JP4688655B2 - コモンモード輻射抑止回路、および電子機器 - Google Patents

コモンモード輻射抑止回路、および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路、および電子機器に関するものである。例えば、プリント基板上の配線パターンやケーブルなどにより高速に信号を伝送する差動伝送線路における、不要輻射ノイズの発生を防止するEMC(ElectroMagnetic Compatibility)対策に対応した差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路に関するものである。
従来、高速信号の伝送には、電源電圧で論理振幅するシングルエンド信号が用いられてきたが、近年の高速データ転送の要求に伴う駆動周波数の高周波数化およびバス幅の増大に対して、不要輻射ノイズ抑制と外来ノイズに対する耐性の観点から、低電圧差動信号伝送(Low Voltage Differential Signaling:LVDS)技術が利用されるケースが増えている。例えば、通信機器やPDP、液晶パネル向けのデジタルインターフェースなどに利用されている。
一般に、LVDSでは、差動信号が流れる2本の伝送線路間には逆相のディファレンシャルモード電流だけが流れるように、差動ドライバーICは設計されている。
図5は、従来のLVDSインターフェースの構成の一例を示す図である。
差動伝送線路は、プリント基板50内では一対の信号配線55からなり、ケーブル52内では、一対の信号配線55からなり、プリント基板部分とケーブル部分はコネクター51を介して接続される。また、シグナルグランド(SG)は、プリント基板50内ではグランドプレーン56からなり、ケーブル52内ではグランド配線57からなり、プリント基板部分とケーブル部分はコネクター51を介して接続される。
差動ドライバーIC53と差動レシーバーIC54の間は、奇モードインピーダンスが50Ωの+側および−側の2本の信号配線55により結ばれており、信号配線55は、差動レシーバーIC54の入力端において100Ωの終端抵抗62で終端されている。信号配線55の+側と−側の電気的特性は等しく平衡伝送線路を形成しており、LVDSでは、この2本の伝送線路により1つの信号の伝送を行う。
差動ドライバーIC53は、約3.5mAの電流を駆動し、入力端子からの入力信号に基づいて、信号配線55の+側と−側の間に電位差を生じるような差動信号を生成する。差動レシーバーIC54は、信号配線55の+側と−側の間の受信端に配設された100Ωの終端抵抗62の両端に生じる約350mVの差動信号を受けて、CMOSレベルに変換し、これを出力端子から出力する。
LVDSでは、信号配線55の+側と−側に大きさが同じで向きが逆の信号電流が流れるため、それぞれに流れる電流によって発生する磁界は互いに打ち消しあい、さらに、その信号レベルが小さいため、不要輻射ノイズやクロストークノイズの発生が抑制される。また、外来ノイズに対しても、信号配線55の+側と−側とで影響の受け方が相対的に同じであれば信号の論理に影響しないため、ノイズ耐性にも優れている。
しかしながら、LVDSに限らず、トランジェントのタイミングにおいて、2本の差動伝送線路の電流を正確に逆相状態とすることは難しく、さらに、信号の立ち上がり(tr)と立ち下がり(tf)の特性を完全に一致させることは原理的に困難であるため、トランジェントのタイミングにおいて、2本の差動伝送線路間にはわずかな同相のコモンモード電流が流れてしまう。また、プリント配線板、ケーブル等の差動伝送線路や、終端回路等の差動インピーダンスのミスマッチや、差動伝送線路間のスキューなどによってもコモンモード電流が発生する。
図5において、ディファレンシャルモード電流成分は、終端抵抗62によって整合されて終端され、コモンモード電流成分は、プリント基板50の持つ浮遊容量等を介してリターンする。そのため、差動信号伝送線路に発生するコモンモード電流成分が、LVDS伝送系から放射される不要輻射ノイズの主な原因となっていた。
この問題を解決するために、例えば、ノイズ抑制素子およびこれを用いた差動伝送回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図6は、特許文献1に記載のノイズ抑制素子を用いたLVDSインターフェースの構成図を示している。ここで、図5と同じ構成要素については、同じ符号を用いている。
図6に示すこの構成では、コモンモードチョークコイル59からなるノイズ抑制素子により、2本の差動伝送線路に流れるコモンモード電流が抑制され、伝送ノイズおよび不要輻射ノイズを抑制できる。
特開2003−258586号公報
しかしながら、上述の特許文献1のノイズ抑制素子を用いる方法では、従来考えられていなかった新しい不要輻射ノイズ発生現象である2次コモンモード輻射を抑制できないという問題点があった。
図6において、ケーブル52のグランド配線(SG)57と、プリント基板50上のグランドプレーン(SG)56が、コネクター51を介して接続されるが、コネクター51の前後でシグナルグランドラインの面積が変わるため、シグナルグランドを流れる電流量が変化する。2次コモンモード輻射とは、このようなシグナルグランドの変化によって発生するコモンモード電圧をソース源とし、シグナルグランド自体を放射源とする輻射ノイズである。
このシグナルグランドの変化に起因する2次コモンモード輻射を抑制する上での課題は、差動伝送線路において従来考えられていなかったシグナルグランドの変化点において中性面電位の連続性の確保を実現することである。
本発明は、上述した従来の課題を解決するもので、2次コモンモード輻射を抑制できる、差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路、および電子機器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
一対の信号配線からなり、差動信号が伝送される差動伝送線路と、
前記差動伝送線路に沿って配置されており、その途中に変化点を有する、前記差動伝送線路のシグナルグランドと、
トランスと、
基準グランドとを備え、
前記トランスの一次側は、前記シグナルグランドの変化点の前後のうち一方において、前記一対の信号配線の電気的中点と前記シグナルグランドとの間に接続され、
前記トランスの二次側は、前記シグナルグランドの変化点の前後のうちもう一方において、前記一対の信号配線の電気的中点と前記シグナルグランドとの間に接続され、
前記基準グランドは、前記トランスの一次側の中性面となる点および前記トランスの二次側の中性面となる点に接続されている、コモンモード輻射抑止回路である。
第2の本発明は、
前記シグナルグランドの変化点の前後のそれぞれの側において、前記一対の信号配線の間にそれぞれ接続され、前記一対の信号配線の差動インピーダンスと実質上同一の抵抗値を有する第1の抵抗素子および第2の抵抗素子を備え、
前記シグナルグランドの変化点の前後のそれぞれの側における前記一対の信号配線の電気的中点は、前記第1の抵抗素子および前記第2の抵抗素子のそれぞれの抵抗値を2分する点である、第1の本発明のコモンモード輻射抑止回路である。
第3の本発明は、
前記シグナルグランドの変化点の前後のそれぞれの側において、前記一対の信号配線の間にそれぞれ接続される第1の抵抗素子および第2の抵抗素子を備え、
前記第1の抵抗素子は、それぞれが前記一対の信号配線の差動インピーダンスの実質上1/2の抵抗値を有する、直列に接続された2つの抵抗素子であり、
前記第2の抵抗素子は、それぞれが前記一対の信号配線の差動インピーダンスの実質上1/2の抵抗値を有する、直列に接続された2つの別の抵抗素子であり、
前記シグナルグランドの変化点の前後の一方の側における前記一対の信号配線の電気的中点は、前記2つの抵抗素子同士の接続点であり、
前記シグナルグランドの変化点の前後のもう一方の側における前記一対の信号配線の電気的中点は、前記2つの別の抵抗素子同士の接続点である、第1の本発明のコモンモード輻射抑止回路である。
第4の本発明は、
前記トランスの前記一次側の前記差動伝送線路は、前記シグナルグランドの、前記一次側の前記差動伝送線路に沿った部分とともに、プリント基板内に形成されており、
前記トランスの前記二次側の前記差動伝送線路は、前記シグナルグランドの、前記二次側の前記差動伝送線路に沿った部分とともに、ケーブルで形成されており、
前記シグナルグランドの変化点は、前記プリント基板と前記ケーブルとの接続点である、第1の本発明のコモンモード輻射抑止回路である。
第5の本発明は、
前記トランスの前記一次側の中性面となる点は、前記プリント基板のグランドプレーンが接続されている前記グランドプレーン側の端点であり、
前記トランスの前記二次側の中性面となる点は、前記ケーブルのシグナルグランド配線が接続されている前記トランスの前記二次側の中点である、第4の本発明のコモンモード輻射抑止回路である。
第6の本発明は、
前記基準グランドは、フレームグランドである、第1の本発明のコモンモード輻射抑止回路である。
第7の本発明は、
前記シグナルグランドの変化点は、信号の伝送方向あたりのシグナルグランドの電気伝導度が変化する点である、第1から第6のいずれかの本発明のコモンモード輻射抑止回路である。
第8の本発明は、
第1から第7のいずれかの本発明のコモンモード輻射抑止回路を備えた電子機器である。
本発明により、2次コモンモード輻射を抑制できる、差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路、および電子機器を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の、実施の形態1の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路を、図1および図2に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態1の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路の構成図であり、図2は、コモンモード電位を説明するための中性面電位図である。中性面とは、差動伝送線路の+側と−側の伝送線路のそれぞれに磁界が発生するが、これらの両磁界の境界面のことである。たとえば、+側と−側の伝送線路が平行線の場合には、中性面は両線の中間となり、マイクロストリップラインの場合には、中性面はグランドに近い位置となる。
図1において、本実施の形態1の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路は、差動ドライバーIC13と差動レシーバーIC14の間を結ぶ、+側と−側の一対の信号配線15からなる差動伝送線路と、この差動伝送線路のシグナルグランドであるプリント基板10に配設されたグランドプレーン(SG)16と、ケーブル12で形成されたグランド配線(SG)17と、トランス21と、基準グランドであるFG(フレームグランド)18とを備えている。
なお、本明細書におけるトランスとは、いわゆる通常のトランスのことをいう。チョークコイルも一種のトランスとも言えるが、等価回路的に表現すると、チョークコイルは、2つの線路の一部がコイルになっているのに対し、本明細書におけるトランスは、2つの線路の間にコイルが形成されたものである。
シグナルグランドは、プリント基板10に配設されたグランドプレーン(SG)16とケーブル12で形成されたグランド配線(SG)17とからなり、コネクター11を介して接続されている。
コネクター11の前後でシグナルグランドラインの面積が変わるため、シグナルグランドを流れる電流量が変化する。つまり、コネクター11の前後で信号の伝送方向あたりのシグナルグランドの電気伝導度が変化し、不連続となる。なお、コネクター11が、本発明のシグナルグランドの変化点の一例である。
なお、シグナルグランドの変化点とは、信号の伝送方向あたりのシグナルグランドの電気伝導度が変化する点のことをいい、電気伝導度が変化する場合としては、信号の伝送方向に垂直なシグナルグランドの断面積が変化する場合や、信号の伝送方向でシグナルグランドの材質が異なる場合や、信号の伝送方向でシグナルグランドの周辺温度が変化する場合などが考えられる。
一対の信号配線15は、プリント基板10に配設された部分とケーブル12で形成された部分とからなり、コネクター11を介して接続されている。コネクター11は上述のとおりシグナルグランドの中性面電位の変化点となっており、この変化点の前後、つまりプリント基板10に配設された部分とケーブル12で形成された部分のそれぞれの信号配線15の+側と−側の間に、図1に示すように、第1の抵抗素子23および第2の抵抗素子24がそれぞれ接続されている。
第1の抵抗素子23は、一対の信号配線15の差動インピーダンス100Ωの1/2である抵抗値50Ωの抵抗素子25を、2個直列に接続したものである。したがって、第1の抵抗素子23は、一対の信号配線15の差動インピーダンス100Ωと同一の抵抗値100Ωを有していることになり、また、2個直列に接続した抵抗素子25同士の接続点でこの100Ωの抵抗値が2分されていることになる。このように構成することで、2個直列に接続された抵抗素子25同士の接続点は、一対の信号配線15の電気的中点となっている。
同様に、第2の抵抗素子24は、一対の信号配線15の差動インピーダンス100Ωの1/2である抵抗値50Ωの抵抗素子26を、2個直列に接続したものである。したがって、第2の抵抗素子24は、一対の信号配線15の差動インピーダンス100Ωと同一の抵抗値100Ωを有していることになり、また、2個直列に接続した抵抗素子26同士の接続点でこの100Ωの抵抗値が2分されていることになる。このように構成することで、2個直列に接続された抵抗素子26同士の接続点は、一対の信号配線15の電気的中点となっている。
なお、差動インピーダンスとは、一対の伝送線路間のインピーダンスを測定した値として定義される。
トランス21の一次側は、第1の抵抗素子23を形成する2個直列に接続された抵抗素子25同士の接続点、および、SGであるグランドプレーン16に接続されている。そして、トランス21の二次側は、第2の抵抗素子24を形成する2個直列に接続された抵抗素子26同士の接続点、および、SGであるグランド配線17に接続されている。
なお、プリント基板10上に形成されている信号配線15が、本発明の、シグナルグランドの変化点の前に配置される差動伝送線路の一例であり、ケーブル12を形成している信号配線15が、本発明の、シグナルグランドの変化点の後に配置される差動伝送線路の一例である。
そして、トランス21の一次側の中性面となる一次グランド点、および、二次側の中性面となる二次グランド点は、SGの基準を与えるFG(フレームグランド)18に接続されている。ここで、中性面とは、伝送線路の信号配線とグランド間において電磁界のバランスする面をいう。なお、FG18が、本発明の、シグナルグランドの基準となる基準グランドの一例である。
差動ドライバーIC13と差動レシーバーIC14の間は、例えば、それぞれの奇モードインピーダンスが50Ωの+側および−側の一対の信号配線15により結ばれ、その一対の信号配線15は、差動レシーバーIC14の入力端において、例えば、差動インピーダンスと等しい100Ωの終端抵抗22で終端されている。一対の信号配線15の+側と−側の電気的特性は等しく平衡伝送線路を形成しており、この一対の信号配線15からなる伝送線路により1つの信号の伝送を行う。
差動ドライバーIC13は、約3.5mAの電流を駆動し、入力端子からの入力信号に基づいて、一対の信号配線15の+側と−側の間に電位差を生じるような差動信号を生成する。差動レシーバーIC14は、信号配線15の+側と−側の間の受信端に結合された100Ωの終端抵抗22の両端に生じる約350mVの差動信号を受けて、CMOSレベルに変換し、これを出力端子から出力する。
グランドプレーン16を有するプリント基板10では、SGとしてマイクロストリップ線路を形成しており、グランド配線17を有するケーブル12では、SGとして平行線路を形成しているため、それぞれの中性面が異なる。したがって、第1の抵抗素子23、第2の抵抗素子24およびトランス21を有していない従来の回路の場合、図2の、「プリント基板部の中性面電位」および「従来のケーブル部の中性面電位」に示すように、SGの変化点で中性面が不連続点となりコモンモード電位が発生する。
マイクロストリップ線路における中性面電位はグランドプレーン16に近く、平行線路における中性面電位は、信号配線15の+側と−側の中点とグランド配線との中点となる。プリント基板10のグランドプレーン16が一次側に接続されるトランス21の一次グランド点をトランス21のグランドプレーン16側端点とし、FG18に接続する。また、ケーブル12のグランド配線17が二次側に接続されるトランス21の二次グランド点をトランス21の二次側の中点とし、FG18に接続する。
ここでは、図1に示すように、トランス21の二次側の中点をFG18に接続しているので、シグナルグランドの変化点であるコネクター11の前後における中性面を同一にそろえることができ、コモンモード電位の発生を抑え、2次コモンモード輻射を抑制できる。
具体的には、例えば、トランス21の一次側と二次側の巻線数を同一とし、プリント基板10上の中性面電位を0V、ケーブル12の中性面電位を0.1V、FG18を0Vとした場合、図1の構成の場合、ケーブル12の信号配線15の中点の中性面電位は0Vとなり、プリント基板10上の信号配線15の中点の中性面電位と同一の電位となる。
なお、図1に示す本実施の形態1の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路では、奇モードインピーダンス50Ω、差動インピーダンス100Ωの線路を例として説明したが、インピーダンスはこれに限定されない。
また、本実施の形態1の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路では、シグナルグランドの変化点の前後で一対の信号配線15の+側と−側の電気的中点を取り出すために、第1の抵抗素子23および第2の抵抗素子24を用い、第1の抵抗素子23および第2の抵抗素子24としてそれぞれ50Ωの抵抗素子を2個直列に接続したが、その他の方法で電気的中点を取り出しても、同様の効果を奏する。
また、本実施の形態1の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路では、第1の抵抗素子23および第2の抵抗素子24のそれぞれの抵抗素子を2分する点として、抵抗値の等しい抵抗素子を直列に接続しその接続点を用いたが、2分された抵抗素子の抵抗値が等しくなる点であればどのような構成としても、同様の効果を奏する。
また、本実施の形態1の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路では、LVDSを例として説明したが、その他の差動伝送方式であっても、同様の効果を奏する。
(実施の形態2)
本発明の、実施の形態2の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路を、図3に基づいて説明する。
図3は、本実施の形態2の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路の構成図である。なお、図1と同じ構成要素については、同じ符号を用いる。
実施の形態2の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路は、実施の形態1のコモンモード輻射抑止回路とは、プリント基板10のグランドプレーン16に接続されるトランス31の一次側の一次グランド点の位置が異なる。実施の形態1では、図1に示すように、一次グランド点であるFG18をグランドプレーン16側の端点に接続させているのに対し、本実施の形態2では、トランス31の一次側の両端点の間の中間の点に接続させている。
グランドプレーン16の形状、配置に応じてその中性面は異なるため、トランス31の一次グランド点をトランス31の一次側の中間の点とし、シグナルグランドの変化点の前後における中性面を同一にそろえられるように位置を調整することで、コモンモード電位の発生を抑え、2次コモンモード輻射を抑制できる。
なお、図3に示す本実施の形態2の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路では、トランス31の二次側の二次グランド点が接続される位置を、トランス31の二次側の中点としているが、中点以外の二次側の中間の点としてもよい。トランス31の一次側および二次側に接続される一次グランド点および二次グランド点を接続する位置は、シグナルグランドの変化点の前後における中性面を同一にそろえられる位置であればよい。
(実施の形態3)
本発明の、実施の形態3の地上波デジタル放送対応PDPテレビのブロック図を図4に示す。本実施の形態3のPDPテレビが、本発明のコモンモード輻射抑止回路を備えた電子機器の一例にあたる。
本実施の形態3のPDPテレビは、フロントエンド部(RF回路)33とバックエンド部34で構成される地上波デジタルテレビ回路32を備えている。また、地上波デジタルテレビ回路32でデコードされた映像および字幕データを処理する画像処理回路36、画像処理回路36で処理された映像および字幕データを表示用のデータに変換する画像変換処理回路37を備えている。また、表示用のデータを表示パネル42に表示するための階調データに変換するパネル信号処理回路40、その階調データに対応する電圧を表示パネル42に供給して、表示パネル42に画像を表示させるパネル駆動回路41を備えている。
また、画像変換処理回路37で生成された表示用のデータを、パネル信号処理回路40に転送するための、差動ドライバー38および差動レシーバー39を備えている。差動ドライバー38の表示用データ送出部分には、実施の形態1または2に示したような本発明のコモンモード輻射抑止回路が設けられている。
次に、図4を用いて本実施の形態3のPDPテレビの動作について説明する。
フロントエンド部33のチューナーが、アンテナ35を介してデジタル放送波を受信する。フロントエンド部33は、チューナーで受信した放送データをOFDM復調部で復調し、トランスポートパケットでバックエンド部34に転送する。
バックエンド部34のパケットフィルターは、フロントエンド部33から受信したトランスポートパケットの各データを組み立て、デコーダー部によりデコードする。デコーダー部によりデコードされた音声データは、スピーカに出力され、映像および字幕データは、画像処理回路36に転送される。
画像処理回路36により補正等の処理が行なわれた後、そのデータが画像変換処理回路37で表示用のデータに変換される。画像変換処理回路37で変換されたデータは、差動ドライバー38によって、差動レシーバー39に差動伝送される。
差動レシーバー39で受信された表示用のデータは、パネル信号処理回路40で階調データに変換され、パネル駆動回路41によって、表示パネル42に表示される。
本実施の形態3のPDPテレビでは、差動ドライバー38と差動レシーバー39間では表示用のデータが高速伝送されるが、本発明のコモンモード輻射抑止回路が設けられているので、外部に送出される不要輻射ノイズは抑制される。
なお、本実施の形態3では、PDPテレビを例に説明したが、他の電子機器においても、差動伝送により高速なデータが伝送される部分に本発明のコモンモード輻射抑止回路を用いることにより、不要輻射ノイズを抑制することができる。
たとえば、差動伝送経路を有する液晶テレビ、プロジェクター、DVDレコーダー、PCなどの電子機器にも、本発明の構成の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路を備えさせることにより、不要輻射ノイズの少ない電子機器を実現できる。
シグナルグランドの変化に起因する2次コモンモード輻射を抑制する上での課題は、差動伝送線路において従来考えられていなかったシグナルグランドの変化点において中性面電位の連続性の確保を実現することであった。本発明の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路では、この中性面電位の連続性の確保を、トランスの一次側と二次側の中性面電位の調整により実現したものである。
以上に説明したように、本発明の構成の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路を用いることにより、シグナルグランドの変化点で中性面電位の連続性の確保を実現し、2次コモンモード輻射を抑制することができる。
本発明の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路は、差動伝送線路のシグナルグランドの変化点でトランスにより中性面電位の連続性を確保することで、2次コモンモード輻射を抑制できるので、プリント基板およびケーブルの不要輻射ノイズの発生を防止するEMC対策に対応した差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路として有用である。また、差動伝送経路を有する電子機器において有用である。
本発明の実施の形態1の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路の構成図 コモンモード電位を説明するための中性面電位図 本発明の実施の形態2の差動伝送線路のコモンモード輻射抑止回路の構成図 本発明の実施の形態3の地上波デジタル放送対応PDPテレビのブロック図 従来のLVDSインターフェースを説明するための構成図 従来のコモンモード対策のためにノイズ抑制素子を用いたLVDSインターフェースの構成図
符号の説明
10 プリント基板
11 コネクター
12 ケーブル
13 差動ドライバーIC
14 差動レシーバーIC
15 信号配線
16 グランドプレーン(SG)
17 グランド配線(SG)
18 FG
20 コモンモード電流
21、31 トランス
22 終端抵抗
23 第1の抵抗素子
24 第2の抵抗素子
25、26 抵抗素子
32 地上波デジタルテレビ回路
33 フロントエンド部(RF回路)
34 バックエンド部
35 アンテナ
36 画像処理回路
37 画像変換処理回路
38 差動ドライバー
39 差動レシーバー
40 パネル信号処理回路
41 パネル駆動回路
42 表示パネル
59 コモンモードチョークコイル

Claims (8)

  1. 一対の信号配線からなり、差動信号が伝送される差動伝送線路と、
    前記差動伝送線路に沿って配置されており、その途中に変化点を有する、前記差動伝送線路のシグナルグランドと、
    トランスと、
    基準グランドとを備え、
    前記トランスの一次側は、前記シグナルグランドの変化点の前後のうち一方において、前記一対の信号配線の電気的中点と前記シグナルグランドとの間に接続され、
    前記トランスの二次側は、前記シグナルグランドの変化点の前後のうちもう一方において、前記一対の信号配線の電気的中点と前記シグナルグランドとの間に接続され、
    前記基準グランドは、前記トランスの一次側の中性面となる点および前記トランスの二次側の中性面となる点に接続されている、コモンモード輻射抑止回路。
  2. 前記シグナルグランドの変化点の前後のそれぞれの側において、前記一対の信号配線の間にそれぞれ接続され、前記一対の信号配線の差動インピーダンスと実質上同一の抵抗値を有する第1の抵抗素子および第2の抵抗素子を備え、
    前記シグナルグランドの変化点の前後のそれぞれの側における前記一対の信号配線の電気的中点は、前記第1の抵抗素子および前記第2の抵抗素子のそれぞれの抵抗値を2分する点である、請求項1に記載のコモンモード輻射抑止回路。
  3. 前記シグナルグランドの変化点の前後のそれぞれの側において、前記一対の信号配線の間にそれぞれ接続される第1の抵抗素子および第2の抵抗素子を備え、
    前記第1の抵抗素子は、それぞれが前記一対の信号配線の差動インピーダンスの実質上1/2の抵抗値を有する、直列に接続された2つの抵抗素子であり、
    前記第2の抵抗素子は、それぞれが前記一対の信号配線の差動インピーダンスの実質上1/2の抵抗値を有する、直列に接続された2つの別の抵抗素子であり、
    前記シグナルグランドの変化点の前後の一方の側における前記一対の信号配線の電気的中点は、前記2つの抵抗素子同士の接続点であり、
    前記シグナルグランドの変化点の前後のもう一方の側における前記一対の信号配線の電気的中点は、前記2つの別の抵抗素子同士の接続点である、請求項1に記載のコモンモード輻射抑止回路。
  4. 前記トランスの前記一次側の前記差動伝送線路は、前記シグナルグランドの、前記一次側の前記差動伝送線路に沿った部分とともに、プリント基板内に形成されており、
    前記トランスの前記二次側の前記差動伝送線路は、前記シグナルグランドの、前記二次側の前記差動伝送線路に沿った部分とともに、ケーブルで形成されており、
    前記シグナルグランドの変化点は、前記プリント基板と前記ケーブルとの接続点である、請求項1に記載のコモンモード輻射抑止回路。
  5. 前記トランスの前記一次側の中性面となる点は、前記プリント基板のグランドプレーンが接続されている前記グランドプレーン側の端点であり、
    前記トランスの前記二次側の中性面となる点は、前記ケーブルのシグナルグランド配線が接続されている前記トランスの前記二次側の中点である、請求項4に記載のコモンモード輻射抑止回路。
  6. 前記基準グランドは、フレームグランドである、請求項1に記載のコモンモード輻射抑止回路。
  7. 前記シグナルグランドの変化点は、信号の伝送方向あたりのシグナルグランドの電気伝導度が変化する点である、請求項1から6のいずれかに記載のコモンモード輻射抑止回路。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のコモンモード輻射抑止回路を備えた電子機器。
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