JP4706832B2 - 車輪のタイヤグリップ度推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輪のタイヤグリップ度推定装置に係り、更に詳細には操舵輪のセルフアライニングトルクに基づいて車輪のタイヤグリップ度を推定するタイヤグリップ度推定装置に係る。
自動車等の車輌に於ける車輪のタイヤグリップ度推定装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる下記の特許文献1に記載されている如く、操舵輪のセルフアライニングトルクを検出する手段と、接地荷重及びタイヤパラメータに基づいて操舵輪のセルフアライニングトルクモデル値を演算する手段と、セルフアライニングトルク検出値とセルフアライニングトルクモデル値との比に基づいて操舵輪のタイヤグリップ度を推定する手段とを有するタイヤグリップ度推定装置が従来より知られている。かかるタイヤグリップ度推定装置によれば、操舵輪のタイヤグリップ度を精度よく推定することができる。
特開2004−352046号公報
上述の如き従来のタイヤグリップ度推定装置に於いて、車輪のタイヤグリップ度を高精度に推定するためには、車輪の接地荷重が正確に推定される必要がある。上記特許文献1には車輌の走行運動に伴う荷重移動に起因する接地荷重の変動の補償の必要性が記載されているが、その手法については記載されていない。
また一般に、車輌の前後加速度及び横加速度に基づいて演算される荷重移動による車輪の接地荷重の変動量が推定され、車輪の接地荷重は静的接地荷重と接地荷重の変動量との和として推定される。しかし荷重移動に基づいて車輪の接地荷重が推定される場合には、車輌の悪路走行時(例えば車輌が荒れた路面を走行したりワインディング走行する場合)の如く車輪の接地荷重の変化度合(変化速度や頻度)が高い状況に於いて車輪の接地荷重を正確に推定することができず、そのため荷重移動に基づいて接地荷重の変動を補償しても、車輌の悪路走行時にタイヤグリップ度を高精度に推定することができないという問題がある。
本発明は、車輌の前後加速度及び横加速度に基づいて推定される車輪の接地荷重を使用してセルフアライニングトルクモデル値が演算されるよう構成された従来のタイヤグリップ度推定装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、車輌の走行状態に応じて推定誤差の小さい推定方法にて車輪の接地荷重を推定することにより、車輌の走行状態が良路走行状態であるか否かに拘らず車輪のタイヤグリップ度を高精度に推定することである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、操舵輪のセルフアライニングトルクを検出する手段と、車輪の接地荷重を推定する接地荷重推定手段と、前記接地荷重及びタイヤパラメータに基づいて操舵輪のセルフアライニングトルクモデル値を演算する手段と、前記セルフアライニングトルク検出値と前記セルフアライニングトルクモデル値との比に基づいて操舵輪のタイヤグリップ度を推定する手段とを有するタイヤグリップ度推定装置に於いて、前記接地荷重推定手段は車輌の前後方向及び横方向の荷重移動に基づいて車輪の第一の接地荷重を推定する第一の接地荷重推定手段と、車輪のバウンド、リバウンドにより変形するサスペンション部材の変形量に基づいて車輪の第二の接地荷重を推定する第二の接地荷重推定手段とを有し、前記セルフアライニングトルクモデル値を演算する手段は車輌の走行状態が非悪路走行状態であるときには、前記セルフアライニングトルクモデル値の演算に供される接地荷重として前記第一の接地荷重を使用し、車輌の走行状態が悪路走行状態であるときには、前記セルフアライニングトルクモデル値の演算に供される接地荷重として前記第二の接地荷重を使用することを特徴とするタイヤグリップ度推定装置(請求項1の構成)、又は操舵輪のセルフアライニングトルクを検出する手段と、車輪の接地荷重を推定する接地荷重推定手段と、前記接地荷重及びタイヤパラメータに基づいて操舵輪のセルフアライニングトルクモデル値を演算する手段と、前記セルフアライニングトルク検出値と前記セルフアライニングトルクモデル値との比に基づいて操舵輪のタイヤグリップ度を推定する手段とを有するタイヤグリップ度推定装置に於いて、前記接地荷重推定手段は車輌の前後方向及び横方向の荷重移動に基づいて車輪の第一の接地荷重を推定する第一の接地荷重推定手段と、車輪のバウンド、リバウンドにより変形するサスペンション部材の変形量に基づいて車輪の第二の接地荷重を推定する第二の接地荷重推定手段とを有し、前記第一の接地荷重及び前記第二の接地荷重に基づいて車輪の接地荷重を推定し、推定した車輪の接地荷重の変化度合が高いときには推定した車輪の接地荷重の変化度合が低いときに比して前記車輪の接地荷重に対する前記第二の接地荷重の寄与度合を高くすることを特徴とするタイヤグリップ度推定装置(請求項3の構成)によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記セルフアライニングトルクモデル値を演算する手段は、車輌の走行状態が非悪路走行状態と悪路走行状態との間に変化したときには、前記第一の接地荷重と前記第二の接地荷重との間に於ける前記セルフアライニングトルクモデル値の演算に供される接地荷重の切り替えを徐々に行うよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至3の構成に於いて、前記第二の接地荷重推定手段は各車輪についてサスペンションスプリングにより車輪に付与される上下力を推定する手段と、各車輪についてショックアブソーバにより車輪に付与される上下力を推定する手段と、各車輪についてスタビライザにより車輪に付与される上下力を推定する手段とを有し、少なくとも前記三つの上下力に基づいて各車輪の接地荷重を演算するよう構成される(請求項4の構成)。
一般に、車輌の前後方向及び横方向の荷重移動に基づいて車輪の接地荷重が推定される場合には、車輌の良路走行時の如く車輪の接地荷重が穏かにゆっくりと変化する状況に於いて車輪の接地荷重を正確に推定することができ、またノイズの悪影響を受け難いが、車輌の悪路走行時の如く車輪の接地荷重が速く頻繁に変化する状況に於いて車輪の接地荷重を正確に推定することができない。また車輪のバウンド、リバウンドにより変形するサスペンション部材の変形量に基づいて車輪の接地荷重が推定される場合には、車輌の悪路走行時の如く車輪の接地荷重が速く頻繁に変化する状況に於いても車輪の接地荷重の変動に呼応して接地荷重を正確に推定することができるが、ノイズの悪影響を受け易く、また車輌の良路走行時に於いても推定される接地荷重が不必要に変動し易い。
上記請求項1の構成によれば、車輌の前後方向及び横方向の荷重移動に基づいて車輪の第一の接地荷重が推定されると共に、車輪のバウンド、リバウンドにより変形するサスペンション部材の変形量に基づいて車輪の第二の接地荷重が推定され、車輌の走行状態が非悪路走行状態であるときには、セルフアライニングトルクモデル値の演算に供される接地荷重として第一の接地荷重が使用され、車輌の走行状態が悪路走行状態であるときには、セルフアライニングトルクモデル値の演算に供される接地荷重として第二の接地荷重が使用されるので、車輌の走行状態が良路走行状態であるか悪路走行状態であるかに拘らず車輪の接地荷重を正確に推定することができ、これによりセルフアライニングトルクモデル値を正確に演算して車輪のタイヤグリップ度を高精度に推定することができる。
また上記請求項2の構成によれば、車輌の走行状態が非悪路走行状態と悪路走行状態との間に変化したときには、第一の接地荷重と第二の接地荷重との間に於けるセルフアライニングトルクモデル値の演算に供される接地荷重の切り替えが徐々に行われるので、セルフアライニングトルクモデル値の急変及びこれに起因する車輪のタイヤグリップ度の推定値の急変を防止することができ、これによりタイヤグリップ度の推定値を使用する車輌制御の制御量が急変することを確実に防止することができる。
また上記請求項3の構成によれば、車輌の前後方向及び横方向の荷重移動に基づいて車輪の第一の接地荷重が推定されると共に、車輪のバウンド、リバウンドにより変形するサスペンション部材の変形量に基づいて車輪の第二の接地荷重が推定され、第一の接地荷重及び第二の接地荷重に基づいて車輪の接地荷重が推定され、推定された車輪の接地荷重の変化度合が高いときには推定された車輪の接地荷重の変化度合が低いときに比して車輪の接地荷重に対する第二の接地荷重の寄与度合が高くされるので、推定された車輪の接地荷重の変化度合が低いときには車輪の接地荷重に対する第一の接地荷重の寄与度合を高くして車輪の接地荷重を正確に推定し、推定された車輪の接地荷重の変化度合が高いときには車輪の接地荷重に対する第二の接地荷重の寄与度合を高くして車輪の接地荷重を正確に推定することができ、従って車輪の接地荷重の変化度合に拘らず車輪の接地荷重を正確に演算することができ、これによりセルフアライニングトルクモデル値を正確に演算して車輪のタイヤグリップ度を高精度に推定することができる。
また上記請求項4の構成によれば、第二の接地荷重推定手段は各車輪についてサスペンションスプリングにより車輪に付与される上下力を推定する手段と、各車輪についてショックアブソーバにより車輪に付与される上下力を推定する手段と、各車輪についてスタビライザにより車輪に付与される上下力を推定する手段とを有し、少なくともこれら三つの上下力に基づいて各車輪の接地荷重を演算する。
従って各車輪に対応して荷重センサが設けられる必要がなく、またサスペンションがハイドロニューマチックサスペンションに限定されることもなく、更にはサスペンションスプリングにより車輪に付与される上下力、各車輪についてショックアブソーバにより車輪に付与される上下力、各車輪についてスタビライザにより車輪に付与される上下力は車輪ストロークやその変化率に基づいて演算可能であり、他の車輌制御に使用される車輪ストローク等を検出する手段を有効に利用して各車輪の接地荷重を推定することができ、これによりコストアップを回避すると共にサスペンション形式の制約を受けることなく悪路走行時の如く車輪に路面外乱が作用する状況に於いても各車輪の接地荷重を正確に推定することができ、従ってセルフアライニングトルクモデル値を正確に演算してタイヤグリップ度を高精度に推定することができる。
[課題解決手段の好ましい態様]
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1、2、4の構成に於いて、セルフアライニングトルクモデル値を演算する手段は何れかの操舵輪の車輪速度の微分値の振幅が基準値よりも大きく且つ左右前輪のストローク偏差の大きさが前輪基準値よりも大きく又は左右後輪のストローク偏差の大きさが後輪基準値よりも大きいときに、車輌の走行状態が悪路走行状態であると判定するよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2又は4又は上記好ましい態様1の構成に於いて、セルフアライニングトルクモデル値を演算する手段は、車輌の走行状態が非悪路走行状態と悪路走行状態との間に変化したときには、第一の接地荷重及び第二の接地荷重の重み和としてセルフアライニングトルクモデル値の演算に供される接地荷重を演算すると共に、時間の経過と共に重みを変化させることにより、接地荷重の切り替えを徐々に行うよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2又は4又は上記好ましい態様1の構成に於いて、セルフアライニングトルクモデル値を演算する手段は、車輌の走行状態が非悪路走行状態と悪路走行状態との間に変化したときには、推定された車輪の接地荷重に対するフィルタ処理により、接地荷重の切り替えを徐々に行うよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は4の構成に於いて、接地荷重推定手段は推定した第二の接地荷重の変化度合が高いときに推定した第二の接地荷重の変化度合が低いときに比して車輪の接地荷重に対する第二の接地荷重の寄与度合を高くするよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は4の構成に於いて、接地荷重推定手段は操舵輪の接地荷重の高周波成分の含有度合に基づいて接地荷重の変化度合を判定するよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は4の構成に於いて、接地荷重推定手段は操舵輪の接地荷重の変化速度の絶対値に基づいて接地荷重の変化度合を判定するよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は4又は上記好ましい態様5又は6の構成に於いて、接地荷重推定手段は第一の接地荷重及び第二の接地荷重の重み和として車輪の接地荷重を演算するよう構成される(好ましい態様7)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様7の構成に於いて、接地荷重推定手段は推定した車輪の接地荷重の変化度合が高いときには推定した車輪の接地荷重の変化度合が低いときに比して第一の接地荷重の重みを小さくすると共に第二の接地荷重の重みを大きくすることにより、車輪の接地荷重に対する第二の接地荷重の寄与度合を高くするよう構成される(好ましい態様8)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4又は上記好ましい態様1乃至8の構成に於いて、セルフアライニングトルクモデル値を演算する手段は、車輪の接地荷重に基づいて車輪の接地長及び剛性を演算する手段と、車輪のスリップ角を演算する手段とを有し、車輪のスリップ角、車輪の接地長及び剛性に基づいてセルフアライニングトルクモデル値を演算するよう構成される(好ましい態様9)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4又は上記好ましい態様9の構成に於いて、タイヤグリップ度を推定する手段は、車輪の前後方向状態量を演算する手段を有し、セルフアライニングトルク検出値とセルフアライニングトルクモデル値との比及び車輪の前後方向状態量に基づいてタイヤグリップ度を推定するよう構成される(好ましい態様10)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4又は上記好ましい態様1乃至10の構成に於いて、サスペンションスプリングにより車輪に付与される上下力を推定する手段は、各車輪について車輪ストロークを推定し、車輪ストロークに基づいてサスペンションスプリングのばね力により車輪に付与される上下力を演算するよう構成される(好ましい態様11)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4又は上記好ましい態様1乃至11の構成に於いて、ショックアブソーバは減衰力可変式のショックアブソーバであり、ショックアブソーバにより車輪に付与される上下力を推定する手段は、各車輪について車輪ストローク又はばね上上下加速度を推定し、車輪ストローク又はばね上上下加速度とショックアブソーバの減衰力制御位置とに基づいてショックアブソーバの減衰力により車輪に付与される上下力を演算するよう構成される(好ましい態様12)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4又は上記好ましい態様1乃至12の構成に於いて、スタビライザはばね力可変式のスタビライザであり、スタビライザにより車輪に付与される上下力を推定する手段は、各車輪について車輪ストロークを推定し、左右輪の前記車輪ストロークとスタビライザのばね力制御位置とに基づいてスタビライザのばね力により車輪に付与される上下力を演算するよう構成される(好ましい態様13)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4又は上記好ましい態様1乃至13の構成に於いて、第二の接地荷重推定手段は三つの上下力の和として各車輪の接地荷重を演算するよう構成される(好ましい態様14)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4又は上記好ましい態様1乃至13の構成に於いて、第二の接地荷重推定手段は三つの上下力と車輪の上下慣性力との和として各車輪の接地荷重を演算するよう構成される(好ましい態様15)。
図12に示された車輌の二輪モデル100に於いて、左輪のサスペンションスプリング102L及び右輪のサスペンションスプリング102Rのばね定数をそれぞれKslと、Ksrとし、左輪のばね上104L及び右輪のばね上104Rの上下変位をそれぞれXbl、Xbrとし、左輪のばね下106L及び右輪のばね下106Rの上下変位をそれぞれXwl、Xwrとする。
またサスペンションスプリングについてのサスペンションのアーム比、即ちサスペンションアームの車体側枢点とサスペンションスプリングの作用点との間の車輌横方向距離と、サスペンションアームの車体側枢点と車輪の接地点との間の車輌横方向距離との比をKasとすると、サスペンションスプリングのばね力により左輪及び右輪に付与される上下力Fsl、Fsrはそれぞれ下記の式1及び2により表される。
Fsl=KasKsl(Xwl−Xbl) …(1)
Fsr=KasKsr(Xwr−Xbr) …(2)
また左輪のショックアブソーバ108L及び右輪のショックアブソーバ108Rの減衰係数をそれぞれCsl、Csrとし、左輪のばね上104L及び右輪のばね上104Rの上下速度をそれぞれXwld、Xwrdとし、左輪のばね下106L及び右輪のばね下106Rの上下速度をそれぞれXbld、Xbrdとし、ショックアブソーバについてのサスペンションのアーム比をKadとすると、ショックアブソーバの減衰力により左輪及び右輪に付与される上下力Fdl、Fdrはそれぞれ下記の式3及び4により表される。
Fdl=KadCsl(Xwld−Xbld) …(3)
Fdr=KadCsr(Xwrd−Xbrd) …(4)
また左右輪の間に設けられたスタビライザ110のスタビライザ定数をKstとし、スタビライザについてのアーム比をKatとすると、スタビライザ110のばね力により左輪及び右輪に付与される上下力Fstは下記の式5により表される。
Fst=KatKst{Xbr−Xwr−(Xbl−Xwl)} …(5)
また左輪及び右輪の路面112の上下変位をそれぞれXsl、Xsrとし、左輪のタイヤ114L及び右輪のタイヤ114Rの縦ばね定数をそれぞれKtl、Ktrとすると、タイヤ上下力により左輪及び右輪に付与される上下力Ftl、Ftrはそれぞれ下記の式6及び7により表される。
Ftl=Ktl(Xsl−Xwl) …(6)
Ftr=Ktr(Xsr−Xwr) …(7)
また左輪及び右輪のばね上質量をそれぞれMbl、Mbrとし、左輪及び右輪のばね下質量をそれぞれMwl、Mwrとし、重力加速度をgとすると、左輪及び右輪の接地荷重Fzl、Fzrはそれぞれ下記の式8及び9により表される。
Fzl=Ftl+(Mbl+Mwl)g …(8)
Fzr=Ftr+(Mbr+Mwr)g …(9)
また左輪のばね上104Lの上下加速度をXblddとし、車輌の旋回に伴う外力としての上下力をFtnlとし、ばね下106Lの上下加速度をXwlddとすると、ばね上104Lの上下方向の運動方程式として下記の式10が成立し、ばね下106Lの上下方向の運動方程式として下記の式11が成立する。
MblXbldd=Fsl+Fdl+Fst+Ftnl …(10)
MwlXwldd=−Fsl−Fdl−Fst+Ftl …(11)
同様に、右輪のばね上104Rの上下加速度をXbrddとし、車輌の旋回に伴う外力としての上下力をFtnrとし、ばね下106Rの上下加速度をXwrddとすると、ばね上104Rの上下方向の運動方程式として下記の式12が成立し、ばね下106Rの上下方向の運動方程式として下記の式13が成立する。
MbrXbrdd=Fsr+Fdr−Fst+Ftnr …(12)
MwrXwrdd=−Fsr−Fdr+Fst+Ftr …(13)
上記各式より左輪の接地荷重Fzlは下記の式14又は15により表され、右輪の接地荷重Fzrは下記の式16又は17により表される。
Fzl=(Mbl+Mwl)g+MwlXwldd+Fsl+Fdl+Fst …(14)
Fzl=(Mbl+Mwl)g+MwlXwldd+MblXbldd−Ftnl …(15)
Fzr=(Mbr+Mwr)g+MwrXwrdd+Fsr+Fdr−Fst …(16)
Fzr=(Mbr+Mwr)g+MwrXwrdd+MbrXbrdd−Ftnr …(17)
従って本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4又は上記好ましい態様1乃至15の構成に於いて、左輪の第二の接地荷重Fzlは上記式14又は15に従って演算され、右輪の第二の接地荷重Fzrは上記式16又は17に従って演算されるよう構成される(好ましい態様16)。
また一般に、ばね下質量はばね上質量に比して遥かに小さいので、ばね下の上下方向の慣性力、即ちばね下の上下加速度による上下力により車輪に付与される上下力MwlXwldd、MwrXwrddは省略されてもよい。
従って本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4又は上記好ましい態様1乃至15の構成に於いて、左輪の第二の接地荷重Fzlは下記の式18又は19に従って演算され、右輪の第二の接地荷重Fzrは下記の式20又は21に従って演算されるよう構成される(好ましい態様17)。
Fzl=(Mbl+Mwl)g+Fsl+Fdl+Fst …(18)
Fzl=(Mbl+Mwl)g+MblXbldd−Ftnl …(19)
Fzr=(Mbr+Mwr)g+Fsr+Fdr−Fst …(20)
Fzr=(Mbr+Mwr)g+MbrXbrdd−Ftnr …(21)
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は各車輪に車高制御装置及び減衰力可変式のショックアブソーバが設けられ、前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置が設けられた車輌に適用された本発明によるタイヤグリップ度推定装置の実施例1を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の従動輪である左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌12の駆動輪である左右の後輪を示している。操舵輪でもある左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の転舵に応答して駆動される図1には示されていない電動式パワーステアリング装置によりタイロッドを介して操舵され、電動式パワーステアリング装置により操舵アシストトルクが付与される。
左右の前輪10FL及び10FRの間にはアクティブスタビライザ装置16が設けられ、左右の後輪10RL及び10RRの間にはアクティブスタビライザ装置18が設けられている。アクティブスタビライザ装置16は車輌の横方向に延在する軸線に沿って互いに同軸に整合して延在する一対のトーションバー部分16TL及び16TRと、それぞれトーションバー部分16TL及び16TRの外端に一体に接続された一対のアーム部16AL及び16ARとを有している。トーションバー部分16TL及び16TRはそれぞれ図には示されていないブラケットを介して図には示されていない車体に自らの軸線の回りに回転可能に支持されている。アーム部16AL及び16ARはそれぞれトーションバー部分16TL及び16TRに対し交差するよう車輌前後方向に延在し、アーム部16AL及び16ARの外端はそれぞれ図には示されていないゴムブッシュ装置を介して左右前輪10FL及び10FRの車輪支持部材又はサスペンションアームに連結されている。
アクティブスタビライザ装置16はトーションバー部分16TL及び16TRの間にアクチュエータ20Fを有している。アクチュエータ20Fは必要に応じて一対のトーションバー部分16TL及び16TRを互いに逆方向へ回転駆動することにより、左右の前輪10FL及び10FRが互いに逆相にてバウンド、リバウンドする際に捩り応力により車輪のバウンド、リバウンドを抑制する力を変化、これにより左右前輪の位置に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減し、前輪側の車輌のロール剛性を可変制御する。
同様に、アクティブスタビライザ装置18は車輌の横方向に延在する軸線に沿って互いに同軸に整合して延在する一対のトーションバー部分18TL及び18TRと、それぞれトーションバー部分18TL及び18TRの外端に一体に接続された一対のアーム部18AL及び18ARとを有している。トーションバー部分18TL及び18TRはそれぞれ図には示されていないブラケットを介して図には示されていない車体に自らの軸線の回りに回転可能に支持されている。アーム部18AL及び18ARはそれぞれトーションバー部分18TL及び18TRに対し交差するよう車輌前後方向に延在し、アーム部18AL及び18ARの外端はそれぞれ図には示されていないゴムブッシュ装置を介して左右後輪10RL及び10RRの車輪支持部材又はサスペンションアームに連結されている。
アクティブスタビライザ装置18はトーションバー部分18TL及び18TRの間にアクチュエータ20Rを有している。アクチュエータ20Rは必要に応じて一対のトーションバー部分18TL及び18TRを互いに逆方向へ回転駆動することにより、左右の後輪10RL及び10RRが互いに逆相にてバウンド、リバウンドする際に捩り応力により車輪のバウンド、リバウンドを抑制する力を変化、これにより左右後輪の位置に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減し、後輪側の車輌のロール剛性を可変制御する。
尚アクティブスタビライザ装置16及び18自体は本発明の要旨をなすものではないので、車輌のロール剛性を可変制御し得るものである限り当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよいが、例えば本願出願人の出願にかかる特開2005−88722の公開公報に記載のアクティブスタビライザ装置、即ち一方のトーションバー部分の内端に固定され駆動歯車が取り付けられた回転軸を有する電動機と、他方のトーションバー部分の内端に固定され駆動歯車に噛合する従動歯車とを有し、駆動歯車及び従動歯車は駆動歯車の回転を従動歯車へ伝達するが、従動歯車の回転を駆動歯車へ伝達しない歯車であるアクティブスタビライザ装置であることが好ましい。
また図示の実施例1に於いては、左右の前輪10FL、10FR及び左右の後輪10RL、10RRにはそれぞれ当技術分野に於いて周知の任意の構成の減衰力可変式のショックアブソーバ22FL、22FR、22RL、22RRが設けられている。ショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰係数は図1には示されていないアクチュエータにより最低段Sminより最高段Smaxまでn(正の整数)段に亘り変化されるようになっている。
更に図示の実施例1に於いては、ショックアブソーバ22FL、22FR、22RL、22RRと図1には示されていない車体との間にはサスペンションスプリングとしてのエアスプリング装置24FL、24FR、24RL、24RRが設けられている。エアスプリング装置24FL〜24RRは図1には示されていない空気圧回路により必要に応じてエアチャンバに対し圧縮空気が給排されることにより対応する車輪位置の車高Hi(i=fl、fr、rl、rr)を最低目標車高Htminiより最高目標車高Htmaxi(i=fl、fr、rl、rr)までm(正の整数)段階に亘り増減変化させるようになっている。
図1及び図2に示されている如く、アクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rは電子制御装置50のアクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置52により制御され、電子制御装置52はアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φFt、φRtを演算し、アクチュエータ20F及び20Rの回転角度φF、φRがそれぞれ対応する目標回転角度φFt、φRtになるよう制御する。
またショックアブソーバ22FL〜22RRのアクチュエータは電子制御装置50の減衰力制御用電子制御装置54により制御され、電子制御装置54はショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰係数の目標制御段Sti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、各ショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰係数の制御段Siがそれぞれ対応する目標制御段Stiになるよう制御する。
またエアスプリング装置24FL〜24RRの空気圧回路は電子制御装置50の車高制御用電子制御装置56により制御され、電子制御装置56は各車輪位置の目標車高Hti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、各車輪位置の車高Hiがそれぞれ対応する目標車高Htiになるよう制御する。
尚図1及び図2には詳細に示されていないが、電子制御装置52、54、56及び後述の電子制御装置66はそれぞれCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータ及び駆動回路よりなっていてよい。また電子制御装置52によるアクティブスタビライザ装置16及び18の制御、電子制御装置54によるショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰力の制御、電子制御装置56による車高制御は当技術分野に於いて種々知られており、また本発明の要旨をなすものではないので、それらについての説明を省略する。
図2に示されている如く、車高制御用電子制御装置56には各車輪に対応して設けられた車高センサ58FL〜58RRにより検出された各車輪位置の車高Hiを示す信号が入力され、車高Hiはばね上とばね下との相対変位として検出される。電子制御装置56は各車輪位置の目標車高Htiに基づきエアスプリング装置24FL〜24RRのばね定数Ksi(i=fl、fr、rl、rr)を演算する。
また電子制御装置56は左右前輪の車高Hfl、Hfrに基づき上記式1及び2に対応する下記の式22、23に従って左右前輪のエアスプリング装置24FL、24FRのばね力により左前輪及び右前輪に付与される上下力Fsfl、Fsfrを演算し、左右後輪の車高Hrl、Hrrに基づき上記式1及び2に対応する下記の式24、25に従って左右後輪のエアスプリング装置24RL、24RRのばね力により左後輪及び右後輪に付与される上下力Fsrl、Fsrrを演算する。
Fsfl=KasfKsflHfl …(22)
Fsfr=KasfKsfrHfr …(23)
Fsrl=KasrKsrlHrl …(24)
Fsrr=KasrKsrrHrr …(25)
減衰力制御用電子制御装置54には車高センサ58FL〜58RRより各車輪位置の車高Hiを示す信号、ショックアブソーバ22FL〜22RRのアクチュエータに設けられたポジションセンサ60FL〜60RRよりショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰係数の制御段Si(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号、各車輪に対応して設けられた上下加速度センサ62FL〜62RRにより検出されたばね下としての車輪の上下加速度Xwddi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号が入力される。
減衰力制御用電子制御装置54はショックアブソーバ22FL〜22RRの制御段Siに基づき各ショックアブソーバの減衰係数Csi(i=fl、fr、rl、rr)を演算すると共に、車高Hiの時間微分値を各車輪のストローク速度Hvi(i=fl、fr、rl、rr)として演算する。
そして減衰力制御用電子制御装置54は左右前輪のストローク速度Hvfl、Hvfrに基づき上記式3及び4に対応する下記の式26、27に従って左右前輪のショックアブソーバ22FL、22FRの減衰力により左前輪及び右前輪に付与される上下力Fdfl、Fdfrを演算し、左右後輪のストローク速度Hvrl、Hvrrに基づき上記式3及び4に対応する下記の式28、29に従って左右後輪のショックアブソーバ22RL、22RRの減衰力により左後輪及び右後輪に付与される上下力Fdrl、Fdrrを演算する。
Fdfl=KadfCsflHvfl …(26)
Fdfr=KadfCsfrHvfr …(27)
Fdrl=KadrCsrlHvrl …(28)
Fdrr=KadrCsrrHvrr …(29)
また減衰力制御用電子制御装置54は各車輪の質量Mwi(i=fl、fr、rl、rr)及び各車輪の上下加速度Xwddiに基づき、これらの積として下記の式30に従って各車輪の上下方向の慣性力Fwmi(i=fl、fr、rl、rr)を演算する。尚各車輪の慣性力Fwmiは車高制御用電子制御装置56又はアクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置52により演算されてもよい。
Fwmi=MwiXwddi …(30)
アクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置52にはアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rに設けられた回転角度センサ64F、64Rよりアクチュエータ20F及び20Rの回転角度φF、φRを示す信号が入力される。電子制御装置52は回転角度φF、φRに基づきアクティブスタビライザ装置16及び18のスタビライザ定数Kstf及びKstrを演算すると共に、各車輪位置の車高Hiに基づき上記式5に対応する下記の式31、32に従ってアクティブスタビライザ装置16及び18のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf及びFstrを演算する。
Fstf=KatfKstf(Hfl−Hfr) …(31)
Fstr=KatrKstr(Hrl−Hrr) …(32)
更に図1に示された電子制御装置50は車輌運動制御用電子制御装置66を含み、電子制御装置66には車高制御用電子制御装置56よりエアスプリング装置24FL〜24RRのばね力により各車輪に付与される上下力Fsiを示す信号が入力され、減衰力制御用電子制御装置54よりショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdiを示す信号及び各車輪の慣性力Fwmiを示す信号が入力され、アクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置52よりアクティブスタビライザ装置16及び18のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf及びFstrを示す信号が入力される。
車輌運動制御用電子制御装置66は上下力Fsi、Fdi、Fstf、Fstr及び慣性力Fwmiに基づき上記式14及び16に対応する下記の式33及び34に従って左右前輪の第二の接地荷重Fz2fl、Fz2frを演算し、また上記式15及び17に対応する下記の式35及び36に従って左右後輪の第二の接地荷重Fz2rl、Fz2rrを演算する。
Fz2fl=(Mbfl+Mwfl)g+Fwfl+Fsfl+Fdfl+Fstf …(33)
Fz2fr=(Mbfr+Mwfr)g+Fwfr+Fsfr+Fdfr−Fstf …(34)
Fz2rl=(Mbrl+Mwrl)g+Fwrl+Fsrl+Fdrl+Fstr …(35)
Fz2rr=(Mbrr+Mwrr)g+Fwrr+Fsrr+Fdrr−Fstr …(36)
また車輌運動制御用電子制御装置66には前後加速度センサ70により検出された車輌の前後加速度Gxを示す信号及び横加速度センサ72により検出された車輌の横加速度Gyを示す信号が入力され、車輌運動制御用電子制御装置66は前後加速度Gx及び横加速度Gyに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車輌の前後方向及び横方向の荷重移動に基づく各車輪の第一の接地荷重Fz1i(i=fl、fr、rl、rr)を演算する。
また車輌運動制御用電子制御装置66は車輌の走行状態が悪路走行状態であるか否かを判定し、車輌の走行状態が悪路走行状態ではないときには各車輪の第一の接地荷重Fz1iを各車輪の接地荷重Fzi(i=fl、fr、rl、rr)とし、車輌の走行状態が悪路走行状態であるときには各車輪の第二の接地荷重Fz2iを各車輪の接地荷重Fziとする。
また図には示されていない電動式パワーステアリング装置はパワーアシスト(PA)制御用電子制御装置80により制御され、車輌運動制御用電子制御装置66にはパワーアシスト制御用電子制御装置80より操舵トルクTsを示す信号及び操舵アシストトルクTaを示す信号が入力される。車輌運動制御用電子制御装置66は操舵トルクTs及び操舵アシストトルクTaに基づき当技術分野に於いて公知の要領にてセルフアライニングトルク検出値Tsatを演算する。
また車輌運動制御用電子制御装置66は、前述の特許文献に於いて第一の実施の形態として記載された要領にて操舵輪である左右前輪の接地荷重Fzfl、Fzfrに基づいてセルフアライニングトルクモデル値Tsatoを演算し、セルフアライニングトルク検出値Tsatとセルフアライニングトルクモデル値Tsatoとの比γ及び左右前輪の制駆動力Fxに基づいて左右前輪のタイヤのグリップ度εfl、εfrを演算し、更に前輪の前後力Fxf、前輪の横力Fyf、前輪のタイヤのグリップ度εfl及びεfr、後輪の前後力Fxr、後輪の横力Fyrに基づいて左右後輪のタイヤのグリップ度εrl、εrrを演算する。
尚車輌運動制御用電子制御装置66は当技術分野に於いて公知の車輪の制駆動力の制御若しくは操舵輪の舵角の制御による車輌の運動制御を行い、左右前輪のタイヤのグリップ度は車輌の運動制御に使用されるが、タイヤのグリップ度は車輌の任意の制御に使用されてよい。また車輪のタイヤのグリップ度は前述の特許文献に記載された他の実施の形態の要領にて演算されてもよい。
次に図3に示されたフローチャートを参照して図示の実施例1に於けるタイヤのグリップ度演算ルーチンについて説明する。尚図3に示されたフローチャートによる演算制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。また制御の開始時には後述の第二の接地荷重Fz2iに対する重みnは0に初期化される。
まずステップ10に於いては上下力Fsiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては車輌の前後加速度Gx及び横加速度Gyに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車輌の前後方向及び横方向の荷重移動に基づく各車輪の第一の接地荷重Fz1iが演算される。
ステップ30に於いては上下力Fsi、Fdi、Fstf、Fstr及び慣性力Fwmiに基づき上記式33及び34に従って左右前輪の第二の接地荷重Fz2fl、Fz2frが演算されると共に、上記式35及び36に従って左右後輪の第二の接地荷重Fz2rl、Fz2rrが演算される。
ステップ40に於いては例えば何れかの操舵輪の車輪速度の微分値の振幅が基準値よりも大きく且つ左右前輪のストローク偏差の大きさが前輪基準値よりも大きく又は左右後輪のストローク偏差の大きさが後輪基準値よりも大きいか否かの判別により、車輌の走行状態が悪路走行状態(荒れた路面での走行状態やワインディング走行状態)であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ80へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ50へ進む。
ステップ50に於いては車輌の前回の走行状態は非悪路走行状態であったか否かの判別、即ち車輌の走行状態が非悪路走行状態より悪路走行状態へ変化したか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ190へ進み、否定判別が行われたときにはステップ60へ進む。
ステップ60に於いては第二の接地荷重Fz2iに対する重みnが1であり重みnの漸増が完了しているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ110へ進み、否定判別が行われたときにはステップ70に於いてΔn1を正の整数分の1の値として重みnがΔn1インクリメントされ、しかる後ステップ190へ進む。
ステップ80に於いては車輌の前回の走行状態は悪路走行状態であったか否かの判別、即ち車輌の走行状態が非悪路走行状態より非悪路走行状態へ変化したか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ190へ進み、否定判別が行われたときにはステップ90へ進む。
ステップ90に於いては第二の接地荷重Fz2iに対する重みnが0であり重みnの漸減が完了しているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ190へ進み、否定判別が行われたときにはステップ100に於いてΔn2を正の整数分の1の値として重みnがΔn1デクリメントされ、しかる後ステップ110へ進む。尚Δn2はΔn1と同一の値及び異なる値の何れであってもよい。
ステップ190に於いては下記の式37に従って第一の接地荷重Fz1i及び第二の接地荷重Fz2iの重み和として各車輪の接地荷重Fziが演算される。
Fzi=nFz2i+(1−n)Fz1i …(37)
ステップ200に於いては操舵トルクTs及び操舵アシストトルクTaに基づき当技術分野に於いて公知の要領にてセルフアライニングトルク検出値Tsatが演算され、前述の特許文献に於いて第一の実施の形態として記載された要領にて左右前輪の接地荷重Fzfl、Fzfrに基づいてセルフアライニングトルクモデル値Tsatoが演算され、セルフアライニングトルク検出値Tsatとセルフアライニングトルクモデル値Tsatoとの比γ及び左右前輪の制駆動力Fxに基づいて左右前輪のタイヤのグリップ度εfl、εfrが演算される。
またステップ200に於いては前述の特許文献に於いて第一の実施の形態として記載された要領にて前輪の前後力Fxf、前輪の横力Fyf、前輪のタイヤのグリップ度εfl及びεfr、後輪の前後力Fxr、後輪の横力Fyrに基づいて左右後輪のタイヤのグリップ度εrl、εrrが演算される。
かくして図示の実施例1によれば、ステップ20に於いて車輌の前後加速度Gx及び横加速度Gyに基づき車輌の前後方向及び横方向の荷重移動に基づく各車輪の第一の接地荷重Fz1iが演算され、ステップ30に於いて上下力Fsi、Fdi、Fstf、Fstr及び慣性力Fwmiに基づき車輪のバウンド、リバウンドにより変形するサスペンション部材の変形量に基づく各車輪の第二の接地荷重Fz2iが演算される。
そしてステップ40に於いて車輌の走行状態が悪路走行状態であるか否かの判別が行われ、車輌の走行状態が非悪路走行状態であるときにはステップ80〜100に於いて第二の接地荷重Fz2iに対する重みnが基本的には0に設定され、ステップ190に於いて各車輪の接地荷重Fziが第一の接地荷重Fz1iに設定され、これによりステップ200に於いて第一の接地荷重Fz1iに基づいてセルフアライニングトルクモデル値Tsatoが演算され、該セルフアライニングトルクモデル値Tsatoを使用して左右前輪のタイヤグリップ度εfl、εfrが演算されると共に、左右後輪のタイヤグリップ度εrl、εrrが演算される。
これに対し車輌の走行状態が悪路走行状態であるときにはステップ50〜70に於いて第二の接地荷重Fz2iに対する重みnが基本的には1に設定され、ステップ190に於いて各車輪の接地荷重Fziが第二の接地荷重Fz2iに設定され、これによりステップ200に於いて第二の接地荷重Fz2iに基づいてセルフアライニングトルクモデル値Tsatoが演算され、該セルフアライニングトルクモデル値Tsatoを使用して左右前輪のタイヤグリップ度εfl、εfrが演算されると共に、左右後輪のタイヤグリップ度εrl、εrrが演算される。
従って車輌の走行状態が非悪路走行状態(良路走行状態)であるときには、ノイズの悪影響が少なく不必要に変動しない第一の接地荷重に基づいてタイヤグリップ度を高精度に推定することができ、車輌の走行状態が悪路走行状態であるときには、速く頻繁に変化する実際の接地荷重の変動に呼応して正確に推定される第二の接地荷重に基づいてタイヤグリップ度を高精度に推定することができ、これにより車輌の走行状態が良路走行状態であるか悪路走行状態であるかに拘らずタイヤグリップ度を高精度に推定することができる。
特に図示の実施例1によれば、ステップ190に於いて各車輪の接地荷重Fziは第一の接地荷重Fz1i及び第二の接地荷重Fz2iの重み和として演算され、車輌の走行状態が良路走行状態より悪路走行状態へ移行したときには、ステップ50〜70に於いて第一の接地荷重Fz1iに対する重みが漸減されると共に第二の接地荷重Fz2iに対する重みが漸増され、逆に車輌の走行状態が悪路走行状態より良路走行状態へ移行したときには、ステップ80〜100に於いて第一の接地荷重Fz1iに対する重みが漸増されると共に第二の接地荷重Fz2iに対する重みが漸減され、これにより第一の接地荷重Fz1i及び第二の接地荷重Fz2iとの間の切り替えが徐々に行われるので、セルフアライニングトルクモデル値Tsatoの急変及びこれに起因する車輪のタイヤグリップ度の推定値の急変を確実に防止することができ、これによりタイヤグリップ度の推定値を使用する車輌制御の制御量が急変することを確実に防止することができる。
図4は本発明によるタイヤグリップ度推定装置の実施例2に於けるタイヤグリップ度推定制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図4に於いて図3に示されたステップと同一のステップには図3に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
この実施例2に於いては、ステップ10〜40及びステップ200は上述の実施例1の場合と同様に実行され、ステップ40に於いて肯定判別が行われたときには、即ち車輌の走行状態が悪路走行状態であると判別されたときには、ステップ120に於いて車輪の接地荷重の今回値Fzpiが第二の接地荷重Fz2iに設定された後ステップ140へ進み、否定判別が行われたときにはステップ130に於いて車輪の接地荷重の今回値Fzpiが第一の接地荷重Fz1iに設定された後ステップ140へ進む。
ステップ140に於いては後述のステップ160に於ける一次フィルタ処理が完了したか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ160へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ150に於いて車輪の接地荷重Fziが接地荷重の今回値Fzpiに設定された後ステップ200へ進む。
ステップ160に於いてはRをフィルタ時定数とし、Fzfiを接地荷重の前回値として、下記の式38に従って車輪の接地荷重Fziの一次フィルタ処理が行われ、しかる後ステップ200へ進む。
Fzi=RFzpi+(1−R)Fzfi …(38)
かくして図示の実施例2によれば、上述の実施例1の場合と同様、車輌の走行状態が良路走行状態であるか悪路走行状態であるかに拘らずタイヤグリップ度を高精度に推定することができ、また車輌の走行状態が良路走行状態より悪路走行状態へ移行したとき及び悪路走行状態より良路走行状態へ移行したときには、ステップ120〜160に於いて一次フィルタ処理により第一の接地荷重Fz1i及び第二の接地荷重Fz2iとの間の切り替えが徐々に行われるので、上述の実施例1の場合と同様、セルフアライニングトルクモデル値Tsatoの急変及びこれに起因する車輪のタイヤグリップ度の推定値の急変を確実に防止することができ、これによりタイヤグリップ度の推定値を使用する車輌制御の制御量が急変することを確実に防止することができる。
図5は本発明によるタイヤグリップ度推定装置の実施例3に於けるタイヤグリップ度推定制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図5に於いて図3に示されたステップと同一のステップには図3に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
この実施例3に於いては、ステップ10〜30及びステップ190、200は上述の実施例1の場合と同様に実行され、ステップ30が完了するとステップ180に於いて現在までの予め設定された時間(正の定数)に於ける第二の接地荷重Fz2iについて周波数解析が行われ、基準周波数(正の定数)以上の高周波成分の含有度合が大きいほど大きくなるよう、高周波成分の含有度合に基づいて図9に示されたグラフに対応するマップより第二の接地荷重Fz2iに対する重みn(0≦n≦1)が演算され、しかるステップ190へ進む。例えば図11は第二の接地荷重Fz2iについての周波数解析の結果の例を示しており、周波数解析の結果全体の面積をSallとし、基準周波数fo以上の高周波成分の面積をSoとすると、高周波成分の含有度合はSo/Sallとして演算される。
かくして図示の実施例3によれば、ステップ190に於いて各車輪の接地荷重Fziは第一の接地荷重Fz1i及び第二の接地荷重Fz2iの重み和として演算されるが、第二の接地荷重Fz2iに対する重みnは第二の接地荷重Fz2iの高周波成分の含有度合が大きいほど大きくなるよう、高周波成分の含有度合に基づいて可変設定されるので、車輌の走行状態が良路走行状態であるか悪路走行状態であるかに拘らずタイヤグリップ度を高精度に推定することができる。
尚図示の実施例3によれば、第二の接地荷重Fz2iの高周波成分の含有度合は現在までの予め設定された時間について求められるので、第二の接地荷重Fz2iの高周波成分の含有度合が急変することはないが、第二の接地荷重Fz2iの高周波成分の含有度合の急変に起因すめ重みnの急変が確実に生じないよう、重みnの変化量が予め設定されたガード値にてガードされることにより、重みnの変化度合が制限され、これにより車輪のタイヤグリップ度の推定値の急変が確実に防止されるよう修正されてもよい。
また図示の実施例1乃至3によれば、車高制御用電子制御装置56により各車輪の目標車高Hti及び車高Hiに基づきエアスプリング装置24FL〜24RRのばね力により各車輪に付与される上下力Fsfl〜Fsrrが演算され、減衰力制御用電子制御装置54により各ショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰係数Csi及び各車輪のストローク速度Hviに基づき各ショックアブソーバの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdfl〜Fdrrが演算されると共に、各車輪の質量Mwi及び各車輪の上下加速度Xwddiに基づき各車輪の上下方向の慣性力Fwmiが演算され、アクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置52によりアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの回転角度φF、φR及び各車輪位置の車高Hiに基づきアクティブスタビライザ装置16及び18のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf及びFstrが演算され、車輌運動制御用電子制御装置66により上下力Fsi、Fdi、Fstf、Fstr及び慣性力Fwmiの和として各車輪の接地荷重Fzfl〜Fzrrが演算される。
従って実施例1乃至3によれば、各車輪に車高制御装置及び減衰力可変式のショックアブソーバが設けられ、前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置が設けられた車輌に於いても、各車輪に対応して設けられた荷重センサを要することなく車高制御装置等の制御に使用される車高センサ等の検出値に基づいて各車輪の接地荷重を正確に推定することができ、これにより車輌の走行状態が悪路走行状態である状況に於いてタイヤグリップ度を高精度に推定することができる。
図6は各車輪に車高制御装置及び減衰力可変式のショックアブソーバが設けられ、前輪側及び後輪側に通常のスタビライザ装置が設けられた車輌に適用された本発明によるタイヤグリップ度推定装置の実施例4の電子制御装置を示す概略構成図である。尚図6に於いて図2に示された部材と同一の部材には図2に於いて付された符号と同一の符号が付されている。
この実施例4に於いては、上述の実施例1に於けるアクティブスタビライザ装置16、18及びアクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置52は設けられておらず、左右前輪及び左右後輪の間にはそれぞれ通常のスタビライザ装置が設けられている。また車高制御用電子制御装置56はスタビライザ装置のスタビライザ定数Kstf及びKstrを正の一定の係数として、各車輪位置の車高Hiに基づき上記式31、32に従ってスタビライザ装置のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf及びFstrを演算する。
電子制御装置66には車高制御用電子制御装置56よりエアスプリング装置24FL〜24RRのばね力により各車輪に付与される上下力Fsi及びスタビライザ装置のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf、Fstrを示す信号が入力され、減衰力制御用電子制御装置54よりショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdiを示す信号及び各車輪の慣性力Fwmiを示す信号が入力される。車輌運動制御用電子制御装置66は上下力Fsi、Fdi、Fstf、Fstr及び慣性力Fwmiに基づき上記式33乃至36に従って各車輪の第二の接地荷重Fz2iを演算する。
尚この実施例4に於ける第二の接地荷重Fz2iの演算以外の各ステップは上述の実施例1の場合と同様に実行され、上述の実施例1の場合と同様の要領にて車輪のタイヤグリップ度が演算される。
かくして図示の実施例4によれば、車高制御用電子制御装置56により各車輪の目標車高Hti及び車高Hiに基づきエアスプリング装置24FL〜24RRのばね力により各車輪に付与される上下力Fsfl〜Fsrrが演算されると共に各車輪位置の車高Hiに基づきスタビライザ装置のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf及びFstrが演算され、減衰力制御用電子制御装置54により各ショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰係数Csi及び各車輪のストローク速度Hviに基づき各ショックアブソーバの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdfl〜Fdrrが演算されると共に、各車輪の質量Mwi及び各車輪の上下加速度Xwddiに基づき各車輪の上下方向の慣性力Fwmiが演算され、上下力Fsi、Fdi、Fstf、Fstr及び慣性力Fwmiの和として各車輪の第二の接地荷重Fz2fl〜Fz2rrが演算される。
従って実施例4によれば、各車輪に車高制御装置及び減衰力可変式のショックアブソーバが設けられ、前輪側及び後輪側に通常のスタビライザ装置が設けられた車輌に於いても、各車輪に対応して設けられた荷重センサを要することなく車高制御装置等の制御に使用される車高センサ等の検出値に基づいて各車輪の第二の接地荷重を正確に推定することができ、上述の実施例1乃至3の場合と同様、車輌の走行状態が良路走行状態であるか悪路走行状態であるかに拘らずタイヤグリップ度を高精度に推定することができ、また上述の実施例1の場合と同様、セルフアライニングトルクモデル値Tsatoの急変及びこれに起因する車輪のタイヤグリップ度の推定値の急変を確実に防止することができ、これによりタイヤグリップ度の推定値を使用する車輌制御の制御量が急変することを確実に防止することができる。
特に図示の実施例1乃至4によれば、減衰力制御用電子制御装置54により各車輪の質量Mwi及び各車輪の上下加速度Xwddiに基づき各車輪の上下方向の慣性力Fwmiが演算されるので、各車輪の上下方向の慣性力Fwmiが演算されない場合に比して各車輪の接地荷重を正確に推定することができる。
図7は各車輪に減衰力可変式のショックアブソーバが設けられ、前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置が設けられた車輌に適用された本発明によるタイヤグリップ度推定装置の実施例5の電子制御装置を示す概略構成図である。尚図7に於いて図2及び図6に示された部材と同一の部材には図2及び図6に於いて付された符号と同一の符号が付されている。
この実施例5に於いては、上述の実施例1に於ける車高調整装置として機能するエアスプリング装置24FL〜24RR及び車高制御用電子制御装置56は設けられておらず、また上下加速度センサ62FL〜62RRは設けられていないが、左右前輪及び左右後輪の間にはそれぞれアクティブスタビライザ装置16及び18が設けられ、これらのアクティブスタビライザ装置を制御するアクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置52が設けられている。尚この実施例3に於けるサスペンションスプリングはエアスプリング装置に限定されるものではなく、コイルスプリングの如き任意のスプリングであってよい。
また上述の実施例1に於ける車高センサ58FL〜58RRは設けられておらず、車高制御用電子制御装置56には各車輪位置に設けられた上下加速度センサ68FL〜68RRにより検出されたばね上としての車体の上下加速度Xbddi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号が入力される。車高制御用電子制御装置56は上下加速度Xbddiに基づきオブザーバー等により各車輪位置の車高(車輪ストローク)車高Hiを演算し、車高Hiに基づき上記22〜25に従って各車輪のサスペンションスプリングのばね力により各車輪に付与される上下力Fsiを演算する。
電子制御装置66には減衰力制御用電子制御装置54よりサスペンションスプリングのばね力により各車輪に付与される上下力Fsi及びショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdiを示す信号が入力され、またアクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置52よりアクティブスタビライザ装置16及び18のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf及びFstrを示す信号が入力される。車輌運動制御用電子制御装置66は上下力Fsi、Fdi、Fstf、Fstrに基づき上記式18及び20に対応する下記の式39乃至42に従って各車輪の第二の接地荷重Fz2iを演算する。
Fz2fl=(Mbfl+Mwfl)g+Fsfl+Fdfl+Fstf …(39)
Fz2fr=(Mbfr+Mwfr)g+Fsfr+Fdfr−Fstf …(40)
Fz2rl=(Mbrl+Mwrl)g+Fsrl+Fdrl+Fstr …(41)
Fz2rr=(Mbrr+Mwrr)g+Fsrr+Fdrr−Fstr …(42)
尚この実施例5に於いても第二の接地荷重Fz2iの演算以外の各ステップは上述の実施例1の場合と同様に実行され、上述の実施例1の場合と同様の要領にて車輪のタイヤグリップ度が演算される。
従って実施例5によれば、各車輪に減衰力可変式のショックアブソーバが設けられ、前輪側及び後輪側に通常のスタビライザ装置が設けられた車輌に於いても、各車輪に対応して設けられた荷重センサを要することなくショックアブソーバの減衰力装置等の制御に使用される上下加速度センサ等の検出値に基づいて各車輪の第二の接地荷重を正確に推定することができ、上述の実施例1乃至4の場合と同様、車輌の走行状態が良路走行状態であるか悪路走行状態であるかに拘らずタイヤグリップ度を高精度に推定することができ、また上述の実施例1の場合と同様、セルフアライニングトルクモデル値Tsatoの急変及びこれに起因する車輪のタイヤグリップ度の推定値の急変を確実に防止することができ、これによりタイヤグリップ度の推定値を使用する車輌制御の制御量が急変することを確実に防止することができる。
図8は各車輪に車高制御装置及び通常のショックアブソーバが設けられ、前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置が設けられた車輌に適用された本発明によるタイヤグリップ度推定装置の実施例6の電子制御装置を示す概略構成図である。尚図8に於いて図2、図6、図7に示された部材と同一の部材にはこれらの図に於いて付された符号と同一の符号が付されている。
この実施例6に於いては、上述の実施例1に於ける減衰力可変式のショックアブソーバ22FL〜22RR及び減衰力制御用電子制御装置54は設けられておらず、減衰力非可変式の通常のショックアブソーバが設けられている。また車高制御用電子制御装置56は各車輪位置の車高Hiに基づき上記22〜25に従って各車輪のサスペンションスプリングのばね力により各車輪に付与される上下力Fsiを演算すると共に、車高Hiの時間微分値として各車輪のストローク速度Hdi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、ストローク速度Hdiに基づき上記式26乃至29に従って各車輪のショックアブソーバの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdiを演算する。
車輌運動制御用電子制御装置66には車高制御用電子制御装置56よりエアスプリング装置24FL〜24RRのばね力により各車輪に付与される上下力Fsiを示す信号及び各車輪のショックアブソーバの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdiを示す信号が入力され、アクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置52よりアクティブスタビライザ装置16及び18のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf及びFstrを示す信号が入力される。電子制御装置66は上下力Fsi、Fdi、Fstf、Fstrに基づき上記式39乃至42に従って各車輪の第二の接地荷重Fz2iを演算する。
尚この実施例6に於いても第二の接地荷重Fz2iの演算以外の各ステップは上述の実施例1の場合と同様に実行され、上述の実施例1の場合と同様の要領にて車輪のタイヤグリップ度が演算される。
従って実施例6によれば、各車輪に車高制御装置及び減衰力非可変式の通常のショックアブソーバが設けられ、前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置が設けられた車輌に於いても、各車輪に対応して設けられた荷重センサを要することなく車高制御装置等の制御に使用される車高センサ等の検出値に基づいて各車輪の第二の接地荷重を正確に推定することができ、上述の実施例1乃至4の場合と同様、車輌の走行状態が良路走行状態であるか悪路走行状態であるかに拘らずタイヤグリップ度を高精度に推定することができ、また上述の実施例1の場合と同様、セルフアライニングトルクモデル値Tsatoの急変及びこれに起因する車輪のタイヤグリップ度の推定値の急変を確実に防止することができ、これによりタイヤグリップ度の推定値を使用する車輌制御の制御量が急変することを確実に防止することができる。
尚実施例5及び6に於いても、各車輪の上下加速度Xwddiが検出され、減衰力制御用電子制御装置54又はアクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置52により各車輪の質量Mwi及び各車輪の上下加速度Xwddiに基づき各車輪の上下方向の慣性力Fwmiが演算され、各車輪の第二の接地荷重Fz2iが上記式33乃至36に従って演算されてもよい。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の各実施例に於いては、車高調整装置はエアスプリング式の車高調整装置であるが、車高調整装置はハイドロニューマチックサスペンションの如く当技術分野に於いて公知の任意の車高調整装置であってよい。
また上述の各実施例に於いては、アクティブスタビライザ装置は前輪及び後輪に設けられているが、本発明の車輪接地荷重推定装置はアクティブスタビライザ装置が前輪又は後輪にのみ設けられた車輌に適用されてもよい。
また上述の各実施例に於いては、サスペンションスプリングのばね力により各車輪に付与される上下力Fsi、ショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdi、スタビライザ装置のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf、Fstrの演算に際し、それぞれアーム比Kasf、Kasr、Kadf、Kadr、Katf、Katrが考慮されるようになっているが、アーム比は省略されてもよい。
また上述の各実施例に於いては、エアスプリング装置24FL〜24RRのばね力により各車輪に付与される上下力Fsfl〜Fsrr、各ショックアブソーバの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdfl〜Fdrr、各車輪の上下方向の慣性力Fwmi、アクティブスタビライザ装置16及び18のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf及びFstrはそれぞれ上記式22〜32に従って演算されるようになっているが、エアスプリング装置24FL〜24RRのばね力、各ショックアブソーバの減衰力、アクティブスタビライザ装置16及び18のばね力がマップ(ばね特性線図、減衰力特性線図、スタビライザ力特性線図)より演算され、エアスプリング装置24FL〜24RRのばね力により各車輪に付与される上下力Fsfl〜Fsrr、各ショックアブソーバの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdfl〜Fdrr、アクティブスタビライザ装置16及び18のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf及びFstrがそれぞれエアスプリング装置24FL〜24RRのばね力、各ショックアブソーバの減衰力、アクティブスタビライザ装置16及び18のばね力と対応するアーム比との積として演算されてもよい。
またエアスプリング装置24FL〜24RRのばね力により各車輪に付与される上下力Fsfl〜Fsrr、各ショックアブソーバの減衰力により各車輪に付与される上下力Fdfl〜Fdrr、アクティブスタビライザ装置16及び18のばね力により左右前輪及び左右後輪に付与される上下力Fstf及びFstrがそれぞれアーム比が考慮されたマップより演算されてもい。
また上述の各実施例に於いては、各車輪の接地荷重Fziは式14及び16に対応する式33乃至36又は式18及び20に対応する式39乃至42に従って演算されるようになっているが、例えば車輌の前後加速度Gx及び横加速度Gyに基づき車輌の旋回に起因する外力Ftni(i=fl、fr、rl、rr)が演算され、式15、17又は式19、21に対応する式に従って各車輪の第二の接地荷重Fz2iが演算されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例3に於いては、現在までの予め設定された時間に於ける第二の接地荷重Fz2iについて基準周波数以上の高周波成分の含有度合が接地荷重の変化度合として演算され、高周波成分の含有度合が大きいほど大きくなるよう、高周波成分の含有度合に基づいて第二の接地荷重Fz2iに対する重みnが演算されるようになっているが、接地荷重の変化度合として現在までの予め設定された時間に於ける第二の接地荷重Fz2iの変化速度(微分値)の平均値が演算され、重みnは変化速度の平均値の大きさが大きいほど大きくなるよう、例えば図10に示されたグラフに対応するマップより演算されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例3に於いては、接地荷重の高周波成分の含有度合は第二の接地荷重Fz2iの高周波成分の含有度合であるが、現在までの予め設定された時間に於ける接地荷重Fziについて基準周波数以上の高周波成分の含有度合が接地荷重の変化度合として演算されるよう修正されてもよい。同様に上述の修正例に於いて、現在までの予め設定された時間に於ける接地荷重Fziの変化速度の平均値が接地荷重の変化度合として演算されるよう修正されてもよい。
各車輪に車高制御装置及び減衰力可変式のショックアブソーバが設けられ、前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置が設けられた車輌に適用された本発明によるタイヤグリップ度推定装置の実施例1を示す概略構成図である。 実施例1の電子制御装置を示す概略構成図である。 実施例1に於けるタイヤのグリップ度演算ルーチンを示すフローチャートである。 実施例2に於けるタイヤのグリップ度演算ルーチンを示すフローチャートである。 実施例3に於けるタイヤのグリップ度演算ルーチンを示すフローチャートである。 実施例4の電子制御装置を示す概略構成図である。 実施例5の電子制御装置を示す概略構成図である。 実施例6の電子制御装置を示す概略構成図である。 第二の接地荷重Fz2iの高周波成分の含有度合と重みnとの間の関係を示すグラフである。 第二の接地荷重Fz2iの変化祖希土の平均値の絶対値と重みnとの間の関係を示すグラフである。 第二の接地荷重Fz2iについての周波数解析の結果の例及び高周波成分の含有度合の演算要領を示すグラフである。 車輌の二輪モデルに於いて車輪に作用する力を示す説明図である。
符号の説明
16、18 アクティブスタビライザ装置
22FL〜22RR ショックアブソーバ
24FL〜24RR エアスプリング装置
52 アクティブスタビライザ装置制御用電子制御装置
54 減衰力制御用電子制御装置
56 車高制御用電子制御装置
58FL〜58RR 車高センサ
60FL〜60RR ポジションセンサ
62FL〜62RR 上下加速度センサ
64F、64R 回転角度センサ
66 車輌運動制御用電子制御装置
68FL〜68RR 上下加速度センサ
70 前後加速度センサ
72 横加速度センサ
80 パワーアシスト(PA)制御用電子制御装置

Claims (4)

  1. 操舵輪のセルフアライニングトルクを検出する手段と、車輪の接地荷重を推定する接地荷重推定手段と、前記接地荷重及びタイヤパラメータに基づいて操舵輪のセルフアライニングトルクモデル値を演算する手段と、前記セルフアライニングトルク検出値と前記セルフアライニングトルクモデル値との比に基づいて操舵輪のタイヤグリップ度を推定する手段とを有するタイヤグリップ度推定装置に於いて、前記接地荷重推定手段は車輌の前後方向及び横方向の荷重移動に基づいて車輪の第一の接地荷重を推定する第一の接地荷重推定手段と、車輪のバウンド、リバウンドにより変形するサスペンション部材の変形量に基づいて車輪の第二の接地荷重を推定する第二の接地荷重推定手段とを有し、前記セルフアライニングトルクモデル値を演算する手段は車輌の走行状態が非悪路走行状態であるときには、前記セルフアライニングトルクモデル値の演算に供される接地荷重として前記第一の接地荷重を使用し、車輌の走行状態が悪路走行状態であるときには、前記セルフアライニングトルクモデル値の演算に供される接地荷重として前記第二の接地荷重を使用することを特徴とするタイヤグリップ度推定装置。
  2. 前記セルフアライニングトルクモデル値を演算する手段は、車輌の走行状態が非悪路走行状態と悪路走行状態との間に変化したときには、前記第一の接地荷重と前記第二の接地荷重との間に於ける前記セルフアライニングトルクモデル値の演算に供される接地荷重の切り替えを徐々に行うことを特徴とする請求項1に記載のタイヤグリップ度推定装置。
  3. 操舵輪のセルフアライニングトルクを検出する手段と、車輪の接地荷重を推定する接地荷重推定手段と、前記接地荷重及びタイヤパラメータに基づいて操舵輪のセルフアライニングトルクモデル値を演算する手段と、前記セルフアライニングトルク検出値と前記セルフアライニングトルクモデル値との比に基づいて操舵輪のタイヤグリップ度を推定する手段とを有するタイヤグリップ度推定装置に於いて、前記接地荷重推定手段は車輌の前後方向及び横方向の荷重移動に基づいて車輪の第一の接地荷重を推定する第一の接地荷重推定手段と、車輪のバウンド、リバウンドにより変形するサスペンション部材の変形量に基づいて車輪の第二の接地荷重を推定する第二の接地荷重推定手段とを有し、前記第一の接地荷重及び前記第二の接地荷重に基づいて車輪の接地荷重を推定し、推定した車輪の接地荷重の変化度合が高いときには推定した車輪の接地荷重の変化度合が低いときに比して前記車輪の接地荷重に対する前記第二の接地荷重の寄与度合を高くすることを特徴とするタイヤグリップ度推定装置。
  4. 前記第二の接地荷重推定手段は各車輪についてサスペンションスプリングにより車輪に付与される上下力を推定する手段と、各車輪についてショックアブソーバにより車輪に付与される上下力を推定する手段と、各車輪についてスタビライザにより車輪に付与される上下力を推定する手段とを有し、少なくとも前記三つの上下力に基づいて各車輪の接地荷重を演算することを特徴とする請求項1乃至3に記載のタイヤグリップ度推定装置。
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