JP4696995B2 - テープ印刷装置 - Google Patents
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例えば、シートをカットするカット刃の刃先に対向して配置される受け部材と、この受け部材に前記シートを挟んで配置される押さえ部材と、を備え、前記受け部材と前記押さえ部材との間で挟持されたシートを前記カット刃でカットするように構成するとともに、前記シートに対する前記カット刃の刃先の相対位置の変更を、前記カット刃に対する前記押さえ部材の、シート厚み方向における位置の変更によって行うように構成したテープ切断機構が設けられたテープ印刷装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
これにより、テープの他面側へのカッタ刃の刃先の切り込み量は、受け部材のテープ側への移動量で決定されるため、カッタ保持部材や受け部材等を取り付け後、テープの他面側へのカッタ刃の刃先の切り込み量を製品毎に調節する必要が無くなり、組み立て作業効率を大幅に向上させることができる。
これにより、印字テープ及び粘着剤層を切断し、且つ剥離テープを切断しないハーフカットの切り込み量は、受け部材を所定のハーフカット位置へ移動させることによって決定されるため、カッタ保持部材や受け部材等を取り付け後、カッタ刃の刃先の切り込み量を製品毎に調節する必要が無くなり、組み立て作業効率を大幅に向上させることができる。
図1に示すように、テープ印刷装置1は、パーソナルコンピュータ(図示せず、以下PCと称する)に接続されてPCからの印字指令に基づき所望の文字付テープを作成するものである。テープ印刷装置1は装置本体2を有しており、装置本体2の上面には、開閉蓋3が開閉可能に設けられている。開閉蓋3は、図1中、装置本体2の右端部にて回動可能に軸支されており、また、バネ等の付勢部材を介して常時開放方向に付勢されている。そして、装置本体2の上面側部に配置された開閉ボタン4を押下した際には、開閉蓋3と装置本体2とのロックが解除され、開閉蓋3は付勢部材の作用により開放されるように構成されている。
また、装置本体2の側壁10において、開閉ボタン4の下方にはテープ印刷装置1の電源のオン・オフを行う電源ボタン14が設けられており、また、電源ボタン14の下方には装置本体2内に配設されている切断機構15(図2参照)を使用者の手動操作で駆動するカッター駆動ボタン16が設けられている。ここに、カッター駆動ボタン16は、手動操作で、テープ9を所望の長さにカットする際に押下されるボタンである。テープ印刷装置1に配設される切断機構15については後述する。
図2に示すように、内部ユニット20は、テープカセット7を収納するカセット収納部6と、テープ9に印字を行う印字機構21と、印字機構21により印字されたテープ9を切断する切断機構15と、切断機構15により切断されたテープ9をテープ排出口11より強制的に排出するテープ排出機構22とから基本的に構成されている。尚、カセット収納部6には、テープ排出口11から排出されるテープ9の幅方向の向きが、垂直方向となるようにテープカセット7を収納する。
印字機構21を構成するサーマルヘッド23はカセット収納部6に立設されたヘッド取付部24に配置され、このサーマルヘッド23にはローラホルダ25に回転可能に支持されたプラテンローラ26が圧接可能な位置に対向配置されている。かかるサーマルヘッド23は多数の発熱素子を有しており、テープ9に文字等の印字を行うものである。
また、テープカセット7内部のテープ排出部30の近傍にはテープ送りローラ27が回転可能に支持され、このテープ送りローラ27にはローラホルダ25に回転可能に支持されたテープ圧接ローラ28が圧接可能な位置に対向配置されている。
かかるローラホルダ25には、プラテンローラ26及びテープ圧接ローラ28がそれぞれ回転可能に、且つ、ローラホルダ25が印字位置に切り換えられたときにサーマルヘッド23及びテープ送りローラ27に対し圧接されるように配設されている。尚、テープ送りローラ27及びテープ圧接ローラ28は、テープ搬送用モータ72(図6参照)とギヤ機構(図示せず)によって連動して回転駆動される。それによって、サーマルヘッド23により文字等が印字されたテープ9をテープ排出部30よりテープ排出方向(図2中、左方向)に送り出すものである。
尚、この印字機構21により印字されたテープ9は、後述するように自動的に、あるいはカッター駆動ボタン16を操作することにより、切断機構15によって切断されるとともに、テープ排出機構22によって側壁10に形成されたテープ排出口11から排出される。
図2乃至図4に示すように、切断機構15は、切断機構フレーム101上に、テープ9を切断するカッタ刃102がテープ9に対向する端面に立設されるカッタホルダ103を回転可能に保持するキャリッジ105や、テープ9を切断する際に当該テープをテープ排出ローラ116に押さえる押さえ部材104や、カッタ刃102が後述のようにテープ9の印字テープ91及び粘着剤層92を切断して、剥離テープ93を切断しないハーフカットを行う際に該テープ9を受ける受け部材106や、この押さえ部材104と受け部材106をテープ厚さ方向に沿って往復移動させる切り替えカム121等を一体的に組み付けて構成されている。また、この切断機構フレーム101は、ネジ止め等によりカセット収納部6のフレーム40に固定されている。また、切断機構フレーム101のカセット収納部6側の側面部には、テープ9が挿通される垂直方向(図3中、上下方向)に細長いテープ挿通孔107が穿設されている。
尚、図11に示すように、テープ9は、文字等がサーマルヘッド23を介して印刷される印字テープ91と該印字テープ91の受け部材106側に粘着剤層92を介して貼着される剥離テープ93とから構成されている。
また、ガイド軸108に沿って往復移動されるキャリッジ105には、ガイド軸108側の側端縁部に位置検出用リブ115が突設されて、原点位置センサ112及び切断終了位置センサ113によって、該キャリッジ105が移動範囲の各端部にあることを検出することができるように構成されている。
また、テープ押さえ部材104は、テープ厚さ方向に移動可能に支持されているため、切り替えカム121が切り替えカム回転用モータ76によって回転駆動された場合には、テープ押さえ部材104の内側面に立設されるボス128が第1カム溝129内を案内移動されて、後述のように該テープ押さえ部材104が従動ローラ120と共にテープ厚さ方向に沿って所定位置に移動固定される(図3、図9、図17参照)。
図6に示すように、テープ印刷装置1の制御回路部61は、CPU62、CG(キャラクタジェネレータ)ROM63、ROM64、フラッシュメモリ(EEPROM)65、RAM66、入出力インターフェース(I/F)67、及び通信用インターフェース(I/F)68等を備えている。また、CPU62、CGROM63、ROM64、フラッシュメモリ65、RAM66、入出力インターフェース(I/F)67、及び通信用インターフェース(I/F)68は、バス線69により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
また、ROM64は各種のプログラムを記憶させておくものであり、後述のテープ9のハーフカット又はフルカットを実行する制御プログラム等のテープ印刷装置1の制御上必要な各種のプログラムが記憶されている。そして、CPU62はかかるROM63に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算を行なうものである。また、ROM64には、多数の文字等のキャラクタのそれぞれについて、各キャラクタの輪郭線を規定する輪郭線データ(アウトラインデータ)が各書体(ゴシック系書体、明朝体系書体等)毎に分類されてコードデータに対応して記憶されている。このアウトラインデータに基づいてドットパターンデータが印字バッファ66A上に展開される。
また、RAM66は、CPU62により演算された各種の演算結果を一時的に記憶させておくためのものであり、印字バッファ64A、ワーク領域64B等の各種のメモリが設けられている。また、印字バッファ64Aには、複数の文字や記号等の印字用ドットパターンや各ドットの形成エネルギ量である印加パルス数等がドットパターンデータとして格納され、サーマルヘッド23はかかる印字バッファ64Aに記憶されているドットパターンデータに従ってドット印字を行う。
また、通信用I/F68は、例えば、USB(Universal Serial Bus)等から構成され、外部のコンピュータ装置とUSBケーブル等によって接続され、双方向データ通信が可能になっている。
図7に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU62は、キャリッジ移動用モータ74を駆動して、原点位置センサ113を介してキャリッジ105の位置検出用リブ115を検出するまでネジ軸109を回転させる。そして、CPU61は、該原点位置センサ112を介してキャリッジ105の位置検出用リブ115を検出した場合には、キャリッジ105が原点位置に達した判断して、キャリッジ移動用モータ74を停止する。これにより、図3に示すように、キャリッジ105は、ガイド軸108の上端部近傍に位置する原点位置へ移動される。
そして、ハーフカットをするように指示されていると判定した場合には(S13:YES)、CPU62は、S14の処理に移行する。
S14において、CPU62は、切り替えカム回転用モータ76を駆動して、各ギヤ123、122等を介して切り替えカム121を側面視反時計方向(図8中、反時計方向(矢印B方向)である。)に約75度回転させて、各ボス128、130を第1カム溝129と第2カム溝131の各ハーフカット位置129C、131Cに案内する。
また、押さえ部材104は、ガイド軸108側方向(矢印G)方向に移動されないで、図9に示す状態にセットされ、従動ローラ120は、テープ9を挟んでテープ排出ローラ116に押圧され、この従動ローラ120とテープ排出ローラ116とによって、テープ9が挟持された状態が維持される。
そして、図8に示すように、キャリッジ105が原点位置に停止した場合には、カッタホルダ103が、受け部材106のまな板部136から離れるため、カッタホルダ103は、カッタ圧接バネ112の付勢力によって、下側方向に回動されて溝部111に当接されて、カッタ刃102は、テープ9に対して垂直な状態にセットされる。
これにより、テープ受け部材106及びテープ押さえ部材104が、キャリッジ105から離れる方向に移動されて、該テープ受け部材106及びテープ押さえ部材104の各原点位置(起動時又は印刷時の位置である。)に移動される(図3及び図4参照)。
一方、テープ9のハーフカット又はフルカットの全ての指示を実行したと判定した場合には(S19:YES)、CPU62は、当該処理を終了する。
S20において、CPU62は、切り替えカム回転用モータ76を駆動して、各ギヤ123、122等を介して切り替えカム121を側面視反時計方向(図16中、反時計方向(矢印K方向)である。)に約45度回転させて、各ボス128、130を第1カム溝129と第2カム溝131の各フルカット位置129B、131B(図5参照)に案内する。
また、テープ押さえ部材104は、ガイド軸108側方向(図17中、矢印L方向)に移動して、図17に示すように、テープ押さえ部材104の従動ローラ120は、テープ9を挟んでテープ排出ローラ116に押圧され、この従動ローラ120とテープ排出ローラ116とによって、テープ9が挟持される。
その後、S23において、CPU62は、キャリッジ移動用モータ74を駆動してネジ軸109を所定方向に対して反対方向に回転させて、キャリッジ105を上方向(図18中、上方向)に移動させる。そして、CPU62は、原点位置センサ113を介してキャリッジ105の位置検出用リブ115を検出した場合には、キャリッジ105が原点位置に達した判断して、キャリッジ移動用モータ74を停止する(図16参照)。
これにより、テープ押さえ部材104が、キャリッジ105から離れる方向に移動されて、該テープ受け部材106及びテープ押さえ部材104の各原点位置(起動時又は印刷時の位置である。)に移動される(図3及び図4参照)。
また、カッタ刃102によってテープ9のハーフカット又はフルカットを行う場合には、テープ押さえ部材104の従動ローラ120とテープ排出ローラ116とでテープ9を挟持するため、テープ9のハーフカット又はフルカット時におけるテープ9の撓みを防止することができ、高品質なテープ切断を行うことが可能となる。
9 テープ
15 切断機構
61 制御回路部
74 キャリッジ移動用モータ
76 切り替えカム回転用モータ
91 印字テープ
92 粘着剤層
93 剥離テープ
101 切断機構フレーム
102 カッタ刃
103 カッタホルダ
104 テープ押さえ部材
105 キャリッジ
106 受け部材
108 ガイド軸
109 ネジ軸
112 カッタ圧接バネ
116 テープ排出ローラ
120 従動ローラ
121 切り替えカム
136 まな板部
137 逃げ溝部
Claims (4)
- 長尺状のテープを切断する切断手段を備えたテープ印刷装置において、
前記切断手段は、
カッタ刃が端面に立設されたカッタホルダを前記テープの厚さ方向全幅に渡って切断するフルカット位置からテープ切断方向に対して反対方向に回動可能に保持するカッタ保持部材と、
前記カッタホルダを前記フルカット位置へ回動するように付勢する付勢手段と、
前記カッタ保持部材をテープ幅方向に往復移動させるカッタ搬送手段と、
前記テープの一面側に対向するように配置されて該テープの厚さ方向に移動可能に配設される受け部材と、
前記受け部材をテープ厚さ方向に往復移動させる受け部材移動手段と、
前記テープを厚さ方向全幅に渡って切断する場合には、前記受け部材を前記カッタホルダが当接しない位置に移動させるように前記受け部材移動手段を駆動制御し、該テープの他面側を厚さ方向に所定切り込み量で切断する場合には、該受け部材を前記テープの一面側に当接すると共に、前記カッタホルダのカッタ刃側端縁部に当接する所定位置に移動させて該カッタホルダがテープを挟んで該受け部材に当接して前記付勢部材に抗して所定の第1角度まで回動されて前記カッタ刃の刃先の先端部が所定切り込み量でテープの他面側を切断するように該受け部材移動手段を駆動制御する切断制御手段と、
を有することを特徴とするテープ印刷装置。 - 前記切断制御手段は、前記テープの他面側を厚さ方向に所定切り込み量で切断後、前記カッタ搬送手段を介して前記カッタ保持部材を原点位置に移動させる場合には、前記受け部材を前記所定位置よりも更にカッタホルダ側に移動させて該カッタホルダが前記付勢部材に抗して更に所定の第2角度まで回動されて前記カッタ刃の刃先の先端部がテープの他面側に当たらないように前記受け部材移動手段を駆動制御することを特徴とする請求項1に記載のテープ印刷装置。
- 前記テープは、印字テープと、前記印字テープに粘着剤層を介して貼着されて前記受け部材に当接される剥離テープと、
を有し、
前記所定位置は、前記カッタホルダがテープを挟んで該受け部材に当接して前記付勢部材に抗して所定の第3角度まで回動されて前記カッタ刃の刃先の先端部が該印字テープ及び粘着剤層に達する切り込み量でテープを切断するように該受け部材が移動される所定のハーフカット位置を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテープ印刷装置。 - 前記切断手段のテープ搬送方向下流側近傍に設けられて切断されたテープを外部に排出するテープ排出手段を備え、
前記テープ排出手段は、
前記テープに当接されるテープ排出ローラと、
前記テープ排出ローラを回転駆動する回転手段と、
前記テープ排出ローラと離間して前記テープを挟んで対向するように配置される回転可能な従動ローラと、
前記従動ローラを前記テープを挟んで該テープ排出ローラを押圧するように移動させる従動ローラ移動手段と、
前記切断手段がテープを切断する場合には、前記従動ローラが前記テープを挟んで該テープ排出ローラを押圧するように前記従動ローラ移動手段を駆動制御する移動制御手段と、
を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のテープ印刷装置。
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