JP4691116B2 - 印刷機の印刷前の色調確認方法及び装置並びに製版方法 - Google Patents
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例えば、特許文献1及び特許文献2に提案された技術では、各色の印刷ユニットで印刷された絵柄の分光反射率を分光計にて測定し、インキキーのキーゾーン毎の分光反射率(キーゾーン全体の平均分光反射率)を演算し、さらに各キーゾーンの分光反射率を色座標値(L*a*b*)に変換する。そして、各色のインキ供給量を調整して試印刷を行い、所望の色調を有する印刷シート(以下、OKシートという)が得られたら、OKシートの各キーゾーンの色座標値を目標色座標値に設定する。次に、本印刷を開始してキーゾーン毎にOKシートと印刷シート(以下、本印刷で得られた印刷シートを本刷りシートという)との色座標値の差(色差)を算出し、色差がゼロになるように各印刷ユニットの各インキキーの開度をオンライン制御によって調整する。
まず、印刷絵柄をインキ供給装置のインキ供給単位幅で分割したときのインキ供給単位幅毎の目標混色網濃度(目標濃度)を設定する。なお、インキ供給装置のインキ供給単位幅とは、インキ供給装置がインキキー装置である場合には各インキキーのキー幅(キーゾーン)のことであり、インキ供給装置がデジタルポンプ装置である場合には各デジタルポンプのポンプ幅のことである。なお、目標混色網濃度の設定方法については、後述する。
また、外部(例えば、印刷依頼元等)から印刷対象絵柄のkcmy網点面積率データ[例えば、製版用の画像データ(製版データ)等]を取得できる場合の目標混色網濃度の設定手法として、以下の点が提案されている。
したがって、色調が適切であるか否かは、実際に印刷したものの色合いを見なければ確認することはできない。このため、印刷を開始して印刷結果の色合いを確認して良紙判定をすることになるが、良紙判定までの間にどうしても損紙が発生してしまい、コスト上の課題となっている。また、印刷内容が微妙な色調を要求するものの場合、求められる色調をなかなか得られないことがあり、良紙判定までに時間がかかるため、損紙が増大してしまうことになる。さらに、色調に特に厳しい印刷物の場合など、良紙判定した印刷物に対して、客先からクレームが発生することもあり、この場合、印刷は失敗したことになり、印刷したものが全て損紙となってしまい、色調が適切になるように何らかの変更を行なった上で所要量の印刷を再び実施しなくてはならない。
また、請求項1記載の印刷機の印刷前の色調確認方法を用いた前記色合いの確認の後に行なう絵柄色調制御方法として、印刷絵柄の目標濃度を取得する目標濃度取得ステップと、IRGB濃度計を用いて、印刷で得られた本刷りシートの実濃度を計測する実濃度計測ステップと、予め設定した網点面積率と濃度との対応関係に基づき、前記目標濃度に対応する各インキ色の目標網点面積率を演算する目標網点面積率演算ステップと、前記の網点面積率と濃度との対応関係に基づき、前記実濃度に対応する各インキ色の実網点面積率を演算する実網点面積率演算ステップと、予め設定した網点面積率と単色濃度との対応関係に基づき、前記目標網点面積率に対応する目標単色濃度を演算する目標単色濃度演算ステップと、前記の網点面積率と単色濃度との対応関係に基づき、前記実網点面積率に対応する実単色濃度を演算する実単色濃度演算ステップと、予め設定した網点面積率と単色濃度とベタ濃度との対応関係に基づき、前記目標網点面積率のもとでの前記目標単色濃度と前記実単色濃度との偏差に対応するベタ濃度偏差を演算するベタ濃度偏差演算ステップと、前記ベタ濃度偏差に基づきインキ供給量を調整するインキ供給量調整ステップとをそなえたものも考えられる。
ここでは、印刷機の絵柄色調の印刷前確認方法及び装置並びに製版方法について説明し、その後、これらの印刷前確認方法,装置,製版方法を用いた印刷機の絵柄色調制御方法及び装置について説明する。
(A)印刷機の絵柄色調の印刷前確認並びに製版にかかる実施形態
図3は印刷前の印刷関連データの流れを示す図である。図3に示すように、ここでは、新聞社が広告面等を印刷する場合を想定しており、新聞社では、広告面の印刷の注文を例えば広告代理店等のクライアントから受注する。このとき、クライアント側では、制作した広告面の製版データを自社のモニタやプリンタで確認し、問題無ければその製版データを使用して自社や外注先の印刷機(プリンタや平台校正機等)により印刷用紙に見本の印刷絵柄を刷って校正紙(ゲラ)を作成する。この製版データは、印刷する絵柄の各部の各色の網点面積率を決めたデータ(網点面積率データ)を含むものであり、クライアント側から新聞社に、この製版データと見本のゲラとが送られる。
つまり、図4(a)に示すように、新聞社の本社側では、製版データk,c,m,yに対して本社側の基準輪転機のデバイスプロファイル及び模擬印刷ツール(モニタ又はプリンタ)のデバイスプロファイルに作用させ、製版データk,c,m,yに対応して基準輪転機で印刷した場合の印刷絵柄の発色状態に相当する模擬印刷ツールであるモニタ(又はプリンタ)に出力される発色濃度(混色網濃度)R,G,Bを求める。
/L*a*b*)を利用するか或いは、上述のようにチャートの色をモニタやプリンタに出
力し、実測して作成する。
なお、網点面積率については、単にkcmyとも記載し、混色網濃度(濃度)については、単にRGB又はRGBIとも記載し、色座標値については、単にLabとも記載する。
そして、模擬印刷ツールの出力(プリンタで印刷された絵柄或いはモニタに表示された絵柄)を見本のゲラと対応させて、出力の色合いを対象印刷物の色見本の色合いと比較して出力の色合いが許容の範囲内か否かを判定する。
図1は、このような印刷前確認並びに製版及び濃度目標値の変更について説明するフローチャートである。なお、基準輪転機のデバイスプロファイル,センサデバイスプロファイル及び模擬印刷ツール(プリンタ又はモニタ)のデバイスプロファイルは、予め取得しているものとする。
算して取得する(第1変換ステップ,ステップB20)。さらに、取得した色座標値(L*a*b*)を模擬印刷ツール(プリンタ又はモニタ)のデバイスプロファイル(ICCプ
ロファイル)に作用させ、両者(基準輪転機デバイスプロファイル、模擬印刷ツールのデバイスプロファイル)のL*a*b*が一致するモニタ又はプリンタに与える色変換された
データR,G,B又はk,c,m,yを計算して取得する(第2変換ステップ,ステップB30)。そして、模擬印刷ツール(モニタ又はプリンタ)に色変換されたデータk,c,m,y又はR,G,Bの製版データに応じた絵柄を出力させる(出力ステップ,ステップB40)。
ここでは、判定結果を、色合いがOK(判定1)と、色合いがOKでないが色合いの違いは僅かである(判定2)と、色合いがOKでなく色合いの違いが大きい(判定3)との3つに分類して対応している。
また、色合いがOKでないが色合いの違いは僅かである(判定2)場合には、製版データ各画素の基準輪転機目標混色網濃度(目標濃度)Io,Ro,Go,Boの変更を行ない(ステップB80)、目標混色網濃度Io,Ro,Go,Boをセンサデバイスプロファイルに作用させて、色座標値(L*a*b*)を取得する(ステップB90)。この場合
は、ステップB30に戻って、目標混色網濃度変更に対応して変更された色座標値(L*
a*b*)を模擬印刷ツール(プリンタ又はモニタ)のデバイスプロファイルに作用させ、模擬印刷ツールに出力するデータR,G,B又はk,c,m,yを取得する。以後は、上記と同様の処理を行なう。目標混色網濃度変更については後述する。
また、色合いがやや違う(判定2)場合には、目標網点面積率を変更して補正し、これに基づいて印刷前の確認処理を再び実施するので、目標混色網濃度の変更,補正が適切であるか否かを事前に確認しながら、目標混色網濃度を適切に修正することができる。
が閾値△ESを超えなければ色合いがOK、閾値△ESを超えたら色合いがOKでないと判定することができる。特に、上述のように、第1の許容の範囲と第2の許容の範囲との2段階に判定する場合には、色合いの違いが大きいか否かの閾値(第1の許容の範囲の閾値)△ES1と、色合いがOKであるか否かの閾値(第2の許容の範囲の閾値)△ES2(ただし、△ES1>△ES2)を設定し、これらに基づき判定すればよい。
上記の印刷前確認技術並びに製版技術を適用する印刷機(ここでは、基準輪転機)では、後述する絵柄色調制御を行ないながら印刷を行なうが、この絵柄色調制御では、発色濃度の目標値(目標混色網濃度)Io,Ro,Go,Boを設定し、実際の印刷結果の発色濃度(実混色網濃度)I,R,G,Bがこの目標混色網濃度Io,Ro,Go,Boに近づくように、インキ供給量を制御する。具体的には、設定した目標混色網濃度Io,Ro,Go,Bo及び検出した実混色網濃度(実濃度)I,R,G,Bをそれぞれのデバイスプロファイルを用いて単色網点面積率(単に、網点面積率という)の目標値(目標網点面積率)に変換し、さらに、既知の対応関係に基づいて、目標網点面積率を目標単色網濃度(目標単色濃度)に変換して、単色レベルで、実濃度と目標濃度との偏差を取って、この偏差が0になるように、インキ供給量を制御する。
このように、各インキ色の目標網点面積率ko´,co´,mo´,yo´を変更した場合には、上記の図1のステップB90において、目標網点面積率ko´,co´,mo´,yo´を印刷機のデバイスプロファイルに作用させて、製版データ各画素の色座標値(L*a*b*)を取得することになる。この場合も、以後は、ステップB30に戻って、
上記と同様の処理を行なう。
(C)印刷機の絵柄色調制御方法及び装置にかかる第1実施形態
図5は本発明の印刷機の絵柄色調制御方法及び装置にかかる第1実施形態にかかる新聞用オフセット輪転機の概略構成を示す図である。本実施形態の新聞用オフセット輪転機は多色刷りの両面印刷機であり、印刷シート8の搬送経路に沿って、インキ色〔墨(k)、藍(c)、紅(m)、黄(y)〕毎に印刷ユニット2a,2b,2c,2dが設置されている。本実施形態では、印刷ユニット2a,2b,2c,2dは、インキキー7とインキ元ローラ6からなるインキキー式のインキ供給装置を備えている。この形式のインキ供給装置では、インキキー7のインキ元ローラ6に対する隙間量(以下、この隙間量をインキキー開度という)によりインキ供給量を調整することができる。また、インキキー7は印刷幅方向に複数並置されており、インキキー7の幅単位(以下、インキキー7によるインキ供給単位幅をキーゾーンという)でインキ供給量を調整することができる。インキキー7により供給量を調整されたインキは、インキローラ群5内で適度に練られ、薄膜を形成した後に版胴4の版面に供給され、版面に付着したインキがブランケット胴3を介して絵柄として印刷シート8に転写される。なお、図5中では省略しているが、本実施形態の新聞用オフセット輪転機は両面刷りなので、各印刷ユニット2a,2b,2c,2dには、印刷シート8の搬送経路を挟むようにして一対のブランケット胴3,3が備えられ、各ブランケット胴3に対して版胴4やインキ供給装置が設けられている。
なお、色調制御に先立って、I(赤外光),R(赤),G(緑),B(青)の各色における各波長λのベタ濃度値Di(λ)を、予め基準濃度でJapanColor(ISO12642)等のカラースケールを印刷して得られたデータから取得しておく。つまり、予め、使用する印刷機を用いて基準濃度でJapanColor(ISO12642)等のカラースケールを印刷して、このカラースケールの印刷結果をIRGB濃度計により濃度検出する。これによって、各波長λの各色(各単色,及び2色,3色又は4色の混色)のベタ濃度値Di(λ)を取得することができる。これらのベタ濃度値Di(λ)の値は、一度求めれば、経時劣化等により印刷機の特性が変化しない限り利用することができる。
色調制御では、図7に示すステップS02,S04の処理を実施した後、この処理結果に基づいて印刷を開始して、ステップS10〜S110のうちステップS40A,S50Aを除く各ステップの処理について予め設定された周期で繰り返し実施するようになっている。ステップS06,S08の処理は、基本的には、印刷開始後に、オペレータ等が印刷した印刷物を確認しながら必要に応じて必要なインキ色に対して適宜割り込みで実施するようになっているが、例えば、毎回墨が強くなるという現象が把握されていれば、印刷前に変更しておくということも行われる。また、ステップS40Aの処理については、印刷開始時の最初の制御周期に実施するのみでよく、その後は最初の制御周期で得られた値を流用する。ステップS50Aの処理については、印刷開始時の最初の制御周期及びステップS06,S08の処理が実施された際に実施するのみでよく、その後は得られた値を流用する。
注目画素領域の自動設定について説明すると、演算装置10のDSP11では、製版データに基づいて得られるkcmy網点面積率データから、各インキ色について自己相関が高い領域を選定し、この選定領域を、各インキ色に対応する注目画素領域としてそれぞれのインキ色毎に自動設定するようになっている。
つまり、各インキ色について自己相関が高い領域とは、具体的には、自己相関感度Hが予め設定された所定値以上の領域であり、センサ(IRGB濃度計)1の画素単位の領域とする。センサの画素単位とは、センサ(IRGB濃度計)1の解像度の最小単位である。具体的には、製版データの画素を多数集めたものがセンサ画素単位の1画素(1ブロック)に相当することになる。例えば、CIP4の低解像度データが50.8dpiで、センサ1ブロックの解像度が25.4dpiなら製版データの縦2画素分,横2画素分の領域(製版データの画素単位でで、2×2=4画素分)がセンサ画素単位の1画素単位となる。
相関感度Hcの値を、予め設定された基準自己相関感度値(所定値)H0と比較して、自
己相関感度Hcが基準自己相関感度値H0以上ならシアンについて自己相関が高い領域となる。他の色のインキについても同様に、自己相関感度Hの値を演算し、それぞれ予め設定された基準自己相関感度値(所定値)H0と比較する。この場合の指数値nの値は例え
ば1.3くらいを選ぶ。
ている。このため、基準自己相関感度値H0を高めに設定して、自己相関がかなり高い領
域に絞って注目画素領域を設定することで、注目画素領域は減少するが該当するインキの単色で且つトーンが強い点から濃度検出感度を上げて色調制御の精度の上げるようにしたり、基準自己相関感度値H0を低めに設定して、自己相関があまり高くない領域も含んで
注目画素領域を設定することで、濃度検出感度は低下するが注目画素領域を広げることで色調制御の精度の上げるようにしたり、することができる。もちろん、基準自己相関感度値H0の推奨値(例えば絵柄全体の自己相関平均値)が予め入力されており、慣れないオ
ペレータは、この推奨値を用いるようにすることができる。また、原則的には、基準自己相関感度値H0は各インキ色に対し共通の値とするが、インキ色によって、基準自己相関
感度値H0を変えることも考えられる。
なお、前述のように目標混色濃度が変更された場合には、変更比率raが設定され(ステップS06,変更比率設定ステップ)。ステップS40の目標網点面積率演算ステップにより演算された各インキ色の目標網点面積率ko´,co´,mo´,yo´に、ステップS06によって設定された変更比率raを乗算して、目標網点面積率ko,co,mo,yoが変更されることになる(ステップS08,目標網点面積率変更ステップ)。
このようにして、変更比率raが設定されると、その後は、ステップS08で変更された目標網点面積率ko,co,mo,yoが、ステップS50Aにおける各インキ色の目標単色網濃度Dako,Daco,Damo,Dayoの演算、及び、その後のステップS60におけるベタ濃度偏差ΔDsk,ΔDsc,ΔDsm,ΔDsyの演算、さらに、ステップS70におけるキー開度偏差量ΔKk,ΔKc,ΔKm,ΔKyの演算及びステップS80におけるオンライン制御用キー開度Kk1,Kc1,Km1,Ky1の演算に反映され、変更された目標濃度に色調が制御される。
タ(R,G,B,I)を用いて、“Hdc=Rn/(R+G+B+I)”で定義すること
ができ(n:自己相関べき乗で例えば1.3とする)、この濃度感度Hdcの値が最も高い画素がシアンの注目点となる。同様に他のインキ色についても濃度感度が最も高い画素を演算し、その画素を注目点として設定する。
特に、目標混色網濃度を直接変更するように構成した場合、あるインキ色に最も感度の高い波長の目標混色網濃度を変更すると他のインキ色の濃度にも影響が出てしまうが、各インキの単色の目標網点面積率を変更することによって、目標濃度(目標混色網濃度)を変更するように構成しているので、あるインキ色の目標濃度を変更しても他のインキ色の濃度には影響を少なくすることができ、濃度変更に混乱を招くことなく適切に行なうことができる。
目標混色網濃度変更は、ドットゲイン補正係数を変えることによっても行なうことができる。
つまり、次式(D)により、ドットゲイン補正係数kc,km,ky,kkにより補正して、版データの単色網点面積率が50%時の各色ドットゲイン量(補正後値)DGc〜DGkを算出する。
DGc=kc×DGc´
DGm=km×DGm´
DGy=ky×DGy´
DGk=kk×DGk´ (D)
但し、kc,km,ky,kkはドットゲイン補正係数で、通常は1とする。
DG=(1−10-D50)/(1−10-D100)−0.5
そして、製版網点面積率データc´〜k´を、次式(E)によりドットゲイン補正して、補正した網点面積率データk,c,m,yを得ることができる。
c=−DGc/0.25×(c´−0.5)2+DGc+c´
m=−DGm/0.25×(m´−0.5)2+DGm+m´
y=−DGy/0.25×(y´−0.5)2+DGy+y´
k=−DGk/0.25×(k´−0.5)2+DGk+k´ (E)
但し、c〜k:ドットゲイン補正された網点面積率データ
c´〜k´:製版網点面積率データ
このような、ドットゲイン補正係数を変えることによって、目標濃度を変更することができる。例えば、印刷機械のローラやブランケット等が劣化してドットゲインが増えた場合、ドットゲイン補正係数を1より増やせば正確な目標値の計算が可能となる。
(E)印刷機の絵柄色調制御方法及び装置にかかる第2実施形態
本発明の印刷機の絵柄色調制御にかかる第2実施形態について説明する。本実施形態は、上記の各実施形態の変換テーブルに代えて、ドットゲイン補正された公知のノイゲバウアー式(B)を用いるものである。
このようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、公知のノイゲバウアー式(B)のドットゲイン補正を説明すると、式(B)の網点面積率データk,c,m,yは、以下のようにドットゲイン補正される。
DGc´=(1−10-Dc50)/(1−10-Dc100)−0.5
DGm´=(1−10-Dm50)/(1−10-Dm100)−0.5
DGy´=(1−10-Dy50)/(1−10-Dy100)−0.5
DGk´=(1−10-Dk50)/(1−10-Dk100)−0.5 (C)
但し、
DGc〜DGk:製版データの単色網点面積率が50%時の各色ドットゲイン量
Dc50〜Dk50:製版データの網点面積率が50%時の単色網濃度(カラースケール濃度値データから抜粋)
Dc100〜Dk100:製版データの網点面積率がベタ(100%)時の単色ベタ濃度(カラースケール濃度値データから抜粋)
次に、上式(D)により、ドットゲイン補正係数kc,km,ky,kkにより補正して、版データの単色網点面積率が50%時の各色ドットゲイン量(補正後値)DGc〜DGkを算出する。
(F)印刷機の絵柄色調制御方法及び装置にかかる第3実施形態
本発明の第3実施形態について図12を用いて説明する。本実施形態は、注目画素領域(注目点)の目標濃度(目標混色網濃度)の設定方法に特徴があり、図12に示すフローチャートは、本実施形態における処理内容(図7のステップS04に相当する処理内容)を詳細に示している。絵柄色調制御のための他の処理内容については図7を用いて説明したとおりであるので、ここでは説明を省略する。
まず、ステップS325において、データベース141に記憶された変換テーブルを用いて注目点の網点面積率ki,ci,mi,yiを色座標値L’,a’,b’に変換する。ステップS326では、ステップS323で求めた色座標値L,a,bとステップS325で求めた色座標値L’,a’,b’との色差ΔL’,Δa’,Δb’を演算し、ステップS327において、この色差ΔL’,Δa’,Δb’に対応する網点面積率の変化量Δk’,Δc’,Δm’,Δy’を演算する。網点面積率の各変化量は、色座標値の各変化量を用いて下式で近似することができる。但し、下式におけるa,bは線形近似係数である。
Δm’=a21×ΔL’+a22×Δa’+a23×Δb’+bm ・・・(2)
Δy’=a31×ΔL’+a32×Δa’+a33×Δb’+by ・・・(3)
Δk’=a41×ΔL’+a42×Δa’+a43×Δb’+bk ・・・(4)
ステップS328では、注目点の網点面積率ki,ci,mi,yiにステップS327で求めた変化量Δk’,Δc’,Δm’,Δy’を加算し、その値を仮想網点面積率k’,c’,m’,y’として設定する。ステップS329では、この仮想網点面積率k’,c’,m’,y’をデータベース141に記録された変換テーブルに照合し、ステップS324で求めた複数の混色網濃度候補の中から仮想網点面積率k’,c’,m’,y’に最も対応するものを選択する。選択された混色網濃度は目標混色網濃度Io,Ro,Go,Boとして設定され、ステップS330で演算される注目点の実混色網濃度I,R,G,Bとともに、ステップS40以降の処理で用いられる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施の形態は上述のものに限定されない。
例えば、図1に示す印刷機の絵柄色調の印刷前確認にかかる実施形態では、色調(色合い)の許容の範囲を、第1の許容の範囲及び第1の閾値と第2の許容範囲及び第2の閾値との2段階に設定し、色合いの違いが大きい(判定3)場合には、刷版そのものを補正することにより対応し、色合いがやや違う(判定2)の場合には、色調制御の目標値を補正することにより対応しているが、色合いの許容の範囲を、一段階のみ(第1の許容の範囲及び第1の閾値のみ、或いは、単なる許容の範囲及び単なる閾値のみ)として、刷版そのものを補正することと、色合いの不良に対して効率的に対応することとのいずれかで対応しても良い。
2a,2b,2c,2d 印刷ユニット
3 ブランケット胴
4 版胴
5 インキローラ群
6 インキ元ローラ
7 インキキー
8 印刷シート
10 演算装置
11 DSP
12 PC
14 色変換部
15 インキ供給量演算部
16 オンライン制御部
17 キー開度リミッタ演算部
20 印刷機内蔵の制御装置
30 タッチパネル
Claims (3)
- 印刷に使用する印刷機のデバイスプロファイルと、モニタ又はプリンタのデバイスプロファイルとを用いて、印刷に使用する製版データを前記印刷機で印刷する場合の印刷絵柄の発色状態に変換し、前記製版データに対応して前記印刷機で印刷する場合の印刷絵柄の発色状態を画像又は印刷物として出力する出力ステップと、
前記出力ステップにおいて前記モニタに出力された画像又は前記プリンタに出力された印刷物の発色状態の色調が許容の範囲内であるか否かを判定する判定ステップと、をそなえ、
前記判定ステップにより前記発色状態の前記色調が前記許容の範囲内と判定されたら、その時点の製版カーブであって初期には線形である製版カーブを修正せずに製版を行ない、前記色調が前記許容の範囲内でないと判定されたら、前記色調が前記許容の範囲内になるようにその時点の製版カーブを修正し、該修正した製版カーブを用いて前記製版データを修正した上で、前記修正した製版データを用いて前記出力ステップと前記判定ステップとを再び実施する
ことを特徴とする、印刷機の印刷前の色調確認方法。 - 請求項1記載の印刷機の印刷前の色調確認方法を用いて前記発色状態の前記色調が前記許容の範囲内と判定されたら、その時点の製版カーブであって初期には線形である製版カーブを修正せずに製版を行ない、前記色調が前記許容の範囲内でないと判定されたら、前記色調が前記許容の範囲内になるようにその時点の製版カーブを修正し、該修正した製版カーブを用いて製版を行なう
ことを特徴とする、製版方法。 - 印刷に使用する印刷機のデバイスプロファイルと、モニタ又はプリンタのデバイスプロファイルとを用いて、印刷に使用する製版データを前記印刷機で印刷する場合の印刷絵柄の発色状態に変換し、前記製版データに対応して前記印刷機で印刷する場合の印刷絵柄の発色状態を画像又は印刷物として出力する出力手段と、
前記出力手段において前記モニタに出力された画像又は前記プリンタに出力された印刷物の発色状態の色調が許容の範囲内であるか否かを判定する判定手段と、をそなえ、
前記判定手段による前記発色状態の前記色調が前記許容の範囲内と判定されたら、その時点の製版カーブであって初期には線形である製版カーブを修正せずに製版を行ない、前記色調が前記許容の範囲内でないと判定されたら、前記色調が前記許容の範囲内になるようにその時点の製版カーブを修正し、該修正した製版カーブを用いて前記製版データを修正した上で、前記修正した製版データを用いて前記出力ステップと前記判定手段とを再び実施する
ことを特徴とする、印刷機の印刷前の色調確認装置。
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