JP4698013B2 - プレス駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、パンチとダイとの協動によりワークにプレス加工を行うプレス機械のプレス駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の例えばタレットパンチプレスなどの駆動装置としては、フライホイールの回転エネルギーをクラッチブレーキを介してクランク機構に伝達してラムを昇降動作させると共に、被加工材としてのワークに加工を行うメカ駆動フライホイール式と、シリンダやバルブにより油圧をコントロールしてワークに加工を行う油圧駆動方式、さらに、サーボモータの動力でフライホイールやクラッチブレーキを使わずに直接ラムを昇降動作させ、ワークに加工を行うサーボモータ駆動方式が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のプレス駆動装置のうち、メカ駆動フライホイール式では、クランク機構のためのストロークを可変できない。また、クラッチなどの結合機構を必要とし、その結合のための動力が必要である。さらに、フライホイールの回転をクラッチにて伝達するため、プレスの打ち抜き速度を可変できない。そのため騒音、振動を抑制する打ち抜き速度パターンを作ることができない。
【0004】
また、油圧駆動方式では、プレスの打ち抜き速度を可変にすることができるので、種々の打ち抜き速度パターンを作ることや、ストロークを可変できるが、バルブでのリークなどの損失により効率が悪く、動力が大きくなる。また、効率が悪いため発熱し、オイルクーラなどの冷却装置が必要となり、コスト高となる。さらに、油圧配管部品が多く、組立工数がかかり、コスト高となる。
【0005】
サーボモータ駆動方式では、プレスの打ち抜き速度、ストロークとも可変にすることができ、しかも、構造も簡素であるが、直接ワークに加工を行うことができるため、大きな動力を必要とするので、減速(倍力)機構が必要であり、そのコストも高く、また、イナーシャも大きいので、高速化の妨げとなっている。
【0006】
この発明の目的は、簡素な構造で、大きな出力または高速にて動作を可能にしたプレス駆動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明のプレス駆動装置は、パンチとダイとの協動によりワークにプレス加工を行うプレス機械のプレス駆動装置において、前記パンチを駆動せしめるためのストライカを連結した往復動自在なラムと、このラムの一端を押圧する押圧部を一端に備え且つ前記ラムの中心に対してほぼ水平方向で対称に位置すべく基端で上下方向に回動自在に軸承した一対をなす第1クランクブロックと第2クランクブロックと、前記第1クランクブロックの他端に回動自在に連結した第1リンクバーと、前記第2クランクブロックの他端に回動自在に連結した第2リンクバーと、前記第1リンクバーと第2リンクバー51を同一方向に進退せしめて前記第1クランクブロック55と第2クランクブロック59を対称的に回動せしめる共用の進退駆動装置と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0008】
したがって、進退駆動装置を1ストローク駆動せしめると、ラム中心線に対して対称をなす一対の第1,第2クランクブロックがそれぞれ第1,第2リンクバーを介して基端を支点として位相差をもって回動されるので、ラムの上端が第1,第2クランクブロックのそれぞれの押圧部により合計2回押圧される。結果としてラムが2回高速で進退動されることにより、パンチが上下動し、パンチとダイとの協動でワークにプレス加工が行われる。
【0009】
而して、プレス駆動装置が簡素な構造で製作でき、しかも、ワークが薄板のみならず厚板の場合でも容易に大きな出力が得られると共に、高速加工が可能になる。
【0010】
請求項2によるこの発明のプレス駆動装置は、請求項1記載のプレス駆動装置において、前記進退駆動装置が、回転駆動手段と、この回転駆動手段に連結されたねじ軸と、前記第1リンクバーと第2リンクバーに連結されたナット部材と、から構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
したがって、前記進退駆動装置が、モータと、このモータに連結されたねじ軸と、前記第1,第2リンクバーに連結されたナット部材と、から構成されているので、モータを駆動せしめると、ねじ軸が回転され、ナット部材を介して第1,第2リンクバーが容易に進退動される。
【0012】
而して、複雑な減速機構がいらず、構造が簡素化されると共にコストも低減される。しかも、高速化が図られる。
【0013】
請求項3によるこの発明のプレス駆動装置は、請求項1又は2記載のプレス駆動装置において、ラム駆動力とラムのパンチ力が前記クランクブロックのてこ比に単純に比例すべく、前記第1クランクブロックの第1押圧部と該第1クランクブロックの基端主部を前記プレス機械の上部フレームにブラケットを介して回動自在に連結するピンの支点を結ぶ線と、前記第2クランクブロックの第2押圧部と該第2クランクブロックの基端主部を前記プレス機械の上部フレームにブラケットを介して回動自在に連結するピンの支点を結ぶ線とを、それぞれラム下死点付近にてラム中心線と垂直になるように設置され、この条件を満たすべく前記第1リンクバーと第2リンクバーを互いに位相をずらして各第1,第2クランクブロックに連結されていることを特徴とするものである。
【0014】
したがって、前記第1、第2クランクブロックがベルクランクになっているので、てこの原理により進退駆動装置の駆動力がてこ比分変換されて第1、第2クランクブロックの各押圧部を介してラムに伝達される。その結果、容易に大きな出力が得られると共に位置設定が容易に行われる。しかも、前記第1、第2クランクブロックが第1、第2リンクバーにより互いに位相がずれて回動するので、進退駆動装置の1ストローク中にラムが第1、第2クランクブロックに押圧されて2回の高速ラムストロークが得られる。
【0015】
請求項4によるこの発明のプレス駆動装置は、請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載のプレス駆動装置において、前記進退駆動装置の位置を設定する位置設定手段を設けてなることを特徴とするものである。
【0016】
したがって、進退駆動装置の位置を設定する位置設定手段が設けられているから、この位置設定手段でてこ比を取り込み、ラム位置の変更が認識される。しかも、ラムストロークが第1クランクブロックと第2クランクブロックとの位相のずれ量より小さい場合は、位置設定手段により容易に一方のクランクブロックのみでプレス動作を可能とする位置に設定することができる。
【0017】
請求項5によるこの発明のプレス駆動装置は、請求項1〜4のうちのいずれか一つに記載のプレス駆動装置において、前記ラムの下端に設けたストライカが、アクチュエータにより上下動可能であることを特徴とするものである。
【0018】
したがって、パンチなどの工具を交換するためにラムを大きく上昇せしめる際に、ラム下端に設けたストライカがアクチュエータにより上昇されるので、パンチとストライカとの間にスペースが確保され、工具交換が容易となる。
【0019】
請求項6によるこの発明のプレス駆動装置は、請求項1〜5のうちのいずれか一つに記載のプレス駆動装置において、前記第2リンクバーと第2クランクブロックとの連結位置がアクチュエータにて任意の位置に位置決め可能であることを特徴とするものである。
【0020】
したがって、アクチュエータを作動せしめることにより、第2リンクバーと第2クランクブロックとの連結位置が任意の位置に位置決めされる。その結果、位相のずれ量が変更され高出力または高速でラムが駆動される。
【0021】
請求項7によるこの発明のプレス駆動装置は、請求項1〜5のうちのいずれか一つに記載のプレス駆動装置において、前記第2リンクバーが、ナット部材と第2クランクブロックとの連結点間の距離を無段階に変更すべく回転駆動される送りねじで構成されていることを特徴とするものである。
【0022】
したがって、第2リンクバーとしての送りねじを回転駆動せしめることによりナット部材と第2クランクブロックとの間の距離が無段階に変更され任意に位置決めされる。その結果、高出力または高速でラムが駆動される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図7および図8を参照するに、プレス機械としての例えばパンチプレス機のうちのタレットパンチプレス1は、門型フレーム3を備えており、この門型フレーム3は、下部フレーム5と、上部フレーム7と、この下部フレーム5と上部フレーム7とを連結した左右のサイドフレーム9とで構成されている。
【0025】
下部フレーム5には回転自在な下部タレット11が支承されていると共に、上部フレーム7には回転自在な上部タレット13が支承されている。しかも、下部タレット11の円周上には適宜な間隔で複数のダイDが装着されていると共に、上部タレット13の円周上には適宜な間隔で複数のパンチPが装着されている。
【0026】
下部タレット11、上部タレット13にそれぞれ装着されている複数のダイD、パンチPのうち、図8において右端に装着されているダイD、パンチPの位置がパンチング加工位置Kとなっている。このパンチング加工位置Kの上方における上部フレーム7には上下動自在なラム15が設けられている。しかも、このラム15を駆動せしめるプレス駆動装置17が上部フレーム7に設けられている。
【0027】
下部フレーム5における右側部にはワーク移動位置決め装置19が設けられている。すなわち、パンチング加工位置Kの図7、図8において右側の下部フレーム5の上には固定されたセンタテーブル21が設けられていると共に、このセンタテーブル21の図8において上下にはY軸方向(図7、図8において左右方向)へ移動自在なサイドテーブル23が設けられている。
【0028】
このサイドテーブル23上にはセンタテーブル21を跨ってX軸方向(図8において上下方向)へ延伸したキャレッジベース25が一体的に設けられている。このキャレッジペース25上にはX軸方向へ移動自在なキャレッジ27が設けられている。しかも、このキャレッジ27には複数のワーククランプ29が備えられている。なお、タレットパンチプレス1を制御せしめるための制御装置31が図7において左側に立設されたフレーム33の上部に設けられている。
【0029】
上記構成により、ワークWをワーククランプ29でクランプした状態でキャレッジ27をX軸方向へ移動せしめると共に、キャレッジベース25をY軸方向へ移動せしめることによって、ワークWの所望の位置をパンチング加工位置Kの位置へ移動位置決めせしめる。この状態でプレス駆動装置17を駆動せしめることにより、ラム15が上下動してパンチPとダイDとの協動でワークWにパンチング加工が行われることとなる。
【0030】
本発明の実施の形態における主要な構成であるプレス駆動装置17についてより詳細に説明すると、図1及び図2も併せて参照するに、上部フレーム7には進退駆動装置35が設けられている。この進退駆動装置35としては、サーボモータまたはインバータモータなどのモータ37が設けられており、このモータ37にはエンコーダのごとき位置検出器39が備えられている。モータ37の出力軸にはカップリング41を介して送り用のねじ軸としての例えばボールネジ43が連結されている。このボールネジ43にはナット部材45が螺合されている。
【0031】
なお、制御装置31には上記の位置検出器39からの検出信号に基づいて進退駆動装置35の位置を設定するための位置設定手段47が備えられている。
【0032】
上記のナット部材45には第1リンクバー49の一端と第2リンクバー51の一端(図1及び図2において左端)がピン53で回動自在に連結されている。
【0033】
第1リンクバー49の他端(図1及び図2において右端)には第1クランクブロック55の上端部がピン57で回動自在に連結されており、第2リンクバー51の他端(図1及び図2において右端)には第2クランクブロック59の上端部がピン61で回動自在に連結されている。なお、第1クランクブロック55と第2クランクブロック59は、ラム15の中心線に対してほぼ水平方向で対称に位置して互いに対向する一対の形状をなしている。
【0034】
より詳しくは、第1クランクブロック55は基端の主部(図1において左下端)が上部フレーム7に取り付けられたブラケット63にピン65で上下方向に回動自在に連結されている。第1クランクブロック55の基端の右端部(図1において右下端)にはラム15の上端を下方へ押圧するための第1押圧部67が設けられている。また、第2クランクブロック59は基端の主部(図1において右下端)は上部フレーム7に取り付けられたブラケット69にピン71で上下方向に回動自在に連結されている。第2クランクブロック59の基端の左端部(図1において左下端)にはラム15の上端を下方へ押圧するための第2押圧部73が設けられている。
【0035】
なお、上記の第1押圧部67と第2押圧部73は、例えば図2に示されているように第1押圧部67がほぼ水平面の断面コ字状に切欠部75が設けられており、この切欠部75内を干渉せずに通過可能な突出部77が第2押圧部73に設けられている。いずれにしても第1押圧部67と第2押圧部73は互いに干渉することなくラム15の上端部を押圧可能に設けられており、上記の切欠部75や突出部77に限定されない。
【0036】
また、ラム15は図1に示されているようにスプリング79により常時上方へ付勢されている。ラム15の下端には図3に示されているようにパンチを打圧するストライカ81を備えたストライカユニット83が設けられており、例えばこのストライカユニット83はストライカ81がラム15の下部に設けたストライカ室85内を上下動自在であり、スプリング87により常時上方へ付勢されている。ストライカ81の上部にはテーパ部89が設けられており、このテーパ部89に摺動可能なテーパ面を備えたクサビ部材91がストライカ81のテーパ部89の上面とストライカ室85の上壁面との間を挿脱するようにアクチュエータとしての例えば流体圧シリンダ93のピストンロッド95に連結されてほぼ水平方向に往復動自在に設けられている。
【0037】
したがって、パンチPを交換するためには、ラム15を大きく上昇せしめる必要があり、このときストライカ81が流体圧シリンダ93の駆動によりクサビ部材91が図3において左方向に移動すると、このクサビ部材91がストライカ81の上端からはずれるためにストライカ81がスプリング87の付勢力により上昇するので、パンチPとストライカ81の下端との間にスペースが確保され、パンチPが容易に交換される。また、ストライカ81を下降せしめるためには、上記の動作と逆に行われ、クサビ部材91がテーパ部89のテーパ面をスライドしてスプリング87の付勢力に抗してテーパ部89とストライカ室85の上壁面との間へ挿入される。
【0038】
なお、上記のストライカ81の上下動作はクサビ部材91に限定されず、ストライカ81自体が流体圧シリンダによる駆動やモータ駆動、あるいはその他の駆動手段によるものであっても構わない。
【0039】
なお、ラム駆動力とラム15のパンチ力が各第1,第2クランクブロック55,59のてこ比に単純に比例するように、第1クランクブロック55の押圧部67と第1リンクバー49の連結点を結ぶ線と、第2クランクブロック59の押圧部73と第2リンクバー51の連結点を結ぶ線とが、それぞれラム15下死点付近にてラム中心線と垂直になるように設置される。この条件が満たされるべく第1リンクバー49と第2リンクバー51の長さが任意に選択されて各第1,第2クランクブロック55,59の位相を互いにずらして連結されている。
【0040】
上記構成により、モータ37を駆動せしめると、ボールネジ43が回転されることにより、ナット部材45を介して第1,第2リンクバー49,51が図1及び図2において左右方向へ同一方向に進退移動される。
【0041】
その結果、第1クランクブロック55がピン65を支点として図1において上下方向へ移動されると共に第2クランクブロック59がピン71を支点として第1クランクブロック55とは対称的に位相差を持って図1において上下方向へ移動される。第1、第2クランクブロック55,59がそれぞれベルクランクになっているので、てこの原理により、進退駆動装置35の駆動力がてこ比分変換されて第1、第2押圧部67,73を介してラム15に伝達されるから、容易に大きな出力を得ることができる。
【0042】
しかも、ナット部材45が1ストロークの往復動作される間に、ラム15が第1クランクブロック55の第1押圧部67と第2クランクブロック59の第2押圧部73により1回ずつ押圧されるために合計2回、上下動されることになるので、高速化を図ることができる。例えば、加圧力の小さな薄板加工時のみならず、厚板加工時においても大出力のままで高速加工を図ることが可能となる。
【0043】
なお、モータ37として、サーボモータを用いると、ストロークや速度の制御を任意に行うことができ、高速化や低騒音化を図ることができる。
【0044】
また、進退駆動装置35がモータ37、ボールネジ43及びナット部材45で構成されているので、複雑な減速機構がいらず、構造が簡素化されて装置ユニットのコストを低減せしめることができる。また、ボールネジ43を使用した場合、モータ軸径とねじ軸径を同等にすることができ、イナーシャを大きくすることができる。さらに、ボールネジ43の従動側に減速(倍力)機構を設けることにより、駆動側に設けた場合よりイナーシャを小さくすることができる。そのため、モータ37の小型化または装置の高速化ができる。
【0045】
図4及び図5を参照するに、本発明の他の実施の形態としては、第2リンクバー51と第2クランクブロック59の上端部との連結部が、第2クランクブロック59の内部に設けた流体圧シリンダ97などのアクチュエータにより例えば第2クランクブロック59の両側面から外方へ出没自在な位置決めピン99とすることができる。上記の位置決めピン99を挿入可能な複数個の連結穴部101が第2リンクバー51の長手方向に適宜間隔を介して設けられている。
【0046】
したがって、流体圧シリンダ97を作動せしめることにより、第2リンクバー51と第2クランクブロック59との連結位置が位置決めピン99により任意の連結穴部101の位置に位置決めされる。その結果、高出力または高速でラム15が駆動される。この変更と同時に、位置設定手段47ではてこ比変更を取り込み、ラム15の位置の変更を認識することができる。位置設定手段47としてはサーボまたはインバータモータの制御装置31で構成されるものである。
【0047】
図6を参照するに、ナット部材45のピン53の両外側にベアリングブロック103が設けられており、一方、第2クランクブロック59のピン61の両外側にナット部材105が設けられている。ベアリングブロック103にはそれぞれ送りねじ107の一端が軸承されており、各送りねじ107の他端側が上記のナット部材105に螺合されており、各送りねじ107の他端にはホイールギヤ109が設けられ、この2個のホイールギヤ109にタイミングベルト111が巻回されている。図6において下側の送りねじ107の左端はベアリングブロック103に取り付けたモータ113により回転駆動されるよう構成されている。
【0048】
したがって、図6において下側の送りねじ107がモータ113により正逆回転駆動されると、図6において上側の送りねじ107もタイミングベルト111により同期回転するので、ナット部材45のピン53と第2クランクブロック59のピン61との間の距離が無段階に変更可能となり、第1,第2クランクブロック55,59の位相差を自在に変更可能となる。したがって、第1,第2クランクブロック55,59の上下方向のストロークも自在に変更できる。その結果、高出力または高速でラム15が駆動される。
【0049】
なお、各第1,第2クランクブロック55,59においては、ラム15の移動量(y)と進退駆動装置35の移動量(x)が図1に示されているように、てこ比(a:b)に単純に比例〔y=(a/b)x〕するので、各クランクブロックの位置設定を容易に行うことができる。
【0050】
なお、この発明は、前述した発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施し得るものである。本実施の形態では進退駆動装置35の送りねじはねじの回転でなく、ナット回転でもよい。また、ボールネジ43とモータ37のロータは一体化してもよい。これにより、カップリング41が不要となるので、イナーシャを低減できる。
【0051】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明より理解されるように、請求項1の発明によれば、進退駆動装置を1ストローク駆動せしめると、ラム中心線に対して対称をなす一対の第1,第2クランクブロックがそれぞれ第1,第2リンクバーを介して基端を支点として位相差をもって回動されるので、ラムの上端を第1,第2クランクブロックのそれぞれの押圧部により合計2回押圧できる。これにより進退駆動装置の1ストローク中にラムを2回高速で上下動できるので、パンチが高速で上下動し、パンチとダイとの協動でワークにプレス加工を行うことができる。
【0052】
而して、プレス駆動装置が簡素な構造で製作でき、しかも、ワークが薄板のみならず厚板の場合でも容易に大きな出力を得られると共に、高速加工を可能にできる。
【0053】
請求項2の発明によれば、進退駆動装置が、モータと、このモータに連結されたねじ軸と、第1,第2リンクバーに連結されたナット部材と、から構成されているので、モータを駆動せしめると、ねじ軸が回転され、ナット部材を介して第1,第2リンクバーを容易に進退動せしめることができる。
【0054】
而して、複雑な減速機構がいらず、構造を簡素化できると共にコストも低減できる。しかも、高速化を図ることができる。
【0055】
請求項3の発明によれば、第1、第2クランクブロックがベルクランクになっているので、てこの原理により進退駆動装置の駆動力がてこ比分変換されて第1、第2クランクブロックの各押圧部を介してラムに伝達できる。その結果、容易に大きな出力を得ることができると共に位置設定を容易に行うことができる。しかも、第1、第2リンクバーにより前記第1、第2クランクブロックを互いに位相をずらして回動せしめるので、進退駆動装置の1ストローク中に第1、第2クランクブロックにてラムを2回押圧せしめて高速ラムストロークを得ることができる。
【0056】
請求項4の発明によれば、進退駆動装置の位置を設定する位置設定手段が設けられているから、この位置設定手段でてこ比を取り込み、ラム位置の変更を認識できる。しかも、ラムストロークが第1クランクブロックと第2クランクブロックとの位相のずれ量より小さい場合は、位置設定手段により容易に一方のクランクブロックのみでプレス動作を可能とする位置に設定することができる。
【0057】
請求項5の発明によれば、パンチを交換するためにラムを大きく上昇せしめる際に、ラム下端に設けたストライカをアクチュエータにより上昇できるので、パンチとストライカとの間にスペースを確保でき、工具の交換を容易にできる。
【0058】
請求項6の発明によれば、アクチュエータを作動せしめることにより、第2リンクバーと第2クランクブロックとの連結位置を任意の位置に位置決めできる。
これにより、高出力または高速でラムを駆動できる。
【0059】
請求項7の発明によれば、第2リンクバーとしての送りねじを回転駆動せしめることによりナット部材と第2クランクブロックとの間の距離を無段階に変更でき任意に位置決めできる。これにより、高出力または高速でラムを駆動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のプレス駆動装置を説明する説明図である。
【図2】図1の部分的な平面図である。
【図3】ラムの下端のストライカの上下動機構を説明する説明図である。
【図4】第2リンクバーの先端位置を調整するための調整装置の一例を示す図である。
【図5】図4の部分的な平面図である。
【図6】第2リンクバーの先端位置を調整するための調整装置の他の一例を示す図である。
【図7】この発明のプレス機械の一例を示すタレットパンチプレスの側面図である。
【図8】図7における平面図である。
【符号の説明】
1 タレットパンチプレス(プレス機械)
17 プレス駆動装置
35 進退駆動装置
37 モータ(回転駆動手段)
39 位置検出器
43 ボールネジ(送り用のねじ軸)
45 ナット部材
47 位置設定手段
49 第1リンクバー
51 第2リンクバー
53、57、61、65、71 ピン
55 第1クランクブロック
59 第2クランクブロック
67 第1押圧部
73 第2押圧部
81 ストライカ
91 クサビ部材
93 流体圧シリンダ(アクチュエータ)
97 流体圧シリンダ(アクチュエータ)
105 ナット部材
107 送りねじ

Claims (7)

  1. パンチとダイとの協動によりワークにプレス加工を行うプレス機械のプレス駆動装置において、前記パンチを駆動せしめるためのストライカを連結した往復動自在なラムと、このラムの一端を押圧する押圧部を一端に備え且つ前記ラムの中心に対してほぼ水平方向で対称に位置すべく基端で上下方向に回動自在に軸承した一対をなす第1クランクブロックと第2クランクブロックと、前記第1クランクブロックの他端に回動自在に連結した第1リンクバーと、前記第2クランクブロックの他端に回動自在に連結した第2リンクバーと、前記第1リンクバーと第2リンクバー51を同一方向に進退せしめて前記第1クランクブロック55と第2クランクブロック59を対称的に回動せしめる共用の進退駆動装置と、を備えてなることを特徴とするプレス駆動装置。
  2. 前記進退駆動装置が、回転駆動手段と、この回転駆動手段に連結されたねじ軸と、前記第1リンクバーと第2リンクバーに連結されたナット部材と、から構成されていることを特徴とする請求項1記載のプレス駆動装置。
  3. ラム駆動力とラムのパンチ力が前記クランクブロックのてこ比に単純に比例すべく、前記第1クランクブロックの第1押圧部と該第1クランクブロックの基端主部を前記プレス機械の上部フレームにブラケットを介して回動自在に連結するピンの支点を結ぶ線と、前記第2クランクブロックの第2押圧部と該第2クランクブロックの基端主部を前記プレス機械の上部フレームにブラケットを介して回動自在に連結するピンの支点を結ぶ線とを、それぞれラム下死点付近にてラム中心線と垂直になるように設置され、この条件を満たすべく前記第1リンクバーと第2リンクバーを互いに位相をずらして各第1,第2クランクブロックに連結されていることを特徴とする請求項1又は2記載のプレス駆動装置。
  4. 前記進退駆動装置の位置を設定する位置設定手段を設けてなることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載のプレス駆動装置。
  5. 前記ラムの下端に設けたストライカが、アクチュエータにより上下動可能であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一つに記載のプレス駆動装置。
  6. 前記第2リンクバーと第2クランクブロックとの連結位置がアクチュエータにて任意の位置に位置決め可能であることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一つに記載のプレス駆動装置。
  7. 前記第2リンクバーが、ナット部材と第2クランクブロックとの連結点間の距離を無段階に変更すべく回転駆動される送りねじで構成されていることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一つに記載のプレス駆動装置。
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