JP4697008B2 - 有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物および該組成物を用いた有機エレクトロルミネッセンスセル用部材 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物および該組成物を用いた有機エレクトロルミネッセンスセル用部材 Download PDF

Info

Publication number
JP4697008B2
JP4697008B2 JP2006097491A JP2006097491A JP4697008B2 JP 4697008 B2 JP4697008 B2 JP 4697008B2 JP 2006097491 A JP2006097491 A JP 2006097491A JP 2006097491 A JP2006097491 A JP 2006097491A JP 4697008 B2 JP4697008 B2 JP 4697008B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acid
acrylate
sensitive adhesive
ultraviolet shielding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006097491A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007273721A (ja
Inventor
香織 中村
裕 石井
昌史 小出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2006097491A priority Critical patent/JP4697008B2/ja
Publication of JP2007273721A publication Critical patent/JP2007273721A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4697008B2 publication Critical patent/JP4697008B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Description

本発明は、広範囲の紫外線を遮蔽するだけでなく、被着体との密着性、耐熱性、耐湿熱性、透明性にも優れた樹脂層を形成し得る樹脂組成物およびその積層体に関する。さらに、本発明は、外部からの紫外線などによる発光輝度の低下や発光色の退色を防止し、繰り返し使用時での安定性や耐久性に優れた、有機エレクトロルミネッセンス素子用の樹脂組成物および、該紫外線遮蔽性組成物により紫外線から保護された有機エレクトロルミネッセンスセル用部材に関する。
従来から、エレクトロルミネッセンス素子(以下、「EL素子」と略記する。)は自己発光性であるため視認性が高く、かつ完全固体素子であるため、耐衝撃性に優れるとともに、取扱いが容易であることから、各種表示装置における発光素子としての利用が注目されている。EL素子には、発光材料に無機物質を用いた無機EL素子と、有機物質を用いた有機EL素子とがあり、このうち、有機EL素子は、印加電圧を大幅に低くしうるために、その実用化研究が積極的になされている。
有機EL素子の構造としては、陽極と陰極間に一層もしくは多層の有機薄膜を形成した素子であり、一層型の場合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。多層型は、(陽極/正孔注入層/発光層/陰極)、(陽極/発光層/電子注入層/陰極)、(陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極)の多層構成で積層したもの等がある。しかしながら、現在までの有機EL素子は、構造の改善により発光強度は改良されているが、外部からの光にも反応してしまうため、例えば、蛍光灯などの照明下や太陽光下においては、発光素子が点灯しているかどうかの視認性が低下する。すなわち、通常の使用環境では、発光素子の非点灯時にも外部からの光により発光層が励起され、本来の点灯時と非点灯時の明るさの比が低下してしまうため、明所でのコントラストが低下し、表示品質が悪いものになるという問題があった。
また、有機EL素子においては、外部からの紫外線、特に日光の290nm〜420nmの波長を有する紫外(UV)線等に長時間曝露された時、有機材料の変色や発光材料の変質が起こり性能の劣化が生じる。この現象は、自然光の露光を長時間で行うことにより、EL所定の性能を発揮できないという不都合を生じ、繰り返し使用時の安定性や耐光性に劣るという大きな問題となっていた。
この問題を解決し、紫外(UV)線曝露環境下での繰り返し使用時の安定性や耐久性に優れた有機EL用部材を開発するためには、有機EL素子に悪影響を与えると考えられる波長290〜420nmの紫外線遮蔽能を付与することが必須であり、様々な構成が提案されてきた。
一般的な構成としては、例えば、2−シアノアクリル酸エステル系を塗料および各種樹脂に添加して耐光性を向上させたり、液晶表示装置において、フィルム層にベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系またはサリチル酸フェニル系の材料を練り込んだり、塗布することで紫外線遮蔽能を持たせたり、接着性のある樹脂にトリアジン系紫外線吸収剤を配合した組成物や積層体等が報告されている。(特許文献1〜4)
しかしながら、これらに使用されている紫外線遮蔽剤は、ほとんどが380nm以下の波長に対する紫外線遮蔽能は十分に有するが、例えば、有機EL素子の耐久性を左右する380nm〜420nmの範囲の紫外線を遮蔽するには不十分である。また、前記紫外線遮蔽剤は使用量が少ないと紫外線遮蔽効果が不十分であり、遮蔽能を十分に発揮するためには多量に使用する必要があるが、多量に使用するとマイグレーションを起こすおそれや、紫外線遮蔽剤自体が劣化するおそれという問題もあった。そのため、少量の添加量で効率良く紫外線を遮蔽することができ、かつ安定性、耐光性に優れる紫外線遮蔽性組成物が求められていた。
また、380〜420nmの紫外線を遮蔽するために、珪素含有粒子と炭化珪素および/または金属のチタン、セリウム、タングステン、亜鉛、錫および鉄の酸化物の群から選ばれる粒子を樹脂中に添加して紫外線遮蔽をはかったエレクトロクロミック装置が報告されている(特許文献5)が、これらの粒子は少量では十分な紫外線遮蔽効果が得られず、固形分中に大量に添加する必要があった。また、珪素含有粒子や無機酸化物微粒子は表面が活性であるため凝集しやすく、凝集した微粒子の存在により内部散乱が起こり、透明性が損なわれるおそれがあった。
特開平7−102239 特開平9−115668 特開平9−325333 特表2002−543265 特表2001−527221
本発明者らは、紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物の開発を鋭意研究していたところ、特定の素材を組み合わせることで、有機エレクトロルミネッセンスセル用途に好適で、かつ、優れた紫外線遮蔽能を有する紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物を見出した。また、該紫外線遮蔽性樹脂感圧式接着剤組成物から形成した感圧式接着剤層を有する積層体やその用途も新たに見出した。
本発明はこうした知見に基づき、新たな組成物、積層体、および有機エレクトロルミネッセンスセル用部材を提供することを課題とするものである。
本発明は、分子内に重合性エチレン性不飽和二重結合を保有する単量体を重合させてなる、ガラス転移点(Tg)が−80〜−10℃である共重合体(a1)100重量部と前記共重合体(a1)中の官能基と反応することができる架橋剤0.001〜50重量部とを含むバインダー(A)、紫外線遮蔽剤(B)、および280nm〜500nmに吸収ピークを有し、粒子径が0.5〜60nmである金属ナノ粒子(C)を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物に関する。
また、金属ナノ粒子(C)が、表面処理剤で処理された金属ナノ粒子である上記の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物が好ましい。さらに、金属ナノ粒子(C)が銀ナノ粒子である上記の紫外線感圧式接着剤組成物が好ましい。また、表面処理剤が、顔料分散剤、界面活性剤および有機脂肪酸から選ばれる1種以上である上記の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物も好ましい。
次に、バインダー(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の金属ナノ粒子(C)を含有することを特徴とする上記の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物が好ましい。また、紫外線遮蔽剤(B)が、紫外線吸収剤、光安定剤および蛍光増白剤から選ばれる一種以上である上記の紫外線樹脂組成物が好ましい。また、バインダー(A)100重量部に対して0.1〜20重量部の紫外線遮蔽剤(B)を含有することを特徴とする上記の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物が好ましい。
次に、本発明は、有機エレクトロルミネッセンス用ガラス部材またはフィルム部材、上記の感圧式接着剤組成物から形成される感圧式接着剤層、および光学部材が積層されてなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスセル用部材に関する。
本発明により、広範囲の紫外線を遮蔽するだけでなく、被着体との密着性、耐熱性、耐湿熱、透明性にも優れた感圧式接着剤層を形成し得る感圧式接着剤組成物およびその積層体を得ることができる。さらに、本発明は、有機エレクトロルミネッセンスセル用部材において、外部からの紫外線などによる発光輝度の低下や発光色の退色を防止し、繰り返し使用時での優れた安定性や耐久性を示す。
本発明の有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物(以下、「紫外線遮蔽性組成物」と称する場合がある)は、バインダー(A)、紫外線遮蔽剤(B)、および280nm〜500nmに吸収ピークを有し、粒子径が0.5〜60nmである金属ナノ粒子(C)を含有することを特徴とする。
また、本発明の感圧式接着剤組成物は、紫外線を遮蔽する機能を有し、有機エレクトロルミネッセンスセルに好適である。
本発明を構成する金属ナノ粒子(C)とは、280nm〜500nmの波長域に吸収ピークを有し、粒子径が0.5〜60nmである球状の金属ナノ粒子のことをいい、好ましくは顔料分散剤や界面活性剤から選ばれる一種以上の表面処理剤で処理されているものである。金属ナノ粒子の粒子径が60nmを超えると、吸収ピークが500nmを超え、吸収スペクトルもブロードになるため十分な紫外線遮蔽効果が得られない。また、金属ナノ粒子の粒子径が0.5nmよりも小さい場合、表面プラズモン吸収が起こらず紫外線遮蔽効果が得られなくなるうえに、表面の活性が上がり凝集しやすくなり、単一な粒子を製造することが困難になるため、コスト的にも好ましくない。
金属粒子は、粒子径がナノメートルサイズ、特に100nm以下になると、粒子表面に存在する表面プラズモンの影響で、金属や粒子径に依存した特定の波長を強く吸収するという性質を有している。本発明を構成する金属ナノ粒子(C)の吸光係数は通常の顔料や染料よりも高いため、ごく少量添加するだけで十分な紫外線遮蔽効果が得られる上に、粒子径を制御することにより吸収波長をコントロールすることが可能である。また、金属ナノ粒子(C)は粒子径が光の波長よりも小さいため、添加による透明性の低下が起こらないため好ましい。
280nm〜500nmに吸収ピークを有し、粒子径が0.5〜60nmである金属ナノ粒子(C)は、従来の紫外線遮蔽性樹脂組成物(380nm以下の紫外線を遮蔽する)では困難とされていた380〜500nmの紫外線を遮蔽する効果を奏する。さらに紫外線吸収剤と併用できるため、従来の紫外線遮蔽剤のみを大量に使用することによる透明性の低下やブリードの問題を回避できることとなる。
本発明に使用される金属ナノ粒子(C)の製造方法は特に限定されず、例えば、特開平11−80647号公報に記載されているような公知の方法を用いて得ることができる。
金属ナノ粒子(C)を構成する金属原子は280〜500nmに吸収を有するものであれば限定されず、用途に応じた粒子径、吸収を持つ金属を選択することができるが、特に銀原子であることが好ましい。銀原子を構成成分とする銀ナノ粒子は安定性に優れ、また、銀ナノ粒子は主に400〜450nmで鋭い吸収ピークを有しているため、紫外線遮蔽用の素材として特に好適だからである。
本発明の紫外線遮蔽性組成物に含まれる金属ナノ粒子(C)は、粉末として添加しても、任意の溶媒中に分散させた分散体として添加してもよい。このとき、膜中の安定性を考慮すると、金属ナノ粒子(C)は表面処理剤で処理されていることが好ましい。
表面処理剤の総処理量は、金属原子100重量部に対して、表面処理剤1〜10000重量部であることが好ましい。さらに好ましくは、10〜600重量部であり、さらに好ましくは40〜400重量部であるとよい。表面処理剤が10000重量部を超えると、安定性は向上するものの、固形分中に占める割合が高くなりすぎて金属ナノ粒子(C)やその他の成分の濃度を上げられなくなるため、十分な紫外線遮蔽効果が得られなくなる恐れがある上、レベリング性等の塗膜物性を低下させる恐れがあるため好ましくない。
上記顔料分散剤および表面処理剤としては、市販の化合物を用いることができ、1分子中に金属に対する親和性基を1個または複数個有している化合物を好適に用いることができる。安定性の面から、顔料分散剤、界面活性剤および有機脂肪酸として知られている化合物類などが好ましい。これらの表面処理剤は一種類でも複数種を組み合わせて用いても良い。
金属に対する親和性基としては、金属の種類によっても異なるが、一般的には、例えば、アミノ基、4級アンモニウム、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、チオール基およびスルホン酸基等の極性基が挙げられる。金属への親和性基は、化合物の主鎖に含まれていても、側鎖もしくは側鎖と主鎖の双方に含まれていても良い。
顔料分散剤としては、一般に顔料分散剤として市販されているものを使用することができ、例えば、日本ルーブリゾール株式会社製のソルスパース3000、ソルスパース9000、ソルスパース17000、ソルスパース24000、ソルスパース28000、ソルスパース32000、ソルスパース35100、ソルスパース36000、ソルスパース41000、エフカアディティブズ社製のEFKA4009、EFKA4046、EFKA4047、EFKA4080、EFKA4010、EFKA4015、EFKA4050、EFKA4055、EFKA4060、EFKA4330、EFKA4300、EFKA7462、味の素ファインテクノ株式会社製のアジスパーPB821、アジスパーPB711、アジスパーPB822、アジスパーPN411、アジスパーPA111、コグニスジャパン株式会社製のTEXAPHORUV20、TEXAPHORUV21、TEXAPHORP61、ビッグケミー・ジャパン株式会社製のDisperbyk−101、Disperbyk−103、Disperbyk−106、Disperbyk−110、Disperbyk−111、Disperbyk−161、Disperbyk−162、Disperbyk−163、Disperbyk−164、Disperbyk−166、Disperbyk−167、Disperbyk−168、Disperbyk−170、Disperbyk−171、Disperbyk−174、Disperbyk−180、Disperbyk−182等が挙げられる。また、上記以外の公知の顔料分散剤も当然に使用できる。顔料分散剤は、一種類でも複数種を組み合わせて用いても良い。
界面活性剤は通常極性基と非極性基を併せ持つ物質であり、極性基の構造により、陰イオン系(アニオン系)、非イオン系(ノニオン系)、両性イオン系、陽イオン系(カチオン系)に分類される。単独でもミセルを形成して溶媒中に安定に存在するほか、粒子表面に吸着して安定化を助ける働きも有しているため、顔料や無機微粒子の分散安定化剤として好適に用いられる。
本発明では、一般に界面活性剤として知られている化合物を用いることができ、例えば、高級脂肪酸塩、アルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、モノアルキルリン酸エステル塩、アルファオレインスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩等の陰イオン系活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン系界面活性剤、アルキルアミノ脂肪酸塩、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド等の両性イオン系界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、N−メチルビスヒドロキシエチルアミン脂肪酸エステル塩酸塩等の陽イオン系界面活性剤等が挙げられる。
また、フッ素系界面活性剤、アリル系反応性界面活性剤等の反応性活性剤、カチオン性セルロース誘導体、ポリカルボン酸、ポリスチレンスルホン酸等の高分子界面活性剤も用いることができる。これらは湿潤分散剤としても市販されており、例えば、エフカアディティブズ社製のEFKA5010、EFKA5044、EFKA5244、EFKA5054、EFKA5055、EFKA5063、EFKA5064、EFKA5065、EFKA5066、EFKA5070、EFKA5071、EFKA5207、ビッグケミー・ジャパン株式会社製のDisperbyk−101、Disperbyk−108、Disperbyk−130等があげられる。これらの界面活性剤は、一種類でも複数種を組み合わせて用いても良い。
脂肪酸は、カルボキシル基1個を有するカルボン酸(一般式:RCOOH)のうち、鎖式構造を有するものであり、直鎖構造のものとアルキル基に分岐した側鎖を有するものとがあり、また、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とがある。
上記の脂肪酸としては公知の化合物を用いてよい。直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸等が挙げられる。
直鎖不飽和脂肪酸としては、例えば、アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸等が挙げられる。
上記の直鎖の脂肪酸の中でも、安定性や低温分解性を考慮するとカプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等が好ましい。
分岐脂肪酸としては、2−エチルヘキサン酸、2−エチルイソヘキサン酸、2−プロピルヘプタン酸、2−ブチルオクタン酸、2−イソブチルイソオクタン酸、2−ペンチルノナン酸、2−イソペンチルノナン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘキシルイソデカン酸、2−ブチルドデカン酸、2−イソブチルドデカン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルウンデカン酸、2−イソペプチルイソウンデカン酸、2−ドデシルヘキサン酸、2−イソドデシルヘキサン酸、2−オクチルドデカン酸、2−イソオクチルドデカン酸、2−オクチルイソドデカン酸、2−ノニルトリデカン酸、2−イソノニルイソトリデカン酸、2−デシルドデカン酸、2−イソデシルドデカン酸、2−デシルイソドデカン酸、2−デシルテトラデカン酸、2−オクチルヘキサデカン酸、2−イソオクチルヘキサデカン酸、2−ウンデシルペンタデカン酸、2−イソウンデシルペンタデカン酸、2−ドデシルヘプタデカン酸、2−イソドデシルイソヘプタデカン酸、2−デシルオクタデカン酸、2−デシルイソオクタデカン酸、2−トリデシルヘプタデカン酸、2−イソトリデシルイソヘプタデカン酸、2−テトラデシルオクタデカン酸、2−イソテトラデシルオクタデカン酸、2−ヘキサデシルヘキサデカン酸、2−ヘキサデシルテトラデカン酸、2−ヘキサデシルイソヘキサデカン酸、2−イソヘキサデシルイソヘキサデカン酸、2−ペンタデシルノナデカン酸、2−イソペンタデシルイソノナデカン酸、2−テトラデシルベヘン酸、2−イソテトラデシルベヘン酸、2−テトラデシルイソベヘン酸、2−イソテトラデシルイソベヘン酸等が挙げられる。
三級脂肪酸としては、例えば、ピバリン酸、ネオノナン酸、ネオデカン酸、エクアシッド9(出光石油化学製)、エクアシッド13(出光石油化学製)などが挙げられる。
これらの有機脂肪酸は一種類でも、複数種を組み合わせて用いても良い。
金属ナノ粒子(C)の添加量は、バインダー100重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましい。0.1重量部未満であると、十分な紫外線遮蔽効果が得られない。また10重量部を超えて添加すると、品質過剰となる上かえって必要吸収波長以外での透過率が低下してしまうおそれがある。また、経済性の面でも好ましくない。
本発明の紫外線遮蔽性組成物に含まれる紫外線遮蔽剤(B)は、420nm以下の波長を有する紫外線を確実に遮蔽するために、補助的に使用されるものである。紫外線吸収剤(B)とは、一般的に、波長約200〜380nmの紫外線を吸収して熱や赤外線などのエネルギーに変化させて放出させる効能を有する化合物をいう。
紫外線遮蔽剤(B)としては、紫外線吸収剤、光安定剤および蛍光増白剤から選ばれる一種以上であることが好ましい。また、上記の紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光増白剤としての複数の効能を有する化合物を使用することも可能である。
紫外線吸収剤(B)ついては、一般に市販されているものを使用することができる。例えば、無機系化合物として、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、酸化タリウム、酸化鉛、酸化ジルコニウム等の金属酸化物微粒子を用いることができる。なかでも酸化亜鉛が無色、透明性の点から好ましい。
また、有機系化合物として、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾオキサジン系、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、2−シアノアクリル酸エステル系、アントラニレート系、ケイヒ酸誘導体系、カンファー誘導体系、ベンザルマロネート誘導体系、レゾルシノール系、オキザリニド系、クマリン誘導体系等が使用できる。
ベンゾトリアゾール系としては、例えば2,2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−[(2HH−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]〕、2−(2HH−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール等を挙げることができる。
トリアジン系としては、例えば2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2,4,6−トリス−(ジイソブチル4’−アミノ−ベンザルマロネート)−s−トリアジン、4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等を挙げることができる。
ベンゾフェノン系としては、例えば、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、4−オクトキシベンゾフェノン、4−デシルオキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシベンゾフェノン、4−ベンジルオキシベンゾフェノン、4,2′,4′−トリヒドロキシベンゾフェノン、2′−ヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ−ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチルp−ベンゾインエチルエーテルなどが挙げられる。
2−シアノアクリル酸エステル系としては、例えば、エチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリル酸エステル、イソオクチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリル酸エステル等が挙げられる。
サリチル酸エステル系としては、例えば、サリチル酸イソセチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸グリコール、サリチル酸フェニルなどが挙げられる。
アントラニレート系としては、例えば、メンチルアントラニレート等が挙げられる。
ケイヒ酸誘導体系としては、例えば、エチルヘキシルメトキシシンナメート、イソプロピルメトキシシンナメート、イソアミルメトキシシンナメート、ジイソプロピルメチルシンナメート、グリセリル−エチルヘキサノエートジメトキシシンナメート、メチル−α−カルボメトキシシンナメート、メチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート等が挙げられる。
カンファー誘導体としては、例えば、ベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファースルホン酸、カンファーベンザルコニウムメトスルフェート、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー等が挙げられる。
レゾルシノール系としては、例えば、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−tert−ブチルベンゾイルレゾルシノール)等が挙げられる。
オキザリニド系としては、例えば、4,4′−ジ−オクチルオキシオキザニリド、2,2′−ジエトキシオキシオキザニリド、2,2′−ジ−オクチルオキシ−5,5′−ジ−tert−ブチルオキザニリド、2,2′−ジ−ドデシルオキシ−5,5′−ジ−tert−ブチルオキザニリド、2−エトキシ−2′−エチルオキザニリド、N,N′−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキザニリド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2′−エトキシオキザニリド等が挙げられる。
クマリン誘導体系としては、例えば、7−ヒドロキシクマリン等が挙げられる。
光安定剤とは、光エネルギーによって発生したラジカルによる自動酸化分解を低減させ、樹脂劣化を抑制する効能を有する化合物をいう。
光安定剤としては、一般に市販されているものを用いることができ、ヒンダードアミン系化合物(「HALS」と略記する。)等が使用できる。ヒンダードアミン系としては、一般的に市販されているものを使用することができるが、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)アルキルアミンニッケル、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物等が挙げられる。
蛍光増白剤は、染料の一種であり、紫外線を吸収して、青白い光(蛍光)に変えて、白色感を増加させる効能を有する化合物である。
蛍光増白剤としては、ベンズオキサゾール系、トリアジン系、ピラゾリン系、クマリン系化合物等が挙げられる。
これらの紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光増白剤の添加量は、バインダー100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましい。0.1重量部未満であると十分な紫外線遮蔽補助効果が得られない。また20重量部を超えると、積層体の透明性が低下したり、化合物自身の色による着色が問題となるおそれがあるため好ましくない。
本発明の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物から形成される感圧式接着剤層(以下「樹脂層」ということがある)は、バランスの良い接着特性を発揮することが必要である。特に、タックと凝集力を両立させることが重要である。分子内に重合性エチレン性不飽和二重結合を保有する単量体を重合させてなる、ガラス転移点(Tg)が−80〜−10℃である共重合体(a1)、および前記共重合体(a1)中の官能基と反応することができる架橋剤を含有するバインダー(A)から感圧式接着剤層を形成する。
重合体(a1)のガラス転移点が−80℃未満の場合、該共重合体(a1)を用いて得られる感圧式接着剤層の凝集力が低下し、浮き剥がれが生じやすくなる。一方、ガラス転移点が−10℃を超えると、感圧式接着剤層の十分な接着力を得ることができない可能性がある。
前記の重合性エチレン性不飽和二重結合を保有する単量体は、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種の化合物及び/またはビニル基含有化合物を含んでなるものであればよい。
性がある。
例えば、(メタ)アクリル酸メチル〔アクリル酸メチルとメタクリル酸メチルとを併せて「(メタ)アクリル酸メチル」と表記する。以下同様。〕、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸iso−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチルなどの(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸メタリル、(メタ)アクリル酸1−メチルアリル、(メタ)アクリル酸2−メチルアリル、(メタ)アクリル酸1−メチルメタリル、(メタ)アクリル酸2−メチルメタリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロルアリル、(メタ)アクリル酸3−クロルアリル、(メタ)アクリル酸−o−アリルフェニル、(メタ)アクリル酸2−(アリルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸アリルラクチル、(メタ)アクリル酸シトロネリル、(メタ)アクリル酸ゲラニル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル等の不飽和基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸フルオロアルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸の酸化エチレン付加物などのアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリル酸誘導体類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ペンチルグリコール、ジ((メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート(通称マンダ)、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,5−ヘキサンジオールジ、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,7−ヘプタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオールジ、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,12−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,14−テトラデカンジオール、ジ((メタ)アクリル酸1,2−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,16−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ-ル、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル-2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル-1,8-オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2-エチル−1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリルプロペン酸1,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,7−ヘプタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2-オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,12−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,14−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,16−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2-−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2,4−ペンタン、ジ(メタ)アクリル酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ-ル、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2-エチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジメチロール、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸ビスフェノールSテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水添加ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水添加ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水添加ビスフェノールA、ジ(メタ)アクリル酸−水添加ビスフェノールF、ジ(メタ)アクリル酸ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体−ジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体−ジカプロラクトネート等の2官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、トリ(メタ)アクリル酸グリセリン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパントリカプロラクトネート、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールエタン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパン等の3官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジグリセリン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールプロパン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールエタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールブタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールヘキサン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールオクタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール、ヘキサ(メタ)アクリル酸トリペンタエリスリトール、ヘプタ(メタ)アクリル酸トリペンタエリスリトール、オクタ(メタ)アクリル酸トリペンタエリスリトール、ヘプタ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイド等の4官能以上の多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル等の水酸基またはアルコキシ基含有の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−トリブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N‘−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N’−ジエチルアミノエチルなどのアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の複素環含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系の(メタ)アクリル酸誘導体類;
例えば、2−ヒドロキシ−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]ブトキシベンゾフェノン、2, 2'−ジヒドロキシ−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エトキシ−4'−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系の(メタ)アクリル酸誘導体類;
例えば、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエトキシルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)]−S−トリアジン等のトリアジン系の(メタ)アクリル酸誘導体類;
ビニル基含有化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1−ブチルスチレン、クロロスチレン、スチレンスルホン酸およびそのナトリウム塩などの芳香族ビニル系単量体類;
例えば、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、フッ化エチニリデンなどのフッ素含有ビニル系単量体類;
例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのトリアルキルオキシシリル基含有ビニル系単量体類;
例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル基含有ビニル系単量体類;
例えば、(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N‘−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ペントキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メチロール)アクリルアミド、N−メチロール−N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メチルール)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−メトキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−プロポキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(プロポキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(メトキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ペントキシメチル)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−(ペントキシメチル)メタアクリルアミドなどのアミド基含有ビニル系単量体類;
例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル、クロトン酸ビニル、オレイン酸ビニル,リノレン酸ビニルなどのビニルエステル類;
その他、例えば、(メタ)アクリル酸、アクリル酸2−カルボキシエチル、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸類;
例えば、無水イタコン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物類;
例えば、上記不飽和カルボン酸類のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル類;
例えば、クロロエチレン、1,1−ジクロロエチレン、アリルクロライド、アリルアルコールなどが挙げられる。また、重合性エチレン性不飽和二重結合を保有する単量体として上記以外の公知の化合物も使用することができる。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
また、本発明に用いられるバインダー(A)中の共重合体(a1)を得るにあたっては、上記に例示した化合物以外のエチレン性不飽和二重結合を保有する単量体も必要に応じて使用することができる。
そのような単量体の例としては、例えば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド誘導体類;
例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロペンなどのアルケン類;
例えば、アレン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1、3−ブタジエンなどのジエン類などの単量体が挙げられる。
本発明において用いられる共重合体(a1)は、重合に供する単量体を適宜選択することにより、その構造中にヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、マレイミド基、ニトリル基、エポキシ基、アルコキシシリル基、アリル基などの各種の官能基を有することができる。金属ナノ粒子(C)の分散安定性、および後述する架橋剤との反応性を考慮すると、カルボキシル基を有することが好ましい。
架橋剤と反応し得る官能基を有する単量体の使用量は、共重合体100重量%中0.01〜20重量%であることが好ましく、0.05〜10重量%の範囲がより好ましい。0.01重量%未満では充分な架橋構造が得られないため、樹脂層の凝集力が低く、繰り返し使用時での安定性や耐久性に劣り、好ましくない。また、20重量%を超えた場合、樹脂層の凝集力が高くなりすぎるため、積層されたガラス面との間で、環境変化により剥離し易くなるため、好ましくない。
本発明におけるバインダー(A)中の共重合体(a1)は、その構造中に架橋剤と反応可能な官能基を有するものであり、上記に例示したような重合性エチレン性不飽和二重結合を保有する単量体を重合してなるものである。例えば、これら単量体の総含有量100重量部に対して、0.001〜5重量部の重合開始剤を用いて塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などの方法により合成される。好ましくは溶液重合で合成される。
また、溶液重合の場合、重合溶媒としては、沸点が50〜150℃の範囲のものが好ましく用いられる。例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、キシレン、ヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が用いられる。重合溶媒は2種類以上混合して用いても良い。またこれらの溶剤は、粘度や不揮発分(固形分)の調整として、添加混合しても良い。尚、溶液状態であっても分散状態であってもいずれでもかまわない。
バインダー(A)中の共重合体(a1)の重量平均分子量(Mw)は、50,000〜2,000,000であることが接着性の点で好ましく、200,000〜1,500,000の範囲がより好ましい。Mwが2,000,000を超えると共重合体の流動性が不良となって、樹脂積層体を作製することが困難となり、50,000未満では樹脂層の凝集破壊が起こりやすくなるので好ましくない。
重合開始剤の例としては、2,2'−アゾビスイソブチロニトリルや2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)や2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)やジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)や2,2'−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]などのアゾ系化合物が挙げられる。
また、過酸化ベンゾイルやt-ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートやジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシネオデカノエートやt-ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシドやジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシドなどの有機過酸化物が挙げられる。
また合成時には、ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、α−メチルスチレンダイマー、リモネン等の連鎖移動剤を使用しても良い。
共重合体(a1)中の官能基と反応可能な架橋剤は、共重合体(a1)中の官能基と反応しうる官能基を分子内に保有した化合物であり、このような化合物としてはポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アミン化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、メラミン化合物及び金属キレートなどが挙げられる。これらの中でも、架橋剤として作用するために、共重合体(a1)中の官能基と反応し得る官能基を分子内に2個以上保有した化合物が好ましく用いられる。
例えば、ポリイソシアネート化合物としては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げることができる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
また、上記ポリイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等も併用することができる。ポリフェニルメタンポリイソシアネート(PAPI)、ナフチレンジイソシアネート、及びこれらのポリイソシアネート変性物等を使用し得る。なお、ポリイソシアネート変性物としては、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、またはこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートの反応物もポリイソシアネート化合物として使用することができる。
これらポリイソシアネート化合物としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)、キシリレンジイソシネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI)等の無黄変型または難黄変型のポリイシソアネート化合物を用いると耐候性の点から、特に好ましい。
架橋剤としてポリイソシアネート化合物を使用する場合、反応促進のため、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。例えば3級アミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げられ、単独または併用で使用される。
3級アミン系化合物としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)等が挙げられ、単独または併用で使用される。
有機金属系化合物としては、錫系化合物、非錫系化合物を挙げることができる。
錫系化合物としては、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、例えばジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系化合物、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系化合物、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチルアセトネートなどの鉄系化合物、安息香酸コバルト、2−エチルヘキ酸コバルトなどのコバルト系化合物、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどのジルコニウム系化合物等が挙げられる。
上記触媒の中で、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、2−エチルヘキサン酸錫等が反応性や衛生性の点で好ましい。
また、エポキシ化合物の例としては、ビスフェノールA−エピクロロヒドリン型のエポキシ系樹脂やビスフェノールF型、ビスフェノールS型、ビスフェノールAD型、テトラメチルビスフェノールA型、テトラメチルビスフェノールF型、テトラメチルビスフェノールS型、テトラメチルビスフェノールAD型、テトラブロモビスフェノールA型及びこれらの共重合型のエポキシ系樹脂、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、パラターシャリーブチルフェノールノボラック型、パラオクチルフェノールノボラック型、ノニルフェノールノボラック型及びこれらの共縮合型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1、3−ビス(N、N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。
アミン化合物の例としては、好ましくは1級アミノ基を2個以上有するポリアミンがあり、硬化速度が優れる点から、芳香環に直接結合していない1級アミノ基を2個以上有する脂肪族系ポリアミン(その骨格に芳香環を含んでも良い)が好ましい。
脂肪族系ポリアミンとしては、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メンセンジアミン、1,4−ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン、分子両末端のプロピレン分岐炭素にアミノ基が結合したポリプロピレングリコール(プロピレン骨格のジアミン、例えば、サンテクノケミカル社製「ジェファーミンD230」)、「ジェファーミンD400」等、プロピレン骨格のトリアミン、例えば、「ジェファーミンT403」等。)、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノプロパン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、HN(CHCHO)(CHNH[サンテクノケミカル社製「ジェファーミンEDR148」(エチレングリコール骨格のジアミン)]等のアミン窒素にメチレン基が結合したポリエーテル骨格のジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(デュポン・ジャパン社製「MPMD」)、メタキシリレンジアミン(MXDA)、ポリアミドアミン(三和化学社製「X2000」)、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(三菱ガス化学社製「1,3BAC」)、1−シクロヘキシルアミノ−3−アミノプロパン、3−アミノメチル−3,3,5−トリメチル−シクロヘキシルアミン、ノルボルナン骨格のジメチレンアミン(三井化学社製「NBDA」)等を挙げることができる。
これらの中でも、特に硬化速度が大きいことから、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ノルボルナン骨格のジメチレンアミン、メタキシリレンジアミン、HN(CHCHO)(CHNH(エチレングリコール骨格のジアミン)、プロピレン骨格のジアミン、プロピレン骨格のトリアミン、ポリアミドアミン(商品名:X2000)が有用に使用される。
また、これらのポリアミンとケトンとの反応物であるケチミンもアミノ系化合物に含まれ、安定性、反応性の調整および重ね塗り性の観点から、アセトフェノンまたはプロピオフェノンと1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンとから得られるもの;アセトフェノンまたはプロピオフェノンとノルボルナン骨格のジメチレンアミン(NBDA)とから得られるもの;アセトフェノンまたはプロピオフェノンとメタキシリレンジアミンとから得られるもの;アセトフェノンまたはプロピオフェノンと、エチレングリコール骨格またはプロピレン骨格のジアミンであるジェファーミンEDR148、ジェファーミンD230、ジェファーミンD400等またはプロピレン骨格のトリアミンであるジェファーミンT403等とから得られるもの等も使用することができる。
アジリジン化合物の例としては、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、N,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、ビスイソフタロイル−1−(2−メチルアジリジン)、トリ−1−アジリジニルホスフィンオキサイド、N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1、3、5−トリアジン、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)ブチレート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−(2−メチル)アジリジニル)プロピオネート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)−2−メチルプロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラ[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、ジフェニルメタン−4,4−ビス−N,N′−エチレンウレア、1,6−ヘキサメチレンビス−N,N′−エチレンウレア、2,4,6−(トリエチレンイミノ)−Syn−トリアジン、ビス[1−(2−エチル)アジリジニル]ベンゼン−1,3−カルボン酸アミド等が挙げられる。
カルボジイミド化合物としては、カルボジイミド基(−N=C=N−)を分子内に2個以上有する化合物が好ましく用いられ、公知のポリカルボジイミドを用いることができる。
また、カルボジイミド化合物としては、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを脱炭酸縮合反応することによって生成した高分子量ポリカルボジイミドも使用できる。
このような化合物としては、以下のジイソシアネートを脱炭酸縮合反応したものが挙げられる。
ジイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートの内の一種、またはこれらの混合物を使用することができる。
カルボジイミド化触媒としては、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、あるいはこれらの3−ホスホレン異性体等のホスホレンオキシドを利用することができる。
このような高分子量ポリカルボジイミドとしては日清紡績株式会社製のカルボジライトシリーズが挙げられる。その中でもカルボジライトHMV−8CA,HMV−10B,V−01,03,05,07,09は有機溶剤との相溶性に優れており好ましい。
また、オキサゾリン化合物としては、分子内にオキサゾリン基を2個以上有する化合物が好ましく用いられ、具体的には、2′−メチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−プロピレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4−フェニレンビス−2−オキサゾリン)、2,2′−o−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−o−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−エチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)等を挙げることができる。または、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンや、2−イソプロペニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリンなどのビニル系単量体と、このビニル系単量体と共重合しうる他の単量体との共重合体でもよい。
メラミン化合物としては、トリアジン環を分子内に有する化合物であり、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、メチルグアナミン、ビニルグアナミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン等が挙げられる。また、これらの低縮合化物やアルキルエーテル化ホルムアルデヒド樹脂やアミノプラスト樹脂を使用しても良い。
金属キレート化合物の例としては、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウムなどの多価金属とアセチルアセトンやアセト酢酸エチルとの配位化合物が挙げられる。
本発明において用いられるバインダー(A)中の共重合体(a1)と架橋剤の含有比率は、共重合体(a1)100重量部に対して、架橋剤を0.001〜50重量部含有する比率が好ましく、0.01〜20重量部で含有することがより好ましい。架橋剤の使用量が、50重量部を超えると得られる紫外線遮蔽性組成物の接着性が低下傾向となり、また0.001重量部未満では凝集力が低下し、耐熱性、耐湿熱性が低下する傾向にある。
共重合体(a1)中の官能基と架橋剤中の官能基との反応により、樹脂組成物が三次元架橋することにより、外界の熱や力の変化による金属ナノ粒子(C)被覆層の離脱が少なくなる。その結果、各種被着体との密着性を確保するだけでなく、含有している金属ナノ粒子(C)の局在化による分散性低下を抑制し、従来よりも過酷な条件下における耐熱性及び耐湿熱性をも向上することができる。このため、本発明の紫外線遮蔽性組成物は有機エレクトロルミネッセンスセル用部材として好ましく使用することができる。
また、本発明の紫外線遮蔽性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、各種樹脂、滑剤、離型剤、シランカップリング剤、軟化剤、染料、顔料、難燃剤、耐電防止剤、酸化防止剤、タッキファイヤ、抗菌・防黴剤、可塑剤、充填剤および老化防止剤等を配合してもよい。
前記の紫外線遮蔽性組成物を使用した樹脂層とシート状基材とからなる積層体も本発明の一態様である。該積層体は樹脂シートも包含する概念である。
例えば、種々のシート状基材に本発明の紫外線樹脂組成物を塗加工、印字、乾燥あるいは硬化することによって樹脂シートを得ることができる。また、押出成形によって樹脂シートを得ることもできる。
樹脂組成物を塗加工する際には上記のような水や溶剤等の液状媒体を添加したり、樹脂組成物を加熱して粘度を低下させたりすることにより、粘度を調整して用いるとよい。
シート状基材としては、セロハン、各種プラスチックシート、ゴム、布帛、ゴムびき布、樹脂含浸布、ガラス板、金属板、木材等の平坦な形状のものが挙げられる。特に、ガラス部材またはフィルム部材を用いることが好ましい。また、各種基材は単独で用いても、複数の基材を積層して多層状態として用いてもよい。さらに感圧式接着剤の場合には、表面を剥離処理したものを用いてもよい。
ガラス部材としては、ガラス板などの平板な形状のものが好ましく、ガラス、半強化ガラスおよび強化ガラスなどを用いることができる。
各種プラスチックシートは、各種プラスチックフィルムとも呼ばれる。例えば、ポリビニルアルコールフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、ポリノルボルネン系樹脂フィルム、ポリアリレート系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、ビニル系樹脂フィルム、ポリアミド系樹脂フィルム、ポリイミド系樹脂フィルム、エポキシ系樹脂フィルム等があげられる。特に光学用ポリエステル樹脂フィルムやポリカーボネート樹脂フィルムがより好ましい。
本発明の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物をシート状基材に塗加工する方法としては、特に制限はなく、一般的な塗加工方法で塗布することができ、例えば、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、リップコーター、コンマコーター、ナイフコーター、リバースコーター、スピンコーター等があげられる。塗加工は数回に分けて塗工しても良いし、1回で塗工しても良い。また、異なる塗工方式を複数組み合わせても良い。
感圧式接着剤組成物を塗加工した後、感圧式接着剤組成物が有機溶媒や水等の液状媒体を含有する場合には、加熱等の方法により液状媒体を除去し、シート状基材の上に感圧式接着剤樹脂層を形成することができる。
乾燥方法には特に制限はないが、例えば、熱風乾燥、赤外線、減圧法等の一般的な方法で乾燥させることができる。加熱乾燥の温度条件は、感圧式接着剤組成物の硬化状態や膜厚、使用した溶剤やシート状基材によって選択するが、通常は60〜180℃程度でよい。
シート基材が感圧式接着剤に対して十分な濡れ性を有しない場合には、シート基材の塗布すべき面をコロナ放電処理、オゾン処理、短波長紫外線照射処理、火焔処理等に賦して濡れ性を向上させるのが良い。
上記シート状基材の上に形成された樹脂層の厚さは接着性を考慮し、0.1〜200μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜100μmがよい。0.1μm未満では十分な接着性が得られず、また、200μmを超えても接着力等の特性はそれ以上向上しないものと予想される。
本発明の積層体(樹脂シートなど)は、樹脂層の透過率(ただし、光波長280nm〜420nmの範囲に関する)が0〜10%の範囲であることが好ましい。該領域での透過率が10%より大きい場合、十分な紫外線遮蔽効果が得られず、基材を劣化させる要因となるため、好ましくない。上記のような方法で作成された樹脂体は、樹脂層の透過率を0〜10%の範囲にすることが可能となる。
前記の樹脂積層体を用いた有機エレクトロルミネッセンス(EL)セル用部材も本発明の一態様である。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス(EL)セル用部材は、上記のガラス部材またはフィルム部材、本発明の紫外線遮蔽性組成物から形成される樹脂層、および光学部材が積層されてなることを特徴とする。
光学部材は、有機EL素子の陽極側に積層される反射防止フィルム、輝度向上フィルムおよび表面保護フィルム等の各種光学特性を有する部材であり、特にシート状の部材が好ましい。
また、感圧式接着剤の場合には、樹脂層の他の面には、剥離処理されたシート状基材を積層することもできる。
例えば、感圧式接着剤から得られた樹脂積層体は、(ア)剥離処理されたシート状基材の剥離処理面に樹脂組成物を塗加工し、必要に応じて液状媒体を除去して樹脂層を設け、シート状の光学部材を樹脂層の表面に積層したり、(イ)シート状の光学部材に樹脂組成物を塗加工し、必要に応じて液状媒体を除去して樹脂層を設け、樹脂層の表面に剥離処理されたシート状基材の剥離処理面を積層したりすることにより得ることができる。
このようにして得られた樹脂積層体から樹脂層の表面を覆っていた剥離処理されたシート状基材を剥がし、露出した樹脂層を有機EL用ガラス部材に貼着することによって、下記構成(I)の有機ELセル用部材を得ることができる。

シート状の光学部材/樹脂層/有機ELガラス部材 ・・・構成(I)

また、上記のガラス部材またはフィルム部材、本発明の紫外線遮蔽性組成物から形成される樹脂層、および光学部材を任意に組み合わせて積層することで、所望の有機エレクトロルミネッセンス(EL)セル用部材を得ることができる。特に、上記のガラス部材またはフィルム部材、本発明の紫外線遮蔽性組成物から形成される樹脂層、および光学部材が順次積層されてなる有機エレクトロルミネッセンス(EL)セル用部材が好ましい。
以下に、この発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明する。また、下記実施例および比較例中、「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
<バインダー(A)中の共重合体(a)溶液>
(製造例1)
重合槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた重合反応装置の重合槽及び滴下装置に、分子内に重合性のエチレン性不飽和二重結合を保有する単量体をそれぞれ下記の比率で仕込んだ。
[重合槽]
アクリル酸n−ブチル 28部
メタクリル酸メチル 20部
アクリル酸 1部
酢酸エチル 30部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.05部
[滴下装置]
アクリル酸n−ブチル 50部
アクリル酸 1部
酢酸エチル 36部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.05部
重合槽内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中、還流温度80℃下で反応を開始した。重合率が約70%まで達したところで、滴下装置から上記分子内に重合性のエチレン性不飽和二重結合を保有する単量体と重合開始剤及び酢酸エチルとの混合物の滴下を開始した。滴下終了後、さらに攪拌しながら8時間熟成した後、トルエン167部を加えて室温まで冷却し、共重合体(a)を含む30%濃度の溶液を得た。
(製造例2)
製造例1で使用した分子内に重合性のエチレン性不飽和二重結合を保有する単量体の組成を下記の如く変更した以外は製造例1と同様にして重合し、共重合体(a)を含む溶液を得た。
[重合槽]
アクリル酸n−ブチル 29.5部
アクリル酸メチル 10部
メタクリル酸メチル 10部
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 0.3部
酢酸エチル 30部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.05部
[滴下装置]
アクリル酸n−ブチル 50部
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 0.2部
酢酸エチル 36部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.05部
(製造例3)
製造例1で使用した分子内に重合性のエチレン性不飽和二重結合を保有する単量体の組成を下記の如く変更した以外は製造例1と同様にして重合し、共重合体(a)を含む溶液を得た。
[重合槽]
アクリル酸2−エチルヘキシル 18.5部
アクリル酸n−ブチル 10部
アクリル酸メチル 20部
アクリル酸 1部
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 0.3部
酢酸エチル 30部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.05部
[滴下装置]
アクリル酸2−エチルヘキシル 20部
アクリル酸n−ブチル 30部
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 0.2部
酢酸エチル 36部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.05部
(製造例4)
製造例1で使用した分子内に重合性のエチレン性不飽和二重結合を保有する単量体の組成を下記の如く変更した以外は製造例1と同様にして重合し、共重合体(a)を含む溶液を得た。
[重合槽]
アクリル酸n−ブチル 27部
アクリル酸メチル 20部
アクリル酸 1部
酢酸エチル 30部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.05部
[滴下装置]
アクリル酸n−ブチル 50部
アクリル酸 1部
2−(2'−ヒドロキシ−5'−メタアクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール 1部
酢酸エチル 36部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.05部
製造例1〜4で得られたバインダー(A)中の共重合体(a)について、溶液外観、不揮発分濃度(%)、溶液粘度、重量平均分子量(Mw)、ガラス転移点(Tg)を以下の方法に従って求め、結果を表1に示した。
《溶液外観》
製造例で得られた共重合体(a)溶液の外観を目視にて評価した。
《不揮発分濃度の測定》
製造例で得られた共重合体(a)の各溶液、約1gを金属容器に秤量し、150℃オーブンにて20分間乾燥して、残分を秤量して残率計算をし、不揮発分濃度(%)とした。
《溶液粘度の測定》
製造例で得られた共重合体(a)の各溶液を23℃中でB型粘度計(東京計器社製)にて、#3あるいは4のローターを使用して12rpm、1分間回転の条件で測定し、溶液粘度(mPa・s)とした。
《重量平均分子量(Mw)の測定》
Mwの測定は昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System−21」を用いた。GPCは溶媒に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーであり、重量平均分子量(Mw)の決定はポリスチレン換算で行った。
《ガラス転移点(Tg)の測定》
ロボットDSC(示差走査熱量計)「RDC220」(セイコーインスツルメンツ社製)に「SSC5200ディスクステーション」(セイコーインスツルメンツ社製)を接続して測定した。試料約10mgを秤量し、アルミニウムパンに調整後、DSC装置にセットした(リファレンス:試料を入れていない同タイプのアルミニウムパン)。窒素気流下、この試料を10℃/分で昇温し、そのDSCチャートの吸熱、発熱ピークからガラス転移点(Tg:℃)を測定した。
<銀ナノ粒子分散体溶液>
(製造例5)
セパラブル4口フラスコに冷却管、温度計、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付け、窒素ガスを導入しながらトルエン91.1部、および顔料分散剤としてソルスパース32000(アビシア株式会社製、重量平均分子量約50,000)1.9部を仕込み溶解させた。35%ジメチルアミノエタノール水溶液54.3部を室温で攪拌しながら滴下し、均一な液滴を生成させた後、1M硝酸銀水溶液100部を滴下し、50℃に昇温して反応を進行させた。水相を取り出し、数回蒸留水で洗浄・分離を繰返すことで過剰の還元剤と不純物の洗浄を行い、20%濃度の銀ナノ粒子分散体溶液を得た。得られた銀ナノ粒子分散体溶液は、流動性があり、420nmに強い吸収を持ち、銀ナノ粒子の平均粒子径が7nm±3nmと均一であり、また、不揮発分中、銀濃度は65%であった。この銀ナノ粒子分散体溶液は、40℃で1ヶ月保存した後でも、吸収、粒子径ともに安定であった。
(製造例6)
製造例5で使用したソルスパース32000の添加量を0.8部とし、35%ジメチルアミノエタノールの添加量を108.6部に変更した以外は製造例5と同様にして銀ナノ粒子分散体溶液を作成した。得られた銀ナノ粒子分散体溶液は、流動性はあるが、吸収ピークが580nmであるため420nmの吸収が低く、平均粒子径が100nm±10nmと非常に大きく、また、不揮発分中、銀濃度は65%であった。この銀ナノ粒子分散体溶液は、40℃で1ヶ月保存したところ、吸収低下が認められ、また沈殿物も認められた。
製造例5〜6で得られた金属ナノ粒子(C)について、不揮発分濃度(%)、平均粒子径、吸光度(420nmの吸収)、及び保存安定性を以下の方法に従って求め、結果を表2に示した。
《不揮発分濃度の測定》
製造例で得られた分散体の各溶液、約1gを金属容器に秤量し、150℃オーブンにて20分間乾燥して、残分を秤量して残率計算をし、不揮発分濃度(%)とした。
《平均粒子経の評価方法》
得られた分散体溶液にトルエンを加えて調整し、粒度分布計(「マイクロトラックUPA」日機装社製)を用いて平均粒子径(D50)を測定した。
《吸光度(420nm)の評価方法》
得られた分散体溶液にトルエンを加えて0.01%に希釈し、幅1cmの石英ガラスセルに充填し、23℃相対湿度50%の条件下で「Ubest V−570」(日本分光社製)を用いて、420nmの吸光度(L/mol・cm)を測定した。
《保存安定性の評価方法》
得られた分散体溶液を40℃で1ヶ月保存し、上記同様に420nmの吸光度(L/mol・cm)を測定し、次の3段階で評価した。
○:「吸光度変化率が1%未満であり、保存安定性は問題なし。」
△:「吸光度変化率が1%以上5%未満であり、実用上問題なし。」
×:「吸光度変化率が5%以上あり、保存安定性は不良。」
<有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性組成物>
(実施例1)
製造例1で得られた共重合体(a)の溶液100部に架橋剤として、TAT(トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1、3、5−トリアジン)0.06部を加えたバインダー(A)の溶液を調整し、更に、紫外線遮蔽剤(B)としてベンゾトリアゾール系化合物{2,2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−[(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]〕}2部と、金属ナノ粒子(C)として製造例5で得られた銀ナノ粒子分散体溶液10部とを加えて、更にトルエンを加えて不揮発分25%濃度に調整して、よく撹拌して樹脂組成物溶液を得た。これを剥離処理されたポリエステルフィルム(以下、「剥離フィルム」という。)上に乾燥後の厚みが25μmになるように塗工し、100℃で2分間乾燥させ、樹脂層を形成した。
形成された樹脂層に、表面保護フィルムの片面を接触させ、剥離フィルム/樹脂層/表面保護フィルムという構成の積層体を得た。
次いで、得られた積層体を温度23℃、相対湿度50%の条件で1週間熟成(暗反応)させて、樹脂層の架橋反応を進行させ、感圧式接着加工した表面保護板(積層体)を得た。
(比較例1)
実施例1で使用した製造例5の銀ナノ粒子の代わりに、製造例6で得られた銀ナノ粒子を用いたこと以外は実施例1と同様にして、感圧式接着加工した表面保護板(積層体)を得た。
(比較例2)
実施例1で使用した製造例5の銀ナノ粒子を用いないこと以外は実施例1と同様にして、感圧式接着加工した表面保護板(積層体)を得た。
(実施例2)
実施例1で使用したバインダー(A)を製造例2で得られた共重合体(a)および架橋剤TDI/TMP(トルレンジイソシネートのトリメチローププロパンアダクト体)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、感圧式接着加工した表面保護板(積層体)を得た。
(比較例3)
実施例2で使用した製造例5の銀ナノ粒子の代わりに、製造例6で得られた銀ナノ粒子を用いたこと以外は実施例2と同様にして、感圧式接着加工した表面保護板(積層体)を得た。
(比較例4)
実施例2で使用した製造例5の銀ナノ粒子を用いないこと以外は実施例2と同様にして、感圧式接着加工した表面保護板(積層体)を得た。
(実施例3、4)
実施例1で使用したバインダー(A)を、架橋剤TATおよび製造例3または4で得られた共重合体(a)に各々変更したこと以外は、実施例1と同様にして、感圧式接着加工した表面保護板(積層体)を得た。
(実施例5)
実施例1で使用した紫外線遮蔽剤(B)を、トリアジン系化合物{2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール}に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、感圧式接着加工した表面保護板(積層体)を得た。
実施例1〜5および比較例1〜4で得られた感圧式接着加工した表面保護板(積層体)の組成を表3に示した。また、これらの積層体の耐熱性能、耐湿熱性能、光学特性(ヘイズ)及び紫外線遮蔽性能を以下の方法で評価した。結果を表4に示す。
《耐熱性能、耐湿熱性能の評価方法》
感圧式接着加工した表面保護板(積層体)を150mm×80mmの大きさにカットし、剥離フィルムを剥がし、厚さ2mmの光学ガラス板の両面にラミネーターを用いてそれぞれ貼着した。続いて、この表面保護板が貼り付けられたガラス板を50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させて表面保護板を光学ガラス板に密着させた。更に、この反射防止板とガラス板の積層物を120℃の環境下で1000時間放置した後の浮きハガレ(耐熱性能)、80℃、相対湿度90%の環境下で1000時間放置した後の浮きハガレ(耐湿熱性)を目視で観察し、3段階で評価した。
○:「浮きハガレ・フィルム白化が全く認められない。」
△:「若干浮きハガレ・フィルム白化が認められるが、実用上問題がない。」
×:「全面的に浮きハガレ・フィルム白化があり、実用不可である。」
《光学特性(ヘイズ)の評価方法》
実施例1〜5および比較例1〜4で得られた樹脂組成物を、剥離処理されたポリエステルフィルムに塗工して乾燥させ、厚さ25μmの樹脂層を設けた後に、更に剥離処理されたポリエステルフィルムを被せた。この剥離処理ポリエステルフィルムに挟まれた樹脂層を温度23℃相対湿度50%の条件で1週間熟成させた後、剥離処理ポリエステルフィルムを取り除き、樹脂層単体の外観を目視で判定するとともに、ヘイズを「NDH−300A」[日本電色工業社製]で測定し、3段階で評価した。
○:「目視上、実用上の問題がない。かつ、ヘイズが1未満である。」
△:「目視上、曇り等は認められない。かつ、ヘイズが1以上3未満である。」
×:「目視上、若干曇りが認められ、実用上の問題がある。かつ、ヘイズが3以上である。」
《紫外線遮蔽能の評価方法》
まず簡易評価方法として、感圧式接着加工した表面保護板を25mm×150mmの大きさにカットし、剥離フィルムを剥がし、厚さ2mmの光学ガラス板の一方の面にラミネータを用いて貼り付け、50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させて光学ガラス板に密着させた積層物(構成物)と、さらに、積層物を120℃の環境下で1000時間放置した構成物、および80℃、相対湿度90%の環境下で1000時間放置した構成物とを準備し、それぞれの構成物の、420nm以下の紫外線遮蔽能を、23℃、相対湿度50%の条件下で「Ubest V−570」(日本分光社製)を用いて測定し、3段階で評価した。
○:「各構成物とも420nm以下の紫外線のカット率が100%であり、実用上問題なし。」
△:「各構成物とも420nm以下の紫外線のカット率95%以上100%未満であり、実用上問題がある。」
×:「いずれか1つ以上の構成物の420nm以下の紫外線のカット率が95%未満であり、実用不可である。」
また有機EL素子の評価方法として、以下のように有機EL素子を作成し評価した。まず、ガラス基板(25mm×25mm×0.7mm)を洗浄した後、厚み10nmのアルミニウム電極を製膜し、透明支持基板とする。次に、この透明支持基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、第一の素焼き坩堝にホールキャリアとして、ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン(「α−NPD」、同仁化学薬品社製)を200mg、第二の素焼き坩堝にエレクトロンキャリアとして、トリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(III)(「Alq3」、同仁化学薬品社製)を200mgおよびタングステン製抵抗加熱ボートにフッ化リチウムを200mgそれぞれ入れ、真空チャンバー内を1×10-4Paまで減圧した。
その後、フッ化リチウムを蒸着速度2×10-3nm/秒で厚み5Åに製膜した後、Alq3を蒸着速度0.15nm/秒で厚み6nmに製膜して、発光層を形成した。次いで、α−NPDを蒸着速度0.15nm/秒で厚み6nmに製膜して、正孔輸送層を形成した。
その後、透明支持基板を酸化インジウム錫(ITO)のターゲットを備えたスパッタリング装置に移し、真空槽を2×10-4Paまで減圧した後、アルゴンガスを圧力が0.4Paとなるように導入した。次いで、ITOを蒸着速度0.2nm/秒で厚み10nmに製膜して、透明電極を形成した。さらに、透明支持基板を酸化珪素のターゲットを備えたスパッタリング装置に移し、真空槽を2×10-4Paまで減圧した後、アルゴンガスを圧力が0.4Paとなるように導入した。次いで、酸化珪素を蒸着速度0.2nm/秒で厚み10nmに製膜して、有機EL素子の保護層を形成した。その後、窒素ガスによりスパッタリング装置内を常圧に戻し、透明支持基板を取り出して、透明支持基板上に作製した上面発光型有機EL素子基板を得た。
次に、防湿性のガラス製背面板の中央部に接着剤として「ダイナレオVA3050」(東洋インキ製造社製)にイソシアネート系架橋剤を加えて塗布し、100℃で2分乾燥させた後、上記で得られた上面発光型有機EL素子基板と貼り合わせた後、80℃で1分間加熱して有機EL素子を作製した。
次に作成した有機EL素子の前面ガラスに、上記同様、感圧式接着加工した表面保護板の剥離フィルムを剥がしラミネーターを用いて貼り付け、50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させてガラス板に密着させた有機EL素子セルと、更に、このセルを120℃の環境下で1000時間放置したセル、および80℃、相対湿度90%の環境下で1000時間放置したセルとを準備し、それぞれのセルの、420nm以下の紫外線遮蔽能を、23℃、相対湿度50%の条件下で「Ubest V−570」(日本分光社製)を用いて測定し、3段階で評価した。
○:「各セルとも420nm以下の紫外線のカット率が100%であり、実用上問題なし。」
△:「各セルとも420nm以下の紫外線のカット率95%以上100%未満であり、実用上問題がある。」
×:「いずれか1つ以上のセルの420nm以下の紫外線のカット率が95%未満であり、実用不可である。」
Figure 0004697008
Figure 0004697008
Figure 0004697008
Figure 0004697008

Claims (8)

  1. 分子内に重合性エチレン性不飽和二重結合を保有する単量体を重合させてなる、ガラス転移点(Tg)が−80〜−10℃である共重合体(a1)100重量部と前記共重合体(a1)中の官能基と反応することができる架橋剤0.001〜50重量部とを含むバインダー(A)、紫外線遮蔽剤(B)、および280nm〜500nmに吸収ピークを有し、粒子径が0.5〜60nmである金属ナノ粒子(C)を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物。
  2. 金属ナノ粒子(C)が、表面処理剤で処理された金属ナノ粒子である請求項1記載の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物。
  3. 金属ナノ粒子(C)が銀ナノ粒子である請求項1または2記載の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物。
  4. 表面処理剤が、顔料分散剤、界面活性剤および有機脂肪酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項2または3記載の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物。
  5. バインダー(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の金属ナノ粒子(C)を含有することを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物。
  6. 紫外線遮蔽剤(B)が、紫外線吸収剤、光安定剤および蛍光増白剤から選ばれる一種以上である請求項1〜5いずれか一項に記載の紫外線樹脂感圧式接着剤組成物。
  7. バインダー(A)100重量部に対して0.1〜20重量部の紫外線遮蔽剤(B)を含有することを特徴とする請求項1〜6いずれか一項に記載の紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物。
  8. 有機エレクトロルミネッセンス用ガラス部材またはフィルム部材、請求項1〜7いずれか一項に記載の感圧式接着剤組成物から形成される感圧式接着剤層、および光学部材が積層されてなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスセル用部材。
JP2006097491A 2006-03-31 2006-03-31 有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物および該組成物を用いた有機エレクトロルミネッセンスセル用部材 Expired - Fee Related JP4697008B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006097491A JP4697008B2 (ja) 2006-03-31 2006-03-31 有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物および該組成物を用いた有機エレクトロルミネッセンスセル用部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006097491A JP4697008B2 (ja) 2006-03-31 2006-03-31 有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物および該組成物を用いた有機エレクトロルミネッセンスセル用部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007273721A JP2007273721A (ja) 2007-10-18
JP4697008B2 true JP4697008B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=38676211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006097491A Expired - Fee Related JP4697008B2 (ja) 2006-03-31 2006-03-31 有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物および該組成物を用いた有機エレクトロルミネッセンスセル用部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4697008B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022125539A1 (en) * 2020-12-07 2022-06-16 Nobel /Noble Elements/ Llc Stable dispersions of silver nanoparticles and methods of preparation thereof

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100015462A1 (en) * 2008-02-29 2010-01-21 Gregory Jablonski Metallic nanoparticle shielding structure and methods thereof
US8358066B1 (en) * 2011-08-10 2013-01-22 General Electric Company Organic light emitting diode package with energy blocking layer
US11296296B2 (en) 2019-11-06 2022-04-05 Applied Materials, Inc. Organic light-emtting diode light extraction layer having graded index of refraction

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004060021A1 (ja) * 2002-12-26 2004-07-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. 発光装置
JP2004224991A (ja) * 2003-01-27 2004-08-12 Nitto Denko Corp 粘着剤組成物および有機el表示装置
JP2005053846A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 L'oreal Sa 光学的活性物質を内包した多孔質粒子を含有する化粧品組成物
WO2005085358A1 (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Kaneka Corporation 超微粒子含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2838064B2 (ja) * 1995-10-19 1998-12-16 出光興産株式会社 発光色変換膜

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004060021A1 (ja) * 2002-12-26 2004-07-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. 発光装置
JP2004224991A (ja) * 2003-01-27 2004-08-12 Nitto Denko Corp 粘着剤組成物および有機el表示装置
JP2005053846A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 L'oreal Sa 光学的活性物質を内包した多孔質粒子を含有する化粧品組成物
WO2005085358A1 (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Kaneka Corporation 超微粒子含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022125539A1 (en) * 2020-12-07 2022-06-16 Nobel /Noble Elements/ Llc Stable dispersions of silver nanoparticles and methods of preparation thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007273721A (ja) 2007-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7193592B2 (ja) 有機el表示装置用粘着剤組成物、有機el表示装置用粘着剤層、有機el表示装置用粘着剤層付き偏光フィルム、及び有機el表示装置
KR102051269B1 (ko) 광학 부재용 조성물, 광학 부재 및 화상 표시 장치
KR102583657B1 (ko) 유기 el 표시 장치용 점착제 조성물, 유기 el 표시 장치용 점착제층, 유기 el 표시 장치용 점착제층을 구비하는 편광 필름, 및 유기 el 표시 장치
TWI711843B (zh) 有機el顯示裝置
JP2023027214A (ja) 有機el表示装置用粘着剤組成物、有機el表示装置用粘着剤層、有機el表示装置用粘着剤層付き偏光フィルム、及び有機el表示装置
JP6762079B2 (ja) 光学用粘着シート
JP2023075141A (ja) 粘着剤層付き偏光フィルム、及び画像表示装置
JP2015098567A (ja) 活性エネルギー線重合性接着剤、及び積層体
WO2017216913A1 (ja) 紫外線硬化型アクリル系粘着剤組成物、紫外線硬化型アクリル系粘着剤層、粘着剤層付き偏光フィルム、紫外線硬化型アクリル系粘着剤層の製造方法、及び画像表示装置
JP7470947B2 (ja) t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートを含有するコーティング組成物
JP2020139108A (ja) 有機el表示装置用粘着剤組成物、有機el表示装置用粘着剤層、有機el表示装置用粘着剤層付き偏光フィルム、及び有機el表示装置
JP4697008B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンスセル用紫外線遮蔽性感圧式接着剤組成物および該組成物を用いた有機エレクトロルミネッセンスセル用部材
WO2017110332A1 (ja) 粘着剤層付き偏光フィルム、及び画像表示装置
JP6264000B2 (ja) 樹脂組成物、活性エネルギー線重合性接着剤、及び積層体
JP2023021976A (ja) 粘着剤層付き偏光フィルム、及び画像表示装置
JP7064533B2 (ja) 光学用粘着シート
WO2017111038A1 (ja) 有機el表示装置
JP2010222507A (ja) 導電性共重合体、及びそれを用いた導電性感圧式接着剤及びその液晶セル用積層体
JP2007162012A (ja) 光学フィルム用樹脂組成物及びその積層体
JP7064532B2 (ja) 光学用粘着シート
WO2017216912A1 (ja) 粘着剤層付き偏光フィルム、及び画像表示装置
JP2012087258A (ja) 感圧式接着剤用樹脂組成物、及びそれを用いてなる感圧式接着剤
JP2012102279A (ja) 感圧式接着剤用樹脂組成物及びそれを用いてなる感圧式接着剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101019

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4697008

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140311

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees