この発明は、表示プログラム、表示装置および表示方法に関する。
従来より、複数の項目が並べられてなる一覧を所定の表示領域に表示する技術がある。例えば、パーソナルコンピュータや携帯電話では、表示画面上の所定領域に、検索対象となるファイルのリストや、受付対象となる操作のメニュリストを表示する。
上記表示プログラムにおいて、一覧の項目が多数におよび、ユーザが目的の項目を探すのが困難な場合、一覧から目的の項目を探しやすくするために、項目の並びを入れ替える装置、いわゆるソートする装置がある。例えば、使用頻度の多い項目が上位になるように、各項目の並びを入れ替える装置である。
また、特許文献1(特開2004−178363号公報)に記載されている装置では、単独または上記のソートする装置と併用して使用することで、表示する項目の大きさ等を変更し、目的の項目を強調することで、ユーザが項目を探しやすくしている。例えば、使用頻度の多い項目を拡大して表示し、使用頻度の低い項目と比べ目立たせることで、ユーザが目的の項目を探しやすくしている。
ところで、上記したソートする装置は、一覧の項目順を入れ替えるので、指標としていた項目の順番も変更されてしまい、ユーザが目的の項目の場所を、おおよその位置等の他の項目との位置関係で把握していた場合など、かえって、ユーザが一覧から目的の項目を探しにくくなるという課題がある。
また、上記特許文献1に記載されている装置では、項目を表示する大きさを拡大するので、それにともない一覧も拡大されて、かえって、ユーザが一覧から目的の項目を探しにくくなるという課題がある。具体的に説明すると、一覧の項目全てを同時に表示していた端末装置が、項目を表示する大きさを変更した結果、末端にある項目が表示画面から外れてしまい(画面スクロール等の作業が必要となってしまい)、ユーザが一覧から目的の項目を探しにくくなる。
そこで、この発明は、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることが可能な表示プログラム、表示装置および表示方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、複数の項目が並べられてなる一覧を所定の表示領域に表示する表示プログラムであって、前記複数の項目それぞれの表示サイズの合計が前記表示領域のサイズに近似するように、前記複数の項目それぞれの表示サイズを各項目の属性値に応じて決定する表示サイズ決定手順と、前記複数の項目の並びを変更することなく、前記表示サイズ決定手順によって決定された各項目の表示サイズで各項目を前記表示領域内に表示制御する表示制御手順と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記表示サイズ決定手順は、複数の項目それぞれの表示サイズの合計が前記表示領域のサイズに近似するまで、各項目の表示サイズを各項目の属性値に応じて繰り返し増減することで、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記表示サイズ決定手順は、前記属性値が大きい項目ほど表示サイズが大きくなるように、または、前記属性値が小さい項目ほど表示サイズが大きくなるように、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記の発明において、前記表示サイズ決定手順は、特定の属性値に近い項目ほど表示サイズが大きくなるように、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記の発明において、前記表示サイズ決定手順は、前記表示サイズの大きな項目が少数となり、前記表示サイズの小さな項目が多数となるように、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、上記の発明において、複数の項目が並べられてなる一覧を所定の表示領域に表示する表示装置であって、前記複数の項目それぞれの表示サイズの合計が前記表示領域のサイズに近似するように、前記複数の項目それぞれの表示サイズを各項目の属性値に応じて決定する表示サイズ決定手段と、前記複数の項目の並びを変更することなく、前記表示サイズ決定手段によって決定された各項目の表示サイズで各項目を前記表示領域内に表示制御する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、上記の発明において、前記表示サイズ決定手段は、複数の項目それぞれの表示サイズの合計が前記表示領域のサイズに近似するまで、各項目の表示サイズを各項目の属性値に応じて繰り返し増減することで、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、上記の発明において、複数の項目が並べられてなる一覧を所定の表示領域に表示する表示方法であって、前記複数の項目それぞれの表示サイズの合計が前記表示領域のサイズに近似するように、前記複数の項目それぞれの表示サイズを各項目の属性値に応じて決定する表示サイズ決定工程と、前記複数の項目の並びを変更することなく、前記表示サイズ決定工程によって決定された各項目の表示サイズで各項目を前記表示領域内に表示制御する表示制御工程と、を含んだことを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、上記の発明において、前記表示サイズ決定工程は、複数の項目それぞれの表示サイズの合計が前記表示領域のサイズに近似するまで、各項目の表示サイズを各項目の属性値に応じて繰り返し増減することで、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする。
請求項1、6、8の発明によれば、全ての項目が、全て同時に、しかも、並びを替えず、属性に応じた表示サイズで表示される結果、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることが可能である。
また、請求項2、7、9の発明によれば、適切な表示サイズを試行しながら決定する結果、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることが常に可能である。
また、請求項3の発明によれば、属性値の大小から目的の項目を探しやすくすることが可能である。
また、請求項4の発明によれば、特定の属性値との近遠から、目的の項目を探しやすくすることが可能である。
また、請求項5の発明によれば、大きな表示サイズの項目の間でも差をつけられる結果、一層、目的の項目を探しやすくすることが可能である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る表示プログラム、表示装置および表示方法の実施例を詳細に説明する。なお、以下では、この発明が端末装置(例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)など)に適用された場合を実施例として説明する。
以下の実施例1では、実施例1に係る端末装置の概要および特徴、端末装置を構成する各装置の構成、端末装置の処理の流れを順に説明し、最後に実施例1による効果を説明する。
[実施例1に係る端末装置の概要および特徴]
まず、図1を用いて、実施例1に係る表示プログラムの概要および特徴を説明する。図1は、実施例1に係る端末装置の概要および特徴を説明するための図である。
図1の(A)に示すように、実施例1に係る端末装置は、複数の項目が並べられてなる一覧を所定の表示領域に表示する。具体的には、同図に示すように、ファイル検索に際して、検索条件を受け付けるための領域である検索条件領域として、サイズの大きさ、日付、名称、使用頻度等の検索条件を表示するとともに、検索開始や、検索中止等の操作を受け付けるボタンを表示する。また、その下の領域には、ファイル検索に際して、検索結果を表示するための領域である検索結果表示領域として、項目名が並んだ一覧を表示する。
ここで、ユーザから受け付けた検索条件に基づいて、各項目の属性値に応じて、項目の大きさを変更して表示すると、属性値が大きな項目の表示サイズを拡大するので、それにともない一覧の全体サイズも拡大されてしまい、かえって、ユーザが一覧から目的の項目を探しにくくなる。具体的には、図1の(B)に示すように、一覧の項目全てを同時に表示していた端末装置が、項目を表示する大きさを変更した結果、末端にある項目が表示画面から外れてしまい(画面スクロール等の作業が必要となってしまい)、ユーザが一覧から目的の項目を探しにくくなる。
そこで、実施例1に係る端末装置は、以下に説明するように、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることを主たる特徴とする。
すなわち、実施例1に係る端末装置は、項目の全てが所定の表示領域内(検索結果表示領域)に同時に表示されるように、複数の項目それぞれの表示サイズを各項目の属性値に応じて決定する。具体的には、上記の例では、項目名「D、G、H」の表示サイズを拡大する一方、項目名「A、B、C、E」を縮小することにより、項目全体が所定の表示領域内に同時に表示されるように、表示サイズを決定する。
そして、実施例1に係る端末装置は、項目の並びを変更することなく、決定された各項目の表示サイズで各項目を表示領域内に表示制御する。具体的には、図1の(C)で示すように、項目名「A−H」の並びを変更することなく、決定された各項目の表示サイズで(「D、G、H」は拡大されたサイズで、「A、B、C、E」は縮小されたサイズで)、検索結果表示画面内に収まるように表示する。
このようなことから、実施例1に係る端末装置は、上記した主たる特徴のごとく、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることが可能である。
[実施例1に係る端末装置の構成]
次に、図2を用いて実施例1に係る端末装置の構成を説明する。図2は、実施例1に係る端末装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、実施例1に係る端末装置10は、入力部11と、出力部12と、制御部20と、記憶部30とを備える。
入力部11は、各種情報や各種操作を受け付けて入力する。例えば、携帯電話におけるテンキーや、操作キー、ジョグダイヤルなどに相当し、本発明に密接に関係するものとしては、検索条件の情報や、一覧を表示する指示などの操作を受け付け、受け付けた情報を制御部20に入力する。
出力部12は、各種情報や各種画像などを出力する。例えば、携帯電話の液晶画面などに相当し、本発明に密接に関係するものとしては、例えば、図1の(C)のように、検索条件を検索条件表示領域に出力し、一覧を検索結果表示画面に出力する。
記憶部30は、制御部20による各種処理に必要なデータやプログラムを記憶する。そして、本発明に密接に関係するものとしては、図2に示すように、項目情報記憶部31と、表示サイズ算定テーブル記憶部32と、表示設定情報記憶部33と、表示サイズテーブル記憶部34とを備える。
項目情報記憶部31は、一覧として表示される各項目の情報を記憶する。具体的には、図3に示すように、項目情報記憶部31は、一覧として表示される各項目(ファイル)の名称を示す項目名と、各項目の属性とを対応付けて記憶する。さらに、項目情報記憶部31は、同図に示すように、各ファイルの属性として、各ファイルの大きさを示すサイズ(kb)や、各ファイルが使用された直近の日時を示す日付や、各ファイルが使用される頻度を示す使用頻度などを記憶する。ここで、項目情報記憶部31は、例えば、属性の1つである使用頻度の属性値を、各ファイルが使用されるたびに更新する。なお、図3は、実施例1における項目情報記憶部31に記憶される情報の例を示す図である。
表示サイズ算定テーブル記憶部32は、表示サイズの決定処理の途中結果の情報を記憶する。具体的には、図4に示すように、表示サイズ算定テーブル記憶部32は、項目名と、属性値と、修正属性値と、属性値ID(Rm)と、表示ID(Fn)と、新表示サイズとを記憶する。さらに、表示サイズ算定テーブル記憶部32は、同図に示すように、新全体表示サイズと、全体表示サイズとを記憶する。なお、図4は、実施例1における表示サイズ算定テーブル記憶部32に記憶される情報の一例を示す図である。
ここで、表示サイズ算定テーブル記憶部32における「項目名」は、一覧として表示される各項目の項目名であり、検索処理部21によって、項目情報記憶部31の「項目名」が読み込まれて書き込まれる。
また、「属性値」は、各項目の属性を示す値であり、検索処理部21によって、項目情報記憶部31の「属性」のうち検索条件に該当する「属性」の情報が読み込まれ、各項目の項目名に対応させて書き込まれる。また、この属性値は、検索処理部21によって、後述する修正属性値の演算に利用される。
また、「修正属性値」は、各項目の属性値を、検索条件に基づいて修正した情報であり、検索処理部21によって、属性値と検索条件とに基づいて演算され、各項目の項目名に対応させて書き込まれる。また、この修正属性値は、表示サイズ決定処理部22によって、項目値IDの付与や、項目値数の算出に利用される。
また、「属性値ID」は、各項目の修正属性値を一意に管理するための情報であり、表示サイズ決定処理部22によって、修正属性値に基づいて付与され、各項目の項目名に対応させて書き込まれる。また、この属性値IDは、表示サイズ決定処理部22によって、表示IDの付与と、属性値数の算出と、表示IDの修正とに利用される。
また、「表示ID」は、各項目の表示サイズを一意に管理するための情報であり、表示サイズ決定処理部22において、属性値IDに基づいて演算され、各項目の項目名に対応させて書き込まれ、後述する突合処理の結果に基づいて修正される。また、この表示IDは、表示サイズ決定処理部22によって、新表示サイズの付与に利用される。
また、「新表示サイズ」は、検索結果表示画面に表示する際の各項目の表示サイズを示す情報であり、表示サイズ決定処理部22によって、表示サイズ算定テーブル記憶部32における表示IDに基づいて付与され、各項目の項目名に対応させて書き込まれる。また、この新表示サイズは、後述する表示制御部23において、表示制御処理に利用される。
また、「新全体表示サイズ」は、各項目の表示サイズを合計したサイズを示す情報であり、表示サイズ決定処理部22によって、新表示サイズに基づいて積算され、書き込まれ、新たな新表示サイズが決定されるたびに修正される。また、この新全体表示サイズは、表示サイズ決定処理部22によって、突合処理に利用される。
また、「全体表示サイズ」は、検索結果表示領域の大きさを示す情報であり、検索処理部21によって、検索条件に基づいて検索処理され、書き込まれる。また、この全体表示サイズは、表示サイズ決定処理部22によって、突合処理に利用される。
表示設定情報記憶部33は、検索結果表示画面に出力する表示サイズ情報を記憶する。具体的には、図5に示すように、表示設定情報記憶部33は、検索結果表示画面に出力する最大の表示サイズである最大表示サイズと、検索結果表示画面に出力する最小の表示サイズである最小表示サイズとを記憶し、さらに、検索結果表示領域に出力可能な複数の表示サイズを記憶する。ここで、表示設定情報記憶部33は、ユーザの設定により、最大表示サイズと最小表示サイズとを書き換えるようにしてもよい。なお、図5は、実施例1における表示設定情報記憶部33に記憶される情報の一例を示す図である。
表示サイズテーブル記憶部34は、表示サイズに係る情報を記憶する。具体的には、図6に示すように、表示サイズテーブル記憶部34は、表示サイズと、表示IDと、「n」の値と、「(n−1)*(属性値数/表示サイズ数)」の値と、「(n)*(属性値数/表示サイズ数)」の値とを対応付けて記憶する。なお、図6は、実施例1における表示サイズテーブル記憶部34に記憶される情報の一例を示す図である。
ここで、「表示サイズ」は、表示サイズ決定処理に用いられる表示サイズを示す情報であり、表示サイズ決定処理部22によって、表示設定情報記憶部33に記憶された最大表示サイズと、最小表示サイズと、検索結果表示領域に出力可能な表示サイズとに基づいて書き込まれる。
また、「表示ID」は、各表示サイズを一意に管理するための情報であり、表示サイズ決定処理部22によって、各表示サイズに基づいて付与され、各表示サイズに対応させて書き込まれる。また、この表示IDは、表示サイズ決定処理部22において、表示サイズ算定テーブル記憶部32における表示IDの付与に利用される。
また、「n」の値は、「表示ID」における「Fn」の「n」に該当する値であり、「属性値数」は、表示サイズ算定テーブル記憶部32における属性値IDの最大値であり、「表示サイズ数」は、表示サイズテーブル記憶部34における表示IDの最大値である。そして、「(n−1)*(属性値数/表示サイズ数)」の値や、「(n)*(属性値数/表示サイズ数)」の値は、表示IDを付与する際の判断材料として、表示サイズ決定処理部22によって演算され、表示サイズに対応させて書き込まれる。
制御部20は、各種処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。そして、特に本発明に密接に関係するものとしては、検索処理部21と、表示サイズ決定処理部22と、表示制御部23とを備える。なお、表示サイズ決定処理部22は特許請求の範囲に記載の「表示サイズ決定手段」に対応し、表示制御部23は同じく「表示制御手段」に対応する。
検索処理部21は、ユーザによって指示や設定された情報に基づいて、検索処理を行う。具体的には、検索処理部21は、入力部から入力された検索条件(例えば、サイズが大きい順、日付が新しい順、名称順、使用頻度の高い順など)を受け付けると、受け付けた情報に基づいて、項目情報記憶部31から項目名と属性値とを読み込み、表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む。そして、検索処理部21は、属性値と検索条件とに基づいて修正属性値を演算し、項目名に対応させて書き込む。さらに、検索処理部21は、受け付けた情報に基づいて、全体表示サイズを、表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む。そして、検索処理部21は、検索処理の終了情報を表示サイズ決定処理部22に送信する。
具体的に例を挙げると、検索処理部21は、「ファイルサイズ」、「全体表示サイズ(フォント)224」という検索条件で、「検索処理を開始する」という指示を受け付けると、項目情報記憶部31から項目名とファイルサイズの属性値とを読み込み、表示サイズ算定テーブル記憶部32に、項目名(例えば、A、B、・・・、H)と、各項目に対応した属性値(例えば、40、20、・・・、80)とを書き込む。そして、検索処理部21は、「ファイルサイズが大きい順」という検索条件に基づいて、各項目の属性値を演算処理(修正属性値=属性値−0)し、修正属性値を演算する(なお、ここでは、「ファイルサイズが大きい順」であるので、属性値と修正属性値とは同じになる)。さらに、演算した各項目の修正属性値(例えば、40、20、・・・、80)を表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む。そして、検索処理部21は、「全体表示サイズ(フォント)224」という条件に基づいて、全体表示サイズ「224」を、表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む。さらに、検索処理部21は、検索処理の終了した旨の情報を表示サイズ決定処理部22に送信する(図4の(A)参照)。
表示サイズ決定処理部22は、複数の項目の全てが表示領域内に同時に表示されるように、複数の項目それぞれの表示サイズを各項目の属性値に応じて決定する。具体的には、複数の項目それぞれの表示サイズの合計が表示領域のサイズに近似するまで、各項目の表示サイズを各項目の属性値に応じて繰り返し増減することで、各項目の表示サイズを決定する。さらに、属性値が大きい項目ほど表示サイズが大きくなるように表示サイズを決定する。なお、表示サイズ決定処理部22における処理の詳細は後に詳細に説明する。
表示制御部23は、複数の項目からなる一覧を、項目の並びを変更することなく、表示サイズ決定部22によって決定された各項目の表示サイズで各項目を表示領域内に表示制御する。具体的には、表示制御部23は、表示サイズ決定処理部22から決定処理を終了した情報を受け付けると、表示サイズ算定テーブル記憶部32より新表示サイズを読み込み、項目の並びを変更することなく、検索結果表示画面に、各項目の表示サイズを変更した一覧を出力部12に出力する。
例えば、表示制御部23は、表示サイズ決定処理部22から決定処理を終了した旨の情報を受け付けると、表示サイズ算定テーブル記憶部32(図4の(C)参照)から、各項目の新表示サイズを読み込む。そして、項目名「D、G、H」を新表示サイズに基づいて拡大し、項目名「A、B、C、E」を、新表示サイズに基づいて縮小し、項目の並びを変更することなく検索結果表示画面に出力する(図1の(C)参照)。
[実施例1に係る端末装置による処理]
次に、図7を用いて、実施例1における端末装置の処理の概要を説明する。図7は、実施例1に係る端末装置の処理の概要を示すフローチャートである。
図7に示すように、端末装置10において、入力部11を介してユーザから一覧を表示する旨の指示を受けると、初期状態として、図1の(A)に示したような一覧を出力部12に表示する(ステップS101)。つまり、検索条件領域に、「サイズ」、「日付」、「名称」、「使用頻度」、「検索開始」ボタンや、「検索中止」ボタンなどを表示するとともに、検索結果表示領域に、項目名が同じ表示サイズで並んだ一覧を表示する。
そして、入力部11から検索条件が受け付けられると、検索処理部21は、ユーザによって指示や設定された情報に基づいて、検索処理を行う(ステップS102)。具体的に例を挙げれば、検索処理部21は、「ファイルサイズ」、「全体表示サイズ(フォント)224」という検索条件で、「検索処理を開始する」という指示を受け付けると、項目情報記憶部31から項目名とファイルサイズの属性値とを読み込み、表示サイズ算定テーブル記憶部32に、項目名(例えば、A、B、・・・、H)と、各項目に対応した属性値(例えば、40、20、・・・、80)とを書き込む。そして、検索処理部21は、「ファイルサイズが大きい順」という検索条件に基づいて、各項目の属性値を演算処理(修正属性値=属性値−0)し、修正属性値を演算し、演算した各項目の修正属性値(例えば、40、20、・・・、80)と、全体表示サイズ「224」とを表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む(図4の(A)参照)。
続いて、表示サイズ決定処理部22は、検索処理部21によって処理された情報や記憶部30に記憶された情報に基づいて表示サイズ決定処理を行う(ステップS103)。なお、表示サイズ決定処理の詳細は後に詳細に説明するが、この表示サイズ決定処理によって、各項目の新表示サイズが決定される(図4の(C)参照)。
そして、表示制御部23は、表示サイズ決定処理部22によって決定された各項目の表示サイズで各項目を検索結果表示画面に出力する(ステップS104)。具体的に例を挙げれば、表示制御部23は、表示サイズ決定処理部22から決定処理を終了した旨の情報を受け付けると、表示サイズ算定テーブル記憶部32(図4の(C)参照)から、各項目の新表示サイズを読み込む。そして、項目名「D、G、H」を新表示サイズに基づいて拡大し、項目名「A、B、C、E」を、新表示サイズに基づいて縮小し、項目の並びを変更することなく検索結果表示画面に出力する(図1の(C)参照)。
[実施例1に係る端末装置による表示サイズ決定処理]
続いて、図8を用いて、実施例1に係る端末装置による表示サイズ決定処理手順を説明する。図8は、実施例1に係る表示サイズ決定処理を示すフローチャートである。なお、以下では、検索処理部21による検索処理が行われた結果、図4の(A)に示した表示サイズ算定テーブル記憶部32において、「項目」、「属性値」、「修正属性値」および「全体表示サイズ」がそれぞれ書き込まれたとして、その後の処理を説明する。
まず、図8に示すように、表示サイズ決定処理部22は、検索処理部21より検索処理の終了情報を受け付けると、表示サイズテーブル記憶部34において表示IDを付与する(ステップS201)。具体的に例を挙げて説明すると、表示サイズ決定処理部22は、表示設定情報記憶部33(図5参照)から、「最大表示サイズ(例えば、34)」、「最小表示サイズ(例えば、22)」および「検索結果表示領域に出力可能な表示サイズ(例えば、22、24、・・・、36)」を読み込む。そして、この「検索結果表示領域に出力可能な表示サイズ」から、「最大表示サイズ」および「最小表示サイズ」を満たす「表示サイズ(例えば、22、24、・・・、34)」を選択し、選択した「表示サイズ」それぞれを表示サイズテーブル記憶部34に書き込む(図6参照)。さらに、表示サイズテーブル記憶部34に書き込まれた「表示サイズ」に基づいて、表示サイズの小さい順に「表示ID(例えば、F1、F2、・・・、F6)」を付与し、この「表示ID」を「表示サイズ」に対応させて表示サイズテーブル記憶部34に書き込む(図6参照)。
続いて、図8に示すように、表示サイズ決定処理部22は、表示サイズ算定テーブル32において各項目に属性値IDを付与する(ステップS202)。具体的に例を挙げて説明すると、表示サイズ決定処理部22は、表示サイズ算定テーブル記憶部32(図4の(A)参照)から、各項目について「項目名(例えば、A、B、・・・、H)」と「修正属性値(例えば、40、20、・・・、80)」とを読み込み、「修正属性値」の小さい順に、項目ごとに「属性値ID(例えば、R4、R2、・・・、R8)」を付与し、この「属性値ID」を「項目名」に対応させて表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む(図4の(A)参照)。
その後、図8に示すように、表示サイズ決定処理部22は、表示サイズ算定テーブル記憶部32において各項目に表示IDを付与する(ステップS203)。具体的に例を挙げて説明すると、表示サイズ算定テーブル記憶部32(図4の(A)参照)から、各項目の「属性値ID(例えば、R4、R2、・・・、R8)」と、属性値IDの最大値である「属性値数(この例では、8)」とを読み込むとともに、表示サイズテーブル記憶部34(図6参照)から、表示IDの最大値である「表示サイズ数(この例では、6)」と、各表示サイズの「表示サイズID(例えば、F1、F2、・・・、F6)」とを読み込む。そして、各属性値IDにおける「m」の値と、「属性値数:8」と、「表示サイズ数:6」と、各表示サイズIDにおける「n」の値とに基づいて、「(n−1)*(属性値数/表示サイズ数)<(m)≦(n)*(属性値数/表示サイズ数)」にて対応する「n」と「m」を、図6に例示するようにして演算し、「表示ID」を求めて表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む(図4の(A)参照)。
すなわち、一例を挙げれば、n=3の場合、「(n−1)*(属性値数/表示サイズ数)」=「(3−1)*(8/6)」=2.66・・・となり、「(n)*(属性値数/表示サイズ数)」=「3*(8/6)」=4となる。ここで、「m」は整数であるため、「2.66<(m)≦4」により、m=3またはm=4となる。その結果、表示サイズ算定テーブル記憶部32において、「属性値ID:R3、R4」を持つ項目に、「表示ID:F3」を付与して表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む。なお、各nについても同様にして、表示サイズ算定テーブル記憶部32の各項目に「表示ID(Fn)」が書き込まれる。
続いて、図8に示すように、表示サイズ決定処理部22は、表示サイズ算定テーブル記憶部32において各項目に新表示サイズを付与する(ステップS204)。具体的には、表示サイズ決定処理部22は、表示サイズ算定テーブル記憶部32(図4の(A)参照)から、項目ごとに「表示サイズID(例えば、F3、F2、・・・、F6)」を読み込み、表示サイズテーブル記憶部34(図5参照)における表示サイズIDと突き合わせることで、各項目の「表示サイズ」を読み出し、これを「新表示サイズ(例えば、28、26、・・・、34)」とし、各項目の表示サイズIDに対応させて表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む(図4の(A)参照)。
その後、図8に示すように、表示サイズ決定処理部22は、新全体表示サイズを演算する(ステップS205)。具体的に例を挙げて説明すると、表示サイズ決定処理部22は、表示サイズ算定テーブル記憶部32(図4の(A)参照)から、各項目の「新表示サイズ(例えば、28、26、・・・、34)」をそれぞれ読み込み、「新全体表示サイズ=Σ新表示サイズ」に基づいて「新全体表示サイズ」を積算し、得られた結果を「新全体表示サイズ(例えば、236)」とし、表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む(図4の(A)参照)。
そして、図8に示すように、表示サイズ決定処理部22は、全体表示サイズと新全体表示サイズとが近似しているかを判定する(ステップS206)。具体的に例を挙げれば、表示サイズ決定処理部22は、表示サイズ算定テーブル記憶部32(図4の(A)参照)から、「全体表示サイズ(例えば、224)」と「新全体表示サイズ(例えば、236)」とを読み込み、これらの差分が、予めユーザが設定した許容量(例えば、「±0」)に入るか否か比較して、近似しているかを判定する。なお、この例では、「近似していない」と判定する。
この判定の結果、表示サイズ決定処理部22は、全体表示サイズと新全体表示サイズとが近似している場合(ステップS206肯定)、表示サイズ決定処理を終了する。一方、表示サイズ決定処理部22は、全体表示サイズと新全体表示サイズとが近似していない場合(ステップS206否定)、全体表示サイズと新全体表示サイズのいずれが大きいかを判定する(ステップS207)。なお、この例では、「新全体表示サイズが過大である」と判定する。
そして、表示サイズ決定処理部22は、新全体表示サイズが全体表示サイズよりも過大であると判定した場合(ステップS207肯定)、表示サイズ算定テーブル記憶部32において、表示サイズIDを縮小修正する(ステップS301〜S304)。一方、新全体表示サイズが全体表示サイズと比べて過小であると判定した場合(ステップS207否定)、表示サイズ決定処理部22は、表示サイズ算定テーブル記憶部32において、表示サイズIDを拡大修正する(ステップS401〜S404)。
ここで、縮小修正処理(ステップS301〜S304)を、図8を用いて詳細に説明する。表示サイズ決定処理部22は、最初に「m=2」と設定した上で(ステップS301)、属性値ID「Rm」と属性値ID「Rm−1」(なお、これは、m−1に対応するRを表す)との「表示ID」が同じであるか否かを判定する(ステップS302)。そして、この判定処理を、両者の「表示ID」が異なるものになるまで(ステップS302否定)、「m=m+1」によって新たな「m」を設定しながら繰り返す(ステップS303)。その結果、両者の「表示ID」が異なるものになった場合に(ステップS302否定)、表示サイズ決定処理部22は、そのときの「m」に対応する属性値ID「Rm」の「表示ID」を「n=n−1」によって1つ下げ、表示サイズ算定テーブル記憶部32において、属性値ID「Rm」の「表示ID」を書き換える(ステップS304)。上記した例の場合、「m=2」の場合に、属性値ID「R2」と属性値ID「R1」との「表示ID」が異なるものになるので、属性値ID「R2」の「表示ID:F2」を「表示ID:F1」に書き換える(図4の(A)および(B)参照)。
また、拡大修正処理(ステップS401〜S404)を、図8を用いて詳細に説明する。表示サイズ決定処理部22は、最初に「m=属性値数(この例では「8」)―1」と設定した上で(ステップS401)、属性値ID「Rm」と属性値ID「Rm+1」(なお、これは、m+1に対応するRを表す)との「表示ID」が同じであるか否かを判定する(ステップS402)。そして、この判定処理を、両者の「表示ID」が異なるものになるまで(ステップS402否定)、「m=m−1」によって新たな「m」を設定しながら繰り返す(ステップS403)。その結果、両者の「表示ID」が異なるものになった場合に(ステップS402否定)、表示サイズ決定処理部22は、そのときの「m」に対応する属性値ID「Rm」の「表示ID」を「n=n+1」によって1つ上げ、表示サイズ算定テーブル記憶部32において、属性値ID「Rm」の「表示ID」を書き換える(ステップS404)。例えば、「m=2」のときに、属性値ID「R2」と属性値ID「R3」との「表示ID」が異なるものになった場合には、属性値ID「R2」の「表示ID:F2」を「表示ID:F3」に書き換える。
上記した縮小修正処理(ステップS301〜S304)や拡大修正処理(ステップS401〜S404)が行われた結果、表示サイズ算定テーブル記憶部32の「表示ID」が書き換えられると、表示サイズ決定処理部22は、上記したステップS204に戻る。すなわち、表示サイズ決定処理部22は、改めて新表示サイズを付与した後に、新全体表示サイズの演算や、全体表示サイズと新全体表示サイズとの近似比較を行い(ステップS204〜S206)、両者が近似していれば、表示サイズ決定処理を終了する。
一方、両者が近似していない場合には、表示サイズ決定処理部22は、上記と同様、全体表示サイズと新全体表示サイズとの大小比較を行い(ステップS207)、縮小修正処理(ステップS301〜S304)や拡大修正処理(ステップS401〜S404)を改めて行って、再び上記したステップS204に戻る。このように、表示サイズ決定処理部22は、全体表示サイズと新全体表示サイズとが近似するまで、縮小修正処理(ステップS301〜S304)や拡大修正処理(ステップS401〜S404)を繰り返す。なお、上記した例では、縮小修正処理を5回繰り返すことで、全体表示サイズと新全体表示サイズとが近似する(図4の(C)参照)。そして、この最終結果である「新表示サイズ」を用いて一覧表示が行われる。
[実施例1の効果]
上記したように、実施例1によれば、複数の項目の全てが表示領域内に同時に表示されるように、複数の項目それぞれの表示サイズを各項目の属性値に応じて決定する表示サイズを決定し、複数の項目の並びを変更することなく、表示サイズ決定手順によって決定された各項目の表示サイズで各項目を表示領域内に表示制御するので、全ての項目が、同時に、並びを替えずに、属性に応じた表示サイズで表示される結果、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることが可能である。
また、実施例1によれば、複数の項目それぞれの表示サイズの合計が表示領域のサイズに近似するまで、各項目の表示サイズを各項目の属性値に応じて繰り返し増減し、各項目の表示サイズを決定するので、適切な表示サイズを試行しながら決定する結果、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることが常に可能である。
また、実施例1によれば、属性値が大きい項目ほど表示サイズが大きくなるように、各項目の表示サイズを決定するので、属性値の大小から目的の項目を探しやすくすることが可能である。
また、実施例1によれば、受け付けられた検索条件によって定まる各項目の属性値に応じて、各項目の表示サイズを決定するので、ユーザから検索条件を受け付けて一覧を表示する場合でも、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることが可能である。
上記した実施例1では、属性値が大きい項目ほど表示サイズが大きくなるように各項目の表示サイズを決定する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の実施例2で説明するように、属性値が小さい項目ほど表示サイズが大きくなるように各項目の表示サイズを決定するようにしてもよい。
そこで、以下では、図9および図10を用いて、属性値が小さい項目ほど表示サイズが大きくなるように各項目の表示サイズを決定する場合の実施例を説明する。ただし、検索処理部21による検索処理以外のところは、上記した実施例1と同様であるので、この検索処理を中心に説明する。なお、図9は、実施例2に係る端末装置の特徴を説明するための図であり、図10は、実施例2における表示サイズ算定テーブル記憶部32に記憶される情報の一例を示す図である。
実施例2に係る端末装置において、図1の(C)に示したような一覧(属性値が大きい項目ほど表示サイズが大きくなる一覧)が表示された後、入力部11を介して「反転表示(属性値が小さい項目ほど表示サイズが大きくなる一覧の表示)」(図1には図示していないボタン)の指示が受け付けられると、検索処理部21は、表示サイズ算定テーブル記憶部32から「修正属性値」、「属性値ID」、「表示ID」および「新表示サイズ」を削除する。そして、検索処理部21は、各項目の修正属性値を「修正属性値=各属性値の最大値−各属性値」によって演算し、演算した各項目の修正属性値(例えば、40、60、・・・、0)」を表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む(図10参照)。
その後、表示サイズ決定処理部22は、この修正属性値に基づいて、上記した実施例1と同様の表示サイズ決定処理を行い、各項目の新表示サイズが決定する(図10参照)。そして、表示制御部23は、新たに決定された新表示サイズを用いて一覧を出力部12に出力する(図9参照)。すなわち、図9に示すように、属性値が小さい「B、C、E」の表示サイズが拡大される一方、属性値が大きい「D、F、G、H」の表示サイズが縮小され、属性値が小さい項目ほど表示サイズが大きくなる一覧が出力部12に表示される。
なお、ここでは、属性値が大きい項目ほど表示サイズが大きくする態様を「基本表示」とし(実施例1参照)、属性値が小さい項目ほど表示サイズが大きくなる態様を「反転表示」としたが(実施例2参照)、これらの態様関係を逆にしてもよい。また、当初の検索条件受付に際して、属性値が大きい項目ほど表示サイズを大きくするか、もしくは、属性値が小さい項目ほど表示サイズを大きくするかも受け付けて処理するようにしてもよい。
上記した実施例では、実施例2として、属性値の大小に応じて表示サイズを決定する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の実施例3で説明するように、特定の属性値に近い項目ほど表示サイズが大きくなるように各項目の表示サイズを決定するようにしてもよい。
そこで、以下では、図11および図12を用いて、属性値が小さい項目ほど表示サイズが大きくなるように各項目の表示サイズを決定する場合の実施例を説明する。ただし、検索処理部21による検索処理以外のところは、上記した実施例1や2と同様であるので、この検索処理を中心に説明する。なお、図11は、実施例3に係る端末装置の特徴を説明するための図であり、図12は、実施例3における表示サイズ算定テーブル記憶部32に記憶される情報の一例を示す図である。
すなわち、実施例3に係る端末装置は、特定の属性値に近い項目ほど表示サイズが大きくなるように、各項目の表示サイズを決定する。具体的には、実施例3に係る端末装置において、図1の(A)に示したような初期状態の一覧表示に対して、検索条件として「サイズ」だけでなく、特定の属性値(つまり、具体的なファイルサイズを示す「40kb」などの値が受け付けられると、検索処理部21は、各項目の属性値と特定の属性値(例えば、40)とに基づいて、各項目の修正属性値を「修正属性値=|各属性の最大値−(特定の属性値−各属性値)|)」によって演算し、演算した各項目の修正属性値(例えば、80、60、・・・、40)」を表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む(図12参照)。
その後、表示サイズ決定処理部22は、この修正属性値に基づいて、上記した実施例1や2と同様の表示サイズ決定処理を行い、各項目の新表示サイズが決定する(図12参照)。そして、表示制御部23は、決定された新表示サイズを用いて一覧を出力部12に出力する(図11参照)。すなわち、図11に示すように、特定の属性値(例えば、ファイルサイズ「40kb」)に近い項目ほど表示サイズが大きくなる一覧が出力部12に表示される。
このように、実施例3によれば、特定の属性値に近い項目ほど表示サイズが大きくなるように、各項目の表示サイズを決定するので、特定の属性値との近遠から目的の項目を探しやすくすることが可能である。
上記した実施例1〜3では、表示サイズの大きな項目と小さな項目とで項目数が均等になるように各項目の表示サイズを決定する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の実施例4で説明するように、表示サイズの大きな項目が少数となり、表示サイズの小さな項目が多数となるように、各項目の表示サイズを決定するようにしてもよい。
そこで、以下では、図13および図14を用いて、表示サイズの大きな項目が少数となり、表示サイズの小さな項目が多数となるように、各項目の表示サイズを決定する場合の実施例を説明する。ただし、検索処理部21による検索処理以外のところは、上記した実施例1〜3と同様であるので、この検索処理を中心に説明する。なお、図13は、実施例4に係る端末装置の特徴を説明するための図であり、図14は、実施例4における表示サイズ算定テーブル記憶部32に記憶される情報の一例を示す図である。
すなわち、実施例4に係る端末装置は、表示サイズの大きな項目が少数となり、表示サイズの小さな項目が多数となるように、各項目の表示サイズを決定する。具体的には、実施例4に係る端末装置において、図1の(A)に示したような初期状態の一覧表示に対して、検索条件が受け付けられると、検索処理部21は、各項目の属性値から修正属性値を演算する。ここで、この演算に際して、実施例4では、属性値が小さな項目の修正属性値を「0(ゼロ)」に置き換えることで、修正属性値の大きな項目が少数となり、修正属性値の小さな項目が多数となるようにする(図14参照)。
その後、表示サイズ決定処理部22は、この修正属性値に基づいて、上記した実施例1〜3と同様の表示サイズ決定処理を行い、各項目の新表示サイズが決定する(図14参照)。そして、表示制御部23は、決定された新表示サイズを用いて一覧を出力部12に出力する(図13参照)。すなわち、図13に示すように、表示サイズの大きな項目が少数となり、表示サイズの小さな項目が多数となる一覧が出力部12に表示される。
このように、実施例4によれば、表示サイズの大きな項目が少数となり、表示サイズの小さな項目が多数となるように、各項目の表示サイズを決定するので、大きな表示サイズの項目の間でも差をつけられる結果、目的の項目を一層探しやすくすることが可能である。
上記した実施例1〜4では、検索対象となるファイルのリストに本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の実施例5で説明するように、受付対象となる操作のメニュリストにも同様に本発明を適用することができる。また、上記した実施例1〜4では、ユーザから受け付けた検索条件によって定まる属性値で表示サイズを決定する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の実施例5で説明するように、予め設定された検索条件によって定まる属性値で表示サイズを決定するようにしてもよい。
そこで、以下では、図15を用いて、受付対象となる操作のメニュリストについて、予め設定された検索条件によって定まる属性値で表示サイズを決定する場合の実施例を説明する。ただし、検索条件の受付処理が行われない以外は、上記した実施例1〜4と同様であるので、実施例4に係る端末装置による処理の詳細は省略する。なお、図15は、実施例5に係る端末装置の特徴を説明するための図である。
すなわち、実施例5に係る端末装置は、予め設定された所定の検索条件によって定まる各項目の属性値に応じて、各項目の表示サイズを決定する。具体的には、実施例5に係る端末装置は、図15の(A)に示すように、受付対象となる操作のメニュリスト(操作項目が列挙されたメニュ)を出力部12に表示する。そして、このようなメニュリストの表示に際して、実施例5に係る端末装置は、ユーザから予め設定された検索条件(例えば、使用頻度が高い操作項目を大きく表示するなど)に基づいて、上記した実施例1〜4と同様、複数の項目の全てが表示領域内に同時に表示されるように、複数の項目それぞれの表示サイズを各項目の属性値に応じて決定する。その結果、実施例5に係る端末装置は、図15の(B)に示すように、複数の項目の並びを変更することなく、決定された各項目の表示サイズで各項目を表示領域内に表示する。つまり、図15の(B)に示すように、画面上の「ファイル(F)」がクリックされると、項目名「D、G、H」の表示サイズが拡大された一覧を表示する。
このように、実施例5によれば、受付対象となる操作のメニュリストについても、全ての項目が、同時に、並びを替えずに、属性に応じた表示サイズで表示される結果、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることが可能である。また、この実施例5によれば、予め設定された所定の検索条件によって定まる各項目の属性値に応じて、各項目の表示サイズを決定するので、あらかじめ設定された検索条件で一覧を表示する場合でも、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることが可能である。
なお、ここでは、メニュリストについて、予め設定された検索条件によって定まる属性値で表示サイズを決定する場合を説明したが、上記した実施例1〜4で説明したファイルリストのような一覧についても、予め設定された検索条件によって定まる属性値で表示サイズを決定するようにしてもよい。
上記した実施例1〜5では、一覧が表示される表示領域が固定である場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の実施例6で説明するように、この表示領域のサイズが可変に変更される場合であっても本発明を同様に適用することができる。
そこで、以下では、図16および図17を用いて、表示領域のサイズが可変に変更される場合の実施例を説明する。ただし、検索処理に際して、表示サイズ算定テーブル記憶部32の「全体表示サイズ」が変更される以外は、上記した実施例1〜5と同様であるので、実施例6に係る端末装置による処理の詳細は省略する。なお、図16および図17は、実施例6に係る端末装置の特徴を説明するための図である。
すなわち、実施例6に係る端末装置では、表示領域のサイズが可変に変更される一方、表示領域の現サイズ内に複数の項目の全てが同時に表示されるように、各項目の表示サイズを決定する。具体的には、実施例6に係る端末装置において、図1の(C)に示したような一覧が表示された後、入力部11を介して「全体表示サイズ」の変更指示が受け付けられると、検索処理部21は、表示サイズ算定テーブル記憶部32から「新表示サイズ」、「新全体表示サイズ」および「全体表示サイズ」を削除するとともに、変更指示で受け付けた変更後の「全体表示サイズ」を表示サイズ算定テーブル記憶部32に書き込む。
その後、表示サイズ決定処理部22は、この全体表示サイズに基づいて、上記した実施例1〜5と同様の表示サイズ決定処理を行い、各項目の新表示サイズが決定し、表示制御部23は、変更後の「全体表示サイズ」で、新たに決定された新表示サイズを用いて一覧を出力部12に出力する(図16参照)。すなわち、図16に示すように、検索結果表示領域が拡大され、それにともなって各項目の表示サイズが拡大された一覧が出力部12に表示される。
このように、実施例6によれば、表示領域のサイズが可変に変更される一方、表示領域の現サイズ内に複数の項目の全てが同時に表示されるように、各項目の表示サイズを決定するので、表示サイズが可変である場合にも、ユーザが一覧から目的の項目を探しやすくすることが可能である。
ところで、一覧で表示される項目数が増加したような場合には、表示領域のサイズを固定したままでは、図17の(A)に示すように、全ての項目を見るための画面スクロール等の作業が必要となる。ここで、項目数が増加に合わせて表示領域のサイズを変更する態様も考えられるが、このような場合に、表示領域のサイズを変更するのではなく、増加後の項目に合わせて表示サイズ算定テーブルを改めて作成し、増加後の各項目について表示サイズを決定するようにしてもよい。このようにすることで、図17の(B)に示すように、表示領域のサイズが変更されることなく、増加後の全ての項目が、同時に、並びを替えずに、属性に応じた表示サイズで表示されることとなる。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、実施例7として、他の実施例を説明する。
例えば、上記の実施例では、表示サイズの合計が表示領域のサイズに近似するまで、各項目の表示サイズを繰り返し増減することで各項目の表示サイズを決定する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予め種々の状況(種々の検索条件)を想定して、状況ごとに「全ての項目が、同時に、並びを替えずに、属性に応じた表示サイズで表示される」こととなる表示サイズを予め記憶部に記憶しておき、状況に対応する表示サイズを記憶部から読み出すことで、各項目の表示サイズを決定するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、ファイルリストやメニュリストに本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定の表示領域に複数の項目が並べられる一覧であれば本発明を同様に適用することができる。
(システム構成等)
また、本実施例において説明した各処理のうち、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部(例えば、検索処理の指示など)を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報(例えば、図3、図4、図5、図6などに示した記憶情報や、図1などに示した出力情報)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した端末装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる(例えば、図2において、検索処理部を表示サイズ決定処理部に統合するなどできる)。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
(表示プログラム)
ところで、上記の実施例では、ハードウェアロジックによって各種の処理を実現する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現するようにしてもよい。そこで、以下では、図18を用いて、上記の実施例に示した端末装置と同様の機能を有する表示プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図18は、表示プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
同図に示すように、表示装置としてのコンピュータ140は、キーボード141、ディスプレイ142、CPU143、ROM144、HDD145およびRAM146をバス147などで接続して構成される。
ROM144には、上記の実施例1に示した端末装置10と同様の機能を発揮する表示プログラム、つまり、図18に示すように検索処理プログラム144aと、表示サイズ決定処理プログラム144bと、表示制御プログラム144cとが、あらかじめ記憶されている。なお、これらのプログラム144a〜プログラム144cについては、図2に示した端末装置の各構成要素と同様、適宜統合または、分散してもよい。
そして、CPU143がこれらのプログラム144a〜プログラム144cをROM144から読み出して実行することで、図18に示すように、プログラム144a〜プログラム144cは検索処理プロセス143aと、表示サイズ決定処理プロセス143bと、表示制御プロセス143cとして機能するようになる。なお、プロセス143a〜プロセス143cは、図2に示した検索処理部21と、表示サイズ決定処理部22と、表示制御部23とにそれぞれ対応する。
そして、CPU143は、RAM146に記録された項目情報テーブル146aと、表示サイズ算定テーブル146bと、表示設定情報テーブル146cと、表示サイズテーブル146dとに基づいて表示プログラムを実行する。
なお、上記した各プログラム144a〜プログラム144cについては、必ずしも最初からROM144に記憶させておく必用はなく、例えば、コンピュータ140に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、またはコンピュータ140の内外に備えられるHDDなどの「固定用の物理媒体」、さらには公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ140に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ140がこれから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
(付記1)複数の項目が並べられてなる一覧を所定の表示領域に表示する表示プログラムであって、
前記複数の項目の全てが前記表示領域内に同時に表示されるように、前記複数の項目それぞれの表示サイズを各項目の属性値に応じて決定する表示サイズ決定手順と、
前記複数の項目の並びを変更することなく、前記表示サイズ決定手順によって決定された各項目の表示サイズで各項目を前記表示領域内に表示制御する表示制御手順と、
をコンピュータに実行させること特徴とする表示プログラム。
(付記2)前記表示サイズ決定手順は、複数の項目それぞれの表示サイズの合計が前記表示領域のサイズに近似するまで、各項目の表示サイズを各項目の属性値に応じて繰り返し増減することで、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする付記1に記載の表示プログラム。
(付記3)前記表示サイズ決定手順は、前記属性値が大きい項目ほど表示サイズが大きくなるように、または、前記属性値が小さい項目ほど表示サイズが大きくなるように、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする付記1または2に記載の表示プログラム。
(付記4)前記表示サイズ決定手順は、特定の属性値に近い項目ほど表示サイズが大きくなるように、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする付記1または2に記載の表示プログラム。
(付記5)前記表示サイズ決定手順は、前記表示サイズの大きな項目が少数となり、前記表示サイズの小さな項目が多数となるように、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の表示プログラム。
(付記6)前記属性値に係る検索条件を受け付ける検索条件受付手順をさらに備え、
前記表示サイズ決定手順は、前記検索条件受付手順によって受け付けられた検索条件によって定まる各項目の属性値に応じて、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の表示プログラム。
(付記7)前記表示サイズ決定手順は、予め設定された所定の検索条件によって定まる各項目の属性値に応じて、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の表示プログラム。
(付記8)前記表示領域は、サイズが可変に変更されるものであって、
前記表示サイズ決定手順は、前記表示領域の現サイズ内に前記複数の項目の全てが同時に表示されるように、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の表示プログラム。
(付記9)複数の項目が並べられてなる一覧を所定の表示領域に表示する表示装置であって、
前記複数の項目の全てが前記表示領域内に同時に表示されるように、前記複数の項目それぞれの表示サイズを各項目の属性値に応じて決定する表示サイズ決定手段と、
前記複数の項目の並びを変更することなく、前記表示サイズ決定手段によって決定された各項目の表示サイズで各項目を前記表示領域内に表示制御する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする表示装置。
(付記10)前記表示サイズ決定手段は、複数の項目それぞれの表示サイズの合計が前記表示領域のサイズに近似するまで、各項目の表示サイズを各項目の属性値に応じて繰り返し増減することで、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする付記9に記載の表示装置。
(付記11)複数の項目が並べられてなる一覧を所定の表示領域に表示する表示方法であって、
前記複数の項目の全てが前記表示領域内に同時に表示されるように、前記複数の項目それぞれの表示サイズを各項目の属性値に応じて決定する表示サイズ決定工程と、
前記複数の項目の並びを変更することなく、前記表示サイズ決定工程によって決定された各項目の表示サイズで各項目を前記表示領域内に表示制御する表示制御工程と、
を含んだことを特徴とする表示方法。
(付記12)前記表示サイズ決定工程は、複数の項目それぞれの表示サイズの合計が前記表示領域のサイズに近似するまで、各項目の表示サイズを各項目の属性値に応じて繰り返し増減することで、各項目の表示サイズを決定することを特徴とする付記11に記載の表示方法。
以上のように、本発明に係る表示装置、表示方法および表示プログラムは、複数の項目が並べられてなる一覧を所定の表示領域に表示する場合に有用であり、特に、全ての項目が、全て同時に、しかも、並びを替えず、属性に応じた表示サイズで表示することに適する。
実施例1に係る端末装置の概要および特徴を説明するための図である。
実施例1に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
項目情報記憶部に記憶される情報の例を示すための図である。
表示サイズ算定テーブル記憶部に記憶される情報の例を示すための図である。
表示設定情報記憶部に記憶される情報の例を示すための図である。
表示サイズテーブル記憶部に記憶される情報の例を示すための図である。
実施例1に係る端末装置の処理の概要を示すフローチャートである。
実施例1に係る表示サイズ決定処理手順を示すフローチャートである。
実施例2に係る端末装置の特徴を説明するための図である。
表示サイズ算定テーブル記憶部に記憶される情報の例を示すための図である。
実施例3に係る端末装置の特徴を説明するための図である。
表示サイズ算定テーブル記憶部に記憶される情報の例を示すための図である。
実施例4に係る端末装置の特徴を説明するための図である。
表示サイズ算定テーブル記憶部に記憶される情報の例を示すための図である。
実施例5に係る端末装置の特徴を説明するための図である。
実施例6に係る端末装置の特徴を説明するための図である。
実施例6に係る端末装置の特徴を説明するための図である。
表示プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
符号の説明
10 端末装置
11 入力部
12 出力部
20 制御部
21 検索処理部
22 表示サイズ決定処理部
23 表示制御部
30 記憶部
31 項目情報記憶部
32 表示算定サイズテーブル記憶部
33 表示設定情報記憶部
34 表示サイズテーブル記憶部