JP4693082B2 - 送風機及び送風機を用いたブラスト装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラスト装置用の気体供給手段等として好適な送風機の制御に関し、より詳しくは、エアヘッダ等の吐出側の適宜部位の圧力状態に基づいて駆動回転数を制御することにより所期の圧力状態を維持するようにした送風機及びその送風機を用いたブラスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
送風機を用いたブラスト装置においては、送風機の吐出状態が加工精度に大きく影響する。例えば、電子部品の微細加工において、送風機からの吐出エアにアルミナ粒子等からなる研掃材を加えた噴射流を吹付けてブラスト加工をした場合、電子部品の材質によっては、エアの圧力が0.5kPa程度変化すると、加工深さが3μm程度変化するケースが実験的に確認されている。このように、高精度が要求されるブラスト加工等においては、送風機の吐出側の気体の供給圧力が重要な影響をもつ。すなわち、研掃材の供給量をいかに高精度に制御しても、気体の供給圧力が変動すれば、加工深さにバラツキが生じて製品として支障が生じることになる。
【0003】
ところで、送風機の吐出制御として、吐出側の適宜部位の圧力状態等に基づいてインバータ等の周波数変換器の出力周波数を調整することにより送風機の駆動回転数制御を行う制御形態は、従来から知られている(特開昭59−49394号公報)。この場合、無段階に圧力検出が可能な圧力センサを使用して送風機の駆動回転数制御を実行すれば、高精度の圧力制御が可能なはずである。しかしながら、実際には、無段階に検出可能な圧力センサの場合には、電源ノイズなどの周囲の外乱の影響を受けやすく、このノイズ対策を的確に行うにはコストが非常に高価につくという問題があった。また、予め設定する上限値と下限値との間の一定の圧力検出範囲内にあるか否かを検出してオンオフ出力する圧力スイッチの場合には、電源ノイズなどの周囲の外乱の影響を受けるおそれは殆ど問題にならないが、きめ細かい圧力状態の検出はできないため、吐出制御も粗い制御形態にならざるを得なかった。このため、ブラスト加工時の噴射圧力を細かく任意に調整できないだけでなく、送風機自体の熱的安定に必要な立上がり時にきめ細かく対応できないことも影響して、運転開始から圧力が安定するまでの立上がり時間が、実験によると60分もかかるといった技術的な難点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の技術的状況に鑑みて開発したもので、圧力検出手段として安価でノイズに影響されることのない圧力スイッチを使用し、ブラスト装置等に要求される圧力精度にも十分適応できる送風機を提供し、またその送風機を用いて高い加工精度の可能なブラスト装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、請求項1の発明では、出力周波数を調整可能な周波数変換器と、吐出側の適宜部位の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記圧力検出手段からの検出出力に基づいて前記周波数変換器を介して駆動回転数を制御するように構成した送風機において、前記圧力検出手段として、予め設定する上限値と下限値との間の圧力検出範囲内にあるか否かを検出してオンオフ出力する圧力スイッチを少なくとも2つ使用し、それらの各圧力スイッチが検出する圧力検出範囲を一部重なるように設定して、それぞれの圧力スイッチからの出力を組合わせることにより判別可能な圧力エリアを細分化し、その細分化された各圧力エリアに応じて前記周波数変換器の出力周波数を調整して駆動回転数を制御するという技術手段を採用した。圧力検出手段としては、例えば前記圧力スイッチを2つ使用して、5つの判別可能な圧力エリアに分割した形態が可能である(請求項2)。
【0006】
請求項3の発明では、加圧気体を吐出する送風機と、該送風機からの加圧気体に研掃材を供給する研掃材供給手段と、その研掃材が供給された加圧気体をワークに向けて噴射する噴射ノズルを備えるブラスト装置において、出力周波数を調整可能な周波数変換器と、送風機の吐出側の適宜部位の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、その圧力検出手段として、予め設定する上限値と下限値との間の圧力検出範囲内にあるか否かを検出してオンオフ出力する圧力スイッチを少なくとも2つ使用し、それらの圧力スイッチが検出する圧力検出範囲を一部重なるように設定して、それぞれの圧力スイッチからの出力を組合わせることにより判別可能な圧力エリアを細分化し、その細分化された各圧力エリアに応じて前記周波数変換器の出力周波数を調整して送風機の駆動回転数を制御するという技術手段を採用した。圧力検出手段としては、例えば前記圧力スイッチを2つ使用して、5つの判別可能な圧力エリアに分割した形態が可能である(請求項4)。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、インバータ等の周波数変換器を使用して送風機の駆動回転数制御を行うものであれば、他の吐出制御形態を組合わせた形態のものにも適用できる。圧力検出手段を構成する圧力スイッチとしては、予め設定する上限値と下限値との間の圧力検出範囲内にあるか否かを検出してオンオフ出力可能な形態のものであればよい。使用する圧力検出素子としては、シリコン拡散型半導体圧力センサ等の半導体圧力センサや、ステンレスダイヤフラムに4本の抵抗をブリッジ状に蒸着したダイヤフラム圧力センサなど、適宜の原理を用いた圧力センサの使用が可能である。また、その出力用のスイッチング回路に関しても、NPNトランジスタを用いたNPNオープンコレクタタイプのものや、PNPトランジスタを用いたオープンコレクタタイプのものなど、適宜の回路形態が可能である。組合わせる圧力スイッチの数は2つ以上であればよい。なお、本明細書にいう圧力スイッチは、前述のように予め設定する上限値と下限値との間の圧力検出範囲内にあるか否かを検出してオンオフ出力可能な機能を有する圧力検出手段を指す機能的な概念であり、以上の機能を有する複数の圧力スイッチをまとめて一体化し、製品として外見上1個の圧力検出手段に構成した形態のものでもよいことはいうまでもない。送風機により送風される加圧気体に関しても、空気に限らず適宜の気体への適用が可能である。また、送風機の駆動方式としては、駆動モータに直結する形態でも、間にギヤ等が介在する形態でもよい。
【0008】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の実施例に関して説明する。図1は本発明の一実施例の要部を示した概略構成図である。本実施例では、ブラスト装置に適用した場合を例示したものであり、適宜数の噴射ノズル1を備えており、それらの噴射ノズル1内において、研掃材供給管2を介して供給される研掃材とエア供給管3を介して供給されるエアとを混合して、図示しないワークへ吹付けて所期のブラスト作業を実行するように構成されている。エア供給管3は、エア分岐タンクとして機能するエアヘッダ4に接続され、ルーツブロア等の送風機5からエア供給管6,7を介して供給される加圧エアを噴射ノズル1へ供給する。エア供給管6の上流側の送風機5との間には吐出サイレンサ8が接続されている。下流側にはバタフライ弁等からなる放風弁9が接続され、サイレンサ10を介して屋外へ排気できるように構成されている。また、エア供給管6の途中からエア供給管7が分岐されており、バタフライ弁等からなる開閉弁11を挟んで前記エアヘッダ4に接続されている。なお、運転開始の際には、開閉弁11を閉じた状態で放風弁9を開いてサージングを回避しながら送風機を起動し、しかる後開閉弁11を開いて放風弁9を閉じることにより通常運転に移行する。通常運転に移行後は、駆動回転数制御により送風機5の吐出制御を行う。
【0009】
次に、本発明の特徴部分に関して説明する。本実施例では、前述のように分岐タンクとしても機能する前記エアヘッダ4に圧力検出手段12を接続し、その出力側を制御装置を構成する演算器13に接続している。なお、前記圧力検出手段12は、エアヘッダ4内の圧力状態が、後述のように予め設定する上限値と下限値との間の圧力検出範囲内にあるか否かを検出してオンオフ出力する圧力スイッチを2つ以上組合せ使用することにより構成される。演算器13には周波数変換器14が接続され、その演算器13による演算結果に基づいて周波数変換器14からの出力周波数を調整して、送風機5の駆動回転数を制御するように構成している。図2はその制御構成を示したブロック構成図である。図示のように、圧力検出手段12により検出されたエアヘッダ4の圧力状態は、演算器13に入力される。この場合、エアヘッダ4の圧力状態は、圧力検出手段12を構成するそれぞれの圧力スイッチの上限値と下限値を介して設定される圧力検出範囲を基準に検出される。演算器13では、そのエアヘッダ4の圧力状態と設定データ入力部15より入力された制御データに基づいて周波数変換器14の出力周波数を増減調整する。送風機5の駆動モータ16は、周波数変換器14の出力周波数により回転数が制御される。すなわち、本実施例では、圧力検出手段12を構成する各圧力スイッチのオンオフ出力と設定データ入力部15より入力される制御データに基づいて、周波数変換器14の出力周波数の調整を介して送風機5の駆動回転数を制御し、これによりエアヘッダ4の圧力状態を各圧力スイッチの組合わせにより得られる所定の圧力エリア内に制御することにより、噴射ノズル1の噴射圧力を所期の状態に維持するように構成している。
【0010】
以下では、前記圧力検出手段12の実施例として、予め設定する上限値と下限値との間の圧力検出範囲内にあるか否かを検出してオンオフ出力する圧力スイッチを2つ組合せ使用して、判別可能な圧力エリアを5つに細分化した場合に関して説明する。図3は2つの圧力スイッチの上限値と下限値の設定に関する説明図であり、図4はそれらの圧力スイッチを用いた場合の周波数変換器14に対する制御の流れを示したフロー図である。先ず、圧力検出手段12を構成する2つの圧力スイッチPSa,PSbの上限値及び下限値に関しては、図3に示した関係に設定し、あるいは設定されたものを使用する。すなわち、圧力スイッチPSaは、検出圧力が下限値P1と上限値P2との間の圧力検出範囲内にあるときはオン出力し、その範囲外のときはオフ出力するものとする。また、圧力スイッチPSbは、検出圧力が下限値P3と上限値P4との間の圧力検出範囲内にあるときはオン出力し、その範囲外のときはオフ出力するものとする。そして、圧力スイッチPSbの下限値P3は、圧力スイッチPSaの下限値P1と上限値P2との間に設定され、上限値P4は、上限値P2より高く設定される。つまり、それらの圧力スイッチPSa及びPSbの検出する圧力検出範囲を一部重なるように設定することにより、それぞれの圧力スイッチからの出力を組合わせることにより、5つの判別可能な圧力エリアA〜Eに細分化している。なお、圧力スイッチの数は、必要に応じて、検出する圧力検出範囲を一部重合させながら順次増やすことが可能である。その場合には、例えば、圧力スイッチPSbの検出する圧力検出範囲の中の上方部分で、新たな圧力スイッチの検出する圧力検出範囲が一部重なるように設定した形で加えることにより行われる。その結果、圧力スイッチPSbの検出する圧力検出範囲は、圧力スイッチPSaの検出する圧力検出範囲と一部重なる下方重合部分と、新たに加える圧力スイッチの検出する圧力検出範囲と一部重なる上方重合部分と、他の圧力スイッチの検出する圧力検出範囲とは重ならない中央の非重合部分とに3分割されることになる。
【0011】
次に、図4に従って、圧力スイッチPSa及びPSbを用いた場合の制御動作に関して説明する。運転開始指令が出力された場合には、先ず、ステップS01において、予め設定される圧力、本実施例では前記圧力エリアA〜Eの中央の圧力エリアCの圧力に対応した初期設定周波数F0を、周波数変換器14に対する指令周波数として読込む。ステップS02では、多段階の周波数F1〜F7を設定する。F4を初期設定周波数F0とし、そのF4を中心にして、各段数αにおける周波数F(α)を、例えば0.1Hzずつ減らしてF3=F0−0.1、F2=F0−0.2、F1=F0−0.3に、また0.1Hzずつ増やしてF5=F0+0.1、F6=F0+0.2、F7=F0+0.3にそれぞれ設定する。ステップS03では、周波数変換器14に対する指令周波数FをF4=F0に設定し、段数αをn=4に設定した上、ステップS04で、その指令周波数F=F4を周波数変換器14に書込む。しかる後、ステップS05にて、周波数変換器14による駆動モータ16の回転数制御にかかる待ち時間Tの経過を待った後、ステップS06にて圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態を監視する。
【0012】
次に、ステップS06にて監視された圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態により、検出されたエアヘッダ4の圧力状態が前記圧力エリアA〜Eのどのエリアに該当するか判別するため、判定条件1〜4が充足されているか否かを判断する。この場合、圧力エリアAと圧力エリアEを判別するため、圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態のほかに、フラグBとDを使用する(初期値はオフ)。なお、圧力エリアA〜Eは、圧力の低い方から順に細分化しており、エアヘッダ4の圧力状態が、圧力エリアAに該当する場合には圧力低下危険範囲、圧力エリアBに該当する場合には圧力低下注意範囲、圧力エリアCに該当する場合には圧力適正範囲、圧力エリアDに該当する場合には圧力上昇注意範囲、圧力エリアEに該当する場合には圧力上昇危険範囲にあるものと判断する。しかして、ステップS07においては、判定条件1の条件(PSa=OFF、PSb=OFF、フラグD=OFFの全て)を充足するか否かを判断する。この判定条件1を充足する場合には、最も圧力の低い圧力エリアAの圧力低下危険範囲に該当すると判別され、段数αを2段階上げる。すなわち、ステップS08において、周波数変換器14に対する指令周波数FをF6に設定し、段数α=n+2=4+2=6を演算し、ステップS09においてnをα=6に置換する。しかる後、ステップS10において、そのnがステップS02で設定された範囲外かが判断される。この場合にはn=6で、判定条件を充足しないので、前記ステップS04へ進み、周波数変換器14の周波数をF6=F0+0.2Hzに書換え、その周波数変換器14を介して駆動モータ16の回転数を0.2Hz増やして送風機5の吐出能力を上げることになる。そして、ステップS05で待ち時間Tの経過を待った後、ステップS06において、再度圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態を監視する。その結果、ステップS07の判定条件1を再度充足する場合には、ステップS08において段数α=n+2=6+2=8が演算され、ステップS09にてn=8に書換えた上、ステップS10において、判定条件が充足されることから異常状態と判断され、図示しないエラー処理が実行されることになる。この場合には、指令周波数Fを2段階上げたにも関わらず、エアヘッダ4の圧力が上昇せずに再度圧力エリアAに該当したことから、どこかに異常があると判断されたことになる。
【0013】
しかして、ステップS06にて監視された圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態がステップS07の判定条件1を充足しない場合には、ステップS11に進む。ステップS11では、判定条件2の条件(PSa=ON、PSb=OFFの双方)を充足するか否かを判断する。この判定条件2を充足する場合には、エアヘッダ4の圧力状態が圧力エリアBの圧力低下注意範囲に該当すると判別され、ステップS12に進んで、段数αを1段階上げる。すなわち、ステップS12において、前回のステップS09におけるnが6であったとすれば、周波数変換器14に対する指令周波数FをF7に設定し、段数α=n+1=6+1=7を演算し、ステップS13にてフラグBがオンに、フラグDがオフに設定した上、ステップS09へ進み、nをα=7に置換する。しかる後、ステップS10を経てステップS04に進むことになる。ステップS04では、周波数変換器14の周波数をF7=F0+0.3Hzに書換え、該周波数変換器14を介して駆動モータ16の回転数をF0+0.3Hzに修正する。そして、ステップS05で待ち時間Tの経過を待った後、ステップS06において、再度圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態を監視する。その結果、ステップS07の判定条件1及びステップS11の判定条件2を充足しない場合には、ステップS14へ進む。
【0014】
ステップS14においては、前記ステップS06にて監視された圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態が判定条件3(PSa=ON、PSb=ONの双方)を充足するか否かを判断する。この判定条件3を充足する場合には、エアヘッダ4の圧力状態が圧力エリアCの圧力適正範囲に該当すると判別され、ステップS15において、指令周波数Fとして前回のF7がそのまま維持されるとともに、段数α=n=7が演算される。さらに、ステップS16にて、フラグBがオフに、フラグDがオフに設定される。しかる後、ステップS09へ進み、段数nを7に維持した上、ステップS10を経てステップS04に進む。ステップS04では、周波数変換器14の周波数FをF7のままに維持し、該周波数変換器14を介して駆動モータ16の回転数をF7=F0+0.3Hzに維持する。そして、以上と同様に、ステップS05で待ち時間Tの経過を待った後、ステップS06において、再度圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態を監視する。その結果、ステップS07の判定条件1、ステップS11の判定条件2及びステップS14の判定条件3を充足しない場合には、ステップS17へ進む。
【0015】
ステップS17においては、前記ステップS06において監視した圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態が判定条件4(PSa=OFF、PSb=ONの双方)を充足するか否かを判断する。この判定条件4を充足する場合には、エアヘッダ4の圧力状態が圧力エリアDの圧力上昇注意範囲に該当すると判別され、ステップS18にて段数αを1段下げる。すなわち、ステップS18において、指令周波数FをF6に設定し、段数α=n−1=7−1=6が演算される。そして、ステップS19において、フラグBをオフに、フラグDをオンに設定した後、ステップS09へ進み、段数αをn=6に置換した上、ステップS10を経てステップS04に進む。ステップS04では、周波数変換器14の周波数FをF6=F0+0.2Hzに書換え、その周波数変換器14を介して駆動モータ16の回転数をF0+0.2Hzに修正する。また、前記ステップS17において、前記ステップS06にて監視された圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態が判定条件4を充足しなかった場合には、エアヘッダ4の圧力状態が圧力エリアEの圧力上昇危険範囲に該当すると判別され、ステップS20にて段数αが2段階下げられる。すなわち、ステップS20へ進んで、指令周波数FがF5に設定され、段数α=n−2=7−2=5が演算され、ステップS09へ進み、段数αをn=5に置換した上、ステップS10を経てステップS04に進む。ステップS04では、周波数変換器14の周波数FをF5=F0+0.1Hzに書換え、その周波数変換器14を介して駆動モータ16の回転数をF0+0.1Hzに修正する。そして、以上と同様に、ステップS05に進んで待ち時間Tの経過を待った後、ステップS06において、圧力スイッチPSa及びPSbの動作状態を監視し、上述の判定条件1〜4による判別以降の動作フローが継続されることになる。
【0016】
以上のように、本実施例では、圧力検出手段12を2つの圧力スイッチを用いて構成し、それらのオンオフ出力を組合わせることにより、判別可能な圧力エリアを5つの圧力エリアA〜Eに細分化したので、よりきめ細かい制御が可能になった。因みに、多段階周波数設定幅を0.2Hz、多段階周波数の段数を13、圧力スイッチPSaの下限値P1=53kPa、上限値P2=54.5kPa、圧力スイッチPSbの下限値P3=53.5kPa、上限値P4=55kPa、初期設定周波数F0=54.0Hz、待ち時間T=5秒に設定した場合、従来の1つの圧力スイッチの場合に比較してはるかに短い30秒以内という立上がり時間により、エアヘッダ4の圧力状態を53.5kPa〜54.5kPaの範囲内に安定的に維持できることが実験的に確認されている。
【0017】
図5は本発明の他の実施例に係る制御構成を示したブロック構成図である。本実施例は、図2の実施例の変形例である。図示のように、前記噴射ノズル1に研掃材を供給する研掃材供給管2に研掃材の流量を検出する研掃材流量検出手段17を設け、その検出結果を前記演算器13に入力して、エアヘッダ4の圧力状態などと総合的に、研掃材供給手段18をフィードバック制御するように構成したものである。他の構成においては前述の実施例と同様であり上述の機能を奏するほか、より高精度のブラスト加工が可能である。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果を得ることができる。
(1)運転開始からの送風機の立上がり性能がきわめて良好であり、短時間で高精度のブラスト加工が可能になる。
(2)上限値と下限値との間の圧力検出範囲内にあるか否かを検出してオンオフ出力する圧力スイッチを2つ以上組合わせることにより圧力検出手段を構成したので、ノイズに影響されるおそれは殆どなく、長期に安定した精度のよい圧力検出が可能である。
(3)したがって、長期にわたって安定した精度のよい送風機の吐出制御が可能になり、ブラスト装置としても長期にわたって安定した高い加工精度を維持することができる。
(4)しかも、使用する圧力スイッチは、単純なオンオフ検出を行う形態のものであり、ノイズ対策も不要なことから、低コストで安定した精度のよい圧力制御が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の要部を示した概略構成図である。
【図2】 送風機の制御構成を示したブロック構成図である。
【図3】 圧力スイッチの上限値と下限値の設定に関する説明図である。
【図4】 制御の流れを示したフロー図である。
【図5】 他の実施例に係る制御構成を示したブロック構成図である。
【符号の説明】
1…噴射ノズル、2…研掃材供給管、3…エア供給管、4…エアヘッダ、5…送風機、6,7…エア供給管、8…吐出サイレンサ、9…放風弁、10…サイレンサ、11…開閉弁、12…圧力検出手段、13…演算器、14…周波数変換器、15…設定データ入力部、16…駆動モータ、17…研掃材流量検出手段、18…研掃材供給手段
Claims (4)
- 出力周波数を調整可能な周波数変換器と、吐出側の適宜部位の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記圧力検出手段からの検出出力に基づいて前記周波数変換器を介して駆動回転数を制御するように構成した送風機において、前記圧力検出手段として、予め設定する上限値と下限値との間の圧力検出範囲内にあるか否かを検出してオンオフ出力する圧力スイッチを少なくとも2つ使用し、それらの各圧力スイッチが検出する圧力検出範囲を一部重なるように設定して、それぞれの圧力スイッチからの出力を組合わせることにより判別可能な圧力エリアを細分化し、その細分化された各圧力エリアに応じて前記周波数変換器の出力周波数を調整して駆動回転数を制御するように構成したことを特徴とする送風機。
- 前記圧力スイッチを2つ使用して5つの判別可能な圧力エリアに分割した請求項1に記載の送風機。
- 加圧気体を吐出する送風機と、該送風機からの加圧気体に研掃材を供給する研掃材供給手段と、その研掃材が供給された加圧気体をワークに向けて噴射する噴射ノズルを備えるブラスト装置において、出力周波数を調整可能な周波数変換器と、送風機の吐出側の適宜部位の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、その圧力検出手段として、予め設定する上限値と下限値との間の圧力検出範囲内にあるか否かを検出してオンオフ出力する圧力スイッチを少なくとも2つ使用し、それらの圧力スイッチが検出する圧力検出範囲を一部重なるように設定して、それぞれの圧力スイッチからの出力を組合わせることにより判別可能な圧力エリアを細分化し、その細分化された各圧力エリアに応じて前記周波数変換器の出力周波数を調整して送風機の駆動回転数を制御するように構成したことを特徴とする送風機を用いたブラスト装置。
- 前記圧力スイッチを2つ使用して5つの判別可能な圧力エリアに分割した請求項3に記載の送風機を用いたブラスト装置。
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2001
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