以下に本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態のキー配置の概念図では、一例として携帯電話機のテンキーなどのキー配列を例として取り上げているが、このことは本発明の実施形態を携帯電話機に限定させるものではない。すなわち、本発明の実施形態としては、通話機能付のパーソナルコンピューターやモバイルコンピューター、PDAなど、様々な通話機能付情報通信端末で実施しうるものである。さらに、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうるものである。
なお、以下の実施形態と請求項の関係は次の通りである。実施形態1は、主に請求項1、2及び7について説明する。実施形態2は、主に請求項1及び2について説明する。実施形態3は、主に請求項1及び2について説明する。実施形態4は、主に請求項1及び2について説明する。実施形態5は、主に請求項4について説明する。実施形態6は、主に請求項1について説明する。実施形態11は、主に請求項2について説明する。実施形態12は、主に請求項3について説明する。
〈〈実施形態1〉〉
〈実施形態1の概要〉
図1に本実施形態のキー配置の概念図を示す。本実施形態では、無声通話機能付情報通信端末において、音声通話用オフフックキー部に含まれる第一ボタンと文字通話用オフフックキー部に含まれる第二ボタンの二つのボタンを設けていることを第一の特徴とする。さらに前記二つのオフフックキー部を備えたことにより、オンフック状態から文字通話用オフフックキー部に含まれる第二ボタンを押下したときには、オフフックと同時に文字モードでの通話が可能となることを第二の特徴とする。第二の特徴とは具体的には、オンフック状態から文字通話用オフフックキー部に含まれる第二ボタンを押下しただけで、従来のオフフックキー部を押下した場合のオフフック機能と、従来の音声モードと文字モードの切換スイッチを押下することによる音声モードから文字モードへの切換機能と、が同時に発動する、というものである。
すなわち、図1に示す音声通話用オフフックキー部に含まれる第一ボタン(0101)を押下したときはオフフックと同時に音声モードとし、図1に示す文字通話用オフフックキー部に含まれる第二ボタン(0102)を押下したときはオフフックと同時に文字モードとするものである。
〈実施形態1の構成〉
図2に本実施形態の機能ブロック図の一例を示す。図2に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(0200)は、「音声通話処理部」(0201)と、「文字通話処理部」(0202)と、「音声通話用オフフックキー部」(0203)と、「文字通話用オフフックキー部」(0204)と、「制御部」(0205)と、を有する。
本件発明の構成要素である各部、各手段、各器は、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアとソフトウェアの両者、のいずれかによって構成される。例えば、これらを実現する一例として、コンピュータを利用する場合には、CPU、メモリ、バス、インターフェイス、周辺装置などから構成されるハードウェアと、これらのハードウェア上にて実行可能なソフトウェアを挙げることができる。具体的には、メモリ上に展開されたプログラムを順次実行することで、メモリ上のデータや、インターフェイスを介して入力されるデータの加工、蓄積、出力などにより各部の機能が実現される(本明細書の全体を通じて同様である)。
「音声通話処理部」(0201)は音声モードを実行するための「マイク」(0206)を含む。音声通話処理部は具体的には、無声通話機能付情報通信端末が音声モードに設定されている場合にユーザーが「マイク」(0206)に向かい音声入力を行ったとき、「マイク」(0206)から集音された音を、音声通話処理部内部の例えばアンプ(増幅器)、ノイズフィルター、A/Dコンバーターなどにより増幅・雑音除去・A/D変換処理し、音声通話用の音声データとして外部に出力するものである。
ここで「音声モード」とは、通常の携帯電話機と同様、自分で発した音声にて相手と通話する通話モードのことを指す。(本明細書の全体を通じて同様である)
「マイク」とは、音を電気信号に変換する機能を持つ機器を指す。よって、用途に応じて集音方式、集音特性などを選択すれば良く、本実施形態では集音方式、集音特性などを限定するものではない。(本明細書の全体を通じて同様である)
また、ノイズフィルターとしては、音声処理部の回路上のノイズ(電源ノイズなど)を除去する機能を有するものや、集音時の騒音(環境ノイズや走行音・風切り音のノイズなど)を除去する機能を有するもの、またはその組み合わせなどが考えられる。特性としては人の音声周波数帯のみ通過させるための20〜20kHz帯のバンドパス特性やローパス特性を持つフィルターなどが考えられる。
「文字通話処理部」(0202)は文字モードを実行するため文字入力に応じて音声を出力する。具体的には、無声通話機能付情報通信端末が文字モードに設定されている場合に、ユーザーが文字入力を行ったとき、文字入力を音声データに変換した後、文字通話用の音声データとして外部に出力するものである。
ここで「文字モード」とは、電車内や職場、図書室などの公共の場や通話に相応しくない場所において、相手に伝えたいメッセージを文字入力、または予め用意されているメッセージの中から選択し、それらのメッセージを音声変換して送信することで喋らずに会話をするといった通話モードのことを指す。(本明細書の全体を通じて同様である)
無声通話機能付情報通信端末が文字モードであるときは、操作音(ユーザーがキー操作等したときに発する操作音)も出力しない処理があっても良い。(本明細書の全体を通じて同様である)
「文字入力」の方法は、具体例としては、携帯電話機などのテンキーやキーボード、文字認識機能付きタッチパネルやペンタブレット、などにより、単語に対応するキーによって入力する方法(以降「直接入力方法」と呼ぶこととする)が考えられる。また、ディスプレイ(CRTディスプレイや液晶ディスプレイなど)とポインティングデバイス(UP/DOWNキーや、キーボード、マウス、タッチパッド、トラックポイント、タッチパネル、障害者用視線(認識)入力装置など)とを用い、ディスプレイ上に表示された予め用意されているメッセージの一覧をポインティングデバイスで選択して入力する方法(以降「メッセージ選択方法」と呼ぶこととする)も考えられる。
また、タッチパネルの具体例としては、光学方式(赤外線マトリクス方式や赤外線イメージセンサ方式、赤外線走査方式など)や、感圧方式(抵抗膜方式など)、静電容量方式(アナログ容量結合方式など)、超音波方式(表面弾性波(SAW)方式など)、電磁誘導方式、などによるものが考えられる。
さらに、メッセージ選択方法における一覧表示の表示内容の具体例としては、ワード単位、文章単位で、文字や文字に相当する記号や番号、アイコン、などにより表示されるものが考えられる。
以上を具体的に示すと、例えば携帯電話機などのテンキーから文字単位で’お’、’は’、’よ’、’う’と入力したり、液晶ディスプレイ上に表示された文章単位の一覧表示から、"おはよう"をマウスで選択することで入力する方法などである。
前記「文字入力に応じて音声を出力する」方法、すなわち、文字音声変換方法としては、具体例として、「音源を用いた変換方法」、「変換ルール(変換関数など)を用いた変換方法」、「音源と変換ルールを組み合わせた変換方法」などが考えられる。「音源を用いた変換方法」とは、入力文字と音源を直接的に対応させ、音源(又は音源の組み合わせ)を音声データとして出力する方法である。ここで「音源」には、文字単位、ワード単位、文章単位、の音源が考えられ、これらの音源は予め製品として組み込まれていた音源で有っても良いし、ユーザーが登録した音源であってもよい。「文字入力音源と変換ルールを組み合わせた変換方法」は具体例として、前記音源と、音源と音源とを組み合わせて自然な音声としたりイントネーションを適正化するための変更ルールと、を利用する声帯モデルによる変換方法(音声合成方法)などが考えられる。声帯モデルには、声帯をファジィ理論によってシステム同定したものや、声帯をニューラルネットワークによって学習させてシステム同定したもの、又はその組み合わせによるもの、その他のモデル化方法によるもの、が考えられる。「変換ルール(変換関数など)を用いた変換方法」とは、前記で音源を用いずに変更ルールのみを用いた方法である。
「音源を用いた変換方法」の文字入力方法は、前記「直接入力方法」であっても、前記「メッセージ選択方法」であっても良い。「直接入力方法」と「音源を用いた変換方法」とを組み合わせた方法とは、すなわち、ユーザーが都度入力した文字に対応する音源を音声データとして出力する方法である。「メッセージ選択方法」と「音源を用いた変換方法」とを組み合わせた方法としては以下の二通りが考えられる。すなわち、一つにはユーザーが選択したメッセージに対応する予め記録されたメッセージ単位の音源を、そのまま出力する方法である。もう一つとしては、ユーザーが選択したメッセージに対応する予め記録されたメッセージ単位の文字コードから、音源を用いた音声データを生成して、音声出力する方法である。
「変換ルールを用いた変換方法」の文字入力方法は、前記「直接入力方法」であっても、前記「メッセージ選択方法」であっても良い。「直接入力方法」と「変換ルールを用いた変換方法」とを組み合わせた方法とは、すなわち、ユーザーが都度入力した文字に対応する変換ルールを用い、音声データを生成して出力する方法である。「メッセージ選択方法」と「変換ルールを用いた変換方法」とを組み合わせた方法とは、すなわち、ユーザーが選択したメッセージに対応する予め記録されたメッセージ単位の文字コードから、変換ルールを用いた音声データを生成して、音声出力する方法である。「文字入力音源と変換ルールを組み合わせた変換方法」も同様であるため、説明は省略する。
さらに、前記「音源」や「変更ルール」、「メッセージ単位の文字コード」の記録媒体としては、無声通話機能付情報通信端末で内蔵されたハードディスクや、ROMやRAMなどのメモリなどが考えられる。また、無声通話機能付情報通信端末の内部には記録しない方法として、インターネットを用いた通信で都度提供される方法や、LAN上の共有データベースに記録しておく方法なども考えられる。
「音声通話用オフフックキー部」(0203)は音声モードにするための「第一ボタン」(0207)を有する。「音声通話用オフフックキー部」は具体的には、ユーザーが「第一ボタン」(0207)を押下した場合に、「第一ボタン」(0207)が押下された情報(ユーザーが音声モードを望んでいること)を制御部へ送信するものである。
ここで第一ボタンの「ボタン」とは、具体例として、メカニカルスイッチ、メンブレンスイッチ、静電容量無接点方式スイッチなどが考えられる。また、タッチパネル上やディスプレイ上の仮想ボタンであっても良い。
(本明細書の全体を通じて同様である)
また「情報を制御部へ送信する」方法としては、割り込み信号による送信方法や、制御部の周辺回路として割り当てられたアドレスへデータ出力することで送信する方法、送信相手(この場合は制御部)のアドレスと送信データをパケット化してシリアルI/Oに流す方法などが考えられる。(本明細書の全体を通じて同様である)
「文字通話用オフフックキー部」(0204)は文字モードにするための「第二ボタン」(0208)を有する。「文字通話用オフフックキー部」は具体的には、ユーザーが「第二ボタン」(0208)を押下した場合に、「第二ボタン」(0208)が押下された情報(ユーザーが文字モードを望んでいること)を制御部へ送信するものである。
「制御部」(0205)は各処理部を制御する。「制御部」は具体的には以下の制御を行う。まず、「音声通話用オフフックキー部」(0203)を制御し、「第一ボタン」(0207)押下情報を得ると、「無声通話機能付情報通信端末」(0200)を音声モードとする。そして「音声通話処理部」(0201)を制御し、「音声通話処理部」から外部へ音声データを出力させる。また、「文字通話用オフフックキー部」(0204)を制御し、「第二ボタン」(0208)押下情報を得ると、「無声通話機能付情報通信端末」(0200)を文字モードとする。そして「文字通話処理部」(0202)を制御し、「文字通話処理部」から外部へ文字コードに対応する音声データを出力させる。
ここで「制御部」とは、具体的には、CPU、プログラムメモリ、データメモリ、(シリアル/パラレル)I/Oポート、などから構成され、さらにCPUは、制御回路、演算回路、命令解析部、レジスタ、(アドレス/データ)バス制御部、外部割り込み入力部、タイマー、カウンターなどから構成されるものが考えられる。「制御部」が各処理部を制御する場合、「制御部」がプログラムメモリに書かれた制御内容(プログラム)を読み込み、命令解析部でプログラムを解読し、実行(I/Oポート出力やバス出力)することにより順次処理(制御)が行われる。(本明細書の全体を通じて同様である)
制御部の「制御」方法としては、各処理部に割り当てたアドレスへデータ送信する方法、送信相手(この場合は各処理部)のアドレスと送信データをパケット化してシリアルI/Oに流す方法、制御部から各処理部に制御用の専用ラインを設定(I/Oポート割り当てなど)して制御する方法などが考えられる。(本明細書の全体を通じて同様である)
また制御部が「ボタン押下情報」を得る方法としては、割り込み信号により制御部が割り込まれた時に割り込みルーチンで情報を得る方法や、各処理部に割り当てたアドレスのデータを読むことで情報を得る方法、受信相手(この場合は各処理部)から得たパケットデータを解読して情報を得る方法などが考えられる。(本明細書の全体を通じて同様である)
なお、無声通話機能付情報通信端末には上記以外の機能として「操作キー」が存在しても良い。ここで、「操作キー」とは、具体的には、オンフックキーやメニューボタン、パワーONボタン、パワーOFFボタン、などである。また、オンフックキーとは、「無声通話機能付情報通信端末」を音声モードや文字モードのオフフック状態からオンフック状態(待機状態)とするためのキーを指す。(本明細書の全体を通じて同様である)
また本実施形態においては、以下の操作により、無声通話機能付情報通信端末をオフフック状態とすることができるものとする。第一には、前記音声モードや文字モードのオフフック状態においてオンフックキーを押下する操作である。第二には、無声通話機能付情報通信端末がパワーOFF状態である時に、前記パワーONボタンを押下する操作である。
〈実施形態1の処理の流れとハードウェア構成〉
図3、図4、図5に本実施形態における処理の流れの一例を示す。また、図6に本実施形態のハードウェア構成の一例を示す。
まず、実施形態1のハードウェア構成について簡単に説明する。図6に示す通り、「無声通話機能付情報通信端末」(0600)は、「音声通話処理部」(0601)と、「文字通話処理部」(0602)と、「第一ボタン」(0603)と、「第二ボタン」(0604)と、「CPU」(0605)と、「通信制御部」(0610)と、「通信I/F」(0611)と、「ディスプレイ」(0613)と、「操作キー」(0614)と、「プログラムメモリ」(0620)と、「データメモリ」(0621)と、「スピーカー」(0622)と、「スピーカーアンプ」(0623)と、からなる。「音声通話処理部」(0601)は、「音声通話処理回路」(0619)と、「マイク」(0606)と、からなる。「文字通話処理部」(0602)は、「文字入力部」(0607)と、「文字音声変換部」(0608)と、「音声文字変換部」(0609)と、からなる。
次に、実施形態1の処理の流れを、本実施形態のハードウェア構成をもとにして説明する。
本実施形態における処理の流れは、以下に示すステップよりなる。なお、以下に示す処理の流れは、計算機に実行させるためのプログラム、またはそのプログラムが記録された読み取り可能な記録媒体として実施されうる(以下、本明細書における処理の流れの記載についても同様である)。
まず、無声通話機能付情報通信端末がパワーOFF状態からパワーON状態となったとき、または、オフフック状態からオンフック状態になったとき、図3に示すメインルーチン(S0300)から処理が始まる。
「制御部」は次に、「第一ボタン」が押下されたか(S0301)、「第二ボタン」が押下されたか(S0302)、を判定する。「制御部」は「第一ボタン」が押下されたと判定(S0301)した場合には、音声モードのルーチンを実行する(S0303)。「第二ボタン」が押下されたと判定(S0302)した場合には、文字モードのルーチンを実行する(S0304)。
図4に示す音声モード(S0400)では、図6に示す「制御部」は「通話」(S0401)を継続するよう制御する。「制御部」は「通話」中にオンフックがあったと判定した場合にはステップS0300へ戻り音声モードを終了させる(S0402)。
前記「通話」(S0401)ステップは、通常の音声通話用の処理である。すなわち「通信I/F」を介して通話相手と音声による通話を行うものであり、「音声通話処理部」と「通信制御部」との間での音声データのやりとりが行われるものである。本ステップの具体的な内容は、一般的なステップであるため詳細については省略する。
図5に示す文字モード(S0500)では、例えばまず最初に図6に示す「制御部」は「通信制御部」へ「相手への文字モード通知制御コマンド出力」(S0501)を行ってもよい。「通信制御部」では相手への文字モード通知制御コマンドを受けたとき、「通信I/F」を介し、通話相手へこちらが文字モードで通話していることを通知する。例えば、"現在発声できない環境にいるため、文字モードで通信中です"などのメッセージを送信するなどである。
その後の処理としては、「受信処理」(S0502)のとき(例えば「制御部」が「通信制御部」から通話相手からの音声受信を受けたと判定したとき)には、「制御部」は「文字通話処理部」の「音声文字変換部」へ「音声−>文字変換制御コマンド出力」(S0503)し、さらに、「ディスプレイ」へ「文字表示制御コマンド出力」(S0504)する。「音声文字変換部」は制御部から音声−>文字変換制御コマンドを受け取ると、通信制御部にストックされた通信相手の音声受信データを音声−>文字変換する。そして「ディスプレイ」が制御部から文字表示制御コマンドを受け取ることで、「ディスプレイ」は「音声文字変換部」から音声−>文字変換した後の文字データを受け取り、文字データを「ディスプレイ」に表示させる。
「送信処理」(S0505)のとき(例えば「通信制御部」から通話相手からの音声受信を受けた旨の通知が無く、かつ、「制御部」が「文字通話処理部」の「文字入力部」から文字入力があったと通知されたとき)には、まず、「ディスプレイ」に対し「文字表示制御コマンド出力」(S0506)を行う。「ディスプレイ」は、制御部から文字表示制御コマンドを受け取ると文字入力の内容を表示させる。そして、「制御部」は、「文字通話処理部」の「文字音声変換部」へ「文字−>音声変換制御コマンド出力」(S0507)し、さらに、「通信制御部」へ「通信制御コマンド出力」(S0508)を行う。「文字音声変換部」は制御部から文字−>音声変換制御コマンドを受け取ると、例えば音源データを用いることで入力文字を音声に変換して音声データとする。そして「通信制御部」が制御部から通信制御コマンドを受け取ることで、「文字音声変換部」から音声データを受け取り、「通信I/F」を介して音声データを送信する。この間、「制御部」はオンフックが無いと判定しときはステップS0502へ戻ることで文字モードを続行し、オンフックがあったと判定したときはステップS0300へ戻り文字モードを終了させる(S0509)。
上記「受信処理」と「送信処理」とは、並列処理され、通話相手の音声に相当する文字表示とユーザーの文字入力とが擬似的に同時進行する処理とする(少なくともユーザーにとっては同時に進行しているかのように思えるような処理とする)。そのために「受信処理」と「送信処理」とは時分割で処理される(擬似的に同時進行される)。すなわち、図5における「受信処理」と「送信処理」のタスクは短時間で割り当てられ、短時間でタスクの切り替わりが行われる。時分割処理は、従来技術で実現できるため本実施形態での詳細説明は省略する。だだし本実施形態で並列処理は図5の手段に限定されるものではなく、例えば割り込みによる方法、すなわち、「制御部」が「通信制御部」や「文字通話処理部」からの音声受信/文字入力の通知を割り込み信号により受けて「制御部」が「受信処理」/「送信処理」を行う処理とすることで並列処理を実現する方法で有っても良い。
さらに、「ディスプレイ」表示上の方法として、ディスプレイの上部に通話相手の音声に相当する文字表示を行い、それと同時に下部にユーザー入力の文字表示を行う処理とすることで、ユーザーが見た目で同時進行していることが判る処理としても良い。
〈実施形態1の効果〉
音声通話用オフフックキー部に含まれる第一ボタンと文字通話用オフフックキー部に含まれる第二ボタンの二つのボタンを設けることによって、ユーザーがオンフック状態から文字モードで通話したい場合でも、オフフックと文字モードの選択までが同時に行われる。そのため、ユーザーにとって文字モードでの通話までに手間がかかる煩わしさを解消できるという効果を奏する。また、文字モードでの通話までに手間がかからないので、相手への応答が遅れてしまうなどの問題を解消できるという効果を奏する。
〈〈実施形態2〉〉
〈実施形態2の概要〉
図1に本実施形態のキー配置の概念図を示す。本実施形態では、実施形態1に加え、オンフック状態から文字通話用オフフックキー部に含まれる第二ボタンを押下しただけで、さらにマイクをOFF状態にする機能(従来技術ではユーザーがメニュー選択やマイクOFFキー押下することで実現していた機能)も同時に発動する、というものである。
すなわち、図1に示す第一ボタン(0101)を押下したときはオフフックと同時に音声モードとし、さらに同時にマイクをON状態とする。図1に示す第二ボタン(0102)を押下したときはオフフックと同時に文字モードとし、さらに同時にマイクをOFF状態にするものである。
〈実施形態2の構成〉
図7に本実施形態における機能ブロック図の一例を示す。図7に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(0700)は、「音声通話処理部」(0701)と、「文字通話処理部」(0702)と、「音声通話用オフフックキー部」(0703)と、「文字通話用オフフックキー部」(0704)と、「制御部」(0705)と、を有する。「音声通話処理部」(0701)には「マイク」(0706)を含む。「音声通話用オフフックキー部」(0703)には「第一ボタン」(0707)を含む。「文字通話用オフフックキー部」(0704)には「第二ボタン」(0708)を含む。「制御部」(0705)には「マイクOFF手段」(0709)を含む。
本実施形態は、実施形態1で説明した無声通話機能付情報通信端末にさらに「マイクOFF手段」(0709)」を有することを特徴とするものである。「マイクOFF手段」(0709)を除く各構成については実施形態1で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
制御部は、第二ボタンを利用して文字通話用オフフックキー部がオフフックされた場合には音声通話処理部のマイクをOFF状態に制御する「マイクOFF手段」(0709)を有する。
ここで「マイクをOFFする」とは、実質的にマイクから集音する機能をカットする処理を指す。具体的には、マイクとマイクに接続されたアンプ(増幅器)との接続スイッチをOFFする処理や、アンプ(増幅器)のゲインをマイナス無限大にする処理、音声通話処理部を機能させないようにする処理(電源供給OFFなど)などが考えられる。(本明細書の全体を通じて同様である)
「マイクOFF手段」(0709)とは、具体例として、制御部が第二ボタン押下を判定し音声通話処理部のマイクをOFF状態にするものが考えられる。また、制御部が第二ボタン押下を判定し、無声通話機能付情報通信端末を文字モードに設定した後(または設定することで)音声通話処理部のマイクをOFF状態にするものが考えられる。(本明細書の全体を通じて同様である)
ここで制御部は、上記「マイクOFF手段」を行ったとき、同時にスピーカーをOFFする制御を行っても良い。すなわち、第二ボタンを利用して文字通話用オフフックキー部がオフフックされた場合には音声通話処理部のマイクをOFF状態とし、同時にスピーカーをOFF状態に制御しても良い。(本明細書の全体を通じて同様である)
〈実施形態2の処理の流れとハードウェア構成〉
図8、図9に本実施形態における処理の流れの一例を示す。ステップS0800およびステップS0900までの処理の流れについては実施形態1の図3で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。また、音声モード(S0800)における「マイクON制御コマンド出力」(S0803)以外の処理、文字モード(S0900)における「マイクOFF制御コマンド出力」(S0910)以外の処理も実施形態1の図4、図5で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
またハードウェア構成は実施形態1の図6と同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
「マイクON制御コマンド出力」(S0803)の処理は具体的には以下の通りである。無声通話機能付情報通信端末が音声モードに切り替わったとき、「制御部」は、「音声通話処理部」へ「マイクON制御コマンド出力」(S0803)し、「音声通話処理部」の「マイク」をON状態とする。また無声通話機能付情報通信端末が文字モードに切り替わったとき、「制御部」は、「音声通話処理部」に対して「マイクOFF制御コマンド出力」(S0910)することで「音声通話処理部」の「マイク」をOFF状態とする。
ここで、「制御部」が「マイクON制御コマンド出力」したとき、同時に図6の「スピーカーアンプ」(0623)を制御して「スピーカー」(0622)の出力をONする制御を行っても良い。さらに、「制御部」が「マイクOFF制御コマンド出力」したとき、同時に「スピーカーアンプ」を制御して「スピーカー」の出力をOFFする制御を行っても良い。すなわち、第一ボタンが押下された場合はスピーカーがONになり、第二ボタンが押下された場合はスピーカーがOFFになっても良い。(本明細書の全体を通じて同様である)
〈実施形態2の効果〉
オンフック状態から第二ボタンを押下しただけで、実施形態1の機能に加え、さらにマイクOFFが同時に行われる。そのため、ユーザーにとって文字モードでの通話までに手間がかかる煩わしさを解消できるという効果を奏する。また、文字モードでの通話までに手間がかからないので、相手への応答が遅れてしまうなどの問題を解消できるという効果を奏する。
また、文字通話用オフフックキー部でオフフックすることによって自動的に文字モードの選択とマイクのOFFをするので、文字モードのときは省電力になると共に通信相手に余計な音声ノイズを送信しないといった効果も奏する。
〈〈実施形態3〉〉
〈実施形態3の概要〉
図10、図11に本実施形態のキー配置の概念図の一例を示す。本実施形態の概要は、実施形態1または2において、音声通話用オフフックキー部に含まれる第一ボタンと文字通話用オフフックキー部に含まれる第二ボタンとを互いに離れた場所にキー配置することにより、誤操作防止に役立てることを特徴とするものである。具体的には、第一ボタンと第二ボタンとの間に他のボタンの少なくとも一部を配置することにより、第一ボタンと第二ボタンが相隣接しないように配置したものである。 ここで図10、図11は本実施形態の一例に過ぎず、第一ボタンと第二ボタンとが他のボタン等によって相隣接しない配置となっておればいかなるパターンもあり得、本実施形態のキー配置は図10や図11に限定しないものである。
図10は、文字通話用オフフックキー部(1002)を、音声通話用オフフックキー部(1001)に対してファンクションキー(1003)を隔てた対角線上に配置した一例である。
図11は、文字通話用オフフックキー部(1102)と音声通話用オフフックキー部(1101)との間に他のキーα(1103)を設定した一例である。
〈実施形態3の構成〉
本実施形態における機能ブロック図は、実施形態1の構成であってもよいし、実施形態2の構成であってもよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
〈実施形態3の処理の流れとハードウェア構成〉
本実施形態の処理の流れは、実施形態1の処理の流れであってもよいし、実施形態2の処理の流れであってもよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
ハードウェア構成は実施形態1の図6と同様であり、これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
〈実施形態3の効果〉
ユーザーの誤操作を防止し、本来の文字モードでの通話の目的を達せられるようにする効果を奏する。すなわち、電車内や職場、図書室などの公共の場や通話に相応しくない場所において、文字モードで通話したいのにボタンの押し間違いにより音声モードに入ってしまうと、かえって他人に迷惑をかけるなどの状況を生じさせてしまう。そのような事を防止する効果を奏する。
〈〈実施形態4〉〉
〈実施形態4の概要〉
本実施形態の概要は、オンフック状態でかつ無着信状態における文字通話用オフフックキー部に含まれる第二ボタン押下のワンアクションだけで、無声通話機能付情報通信端末を文字モードによる発呼状態とする機能を有することを特徴とするものである。具体的には、オンフック状態でかつ無着信状態において第二ボタンを押下すると、オフフック処理と文字モードによる発呼の選択処理が同時に行われて、無声通話機能付情報通信端末を文字モードによる発呼状態とするものである。
〈実施形態4の構成〉
図12に本実施形態における機能ブロック図の一例を示す。図12に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(1200)は、「音声通話処理部」(1201)と、「文字通話処理部」(1202)と、「音声通話用オフフックキー部」(1203)と、「文字通話用オフフックキー部」(1204)と、「制御部」(1205)と、を有する。「音声通話処理部」(1201)には「マイク」(1206)を含む。「音声通話用オフフックキー部」(1203)には「第一ボタン」(1207)を含む。「文字通話用オフフックキー部」(1204)には「第二ボタン」(1208)を含む。「制御部」(1205)には、「無声発呼処理手段」(1210)と、「マイクOFF手段」(1209)とを有する。
本実施形態は、無声通話機能付情報通信端末に「無声発呼処理手段」(1210)を有することを特徴とするものである。図12は実施形態2をベースに「無声発呼処理手段」(1210)を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から3のいずれか1つをベースとするものである。よって、「無声発呼処理手段」(1210)を除く各構成については実施形態1から3のどれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
制御部は、第二ボタンを利用したオフフックがあった場合にこれをトリガーとして発呼をするための処理を文字通話処理部に実行させる「無声発呼処理手段」(1210)を有する。「無声発呼処理手段」(1210)とは具体的には、制御部が、着信が無く、かつ、第二ボタン押下があったと判定した時(すなわち第二ボタン押下による発呼時に)、制御部により、発呼のために無声通話機能付情報通信端末を文字モードとして、文字通話処理部を起動させるものである(文字モードには発呼処理を含む)。
また制御部が第二ボタン押下情報を得る方法は、前記実施形態1における「ボタン押下情報」を得る方法と同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
〈実施形態4の処理の流れとハードウェア構成〉
図13に本実施形態における処理の流れの一例を示す。メインルーチン(S1300)以外の処理(音声モードと文字モードの処理)は、実施形態1から3のどれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
ハードウェア構成は実施形態1の図6と同様であり、これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
メインルーチン(S1300)の処理は具体的には以下の通りである。まず、オンフック状態では図13に示すメインルーチン(S1300)から処理が始まる。「制御部」は「着信判定」(S1305)により、着信状態で無いと判定した場合に、さらに「制御部」は、「第一ボタン」が押下されたか(S1301)、「第二ボタン」が押下されたか(S1302)、を判定する。「制御部」が、「第一ボタン」が押下された(S1301)と判定した場合には、音声モードのルーチンを実行する(S1303)。「制御部」が、「第二ボタン」が押下された(S1302)と判定した場合には、文字モードのルーチンを実行する(S1304)。
〈実施形態4の効果〉
無声通話機能付情報通信端末がオンフック状態でかつ無着信状態において、第二ボタン押下のワンアクションだけで、オフフック処理と、文字モードによる発呼の選択処理が同時に行われる。そのため、発呼時において文字モードでの通話までに手間がかかるというユーザーにとっての煩わしさを解消できるという効果を奏する。
〈〈実施形態5〉〉
〈実施形態5の概要〉
本実施形態の概要は、オンフック状態でかつ着信状態において文字通話用オフフックキー部に含まれる第二ボタン押下のワンアクションだけで、無声通話機能付情報通信端末を文字モードによる着信応答状態とする機能を有することを特徴とするものである。具体的には、オンフック状態でかつ着信状態のとき第二ボタンを押下すると、オフフック処理と、文字モードによる着信応答時の選択処理が同時に行われて、無声通話機能付情報通信端末を文字モードによる着信応答状態とするものである。
〈実施形態5の構成〉
図14に本実施形態における機能ブロック図の一例を示す。図14に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(1400)は、「音声通話処理部」(1401)と、「文字通話処理部」(1402)と、「音声通話用オフフックキー部」(1403)と、「文字通話用オフフックキー部」(1404)と、「制御部」(1405)と、を有する。「音声通話処理部」(1401)には「マイク」(1406)を含む。「音声通話用オフフックキー部」(1403)には「第一ボタン」(1407)を含む。「文字通話用オフフックキー部」(1404)には「第二ボタン」(1408)を含む。「制御部」(1405)には、「マイクOFF手段」(1409)と、「無声発呼処理手段」(1410)と、「無声応答処理手段」(1411)と、を含む。
本実施形態は、無声通話機能付情報通信端末に「無声応答処理手段」(1411)を有することを特徴とするものである。図14は実施形態4をベースに「無声応答処理手段」(1411)を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から4のいずれか1つをベースとするものである。よって、「無声応答処理手段」(1411)「無声応答処理手段」(1411)を除く各構成については実施形態1から4のどれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
制御部は、第二ボタンを利用したオフフックが着信時にあった場合には、これをトリガーとして応答をするための処理を文字通話処理部に実行させる「無声応答処理手段」(1411)を有する。「無声応答処理手段」(1411)とは具体的には、制御部が、着信が有り、かつ、第二ボタン押下があったと判定した時(すなわち第二ボタン押下による応答時に)、着信応答のために無声通話機能付情報通信端末を文字モードとして文字通話処理部を起動するものである。
また制御部が第二ボタン押下の情報を得る方法は、前記実施形態1における「ボタン押下情報」を得る方法と同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
〈実施形態5の処理の流れとハードウェア構成〉
図15に本実施形態における処理の流れの一例を示す。メインルーチン(S1500)以外の処理(音声モードと文字モードの処理)は実施形態1から4のどれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。また、ステップS1505で着信判定されなかった時の処理は実施形態4の図13で説明したものと同様であり、これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
ハードウェア構成は実施形態1の図6と同様であり、これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
メインルーチン(S1500)の処理は具体的には以下の通りである。まずオンフック状態では図15に示すメインルーチン(S1500)から処理が始まる。「制御部」が「着信判定」(S1505)により、着信状態と判定した場合、さらに「制御部」は、第一ボタンが押下されたか(S1506)、第二ボタンが押下されたか(S1507)、を判定する。「制御部」は、第一ボタンが押下された(S1506)と判定した場合には、音声モードのルーチンを実行し(S1508)、第二ボタンが押下された(S1507)と判定した場合には、文字モードのルーチンを実行する(S1509)。
また、音声モードにするための第一ボタンを有する音声通話用オフフックキー部と、文字モードにするための第二ボタンを有する文字通話用オフフックキー部を有する無声通話機能付情報通信端末の制御方法として、制御部に以下の処理ステップを有する。まず、非通話状態で音声通話用オフフックキー部でのオフフック又は、文字通話用オフフックキー部でのオフフックを検知する第一オフフック検知ステップを有する。ここで「第一オフフック検知ステップ」とは、図15におけるステップS1501、ステップS1502、ステップS1506、ステップS1507の各ステップを総合したステップである。さらに第一オフフック検知ステップにて検知されたオフフックに応じて非通話状態から音声通話による発着呼可能状態である音声モード又は、文字通話による発着呼可能状態である文字モードに切換える第一切換ステップを有する。ここで「第一切換ステップ」とは、図15におけるステップS1503、ステップS1504、ステップS1508、ステップS1509の各ステップ部分を総合したステップである。
〈実施形態5の効果〉
無声通話機能付情報通信端末がオンフック状態でかつ着信状態において、第二ボタン押下のワンアクションだけで、オフフック処理と、文字モードによる着信応答の選択処理が同時に行われる。そのため、着信時において文字モードで応答した場合の通話までに手間がかかるというユーザーにとっての煩わしさを解消できるという効果を奏する。また、着信時において文字モードでの通話までに手間がかからないので、相手への応答が遅れてしまうなどの問題を解消できるという効果を奏する。
〈〈実施形態6〉〉
〈実施形態6の概要〉
本実施形態の概要は、実施形態1から5のいずれかの無声通話機能付情報通信端末において、マナーモードが機能している時には文字通話用オフフックのみを選択可能とする機能を有することを特徴とする。具体的には、無声通話機能付情報通信端末においてマナーモードが機能しているときには、音声通話用オフフックキー部を機能させない(すなわち音声通話処理部を機能させない)ようにすることで、文字通話用オフフックのみを選択可能とするものである。本実施形態の以下の説明では、無声通話機能付情報通信端末がオンフック状態のときに音声通話用オフフックキー部を機能させない(すなわち音声通話処理部を機能させない)例を示している。しかし本実施形態の態様としては、無声通話機能付情報通信端末がオンフック状態のときのみに限定されるものではなく、オフフック状態でも音声通話用オフフックキー部を機能させない(すなわち音声通話処理部を機能させない)態様をも含むものとする。
〈実施形態6の構成〉
図16に本実施形態における機能ブロック図の一例を示す。図16に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(1600)は、「音声通話処理部」(1601)と、「文字通話処理部」(1602)と、「音声通話用オフフックキー部」(1603)と、「文字通話用オフフックキー部」(1604)と、「制御部」(1605)と、「マナーモード部」(1612)と、を有する。「音声通話処理部」(1601)には「マイク」(1606)を含む。「音声通話用オフフックキー部」(1603)には「第一ボタン」(1607)を含む。「文字通話用オフフックキー部」(1604)には「第二ボタン」(1608)を含む。「制御部」(1605)には、「マイクOFF手段」(1609)と、「無声発呼処理手段」(1610)と、「無声応答処理手段」(1611)と、「マナーモード対応制御手段」(1613)と、を含む。
本実施形態は、無声通話機能付情報通信端末に「マナーモード部」(1612)と「マナーモード対応制御手段」(1613)を有することを特徴とするものである。図16は実施形態5をベースに「マナーモード部」(1612)と「マナーモード対応制御手段」(1613)とを付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から5のいずれか1つをベースとするものである。よって、「マナーモード部」(1612)と「マナーモード対応制御手段」(1613)を除く各構成については実施形態1から5のどれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
「マナーモード部」(1612)は着信をマナーモードとする。マナーモードを動作中とさせるか否かはユーザーが選択できる構成とする。例えば「マナーモード部」にマナーモード用ボタンを備え、ユーザーがマナーモード用ボタンをON/OFFすることでマナーモードを動作中とさせるか否かを決定できるような構成としても良い。
ここで「マナーモード」とは、(例えば携帯電話を使用する際、大きな音で着信音を鳴らすと周囲に迷惑がかかることが想定されるような場所で使用する場合などにおいて、)通話着信やメール着信を知らせる合図に、音以外の方法(例えばバイブレーターなど)や影響の少ない方法(例えばごく小さな着信音など)を用いるモードであると定義する。マナーモードを機能させる具体的な方法については、既存技術と同様であるためここでの説明は省略する。
「マナーモード部」は前記機能に加え、マナーモードが動作中か否かの情報を「制御部」(1605)の「マナーモード対応制御手段」(1613)に送信する機能を備える。
ここで、「情報を制御部のマナーモード対応制御手段に送信する」方法は、前記実施形態1の「情報を制御部へ送信」する方法と同様な手段で実現でき、既に述べているためここでの説明は省略する。
「制御部」(1605)は、マナーモード部が動作中は、音声通話処理部を機能させない「マナーモード対応制御手段」(1613)を有する。「マナーモード対応制御手段」(1613)とは具体的には、制御部が「マナーモード部」(1612)から得たマナーモードが動作中か否かの情報によりマナーモードが動作中と判定した時には、制御部が直接的または間接的に音声通話処理部を機能させないようにする手段である。
ここで、マナーモードが動作中で無い状態で文字モードに入ったとき、文字モード移行と同時にマナーモードを動作させる処理も有っても良い。
直接的に音声通話処理部を機能させないようにする手段には、例えば、制御部が音声通話処理部を制御して、音声通話処理部の機能を停止させる手段(電源供給OFFや制御信号カットなど)が考えられる。また、間接的に音声通話処理部を機能さないようにする手段には、1つには制御部が音声通話用オフフックキー部を制御して第一ボタンの機能を停止させることで、第一ボタン押下による音声通話処理部起動(すなわち音声モード実行)を回避する手段(電源供給OFFや制御信号カット、ボタンの機械的固定化など)が考えられる。また、制御部がマナーモードONと判定した時には、音声通話用オフフックキー部に含まれる第一ボタン押下の判定を行わない処理とすることで、音声通話用オフフックキー部に含まれる第一ボタン押下による音声通話処理部起動(すなわち音声モード実行)を回避する手段も考えられる。さらには、有効なキーを通常バックライトなどのイルミネーションで示している場合に、バックライトを単にOFFすることでユーザーのボタン押下を抑制する手段も考えられる。
ここで、制御部がマナーモードの状態が切り替わったという情報を得る方法は、前記実施形態1における「ボタン押下情報」を得る方法と同様な手段で実現でき、既に述べているためここでの説明は省略する。「マナーモードが動作中か否かの情報」を得る方法としては、例えば以下の方法が考えられる。まず、制御部において、マナーモード状態を保持するためのフラグを設定する。そして、制御部がマナーモードの状態が切り替わったという情報を得る都度、同フラグを1/0に切替える。制御部は、左記フラグを参照することによってマナーモードが動作中か否かを知る(情報を得る)ことができる。
〈実施形態6の処理の流れとハードウェア構成〉
図17に本実施形態における処理の流れの一例を示す。メインルーチン(S1700)以外の処理(音声モードと文字モードの処理)は実施形態1から5のどれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。図17は実施形態5をベースに「マナーモード判定」(S1705)、(S1710)を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から5のいずれか1つをベースとするものである。よって、「マナーモード判定」(S1705)、(S1710)を除く各構成については実施形態1から5のどれか1つであってよい。
図17では、本実施形態の構成における「マナーモード対応制御手段」で示した手段の内、「間接的に音声通話処理部を機能させないようにする手段」の内の1つを取り上げている。すなわち、制御部がマナーモードONと判定した時には、第一ボタン押下の判定を行わない処理とすることで、第一ボタン押下による音声通話処理部起動(すなわち音声モード実行)を回避する手段を取り上げている。だだし本実施形態は、図17の手段に限定されるものではなく、前記「直接的に音声通話処理部を機能させないようにする手段」であっても良いし、前記「間接的に音声通話処理部を機能させないようにする手段」の内の「制御部が音声通話用オフフックキー部を制御して第一ボタンの機能を停止させる手段」であっても良い。
図18に本実施形態におけるハードウェア構成を示す。図6に対し、マナーモード部(1815)を追加した構成となっている。
メインルーチン(S1700)の処理は具体的には以下の通りである。まずオンフック状態では図17に示すメインルーチン(S1700)から処理が始まる。「制御部」は「着信判定」(S1705)により無着信状態と判定した場合、以下の処理を行う。「制御部」は、「マナーモード判定」(S1710)によりマナーモード動作中で無いと判定した時、さらに第一ボタンが押下されたか(S1701)、第二ボタンが押下されたか(S1702)、を判定する。「制御部」は、第一ボタンが押下された(S1701)と判定した場合には、音声モードのルーチンを実行し(S1703)、第二ボタンが押下された(S1702)と判定した場合には、文字モードのルーチンを実行する(S1704)。「制御部」は、「マナーモード判定」(S1710)によりマナーモード動作中と判定された時は、文字通話用オフフックキー部が押下されたか(S1702)否かを判定する。「制御部」は、文字通話用オフフックキー部が押下された(S1702)と判定した場合には、文字モードのルーチンを実行する(S1704)。
「制御部」は、「着信判定」(S1705)により着信状態と判定した場合、以下の処理を行う。「制御部」は、「マナーモード判定」(S1711)によりマナーモードで無いと判定した時、さらに第一ボタンが押下されたか(S1706)、第二ボタンが押下されたか(S1707)、を判定する。「制御部」は、第一ボタンが押下された(S1706)と判定した場合には、音声モードのルーチンを実行し(S1708)、第二ボタンが押下された(S1707)と判定した場合には、文字モードのルーチンを実行する(S1709)。「制御部」は、「マナーモード判定」(S1711)によりマナーモードと判定した時は、第二ボタンが押下されたか(S1707)否かを判定する。「制御部」は、第二ボタンが押下された(S1707)と判定した場合には、文字モードのルーチンを実行する(S1709)。
〈実施形態6の効果〉
本実施形態では、無声通話機能付情報通信端末においてマナーモードが機能しているときには、音声通話用オフフックキー部を機能させない(すなわち音声通話処理部を機能させない)ようにすることで、文字通話用オフフックのみを選択可能としている。よって、電車内や職場、図書室などの公共の場や通話に相応しくない場所において予めマナーモードにしておけば、文字モードで通話したいのにボタンの押し間違いにより音声モードに入ってしまうなどの誤操作を回避できる効果を奏する。
〈〈実施形態7〉〉
〈実施形態7の概要〉
本実施形態の概要は、前記実施形態に加え、音声モードで通話中にも文字モードに切替えることができることを特徴とする。すなわち、音声モードで通話中にユーザーが文字通話用オフフックキー部に含まれる第二ボタンを押下すると、音声モードから文字モードによる通話に自動的に切り替えられ、文字モードによる通話が可能となる機能を有することを特徴とする。また、前記音声モードから文字モードへの切替時、同時に音声通話処理部のマイクを自動的にOFF状態とする機能を有することを特徴とする。
〈実施形態7の構成〉
図19に本実施形態における機能ブロック図の一例を示す。図19に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(1900)は、「音声通話処理部」(1901)と、「文字通話処理部」(1902)と、「音声通話用オフフックキー部」(1903)と、「文字通話用オフフックキー部」(1904)と、「制御部」(1905)と、「マナーモード部」(1912)と、を有する。「音声通話処理部」(1901)には「マイク」(1906)を含む。「音声通話用オフフックキー部」(1903)には「第一ボタン」(1907)を含む。「文字通話用オフフックキー部」(1904)には「第二ボタン」(0208)を含む。「制御部」(1905)には、「マイクOFF手段」(1909)と、「無声発呼処理手段」(1910)と、「無声応答処理手段」(1911)と、「マナーモード対応制御手段」(1913)と、「第二マイクOFF手段」(1914)と、を含む。
本実施形態は、無声通話機能付情報通信端末に「第二マイクOFF手段」(1914)を有することを特徴とするものである。図19は実施形態6をベースに「第二マイクOFF手段」(1914)を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から6のいずれか1つをベースとするものである。「第二マイクOFF手段」(1914)を除く各構成については実施形態1から6のどれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
ここで制御部は、上記「第二マイクOFF手段」を行ったとき、同時にスピーカーをOFFする制御を行っても良い。すなわち、音声モードが実行されている最中に、第二ボタンが押下された場合には文字モードを機能させるとともに音声通話処理部のマイクをOFF状態とし、同時にスピーカーをOFF状態に制御しても良い。(本明細書の全体を通じて同様である)
制御部は、音声モードが実行されている最中に、第二ボタンが押下された場合には文字モードを機能させるとともに音声通話処理部のマイクをOFF状態に制御する「第二マイクOFF手段」(1914)を有する。「第二マイクOFF手段」(1914)とは具体的には、音声モードが実行されているときに制御部が第二ボタン押下を判定した場合、無声通話機能付情報通信端末を文字モードとし、かつ、音声通話処理部のマイクをOFF状態にするものである。
「第二マイクOFF手段」とは、前記「マイクOFF手段」と同様であるため、ここでの説明は省略する。
〈実施形態7の処理の流れとハードウェア構成〉
図20に本実施形態における処理の流れの一例を示す。メインルーチンと文字モードは、実施形態1から6のいずれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。図20は実施形態6をベースに「第二ボタン押下判定」(S2004)と「文字モード実行」(S2005)を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から6のいずれか1つをベースとするものである。よって、「第二ボタン押下判定」(S2004)と「文字モード実行」(S2005)以外の処理は実施形態1から6のいずれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
ハードウェア構成は実施形態1から6のいずれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
具体的には、図20に示すように音声モード中に、「制御部」は、「第二ボタン押下判定」(S2004)により第二ボタン押下を判定した時には、「文字モード実行」(S2005)により文字モードに切り替え、文字モードでのマイクOFF制御コマンド出力によりマイクをOFF状態にする処理を行うものである。
また、音声モードにするための第一ボタンを有する音声通話用オフフックキー部と、文字モードにするための第二ボタンを有する文字通話用オフフックキー部を有する無声通話機能付情報通信端末の制御方法として、制御部に以下の処理ステップを有する。まず、音声通話状態で文字通話用オフフックキー部でのオフフックを検知する第二オフフック検知ステップを有する。ここで「第二オフフック検知ステップ」とは図20におけるステップS2004に相当するステップである。さらに第二検知ステップにて検知されたオフフックに応じて音声通話状態から文字モードでの通話状態に切換える第二切換ステップを有する。ここで「第二切換ステップ」とは、図20におけるステップS2005に相当するステップである。
〈実施形態7の効果〉
本実施形態は、音声モードで通話中にユーザーが第二ボタンを押下すると、音声モードから文字モードによる通話に自動的に切り替えられて文字モードによる通話が可能となり、その時同時に音声通話処理部のマイクを自動的にOFF状態とするものである。そのため音声モードで通話中に、通話環境の変化などでユーザーが文字モードへ切替たい場合でも一旦電話を切らずに行え、かつ、マイクOFFの操作も必要としないので、切替に手間がかかるというユーザーにとっての煩わしさを解消でき、かつ、相手への応答が遅れてしまうなどの問題を解消できるという効果を奏する。
〈〈実施形態8〉〉
〈実施形態8の概要〉
本実施形態の概要は、実施形態7とは逆に、文字モードで通話中にも音声モードに切替えることができることを特徴とする。すなわち、文字モードで通話中にユーザーが音声通話用オフフックキー部に含まれる第一ボタンを押下すると、文字モードから音声モードによる通話に自動的に切り替えられ、音声モードによる通話が可能となる機能を有することを特徴とする。また、前記文字モードから音声モードへの切替時、同時に音声通話処理部のマイクを自動的にON状態とする機能を有することを特徴とする。
〈実施形態8の構成〉
図21に本実施形態における機能ブロック図の一例を示す。図21に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(2100)は、「音声通話処理部」(2101)と、「文字通話処理部」(2102)と、「音声通話用オフフックキー部」(2103)と、「文字通話用オフフックキー部」(2104)と、「制御部」(2105)と、「マナーモード部」(2112)と、を有する。「音声通話処理部」(2101)には「マイク」(2106)を含む。「音声通話用オフフックキー部」(2103)には「第一ボタン」(2107)を含む。「文字通話用オフフックキー部」(2104)には「第二ボタン」(2108)を含む。「制御部」(2105)には、「マイクOFF手段」(2109)と、「無声発呼処理手段」(2110)と、「無声応答処理手段」(2111)と、「マナーモード対応制御手段」(2113)と、「第二マイクOFF手段」(2114)と、「マイクON手段」(2115)と、を含む。
本実施形態は、無声通話機能付情報通信端末に「マイクON手段」(2115)を有することを特徴とするものである。図21は実施形態7をベースに「マイクON手段」(2115)を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から7のいずれか1つをベースとするものである。「マイクON手段」(2115)を除く各構成については実施形態1から7のどれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
制御部は、文字モードが実行されている最中に、第一ボタンが押下された場合には音声モードを機能させるとともに音声通話処理部のマイクをON状態に制御する「マイクON手段」(2115)を有する。「マイクON手段」(2115)とは具体的には、文字モードが実行されているときに制御部が第一ボタン押下を判定した場合、無声通話機能付情報通信端末を音声モードとし、かつ、音声通話処理部のマイクをONするものである。
ここで制御部は、上記「マイクON手段」を行ったとき、同時にスピーカーをONする制御を行っても良い。すなわち、文字モードが実行されている最中に、第一ボタンが押下された場合には音声モードを機能させるとともに音声通話処理部のマイクをON状態とし、同時にスピーカーをON状態に制御しても良い。(本明細書の全体を通じて同様である)
〈実施形態8の処理の流れとハードウェア構成〉
図22に本実施形態における処理の流れの一例を示す。メインルーチンと音声モードは、実施形態1から7のいずれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。図22は実施形態7をベースに「第一ボタン押下判定」(S2211)と「音声モード実行」(S2212))を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から7のいずれか1つをベースとするものである。よって、「第一ボタン押下判定」(S2211)と「音声モード実行」(S2212)以外の処理は、実施形態1から7のいずれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
ハードウェア構成は実施形態1から7のいずれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
「第一ボタン押下判定」(S2211)の処理は具体的には以下の通りである。図22に示すように音声モード中に、「制御部」は、「第一ボタン押下判定」(S2211)により第一ボタン押下を判定した時には、「音声モード実行」(S2212)により音声モードに切り替え、音声モードでのマイクON制御コマンド出力によりマイクをONする処理を行うものである。
また、音声モードにするための第一ボタンを有する音声通話用オフフックキー部と、文字モードにするための第二ボタンを有する文字通話用オフフックキー部を有する無声通話機能付情報通信端末の制御方法として、制御部に以下の処理ステップを有する。まず、文字通話状態で音声通話用オフフックキー部でのオフフックを検知する第三オフフック検知ステップを有する。「第三オフフック検知ステップ」とは図22におけるステップS2211に相当するステップである。さらに第三検知ステップにて検知されたオフフックに応じて文字通話状態から音声モードでの通話状態に切換える第三切換ステップを有する。ここで「第三切換ステップ」とは、図22におけるステップS2212に相当するステップである。
〈実施形態8の効果〉
本実施形態は、文字モードで通話中にユーザーが第一ボタンを押下すると、文字モードから音声モードによる通話に自動的に切り替えられて音声モードによる通話が可能となり、その時同時に音声通話処理部のマイクが自動的にON状態とするものである。そのため文字モードで通話中に、通話環境の変化などでユーザーが音声モードへ切替たい場合でも一旦電話を切らずに行え、かつ、マイクONの操作も必要としないので、切替に手間がかかるというユーザーにとっての煩わしさを解消でき、かつ、相手への応答が遅れてしまうなどの問題を解消できるという効果を奏する。
本実施形態により文字モードで通話中に、音声モードに切り替える場合でも、ユーザーが手動でマイクのONを行う手間を省き、煩わしさや、応答が遅れるなどの課題を解決できる効果を奏する。
〈〈実施形態9〉〉
〈実施形態9の概要〉
本実施形態の概要は、前述までの実施形態と異なり、オフフックキー1つでも同様な機能を実現可能としたことを特徴とする。すなわち、オフフックキーを1つ設け、オフフックキーの長押し短押しにて音声モードと文字モードとを識別して選択されることを特徴とするものである。本実施形態では短押しで音声モード、長押しで文字モードの識別を行う例を取り上げている。しかし、その識別は逆、すなわち、短押しで文字モード、長押しで音声モードの識別とデフォルトで決めても良い。さらには、ユーザーの選択により長押し短押しをどちらのモードに当てはめるか選択するようにしても良い。よって、オフフックキーの長押し短押しと、音声モードと文字モードとの識別、当てはめは本実施形態に限定するものでは無い。無声通話機能付情報通信端末のキー配置の概念図を図23にしめす。
〈実施形態9の構成〉
図24に本実施形態における機能ブロック図の一例を示す。図24に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(2400)は、「音声通話処理部」(2401)と、「文字通話処理部」(2402)と、「制御部」(2405)と、「第二オフフックキー部」(2416)と、を有する。
「音声通話処理部」(2401)には音声モードを実行するためのマイクを含む。「音声通話処理部」(2401)は、実施形態1の図2で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
「文字通話処理部」(2424)は文字モードを実行するため文字入力に応じて音声を出力する。「文字通話処理部」(2424)は、実施形態1の図2で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
「第二オフフックキー部」(2416)は音声モードと、文字モードと、を長押し短押しにて識別するためのオフフックキーである。「第二オフフックキー部」(2416)とは具体的には、第二オフフックキー部が長押しされたか短押しされたかの情報を制御部へ送信するものである。
「制御部」(2405)は各処理部を制御する。「制御部」は具体的には以下の処理を行う。「音声通話処理部」(2401)から外部へ音声データを出力させ、「文字通話処理部」(2402)から外部へ文字コードに対応する音声データを出力させるものである。また、「第二オフフックキー部」(2416)から短押し情報を得た場合には、「無声通話機能付情報通信端末」(2400)を音声モードとするものでる。さらに「第二オフフックキー部」(2416)から長短押し情報を得た場合には、「無声通話機能付情報通信端末」(2400)を文字モードとするものである。
「制御部」(2405)は各処理部を制御する。「制御部」は具体的には以下の制御を行う。まず、「第二オフフックキー部」(2616)を制御し、第二オフフックキー部からキー押下情報を得て短押しと識別した場合には、「無声通話機能付情報通信端末」(2400)を音声モードとする。そして「音声通話処理部」(2401)を制御し、「音声通話処理部」から外部へ音声データを出力させる。また、第二オフフックキー部から情キー押下報を得て長押しと識別した場合には、「無声通話機能付情報通信端末」(2400)を文字モードとする。そして「文字通話処理部」(2402)を制御し、「文字通話処理部」から外部へ文字コードに対応する音声データを出力させる。
「長押し短押しにて識別する」方法とは、具体的には、以下の方法が考えられる。第一には、「第二オフフックキー部」が押下されている間は’Low’信号、押下されていない間は’Hi’信号を「第二オフフックキー部」から制御部へ出力するハードウェア構成として、前記’Low’信号期間を制御部のタイマー機能で測定して、制御部が予め定められた閾値よりも長いと判断したときは「長押し」、短いと判断したときには「短押し」と判断する方法が考えられる。第二には、「第二オフフックキー部」が押下されている間、短パルス(例えば100ms時間幅の矩形波)を制御部へ出力するハードウェア構成とし、前記短パルスのパルス数を制御部のカウンターで測定して、制御部が予め定められた閾値よりもパルス数が多いと判断したときは「長押し」、少ないと判断したときには「短押し」と判断する方法が考えられる。
〈実施形態9の処理の流れとハードウェア構成〉
図25、図26、図27に本実施形態における処理の流れの一例を示す。図25はメインルーチン、図26は音声モードのルーチン、図27は文字モードのルーチンである。また図28に本実施形態におけるハードウェア構成を示す。図28は、実施形態1における図6の「第一ボタン」と「第二ボタン」とを「第二オフフックキー」(2816)に置き換えた構成となっている。
具体的には、図25に示すメインルーチン(S2500)は、実施形態1における図3のステップS0301を「第二オフフックキー短押し判定」(S2512)、ステップS0302を「第二オフフックキー長押し判定」(S2513)、に置き換えた処理となっている。すなわち「制御部」は、第二オフフックキーの短押し/長押し判定により、音声モードや文字モードへの処理切り替えを行っている。その他の処理は実施形態1の図3で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
図26に示す音声モード(S2600)は、実施形態7における図20のステップS2004を「第二オフフックキー長押し判定」(S2606)に置き換えた処理となっている。すなわち「制御部」は、音声モード中での文字モードへの切り替えを「第二オフフックキー長押し判定」により行っている。その他の処理は実施形態7の図20で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
図27に示す文字モード(S2700)は、実施形態8における図22のステップS2211を「オフフックキー短押し判定」(S2713)に置き換えた処理となっている。すなわち「制御部」は、文字モード中での音声モードへの切り替えを「第二オフフックキー短押し判定」により行っている。その他の処理は実施形態8の図22で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
〈実施形態9の効果〉
二つのオフフックキーを用いる方法と比較すると、無声通話機能付情報通信端末をコンパクトにできるという効果を奏する。
また、前述の実施形態と同様な効果を奏する。具体的には、ユーザーによる音声モードと文字モードの切り替えを第二オフフックキーの短押し/長押しにより行えるようにすることによって、ユーザーがオンフック状態から文字モードで通話したい場合でも、オフフックと文字モードの選択までが同時に行われる。そのため、ユーザーにとって文字モードでの通話までに手間がかかる煩わしさを解消できるという効果を奏する。また、文字モードでの通話までに手間がかからないので、相手への応答が遅れてしまうなどの問題を解消できるという効果を奏する。また、文字モードや音声モードで通話中に、通話環境の変化などで他方のモードへ切替たい場合でも一旦電話を切らずに行え、かつ、マイクON/OFFの操作も必要としないので、切替に手間がかかるというユーザーにとっての煩わしさを解消でき、かつ、相手への応答が遅れてしまうなどの問題を解消できるという効果を奏する。
〈〈実施形態10〉〉
〈実施形態10の概要〉
本実施形態の概要は、オフフックキーを1つ設け、音声モードと、文字モードと、をトグル切替えできるようにすることを特徴とするものである。本実施形態では、オンフック状態から各モードへ移行する際、長押し短押しにて音声モードと文字モードとを識別するものとし、音声モードや文字モード中ではトグル切り替えを可能としている。概念図は実施形態9の図23と同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
〈実施形態10の構成〉
図29に本実施形態における機能ブロック図の一例を示す。図24に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(2900)は、「音声通話処理部」(2901)と、「文字通話処理部」(2902)と、「制御部」(2905)と、「切替キー部」(2917)と、を有する。「音声通話処理部」(2901)には「マイク」(2906)を含む。
「音声通話処理部」(2901)は音声モードを実行するためのマイクを含む。「音声通話処理部」(2901)は、実施形態1の図2で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
「文字通話処理部」(2924)は文字モードを実行するため文字入力に応じて音声を出力する。「文字通話処理部」(2924)は、実施形態1の図2で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
「切替キー部」(2917)は音声モードと、文字モードと、をトグル切替えする。「切替キー部」(2917)とは具体的には、切替キー部が押された情報を制御部へ送信するものである。
「トグル切替する」とは、具体的には以下の方法が考えられる。第一には、切替キー部が1度押下されたら押下されている期間にかかわらず固定パルス幅の’Low’信号を制御部へ出力し、押下されていない間は’Hi’信号を制御部へ出力する、いわゆるワンショットパルス出力のハードウェア構成とする。そして、制御部は’Low’パルスを得る都度、音声モード/文字モードの制御を切替える方法である。第二には、切替キー部としていわゆるトグルキーを採用し、トグルキーが倒れた方向により制御部へ出力する信号レベルを違える(一方に倒れたときは’Hi’、他方に倒れたときは’Low’などとする)。制御部は’Hi’信号を得たときには音声モードに制御を設定し、Low’ 信号を得たときには文字モードに制御を設定する方法である。
「制御部」(2905)は各処理部を制御する。「制御部」は具体的には以下の制御を行う。
オンフック状態では、切替キーの単なる押下情報のみでは音声モードと、文字モードとを識別できないため実施形態9と同様、切替キー部の長押し短押しにて識別させる。
オフフック状態の音声モード中では、まず、「切替キー部」(2917)を制御し、切替キー部の押下情報を得た場合には、「無声通話機能付情報通信端末」(2900)を文字モードとする。そして「文字通話処理部」(2902)を制御し、「文字通話処理部」から外部へ文字コードに対応する音声データを出力させる。オフフック状態の文字モード中に切替キー部の押下情報を得た場合には、「無声通話機能付情報通信端末」(2900)を音声モードとする。そして「音声通話処理部」(2901)を制御し、「音声通話処理部」から外部へ音声データを出力させる。
制御部が「切替キー部の押下情報」を得る方法は、前記実施形態1における「ボタン押下情報」を得る方法と同様な手段で実現でき、既に述べているためここでの説明は省略する。
〈実施形態10の処理の流れとハードウェア構成〉
図30、図31、図32に本実施形態における処理の流れの一例を示す。図30はメインルーチン、図31は音声モードのルーチン、図32は文字モードのルーチンである。また図33に本実施形態におけるハードウェア構成を示す。図33は、実施形態9における図28の「第二オフフックキー」を「切替キー」(3317)に置き換えた構成となっている。
具体的には、図30に示すメインルーチン(S3000)は、実施形態9の図25のステップS2512を「切替キー短押し判定」(S3014)、ステップS2513を「切替キー長押し判定」(S3015)に置き換えたものである。図25と比較して判定対象のキーが異なるのみで、判定方法は同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
図31に示す音声モード(S3100)は、実施形態9における図26のステップS2606を「切替キー押下判定」(S3107)に置き換えた処理となっている。すなわち「制御部」は、音声モード中での文字モードへの切り替えを「切替キー押下判定」により行っている。その他の処理は実施形態9の図26で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
図32に示す文字モード(S3200)は、実施形態9における図27のステップS2713を「切替キー押下判定」(S3214)に置き換えた処理となっている。すなわち「制御部」は、文字モード中での音声モードへの切り替えを「切替キー押下判定」により行っている。その他の処理は実施形態9の図27で説明したものと同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
〈実施形態10の効果〉
ユーザーによる音声モードと文字モードの切り替えを、切替キーのトグル切替で行えるようにすることによって、文字モードや音声モードで通話中に、通話環境の変化などで他方のモードへ切替たい場合でも一旦電話を切らずに行え、かつ、マイクON/OFFの操作も必要としないので、切替に手間がかかるというユーザーにとっての煩わしさを解消でき、かつ、相手への応答が遅れてしまうなどの問題を解消できるという効果を奏する。
〈〈実施形態11〉〉
〈実施形態11の概要〉
本実施形態の概要は、無声通話機能付情報通信端末において、過去の通話において音声モードにて通話したか文字モードにて通話したかを、例えば通話相手毎に通話履歴表示部の表示で知ることができる機能を有することを特徴とする。
〈実施形態11の構成〉
図34に本実施形態における機能ブロック図の一例を示す。図34に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(3400)は、「音声通話処理部」(3401)と、「文字通話処理部」(3402)と、「音声通話用オフフックキー部」(3403)と、「文字通話用オフフックキー部」(3404)と、「制御部」(3405)と、「マナーモード部」(3412)と、「通話履歴情報記録部」(3418)と、「通話履歴表示部」(3419)と、を有する。「音声通話処理部」(3401)には「マイク」(3406)を含む。「音声通話用オフフックキー部」(3403)には「第一ボタン」(3407)を含む。「文字通話用オフフックキー部」(3404)には「第二ボタン」(3408)を含む。「制御部」(3405)には、「マイクOFF手段」(3409)と、「無声発呼処理手段」(3410)と、「無声応答処理手段」(3411)と、「マナーモード対応制御手段」(3413)と、「第二マイクOFF手段」(3414)と、「マイクON手段」(3415)と、を含む。
本実施形態は、無声通話機能付情報通信端末に「通話履歴情報記録部」(3418)と「通話履歴表示部」(3419)とを有することを特徴とするものである。図34は実施形態8をベースに「通話履歴情報記録部」(3418)と「通話履歴表示部」(3419)を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から10のいずれか1つをベースとするものである。よって、「通話履歴情報記録部」(3418)と「通話履歴表示部」(3419)を除く各構成については実施形態1から10のどれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
「通話履歴情報記録部」(3418)は音声通話処理部にて通話を実行したか、文字通話処理部にて通話を実行したかを示す通話履歴情報を記録する。「通話履歴情報記録部」(3418)とは具体的には、通話時に音声モードで通話したか文字モードで通話したかが制御部により記録され、制御部の要求に応じて記録したデータを制御部へ受け渡すものであり、ハードディスク又はメモリ(RAMやフラッシュメモリ)などで構成される。
ここで「通話履歴情報」は、具体的には、通話相手の属性(名前や電話番号などの情報)と通話履歴(通話日時や音声モードでの通話か文字モードでの通話かなどの情報)とが関係づけられた情報である。
「通話履歴表示部」(3419)は通話履歴情報記録部にて記録されている通話履歴情報に基づいて通話履歴を表示する。「通話履歴表示部」(3419)とは具体的には、通話履歴情報をディスプレイへ表示させるための制御を制御部からうけるものである。例えば、通話相手の属性や通話履歴(通話日時や音声モードでの通話か文字モードでの通話かなどの情報)などを表示させるものである。
〈実施形態11の処理の流れとハードウェア構成〉
図35、図36、図37、図38に本実施形態における処理の流れの一例を示す。図35は音声モードの処理、図36は文字モードでの処理、図37はメインルーチンの処理、図38はメインルーチン内での通話履歴表示処理を示す。
ハードウェア構成を図39に示す。図39は実施形態6と比較して通話履歴情報記録部(3918)を追加した構成である。本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から10のいずれか1つをベースとするものである。よって、通話履歴情報記録部(3918)以外の構成は実施形態1から10のいずれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
処理の流れは具体的には以下の通りである。
図35の「音声モード」(S3500)には、通話履歴情報記録部へ、音声モードで通話したという情報付きの通話履歴情報を記録するステップ(S3508)を含む。図35は実施形態7をベースにステップS3508を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から10のいずれか1つをベースとするものである。よって、ステップS3508以外の処理は実施形態1から10のいずれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
また、図36の「文字モード」(S3600)には、通話履歴情報記録部へ、文字モードで通話したという情報付きの通話履歴情報を記録するステップ(S3615)を含む。図36は実施形態8をベースにステップS3615を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から10のいずれか1つをベースとするものである。よって、ステップS3615以外の処理は実施形態1から10のいずれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
図37の「メインルーチン」(S3700)には、通話履歴表示部へ通話履歴表示させるステップ(S3716)を含む。図37は実施形態6の図17をベースにステップS3716を付加した構成としているが、本実施形態は、これに限定されるものでは無く実施形態1から10のいずれか1つをベースとするものである。よって、ステップS3716以外の処理は実施形態1から10のいずれか1つであってよい。これらは既に述べた通りであるため、ここでの説明は省略する。
図38の「通話履歴表示」(S3800)は、以下の処理を行う。通話履歴表示を行う場合(S3801)は、「制御部」は「通話履歴情報記録部」から通話履歴情報を得ると(S3802)、通話履歴表示部へ通話履歴情報の表示制御コマンド出力を行う(S3803)。通話履歴表示を行わない場合(S3801)は、そのままメインルーチンへ戻る。
〈実施形態11の効果〉
本実施形態において、ユーザーは過去の通話を音声モードで行ったか文字モードで行ったかを確認出来、
その後の通話で過去の通話履歴に応じた通話を選択できる利便性をもつという効果を奏する。
〈実施形態12の概要〉
本実施形態の概要は、実施形態1 で説明したように、過去の通話において音声モードにて通話したか文字モードにて通話したかをユーザーが通話相手毎に通話履歴表示部の表示で知る際、アイコン又は/ 及び文字の色別表示により、ユーザーが容易に知ることができるという機能を有することを特徴とする。
〈実施形態12の構成〉
図40に本実施形態における機能ブロック図の一例を示す。図40に示す本実施形態の「無声通話機能付情報通信端末」(4000)は、「音声通話処理部」(4001)と、「文字通話処理部」(4002)と、「音声通話用オフフックキー部」(4003)と、「文字通話用オフフックキー部」(4004)と、「制御部」(4005)と、「マナーモード部」(4012)と、「通話履歴情報記録部」(4018)と、「通話履歴表示部」(4019)と、を有する。「音声通話処理部」(4001)には「マイク」(4006)を含む。「音声通話用オフフックキー部」(4003)には「第一ボタン」(4007)を含む。「文字通話用オフフックキー部」(4004)には「第二ボタン」(4008)を含む。「制御部」(4005)には、「マイクOFF手段」(4009)と、「無声発呼処理手段」(4010)と、「無声応答処理手段」(4011)と、「マナーモード対応制御手段」(4013)と、「第二マイクOFF手段」(4014)と、「マイクON手段」(4015)と、「簡易表示手段」(4020)と、を含む。
本実施形態は、無声通話機能付情報通信端末に「簡易表示手段」(4020)を有することを特徴とするものである。図40は実施形態11をベースに「簡易表示手段」(4020)を付加した構成としている。
「通話履歴表示部」(4019)は、音声通話処理部にて通話を実行したか、文字通話処理部にて通話を実行したかをアイコン又は/及び文字の色別表示により示す「簡易表示手段」(4020)を有する。すなわち「簡易表示手段」(4020)とは、「通話履歴情報記録部」(4018)より通話履歴情報を得て、通話履歴情報に基づき、「通話履歴表示部」(4019)への制御方法を「音声モード」と「文字モード」との間で変えるものである。
具体的には、アイコン又は/及び文字の色別表示の違いにより、「音声モード」と「文字モード」との間で変えて表示させ、過去の通話が「音声モード」であったか「文字モード」であったかをユーザーが容易に判定できるようにするものである。すなわちアイコンや色の相違は、人間にとって"音声モード"や"文字モード"といった文字の相違よりも識別し易い(すなわち文字認識より画像認識の方が容易であり、アイコンや色の相違の方が明確にかつ短時間で識別可能)ため、「音声モード」と「文字モード」をユーザーが容易に判定できる。
アイコンにより違いを出す方法としては、具体な例として、「音声モード」に相当する情報に対しては人が声を発生しているアイコンを用い、「文字モード」に相当する情報に対しては"文字"の型を模したアイコンを用いる方法などが考えられる。
「文字の色」により違いを出す方法としては、具体的な例として、「音声モード」に相当する情報に対しては他の文字と同じ文字色を用い、「文字モード」に相当する情報に対しては一連の情報全体を赤く表示させるなどの方法が考えられる。
本実施形態において「アイコン又は/及び文字の色別表示」に関し、人間にとって単なる文字の相違よりも識別が容易になる方法であれば、他の方法で識別する手段を採用しても良い。具体的には、ダイオードなどの光の色の違い、文字の点滅方法/文字の大きさ/フォント/反転非反転などで違いを出しても有効である。さらには、ディスプレイの上下や左右で音声モードでの通話と文字モードでの通話を分類して表示しても有効である。
アイコンの型のデータは、ハードディスクやメモリなどに記録し、表示が必要な場合にはそのデータを読み出して使用する。
〈実施形態12の処理の流れとハードウェア構成〉
図41に本実施形態における処理の流れの一例を示す。図41はメインルーチン内での通話履歴表示処理を示す。通話履歴表示処理以外の、メインルーチン、音声モード、文字モードの処理は実施形態11の図35から37と同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。またハードウェア構成は実施形態11の図39と同様であり、既に述べているためここでの説明は省略する。
具体的には、図41の「通話履歴表示」(S4100)は、以下の処理を行う。通話履歴表示を行う場合(S4101)は、「制御部」は「通話履歴情報記録部」から通話履歴情報を得る(S4102)。「制御部」は、得られた通話履歴情報に文字モードであった情報を含むと判定した場合は(S4104)、通話履歴表示部に対して文字通話履歴情報の簡易表示制御コマンド出力を行う(S4105)。「制御部」は、得られた通話履歴情報に音声モードであった情報を含むと判定した場合は(S4104)、通話履歴表示部に対して音声通話履歴情報の簡易表示制御コマンド出力を行う(S4106)。通話履歴表示を行わない場合(S4101)は、そのままメインルーチンへ戻る。
〈実施形態12の効果〉
本実施形態において、ユーザーは過去の通話を音声モードで行ったか文字モードで行ったかをディスプレイの上のアイコンや文字の色別表示で簡単に確認出来、その後の通話で過去の通話履歴に応じた通話を選択できる利便性をもつという効果を奏する。