JP4686622B2 - 音響補正装置、及び音響補正方法 - Google Patents

音響補正装置、及び音響補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、出力する音響信号に対して処理を行う音響補正装置、及び音響補正方法に関するものである。
従来から、ヘッドホンやイヤホンを用いて音楽などの再生音声を聞くことが可能な、携帯性に優れた音響再生装置が広く普及している。このようなヘッドホンやイヤホンで音楽などを聴く際、耳をヘッドホンやイヤホンで塞ぐことにより生じる共鳴現象や、外部環境によるノイズなどの影響で、利用者が聞いている音声に劣化が生じるという問題がある。
そこで、共鳴現象を抑止するために、例えば、特許文献1に記載された技術では、マイク一体型イヤホンを備え、当該マイク一体型イヤホンを用いた測定で外耳道の音響特性を取得し、適応等化フィルタを用いて外耳道の共鳴特性を補正している。
特開2000−92589号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、マイクを共鳴特性の補正のみに用いており、ノイズキャンセルに利用していない。また、当該マイクは、共鳴現象補正用に外耳道側に備え付けられているため、ノイズキャンセル用のマイクが必要な場合、別のマイクが必要となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、適切に共鳴特性を抑えると共に、ノイズキャンセルを行う音響補正装置、及び音響補正方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる音響補正装置は、被測定対象物を含む対象空間と、当該被測定対象物を含まない外部空間と、から音響信号を、1つの音響入力手段を介して取得する信号取得手段と、前記被測定対象物の音響特性を測定するための測定信号を、前記対象空間に対して出力する信号出力手段と、前記信号取得手段が取得した前記音響信号のうち、前記信号出力手段が出力した前記測定信号の応答である応答音響信号から、前記被測定対象物で生じる共鳴の共鳴周波数成分を低減させる補正フィルタの補正係数を特定する係数特定手段と、前記被測定対象物に供給される信号に対して、特定された補正係数の前記補正フィルタを用いてフィルタリングを行うフィルタリング手段と、前記信号取得手段が前記対象空間と、前記外部空間と、から取得した前記音響信号に基づいて、前記フィルタリング手段でフィルタリングされた信号に対して、取得した前記音響信号に含まれている、騒音の成分の除去を行う騒音除去手段と、前記騒音除去手段により前記騒音の成分が除去された前記音響信号を、前記被測定対象物に対して出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる音響補正方法は、音響補正装置で実行される音響補正方法であって、信号取得手段が、被測定対象物を含む対象空間と、当該被測定対象物を含まない外部空間と、から音響信号を、1つの音響入力手段を介して取得する信号取得工程と、信号出力手段が、前記被測定対象物の音響特性を測定するための測定信号を、前記対象空間に対して出力する信号出力工程と、係数特定手段が、前記信号取得工程が取得した前記音響信号のうち、前記信号出力工程が出力した前記測定信号の応答である応答音響信号から、前記被測定対象物で生じる共鳴の共鳴周波数成分を低減させる補正フィルタの補正係数を特定する係数特定工程と、フィルタリング手段が、前記被測定対象物に供給される信号に対して、特定された補正係数の前記補正フィルタを用いてフィルタリングを行うフィルタリング工程と、騒音除去手段が、前記信号取得工程が前記対象空間と、前記外部空間と、から取得した前記音響信号に基づいて、前記フィルタリング工程でフィルタリングされた信号に対して、取得した前記音響信号に含まれている、騒音の成分の除去を行う騒音除去工程と、出力手段が、前記騒音除去工程により前記騒音の成分が除去された前記音響信号を、前記被測定対象物に対して出力する出力工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、共鳴特性の補正と、ノイズキャンセルと、を行うために必要な音響信号を取得する手段の数を抑えることで、実装コストを抑えることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、配置/配線を簡略化でき、小型化が可能という効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態にかかる音響再生装置の例を示した図である。 図2は、第1の実施形態における、イヤホンの形状を示した構造図である。 図3は、第1の実施の形態にかかる音響補正装置の構成を示すブロック図である。 図4は、外耳道モデルを模擬した音響管にイヤホンを挿入した際の構造を示した概念図である。 図5は、モード切替の画面例を示した図である。 図6は、補正フィルタに用いられる、補正係数特定部により構築された音響モデルの例を示した図である。 図7は、第1の実施の形態の音響モデルと適応等化フィルタとの構成を示した図である。 図8は、第1の実施の形態にかかる音響補正装置において、ノイズキャンセルに用いられる構成を示した模式図である。 図9は、第1の実施の形態にかかる音響補正装置における、騒音信号nが流れる各構成の特性を示すブロック図である。 図10は、第1の実施の形態にかかる音響補正装置における、音源信号再生時に音源信号sが経由する各構成の特性を示したブロック図である。 図11は、音響補正装置の全体的な処理手順を示すフローチャートである。 図12は、第1の実施の形態にかかる音響補正装置における補正設定モードによる処理手順を示すフローチャートである。 図13は、第1の実施の形態にかかる音響補正装置における音響信号を出力するまでの処理手順を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる音響補正装置、及び音響補正方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかる音響再生装置100の例を示した図である。図1に示す例では、音響再生装置100は、音響補正装置150と、携帯電話端末110と、で構成されている。そして、音響補正装置150は、イヤホン120と、筐体部130と、を備える。
携帯電話端末110は、内部の(図示しない)音声データ生成部が、音声データを生成(再生)し、音響補正装置150に出力する。音響補正装置150は、入力された音声データ(音源信号)に対して共鳴特性の補正とノイズキャンセル処理とをした後、処理後の音響信号を、イヤホン120から被測定対象物に対して出力する。本実施の形態では、被測定対象物を、利用者の外耳道の例とする。また、イヤホン120には、マイクロホンが内蔵されている。次にイヤホン120について説明する。
図2は、本実施形態における、イヤホン120の形状を示した構造図である。図2に示すように、イヤホン120は、音声を出力する音響出力部201(音筒部)と、マイクロホン202と、を備えている。そして、イヤホン120の音響出力部201と、マイクロホン202とは、それぞれ音響補正装置150の筐体部130と電気的に接続されている。
音響出力部201は、利用者がイヤホン120を装着した状態では、外耳道の鼓膜位置に対して、音声を出力する。
マイクロホン(音響入力部)202は、外部収音パスからの音声、及び内部収音パスからの音声を入力(収音)する。外部収音パスは、外部空間からマイクロホン202まで音声を経由させるパスであり、内部収音パスは、被測定対象物を含む測定対象空間(以下、外耳道内とも称す)からマイクロホン202まで音声を経由させるパスとする。本実施の形態では、内部収音パスを実現するために、イヤホン120内部に、符号211に示す経路が形成されている。そして、経路211の外耳道側の開口部は、音響出力部201の近傍に設けられているものとする。
つまり、外耳道内の共鳴を補正するためには、外耳道内の音を収音する必要がある。これに対し、騒音を低減するためには、外部環境の音を収音する必要がある。つまり、共鳴を補正するための収音すべき空間と、騒音を低減するために収音すべき空間と、は異なる。このため、通常であれば、外耳道内の音の収音するマイクロホンと、外部環境の音を収音するマイクロホンとの2つ備える必要があると考えられるが、本実施の形態においては各耳に一つのマイクロホン202のみ備えることとした。そして、マイクロホン202において、外部収音パスと内部収音パスとが設けられているため、2つの空間から音を収音することができる。そして、本実施の形態にかかる音響補正装置150では、2つの経路から収音されることを考慮した上で、共鳴の補正、及びノイズキャンセリングを行う。次に、音響補正装置150の構成について説明する。
図3は、第1の実施の形態にかかる音響補正装置150の構成を示すブロック図である。本図に示すように、音響補正装置150は、筐体部130とイヤホン120とで構成される。
イヤホン120は、電気/音響変換部303と、音響出力部201と、マイクロホン202とを備える。そしてマイクロホン202は、音響入力部305と、音響/電気変換部306と、を備える。例えば、イヤホン120が備えているスピーカーが、電気/音響変換部303と、音響出力部201と、の両方の役割を果たしている。
電気/音響変換部303は、筐体部130から入力された電気信号である音源信号を、音声である音響信号に変換する。音響出力部201は、音響信号を出力する。
マイクロホン202の音響入力部305は、利用者の外耳道内(図3の被測定対象空間)及び、外部環境からの音響信号を入力処理する。本実施の形態においては、音響出力部201から測定用の音響信号(以下、測定音響信号と称す)が出力された場合に、当該測定音響信号に対応する応答音響信号を入力処理する。
また、音響入力部305は、後述する筐体部130でノイズキャンセルを行う時に、音響信号を入力処理する。
音響/電気変換部306は、入力処理された音響信号(応答音響信号)を、電気信号に変換する。本実施の形態では、電気信号に変換された応答音響信号を応答信号とする。
ところで、鼓膜位置の共鳴周波数を打ち消すことができれば、利用者にとって適切な補正を行ったことになるが、利用する度に利用者の鼓膜位置にマイクロホンを配置するのは難しい。このため、本実施の形態では、内部収音パスの経路211の開口部を、音響出力部201近傍に配置した。この理由について説明する。
図4は、外耳道モデルを模擬した音響管501にイヤホン120を挿入した際の構造を示した概念図である。図4に示すように、イヤホンの音響出力部201から鼓膜位置502までの距離の2倍を一波長とする周波数が、共鳴周波数となる。そして、定在波(共鳴波)の腹に配置すると、当該定在波のピーク値を取ることができなくなり、結果的として共鳴ピークをとる周波数特性を特定することが困難となる。
このため、定在波の節となるイヤホン120の音響出力部201近傍に、内部収音パスの経路211の開口部を設けた。これにより、音響出力部201近傍に設けられた内部収音パスの経路211の開口部と、鼓膜位置502とにおける、共鳴ピークをとる周波数特性(共鳴周波数)はほぼ一致することになる。
そこで、本実施の形態は、共鳴ピークをとる共鳴周波数がほぼ一致することを利用して構築された音響モデルを用いて、共鳴特性の補正を行うこととした。これにより、音質劣化の少ない補正が可能となる。つまり、外耳道入り口(イヤホン120の近傍位置)で計測された共鳴周波数のピーク値を打ち消すように補正係数を設定することで、鼓膜位置502の共鳴周波数のピーク値を打ち消すことができる。
そして、本実施の形態にかかる音響補正装置150においては、耳毎に共鳴周波数を特定し、特定された共鳴周波数に応じて補正を行うこととする。これにより、耳毎に適切な補正を行うことができる。
図3に戻り、筐体部130は、音源入力部301と、音源出力モード処理部302と、補正設定モード処理部307と、切替部308と、を備える。
ところで、本実施の形態にかかる音響補正装置150においては、2種類の処理モードを備える。これら処理モードのうち、一方は、補正設定モードとし、利用者の外耳道の周波数特性を測定し、補正フィルタ311で用いられる補正係数を特定するモードとする。その際、算出された共鳴特性は、ノイズキャンセルにも適用するよう設定を行う。
そして、他方のモードを、音源出力モードとし、特定された補正係数を用いた補正フィルタ311で音源信号の補正処理、及びノイズキャンセルを行った後、音響信号として出力するモードとする。
本実施の形態で補正に用いる周波数特性は、イヤホン120を装着した時の外耳道で共鳴が生じる周波数の特性とする。そして、周波数特性の特徴的な物理量として、共鳴周波数と、共鳴周波数における利得と、を用いた例について説明する。
切替部308は、補正設定モードと、音源出力モードと、を切り換える。そして、補正設定モードの場合には、補正設定モード処理部307による補正フィルタを設定するための処理が行われる。一方、音源出力モードの場合には、音源入力部301に対して入力された音源信号に対して、音源出力モード処理部302が処理した後、被測定対象に対して、音響信号が出力される。
本実施の形態においては、携帯電話端末110から音声データとして入力された電気信号を音源信号とする。そして、音響信号は、イヤホン120の音響出力部201から出力される音とする。
本実施の形態にかかる音響補正装置150では、各モードの切替を行うための画面を、携帯電話端末110に表示する。図5に示す画面は、モード切替の画面例を示した図である。図5に示す画面例において、「0.特性を計測しない」を選択した場合には、切替部308が、音源出力モードに切り換え、他の選択枝を選択した場合には、切替部308が、補正設定モードに切り換える。
補正設定モード処理部307は、測定信号生成部321と、補正係数特定部322と、特性特定部323と、応答データ取得部324と、を備える。本実施の形態においては、切替部308により音源出力モードに切り換えられた場合に、測定信号生成部321の測定基準信号の生成をトリガとして、各構成の処理が行われる。
測定信号生成部321は、外耳道の音響特性(周波数特性)を測定するための電気信号を示す測定基準信号を生成する。この測定基準信号は、外耳道の音響特性を測定するために予め定められた電気信号とする。
そして、測定信号生成部321で生成された測定基準信号は、電気/音響変換部303で、音響信号に変換される。音響信号に変換された測定基準信号を、測定用音響信号とする。この本実施の形態にかかる測定用音響信号は、単位パルス、タイムストレッチトパルス、白色騒音、測定帯域を含む帯域騒音、又は測定帯域内の正弦波のうちいずれか一つ以上を含む複数の正弦波で合成された信号とする。
そして、電気/音響変換部303で変換された測定用音響信号は、音響出力部201から外耳道(図3の被測定対象250)に対して出力される。その後、出力した当該測定用音響信号に対応する(反射音である)応答音響信号を、音響入力部305が、入力処理する。そして、入力処理された応答音響信号は、音響/電気変換部306で電気信号に変換する。変換された電気信号を、応答信号とする。
応答データ取得部324は、応答信号を取得する。応答信号は、外耳道で反射された応答音響信号を電気信号に変換された信号である。そして、特性特定部323が、当該信号を分析することで、補正係数特定部322が、適切な補正係数を取得できる。
特性特定部323は、取得した応答信号の周波数特性を分析し、外耳道の音響特性(周波数特性)を特定する。具体的には、特性特定部323は、応答信号を分析することで、共鳴ピークの音圧レベルと、共鳴ピークとなる共鳴周波数と、を特定する。共鳴ピークとしては、例えば、第1共鳴ピークや、第2共鳴ピークなどが特定される。これにより、利用者の外耳道の形状に応じた、共鳴ピークを特定できる。なお、共鳴周波数の特定手法は、周知の手法を問わず、あらゆる手法を用いて良い。
また、特性特定部323は、上述した処理で、ノイズキャンセルに用いる、外耳道の共鳴特性も特定したことになる。そして、特性特定部323は、特定された共鳴特性を、後述する音源出力モード処理部302のノイズキャンセル部312に出力する。
補正係数特定部322は、特性特定部323により特定された音響特性(周波数特性)に基づいて、補正係数を特定する。本実施の形態にかかる補正係数特定部322は、利得のピーク値(共鳴ピークの音圧レベル)と、当該ピーク値を取る共鳴周波数と、に基づいて音響モデルを構築し、さらに、構築した音響モデルに適応等化フィルタを適用することで、当該共鳴ピークを打ち消す補正フィルタの補正係数を特定する。本実施の形態においては、補正係数特定部322は、補正係数として例えば遅延時間を特定する。
例えば、音速(V)、周波数(F)、及び波長(ν)の関係として、以下に示す式(1)が成り立つ。なお、式(1)の音速(V)は、当然ながら周知の値である。
V=fν……(1)
そして、外耳道入り口(イヤホン120の音響出力部201、及び内部収音パスの経路211の開口部の位置)から、鼓膜位置までの距離は、1/2νとなる。つまり、共鳴周波数が特定されることで、外耳道入り口から鼓膜位置までの距離が特定される。そして、補正係数特定部322は、音響信号当該距離を移動するための伝搬時間も特定することができる。
このように、補正係数特定部322は、特定された各パラメータに基づいて、補正を行うための外耳道の音響モデルを構築できる。そして、当該音響モデルに対して適応等化フィルタを適用することで、補正係数特定部322は、特定された共鳴周波数の成分を低減させる補正フィルタの補正係数を特定する。例えば、補正係数特定部322は、特定された共鳴周波数の共鳴ピークを打ち消す補正フィルタに用いられる音響モデルを構成する遅延器に設定される伝搬時間を特定する。
さらに、補正係数特定部322は、検出した共鳴周波数から、外耳道内の音波の(遅延時間)伝搬時間の他に、共鳴ピークの音圧レベルから反射率を特定する。
音源入力部301は、外耳道に供給される音響信号の元となる音源信号を入力処理する。
音源出力モード処理部302は、補正フィルタ311と、ノイズキャンセル部312と、を備える。音源出力モードに切り換えられた場合、音源入力部301が入力処理した音源信号に対して、以下に示す補正フィルタ311、ノイズキャンセル部312、電気/音響変換部303、及び音響出力部201による処理が行われる。
補正フィルタ311は、入力処理された音源信号に対して、音響モデルにおいて補正係数が設定された各構成によるフィルタリング処理を行う。これにより補正処理を行うことができる。図6は、補正フィルタ311に用いられる、補正係数特定部322により構築された音響モデルの例を示した図である。
図6に示すように、音響モデルは、特定された遅延時間が設定された遅延器603、600と、減衰器601、604と、フィルタ602と、和算器605と、を含み、これらの構成(遅延器603と、減衰器601、604と、フィルタ602)を介した音源信号が戻って、入力処理された音響信号と、和算器605により和算されるよう構成されている。
遅延器603、600は、補正係数特定部322により特定された伝搬時間(遅延時間)が設定されている。共鳴ピークに対応する伝搬時間を設定することで、共鳴ピークを減少させることができる。
減衰器601には、補正係数特定部322により特定された、鼓膜側から鼓膜の反射率が設定されている。本実施の形態にかかる反射率は、補正係数特定部322により共鳴ピークの音圧レベルに基づいて設定される。
フィルタ602は、さらに反射率に周波数依存性を持たせるためのフィルタであり、本実施の形態ではハイパスフィルタとする。ハイパスフィルタを適用したのは、低域で反射が少ないことを考慮したためである。本実施の形態においては、低周波数帯域において共鳴が生じないため、高周波数帯域と比べて信号を通すように設計されている。なお、本実施の形態では、フィルタとしてハイパスフィルタを適用するが、バンドパスフィルタを適用しても良い。
減衰器604には、イヤホンの反射率が設定されている。
和算器605は、減衰器604から入力されたフィルタリング後の音源信号を、入力処理された音源信号と和算する。
つまり、入力処理された音源信号は、遅延器600と、減衰器601と、フィルタ602と、遅延器603と、減衰器604と、を介して戻った後、入力処理された後で上述した構成を介していない音源信号と、和算器605にて和算される。このように、構築された音響モデルに基づいたフィルタで補正を行うことで、共鳴ピークが抑止し、音響の不自然さを解消できる。
そして、補正フィルタ311は、このような音響モデルと、適応等化フィルタと、を含むことで、音響特性の特徴的な物理量に基づいたパラメータ(補正係数)を有するフィルタを実現できる。なお、適応等化フィルタは、周知を問わず、様々な構成のものが適用できるものとして、説明を省略する。次に、音響モデルと、当該音響モデルに適用する適応等化フィルタの関係について説明する。
図7に示すように、音響モデル701と適応等化フィルタ702との直列接続回路として接続され、入力信号と出力信号との差分が最小になるときの適応等化フィルタ702の係数と同一の値を用いる。
そして、音響モデル701から出力された出力信号を、遅延器703を介して入力された入力信号で減算することで、誤差を求めることができる。そして、補正フィルタ311は、当該誤差を利用することで、音響信号の共鳴ピークを抑える。なお、当該誤差を利用した共鳴ピークの抑止する手法としては、あらゆる手法を用いて良いものとして、説明を省略する。
そして、補正フィルタ311で補正された後の信号は、電気/音響変換部303で音響信号に変換された後、ノイズキャンセル部312で騒音の除去が行われる。
図3に戻り、ノイズキャンセル部312は、特性算出部333と、特性設定部332と、除去回路331とを、備え、ノイズの除去が行われる。
図8は、本実施の形態にかかる音響補正装置150において、ノイズキャンセルに用いられる構成を示した模式図である。図8に示す例では、入力される音源信号sに対して、騒音信号nの除去を行う際に、考慮すべき各構成の特性を示している。次に各特性について説明する。
Heを外部収音パスの伝達特性、Mをマイクロホン202の特性、Hiを内部収音パスの伝達特性(以下、内部の収音特性と称す)、Eをイヤホンの特性、Pを鼓膜に提示される信号(音圧)、Hrを外耳道内での共鳴を示す伝達特性(以下、共鳴特性と称す)、Lを騒音が外耳道内に漏れこむ際の伝達特性(以下、漏れ特性と称す)L、Iを筐体部130内の補正フィルタ311の特性(以下、共鳴補正フィルタ特性)とする。そして、伝達特性Aは、マイクロホン202から入力された騒音信号nを調整するための、除去回路331の特性(以下、除去回路特性と称す)とする。
つまり、伝達特性Aは、入力された騒音信号nを、加算部801で加算することで、ノイズが除去できるような特性が設定されるものとする。
図9は、本実施の形態にかかる音響補正装置150における、騒音信号nが流れる各構成の特性を示すブロック図である。図9に示す各特性は、図8で示した各構成の特性を示している。
すなわち、騒音信号nは、外部収音パスと、外部環境から外耳道内に漏れこんだ後の内部収音パスと、の2経路から収音される。つまり、騒音信号nは、外部の伝達経路から収音される(外部環境からの収音特性Heを乗じる)とともに、外部環境から被測定対象(外耳道)へリーク(漏れ特性Lを乗じ)し、共鳴した(共鳴特性Hrを乗じ)音を内部の伝達経路(内部の収音特性Hiを乗じ)を介して収音される。
そして、これら2経路からの信号が加算部901で和算され、マイク(マイク特性Mを乗じ)へ入力される。マイクへ入力された信号を制御回路(除去回路特性Aを乗じ)で調整し、イヤホン(イヤホン特性Eを乗じ)で出力する。
これにより、加算部902において、外部環境から外耳道へリークした信号(騒音信号nに漏れ特性Lを乗じた値)と、上述した経路を辿りイヤホン出力された値とが、音響的に加算される。そのときの音圧Pnを以下の式(2)に示す。
Pn=L・n+(L・Hr・Hi+He)・M・A・E・n……(2)
そして、式(2)において、音圧Pnが0になるとき、外部環境の騒音が除去できたことになる。このため、式(2)に音圧Pn=0を代入した上で、除去回路特性Aを算出する式に変形すると、以下の式(3)になる。
A=−L/((L・Hr・Hi+He)・M・E)……(3)
つまり、除去回路331に、式(3)に示す除去回路特性Aに対応するパラメータが設定された場合に、適切に騒音の除去を行うことができる。
図3に戻り、特性算出部333は、補正設定モードの時に、特性特定部323により入力された共鳴特性Hrを、式(3)に代入することで、除去回路特性Aを算出する。なお、他の伝達特性等(L、Hi、He、M、及びE)は予め定められた値とする。
そして、特性設定部332は、算出された除去回路特性Aに対応するパラメータを、除去回路331に対して設定する。
除去回路331は、音源出力モードの際に、補正フィルタ311を介して入力された音源信号に対して、特性設定部332により設定されたパラメータを用いて、騒音を除去する。
上述した構成が各処理を行うことで、イヤホン120が備えるマイクロホン202で2経路からの音響信号を入力処理される場合であっても、適切に騒音を除去することができる。
次に、除去回路特性Aに基づいて騒音除去を行った場合の、内部の伝達経路から音源信号を拾ってしまうことによる音質への影響を検討する。図10は、本実施の形態にかかる音響補正装置150における、音源信号再生時に音源信号sが入力されてから音圧Poとして出力されるまでに、経由する各構成の特性を示したブロック図である。なお、図10に示す例では、すでに騒音信号nは除去されているものとする。
図10に示すように、加算部1001は、音源信号sが補正フィルタ(共鳴補正フィルタ特性I)でフィルタリングされた信号と、除去回路331で調整された信号と、を和算する。除去回路331で調整された信号は、補正フィルタでフィルタリングされた信号がイヤホン120の音響出力部201(イヤホン特性E)から音として出力され、外耳道内において共鳴(共鳴特性Hr)し、当該共鳴音を、内部収音パス(内部の収音特性Hi)を経由して、マイクロホン202(マイクロホンの特性M)で収音された後、除去回路331(除去回路特性A)で調整された信号とする。そして、加算部1001で和算された信号は、イヤホン120から出力され、共鳴した音が被測定対象へ供給される。そのときの音圧Poは、以下の式(4)で示すことができる。
Po=(1+Hi・M・A)・Hr・I・E・s……(4)
次に、これらの式を用いてどの程度の音質劣化が生じるのか、具体的な値を用いて検討する。まず、カナル型の遮音性(漏れ特性L)がおよそ−20dB、マイク感度(マイク特性M)がおよそ−50dBとする。この場合、式(3)から、除去回路特性Aが、およそ30dBとして導き出せる。
また、本実施の形態にかかるイヤホン120の内部収音パスは、外部収音パスと比べて伝達特性が−6dBほど感度が低くなるように設計しているものとする(当然ながら、補正設定モードで共鳴ピークがとれる最小感度を保っていることを前提とする)。
上述した特性を備えることで、音質変化に関わる項Hi・M・Aは、−20dB以下になる。これを式(4)に代入すると、音質劣化がほとんど生じていないことになる。
換言すると、本実施の形態にかかる音響補正装置150では、上述した構成を備えることで、イヤホン120に備えられた一つのマイクロホン202で、外部収音パスによる外部環境の音と、内部収音パスによる外耳道内の音とを、同時に収音する構造とした場合でも、外耳道内で生じる共鳴を適切に補正すると共に、ノイズキャンセル機能による騒音の除去が可能となる。そして、これらの機能を利用したことによる音質劣化を抑止することができる。
次に、本実施の形態にかかる音響補正装置150の全体的な処理手順について説明する。図11は、音響補正装置150の上述した処理手順を示すフローチャートである。
まず、切替部308が、周波数特性を計測するか否かを判定する(ステップS1101)。周波数特性(音響特性)を計測すると判定した場合(ステップS1101:Yes)、補正設定モード処理部307が補正設定モードによる処理を行う(ステップS1102)。その際に、ノイズキャンセル部312において、共鳴特性に基づく設定も行われる。
一方、周波数特性(音響特性)を測定しないと判定した場合(ステップS1101:No)、又はステップS1102の処理が終了した後、音源出力モード処理部302が音源出力モードによる処理を行う(ステップS1103)。上述した処理手順により、各モードによる処理が実行される。
次に、本実施の形態にかかる音響補正装置150における補正設定モードによる処理について説明する。図12は、本実施の形態にかかる音響補正装置150における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、測定信号生成部321は、外耳道の音響特性(周波数特性)を測定するための電気信号を示す測定基準信号を生成する(ステップS1201)。次に、電気/音響変換部303が、測定基準信号を、測定用音響信号に変換する(ステップS1202)。その後、音響出力部201が、測定用音響信号を外耳道に出力する(ステップS1203)。
その後、音響入力部305が、外耳道から反射してきた応答音響信号を入力処理する(ステップS1204)。次に、音響/電気変換部306が、応答音響信号を、電気信号である応答信号に変換する(ステップS1205)。
そして、応答データ取得部324が、応答信号を取得する。次に、特性特定部323が、応答信号から、共鳴周波数(共鳴ピークなど)を含む音響特性を特定する(ステップS1206)。
そして、特性特定部323は、特定された共鳴周波数の音響特性(以下、共鳴特性と称す)を、特性算出部333に対して出力する(ステップS1207)。これにより、ノイズキャンセル部312においても共鳴特性を用いた設定が行われる。
特性特定部323からの共鳴特性の出力に伴い、ノイズキャンセル部312の特性算出部333は、入力された共鳴特性を用いて、ノイズを除去するために適切な除去回路特性を算出し、特性設定部332は、算出された除去回路特性に対応するパラメータを除去回路331に対して設定する(ステップS1208)。
一方、補正設定モード処理部307においては、補正係数特定部322が、特定された音響特性から、音響モデルを構築し、当該音響モデルと適応等化フィルタとを含む補正フィルタ311の補正係数を特定する(ステップS1209)。その後、補正係数特定部322が、特定された補正係数を、補正フィルタ311に設定する(ステップS1210)。
上述した処理手順により、利用者の外耳道に適切な補正係数が補正フィルタ311に設定されるとともに、除去回路331に騒音(ノイズ)を除去するための設定がなされたことになる。
次に、本実施の形態にかかる音響補正装置150における音響信号を出力するまでの処理について説明する。図13は、本実施の形態にかかる音響補正装置150における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、音源入力部301が、携帯電話端末110から、電気信号である音源信号を、入力処理する(ステップS1301)。
次に、補正フィルタ311が、音源信号に対して、補正処理を行う(ステップS1302)。
その後、除去回路331が、補正処理された後の音源信号に対して、設定されたパラメータに基づくノイズキャンセリング(騒音成分の除去)を行う(ステップS1303)。
そして、電気/音響変換部303が、騒音成分が除去された後の音源信号を、音響信号に変換する(ステップS1304)。その後、音響出力部201が音響信号を、外耳道に出力する(ステップS1305)。
上述した処理手順により、利用者の耳に応じた補正処理が行われた音響信号を、出力することができる。
本実施の形態では、イヤホン120を適用した例について説明したが、イヤホンに制限するものではなく、例えばヘッドホンでも良い。
本実施の形態にかかる音響補正装置150により、利用者の耳の特徴に合わせた補正が可能となる。また、音響補正装置150は、左右の耳の違いや挿入状態に合わせた補正も可能となる。
さらに、本実施の形態にかかる音響補正装置150は、上述した音響モデルに基づいたフィルタで、共鳴ピークを抑止する補正を行うので、音質の劣化をさせずに、不自然さを解消することができる。また、音響特性を用い、音響特性の同定結果などを用いないため、少ないパラメータで簡単にチューニングが可能となる。また演算処理を軽減することができる。
また、本実施の形態にかかる音響補正装置150は、音源信号に対して、外部環境から収音された音に基づくノイズキャンセリングが可能となる。
さらに、本実施の形態にかかる音響補正装置150は、共鳴の補正と、ノイズキャンセリング処理とを、一つのマイクロホン202で2経路から収音した音に基づいて行うことができる。これにより、実装コストを抑えることができる。また、本実施の形態にかかる音響補正装置150は、上述した構成を備えることで、一つのマイクロホン202で共鳴の補正とノイズキャンセリング処理とを行えるため、従来と比べて配置/配線を簡略化でき、小型化が可能になる。
そして、マイクロホン202は2経路から音を収音するが、2経路のうち、外部収音パスを、内部収音パスよりも伝達特性が−6dBほど感度が低くすることで、外耳道内の音にほとんど影響されることなく、ノイズキャンセリングを行うことができる。なお、感度を低くする手法としては、いずれの手法を用いても良く、例えば内部収音パスの経路221について−6dBになるような材質、径で設計を行う等が考えられる。
なお、上述した実施の形態にかかる音響補正装置150で実行される音響特性補正プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
上述した実施の形態にかかる音響補正装置150で実行される音響特性補正プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、上述した実施の形態にかかる音響補正装置150で実行される音響特性補正プログラムインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上述した実施の形態にかかる音響補正装置150で実行される音響特性補正プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
上述した実施の形態にかかる音響補正装置150で実行される音響特性補正プログラムは、上述した各構成を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから音響特性補正プログラム、又は音響特性計測プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、上述した各構成が主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
100 音響再生装置
110 携帯電話端末
120 イヤホン
130 筐体部
150 音響補正装置
201 音響出力部
202 マイクロホン
301 音源入力部
302 音源出力モード処理部
303 電気/音響変換部
305 音響入力部
306 音響/電気変換部
307 補正設定モード処理部
308 切替部
311 補正フィルタ
312 ノイズキャンセル部
321 測定信号生成部
322 補正係数特定部
323 特性特定部
324 応答データ取得部
331 除去回路
332 特性設定部
333 特性算出部

Claims (8)

  1. 被測定対象物を含む対象空間と、当該被測定対象物を含まない外部空間と、から音響信号を、1つの音響入力手段を介して取得する信号取得手段と、
    前記被測定対象物の音響特性を測定するための測定信号を、前記対象空間に対して出力する信号出力手段と、
    前記信号取得手段が取得した前記音響信号のうち、前記信号出力手段が出力した前記測定信号の応答である応答音響信号から、前記被測定対象物で生じる共鳴の共鳴周波数成分を低減させる補正フィルタの補正係数を特定する係数特定手段と、
    前記被測定対象物に供給される信号に対して、特定された補正係数の前記補正フィルタを用いてフィルタリングを行うフィルタリング手段と、
    前記信号取得手段が前記対象空間と、前記外部空間と、から取得した前記音響信号に基づいて、前記フィルタリング手段でフィルタリングされた信号に対して、取得した前記音響信号に含まれている、騒音の成分の除去を行う騒音除去手段と、
    前記騒音除去手段により前記騒音の成分が除去された前記音響信号を、前記被測定対象物に対して出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする音響補正装置。
  2. 前記信号取得手段は、前記外部空間からの前記音響信号と比べて音圧レベルが低い、前記対象空間からの前記音響信号を取得すること、を特徴とする請求項1に記載の音響補正装置。
  3. 取得した前記応答信号で、共鳴ピークを取る共鳴周波数を特定する周波数特定手段をさらに備え、
    前記係数特定手段は、特定された前記共鳴周波数に基づいて、当該共鳴周波数成分を低減させる補正フィルタの補正係数を特定し、
    前記騒音除去手段は、特定された前記共鳴周波数の特性に、さらに基づいて、前記フィルタリング手段でフィルタリングされた信号に対して騒音の成分の除去を行うこと、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の音響補正装置。
  4. 前記信号取得手段は、前記外部空間で生じた前記騒音の成分を前記外部空間から取得すると共に、当該外部空間から前記対象空間に漏れ込んだ前記騒音の成分を、前記対象空間から取得し、
    前記騒音除去手段は、前記外部空間から生じた前記騒音の成分が前記対象空間に漏れ込む特性として定められた漏れ特性に、さらに基づいて、前記フィルタリング手段でフィルタリングされた信号に対して、前記外部空間で生じている騒音の成分の除去を行うこと、
    を特徴とする請求項3に記載の音響補正装置。
  5. 前記騒音除去手段は、式:
    A=―L/((L・Hr・Hi+He)・M・E)
    (Aは前記騒音除去手段の特性、Lは前記漏れ特性、Hrは前記共鳴周波数の特性、Hiは前記対象空間の伝達特性、Heは前記外部空間の伝達特性、Mは前記信号取得手段の特性、Eは前記出力手段の特性)
    で導き出せる前記騒音除去手段の特性Aに基づいて、前記騒音成分の除去を行うこと、
    を特徴とする請求項4に記載の音響補正装置。
  6. 前記信号出力手段と、前記音響入力手段とを有するイヤホンを備えていること、を特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の音響補正装置。
  7. 前記信号取得手段は、前記対象空間から前記イヤホン内部に設けられた経路を介して、前記イヤホンの前記外部空間側に配置された前記音響入力手段に入力された前記音響信号を取得すること、
    を特徴とする請求項6に記載の音響補正装置。
  8. 音響補正装置で実行される音響補正方法であって、
    信号取得手段が、被測定対象物を含む対象空間と、当該被測定対象物を含まない外部空間と、から音響信号を、1つの音響入力手段を介して取得する信号取得工程と、
    信号出力手段が、前記被測定対象物の音響特性を測定するための測定信号を、前記対象空間に対して出力する信号出力工程と、
    係数特定手段が、前記信号取得工程が取得した前記音響信号のうち、前記信号出力工程が出力した前記測定信号の応答である応答音響信号から、前記被測定対象物で生じる共鳴の共鳴周波数成分を低減させる補正フィルタの補正係数を特定する係数特定工程と、
    フィルタリング手段が、前記被測定対象物に供給される信号に対して、特定された補正係数の前記補正フィルタを用いてフィルタリングを行うフィルタリング工程と、
    騒音除去手段が、前記信号取得工程が前記対象空間と、前記外部空間と、から取得した前記音響信号に基づいて、前記フィルタリング工程でフィルタリングされた信号に対して、取得した前記音響信号に含まれている、騒音の成分の除去を行う騒音除去工程と、
    出力手段が、前記騒音除去工程により前記騒音の成分が除去された前記音響信号を、前記被測定対象物に対して出力する出力工程と、
    を含むことを特徴とする音響補正方法。
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