JP4700373B2 - Cvtのコンピュータ・シミュレータ - Google Patents
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Description
この発明は、車両に搭載されるCVT(無段変速機)のコンピュータ・シミュレータに関し、より詳しくはそのCVTのベルトシステムの挙動を解析して耐久性などを予測するコンピュータ・シミュレータに関する。
CVTのベルトシステムを開発する設計プロセスは多くの設計工数を必要とすると共に、実際の試作品を必要とし、多大な時間と費用を要する。そのため、設計工数あるいは試作品の製作やテストを減少させるのに、シミュレーションが利用されている。
近年、マルチボディ・シミュレーション(Multi-body simulationあるいはMBS)が、機構解析のツールとして知られており、その一例として以下の特許文献1記載の技術を挙げることができる。その従来技術にあっては、ブロックは剛体としてモデル化され、リングは剛体ブロックと相互作用する状態方程式でモデル化されている。
米国特許第6,568,280号
しかしながら、従来技術に係るシミュレーションは、CVTのベルトシステムにおけるリング張力が擬似静的な状態に達するまで繰り返し計算する手法を用いている。即ち、従来技術にあっては、ブロック、リングおよびプーリの荷重に対して真の動的バランスをとる過渡的なあるいは動的なシミュレーションは実行されていない不都合があった。従って、従来技術にあっては、ベルトシステムの耐久性を精度良く予測することが困難であった。
従って、この発明の目的は従来技術の上記した不都合を解消し、シミュレーションにおいて、CVTのベルトの実際のブロックとリング形状あるいは位置関係などからリングの曲げ力(荷重)などを算出してベルトシステムに作用する力(内部荷重)を精度良く算出し、よってベルトシステムの耐久性を精度良く予測するようにしたCVTのコンピュータ・シミュレータを提供することにある。
上記した課題を解決するため、請求項1にあっては、複数のブロックと前記ブロックに戴置されるリングからなるベルトをプーリ間に巻いてなるベルトシステムを備えたCVTのコンピュータ・シミュレータにおいて、前記ベルトシステムの構成部品である前記ブロック、前記リング、および前記プーリをモデル化するブロックモデル、リングモデル、およびプーリモデルからなると共に、前記ブロックとリングに作用する力と、前記ブロックに対する位置関係に基づいて前記リングに作用する曲げ力とを少なくとも記述するマルチボディ・シミュレーションモデルを用いてマルチボディ・シミュレーションを実行するマルチボディ・シミュレーション手段、前記マルチボディ・シミュレーションにおいて、伝達される速度比が目標速度比となるように、前記プーリモデルの推力を制御するコントローラ、前記コントローラによって制御されるときの前記プーリモデルの推力を少なくとも入力し、前記ベルトシステムの非線形部分を有限要素法によってモデル化する有限要素モデルに基づいて解析し、前記ベルトシステムの構成部品に作用する応力を予測する非線形有限要素解析手段、および前記非線形有限要素解析手段によって予測された応力を入力して解析し、解析結果に基づいて前記構成部品の耐久性を予測する耐久性解析手段を備える如く構成した。
請求項2に係るCVTのコンピュータ・シミュレータにあっては、前記プーリの回転軸線に対する倒れが前記プーリモデルに剛性でモデル化されている如く構成した。
請求項3に係るCVTのコンピュータ・シミュレータにあっては、前記剛性が、前記プーリの面における前記ブロックの半径の関数で定義されている如く構成した。
請求項4に係るCVTのコンピュータ・シミュレータにあっては、さらに、前記マルチボディ・シミュレーションモデルに作用する力をベクトル表現を用いて視覚化する視覚化手段を備える如く構成した。
請求項1にあっては、CVTのベルトシステムの構成部品をモデル化するブロックモデルなどからなると共に、ブロックとリングに作用する力と、ブロックに対する位置関係に基づいてリングに作用する曲げ力とを少なくとも記述するマルチボディ・シミュレーションモデルを用いてマルチボディ・シミュレーションを実行すると共に、そのマルチボディ・シミュレーションにおいて、伝達される速度比が目標速度比となるように、プーリモデルの推力を制御するコントローラと、コントローラによって制御されるときのプーリモデルの推力を少なくとも入力し、有限要素モデルに基づいてベルトシステムを解析してベルトシステムの構成部品に作用する応力を予測し、予測された応力を入力して構成部品の耐久性を予測する如く構成したので、設計工数や試作品の物理テスト工数を減少できると共に、シミュレーションにおいて、CVTのベルトの実際のブロックとリング形状あるいは位置関係などからリングの曲げ力(荷重)などを算出してベルトシステムに作用する力(内部荷重)を正しく算出することができ、よってベルトシステムの耐久性などを精度良く予測することができる。
また、伝達される速度比が目標速度比となるようにプーリモデルの推力を制御するコントローラと、コントローラによって制御されるときのプーリモデルの推力を少なくとも入力し、有限要素モデルに基づいてベルトシステムを解析してベルトシステムの構成部品に作用する応力を予測すると共に、予測された応力を入力して構成部品の耐久性を予測する如く構成したので、ベルトシステムの動特性を一層良く把握できると共に、シミュレーションに使用されるマイクロコンピュータの演算量を低減させる、換言すれば、より低能力のマイクロコンピュータを用いてベルトシステムの耐久性を予測することができる。また、コントローラのプーリ推力をシミュレーション精度の尺度として用いることができる。
請求項2に係るCVTのコンピュータ・シミュレータにあっては、プーリの回転軸線に対する倒れがプーリモデルに剛性でモデル化されている如く構成したので、上記した効果に加え、ベルトシステムの応答(リング張力、ブロック間接触荷重、などなど)に多大な影響を持つプーリ面の傾斜倒れをシミュレーションに反映させることができ、シミュレーションにおいてベルトシステムの応答(内部荷重)を精度良く算出することができ、耐久性などの予測精度を向上させることができる。
請求項3に係るCVTのコンピュータ・シミュレータにあっては、剛性がプーリの面におけるブロックの半径の関数で定義されている如く構成したので、上記した効果に加え、プーリ面の傾斜倒れをシミュレーションに一層精度良く反映させることができ、シミュレーションにおいてベルトシステムの応答(内部荷重)を精度良く算出することができ、耐久性などの予測精度を向上させることができる。
請求項4に係るCVTのコンピュータ・シミュレータにあっては、さらに、マルチボディ・シミュレーションモデルに作用する力をベクトル表現を用いて視覚化する視覚化手段を備える如く構成したので、上記した効果に加え、ベルトシステムにおける力(荷重)のバランスなどについて一層良く把握することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係るCVTのコンピュータ・シミュレータを実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係るCVTのコンピュータ・シミュレータが適用されるCVT(無段変速機)を全体的に示す説明断面図である。
図1において符号10はCVT(無段変速機)を示し、CVT10はベルト(押し式金属製V字状ベルト)12を備える。ベルト12はプーリ14,16に巻かれ、プーリ14,16は、ダンパ機構を備えたフライホイール20を介して内燃機関のクランク軸(図示せず)に接続されるメインシャフト(ミッション入力軸)MSと、メインシャフトMSと平行に配置されるカウンタシャフト(ミッション出力軸)CSに固定される。
ベルト12は、一群(複数)の、より詳しくは薄い金属プレートから製作されるV字状の428個のブロック22と、同様に薄い金属プレートから製作される一群(複数)の、より詳しくは2列12枚の金属バンドからなるリング24から構成される。尚、ブロック22は鉄材あるいは鋼材から製作され、リング24のバンドはマルエージ鋼材から製作される。
図2は、図1に示すベルト12を構成するブロック22とリング24を撮影して得た説明図であり、図3は図2に示すブロック22の1つを模式的に示す説明図である。
図3に示す如く、ブロック22は、その前面と背面に摩擦面22aを備えると共に、前面の楔状に形成される下部に設けられるロッキングエッジ22bと、肩部の両側のサドル22cと、V字状の頭部22eの前面に形成されるノーズ22dと、頭部22eの背面に形成されてノーズ22dを収容するディンプル(図示せず)とを備える。リング24の2列のバンドは、肩部と頭部22eの間の間隙22fにおいてサドル22cの上にそれぞれ戴置される。
図1の説明に戻ると、プーリ14は、メインシャフトMSに固定されたプーリ半体14aと、作動油の油路14cを介して供給される油圧によってメインシャフトMSに沿って移動自在なプーリ半体14bからなる。同様に、プーリ16は、カウンタシャフトCSに固定されたプーリ半体16aと、作動油の油路16cを介して供給される油圧によってカウンタシャフトCSに沿って移動自在なプーリ半体16bからなる。
カウンタシャフトCSはファイナル・ドライブ・ギア30に接続され、ファイナル・ドライブ・ギア30はファイナル・ドリブン・ギア32に接続される。ファイナル・ドリブン・ギア32は、ディファレンシャル36を介し、車両の駆動輪(図示せず)に接続されるドライブシャフト34に接続される。このようにCVT10は車両に搭載され、CVT10の駆動力はベルト12によって駆動プーリ14から従動プーリ16へと伝達され、よって内燃機関の駆動力は内燃機関からCVT10を介して駆動輪へと伝達される。
CVT10は、車両に搭載されたとき、搭載シフトコントローラ(電子制御ユニット)によって制御され、車両の走行状態に応じて供給油圧が調整されて可動プーリ半体14b,16bをメインシャフトMSとカウンタシャフトCSの軸方向に移動させることにより、プーリ14,16の面14d,16dにおけるベルト12の巻きつき半径が変化し、それに応じて伝達されるべき速度比が変速される。
図4は、図1に示すCVTのコンピュータ・シミュレータの詳細な構成を示すと共に、CVTを開発する設計プロセスを全体的に示すブロック図である。
同図で符号40はコンピュータ・シミュレータを示し、コンピュータ・シミュレータ40は具体的には、CPU,ROM,RAM、入力回路および出力回路など(全て図示せず)を有するマイクロコンピュータからなる。コンピュータ・シミュレータ40は、キーボード、マウスなどの入力装置42と、ディスプレイ(CRT)44と、プリンタなどの出力装置46を備える。
図4はコンピュータ・シミュレータ40の構成を機能的に示すが、後述する如く、コンピュータ・シミュレータ40は機構解析技術の一種であるマルチボディ・シミュレーション(以下「MBS」という)を実行し、CVT10のベルト12の動特性を算出し、ベルト12の耐久性を解析して予測する。
以下説明すると、コンピュータ・シミュレータ40は、構成部品FE解析ユニット40aと、システム・マルチボディ・シミュレーションユニット40b(以下「システムMBSユニット40b」という)と、システム非線形FE解析ユニット40cと、耐久性解析ユニット40dとを備える。
さらに、コンピュータ・シミュレータ40は、製品設計ユニット50と、試作品物理テストユニット52とに接続される。尚、製品設計ユニット50と、試作品物理テストユニット52はそれぞれコンピュータ・シミュレータ40と別体のデータベース(あるいはハードディスク)からなり、コンピュータ・シミュレータ40とはインターネットなどの通信回線を利用して接続されてデータを入出力する。
尚、製品設計ユニット50は公知なものであり、設計データ50aに基づき、構成部品、即ち、CVT10、より正確にはベルトシステムの構成部品(プーリ14,16、ブロック22、リング24)の形状や材質を決定して格納ユニット50bに格納すると共に、それら構成部品を統合したベルトシステム(系)の動作データを決定して格納ユニット50cに格納する。製品設計ユニット50は、ベルトシステムあるいは構成部品の評価データが格納される評価ユニット50dを備える。
試作品物理テストユニット52も公知なものであり、格納ユニット50bに格納されるデータを入力し、物理的なテストを通じて構成部品について周波数、応力などの検証データを出力する構成部品物理テストユニット52aと、格納ユニット50cに格納されるデータを入力し、同様に物理的なテストを通じてシステムについて構造、荷重などの動作検証データを出力するシステム物理テストユニット52bとからなる。
構成部品FE解析ユニット40aは格納ユニット50bに格納されるデータと構成部品物理テストユニット52aの出力を入力し、上記した構成部品について有限要素法(Finite Element Method)による有限要素(FE)モデルを用いた解析(有限要素モデルによる解析)を通じて構成部品のそれぞれの剛性を解析して出力する。即ち、構成部品FE解析ユニットは、テストデータを構成部品それぞれの有限要素(FE)モデル(有限要素法によって得られるモデル)と関係づけるのに用い、関係づけた有限要素モデルを、当該構成部品の形状に応じて微修正する。
システムMBSユニット40bは、格納ユニット50cに格納されているデータと、構成部品FE解析ユニット40aとシステム物理テストユニット52bの出力を入力し、ベルトシステムについてマルチボディ・シミュレーションモデル(以下[MBSモデル」という。後述)を用いてMBS(Multi-Body Simulation;マルチボディ・シミュレーション。機構解析の手法の1つ)を実行し、シミュレーション結果をシステムと構成部品の性能(力(荷重)、モーメント(トルク)、速度など)として解析(予測)して製品設計ユニット50の評価ユニット50dに出力する。また、コントローラ(後述)によって得られた定常状態の特性(推力(プーリ推力)、モーメント(トルク)、速度比)をシステム非線形FE解析ユニット40cに出力する。
尚、システムMBSユニット40bにおいて、シミュレーション(MBS)で得られたシステムと構成部品の性能(力(荷重)、モーメント(トルク)、速度など)は、システム物理テストユニット52bで測定された値と比較される。また、定常状態のプーリ推力は、MBSの精度を示すインジケータとして作用する。
システム非線形FE解析ユニット40cはシステムMBSユニット40bの出力を入力し、ベルトシステムの非線形部分を有限要素法によってモデル化して得た有限要素モデルに基づいて解析し、解析して得られた、構成部品の動作環境および性能(構成部品に作用する応力)を製品設計ユニット50の評価ユニット50dに出力すると共に、構成部品に作用する応力を耐久性解析ユニット40dに出力する。
即ち、システムMBSユニット40bにおけるMBSモデルを用いて検証された定常状態での特性は、ベルトシステムの非線形有限要素モデルの入力荷重として用いられ、非線形有限要素モデルを用いて時間領域の応力(例えば、ベルト12の1回転にわたる応力)を解析あるいは予測する。
尚、一般に、荷重やトルクなどは非線形有限要素解析から算出されるが、その算出に使用されるマイクロコンピュータの能力に比し、格段に低能力のマイクロコンピュータでMBSを実行できることから、この実施例においては、MBSで得られた定常状態の特性を非線型有限要素解析に使用するようにした。これにより、コンピュータ・シミュレータ40は低能力で足ると共に、非線形有限要素解析で必要となるセッティング時間が不要となる。
耐久性解析ユニット40dはシステム非線形FE解析ユニット40cの出力を入力し、解析結果に基づいて構成部品の耐久性(有効寿命)解析あるいは予測して製品設計ユニット50の評価ユニット50dに出力する。
このように、コンピュータ・シミュレータ40はベルトシステムの動特性を解析し、ベルトシステム(ベルト12)の耐久性と、ベルト12を構成するプーリ14,16、ブロック22、リング24のそれぞれについての耐久性を予測(検証)する。予測結果は、製品設計ユニット50の評価ユニット50dに格納される。
この実施例に係るCVTのコンピュータ・シミュレータ40にあっては、上記した通り、有限要素解析で解析(予測)される応力が得られることで、有効なベルトの耐久性(有効寿命)の予測が可能となる。また、ベルトシステム全体のシミュレーションが有効になったことから、新たに設計されるベルト12が運転要求条件を満たすか、耐久性はどうかなどについての予測精度が向上する。尚、依然としてある程度の物理テストは確認のため必要であるが、試作品の物理テストのみで検証するのに比べれば、時間や出費を格段に減少できることはいうまでもない。
図5は、図4に示すコンピュータ・シミュレータ40の中のシステムMBSユニット40bで使用される、ベルトシステムのMBSモデルを示す説明図である。
図6は、システムMBSユニット40bの構成を、図5に示すMBSモデルを構成する個々のモデルの相互関係を含めて示すブロック図である。尚、図6は、モデルのある要素(ユニット)から別の要素に流れるデータによって、システムMBSユニット40bで実行されるシミュレーション(MBS)の内容を示す。
図示の如く、MBSモデルは、ベルトモデル40b1と、プーリモデル40b2と、ブロック・プーリ・インターフェース40b3を備える。
ベルトモデル40b1において、ブロックユニット40b11はブロック22の物理的な構成を、リングユニット40b12はリング24の物理的な構成を示す。同様に、プーリモデル40b2において、プーリ面ユニット40b21は、駆動プーリ14と従動プーリ16の面14d,16dの、シャフトユニット40b22はシャフト(メインシャフトMSとカウンタシャフトCS)の物理的な構成を示す。
また、ベルトモデル40b1,プーリモデル40b2およびブロック・プーリ・インターフェース40b3において、算出ユニット40b13,40b14,40b23,40b31,40b32,40b33は、従来技術で使用されたのと同様の、荷重や拘束条件を算出する。
図示のコンピュータ・シミュレータ40の中のシステムMBSユニット40bの特徴点の1つは、ベルトモデル40b1に追加されたリング曲げ力/モーメント算出ユニット40b15と、プーリモデル40b2に追加された(前述の)推力コントローラ40b24とプーリ倒れ剛性算出ユニット40b25と、およびブロック・プーリ・インターフェース40b3に追加された合力ベクトル算出ユニット40b34にある。
図6の説明を続ける前に、ここで本願の課題について再説すると、冒頭で述べた如く、近年、機構解析のツールとして、MBSが知られており、例えば、従来技術(特許文献1)に述べられているが、その従来技術にあってはブロック22やリング24、プーリ14,16の荷重に対して真の動的バランスをとる過渡的なあるいは動的なシミュレーションを実行していないと共に、リング曲げ力(荷重)やモーメント(トルク)を算出する際に実際のブロック22およびリング24の形状あるいは位置関係を利用していない不都合があった。
また、シミュレーションにおいて、ベルトシステムの速度比を目標速度比に維持する、換言すれば定常状態を実現し、そのときの特性(プーリ推力など)を求めることも行われていなかった。従って、従来技術はベルトシステムの耐久性を精度良く予測(解析)できない不都合があった。
従って、この実施例にあっては、かかる従来技術の不都合を解消するべく、CVTのコンピュータ・シミュレータ40の中のシステムMBSユニット40bを上記のように改良するようにした。
即ち、正確なシミュレーションを構築するには、CVT10のベルトシステムに生じる力(内部荷重)を正しく算出する必要があると共に、目標速度比が維持されるように、プーリ推力を与える必要がある。そこで、この実施例においては、ベルトモデルユニット40b1のリング曲げ力/モーメント算出ユニット40b15において、実際のブロック22とリング24の形状や位置関係を、ブロック22に巻きつくリング24の曲げ特性を一層正確に表現するのに使用するようにした。
リング曲げ力/モーメント算出ユニット40b15は、具体的には、リング24とブロック22間の間隙22fをモニタ(算出)し、曲げ力やモーメントを実際のリング−ブロックエッジ間接触に基づいて調整し、よってベルトシステムに生じる力(内部荷重)を精度良く算出する。
また、プーリモデル40b2においては、推力コントローラ40b24を導入し、プーリ推力を介してベルトシステムの速度比を目標速度比に制御するようにした。目標速度比と算出される速度比の誤差を示す誤差信号(誤差信号とその積分値)に応じてプーリモデルへの供給油圧が調整され、プーリ推力(荷重)が制御される。この誤差信号が最小化されるとき、プーリ推力はシミュレーション精度の尺度となる。
また、プーリモデル40b2にあっては、プーリ倒れ剛性算出ユニット40b25を設け、プーリ面のシャフト(メインシャフトMSとカウンタシャフトCS)への傾斜を示す、プーリ14,16、より正確にはプーリモデルの倒れ剛性関数を導入するようにした。図1に示すCVT10にあっては、この剛性関数の値はベルト12のプーリ14,16の面14d、16dにおける巻きつき半径が減少するにつれて増加する一方、巻きつき半径が増加するにつれて減少するように設定される。
このプーリ面の傾斜(倒れ)は、シミュレーション(MBS)においてベルトシステムの応答、即ち、リング張力、ブロック間接触荷重などに大きく影響することから、この剛性の巻きつき半径による変化をシミュレーションに考慮することで、ブロック22やリング24、プーリ14,16の荷重に対して真の動的バランスをとる過渡的なあるいは動的なシミュレーションを実行することができ、リングのプーリ面に対するベルト力(荷重)伝達の算出精度を改善することができる。それをシミュレーションに勘案することにより、ベルトシステムの動特性を一層精度良く解析することができる。
さらに、ブロック・プーリ・インターフェース40b3に合力ベクトル算出ユニット40b34を追加したことで、ブロックモデルやプーリモデルに作用する様々な荷重はディスプレイ44を介して視覚化され、よって解析者(ユーザ)が、ベルトシステムの荷重バランスを把握することができる。
上記した構成により、シミュレーション(MBS)においてベルトシステムに生じる力(内力荷重)を正確に算出してプーリ面に正確に加えることができ、プーリモデルはそのベルト力(荷重)に正確に抵抗できるようにモデル化でき、シミュレーション(MBS)精度や機構の内部作用に対する一層深い洞察が可能となる。
以下、上記についてさらに詳細に敷衍する。
モデリング
モデルの物理的な構成を示すリングユニット40b12などは、対応するモデルの物理的な自由度を表わす。構成部品のそれぞれは、例えばシャフト(メインシャフトMSとカウンタシャフトCS)もしくはブロック22は、MBSモデルでは剛体として表わされる。剛体は、空間を3つの並進方向と3つの回転方向自由度(Degree of Freedom)に動くことができる。剛体であるので、その部品のどの個所も自己に対して並進および回転はできない。
モデルの物理的な構成を示すリングユニット40b12などは、対応するモデルの物理的な自由度を表わす。構成部品のそれぞれは、例えばシャフト(メインシャフトMSとカウンタシャフトCS)もしくはブロック22は、MBSモデルでは剛体として表わされる。剛体は、空間を3つの並進方向と3つの回転方向自由度(Degree of Freedom)に動くことができる。剛体であるので、その部品のどの個所も自己に対して並進および回転はできない。
剛体に加え、ベルトモデルは、リングユニット40b12に示すように、ベルト12のリング24の自由度も含む。リング24は6自由度の剛体としてはモデル化されない。即ち、リング24は主としてブロック22と共に動くと想定され、ブロック22に対して接線方向に1自由度だけ持つようにモデル化される。即ち、リング24は、ブロック22のサドル22cの面に対してベルト12の回転方向に相対的な滑りのみが許されるようにモデル化される。リング24の1つのセグメント(成分。小切片)は、ブロックモデルの1つのブロックと関連づけられる。
算出ユニット40b13などで荷重や拘束条件を示したが、MBSモデルでは剛体同士の関係は、荷重要素(荷重要素は与えられた方向に動き始めようとしたり、抵抗しようとしたりする)や運動学ジョイント(与えられた方向の運動を妨げる)によって定義される。例えば、運動学ジョイントや荷重要素はシャフトモデルとプーリ面モデルを接続するのに用いられる。
運動学ジョイントは全ての相対変位と2つの剛体間の接続点で1つの相対回転(軸回転)を妨げるユニバーサルタイプからなり、2つの相対回転(2つの直交軸での傾斜)を許容するようにモデル化される。運動学ジョイントは、上記したプーリの倒れ剛性による荷重の改良による抵抗値となる。
実機において、ベルト12のブロック22がプーリ面に接すると、接触荷重(プーリ面に垂直方向)と摩擦力(面に接する方向)が生じる。この力は接触面の干渉や相対速度の程度に応じて生じる。シミュレーション結果を解析する便宜上、摩擦力はさらに接線方向(伝達方向)成分と半径方向成分に分解される。これらの荷重は、作用反作用の荷重としてブロックモデルとプーリ面モデルに与えられる。同様の算出がそれぞれのブロックモデルとプーリ面モデルについて実行される。
算出ユニット40b31,40b32,40b33で算出される荷重が、ブロックモデルとリングモデルの間の関係を定義する。尚、それらの荷重のいくつか(リング張力、ブロックのサドル面合力、ブロックとリング間の摩擦力)は、従来技術(特許文献1)のシミュレーションにも導入されている。リング張力と2つのブロックのなす角度により、ブロックサドル面の法線(半径方向)荷重が生じる。リングモデルはブロックサドル面に対して相対的なすべりが許容されているので、摩擦力は接線方向に生じる。
リング曲げ力/モーメント算出ユニット40b15は、ブロックモデルに付加的な荷重を生じさせる。推力コントローラ40b24は、プーリ面を押してベルトを挟持する荷重を生じさせ、それによってプーリモデルとベルトの間に摩擦力を生じさせる。プーリ倒れ剛性は、実機の材質にも依存するが、プーリ面モデルが微小角度、回転軸方向に傾斜するのを許容する。
合力ベクトル算出ユニット40b34の追加は、ブロックモデルプーリ面モデル間に作用する荷重成分を視覚化する合力ベクトルの算出(プロット)を可能とする。
図6において、前記したようにデータの種類を特定するラベルを付して相互の関連を示すが、図6では次の変数が用いられる。
P,V 剛体(並進及び、回転を含む)の位置と速度ベクトル
pi,Vi 1つのブロックの位置と速度ベクトル(ブロックの数だけ繰り返す)
Φi 1のブロックのなす角度(ブロックの数だけ繰り返す)
xi,dxi/dt リングセグメント(成分)の円周方向位置と速度(各成分で繰り返す)
ωdr,ωdn 駆動プーリと従動プーリの角速度
Itarget 目標速度比
Tc 曲げトルクベクトル
Qdr,Qdn 駆動プーリと従動プーリの推力
Fni,Fti,Fri ブロックとプーリ間接触荷重の法線、接線、及び、半径方向成分
Pi,Mi リング曲げ荷重とモーメント
Fsi リング張力によるサドル面の法線方向荷重
Ffi リング張力によるサドル面の摩擦力
Ti リング成分の張力
ΣFni,ΣFti,Σfri ブロックとプーリ間接触荷重の法線、円周、半径方向成分の和
pi,Vi 1つのブロックの位置と速度ベクトル(ブロックの数だけ繰り返す)
Φi 1のブロックのなす角度(ブロックの数だけ繰り返す)
xi,dxi/dt リングセグメント(成分)の円周方向位置と速度(各成分で繰り返す)
ωdr,ωdn 駆動プーリと従動プーリの角速度
Itarget 目標速度比
Tc 曲げトルクベクトル
Qdr,Qdn 駆動プーリと従動プーリの推力
Fni,Fti,Fri ブロックとプーリ間接触荷重の法線、接線、及び、半径方向成分
Pi,Mi リング曲げ荷重とモーメント
Fsi リング張力によるサドル面の法線方向荷重
Ffi リング張力によるサドル面の摩擦力
Ti リング成分の張力
ΣFni,ΣFti,Σfri ブロックとプーリ間接触荷重の法線、円周、半径方向成分の和
リング曲げ力/モーメント
実機のベルト12において、リング24とブロック22には、数多くの荷重が存在する。それらの中には、隣接するブロック22のミスアライメントによってはりの曲げ荷重と同様の荷重が生成される恐れがある。ミスアライメントが大きければ、リング24はブロック22の間隙22fの端部で拘束されることになる。
実機のベルト12において、リング24とブロック22には、数多くの荷重が存在する。それらの中には、隣接するブロック22のミスアライメントによってはりの曲げ荷重と同様の荷重が生成される恐れがある。ミスアライメントが大きければ、リング24はブロック22の間隙22fの端部で拘束されることになる。
図7に、2つのブロック22の間のミスアライメントを概念的に示す。2つのブロック(iとi+1)は両端の2個の四角部分で示される。同図で中央の四角部分はリング24が挟持される間隙22fを表わす。片方のブロック(i)を参照ブロックとして選び、参照点をそれぞれのブロックに選んだ。2つ目のブロック(i+1)の位置と方向は、参照ブロックの参照点に関して算出される。
2つ目のブロックの位置は長さ(L)、半径方向変位(y)だけ離れており、相対的な方向角度は(y’)として算出される。リング24の物理特性(断面積、ヤング率)を既知とすれば、それらの値に基づき、せん断荷重やモーメントは古典的なはりの理論から逆算することができる。
しかしながら、ある程度の変位や傾きは、曲げ荷重が伝達される前に許容されるべきである。なぜならば、ベルト12は、意図的にリング24とブロック22の間に間隙22fを設けているからである。図8に包絡線を示すが、包絡線は、yおよびy’の関数として定義される。包絡線の内側では、曲げ荷重はブロック22に伝達されない。
このように、包絡線の境界は、リング24とブロック22の形状(幾何学形状)とブロック間距離(L)の関数となる。包絡線は多くの分岐点もしくは頂点をもち、そのそれぞれはあるブロックから隣り合うブロックの関係で特別な位置/方向に対応する。図8において符号で示された分岐点はそれぞれの分岐点で特別な位置関係をもち、それらは図9に概念的に示される。
図9において、符号(図8に使用したものに対応)は、リング24とブロック22の間隙22fを角度Φrefで定義しており、それは数1のように算出される。
数1において、trはリング24の厚みの合計値を、tbはブロック22の厚みを、hgは間隙22fの高さを示す。
図7のそれぞれにおいて、距離yrefが定義されており、それは2つのブロック中心間の垂直距離になる。
yref = L tanΦref
yref = L tanΦref
また、以下の変位値y2が、奇数番号の符合の図で用いられる。
y2 = (hg- tr)/(2cosΦref)
y2 = (hg- tr)/(2cosΦref)
上記した値を用いると、各分岐点でのブロックの相対変位や方向は次のようになる。
分岐点番号# Δy ΔΦ
1 +yref 0
2 +yref+ y2 +Φref
3 +yref +2Φref
4 -yref+ y2 +Φref
5 -yref 0
6 -yref- y2 -Φref
7 -yref -2Φref
8 +yref-y2 -Φref
分岐点番号# Δy ΔΦ
1 +yref 0
2 +yref+ y2 +Φref
3 +yref +2Φref
4 -yref+ y2 +Φref
5 -yref 0
6 -yref- y2 -Φref
7 -yref -2Φref
8 +yref-y2 -Φref
あるブロック形状に対して分岐点が算出されると、変位と傾きは2つのブロックに対して算出でき、未調整の点(y0,y’0)が包絡線にプロットされる。そのベクトルは、原点からその点まで引かれる(y0,y’0)。ベクトルと包絡線の交差する点を算出すれば、包絡線の内側のあるベクトル部分を捨てることができる。残りのベクトル、即ち、外側のベクトル(yact,y’act)が、ブロック−リング間のリング曲げ荷重(力とモーメント)を算出するのに用いられる。
調整されたたわみや傾斜が算出されると、古典的なはりの曲げ方程式により、その荷重やモーメントを算出することができる。リング24のセグメント(成分)の両端に等しい反対方向の荷重が発生し、反対方向に作用するモーメントも与えられると仮定すれば、傾斜とたわみは数2の方程式から算出することができる。
数2で、Poはi点での荷重であり、Moはモーメントである。Eはリング24の素材のヤング率、Iはリングの断面曲げモーメントの総和である。これらの方程式からPoとMoは、i+1点での荷重やモーメント(PLとMo)として数3のように逆算することができる。
これらの算出された荷重やモーメントは、ブロック法線荷重やモーメントに追加される。また、これらの荷重は、残りの構成部品(例えば、プーリ面やシャフト)に伝達される。
推力コントローラ
実機のベルト12では、推力は入出力の両プーリ14,16に与えられ、プーリ面とブロック端部間に摩擦力を発生させる。これらの推力は目標速度比を維持したり、必要なレベルのトルク出力を発生させるため、CVT10が車両に搭載されるとき、前記した車載シフトコントローラによって制御される。
実機のベルト12では、推力は入出力の両プーリ14,16に与えられ、プーリ面とブロック端部間に摩擦力を発生させる。これらの推力は目標速度比を維持したり、必要なレベルのトルク出力を発生させるため、CVT10が車両に搭載されるとき、前記した車載シフトコントローラによって制御される。
図6に示す構成にあっては、単純化されたコントローラ(推力コントローラ40b24)が、目標速度比を維持(換言すれば定常状態を維持)するためにシミュレーション(MBS)の中では用いられる。
図10は、推力コントローラ40b24の動作を示すブロック図である。
シミュレーションは適宜な推力(初期値)が駆動プーリモデルと従動プーリモデルに与えられる時点から開始される。目標速度比(Itarget)は、シミュレーションの入力条件である。入力された目標速度比と、算出された駆動プーリモデルと従動プーリモデルの角速度(wdr,wdn)に基づき、速度比偏差(無次元)を示す誤差信号(Err)は数4のように算出される。
図10において、制御ユニット40b241は公知の比例積分(PI)コントローラからなる。誤差信号(Err)はゲイン(アンプA1の中のK1)で増幅され、第1の制御推力(Qerr1)となる。誤差信号(Err)はまた(積分器I1で)積分され、積分値はゲイン(アンプA2の中のK2)で増幅されて第2の制御推力(Qerr2)となる。第1、第2の制御推力は加算(Su1)され、合算制御推力(Qerr-tot)が算出される。
図示の構成において、公知のPIコントローラを変形し、シミュレーションにおいて算出される速度比が目標速度比に収束するようにした。即ち、2つの上下限(Qerr-minとQerr-max)を定義し、制御推力に過度にオーバーシュートあるいはアンダーシュートが生じるのを防止した。これは、制御推力(プーリ荷重)の過不足が制御の発散を招く恐れがあるからである。
合算制御推力はリミッタ関数(L1)に供給され、そこで以下の範囲に制限される。
Qerr-min<Qerr-lim<Qerr-max
Qerr-min<Qerr-lim<Qerr-max
合算制御推力はスイッチング関数(Sw1)にも供給され、そこでリミッタの外側では出力はゼロにされる。誤差信号(Err)は積分器(I1)に入る前、スイッチ値(M1)で乗算され、よって制御推力が制限されているときに積分誤差が増長するのが防止される。
さらに、時間スイッチ(Sw2)も導入され、シミュレーションの初期に制御推力が過渡変化に対し過剰な応答を示すのを防止する。ランプ時間(tswitch)が定義され、その間に制御推力はゼロから増加して目標値(Qerr-lim)に到達するように構成される。時間スイッチ(Sw2)から出力される制御推力はスイッチ値(M2)を乗じられ、最終制御推力(Qerr)となる(決定される)。
尚、図10の構成において、全ての制御パラメータ(K1, K2, Qerr-min, Qerr-max, tswitch)は、解析者(ユーザ)が定義可能である。
このようにして制御推力が算出されると、それから算出されるプーリ推力値が駆動プーリモデルと従動プーリモデルのいずれかに与えられる。制御パラメータの符号を変えるだけで、推力コントローラは駆動プーリモデルと従動プーリモデルのどちらにも適用できる。
制御推力は、前記した試作品物理テストユニット52で得られた実機で使用された推力と比較され、シミュレーション(MBS)精度を示す尺度として機能する。実機で使用された値と推力コントローラで算出される制御推力との差が小さいほど、試作品に対する物理的なテストとシミュレーションの相関性が高い、換言すれば、コンピュータ・シミュレータ40によるシミュレーションが試作品(実機)でのテストによって得られるのと同様の結果を得たことを示す。
尚、ここで留意されるべきことは、推力コントローラ40b24はいくつかの特徴を前記した、実際の車載シフトコントローラと共有するかもしれないが、実際の車載シフトコントローラをシミュレートするものではない点である。推力コントローラ40b24の目的はあくまでも、シミュレーションにおいて目標速度比を維持して定常状態を実現することにある。
プーリ倒れ剛性
上記したシミュレーションにおいては、構成部品のそれぞれは、リング24を除き、剛体として表される。実際のプーリ14,16は高い剛性を有するが、完全に剛体というわけではない。事実、プーリ14,16のたわみ性により、プーリ面上のベルト力(荷重)は分布する。従って、プーリ14,16を剛体として扱うと、プーリ面に集中荷重が現れることから、現実的ではない。
上記したシミュレーションにおいては、構成部品のそれぞれは、リング24を除き、剛体として表される。実際のプーリ14,16は高い剛性を有するが、完全に剛体というわけではない。事実、プーリ14,16のたわみ性により、プーリ面上のベルト力(荷重)は分布する。従って、プーリ14,16を剛体として扱うと、プーリ面に集中荷重が現れることから、現実的ではない。
その意味で、プーリ面は、本来、有限要素法(FEM)モデルを用いて弾性体として扱うべきである。しかしながら、そのように構成すると、演算時間が膨大となる。他方、プーリ倒れの主たる影響は、有限要素法モデルを用いなくても、算出することができる。
即ち、この実施例においては、ユニバーサルジョイントをプーリ面モデルとその支持シャフトモデル間に挿入し、そのユニバーサルジョイントによる拘束が接合点での相対的並進運動を妨げるようにした。このユニバーサルジョイントは、球面もしくはボールジョイントに非常に類似するものである。
この実施例においては、さらに、シャフトを介してプーリ面にトルクが伝わることを許容するようにモデル化した。図11に示す如く、ユニバーサルジョイントは、プーリ面の2つの直交方向に対して回転を許容すると共に、それらの2自由度はプーリ軸がシャフトのアライメントから任意の方向に傾くことを許容する。
さらに、プーリたわみ剛性算出ユニット40b25をプーリ面モデルとそれを支持するシャフトモデル間を挿入し、プーリ回転軸まわりに垂直な軸に対してプーリ面が傾くのを許容するようした(図11に「Kconical」で示す)。この結果、プーリ面は非対称なベルト荷重に応答して傾斜することができる。他方、プーリ面とシャフトは剛体のままとして扱うことから、このモデリング手法は演算効率を犠牲にすることなく、シミュレーション精度を上げることができる。
図12は、図9に示すプーリの倒れ剛性の算出を示すブロック図である。
図示の如く、コンピュータ・シミュレータ40が実行するシミュレーションの中では、幾つかのセンサと関数を、シャフトとプーリ面間に働く倒れ(たわみ)抵抗トルクを算出するのに用いる。尚、その幾つかのセンサは実際の検出器ではなく、演算で検出値を求めるものである。
尚、倒れ剛性の値は一定値ではなく、プーリ面に接触するベルトの半径位置(Rbelt)によって変化する。片持ちはりの剛性にあっては荷重点が支持点に近づくほど増加するのと同様に、プーリ倒れ剛性はベルト巻きつき半径が減少するほど増加する。しかしながら、プーリは複雑に加工された部品であるため、この半径に対する剛性の関係は単純ではない。
コンピュータ・シミュレータ40が実行するシミュレーションでは、ベルトの巻きつき半径は各算出ステップでブロックの位置を基準に検知される。この巻きつき半径はプーリ倒れ剛性(Kconical)を算出するのに用いられ、解析者(ユーザ)によって非線形カーブ(f(x))として定義される。その剛性(Kconical)にシャフトとプーリ面間で測定(算出)されたたわみ角度(qconical)が乗算され、その積はブッシュ要素(弾性要素)に用いられ、プーリ面の傾きに抵抗するモーメント荷重(Tconical)を与える。
プーリ倒れ剛性の影響は、合力ベクトル算出ユニット40b34によってディスプレイ44を介して表示される。合力ベクトル算出ユニット40b34は、それぞれのプーリで合力ベクトルを算出する。プーリに接するそれぞれのブロックは、プーリ面に垂直な荷重を及ぼす。同様に、摩擦力は、半径方向成分と接線方向成分がプーリ面に作用する。垂直荷重を例にとると、合力ベクトルはプーリ面に接する全てのブロックの垂直荷重を合算したものである。
合力ベクトル算出ユニット40b34は、半径方向摩擦力と接線方向摩擦力についても合力ベクトルを算出する。それらの合力ベクトルの総和は、2つのプーリ間に作用する軸間力に等しくなる。駆動と従動の合力ベクトルによって生み出されるトルクは、駆動プーリと従動プーリの間のトルク差に合致する。
図13から図16は、プーリとブロックに作用する様々な荷重の合力ベクトルを示すグラフ図である。
具体的には、図13と図14は低速度比での合力ベクトルを、図15と図16は高速度比での合力ベクトルを表すグラフ図である。尚、図13から図16において、駆動プーリは左側、従動プーリは右側である。
図13から図16において、実線はブロック−プーリ間法線荷重の合力ベクトルを、破線は接線方向摩擦力の合力ベクトルを、1点鎖線は半径方向摩擦力の合力ベクトルを、2点鎖線はそれら3つの成分の総和を表す。2点鎖線で示すベクトルが軸間力ベクトルとなる。
図13と図15は、プーリ倒れ剛性を考慮しない、例えばプーリ面はシャフトに剛に接続されるとしたときのシミュレーション結果を示す。図示の例では、半径方向摩擦力の合力ベクトルはほとんど存在しない。剛体プーリはブロックのウェッジインやウェッジアウトの挙動を許容しないことから、それは期待された通りの結果である。
他方、図14と図16は、プーリ倒れ剛性を含めてシミュレーションを行った結果を示す。この場合、半径方向摩擦力はかなり大きくなり、図13と図15での剛体のケースと比較すると、軸間力ベクトルの大きさに影響を及ぼしている。
上記した如く、この実施例にあっては、複数のブロック22と前記ブロックに戴置される、より具体的には形成されたサドル22c上に戴置されるリング24からなるベルト12をプーリ14,16間に巻いてなるベルトシステムを備えたCVT10のコンピュータ・シミュレータ40において、前記ベルトシステムの構成部品である前記ブロック22、前記リング24、および前記プーリ14,16をモデル化するブロックモデル40b11、リングモデル40b12、およびプーリモデル40b21,40b22からなると共に、前記ブロック22とリング24に作用する力と、前記ブロックに対する位置関係、より具体的には前記サドル22f上に戴置されるときの間隙22fに基づいて前記リング24に作用する曲げ力とを少なくとも記述するマルチボディ・シミュレーション(MBS)モデルを用いてマルチボディ・シミュレーション(MBS)を実行するマルチボディ・シミュレーション手段(システム・マルチボディ・シミュレーション(MBS)ユニット40b)、前記マルチボディ・シミュレーションにおいて、伝達される速度比が目標速度比となるように、前記プーリモデルの推力を制御するコントローラ(推力コントローラ40b24)、前記コントローラによって制御されるときの前記プーリモデルの推力を少なくとも入力し、前記ベルトシステムの非線形部分を有限要素法によってモデル化する有限要素(FE)モデルに基づいて解析し、前記ベルトシステムの構成部品に作用する応力を予測する非線形有限要素解析手段(システム非線形FE解析ユニット40b3)、および前記非線形有限要素解析手段によって予測された応力を入力して解析し、解析結果に基づいて前記構成部品の耐久性を予測する耐久性解析手段(耐久性解析ユニット40b4)を備える如く構成した。
即ち、CVT10のベルトシステムの構成部品であるなどをモデル化するブロックモデルなどからなると共に、ブロック22とリング24に作用する力と、サドル22c上に戴置されるときの間隙22fに基づいてリング24に作用する曲げ力とを少なくとも記述するマルチボディ・シミュレーション(MBS)モデルを用いてマルチボディ・シミュレーション(MBS)を実行すると共に、そのマルチボディ・シミュレーションにおいて、伝達される速度比が目標速度比となるように、プーリモデルの推力を制御する推力コントローラ40b24と、推力コントローラ40b24によって制御されるときのプーリモデルの推力を少なくとも入力し、有限要素モデルに基づいてベルトシステムを解析してベルトシステムの構成部品に作用する応力を予測し、予測された応力を入力して構成部品の耐久性を予測する如く構成したので、設計工数や試作品の物理テスト工数を減少できると共に、シミュレーションにおいて、CVT10のベルト12の実際のブロック22とリング24の形状あるいは位置関係などからリング24の曲げ力(荷重)などを算出してベルトシステムに作用する力(内部荷重)を正しく算出することができ、よってベルトシステムの耐久性などを精度良く予測することができる。
また、伝達される速度比が目標速度比となるようにプーリモデルの推力を制御する推力コントローラ40b24と、推力コントローラ40b24によって制御されるときのプーリモデルの推力を少なくとも入力し、有限要素モデルに基づいてベルトシステムを解析してベルトシステムの構成部品に作用する応力を予測すると共に、予測された応力を入力して構成部品の耐久性を予測する如く構成したので、ベルトシステムの動特性を一層良く把握できると共に、シミュレーションに使用されるマイクロコンピュータ(コンピュータ・シミュレータ40)の演算量を減少させる、換言すれば、より低能力のマイクロコンピュータを用いてベルトシステムの耐久性を予測することができる。また、コントローラ40b24のプーリ推力をシミュレーション精度の尺度として用いることができる。
また、図6に示す如く、プーリ14,16の回転軸線に対する倒れがプーリモデルに剛性でモデル化されると共に、その剛性がプーリ14,16の面14d,16dにおけるブロック22の半径の関数で定義されている如く構成したので、上記した効果に加え、ベルトシステムの応答(リング張力、ブロック間接触荷重、などなど)に多大な影響を持つプーリ面の傾斜倒れをシミュレーションに反映させることができ、シミュレーションにおいてベルトシステムの応答(内部荷重)を精度良く算出することができ、耐久性などの予測精度を向上させることができる。
さらに、前記マルチボディ・シミュレーションモデルに作用する力をベクトル表現を用いて視覚化する視覚化手段(合力ベクトル算出ユニット40b34)を備える如く構成したので、上記した効果に加え、ベルトシステムにおける力(荷重)のバランスなどについて一層良く把握することができる。
尚、この実施例に係るCVTのコンピュータ・シミュレータは図示の構造のCVT以外にも、類似する構造を備えるものであれば、適用可能なものである。
10 CVT(無段変速機)、12 ベルト、14 プーリ(駆動プーリ)、16 プーリ(従動プーリ)、22 ブロック、22c サドル、22f 間隙、24 リング、40 コンピュータ・シミュレータ、40a 構成部品FE解析ユニット、40b システム・マルチボディ・シミュレーション(MBS)ユニット、40b24 推力コントローラ(コントローラ)、40c システム非線形FE解析ユニット、40d 耐久性解析ユニット、50 製品設計ユニット、52 試作品物理テストユニット
Claims (4)
- 複数のブロックと前記ブロックに戴置されるリングからなるベルトをプーリ間に巻いてなるベルトシステムを備えたCVTのコンピュータ・シミュレータにおいて、
a.前記ベルトシステムの構成部品である前記ブロック、前記リング、および前記プーリをモデル化するブロックモデル、リングモデル、およびプーリモデルからなると共に、前記ブロックとリングに作用する力と、前記ブロックに対する位置関係に基づいて前記リングに作用する曲げ力とを少なくとも記述するマルチボディ・シミュレーション・モデルを用いてマルチボディ・シミュレーションを実行するマルチボディ・シミュレーション手段、
b.前記マルチボディ・シミュレーションにおいて、伝達される速度比が目標速度比となるように、前記プーリモデルの推力を制御するコントローラ、
c.前記コントローラによって制御されるときの前記プーリモデルの推力を少なくとも入力し、前記ベルトシステムの非線形部分を有限要素法によってモデル化する有限要素モデルに基づいて解析し、前記ベルトシステムの構成部品に作用する応力を予測する非線形有限要素解析手段、
および
d.前記非線形有限要素解析手段によって予測された応力を入力して解析し、解析結果に基づいて前記構成部品の耐久性を予測する耐久性解析手段、
を備えたことを特徴とするCVTのコンピュータ・シミュレータ。 - 前記プーリの回転軸線に対する倒れが前記プーリモデルに剛性でモデル化されていることを特徴とする請求項1記載のCVTのコンピュータ・シミュレータ。
- 前記剛性が、前記プーリの面における前記ブロックの半径の関数で定義されていることを特徴とする請求項2記載のCVTのコンピュータ・シミュレータ。
- さらに、
e.前記マルチボディ・シミュレーションモデルに作用する力をベクトル表現を用いて視覚化する視覚化手段、
を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のCVTのコンピュータ・シミュレータ。
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