JP4699176B2 - 冷凍回路及びこれを具備した冷凍装置 - Google Patents
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しかしながら、上記特許文献のものでは、外気温がさらに低下(例えば、庫内設定温度が0℃の場合、外気温度が10℃以下)し、熱負荷がさらに低下した場合には、サクションモジュレーティングバルブをそれ以上しぼることができなくなり(全閉状態となり)、ついには圧縮機を停止しなければならなくなってしまう。そして、圧縮機の運転・停止が繰り返し行われると、庫内(コンテナ内)の吹き出し温度が、1℃〜2℃程度ふらついてしまうこととなり、庫内温度を一定に保つことができないといった問題点があった。
本発明による冷凍回路は、低温・低圧のガス冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒とする圧縮機と、高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて外気に放熱する放熱器として機能するコンデンサと、通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁と、低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて内気から熱を奪う蒸発器として機能するエバポレータと、前記エバポレータと前記圧縮機との間に設けられたサクションモジュレーティングバルブとを備え、これらを冷媒配管で接続した冷凍回路であって、前記圧縮機と前記コンデンサとの間または前記コンデンサ内にあるガス冷媒あるいは二相冷媒の一部を、前記サクションモジュレーティングバルブと前記圧縮機との間の冷媒配管に戻すための戻り管が設けられているとともに、前記圧縮機と前記コンデンサとの間に吐出圧力調整弁が設けられ、前記戻り管の一端が前記吐出圧力調整弁より前記コンデンサ側において冷媒配管に接続されている。
このような冷凍回路によれば、外気温が低く(例えば、庫内設定温度が0℃の場合、外気温度が10℃以下)、熱負荷が低下して、サクションモジュレーティングバルブが使用限界まで絞られるような場合でも、戻り管を介して高圧側冷媒を、圧縮機の吸入側に戻すことにより圧縮機吸入圧力を上昇させることができる。このため、サクションモジュレーティングバルブをさらに絞ることができるようになり、これによって圧縮機を停止させることなく連続運転させることができ、庫内への吹き出し温度を一定に保つことができる。
また、このような冷凍回路によれば、吐出圧力調整弁を経た外気温相当の(冷えた)冷媒を、効率よく圧縮機の吸入側に戻すことができ、これによって圧縮機吸入圧力を上昇させることができるため、圧縮機の吐出温度を抑制しつつ圧縮機を停止させることなく連続運転させることができ、庫内への吹き出し温度を一定に保つことができる。
このような冷凍回路によれば、容量制御弁による容量制御とサクションモジュレーティングバルブによる流量調整との組合せによって、圧縮機連続運転による能力調整幅を拡大することができるため、熱負荷が更に低下した場合でも圧縮機を停止させることなく連続運転させることができ、庫内への吹き出し温度を一定に保つことができる。
このような冷凍装置によれば、外気温が低く、冷媒の熱負荷が低下した場合でも、圧縮機を停止させることなく連続運転させることができ、庫内への吹き出し温度を一定に保つことができる。
図1は本実施形態に係る冷凍回路30の構成図である。また、図2は、本実施形態に係る冷凍回路30を具備した海上コンテナ用冷凍ユニット(冷凍装置)1の概略正面図である。
そして、この冷媒はエバポレータ8(図1参照)に入り、ここで庫内空気を冷却することによって蒸発気化する。そして、蒸発気化した冷媒(すなわちガス冷媒)は、アキュームレータ9を経て圧縮機2に戻る。
なお、図2中において、符号14は圧縮機2内に液冷媒を噴射して冷却するための液インジェクション電磁弁、符号15は400〔V〕級電源用プラグ&ケーブル、符号16はエバポレータに吸い込まれる庫内空気の温度を検出するための吸込空気温度センサ(図示せず)のチェック用温度計の挿入口、符号17はエバポレータから吹き出された空気の温度を検出するための吹出空気温度センサ(図示せず)のチェック用温度計の挿入口、符号18は圧縮機2の吐出管の温度を検出するための吐出管温度センサ、符号19は空冷コンデンサ4に流入する外気の温度を検出するための外気温度センサ、符号20はエバポレータセクション内の機器を点検するための点検蓋、符号21は換気装置、符号22はコントロールボックスである。
圧縮機2は、低温・低圧のガス状冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒とするものである。
空冷コンデンサ4(および/または水冷コンデンサ3)は、高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて外気(水冷コンデンサ3の場合は冷却水)に放熱する放熱器として機能するものである。
電子膨張弁7は、内部を通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にするものである。この電子膨張弁7には、駆動源として、例えばステッピングモータ(図示せず)が設けられており、制御器(図示せず)から送られてきた信号に基づいてこのステッピングモータが駆動され、電子膨張弁7が適宜所望の開度に調整されることとなる。
エバポレータ8は、低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて内気から熱を奪う蒸発器として機能するものである。
吐出圧力調整弁31およびサービスバルブ48よりも下流側(空冷コンデンサ4(および/または水冷コンデンサ3)の側)に位置する配管55と、サクションモジュレーティングバルブ39と圧縮機2とを連通する配管56(サービスジョイント(低圧)52よりも下流側(圧縮機2の側)に位置する配管56)とは、戻り管57を介して接続されており、この戻り管57中にガスバイパス電磁弁41が設けられている。これにより、外気温が低く(例えば、庫内設定温度が0℃の場合、外気温度が10℃以下)、熱負荷が低下した場合、圧縮機吸入圧力が低下し、サクションモジュレーティングバルブ39が使用限界に達してしまい、これ以上バルブを絞ることができず、流量調整すなわち吸入絞りによる能力調整ができなくなることがある。
なお、上記冷凍回路30の能力調整は、熱負荷の低下に伴って、まず、キャパコン電磁弁42を開として圧縮途中のガス冷媒を圧縮機吸入側へバイパスさせる容量制御によって調整し、更なる熱負荷の低下時にガスバイパス電磁弁41を開として上述の制御を行うようにすることによって、圧縮機連続運転による能力調整幅を拡大することができる。
図3において、符号60はエバポレータ出口圧力センサ、符号61は圧縮機吸入圧力センサ、符号62は圧縮機吐出圧力センサである。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
このように、冷凍回路30に用いられている電子膨張弁7およびサクションモジュレーティングバルブ39の開閉作動チェック(バルブチェック)を、既設の(保護用、能力制御用として取り付けられた)圧力センサ60,61,62を用いて簡単に実施することができることとなる。
これにより、上述した実施形態のものよりもより低い温度の冷媒を圧縮機2の吸入側に戻すことができ、圧縮機からの吐出ガス温度の上昇抑制効果を高めることができる。
2 圧縮機
3 水冷コンデンサ
4 空冷コンデンサ
7 電子膨張弁
8 エバポレータ
30 冷凍回路
31 吐出圧力調整弁
39 サクションモジュレーティングバルブ
42 キャパシティコントローラ用電磁弁(容量制御弁)
56 冷媒配管
57 戻り管
58 冷媒配管
Claims (3)
- 低温・低圧のガス冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒とする圧縮機と、
高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて外気に放熱する放熱器として機能するコンデンサと、
通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁と、
低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて内気から熱を奪う蒸発器として機能するエバポレータと、
前記エバポレータと前記圧縮機との間に設けられたサクションモジュレーティングバルブとを備え、これらを冷媒配管で接続した冷凍回路であって、
前記圧縮機と前記コンデンサとの間または前記コンデンサ内にあるガス冷媒あるいは二相冷媒の一部を、前記サクションモジュレーティングバルブと前記圧縮機との間の冷媒配管に戻すための戻り管が設けられているとともに、
前記圧縮機と前記コンデンサとの間に吐出圧力調整弁が設けられ、
前記戻り管の一端が前記吐出圧力調整弁より前記コンデンサ側において冷媒配管に接続されていることを特徴とする冷凍回路。 - 前記圧縮機における圧縮途中のガス冷媒を前記圧縮機の吸入側へ戻す配管の途中に、容量制御弁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の冷凍回路。
- 請求項1または2に記載の冷凍回路を具備してなることを特徴とする冷凍装置。
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JPH0650614A (ja) * | 1992-07-31 | 1994-02-25 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 冷凍装置 |
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