JP2017163245A - 多視点映像生成システム、多視点映像生成装置およびそのプログラム - Google Patents

多視点映像生成システム、多視点映像生成装置およびそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】多視点カメラで撮影された映像から、注視点の指定と多視点映像の仮想的なカメラワークとを3次元空間上で指定して、多視点映像を生成することが可能な多視点映像生成システムを提供する。【解決手段】多視点映像生成システム1は、注視点Pを先端部で指し示す指示棒223bを備えた模型カメラ22を、多視点カメラ10の配置をモデル化したモデル空間SVの任意の3次元位置に自在に配置するカメラワーク指定装置20と、先端部を操作者Mが指定した注視点Pの位置に固定して、模型カメラ22の可動範囲を多視点カメラ10の配置に対応する範囲に制御するとともに、多視点カメラ10で撮影された映像から、注視点Pに対応する位置を中心として、模型カメラ22の動きをカメラワークとする多視点映像を生成する多視点映像生成装置30と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、多視点カメラで撮影された複数の映像から、仮想的なカメラワークの映像を生成する多視点映像生成システム、多視点映像生成装置およびそのプログラムに関する。
映像制作において、撮影シーンを多面的に見せることに対するニーズは非常に高い。例えば、スポーツ中継においては、日常的に複数のカメラを用いて中継を行っている。これは、的確にスポーツシーンを切り取って映像化するためである。
そして、近年では、被写体を囲むように水平でほぼ均等にカメラを配置し、同時刻における多視点の映像を取得して、被写体を多面的に見せる手法が知られている。
このような複数のカメラで撮影した映像から同時刻の多面的な映像を生成する手法は、一般的にバレットタイムと呼ばれている。また、この手法は、スポーツ映像の演出にとどまらず、映画、ドラマ等の制作においても、出演者や対象物の位置関係、表情等を、時間を止めた上で見せることで、その瞬間に対して視聴者に強い印象を与える演出にも用いられている。
このバレットタイムのような多視点映像の演出は、被写体や注視点が各カメラでつじつまが合った状態(例えば、すべてのカメラが空間的に同一点を画像中心に捉えた状態)で撮影する必要がある。しかし、実際には、注視点を固定し、複数のカメラがその注視点を中心に撮影する場合を除き、バレットタイムのような演出映像を生成することは困難である。
そこで、多視点カメラの注視点の方向をほぼ揃えることができる姿勢制御可能な雲台に搭載した各カメラの映像内で注視点を指定し、多視点カメラの各映像を、その注視点が画像中心となるように射影変換することで、多視点映像を生成する手法が開示されている(特許文献1参照)
この手法によって、例えば、スポーツ中継において、あるプレイで各カメラが被写体の注視点を画像中心に捉えていない場合でも、同時刻に撮影された複数のカメラの映像に対して注視点を画像中心となるように射影変換し、離散的、または、補間映像を生成して連続的に切り替えることで、プレイの内容を多面的に提示することを可能にしている。
なお、補間映像を生成する手法としては、例えば、画素パッチのフレーム間の移動を推定して、フレーム間の内挿処理を行う手法が知られている(非特許文献1参照)。
特開2014−27528号公報
大久保英彦,三ッ峰秀樹,「画素パッチのフレーム間移動推定を利用した映像フレーム内挿手法の検討」,一般社団法人映像情報メディア学会,映像情報メディア学会年次大会講演予稿集(2014),17−6,2014年9月1日
前記したように、特許文献1の手法(以下、従来手法)は、多視点カメラの各映像で注視点を指定し、その注視点が映像の中心となるように各カメラの撮影映像を変換するため、スポーツ映像のように、常に注視点をカメラ映像の中心に捉えることが困難な場合であっても、注視点を中心とした多視点映像を生成することができる。
しかし、従来手法は、注視点が、複数のカメラで遮蔽されることなく映っていることが必要となる。また、従来手法は、例えば、2人の人物の間に相当する空間上の点を注視点としたい場合、各カメラの映像には、注視点の対象となる目標物がないため、注視点を指定することができない。
また、従来手法は、注視点を指定するために、個々のカメラ映像ごとに注視点を指定する必要があるため、カメラの数が多くなった場合、対応する注視点を特定して指定するために時間がかかってしまう。
また、従来手法は、映像上でそれぞれのカメラにおける対応した注視点を画面上でのみ指定するため、実際に配置されている各カメラとの3次元的な位置に基づく被写体の空間的配置関係のイメージが掴みにくく、所望の演出を実現した多視点映像を生成することが困難である。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、複数のカメラで撮影された映像から、注視点の指定と多視点映像の仮想的なカメラワークとを3次元空間上で直感的に指定して、所望の多視点映像を生成することが可能な多視点映像生成システム、多視点映像生成装置およびそのプログラムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る多視点映像生成システムは、実カメラ空間の多視点カメラで撮影された映像から、前記多視点カメラの配置をモデル化したモデル空間において操作者が操作した模型カメラのカメラワークに応じた多視点映像を生成する多視点映像生成システムであって、カメラワーク指定装置と、多視点映像生成装置と、を備える構成とした。
かかる構成において、多視点映像生成システムは、操作者の注視点を指し示す伸縮自在の指示棒を備えた模型カメラをモデル空間上の所定の可動範囲で動作させるカメラワーク指定装置をモデル空間に配置する。
この模型カメラの指示棒の先端部によって、モデル空間において注視点の位置を指定することが可能になる。また、模型カメラの動きによって、実空間上では実現できない仮想的なカメラワークを行うことが可能になる。
そして、多視点映像生成システムは、多視点映像生成装置によって、モデル空間上で操作者が指定した注視点の位置に指示棒の先端部を固定して、所定の可動範囲として、模型カメラの可動範囲を多視点カメラの配置に対応する範囲に制御する。これにより、多視点映像生成システムは、注視点の方向に模型カメラの指示棒を向けて、所定の可動範囲である実空間上の多視点カメラの各カメラの位置を含んだ線上または面上であたかも動作するように、模型カメラをモデル空間上で動作させることができる。
また、多視点映像生成システムは、多視点映像生成装置によって、多視点カメラで撮影された映像から、模型カメラによって指定した注視点に対応する実カメラ空間上の位置を実際の注視点として、操作者が操作した模型カメラのカメラワークに対応する多視点映像を生成する。これにより、操作者がモデル空間上で操作した模型カメラの動きに対応する多視点映像を生成することができる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る多視点映像生成装置は、注視点を先端部で指し示す伸縮自在の指示棒を備えた模型カメラを多視点カメラの配置をモデル化したモデル空間上の所定の可動範囲で動作するように制御されるカメラワーク指定装置を用いて、前記模型カメラのカメラワークに応じた多視点映像を生成する多視点映像生成装置であって、模型カメラ位置制御手段と、注視点位置制御手段と、映像生成手段と、を備える構成とした。
かかる構成において、多視点映像生成装置は、模型カメラ位置制御手段によって、多視点カメラの配置に対応するモデル空間における模型カメラの可動範囲を示す形状データに基づいて、模型カメラの位置をその可動範囲内に補正する。これにより、多視点映像生成装置は、操作者に対して、模型カメラの位置を可動範囲内で動作するように力覚フィードバックをかけることができる。
また、多視点映像生成装置は、注視点位置制御手段によって、模型カメラの先端部が注視点の位置を保持するように、模型カメラの姿勢および指示棒の長さを補正する。これにより、多視点映像生成装置は、注視点の位置を保持しつつ、操作者が模型カメラによってカメラワークを行うことができる。
そして、多視点映像生成装置は、映像生成手段によって、多視点カメラの各映像の指定された時刻におけるフレーム画像から注視点を中心とする画像を抽出し、カメラワークに基づいた多視点映像を生成する。
これにより、操作者が模型カメラを操作したカメラワークに応じた多視点画像が生成されることになる。
なお、本発明に係る多視点映像生成装置は、コンピュータを、模型カメラ位置制御手段、注視点位置制御手段、映像生成手段として機能させるための多視点映像生成プログラムで動作させることができる。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
本発明によれば、注視点位置を任意の位置に設定することができる。このとき、本発明は、モデル空間上の3次元空間で注視点を指定できるため、従来のような2次元平面で注視点を指定することなく、直感的に注視点の位置を指定することができる。
また、本発明によれば、多視点カメラに対応した可動範囲で模型カメラを動作可能とすることができる。これにより、本発明は、操作者が模型カメラを用いて動作可能な範囲で直感的な操作でカメラワークを決定することができる。
本発明の実施形態に係る多視点映像生成システムの全体構成を示す構成図である。 注視点と多視点映像との関係を示す図であって、(a)は実カメラ空間における注視点の位置を示す図、(b)は多視点映像の例を示す図である。 多視点カメラを配置した実カメラ空間の例を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図である。 模型カメラの構成例を示す図であって、(a)は側面図、(b)は平面図である。 本発明の実施形態に係る多視点映像生成装置の構成を示すブロック構成図である。 模型カメラを操作するモデル空間の例を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。 形状データの例を示す図であって、(a)は平面図、(b)はX−X断面図、(c)はY−Y断面図、(d)は斜視図である。 本発明の実施形態に係る多視点映像生成システムの動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る模型カメラの例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る多視点映像生成装置の構成を示すブロック構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
〔多視点映像生成システムの構成〕
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る多視点映像生成システム1の構成について説明する。
多視点映像生成システム1は、多視点カメラ10の撮影空間(実カメラ空間S)と模型によりモデル化した3次元空間(モデル空間S)とを予め定めた関係で対応させ、3次元空間(モデル空間S)において操作者Mが模型カメラ22を移動させることで、模型カメラ22の動き(カメラワーク)に応じた実カメラ空間Sの多視点映像を生成する。
ここで、模型カメラ22は、実カメラ空間Sにおけるカメラ位置とその撮影方向を、モデル空間S上で示すための模型である。
実カメラ空間Sとモデル空間Sとは、対応する予め定めた位置を座標原点とする座標空間である。また、モデル空間Sは、実カメラ空間Sを予め定めた縮尺でモデル化した空間であって、操作者Mが模型カメラ22を操作する空間である。例えば、実カメラ空間Sでサッカーフィールドを撮影する場合、モデル空間Sに仮想的なサッカーフィールドFの図面を配置しておく。
なお、実カメラ空間Sの座標系(X)と、モデル空間Sの座標系(X)とは、予め対応付けておく。
また、多視点映像生成システム1は、模型カメラ22がモデル空間Sで予め定めた注視点Pを向くように制御する。
このように、多視点映像生成システム1は、モデル空間S上において、模型カメラ22を注視点Pに向けた操作者Mによるカメラワークを特定し、対応する実カメラ空間S上の仮想的なカメラワークによる多視点映像を生成する。
例えば、図1に示したモデル空間S上の注視点Pが、図2(a)に示す実カメラ空間S上の注視点Pに対応する場合、多視点映像生成システム1は、模型カメラ22のカメラワークに応じて、図2(b)に示すように、注視点Pを中心とする同一時刻の多視点映像を生成する。
以下、多視点映像生成システム1の各構成について説明する。
多視点映像生成システム1は、多視点カメラ10と、カメラワーク指定装置20と、多視点映像生成装置30と、で構成される。
多視点カメラ10は、異なる位置(視点位置)に配置された複数のカメラ11,11,…,11で構成され、実カメラ空間Sを撮影する。
この多視点カメラ10は、多視点映像を生成する素材となる映像を撮影するため、各カメラ11は、水平方向または垂直方向、あるいは、2次元的におおむね均等に配置してもよく、円弧上、球面上等の曲線上、曲面上に配置してもよい。また、各カメラ11は、生成される多視点映像の解像度よりも高い解像度で撮影可能なカメラであってもよい。
また、各カメラ11は、実カメラ空間S上で少なくとも多視点映像の注視点となる位置を含んで撮影することとする。
すなわち、多視点映像を生成する対象となる被写体が予め定まっている場合、カメラ11は、その特定の対象を中心として撮影することとする。例えば、野球のピッチャーの投球フォームを解析するため、投球フォームの一場面を多視点映像として生成する場合、各カメラ11は、ピッチャーを撮影する種々の方向に配置され、ピッチャーマウンド上の所定位置を注視点とし、当該注視点を中心に撮影する。
また、多視点映像を生成する対象となる被写体が予め定まっていない場合、カメラ11は、少なくとも注視点となり得る範囲を含んだ映像を撮影する。例えば、サッカーのフィールド上の選手の多視点映像を生成する場合、各カメラ11は、サッカーのフィールド全体を撮影する。
図3には、一例として、サッカーフィールドFを撮影する例を示す。
多視点カメラ10は、例えば、図3(a),(b)に示すように、サッカーフィールドFのサイドラインに沿って、水平方向に6台のカメラ11と、垂直方向に4台のカメラ11とで計24台を配置して、すべてのカメラ11がサッカーフィールドF全体を撮影する。
多視点カメラ10は、カメラ11で撮影される映像と、実カメラ空間Sの予め定めた座標系におけるカメラ11の位置および姿勢(光軸の向き)とを、多視点映像生成装置30に出力する。
カメラワーク指定装置20は、モデル空間Sで、模型カメラ22の位置、姿勢および注視点を指定する。多視点映像生成装置30は、後記するように、模型カメラ22をモデル空間S上の所定の可動範囲内で動作するようにカメラワーク指定装置20を制御する。カメラワーク指定装置20は、模型カメラ位置指定装置21と、模型カメラ22と、を備える。
模型カメラ位置指定装置21は、予め定めた3次元空間(モデル空間S)上で、模型カメラ22の3次元位置(座標位置)を指定する。この模型カメラ位置指定装置21は、例えば、複数の駆動部(回転駆動部)211,212,213を備え、模型カメラ位置指定装置21の先端部に備えた模型カメラ22を操作者Mが移動させて模型カメラ22の位置を指定する。なお、模型カメラ位置指定装置21は、例えば天井等の固定部材に上部を固定しておく。
この模型カメラ位置指定装置21は、駆動部211,212,213の駆動量(ここでは、回転角)を、制御データとして、多視点映像生成装置30に出力する。
また、模型カメラ位置指定装置21は、多視点映像生成装置30から、制御データとして、駆動部211,212,213に対する駆動量を取得し、取得した駆動量で駆動部211,212,213を駆動する。
この多視点映像生成装置30から取得した駆動量は、操作者Mの模型カメラ22の位置操作に対する力覚フィードバックとして模型カメラ22の移動範囲に制限を与える。なお、模型カメラ22の移動範囲は、多視点カメラ10のカメラ11,11,…,11の配置で特定される範囲である。この模型カメラ22の移動範囲については、後記する多視点映像生成装置30の説明において説明する。
模型カメラ22は、模型カメラ位置指定装置21の先端部に備え、実カメラ空間Sとモデル空間Sとの関係から、実カメラ空間S上のカメラ11の位置を間接的に取得する。
この模型カメラ22は、モデル空間S上で、予め定めた注視点Pを向くように姿勢を制御する。模型カメラ22は、模型カメラ22の位置に対して、多視点映像生成装置30から、駆動部(221,222,223)の駆動量を取得し、注視点Pの位置を保持しながら、注視点Pの方向を向くように姿勢を制御する。すなわち、模型カメラ22は、操作者Mの操作による位置の移動に連動し、注視点Pを向くように姿勢を制御する。
ここで、図4を参照(適宜図1参照)して、模型カメラ22の構成例について説明する。
図4に示すように、模型カメラ22は、本体部220と、回転駆動部221,222と、伸縮駆動部223と、注視点登録部224と、フレーム時刻指定部225と、ズーム値指定部226と、登録指示部227と、を備える。
本体部220は、模型カメラ22の本体である。本体部220の中心Cの位置を、模型カメラ22の位置(視点位置)とする。
回転駆動部221は、模型カメラ位置指定装置21と模型カメラ22とを連接する軸を基準に、模型カメラ22を回転駆動する。例えば、回転駆動部221は、歯車、チェーン等で、多視点映像生成装置30からの駆動量の指示に応じて、模型カメラ22を回転する。これにより、回転駆動部221は、模型カメラ22のパン角を制御する。
回転駆動部222は、模型カメラ22の中心Cを通る水平軸を基準に、模型カメラ22を回転駆動する。例えば、回転駆動部221は、歯車、チェーン等で、多視点映像生成装置30からの駆動量の指示に応じて、模型カメラ22を回転する。これにより、回転駆動部221は、模型カメラ22のチルト角を制御する。
伸縮駆動部223は、先端部に注視点指示部223aを配置した、模型カメラ22の仮想の光軸を示す指示棒223bを伸張駆動し、注視点Pの位置を指し示す注視点指示部223aを固定する。例えば、伸縮駆動部223は、モータ駆動による1軸ステージ等によって、多視点映像生成装置30からの駆動量の指示に応じて、指示棒223bを伸縮する。
このように、多視点映像生成装置30が回転駆動部221,222および伸縮駆動部223を駆動制御することで、模型カメラ22は、注視点指示部223aを注視点Pに固定し、注視点Pを向くように姿勢を制御する。
注視点登録部224は、注視点Pの位置、すなわち、注視点指示部223aの位置を登録する。例えば、注視点登録部224は、スイッチで構成してもよい。この注視点登録部224は、注視点P(注視点指示部223a)の位置を登録する指示を多視点映像生成装置30に通知することで、それ以降、多視点映像生成装置30が、注視点P(注視点指示部223a)の位置を固定するように、回転駆動部221,222および伸縮駆動部223を制御する。
一方、注視点登録部224は、注視点P(注視点指示部223a)の位置を解除する指示を多視点映像生成装置30に通知する。これにより、それ以降、多視点映像生成装置30は、模型カメラ22の姿勢や、注視点指示部223aの位置の制御を中止する。
これにより、操作者Mが、所望の注視点Pを指定して、模型カメラ22を注視点Pに向けた状態で、パン、チルト等のカメラワークを行う。
フレーム時刻指定部225は、回転量を入力する回転機構であって、例えば、一般的なジョグシャトルである。フレーム時刻指定部225は、多視点カメラ10で撮影された映像のフレームを探索し、指定時間の変位をジョグシャトルの回転量によって入力する。そして、フレーム時刻指定部225は、時計回りまたは反時計回りの回転量を検出し、多視点映像生成装置30に登録操作指示として検出した回転量を出力する。
これにより、多視点映像生成装置30は、操作者Mが、多視点映像を生成する時刻のフレームを探索することができる。
ズーム値指定部226は、模型カメラ22の光軸方向の前後のスライド量を入力するためのスライド機構である。ズーム値指定部226は、模型カメラ22の光軸方向の前後にスライドさせたスライド量をズーム値として検出する。そして、ズーム値指定部226は、登録操作指示として、検出したスライド量を多視点映像生成装置30に出力する。
これにより、多視点映像生成装置30は、多視点映像を生成する際のズーム値を取得できる。
登録指示部227は、模型カメラ22の動き(カメラワーク)の登録を、多視点映像生成装置30に指示する。例えば、登録指示部227は、スイッチで構成してもよい。この登録指示部227は、カメラワークの登録開始を登録操作指示として、例えば、押下(プレス)された段階で、多視点映像生成装置30に出力する。また、この登録指示部227は、カメラワークの登録終了を登録操作指示として、解放(リリース)された段階で、多視点映像生成装置30に出力する。
なお、カメラワーク指定装置20と多視点映像生成装置30とは、各構成において図示を省略した信号線で連結され、相互に各信号(データ、指示等)を送受する。
以上説明したように、カメラワーク指定装置20は、操作者Mが、模型カメラ22の位置を3次元空間で視覚的に確認できる。
また、カメラワーク指定装置20は、被写体が存在せず、従来、注視点を指定することができなかった点においても、注視点を指定できる。
なお、模型カメラ22のフレーム時刻指定部225およびズーム値指定部226は、操作者Mが、一連の操作において、フレーム時刻やズーム値を指定することができ、操作性を高めることができる。
図1に戻って、多視点映像生成システム1の構成について説明を続ける。
多視点映像生成装置30は、操作者Mが、モデル空間Sで操作した模型カメラ22の操作(カメラワーク)に応じて、多視点カメラ10の各カメラ11が撮影した映像から、多視点映像を生成する。
この多視点映像生成装置30は、模型カメラ22の操作時において、カメラワーク指定装置20から、模型カメラ22の位置を制御する各駆動部(211,212,213)の変位データを入力し、模型カメラ22の位置を検出する。そして、多視点映像生成装置30は、模型カメラ22を所定の可動範囲内で制御する。
また、多視点映像生成装置30は、模型カメラ22の操作時において、注視点の位置を保持し、保持した注視点の位置に基づいて、模型カメラ22の各駆動部(221,222,223)を制御する。
これにより、操作者Mが模型カメラ22を所定の移動範囲を超えて動作した場合、または、模型カメラ22を異なる注視点の方向に向けようとした場合には、操作者Mに力覚フィードバックを与える。
次に、図5を参照(適宜図1参照)して、多視点映像生成装置30の構成例について説明する
図5に示すように、多視点映像生成装置30は、記憶部Aと制御部Bとを備える。
記憶部Aは、多視点映像生成装置30の動作において必要となる種々のデータを記憶するもので、ハードディスク、半導体メモリ等の一般的な記憶媒体で構成できる。記憶部Aは、形状データ31と、カメラワークデータ31と、多視点カメラ映像31と、多視点カメラ位置・姿勢データ31と、多視点映像31と、を記憶する。
形状データ31は、模型カメラ22が動作可能な可動範囲を形状で表した3次元空間(モデル空間S)上のデータである。
図6に示すように、この可動範囲は、例えば、多視点カメラ10のカメラ11,11,…,11を、モデル空間S上に、縮尺に応じて仮想的に配置したときのカメラ11v,11v,…,11vの位置を含む最大平面領域とする。
図6(a),(b)に示すように、形状データ31は、可動範囲Rの形状である長方形の面データとする。
なお、ここでは、形状データ31を長方形の面データとしている。例えば、多視点カメラ10のカメラ11を直線状に配置する場合は、形状データ31を直線(線分データ)として定義してもよい。また、多視点カメラ10のカメラ11を、曲線上や曲面上に配置する場合は、形状データ31を曲線や曲面を表すデータとして定義してもよい。
このように、形状データ31を曲線や曲面で定義する場合、予めカメラ11の位置に対応するモデル空間S上のカメラ11vの3次元の位置から、例えば、非一様有理Bスプライン(Non-Uniform Rational Basis Spline:NURBS)によって求めておけばよい。
この形状データ31が示す形状は、操作者Mに対して、モデル空間Sにおける多視点カメラ10のカメラ11,11,…,11の位置を知覚させる形状が好ましい。
図7に示すように、例えば、形状データ31が示す形状は、カメラ11の位置に対応する位置に半球状のくぼみ(凹部)を持たせる形状としてもよい。
これにより、操作者Mは、例えば、カメラワークにおいて、実カメラの位置に対応する位置で操作を止めることで、カメラワークにより多視点映像の演出後と、実際のカメラ11への切り替わりを、視覚的に違和感なく行うことができる。
なお、この半球状のくぼみは、実カメラの位置を力覚フィードバックにより操作者Mに知覚させるものであればよく、例えば、半球状の凸形状であってもよい。
この形状データ31は、制御部Bの模型カメラ位置制御手段32によって、模型カメラ22の可動範囲を制御する際に参照される。
カメラワークデータ31は、模型カメラ22を動作させたときの模型カメラ22の位置と姿勢とを時系列に記憶したデータである。
制御部Bのカメラワーク登録手段34は、このカメラワークデータ31を登録する。登録されたカメラワークデータ31は、映像生成手段35によって参照できる。
多視点カメラ映像31は、実カメラ空間Sの多視点カメラ10で撮影された個々のカメラ11の映像である。多視点カメラ映像31は、カメラ11ごとにフレーム単位でタイムコードを対応付ける。
制御部Bの映像生成手段35は、多視点映像を生成する際に多視点カメラ映像31を参照する。
多視点カメラ位置・姿勢データ31は、実カメラ空間Sの多視点カメラ10が撮影した個々のカメラ11の位置および姿勢(パン角、チルト角)を示すデータである。この多視点カメラ位置・姿勢データ31は、予め強校正によって、個々のカメラ11の位置および姿勢を決定したものであり既知の手法を用いることができる。例えば、加納正規らの「現場設置を考慮した可動式多視点カメラの校正手法」(2015年映像情報メディア学会年次大会講演予稿集24A−2)等を用いてもよい。
多視点映像31は、モデル空間S上の模型カメラ22のカメラワークに対応した多視点カメラ10の映像である。
この多視点映像31は、制御部Bの映像生成手段35が生成する。そして、映像再生手段36が多視点映像31を参照して映像を再生する。
ここでは、視点映像生成装置30内部の記憶部Aは、各種の映像、各種のデータを記憶しているが、映像ごと、あるいは、データごとに個別の記憶部を設け記憶してもよいし、外部の記憶装置に記憶してもよい。
制御部Bは、多視点映像生成装置30の内部動作を制御する。制御部Bは、模型カメラ位置制御手段32と、注視点位置制御手段33と、カメラワーク登録手段34と、映像生成手段35と、映像再生手段36と、を備える。
模型カメラ位置制御手段32は、操作者Mが模型カメラ22を操作する際に、模型カメラ22をモデル空間S上の所定範囲内に存在するように、模型カメラ22の位置を補正する。模型カメラ位置制御手段32は、位置算出手段321と、位置補正手段322と、を備える。
位置算出手段321は、模型カメラ22の位置を特定する模型カメラ位置指定装置21から入力される駆動部(211,212,213)の変位データから、模型カメラ22の位置を逐次算出する。
位置算出手段321は、模型カメラ位置指定装置21の駆動部(211,212,213)の変位データである回転角を取得し、模型カメラ22のモデル空間S上の位置を算出する。なお、模型カメラ位置指定装置21の各駆動部の回転中心間の距離や、模型カメラ22の初期位置は、予め設定しておく。
位置算出手段321は、算出した模型カメラ22の位置を位置補正手段322に出力する。
位置補正手段322は、模型カメラ22の位置を、モデル空間S上の所定範囲内である形状データ31で特定される範囲内に補正する。
位置補正手段322は、位置算出手段321で逐次算出される模型カメラ22の位置が形状データ31で特定される範囲から外れているか否かを判定する。そして、位置補正手段322は、その範囲内に模型カメラ22の位置に補正するための模型カメラ位置指定装置21の駆動部(211,212,213)の駆動量(位置補正駆動量)を算出する。
位置補正手段322は、算出した位置補正駆動量を、模型カメラ位置指定装置21に出力する。次に、位置補正手段322は、補正後の模型カメラ22の位置を、注視点位置制御手段33およびカメラワーク登録手段34に出力する。
これにより、模型カメラ位置制御手段32は、操作者Mの模型カメラ22の位置操作に対して、逐次、力覚フィードバックを行うことができる。
注視点位置制御手段33は、操作者Mが模型カメラ22を操作する際に、模型カメラ22の注視点指示部223a(図4)を、モデル空間S上で登録されている注視点の位置に固定する。このために、注視点位置制御手段33は、模型カメラ22の姿勢と、模型カメラ22の指示棒223b(図4)による注視点までの距離を補正する制御を行う。注視点位置制御手段33は、注視点登録手段331と、姿勢補正手段332と、伸縮補正手段333と、を備える。
注視点登録手段331は、モデル空間S上における注視点の位置を登録または解除する。注視点登録手段331は、模型カメラ位置制御手段32で逐次算出される模型カメラ22の位置と、模型カメラ22から入力される駆動部(221,222,223)の変位データとから、注視点の位置を逐次算出する。なお、模型カメラ22の各駆動部の回転角度や伸縮量は、予め初期値に設定しておく。
そして、注視点登録手段331は、模型カメラ22から注視点位置登録が指示された段階で、その時点の注視点の位置を内部メモリ等に登録(保持)する。また、注視点登録手段331は、模型カメラ22から注視点位置の解除が指示された段階で、登録されている注視点の位置を解除する。
そして、注視点登録手段331は、登録後の注視点位置を、カメラワーク登録手段34に出力する。
姿勢補正手段332は、模型カメラ22が登録された注視点位置に向くように模型カメラ22の姿勢を補正する。なお、姿勢補正手段332は、注視点登録手段331で、注視点が登録された場合にのみ動作する。
姿勢補正手段332は、位置算出手段321で逐次算出される模型カメラ22の位置に対して、模型カメラ22の向きが登録された注視点を外れているか否かを判定し、模型カメラ22の姿勢を補正するための模型カメラ22の駆動部(221,222)の駆動量(姿勢補正駆動量)を算出する。
姿勢補正手段332は、算出した姿勢補正駆動量を、模型カメラ22に出力する。
伸縮補正手段333は、模型カメラ22の注視点指示部223a(図4)が登録された注視点Pの位置を保持するように模型カメラ22の指示棒223b(図4)の伸縮量を補正する。なお、伸縮補正手段333は、注視点登録手段331で、注視点が登録された場合にのみ動作する。
伸縮補正手段333は、位置算出手段321で逐次算出される模型カメラ22の位置から、模型カメラ22の注視点指示部223aの位置が登録された注視点までの距離を算出し、現在設定されている距離との差分に対応する伸縮駆動部223の駆動量(伸縮駆動量)を求める。
そして、伸縮補正手段333は、求めた伸縮駆動量を模型カメラ22に出力する。
このように、注視点位置制御手段33は、操作者Mの模型カメラ22の位置操作に対して、逐次、模型カメラ22の注視点指示部223aを注視点Pの位置に固定するように力覚フィードバックを行う。
カメラワーク登録手段34は、操作者Mが模型カメラ22を操作した動き(カメラワーク)を登録する。
このカメラワーク登録手段34は、模型カメラ位置制御手段32から入力される模型カメラ位置と、注視点位置制御手段33から入力される注視点位置と、模型カメラ22から入力される登録操作指示のうち、フレーム時刻指定部225で指定される回転量に応じたフレーム時刻と、ズーム値指定部226で指定されるスライド量に応じたズーム値とを、映像生成手段35に出力し、カメラワーク開始時の映像の生成を指示する。これにより、カメラワーク登録手段34は、カメラワーク開始時の映像を映像生成手段35によって操作者Mに確認させる。
そして、カメラワーク登録手段34は、模型カメラ22から入力される登録操作指示のうち、登録指示部227によって、カメラワークの登録が指示されている間、予め定めたフレームレートで、模型カメラ位置、注視点位置、フレーム時刻およびズーム値を、カメラワークデータ31として記憶部Aに記憶する。そして、カメラワーク登録手段34は、映像生成手段35に対してカメラワークに応じた映像の生成を指示する。
映像生成手段35は、多視点カメラ10で撮影された映像から、模型カメラ22に位置に対応する映像を生成する。なお、映像生成手段35は、カメラワーク登録手段34から、カメラワーク開始時の映像の生成を指示された場合、模型カメラ22に位置(現在の位置)に対応する画像を生成し、カメラワークの映像の生成を指示された場合、カメラワークデータ31に対応する連続画像(多視点映像)を生成する。
映像生成手段35は、画像抽出手段351と、補間画像生成手段352と、を備える。
画像抽出手段351は、指定されたフレーム時刻に対応する多視点カメラ映像31のフレーム画像から、注視点の位置を中心とした指定されたズーム値で画像(注視点画像)を抽出する。
この画像抽出手段351は、多視点カメラ位置・姿勢データ31から、個々のカメラ11の画角を特定し、指定された注視点の位置を中心とする注視点画像を射影変換により抽出する。
なお、画像抽出手段351は、すべてのカメラ11のフレーム画像から注視点画像を抽出する必要はなく、補間画像生成手段352で必要とするカメラ11のみの注視点画像を抽出してもよい。
補間画像生成手段352は、模型カメラ22の位置が、多視点カメラ10のカメラ11の位置に対応する位置に存在しない場合に、カメラ11間の画像を補間により生成する。
例えば、補間画像生成手段352は、カメラ11のモデル空間S上の位置と、模型カメラ22の位置との距離に応じた重み付けで、画像抽出手段351で抽出された注視点画像を平均化することで、補間画像を生成する。
なお、補間画像生成手段352は、非特許文献1の手法によって、高品質に補間画像を生成してもよい。あるいは、補間画像生成手段352は、補間を行わずに、模型カメラ22の位置に対応する実カメラ空間Sで最も近いカメラ11の画像を用いることとしてもよい。
このような補間画像生成手段352における補間画像生成処理は、多視点映像生成装置30の性能(CPU性能等)に応じて予め定めておく。
この補間画像生成手段352は、カメラワーク開始時の映像の生成を指示された場合、生成した補間画像を表示装置Dに出力する。また、補間画像生成手段352は、カメラワークの映像の生成を指示された場合、カメラワークに応じて、予め定めたフレームレートで順次生成される補間画像(多視点映像)を表示装置Dに出力するとともに、多視点映像31として記憶部Aに記憶する。
映像再生手段36は、外部からの再生指示に応じて、記憶部Aに記憶された多視点映像31を再生する。
この映像再生手段36は、例えば、図示を省略したスイッチ等によって、映像確認の再生を指示された場合、記憶部Aに記憶された多視点映像31を読み出して、表示装置Dに出力する。
また、映像再生手段36は、例えば、図示を省略したスイッチ等によって、放送映像としての再生を指示された場合、記憶部Aに記憶された多視点映像31を読み出して、図示を省略した放送出力装置に出力する。
これにより、映像再生手段36は、生成した多視点映像を、操作者Mが確認後、放送に利用することができる。
以上説明したように多視点映像生成装置30を構成することで、多視点映像生成装置30は、任意の位置を注視点として多視点映像を生成することができる。
また、多視点映像生成装置30は、模型カメラ22の操作によって、カメラワークを直感的に把握することができ、多視点カメラにおけるカメラワークを容易に決定することができる。
なお、多視点映像生成装置30は、図示を省略したコンピュータを、前記した各手段として機能させる多視点映像生成プログラムで動作させることができる。
〔多視点映像生成システムの動作〕
次に、図8を参照(構成については、適宜図1、図4、図5参照)して、多視点映像生成システム1の動作について説明する。ここでは、主に、制御の主体となる多視点映像生成装置30の動作について説明する。
なお、多視点映像生成装置30の記憶部Aには、模型カメラ22のモデル空間S上の可動範囲を示す形状データ31が記憶されているものとする。
まず、操作者Mは、モデル空間S上で模型カメラ22の注視点指示部223aの位置を、所望の注視点の位置に配置し、注視点登録部224を押下する(ステップとして図示せず)。
そして、多視点映像生成装置30は、注視点位置制御手段33の注視点登録手段331によって、モデル空間S上における注視点の位置を登録する(ステップS1)。その後、操作者Mは、モデル空間S上で模型カメラ22の位置や姿勢を操作する(ステップとして図示せず)。
このとき、多視点映像生成装置30は、模型カメラ位置制御手段32の位置算出手段321によって、模型カメラ位置指定装置21から入力される駆動部(211,212,213)の変位データから、模型カメラ22の位置を逐次算出する(ステップS2)。
また、多視点映像生成装置30は、模型カメラ位置制御手段32の位置補正手段322によって、模型カメラ22の位置を、モデル空間S上の形状データ31で特定される範囲内に補正する(ステップS3)。すなわち、位置補正手段322は、ステップS2で逐次算出される模型カメラ22の位置が形状データ31で特定される範囲内となるように、模型カメラ位置指定装置21の駆動部(211,212,213)を駆動する。
これにより、模型カメラ22の可動範囲が、多視点映像を生成可能な範囲に制限されることになる。
また、多視点映像生成装置30は、注視点位置制御手段33の姿勢補正手段332によって、模型カメラ22がステップS1で登録された注視点Pの方向を向くように模型カメラ22の姿勢を補正する(ステップS4)。すなわち、姿勢補正手段332は、模型カメラ22の仮想の光軸が注視点Pを通過するように、模型カメラ22の駆動部(221,222)を駆動する。
さらに、多視点映像生成装置30は、注視点位置制御手段33の伸縮補正手段333によって、模型カメラ22の注視点指示部223aがステップS1で登録された注視点Pの位置を保持するよう補正する(ステップS5)。すなわち、伸縮補正手段333は、注視点指示部223aが注視点Pの位置に到達するように指示棒223bを伸縮方向に駆動する。
そして、多視点映像生成装置30は、カメラワーク登録手段34によって、ステップS1で登録された注視点の位置と、ステップS3で補正された模型カメラの位置と、別途入力されるフレーム時刻とズーム値とを、カメラワークデータ31として記憶部Aに記憶する(ステップS6)。
そして、多視点映像生成装置30は、映像生成手段35の画像抽出手段351によって、指定されたフレーム時刻に対応する多視点カメラ映像31のフレーム画像から、注視点の位置を中心とした指定されたズーム値で画像を抽出する(ステップS7)。
その後、多視点映像生成装置30は、映像生成手段35の補間画像生成手段352によって、ステップS6で記憶されたカメラワークデータ31に基づいて、予め定めたフレームレートで、模型カメラ22の移動履歴に応じた注視点画像を補間により生成し、模型カメラで仮想的に撮影した映像となる多視点映像を生成する(ステップS8)。
そして、映像生成手段35は、ステップS8で生成した多視点映像を記憶部Aに多視点映像31として記憶する(ステップS9)。
なお、記憶部Aに記憶された多視点映像31は、適宜、映像を確認する際に、映像再生手段36によって読み出されて表示装置Dに出力されたり、放送用の映像として、外部に出力されたりする(ステップとして図示せず)。
以上の動作によって、多視点映像生成システム1は、モデル空間S上の任意の位置に注視点を設定することができる。また、多視点映像生成システム1は、模型カメラ22の操作によって、カメラワークを直感的に把握することができ、多視点カメラにおけるカメラワークを容易に決定することができる。
〔変形例〕
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
例えば、ここでは、多視点映像生成装置30が、内部に模型カメラ位置制御手段32と注視点位置制御手段33とを備える構成としたが、これらの構成は、それぞれ、模型カメラ位置指定装置21や模型カメラ22の内部に備える構成としてもよい。
また、ここでは、多視点映像生成装置30の注視点位置制御手段33が、模型カメラ22の注視点指示部223aを注視点Pの位置に固定するように制御することとした。
しかし、注視点指示部223aを物理的に注視点Pの位置に固定することとしてもよい。例えば、図9に示すように、モデル空間SのフィールドFに物理的にポール228を立てて、その先端部と模型カメラ22の指示棒223bとをユニバーサルジョイント等の回転自在の駆動機構223cで連接することで、駆動機構223cの中心を注視点とすればよい。
この場合、模型カメラ22の指示棒223bの先端位置が固定され、模型カメラ22の可動範囲R内での動作時に、その動作に連動して、模型カメラ22の駆動部(221,222,223)が駆動されることになる。
このように、模型カメラ22の注視点指示部223aを物理的に固定する場合、多視点映像生成装置30は、図10に示す多視点映像生成装置30Bの構成とすればよい。すなわち、図10に示すように、注視点位置制御手段33(図5)から、姿勢補正手段332と伸縮補正手段333とを省略し、注視点位置制御手段33Bとすればよい。
1 多視点映像生成システム
10 多視点カメラ
11 カメラ
20 カメラワーク指定装置
21 模型カメラ位置指定装置
211 回転駆動部
212 回転駆動部
213 回転駆動部
22 模型カメラ
221 回転駆動部
222 回転駆動部
223 伸縮駆動部
223a 注視点指示部(先端部)
223b 指示棒
30 多視点映像生成装置
32 模型カメラ位置制御手段
321 位置算出手段
322 位置補正手段
33 注視点位置制御手段
331 注視点登録手段
332 姿勢補正手段
333 伸縮補正手段
34 カメラワーク登録手段
35 映像生成手段
351 画像抽出手段
352 補間画像生成手段
36 映像再生手段
P 注視点

Claims (6)

  1. 実カメラ空間の多視点カメラで撮影された映像から、前記多視点カメラの配置をモデル化したモデル空間において操作者が操作した模型カメラのカメラワークに応じた多視点映像を生成する多視点映像生成システムであって、
    前記操作者の注視点を指し示す伸縮自在の指示棒を備えた前記模型カメラを前記モデル空間上の所定の可動範囲で動作させるカメラワーク指定装置と、
    前記モデル空間上で前記操作者が指定した前記注視点の位置に前記指示棒の先端部を固定して、前記多視点カメラの配置に対応する範囲となるように前記所定の可動範囲で前記カメラワーク指定装置を制御し、前記模型カメラによって指定した前記注視点に対応する前記実カメラ空間上の位置を実際の注視点として、前記多視点カメラで撮影された映像から、前記カメラワークに対応する前記多視点映像を生成する多視点映像生成装置と、
    を備えることを特徴とする多視点映像生成システム。
  2. 前記多視点映像生成装置は、
    前記モデル空間における前記模型カメラの可動範囲を示す形状データに基づいて、前記模型カメラの位置を前記可動範囲内に補正する模型カメラ位置制御手段と、
    前記模型カメラの前記先端部が前記注視点の位置を保持するように、前記模型カメラの姿勢および前記指示棒の長さを補正する注視点位置制御手段と、
    前記多視点カメラの各映像の指定された時刻におけるフレーム画像から前記注視点を中心とする画像を抽出し、前記カメラワークに基づいた前記多視点映像を生成する映像生成手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の多視点映像生成システム。
  3. 前記模型カメラ位置制御手段は、前記模型カメラの可動範囲を示す前記形状データが、前記多視点カメラの配置に対応する線形状または面形状のデータであって、前記多視点カメラを構成する個々のカメラの位置に対応する位置に凹部または凸部の形状を有するデータを用いることを特徴とする請求項2に記載の多視点映像生成システム。
  4. 請求項1に記載の多視点映像生成システムにおける多視点映像生成装置であって、
    前記多視点カメラの配置に対応する前記モデル空間における前記模型カメラの可動範囲を示す形状データに基づいて、前記模型カメラの位置を前記可動範囲内に補正する模型カメラ位置制御手段と、
    前記模型カメラの前記先端部が前記注視点の位置を保持するように、前記模型カメラの姿勢および前記指示棒の長さを補正する注視点位置制御手段と、
    前記多視点カメラの各映像の指定された時刻におけるフレーム画像から前記注視点を中心とする画像を抽出し、前記カメラワークに基づいた前記多視点映像を生成する映像生成手段と、
    を備えることを特徴とする多視点映像生成装置。
  5. 前記模型カメラ位置制御手段は、前記形状データとして、前記多視点カメラの配置に対応する線形状または面形状のデータであって、前記多視点カメラを構成する個々のカメラの位置に対応する位置に凹部または凸部の形状を有するデータを用いることを特徴とする請求項4に記載の多視点映像生成装置。
  6. コンピュータを、請求項4または請求項5に記載の多視点映像生成装置として機能させるための多視点映像生成プログラム。
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