[第1実施形態]
本発明の第1実施形態によるゲーム装置を図1乃至図11を用いて説明する。
(ゲーム装置の概要)
本実施形態のゲーム装置の概要を図1乃至図6を用いて説明する。本実施形態のゲーム装置は、図1に示すように、ゲーム装置筐体2の前面にビデオモニタ13が設けられている。ビデオモニタ13の直ぐ下には操作パネル11が設けられ、ビデオモニタ13の上部両側には位置検出のための受光部15が設けられている。なお、2つの受光部15をビデオモニタ13の両側面に設けてもよい。
ビデオモニタ13下のゲーム装置筐体2内には、ゲーム装置全体を制御するゲーム処理ボード10と、プレイヤにより操作されるマラカス形状の操作手段20を制御する操作手段制御ボード16と、操作手段20の位置を検出するための位置検出ボード17とが設けられている。
(マラカス形状の操作手段(その1))
マラカス形状の操作手段20の第1の具体例を図2に示す。操作手段20は2個で一組として構成され、ひとりの遊戯者が両手に持って操作する。操作手段20は、図2(a)に示すように、打楽器のマラカスを模した形状をしており、卵状の本体部分に発光部であるLED20aが複数個埋め込まれている。これにより、操作手段20がどの方向を向いていてもLED20aからの光を受光部15により受光できる。また、操作手段20には握り部分にボタン20bが設けられている。遊戯者が操作手段20を握りながらボタン20bを操作することができる。
操作手段20は、図2(b)に示すように、内部が空洞になっている。卵状の本体部分にはスプリング20cが張られ、その中心を針金20dが貫いている。また、卵状の本体部分の空洞には粒状の玉20eが多数封入されている。操作手段20を振ると、スプリング20cがたわんで針金20dに触れることにより振動状態を検出する。同時に、粒状の玉20eが空洞の内壁に当たってマラカス特有のシャカシャカという音を発生する。
なお、上述したスプリング20cと針金20dによるスイッチの他に、操作手段20内部にマイクを付けて粒状の玉20eの音を検出したり、操作手段20内部に歪みゲージを設けたりして、操作手段20の振動状態を検出してもよい。
操作手段20の内部には、図2(b)に示すように、回路基板20fが設けられている。回路基板20fは、LED20aを適宜発光し、ボタン20bの操作状態を検知し、スプリング20cと針金20dとの接触を検知する。
(マラカス形状の操作手段(その2))
マラカス形状の操作手段20の第2の具体例を図3に示す。図2に示す操作手段20ではLED20aが本体部分の表面に埋め込まれているので、操作手段20を落としたとき
にLED20aを壊してしまう。また、いたずらされるおそれがある。この具体例では、LED20aが破壊されることを防止するために、本体内部にLED20aを固定する手段を有し、また、内部に収納することでLEDからの光の強度が低下することを改善する手段を有している点に特徴がある。
操作手段20は、図3(a)に示すように、本体内部が空洞になっている。卵状の本体部分は3つの部屋に分割されており、中央の部屋には粒状の玉20eが多数封入されている。操作手段20を振ると、粒状の玉20eが空洞の内壁に当たってマラカス特有のシャカシャカという音を発生する。
本体部分の左右の部屋には回路基板20f、20gがそれぞれ設けられている。図3(a)の左側の部屋の回路基板20f上の、例えば、四隅に、それぞれLED20aが発光面が本体内壁に近づくようにして固定されている。図3(a)の右側の部屋の回路基板20g上の、例えば、四隅にも、それぞれLED20aが発光面が本体内壁に近づくようにして固定されている。
回路基板20fのほぼ中央にマイク20hが内側に向けて設けられ、そのマイク20hの調節用ボリューム20h′が外側に向けて設けられている。マイク20hにより本体内部で粒状の玉20eが空洞の内壁に当たって発する音を検出する。本体の頂上部分に蓋20iを設けて、組立後でも蓋20iを外して調節用ボリューム20h′によりマイク20hの感度の調整が可能である。なお、マイク20hの取り付け位置は他の位置でもよいが、音を有効に拾えるので中央が望ましい。
操作手段20の本体内部に収納されたLED20aからの光が外部に有効に放射されるようにするために、図3(b)に示すように、本体全体を透明又は半透明部材により形成してスケルトンとし、LED20aに対応する部分20jの厚さを薄くして透過率を上げている。特に、図3(c)に示すように、内側をレンズ状に削るようにすれば、薄くなり透過率が増すと共に、この薄くなった部分20jがレンズのような作用をして外部への光が放射状に広がるので効果的である。
本体に使用する部材としては、LED20aが発光する光(例えば、赤外光等)に対して透過率が低い材料であれば、必ずしも可視光に対して透明又は半透明なスケルトンである必要はない。
このように本具体例の場合には、LED20aが発光する光に対して透過率が低い材料を本体全体に使って一体化しているので、本体を少ないパーツ数で作ることができ、組立効率を上げると共に、本体の強度を増している。
(マラカス形状の操作手段(その3))
マラカス形状の操作手段20の第3の具体例を図4に示す。図3に示す操作手段20では本体を透明又は半透明な部材で形成したが、本具体例では、図4(a)に示すように、本体は不透明な部材で形成するが、LED20aに対応する部分だけを透明部材20kにより形成して透過率を上げるようにしてもよい。
図4(b)に示すように、透明部材20kを蓋状にし、取り外せるようにしてもよい。LED20aが故障した場合に、蓋状の透明部材20kを取ってLED20aを交換することが可能である。
(マラカス形状の操作手段(その4))
マラカス形状の操作手段20の第4の具体例を図5に示す。本具体例では、図5(b)
に示すように、LED20aを取り付ける部分20lを窪ませて中央に孔を形成し、回路基板20fに取り付けたLED20aをこの孔に挿入して外部に露出させるようにしてもよい。このとき、LED20aは直接本体に付けてもよいが、本体には接触しないようにして、間接的に固定するようにしてもよい。
このようにすれば、LED20aは、外部に露出しているので光強度が低下することがなく、しかも、窪み部分20l内にあるので、操作手段20を落としてもLED20aを破壊することがなく、いたずらもされにくい。
(操作手段の位置検出方法)
受光部15による操作手段20の位置検出方法を図6に示す。図6(a)に示すように、受光部15は、受光ボックス15aの内面に光検出部15bが設けられ、光検出部15bの相対する面の受光ボックス15aに細孔15cが開けられている。受光部15に対する操作手段20の空間的位置を光検出部15bにより検出することができる。例えば、図6(a)に示すように、操作手段20が受光部15に対して上部、中央部、下部にあることを、光検出部15bにおけるLED20aからの光の検出位置から判断することができる。受光部15は、左右の位置についても同様の原理により操作手段20の位置を検出することができる。
本実施形態では、ビデオモニタ13に対する空間的位置を、図6(b)に示すように、上中下左右で6分割して、操作手段20の空間的な位置が6分割した領域のいずれかにあるかを検出する。ビデオモニタ13の所定の領域を、上部左側領域UL、上部右側領域UR、中部左側領域ML、中部右側領域MR、下部左側領域BL、下部右側領域BRに分割し、各領域に指示可能位置を示すアイコンECを表示する。操作手段20が6分割した上中下左右のいずれの領域を指示しているかを検出し、その指示領域のアイコンECを明るく光らせる。6分割した領域の中央には、後述する指示標識が沸き出す沸き出し口WKが設けられている。
遊戯者は、操作手段20を手に持って自分の位置に対して上中下左右の所望の位置に持っていき、ボタン20bを押したり、全体を振ったりして操作する。このように、遊戯者は、操作手段20を用いて、(a) 上中下左右の空間的な位置を指示したり、(b) ボタン20bによる操作指示をしたり、(c) 振動状態による操作指示をしたりすることができ、更に、これら指示(a)、(b)、(c)を組み合わせた指示を行うこともできる。
遊戯者は、図1に示すように、両手に操作手段20を持って操作する。同じ遊戯者が操作する操作手段20からの光は同じ受光部15により検知されて、その位置が検出される。両手により操作される操作手段20を区別するために、LED20aの発光タイミングをずらしている。操作手段20のLED20aはパルス状に発光させるが、2つの操作手段20のLED20aを交互に発光させることにより、受光部15により2つの操作手段20を区別して位置検出する。
2人の遊戯者により遊ぶ場合には、各遊戯者が2つの操作手段20を操作することになり、全部で4つの操作手段20の空間的位置を検出する必要がある。本実施形態では、左側の遊戯者の操作手段20については左側の受光部15により検出し、右側の遊戯者の操作手段20については右側の受光部15により検出する。左側の遊戯者の操作手段20のLED20aのオンオフの発光周期(例えば、50Hz)と、右側の遊戯者の操作手段20のLED20aのオンオフの発光周期(例えば、100Hz)とを異ならせることにより区別する。各遊戯者が操作する2つの操作手段20は、操作手段20のLED20aの発光周期は同じで、発光タイミングをずらせることにより区別する。
なお、2つの受光部15によりひとつの操作手段20の位置を検出することにより、ビデオモニタ13と平行な面内の位置(XY面上の位置)だけでなく、ビデオモニタ13に対する奥行き方向(Z軸方向)についても検出することができる。これにより三次元の位置検出が可能となり、操作手段20により3Dゲームに対しても自在に位置を指示することができる。
このように本実施形態によれば、マラカス形状の操作手段を楽器のように操作するだけでよいので、音楽に合わせた自然な動作により音楽ゲームを楽しむことができる。
(ゲーム装置の構成)
本実施形態のゲーム装置の構成について図7を用いて説明する。本実施形態のゲーム装置には、図7に示すように、ゲーム装置を制御するゲーム処理ボード10と、プレイヤによる操作を入力するための操作パネル11と、プレイヤに対して各種通知を行う出力装置12と、ゲーム画像を写し出すビデオモニタ13と、ゲーム音声を出力するスピーカ14とが設けられている。
操作パネル11には、方向を指示するための方向キー11aと、操作指示をするためのボタン11b、11cとが設けられている。また、出力装置12には、ゲームに関する表示を行う表示器12aや各種ランプ12bが設けられている。
ゲーム処理ボード10には、カウンタ100と、全体を制御するCPU101と、補助演算処理装置であるコ・プロセッサ108とが設けられ、更に、プログラム等が格納されたROM102と、バッファメモリとしてのRAM103とが設けられている。また、音を発生するためのサウンド装置104と、音声を増幅するAMP105とが設けられ、AMP105にはスピーカ14が接続されている。また、入出力インタフェース106が設けられ、入力装置11と出力装置12とが接続されている。
ゲーム処理ボード10には、更に、地形データが格納された地形データROM109と、形状データ、すわなち、キャラクタ等の三次元データが格納された形状データROM111と、テクスチャデータが格納されたテクスチャデータROM113とが設けられている。
ゲーム処理ボード10には、更に、ジオメタライザ110と、描画装置112とが設けられている。ジオメタライザ110は、ポリゴンの形状データを変換マトリックスにより透視変換を行い、三次元仮想空間での座標系から視野座標系に変換したデータを得る。
描画装置112は、変換された視野座標系の形状データにテクスチャを貼り付けてテクスチャマップRAM114に出力すると共に、フレームバッファ115にも出力する。スクロールデータ演算装置107、文字等のスクロール画面のデータを計算する。
画像合成装置116は、スクロールデータ演算装置107からの文字情報を含むスクロール画面のデータと、フレームバッファ115からのポリゴン画面のデータとを合成する。合成されたフレーム画像データは、D/Aコンバータ117によりアナログ信号に変換され、ビデオモニタ13に出力されてゲーム画面として表示される。
本実施形態のゲーム装置には、更に、操作手段制御ボード16、位置検出ボード17が設けられ、ゲーム処理ボード10の入出力インタフェース106に接続されている。操作手段制御ボード16にはマラカス形状の操作手段20が接続されている。位置検出ボード17には受光部15が接続されている。
(音楽ゲームの概要)
本実施形態の音楽ゲームの概要について、図8乃至図11を用いて説明する。図8は本実施形態の音楽ゲームの画面である。図8(a)にゲーム画面の基本構成を示す。ビデオモニタ13中央の沸き出し口WKを中心として周囲に6個のアイコンECを配置する。ビデオモニタ13を上中下左右の6個の領域に分割し、各領域にアイコンECを配置して、6個のアイコンECにより六角形を形成する。操作手段20が指示している位置のアイコンEC、例えば、図8(a)では中央右側の領域のアイコンEC、を光らせて、遊戯者が指示位置を確認できるように表示する。
音楽ゲームが始まると、その音楽のリズムに合わせて沸き出し口WKからリズムダマである指示標識MKが順次発生して、6個のアイコンECのいずれかに向かって移動する。例えば、、図8(b)では丸い指示標識MKが、中部左側の領域のアイコンECに向かって移動している。遊戯者は、この画面を見ながら、左手に持った操作手段20を上中下の真ん中の位置に持っていき、指示標識MKがアイコンECに達して吸い込まれるタイミングで操作手段20を振って振動を与えるようにする。
指示標識MKがアイコンECに達して吸い込まれるタイミングで遊戯者が操作手段20を振ることに成功すると、図8(c)に示すように、中部左側の領域のアイコンECが破裂したような画像となり、操作の成功を表示する。もし、遊戯者が操作手段20を振るタイミングがずれたり、他の領域を指示している場合には、指示標識MKはアイコンECに吸い込まれて消滅するだけとなる。
音楽のリズムに合わせて、沸き出し口WKから指示標識MKが次から次へと表れてくるので、遊戯者は指示標識MKに合わせて左右の手に持った操作手段20を操作して、指示標識MKが向かっているアイコンECの位置を指示して、指示標識MKがアイコンECに達したタイミングで操作手段20を振るようにする。
指示標識MKとしては、片方の操作手段20に指示する片手ダマの他に、両方の操作手段20に指示する両手ダマや、操作手段20を連続的に振ることを指示する連打ダマや、操作手段20を一定時間停止することを指示するポーズダマ等の様々な機能を付与することができる。遊戯者は、沸き出してくる指示標識MKの種類を判別しながら、その指示標識MKにより指示された動作をタイミング良くしなければならない。
図9に2人ゲームの場合の画面を示す。図9(a)に示すように、ビデオモニタ13の画面を左右に2分割して、左側を第1遊戯者(1P)用のゲーム画面、右側を第2遊戯者(2P)用のゲーム画面とする。各ゲーム画面を上中下左右の6個の領域に分割して、各領域にアイコンECを配置し、中心に沸き出し口WKを配置する。第1遊戯者及び第2遊戯者は自分の画面を見ながら操作手段20を操作して音楽ゲームを競う。
図9(b)の2人ゲームにおいて遊戯者にポーズを指示する場合のゲーム画面である。指示標識MKとしてポーズダマを沸き出し口WKから発生させ、ポーズダマがいずれかのアイコンECに到達した瞬間に、図9(b)に示すように、遊戯者が取るべきポーズを中央に表示し、例えば、1秒経過するまでに遊戯者が指定のポーズを取る。遊戯者がポーズを取ったかどうかは、操作手段20が対応する位置のアイコンを指示したかどうかで判定する。
図9(b)のポーズの場合には、左側の第1遊戯者(1P)は、右手を上にして左手を下にする必要があり、右側の第2遊戯者(2P)は、右手を上にして左手を真横にする必要がある。第6図(b)では、両方の遊戯者とも、ポーズに対応する位置のアイコンが光っているので、正しいポーズがとっているものと判定する。
(遊戯者の身長・年齢によるパラメータ設定)
本実施形態の音楽ゲームでは、上中下左右の6個の領域に分割し、各領域において操作手段20が指示できる指示可能位置の座標値を予め定めている。操作手段20を受光部15により検出した位置が、予め定めた指示可能位置の座標値に達しているか否かにより、音楽ゲームの操作の正否について判定する。
しかしながら、大人の遊戯者がゲームを行う場合と、子供の遊戯者がゲームを行う場合とでは、遊戯者の身長が異なるため、指示可能位置の座標値を変更することが望ましい。
そこで、本実施形態では音楽ゲームを開始する前に遊戯者により身長を入力させ、その身長から指示可能位置の設定座標を変更する。ゲーム開始時に、図10(a)に示すような身長の入力画面を表示する。身長が170CM以上か、160CM以上か、160CM以下かであるかを遊戯者に選択させ、その選択結果に基づいて指示可能位置の設定値を変更する。
また、本実施形態では音楽ゲームを開始する前に遊戯者の年齢を入力させている。図10(b)に示すように数値により年齢を入力させてもよいし、図10(c)に示すように複数の年齢層を設定してその中から選択させるようにしてもよい。これにより、ゲームに使う音楽を変更したり、ゲームの難易度を変更したりする。年齢層に応じた音楽を用いて音楽ゲームを行い、年齢層に応じて難易度を変更する。
なお、身長や年齢の他に遊戯者に性別等の他のパラメータを入力させ、それにより音楽ゲームのパラメータを変更するようにしてもよい。
(指示標識の変形例)
図11に指示標識MKの変形例を示す。上述した片手ダマ、両手ダマ、連打ダマ、ポーズダマ等の他に指示標識MKに様々な操作指示を含ませることができる。
図11(a)、(b)は、操作手段20を振る回数を指示する指示標識MKである。指示標識MK内に振る回数を表示する。図11(a)は操作手段20を1回振ることを指示し、図11(b)は操作手段20を5回振ることを指示している。
図11(c)、(d)は、操作手段20の振る方向を指示する指示標識である。指示標識MK内に振る方向を表示する。図11(c)は右手の操作手段20を振ることを指示し、図11(d)は左手の操作手段20を振ることを指示している。
図11(e)、(f)は、手と足に発光部を取り付けて行う他の音楽ゲームにおいて、操作する身体の部位を指示する指示標識である。指示標識MK内に振る身体の部位を表示する。図11(e)は手の発光部を操作することを指示し、図11(d)は足の発光部を操作することを指示している。
図11(g)、(h)は、ギターやピアノ等の楽器を操作する他の音楽ゲームにおいて、操作内容を指示する指示標識である。指示標識MK内に操作内容を表示する。図11(g)は「1」のボタンを操作することを指示し、図11(h)は「ト゛」のボタンを操作することを指示している。
図11(i)、(j)は、操作手段20を操作する方向を指示する指示標識である。指示標識MK内に操作する方向を矢印で表示する。図11(i)は操作手段20であるマラカスを上向きにすることを指示し、図11(h)は操作手段20であるマラカスを下向き
にすることを指示している。
図11(k)、(l)は、操作手段20を操作方法を指示する指示標識である。指示標識MK内に操作方法を矢印で表示する。図11(k)は操作手段20であるマラカスを1回転させることを指示し、図11(l)は操作手段20であるマラカスをZ字のように操作することを指示している。
図11(m)は、遊戯者が取るポーズを指示する指示標識である。指示標識MK内にポーズを表示する。図11(m)は遊戯者がY字型のポーズを取ることを指示している。
図11(n)は、得点を示す指示標識MKである、指示標識MK内に成功時の得点を表示する。図11(n)は成功すると1000点の得点を得ることを示している。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態によるゲーム装置を図12を用いて説明する。本実施形態の音楽ゲームは、マラカス形状の操作手段を用いる点において第1実施形態と同様であるが、遊戯者に指示するゲーム画面が第1実施形態と全く異なる。
図12は2人ゲームの画面である。第1遊戯者(1P)への指示をビデオモニタ13の左側に示し、第2遊戯者(2P)への指示をビデオモニタ13の右側に示す。1人ゲームの場合には、一方のみが表示される。
本実施形態では、左右の操作手段を振るタイミングを示したリズムデータがアイコンECにより表示される。その帯状のリズムデータを振るタイミングを示すフレームFLが下方から上方へと移動する。遊戯者はフレームFL内にアイコンECが入ったタイミングで操作手段20を振る。フレームFLが画面上方に到達すると、次の帯状のリズムデータが横から表れて、フレームFLは画面の最下端に表れて上方へと移動する。
このように本実施形態によれば、マラカス形状の操作手段を用いて簡単な音楽ゲームを実現することができる。
なお、図12のゲーム画面では操作手段20を振るときの空間的位置を指定していないが、操作手段20を振るときの空間的位置を指示する場合には、アイコンECに上下左右斜めの矢印を表示すればよい。
[第3実施形態]
本発明は第3実施形態によるゲーム装置を図13乃至図20を用いて説明する。上記実施形態のゲーム装置では、遊戯者が手に持って操作するマラカス形状の操作手段に発光部を設けたが、本実施形態では他の種類の操作手段に発光部を設けたり、遊戯者の身体の一部に発光部を設けたりして、それを利用して様々なユニークなゲームを実現する。そのようなゲームの具体例を図13乃至図20を用いて説明する。
(3Dアクションゲーム)
図13に3Dアクションゲームを示す。上記実施形態においてはビデオモニタに設けた2つの受光部により三次元の位置を検出したが、図13に示すように、ビデオモニタ30aに受光部30bを設けてXY平面での位置を検出すると共に、遊戯者が動く領域の側面に受光部30cを設けて、YZ平面での位置を検出する。これにより遊戯者の動きを三次元で検出するようにしてもよい。遊戯者が発光部30dを前後左右に移動することにより、ビデオモニタ30a内のキャラクタを前後左右に操作することができる。
(位置選択ゲーム)
図14に位置選択ゲームを示す。ビデオモニタ31aにパネルを表示し、遊戯者は発光部31bを手に持って任意の位置を指示する。ビデオモニタ31aに表示されたパネルの特定の位置、例えば、1の位置を指すように指示すると、遊戯者は発光部31bをその位置を指示するように移動する。一定時間内に正確に多数回指示できたかによりゲームを競う。
(スポーツゲーム)
図15にスポーツゲームを示す。野球ゲームにおいて、ビデオモニタ32aにバッタが打撃をする画面を表示し、複数個の発光部32cを設けたバット32bを用意する。遊戯者が実際にバット32bを振ると、バット32bの空間的軌跡が検出され、その空間的軌跡により野球ゲームのバッタが打撃する。バット32bの空間的軌跡を検出することが困難であれば、バット32bの始点と終点を検出して、それをゲームに反映させてもよい。
なお、他のスポーツゲームとして、剣等の武具を用いた格闘ゲームにおいて、複数個の発光部を武具に設け、遊戯者が操作した武具の軌跡により格闘ゲームを行ってもよい。
(振り付けゲーム)
図16に振り付けゲームを示す。遊戯者の手足や身体に発光部33bを複数個付けて、これら発光部33bの位置を検出して遊戯者の動きや姿勢を判断する。ビデオモニタ33aに遊戯者に指示する振り付けを表示する。遊戯者は所定時間内にその振り付けに合致した動作や姿勢をする。様々な振り付けを順次指示し、遊戯者はそれに応じた動きや姿勢を正確にとれるかどうかによりゲームを競う。
(格闘系ゲーム)
図17に格闘系ゲームを示す。遊戯者の手足に発光部34bを付けて、これら発光部34bの位置を検出して遊戯者の動きや姿勢を判断する。遊戯者が手や足により打撃を加える動作をすると、ビデオモニタ34a内のキャラクタがその打撃動作を行って敵キャラクタと戦う。敵キャラクタに打撃を与えられるかによりゲームを競う。
(発動ゲーム)
図18に発動ゲームを示す。遊戯者の手に発光部35bを設ける。ビデオモニタ35aに遊戯者が発動すべき動作を指示する。遊戯者は指示された動作を行い、上手く動作を行えれば、その動作による指示が有効となる。例えば、図18に示すように、ビデオモニタ35aの左上部に、手を回す動作指示があると、遊戯者はそれを見て手を振り回す動作を行い、その動作が正しく行われると、その指示が有効となる。
(描画ゲーム)
図19にお絵描きゲームを示す。遊戯者の手に発光部36bを設ける。遊戯者が手を動かすと発光部36bの軌跡が検出され、ビデオモニタ35aのキャンパスに軌跡に応じた線が描かれる。筆記具や色の選択も、ビデオモニタ35aの右下に示されたパレットを指示して行う。遊戯者は空間を使って絵を描くことができる。
(銭形平次ゲーム)
図20に銭形平次ゲームを示す。遊戯者は操作手段37bを片手に持ち、それを振り回して停止することにより、停止した方向に硬貨を投げる。まず、遊戯者は操作手段37bを片手に持ち、ビデオモニタ37aに向かって立つ(図20(a))。次に、遊戯者は操作手段37bを頭の上に振り上げてボタン37cを押す(図20(b))。次に、遊戯者は操作手段37bを頭の上から振り下ろし、最後にボタン37cを離す(図20(c))。操作手段37aを振り下ろす速度、振り下ろす方向、ボタン37cを押し、離すタイミ
ング等に基づいて、投げられる硬貨の速度、方向が定まる。ビデオモニタ37a内に表示された的に当たるかどうかによりゲームを競う。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態によるゲーム装置を図21乃至図30を用いて説明する。本実施形態ではコンシューマ向けの家庭用ゲーム装置に、第1乃至第3の実施形態による業務用ゲーム装置での音楽ゲームを移植したものである。ゲーム内容については、ほぼそのまま移植可能であるが、マラカス形状の操作手段の位置検出方法については家庭用ゲーム装置であることを考慮する必要がある。本実施形態では家庭用ゲーム装置に適するように工夫した様々な位置検出方式の具体例を提供する。なお、本実施形態における位置検出方式は家庭用ゲーム装置に限定されるものではなく、業務用ゲーム装置にも適用可能である。
(光検出方式(その1))
本実施形態のゲーム装置の第1の具体例の概要について図21を用いて説明する。本具体例のゲーム装置では、図21に示すように、ゲーム装置本体50に周辺装置ボックス51が接続されている。周辺装置ボックス51には操作マット52が接続され、操作マット52からケーブル53を介してマラカス形状の操作手段54が接続されている。周辺装置ボックス51には受光部55が接続されている。ゲーム装置本体50は家庭用のテレビモニタ56に接続され、受光部55はテレビモニタ56上に固定される。
マラカス形状の操作手段54は、上述した第1実施形態と同様の構成である。操作手段54は2個で一組として構成され、操作マット52の乗った遊戯者が両手に持って操作する。操作手段54は、図2に示す構成と同様に、打楽器のマラカスを模した形状をしており、卵状の本体部分に発光部であるLEDが複数個埋め込まれ、握り部分にボタンが設けられている。操作手段50の内部の空洞には粒状の玉が入っていて、操作手段54を振るとマラカス特有のシャカシャカという音を発生し、その振動状態を例えばマイクで検出する。なお、ボタンを設けることなく操作手段により位置を指示することによりボタン操作の代わりとしてもよい。
受光部55による操作手段54の位置検出方法は、上述した第1実施形態と同様である。受光部55は、図6に示す構成と同様に、受光ボックスの内面に光検出部が設けられ、光検出部の相対する面の受光ボックスに細孔が開けられている。受光部55に対する操作手段54の空間的位置を光検出部により検出する。2つの操作手段54は、発光部を交互に点灯することで区別する。
2人で遊ぶ場合には、別途、操作マット52と操作手段54と受光部55とを用意し、互いに干渉しない位置に操作マット52を置いて遊ぶ。
ゲーム装置の構成について図22を用いて説明する。ゲーム装置本体50には、ゲームプログラムの実行や全体を制御するCPU501と、ジオメトリ演算を行うジオメトリプロセッサ502と、CPU501とジオメトリックプロセッサ502が処理を行うのに必要なプログラムやデータを格納するバッファメモリとして利用されるシステムメモリ503とが設けられ、これらはバス制御を行うバスアービタ504に接続されている。バスアービタ504は、ゲーム装置本体50の各ブロックや外部に接続される機器とのプログラムやデータの流れを制御する。
バスアービタ504には、ゲームの起動用プログラムが格納されたBOOT ROM505と、ゲームプログラムやデータが格納されたプログラムデータ記憶装置又は記憶媒体506とがバスラインを介して接続されている。
バスアービタ504には、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体506から読み出した映像(MOVIE)データを再生したり、遊戯者の操作やゲーム進行に応じて画像表示のための画像を生成するレンダリングプロセッサ507が接続され、レンダリングプロセッサ507には画像生成を行うために必要なグラフィックデータ等を格納しておくグラフィックメモリ508が設けられている。レンダリングプロセッサ507からの出力は、グラフィックデータのデジタルアナログ変換を行うビデオDAC509を介して外部のテレビモニタ56に出力される。
バスアービタ504には、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体506から読み出した音楽データを再生したり、遊技者の操作やゲーム進行に応じて効果音や音声を再生するオーディオプロセッサ510が接続され、オーディオプロセッサ510には効果音や音声を生成するために必要なサウンドデータ等を格納宇するオーディオメモリ511が設けられている。オーディオプロセッサ510からの出力は、オーディオデータのデジタルアナログ変換を行うオーディオDAC512を介して外部のテレビモニタ56又はオーディオ装置に出力される。
バスアービタ504にはインタフェースとしても機能し、モデム513が接続され、ゲーム装置本体50がモジュラーケーブルを介して外部の通信回線に接続される。
バスアービタ504には、ペリフェラルとして周辺装置ボックス51内に設けられた座標演算I/Fボード51aが接続され、座標演算I/Fボード51aにはマラカス形状の操作手段54と受光部55とが接続されている。
このように本具体例によれば、業務用ゲーム装置と同様の方式により、マラカス形状の操作手段を用いた音楽ゲームを楽しむことができる。
(光検出方式(その2))
本実施形態のゲーム装置の第2の具体例の概要について図23及び図24を用いて説明する。本具体例のゲーム装置では、図23に示すように、操作マット52の前縁及び左右の側縁に3つの受光部57を設けている。受光部57は、図24(a)に示すように、ポール57a上に所定角度をなす2つの受光面57b、57cが設けられ、各受光面57b、57cにそれぞれ3つの受光素子57dが上下方向に所定間隔をあけて設けられている。
3つの受光素子57dにより上下方向の位置を検出して、3つの受光部57により操作マット52上方にあるマラカス状の操作手段54の空間的位置を検出する。
2人で遊ぶ場合には、別途、受光部57が設けられた操作マット52と操作手段54とを用意して、互いに干渉しない位置に操作マット52を置いて遊ぶ。
なお、図24(a)に示す受光部57を、操作マット52の前縁及び左右の側縁の全てに設けることなく、これらのうちの2個所又は1個所に設けてもよい。
また、図24(b)に示すように、受光部57に3つの受光素子57dを上下方向に所定間隔をあけて設けるように構成してもよい。この場合も、操作マット52の前縁及び左右の側縁の全てに設けることなく、これらのうちの2個所又は1個所に設けてもよい。
また、操作マット52上の受光部57に、受光素子57dの代わりに、光を発する発光素子と、反射光を受光する受光素子とが一体になった受発光素子を設け、マラカス状の操作手段54からの反射光を検出することにより空間的位置を検出してもよい。
本具体例によれば操作マットに受光素子又は受発光素子を設けたので、遊戯者の位置と発光素子の出力の関係を前もって校正する必要がなく、設置後直ちに遊戯することができる。
なお、上記具体例とは反対に、操作マットに発光素子を設け、マラカス状の操作手段に受光素子又は受発光素子を設けるようにしてもよい。
(光検出方式(その3))
本実施形態のゲーム装置の第3の具体例の概要について図25を用いて説明する。本具体例のゲーム装置では、図25に示すように、操作マット52の角部にそれぞれ受光部58a、58bが設けている。マラカス形状の操作手段54から発する光を左右2つの受光部58a、58bで受光して、操作手段54の空間的位置を検出する。2つの受光部58a、58bの受光量の絶対値から操作手段54の高さを検出し、2つの受光部58a、58bの受光量の差分から操作手段54の横方向の位置を検出する。
2人で遊ぶ場合には、別途、受光部58a、58bが設けられた操作マット52と操作手段54とを用意して、互いに干渉しない位置に操作マット52を置いて遊ぶ。
本具体例によれば操作マットに受光素子を設けたので、遊戯者の位置と発光素子の出力の関係を前もって校正する必要がなく、設置後直ちに遊戯することができる。
なお、上記具体例とは反対に、操作マットに発光素子を設け、マラカス状の操作手段に受光素子を設けるようにしてもよい。
(超音波方式)
本実施形態のゲーム装置の第4の具体例の概要について図26を用いて説明する。本具体例のゲーム装置では、図26に示すように、マラカス形状の操作手段54から光ではなくパルス状の超音波を発するようにし、操作マット52の角部にそれぞれ超音波受信部59a、59bを設けている。マラカス形状の操作手段54から発する超音波を左右2つの超音波受信部59a、59bで受信して操作手段54の空間的位置を検出する。2つの超音波受信部59a、59bにより操作手段54が超音波を発してから受信するまでの時間を測定し、時間の絶対値から操作手段54の高さを検出し、2つの超音波受信部59a、59bによる測定時間の差分から操作手段54の横方向の位置を検出する。
2人で遊ぶ場合には、別途、超音波受信部59a、59bが設けられた操作マット52と操作手段54とを用意して、互いに干渉しない位置に操作マット52を置いて遊ぶ。
本具体例によれば操作マットに超音波受信部を設けたので、遊戯者の位置と超音波受信部の出力の関係を前もって校正する必要がなく、設置後直ちに遊戯することができる。
なお、上記具体例とは反対に、操作マットから超音波を発するようにし、操作手段に設けた超音波受信部により超音波を受信するようにしてもよい。
(画像認識方式)
本実施形態のゲーム装置の第5の具体例の概要について図27を用いて説明する。本具体例のゲーム装置では、図27に示すように、テレビモニタ56上に受光部55の代わりに、画像を認識する画像認識装置60が設けられている。マラカス状の操作手段54は、画像認識装置60で他と区別して認識できるように、第1の具体例と同様に赤外線を発光するようにしてもよいし、特定の色に彩色してもよい。
画像認識装置60は、例えば、人工網膜、CMOS画像センサ、CCDセンサ等により構成され、マラカス形状の操作手段54を画像認識して、その空間的位置を認識画像から算出する。
2人で遊ぶ場合には、別途、操作マット52と操作手段54と画像認識装置60とを用意し、互いに干渉しない位置に操作マット52を置いて遊ぶ。
本具体例によれば、業務用ゲーム装置と同様に、マラカス形状の操作手段を用いた音楽ゲームを楽しむことができる。
(リール方式(その1))
本実施形態のゲーム装置の第6の具体例の概要について図28を用いて説明する。本具体例のゲーム装置では、図28に示すように、マラカス形状の操作手段54を繋いでいるケーブル53を巻き取るケーブル巻取り機構61a、61bを操作マット52の角部にそれぞれ設けている。ケーブル巻取り機構61a、61bは、マラカス形状の操作手段54のケーブル53を巻き取るようにして、その巻取り長さをエンコーダによりカウントして、操作マット52から操作手段54までの距離を測定する。測定距離によりマラカス形状の操作手段54の位置を検出する。
2人で遊ぶ場合には、別途、ケーブル巻取り機構61a、61bが設けられた操作マット52と操作手段54とを用意して遊ぶ。ケーブル53の長さにより距離を測定しているので、遊戯者同士の干渉については特に配慮する必要がない。
本具体例によれば操作マットにケーブル巻取り機構を設けたので、遊戯者の位置とエンコーダのカウント数との関係を前もって校正する必要がなく、設置後直ちに遊戯することができる。
なお、上記具体例とは反対に、マラカス状の操作手段の側にケーブル巻取り機構を設け、それにより巻き取り長さを測定するようにしてもよい。
(リール方式(その2))
本実施形態のゲーム装置の第7の具体例の概要について図29を用いて説明する。本具体例のゲーム装置では、図28に示すように、遊戯者が腰につけるためのベルト62を用意し、このベルト62に、マラカス形状の操作手段54を繋いでいるケーブル53を巻き取るケーブル巻取り機構62aを設けている。ゲームをする場合は、遊戯者は腰にベルト62をつけて遊戯する。
ベルト62に設けられたケーブル巻取り機構62aは、マラカス形状の操作手段54のケーブル53を巻き取るようにして、その巻取り長さをエンコーダによりカウントして、遊戯者の身体の中心から操作手段54までの距離を測定する。測定距離によりマラカス形状の操作手段54の位置を検出する。操作マット52がなくてもよい。
2人で遊ぶ場合には、別途、ケーブル巻取り機構62aが設けられたベルト62と操作手段54とを用意して遊ぶ。ケーブル53の長さにより距離を測定しているので、遊戯者同士の干渉については特に配慮する必要がない。
本具体例によれば、腰につけるベルトにケーブル巻取り機構を設けたので、遊戯者の遊戯位置は操作マットに限定されることなく、どこでもよく、より自由なアクションの音楽ゲームを楽しむことができる。
なお、上記具体例とは反対に、マラカス状の操作手段の側にケーブル巻取り機構を設け、それにより巻き取り長さを測定するようにしてもよい。
(圧力方式)
本実施形態のゲーム装置の第8の具体例の概要について図30を用いて説明する。本具体例のゲーム装置では、図30に示すように、マラカス形状の操作手段54を繋いでいるケーブル53に平行に、水等の液体を通したパイプ63を設け、パイプ63の圧力を測定する圧力測定装置64a、64bを操作マット52の角部にそれぞれ設けている。圧力測定装置64a、64bは、パイプ63内の圧力を測定して、操作マット52から操作手段54までの距離を測定する。測定距離によりマラカス形状の操作手段54の位置を検出する。
2人で遊ぶ場合には、別途、圧力測定装置64a、64bが設けられた操作マット52と操作手段54とを用意して遊ぶ。パイプ63内の圧力により距離を測定しているので、遊戯者同士の干渉については特に配慮する必要がない。
本具体例によれば、ケーブルと平行に液体を通したパイプを設け、操作マットに圧力測定装置を設けたので、操作手段の位置を確実に測定することができる。
(ケーブル抵抗方式)
本実施形態のゲーム装置の第9の具体例の概要について図31を用いて説明する。本具体例のゲーム装置では、図31に示すように、マラカス形状の操作手段54を繋いでいるケーブル53表面に抵抗体膜を形成し、ケーブル53の抵抗値を測定する抵抗測定装置65a、65bを操作マット52の角部にそれぞれ設けている。抵抗測定装置65a、65bは、ケーブル53表面の抵抗値を測定して、操作マット52から操作手段54までの距離を測定する。測定距離によりマラカス形状の操作手段54の位置を検出する。
2人で遊ぶ場合には、別途、抵抗測定装置65a、65bが設けられた操作マット52と操作手段54とを用意して遊ぶ。ケーブル53表面の抵抗値により距離を測定しているので、遊戯者同士の干渉については特に配慮する必要がない。
なお、ケーブル53の抵抗値を測定する代わりに、静電容量を測定するようにしてもよい。
本具体例によれば、ケーブルの表面に抵抗体膜を形成し、操作マットに抵抗測定装置を設けたので、操作手段の位置を確実に測定することができる。
なお、上記具体例とは反対に、マラカス状の操作手段の側に抵抗測定装置を設け、それにより操作マットから操作手段までの距離を測定するようにしてもよい。
(その他の方式)
本実施形態のゲーム装置は、上述した具体例以外の他の方式により操作手段の位置を検出するようにしてもよい。
例えば、操作マットから操作手段が位置する上方に赤外線を照射し、マラカス状の操作手段に当たって反射してきた光量を測定し、これにより操作手段の位置を検出するようにしてもよい。
また、多数のスイッチを設けた透明アクリルボードの衝立をテレビモニタとの間に載置
し、遊戯者が両手に持った操作手段によりアクリルボード上のスイッチを叩いて音楽ゲームを行うようにしてもよい。
また、赤外線を受光する受光素子を設けたペンダントを用意し、そのペンダントを遊戯者が首から下げて装着する。操作手段が発光する赤外線をペンダントの受光素子により受光して、操作手段の位置を検出するようにしてもよい。ペンダントに受光素子の代わりに受発光素子を設け、ペンダントから赤外線を発光し、操作手段で反射した赤外線を受光して、操作手段の位置を検出するようにしてもよい。
また、遊戯者が背中に装着する羽根状の装身具を用意し、羽根に受光素子を埋め込む。操作手段が発光する赤外線を羽根状の装身具の受光素子により受光して、操作手段の位置を検出するようにしてもよい。装身具に、受光素子の代わりに受発光素子を設け、装身具の羽根から赤外線を発光し、操作手段で反射した赤外線を受光して、操作手段の位置を検出するようにしてもよい。
また、遊戯者が頭にかぶる帽子を用意し、帽子のつばに、受光素子、受発光素子、画像認識装置、超音波受信素子等のセンサを埋め込む。帽子のつばに設けられたセンサにより、操作手段の位置を検出する。
また、マラカス状の操作手段をレールから吊す形態とし、遊戯者が動きうる範囲にレールを設ける。遊戯者はレールから吊された操作手段を操作し、操作手段の位置をレールに設けられたエンコーダや位置スイッチにより測定するようにしてもよい。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態によるゲーム装置を図32乃至図39を用いて説明する。本実施形態は、上述した第4実施形態の第4の具体例と同様に、コンシューマ向けの家庭用ゲーム装置の周辺装置であるマラカスコントローラとして構成され、マラカス形状の操作手段から超音波を発するようにし、操作マットの角部で超音波を受信して操作手段の位置検出を行うものである。なお、本実施形態における位置検出方式は家庭用ゲーム装置に限定されるものではなく、業務用ゲーム装置にも適用可能である。
(ゲーム装置の概要)
本実施形態のゲーム装置の概要について図32を用いて説明する。本実施形態のゲーム装置は、マラカス形状の操作手段74からパルス状の超音波(例えば、40kHzの超音波)を発するようにし、操作マット70に設けられた超音波計測ユニット72を設け、マラカス形状の操作手段74から発する超音波を超音波計測ユニット72の超音波受信部72a、72bで受信して操作手段74の空間的位置を計測する。
ゲーム装置本体50に超音波計測ユニット72が接続され、超音波計測ユニット72に左右の操作手段74がケーブル73を介してそれぞれ接続されている。操作手段74は、マラカス部75と接続ケーブル76と超音波発信ユニット77により構成されている。遊技者は、マラカス部75を把持して操作手段74を操作する。
操作マット70の縁部に超音波計測ユニット72が設けられ、超音波計測ユニット72から操作マット70の外側に向けてゲーム装置本体50への接続ケーブルと操作手段74への接続ケーブル73が突出している。操作手段74は操作マット70上に位置する遊技者により操作されるにも拘わらず、図33に示すように、操作手段74への接続ケーブル73は一旦操作マット70の外側に突出してから操作マット70上方で内側に位置するようになっている。これは操作マット70上に接続ケーブル73の一部が散乱して遊技者の邪魔にならないようにするためである。
図33に示すように、超音波計測ユニット72に設けられた左右の超音波受信部72a、72bにより、操作手段74の超音波発信ユニット77が超音波を発してから受信するまでの時間を測定し、時間の絶対値から超音波発信ユニット77までの距離L1、L2を演算する。超音波計測ユニット72の左側の超音波受信部72aと右側の超音波受信部72bとの間の距離L0は予めわかっているので、距離L1、L2から、超音波発信ユニット77と超音波受信部72aと超音波受信部72bを頂点とする三角形が決定され、超音波発信ユニット77の空間的座標値が決定される。
なお、この三角形の傾きの角度により超音波発信ユニット77の空間的座標値は変化するが、本実施形態では、この三角形は、操作マット70に対して垂直である又は所定角度傾いていると仮定して超音波発信ユニット77の空間的座標値を決定する。
2人で遊ぶ場合には、図32に示すように、別途、操作マット70、超音波計測ユニット72、操作手段74を用意して、互いに干渉しない位置に操作マット70を置いて遊ぶ。
なお、本実施形態では、操作マット70縁部の超音波計測ユニット72の左右両端の超音波受信部72a、72bによりスピーカ77aからの超音波を受信し、これらの間の距離を計測したが、超音波の発信部と受信部との位置関係は、これに限定されるものではない。例えば、超音波受信部72a、72bを操作マット70の遊技者の背後の縁部の左右両端に設けてもよいし、操作マット70の対角線上の角部に設けてもよい。また、3点以上に超音波受信部を設けて計測してもよい。要は、2点以上の超音波受信部の距離が一定であれば、どのような位置関係でもよい。
(超音波計測ユニット)
超音波計測ユニット72の外観を図34に示す。図34(a)は超音波計測ユニット72の正面図、図34(b)は超音波計測ユニット72の背面図、図34(c)は超音波計測ユニット72の平面図、図34(d)は超音波計測ユニット72の底面図、図34(e)は超音波計測ユニット72の左側面図、図34(f)は超音波計測ユニット72の右側面図である。
超音波計測ユニット72は細長い板状の外観をしている。中央部72cが厚くなっており、その中央部72cの側面には、ゲーム装置本体50への接続ケーブル72dが設けられ、操作手段74への接続コネクタ72e、72fが設けられている。左右に設けられた超音波受信部72a、72bは、その受信面が操作マット70側に傾斜している。操作マット70側から発せられる超音波を確実に受信するためである。
(操作手段)
操作手段74の詳細を図35に示す。図35(a)は操作手段74の断面図、図35(b)は操作手段74の外観図である。操作手段74は、マラカス部75と接続ケーブル76と超音波発信ユニット77とにより構成されている。
操作手段74は2個で一組として構成され、ひとりの遊戯者がマラカス部75を両手に持って操作する。マラカス部75は、打楽器のマラカスを模した形状をしている。マラカス部75の卵状の本体部75aに把持部75bが設けられている。
本体部75aの内部は空洞になっていて、その中央にはスプリング75cが張られ、その中心を針金75dが貫いている。マラカス部75を振ると、針金75dにスプリング75cが接触して、マラカス部75の振動状態を検出する振動スイッチ75eとして機能す
る。本体部75aと把持部75bの境界に押ボタン75fが設けられている。遊技者は把持部75bを把持しながら、親指等を用いて押ボタン75fを押すことができる。
押ボタン75fの取付位置は、図35(b)からわかるように、超音波発信ユニット77のスピーカ77aの取付位置と反対側にある。これにより、遊技者が押ボタン75fを押せるように把持部75bを把持したときに、超音波発信ユニット77のスピーカ77aが接続ケーブル76を中心として自然と反対側に位置するようになる。
本体部75aの内部側面には回路基板75gが取り付けられ、振動スイッチ75eの振動検出信号や押ボタン75fの操作信号を生成する。本体部75aの頭部75hには、粒状の玉75iが多数封入されたボックス75jが固定されている。
マラカス部75を振ると、スプリング75cがたわんで針金75dに触れることにより振動状態を検出する。同時に、粒状の玉75iがボックス75iの内壁に当たってマラカス特有のシャカシャカという音を発生する。
ボックス75jは、頭部75hを取り外すことにより、必要に応じて取り付けたり、取り外したりすることができる。これにより、マラカス特有のシャカシャカする音がうるさい場合にはボックス75jを取り外せばよい。また、ボックス75jを交換することにより操作音を変更して楽しむこともできる。更に、ボックス75jに適切なおもりを入れることにより、操作手段74の操作し易さを改善したり、筋肉トレーニングにも応用することができる。
超音波発信ユニット77は、マラカス部75と柔軟性ある接続ケーブル76により接続されている。この超音波発信ユニット77には、超音波計測ユニット72に接続するためのケーブル73が接続されている。
超音波発信ユニット77には超音波を発信するためのスピーカ77aが下方を向くように取り付けられている。超音波発信ユニット77の内部には回路基板77bと設けられ、送信増幅回路77cの回路部品77dが取り付けられている。
なお、本実施形態では送信増幅回路を超音波発信ユニット77内に設けたが、マラカス部75内の回路基板75g上に他の回路部品と共に設けるようにしてもよい。
超音波発信ユニット77は、ある程度重くなるように形成されている。このため、図32に示すように、遊技者がマラカス部75をどのような方向に向けても、接続ケーブル76が柔軟に曲がって、超音波発信ユニット77のスピーカ77aが常に下方に向くようになっている。
超音波発信ユニット77は、図33に示すように、遊技者が押ボタン75fを親指で押せるようにマラカス部75を持ったときに、操作マット70とは反対側に突出するように接続ケーブル76に取り付けられている。これは、超音波発信ユニット77のスピーカ77aからの超音波が接続ケーブル73に邪魔されないようにしたものである。また、操作手段74を持って遊戯する遊技者の身体に超音波ユニット77がぶつからないようにするためである。更に、超音波発信ユニット77のスピーカ77aからの超音波を検出しやすくするためである。
なお、超音波発信ユニット77がマラカス部75と柔軟性ある接続ケーブル76により接続されていること、超音波発信ユニット77が操作マット70と反対側に突出するように接続ケーブル76に取り付けられていること等の上述した操作手段の構成は、本実施形
態の超音波方式に限らず、上述した光検出方式やリール方式等のあらゆる他の方式にも適用可能である。
(周辺装置の構成)
本実施形態によるゲーム装置の位置検出用周辺装置全体の構成を図36のブロック図に示す。超音波計測ユニット72には、周辺装置の全体を制御するためにCPU72gが設けられている。CPU72gには、受信増幅回路72hを介して右側の超音波受信部(右マイク)72aが接続され、受信増幅回路72iを介して左側の超音波受信部(左マイク)72bが接続されている。
左右の操作手段74は、それぞれ接続コネクタ72e、72fを介して超音波計測ユニット72のCPU72gに接続されている。操作手段74には、振動スイッチ75e、押ボタン75fが設けられ、送信増幅回路77cを介してスピーカ77aが設けられている。
(遊戯方法の概要)
ひとりで遊ぶ場合には、図37(a)、(b)に示すように、超音波計測ユニット72のCPU72gから所定時間毎、例えば、テレビ画像の2フレーム(1/30秒)毎に操作手段74に発信信号を送り、操作手段74のスピーカ77a、77bから超音波を発信する。超音波計測ユニット72の右マイク72a、左マイク72bにより発信音を検出するまでの時間を計測し、これにより、操作手段74の超音波発信ユニット77の空間的座標値を決定する。左右の操作手段74については、図37(b)に示すように、1フレーム内で、例えば、左の操作手段74の計測を行った後に右の操作手段74の計測を行う。
ふたりで遊ぶ場合には、図37(a)、(b)、(c)に示すように、ゲーム装置本体50から所定時間毎、例えば、1フレーム(1/60秒)毎に、第1プレイヤの超音波計測ユニット72と第2プレイヤの超音波計測ユニット72に交互に制御信号を送り、CPU72gを介して操作手段74のスピーカ77a、77bから超音波を発信する。超音波計測ユニット72の右マイク72a、左マイク72bにより発信音を検出するまでの時間を計測し、これにより、操作手段74の超音波発信ユニット77の空間的座標値を決定する。左右の操作手段74については、各フレーム内で、例えば、左の操作手段74の計測を行った後に右の操作手段74の計測を行う。
(複数プレイヤによる遊戯時の調整方法)
複数のプレイヤにより遊戯する場合には、プレイヤの人数分だけ超音波による位置検出用のマラカスコントローラを用意して、ゲーム装置本体50のボートにそれぞれ接続する。ゲームを実行している時には、図37に示すように、異なるプレイヤの操作位置測定が、所定時間毎に交互に行われる必要がある。異なるプレイヤの操作位置測定を同時に行うと超音波が干渉して正しい距離が測定できないからである。
しかしながら、ゲーム装置本体50に複数のマラカスコントローラを接続してゲームを開始したときには、図37に示すように、異なるプレイヤの操作位置測定が交互に行われる保証はない。そこで、本実施形態ではハードウエアやソフトウエアを工夫して、ゲームの実行時には、必ず異なるプレイヤの操作位置測定が交互に行われるようにした。
第1の調整方法は、同時に接続されている相手方の超音波を検出して自分の方の超音波の発信タイミングをずらす方法である。マラカスコントローラのハードウエアで対応している。
第2の調整方法は、ゲーム装置本体50の接続ポートを検出して、超音波の発信タイミ
ングをずらす方法である。マラカスコントローラのハードウエアで対応している。
第3の調整方法は、ゲームプログラムにより超音波の発信タイミングをずらす方法である。ゲームソフトウエアにより対応している。
上述した第1乃至第3の調整方法は、単独の方法を用いて調整してもよいし、2つの方法を組み合わせて調整してもよいし、全ての方法を用いて調整してもよい。
なお、上述した調整方法は、本実施形態の超音波方式に限らず、上述した光検出方式やリール方式等の他のあらゆる方式にも適用可能である。
(発信タイミングの調整方法(その1))
調整方法の第1の具体例は、第1の調整方法と第2の調整方法を組み合わせたものである。
第1の調整方法は、同時に接続されている相手方の超音波を検出して自分の方の超音波の発信タイミングをずらす方法である。複数の遊技者によりプレイするときに、マラカスコントローラの電源をオンした後の数秒の間、自らは超音波を発信しないで、自分の発信タイミングの期間中に外部から超音波が発せられているかを検出して、他のマラカスコントローラからの超音波が検出された場合には、自分の発信タイミングをずらすようにする。
第2の調整方法は、ゲーム装置本体に設けられた複数のポートに対し、マラカスコントローラが接続されているポートを検出し、それにより初期の発信タイミングを異ならせる方法である。
本具体例の調整方法の詳細を図38のフローチャートを用いて説明する。まず、マラカスコントローラの電源がオンすると(ステップS10)、マラカスコントローラが接続されているゲーム装置本体50のポートを検出し、第2の調整方法に基づいて初期の発信タイミングを決定する。
例えば、ゲーム装置本体50にAポート、Bポート、Cポート、Dポートの4つのポートが設けられている場合、図39に示すように、ゲーム装置本体50からのビデオ信号のフレームに同期した制御信号に対し、Aポート及びCポートの初期発信信号のタイミングと、Bボート及びDポートの初期発信信号のタイミングを異ならせる。もし、第1プレイヤのマラカスコントローラをAポートに接続し、第2プレイヤのマラカスコントローラをBポートに接続したとすれば、それだけで発信タイミングが正常に調整されたことになる。
なお、図39のように初期発信信号が同じであるポートを設けずに、4つのポートがある場合には全て異なるように初期発信信号のタイミングを定めてもよい。
ステップS11で初期発信タイミングを決定した後、ゲーム装置本体50からの制御信号をカウントするカウンタ(図示せず)をリセットする(ステップS12)。このカウンタは、電源オン時に自らは超音波を発信せず外部から超音波が発せられているか否かを検出するための検出時間をカウントする。例えば、Aポートを4秒、Bポートを5秒、Cポートを6秒、Dポートを7秒というように、接続されたポートにより検出時間を異ならせている。
ステップS12に続いて、ゲーム装置本体50からの制御信号を検出し(ステップS1
3)、制御信号が検出されるとカウンタを1だけカウントアップする(ステップS14)。続いて、この制御信号がステップS11で決定した初期発信タイミングであるか否か判断する(ステップS15)。初期発信タイミングであれば超音波受信部72a、72bで他から同じタイミングで発信された超音波が存在するか否か判断し(ステップS16)、他からの超音波が検出されたら、ステップS11で決定した初期発信タイミングを1つずらして調整する(ステップS17)。
続いて、タイマが指定されたカウント数になったか否かが判定され(ステップS18)、指定されたカウント数に達していなければステップS13に戻り、ステップS13からステップS18までの処理を繰り返す。指定されたカウント数に達すれば、決定した発信タイミングで超音波を発信し、操作手段の位置検出を行う通常動作を実行する(ステップS19)。
上述したように、マラカスコントローラが接続されたポートにより、例えば、Aポートを4秒、Bポートを5秒、Cポートを6秒、Dポートを7秒というように検出時間を異ならせているので、初期発信タイミングがたまたま同じになっても、一方の初期発信タイミングが優先され、他の初期タイミングをずらすことにより発信タイミングを調整することができる。
(発信タイミングの調整方法(その2))
調整方法の第1の具体例は、第1の調整方法と第2の調整方法に第3の調整方法を組み合わせたものである。
第3の調整方法は、ゲーム装置本体からマラカスコントローラがどのポートにいくつ接続されているかどうかわかるので、ゲーム装置のアプリケーションソフトにより各マラカスコントローラに対して適切な発信タイミングを決定する方法である。発信タイミングを全てアプリケーションソフトにより決定するので、適切な発信タイミングにすることができる。
まず、ゲーム装置本体50により接続されたマラカスコントローラを認識し、図38により説明した第1の調整方法と第2の調整方法を組み合わせた方法により初期発信タイミングを調整する。その後、ゲーム装置本体50により実行されるアプリケーションソフトにより接続されたマラカスコントローラの発信タイミングを決定し、その発信タイミングをマラカスコントローラに送る。
なお、ハードウエアにより第1の調整方法と第2の調整方法を組み合わせた方法で初期発信タイミングを調整した後に第3の調整方法により発信タイミングを調整したのは、アプリケーションソフトにより第3の調整方法で決定した発信タイミングをハードウエアにより変更されないようにするためにである。
(音楽ゲームの概要)
本実施形態におけるゲームについて、図40乃至図45を用いて説明する。本実施形態においては第1実施形態において説明した音楽ゲームの他に、パーティモードと称して大人数が集まるパーティで行うのに適したゲームが用意されている。パーティモードには、相手と対決するバトルモードや、相手との相性を占うラブラブモード、遊技者のラテン指数がわかるミニゲーム等がある。
(バトルモード)
バトルモードのゲームを図40を用いて説明する。バトルモードのゲームは相手との競争及び対戦ゲームである。相手より早く爆弾をためて、相手を攻撃し、相手の体力を早く
ゼロにした遊技者の勝ちとなる。
基本的なルールは、第1実施形態における音楽ゲームと同じである。図40に示すように、テレビモニタ50に画面の左側に第1プレイヤ用の沸き出し口WKと6個のアイコンECを配置し、右側に第2プレイヤ用の沸き出し口WKと6個のアイコンECを配置する。各プレイヤの生命を示すゲージGGが上部に表示されている。
音楽ゲームが始まると、その音楽のリズムに合わせて沸き出し口WKからリズムダマである指示標識MKが順次発生して、6個のアイコンECのいずれかに向かって移動する。二人の遊戯者は、この画面を見ながら、マラカス形状の操作手段74で位置を指示し、指示標識MKがアイコンECに達して吸い込まれるタイミングで操作手段74を振る。操作手段74により正しいアイコンECを指示して、指示標識MKがアイコンECに達して吸い込まれるタイミングで振ることができれば成功であり、指示位置が間違ったり、タイミングがずれたりすれば失敗である。
リズムダマである指示標識MKに合わせて遊技者がマラカス型の操作手段74を正しく振って成功すれば、沸き出し口WKにある爆弾BBが徐々に大きくなってくる。遊技者が操作手段74を振るタイミングやリズムが音楽にぴったりであればあるほど爆弾BBは急速に大きくなる。爆弾BBには大きさの指標(図40では「30」)が表示される。もし、遊技者が操作手段74の操作に失敗すると爆弾BBが爆発して、自分の生命が減少する。
爆弾BBが大きくなり、最大値(例えば指標100)に達すると爆弾BBに「MAX」と表示され、自動的に相手側に飛んでいった爆発して、相手側の生命が減少する。このとき相手側にあった爆弾BBは消滅する。
より早く爆弾BBを大きくして相手側を攻撃し、相手側の生命をいかに早くゼロにするかがゲームのポイントとなる。あまりあわてて失敗すると自滅するので操作手段74の操作に注意が必要である
このゲームでは、沸き出し口WKに爆弾BBを表示し、その爆弾BBがゲームの進行に応じて大きくなっていく。または、最初から沸き出し口WKを表示しておき、その表示を爆弾BBに変化させてゲームの進行に応じて大きくなっていく。
本実施形態の音楽ゲームにおいて、沸き出し口WKは不定期に指示標識MKがでてくる場所であるので、遊技者が常に注目しており、目線を不必要に動かす必要がなく、違和感なくゲームを楽しむことができる。また、爆弾BBの中央に大きさの指標を表示したので、遊技者は画面の中央位置から目を動かすことなく、ゲームを行うことができる。
(ラブラブモード)
ラブラブモードのゲームを図41を用いて説明する。ラブラブモードのゲームは相手とのラブラブ度(相性)を占うゲームである。いかに相手とタイミングを合わせてマラカス型の操作手段74を操作するかがポイントである。
基本的なルールは、第1実施形態における音楽ゲームと同じである。図41に示すように、テレビモニタ50に画面の左側に第1プレイヤ用の沸き出し口WKと6個のアイコンECを配置し、右側に第2プレイヤ用の沸き出し口WKと6個のアイコンECを配置する。両プレイヤ同士の相性を示す一つのゲージGGが画面の上部中央に表示されている。
音楽ゲームが始まると、その音楽のリズムに合わせて沸き出し口WKからリズムダマである指示標識MKが順次発生して、6個のアイコンECのいずれかに向かって移動する。
二人の遊戯者は、この画面を見ながら、マラカス形状の操作手段74で位置を指示し、指示標識MKがアイコンECに達して吸い込まれるタイミングで操作手段74を振る。操作手段74により正しいアイコンECを指示して、指示標識MKがアイコンECに達して吸い込まれるタイミングで振ることができれば成功であり、指示位置が間違ったり、タイミングがずれたりすれば失敗である。
このゲームでは、個々のプレイヤの成功、不成功と共に、二人のプレイヤがマラカス型の操作手段74を操作するタイミングのずれについても測定する。二人のプレイヤの操作タイミングの一致度に応じて、相性を示すゲージGGが増加していく。二人のプレイヤの操作タイミングが所定のずれ時間内であると、図41に示すように、画面の中央上部に「LOVE!」と表示され、ラブラブ度のゲージGGの得点が増えていく。また、例えば、操作タイミングの一致度に応じて「LOVE!」の背後にハートマークHTを表示し、一致する回数が増えていくとハートマークHTを徐々に大きくする。なお、タイミングの一致度を測定するのは、両プレイヤが共に成功していることが前提となる。
このゲームでは、二人で協力して高い得点がでるようにプレイする。ゲーム終了後、この得点の高低により両プレイヤの相性を占い、ラブラブ度を判定してコメントを出す。
(ミニゲーム)
遊技者のラテン指数がわかる各種ミニゲームを図42乃至図44を用いて説明する。
図42のゲームはモグラパニックゲームである。テレビモニタ50に画面の6個のアイコンECを配置する。これら6個のアイコンECがモグラMGが顔を出す穴となる。画面の中央上部にはゲージGGが表示される。
モグラMGは6個のアイコンECから不規則に顔を出すので、マラカス型の操作手段74により、そのアイコンECの位置を指示して振動することにより、顔を出したモグラMGを叩く。顔を出したモグラMGをタイミング良く叩ければ成功となる。叩くことに成功したモグラの数は、沸き出し口の位置に、例えば4匹というように表示される。一定時間内にいかにたくさんのモグラMGを叩けるかを競う。このゲームではプレイヤの「キレ」を計る。
図43のゲームはパワーラッシュゲームである。テレビモニタ50に画面の6個のアイコンECを配置する。これら6個のアイコンECから岩STが出る。画面の中央上部には経過時間を示すタイマTMが表示される。
6個のアイコンECのいずれかから岩STが出てくるので、マラカス型の操作手段74により、そのアイコンECの位置を指示して何度も叩く。何度も叩くことにより岩STを破壊する。一定時間内に何個の岩STを破壊したかにより競い合う。このゲームではプレイヤのパワーを計ることができる。
なお、音楽のリズムに合わせて沸き出し口WKからリズムダマである指示標識MKを順次発生させ、指示標識MKがアイコンECに達して吸い込まれるタイミングで遊技者に操作手段74を振って振動を与える操作をさせるゲームを行いながら、ランダムにアイコンECの表示を岩STに変化させ、その場合には遊技者に操作手段74により何度も叩く操作をさせるようにしてもよい。すなわち、指示標識MKが吸い込まれるアイコンECの表示を、指示標識MKが吸い込まれるタイミングで様々に変化させ、その変化に応じて予め決められた操作を要求するようにしてもよい。
図44のゲームは1・2・サンバゲームである。テレビモニタ50に画面の6個のアイ
コンECを配置する。これら6個のアイコンECが順次「1」「2」「3BA」と表示される。画面の中央上部にはゲージGGが表示される。
6個のアイコンECのいずれかが「1」「2」「3BA」と表示されるので、マラカス型の操作手段74により、「1」「2」「3BA」の順番でそのアイコンECの位置を指示して振る。6個のアイコンECのうちには爆弾アイコンBCが表示されているものもあり、このアイコンを指示するとアイコンが爆発して時間をロスすることになる。いかに反応良く「1」「2」「3BA」の表示に反応してプレートを打てるかがポイントである。このゲームではプレイヤのスピードを計ることができる。
その他に、図示していないが、ポーズ&ポーズゲームがある。第1実施形態において図9(b)を用いて説明したように、指示標識MKとしてポーズダマを沸き出し口WKから発生させ、ポーズダマがいずれかのアイコンECに到達した瞬間に、遊戯者が取るべきポーズを画面に表示し、遊戯者に指定のポーズを取らせる。遊戯者がポーズを取ったかどうかは、操作手段74が対応する位置のアイコンを指示したかどうかで判定する。このゲームではプレイヤのノリを計ることができる。
その他に、図示していないが、モンキーリプレーゲームがある。モンキーリプレーゲームは、お手本のリズムに合わせて自分も同じリズムと位置を指示してマラカス型の操作手段74を操作するゲームである。いかにお手本と同じように操作できるかがポイントである。このゲームではプレイヤのノリを計ることができる。
上述した各種ミニゲームの総合得点から、プレイヤのラテン指数を算出する。各種ミニゲームのプレイが上手ければ上手いほどラテン指数が上がり、上がったラテン指数に応じて、ボイスを獲得することができる。
ボイスとは、6個のアイコンECに指示標識MKが重なったときに鳴る音を音候補から割当てるものである。獲得したラテン指数の高低により、遊技者が、より多くのアイコンECに、より多くの音候補から選択して割当てることができる。図45に示すように、アイコンECにボイスが割当てられると、6個のアイコンECの一部がスピーカのマークSPとなり、あたかもアイコンECからステレオ音声がでているような演出をしている。
アイコンECへの音の割り当ての具体例としては、例えば、気合いのボイスであれば、上段のアイコンECには「ワチャー」なる音を割り当て、中段のアイコンECには「イヤー」なる音を割り当て、下段のアイコンECには「トワ」鳴る音を割当てる。また、6個のアイコンECに全て異なる音を割り当てるようにしてもよい。音楽と共に遊技者のプレイに応じて、これら割り当てた音が発せられ楽しくプレイすることができる。また、アイコンECの数を増やして、各アイコンECに音階を割当てれば、遊技者の操作により簡単な音楽を演奏することも可能である。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態によるゲーム装置を図46乃至図53を用いて説明する。図1乃至図11に示す第1実施形態における構成要素と同一又は同種の構成要素には同じ符号を付して説明を省略又は簡略にする。
(ゲーム装置の概要)
本実施形態のゲーム装置の概要を図46乃至図48を用いて説明する。本実施形態のゲーム装置は、図46に示すように、ゲーム装置筐体2の前面にビデオモニタ13が設けられている。ビデオモニタ13直下にはスピーカ14が設けられている。ビデオモニタ13の両側面には位置検出のための受光部15が設けられている。なお、2つの受光部15を
ビデオモニタ13の上部両側に設けてもよい。
ビデオモニタ13の下部には操作パネル11が設けられている。操作パネル11の下部にはコイン投入部11Pが設けられ、操作パネル11の左右両側にはタンバリン形状の操作手段80を載置するための載置台11Qが設けられている。
タンバリン形状の操作手段80はケーブル80Aによりゲーム装置筐体2に接続されている。操作手段80は、不使用時には載置台11Q上に載置されていて、使用時にはプレイヤが載置台11Qから取り上げて操作する。プレイヤはタンバリン形状の操作手段80を右手又は左手に持ち、楽器のタンバリンのように、操作手段80を振ったり、空いている方の手で操作手段80を叩いて操作する。
ビデオモニタ13下のゲーム装置筐体2内には、ゲーム装置全体を制御するゲーム処理ボード10(図示せず)と、プレイヤにより操作されるタンバリン形状の操作手段80を制御する操作手段制御ボード16(図示せず)と、操作手段80の位置を検出するための位置検出ボード17(図示せず)とが設けられている。
ゲーム装置筐体2の前方には操作マット4が敷かれている。操作マット4はゲーム装置筐体2に対してプレイヤが立つ位置を案内するものである。操作マット4には、第1プレイヤ及び第2プレイヤに対する足形4a、4bが描かれている。
誰もプレイしていないときでもゲーム装置を効果的に見せるために、タンバリン形状の操作手段80を半透明なスケルトンにより形成し、載置台11内側に、例えば円形の陰極管(図示せず)を設けておく。不使用時には操作手段80は載置台11Qに置かれ、陰極管によりスケルトンの操作手段80を照らして間接的に光らせる。これにより、タンバリン形状の操作手段80がゲーム装置から浮き上がって見え、顧客にアピールすることができる。
(タンバリン形状の操作手段)
タンバリン形状の操作手段80を図47に示す。図47(a)はタンバリン形状の操作手段80の平面図であり、図47(b)は図47(a)のA−A′線断面図であり、図47(c)は図47(a)のB−B′線断面図であり、図47(d)は図47(a)のC−C′線断面図である。
操作手段80は、図47(a)に示すように、打楽器のタンバリンを模した形状をしており、リングの一部が直線であるD字型形状をしている。D字型形状の直線部分は、遊戯者が把持する把持部81である。D字型形状の曲線部分の中央には叩き部82が設けられ、叩き部82の両側にはそれぞれシンバル部83が2個ずつ設けられている。
叩き部82は、図47(b)に示すように、曲線部分の両側に2つの叩くスイッチ84が相対して設けられている。叩くスイッチ84は、スイッチボタン84aがバネ84bにより支持され、スイッチボタン84a下にマイクロスイッチ84cが設けられている。スイッチボタン84aをバネ84bに抗して押下するとマイクロスイッチ84cがオンとなり、スイッチボタン84aが叩かれたことを検出する。
シンバル部83内部には、楽器のタンバリンと同様に、複数枚、例えば、2枚組又は4枚組のシンバル(図示せず)が近接して揺動自在に取り付けられている。タンバリン形状の操作手段80を振ると、2枚のシンバルが接触してタンバリン独特の打撃音が生じる。
叩き部82とシンバル部83間の曲線部分には、図47(c)及び図47(d)に示す
ように、発光部85であるLED85a、85b、85c、85dが埋め込まれている。LED85a、85bは基板85eに取り付けられ、LED85c、85dは基板85fに取り付けられている。LED85a、85b、85c、85dの発光部分に対向する部分の透明度を高めたり、厚さを薄くして透過率を上げている。この部分の内側をレンズ状に削ることにより、レンズのような作用により外部への光が放射状に広がるようにしてもよい。
基板85eに対するLED85a、85bの取付角度は、図47(c)に示すように、タンバリン形状の主面、すなわち、図47(a)の紙面に対して、約45度に固定されている。同様に、基板85fに対するLED85c、85dの取付角度は、図47(d)に示すように、タンバリン形状の主面、すなわち、図47(a)の紙面に対して、約45度に固定されている。
このように取り付けられているので、プレイヤがタンバリン形状の操作手段80を握ってモニタ13正面を向いて構えても、モニタ13に対して左方向又は右方向に斜めに向いて構えても、LED85a、85b、85c、85dのいずれかの光が受光部15に届くことになる。
LED85a、85b、85c、85dが埋め込まれた曲線部分には、図47(c)及び図47(d)に示すように、操作手段80が振られたことを検出する振るスイッチ86、87が設けられている。振るスイッチ86は、図47(c)に示すように、リードスイッチ86aの端部に、磁片86bが移動するための空洞部86cの端部が取り付けられている。振るスイッチ87は、図47(d)に示すように、リードスイッチ87aの端部に、磁片87bが移動するための空洞部87cの端部が取り付けられている。振るスイッチ86の空洞部86c及び振るスイッチ87の空洞部87cは、その長手方向を操作手段80が振られる方向に合致している。一方に振られて磁片86b、87bが空洞部86c、87cの端部に移動したときには、振るスイッチ86、87のリードスイッチ86a、87aの一方がオンし、他方がオフする。これにより操作手段80が振られた方向を知ることができる。
なお、一方に振られて磁片86b、87bが空洞部86c、87cの端部に移動したときには、振るスイッチ86、87のリードスイッチ86a、87aの両方がオン又はオフするように、リードスイッチ86a、87aに対して同じように空洞部86c、87cを設けてもよい。また、操作手段80に振るスイッチを1個設けてもよい。
(操作手段の位置検出方法)
タンバリン形状の操作手段80の位置検出方法は、前述した実施形態と同様の原理により、操作手段80の発光部85のLED85a、85b、85c、85dからの光を受光部15により受光して位置検出する。本実施形態の操作手段80はタンバリン形状であるので、上下方向については上部と下部の位置を判断し、左右方向については左部、中央部、右部の位置を判断する。
本実施形態では、ビデオモニタ13に対する空間的位置を、図48に示すように、上下左中右で6分割して、操作手段80の空間的な位置が6分割した領域のいずれかにあるかを検出する。
ビデオモニタ13の所定の領域を、上部左側領域UL、上部中央領域UC、上部右側領域UR、下部左側領域BL、下部中央領域BC、下部右側領域BRに分割し、各領域に指示可能位置を示すアイコンECを表示する。操作手段80が6分割した上下左中右のいずれの領域を指示しているかを検出し、その指示領域のアイコンEC又はその周囲を明るく
光らせる。6分割した領域の中央には、後述する指示標識が沸き出す沸き出し口WKが設けられている。
遊戯者は、操作手段80を右手又は左手に持って自分の位置に対して上下左中右の所望の位置に持っていき、振ったり、叩いたりして操作する。このように、遊戯者は、操作手段80を用いて、(a) 上下左中右の空間的な位置を指示したり、(b) 叩くスイッチ84を叩いたり、(c) 操作手段80を振って振るスイッチ86,87をオンオフしたりすることができ、更に、これら指示(a)、(b)、(c)を組み合わせた指示を行うこともできる。
2人の遊戯者により遊ぶ場合には、各遊戯者が操作するふたつのタンバリン形状の操作手段80の空間的位置を検出する必要がある。本実施形態では、左側の遊戯者の操作手段80については左側の受光部15により検出し、右側の遊戯者の操作手段80については右側の受光部15により検出する。左側の遊戯者の操作手段80のLED85a、85b、85c、85dのオンオフの発光周期(例えば、50Hz)と、右側の遊戯者の操作手段20のLED85a、85b、85c、85dのオンオフの発光周期(例えば、100Hz)とを異ならせることにより区別する。
(ゲーム装置の構成)
本実施形態のゲーム装置の構成について図49を用いて説明する。図7に示す実施形態における構成要素と同一又は同種の構成要素には同じ符号を付して説明を省略又は簡略にする。
本実施形態のゲーム装置には、図49に示すように、ゲーム装置を制御するゲーム処理ボード10と、プレイヤによる操作を入力するための操作パネル11と、プレイヤに対して各種通知を行う出力装置12と、ゲーム画像を写し出すビデオモニタ13と、ゲーム音声を出力するスピーカ14とが設けられている。
操作パネル11は2人のプレイヤのためのもので、各プレイヤに対して、方向を指示するための方向キー11a、11dと、操作指示をするためのボタン11b、11cとが設けられている。
ゲーム処理ボード10、出力装置12の構成は、上述した図7の実施形態と同様なので説明を省略する。
本実施形態のゲーム装置には、操作手段制御ボード16、位置検出ボード17が設けられ、ゲーム処理ボード10の入出力インタフェース106に接続されている。操作手段制御ボード16にはタンバリン形状の操作手段80が接続されている。位置検出ボード17には受光部15が接続されている。
(音楽ゲームの概要)
本実施形態の音楽ゲームの概要について、図50及び図51を用いて説明する。図50及び図51は本実施形態の音楽ゲームの画面である。図50(a)を用いてゲーム画面の基本構成を説明する。
ビデオモニタ13の画面を左右に2分割して、左側を第1遊戯者(1P)用のゲーム画面、右側を第2遊戯者(2P)用のゲーム画面とする。各ゲーム画面を上下左中右の6個の領域に分割して、各領域にアイコンECを配置し、中心に沸き出し口WKを配置する。画面の下部には曲の歌詞が表示される。第1遊戯者及び第2遊戯者は自分の画面を見ながら操作手段80を操作して音楽ゲームを競う。
操作手段80が指示している位置のアイコンEC、例えば、図50(a)の左側の第1遊戯者では下部左側の領域のアイコンECの周囲を光らせて、右側の第2遊戯者では上部左側の領域のアイコンECの周囲を光らせて、各遊戯者が指示位置を確認できるように表示する。曲の歌詞はカラオケのように音楽の進行により色や形が変化する。
音楽ゲームが始まると、その音楽のリズムに合わせて沸き出し口WKからリズムダマである指示標識MKが順次発生して、6個のアイコンECのいずれかに向かって移動する。図50(a)左の第1遊戯者側では、青色(斜めハッチングにより表示)の指示標識MKが下部中央の領域のアイコンECに向かって移動し、色違いの赤色(交差ハッチングで表示)の指示標識MKが下部右側の領域のアイコンECに向かって移動している。図50(a)右の第2遊戯者側では、青色の指示標識MKが上部部中央の領域のアイコンECに向かって移動し、色違いの赤色の指示標識MKが上部右側の領域のアイコンECに向かって移動している。
遊戯者は、この画面を見ながら、手に持った操作手段80を指示標識MKがむかっている領域に持っていき、指示標識MKがアイコンECに達して吸い込まれるタイミングで操作手段80に対して指示標識MKの色に適合した操作を行う。すなわち、青色の指示標識MKがアイコンECに吸い込まれるときには、タンバリン形状の操作手段80の叩くスイッチ84を他の手で叩く。赤色の指示標識MKがアイコンECに吸い込まれるときには、タンバリン形状の操作手段80を振って振動を与え振るスイッチ86、87をオンオフする。
指示標識MKがアイコンECに達して吸い込まれるタイミングで、遊戯者が操作手段80を指示標識MKの色に適した操作、すなわち、青色の指示標識MKでは叩く操作、赤色の指示標識MKでは振る操作に成功すると、図50(a)の右側の画面のように「オッケ〜」と表示される。失敗すると、図50(a)の左側の画面のように「ブッブ〜」と表示される。これにより遊戯者は自分の操作の適否を確認することができる。
音楽のリズムに合わせて、沸き出し口WKから赤色又は青色の指示標識MKが次から次へと表れてくるので、遊戯者は指示標識MKに合わせて操作手段80を操作して、指示標識MKが向かっているアイコンECの位置を指示して、指示標識MKがアイコンECに達したタイミングで指示標識MKの色により指定された操作を行うようにする。
図50(a)の画面では、タンバリン形状の操作手段80に対する叩く操作と振る操作とを指示標識MKの色により区別したが、赤色の指示標識MKが叩く操作なのか振る操作なのか、色だけの違いでは混乱するおそれがある。色の代わりに、指示する操作を直感的にわかるような指示標識MKで表示することが考えられる。例えば、図50(b)に示すように、振る操作に対して円盤状の指示標識MKが回転又は振動しながらアイコンECに向かって行くように表示する。これにより、このゲームを初めて行う遊戯者でも間違えなく操作することができる。
図51の画面は、タンバリン形状の操作手段80を複数の指示可能位置の間をダイナミックに動かす指示を与えるものである。例えば、動かす指示を大きな矢印で表示し、この矢印上をタンバリンのマークが移動するので、このタンバリンのマークの移動にあわせて操作手段80を移動する。操作手段80の位置を常に検出し、矢印上を移動するタンバリンのマークの位置にあっているかを常にチェックして指示が正しく行われているかを判定する。
図51(a)の左側のプレイヤに対する画面では、上部右側の指示可能位置から下部左側の指示可能位置に向かって大きな矢印が表示され、その矢印上をタンバリンのマークが
移動する。プレイヤはタンバリン形状の操作手段80を振りながら右上の指示可能位置から左下に指示可能位置に動かすように操作する。
図51(a)の右側のプレイヤに対する画面では、上部右側の指示可能位置から下部中央の指示可能位置を経て上部左側の指示可能位置に向かって大きなV字状の矢印が表示され、その矢印上をタンバリンのマークが移動する。プレイヤはタンバリン形状の操作手段80を振りながら右上の指示可能位置から下中央の指示可能位置を経て左上の指示可能位置に動かすように操作する。
図51(b)の左側のプレイヤに対する画面では、下部左側の指示可能位置から始まって左回りに一回転する大きな矢印が表示され、その丸い矢印上をタンバリンのマークが移動する。プレイヤはタンバリン形状の操作手段80を振りながら左下の指示可能位置から始まって、中央下、右下、右上、中央上、左上の指示可能位置に至るように操作する。
図51(b)の右側のプレイヤに対する画面では、下部右側の指示可能位置から始まって右回りに一回転する大きな矢印が表示され、その丸い矢印上をタンバリンのマークが移動する。プレイヤはタンバリン形状の操作手段80を振りながら右下の指示可能位置から始まって、中央下、左下、左上、中央上、右上の指示可能位置に至るように操作する。
遊戯者の操作に対しては、その成功や失敗に対して、図51(a)の画面のように「オッケ〜」や「ブッブ〜」と表示する。非常に精度よく操作することができた場合には、図51(b)の画面のように「ワンダフル!」と表示してもよい。
本実施形態では、図51に示す画面のゲームのように、タンバリン形状の操作手段80の位置を常に検出しているので、これを利用して画面上の文字等をなぞるゲームにも応用することができる。例えば、画面上のアイコンを結んでできる文字、例えば、「N」「A」「O」「I」「U」などの形状を表示し、その形状に沿って操作手段を移動させ、その移動が正しくなされたかを判定する。また、例えば、「H」「B」「E」のように画面上のアイコンを結んだ文字でなくてもよく、簡単な漢字、例えば「月」「火」や記号等でもよい。これらの文字や記号を画面に表示し、操作手段80によりなぞり、その正否を判定する。
また、後述する図52のステップS39のネームエントリーにも、この技術を適用することができる。ネームエントリーの画面において、プレイヤが操作手段80を移動させて、名前の文字を順次入力し、それをゲーム装置が認識する。
ネームエントリーの場合にはプレイヤからの移動入力により文字を判定する必要があるので、画面のアイコンECによる指示可能位置の間隔を狭くして増やしてもよい。例えば、縦5個、横5個の25個の指示可能位置を表示し、操作手段80による指示が通過した指示可能位置から描こうとした文字や記号を認識する。また、指示可能位置を特に設けることなく、手書き文字認識のように、操作手段80の指示位置の軌跡から文字又は記号を認識するようにしてもよい。
(音楽ゲームの進行)
本実施形態の音楽ゲームの進行について、図52及び図53を用いて説明する。図52は本実施形態の音楽ゲームの進行を示すフローチャートであり、図53は本実施形態の音楽ゲームにおけるセレクト画面である。
まず、音楽ゲームを開始するとプレイヤの立ち位置を指示する(ステップS20)。マット4の足形4aが表示された位置に立つようにプレイヤを誘導する。
次に、プレイヤに操作手段80の持ち手を選択させる(ステップS21)。図53(a)の画面に示すように、「どっちの手に持って遊ぶ?」という表示と共に、左右の第1プレイヤ及び第2プレイヤに対して、タンバリン形状の操作手段80を右手に持ってプレイするか、左手に持ってプレイするかをそれぞれ選択させる。本実施形態ではプレイヤが操作手段80を右手に持つか左手に持つかにより、プレイヤの身体に対する操作手段80の位置がずれるので、そのずれに応じて操作手段80の検出位置を予め補正しておくためである。
次に、プレイヤの身長を選択させる(ステップS22)。図53(b)の画面に示すように、「きみの身長は?」という表示と共に、左右の第1プレイヤ及び第2プレイヤに対して、それぞれ「170cm以上」「150cmくらい」「130cm以上」という程度におおざっぱに身長を選択させる。
次に、ゲームの難易度を選択させる(ステップS23)。図53(c)の画面に示すように、「PLAYモード」という表示と共に、左右の第1プレイヤ及び第2プレイヤに対して、「HARD」「NORMAL」「EASY」からゲームの難易度を選択させる。
次に、第1ステージでプレイする曲目(1曲目)を選択する(ステップS24)。続いて、選択した曲目により第1ステージの音楽ゲームを実行する(ステップS25)。続いて、第1ステージの音楽ゲームの結果を表示する(ステップS26)。その音楽ゲームの成績により第1ステージをクリアしたか否かが判断される(ステップS27)。第1ステージをクリアしていない場合には、ゲームを続けるかどうか問い合わせが行われる(ステップS28)。ゲームを続ける場合にはステップS24に戻り、ゲームを続けずに終了する場合にはステップS39に進む。この場合、プレイヤの得点によってはネームエントリーの必要がないのでステップS40に直接進んでもよい。
第1ステージをクリアした場合には、第2ステージでプレイする曲目(2曲目)を選択する(ステップS29)。続いて、選択した曲目により第2ステージの音楽ゲームを実行する(ステップS30)。続いて、第2ステージの音楽ゲームの結果を表示する(ステップS31)。その音楽ゲームの成績により第2ステージをクリアしたか否かが判断される(ステップS32)。第2ステージをクリアしていない場合には、ゲームを続けるかどうか問い合わせが行われる(ステップS33)。ゲームを続ける場合にはステップS29に戻り、ゲームを続けずに終了する場合にはステップS39に進む。この場合、プレイヤの得点によってはネームエントリーの必要がないのでステップS40に直接進んでもよい。
第2ゲームをクリアした場合には、その成績が、更にもう1曲のおまけのプレイが可能な特別ステージに進める成績であるかどうかが判断される(ステップS34)。特別ステージに進める成績であればステップS35に進み、特別ステージに進める成績でなければステップS38に進む。
特別ステージである第3ステージに進むと、第3ステージでプレイするおまけの曲(3曲目)を選択する(ステップS35)。続いて、選択した曲目により第3ステージの音楽ゲームを実行する(ステップS36)。続いて、第3ステージの音楽ゲームの結果を表示する(ステップS37)。
次に、音楽ゲームのエンディング表示がなされる(ステップS38)。続いて、成績がよく10位以内であれば、名前の登録画面を表示してネームエントリーがなされて(ステップS40)、音楽ゲームの終了画面を表示する(ステップS40)。
なお、本実施形態の音楽ゲームではタンバリン形状の操作手段80を用い、操作手段80の上下方向の位置検出としては上部であるか下部であるかが検出できればよいので、ステップS22の身長の選択画面を省略してもよい。
また、本実施形態の音楽ゲームでは操作手段80の左右方向の位置検出としては、左部であるか中央であるか右部であるかについて検出する必要があるので、ステップS21の持ち手の選択画面はあった方が望ましい。しかしながら、音楽ゲーム中には操作手段80が指示している位置を常に表示するので、その位置表示により左右方向の指示位置についてプレイヤが自然と位置調整することが可能であり、ステップS21の持ち手の選択画面を省略してもよい。
このように本実施形態によればタンバリン形状の操作手段を音楽に合わせて操作するので、身体を動かしながら音楽を楽しむことができる。また、音楽ゲームとしてゲーム自体を楽しむだけでなく、カラオケ機に本実施形態の音楽ゲームを適用すれば、カラオケを歌いながら音楽にあわせて操作手段を操作して、歌うだけのカラオケから振り付けをも競うことができる。また、歌う人以外の人が操作手段を操作すれば、カラオケを歌う人だけでなく他の人もカラオケに参加して楽しむことができる。
[第7実施形態]
本発明の第7実施形態によるゲーム装置を図54乃至図56を用いて説明する。図46乃至図53に示す第6実施形態における構成要素と同一又は同種の構成要素には同じ符号を付して説明を省略又は簡略にする。
本実施形態のゲーム装置は、図46に示すゲーム装置と基本的な構成は同じであるが、タンバリン形状の操作手段80がケーブル80Aにより接続されていない点が異なる。本実施形態では、操作手段80とゲーム装置筐体2間の通信は、操作手段80の発光部85から光信号を送信することにより行う。操作手段80の操作信号、すなわち、叩くスイッチ82及び振るスイッチ86の検出結果を光信号に変換して発光部85から送信する。
操作手段80の発光部85からは位置検出のための信号も出力する必要があるので、図56(a)に示すように、位置検出のための発振信号と、操作信号とを交互に送信する。ゲーム装置側では、図56(b)に示すように、操作手段80からの光信号に応じて位置検出処理と操作検出処理を繰り返す。
本実施形態の操作手段80は駆動のための乾電池や充電池等のバッテリ(図示せず)を内蔵している。バッテリを充電池により構成し、載置台11Qに載置されているときに充電するようにしてもよい。
このように本実施形態によれば操作手段がケーブルによりゲーム装置筐体に繋がれていないので、プレイヤはケーブルを気にせずに自由なパフォーマンスが可能である。例えば、プレイヤがジャンプしたり、しゃがんだり、回転したりしても操作手段が邪魔になることはない。カラオケボックス等によりテーブルや椅子、マイクコード等が込み入っている場所でも容易に設置することができる。
また、操作手段の交換も容易に行うことができるので、プレイヤが自分専用の操作手段を保有して、その操作手段によりゲームを行うことができる。自分専用の操作手段であるので名前を入れたり、オリジナルデザインを施すこともできる。
さらに、ケーブル自体が存在しないので、ケーブル不良によりトラブルやケーブル交換の必要がなく、保守費用を削減することができる。
なお、操作手段の盗難を防止するために、ゲーム装置筐体又はマットに操作手段をひも等によりつなげるようにしてもよい。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態によるゲームを実現するプログラムはROMにより提供されたが、他の構成要素については上記実施形態と同様に構成し、ROM以外の他の情報記憶媒体により提供されてもよい。情報記憶媒体としては外部から供給されるメモリカード等のようなものの他に、ゲーム装置内部のメモリやHDD等の情報記憶媒体でもよい。また、書換可能な情報記憶媒体だけではなく、CD−ROMのような書換不可能な情報記憶媒体でもよい。また、他の情報媒体でもよい。ここでいう情報媒体とは、何等かの物理的手段により情報が記録されているものであって、ゲーム装置等の情報処理装置に所定の機能、例えば、ゲームプログラムの実行を行わせることができるものである。
情報媒体には、例えば、CD−R、ゲームカートリッジ、フロッピーディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、DVD−RAM、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きのRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。また、電話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等の通信媒体を含む。インターネットもここでいう通信媒体に含まれる。
また、上記実施形態はゲーム装置に本発明を適用したが、パーソナルコンピュータのような他の電子装置におけるゲーム等の制御にも適用することができる。