JP4700476B2 - 多視点映像合成装置及び多視点映像合成システム - Google Patents

多視点映像合成装置及び多視点映像合成システム Download PDF

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Description

本発明は、例えばスポーツ中継において選手やボール等の動きの映像を視聴者に分かりやすく表現する多視点映像合成装置及び多視点映像合成システムに関する。
従来、この種の装置としては、例えば非特許文献1及び特許文献1に示されたものが知られている。
まず、非特許文献1に示されたものは、カーネギーメロン大学により開発された「EyeVision(登録商標)」と呼ばれるシステムである。このシステムは、複数のテレビカメラをそれぞれ電動雲台に載せて設置し、機械的なパンやチルトの制御により、スポーツの試合のような被写体が動き回る場合においても、多視点映像表現を準リアルタイムで実現するものである。
具体的には、このシステムは、1台のマスターカメラと、複数のスレーブカメラとを備えている。カメラマンが1台のマスターカメラを操作し、注視する被写体が常にカメラ映像の中央に映るよう撮影される。マスターカメラのカメラワークに応じて他の複数のスレーブカメラの視点が注視点で輻輳するよう電動雲台を自動制御することにより、このシステムは、多視点映像表現を実現することができる。米国の放送会社であるCBSは、このシステムを用いて「スーパーボール」のテレビ中継を行った。なお、多視点映像表現とは、被写体の周りに円弧状、直線状、L字状等に配列された複数のカメラからの映像を、注視点を変えないで、カメラの並び順に従って順次切り替えることをいう。
次に、特許文献1に示されたものは、入力されたフレーム画像から映像オブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段と、映像オブジェクトの軌跡画像を生成する軌跡画像生成手段と、軌跡画像とフレーム画像とを合成する画像合成手段とを備え、例えば野球中継においてオブジェクト抽出手段が抽出したボールの軌跡画像を軌跡画像生成手段が生成し、画像合成手段がボールの軌跡画像とフレーム画像とを合成することにより、ボールの変化を視聴者に視覚的に分かりやすく表現することができるようになっている。
伊佐憲一、他4名、「最新スポーツ中継技術 世界初! プロ野球中継におけるEyeVisionTM(アイビジョン)の活用」、放送技術、兼六館出版、2001年11月、pp.96−105 特開2005−123824号公報
しかしながら、非特許文献1に示されたものでは、電動雲台の機械的な動作速度には限界があるため、例えばスポーツ選手やボール等の高速な動きに追従できず、視聴者に臨場感を与えられない場合が生じるという問題があった。
また、特許文献1に示されたものでは、被写体の軌跡画像が2次元で表現されるので、被写体を撮影するアングルによっては被写体の動きが分かりづらい場合があった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたものであり、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間における物体の動きの理解促進を図ることができる多視点映像合成装置及び多視点映像合成システムを提供することを目的とする。
本発明の多視点映像合成装置は、複数のカメラがそれぞれ所定の視点で撮影した被写体の画像から予め定められた移動物体の画像を所定のフレーム毎に検出して前記移動物体の画像座標を取得する画像座標取得手段と、前記移動物体の画像座標を前記複数のカメラに共通な世界座標に変換する世界座標変換手段と、前記世界座標に基づいて前記所定のフレーム毎の前記移動物体の画像を前記複数のカメラ毎に撮影された所定フレームの各画像に合成する画像合成手段と、前記複数のカメラの前記世界座標で定義される注視点を指定する注視点指定手段と、前記画像合成手段によって合成された前記複数のカメラ毎の合成画像上の前記注視点の投影点が画像中心となるように射影変換する射影変換手段と、射影変換された前記複数のカメラ毎の合成画像を生成し、所定のカメラ順に従って各カメラの合成画像を出力する変換画像生成手段とを備えた構成を有している。
この構成により、本発明の多視点映像合成装置は、画像合成手段は、世界座標に基づいて所定のフレーム毎の移動物体の画像を複数のカメラ毎に撮影された所定フレームの各画像に合成するので、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間における物体の動きの理解促進を図ることができる。
この構成により、本発明の多視点映像合成装置は、画像合成手段は、移動物体の画像と注視点を含む所定フレームの各画像とを合成するので、移動物体の移動軌跡を疑似立体的に表現することができ、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間における物体の動きの理解促進を図ることができる。
この構成により、本発明の多視点映像合成装置は、変換画像生成手段は、射影変換された複数のカメラ毎の合成画像を生成するので、所定のカメラ順に従って合成画像を出力することにより、移動物体の移動軌跡を多視点映像の中で疑似立体的に表現することができ、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間における物体の動きの理解促進を図ることができる。
さらに、本発明の多視点映像合成装置は、複数のカメラがそれぞれ所定の視点で撮影した被写体の画像から予め定められた移動物体の画像を所定のフレーム毎に検出して前記移動物体の画像座標を取得する画像座標取得手段と、前記移動物体の画像座標を前記複数のカメラに共通な世界座標に変換する世界座標変換手段と、前記世界座標に基づいて前記所定のフレーム毎の前記移動物体の画像を前記複数のカメラ毎に撮影された所定フレームの各画像に合成する画像合成手段と、前記複数のカメラの前記世界座標で定義される注視点を指定する注視点指定手段と、前記注視点の画像座標に基づいて前記複数のカメラの各視点が前記注視点に向くように前記複数のカメラの動作を制御するカメラ制御手段を備え、前記画像合成手段は、前記注視点を基準として前記移動物体の画像を前記所定フレームの各画像に合成し、所定のカメラ順に従って合成画像を出力する構成を有している。
この構成により、本発明の多視点映像合成装置は、カメラ制御手段は、複数のカメラの視点を注視点に一致させ、画像合成手段は、注視点を基準とした合成画像を所定のカメラ順に従って出力するので、移動物体の移動軌跡を疑似立体的に表現することができ、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間における物体の動きの理解促進を図ることができる。
さらに、本発明の多視点映像合成装置は、前記注視点指定手段は、前記注視点をリアルタイムで指定する構成を有している。
この構成により、本発明の多視点映像合成装置は、複数のカメラが撮影する映像を同時にモニタしながら注視点をリアルタイムで指定することができるので、移動物体の動きを視聴者に分かりやすく表現できる映像を選択して移動物体の合成画像を生成することができる。
本発明の多視点映像合成システムは、多視点映像合成装置と、前記被写体を撮影する複数のカメラと、前記複数のカメラが前記被写体を撮影した映像信号を記録する映像記録装置とを備えた構成を有している。
この構成により、本発明の多視点映像合成システムは、多視点映像合成装置の画像合成手段が、世界座標に基づいて所定のフレーム毎の移動物体の画像を複数のカメラ毎に撮影された所定フレームの各画像に合成するので、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間における物体の動きの理解促進を図ることができる。
本発明は、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間における物体の動きの理解促進を図ることができるという効果を有する多視点映像合成装置及び多視点映像合成システムを提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムの構成について説明する。なお、本実施の形態に係る多視点映像合成システムを、サッカー競技を中継するものに適用する例を挙げて説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る多視点映像合成システム10は、複数のカメラ20(カメラ21〜25を含む。)と、複数のカメラ20が撮影した被写体の映像信号を記録する映像記録装置26と、多視点映像合成装置30とを備えている。
多視点映像合成装置30は、ユーザが操作して情報を入出力するユーザインターフェース部31と、映像記録装置26に記録された映像信号を選択するセレクタ部32と、カメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出部33と、被写体の画像から予め定められた移動物体の画像を検出し、移動物体の画像座標を取得する画像座標取得部34と、移動物体の世界座標を算出する世界座標算出部35と、コンピュータグラフィクス(以下「CG」という。)を合成するCG合成部36と、画像上の注視点を指定する注視点指定部37と、射影変換行列を生成する射影変換行列生成部38と、射影変換された画像を生成する変換画像生成部39とを備えている。
なお、多視点映像合成装置30は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random−Access Memory)等を備え、所定のプログラムに従って動作するようになっている。また、以下の記載において、画像座標取得部34が画像座標を取得する予め定められた移動物体の画像として、サッカー競技におけるボールの画像を例に挙げて説明する。
複数のカメラ20は、例えば図2に示すように配置される。すなわち、複数のカメラ20は、被写体41の周囲に設定された多視点映像表現領域42に対して円弧状に配置される。その結果、カメラ21〜25は、それぞれ、互いに異なる視点から多視点映像表現領域42を含む領域を撮影するようになっている。なお、カメラ21〜25は、各カメラを識別するための固有のカメラ番号をそれぞれ有している。
映像記録装置26は、例えばハードディスクドライブで構成され、例えば図2に示すように配置されたカメラ21〜25がそれぞれ一斉に撮影した被写体の映像信号をカメラ毎に入力し、カメラ番号別に映像信号を記録するようになっている。
また、映像記録装置26は、カメラ21〜25の各々のカメラパラメータを得るために、事前に撮影したキャリブレーションパターンの画像データもカメラ番号別に記録するようになっている。例えば、サッカー競技を対象とする場合、サッカー競技場に描かれたタッチライン、ゴールライン、ハーフウエーライン等は既知の寸法でマーキングされているので、これらのラインをカメラ21〜25の各々で撮影することによりキャリブレーションパターンの画像データがカメラ毎に得られる。
なお、本実施の形態においては、映像記録装置26が、5台のカメラ21〜25から映像信号を入力する構成を例に挙げているが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数台のカメラから映像信号を入力する構成であればよい。
ユーザインターフェース部31は、例えばマウス、キーボード、操作用モニタ等で構成されている。例えば、キーボード操作によりカメラ番号が指定され、マウス操作により注視点の指定が行われるようになっている。操作用モニタは、セレクタ部32、画像座標取得部34、CG合成部36、注視点指定部37及び変換画像生成部39の処理に係る画像を表示することができるようになっている。
セレクタ部32は、ユーザインターフェース部31のキーボード操作により指定されたカメラ番号に基づき、映像記録装置26に記録された映像信号を選択し、選択した映像信号による画像のデータ及び該当するカメラ番号のデータをCG合成部36に出力するようになっている。
カメラパラメータ算出部33は、映像記録装置26に記録された各カメラのキャリブレーションパターンの画像データから各カメラのカメラパラメータを算出し、カメラパラメータ算出部33のメモリ(図示省略)に格納するようになっている。カメラパラメータは、各カメラの位置や向き、焦点距離、回転行列、平行移動ベクトル等のパラメータを含み、複数のカメラ毎に撮影された被写体の画像座標を複数のカメラの全てに共通する世界座標に変換するためのものである。
ここで、画像座標、世界座標及び後述するカメラ座標について説明する。本実施の形態の説明において使用する座標系は、一般的に用いられるピンホールカメラモデルの座標系を適用する。すなわち、図3に示すように、ボール43の座標は、X軸、Y軸及びZ軸による世界座標系と、u軸及びv軸による画像座標系と、x軸、y軸及びz軸によるカメラ座標系とで表される。
図3において、カメラ座標系の原点Ocを以下「カメラ光学主点」と呼び、カメラ光学主点から画像面までの距離Fはカメラの焦点距離を示し、画像面のアスペクト比=aとする。また、X−Y平面(Z=0)はサッカー競技場のグラウンド面とする。
画像座標取得部34は、ある時間区間内における映像信号を映像記録装置26から入力し、少なくとも2台のカメラの映像からボールの画像を検出してボールの画像座標を取得するようになっている。ここで、ある時間区間内における映像信号とは、例えば時刻t1からt2までに撮影された連続する全フレームの映像信号、又は、時刻t1からt2までに撮影された全フレームのうち所定フレーム間隔で選択したフレームの映像信号等をいう。なお、画像座標取得部34は、本発明の画像座標取得手段を構成している。
世界座標算出部35は、画像座標取得部34がボールの画像座標を取得するために用いた少なくとも2台のカメラのカメラパラメータをカメラパラメータ算出部33から受け取り、画像座標取得部34が少なくとも2台のカメラの映像から取得したボールの画像座標に基づいてボールの世界座標を算出するようになっている。なお、世界座標算出部35は、本発明の世界座標変換手段を構成している。
CG合成部36は、世界座標算出部35が算出したある時間区間内における全てのボールの世界座標系の座標点を所定の1フレームの画像に多重的に投影し、投影された画像座標系の座標点にボール画像のCGを合成することによりCG合成画像を生成するようになっている。ここで、所定の1フレームの画像とは、例えば、ある時間区間内における最終フレームの画像をいい、この画像を以下「背景画像」という。なお、CG合成部36は、本発明の画像合成手段を構成している。
注視点指定部37は、CG合成部36からCG合成画像のデータを入力し、ユーザインターフェース部31から注視点を指定するための信号を入力して、CG合成画像における注視点を指定し、指定された注視点の画像座標を求めるようになっている。なお、注視点指定部37は、本発明の注視点指定手段を構成している。
射影変換行列生成部38は、注視点が指定されたCG合成画像の背景画像を撮影したカメラのカメラパラメータをカメラパラメータ算出部33から入力して、注視点指定部37が出力する注視点の画像座標データに基づいて、注視点が全てのカメラ映像の中心になるような射影変換行列を生成するようになっている。なお、射影変換行列生成部38は、本発明の射影変換手段を構成している。
変換画像生成部39は、CG合成部36から、CG合成画像のデータと、そのCG合成画像の背景画像を撮影したカメラのカメラ番号を示すデータとを入力し、射影変換行列生成部38から該当するカメラ番号のカメラの射影変換行列を示す信号を入力して、CG合成画像に射影変換を施した射影変換画像を出力するようになっている。その結果、変換画像生成部39は、カメラの並び順に従って画像を出力することで多視点映像表現を行う映像信号を出力する。なお、変換画像生成部39は、本発明の変換画像生成手段を構成している。
次に、本実施の形態の多視点映像合成システム10の動作について、図1及び図4〜図6を用いて説明する。図4は、本実施の形態の多視点映像合成システム10の各ステップのフローチャートである。図5及び図6は、それぞれ、移動物体の世界座標算出処理及び映像信号入力処理のフローチャートである。
まず、図4に示すように、カメラパラメータ算出部33によって、各カメラのカメラパラメータが算出される(ステップS11)。具体的には、カメラパラメータ算出部33は、映像記録装置26からカメラ21〜25がそれぞれ撮影したキャリブレーション画像のデータを入力し、各カメラのカメラパラメータを算出する。算出した各カメラのカメラパラメータは、カメラパラメータ算出部33のメモリ(図示省略)に格納される。
次いで、カメラ20によって、被写体が撮影され(ステップS12)、撮影された映像信号は、映像記録装置26に記録される(ステップS13)。
続いて、移動物体の世界座標算出処理が実行される(ステップS14)。移動物体の世界座標算出処理は、ボールの世界座標を算出対象として図5に示すように実行される。
まず、ユーザインターフェース部31によって、少なくとも2台のカメラのカメラ番号と、ある時間区間内の対象フレームとが指定され(ステップS31)、カメラ番号及びフレーム番号を示す信号が、ユーザインターフェース部31から画像座標取得部34に出力される。
次いで、画像座標取得部34によって、少なくとも2台のカメラ、例えばカメラ21及び22が撮影した映像信号が映像記録装置26から入力される(ステップS32)。
さらに、画像座標取得部34によって、入力した映像信号に含まれるフレーム画像から移動物体としてのボールの画像が検出され、ボールの画像座標が取得される(ステップS33)。例えばボールの「移動物体」「円形」「白色」という特徴を拘束条件として利用し、フレーム画像からそれらの特徴を併せ持つ点を抽出してボールの画像座標を取得する。以下、画像座標取得部34の動作を具体的に説明する。
まず、移動物体だけを抽出した画像を作成するため、前後それぞれのフレームとの差分画像を作成し、それらの画像で論理積処理を行い、映像上の移動物体領域を抽出する。
次いで、抽出された移動物体にはボール以外の移動物体も含まれている場合があるので、移動物体領域から円形物体を抽出するため、例えば図7(a)に示すようなカーネルを持つ2次元フィルタで移動物体領域を探索する。図7(b)に示すように、ボールのような円形物体はこのフィルタの円形部分に大きくかかり、輪部分にはほとんどかからないが、図7(c)及び(d)に示すように、円形物体以外はフィルタの円形部、輪部それぞれにかかる。このフィルタの特徴を利用し、フィルタの円形部に大きくかかり、輪部にかからない特徴点を円形物体と認識、抽出し、ボール候補領域とする。
最後に、抽出したボール候補領域のうち、周囲がボールと同じ色、例えば白色である領域を抽出するため、カメラ映像において候補領域の色情報を調べ、ボールに最も近い色情報を持つ領域を最終的にボールと認識し、その画像座標を求める。
なお、あるカメラ映像でボールがオクルージョン等で写っていなかった場合は、ボールが写っている可能性がある他のアングルのカメラ映像でボールの認識を試みる。また全てのカメラでボールの認識が不可能であったときは、前後のボールの位置から物体の動きを推測する。
画像座標取得部34は、以上の処理をある時間区間内のフレームで繰り返し、それぞれのフレームにおけるボールの画像座標を求め、ボールの画像座標データを世界座標算出部35に出力する。
引き続き、世界座標算出部35によって、ボールの世界座標が算出される(ステップS34)。
具体的には、世界座標算出部35は、画像座標取得部34から、ある時間区間内におけるボールの画像座標データと、その画像座標を取得するために用いた少なくとも2台のカメラのカメラ番号のデータとを入力する。そして、カメラ番号に該当するカメラのカメラパラメータをカメラパラメータ算出部33から受け取り、ボールの世界座標を以下のように算出する。
まず、世界座標算出部35は、カメラ番号に応じたカメラのカメラパラメータから次式に示す行列を生成する。
ここで、aは画像面のアスペクト比、Fはカメラの焦点距離、(C、C)はカメラ光軸と画像面との交点の座標を示している(図3参照)。
次に、式(1)の行列、ボールの画像座標(u、v)及び世界座標(X、Y、Z)から以下のような関係式を生成する。
ここで、wはカメラの光学主点とボールとの距離、Rは世界座標からカメラ座標に変換するための3行3列からなる回転行列、Tは世界座標からカメラ座標に変換するための平行移動ベクトルを示している。
画像座標取得部34において2つ以上のカメラを用いてボールの画像座標(u、v)が算出されているので、世界座標算出部35は、式(2)を少なくとも2つ生成することができ、これらを連立方程式として未知数である移動物体の(X、Y、Z)を求める。
また、世界座標算出部35は、画像座標取得部34と同様に、以上の処理をある時間区間内のフレームで繰り返し、それぞれのフレームにおけるボールの世界座標を算出し、算出した世界座標のデータをCG合成部36に出力する(ステップS35)。
次いで、CG合成部36によって、それぞれのフレームにおけるボールの世界座標のデータがCG合成部36のメモリ(図示省略)に格納される(ステップS36)。
図4に戻り、続いて、映像信号入力処理が実行される(ステップS15)。この映像信号入力処理は、図6に示すように実行される。
まず、ユーザインターフェース部31によって、カメラ番号及びフレーム番号が指示され(ステップS41)、セレクタ部32によって、映像記録装置26から該当するカメラのフレーム画像が選択される(ステップS42)。ここで選択されるフレーム画像は、移動物体の世界座標算出処理(図5参照)において用いられたある時間区間内のフレームにおけるものである。
次いで、セレクタ部32によって、選択されたカメラのカメラ番号データと、該当するカメラのフレーム画像のデータとがCG合成部36に出力される(ステップS43)。
さらに、CG合成部36によって、カメラ番号データと、該当するカメラのフレーム画像のデータとが画像メモリ(図示省略)に格納される(ステップS44)。
そして、ユーザインターフェース部31によって、カメラ番号が変更されるか否かが判断され(ステップS45)、カメラ番号が変更される場合はステップS41に戻り、カメラ番号が変更されない場合は、映像信号入力処理を終了する。
なお、図4に示された映像信号入力処理は一例であり、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、ユーザインターフェース部31が所定の信号をセレクタ部32に出力した際に、セレクタ部32は、ある時間区間内のフレームの映像信号をカメラ21〜25毎にCG合成部36に出力する構成としてもよい。また、セレクタ部32は、ある時間区間内の最終フレームの映像信号のみをカメラ21〜25毎にCG合成部36に出力する構成としてもよい。また、図3において、映像信号入力処理を例えば移動物体の世界座標算出処理と並行して実行するようにしてもよい。
図4に戻り、引き続き、CG合成部36によって、世界座標算出部35が算出したある時間区間内における全てのボールの世界座標系の座標点が、CG合成部36の画像メモリ(図示省略)に格納された所定の1フレームの画像に多重的に投影され、投影された画像座標系の座標点にボールの画像がCG合成される(ステップS16)。この結果、各カメラが撮影した背景画像にボールの軌跡画像が合成されたCG合成画像が得られる。なお、ここで合成するボールの画像は、実際に撮影されたボールの画像を用いてもよいし、CGで生成したボールを示す画像、例えば白色の円形画像等を用いてもよい。
次いで、注視点指定部37によって、CG合成画像に対して注視点が指定される(ステップS18)。具体的には、注視点指定部37は、CG合成部36からCG合成画像のデータを入力し、ユーザインターフェース部31から注視点を指定するための信号を入力して、CG合成画像上に注視点を指定する。次に、注視点の画像座標を求めて、注視点の画像座標データと、注視点を求めた画像を撮影したカメラのカメラ番号のデータとを射影変換行列生成部38に出力する。
続いて、射影変換行列生成部38によって、注視点指定部37が指定した注視点が全てのカメラ映像の中心となるよう射影変換行列が生成される(ステップS19)。
具体的には、注視点指定部37から取得したカメラ番号から該当するカメラパラメータをカメラパラメータ算出部33より入力し、式(2)を生成して注視点の画像座標と、ユーザが与える注視点の世界座標のZ軸座標値から全てのカメラ映像に共通である注視点の世界座標X軸、Y軸座標値を求める。ここで、Z軸座標値としては、例えばZ=0、又は、ボールの直径をdとしたときZ=d/2等の値を与える。そして、求めた注視点の世界座標から各カメラの光軸が注視点に向いた仮想的なカメラ座標軸を求めていく。
まず、式(3)によってカメラ光学主点位置の世界座標(X、Y、Z)を求め、式(4)によってカメラ光学主点から注視点に向くベクトルEmzを求める。
次に、カメラ座標系のx軸を画面水平方向、y軸を画面垂直方向、z軸を光軸方向とする(図3参照)と、式(5)より、求めたベクトルEmzの単位ベクトルで、カメラ座標のz軸emz及び世界座標のZ軸eの両方に直交するカメラ座標のx軸emxを求める。また、式(6)より、emzとカメラ座標のX軸emxとの外積を求め、カメラ座標のy軸emyを得る。
次に、式(7)より、求めたカメラ座標軸から仮想カメラの回転行列R'を求め、式(8)より全てのカメラの光軸が仮想的にユーザが指定した注視点を向いた射影変換行列Hを生成する。
射影変換行列生成部38は、注視点が変更される度に式(3)〜(8)の処理を行う。射影変換行列生成部38によって生成された射影変換行列Hを含む信号は、射影変換行列生成部38に出力される。
続いて、変換画像生成部39によって、CG合成部36からCG合成画像のデータと、その画像のカメラ番号のデータとが入力され、カメラ番号から該当するカメラの射影変換行列を含む信号が射影変換行列生成部38から取得され、CG合成画像に射影変換が施されて変換画像が生成される(ステップS20)。
そして、変換画像生成部39によって、カメラの並び順に従った画像が出力されることで、ボールの軌跡画像が合成された多視点映像表現が行われる(ステップS21)。
次に、本実施の形態の多視点映像合成システム10を実際に使用して、サッカー競技における多視点映像表現の確認実験を行った例を図8に基づいて説明する。この確認実験では、18台のカメラを使用し、予め定めた多視点映像表現領域に対して円弧状に配置した。
図8(a)〜(c)にそれぞれ示されたフレームaからフレームcまでのフレーム画像は、18台のカメラのうち、カメラ番号1、9及び18のカメラで時刻t1からt3までの時間区間内に撮影したものである。なお、これら3台のカメラ以外のフレーム画像、フレームa−b間及びフレームb−c間の画像の図示は省略している。また、時刻t1からt3までの時間区間内に撮影したフレーム数は10個として以下説明する。
まず、画像座標取得部34は、時刻t1に撮影されたフレームaの画像データから、少なくとも2台のカメラ、例えばカメラ1及びカメラ9が撮影した画像からそれぞれボールの画像座標を取得する。
次いで、世界座標算出部35は、ボールの画像座標を取得するのに用いた少なくとも2台のカメラのカメラパラメータをカメラパラメータ算出部33から入力し、ボールの画像座標とカメラパラメータとから、フレームaにおけるボールの世界座標を算出する。
同様に、フレームb及びcを含む他のフレームにおいても、画像座標取得部34は、各フレームにおけるボールの画像座標を取得し、世界座標算出部35は、各フレームにおけるボールの世界座標を算出する。
続いて、CG合成部36は、世界座標算出部35が算出した時刻t1からt3までの時間区間内における全てのボールの世界座標系の座標点を最終フレームであるフレームcの画像に多重的に投影し、投影された画像座標系の座標点にCGを合成することによりCG合成画像を生成する。
さらに、注視点を指定することにより、射影変換行列生成部38は、注視点が全てのカメラ映像の中心になるような射影変換行列を生成する。
そして、変換画像生成部39は、CG合成部36から、CG合成画像のデータと、そのCG合成画像の背景画像(フレームc)を撮影したカメラのカメラ番号を示すデータとを入力し、射影変換行列生成部38から該当するカメラ番号のカメラの射影変換行列を示す信号を入力してCG合成画像に射影変換が施され、各カメラの画像が滑らかにつながった射影変換画像を出力する。
その結果、変換画像生成部39は、カメラの並び順、すなわちカメラ1〜18の順序に従って、図8(d)に示すような画像を出力することで多視点映像表現を行う映像信号を出力する。
したがって、多視点映像合成システム10は、ボールの軌跡画像を多視点映像表現の中で疑似立体的に表現することができ、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間における物体の動きの理解促進を図ることができる。
以上のように、本実施の形態の多視点映像合成システム10によれば、CG合成部36は、世界座標に基づいて所定のフレーム毎のボールの画像を複数のカメラ毎に撮影された所定フレームの各画像に合成する構成としたので、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間におけるボールの動きの理解促進を図ることができる。
また、本実施の形態の多視点映像合成システム10によれば、注視点指定部37は、複数のカメラの注視点を指定し、CG合成部36は、移動物体の画像と注視点を含む所定フレームの各画像とを合成する構成としたので、移動物体の移動軌跡を疑似立体的に表現することができる。
さらに、本実施の形態の多視点映像合成システム10によれば、射影変換行列生成部38は、CG合成部36によって合成された複数のカメラ毎の合成画像を注視点の画像座標に基づいて射影変換するための射影変換行列を生成し、変換画像生成部39は、射影変換された複数のカメラ毎の合成画像を生成する構成としたので、所定のカメラ順に従って合成画像を出力することにより、ボールの移動軌跡を多視点映像の中で疑似立体的に表現することができる。
さらに、本実施の形態の多視点映像合成システム10によれば、多視点映像合成装置30の処理高速化、例えば画像座標取得部34及び世界座標算出部35等の処理高速化を図ることにより、ボールの軌跡画像を多視点映像表現の中で疑似立体的にリアルタイムで表現することができる。
なお、前述の実施の形態において、多視点映像合成システム10をサッカー競技の中継に適用する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他のスポーツ中継や、移動物体の移動解析等に適用する構成としても同様の効果が得られる。
また、前述の実施の形態において、複数のカメラを円弧状に配置する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、円弧状以外の構成、例えば直線状、L字状等に複数のカメラを配置する構成としても同様の効果が得られる。
また、前述の実施の形態において、カメラのレンズ歪みについての説明は省略したが、カメラのレンズ歪みを考慮する必要がある場合は、従来の既知の手法でカメラのレンズ歪みを補正すればよい。
(第2の実施の形態)
まず、本発明の第2の実施の形態に係る多視点映像合成システムの構成について説明する。
図9に示すように、本実施の形態に係る多視点映像合成システム50は、複数のカメラ60(カメラ61〜65を含む。)と、複数のカメラ60が撮影した被写体の映像信号を記録する映像記録装置66と、多視点映像合成装置70とを備えている。
多視点映像合成装置70は、ユーザが操作して情報を入出力するユーザインターフェース部71と、映像記録装置66に記録された映像信号を選択するセレクタ部72と、カメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出部73と、被写体の画像から予め定められた移動物体の画像を検出し、移動物体の画像座標を取得する画像座標取得部74と、移動物体の世界座標を算出する世界座標算出部75と、CGを合成するCG合成部76と、画像上の注視点を指定する注視点指定部77と、カメラの姿勢や焦点等を制御するカメラ制御部78とを備えている。
なお、多視点映像合成装置70は、例えばCPU、ROM、RAM等を備え、所定のプログラムに従って動作するようになっている。また、本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システム10(図1参照)の構成の説明と重複する説明は省略する。
カメラ61〜65は、電動雲台及びカメラ制御装置(共に図示省略)に接続されている。具体的には、カメラ61〜65は、それぞれ、個別の電動雲台に搭載され、電動雲台は、カメラ制御部78からのカメラ制御信号に基づいて機械的なパン及びチルト等の動作を制御するようになっている。また、カメラ制御装置は、カメラ制御部78からのカメラ制御信号に基づいて、カメラ61〜65に対し、ズーム制御及び合焦制御等を個別に行うものである。
映像記録装置66は、例えばハードディスクドライブで構成され、カメラ61〜65からの映像信号を記録すると共に、記録中の映像信号をセレクタ部72に出力することができるようになっている。なお、本実施の形態においては、映像記録装置66が、5台のカメラ61〜65から映像信号を入力する構成を例に挙げているが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数台のカメラで構成されていればよい。
ユーザインターフェース部71は、例えばマウス、キーボード、操作用モニタ等で構成されている。例えば、キーボード操作によりカメラ番号が指定され、マウス操作により注視点の指定がリアルタイムに行われるようになっている。操作用モニタは、セレクタ部72、画像座標取得部74、CG合成部76及び注視点指定部77の処理に係る画像を表示することができるようになっている。
セレクタ部72は、ユーザインターフェース部71のキーボード操作により指定されたカメラ番号に基づき、該当するカメラが撮影中の映像信号を選択し、ユーザインターフェース部71の操作用モニタに出力できるようになっている。また、セレクタ部72は、ユーザインターフェース部71のキーボード操作により指定されたカメラ番号に基づき、映像記録装置66に記録された映像信号を選択し、選択した映像信号による画像のデータ及び該当するカメラ番号のデータをCG合成部76に出力するようになっている。
カメラパラメータ算出部73は、映像記録装置66に記録されたキャリブレーションパターンの画像データから各カメラのカメラパラメータを算出し、カメラパラメータ算出部73のメモリ(図示省略)に格納するようになっている。
画像座標取得部74は、ある時間区間内における映像信号を映像記録装置66から入力し、少なくとも2台のカメラの映像からボールの画像を検出してボールの画像座標を取得するようになっている。なお、画像座標取得部74は、本発明の画像座標取得手段を構成している。
世界座標算出部75は、画像座標取得部74がボールの画像座標を取得するために用いた少なくとも2台のカメラのカメラパラメータをカメラパラメータ算出部73から受け取り、画像座標取得部74が少なくとも2台のカメラの映像から取得したボールの画像座標に基づいてボールの世界座標を算出するようになっている。なお、世界座標算出部75は、本発明の世界座標変換手段を構成している。
CG合成部76は、世界座標算出部75が算出したある時間区間内における全てのボールの世界座標系の座標点を所定の1フレームの画像に多重的に投影し、投影された画像座標系の座標点にCGを合成することによりCG合成画像を生成するようになっている。なお、CG合成部76は、本発明の画像合成手段を構成している。
注視点指定部77は、ユーザインターフェース部71から注視点を指定するための信号を入力して、指定された注視点の画像座標をリアルタイムに求めるようになっている。なお、注視点指定部77は、本発明の注視点指定手段を構成している。
カメラ制御部78は、注視点指定部77から注視点画像座標及びカメラ番号のデータを入力し、また、カメラパラメータ算出部73から該当するカメラのカメラパラメータを入力して、各カメラの注視点が一致するよう電動雲台の動き、ズーム、焦点距離等の制御を行うためのカメラ制御信号を電動雲台及びカメラ制御装置に出力するようになっている。なお、カメラ制御部78は、本発明のカメラ制御手段を構成している。
次に、本実施の形態の多視点映像合成システム50の動作について、図9及び図10を用いて説明する。図10は、本実施の形態の多視点映像合成システム50の各ステップのフローチャートである。なお、本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システム10の動作の説明と重複する説明は省略する。
まず、図10に示すように、カメラパラメータ算出部73によって、各カメラのカメラパラメータが算出される(ステップS51)。
次いで、カメラ60によって、被写体が撮影され(ステップS52)、撮影された映像信号は、映像記録装置66に記録される(ステップS53)。同時に、撮影された映像信号のうち、ユーザが選択したカメラの映像信号がセレクタ部72を介してユーザインターフェース部71に送られ、該当するカメラの撮影画像がユーザインターフェース部71の操作モニタ(図示省略)に表示される。
続いて、注視点指定部77によって、注視点が変更されるか否かが判断される(ステップS54)。この判断は、ユーザインターフェース部71からの注視点を指定する信号に基づいて実行される。例えば、ユーザインターフェース部71の操作モニタに表示された画像の所定位置をユーザがマウスでクリックした場合、その画像位置が注視点とされる。
ステップS54において、注視点指定部77がユーザインターフェース部71から注視点を指定する信号を受信した場合は、注視点指定部77によって、注視点の画像座標が取得される(ステップS55)。取得された画像座標及びカメラ番号のデータは、カメラ制御部78に出力される。
次いで、カメラ制御部78によって、取得された画像座標及びカメラ番号のデータに基づいて、該当するカメラのカメラパラメータがカメラパラメータ算出部73から取得され、注視点の世界座標が算出されて、その注視点に全カメラの視点が向くようカメラ制御信号が生成され、電動雲台及びカメラ制御装置に出力されてカメラ制御が実行され(ステップS56)、ステップS53に戻る。
一方、ステップS54において、注視点指定部77がユーザインターフェース部71から注視点を指定する信号を受信しなかった場合は、ユーザインターフェース部71によって、多視点映像を制作するか否かが判断される(ステップS57)。
ステップS57において、多視点映像を制作すると判断された場合は、移動物体の世界座標算出処理(図5参照)が実行され(ステップS58)、多視点映像を制作すると判断されなかった場合は、ステップS53に戻る。
続いて、映像信号入力処理(図6参照)が実行され(ステップS59)、CG合成部76によって、CG合成が行われる(ステップS60)。
さらに、CG合成部76によって、CG合成した映像信号がCG合成部76のメモリ(図示省略)に格納され(ステップS61)、カメラの並び順に従った画像が出力されることで、ボールの軌跡画像が合成された多視点映像表現が行われる(ステップS62)。
以上のように、本実施の形態の多視点映像合成システム50によれば、注視点指定部77は、リアルタイムで注視点を指定し、カメラ制御部78は、注視点の画像座標に基づいて各カメラの動作を制御して複数のカメラの視点を注視点に一致させ、CG合成部76は、注視点を基準とした合成画像を所定のカメラ順に従って出力する構成としたので、移動物体の移動軌跡を疑似立体的に表現することができ、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間における物体の動きの理解促進を図ることができる。
また、本実施の形態の多視点映像合成システム50によれば、注視点指定部77は、リアルタイムで注視点を指定する構成としたので、複数のカメラが撮影する映像を同時にモニタしながら注視点を指定することができ、移動物体の動きを視聴者に分かりやすく表現できる映像を選択して移動物体の合成画像を生成することができる。
以上のように、本発明に係る多視点映像合成システムは、従来のものよりも、より高い臨場感を視聴者に与え、3次元空間における物体の動きの理解促進を図ることができるという効果を有し、スポーツ中継において選手やボール等の動きの映像を視聴者に分かりやすく表現する多視点映像合成装置及び多視点映像合成システム等として有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムのブロック図 本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムにおいて、各カメラが円弧状に配置された例を示す図 本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムの説明において用いた座標系の説明図 本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムの各ステップのフローチャート 本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムにおける移動物体の世界座標算出処理のフローチャート 本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムにおける映像信号入力処理のフローチャート (a)本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムにおける移動物体領域を探索するためのフィルタを示す図 (b)本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムにおいて、フィルタの円形部に円形物体が含まれた状態を示す図 (c)本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムにおいて、フィルタに四角形の物体が重なった状態を示す図 (d)本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムにおいて、フィルタに三角形の物体が重なった状態を示す図 (a)本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムの多視点映像表現の確認実験におけるフレームaの画像を示す図 (b)本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムの多視点映像表現の確認実験におけるフレームbの画像を示す図 (c)本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムの多視点映像表現の確認実験におけるフレームcの画像を示す図 (d)本発明の第1の実施の形態に係る多視点映像合成システムの多視点映像表現の確認実験におけるボールの移動軌跡の合成画像を示す図 本発明の第2の実施の形態に係る多視点映像合成システムのブロック図 本発明の第2の実施の形態に係る多視点映像合成システムの各ステップのフローチャート
符号の説明
10、50 多視点映像合成システム
20(21〜25)、60(61〜65) 複数のカメラ
26、66 映像記録装置
30、70 多視点映像合成装置
31、71 ユーザインターフェース部
32、72 セレクタ部
33、73 カメラパラメータ算出部
34、74 画像座標取得部(画像座標取得手段)
35、75 世界座標算出部(世界座標変換手段)
36 CG合成部(画像合成手段)
37、77 注視点指定部(注視点指定手段)
38 射影変換行列生成部(射影変換手段)
39 変換画像生成部(変換画像生成手段)
41 被写体
42 多視点映像表現領域
43 ボール
76 CG合成部(画像合成手段)
78 カメラ制御部(カメラ制御手段)

Claims (4)

  1. 複数のカメラがそれぞれ所定の視点で撮影した被写体の画像から予め定められた移動物体の画像を所定のフレーム毎に検出して前記移動物体の画像座標を取得する画像座標取得手段と、前記移動物体の画像座標を前記複数のカメラに共通な世界座標に変換する世界座標変換手段と、前記世界座標に基づいて前記所定のフレーム毎の前記移動物体の画像を前記複数のカメラ毎に撮影された所定フレームの各画像に合成する画像合成手段と、前記複数のカメラの前記世界座標で定義される注視点を指定する注視点指定手段と、前記画像合成手段によって合成された前記複数のカメラ毎の合成画像上の前記注視点の投影点が画像中心となるように射影変換する射影変換手段と、射影変換された前記複数のカメラ毎の合成画像を生成し、所定のカメラ順に従って各カメラの合成画像を出力する変換画像生成手段とを備えたことを特徴とする多視点映像合成装置。
  2. 複数のカメラがそれぞれ所定の視点で撮影した被写体の画像から予め定められた移動物体の画像を所定のフレーム毎に検出して前記移動物体の画像座標を取得する画像座標取得手段と、前記移動物体の画像座標を前記複数のカメラに共通な世界座標に変換する世界座標変換手段と、前記世界座標に基づいて前記所定のフレーム毎の前記移動物体の画像を前記複数のカメラ毎に撮影された所定フレームの各画像に合成する画像合成手段と、前記複数のカメラの前記世界座標で定義される注視点を指定する注視点指定手段と、前記注視点の画像座標に基づいて前記複数のカメラの各視点が前記注視点に向くように前記複数のカメラの動作を制御するカメラ制御手段とを備え、
    前記画像合成手段は、前記注視点を基準として前記移動物体の画像を前記所定フレームの各画像に合成し、所定のカメラ順に従って合成画像を出力することを特徴とする多視点映像合成装置。
  3. 前記注視点指定手段は、前記注視点をリアルタイムで指定することを特徴とする請求項2に記載の多視点映像合成装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の多視点映像合成装置と、前記被写体を撮影する複数のカメラと、前記複数のカメラが前記被写体を撮影した映像信号を記録する映像記録装置とを備えたことを特徴とする多視点映像合成システム。
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