JP4709601B2 - 導波管スロットアレイアンテナ - Google Patents
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Description
図4は、ベース体14にスロット板19を被せたときのスロット20の位置関係を示す図である。
そして、中央給電型の導波管スロットアレイアンテナでは、中央部に設けられた給電導波路16は狭壁面(E面)がアンテナ開口面の向きと一致させる構造となっている。
その理由は、スロット板19の給電導波路16の位置に対応する部分にはスロットを設けることができず、給電導波路の広壁面(H面)をアンテナ開口面の向きと一致させると、スロットを設けることができない部分の幅が大きくなり、指向特性におけるサイドローブレベルが上昇するという問題があるためである。
こうすることにより、給電孔17から両側方向へ給電される位相が逆相となり、給電孔両側の最初の放射導波路への分岐給電が逆相で給電されることになり、両放射導波路間の境界壁とスロット板との間に電流が流れず、境界壁とスロット板の導通が充分にとれなくともよいためにねじ止めや導電性接着剤等による密着が必要なくなるからである。
また、放射導波路15、18における管壁構造およびスロット板19のスロット間隔も各スロットからの放射が、使用周波数帯において同相になるように調整されている。
従って、給電導波路の給電孔から遠い分岐給電点程位相ずれが大きくなり、また、放射導波路中、分岐給電点より遠いスロット程位相ずれが大きくなる。
この位相ずれが、前述の隣接分岐給電点の逆相給電やスロットからの同相放射に対する許容ずれ量を越えるとスロットアレイアンテナとしての性能劣化を招くことになる。
即ち、本発明の導波管スロットアレイアンテナは、放射導波路が多数平行に設けられ、給電系によって給電される導波管スロットアレイアンテナであって、給電系が、E面をアンテナ前方に向けた給電導波路であって、H面から給電される給電点から一方向きと反対向きに延びる第1の給電路と、第1の給電路の各端部からH面給電でE面T字状に延びる第2、第3の給電路と、第2、第3の給電路それぞれの端部からH面給電でE面T字状に延びる計4つの直列給電分岐導波路とからなり、放射導波路は、各直列給電分岐導波路の分岐点毎にその両側面から直交方向に延び、第2の給電路と第3の給電路およびそれらの延長線間の放射導波路の列数が偶数であることを特徴とする導波管スロットアレイアンテナである。
その結果、各分割部分は、当該1つの導波管スロットアレイアンテナを、図2の従来のアンテナのように、上下方向中央部分に全幅に渡る給電導波路(直列給電分岐導波路)を設けその上下両側から放射導波路が上辺、下辺まで延びている場合に較べ、直列給電分岐導波路の長さも、放射導波路の長さも短くなっている。その分だけ許容位相ずれ量に対する許容周波数ずれ量は、大きくとれるので結局周波数帯域幅が広くとれることになる。
ザグリやダイカストによるベース体の製作が容易だからである。
その理由は、非対称な分割であっても、従来のスロットアレイアンテナよりは、周波数帯域幅を拡げたり、或いは同じ周波数帯域幅の場合、従来のスロットアレイアンテナより大きくすることはできるが、非対称の場合には分割部分に大小の違いが生じ、小さい部分は周波数帯域幅は広いがアンテナ利得は小さく、逆に大きい部分はアンテナ利得は大きいが周波数帯域幅が狭くなるというように不揃いとなり、このような分割部分が4個集まった形のアンテナは、利得の面でも、周波数帯域幅の面でも対称性がとれず、1個のアンテナとしての特性が田の字形分割のアンテナに対して劣ることになるからである。
図1は、本発明の導波管スロットアレイアンテナのベース体の平面図である。概ね、角型開口面を田の字形に4分割し、それぞれに直列給電分岐導波路とその上方および下方に延びる放射導波路とからなり、各直列給電分岐導波路への給電は、開口面の央部にE面が開口面と同じ向きになるようにしてH字形に張りまわした給電路を設け、Hの横線中央部にアンテナ背後からの給電を行い、Hの左右縦線の上端、下端を直列給電分岐導波路へ結合し広壁面給電をする構造となっている。
このベース体に、放射導波路に合わせたスロットを切ったスロット板を被せることにより本発明の導波管スロットアレイアンテナとなる。
ベース体1には、第1の給電路3、第2の給電路4、第3の給電路5、第1〜第4の直列給電分岐導波路6〜9、多数の放射導波路10が溝状に設けられている。
給電孔2における左向き矢印、給電孔2を基準にして第1の給電路3上の左側の下向き矢印、右側の上向き矢印は電界の向きを示している。他のT字状結合部分における矢印も同様である。
給電の位相については、給電点2で両方向逆相給電、第1の給電路3から第2の給電路4、および第3の給電路5へのH面給電で両方向逆相給電となっているので、第2の給電路から第1の直列給電分岐導波路6への給電位相と第3の給電路5から第3の直列給電分岐導波路8への給電位相が同じになっており、同様に、第2の給電路4から第2の直列給電分岐導波路7への給電位相と、第3の給電路5から第4の直列給電分岐導波路9への給電位相は同じになっている。
このことは、最も遠い放射導波路の先端までの、周波数変化による許容位相ずれ量が、図1の場合と図2の場合で同じとすれば、許容される周波数ずれ量は図1の方が4倍ということになる。即ち、図1の方が4倍の周波数帯域が得られるということになる。
また、同じ周波数帯域幅ならば、開口面で従来のほぼ4倍近い大きい(利得の大きい)アンテナを得ることができるということになる。
2 給電点(給電孔)
3 第1の給電路
4 第2の給電路
5 第3の給電路
6 第1の直列給電分岐導波路
7 第2の直列給電分岐導波路
8 第3の直列給電分岐導波路
9 第4の直列給電分岐導波路
10 放射導波路
11 境界壁
12 境界壁
13 境界壁
14 ベース体
15 放射導波路
16 給電導波路
17 給電孔
18 放射導波路
19 スロット板
20 スロット
Claims (1)
- 放射導波路が多数平行に設けられ、給電系によって給電される導波管スロットアレイアンテナであって、給電系が、E面をアンテナ前方に向けた給電導波路であって、H面から給電される給電点から一方向きと反対向きに延びる第1の給電路と、第1の給電路の各端部からH面給電でE面T字状に延びる第2、第3の給電路と、第2、第3の給電路それぞれの端部からH面給電でE面T字状に延びる計4つの直列給電分岐導波路とからなり、放射導波路は、各直列給電分岐導波路の分岐点毎にその両側面から直交方向に延び、第2の給電路と第3の給電路およびそれらの延長線間の放射導波路の列数が偶数であることを特徴とする導波管スロットアレイアンテナ。
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JP2005207970A JP4709601B2 (ja) | 2005-07-19 | 2005-07-19 | 導波管スロットアレイアンテナ |
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