JP4693137B2 - 圧力微分計 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力微分計に関する。
空気圧制御システムにおいては、できるだけ高次の出力信号を計測することが、より精密・高速な制御を実現するために必要である。そのため、例えば空気圧サーボ弁によって容器内の圧力制御を行う場合、まず容器内圧力が圧力センサによって計測され、その圧力センサの出力信号を微分器によって微分した信号をマイナーループとしてフィードバックする、微分先行型制御(D-PI制御)がしばしば適用される。
このように高次の信号を低次のセンサ出力信号より推定する方法は、数多く提唱されているが、高次の信号出力の実値をセンサによって直接的に計測することができれば理想的である。その理由は、センサノイズの影響等を受けることから、その処理は容易ではない、また、圧力変化が小さい場合にはセンサの分解能に埋もれてしまい、圧力の微分値を正確に検出できないからである。
圧力の微分器としては差圧計測の方法が過去に提唱されている(例えば、非特許文献1参照。)。すなわち、圧力の微分値を直接計測する方法としてはダイヤフラムを用いて2つの部屋の差圧を検出する方法が提案されている。これは一つの部屋への圧力の流入を毛細管を通して行うことで、ダイヤフラムの変位が圧力の微分値の1次遅れ系となることを利用するものであり、航空機の高度計として用いられたことがある。
一方、等温化圧力容器の開発がなされている(例えば、非特許文献2、非特許文献3参照。)。
なお、発明者は、本発明に関連する技術内容を開示している(特許文献1、非特許文献4〜9参照。)。これらのうち非特許文献5,8,および9は、特許法第30条第1項を適用できるものと考えられる。
特開2005-98991 Ernest O. Doebelin. Measurement Systems, McGran-Hill, (1976) 川嶋健嗣,藤田壽憲,香川利春:容器内圧力変化による圧縮性流体の流量計計測法,計測自動制御学会論文集,Vol.32,No.11,1485/1492,(1996) Kawashima K, Kagawa T, Fujita T. : Instantaneous Flow Rate Measurement of Ideal Gases. Trans. ASME Journal of Dynamic Systems, Measurement and Control, Vol.122, pp.174-178, (2000) 加藤友規,川嶋健嗣,香川利春:等温化圧力容器を応用した圧力微分計の提案,SICEシステムインテグレーション部門講演会(SI2003),CD-ROM(2003) 加藤友規,川嶋健嗣,香川利春:等温化圧力容器を応用した圧力微分計の提案, 計測自動制御学会論文集,Vol.40, No.6, pp.642-647 (2004) Tomonori Kato, Kenji Kawashima, Michio Yanagisawa, Toshiharu Kagawa: Application of Pressure Differentiator Using Isothermal Chamber to Isolation Table, SICE Annual Conference, CD-ROM (2004) 山崎陽介,川嶋健嗣,香川利春,加藤友規,柳澤通雄:圧力微分計を用いた空気ばね式除振台の制御,秋季フルードパワーシステム講演会講演論文集,pp.221-223 (2004) Kenji Kawashima, Tomonori Kato, Yosuke Yamazaki, Michio Yanagisawa and Toshiharu Kagawa: Development of slit type pressure differentiator using an isothermal chamber, Measurement Science and Technology, Vol.16, pp.1150-1156 (2005) 川嶋 健嗣,五十嵐 康一,小玉 亮太,加藤 友規,香川 利春:微細加工技術によるスリット型流路を用いた圧力微分計の開発,計測自動制御学会論文集,Vol.41,No.5 pp.405-410 (2005)
しかしながら、上述した、ダイヤフラムを用いる方法は、計測精度が低く、急峻な圧力変化を測定したい場合には使用できないという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、計測精度を向上させることができる圧力微分計を提供することを目的とする。
本発明の圧力微分計は、容器と、計測対象と容器内を連絡する導通路と、計測対象と容器内の圧力差を求める差圧計とを有するものである。
ここで、導通路は2つのの間に形成されるすきま流路にすることができる。また、複数の導通路を設置することができる。また、計測時の導通路内の流れを層流とすることができる。また、容器を等温化圧力容器とすることができる。また、容器には等温化具材を充填することができる。また、等温化具材として金属細線を用いることができる。また、差圧計としてダイヤフラム式差圧計を用いることができる。
本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明の圧力微分計は、容器と、計測対象と容器内を連絡する導通路と、計測対象と容器内の圧力差を求める差圧計とを有するので、計測精度を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
最初に、圧力微分計にかかる第1の発明を実施するための最良の形態について説明する。
本実施の形態では、まず圧力微分計の構成図・測定原理を説明する。次にシミュレーションにより、提案する圧力微分計の有効性を検証し、さらに実験により、圧力微分計の出力信号を圧力計の出力信号を同時微分することにより得られる圧力微分値と比較する。最後に圧力容器に銅線を詰めずに空容器を用いた場合の出力信号と比較し、提案する圧力微分計の優位性について検証する。
なお、本実施の形態で用いる主な記号は下記のとおりである。
図1は、本実施の形態にかかる圧力微分計の構成図である。
圧力微分計は、容器と、計測対象と容器内を連絡する導通路の管と、計測対象と容器内の圧力差を求める差圧計とを有するものである。
容器としては、等温化圧力容器1を用いることができる。等温化圧力容器1には、等温化具材が充填されている。等温化具材としては、例えば金属細線を使用することができる。
金属細線としては、例えば銅細線を使用することができる。金属細線は、銅細線に限定されない。このほか、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの細線や、木綿、ナイロンなどを使用することができる。すなわち、材料が繊維状であり、その径が10〜50μmの範囲にあり、熱伝導度が0.05W/mK以上であれば採用することができる。
等温化圧力容器の容積に対する等温化具材の体積比は、3〜15%の範囲にあることが好ましい。体積比が3%以上であると、ほぼ等温変化を実現できるという利点がある。体積比が15%以下であると、容器内の圧力が分布せず、容器のどの個所で圧力を測定しても問題ないという利点がある。
等温化圧力容器の容積は、1.0×10−8〜1.0×10−4の範囲にあることが好ましい。容積が1.0×10−8以上であると、等温化圧力容器が構成しやすいという利点がある。容積が1.0×10−4以下であると、高応答の計測が可能であるという利点がある。
圧力微分計の計測対象としては、空気が適用できる。計測対象は空気に限定されない。このほか、窒素、水素、二酸化炭素などあらゆる気体などに適用することができる。
細管3は、計測対象と等温化圧力容器内を連絡する管である。
細管の内半径は、0.00001〜0.001mの範囲にあることが好ましい。内半径が0.00001m以上であると、圧力微分計の構成が容易であるという利点がある。内半径が0.001m以下であると、層流の実現が容易であるという利点がある。
細管の長さは、20〜500mmの範囲にあることが好ましい。長さが20mm以上であると、助走区間における圧力損失の影響を低減できるという利点がある。長さが500mm以下であると、圧力微分計の高応答を確保できるという利点がある。
計測時の細管内の流れは、層流であることが好ましい。その理由は、圧力と流量に比例関係が成立し、本特許で提案する圧力微分計が構成できるからである。
計測対象と等温化圧力容器内の圧力差を求めるために差圧計を用いる。差圧計としては、ダイヤフラム式差圧計を用いることができる。差圧計は、このダイヤフラム式差圧計に限定されない。このほか、ベローズを使用するものなどあらゆる差圧計を用いることができる。
図1において、計測対象である下部の容器内圧力Psが変化すると、細管を通って等温化圧力容器内の圧力Pcが僅かに遅れて変化し、その時の差圧Pj=Ps-Pcをダイヤフラム式差圧計で計測することにより、Psの微分値を求めることが可能である。
本実施の形態の圧力微分計の測定原理について説明する。
細管内の流れを層流と仮定し、エネルギ方程式とハーゲンポアズイユの法則1)より、供給圧力Psの変化とダイヤフラムの変位との関係式を求めると、以下のようになる。
気体の状態方程式
を全微分して、
等積・等温変化を仮定し式変形すると、
となる。このことは、金属細線を詰めた等温化圧力容器の場合には、容器内の初期温度θとRが既知であれば、Pを微分することにより、Gを求めることができるということを示している(非特許文献2,3)。過去の研究によると、平均素線径が25μmで単位体積当たりの質量が310kg/m3である金属細線を充填材として詰めた等温化圧力容器と空の容器で、空気の充填・放出の実験を行い容器内温度変化の比較を行う場合、空の容器の場合には40K程度の温度変化が生じるのに対し、等温化圧力容器の場合には数K程度しか温度変化しないという報告がある(非特許文献2,3)。
ハーゲンポアズイユの法則の関係式1)
より、半径rの細管を通って容器内に流入する体積流量Qは、
である。大気圧下の空気の密度ρa=1.205[kg/m3 ]と容器内の圧力Pcを考慮すると、質量流量Gは
ここで、管路の流量抵抗係数として
と置くと、(6)式は
となる。さらに、ダイヤフラムの変位x0について、ばね定数をkと置くと、
と書くことができ、
となる。(3)と(7)と(8)より、
ここで、
と置き、(10)をラプラス変換すると、
となる。
であり順次式変形していくと、
となる。
であり、 Pc(t)は圧力計により測定可能であるので、Pc(t)による補正をすることにより、提案する圧力微分計の出力は、
となる。(14)式より、提案する圧力微分計の出力Pjと供給圧力Psの間には、一次遅れの関係が成立する。
容器内が等温であることを仮定した場合、Kは定数となるので、提案する圧力微分計の出力ゲイン
は定数となり、Pc≧Paの領域においては、容器内が加圧されるほど、時定数
は小さくなる。(16)式より、応答の時定数を小さくする為には、できるだけ細管路Lを短くし、容積Vを小さくする必要があるといえる。
また、もしダイヤフラム式の差圧計を用いずに、PsとPcをそれぞれ別々の圧力センサで計測し差圧を求めようとした場合には、差圧が微小であるため、圧力計の分解能に埋もれてしまうことになり、計測は非常に困難である。
本実施の形態の圧力微分計の応答シミュレーションについて説明する。
等温化圧力容器の原理を応用した圧力微分計の応答と、圧力容器に空容器を用いた場合のセンサの応答を、SIMULINKによるシミュレーションにより比較し、圧力微分器の理論的有効性を検討する。
シミュレーションに用いる理論式について説明する。
本シミュレーションにおいては、質量流量Gは(6)式より求められ、圧力容器内の気体の状態方程式の全微分式は、提案する圧力微分計の場合には(3)式とし、圧力容器に空容器を用いた場合には(17)式とする。また、空容器を用いる場合には、壁面との熱伝達を考慮したエネルギ方程式(充填時(18-1)式、放出時(18−2)式)を用いることとする。
シミュレーションパラメータ・手順について説明する。
シミュレーションに用いた各パラメータの値は、次の通りである。
V :4×10-5 m3
圧力容器の形状:半径r1=21.216mmの球状を仮定
Sh:4πr1 2 =0.56564m2
θ:等温化したモデルと等温化していないモデルを仮定
r :0.00075m
L :150mm
hu:50W/(m2 K) 2)
he:40W/(m2 K) 2)
シミュレーションにおいて、まずPsの初期値は大気圧(101.3kPa)とする。シミュレーション開始後1sより時定数T=0.6sの一次遅れ波形で圧力を上昇させ、圧力を一定値に保持したのち、開始後6sで圧力をT=1sの一次遅れ波形で大気圧に戻す。なお、供給圧力の最大値は252kPaとする。
以上のパラメータを(16)式に代入することにより提案する圧力微分計の応答時定数Tを求めると、
T = 0.00862 s 〜 0.003465 s
となり、理論的には提案する圧力微分計の応答周波数は、100 Hz以上ということになる。
シミュレーションにおけるPsの変化波形を図2に示す。
シミュレーション結果について説明する。
提案する圧力微分計と、圧力容器に空容器を用いた場合のシミュレーション結果を、図3に示す。図3より、提案する等温化圧力容器を用いた圧力微分計は真値に遅れなく追従しているのに対し、空容器の場合には応答の遅れが見られることがわかる。また、Psの最大値を変化させた場合のシミュレーションも同様に行ったが、空容器の場合には、容器内圧力が変化すると容器内温度θが変化してしまうため、差圧センサの出力ゲインGdoが変化し、その結果例えばPsの最大値を増加させると、微分値の真値からの誤差の割合が大きくなるという結果を得た。一方、等温化圧力容器を用いた場合には、そのような傾向は見られなかった。
空容器を用いた場合の容器内の温度変化のシミュレーション結果を図4に示す。図4より、空容器を用いた場合には容器内温度θは275K〜310Kの間で変化していることがわかる。(15)式よりセンサの出力ゲインGdoを求めると825.77(θ=310K) 〜 930.87(θ=275K)となり、出力ゲインGdoに約13%の変化があるといえる。
また図3の結果では、空容器の場合には位相が遅れていることがわかるが、このことは空容器の場合に実際に生じる温度変化を無視した理論式によって圧力微分値を求めたことによる。 つまり、空容器の場合には、状態方程式の全微分式(17)とエネルギ方程式(18−2)より、両式をラプラス変化して放出時の容器内の圧力変化から流量までの伝達関数を計算すると、
となる。ここで
である。Tseは一般に熱平衡時定数と呼ばれる2)。(19)より、容器内圧力変化から流量までは位相遅れ系となり、等温化圧力容器を使用した場合の圧力変化と流量Gの関係式(1)と比較すると、空容器を用いた場合に位相が遅れることが説明される。
以上のシミュレーション結果より、提案する圧力微分計の理論的な有効性が示されたといえる。
圧力微分計の製作・実験について説明する。
圧力微分計を実際に製作し、Psにある変化波形を与える実験をし、上で述べた圧力微分計の有効性を実証する。
製作した圧力微分計のスペックについて説明する。
容器の形状:筒型(直径dv=50mm,高さHv=20mm)
r:0.00075m;
L:細管の長さ=150mm;
Pa及びPcを計測する圧力センサ:Omron E8EB10C;
Pjを測定するダイヤフラム式圧力センサ:自作;
等温化具材:φ25μmの銅細線,14.4g(体積比4.24%,長さ3391.4m,
伝熱面積 0.2664m2);
上述したように、これらのパラメータを(16)式に代入して、提案する圧力微分計の応答時定数Tを求めると、
T = 0.00862 s 〜 0.003465 s
となる。
実験手順について説明する。
まず、Psの初期値は大気圧(101.3kPa)とする。実験開始後約2sで3ポートノズルフラッパ型サーボ弁にステップ状に入力電流を与えることによりPsを上昇させ、圧力を一定値に保持したのち、開始後約7sで圧力を大気圧に戻す。
本実験に用いたサーボ弁はノズルとフラッパで構成されているバルブであり、フラッパの変位を変えることによって、ノズルから流出する流量を制御するバルブである。データをPCでサンプリングする周期は、st=0.01sとする。供給圧力の最大値は252kPaとする。実験におけるPsの変化波形を図5に示す。図5において、Psは時定数Tが約0.6sのほぼ一次遅れの波形をしている。これは、実験に使用した3ポートノズルフラッパ型サーボ弁の特性によるものである3)
本実験では、(1)提案する等温化圧力容器を用いた圧力微分計、(2)圧力計でPsを測定しその値を同時微分した値、(3)圧力容器に空容器を用いた場合の圧力微分計、の3種類の場合について実験を行い、結果を比較することにする。
なお、圧力計の同時微分値を求める際には、次式を用いる。
ただし、本実験ではst=0.01s,Tc=0.01sとする。
実験結果について説明する。
最初に、圧力計出力の同時微分値との比較について説明する。(1)と(2)の実験結果を比較すると、図6のようになる。図6の実験結果より、提案する圧力微分計は、圧力センサにより計測されたPsの同時微分値と比較しても遅れがなく追従していることがわかる。圧力上昇・降下の後半部分で位相がやや進んでいるように見えるのは、使用したダイヤフラム式差圧計の加圧下における特性が不十分であるためであると、ダイヤフラムの静特性を測定した結果より推察している。
つぎに、圧力容器に空容器を用いた場合との比較について説明する。(2)と(3)の実験結果を比較すると、図7のようになる。図7の実験結果は、図3のシミュレーション結果と似た傾向を示している。圧力容器に空容器を用いた(3)の場合には、出力振幅が(2)よりもやや小さくなり、位相が若干遅れていることがわかる。
図7において、圧力のピーク値部分を拡大した図を図8に示す。図8より明らかなように、空の容器を用いた場合にはピーク値が195kPa/sであるのに対し、Psの値を同時微分した場合には220kPa/sである。この25kPa/sの差は明らかに有意な差である。また、空の容器ではピーク値の時間も多少遅れていることが明らかである。
以上の結果より、等温化圧力容器を用いた圧力微分計の有効性が、確認された。
実験結果をまとめると次のようになる。
提案する圧力微分計は、圧力計の出力信号を同時微分することにより得られる圧力微分値と比較しても、計測対象の圧力Psの微分値を位相の遅れなく計測できることが示された。
また提案する圧力微分計の出力値を、圧力容器に銅線を詰めずに空容器を用いて圧力微分計を作成した場合の出力信号と比較した結果、後者の場合には圧力が低くなる程出力ゲインが低下し、位相が遅れるといった問題点があったのに対し、提案する圧力微分計の場合にはそれらの問題点は見られなかった。
以上のことから、本発明を実施するための最良の形態によれば、圧力微分計が、容器と、計測対象と容器内を連絡する管と、計測対象と容器内の圧力差を求める差圧計とを有するので、計測精度を向上させることができる。
圧力微分計は、圧力の微分値を直接、高精度に測定できるので、空気圧制御システムや化学系実験室の空調制御システムの性能向上が図れるほか、気体の非定常流量を測定する場合にも有効である。
圧力の微分値[Pa/s]は空気圧サーボシステムにおいては、加速度の微分値であるジャーク値に相当する。よって、空気圧システムの制御において重要な値となり、その値が直接測定できるので、制御性能の向上が図れる。また環境変化を測定する場合においても、圧力の微分値が直接測定できるので、大変有用である。
なお、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
つぎに、圧力微分計にかかる第2の発明を実施するための最良の形態について説明する。
圧力微分計の構成は、第1の発明を実施するための最良の形態における図1の構成と、ほぼ同様である。圧力微分計は、容器と、計測対象と容器内を連絡する導通路の管と、計測対象と容器内の圧力差を求める差圧計とを有するものである。
容器としては、等温化圧力容器1を用いることができる。等温化圧力容器1には、等温化具材が充填されている。等温化具材としては、例えば金属細線を使用することができる。
金属細線としては、例えば銅細線を使用することができる。金属細線は、銅細線に限定されない。このほか、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの細線や、木綿、ナイロンなどを使用することができる。すなわち、材料が繊維状であり、その径が10〜50μmの範囲にあり、熱伝導度が0.05W/mK以上であれば採用することができる。
等温化圧力容器の容積に対する等温化具材の体積比は、3〜15%の範囲にあることが好ましい。体積比が3%以上であると、ほぼ等温変化を実現できるという利点がある。体積比が15%以下であると、容器内の圧力が分布せず、容器のどの個所で圧力を測定しても問題ないという利点がある。
等温化圧力容器の容積は、1.0×10−8〜1.0×10−4の範囲にあることが好ましい。容積が1.0×10−8以上であると、等温化圧力容器が構成しやすいという利点がある。容積が1.0×10−4以下であると、高応答の計測が可能であるという利点がある。
圧力微分計の計測対象としては、空気が適用できる。計測対象は空気に限定されない。このほか、窒素、水素、二酸化炭素などあらゆる気体などに適用することができる。
細管3は、計測対象と等温化圧力容器内を連絡する導通路の管である。ここでは、複数本の細管を用いる。
細管の内半径は、0.00001〜0.001mの範囲にあることが好ましい。内半径が0.00001m以上であると、圧力微分計の構成が容易であるという利点がある。内半径が0.001m以下であると、層流の実現が容易であるという利点がある。
細管の長さは、20〜500mmの範囲にあることが好ましい。長さが20mm以上であると、助走区間における圧力損失の影響を低減できるという利点がある。長さが500mm以下であると、圧力微分計の高応答を確保できるという利点がある。
計測時の細管内の流れは、層流であることが好ましい。その理由は、圧力と流量に比例関係が成立し、圧力微分計が構成できるからである。
細管の本数nは、100本以下であることが好ましい。本数nが100本以下であると、層流抵抗管を小型化できるという利点がある。
計測対象と等温化圧力容器内の圧力差を求めるために差圧計を用いる。差圧計としては、ダイヤフラム式差圧計を用いることができる。差圧計は、このダイヤフラム式差圧計に限定されない。このほか、ベローズを使用するものなどあらゆる差圧計を用いることができる。
計測対象である下部の容器内圧力Psが変化すると、複数の細管を通って等温化圧力容器内の圧力Pcが僅かに遅れて変化し、その時の差圧Pj=Ps-Pcをダイヤフラム式差圧計で計測することにより、Psの微分値を求めることが可能である。
本実施の形態の圧力微分計の測定原理について説明する。
第1の発明を実施するための最良の形態における(1)〜(3)式およびその説明は、本実施の形態の圧力微分計においても同様である。
より、半径rの細管n本を通って容器内に流入する体積流量Qは、
である。大気圧下の空気の密度ρa=1.205[kg/m3 ]と容器内の圧力Pcを考慮すると、質量流量Gは
ここで、管路の流量抵抗係数として次式とおく。
第1の発明を実施するための最良の形態における(7)〜(14)式およびその説明は、本実施の形態の圧力微分計においても同様である。
容器内が等温であることを仮定した場合、Kは定数となるので、提案する圧力微分計の出力ゲイン
は定数となり、Pc≧Paの領域においては、容器内が加圧されるほど、時定数
は小さくなる。(16)式より、応答の時定数を小さくする為には、できるだけ細管路Lを短くし、容積Vを小さくし、細管の半径rを大きくし、または細管の本数を多くする必要があるといえる。
圧力微分計を製作し、Psにある変化波形を与える実験を行った。製作した圧力微分計の仕様は以下のとおりである。
容器の形状:筒型(直径dv=50mm、高さHv=20mm)
V:(π/4)dv Hv=3.927×10-5m
r:0.3mm
L:100mm
n:30本
Pc,Psを計測する圧力センサ:豊田工機PD64S500K
Pjを測定するダイヤフラム式圧力センサ:長野計器KL-17
等温化具材:φ25μmの銅細線、14.4g(体積比4.24%、
単位体積あたりの質量337kg/m
これらのパラメータを(16)式に代入して、提案する圧力微分計の応答時定数Tを求めると、
T = 0.007 s 〜0.0035 s
となる。
被測定圧力Psは容積1.5×10-3の等温化圧力容器内圧力とし、3ポートノズルフラッパ型サーボ弁によって容器内圧力に変動を与え、そのときのPsの微分値を計測した。まず、Psの初期値は大気圧とする。実験開始後約1.5sでサーボ弁にステップ状に入力電流を与えることによりPsを上昇させ圧力を一定値に保持した。そのときの圧力波形を図9に示す。
つぎに加圧下からサーボ弁を通して容器内圧縮空気を大気に放出させた。そのときの圧力波形は図10となる。なお、圧力データをPCでサンプリングする周期は、st=0.001sとした。図9,10から明らかなようにPsは時定数Tが約5.5sのほぼ一次遅れの波形をしている。これは、実験に使用した3ポートノズルフラッパ型サーボ弁の特性によるものである。
本実験では、(1)圧力計でPsを測定しその値を同時微分した値、(2)圧力容器に空容器を用いた場合の圧力微分計、(3)提案する等温化圧力容器を用いた圧力微分計の3種類の場合について実験を行い、結果を比較することにする。なお、圧力計の同時微分値を求める際には(20)式を用いた。ただし、本実験ではst=0.001s、Tc=0.02sとする。
図9,10の圧力波形を上記3つの方法で微分した実験結果を図11,12に示す。図11,12の実験結果より、圧力計による測定値を同時微分した値は全体としては微分値をよく表しているが、圧力計の分解能およびノイズの影響で振幅3kPa/s程度の高周波のノイズ成分が含まれていることがわかる。
一方、空容器の場合では、最大値が若干小さくなっていることがわかる。特に図12の圧力が降下する場合の微分値では、位相も若干遅れている様子がみられる。これは、容器への充填時より放出時の方が空気の撹拌効果が少ないため、温度変化が大きくなることに起因すると考えられる。
図11,12中、提案する圧力微分計により測定された圧力微分値は、(1)の圧力センサにより計測されたPsの同時微分値と比較して遅れなく追従している。また、最大値もよい一致を示している。さらに、差圧計を使用していることから、(1)と比較してノイズの影響が少ないため、微分値を高分解能で精度よく検出可能であることが確認できた。
以上の結果より、提案する圧力微分計は、圧力計の出力信号を同時微分することにより得られる圧力微分値と比較しても、計測対象の圧力Psの微分値を高分解能で精度よく検出可能であることが示された。
また提案する圧力微分計の圧力容器に銅線を詰めずに空容器を用いて圧力微分計を作製した場合には、温度変化の影響から最大値が小さくなり、位相が遅れたのに対して、提案する圧力微分計の場合にはそれらを解決できることが明らかになった。
第1の発明を実施するための最良の形態(以下、「発明を実施するための最良の形態」を「実施形態」ということがある。)における、等温化圧力容器を用いた圧力微分計と、本実施形態における、等温化圧力容器を用いた圧力微分計を比較する。
第1実施形態と本実施形態の実験条件の違いについて説明する。
本実施形態(図9,10)では、第1実施形態(図5)の場合よりも圧力変化速度を小さくした。本実施形態の圧力変化速度は、第1実施形態の圧力変化速度の約10分の1である。このようにしたのは、同時微分値が、圧力センサの分解能の影響を受けることを確認するためである。
本実施形態では、ダイヤフラム式差圧計を高精度のものにした。第1実施形態で使用したものは、分解能が約20Paであったが、本実施形態で使用したダイヤフラム式差圧計の分解能は約0.2Paであった。本実施形態では、差圧を高分解能で計測できるようになったことで、提案する圧力微分計の精度が向上した。
本実施形態では、複数本の細管を使用した。第1実施形態では、1本の細管(r=0.75mm,L=150mm)を使用したのに対して、本実施形態では、30本の細管(r=0.3mm,L=100mm)を使
用した。
本実施形態では、分解能が約100倍よくなったダイヤフラム微差圧計に変更し、細管の本数を30本にし、さらに、測定する圧力変化を約10分の1程度にした。これによって、図11,12に示すように、同時微分値では圧力センサの分解能の影響で、高周波のノイズ成分が残ってしまうのに対して、空容器、等温化圧力容器を用いた圧力微分計ではノイズ成分が含まれずきれいな波形となっていることがわかる。さらに等温化圧力容器を用いたものは応答が優れており、圧力変化のピーク値が正確に計測できていることがわかる。差圧計の分解能によって圧力微分計の分解能が決まることから、第1実施形態の圧力微分計に比べ、分解能は100倍よくなっている。また、細管の本数を30本にすることで、圧力微分計の応答性能を高めることができた。以上より、本実施形態の圧力微分計の優位性と有効性は明らかとなった。
以上のことから、本発明を実施するための最良の形態によれば、圧力微分計が、容器と、計測対象と容器内を連絡する導通路の管と、計測対象と容器内の圧力差を求める差圧計とを有するので、計測精度を向上させることができる。
なお、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
つぎに、圧力微分計にかかる第3の発明を実施するための最良の形態について説明する。
図13は、提案する圧力微分計の構成を示すものである。圧力微分計は、容器と、計測対象と容器内を連絡する導通路のスリットと、計測対象と容器内の圧力差を求める差圧計とを有している。
容器としては、等温化圧力容器1を用いることができる。等温化圧力容器1には、等温化具材が充填されている。等温化具材としては、例えば金属細線を使用することができる。
金属細線としては、例えば銅細線を使用することができる。金属細線は、銅細線に限定されない。このほか、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの細線や、木綿、ナイロンなどを使用することができる。すなわち、材料が繊維状であり、その径が10〜50μmの範囲にあり、熱伝導度が0.05W/mK以上であれば採用することができる。
等温化圧力容器の容積に対する等温化具材の体積比は、3〜15%の範囲にあることが好ましい。体積比が3%以上であると、ほぼ等温変化を実現できるという利点がある。体積比が15%以下であると、容器内の圧力が分布せず、容器のどの個所で圧力を測定しても問題ないという利点がある。
等温化圧力容器の容積は、1.0×10−8〜1.0×10−4の範囲にあることが好ましい。容積が1.0×10−8以上であると、等温化圧力容器が構成しやすいという利点がある。容積が1.0×10−4以下であると、高応答の計測が可能であるという利点がある。
圧力微分計の計測対象としては、空気が適用できる。計測対象は空気に限定されない。このほか、窒素、水素、二酸化炭素などあらゆる気体などに適用することができる。
スリット5は、計測対象と等温化圧力容器内を連絡する導通路である。ここでは、複数のスリットを用いる。
図14は、提案する圧力微分計に用いるスリット部を示すものである。
スリットの幅Zは、1〜20mmの範囲にあることが好ましい。幅Zが1mm以上であると、圧力微分値の測定範囲を広く確保できるという利点がある。幅Zが20mm以下であると、高応答を確保できるという利点がある。
スリットの高さhは、30〜300μmの範囲にあることが好ましい。高さhが30μm以上であると、圧力微分値の測定範囲を広く確保できるという利点がある。高さhが300μm以下であると、高応答を確保できるという利点がある。
スリットの長さLは、1〜30mmの範囲にあることが好ましい。長さLが1mm以上であると、助走区間の影響を小さくできるという利点がある。長さLが30mm以下であると、小型化できかつ高応答を確保できるという利点がある。
スリットの個数nは、20以下であることが好ましい。個数nが20以下であると、小型化できるという利点がある。
計測時のスリット内の流れは、層流であることが好ましい。その理由は、圧力と流量に比例関係が成立し、圧力微分計が構成できるからである。
図13に示すように、計測対象と等温化圧力容器内の圧力差を求めるために差圧計を用いる。差圧計としては、ダイヤフラム式差圧計を用いることができる。差圧計は、このダイヤフラム式差圧計に限定されない。このほか、ベローズを使用するものなどあらゆる差圧計を用いることができる。
計測対象である下部の容器内圧力Psが変化すると、複数のスリットを通って等温化圧力容器内の圧力Pcが僅かに遅れて変化し、その時の差圧Pj=Ps-Pcをダイヤフラム式差圧計で計測することにより、Psの微分値を求めることが可能である。
本実施の形態の圧力微分計の測定原理について説明する。
第1の発明を実施するための最良の形態における(1)〜(3)式およびその説明は、本実施の形態の圧力微分計においても同様である。
スリットの幅をZ、スリットの高さをh、スリットの長さをL、およびスリットの個数をnとおいて、
より、スリットを通って容器内に流入する体積流量Qは、
である。大気圧下の空気の密度ρa=1.205[kg/m3 ]と容器内の圧力Pcを考慮すると、質量流量Gは
ここで、管路の流量抵抗係数として次式とおく。
第1の発明を実施するための最良の形態における(7)〜(14)式およびその説明は、本実施の形態の圧力微分計においても同様である。
容器内が等温であることを仮定した場合、Kは定数となるので、提案する圧力微分計の出力ゲイン
は定数となり、Pc≧Paの領域においては、容器内が加圧されるほど、時定数
は小さくなる。(16)式より、応答の時定数を小さくする為には、できるだけスリットの幅Zまたは高さhを大きくし、スリットの長さLを短くし、容積Vを小さくし、またはスリットの個数nを多くする必要があるといえる。
圧力微分計を製作し、Psにある変化波形を与える実験を行った。製作した圧力微分計の仕様は以下のとおりである。
容器の形状:筒型(直径dv=27.5mm、高さHv=20mm)
V:(π/4)dv Hv=2.25×10-5m
n:9
z:7.2mm
h:175μm
L:13.2mm
Pc,Psを計測する圧力センサ:豊田工機PD64S500K
Pjを測定するダイヤフラム式圧力センサ:長野計器KL-17
等温化具材:φ25μmの銅細線、14g(体積比7.2%、
単位体積あたりの質量622kg/m
なお、スリットについては、図14に示すスリット部を3枚重ねることにより、スリットの個数nを9にした。
これらのパラメータを(16)式に代入して、提案する圧力微分計の応答時定数Tを求めると、
T = 0.0019 s 〜 0.00075 s
となる。
被測定圧力Psは容積1.5×10-3の等温化圧力容器内圧力とし、3ポートノズルフラッパ型サーボ弁によって容器内圧力に変動を与え、そのときのPsの微分値を計測した。まず、Psの初期値は264.5kPaとする。実験開始後11sでサーボ弁にステップ状に入力電流を与えることによりPsを上昇させ圧力を288.5kPaに保持した。そのときの圧力波形を図15に示す。
つぎに加圧下からサーボ弁を通して容器内圧縮空気を大気に放出させた。Psの初期値は288.5kPaとし、実験開始後11sでPsを下降させ圧力を264.5kPaに保持した。そのときの圧力波形を図16に示す。図15,16から明らかなようにPsは時定数Tが約1.6sのほぼ一次遅れの波形をしている。これは、実験に使用した3ポートノズルフラッパ型サーボ弁の特性によるものである。
本実験では、(1)圧力計でPsを測定しその値を同時微分した値、(2)圧力容器に空容器を用いた場合の圧力微分計、(3)提案する等温化圧力容器を用いた圧力微分計の3種類の場合について実験を行い、結果を比較することにする。なお、圧力計の同時微分値を求める際には(20)式を用いた。ただし、本実験ではst=0.001s、Tc=0.01sとする。
図15,16の圧力波形を上記3つの方法で微分した実験結果を図17,18に示す。図17,18の実験結果より、圧力計による測定値を同時微分した値は全体としては微分値をよく表しているが、圧力計の分解能およびノイズの影響で高周波のノイズ成分が含まれていることがわかる。
一方、空容器の場合では、最大値が若干小さくなり、位相も若干遅れている様子がみられる。この理由は、容器内の温度が変化することによって、流量と圧力微分値の関係が等温変化の場合の比例関係から、位相遅系となるためである。
図17,18中、提案する圧力微分計により測定された圧力微分値は、(1)の圧力センサにより計測されたPsの同時微分値と比較して遅れなく追従している。また、最大値もよい一致を示している。さらに、差圧計を使用していることから、(1)と比較してノイズの影響が少ないため、微分値を高分解能で精度よく検出可能であることが確認できた。
以上の結果より、提案する圧力微分計は、圧力計の出力信号を同時微分することにより得られる圧力微分値と比較しても、計測対象の圧力Psの微分値を高分解能で精度よく検出可能であることが示された。
また提案する圧力微分計の圧力容器に銅線を詰めずに空容器を用いて圧力微分計を作製した場合には、温度変化の影響から最大値が小さくなり、位相が遅れたのに対して、提案する圧力微分計の場合にはそれらを解決できることが明らかになった。
第2実施形態における、等温化圧力容器を用いた圧力微分計と、本実施形態における、等温化圧力容器を用いた圧力微分計を比較する。
図19は、50Hzの正弦波の圧力変化を与えた場合に、圧力の微分値を計測した結果である。すなわち、同時微分による結果、本実施形態のスリット型圧力微分計の結果、第2実施形態の細管型圧力微分計の結果である。細管型圧力微分計では同時微分値に比べ、振幅が小さくかつまた位相の遅れが見られる。しかし、スリット型圧力微分計は50Hzでも遅れなく測定できている。よって、本実施形態で提案するスリット型圧力微分計の優位性は明らかである。
圧力微分計においては、差圧と流量の関係を線形にできる要素が必要となる。第2実施形態ではその要素として、複数の細管を使用した。この管によって流体の流れを十分発達した層流とする。そのためには、助走距離の影響を小さくするために細管は長くする必要がある。一方、細管の構造は複雑である等の問題点がある。よって、圧力微分計の小型化が困難であった。
本実施形態では、小型なスリット構造で、差圧と流量の関係が線形にできることを確認した。これにより、非常に小型化できる構造のスリット型圧力微分計を提供することができる。
以上のことから、本発明を実施するための最良の形態によれば、圧力微分計が、容器と、計測対象と容器内を連絡するスリットと、計測対象と容器内の圧力差を求める差圧計とを有するので、計測精度を向上させることができる。
なお、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
つぎに、圧力微分計にかかる第4の発明を実施するための最良の形態について説明する。
図20は、提案する圧力微分計の構成を示すものである。圧力微分計は、容器と、計測対象と容器内を連絡するすきま流路と、計測対象と容器内の圧力差を求める差圧計とを有している。
容器としては、等温化圧力容器1を用いることができる。等温化圧力容器1には、等温化具材が充填されている。等温化具材としては、例えば金属細線を使用することができる。
金属細線としては、例えば銅細線を使用することができる。金属細線は、銅細線に限定されない。このほか、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの細線や、木綿、ナイロンなどを使用することができる。すなわち、材料が繊維状であり、その径が10〜50μmの範囲にあり、熱伝導度が0.05W/mK以上であれば採用することができる。
等温化圧力容器の容積に対する等温化具材の体積比は、3〜15%の範囲にあることが好ましい。体積比が3%以上であると、ほぼ等温変化を実現できるという利点がある。体積比が15%以下であると、容器内の圧力が分布せず、容器のどの個所で圧力を測定しても問題ないという利点がある。
等温化圧力容器の容積は、1.0×10−8〜1.0×10−4の範囲にあることが好ましい。容積が1.0×10−8以上であると、等温化圧力容器が構成しやすいという利点がある。容積が1.0×10−4以下であると、高応答の計測が可能であるという利点がある。
圧力微分計の計測対象としては、空気が適用できる。計測対象は空気に限定されない。このほか、窒素、水素、二酸化炭素などあらゆる気体などに適用することができる。
すきま流路(導通路)は、2つの曲面の間に形成されるすきまである。図20の例において、曲面は円筒形状である。すきま流路6は、外半径r1、内半径r2、および長さLの円筒形状である。円筒形状の平均半径rmは、rm=(r1+r2)/2で表すことができる。すきま流路6の厚さhは、h=r1-r2で表すことができる。
ここで、円筒形状の平均半径rmは1〜100mmの範囲内にあることが好ましい。平均半径rmが1mm以上であると、加工が容易であるという利点がある。平均半径rmが100mm以下であると、センサが大きくならずに済むという利点がある。
すきま流路の厚さhは、0.00001〜0.001mの範囲にあることが好ましい。厚さhが0.00001m以上であると動特性がある程度確保できること、圧力損失が大きくならずに済みという利点がある。厚さhが0.001m以下であると、層流の実現が容易であるという利点がある。
すきま流路の長さLは20〜500mmの範囲内にあることが好ましい。長さLが20mm以上であると、助走距離の影響を小さくできるという利点がある。長さLが500mm以下であると、時定数が大きくならずに済むという利点がある。
すきま流路の形状は、上述の円筒形状(断面が円形の筒形状)に限定されるものではない。このほかすきま流路の形状としては、断面が楕円の筒形状、断面が矩形の筒形状などを採用することができる。
すきま流路は、上述のように種々の形状を採用することができる。ここで、形状はその全体であっても、またその一部であってもよい。たとえば断面が円形の筒形状(円筒形状)においては、断面が円形すべてばかりでなく、一部が欠けているもの(たとえば半円形)であってもよい。
すきま流路は、1つばかりでなく、複数個設置してもよい。すきま流路を複数個設置すると、時定数を小さくできるという利点がある。
計測時のすきま流路内の流れは、層流であることが好ましい。その理由は、圧力と流量に比例関係が成立し、圧力微分計が構成できるからである。
図20に示すように、計測対象と等温化圧力容器内の圧力差を求めるために差圧計を用いる。差圧計としては、ダイヤフラム式差圧計2を用いることができる。差圧計は、このダイヤフラム式差圧計2に限定されない。このほか、ベローズを使用するものなどあらゆる差圧計を用いることができる。なお、差圧計は、図20のように内蔵されている必要は必ずしもない。外付けでも、すきま流路間の差圧が計測できればよい。
計測対象である下部の容器内圧力Psが変化すると、すきま流路を通って等温化圧力容器内の圧力Pcが僅かに遅れて変化し、その時の差圧Pj=Ps-Pcをダイヤフラム式差圧計で計測することにより、Psの微分値を求めることが可能である。
本実施の形態の圧力微分計の測定原理について説明する。
第1の発明を実施するための最良の形態における(1)〜(3)式およびその説明は、本実施の形態の圧力微分計においても同様である。
すきま流路の外半径をr1、内半径をr2、および長さをLとおいて、
より、すきま流路を通って容器内に流入する体積流量Qは、
である。大気圧下の空気の密度ρa=1.205[kg/m3 ]と容器内の圧力Pcを考慮すると、質量流量Gは
ここで、管路の流量抵抗係数として次式とおく。
第1の発明を実施するための最良の形態における(7)〜(14)式およびその説明は、本実施の形態の圧力微分計においても同様である。
容器内が等温であることを仮定した場合、Kは定数となるので、提案する圧力微分計の出力ゲイン
は定数となり、Pc≧Paの領域においては、容器内が加圧されるほど、時定数
は小さくなる。(16)式より、応答の時定数を小さくする為には、できるだけすきま流路の内半径r2を大きくし、外半径r1と内半径r2の差を大きくし、長さLを短くし、または容積Vを小さくする必要があるといえる。
圧力微分計を製作し、Psにある変化波形を与える実験を行った。製作した圧力微分計の仕様は以下のとおりである。
容器の形状:筒型(直径dv=20mm、高さHv=45mm)
V:(π/4)dv Hv=8.2×10-6 m
r1:10mm
r2:9.9mm
h :100μm
L :25mm
Pc,Psを計測する圧力センサ:豊田工機PD64S500K
Pjを測定するダイヤフラム式圧力センサ:長野計器KL-17
等温化具材:φ25μmの銅細線、12g(体積比7.1%、
単位体積あたりの質量620kg/m
これらのパラメータを(16)式に代入して、提案する圧力微分計の応答時定数Tを求めると、
T = 0.00098 s 〜 0.00036 s
となる。
被測定圧力Psは容積1.5×10-3の等温化圧力容器内圧力とし、3ポートノズルフラッパ型サーボ弁によって容器内圧力に変動を与え、そのときのPsの微分値を計測した。実験は、被測定圧力Psに正弦波状の圧力変化を与えて行った。
本実験では、(1)圧力計でPsを測定しその値を同時微分した値、(2)提案する圧力微分計の2種類の場合について実験を行い、結果を比較する。なお、圧力計の同時微分値を求める際には(20)式を用いた。ただし、本実験ではst=0.001s、Tc=0.01sとする。
実験結果を図21に示す。この結果は圧力微分値の振幅が50[kPa/s]、周波数5[Hz]の場合であり、上図の細い実線が容器内の圧力センサの測定結果を示し、太い実線が圧力微分計の差圧センサの測定結果を表す。下図の細い実線は容器内圧力の測定結果を同時微分した結果を示す。太い実線は提案する圧力微分計の測定結果である。
下図より、同時微分では上図における圧力センサノイズの影響を受け、微分値もノイズ成分を含んだ値となる。これに対して、提案する圧力微分計の出力値である太い実線にはノイズの影響がほとんど見られず、きれいに圧力微分値が計測できていることがわかる。また、圧力の微分値を従来の信号処理で求める場合、分解能の良い圧力センサ、データを処理演算するパソコンなどの必要が生じるが、提案する圧力微分計を用いればデータ処理の必要がなく、直接圧力の微分値が計測できる。
以上の結果より、提案する圧力微分計は、圧力計の出力信号を同時微分することにより得られる圧力微分値と比較しても、計測対象の圧力Psの微分値を高分解能で精度よく検出可能であることが示された。
本実施形態の圧力微分計の時定数について、第1〜3実施形態の圧力微分計の時定数と比較しながら説明する。本実施形態および第1〜3実施形態の圧力微分計の時定数は、上述したように以下の値となる。
本実施形態のすきま流路を用いた圧力微分計の時定数Tは、T=0.00098s〜0.00036sである。第1実施形態の単一細管を用いた圧力微分計の時定数Tは、T=0.00862s〜0.003465sである。第2実施形態の複数細管を用いた圧力微分計の時定数Tは、T=0.007s〜0.0035sである。第3実施形態のスリットを用いた圧力微分計の時定数Tは、T=0.0019s〜0.00075sである。本実施形態の圧力微分計の時定数は、第1〜3実施形態の圧力微分計の時定数よりも小さな値となっている。
このように、本実施形態の圧力微分計の時定数が、第1〜3実施形態の圧力微分計の時定数よりも小さな値となっているので、つぎのような効果が得られる。圧力微分計の応答速度が速くなる。すなわち、空気ばね式除振台などにおいて、性能の評価に使用できる、フィードバック信号として使用し制御性能の向上に使える、等温化圧力容器を用いた高周波の振動流量計測に用いることができるなどの利点がある。
単一細管を使用する圧力微分計では層流を確保し、助走距離の影響を小さくするために、細管長が長くなってしまう。複数細管にすることで、細管長さを短くできるが、細管が容器の外側にあることから小型化に限界がある。スリットを使用する圧力微分計では、容器内に内蔵できることから、小型化に適しているが、時定数を小さくするためには、スリットを多段化して、スリットを通過する空気流量を大きくする必要があることから、小型化に限界がある。これに対して円筒型では、円筒の壁面全体ですきま流路が実現され、通過する空気流量の確保が容易となるのでコンパクト化が実現できる。
単一細管を使用する圧力微分計では層流を確保し、助走距離の影響を小さくするために、細管長が長くなってしまい、容器の外側に接続する必要がある。複数細管にすることで、細管長さを短くできるが、細管をたばねる必要があり、製作が容易ではない上に、細管が容器の外側にあることに変わりはない。スリットを使用する圧力微分計では、容器内に内蔵できることから、小型化に適しているが、スリット部の加工が容易ではないことと、時定数を小さくするためには、スリットを多段化して、スリットを通過する空気流量を大きくする必要があることから、部品点数が増えてしまう。これに対して円筒型では、円筒を二つ製作するだけですきま流路が実現されることから、部品点数も少なく、加工が大変容易になる。
円筒型にすることで、その他に比べ、通過する空気流量の断面積が大きくとれることから、すきまを通過する流速を落とすことができる。これによって、助走距離の影響は小さくできる。
以上のことから、本発明を実施するための最良の形態によれば、圧力微分計が、容器と、計測対象と容器内を連絡するすきま流路と、計測対象と容器内の圧力差を求める差圧計とを有するので、計測精度を向上させることができる。
なお、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
[参考文献]
1)須藤浩三,長谷川富市,白樫正高:流体の力学,コロナ社,(1994)
2)香川利春,清水優史:空気圧抵抗容量系の熱伝達を考慮した無次元圧力応答,油圧と空気圧,(1988)
3) 安田正志:空気圧によるアクティブ微振動制御,日本油空圧学会誌,第31巻第5号,pp14-19,(2000)
提案する圧力微分計の構成図である。 シミュレーションにおけるPsの変化波形を示す図である。 提案する圧力微分計と、圧力容器に空容器を用いた場合のシミュレーション結果を示す図である。 空容器を用いた場合の容器内の温度変化のシミュレーション結果を示す図である。 実験におけるPsの変化波形を示す図である。 提案する圧力微分計と、Psの値を同時微分した実験結果を示す図である。 空容器を用いた圧力微分計と、Psの値を同時微分した実験結果を示す図である。 空容器を用いた圧力微分計と、Psの値を同時微分した実験結果を示す図である。 実験におけるPsの変化波形を示す図である。 実験におけるPsの変化波形を示す図である。 提案する圧力微分計と、空容器を用いた圧力微分計と、Psの値を同時微分した実験結果を示す図である。 提案する圧力微分計と、空容器を用いた圧力微分計と、Psの値を同時微分した実験結果を示す図である。 提案する圧力微分計の構成図である。 提案する圧力微分計に用いるスリット部を示す図である。 実験におけるPsの変化波形を示す図である。 実験におけるPsの変化波形を示す図である。 提案する圧力微分計と、空容器を用いた圧力微分計と、Psの値を同時微分した実験結果を示す図である。 提案する圧力微分計と、空容器を用いた圧力微分計と、Psの値を同時微分した実験結果を示す図である。 スリット型圧力微分計と、細管型圧力微分計と、Psの値を同時微分した実験結果を示す図である。 提案する圧力微分計の構成図である。 提案する圧力微分計の実験結果と、Psの値を同時微分した実験結果を示す図である。
符号の説明
1‥‥等温化圧力容器、2‥‥ダイヤフラム式差圧計、3‥‥細管、4‥‥容器、5‥‥スリット、6‥‥すきま流路

Claims (11)

  1. 等温化圧力容器と、
    計測対象と上記等温化圧力容器内を連絡する導通路と、
    上記計測対象と上記等温化圧力容器内の圧力差を求める差圧計とを有し、
    上記導通路は、2つの曲面の間に形成されるすきま流路であり、
    上記導通路は、上記等温化圧力容器内に存在し、
    上記2つの曲面のうち、一方の曲面は、上記等温化圧力容器の内壁の上に形成され、他方の曲面は、上記一方の曲面に対向する部材の上に形成され、
    上記計測対象の圧力が変化したときに、上記導通路を通じて上記等温化圧力容器内の圧力が遅れて変化し、上記計測対象の圧力と上記等温化圧力容器内の圧力との差圧を差圧計で計測することにより、上記計測対象の圧力の微分値を求める
    ことを特徴とする圧力微分計。
  2. 等温化圧力容器と、
    計測対象と上記等温化圧力容器内を連絡する導通路と、
    上記計測対象と上記等温化圧力容器内の圧力差を求める差圧計とを有し、
    上記導通路は、2つの面の間に形成されるすきま流路であり、
    上記すきま流路の形状は、断面が円形の筒形状、断面が楕円の筒形状、または、断面が矩形の筒形状であり、
    上記導通路は、上記等温化圧力容器内に存在し、
    上記2つの面のうち、一方の面は、上記等温化圧力容器の内壁の上に形成され、他方の面は、上記一方の面に対向する部材の上に形成され、
    上記計測対象の圧力が変化したときに、上記導通路を通じて上記等温化圧力容器内の圧力が遅れて変化し、上記計測対象の圧力と上記等温化圧力容器内の圧力との差圧を差圧計で計測することにより、上記計測対象の圧力の微分値を求める
    ことを特徴とする圧力微分計。
  3. 等温化圧力容器と、
    計測対象と上記等温化圧力容器内を連絡する導通路と、
    上記計測対象と上記等温化圧力容器内の圧力差を求める差圧計とを有し、
    上記導通路は、2つの面の間に形成されるすきま流路であり、
    上記すきま流路の形状は、断面が円形の筒形状、断面が楕円の筒形状、または、断面が矩形の筒形状の一部を有し、
    上記導通路は、上記等温化圧力容器内に存在し、
    上記2つの面のうち、一方の面は、上記等温化圧力容器の内壁の上に形成され、他方の面は、上記一方の面に対向する部材の上に形成され、
    上記計測対象の圧力が変化したときに、上記導通路を通じて上記等温化圧力容器内の圧力が遅れて変化し、上記計測対象の圧力と上記等温化圧力容器内の圧力との差圧を差圧計で計測することにより、上記計測対象の圧力の微分値を求める
    ことを特徴とする圧力微分計。
  4. 等温化圧力容器と、
    計測対象と上記等温化圧力容器内を連絡する導通路と、
    上記計測対象と上記等温化圧力容器内の圧力差を求める差圧計とを有し、
    上記導通路は、2つの曲面の間に形成されるすきま流路であり、
    上記曲面は円筒形状であり、
    上記導通路は、上記等温化圧力容器内に存在し、
    上記2つの曲面のうち、一方の曲面は、上記等温化圧力容器の内壁の上に形成され、他方の曲面は、上記一方の曲面に対向する部材の上に形成され、
    上記計測対象の圧力が変化したときに、上記導通路を通じて上記等温化圧力容器内の圧力が遅れて変化し、上記計測対象の圧力と上記等温化圧力容器内の圧力との差圧を差圧計で計測することにより、上記計測対象の圧力の微分値を求める
    ことを特徴とする圧力微分計。
  5. 複数の導通路を設置する
    ことを特徴とする請求項1記載の圧力微分計。
  6. 計測時の導通路内の流れは、層流である
    ことを特徴とする請求項1記載の圧力微分計。
  7. 等温化圧力容器は、等温化具材が充填されている
    ことを特徴とする請求項記載の圧力微分計。
  8. 等温化具材は、金属細線である
    ことを特徴とする請求項記載の圧力微分計。
  9. 差圧計は、ダイヤフラム式差圧計である
    ことを特徴とする請求項1記載の圧力微分計。
  10. 円筒形状の平均半径は1〜100mmの範囲内にある
    ことを特徴とする請求項4記載の圧力微分計。
  11. すきま流路の厚さは、0.00001〜0.001mの範囲にあり、
    すきま流路の長さは20〜500mmの範囲内にある
    ことを特徴とする請求項10記載の圧力微分計。
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