JP4709694B2 - 波長分散補償回路 - Google Patents

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Description

本発明は、波長分散補償回路に関し、より詳細には、大容量および/または長距離光ファイバ通信において、伝送品質の劣化要因となる光ファイバ中での波長分散を補償する波長分散補償回路に関するものである。
近年、高度情報化に伴い大容量の情報を伝達する必要性から、高速かつ大容量の情報が伝達可能な光ファイバを用いた光通信システムに対する要求が増している。この光通信システムでは、高品位な通信を可能とするために、伝送媒体である光ファイバの持つ波長分散を補償することが求められている。
従来、波長分散の補償方法としては、図1に示すような分散補償ファイバを伝送路の途中に挿入する方法が用いられてきた(非特許文献1)。図1において、符号1は光信号送信機であり、符号2は伝送用ファイバであり、符号3は分散補償ファイバであり、符号4は光信号受信機である。所望の波長帯域において、伝送用光ファイバ2の分散特性を補償するように分散補償ファイバ3の断面内屈折率分布を制御して作製し、この分散補償ファイバ3を伝送用光ファイバ2の後段に配置する。このように配置することで、光信号送信機1から送信され、伝送用ファイバ2を伝送する光信号は、その分散特性を分散補償ファイバを通過することにより補償される。
また、非対称マッハツェンダ型干渉計を有する、2入力2出力の光回路によって、波長分散を補償することも知られている。
A.M.Vengsarlar and W.A.Reed, "Dispersion-compensating single-mode fibers: efficient designs for first- and second-order compensation" Opt.Lett., vol.18, pp.924-926, 1993
さて、上述のように、非対称マッハツェンダ型干渉計を有する、2入力2出力の光回路により波長分散を補償する際に、使用する周波数帯域に制限されず効率良く波長分散を補償することが望まれている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、動作帯域を有効利用可能な波長分散補償回路を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1記載の発明は、2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能なインターリーブ回路とを備え、前記ラティス型回路の2つの入力ポートのそれぞれは前記インターリーブ回路の2端子ポートにそれぞれ接続されており、また前記ラティス型回路の2つの出力ポートは合波器として動作する方向性結合器に接続され、FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能な第1および第2のインターリーブ回路とを備え、前記ラティス型回路の2つの入力ポートのそれぞれは前記第1のインターリーブ回路の2端子ポートに接続され、前記ラティス型回路の2つの出力ポートのそれぞれは前記第2のインターリーブ回路の2端子ポートに接続され、FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能なインターリーブ回路とを備え、前記ラティス型回路の一方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記2端子ポートの一方の端子ポートに接続され、前記ラティス型回路の他方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記2端子ポートの他方の端子ポートに接続され、前記一方端における、前記2本の導波路のうちの前記一方の端子ポートに接続されていない方の導波路と、前記他方端における、前記2本の導波路のうちの前記他方の端子ポートに接続されていない方の導波路とは合波器として動作する方向性結合器に接続され、FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能な第1および第2のインターリーブ回路とを備え、前記ラティス型回路の一方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記第1のインターリーブ回路の2端子ポートの一方の端子ポートに接続され、前記ラティス型回路の他方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記第1のインターリーブ回路の2端子ポートの他方の端子ポートに接続され、前記一方端における、前記2本の導波路のうちの前記第1のインターリーブ回路の2端子ポートの一方の端子ポートに接続されていない方の導波路は前記第2のインターリーブ回路の2端子ポートの一方の端子ポートに接続され、前記他方端における、前記2本の導波路のうちの前記第1のインターリーブ回路の2端子ポートの他方の端子ポートに接続されていない方の導波路は前記第2のインターリーブ回路の2端子ポートの他方の端子ポートに接続され、FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能なインターリーブ回路と、光を反射する第1および第2の反射手段とを備え、
前記ラティス型回路の2つの入力ポートのそれぞれは前記インターリーブ回路の2端子ポートに接続され、前記ラティス型回路の2つの出力ポートのそれぞれは、前記第1および第2の反射手段に接続され、FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能なインターリーブ回路と、光を反射する第1および第2の反射手段とを備え、前記ラティス型回路の一方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記2端子ポートの一方の端子ポートに接続され、前記ラティス型回路の他方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記2端子ポートの他方の端子ポートに接続され、前記一方端における、前記2本の導波路のうちの前記一方の端子ポートに接続されていない方の導波路は前記第1の反射手段に接続され、前記他方端における、前記2本の導波路のうちの前記他方の端子ポートに接続されていない方の導波路は前記第2の反射手段に接続され、FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記ラティス型回路はさらに、前記方向性結合器間で導波路長が等しい部分を少なくとも1つ有することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記ラティス型回路の方向性結合器間の導波路長が異なる部分の中で、前記ラティス型回路中の両端2か所の導波路長差(ΔL)と、その他の方向性結合器間の導波路長が異なる部分の導波路長差(ΔL)との間にΔL=2ΔLの関係があることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項7または8記載の発明において、前記方向性結合器間で導波路長が等しい部分と異なる部分が交互に接続され、両端では導波路長が等しい部分となることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項7または8記載の発明において、前記方向性結合器間で導波路長が等しい部分と異なる部分が交互に接続され、両端では導波路長が異なる部分となることを特徴とする。
本発明によれば、ラティス型回路における群遅延時間特性を周波数(波長)に対して三角波状に生成することができ、かつ、ある入出力ポート対とその対角入出力ポート対で得られる群遅延時間および波長分散は、絶対値が等しく符号が反対になる。従って、インターリーブ回路で周波数(波長)帯域を二分し、それぞれをラティス型回路の異なる入力ポートに入射することによって、動作帯域の有効利用が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
本明細書において、ユニタリ特性で近似できる回路とは、2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される2入力2出力ポートの導波路型回路を意味する。
本発明の一実施形態は、伝達関数がユニタリ特性で近似できる2入力2出力ポートの導波路型回路構成と、該導波路型回路構成の入力ポートに接続された、所定の周波数(波長)帯域を二分する手段としてのインターリーブ回路とを備える。この導波路型回路構成は、2本の導波路を少なくとも2箇所で近接させ方向性結合器を構成し、少なくとも1対の、方向性結合器間で導波路長が異なる部分(非対称マッハツェンダ型干渉計)を有するラティス型回路である。
本明細書において、「ラティス型回路」とは、伝達関数がユニタリ特性で近似できる2入力2出力ポートを備える導波路型回路構成であって、分散補償を行うための、非対称マッハツェンダ型干渉計を少なくとも1つ備えている導波路型回路を指す。従って、本発明の一実施形態において、ラティス型回路は、非対称マッハツェンダ型干渉計を1つまたは複数備える回路を含むし、少なくとも1つの非対称マッハツェンダ型干渉計と、少なくとも1つの対称マッハツェンダ型干渉計とを組み合わせた回路も含む。この組み合わせ方は、任意とすることができる。
本ラティス型回路では、群遅延時間特性を周波数(波長)に対して三角波状に生成することができ、かつ、ある入出力ポート対とその対角入出力ポート対で得られる群遅延時間および波長分散は、絶対値が等しく符号が反対になる。従って、インターリーブ回路で周波数(波長)帯域を二分し、それぞれをラティス型回路の異なる入力ポートに入射することによって、動作帯域を有効利用した波長分散補償回路を実現することができる。
さて、図1に示した従来の波長分散の補償法では、波長分散のために、予め分散値が設定された光ファイバ(分散補償ファイバ)を用いるため分散補償特性が固定となる。そのため温度変動等で、伝送用ファイバ2の分散値が変化した場合の補償は不可能である。
そこで、本発明の一実施形態では、ラティス型回路が、分散値を可変とする手段としての対称マッハツェンダ型干渉計を備えることは好ましい。すなわち、2本の導波路を複数箇所で近接させ方向性結合器を構成し、方向性結合器間で導波路長が等しい部分(対称マッハツェンダ型干渉計)と異なる部分とを有するようにラティス型回路を構成しても良い。このラティス型回路によれば、結合率可変の方向性結合器(対称マッハツェンダ型干渉計)の強度結合率を変化させることによって、様々な分散値を実現することができる。
特に、方向性結合器間の導波路長が異なる部分が複数ある場合(ラティス型回路が複数の非対称マッハツェンダ型干渉計を備える場合)、方向性結合器間の導波路長が異なる部分の中で、両端2か所(複数の非対称マッハツェンダ型干渉計のうち、ラティス型回路中の最も入力側および出力側)の導波路長差(ΔL)と、その他の方向性結合器間の導波路長が異なる部分の導波路長差(ΔL)との間に、ΔL=2ΔLの関係がある場合は好ましい形態である。このとき、両端の2個(複数の対称マッハツェンダ型干渉計のうち、ラティス型回路中の最も入力側の対称マッハツェンダ型干渉計および出力側の対称マッハツェンダ型干渉計)以外の全ての結合率可変の方向性結合器の強度結合率を同一値に保ちつつ変化させる特別の条件で(両端の2個の結合率可変の方向性結合器の強度結合率は0.5に固定)、様々な分散値を実現することができる。よって、分散値の調整が容易になる。
なお、ΔLとΔLとの関係はΔL=2ΔLに限定されるものではなく、例えば、ΔL=ΔLであっても良く、任意の関係であっても良い。これは、ΔLとΔLとの比が任意の場合であっても、様々な分散値を実現できるためである。ただし、ΔL=2ΔLとすれば、分散値の調整を容易に行うことができるので、より好ましい形態である。
(第1の実施形態)
図2は、本実施形態に係る波長分散補償回路の構成例を示す図である。
図2において、本実施形態の波長分散補償回路は、インターリーブ回路6の1端子ポートである入力ポート5、インターリーブ回路6、インターリーブ回路の2端子ポートである出力ポート7−1および7−2、導波路8−1および8−2、方向性結合器9−1〜9−N、導波路の位相調節部10−1〜10−(N−2)、を備える。破線部で囲まれた部分がラティス型回路である。
図2において、インターリーブ回路6は、入力ポート5から入力した光の波長を周期的に出力ポート7−1および7−2に分波する手段であり、インターリーブ回路6の出力ポート7−1はラティス型回路の導波路8−1の入力側に接続されており、インターリーブ回路6の出力ポート7−2はラティス型回路の導波路8−2の入力側に接続されている。すなわち、本実施形態は、インターリーブ回路6の2端子ポートである2つの出力ポートを、インターリーブ回路の後段に設けられたラティス型回路の2つの入力ポートと接続する構成である。
図2は、ラティス型回路部分の一構成例として、方向性結合器間で導波路長が等しい部分と異なる部分が交互に接続され、両端では導波路長が等しい部分となる構成(対称マッハツェンダ型干渉計と非対称マッハツェンダ型干渉計が交互に縦続接続され、両端は対称マッハツェンダ型干渉計となる構成)となっている。
なお、図2のラティス型回路は上述のように一例であって、対称マッハツェンダ型干渉計と非対称マッハツェンダ型干渉計との接続は交互でなくても良い。すなわち、少なくとも1つの対称マッハツェンダ型干渉計と、少なくとも1つの非対称マッハツェンダ型干渉計とを任意の数により任意の組み合わせでラティス型回路を構成することができる。また、以下の実施形態では、分散値は固定になるが、ラティス型回路を、1つまたは複数の非対称マッハツェンダ型干渉計にて構成しても良い。すなわち、ラティス型回路は、分散補償を行えるように、少なくとも1つの非対称マッハツェンダ型干渉計を備えていれば良いのである。
本実施形態では、シリコン基板上に石英導波路(クラッド:SiO、コア:SiO−GeO)を形成する石英平面光波回路技術を用いて、2本の導波路8−1および8−2を作製し、導波路の安定および低損失化を図っている。0.001dB/cmオーダの低損失石英導波路も実現されている。位相調節部10−1〜10−(N−2)はCr等の薄膜ヒータを用い、熱光学効果を用いて導波路8−1および8−2の位相調節を行っている。なお、石英導波路部分を、半導体導波路、LN等の強誘電体導波路、ポリマー導波路、光ファイバなど、またはこれらを複合した導波路構成で置き換えることももちろん可能である。この場合、位相調節部はそれぞれの導波路に適したものが用いられる(例えば、強誘電体導波路には電気光学効果)。
図2のラティス型回路の伝達関数T(f)(f:光周波数)は、導波路の損失を簡単のため無視できると仮定すると、各構成要素の伝達関数はユニタリ特性を持つため、以下の式で表される。
Figure 0004709694
ただし、
Figure 0004709694
であり、*は複素共役を表す。
2入力2出力のラティス型回路において、上側の入力ポート(2入力の一方の入力ポート、例えば、図2ではラティス型回路の導波路8−1の入力ポート)から上側の出力ポート(2出力の一方の出力ポート、例えば、図2ではラティス型回路の導波路8−1の出力ポート)への群遅延時間特性τ11(f)、下側の入力ポート(2入力の他方の入力ポート、例えば、図2ではラティス型回路の導波路8−2の入力ポート)から下側の出力ポート(2出力の他方の出力ポート、例えば、図2ではラティス型回路の導波路8−2の出力ポート)への群遅延時間特性τ22(f)は、すなわち対角ポート同士の群遅延時間特性は以下の式で表される。
Figure 0004709694
従って、
Figure 0004709694
となる。
図3に、図2の構成において、両端2か所の非対称マッハツェンダ型干渉計(ラティス型回路の、最も入力側の非対称マッハツェンダ型干渉計と、最も出力側の非対称マッハツェンダ型干渉計)の導波路長差(ΔL)と、その他の非対称マッハツェンダ型干渉計の導波路長差(ΔL)との間にΔL=2ΔLの関係があり、波長1.5μm帯におけるC帯、FSR:200GHz{FSR=c/(nΔL)、c:真空中の光速、n:導波路の屈折率}、非対称マッハツェンダ型干渉計数:10、対称マッハツェンダ型干渉計数:11の時のラティス型光回路の群遅延時間特性の計算結果を示す。
方向性結合器およびその間の導波路長が等しい部分を、結合率可変の方向性結合器と見なす場合、両端の2個以外の全ての結合率可変の方向性結合器の強度結合率κを0〜0.383の範囲で同一値に保ちつつ変化させ(両端の2個の結合率可変の方向性結合器の強度結合率κは0.5に固定)、計算を行った。
図3において、点線は群遅延時間特性τ11(f)に対する、κ=0.383のときの周波数に対する相対遅延時間のプロットであり、破線は群遅延時間特性τ11(f)に対する、κ=0.2のときの周波数に対する相対遅延時間のプロットである。また、一点鎖線は群遅延時間特性τ22(f)に対する、κ=0.2のときの周波数に対する相対遅延時間のプロットであり、二点鎖線は群遅延時間特性τ22(f)に対する、κ=0.383のときの周波数に対する相対遅延時間のプロットである。さらに、直線はκ=0.0のときの周波数に対する相対遅延時間のプロットであり、分散値d=0ps/nmである。
図3において、群遅延時間特性τ11(f)およびτ22(f)の双方において、κ=0.383の場合は、相対遅延時間の周波数微分が正の符号を持つ周波数帯域では分散値d=120ps/nmであり、負の符号を持つ周波数帯域では分散値d=−120ps/nmである。一方、群遅延時間特性τ11(f)およびτ22(f)の双方において、κ=0.2の場合は、相対遅延時間の周波数微分が正の符号を持つ周波数帯域では分散値d=70ps/nmであり、負の符号を持つ周波数帯域では分散値d=−70ps/nmである。
位相調節部10−1〜10−(N−2)により導波路の位相調節を行うことによって、非対称マッハツェンダ型干渉計の中心波長の調節を行い、かつ強度結合率κを変化させることによって、周波数の違いにより光波が非対称マッハツェンダ型干渉計における、導波路の長さが長い部分と短い部分とを通過する割合を変化させることができる。周波数に対して遅延が増加する(導波路の長さが長い部分を通過する割合を増加させる)、あるいは減少する(導波路の長さが長い部分を通過する割合を減少させる)設定、および増加、減少量の可変も可能となる。このようにして可変分散補償機能が実現できる。
ΔL=2ΔLの関係がある場合、強度結合率κを両端では0.5、その他の部分でも全て同一値に設定できるため、調整の容易化が可能となる。強度結合率κを両端で0.5、その他の部分で0〜0.383の範囲で同一値とした場合、ラティス型回路の強度透過特性は−3dBを下回ることはない特別な効果が生じる。0.383より大きな値(ただし1.0以下)とした場合、強度透過特性が−3dBを下回り、この強度特性の劣化が伝送光信号に対して悪影響を及ぼす場合があり得る。ただし、良好な強度透過特性を得る必要がない場合は、強度結合率κを0.383よりも大きく、1.0以下としても良い。
図3より、群遅延時間は周波数(波長)に対して三角波状になっている。また、τ11(f)とτ22(f)とは、(4)式に示すように、絶対値が等しく符号が反対になっている。従って、群遅延時間の波長微分である波長分散特性も、対角ポート同士間で絶対値が等しく符号が反対になる。インターリーブ回路を用いずにラティス型回路のみを用いた場合、τ11(f)、τ22(f)のどちらか一方しか使用することができない。従って、例えば波長分散補償のために周波数に対して正の傾きを持つ群遅延時間特性が必要で、τ11(f)を用いてその特性を実現する場合、帯域の半分(図3中、矢印で示す領域)は無駄になる。
本発明では、この無駄になる帯域を有効利用することを目的の一つとしている。
本実施形態に係るインターリーブ回路6(1端子ポート入力、2端子ポート出力)の強度透過特性を図4に示す(実線、破線それぞれが、2端子ポート出力の一方の特性を示す)。なお縦軸の範囲は0〜1.0にあり、それ以外はあり得ないが、特性を見やすくするため−0.2〜1.2とした。インターリーブ回路は、導波路構成のラティス型回路あるいはトランスバーサル型回路、ファイバグレーティング構成、バルク構成、などで実現することができる。
図3と同じ周期200GHzを持つインターリーブ回路6は、図4から分かるように、入射光を所定の周波数毎に周期的に2端子ポートに振り分ける特性を有する。図3から分かるように、相対遅延時間は、ある周波数の周期毎に傾きの正負が入れ替わる。よって、上述のように群遅延時間の波長微分である波長分散特性も上記周期毎に正負が入れ替わる。よって、例えばWDM信号の波長分散補償のために正の波長分散特性を用いる場合において、ラティス型回路の一方の入力ポートから光を入力する場合、波長分散特性が正である周波数帯域の隣の周波数帯域では負の波長分散特性を持つようになり、この周波数帯域ではWDM信号の波長分散補償を行うことができない。よって、この周波数帯域を用いることはできず、無駄になってしまう。しかしながら、このとき図3から分かるように、ラティス型回路の他方の入力ポートから光を入力すれば、上記隣の周波数帯域では波長分散特性が正となる。よって、上記隣の周波数帯域では他方の入力ポートからラティス型回路に光を入力すれば、一方の入力ポートから光を入力する際には無駄であった周波数帯域でも波長分散補償を行うことができる。よって、周波数(波長)帯域を有効に利用することができる。
この有効利用のために、本発明では、インターリーブ回路を用いて、FSR周期で共に同符号の波長分散特性が得られるように周波数(波長)帯域を二分して、二分した周波数帯域の光を、ラティス型回路のそれぞれ異なる入力ポートに入力するのである。なお、インターリーブ回路は特性の可逆性を有する。
例えば、図2のインターリーブ回路6において、−150GHz〜−50GHzでは出力ポート7−2から光を出力し、−50GHz〜50GHzでは出力ポート7−1から光を出力する。このように、FSRの半分毎にインターリーブ回路の出力ポートを切換えるので、所定範囲の周波数帯域において、常に同じ符号の波長分散特性を用いて波長分散補償を行うことができ、周波数帯域の有効利用を実現することができる。
すなわち、本実施形態によれば、調整が容易かつ動作帯域を有効利用可能で、特性可変の波長分散補償回路を実現することができる。
図3、4より、図2の構成の群遅延時間特性は、図5に示すものとなる。図5の計算条件は、100GHz毎に周期的に出力ポートを切換えるインターリーブ回路を用いること以外は図3にて説明した条件と同様である。なおインターリーブ回路の群遅延時間特性は、理想的に0と仮定した。
図5において、点線はκ=0.383、分散値d=120ps/nmのときの周波数に対する相対遅延時間のプロットである。図4に示されるように100GHz毎にインターリーブ回路は出力ポートを切換えているので、分散値120ps/nmを得る際に、インターリーブ回路を有さない場合では無駄であった帯域、例えば−150GHz〜−50GHzの周波数帯域においてラティス型回路の入力ポートを切換えることができる。よって、図5の点線のように、所定の周波数帯域(−200GHz〜200GHz)において、常に同じ符号の分散値120ps/nmを実現することができる。
図5において、点線と同様に、破線はκ=0.2、分散値d=70ps/nmのときの周波数に対する相対遅延時間のプロットであり、一点鎖線はκ=0.2、分散値d=−70ps/nmのときの周波数に対する相対遅延時間のプロットであり、二点鎖線はκ=0.383、分散値d=−120ps/nmのときの周波数に対する相対遅延時間のプロットである。
このように、群遅延時間特性τ11(f)、τ22(f)の特性を交互に入れ替えたものになるため、群遅延時間特性は鋸波状となり、無駄な帯域が解消される。図5の結果より、図2の構成を用いることによって、調整が容易(同一特性の時には両端を除いて全ての結合率可変の方向性結合器の強度結合率を同一値に設定可能、両端は常に強度結合率が0.5)かつ動作帯域を有効利用可能で、特性可変の波長分散補償回路を実現することができる。なおインターリーブ回路が群遅延時間特性を持つ場合には、ラティス型回路の可変群遅延時間特性によって打ち消すことができる。
なお、ラティス型回路部分が、方向性結合器間で導波路長が等しい部分と異なる部分が交互に接続され、両端では導波路長が異なる部分となる構成(対称マッハツェンダ型干渉計と非対称マッハツェンダ型干渉計とが交互に縦続接続され、両端は非対称マッハツェンダ型干渉計となる構成)となる場合においても、全ての結合率可変の方向性結合器の強度結合率κを同一値に保ちつつ変化させ、計算を行った。その結果、ラティス型回路において、方向性結合器間で導波路長が異なる部分の数(非対称マッハツェンダ型干渉計数)が等しい場合の群遅延時間特性も図5と同様となることを確認した。
次に、本実施形態に係る波長分散補償回路の動作を説明する。以下の条件を仮定する。
図2において、FSRが200GHz、非対称マッハツェンダ型干渉計数が10個、対称マッハツェンダ型干渉計数が11個であり、両端の2個の結合率可変の方向性結合器である、ラティス型回路の最も入力側の対称マッハツェンダ型干渉計およびラティス型回路の最も出力側の対称マッハツェンダ型干渉計の強度結合率を0.5に設定し、その他の結合率可変の方向性結合器(上記両端以外の対称マッハツェンダ型干渉計)の強度結合率を0.383に設定する。そして、分散値d=120ps/nmを用いる。また、インターリーブ回路6は、周期200GHzを持つ。よって、インターリーブ回路は図4に示すように周波数に応じて出力ポート7−1および7−2を切換える。すなわち、インターリーブ回路6は、ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に出力ポート7−1および7−2への分波を行う。よって、この回路の周波数に対する相対遅延時間は、図5の点線となる。導波路は、0.001dB/cmオーダの低損失石英導波路である。
このような構造において、入力ポート5から波長1.5μm帯のC帯の光を入力する。該入力された光は、インターリーブ回路6にて図4に示す出力特性に応じて出力ポート7−1および7−2で振り分けられる。すなわち、図4において、周波数−200GHz〜−150GHz、−50GHz〜50GHz、150GHz〜200GHzの周波数帯域の光は、出力ポート7−1から出力され、導波路8−1に入力される。導波路8−1から入力された光、すなわち、ラティス型回路に入力された光は、各対称マッハツェンダ型干渉計および非対称マッハツェンダ型干渉計を通過し、120ps/nmの分散補償が施されて、ラティス型回路の出力側の導波路8−1から出力される。
一方、インターリーブ回路6は、図4から分かるように、上記周波数帯域以外の周波数帯域である、−150GHz〜−50GHz、50GHz〜150GHzについては、出力ポート7−2から光を出力する。よって、この周波数帯域の光は、導波路8−2に入力される。該導波路8−2から入力された光(ラティス型回路に入力された光)についても、各対称マッハツェンダ型干渉計および非対称マッハツェンダ型干渉計を通過し、120ps/nmの分散補償が施されて、ラティス型回路の出力側の導波路8−2から出力される。
なお、図2において、ΔL=ΔLとした場合も、ΔL=2ΔLの場合と同じ動作原理により、図3および図5と同様の可変遅延特性を得ることができる。ただしこの場合、ΔL=2ΔLの場合とは異なり、結合率可変の方向性結合器の両端を除いた、結合率可変の方向性結合器の強度結合率κを同一値に保ちつつ変化させる条件では、所望特性を得られない。強度結合率κはばらばらな値をとるので、調整は難しくなる。FSR:200GHz、非対称マッハツェンダ型干渉係数:10、対称マッハツェンダ型干渉計数:11の場合の、ΔL=2ΔL、ΔL=ΔLにおける所望分散値を得るための強度結合率κの値をそれぞれ、表1、2に示す。なお、表2において、ΔL=ΔLの場合の所望分散値が小さくなっているのは、ΔL=2ΔLの場合の方が長さの差が大きい非対称マッハツェンダ型干渉計数が多く、より多くの遅延時間が得られるため、より大きな分散値を得ることができるためである。
Figure 0004709694
Figure 0004709694
なお、表1,2において、κ1などの「κM(M;1〜11の整数)」という表記は、ラティス型回路の入力側から出力側に向かって配置されている結合率可変の方向性結合器(対称マッハツェンダ型干渉計)に対する、入力側からの所定個数番目の強度結合率である。よって、例えば、κ3とは、入力側から数えて3番目の対称マッハツェンダ型干渉計の強度結合率を指す。
(第2の実施形態)
図6は、本実施形態に係る波長分散補償回路の構成例を示す図である。
図2において、本実施形態の波長分散補償回路は、インターリーブ回路12−1の1端子ポートである入力ポート11−1、インターリーブ回路12−1、インターリーブ回路12−1の2端子ポートである出力ポート13−1および13−2、導波路14−1および14−2、方向性結合器15−1〜15−(N−1)、導波路の位相調節部16−1〜16−(N−2)、インターリーブ回路12−2の2端子ポートである入力ポート13−3および13−4、インターリーブ回路12−2、インターリーブ回路12−2の1端子ポートである出力ポート11−2、を備える。破線部で囲まれた部分がラティス型回路である。
図6の構成の光回路は、動作原理、群遅延時間特性は図2の構成と同一である。しかしながら、ラティス型回路後段の合波にインターリーブ回路を用いている点で図2の構成とは異なっている(図2は方向性結合器)。そのため図2の構成とは異なり、3dBの原理的な損失は生じない。
すなわち図6の構成は、図2の構成に対して、ラティス型回路の出力側にインターリーブ回路を設けている構成であり、ラティス型回路の出力側の導波路14−1はインターリーブ回路12−2の入力ポート13−3に接続されており、ラティス型回路の出力側の導波路14−2はインターリーブ回路12−2の入力ポート13−4に接続されている。
なお図6の構成では、ラティス型回路出力の不要クロストーク成分は、インターリーブ回路12−2の2端子ポートである入力ポート13−3、13−4のうち周波数特性の異なるポートに入射され、インターリーブ回路12−2の1端子ポートである出力ポート11−2には出射されない。そのため図2と比べて、特性が改善される。
次に、回路構成が、第1の実施形態の動作説明にて示した条件と同一であり、インターリーブ回路12−2が周期200GHzを持つ場合を例に本実施形態に係る波長分散補償回路の動作を説明する。
入力ポート11−1から波長1.5μm帯のC帯の光を入力すると、該入力された光は、インターリーブ回路12−1にて図4に示す出力特性に応じて出力ポート13−1および13−2に振り分けられる。このとき、出力ポート13−1に振り分けられた光は、導波路14−1に入力され、対称マッハツェンダ型干渉計および非対称マッハツェンダ型干渉計を通過し120ps/nmの分散補償を施されて、入力ポート13−3からインターリーブ回路12−2に入力され、出力ポート11−2から出力される。このとき、ラティス型回路出力の不要クロストーク成分は入力ポート13−4からインターリーブ回路12−2に入力されるので、インターリーブ回路12−2の出力ポート11−2からは出力されない。よって、図2に比べてより特性の改善を図ることができる。なお、出力ポート13−2に振り分けられた光も、上記と同様にして出力ポート11−2から出力される。
(第3の実施形態)
図7は、本実施形態に係る波長分散補償回路の構成例を示す図である。
図7において、本実施形態の波長分散補償回路は、インターリーブ回路18の1端子ポートである入力ポート17、インターリーブ回路18、インターリーブ回路18の2端子ポートである出力ポート19−1および19−2、導波路20−1および20−2、方向性結合器21−1〜21−N、導波路の位相調節部22−1〜22−(N−2)、を備える。破線部で囲まれた部分がラティス型回路である。
図7において、インターリーブ回路18の一方の出力ポートである出力ポート19−1は、ラティス型回路の一方の導波路20−2の入力側に接続されている。また、インターリーブ回路18の他方の出力ポートである出力ポート19−2は、ラティス型回路の他方の導波路20−1の入力側に接続されている。一方、ラティス型回路の導波路20−2の出力側と、ラティス型回路の導波路20−1の出力側とはそれぞれ、ラティス型回路の後段側に設けられた方向性結合器21−Nの入力ポートに接続されている。
このように、本実施形態は、ラティス型回路の一方端(図7の左側)にある2本の導波路の一方の導波路(導波路20−2の図7の左側)をインターリーブ回路の一方の出力ポート(出力ポート19−1)と接続し、ラティス型回路の他方端(図7の右側)にある2本の導波路の他方の導波路(導波路20−1の図7の右側)をインターリーブ回路の他方の出力ポート(出力ポート19−2)と接続する。また、上記一方端にある2本の導波路の他方の導波路(導波路20−1の左側)と、上記他方端にある2本の導波路の他方の導波路(導波路20−2の右側)とを、所定の領域にて近接させて、ラティス型回路の後段側にて方向性結合器(方向性結合器21−N)を構成する。
すなわち、本実施形態では、ラティス型回路の2本の導波路について光の入力端が逆であり、一方の導波路については、その入力側をインターリーブ回路の一方の出力ポートに接続し、他方の導波路については、その入力側をインターリーブ回路の他方の出力ポートに接続する。そして、上記2本の導波路の出力側については、それら導波路を近接させて方向性結合器を構成する。
さて、ラティス型回路の伝達関数{(1)式}の逆方向の伝達関数S(f)は、光波の進行方向が逆になることも考慮すると以下の式で表される。
Figure 0004709694
式(1)、(5)から、同一ポート間の伝達関数は、光波の進行方向によって変化しないことがわかる。従って、図2と図7の特性は等価的に同一となり、同一の回路パラメータを用いた場合には、図5と同様な特性が得られる。
なお図7の構成では、ラティス型回路出力の不要クロストーク成分は、インターリーブ回路の2端子ポートのうち出射したポートとは別のポートに入射される(周波数特性の異なるポートのため、インターリーブ回路の1端子ポートにも出射されない)。そのため図2と比べて、特性が改善される。
次に、回路構成が、第1の実施形態の動作説明にて示した条件と同一である場合を例に本実施形態に係る波長分散補償回路の動作を説明する。
入力ポート17から波長1.5μm帯のC帯の光を入力すると、該入力された光は、インターリーブ回路18にて図4に示す出力特性に応じて出力ポート19−1および19−2に振り分けられる。このとき、出力ポート19−1に振り分けられた光は、導波路20−2におけるラティス型回路の入力側に入力され、対称マッハツェンダ型干渉計および非対称マッハツェンダ型干渉計を通過し120ps/nmの分散補償を施されて、導波路20−2におけるラティス型回路の出力側から出力される。一方、ラティス型回路出力の不要クロストーク成分は、導波路20−1における図7の右側から出力され、出力ポート19−2からインターリーブ回路18に入力される。この光の周波数に対しては、インターリーブ回路18は出力ポート19−1に振り分けるように設定されているので、上記クロストーク成分は入力ポート17に出力することは無い。よって、図2からの特性のさらなる改善を図ることができる。
なお、出力ポート19−2に振り分けられた光も、上記と同様にして導波路20−1のラティス型回路の出力側から出力される。
なお、本実施形態において、ラティス型回路の一方端(図7の左側)の2本の導波路のうち一方の導波路(導波路20−2)をラティス型回路の入力ポートとし、他方端(図7の右側)の2本の導波路のうち一方の導波路(導波路20−2)をラティス型回路の出力ポートとし、かつ一方端の2本の導波路のうち他方の導波路(導波路20−1)をラティス型回路の出力ポートとし、他方端の2本の導波路のうち他方の導波路(導波路20−1)をラティス型回路の入力ポートとしているが、これに限定されず、ラティス型回路の両端において、入力ポートおよび出力ポートは、いずれの導波路であっても良い。すなわち、ラティス型回路の一方端における、2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路がインターリーブ回路18の一方の端子ポートに接続されており、ラティス型回路の他方端における、2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路がインターリーブ回路18の他方の端子ポートに接続されており、両端において、2本の導波路のうち、インターリーブ回路18の端子ポート(出力ポート19−1、19−2)に接続されてない方の導波路同士が接続されていれば良い。
(第4の実施形態)
図8は、本実施形態に係る波長分散補償回路の構成例を示す図である。
図8において、本実施形態の波長分散補償回路は、インターリーブ回路24−1の1端子ポートである入力ポート23−1、インターリーブ回路24−1、インターリーブ回路24−1の2端子ポートである出力ポート25−1および25−2、導波路26−1および26−2、方向性結合器27−1〜27−(N−1)、導波路の位相調節部28−1〜28−(N−2)、インターリーブ回路24−2の2端子ポートである入力ポート25−3および25−4、インターリーブ回路24−2、インターリーブ回路の1端子ポートである出力ポート23−2、を備える。破線部で囲まれた部分がラティス型回路である。
図8の構成の光回路は、動作原理、群遅延時間特性は図7の構成と同一である。しかしながら、ラティス型回路後段の合波にインターリーブ回路を用いている点で図7の構成とは異なっている(図7は方向性結合器)。そのため図7の構成とは異なり、3dBの原理的な損失は生じない。
図8において、インターリーブ回路24−1の一方の出力ポートである出力ポート25−1は、ラティス型回路の一方の導波路26−2の入力側に接続されている。また、インターリーブ回路24−1の他方の出力ポートである出力ポート25−2は、ラティス型回路の他方の導波路26−1の入力側に接続されている。一方、ラティス型回路の導波路26−2の出力側と、ラティス型回路の導波路26−1の出力側とはそれぞれ、ラティス型回路の後段側に設けられたインターリーブ回路24−2の入力ポート25−3および25−4に接続されている。このように、本実施形態は、ラティス型回路の一方端(図8の左側)にある2本の導波路の一方の導波路(導波路26−2の図8の左側)をインターリーブ回路の一方の出力ポート(出力ポート25−1)と接続し、ラティス型回路の他方端(図8の右側)にある2本の導波路の他方の導波路(導波路26−1の図8の右側)をインターリーブ回路の他方の出力ポート(出力ポート25−2)と接続する。また、上記一方端にある2本の導波路の他方の導波路(導波路26−1の左側)と、上記他方端にある2本の導波路の一方の導波路(導波路26−2の右側)とをそれぞれ、インターリーブ回路の2端子ポート(入力ポート25−4および25−3)に接続する。
本実施形態によれば、図6、7の構成に関する検討から、上述のように図7の構成と異なり、3dBの原理的な損失が生じずに可変群遅延時間特性を実現できる。
なお、本実施形態においても第3の実施形態と同様に、ラティス型回路の一方端(図8の左側)の2本の導波路のうち一方の導波路(導波路26−2)をラティス型回路の入力ポートとし、他方端(図8の右側)の2本の導波路のうち一方の導波路(導波路26−2)をラティス型回路の出力ポートとし、かつ一方端の2本の導波路のうち他方の導波路(導波路26−1)をラティス型回路の出力ポートとし、他方端の2本の導波路のうち他方の導波路(導波路26−1)をラティス型回路の入力ポートとしているが、これに限定されず、ラティス型回路の両端において、入力ポートおよび出力ポートは、いずれの導波路であっても良い。
(第5の実施形態)
図9は、本実施形態に係る波長分散補償回路の構成例を示す図である。
図9において、本実施形態の波長分散補償回路は、入力部29、出力部30、サーキュレータ31、インターリーブ回路33の1端子ポートである入力ポート32、インターリーブ回路33、インターリーブ回路33の2端子ポートである出力ポート34−1および34−2、導波路35−1および35−2、方向性結合器36−1〜36−(N−1)、導波路の位相調節部37−1〜37−(N−2)、光を反射する手段としての反射部38−1および38−2、を備える。
図9の構成は、図6の構成と等価的に同一になる。しかしながら、反射部38−1および38−2による反射構成を用いているためにインターリーブ回路の数は1となり、構成の簡易化、およびコストの削減効果がある。本実施形態に係るインターリーブ回路33は、図6の構成のインターリーブ回路12−1および12−2の双方の役割を果たす。
すなわち、図9の構成では、ラティス型回路の出力側の導波路35−1は反射部38−1に接続されており、ラティス型回路の出力側の導波路35−2は反射部38−2に接続されている。
また図6、9において、ラティス型回路の干渉計数が同一の場合でも、図9の構成は図6の構成の2倍の干渉計を通過することになる。そのため群遅延時間特性の最大達成値が2倍となる利点も有する。光を反射する手段である反射部38として、導波路の端部にグレーティングまたはループミラーを形成する方法、導波路端面にAu等の金属または誘電体多層膜を付加する方法など、光を反射する方法であればいずれを用いても良い。ループミラーを形成する方法では、反射部38−1および38−2として、1ポートのみを用いるループミラーを2つ用いる形態、2ポートを用いるループミラーを1つ用いる形態が考えられる。
次に、回路構成が、第1の実施形態の動作説明にて示した条件と同一である場合を例に本実施形態に係る波長分散補償回路の動作を説明する。
サーキュレータ31に、入力部29から波長1.5μm帯のC帯の光を入力すると、該入力された光は、出力部30には出力されず、入力ポート32を介してインターリーブ回路33に入力される。該インターリーブ回路に入力された光は、図4に示す出力特性に応じて出力ポート34−1および34−2に振り分けられる。このとき、出力ポート34−1に振り分けられた光は、導波路35−1に入力され、対称マッハツェンダ型干渉計および非対称マッハツェンダ型干渉計を通過し120ps/nmの分散補償を施されて、反射部38−1へと入射される。該入射された光は反射部38−1にて反射されて再びラティス型回路へと入力され、対称マッハツェンダ型干渉計および非対称マッハツェンダ型干渉計を通過し、出力ポート34−1を介してインターリーブ回路33へと入力される。上記出力ポート34−1から入力された光は、入力ポート32を介してサーキュレータ31に入力され、出力部30から出力される。
なお、インターリーブ回路33にて出力ポート34−2に振り分けられた光も、上記と同様にして出力部30から出力される。
(第6の実施形態)
図10は、本実施形態に係る波長分散補償回路の構成例を示す図である。
図10において、本実施形態の波長分散補償回路は、入力部39、出力部40、サーキュレータ41、インターリーブ回路43の1端子ポートである入力ポート42、インターリーブ回路43、インターリーブ回路43の2端子ポートである出力ポート44−1および44−2、導波路45−1および45−2、方向性結合器46−1〜46−(N−1)、導波路の位相調節部47−1〜47−(N−2)、光を反射する手段としての反射部48−1および48−2、を備える。
図10の構成は、図8の構成と等価的に同一になる。しかしながら反射部48−1および48−2による反射構成を用いているためにインターリーブ回路の数は1となり、構成の簡易化、およびコストの削減効果がある。本実施形態に係るインターリーブ回路43は、図8の構成のインターリーブ回路24−1および24−2の双方の役割を果たす。
図10において、インターリーブ回路43の一方の出力ポートである出力ポート44−1は、ラティス型回路の一方の導波路45−2の入力側に接続されている。また、インターリーブ回路43の他方の出力ポートである出力ポート44−2は、ラティス型回路の他方の導波路45−1の入力側に接続されている。一方、ラティス型回路の導波路45−2の出力側には反射部48−2が接続されており、ラティス型回路の導波路45−1の出力側には反射部48−1が接続されている。
このように、本実施形態は、ラティス型回路の一方端(図10の左側)にある2本の導波路の一方の導波路(導波路45−2の図10の左側)をインターリーブ回路の一方の出力ポート(出力ポート44−1)と接続し、ラティス型回路の他方端(図10の右側)にある2本の導波路の他方の導波路(導波路45−1の図10の右側)をインターリーブ回路の他方の出力ポート(出力ポート44−2)と接続する。また、上記一方端にある2本の導波路の他方の導波路(導波路45−1の左側)と、上記他方端にある2本の導波路の一方の導波路(導波路45−2の右側)とをそれぞれ、反射部48−1および48−2に接続する。
さて、図8、10において、ラティス型回路の干渉計数が同一の場合でも、図10の構成は図8の構成の2倍の干渉計を通過することになる。そのため群遅延時間特性の最大達成値が2倍となる利点も有する。光を反射する手段である反射部としては、導波路の端部にグレーティングまたはループミラーを形成する方法、導波路端面にAu等の金属または誘電体多層膜を付加する方法などが考えられる。
次に、回路構成が、第1の実施形態の動作説明にて示した条件と同一である場合を例に本実施形態に係る波長分散補償回路の動作を説明する。
サーキュレータ41に、入力部39から波長1.5μm帯のC帯の光を入力すると、該入力された光は、出力部40には出力されず、入力ポート42を介してインターリーブ回路43に入力される。該インターリーブ回路に入力された光は、図4に示す出力特性に応じて出力ポート44−1および44−2に振り分けられる。このとき、出力ポート44−1に振り分けられた光は、導波路45−2のラティス型回路の入力側から入力され、対称マッハツェンダ型干渉計および非対称マッハツェンダ型干渉計を通過し120ps/nmの分散補償を施されて、導波路45−2のラティス型回路の出力側から出力され、反射部48−2へと入射される。該入射された光は反射部48−2にて反射されて再びラティス型回路へと入力され、対称マッハツェンダ型干渉計および非対称マッハツェンダ型干渉計を通過し、出力ポート44−1を介してインターリーブ回路43へと入力される。該インターリーブ回路に入力された光は、入力ポート42を介してサーキュレータ41に入力され、出力部40から出力される。
なお、インターリーブ回路43にて出力ポート44−2に振り分けられた光も、上記と同様にして出力部40から出力される。
なお、本実施形態においても第3の実施形態と同様に、ラティス型回路の一方端(図10の左側)の2本の導波路のうち一方の導波路(導波路45−2)をラティス型回路の入力ポートとし、他方端(図10の右側)の2本の導波路のうち一方の導波路(導波路45−2)をラティス型回路の出力ポートとし、かつ一方端の2本の導波路のうち他方の導波路(導波路45−1)をラティス型回路の出力ポートとし、他方端の2本の導波路のうち他方の導波路(導波路45−1)をラティス型回路の入力ポートとしているが、これに限定されず、ラティス型回路の両端において、入力ポートおよび出力ポートは、いずれの導波路であっても良い。
従来の波長分散の補償手段を示す図である。 本発明の波長分散補償器の第1実施形態を示す図である。 ラティス型光回路の群遅延時間特性を示す図である。 本発明の一実施形態に係るインターリーブ回路の特性例を示す図である。 図2の構成の波長分散補償器の群遅延時間特性を示す図である。 本発明の波長分散補償器の第2実施形態を示す図である。 本発明の波長分散補償器の第3実施形態を示す図である。 本発明の波長分散補償器の第4実施形態を示す図である。 本発明の波長分散補償器の第5実施形態を示す図である。 本発明の波長分散補償器の第6実施形態を示す図である。
符号の説明
1 光信号送信機
2 伝送用ファイバ
3 分散補償ファイバ
4 光信号受信機
5、11、17、23、32、42 インターリーブ回路の1端子ポート
6、12、18、24、33、43 インターリーブ回路
7、13、19、25、34、44 インターリーブ回路の2端子ポート
8、14、20、26、35、45 導波路
9、15、21、27、36、46 方向性結合器
10、16、22、28、37、47 導波路の位相調節部
29、39 入力部
30、40 出力部
31、41 光サーキュレータ
38、48 反射部

Claims (10)

  1. 2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、
    1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能なインターリーブ回路とを備え、
    前記ラティス型回路の2つの入力ポートのそれぞれは前記インターリーブ回路の2端子ポートにそれぞれ接続されており、また前記ラティス型回路の2つの出力ポートは合波器として動作する方向性結合器に接続され
    FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする波長分散補償回路。
  2. 2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、
    1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能な第1および第2のインターリーブ回路とを備え、
    前記ラティス型回路の2つの入力ポートのそれぞれは前記第1のインターリーブ回路の2端子ポートに接続され、前記ラティス型回路の2つの出力ポートのそれぞれは前記第2のインターリーブ回路の2端子ポートに接続され
    FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする波長分散補償回路。
  3. 2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、
    1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能なインターリーブ回路とを備え、
    前記ラティス型回路の一方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記2端子ポートの一方の端子ポートに接続され、前記ラティス型回路の他方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記2端子ポートの他方の端子ポートに接続され、
    前記一方端における、前記2本の導波路のうちの前記一方の端子ポートに接続されていない方の導波路と、前記他方端における、前記2本の導波路のうちの前記他方の端子ポートに接続されていない方の導波路とは合波器として動作する方向性結合器に接続され
    FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする波長分散補償回路。
  4. 2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、
    1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能な第1および第2のインターリーブ回路とを備え、
    前記ラティス型回路の一方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記第1のインターリーブ回路の2端子ポートの一方の端子ポートに接続され、前記ラティス型回路の他方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記第1のインターリーブ回路の2端子ポートの他方の端子ポートに接続され、
    前記一方端における、前記2本の導波路のうちの前記第1のインターリーブ回路の2端子ポートの一方の端子ポートに接続されていない方の導波路は前記第2のインターリーブ回路の2端子ポートの一方の端子ポートに接続され、前記他方端における、前記2本の導波路のうちの前記第1のインターリーブ回路の2端子ポートの他方の端子ポートに接続されていない方の導波路は前記第2のインターリーブ回路の2端子ポートの他方の端子ポートに接続され
    FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする波長分散補償回路。
  5. 2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、
    1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能なインターリーブ回路と、
    光を反射する第1および第2の反射手段とを備え、
    前記ラティス型回路の2つの入力ポートのそれぞれは前記インターリーブ回路の2端子ポートに接続され、
    前記ラティス型回路の2つの出力ポートのそれぞれは、前記第1および第2の反射手段に接続され
    FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする波長分散補償回路。
  6. 2本の導波路間の損失差が0の場合に、伝達関数がユニタリ特性で表される、2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有するラティス型回路であって、前記2本の導波路を複数箇所で近接させて方向性結合器を構成し、前記方向性結合器間で導波路長が異なる部分を少なくとも1つ有し、入出力ポート対と該入出力ポートに対角の入出力ポート対とにおける群遅延時間特性および該群遅延時間特性の波長微分である波長分散特性は、絶対値が等しく符号が反対になるラティス型回路と、
    1端子ポートから入力した波長を、前記ラティス型回路の一方の入力ポートから入力した光を一方の出力ポートから出力して得られる特性のFSRの半分毎に2端子ポートに周期的に分波し、逆に合波も可能なインターリーブ回路と、
    光を反射する第1および第2の反射手段とを備え、
    前記ラティス型回路の一方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記2端子ポートの一方の端子ポートに接続され、前記ラティス型回路の他方端における、前記2本の導波路のうちのいずれか一方の導波路は前記2端子ポートの他方の端子ポートに接続され、
    前記一方端における、前記2本の導波路のうちの前記一方の端子ポートに接続されていない方の導波路は前記第1の反射手段に接続され、前記他方端における、前記2本の導波路のうちの前記他方の端子ポートに接続されていない方の導波路は前記第2の反射手段に接続され
    FSRの半分毎に同じ特性を繰り返すことを特徴とする波長分散補償回路。
  7. 前記ラティス型回路はさらに、前記方向性結合器間で導波路長が等しい部分を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の波長分散補償回路。
  8. 前記ラティス型回路の方向性結合器間の導波路長が異なる部分の中で、前記ラティス型回路中の両端2か所の導波路長差(ΔL1)と、その他の方向性結合器間の導波路長が異なる部分の導波路長差(ΔL2)との間にΔL2=2ΔL1の関係があることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の波長分散補償回路。
  9. 前記方向性結合器間で導波路長が等しい部分と異なる部分が交互に接続され、両端では導波路長が等しい部分となることを特徴とする請求項7または8記載の波長分散補償回路。
  10. 前記方向性結合器間で導波路長が等しい部分と異なる部分が交互に接続され、両端では導波路長が異なる部分となることを特徴とする請求項7または8記載の波長分散補償回路。
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