JP4703547B2 - 検知システム - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態に係る検知システムの一構成例を示す図である。
本撮像装置12を構成する撮像素子は一例として、単板補色フィルタ、フィールド蓄積型インターライン転送CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ(以後、単にCCDと記述する)を用いる。また、一実施例として撮像装置12のテレビジョン方式はNTSC方式、走査方式はインターレースを採用し、走査周波数は水平周波数が15.734Hzで垂直周波数は59.94Hzである。
このような構成の撮像装置12は、光源11によって照射された被写体を撮像し、撮像して得た信号を輝度信号抽出回路130に出力する。
はじめに、本実施形態に係る撮像装置12のCCDの構造について説明する。
フォトダイオードPD21は、マトリクス状に配列されている。垂直ライン方向に配列されるフォトダイオードPD21は、列ごとにそれぞれ電荷を転送するための垂直転送CCD22に接続されている。各垂直転送CCD22の末端は、電荷を増幅部に転送する水平転送CCD23にそれぞれ接続されている。また、水平転送CCD23の出力側には増幅器24が接続されている。
先ず、光がフォトダイオードPD21に入射し、電荷蓄積時間にフォトダイオードPD21で電荷が蓄積されていく。この間、フォトダイオードPD21と垂直転送CCD22間は遮断されている。
電荷蓄積時間が終了すると、フォトダイオードPD21と垂直転送CCD22間が導通し、蓄積された電荷が垂直転送CCD22に移される。この直後に、フォトダイオードPD21と垂直転送CCD22間は遮断され、フォトダイオードPD21で次の電荷蓄積が開始する。垂直転送CCD22に移された電荷は、1水平ライン毎に水平転送CCD23に転送され、増幅器24に入力されている。
この1水平ライン毎に、電荷が垂直転送CCD22から水平転送CCD23へ転送されるまでの周波数は、CCD20の水平走査周波数15.734Hzで行われる。垂直転送CCD22のすべての電荷が水平転送CCD23に転送されると、再び垂直転送CCD22とフォトダイオードPD21間が導通し、フォトダイオードPD21の電荷が垂直転送CCD22に移される。フィールド蓄積CCDの場合、光電変換によってフォトダイオードPD21で電荷が蓄積され、この電荷がフォトダイオードPD21から垂直転送CCD22へ転送されるまでの転送周波数は、59.94Hzとなる。
図3から分かるように、CCD20に入射した光エネルギーは、電荷蓄積時間ΔT1の間積分されながら、電荷蓄積周期ΔT=ΔT1+ΔT2=(1/59.94)秒でサンプリングされていることになる。
ここで、本実施例に係るCCD20(図2を参照)からの画素の読み出し方法について説明する。
また、図5は、奇数フィールドOFDと偶数フィールドEFDにおける色信号の組み合わせの一例を示す図である。
したがって、図5に図示するような奇数フィールドOFD、偶数フィールドEFDで色信号が出力される。
いずれも、2画素周期で同一のYe、Cy、Mg、Gの組み合わせの色パターンが繰り返されている。
つまり言い換えると、色信号は2画素周期以上の周波数に重畳して現れる。よって、この色信号を2画素周期を遮断周波数とするローパスフィルタに通せば、色信号は失われ、輝度信号のみが得られる。
したがって、輝度情報は2画素周期でサンプリングされることになる。
輝度情報は、奇数フィールドOFDでは、水平ライン(n+1)のC35、C36、C45、C46の組み合わせに、偶数フィールドEFDでは、水平ラインの(n+1)ラインのC45、C46、C55、C56の組み合わせによって読み出しされる。
なお、奇数フィールドOFDと偶数フィールドEFDとで1フレームの走査である。つまり、図6(A)に図示するように、AとB、CとDで1フレームの走査である。
また、以降の説明において、fは周波数を、tは時刻を、θは位相差をそれぞれ示し、ωは(ω=2πf)を満たす。なお、πは円周率である。
図6(D)に図示する波形W3は、Aのフィールドの輝度信号とCのフィールドの輝度信号との輝度レベルの差をレベル差ACとした時の、レベル差ACを求める関数の時間発展分布を示す。
また、図6(E)に図示する波形W4は、Bのフィールドの輝度信号とDのフィールドの輝度信号との輝度レベルの差をレベル差BDとした時の、レベル差BDを求める関数の時間発展分布を示す。
なお、波形W3は、波形W1と波形W2から導出され、波形W1と波形W2を足して2で割ったものである。また、波形W4は波形W1と波形W2から導出され、波形W2から波形W1を引いて2で割ったものである。
具体的には、時間平均SACは、C35、C36、C45、C46の組み合わせによるAフィールドとCフィールドとの輝度レベル差ACから算出される。
同様に、時間平均SBDは、C45、C46、C55、C56の組み合わせによるBフィールドとDフィールドとのレベル差BDから算出される。
AフィールドとCフィールドとのレベル差ACの時間平均SACは、波形W1に、図6(D)に示す波形W3を掛けてこの時間平均SACを計算する。
また同様に、BフィールドとDフィールドとのレベル差BDの時間平均SBDは、C45、C46、C55、C56の組み合わせによる画素に照射される光の時間変化を表す波形に、図6(E)に示す波形W4を掛けてこの時間平均SBDを計算する。
波形W3を数式で表す。まず、波形W1、波形W2は以下のようなフーリエ級数で表せる。
したがって、(ω1−(2n−1)ω2=0)である時のみ、定数cosθ1と定数sinθ1が残り、時間平均SACは(8)式のようになる。
図7は、光源11に含まれる周波数成分についての波形W6を示す図である。なお、光源11は、周波数f3で時間τの間、輝度レベルL1で発光している。
したがって、(18)式で表される2乗和SACBDは、次式のようになる。
SAC 2+SBD 2=0.08333L1 2 …(20)
光源として広く使われている白熱電球と蛍光燈は、電源周波数50Hzの地域で100Hz、60Hzの地域で120Hzである。NTSC方式のテレビジョンのフィールド周波数は59.94Hz、パーソナルコンピュータに使用されるモニタのフィールド周波数は、ちらつきがないように60Hz以上である。
f2=59.94/4=14.985Hz …(21)
表2によると、m=30まで、f3が100、120、59.94Hzであり、(n×f3=(2m−1)×f2)が成立するものはない。
次に第2ステップ(ST2)で、撮像装置12からフィールド単位でnフィールド毎に輝度信号を取得し、この輝度信号を演算部A131と演算部B132に出力する。
第3ステップ(ST3)で、演算部A131にて、m番目と(m+2)番目のフィールドの投影領域REGにおける輝度信号レベルのレベル差ACの時間平均SACを求める。また、演算部B132にて、(m+1)番目と(m+3)番目のフィールドの投影領域REGにおける輝度信号レベルのレベル差BDの時間平均SBDを求める。これら時間平均SACとSBDは演算処理部133に出力される。
つづいて第4ステップ(ST4)で、演算処理部133にて時間平均SACとSBDの2乗和SACBDが求められ、判定部134に出力される。
最後に第5ステップ(ST5)で、判定部134にて2乗和SACBDの値に応じて、被写体の状態が判定される。
あるいは、光源の色を複数設け、信号の波長多重伝送も可能である。
また、光源を適宜点滅させ、信号を信号処理部に伝送できる。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。
このように、光源11の輝度の変化周期と輝度信号の取得周期を変更することで、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
したがって、本実施形態によれば、撮像画像の背景ノイズを除去し、光源もしくは光源によって照射された被写体の状態を検出できる。
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。
このように、ノンインターレース走査の撮像装置を用いても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
したがって、本実施形態によれば、撮像画像の背景ノイズを除去し、光源もしくは光源によって照射された被写体の状態を検出できる。
Claims (3)
- 光源と、
上記光源または上記光源によって照射された被写体を撮像する撮像装置と、
上記撮像装置から取得した信号を処理する信号処理部と、
を有し、
上記撮像装置は、撮像素子がフィールド蓄積型で、映像がインターレース走査型であり、
上記光源は、輝度が上記撮像装置のフィールド周期の4n(n=1、2、3、…)倍で変化し、
上記信号処理部は、第1および第2の演算部と、上記被写体の状態を判定する判定部と、を含み、フィールド単位で、nフィールドごとに上記信号を取得し、当該信号を上記第1と上記第2の演算部にそれぞれ出力し、
上記第1の演算部は、同一領域で、m(m=1、2、3、…)番目と(m+2)番目とのフィールドにおける上記信号レベル差の第1の時間平均を求め、
上記第2の演算部は、同一領域で、(m+1)番目と(m+3)番目とのフィールドにおける上記信号レベル差の第2の時間平均を求め、
上記判定部は、上記第1と上記第2の時間平均の2乗和を求め、当該2乗和の値に応じて、上記被写体の状態を判定する
検知システム。 - 上記撮像装置は、撮像素子がフレーム蓄積型で、映像がインターレース走査型であり、
上記光源は、輝度が上記撮像装置のフレーム周期の4n(n=1、2、3、…)倍で変化し、
上記信号処理部は、第1および第2の演算部と、上記被写体の状態を判定する判定部と、を含み、フィールド単位で、2nフィールドごとに上記信号を取得し、当該信号を上記第1と上記第2の演算部にそれぞれ出力し、
上記第1の演算部は、同一領域で、m(m=1、2、3、…)番目と(m+2)番目とのフィールドにおける上記信号レベル差の第1の時間平均を求め、
上記第2の演算部は、同一領域で、(m+1)番目と(m+3)番目とのフィールドにおける上記信号レベル差の第2の時間平均を求め、
上記判定部は、上記第1と上記第2の時間平均の2乗和を求め、当該2乗和の値に応じて、上記被写体の状態を判定する
請求項1記載の検知システム。 - 上記撮像装置は、撮像素子がフレーム蓄積型で、映像はノンインターレース走査型であり、
上記光源は、輝度が上記撮像装置のフレーム周期の4n(n=1、2、3、…)倍で変化し、
上記信号処理部は、第1および第2の演算部と、上記被写体の状態を判定する判定部と、を含み、フレーム単位で、nフィールドごとに上記信号を取得し、当該信号を上記第1と上記第2の演算部にそれぞれ出力し、
上記第1の演算部は、同一領域で、m(m=1、2、3、…)番目と(m+2)番目とのフレームにおける上記信号レベル差の第1の時間平均を求め、
上記第2の演算部は、同一領域で、(m+1)番目と(m+3)番目とのフレームにおける上記信号レベル差の第2の時間平均を求め、
上記判定部は、上記第1と上記第2の時間平均の2乗和を求め、当該2乗和の値に応じて、上記被写体の状態を判定する
請求項1記載の検知システム。
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