JP4690521B2 - 広い範囲の波長で同調可能な集積化された半導体装置及び広い範囲の波長で同調可能な半導体装置のための方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分布型の反射又は透過セクションのいずれかである共振セクションを備える、マルチセクションの集積化された半導体装置又はレーザに関する。本発明はまた、広い範囲の波長で同調可能な半導体装置又はレーザのための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の分布ブラッグ反射型(DBR)半導体レーザの同調は、相対的な同調範囲が同調領域の屈折率の相対的な変化に限定されるという事実による制限を受ける。これは、通常の動作条件のもとで、同調範囲が10nmを超えられないことを意味している。これは実質的に、潜在的に可能な帯域幅、すなわち、利得曲線の幅により限定される約100nmの帯域幅よりも狭い。このような従来のDBRレーザは、1つの中心周波数の周りの帯域幅上に自然放出により例えば光ビームである放射を発生するための、2つの側を持つ活性セクションである第1の部分を備えるものとして機能的に特徴付けることができる。また上記第1の部分は、上記放射又は光ビームを導波する。このような従来のDBRレーザはさらに2つの反射器を有する。上記2つの反射器は、上記2つの側を持つ活性セクションの各側に1つずつ位置するように、活性セクションの境界に設けられている。
【0003】
制限された選択性の問題は、ヴォルフ(Wolf)他により認識され(ヨーロピアントランザクション・オン・テレコミュニケーションズ・アンド・リレイテッドテクノロジー、4(1993年)、No.6、(European Transactions on Telecommunications and Related Technology, 4 (1993), No. 6))、グレーティングのない2つの平行な導波路を有するレーザ構造が図10において図示されている。これら2つの平行な導波路は共振器としてみなすことができず、実際に、スペクトル(図10b及びcに図示される)はアームB及びAに対応するくし型のモードスペクトルを示すが、それらはアームA、利得セクション及び反射器Rのくし型のモードスペクトルか、アームB、利得セクション及び反射器Rのくし型のモードスペクトルかのいずれかである。スペクトル線の間の間隔が上記構造の長さにより決定されるので、上記間隔がさらに極めて小さいと、結果的にさらに低い選択性と低い同調可能性になることが見受けられる。
【0004】
これまでに、拡張された同調範囲を有するいくつかの進歩したレーザ構造が提案された。たとえば、Y−レーザ(エム.クズネツォフ,ピー.ヴェルランギエリ,エー.ジー.デンタイ,シー.エイチ.ジョイナー,及びシー.エー.ブルス,“広い範囲で同調可能な半導体3分岐レーザの設計”ジャーナル・ライトウェーブテクノロジー,1994年,第12巻,第12号,p.2100−2106, M. Kuznetsov, P. Verlangieri, A. G. Dentai, C. H. Joyner, and C. A. Burrus,“Design of widely tunable semiconductor three-branch lasers,”J. Lightwave Technol., vol.12, no.12, pp.2100-2106, 1994)、同一の方向に結合されたツインガイドレーザ(エム.シー.アマン,及びエス.イレク“横断的同調スキームを用いる同調可能なレーザダイオード” ジャーナル・ライトウェーブテクノロジー,1993年,第11巻,第7号,p.1168−1182, M. -C. Amann, and S. Illek, “Tunable laser diode utilizing transverse tuning scheme,”J. lightwave Technol., vol.11, no.7, pp.1168-1182, 1993)、サンプルドグレーティング(標本化されたグレーティング:SG)のDBRレーザ(ブイ.ジャヤラマン,ゼッド.エム.チャン,及びエル.エー.コルドレン,“サンプルドグレーティングを有する拡張された同調範囲の半導体レーザの理論,設計及び性能”IEEE ジャーナル・クォンタムエレクトロニクス,1993年,第29巻,第6号,p.1824−1834, V. Jayaraman, Z. M. Chuang, and L. A. Coldren,“Theory, design and performance of extended tuning range semiconductor lasers with sampled grating,”IEEE J. Quantum Electron., vol.29, no.6, pp.1824-1834, 1993)、超構造グレーティング(SSG)DBRレーザ(エイチ.イシイ,エイチ.タノベ,エフ.カノ,ワイ.トーモリ,ワイ.コンドー,及びワイ.ヨシクニ“超構造グレーティング(SSG)DBRレーザにおける準連続な波長同調”IEEE ジャーナル・クォンタムエレクトロニクス,1996年,第32巻,第3号,p.433−440, H. Ishii, H. Tanobe, F. Kano, Y. Tohmori, Y. Kondo, and Y. Yoshikuni,“Quasicontinuous wavelength tuning in super-structure-grating (SSG) DBR laseres,” IEEE J. Quantum Electron., vol.32, no.3, pp.433-440, 1996)、及び後置サンプルド反射器を有するグレーティングで援助されたカプラの(GCSR)レーザ(エム.エーベルク,エス.ニルソン,ケー.ストロイベル,エル.ベクボム,及びティー.クリンガ,“後置サンプルドグレーティング反射器を持つInGaAsP/InP垂直グレーティングで援助された同一の方向のカプラレーザの74nmの波長同調範囲”IEEE フォトニクステクノロジーレターズ,1993年,第5巻,第7号,p.735−738, M. Oberg, S. Nilsson, K. Streubel, L. Backbom, and T. Klinga,“74 nm wavelength tuning range of an InGaAsP/InP vertical grating assisted codirectional coupler laser with rear sampled grating reflector,”IEEE Photon. Technol. Lett., vol.5, no.7, pp.735-738, 1993)がある。最初の2つの型の装置では、同調範囲とスペクトルの純粋さの間(同調範囲の広さに対するサイドモード抑圧比(SMSR)の大きさ)でトレードオフが生じる。ゆえに最近では、多数の研究の関心が、(S)SG−DBR及びGCSRレーザに注がれた。
【0005】
サンプルドグレーティングのDBRレーザは、異なるサンプリング周期に起因してわずかに異なるピーク間隔を有するくし型の反射率スペクトルを示す、2つのサンプルドグレーティングを備える。代替として、一般に「超構造グレーティング」(SSG)と呼ばれる他のグレーティングの形式を用いることもできる。この型のレーザは、上は約100nmまでの同調範囲で製造される。この装置の動作は、2つのDBRセクションに電流を注入することで、前後のくし型反射特性のピークが望まれる波長に整列されるように行われる。位相セクションは縦キャビティモードを2つの反射器のピークと整列させるために用いられる。(S)SG−DBRアプローチの不都合な点は、レーザからの結合された光が受動的又は不活性な長い領域を通過しなければならず、このことが損失につながるということにある。また、2つの反射セクションにおける損失は、それらのセクションに注入された電流の量に応じて増大し、出力パワーは同調電流に依存したものになる。
【0006】
SG−DBRレーザ及びSSG−DBRレーザは、光の発生のための2つの側を持つ活性領域と、活性領域の各側に1つずつある2つの反射器とを備えるものとして機能的に特徴づけられ、上記反射器は複数の反射ピークのある反射特性を有する。上記特性は、関連する波長の極大反射をそれぞれもたらす、互いに間隔を有する複数の反射極大点を有する。このような特性は、くし型反射スペクトルを示すサンプルドグレーティングを用いて、又はいわゆるスーパーグレーティング(超構造グレーティング)を用いて得ることができる。上記グレーティング又はスーパーグレーティングはまた分布型反射器として特徴付けることができる。
【0007】
サンプルドグレーティングは、ストリップ化されていない領域と交互に配置される短周期のストリップ化された領域を含む、周期的に乱された短周期構造を有する導波路システムの中の構造として記述できる。スーパーグレーティングは、複数の反復する単位領域と、少なくとも1つのパラメータとを持つ回折格子を有する導波路システムの中の構造として記述でき、上記反復する単位領域のそれぞれは、一定の長さを持ちこれにより変調周期を形成し、上記少なくとも1つのパラメータは、上記レーザ中の光伝送方向に沿った上記反復する単位領域のそれぞれにおけるその位置に依存して変化する上記回折格子の光の反射率を決定し、上記回折格子は少なくとも2つの変調周期にわたって延在している。分布型の反射器及び波長同調可能な半導体レーザに関する米国特許第5,325,392号の明細書が参照され、ここに参照文献として含まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
SG−DBRレーザ及びSSG−DBRレーザは、活性セクションにおける異なる側にそれぞれ設置され、異なる周期性をそれぞれ有する各反射器に係る周期的特性の強め合う干渉を用い、広い範囲の同調可能性を得る。複数の反射器ピークの整列は、反射器の反射極大点の間隔が異なっているか又は本質的に等しくないことと、上記各反射器の上記反射極大点のうちのただ1つが上記発生された光ビームの波長と対応することとを明示することにより記述することができる。異なるマルチ−エレメントミラーを持つマルチ−セクションの同調可能なレーザに関する、米国特許第4,896,325号の明細書が参照され、ここに参照文献として含まれる。
【0009】
上記反射器の構造は長い不活性セクションに導かれるので、これはレーザ出力のパワー損失につながる。
【0010】
同一の方向のカプラを用いる他のレーザは、容易に非常に広い同調領域を有するが、近傍の縦モードの不十分な抑圧が存在する。広範に同調可能であるが選択性の悪い同一の方向のカプラと単一の(S)SG反射器との組み合わせは、広い範囲の同調とよいサイドモード抑圧の両方を与える。さらに、光出力信号は受動領域を通過しない。再び、100nmの同調が達成される。残念ながらこのような構造は製造においてやや複雑で、少なくとも5つの成長段階を必要とする。集積化された同調可能なフィルタに関する米国特許第5,621,828号の明細書が参照され、ここに参照文献として含まれる。
【0011】
欧州特許出願公開第0926787号公報は、強い複雑な結合をされたDFBレーザのシリーズを記述している。開示された構造において、グレーティングは活性セクション内に作られる。グレーティング付きの活性セクションによって決まるレーザ間の直列での相互作用が実質的には存在しないように、上記グレーティングは選択される。開示された構造は、複数の波長の生成を同時的にさえ可能にするが、選択性と同調可能性の問題は扱わない。
【0012】
複数の導波路を有する並列構造は、日本国特許公報要約集,013巻,026号,1989年1月20日,特開昭63−229796号公報(富士通株式会社)(PATENT ABSTRACT OF JAPAN, vol.013, no.026, 20 January 1989, JP 63 229796 (Fujitsu ltd.))に開示されている。開示された構造は再び複数の波長の放射を可能にするが、同調可能性の問題を扱わない。光スイッチは導波路を選択するために動作され、従って、導波路の間の同時的な光接続は得られない。
【0013】
本発明の目的は、製造が容易で、広い範囲に同調可能で、レーザの出力パワーの損失が小さいレーザ構造を開示することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明において、(S)SG−DBR及びGCSRレーザと潜在的に同じ同調性能を有し、その出力パワーは長い受動領域を通過しない新規な代替のレーザ構造、装置又はデバイスが開示される。
【0015】
半導体の材料にてなる基板と、上記基板上の2つの側を持つ活性セクションと、上記基板上の複数のセクションとを備える、集積化された/半導体の同調可能なレーザが開示される。上記レーザはマルチ−セクションの集積化された半導体レーザと呼ぶことができる。上記活性セクションは放射を発生し、例えば光放射の範囲で発生するが、これに限定されない。すべての上記セクションは上記活性セクションの1つの側に接続される。このことは、それらが上記活性セクションに直接に結合されることを意味しないということを注意せよ。光放射の場合は、上記接続は光接続と呼ぶことができる。上記セクションのうち少なくとも2つは導波路システムを含む。上記セクションのそれぞれは共振器を特徴付ける。
【0016】
これらの共振セクションは、互いに間隔をあけた複数の共振極大点のあるスペクトルを有する。それらはそれら自身、くし型モードスペクトルを有するフィルタ又は反射器のいずれかである。
【0017】
本発明において用いられる共振器は、複数の共振ピークのある共振特性を有する。言い換えると、上記共振器は、関連する波長の極大共振をそれぞれもたらす、互いに間隔を有する複数の共振極大点を有する。本発明において用いられる透過フィルタは、複数の透過ピークのある透過特性を有する。言い換えると、上記透過フィルタは、関連する波長の極大透過をそれぞれもたらす、互いに間隔を有する複数の透過極大点を有する。本発明において用いられる反射器は、複数の反射ピークのある反射特性を有する。言い換えると、上記反射器は、関連する波長の極大反射をそれぞれもたらす、互いに間隔を有する複数の反射極大点を有する。
【0018】
上記セクションのうちの少なくとも2つに係る透過又は反射極大点に対応する上記共振極大点の間隔は、本質的に等しくないか異なるように選択される。ゆえに上記レーザは異なる反射又は透過セクションを持つ集積化された半導体レーザと呼ばれる。上記透過フィルタ及び反射器の透過及び反射特性は、上記2つのセクションのそれぞれに係る少なくとも1つの上記透過又は反射極大点が互いにオーバーラップするように、互いに所定関係を有して位置決めされる。このことは、上記複数のセクションが、同一の第1の周波数において、少なくとも1つの透過又は反射極大点を有することを意味する。上記透過又は反射極大点の異なる間隔に起因して、上記透過又は反射特性のうちの1つに係る小さなシフトは、上記2つのセクションのそれぞれに係る他の少なくとも1つの透過又は反射極大点のオーバーラップを結果的にもたらす。このとき、上記複数のセクションは、上記第1の周波数とは大きく異なっていることがある、少なくとも1つの第2の周波数を共通に有する。上記シフトは、上記透過又は反射セクションへの電流の注入に帰すことができる。上記レーザは、上記複数のセクションのいくつかに電流を注入し、結果として上記透過又は反射特性の波長をシフトさせるための手段を備えているといえる。上記オーバーラップする極大点は複数のレーザの波長を特徴付ける。少なくとも1つの共振特性の小さなシフトに起因して、上記装置は複数のレーザ波長からなる第1の集合から、複数のレーザ波長からなる他の集合にジャンプする。したがって、共振極大点の間隔は、セクションの長さの代わりにグレーティングにより本質的に決定される。
【0019】
上記活性セクションは放出により放射又は光ビームを発生することと、装置は上記複数の透過フィルタ又は反射器の上記オーバーラップする極大点に対応する上記放出された光ビームの波長を持つ放出されるレーザビームを放出することとが言える。このように上記活性セクションは中心周波数の周りの帯域幅上に自然放出により放射又は光ビームを発生し、上記放射又は光ビームを導波し、(光)増幅作用を有する。上記放出された放射又は光ビームは上記複数のセクションを通過しない。組み合わされた反射作用を有する上記複数のセクションからなる組み合わせと、上記活性セクションの上記(光)増幅作用とは、上記複数のレーザ波長からなる集合においてレーザ光を発生させる。共振特性の小さなシフトが結果としてレーザ波長からなる集合において大きな違いになるという事実に起因して、広い範囲の同調可能性を有する光レーザが得られる。ゆえに上記レーザは広い範囲の波長で同調可能な集積化された半導体レーザと呼ばれる。
【0020】
本発明の1つの好ましい実施態様によれば、活性放射発生セクションは1つの側を複数のグレーティングセクションに接続されるが、上記複数のグレーティングは上記活性セクションに含まれない。さらに、上記複数のグレーティングは、上記複数のグレーティングのスペクトルの間の実質的な相互作用を用いることができるように選択されるが、これは選択性を改善するために用いられる動作原理だからである。ゆえに、2つの上記セクションのそれぞれに係る上記共振極大点の少なくとも1つは、互いにオーバーラップしている。
【0021】
本発明の1つの好ましい実施態様において、上記共振極大点のただ1つがオーバーラップしている。このとき、上記活性セクションは放出により放射又は光ビームを発生することと、装置は上記複数の透過フィルタ又は複数の反射器の上記オーバーラップする極大点に対応する上記放出された光ビームの波長を持つ放出されるレーザビームを放出することとが言える。単一の反射波長を持つ組み合わされた反射作用を有する上記複数のセクションからなる組み合わせと、上記活性セクションの上記(光)増幅作用とは、上記オーバーラップする共振極大点により特徴付けられる上記単一の反射波長において、レーザ光を発生させる。
【0022】
本発明の1つの好ましい実施態様において、上記複数のセクションの少なくとも1つは不活性である。これは、このような不活性セクションは放出により光ビームを発生していないことを意味する。
【0023】
本発明の1つの好ましい実施態様において、上記複数のセクションの少なくとも1つは活性である。これは、このような活性セクションも放出により光ビームを発生することを意味する。
【0024】
本発明の1つの好ましい実施態様において、上記導波路システムの少なくとも1つは、ストリップ化されていない領域と交互に配置される短周期のストリップ化された領域を含む、周期的に乱された短周期構造を有する。このような導波路システムは分布型とも呼ばれ、ゆえに上記レーザは、分布型の反射又は透過セクションを持つ半導体レーザと呼ばれる。本発明において、2つのこのような導波路は活性領域の同一の側の上に見出される。
【0025】
本発明の1つの好ましい実施態様において、上記導波路システムの少なくとも1つは、複数の反復する単位領域と、少なくとも1つのパラメータとを持つ回折格子を有し、上記反復する単位領域のそれぞれは、一定の長さを持ちこれにより変調周期を形成し、上記少なくとも1つのパラメータは、上記レーザ中の光伝送の方向に沿った上記反復する単位領域のそれぞれにおけるその位置に依存して変化する上記回折格子の光の反射又は透過を決定し、上記回折格子は少なくとも2つの変調周期にわたって延在している。
【0026】
本発明の1つの好ましい実施態様において、上記導波路システムの少なくとも1つはリング共振器である。
【0027】
本発明の1つの好ましい実施態様において、レーザは、上記複数のセクションの一部を光学的に接続し、上記複数のセクションの一部を上記活性セクションと接続するために用いられる、複数のパワースプリッタをさらに備える。
【0028】
本発明の1つの好ましい実施態様において、上記レーザは、上記活性セクションと、上記複数のセクションとの縦続接続である。
【0029】
本発明の1つの好ましい実施態様において、上記レーザは、上記活性セクションからパワースプリッタの一方のシングルポート側へ接続された部分と、複数のセクションから上記パワースプリッタの他方のマルチポート側へ並列接続された部分とを有する。
【0030】
本発明の1つの好ましい実施態様において、上記レーザは、往復キャビティの位相と、レーザのレーザモード波長とを調整するために用いられる位相セクションを備える。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下の記述において本発明のいくつかの実施形態が示される。本発明の範囲は請求項により特定される。
【0032】
本発明は、潜在的に(S)SG−DBR及びGCSRレーザと同じ同調性能であり、出力パワーは長い受動領域を通過しない、新規な代替のレーザ構造を開示する。上記装置において、活性領域の1つの側のみに受動的又は不活性な領域が存在する。
【0033】
先行技術の従来型分布ブラッグ反射型(DBR)半導体レーザの原理的なスキームが図7に図示されている。このようなレーザの概要の図が、前部(500)反射器と、後部反射器(510)と、AR(無反射コーティング)と、活性セクション(530)と、位相セクション(540)とを示す図1に図示されている。上記レーザの同調は、相対的な同調範囲(360)が同調領域の屈折率の相対的な変化に限定されるという事実により制限される。これは、通常の動作条件下で同調範囲が、10nmを超えられないことを意味している。これは実質的に、潜在的に可能な帯域幅、すなわち、利得曲線(350)の幅に限定される、約100nmの帯域幅より狭い。このような従来のDBRレーザは、上記レーザの特性(340)で観察されるように、ある中心周波数(370)の周りの帯域幅上に自然放出により光ビーム(310)を発生するための、2つの側を持つ活性セクション(300)である第1の部分を備えるものとして機能的に特徴付けることができる。また上記第1の部分は上記光ビームを導波する。このような従来のDBRレーザはさらに2つの反射器(330)(320)を有する。上記2つの反射器は、上記2つの側を持つ活性セクション(300)の各側に1つずつ位置するように、活性セクション(300)の境界に設けられている。
【0034】
古典的なレーザ構造は、(i)ある中心周波数の周りの帯域幅上に自然放出により光ビームを発生し、上記光ビームを導波し、光増幅作用を実行する、2つの側を持つ活性セクション/領域と、(ii)反射器として作用する2つの(不活性又は受動的)セクション/領域とを備える。上記活性セクションは上記2つの反射器に境界を接する。
【0035】
また(不活性又は受動的)反射セクション/領域に加え、透過特性を有する複数のセクションが存在する。
【0036】
本発明は、(古典的なレーザと同様の)2つの側を持つ活性セクション/領域と、複数のセクション/領域とを備えるものとして特徴付けることができる。上記複数のセクション/領域は、複数のセクション/領域からなるネットワークを特徴付ける。上記複数のセクション/領域からなるネットワークは、活性領域の1つの側に接続される。上記ネットワークは、少なくとも2つの共振器の領域/セクションを備える。上記共振器の領域/セクションは、複数の反射器であってもよく、透過特性を有する複数の領域/セクションであってもよい。本発明に係るレーザの原理的なスキームが図6に図示され、ここでは、活性素子(30)及び複数のセクション(50)(90)(100)(110)を備え、セクション(50)(90)(100)(110)は共振器であり、よって透過フィルタ又は反射器のいずれかである。
【0037】
本発明は、
(i)半導体材料にてなる基板と、
(ii)上記基板上において2つの側を持つ活性セクションとを備え、上記活性セクションはある中心周波数の周りの帯域幅上に自然放出により放射を発生し、上記放射を導波し、上記活性セクションは増幅作用を有し、
(iii)上記基板上における複数のセクションを備え、すべての上記複数のセクションは上記活性セクションの1つの側に接続され、上記複数のセクションの少なくとも2つは、透過フィルタ又は反射器のいずれかを特徴付ける導波路システムを含む
装置として特徴付けられる。
上記装置は、上記複数の不活性セクションの一部を相互に接続し、上記複数のセクションの一部を上記活性セクションと接続するために用いられる複数のパワースプリッタをさらに備えていることができる。上記複数のセクションは活性又は不活性のいずれかであることができる。
【0038】
上記装置が光ビームを発生するとき、上記ネットワークと上記活性セクションとの上記接続は、光接続である。このとき、上記複数のセクションの上記接続も光接続である。そこで、上記装置は同調可能な集積化された/半導体の光レーザと呼ばれる。このとき、上記増幅は光増幅と呼ばれる。このとき、上記活性セクションはまた上記光ビームを導波する。
【0039】
本発明において、特定の複数の反射器及び特定の透過特性を持つ複数のセクションが用いられる。上記反射器及び透過特性を持つセクションは、概して共振器と呼ばれる。上記反射及び透過セクションは、概して共振ピークと呼ばれる複数の反射又は透過ピークを持つ反射又は透過特性を有するものとして機能的に特徴付けられる。上記反射又は透過特性は、関連する波長の極大の反射又は透過をそれぞれもたらす、互いに間隔を有する複数の反射又は透過極大点を有する。このように、共振特性は複数のスペクトル応答のピーク、好ましくは狭いスペクトル応答のピークを有する。上記共振器特性は、規則的であるか、又は不規則的であるかのいずれかであることが可能である。ここで、規則的とは、その共振周波数がすべて同一の値により互いに間隔を有すること、すなわり周期的であることを意味し、不規則的とは、共振周波数の間に固定された間隔の存在しないことを意味する。不規則的な特性は、共振周波数のランダムなパターンか、ある構造化されたパターンであることができる。
【0040】
このような特性は、くし型の反射又は透過スペクトルを示すサンプルドグレーティングを用いて、又はいわゆるスーパーグレーティングを用いて得ることができる。上記サンプルドグレーティング又はスーパーグレーティングはまた、分布型の反射器又は透過セクションとしても特徴付けることができる。
【0041】
サンプルドグレーティングは、ストリップ化されていない領域と交互に配置される短周期のストリップ化された領域を含む、周期的に乱された短周期構造を有する、導波路システムの中の構造として記述できる。スーパーグレーティングは、複数の反復する単位領域と少なくとも1つのパラメータとを持つ回折格子を有する導波路システムの中の構造として記述でき、上記反復する単位領域のそれぞれは、一定の長さを持ちこれにより変調周期を形成し、上記少なくとも1つのパラメータは、上記レーザ中の光伝送方向に沿った上記反復する単位領域のそれぞれにおけるその位置に依存して変化する上記回折格子の光の反射又は透過を決定し、上記回折格子は少なくとも2つの変調周期にわたって延在している。
【0042】
本発明において、リング共振器に基づく透過特性を有する代替の複数のセクションが用いられる。このようなリング共振器は、くし型の透過特性を有する(図5)。リング共振器の動作は、古典的なファブリ−ペロー共振器の動作と同様であり、このことは、リング中の2つのカプラの交差結合をFP−共振器中の透過ミラーとして考えるならば、容易に理解できる。
【0043】
先行技術では、活性セクションにおける異なる側にそれぞれ設けられた反射器であって、異なる周期性をそれぞれ有する複数の反射器に係る周期的特性の強め合う干渉が、広い範囲の同調可能性を得るために用いられる。上記反射器の構造が長い不活性領域をもたらすとき、これは結果的にレーザ出力のパワー損失になる。
【0044】
本発明では、異なる周期性をそれぞれ持ち、活性セクションの同一の側にそれぞれ設けられた、反射又は透過のいずれかの複数のセクションに係る周期的特性の強め合う干渉が用いられる。このアプローチで結果的に上記レーザの広い範囲の同調可能性が得られる。上記複数の反射器は活性セクションの一方の側のみに設けられているので、上記複数の反射器が構造上では長い不活性セクションになるときでも、このことはレーザの出力パワーに対して有害でない。本発明はいかなる時も、低損失の窓になる。
【0045】
このように本発明は、それぞれの(不活性又は活性)セクションの、少なくとも2つの透過又は反射極大点の間隔が本質的に等しくないか異なっていることと、上記(不活性又は活性)セクションの透過又は反射極大点の少なくとも1つが上記発生させられた光ビームの波長と対応することとを明示することによりさらに特徴付けることができる。この対応は、少なくとも2つのセクションのそれぞれに係る上記共振ピークのうちの少なくとも1つをオーバーラップ又は一致させることにより得られる。
【0046】
上記複数のセクションの組み合わせは、組み合わされた反射作用を有する組み合わされた反射器としてみなすことができる。上記活性セクションの上記光増幅作用と、上記組み合わされた反射器の上記組み合わせ反射作用とは、上記組み合わされた反射器の少なくとも1つの反射波長においてレーザ光を発生させる。
【0047】
図6は可能な構成の例を図示するが、本発明はこれに限定されない。活性セクション(30)は、1つの側において光学的に複数のセクション(120)に接続されていて、上記複数のセクションは透過フィルタ(50)と3つの反射器(90)(100)(110)とを備える。レーザ光(10)は、活性セクションの他の側よりレーザから出る。(20)は上記活性セクション(30)内の増幅作用を示す。上記接続(40)、(60)、(70)及び(80)は光の相互接続性を意味し、物理的接続と考えられるべきではない。
【0048】
本発明において用いられる透過フィルタは、複数の透過ピークを持つ透過特性(150)を有する。言い換えると、上記透過フィルタは、関連する波長の極大透過をそれぞれもたらす、互いに間隔(間隔(130))を有する複数の透過極大点を有する。本発明において用いられる反射器は、複数の反射ピークを持つ反射特性(160)を有する。言い換えると、上記反射器は、関連する波長の極大反射をそれぞれもたらす、互いに間隔(間隔周期(140))を有する複数の反射極大点を有する。少なくとも2つの上記セクションの、上記透過又は反射極大点の間隔(130)(140)は異なるように選択される。ゆえに上記レーザは、異なる反射又は透過セクションを持つ、集積化された半導体レーザと呼ばれる。上記透過フィルタ及び反射器の透過及び反射特性は、上記複数のセクションのそれぞれに係るただ1つの透過又は反射極大点がオーバーラップするように設けられ、これは同一の周波数で透過又は反射極大点を有することを意図している。上記透過又は反射極大点の異なる間隔に起因して、上記複数の透過又は反射極大点のうちの1つを小さくシフトさせることによって、広い範囲の同調可能性を有する光レーザが得られる。ゆえに上記レーザは広い範囲の波長で同調可能な集積化された半導体レーザと呼ばれる。上記シフトは上記透過又は反射セクションへの電流の注入に帰することができる。言い換えると、上記レーザは、上記複数のセクションの一部に電流を注入するための手段を備え、結果として上記透過又は反射特性は波長に関してシフトされる。
【0049】
図6の構成は例えば、セクション(50)をセクション(90)(100)(110)と接続するためのパワースプリッタ(200)を用いることにより達成される。上記パワースプリッタは、シングルポート側((50)に接続された側)と、3つのポートを持つマルチポート側((90)(100)(110)に接続された側)とを有する。
【0050】
先行技術のGCSRレーザ構造の概略図が図2に図示され、ここでは、活性セクション(600)、カプラセクション(610)、位相セクション(620)、及び反射器(630)と、上記セクションの横断面とを表す。上記カプラセクションと上記反射器セクションは、本質的に異なる共振特性を有する。上記カプラセクションは互いに間隔を有する共振極大点を持たない。
【0051】
第1の実施形態において、図3におけるような、活性領域(700)の同一の側に設けられた2つの反射器(710)、(720)を持つY型構造が提案される。これら2つの反射器はサンプルドグレーティング又は超構造グレーティングを用い、異なる周期を持つくし型反射特性をもたらし、それらの設計は(S)SG−DBRレーザと同様である。パワースプリッタ(730)は、活性領域から出る光を分割するために、また、活性領域に入る光を合成するために用いられる。2つの位相制御セクション(740)、(750)が図3に図示されている。1つは2つの反射器により反射された信号の間の正確な位相関係をもたらし、それに対し2つ目は合成された反射信号の全体の位相の制御をする。それに代わる実施形態によれば、別々の位相制御セクションをY型の腕のそれぞれに設けることができる。Y型構造の枝はすべて能動的(すなわち活性)であることができ、このため、能動的な導波路から受動的な導波路への(技術的にはより複雑な)遷移を除去することができる。しかしながら、このことは、装置の制御がより難しくなるという欠点を有するが、これはパワー及び波長の制御が混合されることによる。ゆえにY型構造の両枝のための受動的な導波路が好ましい。
【0052】
第2の実施形態において、図8において上面図が見える第2の構造が提案される。この構造において、(反射器(410,420,430)を含む)複数の反射器(440)は、活性領域の同一の側に設けられている。上記反射器の少なくとも2つは、くし型反射特性をもたらすために、サンプルドグレーティング又は超構造グレーティングを用いる。少なくとも2つの上記反射器は異なる周期を持つくし型反射特性を有する。上記反射器の設計は(S)SG−DBRレーザと同様である。パワースプリッタ(450)は、活性領域から出る/に入る光の分割及び合成をするために用いられる。位相制御セクションを導入することができる。ある構成において、1つの位相制御セクションは活性領域と複数の反射器の間に設けられ、また、1つを除くすべての反射器において、位相制御セクションが提供される。他の構成では、上記複数の反射器の中に位相制御セクションのみが提供される。
【0053】
第3の実施形態において、図4に図示される第3の構造が提案される。反射器は、活性セクション(830)と、くし型の透過特性(図5)を有するリング共振器(800)と、潜在的には無反射コーティング(820)を有してもよい(S)SG−反射器(810)とからなる。リング共振器の動作は、古典的なファブリ−ペロー共振器の動作と同様であり、このことは、リング中の2つのカプラの交差結合をFP−共振器中の透過ミラーとして考えるならば、容易に理解できる。本発明の実施形態においても、同調は、従来の(S)SG−DBRレーザのように「バーニア(Vernier)」原理に基づき、このとき、リング共振器及び(S)SG−反射器は、それらの透過及び反射特性のそれぞれにおいてわずかに異なるピークの間隔を有するように設計され、2つのピークが互いにオーバーラップする波長において、又はその波長の近傍でレーザ光は発生する。また縦キャビティモードを2つの整列されたピークに整列させるために用いられる位相セクションは、この構造に含まれる。それは、活性セクションとリング共振器の間か、リングと(S)SG−反射器の間かのいずれかに設けられる。
【0054】
第4の実施形態において、図9に図示される第4の構造が提案される。この構造は、複数のセクションからなる縦続接続が一方の側の境界に設けられた活性領域(900)を備え、上記縦続接続は、フィルタ(910)(920)を含む複数の透過フィルタ(940)であり、上記縦続接続は、反射器(930)で終わる。透過フィルタ又は反射器のいずれかである上記複数のセクションの少なくとも2つは、くし型の透過特性を有する。透過フィルタ又は反射器のいずれかである上記複数のセクションの少なくとも2つは、それらの特性においてわずかに異なるピークの間隔を有するように設計される。位相セクションは、上記複数のセクションの任意のものの間に、及び上記活性セクションと上記複数のセクションの間に設けることができる。上記透過フィルタは(S)SG−透過フィルタ又はリング共振器のいずれかであることができる。上記反射器は(S)SG−反射器である。
【0055】
提案されたY型構造及びリング構造の主要な特徴、及び提案されたY型構造及びリング構造の基礎となる原理の組み合わせを用いる任意の構造の主要な特徴は、光は活性領域から直接放出され、受動領域を通過しないということである。このことにより、効率がより高くなることと、同調時のパワーの変化の度合いがより低くなることとが期待される。典型的な反射器は、反射ピークの一様な包絡線を有するように設計することができる。これらの設計は長い受動的な導波路を必要とし、反射ピークにおける反射率はきわめて高い。これらの要素の双方は、2つの側を持つ反射器構造において、効率を減少させる。すべての提案された構造において、出力パワーは反射器を通過せず、ゆえに高い効率を期待でき、今では高い反射率は利点となる。ゆえに本発明において、すべての上記セクションは、上記活性領域の1つの側に光学的に接続されている。
【0056】
反射器は好ましくは受動的であるため、(第1の実施形態の)Y型構造と第2の実施形態の構造は、先行技術から知られる、Y型レーザに現れる制御問題からの害を受けない。
【0057】
同調及び出力パワーに関する性能は、GCSRレーザのそれと同様であると期待されるが、製造はより容易である。工程の数はSG/SSGと同様であるが、GCSRレーザより少ない。マスク設計を除いて、製造はSG/SSG DBRレーザのそれとほとんど同様であるが、ファセットのARコーティングは、グレーティングが高いピークの反射率になるように設計されたときは必要でない。それに代わるものとして、ファセットからのすべての所望されない反射を絶つ吸光領域を用いることができる。
【0058】
Y型レーザのパワースプリッタに関連した幾分かの放射損失が存在することがあるが、GCSRの同調可能なカプラセクションの放射損失より高いことはありそうにない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 SG−DBRレーザの縦方向の横断面である。従来のDBRレーザとは異なり、反射器は異なるサンプリング周期で周期的に変調された(サンプリングされた)2つのグレーティングによって形成される。
【図2】 GCSRレーザ構造の概略図である。
【図3】 提案された“Y−SSG”レーザの上面図(概略図)である。
【図4】 リング共振器(S)SGレーザの概略図である。
【図5】 リング共振器の透過特性である。
【図6】 本発明に係るレーザの原理的なスキームで、1つの活性素子と、透過フィルタ又は反射器のいずれかである複数のセクションとを備える。
【図7】 先行技術のレーザの原理的なスキームであり、1つの活性素子と複数の反射器とを備え、上記活性素子は上記複数の反射器と境界を接している。
【図8】 本発明の第2の実施形態の原理的なスキームであり、1つの活性素子と、互いに並列に接続された複数のセクションとを備える。
【図9】 本発明の第4の実施形態の原理的なスキームであり、1つの活性素子と、端部が反射器である透過フィルタの縦続接続とを備える。
【符号の説明】
10…レーザ光、
20…増幅作用、
30…活性素子、
40,60,70,80…接続、
50…透過フィルタ、
90,100,110,320,330…反射器、
120…セクション、
130,140…間隔、
150…透過特性、
160…反射特性、
200,450,730…パワースプリッタ、
300…2つの側を有する活性セクション、
310…光ビーム、
340…レーザ特性、
350…利得曲線、
360…同調範囲、
370…中心周波数、
410,420,430,440,630,710,720,930…反射器、
500…前面反射器、
510…後面反射器、
530,600,830…活性セクション
540,620…位相セクション、
610…カプラセクション、
700,900…活性領域、
740,750…位相制御セクション、
800…リング共振器、
810…(S)SG−反射器、
820…無反射コーティング、
910,920…フィルタ、
940…透過フィルタ。
Claims (16)
- 集積化された半導体レーザ装置であって、上記装置は、
半導体材料にてなる基板と、
上記基板上の、放射を発生するための、2つの側を持つ活性セクションと、
上記基板上の、放射を発生するために使用されない複数のセクションとを備え、すべての上記セクションはともに、上記2つの側を持つ活性セクションの一方の側に光学的に接続され、上記セクションのうちの少なくとも2つは共振器であり、上記各共振器は導波路システムを含み、上記各共振器は、関連する波長において極大共振をそれぞれもたらす、互いに間隔を有する複数の共振極大点を有し、上記各セクションの上記共振極大点のうちの少なくとも2つの間隔は各セクション毎に本質的に等しくなく、上記共振器である2つのセクションのそれぞれにおける少なくとも1つの上記共振極大点は互いにオーバーラップし、
上記装置はさらに、上記活性セクションと上記複数のセクションとの間に設けられたパワースプリッタを備え、上記複数のセクションのうちの少なくとも2つは、並列接続された反射器であり、
上記装置はさらに、上記活性セクションと上記パワースプリッタとの間に位相制御セクションを備えた装置。 - 共振器である上記複数のセクションのそれぞれにおけるただ1つの上記共振極大点は互いにオーバーラップする請求項1記載の装置。
- 上記共振器は、関連する波長において極大透過をそれぞれもたらす、互いに間隔を有する複数の透過極大点(130)を、共振極大点として有する透過フィルタ(50)と、関連する波長において極大反射をそれぞれもたらす、互いに間隔を有する複数の反射極大点(140)を、共振極大点として有する反射器(90)、(100)、(110)とのいずれかである請求項1又は2記載の装置。
- 上記複数のセクションの少なくとも1つは不活性である請求項1〜3のいずれか1つに記載の装置。
- 上記複数のセクションの少なくとも1つは活性である請求項1〜4のいずれか1つに記載の装置。
- 上記導波路システムの少なくとも1つは、サンプルドグレーティングを備えた請求項1〜5のいずれか1つに記載の装置。
- 上記導波路システムの少なくとも1つは、超構造グレーティングを備えた請求項1〜6のいずれか1つに記載の装置。
- 上記導波路システムの少なくとも1つはリング共振器(800)である請求項1〜6のいずれか1つに記載の装置。
- 上記活性セクションは、1つの中心周波数の周りの帯域幅上に自然放出により光ビームを発生し、上記光ビームを導波し、光増幅作用を有する、請求項5〜8のいずれか1つに記載の装置。
- 上記複数のセクションからなる組み合わせは、組み合わされた反射作用を有し、上記活性セクションの上記光増幅作用は、上記組み合わせに係る反射波長のうちの少なくとも1つにおいてレーザ光を発生させる請求項9記載の装置。
- 上記複数のセクションのいくつかを接続し、上記活性セクションに接続するために用いられる、複数のパワースプリッタをさらに備えた請求項5〜10のいずれか1つに記載の装置。
- 上記装置は上記活性セクション(900)と上記複数のセクション(910)、(920)、(930)との縦続接続である請求項5〜11のいずれか1つに記載の装置。
- 上記活性セクション(400)は、パワースプリッタ(450)の一方のシングルポート側に接続され、上記複数のセクション(410)、(420)、(430)は、上記パワースプリッタの他方のマルチポート側へ並列接続される請求項11記載の装置。
- 往復キャビティの位相を調整するために用いられる複数の位相セクションをさらに備えた請求項1〜13のいずれか1つに記載の装置。
- 上記透過又は反射特性を波長においてシフトさせるために、共振器である上記セクションの少なくともいくつかに電流を注入する手段をさらに備えた請求項1〜14のいずれか1つに記載の装置。
- 集積化された半導体の同調可能な光レーザとしての請求項1記載の装置の使用。
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