JP4692546B2 - 加速度センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は圧電セラミックスを用いた加速度センサに関するものである。
従来、圧電セラミックスを利用した加速度センサとして、種々のものが提案されている。特に、複数の圧電セラミックス層を積層した検出素子の長さ方向一端部の両主面を一対の保持部材で保持した加速度センサは、電荷感度と電圧感度の積の1/2として表される発生エネルギーが大きく、高S/Nすなわち高感度のセンサとすることができる。
図6は特許文献1および2に開示された加速度センサの一例を示す。この加速度センサ1は、検出素子2の長さ方向一端部の主面を一対の保持部材10,11で保持したものである。検出素子2は、4層の圧電セラミックス層2a〜2dを積層し、一体に焼成したものであり、検出素子2の一方の主面側から他方の主面側に向かって第1層2a、第2層2b、第3層2c、第4層2dとなっている。検出素子2の厚み方向中心、つまり第2層2bと第3層2cとの間には層間電極3が形成され、第1層2aと第2層2bとの間、および第3層2cと第4層2dとの間にはそれぞれ層間電極4,5が形成されている。検出素子2の両主面には主面電極6,7がそれぞれ設けられている。
圧電セラミックス層のうち、第1層2aと第4層2dは同一厚みであり、第2層2bと第3層2cは同一厚みである。第1層2aおよび第4層2dの厚みに比べて第2層2bおよび第3層2cの厚みの方が厚い。圧電セラミックス層2a〜2dは、図6に矢印Pで示すように、厚み方向に分極されている。すなわち、第2層2bと第3層2cは同一方向に分極され、第1層2aと第2層2bは逆向きに分極され、第4層2dと第3層2cは逆向きに分極されている。
層間電極4,5の一端は、保持部材10,11の保持部10a,11aによって保持された検出素子2の一端部の端面まで延ばされ、保持部材10,11の一端面および検出素子2の一端面に連続的に形成された外部電極8と電気的に接続されている。層間電極4,5の他端は検出素子2の自由端から所定寸法だけ手前の位置で終端となっている。
層間電極3の一端は、保持部材10,11の保持部10a,11aの内側縁部と対応する位置で終端となっており、他端は検出素子2の自由端まで延びている。また、主面電極6,7の一端は保持部材10,11の保持部10a,11aによって挟持された部分の中間部まで延びており、他端は検出素子2の自由端まで延びている。保持部10a,11aの内面に形成された引出電極12,13は、異方性導電接着剤14によって主面電極6,7と電気的に接続されている。このように主面電極6,7の一端が保持部材10,11の保持部10a,11aの中間位置まで延びているのは、主面電極6,7と保持部10a,11aの内面に形成された引出電極12,13との対向面積を確保し、接続面積を大きくするためである。なお、引出電極12,13および主面電極6,7は外部電極8と導通していない。引出電極12,13は、保持部10a,11aの内面から保持部材10,11の他端部内面にかけて連続的に形成されている。引出電極12,13の他端部は、保持部材10,11の他端面および端部材15の端面に形成された外部電極9と電気的に接続されている。
検出素子2の自由端側の側面には、蒸着やスパッタリングなどによって接続電極18が形成されている。この接続電極18は、層間電極3と主面電極6,7とを相互に接続するためのものであり、層間電極4,5が延びていない領域に形成されているため、層間電極4,5とは接続されない。なお、接続電極18は、上記のように検出素子2の側面に設ける場合のほか、検出素子2の自由端側の端面に設けてもよい。接続電極18の形成と同時に、保持部材10,11および端部材15の側面にも電極19が形成されるが、電極19は省略可能である。
上記のように、層間電極4,5は外部電極8に接続され、層間電極3と主面電極6,7とが接続電極18によって互いに接続されるとともに、保持部材10,11の内面に設けた引出電極12,13を介して外部電極9と接続される。そのため、図7に示すように、外部電極8,9間において、4つの圧電セラミックス層2a〜2dが電気的に並列接続される。
図6で矢印方向に加速度Gが加わると、慣性により検出素子2は加速度方向と逆方向に撓み、検出素子2の上半分には圧縮応力、下半分には引張応力が発生する。そのため、層間電極3と主面電極6,7には正の電荷が発生し、層間電極4,5には負の電荷が発生する。その結果、層間電極4,5と導通する一方の外部電極8から負の電荷が、層間電極3および主面電極6,7と導通する他方の外部電極9から正の電荷が取り出される。
上記のような構造の加速度センサにおいて、外部から温度変化が加わると、その熱は保持部材10,11を介して検出素子2に伝達され、焦電効果により、図8に正負の記号で示すような電荷が各圧電セラミックス層2a〜2dに発生する。各圧電セラミックス層2a〜2dに加わる温度変化が均一な場合には、焦電効果により発生した電荷は、第1層2aと第4層2dとの間、および第2層2bと第3層2cとの間でキャンセルされるため、外部には出力として現れない。しかし、部分的に温度が高くなった場合、各圧電セラミックス層2a〜2dの温度変化が異なり、焦電効果により発生した電荷が第1層2aと第4層2dとの間、および第2層2bと第3層2cとの間でキャンセルされず、加速度センサ1が不要な出力(熱ゆらぎノイズ)を発生してしまうという問題があった。例えば、一方の保持部材10が他方の保持部材11より高温になると、その熱は保持部材10の保持部10aから検出素子2の一端部上面へと伝達される。そのため、検出素子2の上面と下面とで温度差が発生し、焦電効果による不要な出力が発生してしまう。
ここで、焦電効果による不要な出力が発生する原因をさらに詳しく説明する。上記検出素子2の圧電セラミックス層2a〜2dは、矢印P方向に分極されており、その分極範囲は、図8に梨子地状模様で示すように、対向する電極で挟まれた圧電セラミックス層の範囲となっている。その理由は、層間電極3,4,5と主面電極6,7とを分極用電極としても利用しているからである。このうち、焦電電荷の発生原因となるのは、保持部材10,11によって保持された領域内の第1層2aおよび第4層2dの分極領域(図8にSで示す)である。分極されていない領域には焦電電荷が発生しないし、同一電位の電極間では焦電電荷が発生しないからである。つまり、主面電極6,7の一部が保持部材10,11の保持部10a,11aと対向する領域まで延びているため、この主面電極6,7の引出部と層間電極4,5との間の領域Sで発生した焦電電荷が不要な出力として取り出されるのである。
特開2003−337140号公報 特開2005−164505号公報
そこで、本発明の目的は、保持部材によって保持された領域内で焦電効果による不要な出力が発生するのを抑制できる加速度センサ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の加速度センサは、複数の圧電セラミックス層を積層した検出素子と、この検出素子の長さ方向一端部の両主面を保持する保持部材とを備え、上記検出素子は各圧電セラミックス層の層間電極および当該層間電極と電気的に接続されていない主面電極を持ち、上記層間電極は上記保持部材によって保持された上記検出素子の長さ方向一端部端面に引き出され、上記主面電極は、上記保持部材の内面に形成された引出電極を介して上記保持部材の長さ方向他端側へ引き出され、上記検出素子の一端部を保持している上記保持部材の保持部の内面には、上記引出電極の一端部が上記検出素子の一端部端面の手前で終端となるように形成され、加速度の印加によって上記検出素子に発生する電圧または電荷を上記主面電極と層間電極との間から取り出すようにした加速度センサにおいて、上記主面電極は、上記保持部材の保持部によって保持されない領域に形成され、上記層間電極との間で上記圧電セラミックス層を分極するために使用される第1部分と、上記保持部材の保持部によって保持された領域であってかつ検出素子の一端部端面の手前で終端となるように形成され、上記圧電セラミックス層の分極後に第1部分と導通するように形成される第2部分とからなり、上記主面電極の第2部分は、上記保持部材の保持部の内面に形成された上記引出電極の一端部と対向して電気的に接続されており、上記保持部材によって保持された検出素子の領域内であって、上記主面電極の第2部分と上記層間電極との間に挟まれた圧電セラミックス層の領域が分極されていないことを特徴とする。
また、本発明の加速度センサの製造方法は、複数の圧電セラミックス層を積層した検出素子と、この検出素子の長さ方向一端部の両主面を保持する保持部材とを備え、上記検出素子は各圧電セラミックス層の層間電極および当該層間電極と電気的に接続されていない主面電極を持ち、上記層間電極は上記保持部材によって保持された上記検出素子の長さ方向一端部端面に引き出され、上記主面電極は、上記保持部材の内面に形成された引出電極を介して上記保持部材の長さ方向他端側へ引き出され、上記検出素子の一端部を保持している上記保持部材の保持部の内面には、上記引出電極の一端部が上記検出素子の一端部端面の手前で終端となるように形成され、加速度の印加によって上記検出素子に発生する電圧または電荷を上記主面電極と層間電極との間から取り出すようにした加速度センサの製造方法において、上記検出素子の製造に当たって、上記保持部材の保持部によって保持されない上記検出素子の領域の主面に、主面電極の第1部分を形成する工程と、上記主面の第1部分と上記層間電極との間に挟まれた圧電セラミックス層の領域を分極する工程と、上記分極の後、上記保持部材の保持部によって保持されるべき上記検出素子の領域の主面に、検出素子の一端部端面の手前で終端となるように、第1部分と導通する主面電極の第2部分を形成する工程とを有し、上記第2部分を形成した後、上記検出素子を間にしてその長さ方向一端部の両面に上記保持部材を固定し、上記第2部分と上記保持部材の保持部の内面に形成された引出電極とを電気的に導通させる工程、を有する。
本発明に係る加速度センサの場合、例えば一方の保持部材が他方の保持部材より高温になると、その熱は保持部材の保持部から検出素子の一端部上面へと伝達され、検出素子の上面と下面とで温度差が発生し、焦電効果による不要な出力が発生する恐れがある。しかし、検出素子の保持部材によって保持された領域内であって、主面電極とこの主面電極に電気的に接続されていない層間電極との間に挟まれた圧電セラミックス層の領域が分極されていないため、焦電電荷が発生しない。そのため、保持部材によって保持されている部分からの不要な出力をなくすことができる。
なお、検出素子の一端部に加わる熱が、検出素子の加速度検出部(保持部材によって保持されていない領域)まで伝達され、熱ゆらぎノイズの原因になる可能性があるが、検出素子の加速度検出部については外部に露出しているため、各セラミックス層の温度変化がほぼ均一となり、焦電電荷はキャンセルされる。
好ましい実施の形態によれば、検出素子は、一方の主面側から他方の主面側に向かって第1層〜第4層の圧電セラミックス層を有し、検出素子の厚み方向の中心の層間電極と両主面電極とが電気的に接続され、かつ少なくとも一方の主面電極が上記保持部材によって保持された端部であって端面の手前まで引き出され、少なくとも一方の主面電極は、この電極と対面する保持部材の内側面に形成された引出電極と異方性導電性接着剤を介して電気的に接続され、検出素子の第1層と第2層との層間電極と、第3層と第4層との層間電極とが電気的に接続され、かつ保持部材によって保持された端部の端面まで引き出されている構造としてもよい。この場合には、検出素子を4層の圧電セラミック積層構造とし、加速度の印加によって各層で発生した電荷を並列接続で取り出すようにしてある。加速度の印加によって発生した電圧または電荷をそれぞれ保持部材の異なる部位へ確実に引き出すことができるため、表面実装型部品として構成しやすい。また、異方性導電性接着剤を用いて検出素子の主面電極を保持部材の引出電極に導通させるので、主面電極あるいは引出電極と保持部材の端面までの距離が短くても、一方の外部電極との絶縁を確保することができる。そのため、加速度センサを小型化できる。
好ましい実施の形態によれば、検出素子の圧電セラミックス層のうち、第1層と第4層は同一厚みであり、第2層と第3層は同一厚みであり、第1層の厚みに比べて第2層の厚みの方を大きくしてもよい。厚み方向内側の2層の厚みを外側の2層に比べて厚くし、両層で発生する電位をできるだけ等しくすれば、発生エネルギーを増大させることができる。
好ましい実施の形態によれば、検出素子は、一方の主面側から他方の主面側に向かって第1層と第2層の圧電セラミックス層を有し、検出素子の両主面電極が保持部材によって保持された端部であって端面の手前まで引き出され、両主面電極と対面する保持部材の内側面に形成された引出電極と異方性導電性接着剤を介して電気的に接続され、検出素子の層間電極は保持部材によって保持された端部の端面まで引き出されている構造としてもよい。この検出素子は2層構造としたものであり、構造が簡単になる。2層の圧電セラミックス層は互いに並列接続される。
好ましい実施の形態によれば、保持部材によって保持された領域の主面電極は、圧電セラミックス層の分極時には形成されておらず、保持部材によって保持されない領域の主面電極を用いて分極した後、保持部材によって保持されない領域の主面電極と導通するように形成してもよい。この場合には、保持部材によって保持された検出素子の端部が分極されない状態に簡単にすることができるとともに、主面電極から保持部材の内側面の引出電極への電気的接続も簡単にできる。
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、検出素子の保持部材によって保持された領域内であって、主面電極とこの主面電極に電気的に接続されていない層間電極との間に挟まれた圧電セラミックス層の領域を未分極としたので、温度変化による焦電電荷の発生を防止することができ、保持部材によって保持されている部分からの不要な出力をなくすことができる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、実施例を参照して説明する。
図1,図2は本発明にかかる加速度センサの第1実施例を示す。この加速度センサ1Aの基本構造は、図6に示した従来の加速度センサ1と同様であるため、図6と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
本発明の加速度センサ1Aの特徴は、検出素子2の保持部材10,11によって保持された領域内であって、圧電セラミックス層2a〜2dを間にして対向する電極のうち互いに電気的に接続されていない電極間に挟まれた圧電セラミックス層の領域(図1,図2の領域S)が分極されていない点である。つまり、図1に梨子地状模様で示すように、検出素子2の保持部材10,11によって保持された領域外であって、異なる電位の電極3〜7間に挟まれた圧電セラミックス層の領域のみ分極されている。したがって、第1層2aの保持部材10,11によって保持された領域は分極されておらず、第4層2dの保持部材10,11によって保持された領域は分極されていない。
保持部材10,11で挟まれた領域の第2層2bおよび第3層2cは、層間電極4,5が外部電極8によって相互に接続されているため、分極があってもよい。また、第1層2aおよび第4層2dの保持部材10,11によって保持された全領域が未分極である必要はない。例えば、第1層2aおよび第4層2dの保持部材10,11によって保持された領域のうち、層間電極4,5と接続された電極16,17(図2参照)が第1層2aおよび第4層2dの外表面に存在する場合には、その電極16,17と層間電極4,5とで挟まれた部分に分極があってもよい。
第1層2aおよび第4層2dの保持部材10,11によって保持された領域を未分極とするために、図2に示すように、主面電極6,7は、それぞれ検出部電極6a,7aと引出電極6b,7bとの2つの電極で構成されている。検出部電極6aは層間電極4との間で第1層2aを分極するために使用され、第1層2aを分極した後に引出電極6bが検出部電極6aと一部で重なるように形成される。同様に、検出部電極7aは層間電極5との間で第4層2dを分極するために使用され、第4層2dを分極した後に引出電極7bが検出部電極7aと一部で重なるように形成される。
第1層2aおよび第4層2dの保持部材10,11によって保持された領域を未分極領域とする方法として、図2に示す方法に限らず、検出部電極6a,7aと引出電極とを予め分離して形成しておき、検出部電極6a,7aを用いて分極した後、引出電極と検出部電極6a,7aとを後で設けた接続電極で接続するようにしてもよい。
加速度センサ1Aに温度変化が加わった場合、温度変化は保持部材10,11を介して検出素子2に伝わるが、保持部材10,11に挟まれた領域の圧電セラミックス層2a,2dには分極がないため、焦電効果による電荷が発生しない。また、保持部材10,11によって保持されていない検出素子2の加速度検出部は、加速度センサ1Aに加わる温度変化が均一の場合に限らず、不均一の場合でも、各セラミックス層の温度変化がほぼ均一になるので、焦電により発生する電荷は、第1層2a,第4層2d間、および第2層2b,第3層2c間でキャンセルされる。従って、保持部材10,11で挟まれた箇所からの不要な出力をなくすことができ、熱ゆらぎノイズを大幅に低減することができる。
熱ゆらぎノイズを小さくする方法として、検出素子2の分極域を保持部材10,11で挟まれた領域からなくすだけでなく、検出素子2の分極域を検出素子2の自由端側へ離していく方法がある。しかし、この場合には感度が大きく低下してしまう。本実施例のように、保持部材10,11で保持された領域のみ分極をなくした構造では、図6に示す従来構造と同一の感度が得られる。つまり、本実施例では従来構造に比べて感度を低下させずに、熱ゆらぎノイズを大幅に低減できる。
図3は、図1に示す加速度センサ1Aの温度分布を示す。図3は、加速度センサ1Aを25℃に保持した上、図上方から50℃、1秒加熱した際の加速度センサ1Aの温度分布をFEM解析したものである。ここで、加速度センサ1Aの寸法を2.0×3.8mm(検出素子の厚み:0.27mm)とし、保持部分の長さD=0.8mmとし、主面電極6,7の保持部材10,11によって保持された領域の長さS=0.4mmとした。図3において、Hは高温領域(50℃)、Cは低温領域(25℃)、Mは中間温度領域(37℃)を示す。
図4は、図3と同一条件で加熱した際の各圧電セラミックス層2a〜2dの厚み方向中央部分の温度分布を示す。X=0〜0.8mmの範囲が保持部材10,11で保持された領域Dである。図4から明らかなように、検出素子2の保持部材10,11によって保持されていない部分(X>0.8mm)では、厚み方向の温度差は殆どないことがわかる。そのため、検出素子2の保持部材10,11によって保持されていない部分からは熱ゆらぎノイズは殆ど発生しない。焦電効果に影響するのは保持部材10,11で保持された検出素子2の第1層2aと第4層2dとの温度差であり、ここでは第1層2aの温度は約42℃、第4層2dの温度は約35℃であった。
次表は、図3,図4の温度分布から本発明(図1)と従来例(図6)との熱ゆらぎノイズを比較したものである。表1から明らかなように、保持部材で保持された領域のうち第1層2aと第4層2dの分極をなくすことによって、本発明の熱ゆらぎノイズは従来比で半減以下に改善されたことがわかる。
Figure 0004692546
図5は本発明に係る加速度センサの第2実施例を示す。なお、第1実施例と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この実施例の加速度センサ1Bは、一端部が保持部材10,11によって片持ち支持された検出素子20を備えており、検出素子20は2層の圧電セラミック層20a,20bを積層し、一体に焼成したものである。検出素子20の厚み方向中心には層間電極21が設けられ、表裏面には主面電極22,23が設けられている。2つの圧電セラミックス層20a,20bは、矢印Pで示すように厚み方向に同一方向に分極されている。
層間電極21は外部電極8が設けられた検出素子20の一端から検出素子20の中間部まで延びている。つまり、検出素子20の自由端側には電極ギャップが設けられている。主面電極22,23は、保持部材10,11によって保持された検出素子20の一端部から自由端まで延び、主面電極22,23は保持部材10,11の引出電極12,13と異方性導電接着剤14によって電気的に接続されている。検出素子20の自由端側の側面には接続電極18が形成され、この接続電極18によって主面電極22,23は相互に接続されている。但し、層間電極21とは導通していない。この場合も、各圧電セラミックス層20a,20bが電気的に並列に接続される。
加速度センサ1Bの場合も、圧電セラミックス層20a,20bの分極域は図5に梨子地状模様で示すように、検出素子20の保持部材10,11によって保持された領域外であって、電極21,22間、および電極21,23間に挟まれた領域のみとなっている。つまり、検出素子20の保持部材10,11によって保持された領域D内であって、圧電セラミックス層20a,20bを間にして対向する電極のうち互いに電気的に接続されていない電極21,22間、電極21,23間に挟まれた圧電セラミックス層の領域(図5の領域S)が分極されていない。そのため、焦電効果による電荷が発生せず、熱ゆらぎノイズを大幅に低減できる。
本発明は上記実施例に限定されるものではない。検出素子を構成する圧電セラミックス層は、4層構造または2層構造に限るものではなく、6層、8層など多層構造であってもよい。さらに、検出素子を構成する圧電セラミックス層は、一体に焼成したものでもよいし、それぞれを焼成後に貼り合わせたものでもよい。
本発明にかかる加速度センサの第1実施例の正面図である。 図1に示した加速度センサの一部拡大図である。 図1に示した加速度センサに温度変化を与えた時の温度分布図である。 図3と同一条件で温度変化を与えた時の各圧電セラミックス層の中心部の温度分布である。 本発明にかかる加速度センサの第2実施例の正面図である。 従来の加速度センサの一例の正面図である。 図6に示した加速度センサの回路図である。 図6に示した加速度センサの焦電効果による発生電荷を示す図である。
符号の説明
1A,1B 加速度センサ
2,20 検出素子
2a〜2d 圧電セラミックス層
3,4,5 層間電極
6,7 主面電極
8,9 外部電極
10,11 保持部材
12,13 引出電極
14 異方性導電性接着剤
18 接続電極

Claims (2)

  1. 複数の圧電セラミックス層を積層した検出素子と、この検出素子の長さ方向一端部の両主面を保持する保持部材とを備え、
    上記検出素子は各圧電セラミックス層の層間電極および当該層間電極と電気的に接続されていない主面電極を持ち、
    上記層間電極は上記保持部材によって保持された上記検出素子の長さ方向一端部端面に引き出され、
    上記主面電極は、上記保持部材の内面に形成された引出電極を介して上記保持部材の長さ方向他端側へ引き出され、
    上記検出素子の一端部を保持している上記保持部材の保持部の内面には、上記引出電極の一端部が上記検出素子の一端部端面の手前で終端となるように形成され、
    加速度の印加によって上記検出素子に発生する電圧または電荷を上記主面電極と層間電極との間から取り出すようにした加速度センサにおいて、
    上記主面電極は、上記保持部材の保持部によって保持されない領域に形成され、上記層間電極との間で上記圧電セラミックス層を分極するために使用される第1部分と、上記保持部材の保持部によって保持された領域であってかつ検出素子の一端部端面の手前で終端となるように形成され、上記圧電セラミックス層の分極後に第1部分と導通するように形成される第2部分とからなり、
    上記主面電極の第2部分は、上記保持部材の保持部の内面に形成された上記引出電極の一端部と対向して電気的に接続されており、
    上記保持部材によって保持された検出素子の領域内であって、上記主面電極の第2部分と上記層間電極との間に挟まれた圧電セラミックス層の領域が分極されていないことを特徴とする加速度センサ。
  2. 複数の圧電セラミックス層を積層した検出素子と、この検出素子の長さ方向一端部の両主面を保持する保持部材とを備え、
    上記検出素子は各圧電セラミックス層の層間電極および当該層間電極と電気的に接続されていない主面電極を持ち、
    上記層間電極は上記保持部材によって保持された上記検出素子の長さ方向一端部端面に引き出され、
    上記主面電極は、上記保持部材の内面に形成された引出電極を介して上記保持部材の長さ方向他端側へ引き出され、
    上記検出素子の一端部を保持している上記保持部材の保持部の内面には、上記引出電極の一端部が上記検出素子の一端部端面の手前で終端となるように形成され、
    加速度の印加によって上記検出素子に発生する電圧または電荷を上記主面電極と層間電極との間から取り出すようにした加速度センサの製造方法において、
    上記検出素子の製造に当たって、
    上記保持部材の保持部によって保持されない上記検出素子の領域の主面に、主面電極の第1部分を形成する工程と、
    上記主面の第1部分と上記層間電極との間に挟まれた圧電セラミックス層の領域を分極する工程と、
    上記分極の後、上記保持部材の保持部によって保持されるべき上記検出素子の領域の主面に、検出素子の一端部端面の手前で終端となるように、第1部分と導通する主面電極の第2部分を形成する工程とを有し、
    上記第2部分を形成した後、上記検出素子を間にしてその長さ方向一端部の両面に上記保持部材を固定し、上記第2部分と上記保持部材の保持部の内面に形成された引出電極とを電気的に導通させる工程、を有する加速度センサの製造方法。
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