JP4693064B2 - 稀土類磁石粉末の製造方法及び稀土類ボンド磁石 - Google Patents
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Description
e14B金属間化合物の場合等は、平均粒径は100μm程度の大きいものとなり粉砕工程を要し、酸化させる要因にもなっていた。また、粗大な結晶粒が析出しやすく、磁気特性を高めるために超微細結晶粒の集合組織を得るために適当な条件下、長時間の熱処理を要していた。
さらに、本発明のもう一つの目的は、窒化工程の処理時間を短縮化することができる稀土類磁石粉末の製造方法及び稀土類ボンド磁石を提供することにある。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の稀土類磁石粉末の製造方法において、
前記稀土類元素−遷移金属系の合金粉末に対し、第1のマイクロ波を照射して、前記合金粉末を非結晶の組織とした後、熱処理を施して前記合金粉末を結晶性を制御する工程と、更に窒素原子を含む雰囲気下で結晶格子間に窒素原子を侵入させる窒化を行う工程を行う。
窒化を行う工程は、窒素を含む雰囲気ガスの圧力を0.1MPa〜5MPaにする。
請求項6の発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載の稀土類磁石粉末の製造方法において、前記第1のマイクロ波の周波数は、1GHz〜30GHzである。
請求項8の発明は、請求項3〜7のいずれか1に記載の稀土類磁石粉末の製造方法において、前記窒化を行う工程後に、前記稀土類磁石粉末を不活性ガス中において加熱して均質化処理工程を行うことを特徴とする。
請求項4の発明によれば、窒化するために、第2のマイクロ波を照射することによって、窒化にかかる処理時間を短縮することができ、粗大化された平均粒径と違い、最適平均粒径と効果的なマイクロ波照射により、内部まで均一に窒化して磁気特性の高い稀土類磁石の合金粉末を得ることができる。
請求項7の発明によれば、窒化工程で照射される第2のマイクロ波の周波数は、1GHz以上、30GHz以下であるので、局所的に窒化されずに固相拡散が優先的に進行してしまうのを抑制するとともに、内部までに均一に窒化することができる。
(1)稀土類系磁石粉末
本発明のR−TM系合金を構成する稀土類元素は、Y(イットリウム)と、ランタノイド元素(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLu)等を好適に用いることができる。特に、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジウム)またはSm(サマリウム)を用いると、著しく磁気特性を高めることができる。また、2種以上の稀土類元素を組合せることにより、残留磁束密度と保持力を向上させることができる。
合金粉末に粒径としては、平均粒径2μm〜90μmが好ましい。2μm未満では、酸化されやすい他、ボンド磁石作成時に凝集、或いは、スプリングバックによる密度の向上が得られず、磁気特性が低いものとなる。また、平均粒径が90μmを超える場合には、粒子内部まで非結晶化あるいは窒化されず、不均一となり磁気特性の低下を引き起こす。(2)非晶質化
真空中あるいは不活性ガス中に上記の平均粒径2μm〜90μmの合金粉末をおいて、その平均粒径2μm〜90μmの合金粉末に出力2.5kW、周波数25GHzの第1のマイクロ波を2〜5分間照射する。この時、温度上昇の急上昇し始める箇所にて照射を遮断することにより均一な非晶質を得ることができる。
これに対して、第1のマイクロ波による非晶質過程は、温度制御、時間短縮、組成および結晶構造に優れた性能を磁石粉末に与え、優れた磁気特性を有する稀土類磁石粉末を得ることができる。
(3)窒化処理
上記の方法によりR−TM系合金粉末が得られると、窒化処理が必要なR−TM系合金粉末に対してのみ行う。具体的には、Sm−Fe、Nd−Fe系において有効な効果を得ることができ結晶磁気異方性を非常に大きくすることが可能である。
窒化処理では、R−TM系合金粉末を250℃〜600℃の温度範囲にて加熱しながら、第2のマイクロ波を照射することにより最適に窒化を行うことができる。加熱温度が250℃未満の場合、窒化の進行速度が小さくなる。加熱温度が600℃を超える場合、合金が稀土類元素の窒化物と難磁性相に分解するので好ましくない。
響を受けやすい微粉において特に高価を発揮できる。
(4)均質化処理
非晶質化処理あるいは窒化処理を終了した合金粉末に、均質化処理を行う。即ち、非晶質化処理した合金粉末の場合、アモルファス相から硬質磁性相Nd2Fe14B相等を微細に析出させ高いエネルギー積と高い保持力が得られる。
(5)稀土類系ボンド磁石
本発明のボンド磁石を作製する際には、上記のようにして得られた非晶質または窒化の稀土類磁石粉末を、それぞれに対しあるいは2種以上を樹脂バインダーと混合しコンパウンド化する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
Claims (9)
- 稀土類元素−遷移金属系の合金粉末に対し、第1のマイクロ波を照射して、前記合金粉末を非結晶の組織とした後、更に熱処理をして前記合金粉末の結晶性を制御することを特徴とする稀土類磁石粉末の製造方法。
- 請求項1に記載の稀土類磁石粉末の製造方法において、
前記稀土類元素−遷移金属系の合金粉末の平均粒径は、2μm〜90μmであることを特徴とする稀土類磁石粉末の製造方法。 - 請求項1又は2に記載の稀土類磁石粉末の製造方法において、
前記稀土類元素−遷移金属系の合金粉末に対し、第1のマイクロ波を照射して、前記合金粉末を非結晶の組織とした後、熱処理を施して前記合金粉末を結晶性を制御する工程と、更に窒素原子を含む雰囲気下で結晶格子間に窒素原子を侵入させる窒化を行う工程を行うことを特徴とする稀土類磁石粉末の製造方法。 - 請求項3に記載の稀土類磁石粉末の製造方法において、
前記窒化を行う工程は、窒素原子を含む雰囲気下で第2のマイクロ波を照射して、結晶格子間に窒素原子を侵入させることを特徴とする稀土類磁石粉末の製造方法。 - 請求項3又は4に記載の稀土類磁石粉末の製造方法において、
前記窒化を行う工程は、窒素を含む雰囲気ガスの圧力を0.1MPa〜5MPaにすることを特徴とする稀土類磁石粉末の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1に記載の稀土類磁石粉末の製造方法において、
前記第1のマイクロ波の周波数は、1GHz〜30GHzであることを特徴とする稀土類磁石粉末の製造方法。 - 請求項4又は5のいずれか1に記載の稀土類磁石粉末の製造方法において、
前記第2のマイクロ波の周波数は、1GHz〜30GHzであることを特徴とする稀土類磁石粉末の製造方法。 - 請求項3〜7のいずれか1に記載の稀土類磁石粉末の製造方法において、
前記窒化を行う工程後に、前記稀土類磁石粉末を不活性ガス中において加熱して均質化処理工程を行うことを特徴とする稀土類磁石粉末の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれか1に記載の稀土類磁石粉末に、樹脂バインダー又は金属バインダーを混合し、成形したことを特徴とする稀土類ボンド磁石。
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