JP4692707B2 - 電動機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は家電機器や種々の機械等の動力源として用いられる電動機に係り、特に詳しくは、インダクションモータ(誘導モータ)や直流モータ等とは異なる新規な構成の電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動機としては、交流を駆動源とするインダクションモータ、直流を駆動源とするブラシレスDCモータ、交流あるいは直流の何れの駆動源でも可能なユニバーサルモータ等がある。
インダクションモータは、三相電源あるいは単相電源を用いて回転磁界を固定子に発生させ、回転磁界の中に回転子を配置すると、回転子がその磁界の回転方向に回転するものである。
このような交流モータは、簡単な構造であることから、製造コストが安価であり、また、駆動回路も簡単であることから、低コスト化を図ることができるため家電機器に広く用いられている。
【0003】
ブラシレスDCモータは、巻線を有する固定子と内部に永久磁石を埋め込んだ回転子とからなり、例えば、三相モータである場合には、固定子の二相に通電を行う一方、残りの一相に発生する誘起電圧を利用して回転子の位置を検出し、あるいは、本体内に配置したセンサを利用して回転子の位置を検出し、この位置検出をもとにして固定子の巻線の通電を切り替え、巻線に流れる電流の向きを制御して固定子に回転磁界を発生させ、この回転磁界に引きずられて回転子が回転するものである。
【0004】
このような直流モータは、小型で力が強い。つまり、トルクが大きく、また、電子回路(インバータ駆動回路)によって速度制御等が容易に行えることから、利用範囲が広く、家電機器から産業機器等を含み、多方面に利用されるようになっている。
ユニバーサルモータは、直流モータと同様に比較的小型で力が強く、回転速度が高く、電動のこぎりや電動かんなをはじめてとして家電機器等に利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記電動機のうち、インダクションモータは、低効率という欠点により利用範囲が限られ、また、ブラシレスDCモータは、高価なインバータ駆動回路を必要とするために製品が高コストになる。さらに、ユニバーサルモータは、ブラシの摩耗により寿命が短いという欠点がある。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、単相交流電源での駆動を可能とし、簡単な回路で速度制御を行い、低コスト化および長寿命化を図ることができるようにした新規の電動機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、固定子には少なくとも1組の鉄心と交流励磁巻線ならびに一対の永久磁石とを有し、回転子には一方向にのみ電流を流す半導体素子を直列に介在させた複数の短絡巻線を有し、上記交流励磁巻線に交流電流を流して交流磁束(交番磁界)を発生させるとともに、この交流磁束により上記短絡巻線に電圧を誘起させて半波整流の電流(一方向のみの電流)を流し、この電流と、上記永久磁石によって発生する磁束とによって当該短絡巻線に対して一方向(時計方向あるいは半時計方向)に力を働かせて連続的トルクを発生し、上記回転子を連続して回転させるようにしたことを特徴としている。
【0008】
上記固定子の内側に上記回転子を配置してこの回転子を円板状とし、上記半導体素子を含む短絡巻線を上記回転子の円板面上に円周方向に等間隔で設け、上記固定子を上記交流励磁巻線による交流磁束および上記永久磁石による磁束が上記回転子の円板面方向に発生するようにした構成とし、アキシャル方向にエアギャップを形成したフラット型の電動機にするとよい。
これにより、単相交流電源が上記交流励磁巻線に供給されて、フラット型の電動機が回転する。しかも、電動機は、低コストで、かつ、長寿命のフラット型電動機として実現することができる。
【0009】
上記固定子の内側に上記回転子を配置し、この固定子を円筒形状とし、その固定子の内周側に上記鉄心、交流励磁巻線および永久磁石を円周方向に設けて同交流励磁巻線による交流磁束および上記永久磁石による磁束を上記回転子の側面方向に発生させるとともに、上記回転子を円柱形状とし、その回転子の外周側に上記半導体素子を含む短絡巻線を円周方向に等間隔で設けた構成とし、ラジアル方向にエアギャップを形成したインナーロータ型の電動機にするとよい。
これにより、単相交流電源が上記交流励磁巻線に供給されて、インナーロータ型の電動機が回転する。しかも、電動機は、低コストで、かつ、長寿命のインナーロータ型電動機として実現することができる。
【0010】
上記固定子の外側に上記回転子を配置し、この固定子を円柱形状とし、その固定子の外周側に上記交流励磁巻線および永久磁石を円周方向に設けて同交流励磁巻線による交流磁束および上記永久磁石による磁束を上記回転子の内周面方向に発生させるとともに、上記回転子を円筒形状とし、この回転子の内周側に上記半導体素子を含む短絡巻線を円周方向に等間隔に設けた構成とし、ラジアル方向にエアギャップを形成したアウターロータ型の電動機にするとよい。
これにより、単相交流電源が上記交流励磁巻線に供給されて、アウターロータ型の電動機が回転する。しかも、電動機は、低コストで、かつ、長寿命のアウターロータ型の電動機として実現することができる。
【0011】
上記交流励磁巻線を集中巻にするとよい。
これにより、実際に低コストで済む集中巻を用いることにより、電動機のコスト低下が図れる。
【0012】
上記永久磁石としてフェライト磁石を用いるとよい。
このように、安価なフェライト磁石を用いることから、電動機のコスト低下を望むことができる。
【0013】
上記永久磁石として希土類磁石を用いるとよい。
このように、磁力の大きい希土類磁石を用いることから、大きいトルクの電動機が実現可能になる。
【0014】
上記交流励磁巻線にサイリスタを直列に接続し、この直列回路に交流電源を供給してその交流励磁巻線に交流電流を流す一方、そのサイリスタの通電角を可変して位相制御可能にするとよい。
これにより、高コストのインバータ回路等を用いず、簡単で安価なサイリスタ回路で済むことから、当該電動機を用いた機器の低コスト化を図ることができる。
【0015】
上記交流励磁巻線は、その異なる箇所に複数のタップが設けられ、上記交流励磁巻線に交流電流を流す場合そのタップを切り替えて同交流電流の大きさを可変して速度制御を可能にするとよい。
これにより、速度制御のための制御回路を殆ど必要とせず、当該電動機を用いた機器の低コスト化がより図れる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1ないし図8を参照して詳細に説明する。なお、図2は図1のA−AA線における概略的断面図である。
図1および図2において、本発明の第1の実施例を示す電動機は、アキシャル方向にエアギャップを設けた二極のフラット型モータであり、1組の鉄心と交流励磁巻線ならびに一対の永久磁石とを設け、交流励磁巻線による交流磁束および永久磁石による磁束を当該回転軸方向に発生する固定子1と、交流磁束により一方のみの電流を流す複数の短絡巻線を施した回転子2とからなっている。
【0017】
固定子1には、円板状の回転子2をシャフト3の軸方向から挟むように、断面コ字形状のヨーク部4に励磁巻線(交流励磁巻線)5を施すとともに、ヨーク部4に隣接して二対の永久磁石6,7をそれぞれ異なる極で配置し、励磁巻線5による交流磁束および永久磁石6,7による磁束を回転子2の面に対して垂直方向に発生させる構成としている。
【0018】
二対の永久磁石6,7はそれぞれ断面コ字形状の磁石ヨーク部(鉄)8,9に固定するとともに、隣接する対の永久磁石を異極とし、例えば、一方の磁石ヨーク部8に固定する上側の永久磁石6aをS極とし、その下側の永久磁石6bをN極にすると、他方の磁石ヨーク部9に固定する上側の永久磁石7aをN極、その下側の永久磁石7bをS極としている。
【0019】
ヨーク部4、磁石ヨーク部8,9および永久磁石6a,6b,7a,7bは、少なくとも回転子2の円板状に合わせてそれぞれ扇形部を有し、それらの円弧の中心角をほぼ120度としている。
また、ヨーク部4は、励磁巻線5を施し易くするために、外周側円弧を直線的に延ばし、扇形状の外側円弧にほぼ長方形を加えた形としてなる。
【0020】
なお、上記励磁巻線5は、低コスト化を考慮して集中巻にするよい。
上記永久磁石6a,6b,7a7bとしてはフェライト磁石あるいは希土類磁石を用いい。フェライト磁石を用いた場合には、当該電動機の低コスト化が望め、希土類磁石を用いた場合には当該電動機の高効率化、小型化が望める。さらに、永久磁石6a,6bは断面コ字形状の永久磁石とし、同じく永久磁石7a,7bを断面コ字形状の永久磁石として、一対の永久磁石で済ませるようにしてもよい。
【0021】
回転子2には、短絡巻線(閉回路とした巻線)10を円周方向に等間隔で複数個配置し、かつ、これら短絡巻線10には一方向のみに電流が流れるように半導体素子(例えばダイオード)11を直列に介在させている。
【0022】
なお、短絡巻線10としては、フィルム状の巻線を用いるとよい。
また、短絡巻線10は少なくとも上記扇形状のヨーク部4による磁束をより多く貫くように、扇形状と相似形にするとよく、短絡巻線10を円周方向に等間隔(60度間隔)で6個配置するとよい。
したがって、隣接する短絡巻線10同士はそれぞれ60度分重なることになる。
【0023】
上記構成とした電動機を駆動するには、交流電圧を励磁巻線5に印加し、励磁巻線5に交流電流を流すことによりヨーク部4のコ字の内側に交流磁束(交番磁界)を発生させる。
交流磁束は、図1の紙面にほぼ垂直な方向(図2の紙面の上下方向)に発生し、回転子2の短絡巻線10の内側を貫くことになる。
【0024】
短絡巻線10には、交流磁束により誘起電力が発生する。この場合、ダイオード11によって半波整流の電流(一方向のみの電流)のみが流れる。一方、回転子2に対しては、それぞれ二対の永久磁石6,7による垂直方向の磁束が発生する。このとき、直流磁束は、半波整流の電流が流されている短絡巻線10に対して垂直方向である。
【0025】
したがって、半波整流の電流と対の永久磁石6,7の直流磁束とにより、短絡巻線10には図1の線矢印a,bの方向に力が働き(つまりトルクが発生し)、回転子2を時計方向に回転させることになる。すなわち、永久磁石6a,6bによる磁束が紙面表から裏方向に貫かれ、永久磁石7a,7bによる磁束が紙面裏から表方向に貫かれるからである。
【0026】
回転子2がある角度回転すると、例えば60度回転すると、上述と同様に半波整流の電流とそれぞれ一対の永久磁石6,7の直流磁束とにより時計方向にトルクが発生する。
このようにして、交流電圧に同期して連続的にトルクを発生させることにより、回転子2を時計方向に連続して回転させることができる。
【0027】
なお、上記実施形態では、回転子2に設けた短絡巻線10を6個としているが、その短絡巻線10を3個とし、隣接する短絡巻線10が重ならないようにしてもよい。この場合には、トルクおよび回転数(回転速度)に関しては上記実施形態ほどの性能が得られない可能性が高い。
【0028】
上記電動機のトルクおよび回転数(回転速度)を制御する方法としては、例えば図3に示す駆動回路を用いるとよい。
図3において、交流励磁巻線の励磁巻線5には直列にサイリタ12を接続し、この直列回路には交流電源13の電圧が供給される。サイリスタ12の通電を制御すると、励磁巻線5の印加電圧は図4に示す形となる。つまり、サイリスタ12の通電角θを可変して位相制御すれば、励磁巻線5の電流を変えることができる。
【0029】
励磁巻線5の電流が変わると、当然ヨーク部4に発生する交流磁束の密度が変化するため、短絡巻線10に発生する誘起電力が変化し、回転子2に発生するトルクが変動する。この回転力の変動が回転子2の回転速度にも影響し、回転数が変わる。
したがって、図5に示すように、上記通電角θの大小によってトルクおよび回転数が制御され、速度制御が可能である。
【0030】
電動機の回転数およびトルクを制御する方法としては、例えば、図6に示すように、励磁巻線5の中間等から複数のタップ(例えばL,M,H)を引出し、タップを切り替えて交流電圧を印加するようにしてもよい。
【0031】
例えば、タップHに切り替えると、励磁巻線5の抵抗が小さくなることから、励磁巻線5の電流が大きくなる。つまり、ヨーク部4のコ字の内側に発生する交流磁束の密度が高くなるため、短絡巻線10に発生する誘起電力が大きくなり、短絡巻線10に係るトルクが大きいものとなる。
このように、タップを切り替えて励磁巻線5の電流を変えることにより、トルクおよび回転数を制御することができる。
【0032】
図7は、本発明の第2の実施形態を示す電動機の概略的構成図である。なお、図中、図1および図2と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
この電動機は、ラジアル方向にエアギャップを設けた四極のインナーロータ型モータであり、相対する交流励磁巻線(ステータ巻線)とこれらステータ巻線の円周方向の間に配置した二対の永久磁石とを有し、そのステータ巻線による交流磁束および永久磁石による直流磁束を紙面に対して平行に発生する固定子20と、交流磁束により一方のみの電流を流す複数の短絡巻線(ロータ巻線)を施した回転子21とからなっている。
【0033】
固定子20には、円筒形状のヨーク部20aに形成した相対する歯20b,20cに交流磁束を発生するステータ巻線22,23を施し、これらステータ巻線22,23の円周方向の間に永久磁石24および永久磁石25と、永久磁石26および永久磁石27とを配置し、隣接する永久磁石24,25および永久磁石26,27をそれぞれ異極とし、相対する永久磁石24,27および永久磁石25,26を同極としている。
なお、ステータ巻線22,23は逆巻きとし、前実施形態と同様の理由から集中巻にするとよい。
【0034】
回転子21には、12個の歯21aを円周方向に等間隔で形成するとともに、1スロット置きの2つの歯21a,21aに渡ってロータ巻線28を施し、ロータ巻線28には、一方向のみに電流が流れるように半導体素子(例えばダイオード)29を直列に介在させ、ロータ巻線28を12個順次施してなる。
【0035】
また、上記固定子20の歯20b,20cの歯幅は、歯20b,20cが少なくとも回転子21の2つの歯21a,21aにかかる程度以上とする。また、永久磁石24ないし27の円周方向の幅は、回転子21の2つの歯21a,21a全体にかかるようにし、それら歯20a,20bおよび永久磁石24ないし27は60度間隔とする。
【0036】
上記構成とした電動機を駆動する場合には、交流電圧をステータ巻線22,23に印加する。例えば、歯20bからの磁束が、エアギャップ、回転子21およびエアギャップを介して歯20cに達し、さらに、ヨーク部20aで2つに分かれて元に戻る。また、歯20cからの磁束についても同様に元にもどる。
【0037】
このとき、前実施形態と同様に、磁束がロータ巻線28を貫くことから、ロータ巻線28には誘起電圧が発生する。このとき、ダイオード29によって半波整流の電流のみが流れ、永久磁石24ないし25により回転子21に対して側面方向の磁束が発生する。
【0038】
したがって、その半波整流の電流と永久磁石24ないし27の直流磁束とにより、ロータ巻線28には一方向(反時計方向)に力が働き、回転子21を反時計方向に回転させることができる。
回転子21がある角度回転すると、例えば30度回転すると、上述と同様に半波整流の電流と対の永久磁石24ないし27の直流磁束とにより反時計方向にトルクが発生する。
【0039】
このようにして、交流電圧に同期して連続的にトルクを発生させることにより、回転子2が反時計方向に連続して回転する。
なお、本実施形態では、第1の実施形態に述べた駆動方法や速度制御を用いる。また、第1の実施形態と同様の理由から永久磁石24ないし27をフェライト磁石や希土類磁石を用いる。
【0040】
図8、は本発明の第3の実施形態を示す電動機の概略的構成図である。
この電動機は、ラジアル方向にエアギャップを設けた四極のアウターロータ型モータであり、内側にあって一対の交流励磁巻線(ステータ巻線)とこれらステータ巻線の円周方向の間に配置した二対の永久磁石とを有し、ステータ巻線による交流磁束および永久磁石による直流磁束を紙面に対して平行に発生する固定子30と、固定子30の外側にあってその磁束により一方のみの電流を流す複数の短絡巻線(ロータ巻線)を施した回転子31とからなっている。
【0041】
固定子30には、円柱形状のヨーク部30aに、相反して外周側に延びた歯30b,30cに交流磁束を発生するステータ巻線32,33を施し、これらステータ巻線32,33の円周方向の間に永久磁石34および永久磁石35と、永久磁石36および永久磁石37とを配置し、隣接する永久磁石34,35および永久磁石36,37をそれぞれ異極とし、相対する永久磁石34、37および永久磁石35,36を同極とする。
なお、ステータ巻線32,33は逆巻きとし、前実施形態と同様の理由から集中巻にするとよい。
【0042】
回転子31には、当該回転中心に向けて12個の歯31aを円周方向に等間隔に形成するとともに、1スロット置きの2つの歯31a,31aに渡ってロータ巻線38を施し、ロータ巻線38には、一方向のみに電流が流れるように半導体素子(例えばダイオード)39を直列に介在させ、ロータ巻線38を12個順次施している。
【0043】
また、上記固定子30の歯30b,30cの歯幅は、回転子31の2つの歯31a,31a全体にかかるようにし、永久磁石34ないし37の円周方向の幅は、回転子31の歯31a幅程度とし、それら歯30b,30cおよび永久磁石34ないし37は60度間隔とする。
【0044】
上記構成とした電動機を駆動する場合には、交流電圧をステータ巻線32,33に印加する。例えば、歯30bからの磁束が、エアギャップ、回転子21の外周コアで2つに分かれてエアギャップを介して歯30cに達し、さらに、ヨーク部30aを経て元に戻る。また、歯30cからの磁束についても同様に元にもどる。
【0045】
このとき、前実施形態と同様に、その磁束がロータ巻線38を貫くことから、そのロータ巻線38には誘起電圧が発生する。この場合、ダイオード39によって半波整流の電流のみが流れ、永久磁石34ないし37により回転子31に対して側面方向の磁束が発生する。
【0046】
したがって、第2の実施形態と同様に、半波整流の電流と永久磁石34ないし37の直流磁束とにより、ロータ巻線38に一方向に力が働き、回転子31を回転させることになる。
この場合、永久磁石34ないし37による磁束の方向が第2の実施形態と逆向きであることから、その回転子31は時計方向に回転することになる。
当該回転子31の回転動作の詳しい説明については、第2の実施形態で説明した通りであることから、第2の実施形態を参照されたい。
【0047】
このようにして、交流電圧に同期して連続的にトルクを発生させることにより、回転子2が反時計方向に連続して回転する。
なお、本実施形態においては、第1の実施形態に述べた駆動方法、位相制御(速度制御)を用いる。また、第1の実施形態と同様の理由から永久磁石34ないし37をフェライト磁石や希土類磁石を用いる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下に述べる効果を奏する。
本発明の電動機は、固定子には少なくとも1つの交流励磁巻線と一対の永久磁石とを有し、回転子にはダイオードを直列に介在させた短絡巻線を少なくとも3つ有し、交流励磁巻線による交流磁束(交番磁界)を発生させ、短絡巻線に半波整流の電流(一方向のみの電流)を流し、この電流と永久磁石による磁束とによって当該短絡巻線に対して一方向に力を働かせて連続的トルクを発生させることから、永久磁石による直流電動機と交流電動機とを合わせた電動機を実現することできる。したがって、例えば、インダクションモータと比較して効率が高く、ブラシレスDCモータと比較して、単相交流電源の交流電圧を直接利用することにより高価なインバータ回路等を必要としないために低コスト化を図ることができる。さらににユニバーサルモータと比較すると、ブラシを必要としないために長寿命化を図ることができ、さらに、駆動をサイリスタ等の簡単な回路で速度制御を可能とし、これによっても低コストが実現できるという有用な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す電動機の概略的構成図。
【図2】図2に示す電動機の概略的断面図。
【図3】図1および図2に示す電動機を駆動するための概略的駆動回路図。
【図4】図3に示す駆動回路の動作を説明するための概略的波形図。
【図5】図3に示す駆動回路による電動機の動作を説明するための概略的グラフ図。
【図6】図1および図2に示す電動機を駆動するための概略的駆動回路図。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す電動機の概略的構成図。
【図8】本発明の第3の実施形態を示す電動機の概略的構成図。
【符号の説明】
1,20,30 固定子
2,21,31 回転子
3 シャフト
4 ヨーク部
5,22,23,32,33 励磁巻線(交流励磁巻線)
6,7 一対の永久磁石
6a,7b,25,26,35,36 永久磁石(S極)
6b,7a,24,27,34,37 永久磁石(N極)
8,9 磁石ヨーク部
10,28,38 短絡巻線(ダイードを直列に接続した閉回路の巻線)
11,29,39 半導体素子(ダイオード)
12 サイリスタ
13 交流電源
20a ヨーク部(固定子20の)
20b ,20c 歯(固定子20の)
30a ヨーク部(固定子30の)
30b,30c 歯(固定子30の)

Claims (10)

  1. 固定子には少なくとも1組の鉄心と交流励磁巻線ならびに一対の永久磁石とを有し、回転子には一方向にのみ電流を流す半導体素子を直列に介在させた複数の短絡巻線を有し、前記交流励磁巻線に交流電流を流して交流磁束(交番磁界)を発生させるとともに、該交流磁束により前記短絡巻線に電圧を誘起させて半波整流の電流(一方向のみの電流)を流し、該電流と、前記永久磁石によって発生する磁束とによって当該短絡巻線に対して一方向(時計方向あるいは半時計方向)に力を働かせて連続的トルクを発生し、前記回転子を連続して回転させるようにしたことを特徴とする電動機。
  2. 前記固定子の内側に前記回転子を配置して該回転子を円板状とし、前記半導体素子を含む短絡巻線を前記回転子の円板面上に円周方向に等間隔で設け、前記固定子を前記交流励磁巻線による交流磁束および前記永久磁石による磁束が前記回転子の円板面方向に発生するようにした構成とし、アキシャル方向にエアギャップを形成したフラット型の電動機とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記固定子の内側に前記回転子を配置し、該固定子を円筒形状とし、その固定子の内周側に前記鉄心、交流励磁巻線および永久磁石を円周方向に設けて同交流励磁巻線による交流磁束および前記永久磁石による磁束を前記回転子の側面方向に発生させるとともに、前記回転子を円柱形状とし、該回転子の外周側に前記半導体素子を含む短絡巻線を円周方向に等間隔で設けた構成とし、ラジアル方向にエアギャップを形成したインナーロータ型の電動機とする請求項1に記載の電動機。
  4. 前記固定子の外側に前記回転子を配置し、該固定子を円柱形状とし、その固定子の外周側に前記交流励磁巻線および永久磁石を円周方向に設けて同交流励磁巻線による交流磁束および前記永久磁石による磁束を前記回転子の内周面方向に発生させるとともに、前記回転子を円筒形状とし、該回転子の内周側に前記半導体素子を含む短絡巻線を円周方向に等間隔に設けた構成とし、ラジアル方向にエアギャップを形成したアウターロータ型の電動機とする請求項1に記載の電動機。
  5. 前記交流励磁巻線を集中巻としてなる請求項1,2,3または4記載の電動機。
  6. 前記永久磁石としてフェライト磁石を用いるようにした請求項1,2,3,4または5記載の電動機。
  7. 前記永久磁石として希土類磁石を用いるようにした請求項1,2,3,4または5記載の電動機。
  8. 前記交流励磁巻線にサイリスタを直列に接続し、該直列回路に交流電源を供給してその交流励磁巻線に交流電流を流す一方、そのサイリスタの通電角を可変して位相制御可能とした請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の電動機。
  9. 前記交流励磁巻線は、その異なる箇所に複数のタップが設けられ、前記交流励磁巻線に交流電流を流す場合には、そのタップを切り替えて同交流電流の大きさを可変して速度制御を可能とした請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の電動機。
  10. 前記一方向のみ電流を流す半導体素子として、ダイオード、トランジスタもしくはサイリスタを使用した請求項1乃至9に記載の電動機。
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