JP4688423B2 - レーザ溶接方法 - Google Patents

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Description

この出願の発明は、レーザ溶接方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、レーザ出力に適切な波形ならびに周波数で変動を付与することにより、ポロシティ、ブローホールおよび割れ等の溶接欠陥の発生を防止するレーザ溶接方法において、より簡便かつ確実にレーザ出力変動条件の最適化を行うことのできる、新しいレーザ溶接方法に関するものである。
近年、レーザ発振器の大出力化が飛躍的に進み、これを深溶け込み・高速溶接へ適用することが期待されている。しかし、深溶け込みにおいては、溶込みが深くなるにしたがいレーザ照射部で形成されるキーホールを安定に維持することが困難となり、これに基づき、ポロシティ、ブローホール、割れなどの溶接欠陥が発生しやすくなるという問題がある。そのため、レーザ技術を構造材などを含む広範囲な材料加工に適用するためには、このような溶接欠陥を確実に防止する技術が必要不可欠となる。
これに対して、この出願の発明者らは、レーザ出力に周期的な変動を付与し、その周波数を溶融池の表面で発生する波の固有振動周波数と一致させることにより、効果的に溶接欠陥を防止する技術を提案している(例えば、特許文献1参照)。より具体的には、この出願の発明者らが既に提案したレーザ出力に周期的な変動を付与した溶接においては、レーザ出力がベース出力からピーク出力へと急激に上昇するときに、添付した図面の図1に示したように、キーホール内部から大量の溶融金属が噴出し、溶融池表面に波を発生させる。この波は溶融池を後方へと伝播し、後端で反射した後、再びキーホール内へと戻る動きをとる。このときの溶融池における波の往復運動の周波数、すなわち波の固有振動周波数f(Hz)は、キーホールから後方の溶融池長さをL(mm)、波の伝播速度をv(mm/s)としたとき、次式で示される。
f=v/2L (1)
この式(1)からわかるように、波の固有振動周波数は溶融池長さLに依存して変化する。
また、図2は、レーザ出力をピーク出力20kW、ベース出力12kWの矩形波形で変動させて溶接したときのレーザ出力変動周波数と欠陥発生率の関係の一例を示した図である。なお、この欠陥発生率とは、溶接部の縦断面においてX線透過試験を行い、溶融断面積に対するポロシティ総断面積の割合(%)として定義されるものである。ここで、出力変動のデューティ(duty)のみを、たとえば50%と70%の異なる2通りに設定すると、溶融池長さLがそれぞれ19.6mm、23.8mmと変化する。波の伝播速度はいずれも630mm/sであるため、上記(1)式からそれぞれに波の固有振動周波数を計算すると、16.1Hz(デューティ50%)、13.2Hz(デューティ70%)となる。つまり、いずれのデューティにおいても、溶融池で発生する波の固有振動周波数と一致した周波数でレーザ出力変動を行った場合に、最も効果的にポロシティの発生を防止できるのである。
また、この出願の発明者らは、レーザ出力の変動の波形を適切に制御することにより、さらに欠陥防止効果を高める技術を提案してもいる(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−224867号公報 特開2002−273586号公報
以上のとおりのこの発明者らがすでに提案している方法において、溶接欠陥の防止効果はレーザ出力の変動の波形および周波数に大きく依存するため、これらのレーザ出力変動条件を簡便に最適化することが最も重要なプロセスであった。そこで、この出願の発明者らは、さらに、この溶接方法において、最適波形を決定する目的で、レーザ照射位置から発生するプラズマの発光強度を計測し、このプラズマの発光強度がしきい値以下になる状態を検出することによって、最適周波数や最適波形を簡便かつ容易に決定する手法を開発し、特許出願している(特願2002−257195)。しかしながら、その一方で、より多角的かつ詳細に溶接欠陥の形成機構について研究するにつれ、より簡便かつ確実に、レーザ出力変動条件を決定することができるのではないかとの可能性を残してもいた。特に、最適波形を決定する手段についての検討の余地を残していた。
そこで、この出願の発明は、上記のとおりの発明者らが提案したレーザ溶接方法において、プラズマ信号の発光強度を計測し、その信号の変動周波数解析を行うことにより、より簡便かつ確実にレーザ出力変動条件の最適化を行うことのできる、新しいレーザ溶接方法を提供することを課題としている。
の出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、レーザ出力に制御された波形および周波数の変動を付与することにより溶接欠陥の発生を防止するレーザ溶接方法において、種々のレーザ出力変動条件のもとでレーザ溶接部から発生するプラズマもしくはプルームの発光強度の時間変化を検出し、検出された信号の周波数を解析して、レーザ出力変動の周波数と同一もしくはその近傍の周波数成分の大きさを求め、求めた周波数成分の振幅が、各レーザ出力変動条件の中で最大となる条件をレーザ出力変動条件として設定することを特徴としている。
また、第には、この出願の発明は、レーザ出力に制御された波形および周波数の変動を付与することにより溶接欠陥の発生を防止するレーザ溶接方法において、種々のレーザ出力変動条件のもとでレーザ溶接部から発生するプラズマもしくはプルームの発光強度の時間変化を検出し、プラズマもしくはプルームの発光強度の時間変化に任意のしきい値を設け、前記発光強度がしきい値以下となっている時間の総和が、各レーザ出力変動条件の中で最小となる条件をレーザ出力変動条件として設定することを特徴としている。
そして、第には、この出願の発明は、発光強度がある一定時間より長くしきい値以下となっている時間の総和が最小となる条件をレーザ出力変動条件として設定することを特徴としている。
以上のこの出願の発明は、レーザ照射位置から発生するプラズマもしくはプルームの発光強度を計測することによってレーザ出力の変動条件を最適化するものであるが、この出願の発明においては、特に、レーザ出力変動周波数と発光強度との関係に着目するようにしている。そして、これらを適切に解析・処理することにより、簡便で迅速かつより確実に、最適なレーザ出力の変動周波数を見つける事こと可能とするものである。
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、レーザ出力に適切な波形ならびに周波数で変動を付与して溶接欠陥の発生を防止するレーザ溶接方法において、より簡便かつ確実にレーザ出力変動条件の最適化を行うことのできる、新しいレーザ溶接方法が提供される。これにより、たとえば厚板の高品質溶接が容易にできるようになり、厚板レーザ溶接の実用化に貢献することが期待できる。
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。この出願の発明者らは、ポロシティの形成機構について以下のような知見を得、この出願の発明を完成させるに至っている。すなわち、ポロシティの形成機構を明らかにするため、この出願の発明者らは、レーザ溶接時のキーホールの動的な挙動をX線透過像の高速度撮影により観察した。それによると、レーザ出力一定の下で溶接を行っても、キーホールは深さ方向および径方向にランダムに大きく振動し、キーホールから自然発生的に間欠的にランダムな周波数で溶接金属の噴出が起こるのが観察された。そして、ポロシティの発生は、このようなキーホールの振動と大きく関係し、キーホールが深さ方向に大きく振動するときに、キーホールの先端が不安定現象により分離し、溶融金属内で気泡が発生する。ここで発生した気泡は、多くの場合溶融金属が凝固するまで残留し、その結果として、ポロシティが形成されるのである。そしてまた、溶接時にキーホールが深さ方向に大きく振動する現象は、径方向へのキーホールの振動により誘起される。すなわち、キーホールの径方向への振動が大きくなるほどポロシティが発生しやすくなる。これらのことから、キーホールの径方向の動向が検出できれば、振動を起こさないための適正条件を容易に見つけることができ、ポロシティの形成を効果的に防止する条件の最適化が容易にできることになる。
そこで、この出願の発明が提供するレーザ溶接方法は、レーザ出力に制御された波形および周波数の変動を付与することにより溶接欠陥の発生を防止するレーザ溶接方法において、種々のレーザ出力変動条件のもとでレーザ溶接部から発生するプラズマもしくはプルームの発光強度の時間変化を検出し、各レーザ出力変動条件の中でプラズマもしくはプルームの発光強度の時間変化とレーザ出力の変動が最も良く対応する条件をレーザ出力変動条件として設定することを特徴としている。
図3は、この出願の発明におけるレーザ出力変動条件を設定する方法の一例を示した図である。より具体的な例を示して説明すると、レーザ溶接中、レーザ(4)が照射される位置では、レーザ(4)と被溶接材(6)の相互作用によりプラズマもしくはプルーム(1)が形成される。このプラズマもしくはプルーム(1)の発光を溶接部周辺に設置したフォトダイード(2)等からなるセンサで検出し、レーザ(4)出力の変化と同期してこれを記録装置(3)に記録する。すると、たとえば、図9に例示したように、レーザ(4)出力に付与する変動の周波数を、10Hz、16.7Hz、20Hz・・・などと変化させることで、プラズマもしくはプルーム(1)の発光強度の時間変化は様々な形態となる。しかしこれを詳細に検討すると、レーザ(4)出力の変動をある周波数とすると、図4に例示したように、プラズマもしくはプルーム(1)の発光強度の時間変化はレーザ(4)出力の変動と周波数および波形がきわめてよく対応して変化することが見出された。そして、このときに、キーホ−ルの径方向への変動が小さく、安定したキーホールが維持され、最も良く溶接欠陥の発生が防止されることが判明した。すなわち、この周波数を最適レーザ出力変動条件とすればよいといえる。これに対して、レーザ(4)出力の変動の周波数をこの最適値から外していくと、それにしたがいキーホールの径方向への変動が大きくなり、キーホールの変動に対応して発光強度に擾乱が生じ、レーザ(4)出力の変動とプラズマもしくはプルーム(1)の発光強度の時間変化は一致しにくくなってしまう。
このように、プラズマもしくはプルーム(1)の発光強度の時間変化とレーザ(4)出力の変動が対応するようにレーザ(4)出力変動条件を設定することで、簡便に溶接欠陥の発生を防止してレーザ(4)溶接を行うことができる。なお、ここで、発光強度の時間変化とレーザ(4)出力の変動の対応の判定については、なによりも、発光強度の時間変化にレーザ出力の変動とほぼ同じとみなせる周期性が見られることが重要であり、さらには、発光強度の各周期における最大ピーク時間がレーザのピーク出力の時間と一致もしくはほぼ一致していることが求められる。さらには、レーザのベース出力の時間において発光強度が各周期で低い値をとっていることが好ましい。
そこで、これらの判定を容易かつ確実なものとするために、この出願の発明が提供するレーザ溶接方法においては、前記のとおりに得たプラズマもしくはプルーム(1)の発光強度の時間変化のデータを周波数解析し、レーザ出力の変動周波数と同一もしくはその近傍の周波数成分の大きさをめ、これが最大となるように、レーザ出力変動条件を設定するようにしている。
レーザ(4)出力の変動の周波数を変化させて溶接した場合、どの条件においても、プラズマ信号には変動の周波数と一致した周波数成分において振幅のピークが観察される。この変動周波数と一致した周波数成分における振幅のピークは、出力変動の周波数が最適な条件である場合に最も大きく、最適な条件からずれた場合には小さくなる。これは、プラズマ信号の変動と出力変動との対応が高いか低いかを示しているのである。
たとえば、図4に例示した最適レーザ(4)出力変動条件のもとで得られたプラズマ信号からは、図5に示すような、レーザ(4)出力に付与した変動の周波数(22.2Hz)と一致した周波数成分において、振幅の大きなピークが観察される。しかし、他の変動周波数、たとえば10Hzで出力に変動を与えると、やはり10Hzの位置にピークが見られるが、その高さは最適周波数の場合と比べて小さくなる。図10は、このような各出力変動条件のもとで、その変動周波数と一致した周波数成分における振幅(ピーク値)を求めた結果を例示してものである。したがって、レーザ(4)出力に付与した変動周波数と同一もしくはその近傍の周波数成分で振幅が最大となるように、レーザ(4)出力の変動の周波数を設定することで、容易に、そしてより明確に、最適レーザ(4)出力変動条件を実現することができる。
なお、この出願の発明においては、周波数解析の手法については特に限定されるものではなく、広く一般に用いられている解析法を利用することができる。たとえば、具体的には、高速フーリエ変換法などを利用することができる。
また、さらにこの出願の発明が提供するレーザ溶接方法では、上記の通りに得たプラズマもしくはプルーム(1)の発光強度の時間変化に任意のしきい値を設け、発光強度がしきい値以下になる時間の総和が最小となるようにレーザ(4)出力変動条件を設定するようにしている。というのは、レーザ(4)溶接中、キーホールが径方向に大きく変動した場合には、図6に*印で示すように、プラズマ(1)発光信号が短時間継続して途絶える現象が見られる。そこで、このようなプラズマ(1)発光信号が短時間継続して途絶える現象、すなわち、キーホールの径方向の変動が最小となるように、レーザ(4)出力変動条件を設定することができる。信号が短時間継続して途絶えることの検出については、発光強度の時間変化に任意のしきい値を設け、発光強度がしきい値以下になる時間を検出することでより簡便に対応することができる。発光強度のしきい値については、溶接の状況や発光強度の検出手段などにより任意に設定することができるが、一般的には、発光がしばらく途絶えたと判定できる状態を含んでいるかどうかを目安とすることができる。
そしてまた、発光が途絶える時間についても任意に設定することができ、この出願の発明においては、発光強度がある一定時間より長くしきい値以下となる時間の総和が最小となるようにレーザ出力変動条件を設定することができる。この一定時間とは、発光信号の検出における様々な条件により異なってくるのであるが、おおよその目安としては、2ms程度を例示することができる。これらのこの出願の発明によると、発光が途絶えることの厳密な検出をせずとも、より簡便にレーザ出力変動条件を設定することができるようになる。これによっても、キーホ−ルの径方向への変動を抑え、安定したキーホールが維持し、ポロシティの形成をより効果的に防止するための条件を実現することができる。なお、この場合の方法は、この出願の発明者が既に提案(特願2002−257195)しているレーザ溶接方法と同様の手順でできることから、最適な波形の制御および周波数の設定を同時に容易に行うことができる。また、上記のこの出願の発明の方法を2つ以上併用することで、さらに精度良く、最適レーザ出力変動条件を設定することが可能となる。
以上のこの出願の発明の方法は、レーザ溶接時にその場で極短時間で最適レーザ出力変動条件を得ることができる。そしてフィードバック制御として用いることもできる。
以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この出願の発明についてさらに詳しく説明する。もちろん、この発明は以下の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
<a> 一般溶接構造用鋼SM490Aを用い、ビードオンプレートにより部分溶込み溶接を行った。溶接に際し、溶接欠陥の発生を防止するため、図7に示すように、ピーク出力20kW、ベース出力8kWの三角波でレーザ出力に変動を付与した。ベース出力からピーク出力に変動する立ち上がり時間は10msで一定とし、周波数を10Hzから98Hzの範囲で変化させた。図3に示した構成の装置を用い、溶接時のプラズマの発光強度を感度波長範囲190〜1100μmのSiフォトダイオード2(Si−PD)を使い、サンプリング周波数50kHzで計測した。なお、Si−PDは、被溶接物(6)と同一レベルの水平延長上に設置した。レーザ(4)ビームは、焦点距離500mmの放物面鏡(5)により被溶接物(6)の表面に収束した。試験片は、幅20mm、高さ30mm、長さ250mmのものを用い、溶接後に幅方向でX線透過試験を行い、溶融断面積に対する溶接欠陥総面積の割合(%)を欠陥発生率として、溶接欠陥の状況を定量化した。
図8は、各出力変動周波数における溶接欠陥の発生率を示した図である。図からわかるように、出力変動の周波数が22.2Hzにおいて、溶接欠陥が最も効率的に防止できた。すなわち、22.2Hzを最適出力変動周波数とすることができる。
<b> 図9は、各出力変動周波数のものとで、溶接時にプラズマの発光強度を計測した例を示した図である。最適変動周波数(22.2Hz)の下では、レーザ出力の変動とよく対応してプラズマ発光強度が変動するのに対して、変動周波数が最適値からずれるにしたがって、プラズマ発光強度の変化がよりランダムになることがわかる。そこで、各変動周波数におけるプラズマ発光信号の周波数解析を行い、各変動周波数成分における振幅を算出し、その結果を図10に示した。最適変動周波数(22.2Hz)の下で振幅が飛びぬけて高い値を示すことがわかった。このことから、プラズマの発光強度を検出し、その周波数解析した結果からレーザ出力の変動周波数における振幅を求め、この振幅が最大となるようにすることで、最適出力変動条件を容易に決定することができる。
<c> 一方で、図9に示したプラズマ発光強度の信号に対して0.02Vのしきい値を設定し、この状態が2ms以上持続した場合の時間の総和tを求め、プラズマ発光強度の計測時間t0に対する割合を示したものが図11である。最適変動周波数22.2Hzの下でこの割合が最小値を示しており、しきい値を利用したこの方法でも最適周波数の決定が可能であることが示された。
レーザ溶接時の材料表面付近における溶融池の挙動を模式的に示した図である。 デューティ50%および70%で出力変動を付与した溶接における、出力変動周波数と欠陥発生率の関係を例示した図である。 この出願の発明にかかわるプラズマもしくはプルームの発光信号を検出するための構成を例示した図である。 最適出力変動条件下で測定したプラズマ発光強度の時間変化を例示した図である。 最適出力変動条件下で測定したプラズマ発光信号の周波数解析の結果を例示した図であり、横軸はプラズマ発光信号の周波数を、縦軸はその周波数成分における振幅を示している。 レーザ溶接時に計測したプラズマ発光強度を例示した図である。 この発明の実施例におけるレーザ出力の変動波形を示した図である。 図7に示した出力変動を付与した溶接部における欠陥発生率と出力変動周波数の関係を示した図である。 この発明の実施例における各出力変動周波数の下で計測したプラズマ発光強度の時間変化を例示した図である。 この発明の実施例におけるプラズマ発光信号の周波数解析結果から、各出力変動周波数条件での、その出力変動周波数に一致した周波数成分における振幅の大きさを例示した図である。 この発明の実施例においてプラズマ発光強度が0.02V以下になる状態が2ms以上持続した時間の総和の計測時間に対する割合(t0/t)を示した図である。
符号の説明
1 プラズマもしくはプルーム
2 フォトダイオード
3 記録装置
4 レーザ
5 放物面鏡
6 被溶接物
7 ワークテーブル

Claims (3)

  1. レーザ出力に制御された波形および周波数の変動を付与することにより溶接欠陥の発生を防止するレーザ溶接方法において、種々のレーザ出力変動条件のもとでレーザ溶接部から発生するプラズマもしくはプルームの発光強度の時間変化を検出し、検出された信号の周波数を解析して、レーザ出力変動の周波数と同一もしくはその近傍の周波数成分の大きさを求め、求めた周波数成分の振幅が、各レーザ出力変動条件の中で最大となる条件をレーザ出力変動条件として設定することを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. レーザ出力に制御された波形および周波数の変動を付与することにより溶接欠陥の発生を防止するレーザ溶接方法において、種々のレーザ出力変動条件のもとでレーザ溶接部から発生するプラズマもしくはプルームの発光強度の時間変化を検出し、プラズマもしくはプルームの発光強度の時間変化に任意のしきい値を設け、前記発光強度がしきい値以下となっている時間の総和が、各レーザ出力変動条件の中で最小となる条件をレーザ出力変動条件として設定することを特徴とする請求項1記載のレーザ溶接方法。
  3. 前記発光強度がある一定時間より長くしきい値以下となっている時間の総和が最小となる条件をレーザ出力変動条件として設定することを特徴とする請求項記載のレーザ溶接方法。
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