JP4700554B2 - 異物検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、微小な異物を検出する異物検出装置に関する。
従来より、様々な異物検出装置が提案されているが、近年では、平板状をなす、特に大きな基板上の微小な異物を検出したい、という要請がある。
というのも、LCDパネルなどの生産において、平板状のガラス基板上に異物があると、生産上の品質確保の問題や設備装置破損の危険性があり、生産に先立って異物を検出する必要がある。そして、近年では、大型テレビに代表されるようにパネルの大型化が進められているから、検出対象となる基板のサイズが非常に大型化している、という事情があるためである。また、大きな基板上の微小な異物を検出したい、という要請は、金属板に一定の層厚で塗装をしたり、コーティングをする場合などにもある。
一方、基板上の異物を検出する装置として、特許文献1に記載されたものがある。このものは、半導体レーザ素子、ポリゴンミラー、光ファイバ束、光電変換素子から構成され、半導体レーザ素子から出射された光をポリゴンミラーによって基板上に光走査させている。そして、基板上の異物にあたって生じる乱反射光を光ファイバ束で捕捉し、これを光電素子で光電変換するものである。
特開平6−258230号公報(第1図)
上記構造のものは、レーザ光をポリゴンミラーで走査させ、これを光ファイバ束で捕捉しているから、検査対象のガラス基板が大きくなると、それに伴って光ファイバ束の横幅、ひいては装置が大型化するという問題があり、さらには、構成部品も多い。
係る問題を解決するには、図22に示すように、投光素子1と受光素子2を対向して配置しておき、受光素子2で検出される受光量変化に基づいて異物の検出を行なう方法が考えられる。しかし、異物が非常に微小である場合には、受光素子2で受光される光の光量の変化も微小であるから、信頼性の高い検出結果を得ることが出来ない、という問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、装置の小型化が可能であって、検出精度が高い異物検出装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、異物に照射された光の回折現象によって生ずる回折縞を利用して、対象物上の微小な異物を検出する異物検出装置であって、前記対象物の両側において光軸が前記対象物の検出面に沿うように対向配置されるレーザ照射手段と前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を受光して受光像の画像データを出力する撮像手段からなる画像データ取得手段と、前記レーザ照射手段の光軸と直交する直交方向に、前記画像データ取得手段及び前記対象物のうち一方を移動させ、移動前後の画像データの変化に基づいて前記検出面上の異物の検出を行う検出手段とを備え、前記検出手段は、前記画像データをフーリエ変換することで、前記移動前後の画像データのパワースペクトル分布をそれぞれ算出する演算手段と、前記演算手段によって算出されるパワースペクトル分布の前記移動前後のものを比較して、移動前後のパワースペクトル分布に変化が現れたか否かを検出する変化検出手段とを備え、前記レーザ光が前記異物に照射された時に現れる前記回折縞を、前記パワースペクトル分布の変化に基づいて検出することにより、前記検出面上の異物を検出するところに特徴を有する。
請求項2の発明は、異物に照射された光の回折現象によって生ずる回折縞を利用して、ガラス基板上の微小な異物を検出する異物検出装置であって、前記ガラス基板の両側において光軸が前記ガラス基板の上面に沿うように対向配置されるレーザ照射手段前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を受光して受光像の画像データを出力する撮像手段とからなる画像データ取得手段と、前記レーザ照射手段の光軸と直交する直交方向に、前記画像データ取得手段及び前記対象物のうち一方を移動させ、移動前後の前記画像データの変化に基づいて前記ガラス基板上の異物の検出を行う検出手段と、を備え、前記検出手段は、前記画像データをフーリエ変換することで、前記移動前後の画像データのパワースペクトル分布をそれぞれ算出する演算手段と、前記演算手段によって算出されるパワースペクトル分布の前記移動前後のものを比較して、移動前後のパワースペクトル分布に変化が現れたか否かを検出する変化検出手段とを備え、前記レーザ光が前記異物に照射された時に現れる前記回折縞を、前記パワースペクトル分布の変化に基づいて検出することにより、前記ガラス基板上の異物を検出するところに特徴を有する。
尚、パワースペクトルとは、データをフーリエ変換して得られるフーリエ係数(スペクトル)を自乗したものであって、ここでは、画像データ中に含まれる各空間周波数の強さである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のものにおいて、前記検出手段は、前記パワースペクトル分布のうちの、前記移動前後で変化のあった空間周波数帯域に基づいて前記光軸方向における前記異物の位置を判別する位置判別手段を備えるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記ガラス基板又は前記対象物を載置するワーク載置台に対して前記光軸と直交する前記直交方向に進退可能に取り付けられ、前記ワーク載置台上の前記ガラス基板又は前記対象物に対して前記画像データ取得手段を前記直交方向に移動させるスライダを備え、前記レーザ照射手段によって出射されたレーザ光が、前記撮像手段の撮像面に入光して形成される受光像の中心部分を受光中心スポットと定義したときに、前記演算手段によるフーリエ変換が、前記撮像面上の全画像データのうち、前記受光中心スポットの中心部を通り前記スライダの進退方向に長い第1検出エリア内の画像データに対して行なわれるところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記演算手段によるフーリエ変換が、前記第1検出エリア内の画像データと、前記第1検出エリアの上側に設けられた第2検出エリア内の画像データに対して行われるところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記レーザ照射手段によって出射されたレーザ光が、前記撮像手段の撮像面に入光したときに、前記受光中心スポットの周辺部に、複数個の受光周辺スポットが点在するような受光像が形成されるものにおいて、前記第1検出エリアと前記第2検出エリアは、点在する前記受光周辺スポットに重なるように設定されているところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項6に記載のものにおいて、前記受光中心スポットの側方の両側と、上方に前記受光周辺スポットが形成されるものにおいて、前記第2検出エリアは前記受光中心スポットの上方に位置する受光周辺スポットに重なり前記第1検出エリアは前記受光中心スポットの側方に位置する受光周辺スポットに重なるところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記フーリエ変換の対象として、前記撮像面上に設定された検出エリアの画像データを抽出するように予め定められるとともに、前記レーザ照射手段から出射されたレーザ光の入光により前記撮像面に形成される前記受光像が前記検出エリアに重なるように、前記レーザ照射手段或いは前記撮像手段の取り付け位置を計測に先立って位置調整するものにおいて、前記撮像面に形成される受光像の、少なくとも位置を表示可能な表示部を備えるとともに、同表示部の表示画面上には、前記位置調整を行なうための目印が設けられているところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のものにおいて、前記レーザ照射手段に、照射されるレーザ光の光量を調整可能な光量調整部が設けられているところに特徴を有する。
請求項10の発明は、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のものにおいて、前記対象物は前記ガラス基板を含む平板状の対象物であり、前記レーザ照射手段は、レーザ光を出射するレーザ出射口の中心位置の高さが、ワーク載置台上に置かれた前記平板状の対象物の検出面たる上面とほぼ同じ高さとなるように配置されているところに特徴を有する。
<請求項1又は請求項2の発明>
レーザ光が異物に照射されて起こる変化を捉えるには、例えば、一の受光素子によってレーザ光を受光しその受光量の増減を調べることも考えられるが、異物が微小である場合には、受光量の変化は微小で、ノイズ成分との区別がつき難く信頼性の高いデータを得がたい。この点に関し、本願出願人は、特に、レーザ光が異物に照射されたときに生ずる回折縞に注目した。回折縞であれば、ノイズ成分と混同されることがないので、異物に照射されたレーザ光の変化(画像データの変化)を適格に捉えることが可能で、信頼性の高い検出結果が得られる。
また、異物検出装置は、画像データ取得手段(レーザ照射手段とそれを受光する撮像手段とから構成)、検出手段だけで済むから、部品点数が少なく、装置全体をコンパクトにまとめることが可能となる。また、対象物に対して画像データ取得手段を相対移動させ、そのときの画像データの変化に基づいて検出を行なっているが、このような検出形式であれば、レーザ光を対象物に対して高速走査させることも可能であり、検出の高速化も実現可能である。
また、本構成であれば、画像データの変化を数値として捉えることが出来るから、目視によって画像データの変化を検出する場合に比べて、より一層、信頼性の高い検出結果が得られる。
請求項3の発明>
請求項3の発明によれば、光軸方向に関する異物の位置を判別可能であるから、商品性が高まる。
請求項4の発明>
フーリエ変換処理はいわゆる重い処理であり、これを、撮像面上の全画像データに対して行うと、処理を完了させるのに長時間を要し、スキャン速度(レーザ照射手段・画像データ取得手段或いは、対象物を移動させる速度)を低く抑える必要に迫られる。この点に関し、請求項4の発明によれば、受光中心スポットの中心部を通り前記スライダの進退方向に長い第1検出エリア内の画像データのみをフーリエ変換処理の対象とした。回折縞は受光中心スポットを中心とする同心円状の縞模様であるので、同部分をピックアップすれば、回折縞を効果的に捉えることができる。また、それ以外の箇所の画像データについてはフーリエ変換処理を行なわないので、演算手段の処理負担を軽減できる。
請求項5の発明>
請求項5では、受光中心スポット周辺領域の複数箇所をフーリエ変換処理の対象としている。出願人の知見によれば、撮像手段の撮像面上に形成される回折縞の位置は、室温などの検出条件の変化により位置ずれを起こす傾向がある。仮に、受光中心スポット周辺領域中の1箇所のみをフーリエ変換処理の対象としてしまうと、回折縞の位置ずれに対応できず、回折縞をうまく捉えることが出来ない恐れがあるが、複数箇所を処理の対象としておけば、係る不具合を未然に回避することが出来る。
請求項6・請求項7の発明>
異物による回折光は、その自体の光強度(光量)が微弱で、汎用の撮像手段では検出することが難しいことがある。この点に関し、請求項6の発明によれば、フーリエ変換の対象となる検出エリアを、点在する受光周辺スポットに重なるように設定した。受光周辺スポットは、他の部分に比べて光量が高いので、その分、回折縞を検出し易くなる。また、請求項7の発明では検出エリアを、受光中心スポットの上方に位置する受光周辺スポットに重なる1箇所と、受光中心スポットの側方に位置する受光周辺スポットに重なる1箇所と、の2箇所とした。
請求項8の発明>
請求項8の発明によれば、表示部の画面上に位置合わせ用の目印を設けた。このような構成であれば、画面の表示内容(目印と受光像)から所定箇所に対する受光像のずれ量、ずれ方向を確認できるので、受光像の位置合わせ作業を簡単に行なうことが出来る。
請求項9の発明>
請求項9の発明によれば、光量調整部を設けて、照射されるレーザ光の光量を調整できるようにした。このような構成であれば、撮像手段によって受光されるレーザ光の受光量を計測に適正なレベルに調整することが可能となる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図12を参照して説明する。
本実施形態は、本発明に係る異物検出装置を、ガラス基板(本発明の対象物に相当)上の微小異物(例えば、ガラス片)を検出する微小異物検出装置Sに適用したものである。
図1における、符号10はワーク載置台、符号Wは検査対象のガラス基板である。ワーク載置台10には、同載置台10の長手方向(同図のB方向)に延びるスライダ20が設けられている。このスライダ20の両端部には、L字状の治具21、25が固定されており、これが載置台10の端面部10Aに若干の隙間を持って嵌めあわされている。これにより、図示しない駆動装置を駆動させると、治具21、25と載置台10の嵌合部分が摺動面となって、図1に示す矢印A方向にスライダ20が進退するようになっている。
微小異物検出装置Sはレーザ光を出射可能な投光ユニット(本発明のレーザ照射手段に相当)30、受光面41Aに撮像素子(以下、画素ともいう)を行列状に配した受光部41を有する受光カメラ(本発明の撮像手段に相当)40からなる画像データ取得手段D、並びにコントローラ50から構成される。投光ユニット30は、図2に示すように、ケーシング31内にレーザ光源35、並びにコリメートレンズ34を収容してなる。ケーシング31の前面(図2における右側の面)には、円形のレーザ出射口32が開口しており、そこより、レーザ光、すなわちレーザ光源35から出射されコリメートレンズ34で平行光とされた光が出射されるようになっている。この投光ユニット30は、図1における左側の治具21の側面に固定されるが、治具側には投光ユニット30の上下方向に関する位置を調整可能な調整機構23が設けられている。
図2に示すように、投光ユニット30は、レーザ出射口32の中心位置(光軸L)が上下方向においてガラス基板Wの上面W1とほぼ同じ高さとなるように調整機構23によって位置調整されている。換言すれば、レーザ出射口32の下半分がガラス基板Wの端面Waに対向し、それ以外の部分がガラス基板Wの上面側に露出される配置としてある。係る配置とすることで、投光ユニット30から出射されたレーザ光のうちの、中心部分の光が、ガラス基板W上の異物に対して照射されることとなる。
一方、受光カメラ40は、図1における右側の治具25の側面において投光ユニット30と対向する位置に固定されている。これら、投光ユニット30と受光カメラ40は、スライダ20と一体的に移動するようになっている。また、受光カメラ40と次述するコントローラ50との間が信号線を通じて接続されている。また、同図に示す符号70はモニタである。
次に、図3を参照して、コントローラ50の電気的構成について説明する。
コントローラ50は、CPU(本発明の検出手段に相当)51、制御回路53、フレームメモリ55、RAM56、ROM57並びに、出力回路58より構成される。フレームメモリ55は、受光カメラ40で撮像された画像データを記憶するためのものであり、制御回路53はCPU51からの指令に基づいてフレームメモリ55に画像データを記憶させたり、或いはフレームメモリ55から画像データの読み出しを行なうものである。
ROM57には、画像データを解析するための各種プログラムが格納されており、これがRAM56上の所定領域に読み出されてCPU51により実行される。また、RAM56にはプログラムが読み出される領域の他に、CPU51が処理を行なう際に、データを一時記憶しておくための領域が設けられている。
また、同図には示されていないが、受光カメラ40は液晶シャッターを備えている。液晶シャッターは、CPU51の指令に基づいて制御回路53から出力されるシャッター開閉指令を受けて動作して、受光カメラ40の受光面41Aを開閉する。尚、同図に示す符号43はレンズであり、受光カメラ40の受光面41Aに適切な大きさの画像を投影させるものである。
次に、具体的な検出動作について説明する。
検出が開始されると、まず、スライダ20の位置が、図4に示す初期位置にセットされ、その後、投光ユニット30からレーザ光の照射が開始される。続いて、駆動装置の駆動が開始されて、スライダ20は図4の下方に向けてゆっくりと水平移動してゆく。これにより、投光ユニット30と受光カメラ40から構成される画像データ取得手段Dもスライダ20とともに、一体的に移動する。
この間、CPU51からは、シャッター開閉指令が所定周期で受光カメラ40に送られることで、撮影が行なわれる。そして、撮影が行なわれるたびに、制御回路53によって受光カメラ40から画像データが読み出され、これが、フレームメモリ55に記憶されるようになっている。
かくして、フレームメモリ55には、ガラス基板Wの一端(図4における左側)から出射された後、ガラス基板Wの上面に沿って水平に進み、ガラス基板Wの他端(図4における右側)に達したレーザ光を受光した各時点の画像データが保持される。そして、CPU51では、画像データの取得と並行して、保持された画像データの画像解析が行なわれる。
ここで、画像解析に先立って、取得された画像データについて説明する。図5の(A)は、ガラス基板W上に異物がない場合の受光カメラ40の画像データである。同図においてハッチングで示す領域部分はレーザ光源35から出射された後、直進した光が入光した部分であり、基本的には、当該部分からは信号レベルの高い撮像信号が出力される。すなわち、入光部分では受光される光量が高く、これとは、反対にそれ以外の部分では低くなる。
ところが、光量の高い領域部分、或いは低い領域部分について、更に、光量の分布を細かくみると、受光された各点の光量は一定でなく、例えば、ハッチング部分には、受光される光量が特に高い部分とそれに比べて弱い部分とがある(図示せず)。このように光量の分布に斑が生ずる一つの要因に、レーザ光の回折現象がある。レーザ光の回折現象はレーザ光の進行が、障害物によって遮られるときに、レーザ光が障害物を回りこむ、換言すれば、光の直進性がわずかに崩れる現象であり、これにより、受光面41A上に回折縞が現れるためである。
図6は、受光面41Aと障害物との間の距離と、回折縞の模様との関係を示したものであるが、一般に、受光面41Aに障害物が近いほど空間周波数uの高い回折縞が現れ、これとは反対に、受光面41Aに障害物が遠いほど空間周波数uの低い回折縞が現れる。
本実施形態であれば、レーザ光を遮る障害物にはガラス基板W上の異物に加えて、図2に示すようにレーザ光源35に近い側にレーザ出射口32の口縁部32Aがあり、更に、ガラス基板Wの端面Waも障害物となるから、図5に示す画像データ中には、これらによって生じた異なる空間周波数uの回折縞(図示せず)が混在した状態となる。尚、空間周波数uとは、画像データ中における濃淡(光度の強弱)の周期であり、空間周波数uが高いほど濃淡を繰り返す周期が短く(縞の間隔が短く)、これとは反対に空間周波数uが低いほど濃淡を繰り返す周期が長く(縞の間隔が広く)なる。
さて、CPU51における画像解析処理であるが、これには二つの段階、すなわち、取得された各時点の画像データに対してFFT(離散フーリエ変換)を行なって、各画像データのパワースペクトル分布を算出する第一段階と、第一段階で取得されたパワースペクトル分布の時間的な変化を検出し、これに基づいて異物検出を行なう第二段階とがある。
<第一段階>
CPU51は、まず、フレームメモリ55からある時点の画像データを読み出して、スポットサーチを行なって、次述するFFTの対象となるエリアの指定を行なう。スポットサーチは例えば、読み出された画像データ中の最大受光量の画素を特定し、それを基準として領域を決定してやるものである。本実施形態であれば、図5に示す、P点が最大受光量のポイントであり、これを基準として幅A、高さBをエリアとして指定している。
このように、エリアの指定を行なうのは、画像データの全画素に対してFFTを行なうと解析の対象となるデータ数が多くなり処理に時間がかかるから、解析の対象となるデータを必要最小限に留めるためであり、幅方向にエリアを長くとっているのは、スライダ20が幅方向に走査されるからである。
上記したエリアの指定がなされると、CPU51はエリア内の画像データを対象として、次述する(1)、(2)式に従って、公知のFFTを行って、パワースペクトル分布、すなわち、指定されたエリア内の画像データ中に、如何なる空間周波数の成分が、どの割合で含まれているのかを算出する。図7には、パワースペクトル分布の一例が示されているが、このものであれば、対象となった画像データ中に、空間周波周1の成分が最も多く含まれ、次いで空間周波数2の成分、次いで空間周波数3の成分が多く含まれていたこととなる。そして、CPU51は上記したパワースペクトル分布を各画像データごとに、それぞれ算出する。尚、CPU51がFFTを行なってパワースペクトル分布を算出する機能が、本発明の演算手段を果たす機能に相当する。
Figure 0004700554
Figure 0004700554
u・・・・・・空間周波数
f(n)・・・画像データ(画素の光量)
F(u)・・・スペクトル
G(u)・・・パワースペクトル
<第二段階>
CPU51は、上記した第一段階の処理を繰り返し行なうことで所定数(例えば、10個)のパワースペクトル分布が得られると、今度はパワースペクトル値の時間的な変化の有無を、各空間周波数uについて、それぞれ算出する。具体的には、空間周波数1であれば、10個のパワースペクトル値がサンプリングされているから、まず、サンプリングされた10個の値からパワースペクトル値の平均を算出する。そして、得られた平均値を基準として各パワースペクトル値の増減値(絶対値)を算出し、これを設定された閾値と比較する。比較した結果、空間周波数1のパワースペクトル値の増減値がいずれも、閾値を下回っている場合には、空間周波数1について変化なしと判定する。
そして、上記した増減値と閾値とを比較する処理を全ての空間周波数uについて行ない、全ての空間周波数uについて、増減値が閾値を下回っていれば、そのときには、異物なしとの判定を行なう。これは、ガラス基板W上に異物がない場合には、同じ空間周波数uであれば、図8に示すように、パワースペクトル値はほぼ一定しており、ほとんど、変化が現れないからである。
CPU51は、図9に示すように、10個のスペクトル分布がストックされるまで、初回の判定を行なわないが、そこで異物なしと判定した場合には、それ以降、新しいスペクトル分布が、前記した第一段階における処理で取得される都度、判定を行なう。すなわち、新しい10個のパワースペクトル分布を対象(サンプルデータ)として、上記した平均値の算出を再び行い、その後、得られた平均値を基準として各パワースペクトル値の増減量を算出し、これを設定された閾値と比較する。このように、パワースペクトル分布の取得と同時に判定処理を行なうことで、スライダ20によるレーザ光の走査(画像データの取得)と並行して、異物検出を行なうことが出来る(初回検出を除く)。
そして、スライダ20が、終端位置(図4に示す一点鎖線で示す位置)まで達し、レーザ光による光の走査がガラス基板Wの全面についておこなわれると、検出動作が完了する。
一方、上記した第二段階の判定処理において、いずれかの空間周波数uについて、増減値が閾値を上回っている場合には、パワースペクトル分布に時間的な変化があったと判定されて、異物ありとされる。これは、ガラス基板W上に異物がある場合には、図10の(A)に示すように、異物により生じた回折縞が受光面41A上に現れるから、これにより、パワースペクトル値の分布に変化が起きるためである。より具体的に言えば、発生した回折縞の空間周波数uに近い周波数帯(図10の(B)におけるC部)では、パワースペクトル値が大きくなる。尚、CPU51が閾値とパワースペクトル値の増減に基づいてパワースペクトル分布の時間的な変化を検出する機能が、本発明における変化検出手段の果たす機能に相当する。
そして、CPU51は異物ありと判定した場合には、出力回路58を通じて異物検出信号を出力するとともに、これと並行して、光軸方向(図1におけるB方向)に関する異物の位置を検出するための処理を行なう。尚、本実施形態において、出力回路58はスライダ20を駆動させる駆動装置に接続されており、異物検出信号が出力されると、駆動装置がこれを受信してスライダ20の進退を停止させるようになっている。
次に、異物の位置検出であるが、これは、予めROM57に記憶されているパワースペクトル分布の変化パターンと、検出されたパワースペクトル分布の変化パターンとを照合し、最も変化パターンの似通ったパワースペクトル分布を抽出することにより行なわれる。すなわち、本実施形態のものであれば、異物検出を行なうに先立って、試験的にガラス基板W上に異物を置いた状態で上記した一連の処理を行ってパワースペクトル分布を取得しており、係る試験を、図11に示すように光軸方向に異物を移動させて、各位置においてそれぞれ行っている。これにより、例えば、図11の(A)から(E)の5つのパワースペクトル分布の変化パターンが取得されている(ROM57に記憶してある)。
そして、CPU51は、現実の測定において、先の第二段階における判定処理で異物ありと判定すると、判定の対象となったパワースペクトル分布の変化パターンと、上記した5つのパワースペクトルの分布の変化パターンを照合する。すなわち、変化のあった空間周波数帯を比較する。
先に述べたように、図10の例であれば、空間周波数uが2〜4の部分において特に、変化が現れている。一方、これと同じ周波数帯に変化が現れているものは、図11の(C)であるから、このときには、レーザ光源35と受光カメラ40のほぼ中間位置に異物があると判定され、その結果がモニタ70に表示される。尚、このように、光軸方向に関する異物の位置によって、変化が現れる周波数帯が異なるのは、図6に示すように、光軸方向に関する異物の位置によって、受光面41Aに現れる回折縞の空間周波数uがそれぞれ、異なるためである。また、CPU51が予め記憶された変化パターンに基づいて異物の位置を判別する機能が、本発明の位置判別手段の果たす機能に相当する)。
このように本実施形態によれば、微小異物検出装置Sは、投光ユニット30、受光カメラ40並びにコントローラ50だけで構成されているから、部品点数が少なく、装置全体がコンパクトにまとめられている。また、異物の検出については、異物によって生じた回折縞に起因するパワースペクトル分布の時間的な変化に基づいて検出を行なっている。従って、ノイズ成分、並びに種々の空間周波数成分が混在する画像データの中から、異物に起因する画像の変化を適格に捉えることが可能となり、受光量変化に基づいて判定を行なう場合(図22の構成のもの)に比べて、信頼性の高い検出結果を得ることが出来る。
また、異物の有無についての判定は、スライダ20の移動(レーザ光による走査)と並行して行なわれ、異物ありと判定された場合には、その場でスライダ20が停止されるようになっているから、単に、異物の検出のみを行なうものに比べて、更に、商品性が高くなっている。加えて、コントローラ50のROM57には、予め、パワースペクトル分布の変化パターンが記憶されており、これと異物ありと判定されたパワースペクトル分布を比較することで、光軸方向に関する異物の位置を特定することが出来るようになっている。このような構成であれば、ガラス基板W上における異物の位置を容易に特定することが可能となるから、より一層、商品性に優れるものとなる。
加えて、本実施形態のものは、ガラス基板W上の異物に対して、投光ユニット30から出射されたレーザ光の中心部分、すなわち、もっとも光強度の高い部分(図12における中央の山部分)が異物に照射される。このような構成であれば、低い部分(図12における裾部分)が照射される場合に比べて、画像データ中の変化もそれだけはっきりと現れるから、検出精度をより一層高めることが可能となる。
<実施形態2(請求項5に対応)>
本発明の実施形態2を図13ないし図16を参照して説明する。
実施形態1では、一のエリア、すなわち図5の(B)においてハッチングで示すエリアをFFTの対象としたが、この実施形態では、図13に示すように、FFTの対象となるエリアを複数(検出エリア1と、検出エリア2の2箇所)にしたものである。以下、FFTの対象となる検出エリアを複数にした理由を説明する
実施形態1の説明と重複するが検出エリアの基本的な設定について、まず、説明する。検出エリアは、同エリアの画像データに対してFFTを行なって、異物に起因する回折縞の出現の有無を捉えるものであり、異物に起因する回折縞は受光中心スポットCの中心部Pを中心として同心円状の縞模様として現れるので、受光中心スポットCの周辺領域に設けることが望ましい。
一方、受光カメラ40から画像データを読み出すときに、データ(各撮像信号)の読み出しは一列ごとに行なわれるので、図13の例であれば、画像データを縦(上下)に読み出すか、横(左右)に読み出すか、いずれかの方法で読み出すことになる。従って、検出エリアもそれに従って、縦に長いエリアを設定するか、横に長いエリアを設定するかの、いずれかということになる。
ここで、スライダ20の進退方向(すなわち、スキャン方向)は、図13の横方向(左右方向)である。そのため、レーザ光の中心L1に対する異物の位置は、厳密に言うと、図14に示すように、中心L1からずれることもあり、この結果、受光カメラ40の受光面41A上に形成される異物に起因する回折縞の位置も、図13における左右方向にずれることが考えられる。この点を考慮すると、図13に示すように、検出エリアをスライダ20の進退方向に沿った横方向に設定することが好ましく(ずれを吸収できる)、この実施形態では、検出エリア1を、受光中心スポットCの中心部Pを通り、回折縞を左右に横切るような横長なエリアに設定している。また、本実施形態において、検出エリア1は、受光中心スポットCの右半分に対応して設けられており、左半分には設けていない。尚、中心部Pは受光中心スポットC中における、最大受光量のポイントである。
さて、出願人の知見によれば、受光カメラ40の受光面(撮像面)41Aに形成される回折縞(異物に起因する回折縞)の位置は、先のスライダ20の進退に起因する横ずれの他にも、検出条件の変化により上下方向に位置ずれを起こす傾向があり、その一例として、室温の影響が挙げられる。一般に、検出対象となるガラス基板(或いはワーク載置台10)Wと大気とでは比熱の大きさが異なるので、境となる部分では空気密度の異なる境界面が出来る。そのため、空気密度の差が顕著になると、図15に示すように、同部分では屈折が起き、レーザ光は直進性が崩れて図示上方に曲げられることがある。尚、このように、空気密度の異なる境界面で光の屈折が起こることは、蜃気楼の原因として知られている。
そして、光の屈折が起きると、図16に示すように、受光面41Aに対するレーザ光の入光位置が、屈折が起きない場合に比べて上方にずれてしまう。そのため、係る場合には、必然的に回折縞の位置も、光が屈折した分、上方に位置ずれ(ずれ量をH寸法で示してある)することとなる。尚、図16中では、レーザ光が直進した場合に受光面41Aに形成される回折縞と、レーザ光が屈折した場合に受光面41Aに形成される回折縞とを左右に並べて示してある。
一方、レーザ光はガラス基板Wの上面を沿わせるように照射させるので、レーザ光の進行が異物により遮られ回折するとき、レーザ光は主として上方、側方に回折(下方には回折し難い)するので、受光面41Aにおいて形成される回折縞も、それに倣って、半円状の縞模様となる。言い換えると、光に屈折が起きた場合に、図16に示すラインaより下には回折縞が現れないか、現れたとしても、縞がはっきりと現れない。
その点を考慮して、本実施形態では、屈折しない場合に対応した検出エリア1と、レーザ光が屈折した場合に対応した検出エリア2をそれぞれ設けた。尚、検出エリア2は、レーザ光の屈折を見込んで、検出エリア1を図13における上方に寸法Hだけ平行移動させたものである。また、図13における点P’は、レーザ光が屈折した場合の受光中心スポットCの中心部である。
このような構成であれば、異物により光の回折が起これば、両検出エリア1、2の画像データに対してFFTを行い実施形態1と同様の処理を行なうことで、レーザ光の屈折の有無に拘わらず、受光面41Aに現れる回折縞(異物に起因する回折縞)を捉えることが出来る。すなわち、パワースペクトルの分布に時間的な変化が生じ、これにより異物を検出できる。
<実施形態3(請求項9に対応)>
本発明の実施形態3を図17ないし図18を参照して説明する。
実施形態3は、図17に示すように、光量調整スイッチ(本発明の光量調整部に相当)100を設けて投光ユニット30から照射されるレーザ光の光量を増減調整可能とするとともに、検出エリア(例えば、実施形態2の検出エリア1)における受光量の分布をモニタ70に表示させる構成とした。これにより、以下の効果が得られる。
回折縞は、受光面41A上において光量の高い領域部分と低い領域部分とが交互に現れることによって出来るが、異物による回折光それ自体の光強度(光量)は微弱であり、受光カメラ40の受光感度によっては回折光、それ自体を単独で検出出来ない。
出願人の知見によれば、レーザ光が受光カメラ40に入光して出来る受光面41A上の受光量分布は、入光中心部(受光中心スポットC)が最も高くなり、更に、受光中心スポットCの周辺に受光中心スポットCより受光量が低いものの、他の部分に比べて受光量の高い領域が点在するような分布を示す。すなわち、レーザ光を受光して形成される受光像Zは、図18に示すように、受光中心スポットCの周りに、受光周辺スポットF1〜F6が点在する像となる。この受光周辺スポットF1〜F6は、ガラス基板W上の異物の有無に拘わらず現れるものであり、主としてレーザ光が、異物以外の部材(図2に示すレーザ出射口32の口縁部32A、並びにガラス基板Wの端面Waなど)で進行を妨げられて回折を起こすことに起因するものと考えられる。尚、この実施形態において、受光周辺スポットF1〜F6は受光中心スポットCの左右両側に2つずつと、上部に2つの合計6箇所現れている。
一方、異物に起因して出現する回折縞は、上述した受光量の高い部分(受光中心スポットC、受光周辺スポットF1〜F6)に交差するので、異物による回折光それ自体の光強度(光量)は微弱であっても、受光量の高い部分の画像データを使用してFFTを行なえば、回折縞を捉えることが可能である。具体的に言えば、図18に示すように、検出エリア1は受光中心スポットCの右半分、受光周辺スポットF1、受光周辺スポットF4にそれぞれ重なっており、同検出エリア1中のG範囲(受光中心スポットCに対応する範囲)、H範囲(受光周辺スポットF1に対応する範囲)、I範囲(受光周辺スポットF4に対応する範囲)の画像データに対してFFTを行なうことで回折縞を捉えることが出来る。
しかしながら、受光中心スポットCに対応するG範囲では、受光量のレベルが高すぎる結果、使用状況によっては、撮像素子の検出飽和(入光する光の光量が、撮像素子が検出可能な受光量レベルを超えてしまう)が起こることがある。そのため、異物によりレーザ光の回折が起きた場合に、G範囲、H範囲、I範囲の画像データに対して同じようにFFTを行なっても、G範囲では回折縞を捉えることが出来ないことも想定され、飽和の観点からみると、飽和が起こり難いと考えられるH範囲、或いはI範囲の画像データの方が回折縞を捉えるのに適している。
ここで、受光周辺スポットF1、F4の受光量のレベルは、受光中心スポットCから距離が遠くなるに連れて下がる傾向を示し、計測に最適とされる適切な受光量レベル(以下、標準レベルとする)を下回ることがある。図18の例では、受光周辺スポットF4に対応するI範囲において、受光量のレベルが標準レベルを下回っている。
この点に関し、本実施形態では、モニタ70に、検出エリア1における受光量分布を表示させるとともに、光量調整スイッチ100を設けて投光ユニット30から照射されるレーザ光の光量を調整可能とした。そのため、受光周辺スポットF部分の受光量のレベルが標準レベルを下回っていたとしても、光量調整スイッチ100に対する操作により投光ユニット30から出射されるレーザ光の光量を調整(増加させる)により、受光周辺スポットF部分の受光量のレベルを必要なレベルに調整できる。
このような構成であれば、上述した受光量不足に起因する検出精度の低下を未然に回避することが可能となり、信頼性の高い検出結果を得ることが可能となる。尚、光量調整スイッチ100の構成は、外部からの操作可能なものであればよく、例えば、ダイヤル式のつまみなどで構成することが望ましい。
<実施形態4(請求項7に対応)>
本発明の実施形態4を図19を参照して説明する。
実施形態4は、実施形態2の構成に対して検出エリア2の位置に変更を加えたものである。具体的には、検出エリア2を受光中心スポットCの上方において受光周辺スポットF2に重なるように設定するとともに、その範囲も中心部Pを基準としたときに左右均等の設定とした。
このような設定とすることで、異物に起因する回折縞が受光周辺スポットF1、受光周辺スポットF2の双方に重なることとなる。係る構成であれば、回折縞の出現の有無を単一の検出エリアの画像データに対するFFTに基づいて把握する場合に比べて、FFTを行なったときにパワースペクトルの時間的な変化が顕著に現れることとなり、回折縞出現の有無を適格に捉えることが出来る。尚、前述の効果は、実施形態2で説明したようなレーザ光の屈折現象が起きない場合の効果であるが、レーザ光の屈折現象が起きた場合には、実施形態2で説明したのと同様に検出エリア2により対応できる。
加えて、上述の構成とすることで、以下の効果が得られる。出願人の知見(試験の結果)によれば、異物が投光ユニット30寄りの近点にある場合(回折縞の縞間隔が広い場合)には、受光周辺受光スポットF1、F4に重なる検出エリア1に対してFFTを行なっても、パワースペクトルの分布の変化が顕著に現れない傾向を示すのに対して、同じ条件であっても、受光周辺スポットF2に重なる検出エリア2に対して、FFTをおこなうと、パワースペクトルの分布の変化が顕著に現れる。
従って、検出エリア1のみをFFTの対象とすると、近点にある異物の検出について、検出感度が鈍くなり、検出結果についてやや信頼性が低下することとなるが、検出エリア1、検出エリア2の双方をFFTの対象とすることで、近点〜遠点までの広範な範囲に対して信頼性の高い検出結果が得られる。尚、出願人の知見によれば、異物が受光カメラ40寄りの遠点にある場合(回折縞の縞間隔が狭い場合)には、検出エリア1、検出エリア2のいずれのエリアでも、パワースペクトルの分布の変化が顕著に現れる。
尚、本発明(請求項7)でいうところの、「前記受光中心スポットの上方に位置する受光周辺スポット」とは、この実施形態では、受光周辺スポットF2のことであり、本発明でいうところの「前記受光中心スポットの側方に位置する受光周辺スポット」とは、この実施形態では、受光周辺スポットF1、並びにF4のことである。
<実施形態5(請求項8に対応)>
本発明の実施形態5を図20ないし図21を参照して説明する。
実施形態1では、FFTの対象となるエリア(検出エリア)をスポットサーチにより決定する例を示したが、スポットサーチを行なうと、それだけ、検出を行なうまでに必要な準備時間が長くかかるし処理も複雑になるので、この点を考慮すると、予め、検出エリアを固定的に定めておくこと望ましい。
一方、実施形態3でも述べたように、異物による回折光の光強度は微弱であり、汎用の受光カメラ40では、受光面41Aの一部の領域(受光中心スポットC、並びに受光周辺スポットF1〜F6)の画像データからしか回折縞のデータを抽出出来ないので、検出エリアを固定的に定める場合には、受光中心スポットC、並びに受光周辺スポットF1〜F6の少なくとも一部が、検出エリアに重なるように、投光ユニット30と受光カメラ40との間で位置調整を行なう必要がある。
そこで、本実施形態では、受光カメラ40の受光面41A上の所定箇所、具体的に言えば、図20においてハッチングで示す部分に相当する箇所をFFTの対象となる検出エリアとして予め固定的に定めた。そして、モニタ70に受光面41A上に形成される受光像Zの位置を表示させるとともに、これに併せて、モニタ70の画面上に位置あわせ用の基準ライン(本発明の目印に相当)を表示させることとした。
表示画面上の基準ラインは垂直方向のラインT1と水平方向のラインT1の2つラインから構成されており、両ラインT1、T2の交差点に、受光中心スポットCの中心部Pを位置合わせすると、そのときには、予め定められた受光面41A上の検出エリアに、受光中心スポットCの右半分、並びに受光周辺スポットF1、F4が丁度重なるように設定されている。
このような構成であれば、投光ユニット30と受光カメラ40の位置合わせ作業を、モニタ70の表示を参照しつつ、簡単に行なうことが出来る。尚、実施形態1においては、治具21に設けられる調整機構23は、投光ユニット30を上下方向のみ調整可能なものであったが、この実施形態では、これに水平方向の調整機能を加えており、作業者は、モニタ70を参照しつつ、この調整機能23に対する操作によって、受光カメラ40に対して投光ユニット30を位置調整することとなる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、微小異物検出装置Sをガラス基板W上の異物検出に適用したが、用途はガラス基板等に限定されるものではなく、金属板上の異物検出に適用してもよい。
(2)上記実施形態では、パワースペクトル値の時間的な変化の有無についての判定を、以下の様に行なった。まず、各空間周波数uについて、それぞれパワースペクトル値の平均を算出し、これと、各パワースペクトル値を比較し、その大小に基づいて判定した。しかし、パワースペクトル値の時間的な変化の有無の判定は、少なくとも大きな変化があったときにこれを検出できればいいから、パワースペクトル値の推移、すなわち微分処理等を行なって、変化の割合に基づいて検出してもよい。
また、投光ユニットは、単一波長の光を安定して出射可能なものであればよく、例えば、半導体レーザ、固体レーザ、液体レーザ、気体レーザ等が適用可能である。
(3)上記実施形態5では、両ラインT1、T2の交差点に受光中心スポットCの中心部Pを位置合わせする設定としたが、相互間の位置を目視にて確認できるものであればよい。すなわち、受光像側であれば、受光中心スポットCの中心部Pに変えて、頂点となる部分を位置合わせに使用したり、底辺の部分を位置合わせに使用してもよい。また、表示部側の表示も交差する2ラインT1、T2である必要はなく、基準となるポイントそれ自体を表示する形態であってもよい。
(4)上記実施形態2〜実施形態4では、検出エリア1を受光中心スポットCに重なるような横長なエリアに設定しているが、検出エリア1は少なくとも受光周辺スポットF1、受光周辺スポットF4に重なっていればよく、受光中心スポットCを避けるような設定としてもよい。係る構成とすることで、FFTの対象となる画像データを最小限に抑えることが可能で、処理、ひいてはスキャン速度の高速化を実現できる。
実施形態1に適用された微小異物検出装置の概観構成を示す斜視図 投光ユニットのレーザ光の光軸と、ガラス基板上との関係(上下方向の位置関係)を示す図 検出装置の電気的構成を示すブロック図 スライダの初期位置、並びに終端位置を示す平面図 受光カメラの受光画像(画像データ)を示す図 異物の位置により回折縞の模様が変わる様子を示す図 画像データをFFTした結果(パワースペクトル分布)を示す図 パワースペクトル分布の時間的な推移を示す図 CPUによる異物の判定タイミングを示す図 (A)ガラス基板上に異物があった場合の画像データを示す図 (B)パワースペクトル分布の時間的な推移に変化のあった状態を示す図 パワースペクトル分布の変化パターンを示す図 レーザ光の強度分布を示す図 実施形態2において、検出エリアを2箇所設けたことを示す図 レーザ光の中心と異物の位置関係を示す図 レーザ光の屈折現象を示す図 レーザ光の屈折現象と、回折縞の位置関係を示す図 実施形態3における、異物検出装置の電気的構成を示すブロック図 検出エリア1の受光分布を示す図 実施形態4における、受光像と検出エリアとの位置関係を示す図 実施形態5における、モニタの表示内容を示す図(調整前) モニタの表示内容を示図(調整後) 従来例を示す図
S…微小異物検出装置
D…画像データ取得手段
30…投光ユニット(レーザ照射手段)
40…受光カメラ(撮像手段)
50…コントローラ
51…CPU(検出手段)

Claims (10)

  1. 異物に照射された光の回折現象によって生ずる回折縞を利用して、対象物上の微小な異物を検出する異物検出装置であって、
    前記対象物の両側において光軸が前記対象物の検出面に沿うように対向配置されるレーザ照射手段と前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を受光して受光像の画像データを出力する撮像手段からなる画像データ取得手段と、
    前記レーザ照射手段の光軸と直交する直交方向に、前記画像データ取得手段及び前記対象物のうち一方を移動させ、移動前後の画像データの変化に基づいて前記検出面上の異物の検出を行う検出手段とを備え、
    前記検出手段は、
    前記画像データをフーリエ変換することで、前記移動前後の画像データのパワースペクトル分布をそれぞれ算出する演算手段と、
    前記演算手段によって算出されるパワースペクトル分布の前記移動前後のものを比較して、移動前後のパワースペクトル分布に変化が現れたか否かを検出する変化検出手段とを備え、
    前記レーザ光が前記異物に照射された時に現れる前記回折縞を、前記パワースペクトル分布の変化に基づいて検出することにより、前記検出面上の異物を検出する異物検出装置。
  2. 異物に照射された光の回折現象によって生ずる回折縞を利用して、ガラス基板上の微小な異物を検出する異物検出装置であって、
    前記ガラス基板の両側において光軸が前記ガラス基板の上面に沿うように対向配置されるレーザ照射手段前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を受光して受光像の画像データを出力する撮像手段とからなる画像データ取得手段と、
    前記レーザ照射手段の光軸と直交する直交方向に、前記画像データ取得手段及び前記対象物のうち一方を移動させ、移動前後の前記画像データの変化に基づいて前記ガラス基板上の異物の検出を行う検出手段と、を備え、
    前記検出手段は、
    前記画像データをフーリエ変換することで、前記移動前後の画像データのパワースペクトル分布をそれぞれ算出する演算手段と、
    前記演算手段によって算出されるパワースペクトル分布の前記移動前後のものを比較して、移動前後のパワースペクトル分布に変化が現れたか否かを検出する変化検出手段とを備え、
    前記レーザ光が前記異物に照射された時に現れる前記回折縞を、前記パワースペクトル分布の変化に基づいて検出することにより、前記ガラス基板上の異物を検出する異物検出装置。
  3. 前記検出手段は、前記パワースペクトル分布のうちの、前記移動前後で変化のあった空間周波数帯域に基づいて前記光軸方向における前記異物の位置を判別する位置判別手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異物検出装置。
  4. 前記ガラス基板又は前記対象物を載置するワーク載置台に対して前記光軸と直交する前記直交方向に進退可能に取り付けられ、前記ワーク載置台上の前記ガラス基板又は前記対象物に対して前記画像データ取得手段を前記直交方向に移動させるスライダを備え、
    前記レーザ照射手段によって出射されたレーザ光が、前記撮像手段の撮像面に入光して形成される受光像の中心部分を受光中心スポットと定義したときに、
    前記演算手段によるフーリエ変換が、前記撮像面上の全画像データのうち、前記受光中心スポットの中心部を通り前記スライダの進退方向に長い第1検出エリア内の画像データに対して行なわれることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の異物検出装置。
  5. 前記演算手段によるフーリエ変換が、前記第1検出エリア内の画像データと、前記第1検出エリアの上側に設けられた第2検出エリア内の画像データに対して行われることを特徴とする請求項4に記載の異物検出装置。
  6. 前記レーザ照射手段によって出射されたレーザ光が、前記撮像手段の撮像面に入光したときに、前記受光中心スポットの周辺部に、複数個の受光周辺スポットが点在するような受光像が形成されるものにおいて、
    前記第1検出エリアと前記第2検出エリアは、点在する前記受光周辺スポットに重なるように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の異物検出装置。
  7. 前記受光中心スポットの側方の両側と、上方に前記受光周辺スポットが形成されるものにおいて、
    前記第2検出エリアは前記受光中心スポットの上方に位置する受光周辺スポットに重なり
    前記第1検出エリアは前記受光中心スポットの側方に位置する受光周辺スポットに重なることを特徴とする請求項6に記載の異物検出装置。
  8. 前記フーリエ変換の対象として、前記撮像面上に設定された検出エリアの画像データを抽出するように予め定められるとともに、前記レーザ照射手段から出射されたレーザ光の入光により前記撮像面に形成される前記受光像が前記検出エリアに重なるように、前記レーザ照射手段或いは前記撮像手段の取り付け位置を計測に先立って位置調整するものにおいて、
    前記撮像面に形成される受光像の、少なくとも位置を表示可能な表示部を備えるとともに、同表示部の表示画面上には、前記位置調整を行なうための目印が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の異物検出装置。
  9. 前記レーザ照射手段に、照射されるレーザ光の光量を調整可能な光量調整部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の異物検出装置。
  10. 前記対象物は前記ガラス基板を含む平板状の対象物であり、
    前記レーザ照射手段は、レーザ光を出射するレーザ出射口の中心位置の高さが、ワーク載置台上に置かれた前記平板状の対象物の検出面たる上面とほぼ同じ高さとなるように配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の異物検出装置。
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