JP4707165B2 - 無落雪屋根の集排水溝構造及びそれに用いる集排水溝用カバー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無落雪屋根の集排水溝構造及びそれに用いる集排水溝用カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
積雪量が多い寒冷地においては、屋根に積もった雪をいかに処理するかが日常生活上、大きな問題となるが、敷地が狭い住宅の場合には、隣地との関係上、屋根に積もった雪を周囲に落とすことができない場合が生じてくる。
【0003】
このような住宅においては、一対の屋根をV字状に配置し、各屋根に積もった雪をそれらの間に配置された集排水溝に融雪水として集水処理するいわゆる無落雪屋根を採用することが多い。
【0004】
かかる場合には、集排水溝内に雪が積もってその集排水機能が喪失してしまうのを防ぐため、集排水溝の上部開口を木製のすのこで覆うようにしていたが、軽量のために風によってすのこが飛ばされてしまう、木製のために腐ってしまうなどの問題があった。
【0005】
そのため、近年は、水抜き孔を設けた塩化ビニル製の集排水溝用カバーが使用されるようになってきた。かかる集排水溝用カバーは、アーチ状断面となっており、その両縁に形成された嵌合部を各屋根の下方縁部にそれぞれ嵌め込むことによって集排水溝の上部開口を覆うことができるようになっている。
【0006】
かかる構成によれば、屋根から集排水溝に向かって滑り落ちてくる雪をアーチ状の集排水溝用カバーの側方で堰き止めるとともに、その融雪水を水抜き孔を介して集排水溝内に集水することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、屋根の積雪状況や屋根の水勾配等によっては、屋根に積もった雪の融雪水や雨水が全て集排水溝用カバーに形成された水抜き孔を介して集排水溝に集水されるとは限らず、その一部が集排水溝用カバーと屋根との取り合い箇所に溜まることがある。
【0008】
かかる場合においては、取り合い箇所に溜まった融雪水や雨水が、夜間の冷え込み等によって凍り、氷堤として成長する。そして、集排水溝の両側に生じた氷堤によって、屋根を流れる水が堰き止められて集排水溝に集水されず、氷堤の上流側に溜まった水が屋内に漏水するいわゆるすが漏れが生じる場合があるとともに、溜まった水が夜間の冷え込み等によって凍り、さらに氷堤が成長してしまうという問題を生じていた。
【0009】
また、屋根に積もった雪や氷堤の自重の一部が集排水溝用カバーの両側から該カバーを圧縮する方向に作用し、やがて集排水溝用カバーの両縁に形成された嵌合部が屋根の下方縁部から外れ、ひいては集排水溝用カバー自体が集排水溝から外れてしまうという問題も生じていた。
【0010】
かかる問題は、集排水溝内に雪が積もってその集排水機能が喪失してしまうという事態を招く。
【0011】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、集排水溝の上部開口から外れるのを防止するとともにすが漏れの発生を防止することが可能な無落雪屋根の集排水溝構造及びそれに用いる集排水溝用カバーを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る無落雪屋根の集排水溝構造は請求項1に記載したように、一対の屋根を所定の集排水溝が該一対の屋根の間に挟まれるようにかつ前記一対の屋根のそれぞれの水勾配が前記集排水溝の方向に向かうように傾斜配置するとともに、前記集排水溝の上部開口をアーチ状断面をなすカバー本体と該カバー本体の内側に配置される水平支保部材とからなる集排水溝用カバーで覆ってなる無落雪屋根の集排水溝構造であって、前記一対の屋根の各下方縁部を前記カバー本体の両縁に形成された溝状嵌合凹部にそれぞれ嵌め込むことで該カバー本体を前記集排水溝の上部開口に取り付けるとともに、前記カバー本体に形成された挿入孔を介して前記水平支保部材を該カバー本体の内側に挿入し、該水平支保部材の両端を前記各溝状嵌合凹部の内側に形成された係止孔にそれぞれ係止したものである。
【0013】
また、本発明に係る無落雪屋根の集排水溝構造は、前記各屋根を流下する水を前記溝状嵌合凹部内に流入させるための間隙が該溝状嵌合凹部と前記各屋根の上面との間に形成されるように該各屋根の下方縁部に対向する前記溝状嵌合凹部の内面位置に所定の流入用凹凸部を設けるとともに、該溝状嵌合凹部に流入した水が前記集排水溝内に集水されるように前記溝状嵌合凹部に水抜き孔を形成したものである。
【0014】
また、本発明に係る無落雪屋根の集排水溝構造は、前記係止孔を前記水抜き孔としたものである。
【0015】
また、本発明に係る集排水溝用カバーは請求項4に記載したように、一対の屋根を所定の集排水溝が該一対の屋根の間に挟まれるようにかつ前記一対の屋根のそれぞれの水勾配が前記集排水溝の方向に向かうように傾斜配置してなる無落雪屋根の前記集排水溝に設置される集排水溝用カバーにおいて、前記集排水溝の上部開口を覆うアーチ状断面をなすカバー本体と該カバー本体の内側に配置される水平支保部材とからなり、前記カバー本体の両縁に前記一対の屋根の各下方縁部が嵌め込まれる溝状嵌合凹部をそれぞれ形成するとともに、前記カバー本体に前記水平支保部材が前記カバー本体の内側に挿入されるための挿入孔を形成し、該水平支保部材の両端が係止される係止孔を前記各溝状嵌合凹部の内側にそれぞれ形成したものである。
【0016】
また、本発明に係る集排水溝用カバーは、前記各屋根を流下する水を前記溝状嵌合凹部内に流入させるための間隙が該溝状嵌合凹部と前記各屋根の上面との間に形成されるように該各屋根の下方縁部に対向する前記溝状嵌合凹部の内面位置に所定の流入用凹凸部を設けるとともに、該溝状嵌合凹部に流入した水が前記集排水溝内に集水されるように前記溝状嵌合凹部に水抜き孔を形成したものである。
【0017】
また、本発明に係る集排水溝用カバーは、前記係止孔を前記水抜き孔としたものである。
【0018】
本発明に係る無落雪屋根の集排水溝構造及びそれに用いる集排水溝用カバーにおいては、カバー本体に形成された挿入孔を介して水平支保部材を該カバー本体の内側に挿入し、該水平支保部材の両端を各溝状嵌合凹部の内側に形成された係止孔にそれぞれ係止する。
【0019】
このようにすると、屋根に積もった雪や集排水溝用カバーの両側に生じた氷堤の自重のうち屋根勾配方向の荷重成分によって、カバー本体の両縁から集排水溝用カバーに圧縮力が作用したとしても、各溝状嵌合凹部の係止孔に両端が係止された水平支保部材がかかる圧縮力に抵抗するため、アーチ状断面のカバー本体が上述した荷重成分によって内側へ押し縮められるように変形することはない。
【0020】
したがって、各屋根の下方縁部に嵌め込まれた溝状嵌合凹部が該下方縁部から外れ、ひいては集排水溝用カバー自体が集排水溝から外れてしまうという事態が未然に防止される。
【0021】
集排水溝は、屋根から流下してきた融雪水や雨水を集水するとともに、集排水溝内に設けられた排水口から排水管を介して排水できるのであれば、どのように構成するかは任意である。
【0022】
一対の屋根は、集排水溝を挟んで配置するとともに、各屋根のそれぞれの水勾配が集排水溝の方向に向かうように傾斜配置してあるのであれば、どのように構成するかは任意である。
【0023】
集排水溝用カバーは、集排水溝の上部開口を覆うカバー本体と該カバー本体の内側に配置される水平支保部材とからなり、集排水溝内に雪が積もることなく融雪水として集排水溝内に集水することができるのであれば、どのように構成するかは任意であり、例えば、カバー本体に融雪水を集排水溝内に集水するための水抜き孔を設けるようにすればよい。
【0024】
カバー本体は、アーチ状断面をなし、水平支保部材を挿入するための挿入孔が形成してあるとともに、両縁に溝状嵌合凹部がそれぞれ形成してあるならば、どのように構成するかは任意である。例えば、側方に挿入孔を形成するとともに、両縁に溝状嵌合凹部をそれぞれ形成した、全体としてアーチ状断面をなす塩化ビニル製のカバー本体として構成することが考えられる。
【0025】
ここで、溝状嵌合凹部は、一対の屋根の各下方縁部をそれぞれ嵌め込むことができるとともに、該各溝状嵌合凹部の内側に水平支保部材の両端を係止できるように係止孔が形成されているのであれば、どのように構成するかは任意であり、例えば、側方に解放端が形成されたU字状断面となるように構成するとともに、各溝状嵌合凹部の突出端部であってカバー本体の内側に、集排水溝の上部開口を挟んで互いに対向する位置にてそれぞれ係止孔を形成することが考えられる。
【0026】
挿入孔は、水平支保部材を挿入して係止孔に係止させることができるのならば、どのように構成するかは任意である。なお、挿入孔は、水平支保部材を挿入した後、これを下方に落とし込んでその両端を係止孔に係止する関係上、係止孔と対応する位置に形成することとなるが、カバー本体の両側にそれぞれ形成して左右どちらからでも挿入できるようしてもかまわないし、どちらか一方の側にのみ形成するようにしてもかまわない。
【0027】
水平支保部材は、雪や氷堤からの圧縮力に抵抗できるだけの強度と該圧縮力によってカバー本体が屋根の下方縁部から外れるのを防止できるだけの剛性を有し、カバー本体の内側に配置されるとともに、その両端が各溝状嵌合凹部に形成された係止孔にそれぞれ係止されるのであれば、どのように構成するかは任意である。
【0028】
また、各屋根を流下する水を溝状嵌合凹部内に流入させるための間隙が該溝状嵌合凹部と各屋根の上面との間に形成されるように該各屋根の下方縁部に対向する溝状嵌合凹部の内面位置に所定の流入用凹凸部を設けるとともに、該溝状嵌合凹部に流入した水が集排水溝内に集水されるように溝状嵌合凹部に水抜き孔を形成してもかまわない。
【0029】
このようにすると、融雪時や降雨時に屋根上を流れる水は、従来のように屋根と集排水溝用カバーとの取り合い箇所に溜まることなく、溝状嵌合凹部と各屋根の上面との間に形成された間隙を通って溝状嵌合凹部内に流し、さらに該溝状嵌合凹部に形成された水抜き孔を介してスムーズに集排水溝内へ集水される。
【0030】
したがって、集排水溝用カバーの両側に水が溜まって氷堤が生じるのを抑制するとともに、氷堤が生じることによって発生するすが漏れが未然に防止される。
【0031】
流入用凹凸部は、屋根を流下する水が溝状嵌合凹部内に流入するための間隙が形成されるように該各屋根の下方縁部に対向する溝状嵌合凹部の内面位置に設けられるのであれば、どのように構成するかは任意である。例えば、溝状嵌合凹部の内面位置に所定の間隔で突起を設けることによって流入用凹凸部を形成することが考えられる。
【0032】
水抜き孔は、溝状嵌合凹部内に流入した水が集排水溝内に集水されるように該溝状嵌合凹部に形成されるのであれば、どのように構成するかは任意である。
【0033】
また、係止孔を水抜き孔として兼用してもかまわない。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る無落雪屋根の集排水溝構造及びそれに用いる集排水溝用カバーの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0035】
図1は、本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造1を示した斜視図である。同図に示すように、本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造1は、一対の屋根2a、2bを所定の集排水溝3が該一対の屋根の間に挟まれるようにかつ一対の屋根2a、2bのそれぞれの水勾配が集排水溝3の方向に向かうように傾斜配置するとともに、集排水溝3の上部開口を覆うアーチ状断面をなすカバー本体4と該カバー本体の内側に配置される水平支保部材5とからなる集排水溝用カバー6で覆ってある。
【0036】
集排水溝3は、屋根2a、2bから流下してきた融雪水や雨水を集水するとともに、集排水溝3内に設けられた排水口(図示せず)から排水管を介して排水できるように構成してある。
【0037】
図2(a)は、カバー本体4を示した斜視図、同図(b)はその部分拡大図である。同図に示すように、カバー本体4は、側方に水平支保部材5を挿入するための挿入孔8a、8bを形成するとともに、両縁に溝状嵌合凹部9a、9bをそれぞれ形成してある。なお、カバー本体4には、融雪水や雨水を集排水溝3内に集水するための水抜き孔7を設けてあり、例えば塩化ビニルで形成することができる。
【0038】
溝状嵌合凹部9a、9bは、側方に開放端が形成されたU字状断面となるように構成してあり、図1でよくわかるように、一対の屋根2a、2bの各下方縁部をそれぞれ嵌め込むことができるようになっている。また、各溝状嵌合凹部9a、9bの内側には、水平支保部材5の両端を係止できるように、該各溝状嵌合凹部の突出端部であってカバー本体4の内側に集排水溝3の上部開口を挟んで互いに対向する位置にてそれぞれ係止孔10a、10bを形成してある。
【0039】
ここで、係止孔10a、10bは、水平支保部材5を係止していない状態で水抜き孔としても機能するように構成してあり、溝状嵌合凹部9a、9b内に流入した水が集排水溝3内に集水されるようになっている。
【0040】
また、各溝状嵌合凹部9a、9bには、屋根2a、2bを流下する水が該溝状嵌合凹部内に流入するための間隙が形成されるように、各屋根2a、2bの下方縁部に対向する溝状嵌合凹部9a、9bの内面位置に流入用凹凸部として突起11を設けてある。
【0041】
挿入孔8a、8bは、水平支保部材5を挿入した後、これを下方に落とし込んでその両端を係止孔10a、10bに係止する関係上、係止孔10a、10bの位置と対応するように、カバー本体4の両側にそれぞれ形成してある。なお、両側にそれぞれ形成したことによって、カバー本体4の左右どちらからでも水平支保部材5を挿入できるようになっている。また、挿入孔8a、8bは、水抜き孔としても機能するようになっている。
【0042】
水平支保部材5は、図3に示すように、雪や氷堤からの圧縮力に抵抗できるだけの強度と該圧縮力によってカバー本体が屋根2a、2bの下方縁部から外れるのを防止できるだけの剛性を有するとともに、その両端部23a、23bが各溝状嵌合凹部9a、9bに形成された係止孔10a、10bにそれぞれ係止されるように構成してある。
【0043】
なお、端部23aの上縁近傍から延設されたショルダー部21が溝状嵌合凹部9aの上に当接支持されるとともに、端部23bの上縁近傍から延設されたショルダー部22が溝状嵌合凹部9bの上に当接支持されることによって、水平支保部材5の脱落が防止されるようになっている。
【0044】
ここで、ショルダー部22は、その先端が挿入孔8bからカバー本体4の外側に突出するように適宜設定してあり、水平支保部材5の挿入及び撤去を行うための把持部としても機能するようになっている。
【0045】
本実施形態に係る集排水溝用カバー6を集排水溝3の上部開口に取り付けるには、まず、一対の屋根2a、2bの各下方縁部をカバー本体4の両縁に形成された溝状嵌合凹部9a、9bにそれぞれ嵌め込む。
【0046】
次に、図4(a)に示すように、カバー本体4に形成された挿入孔8bを介して水平支保部材5を該カバー本体の内側に挿入する。
【0047】
次に、図4(b)に示すように、水平支保部材5の両端部23a、23bを各溝状嵌合凹部9a、9bの突出端部に形成された係止孔10a、10bにそれぞれ係止する。なお、水平支保部材5を係止するにあたっては、まず、水平支保部材5の端部23aを係止孔10aに係止し、次いで、水平支保部材5の端部23bを下方に落とし込むようにして係止孔10bに係止すればよい。
【0048】
本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造1及びそれに用いる集排水溝用カバー6においては、屋根に積もった雪や集排水溝用カバー6の両側に生じた氷堤の自重のうち、屋根勾配方向の荷重成分によって、カバー本体4の両縁から集排水溝用カバー6に圧縮力が作用したとしても、各溝状嵌合凹部9a、9bの係止孔10a、10bに両端が係止された水平支保部材5がかかる圧縮力に抵抗するため、アーチ状断面のカバー本体4が上述した荷重成分によって内側へ押し縮められるように変形することはない。
【0049】
したがって、各屋根2a、2bの下方縁部に嵌め込まれた溝状嵌合凹部9a、9bが該下方縁部から外れ、ひいては集排水溝用カバー6自体が集排水溝3から外れてしまうという事態が未然に防止される。
【0050】
また、本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造1及びそれに用いる集排水溝用カバー6においては、融雪時や降雨時に屋根2a、2b上を流れる水は、従来のように屋根2a、2bと集排水溝用カバー6との取り合い箇所に溜まることなく、溝状嵌合凹部9a、9bと各屋根2a、2bの上面との間に形成された間隙を通って溝状嵌合凹部9a、9b内に流入し、さらに該溝状嵌合凹部に形成された係止孔10a、10bを介してスムーズに集排水溝3内へ集水される。
【0051】
以上説明したように、本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造1及びそれに用いる集排水溝用カバー6によれば、水平支保部材5が雪や氷堤からの圧縮力に抵抗するので、アーチ状断面のカバー本体4の変形を防止することができ、かくして屋根2a、2bの下方縁部に嵌め込まれた溝状嵌合凹部9a、9bが該下方縁部から外れ、ひいては集排水溝用カバー6自体が集排水溝から外れてしまうという事態を未然に防止することが可能となる。
【0052】
また、本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造1及びそれに用いる集排水溝用カバー6によれば、溝状嵌合凹部9a、9bに流入用凹凸部として突起11及び係止孔10a、10bを設けたので、屋根2a、2b上を流れる水がスムーズに集排水溝3内に集水され、集排水溝用カバー6の両側に水が溜まって氷堤が生じるのを抑制することができるとともに、氷堤が生じることによって発生するすが漏れを未然に防止することが可能となる。
【0053】
本実施形態では、溝状嵌合凹部9a、9bに流入用凹凸部としての突起11を設けるとともに係止孔10a、10bに水抜き孔としての機能を持たせるように構成したが、屋根を流下する水が屋根とカバー本体との取り合い箇所などに溜まることなく集排水溝3に集水されるのであれば、流入用凹凸部を省略するとともに、係止孔に水抜き孔としての機能を持たせる必要もない。
【0054】
また、本実施形態では、係止孔10a、10bを水抜き孔として兼用するようにしたが、場合によっては、係止孔及び水抜き孔をそれぞれ別々に設けるようにしてもかまわない。
【0055】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る無落雪屋根の集排水溝構造及びそれに用いる集排水溝用カバーによれば、水平支保部材が雪や氷堤からの圧縮力に抵抗するので、アーチ状断面のカバー本体の変形を防止することができ、かくして屋根の下方縁部に嵌め込まれた溝状嵌合凹部が該下方縁部から外れ、ひいては集排水溝用カバー自体が集排水溝から外れてしまうという事態を未然に防止することが可能となる。
【0056】
また、本発明に係る無落雪屋根の集排水溝構造及びそれに用いる集排水溝用カバーによれば、溝状嵌合凹部に流入用凹凸部及び水抜き孔を設けたので、屋根上を流れる水がスムーズに集排水溝内に集水され、集排水溝用カバーの両側に水が溜まって氷堤が生じるのを抑制することができるとともに、氷堤が生じることによって発生するすが漏れを未然に防止することが可能となる。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造及びそれに用いる集排水溝用カバーを示した斜視図。
【図2】本実施形態に係る集排水溝用カバーのカバー本体を示した斜視図で、(a)は全体図、(b)は部分詳細図。
【図3】本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造及びそれに用いる集排水溝用カバーを示した断面詳細図。
【図4】本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造及びそれに用いる集排水溝用カバーの作用を示した断面図。
【符号の説明】
1 無落雪屋根の集排水溝構造
2a、2b 屋根
3 集排水溝
4 カバー本体
5 水平支保部材
6 集排水溝用カバー
8a、8b 挿入孔
9a、9b 溝状嵌合凹部
10a、10b 係止孔(水抜き孔)
11 突起(流入用凹凸部)

Claims (6)

  1. 一対の屋根を所定の集排水溝が該一対の屋根の間に挟まれるようにかつ前記一対の屋根のそれぞれの水勾配が前記集排水溝の方向に向かうように傾斜配置するとともに、前記集排水溝の上部開口をアーチ状断面をなすカバー本体と該カバー本体の内側に配置される水平支保部材とからなる集排水溝用カバーで覆ってなる無落雪屋根の集排水溝構造であって、前記一対の屋根の各下方縁部を前記カバー本体の両縁に形成された溝状嵌合凹部にそれぞれ嵌め込むことで該カバー本体を前記集排水溝の上部開口に取り付けるとともに、前記カバー本体に形成された挿入孔を介して前記水平支保部材を該カバー本体の内側に挿入し、該水平支保部材の両端を前記各溝状嵌合凹部の内側に形成された係止孔にそれぞれ係止したことを特徴とする無落雪屋根の集排水溝構造。
  2. 前記各屋根を流下する水を前記溝状嵌合凹部内に流入させるための間隙が該溝状嵌合凹部と前記各屋根の上面との間に形成されるように該各屋根の下方縁部に対向する前記溝状嵌合凹部の内面位置に所定の流入用凹凸部を設けるとともに、該溝状嵌合凹部に流入した水が前記集排水溝内に集水されるように前記溝状嵌合凹部に水抜き孔を形成した請求項1記載の無落雪屋根の集排水溝構造。
  3. 前記係止孔を前記水抜き孔とした請求項2記載の無落雪屋根の集排水溝構造。
  4. 一対の屋根を所定の集排水溝が該一対の屋根の間に挟まれるようにかつ前記一対の屋根のそれぞれの水勾配が前記集排水溝の方向に向かうように傾斜配置してなる無落雪屋根の前記集排水溝に設置される集排水溝用カバーにおいて、
    前記集排水溝の上部開口を覆うアーチ状断面をなすカバー本体と該カバー本体の内側に配置される水平支保部材とからなり、前記カバー本体の両縁に前記一対の屋根の各下方縁部が嵌め込まれる溝状嵌合凹部をそれぞれ形成するとともに、前記カバー本体に前記水平支保部材が前記カバー本体の内側に挿入されるための挿入孔を形成し、該水平支保部材の両端が係止される係止孔を前記各溝状嵌合凹部の内側にそれぞれ形成したことを特徴とする集排水溝用カバー。
  5. 前記各屋根を流下する水を前記溝状嵌合凹部内に流入させるための間隙が該溝状嵌合凹部と前記各屋根の上面との間に形成されるように該各屋根の下方縁部に対向する前記溝状嵌合凹部の内面位置に所定の流入用凹凸部を設けるとともに、該溝状嵌合凹部に流入した水が前記集排水溝内に集水されるように前記溝状嵌合凹部に水抜き孔を形成した請求項4記載の集排水溝用カバー。
  6. 前記係止孔を前記水抜き孔とした請求項5記載の集排水溝用カバー。
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