JP4690934B2 - 超音波探傷データ処理装置、方法及びプログラム - Google Patents

超音波探傷データ処理装置、方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、超音波探傷検査によって得られるデータを処理する技術に関する。
金属材料の溶接部などの対象の内部構造を検査するために、超音波探傷検査が用いられている。超音波探傷検査において、対象内部に傷が存在すると、その傷の位置と形状が超音波のエコー像として得られる。
超音波探傷検査において、本来の検査対象である傷に由来するエコー像だけでなく、対象の形状に由来するエコー像が検出される。この形状エコーを検査対象から自動的に除去することができれば、検査の効率、精度及び均質性(誰が検査しても同じ結果が得られること)が向上する。
高精度な超音波探傷においては、膨大な量の検査データが生成される。こうした検査データから形状エコーを短時間で除去することを可能にする技術が望まれている。
特許文献1には、溶接鋼管溶接部の品質検査方法が記載されている。この文献には、溶接鋼管溶接部の超音波探傷に際し、厚肉材を含めて、有害きずのみを確実に捕捉することができる溶接鋼管溶接部の品質検査方法を提供することが課題に掲げられている。
特開2006‐30218号公報
本発明の目的は、超音波探傷において形状エコーを高速に識別する超音波探傷データ処理装置、方法及びプログラムを提供することである。
本発明の他の目的は、超音波探傷において形状エコーを高精度で識別することを可能にする超音波探傷データ処理装置、方法及びプログラムを提供することである。
本発明の更に他の目的は、超音波探傷において検査員のスキルに依存する識別結果のばらつきを抑制する超音波探傷データ処理装置、方法及びプログラムを提供することである。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明による超音波探傷データ処理装置(52)は、超音波探傷によって検査される対象(2)の形状を示す形状(18)データを記憶する形状データ記憶部(54)と、超音波探傷によって得られた対象のデータにおいて、エコーが所定の基準を満たす領域を傷候補領域(33)として抽出する傷候補領域抽出部(56)と、傷候補領域のうち、形状データに基づいて設定される形状ゲート領域(30)に重なる領域を形状候補領域(34)として抽出する形状候補領域(34)抽出部(58)と、形状候補領域(34)をエコー高さが極小の部分を境界として分割する分割処理によって被分割形状候補領域(34)を生成する被分割形状候補領域生成部(59)と、被分割形状候補領域(34)の位置を代表する代表点を設定する代表点設定部(62)と、代表点が形状データに基づいて設定された設定領域(30)に含まれるとき被分割形状候補領域(34)を形状エコーであると判定する形状エコー判定部(70)とを備える。
本発明による超音波探傷データ処理装置(52)において、分割処理は、超音波探傷に用いられるビームの路程方向に形状候補領域(34)を分割するAスコープ分離処理(S10)を含む。
本発明による超音波探傷データ処理装置(52)において、分割処理は更に、Aスコープ分離処理の後に、Bスコープにおいて路程方向に垂直な方向に形状候補領域(34)を更に分割するフォーカルロー方向分離処理(S14)を含む。ここで、Bスコープにおいて超音波探傷のビームの進行方向である路程方向に垂直な方向がフォーカルロー方向と呼ばれる。
本発明による超音波探傷データ処理装置(52)において、フォーカルロー方向分離処理は、路程方向に垂直なフォーカルロー方向の各位置に対応して、形状候補領域(34)の路程方向におけるエコー高さの最大値を抽出する最大値抽出処理と、形状候補領域(34)を最大値の垂直方向の分布における谷の位置を境界として分割することによって被分割形状候補領域(34)を生成する谷部抽出処理とを含む。
本発明による超音波探傷データ処理装置(52)において、フォーカルロー方向分離処理は、形状候補領域の内部のエコー高さのデータのうち所定値以下のデータを除いた有効値データの、超音波探傷に用いられるデータの路程方向についての平均値である路程方向平均値の分布を算出する路程方向平均値算出処理と、前記有効値データの、前記路程方向に垂直な垂直方向の分布のうちの谷の位置を境界として分割することによって前記被分割形状候補領域を生成する谷部抽出処理とを含む。
本発明による超音波探傷データ処理方法は、超音波探傷によって検査される対象の形状に関する形状データ(18)を取得するステップ(S1)と、超音波探傷によって得られた対象のデータにおいて、エコーが所定の基準を満たす領域を傷候補領域(33)として抽出する傷候補領域抽出ステップ(S4)と、傷候補領域のうち、形状データに基づいて設定される形状ゲート領域(30)に重なる領域を形状候補領域(34)として抽出するステップ(S6)と、形状候補領域(34)をエコー高さが極小の部分を境界として分割する分割処理によって被分割形状候補領域(34)を生成するステップと、被分割形状候補領域(34‐1〜34‐4)の位置を代表する代表点を設定する代表点設定ステップ(S18)と、代表点が形状データに基づいて設定された設定領域(30)に含まれるとき被分割形状候補領域(34‐1〜34‐4)を形状エコーであると判定するステップ(S20)とを備える。
本発明による超音波探傷データ処理方法において、代表点設定ステップ(S18)は、被分割形状候補領域(34‐1〜34‐4)の中からエコー高さのピークを複数抽出するステップ(S32)と、複数のピークによって囲まれる領域の中から所定の方法により代表点を決定するステップ(S38、S40)とを備える。
本発明による超音波探傷データ処理装置(52)において、分割処理は、超音波探傷に用いられるビームの路程方向に形状候補領域(34)を分割するAスコープ分離処理(S10)を含む。
本発明による超音波探傷データ処理方法において、分割処理は更に、Aスコープ分離処理の後に、Bスコープにおいて路程方向に垂直な方向に形状候補領域(34)を更に分割するフォーカルロー方向分離処理(S14)を含む。
本発明による超音波探傷データ処理方法において、フォーカルロー方向分離処理(S14)は、路程方向に垂直なフォーカルロー方向の各位置に対応して、形状候補領域(34)の路程方向におけるエコー高さの最大値を抽出する最大値抽出処理と、形状候補領域(34)を最大値の垂直方向の分布における谷の位置を境界として分割することによって被分割形状候補領域(34‐1〜34‐4)を生成する谷部抽出処理とを含む。
本発明における超音波探傷データ処理方法において、フォーカルロー方向分離処理は、形状候補領域の内部のエコー高さのデータのうち所定値以下のデータを除いた有効値データの、超音波探傷に用いられるデータの路程方向についての平均値である路程方向平均値の分布を算出する路程方向平均値算出処理と、有効値データの、路程方向に垂直な垂直方向の分布のうちの谷の位置を境界として分割することによって被分割形状候補領域を生成する谷部抽出処理とを含む。
本発明による超音波探傷データ処理プログラムは、本発明による超音波探傷データ処理方法をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、超音波探傷において形状エコーを高速に識別する超音波探傷データ処理装置、方法及びプログラムが提供される。
更に本発明によれば、超音波探傷において形状エコーを高精度で識別することを可能にする超音波探傷データ処理装置、方法及びプログラムが提供される。
更に本発明によれば、超音波探傷において検査員のスキルに依存する識別結果のばらつきを抑制する超音波探傷データ処理装置、方法及びプログラムが提供される。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、超音波探傷検査を説明するための図である。超音波探傷検査において、プローブ6が検査対象2に向けられる。図1の左図に示すように、プローブ6は超音波を発生する多数の励起素子8を備える。プローブ6は、励起素子8を制御することによりフェイズドアレイ超音波探傷を行う。
プローブ6は、互いに隣接する複数の励起素子8を含む同時励起素子10を単位として励起素子8を励起する。第n番目の同時励起素子10に対して、第n+1番目の同時励起素子10は、励起素子8の配列方向の第1の向きにi個の励起素子8だけずれた励起素子8のグループとして設定される。同時励起素子10は、電子的に制御された角度に発生される合成波面によりフェイズドアレイ超音波探傷を行う。
図1の右図に示すように、超音波探傷装置は、こうした構成のプローブ6である第1プローブ6‐1、第2プローブ6‐2及び第3プローブ6‐3を備える。第1プローブ6‐1は、溶接線4の上方から垂直探傷を行う。溶接線4は、紙面に垂直な方向に延長する。第2プローブ6‐2は、第1プローブ6‐1に対して、溶接線4から第1の方向にずれた位置に配置され、溶接線4に向いて斜めに配置されて斜角探傷を行う。第3プローブ6‐3は、溶接線4から第1の方向と反対の方向にずれた位置に配置され、溶接線4に向いて斜めに配置されて斜角探傷を行う。
図2は、超音波探傷装置が検査対象2に超音波探傷を行うことによって生成するエコーのAスコープ波形を示す。複数の同時励起素子10にそれぞれ対応して、複数のAスコープ波形14‐1〜14‐Nが生成される。横軸はビーム路程、即ち合成波面12に垂直な方向の超音波ビームの距離を示す。縦軸は複数のAスコープ波形14‐1〜14‐Nに対して共通に規格化されたエコーの高さを示す。
図3は、複数のAスコープ波形14‐1〜14‐Nを並べて、ビーム路程に対して垂直方向のエコー高さを可視化した図である。ビーム路程は、検査対象2の表面に対する屈折角(即ち入射角)だけ傾けて、左上から右下にかけて路程が長くなるように配置されている。こうした配置では、縦方向の距離が検査対象2のプローブ6が当てられている側面からの深さに対応する。
図3の横軸は、Aスコープ波形14‐1〜14‐Nが、探傷ステップのピッチ、即ち一つの同時励起素子10とその隣りの(即ち、最も重なりが大きい)同時励起素子10との位置の差をピッチとして配列されていることを示す。ビーム路程をx軸、探傷ステップのピッチをy軸とすると、z軸方向はエコー高さを示す。図3の上方のピークの集合は形状エコー15、即ち傷でなく検査対象2の材質の形状によって発生したエコーの例を示す。図3の下方のピークの集合は傷を示す欠陥指示エコー17の例を示す。
図4は、Bスコープ波形16を示す。Bスコープ波形16は、図3に示されたAスコープ波形14‐1〜14‐Nの配列において、エコー高さに代えて輝度を用いた画像に対応する。Bスコープ波形16により、図1の溶接線4に垂直な断面の超音波探傷の結果が視覚的にチェックされる。
超音波探傷装置により、検査対象2の検査データとして、Aスコープ波形14及びBスコープ波形16が生成される。本実施の形態における超音波探傷データ処理装置、方法及びプログラムは、こうした検査データにおけるエコー波形から、検査対象2の形状に由来する部分を自動的に取り除くために用いられる。
図15は、超音波探傷データ処理装置の構成を示す。超音波探傷データ処理装置52は、形状データ記憶部54、傷候補領域抽出部56、形状候補領域抽出部58、被分割形状候補領域生成部59、領域代表点設定部62及び形状エコー判定部70を含む。被分割形状候補領域生成部59は、Aスコープ分離部60とフォーカルロー方向分離部61とを含む。領域代表点設定部62は、幾何中心抽出部63、ピークエコー抽出部64、ピーク領域生成部66及びピークエコー中心生成部68を含む。超音波探傷データ処理装置52は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータによって好適に実現される。その場合、形状データ記憶部54は、コンピュータが備える読み取り装置が記憶装置から形状データを読み込んでハードディスクに例示される記憶媒体に書き込むことによって実現される。傷候補領域56〜形状エコー判定部70は、コンピュータが備える記憶装置に書き込まれたソフトウェアとして実現され、コンピュータが備える演算制御装置が読み取り実行することにより各々の機能が実現される。
図5は、超音波探傷データ処理装置が実行する超音波探傷データ処理方法を示すフローチャートである。
ステップS1:超音波探傷データ処理装置52は、検査対象2の検査データを読み込む。超音波探傷データ処理装置52は更に、検査対象2の形状(異なる素材が接触する面又は溶接部に例示される、傷に由来しないエコー像が発生する領域)を示す形状データを読み込んで、検査データと位置対応して重ね合わせた画像データを作成し、形状データ記憶部54に格納する。
ステップS2:超音波探傷データ処理装置52は、評価ゲートと形状認識ゲートとを、作業用画像に対して設定する。この設定は、所定のアルゴリズムにより自動的に、あるいは入力装置からの入力操作に応答して行われる。図6A〜Dはこの設定を説明するための図である。図6Aは、プローブと検査対象2との位置関係を示す。簡略のために第1プローブ6‐1のみが描かれている。
図6Bは、評価ゲート20の設定について説明するための図である。評価ゲート20は、検査対象2のうちの一部である検査される対象となる領域を示す。第1プローブ6‐1は、検査対象2の表面に垂直な方向を路程方向とするビームを発生する。評価ゲート20は、検査対象領域の開始点を一端とし、形状18に対してビームの路程方向に設定されたオフセット量22だけ検査対象2の内部に侵入した位置を他端とした幅に設定される。そのオフセット量22は、同時励振素子10の位置に依存して設定される。
図6Cは、形状認識ゲートについて説明するための図である。形状認識ゲートは、検査対象2のうち形状18を示すエコー像を傷を示すエコー像と区別して認識する処理である形状認識処理の対象となる領域を示す。形状認識ゲートは、次のように設定される。形状18に対してビームの路程方向に設定された量αだけ検査対象2の表面、即ち第1プローブ6‐1に近い方向にずれた位置に、形状認識ゲート上端24が設定される。形状18に対してビームの路程方向に設定された量βだけ検査対象2の内部に侵入した位置に、形状認識ゲート下端26が設定される。形状認識ゲート上端24と形状認識ゲート下端26との間の領域が形状認識ゲートである。
図6Dは、評価ゲート20と形状認識ゲート30のデータ構成を示す。ある同時励起素子10(図6DのF1で付番される)に対して、ビーム路程Wに対応する値として、評価ゲート28と形状認識ゲート30とが設定される。形状認識ゲート30は、評価ゲート28の部分領域である。評価ゲート20と形状認識ゲート30とは、複数の同時励起素子10の各々(図6DのF1、F2、F3等によって示される)に対して設定される。
ステップS4:傷候補領域抽出部56は断面内領域認識処理を実行する。断面内領域認識処理は、Bスコープ波形16において所定の強度のエコー像が存在する領域を抽出する処理である。図7Aは、断面内領域認識処理が行われた画像データを示す。傷候補領域抽出部56は、評価ゲート20の内部のエコー群のうち所定の基準を満たす部分を、傷エコーを示している領域の候補である傷候補領域33として抽出する。所定の基準は、例えばエコー高さが所定の基準値よりも高いという基準である。
本実施形態では、傷候補領域33は、Bスコープ画像において、超音波ビームの路程方向と垂直な2辺及び平行な2辺を有する長方形であるように定義される。その代わりに、エコー像32の輪郭が抽出され、その輪郭の内部の領域が、傷候補領域33として定義されることも可能である。
傷候補領域33は、図7Aに例示されるように、人間がBスコープ画像を見れば区別できる複数の山を含んでいることがある。これらの複数の山のうち、ある山は傷エコーを現し、他の山は形状エコーを現している可能性がある。
ステップS6:超音波探傷データ処理装置52は、傷候補領域33の領域範囲が形状認識ゲート30の内部にあるか外部にあるかを判定する。傷候補領域33は、一部が形状認識ゲート30に重なっている場合、形状認識ゲート30の内部にあると判定される。傷候補領域33が形状認識ゲート30の外部にある場合、傷候補領域33は傷を示していると判定される(ステップS8)。形状候補領域抽出部58は、形状認識ゲート30の内部にある傷候補領域33を、形状によるエコーである可能性のある領域である形状候補領域34として抽出し、ステップS10以降の処理を実行する(ステップS6YES)。
ステップS10:Aスコープ分離部60は、形状候補領域をビーム路程方向に分離する処理であるAスコープ分離を実行する。図7Bは、Aスコープ分離を説明するための図である。図7Bの例では、路程に垂直なフォーカルロー方向の中央付近において、Aスコープ波形が2つのピークを有する形状である。Aスコープ分離部60は、こうした条件を満たす形状候補領域を、路程方向に分割する。
図8A、8Bは、Aスコープ分離をより詳しく説明するための図である。図8Aは、あるフォーカルローiのAスコープ波形38iを示す。このAスコープ波形38iには、形状候補ピーク40と傷ピーク42の2つのピークが認められる。この2つのピークは裾野においてつながっている。
Aスコープ分離部60は、形状認識ゲート30の内部においてエコー高さが最大値を示す形状候補ピーク41を抽出する。そして、形状候補ピーク41の高さに対して所定の割合の高さ(例えば形状候補ピーク41の高さ−Aデシベル、Aは所定値)をカット閾値として設定する。そして、ビーム路程のうちエコー高さがカット閾値よりも小さい部分のエコーを切り捨てる。
図8Bは、切り捨て処理が行われた後のAスコープ波形38´iを示す。形状候補ピーク41と傷ピーク42とは分離されている。但し、この段階では形状候補ピーク41と傷ピーク42とは傷エコーか形状エコーか判定されていない。
ステップS12:形状Aスコープ分離が行われた後、傷候補領域抽出部56は、再び断面内領域認識処理を実行する。その結果、図7Aにおいて同一の形状候補領域34に含まれていた路程方向に隣接するピークが分離された領域認識が達成される。この様子が図7Cに示されている。形状候補領域34は、第1の形状候補領域34‐1と第2の形状候補領域34‐2とに分離されて認識されている。
ステップS14:フォーカルロー方向分離部61は、形状Aスコープ分離が行われた傷候補領域をフォーカルロー方向に分離する処理であるフォーカルロー方向分離を実行する。図7Dは、フォーカルロー方向分離を説明するための図である。図7Dの例では、形状候補領域34‐2のBスコープ波形は、フォーカルロー方向に2つのピークを有する形状である。フォーカルロー方向分離部61は、こうした条件を満たす形状候補領域を、フォーカルロー方向に分割する。
図9A、9B、9Cを参照して、フォーカルロー方向分離部61の動作についてより詳細に説明する。図9Aは、処理対象である形状候補領域34‐2を示す。形状候補領域34‐2の路程がある一定値であるLine1においてフォーカルロー方向の断面を見ると、図9Bの上図のエコー高さ分布40‐L1に示される1つのエコーピークが観察される。形状候補領域34‐2の路程が別の一定値であるLine2においてフォーカルロー方向の断面を見ると、図9Bの下図のエコー高さ分布40‐L2に示される1つのエコーピークが、Line1の場合よりも右際に位置して観察される。
フォーカルロー方向分離部61は、以下の動作を行う。
(a)最大値抽出処理:形状候補領域34‐2のフォーカルロー方向の各位置に対応して、路程方向におけるエコー高さの最大値を抽出する。即ち、形状候補領域34‐2のエコー高さを路程方向に射影したときの最大値を結んだ線である最大値曲線を抽出する。これにより、図9Cのエコー高さ分布40‐L3に示されるように2つのエコーピークを含む画像が生成される。
(b)最大値曲線のうち極小の部分(図9Cの谷の部分)を境界として形状候補領域34‐2を分割することによって、被分割形状候補領域が生成される。図7Eに、生成された被分割形状候補領域34‐3、34‐4が示されている。
図10を参照して、フォーカルロー方向分離部61が上記(b)の処理で行う極小部分の認識処理について説明する。フォーカルロー方向分離部61は、以下の3パターンの認識方法のうちのいずれかを用いて、最大値曲線の谷の部分(図9Cの最大値曲線の極小となる位置の近傍の部分)の認識処理を行う。
条件(1):
i−1>i<i+1
が満たされるとき、フォーカルロー方向の位置がiで示される位置のAスコープ波形14をゼロ値にすることにより、形状候補領域34がフォーカルロー方向に分離される。上記式におけるi−1,i,i+1は、それぞれフォーカルロー方向の位置がi−1,i,i+1の最大値曲線のエコー高さを示す。この条件は、図10に実線で示された条件(1)のように、フォーカルロー方向の位置iにおいて最大値曲線が谷(極小)であることを示す。これにより、最大値曲線の浅い谷で形状候補領域34が分離される。この条件は、判定のために必要な計算量が少ないため、高速処理に向いている。
条件(2):
i−1>i<i+1且つi−2>i<i+2
が満たされるとき、フォーカルローがiで示される位置のAスコープ波形14をゼロ値にすることにより、形状候補領域34がフォーカルロー方向に分離される。この条件は、図10の条件(2)に示されているように、最大値曲線が、フォーカルロー方向の位置iにおいて、フォーカルロー方向の位置i−1,i+1及びそれらの外側に隣接するフォーカルロー方向の位置i−2,i+2よりも小さいことを示す。これにより、最大値曲線の若干浅い谷で形状候補領域34が分離される。この条件は、条件(1)の場合よりもノイズの影響を低減するのに適している。
条件(3):
i−1>i<i+1且つi−2>i−1且つi+1<i+2
が満たされるとき、フォーカルローがiで示される位置のAスコープ波形14をゼロ値にすることにより、形状候補領域34がフォーカルロー方向に分離される。この条件(3)は、図10の条件(3)に示されているように、最大値曲線が、フォーカルロー方向の位置iにおいて、周囲の2つのフォーカルロー方向の位置の範囲で最も小さい値であることを示す。これにより、最大値曲線の深い谷で形状候補領域34が分離される。この条件は、形状エコーと傷エコーの境界が明瞭であると思われる場合に適している。
ステップS16:フォーカルロー方向分離が行われた後、傷候補領域抽出部56は、再び断面内領域認識処理を実行する。その結果、図7Dにおいて同一の形状候補領域34に含まれていたフォーカルロー方向に隣接するピークが分離された領域認識が達成される。この様子が図7Eに示されている。形状候補領域34‐2は、形状候補領域34‐3と形状候補領域34‐4とに分離されて認識されている。
ステップS18:領域代表点設定部62は、形状候補領域34‐1、34‐3、34‐4の各々に対して、領域代表点の設定を行う。設定の方法としては、以下に説明する2パターンのうちのいずれかが選択される。
第1の設定方法では、領域代表点設定部62は、形状候補領域34のエコー高さが最大値をとる位置に応じて領域代表点49を決定する。
領域代表点を設定する第2の方法について、図13を参照して説明がなされる。
ステップS32:ピークエコー抽出部64は、形状候補領域34の内部におけるエコーレベルのピーク位置を算出する。
ステップS34:算出されたエコーレベルのピーク点が1つである場合(ステップS34NO)、ピークエコー抽出部64は、そのピーク点を領域代表点として設定する(ステップS36)。算出されたエコーレベルのピーク点が2つ以上ある場合、ピークエコー抽出部64は、ステップS38以下の処理を実行する。
ステップS38: ピーク領域生成部66は、図11に示されているように、形状候補領域34(領域i)からピークエコー領域47を抽出する。ピークエコー領域47とは、その内部の全ての位置において、エコー高さが飽和して上限値をとる連続した領域のことである。ピーク点が2つ以上存在する場合、エコー高さが上限値に飽和する連続した領域が存在する。ピーク領域生成部66は、この領域をピークエコー領域47として抽出する。
ステップS40: ピークエコー中心生成部68は、そのピークエコー領域47の中心を領域代表点49として定義する。一実施形態では、ピークエコー領域47の重心が領域代表点48として定義され得る。他の実施形態では、図12に示されているように、ピークエコー領域47に外接するピーク矩形領域48が定義され、その対角点の交点が、領域代表点49として決定され得る。
第2の設定方法では、図16に示されているように、ピークエコー中心生成部68は、形状候補領域34のそれぞれについて、有効値データの路程方向平均値の分布及び有効値データの垂直方向平均値の分布を算出し、算出された路程方向平均値の分布及び垂直方向平均値の分布から領域代表点49を決定する。ここで有効値データとは、形状候補領域34の各位置のエコー高さのデータのうち所定値以下のデータのことである。以下の説明において、所定値は”0”に設定される。ステップS10においてカット閾値よりも小さい部分のエコーを切り捨てる処理が実行されているときには、所定値は”0”に設定されることが望ましい。
有効値データの路程方向平均値は、各フォーカルローについて定義される値である。ある形状候補領域34についての、あるフォーカルローの有効値データの路程方向平均値は、当該フォーカルローの当該形状候補領域34の内部の位置に相当する路程の有効値データの平均値である。有効値データの路程方向平均値の算出では、エコー高さが”0”であるデータは使用されないことに留意されたい。形状候補領域34が、エコー像32の輪郭として定義されている場合には、エコー高さの路程方向平均値がそのまま、有効値データの路程方向平均値である。例えば、あるフォーカルロー”i”の有効値データの路程方向平均値Ave(i)は、下記式で定義される:
Figure 0004690934
ここで、Nは、フォーカルロー”i”の各路程のうち、形状候補領域34の内部にあり、且つ、エコー高さが”0”でない路程の数であり、Echo(p)は、路程pのエコー高さであり、Σは、形状候補領域34の内部にあり、且つ、エコー高さが”0”でない路程についての和を表している。有効値データの路程方向平均値が形状候補領域34に関与する全てのフォーカルローについて算出され、これにより、有効値データの路程方向平均値の分布が得られる。
一方、有効値データの垂直方向平均値は、路程方向に垂直に規定された各ラインについて定義される値である。ある形状候補領域34についてのあるラインの有効値データの垂直方向平均値は、当該ライン上の当該形状候補領域34の内部の位置に相当する各点の有効値データの平均値である。有効値データの垂直方向平均値の算出でも、エコー高さが”0”であるデータは使用されないことに留意されたい。形状候補領域34が、エコー像32の輪郭として定義されている場合には、エコー高さの垂直方向平均値がそのまま、有効値データの路程方向平均値である。例えば、あるラインLinejの有効値データの路程方向平均値Ave(j)は、下記式で定義される:
Figure 0004690934
ここで、Nは、ラインLinej上の点のうち、形状候補領域34の内部にあり、且つ、エコー高さが”0”でない点の数であり、Echo(q)は、ラインLinej上の点qのエコー高さであり、Σは、形状候補領域34の内部にあり、且つ、エコー高さが”0”でない点についての和を表している。有効値データの垂直方向平均値が形状候補領域34に関与する全てのラインについて算出され、これにより、有効値データの垂直方向平均値の分布が得られる。
算出された路程方向平均値の分布及び垂直方向平均値の分布から領域代表点49が決定される。領域代表点49は、形状候補領域34のうち、路程方向平均値の分布のピークの位置にある路程方向に延伸する直線と、垂直方向平均値の分布のピークの位置にあるラインの交点として定義される。
領域代表点が設定された後の動作について、図5のフローチャートに戻って説明する。
ステップS20:形状エコー判定部70は、領域代表点が形状認識ゲート30の外部に位置する形状候補領域34を抽出し(ステップS20NO)、その形状候補領域34のエコーを欠陥に由来する傷エコーであると判定する(ステップS22)。図14の例では、形状候補領域50‐2は領域代表点(長方形の幾何中心)44‐2が形状認識ゲート30の外部に位置するため、傷エコーとして判定される。
ステップS24:形状エコー判定部70は、領域代表点が形状認識ゲート30の内部に位置する形状候補領域34を抽出し(ステップS20YES)、その形状候補領域34のエコーを形状エコーであると判定する。図14の例では、形状候補領域50‐1、50‐3は、領域代表点44‐1、44‐3が形状認識ゲート30の内部に位置するため、形状エコーとして判定される。形状エコー判定部70は、形状エコーを消去したAスコープ波形及びBスコープ波形を作成し、ディスプレイに表示する。この表示画面を参照することにより、形状エコーが消去された見易い超音波探傷検査の結果を得ることができる。
上述の形状識別処理では、図5に示されているように、ステップS10においてエコー像を路程方向に分離する処理(Aスコープ分離処理)が行われた後に、ステップS14においてエコー像をフォーカルロー方向(路程方向に垂直な方向)に分離する処理(フォーカルロー方向分離処理)が行われている。その代わりに、図17に示されているように、エコー像をフォーカルロー方向に分離する処理(ステップS10’)が行われた後、エコー像を路程方向に分離する処理(ステップS14’)が行われ得る。
この場合、ステップS10’では、エコー像を分離する方向が異なる点以外、Aスコープ分離処理と同じ処理により、エコー像がフォーカルロー方向に分離される。即ち、ステップS10’における処理では、図18Aに示されているように、Aスコープデータ38iの代わりに、路程方向に垂直な方向に規定された各ラインLINE1,2…に沿ったエコー高さの分布のデータを使用して上述のAスコープ分離処理と同様の処理が行われる。これにより、図18Bに示されているように、エコー高さの分布の谷の部分で、エコー像がフォーカルロー方向に分離される。図18Bの例では、エコー像32−1が、フォーカルロー方向に隣接する2つのエコー像32−4、32−5に分離される。エコー像32−5は、路程方向に並んで重なっている2つのエコー像32−1、32−3からなるが、ステップS10’におけるエコー像をフォーカルロー方向に分離する処理では分離されない。ステップS10’のエコー像をフォーカルロー方向に分離する処理の後、再び断面内領域認識処理が実行される(ステップS12)。
ステップS12の断面内領域認識処理の後、エコー像を路程方向に分離する処理(ステップS14’)が行われる。エコー像を分離する方向が異なる点以外、フォーカルロー分離処理と同じ処理により、エコー像が路程方向に分離される。即ち、ステップS14’における処理では、各ラインに沿ったエコー高さの分布のデータの代わりに、Aスコープデータを使用して上述のフォーカルロー分離処理と同様の処理が行われる。より具体的には、形状候補領域34に定義されたラインのそれぞれについて、形状候補領域34の内部におけるエコー高さの最大値を抽出し、ラインと形状候補領域34の内部におけるエコー高さの対応を表す最大値曲線を抽出する。言い換えれば、最大値曲線は、形状候補領域34の各位置におけるエコー高さをフォーカルロー方向に射影したときの最大値を結んだ線である。更に、図18Cに示されているように、最大値曲線の谷の部分(図9Cの最大値曲線の極小となる位置の近傍の部分)を境界として形状候補領域34が分割され、形状候補領域が新たに定義される。図18Cの例では、形状候補領域34−5が路程方向に分割され、形状候補領域34‐1、34‐3が新たに定義される。更に、ステップS14’のエコー像を路程方向に分離する処理によって新たに定義された形状候補領域34のそれぞれについてその内部においてエコー高さが最大値を示すピークを抽出し、抽出されたピークの高さに対して所定の割合の高さをカット閾値として設定する。更にAスコープ分離部60は、形状候補領域34に関連するAスコープデータの、エコー高さがカット閾値よりも小さい各路程のエコー高さのデータを0に置換する切り捨て処理を行う。これにより、エコー像が路程方向に分離される。例えば図18Dの例では、エコー像32−5がエコー像32−1、32−4に分離される。
ステップS14’が行われた後、再び断面内領域認識処理が実行され(ステップS16)。その結果、図18Dに示されているように、路程方向にずれながら重なっていたエコー像32−1、32−3が分離して認識され、更に、エコー像32−1、32−3のそれぞれについて、形状候補領域34‐1と形状候補領域34‐3とが別々に定義される。以降の処理は、上述の形状識別処理と同様である。
Aスコープの波形は、欠陥や形状エコーの立ち上がりにおいて波高値にばらつきが多い。このばらつきが大きい場合には、図17に示されるようにフォーカルロー方向の分離を先に、路程方向の分離を後に行ったほうが、適切な分割が可能である。
図1は、超音波探傷検査を説明するための図である。 図2は、Aスコープ波形を示す。 図3は、複数のAスコープ波形が並べられた図である。 図4は、Bスコープ波形を示す。 図5は、超音波探傷データ処理装置の動作を示す。 図6Aは、プローブと検査対象の位置関係を示す。 図6Bは、評価ゲートを示す。 図6Cは、形状認識ゲートを示す。 図6Dは、評価ゲートと形状認識ゲートを示す。 図7Aは、領域認識処理が行われた画像を示す。 図7Bは、Aスコープ分離を実行中の画像を示す。 図7Cは、Aスコープ分離が行われた画像を示す。 図7Dは、フォーカルロー方向分離を実行中の画像を示す。 図7Eは、フォーカルロー方向分離が行われた画像を示す。 図7Fは、形状エコーが識別された画像を示す。 図8Aは、Aスコープ分離が行われる前のAスコープ波形を示す。 図8Bは、Aスコープ分離が行われた後のAスコープ波形を示す。 図9Aは、フォーカルロー方向分離を説明するための図である。 図9Bは、フォーカルロー方向分離を説明するための図である。 図9Cは、フォーカルロー方向分離を説明するための図である。 図10は、フォーカルロー方向分離の条件を示す。 図11は、領域代表点の設定を説明するための図である。 図12は、領域代表点の設定を説明するための図である。 図13は、領域代表点の設定方法を示す。 図14は、形状識別処理を示す。 図15は、超音波探傷データ処理装置の構成を示す。 図16は、領域代表点の設定方法を説明するための図である。 図17は、超音波探傷データ処理装置の動作を示す。 図18Aは、フォーカルロー方向分離を実行中の画像を示す。 図18Bは、フォーカルロー方向分離が行われた画像を示す。 図18Cは、Aスコープ分離を実行中の画像を示す。 図18Dは、Aスコープ分離が行われた画像を示す。
符号の説明
2…検査対象
4…溶接線
6…プローブ
8…励振素子
10…同時励振素子
12…合成波面
14…Aスコープ波形
16…Bスコープ波形
18…形状
20…評価ゲート
22…オフセット量
24…形状認識ゲート上端
26…形状認識ゲート下端
28…評価ゲート
30…形状認識ゲート
32…エコー像
33…傷候補領域
34…形状候補領域
36…フォーカルロー方向ピーク
38…Aスコープ波形
40…フォーカルロー方向エコー高さ分布
41…形状候補ピーク
42…傷ピーク
44…幾何中心
46…ピークエコー領域
48…ピークエコー領域幾何中心
50…形状候補領域
52…超音波探傷データ処理装置

Claims (21)

  1. 検査される対象の形状を示す形状データを記憶する形状データ記憶部と、
    超音波探傷によって得られた前記対象のデータにおいて、エコーが所定の基準を満たす領域を傷候補領域として抽出する傷候補領域抽出部と、
    前記傷候補領域のうち、前記形状データに基づいて設定される形状認識ゲートに重なる領域を形状候補領域として抽出する形状候補領域抽出部と、
    前記形状候補領域をエコー高さが極小の部分を境界として分割する分割処理によって被分割形状候補領域を生成する被分割形状候補領域生成部と、
    前記被分割形状候補領域の位置を代表する代表点を設定する代表点設定部と、
    前記代表点が前記形状データに基づいて設定された形状認識ゲートに含まれるとき前記被分割形状候補領域を形状エコーであると判定する形状エコー判定部
    とを具備する
    超音波探傷データ処理装置。
  2. 請求項1に記載された超音波探傷データ処理装置であって、
    前記代表点設定部は、
    前記被分割形状候補領域の中からエコー高さのピークを複数抽出するピークエコー抽出部と、
    前記複数のピークによって囲まれる領域の中から所定の方法により前記代表点を決定するピークエコー中心生成部
    とを備える
    超音波探傷データ処理装置。
  3. 請求項2に記載された超音波探傷データ処理装置であって、
    前記代表点設定部は、
    前記被分割形状候補領域の内部のエコー高さのデータのうち所定値以下のデータを除いた有効値データの、前記超音波探傷に用いられるビームの路程方向についての平均値である路程方向平均値の分布を算出する路程方向平均値算出部と、
    前記有効値データの、前記路程方向に垂直な垂直方向についての平均値である垂直方向平均値の分布を算出する垂直方向平均値算出部とを備え、
    前記代表点を、前記路程方向平均値の分布のピークの位置にある路程方向に延伸する直線と、前記垂直方向平均値のピークの位置にある前記垂直方向に延伸する直線の交点として設定する
    超音波探傷データ処理装置。
  4. 請求項1から3のうちのいずれか1項に記載された超音波探傷データ処理装置であって、
    前記分割処理は、前記超音波探傷に用いられるビームの路程方向に前記形状候補領域を分割するAスコープ分離処理を含む
    超音波探傷データ処理装置。
  5. 請求項4に記載された超音波探傷データ処理装置であって、
    前記分割処理は更に、前記Aスコープ分離処理の後に、Bスコープにおいて前記路程方向に垂直な方向に前記形状候補領域を更に分割するフォーカルロー方向分離処理を含む
    超音波探傷データ処理装置。
  6. 請求項5に記載された超音波探傷データ処理装置であって、
    前記フォーカルロー方向分離処理は、
    前記路程方向に垂直な垂直方向の各位置に対応して、前記形状候補領域の前記路程方向におけるエコー高さの最大値を抽出する最大値抽出処理と、
    前記形状候補領域を前記最大値の前記垂直方向の分布における谷の位置を境界として分割することによって前記被分割形状候補領域を生成する谷部抽出処理
    とを含む
    超音波探傷データ処理装置。
  7. 請求項5に記載された超音波探傷データ処理装置であって、
    前記フォーカルロー方向分離処理は、
    前記形状候補領域の内部のエコー高さのデータのうち所定値以下のデータを除いた有効値データの、前記超音波探傷に用いられるビームの路程方向についての平均値である路程方向平均値の分布を算出する路程方向平均値算出処理と、
    前記有効値データの、前記路程方向に垂直な垂直方向の分布のうちの谷の位置を境界として分割することによって前記被分割形状候補領域を生成する谷部抽出処理
    とを含む
    超音波探傷データ処理装置。
  8. 検査される対象の形状に関する形状データを取得するステップと、
    超音波探傷によって得られた前記対象のデータにおいて、エコーが所定の基準を満たす領域を傷候補領域として抽出する傷候補領域抽出ステップと、
    前記傷候補領域のうち、前記形状データに基づいて設定される形状認識ゲートに重なる領域を形状候補領域として抽出するステップと、
    前記形状候補領域をエコー高さが谷の位置を境界として分割する分割処理によって被分割形状候補領域を生成するステップと、
    前記被分割形状候補領域の位置を代表する代表点を設定する代表点設定ステップと、
    前記代表点が前記形状データに基づいて設定された形状認識ゲートに含まれるとき前記被分割形状候補領域を形状エコーであると判定するステップ
    とを具備する
    超音波探傷データ処理方法。
  9. 請求項8に記載された超音波探傷データ処理方法であって、
    前記代表点設定ステップは、
    前記被分割形状候補領域の中からエコー高さのピークを複数抽出するステップと、
    前記複数のピークによって囲まれる領域の中から所定の方法により前記代表点を決定するステップ
    とを備える
    超音波探傷データ処理方法。
  10. 請求項8に記載された超音波探傷データ処理方法であって、
    前記代表点設定ステップは、
    前記被分割形状候補領域の内部のエコー高さのデータのうち所定値以下のデータを除いた有効値データの、前記超音波探傷に用いられるビームの路程方向についての平均値である路程方向平均値の分布を算出するステップと、
    前記有効値データの、前記路程方向に垂直な垂直方向についての平均値である垂直方向平均値の分布を算出するステップと、
    前記代表点を、前記路程方向平均値の分布のピークの位置にある路程方向に延伸する直線と、前記垂直方向平均値のピークの位置にある前記垂直方向に延伸する直線の交点として設定するステップ
    とを備える
    超音波探傷データ処理方法。
  11. 請求項8から10のうちのいずれか1項に記載された超音波探傷データ処理方法であって、
    前記分割処理は、前記超音波探傷に用いられるビームの路程方向に前記形状候補領域を分割するAスコープ分離処理を含む
    超音波探傷データ処理方法。
  12. 請求項11に記載された超音波探傷データ処理方法であって、
    前記分割処理は更に、前記Aスコープ分離処理の後に、Bスコープにおいて前記路程方向に垂直な方向に前記形状候補領域を更に分割するフォーカルロー方向分離処理を含む
    超音波探傷データ処理方法。
  13. 請求項11に記載された超音波探傷データ処理方法であって、
    前記分割処理は更に、前記Aスコープ分離処理の前に、Bスコープにおいて前記路程方向に垂直な方向に前記形状候補領域を分割するフォーカルロー方向分離処理を含む
    超音波探傷データ処理方法。
  14. 請求項12に記載された超音波探傷データ処理方法であって、
    前記フォーカルロー方向分離処理は、
    前記路程方向に垂直な垂直方向の各位置に対応して、前記形状候補領域の前記路程方向におけるエコー高さの最大値を抽出する最大値抽出処理と、
    前記形状候補領域を前記最大値の前記垂直方向の分布における谷の位置を境界として分割することによって前記被分割形状候補領域を生成する谷部抽出処理
    とを含む
    超音波探傷データ処理方法。
  15. 検査される対象の形状に関する形状データを取得するステップと、
    超音波探傷によって得られた前記対象のデータにおいて、エコーが所定の基準を満たす領域を傷候補領域として抽出する傷候補領域抽出ステップと、
    前記傷候補領域のうち、前記形状データに基づいて設定される形状認識ゲートに重なる領域を形状候補領域として抽出するステップと、
    前記形状候補領域をエコー高さが極小の部分を境界として分割する分割処理によって被分割形状候補領域を生成するステップと、
    前記被分割形状候補領域の位置を代表する代表点を設定する代表点設定ステップと、
    前記代表点が前記形状データに基づいて設定された形状認識ゲートに含まれるとき前記被分割形状候補領域を形状エコーであると判定するステップ
    とを具備する方法をコンピュータに実行させるための超音波探傷データ処理プログラム。
  16. 請求項15に記載された超音波探傷データ処理プログラムであって、
    前記代表点設定ステップは、
    前記被分割形状候補領域の中からエコー高さのピークを複数抽出するステップと、
    前記複数のピークによって囲まれる領域の中から所定の方法により前記代表点を決定するステップ
    とを備える
    超音波探傷データ処理プログラム。
  17. 請求項15または16に記載された超音波探傷データ処理プログラムであって、
    前記分割処理は、前記超音波探傷に用いられるビームの路程方向に前記形状候補領域を分割するAスコープ分離処理を含む
    超音波探傷データ処理プログラム。
  18. 請求項17に記載された超音波探傷データ処理プログラムであって、
    前記分割処理は更に、前記Aスコープ分離処理の後に、Bスコープにおいて前記路程方向に垂直な方向に前記形状候補領域を更に分割するフォーカルロー方向分離処理を含む
    超音波探傷データ処理プログラム。
  19. 請求項17に記載された超音波探傷データ処理プログラムであって、
    前記分割処理は更に、前記Aスコープ分離処理の前に、Bスコープにおいて前記路程方向に垂直な方向に前記形状候補領域を分割するフォーカルロー方向分離処理を含む
    超音波探傷データ処理プログラム。
  20. 請求項18または19に記載された超音波探傷データ処理プログラムであって、
    前記フォーカルロー方向分離処理は、
    前記路程方向に垂直な垂直方向の各位置に対応して、前記形状候補領域の前記路程方向におけるエコー高さの最大値を抽出する最大値抽出処理と、
    前記形状候補領域を前記最大値の前記垂直方向の分布における谷の位置を境界として分割することによって前記被分割形状候補領域を生成する谷部抽出処理
    とを含む
    超音波探傷データ処理プログラム。
  21. 請求項18または19に記載された超音波探傷データ処理プログラムであって、
    前記フォーカルロー方向分離処理は、
    前記形状候補領域の内部のエコー高さのデータのうち所定値以下のデータを除いた有効値データの、前記超音波探傷に用いられるビームの路程方向についての平均値である路程方向平均値の分布を算出する路程方向平均値算出処理と、
    前記有効値データの、前記路程方向に垂直な垂直方向の分布のうちの谷の位置を境界として分割することによって前記被分割形状候補領域を生成する谷部抽出処理
    とを含む
    超音波探傷データ処理プログラム。
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