JP4703392B2 - 蒸着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸着装置及び多元系蒸発源の蒸着方法に関するものである。
従来の、複数の蒸発源(坩堝)に充填した成膜材料を夫々加熱して蒸発させ、各蒸発源からの前記成膜材料の蒸発物を基板上に付着させることでこの基板上に薄膜を成膜する蒸着装置においては、例えば2種類の蒸発源から2種類の材料を蒸着する場合、夫々蒸着コントローラ等のレートモニタによりモニタリングした蒸着速度と夫々の坩堝温度とを連動させることで材料の加熱温度を制御するレ−トコントローラにより各蒸発源からの成膜材料の蒸発速度を夫々所望の蒸発速度に設定し、基板上へ到達する各成膜材料の蒸発物の量を制御することで、基板に成膜される薄膜の組成を設定している。
例えば、ホストに微量なドーパントを混入して成る薄膜を得たい場合、ホスト材料が充填される坩堝温度を高くし(蒸発速度を速くし)、ドーパント材料が充填される坩堝温度を低くして(蒸発速度を遅くして)、ホスト材料をドーパント材料に比して多く蒸発させて基板上にドーパント材料より多く到達させることで、ホストに微量なドーパントが混入せしめられた薄膜を得ることができる。
しかしながら、坩堝温度を低くして蒸着速度を遅くする場合、ドーパントは、ホストに対して数百分の一の割合でその蒸発量を微量に制御する必要があり、その制御幅を確保し難い上、レート制御のための上記したモニタリングにおけるシグナルがノイズに埋もれてしまうといった状況にある。従って、安定的な制御が難しく、基板上でのドーパントの含有量にバラつきが生じ易い(即ち、均一且つ高品質な薄膜を得られにくい。)。
そのため、従来からドーパント材料充填用坩堝の温度制御が容易な範囲でドーパント材料を蒸発させることが可能な蒸着装置が要望されているのが現状である。
本発明は、上述のような現状に鑑み、発明者等が、各蒸発源の蒸発速度を温度制御により夫々制御することで基板上に到達する各成膜材料の割合を変化させるという従来の発想を転換し、複数の蒸発源から成膜材料を蒸着する場合、各蒸発源から放射状に飛散する各成膜材料が混在する領域においては部位により各成膜材料の混在割合が異なっている点に着眼して成されたもので、複数の蒸発源からの各成膜材料が所望の割合で混在する経路のみを開放し得る構成を簡易構造で実現可能で、安定的な温度制御が困難な程に蒸発源を低温にする必要なく、簡易な操作で任意の組成比の薄膜を基板上に成膜可能な極めて実用性に秀れた蒸着装置及び多元系蒸発源の蒸着方法を提供するものである。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
複数の蒸発源1に充填した成膜材料2を夫々加熱して蒸発させ、各蒸発源1からの前記成膜材料2の蒸発物を基板3上に付着させる際、前記蒸発源1と前記基板3との間に開閉可能に設けられるシャッタ部4を開閉することで、前記蒸発源1からの蒸発物による前記基板3上への成膜領域を制御し得る蒸着装置であって、前記基板3を所定位置に搬送可能とする搬送機構を有し、前記シャッタ部4と前記基板3との間に、開状態とした前記シャッタ部4を通過する前記蒸発源1からの蒸発物が付着する前記基板3上の領域を任意に可変可能とする前記基板3の搬送方向に対して水平方向に直交するスリット部5を形成するスリット機構を設け、このスリット機構は、前記基板3の搬送方向に沿って設けた一対のガイドレール18に前記基板3の搬送方向に対して水平方向に直交する向きで一対の板状のスリット片6・7を夫々前記基板3と平行方向に移動自在に架設状態に設け、この板状のスリット片6・7間の隙間を前記スリット部5に設定し、前記スリット片6・7を、スリット片6・7同士の間隔を広狭するように前記基板3と平行方向に移動させるか若しくは一対のスリット片6・7を共に基板3と平行方向に移動させることで前記スリット部5の開口幅及び前記開状態としたシャッタ部4に対する位置を設定し得るように構成し、前記シャッタ部4は、夫々独立して開閉制御可能な複数のシャッタ羽根8から成り、これらのシャッタ羽根8の一部若しくは全部を開状態とすることで、このシャッタ部4の開放範囲及び開放位置を設定し得るように構成して、前記スリット部5の開口幅及び前記開状態としたシャッタ部4に対する位置の設定により、前記開状態としたシャッタ部4を通過する前記各蒸発源1からの蒸発物の前記基板3への経路の一部を閉塞可能としたことを特徴とする蒸着装置に係るものである。
また、前記基板3の搬送方向に沿って設けた一対のガイドレール18に夫々このガイドレール18上をスライド移動自在にスライド板19を設け、この一対のスライド板19間に前記スリット片6・7を架設状態に設けたことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置に係るものである。
また、前記スリット片6・7は、前記スライド板19上でスライドさせてスリット片6・7同士の間隔を調整し得るように前記スライド板19に設けられていることを特徴とする請求項2記載の蒸着装置に係るものである。
また、前記シャッタ羽根8は前記基板3の搬送方向に複数並設状態に設けられ、このシャッタ羽根8は前記基板3と平行状態である閉状態から起回動若しくは伏回動させた開状態に起伏回動し得るように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸着装置に係るものである。
本発明は、上述のように構成したから、シャッタ部及びスリット部により成膜材料の経路を適宜設定することで各蒸発源からの成膜材料を任意の割合で含有せしめた薄膜を成膜でき、蒸発源の温度制御のみに依存することなく、簡易な操作で任意の組成比の薄膜を基板上に成膜可能な極めて実用性に秀れた蒸着装置及び多元系蒸発源の蒸着方法となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
各蒸発源1を加熱して成膜材料2を夫々蒸発させ、シャッタ部4を開状態とすることで、この開状態としたシャッタ部4と、このシャッタ部4と基板3との間のスリット部5との双方を通過した前記成膜材料2の蒸発物のみを基板3上に付着させる。
即ち、本発明は、例えば各蒸発源1から放射状に飛散する各成膜材料2の蒸発物が混在する領域にして各成膜材料2が所望の割合で混在する経路のみを前記シャッタ部4及びスリット部5を用いて開放し、他を閉塞することで、各成膜材料2が所望の割合で混在する領域のみを基板3上に付着させることができ、前記シャッタ部4の開放範囲及び開放位置並びにスリット部5の開口幅及び位置を設定することで、所望の組成比の薄膜を成膜可能となる。また、同様に、シャッタ部4の開放範囲及び開放位置並びにスリット部5の開口幅及び位置を設定することで、前記蒸発物が付着する前記基板3上の領域(成膜領域)も任意に設定することが可能となる。
具体的には、蒸発源1からの成膜材料2の付着量は、図2に図示したように、蒸発源直上位置で最も多く、この蒸発源直上位置から離れるに従い徐々に少なくなる。従って、例えば前記経路のある領域における夫々の蒸発源1からの成膜材料2の付着量を実測若しくは予測して、各成膜材料2の付着量が所望の割合となる経路のみを開放し他を閉塞するように前記シャッタ部4とスリット部5の開口範囲及び開口位置を設定することで、基板3上に任意の組成比の薄膜を蒸発源1の温度制御のみに依存することなく成膜可能となる。
特に、本発明は、シャッタ部4とスリット部5とにより二段階で前記成膜材料2の経路を設定するから、夫々が精密な開口制御が行えない構成であっても、両者を組み合わせて所望の開口度合いに設定することが可能で、例えば、前記シャッタ部4を複数のシャッタ羽根8で構成し、所定のシャッタ羽根8を開状態とすることで、前記経路の任意の領域からのみ前記成膜材料2を通過せしめるようにし、また、スリット機構を、基板3に対して平行方向に移動自在な一対のスリット片6・7で構成し、スリット片6・7同士の間隔及びスリット片6・7の前記シャッタ部4の開口部に対する位置を適宜設定するだけで、極めて簡単な操作で所望の経路のみを開放することが可能となり、従来の蒸着装置に比し任意の組成比の薄膜を容易に得られる蒸着装置を安価に実現可能となる。
また、基板3を搬送しながら成膜する場合、例えば基板搬送方向と直交方向に前記シャッタ部4を開放すると共に、前記スリット部5を基板搬送方向と直交方向に設けることで、搬送される基板3の略全面に所望の組成比の薄膜を略均一に成膜可能となる。
従って、本発明は、シャッタ部及びスリット部により成膜材料の経路を適宜設定することで各蒸発源からの成膜材料を任意の割合で含有せしめた薄膜を成膜でき、蒸発源の温度制御のみに依存することなく、簡易な操作で任意の組成比の薄膜を基板上に成膜可能な極めて実用性に秀れた蒸着装置となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、チャンバー20下部に設けた複数の蒸発源1に充填した成膜材料2を夫々加熱して蒸発させ、各蒸発源1からの前記成膜材料2の蒸発物を、この各蒸発源1と対向状態にチャンバー20上部に設けた基板3上に付着させることでこの基板3上に薄膜を成膜する蒸着装置であって、前記基板3を搬送する搬送機構を備え、前記蒸発源1と前記基板3との間に、前記蒸発物の蒸発源1から基板3への経路を閉塞してこの蒸発物の基板3上への付着を阻止する閉状態と、前記経路の少なくとも一部を開放して前記蒸発物を通過させこの蒸発物の基板3上への付着を許容する開状態とに切替自在なシャッタ部4を設け、このシャッタ部4と前記基板3との間に、開状態とした前記シャッタ部4を通過する蒸発物の前記経路の一部を閉塞し得るスリット部5を基板搬送方向と直交方向に形成するスリット機構を設け、前記シャッタ部4及び前記スリット部5の双方を通過した前記蒸発物のみが前記基板3上に付着するように構成したものである。
具体的には、本実施例は、各蒸発源1からの成膜材料2の蒸発物が夫々所定の割合で含有される前記経路の所定範囲を開放するように、シャッタ部4の開放範囲及び開放位置並びにスリット部5の幅及び位置を設定することで、基板3上の所定の領域に、各蒸発源1に充填される成膜材料2が所定の割合で含有された薄膜を成膜し得るように構成している。
各部を具体的に説明する。
シャッタ部4は、基板搬送方向に複数並設状態に設けられる長板状のシャッタ羽根8から成り、これらシャッタ羽根8は、基板3と平行状態である閉状態から起回動(若しくは伏回動)させた開状態に可動自在に構成されている(所謂観音開き構造)。これらシャッタ羽根8の一部若しくは全部を開状態とすることで、このシャッタ部4の開放範囲及び開放位置を設定する。本実施例においては、前記シャッタ羽根8を基板3側に90°起回動することで、このシャッタ羽根8を開状態として、前記成膜材料2が通過し得るように構成している。
具体的には、シャッタ羽根8は、基板搬送方向と直交方向に延びるシャフト10に突設される枝部11と連結部12を介して連結されており、シャフト10をサーボモータ等の駆動機構9により回動せしめることで、このシャフト10の回動に連動して起伏回動するように構成している。尚、サーボモータ等の駆動機構9は、チャンバー20の内部ではなく外部に設けるのが望ましい。従って、シャッタ部4は各シャッタ羽根8毎に独立制御が可能で、それだけ柔軟に開口度合いを設定できることになる。
また、シャッタ部4は、閉状態において前記蒸発源1からの成膜材料2の蒸発物が基板3側へ移動することを確実に阻止し得るように、基板3と平行状態で各シャッタ羽根8が隙間なく連設するように構成すると共にシャッタ羽根8の長さをチャンバー20の奥行きと略一致する長さに設定し、チャンバー断面を略閉塞し得るように構成している。
スリット機構は、前記シャッタ部4と前記基板3との間に、基板搬送方向と直交方向に延びるスリット部5を形成する一対のスリット片6・7を基板3と平行方向に移動自在に設け、このスリット片6・7を移動させることで前記スリット部5の幅及び位置を設定し得るように構成している。このスリット片6・7も前記シャッタ羽根8と同様、チャンバー20の奥行きと略一致する長さに設定している。
具体的には、スリット片6・7は、基板搬送方向に延設された一対のガイドレール18上にスライド移動自在に設けられたスライド板19上に夫々架設され、このスリット片6・7は、スリット片6・7の両端部に夫々設けた基板搬送方向に延びる長窓16に挿通せしめられる螺子体17により前記スライド板19に止着されている。従って、スリット片6・7は、スライド板19のスライド移動に伴い基板搬送方向に移動可能であり、また、前記螺子体17の螺着を緩めてスリット片6・7を前記螺子体17に対してスライドさせることで、スリット片6・7同士の間隔(スリット部5の幅)を調整可能となる。
従って、本実施例は、シャッタ部4とスリット部5とにより、二段階で前記成膜材料2の経路の開閉度合いを設定するから、シャッタ部4の開口とスリット部5の開口とを簡易な構造で調整して双方を適宜組み合わせるだけで、所望の前記経路のみを開放し他を閉塞することが可能で、精密な位置制御を行う機構等が必要なく、それだけ簡易構成にしてコスト安に製造可能となる。
また、シャッタ部4及びスリット部5は、前記経路を基板搬送方向に対しては一部を残して閉塞し、基板幅方向(基板搬送方向と直交方向)に対しては開放して基板幅全体に略直線状に前記成膜材料2を付着する構成である。よって、コンベア機構等の公知の搬送機構により一方向或いは往復にて搬送される基板3の略全面に所望の組成比の薄膜を均一に成膜可能となる。
また、本実施例においては、前記スライド板19をスライド移動させるスライド機構として、複数の回動体14とこの回動体14に巻回されるチェーン13から成る公知のチェーン機構が採用されている。具体的には、前記チェーン13の一端が前記スライド板19の基板搬送方向側の一端に連結され、このチェーン13の他端が前記スライド板19の基板搬送方向側の他端に連結されており、ハンドル等の操作部15が設けられる一の回動体14を回動せしめることで、各回動体14を自転させると共にこの回動体14に巻回せしめられるチェーン13を移動させてこのチェーン13と連結されるスライド板19を移動させる構成である。
また、このスライド機構によって、前記スライド板19をシャッタ部4と基板3との間から退避し得るように構成しても良い。この場合には、前記シャッタ部4を全開状態とすると共にスリット片6・7を退避させることで、例えば各蒸発源1に同一の成膜材料2を充填する単蒸着にも対応可能となる。
以上のように構成したシャッタ部4及びスリット部5の開口範囲及び開口位置の設定について、図2に図示したような2つの蒸着源1(坩堝A及び坩堝B)から基板3上に成膜を行う場合を例に以下に説明する(3つ以上の場合も同様である)。尚、図2中、aは坩堝Aにより蒸着する際の膜厚分布、bは坩堝Bにより蒸着する際の膜厚分布、cは坩堝A及び坩堝B双方により蒸着する際の膜厚分布である。
例えば坩堝A及び坩堝Bに充填された成膜材料2を夫々50%の割合で含有する薄膜を成膜したい場合、図2の前記aとbとの交差点Oが各成膜材料2が50%ずつ含まれるポイントとなるため、この交差点O(即ち、坩堝Aと坩堝Bとの中間点直上位置)付近の前記成膜材料2の経路のみを残して他の前記経路を閉塞するように前記シャッタ部4及びスリット部5を設定する。
具体的には、シャッタ部4にして前記坩堝Aと坩堝Bとの中間点直上に位置するシャッタ羽根8のみを起回動せしめて開状態とし、このシャッタ部4の開口部上にして前記坩堝Aと坩堝Bとの中間点直上位置に前記スリット部5を形成するように前記スリット片6・7を移動せしめる(図2の状態)。
ここで、スリット部5の幅(スリット片6・7同士の間隔)は、多元系蒸発源の場合、図2の蒸発材料A及びB夫々の膜厚分布から判るように、成膜中の膜厚方向の各成膜材料の組成分布に変化をもたらす。膜厚方向の成膜材料の組成分布をより均一にしたい場合は、スリット幅を狭くして(材料)付着可能領域Xを小さくすると良い。組成の均一性よりも蒸着速度を重視する場合は、その幅を広くして付着可能領域Xを大きくすれば良い。具体的には、蒸発源1同士の間隔Lや、基板3と蒸発源1との距離M等を考慮して適宜設定する。
一方、スリット部5の位置は、多元系蒸発源の場合、図2の成分別の膜厚分布から判るように、成膜中の各成膜材料の組成比に変化をもたらす。例えば、図2においては、スリット部5を材料A側に配置することで、膜中の材料組成は、Aがリッチとなる。このように、スリット部5の位置を調節することで所定の成膜材料組成の膜を得ることができることになり、各成膜材料2が所望の割合で存するポイント付近の蒸発源から基板の間の経路のみを確保して他を閉塞することで、組成比を自由に設定できることになる。
本実施例は上述のように構成したから、各蒸発源1を加熱して成膜材料2を夫々蒸発させ、シャッタ部4を開状態とすることで、この開状態としたシャッタ部4と、このシャッタ部4と基板3との間のスリット部5との双方を通過した前記成膜材料2の蒸発物のみを基板3上に付着させることができる。
即ち、各蒸発源1から放射状に飛散する各成膜材料2の蒸発物が混在する領域にして各成膜材料2が所望の割合で混在する経路のみを前記シャッタ部4及びスリット部5を用いて開放し、他を閉塞することで、各成膜材料2が所望の割合で混在する領域のみを基板3上の任意の領域に付着させることができ、前記シャッタ部4の開放範囲及び開放位置並びにスリット部5の幅及び位置を設定することで、所望の組成比の薄膜を基板3上の所望の領域に成膜可能となる。
特に、本実施例は、シャッタ部4とスリット部5とにより二段階で前記成膜材料2の経路を設定するから、夫々が精密な開口制御が行えない構成であっても、両者を組み合わせて所望の開口度合いに設定することが可能であり、前記シャッタ部4を複数の観音開き構造のシャッタ羽根8で構成し、所定のシャッタ羽根8を開状態とすることで、前記経路の任意の領域からのみ前記成膜材料2を通過せしめるようにし、また、スリット機構を、基板3に対して平行方向に移動自在な一対のスリット片6・7で構成し、スリット片6・7同士の間隔及びスリット片6・7の前記シャッタ部4の開口部に対する位置を適宜設定するだけで、極めて簡単な操作で所望の経路のみを開放することが可能となり、従来の蒸着装置に比し任意の組成比の薄膜を容易に得られる蒸着装置を安価に実現可能となる。
また、基板搬送方向と直交方向に前記シャッタ部4を開放すると共に、前記スリット部5を基板搬送方向と直交方向に設けたから、搬送される基板3の略全面に所望の組成比の薄膜を略均一に成膜可能となる。
従って、本実施例は、シャッタ部及びスリット部により成膜材料の経路を適宜設定することで各蒸発源からの成膜材料を任意の割合で含有せしめた薄膜を成膜でき、蒸発源の温度制御のみに依存することなく、簡易な操作で任意の組成比の薄膜を基板上に成膜可能な極めて実用性に秀れた蒸着装置となる。
本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例の構成概略説明斜視図である。 本実施例の概略説明図である。
1 蒸発源
2 成膜材料
3 基板
4 シャッタ部
5 スリット部
6・7 スリット片
8 シャッタ羽根
18 ガイドレール
19 スライド板

Claims (4)

  1. 複数の蒸発源に充填した成膜材料を夫々加熱して蒸発させ、各蒸発源からの前記成膜材料の蒸発物を基板上に付着させる際、前記蒸発源と前記基板との間に開閉可能に設けられるシャッタ部を開閉することで、前記蒸発源からの蒸発物による前記基板上への成膜領域を制御し得る蒸着装置であって、前記基板を所定位置に搬送可能とする搬送機構を有し、前記シャッタ部と前記基板との間に、開状態とした前記シャッタ部を通過する前記蒸発源からの蒸発物が付着する前記基板上の領域を任意に可変可能とする前記基板の搬送方向に対して水平方向に直交するスリット部を形成するスリット機構を設け、このスリット機構は、前記基板の搬送方向に沿って設けた一対のガイドレールに前記基板の搬送方向に対して水平方向に直交する向きで一対の板状のスリット片を夫々前記基板と平行方向に移動自在に架設状態に設け、この板状のスリット片間の隙間を前記スリット部に設定し、前記スリット片を、スリット片同士の間隔を広狭するように前記基板と平行方向に移動させるか若しくは一対のスリット片を共に基板と平行方向に移動させることで前記スリット部の開口幅及び前記開状態としたシャッタ部に対する位置を設定し得るように構成し、前記シャッタ部は、夫々独立して開閉制御可能な複数のシャッタ羽根から成り、これらのシャッタ羽根の一部若しくは全部を開状態とすることで、このシャッタ部の開放範囲及び開放位置を設定し得るように構成して、前記スリット部の開口幅及び前記開状態としたシャッタ部に対する位置の設定により、前記開状態としたシャッタ部を通過する前記各蒸発源からの蒸発物の前記基板への経路の一部を閉塞可能としたことを特徴とする蒸着装置。
  2. 前記基板の搬送方向に沿って設けた一対のガイドレールに夫々このガイドレール上をスライド移動自在にスライド板を設け、この一対のスライド板間に前記スリット片を架設状態に設けたことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
  3. 前記スリット片は、前記スライド板上でスライドさせてスリット片同士の間隔を調整し得るように前記スライド板に設けられていることを特徴とする請求項2記載の蒸着装置。
  4. 前記シャッタ羽根は前記基板の搬送方向に複数並設状態に設けられ、このシャッタ羽根は前記基板と平行状態である閉状態から起回動若しくは伏回動させた開状態に起伏回動し得るように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸着装置。
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