーシング部分
31 ブロックばね
32 ばね
33 接続部分
33a 歯部
34 第二のブロック部材
34a 従動手段
35 アダプタ構造体
35a 案内曲線部
36 −
37 保護キャップ
38 ケーシング部分
39 針保護部

Claims (26)

  1. a)製剤のリザーバを備えるケーシング(4)と、
    b)製剤の移送手段(3、15)と、
    c)製剤の投薬分を設定することにより影響を受ける駆動部材(5;25)と、
    d)駆動部材(5;25)に連結されたカプラー入力部材(6;6´)と、
    e)移送手段(3、15)に連結されたカプラー出力部材(9)と、
    f)カプラー部材(6、9;6´、9)を互いに連結解除された保持位置にて保持する保持手段(7、9、10;6c、14、18´;17、19、23、24)とを備え、
    g)カプラー部材(6、9;6´、9)の少なくとも1つは、保持位置から両カプラー部材が互いに連結された連結位置まで動かすことができ、該連結位置にて駆動部材(5;25)の駆動力によってカプラー部材(6、9;6´、9)を介して移送手段(3、15)の製剤を吐出する動きが生じ
    h)保持手段は、復帰部材(10;14;17、19)を有し、復帰部材(10;14;17、19)は、前記少なくとも1つのカプラー部材(6;6´)の保持位置から連結位置への動き(X)の方向に対し反対方向に作用する弾性的な復帰力にて装荷し、
    i)他方のカプラー部材(9)は、該カプラー部材が製剤を吐出する動きを引き起こすことができないよう保持位置にてケーシング(4)に対して固定されていることを特徴とする、流体製剤投与装置。
  2. 請求項に記載の装置において、復帰部材(14;19)は、前記少なくとも1つのカプラー部材の動き(X)の方向に対し反対方向に向けてカプラー入力部材(6´)又は該カプラー入力部材に接続された構造体(6c;23)の上に支持され、該カプラー入力部材又は構造体は、該カプラー入力部材又は構造体がカプラー部材(6、9;6´、9)の少なくとも保持位置にて前記少なくとも1つのカプラーの動き(X)の方向に対し反対方向に向けて動かすことができないことを特徴とする、装置。
  3. 請求項又はに記載の装置において、復帰部材(14;19)は、前記少なくとも1つのカプラーの動き(X)の方向に向けてケーシング(1、4)又はケーシング(4)に接続された構造体(18´;23)の上に支持され、該ケーシング又は構造体は、該ケーシング又は構造体がカプラー部材(6、9;6´、9)の少なくとも保持位置にてケーシング(4)に対して前記少なくとも1つのカプラー部材の動き(X)の方向に向けて動かすことができないことを特徴とする、装置。
  4. 請求項又はに記載の装置において、復帰部材(17)は、前記少なくとも1つのカプラー部材の動き(X)方向に向けて移送手段(3、15)の移送部材(15)の上に支持されることを特徴とする、装置。
  5. 請求項又はに記載の装置において、復帰部材(10)は、前記少なくとも1つのカプラー部材の動き(X)方向に向けてカプラー出力部材(9)又は該カプラー出力部材に接続された接続部分上に支持され、接続部分は、該接続部分がカプラー部材(6、9;6´、9)の少なくとも保持位置にて、前記少なくとも1つのカプラー部材の動き(X)の方向に向けてカプラー出力部材(9)に対して動くことができないことを特徴とする、装置。
  6. 請求項1ないしの何れか1つの項に記載の装置において、カプラー出力部材(9)をケーシング(1、4)に対して回転阻止係合状態にて固定するカプラー中間部材(7;7´)を更に備えることを特徴とする、装置。
  7. 請求項に記載の装置において、カプラー中間部材(7;7´)は、前記少なくとも1つのカプラー部材の動き(X)の方向に動いて回転阻止係合状態を脱することができることを特徴とする、装置。
  8. 請求項と組み合わせた請求項又はに記載の装置において、復帰部材(10)は、カプラー中間部材(7)を介してカプラー入力部材(6)に作用することを特徴とする、装置。
  9. 請求項1ないしの何れか1つの項に記載の装置において、カプラー入力部材(6;6´)に連結され且つ、カプラー部材(6、9;6´、9)の保持位置にて移送手段(3、15)から連結解除された、製剤の投薬分を設定する投薬量設定部材(18;18´;28)を更に備える、装置。
  10. 請求項1ないしの何れか1つの項に記載の装置において、投薬分を設定すべく投薬量設定部材(18;18´;28)により実行される投薬量設定の動きが駆動力に対して反対方向に向けた力にて駆動部材(5;25)を装荷するようカプラー入力部材(6;6´)を介して駆動部材(5;25)に連結された、製剤の投薬分を設定する投薬量設定部材(18;18´;28)を更に備える、装置。
  11. 請求項1ないし10の何れか1つの項に記載の装置において、カプラー入力部材(6;6´)に連結され且つ、カプラー部材(6、9;6´、9)の保持位置にて移送手段(3、15)から連結解除された、設定可能な製剤の投薬分を表示する投薬分ディスプレイ(20;20´;20´´)を更に備える、装置。
  12. 請求項1ないし11の何れか1つの項に記載の装置において、駆動部材(5)は、駆動部材(5)の平行移動の駆動する動きによってカプラー入力部材(6;6´)の回転運動が生ずるようケーシング(1、4)に対して平行状態に動くことができ且つ、カプラー入力部材(6;6´)及びケーシング(1、4)に連結されることを特徴とする、装置。
  13. 請求項12に記載の装置において、駆動部材(5)は、カプラー入力部材(6;6´)又はケーシング(1、4)と螺着係合状態にあることを特徴とする、装置。
  14. 請求項12又は13に記載の装置において、カプラー入力部材(6;6´)は、前記少なくとも1つのカプラー部材の動き(X)を実行し、駆動部材(5)は、駆動部材(5)の駆動の動きによって前記少なくとも1つのカプラー部材の動き(X)が生ずるようカプラー入力部材(6;6´)に連結されることを特徴とする、装置。
  15. 請求項14に記載の装置において、駆動部材(5)は、駆動する動きの間、カプラー入力部材(6;6´)を従動させてカプラー出力部材(9)との回転連結状態にすることを特徴とする、装置。
  16. 請求項1ないし15の何れか1つの項に記載の装置において、駆動部材(5)は、該駆動部材が回転しないよう固定され直線状に案内されることを特徴とする、装置。
  17. 請求項1ないし16の何れか1つの項に記載の装置において、駆動部材(5;25)は、カプラー入力部材(6;6´)を回転駆動することを特徴とする、装置。
  18. 請求項1ないし17の何れか1つの項に記載の装置において、カプラー入力部材(6;6´)は、前記少なくとも1つのカプラー部材の動き(X)を実行すべく軸方向に動かすことができることを特徴とする、装置。
  19. 請求項1ないし12の何れか1つの項に記載の装置において、駆動部材(25)は、製剤の投薬分を設定することにより緊張させることができるばね部材であることを特徴とする、装置。
  20. 請求項19に記載の装置において、駆動部材(25)は、内側ばね巻線と、該内側ばね巻線を取り囲む少なくとも1つの外側ばね巻線とを備えるスパイラルばねであることを特徴とする、装置。
  21. 請求項1ないし20の何れか1つの項に記載の装置において、カプラー部材(6、9;6´、9)の少なくとも1つに連結されたトリガー要素(28)を有し、トリガー要素(28)が操作されたとき、前記少なくとも1つのカプラー部材の動き(X)が生る、装置。
  22. 請求項21に記載の装置において、トリガー要素(28)は、操作されたとき、前記少なくとも1つのカプラー部材(6´)を従動させることを特徴とする、装置。
  23. 請求項21又は22に記載の装置において、トリガー要素(28)は、好ましくはケーシング(1、4)に対して同軸状にケーシング(1、4)の基端領域に配置され、ケーシング(4)に対して末端方向に操作されることを特徴とする、装置。
  24. 請求項21ないし23の何れか1つの項に記載の装置において、トリガー要素(28)は、製剤の投薬分を設定する投薬量設定部材を形成することを特徴とする、装置。
  25. 請求項24に記載の装置において、製剤の投薬分が設定されているとき、トリガー要素(28)は、投薬量を設定する動きを実行し且つ、トリガー要素(28)の投薬量を設定する動きによってカプラー入力部材(6´)の投薬量を設定する回転運動が生ずるようカプラー入力部材(6´)に連結されることを特徴とする、装置。
  26. 請求項21ないし25の何れか1つの項に記載の装置において、トリガー要素(28)は、端部領域内においてケーシング(1、4)を取り囲み且つ、ケーシング(4)に対して回転可能であることを特徴とする、装置。
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