JP4685063B2 - 電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサの製造方法 - Google Patents

電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガラススペーサの製造方法に関し、特に、電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサの製造方法に関する。
大きくて重いブラウン管に代わるディスプレイとして、薄型で軽いいわゆるフラット型ディスプレイがある。このフラット型ディスプレイとしては液晶表示装置もあるが、この液晶表示装置に代わるものとして、電子線源より放出される電子ビームを蛍光体に照射して蛍光を発生させることにより画像を形成する自発光型の電子線励起ディスプレイがある。このようなフラット型電子線励起ディスプレイは液晶表示装置に比べて明るい画像が得られると共に視野角も広い。
しかしながら、フラット型電子線励起ディスプレイにあっては、電子ビームを蛍光体にあてて画像を形成するため、電子線源、蛍光体、その他の構成部品を約10-5torr以下の真空雰囲気の真空容器内に作り込まなければならず、この真空容器には以下のような耐大気圧構造が、例えば特許文献1により提案されている。
図6は、フラット型電子線励起ディスプレイの分解斜視図である。図6のフラット型電子線励起ディスプレイは、ガラス板15及びこのガラス板15の内面に形成された画像形成部材5からなる前面板1と、後述する電子放出素子群を搭載した背面板2とを備える。画像形成部材5は、該電子放出素子から電子ビームが照射されて発光する蛍光体を有する。前面板1と背面板2とは、図6のA−A断面図である図7に示すように支持枠3を介して気密的に接合され、支持枠3と共に気密の耐大気圧構造を形成する。さらに、前面板1と背面板2の間には大気圧支持部材として複数のガラススペーサ4が挿入される。
ガラススペーサ4の各々は、例えば、厚さ0.2mm、高さ5mmの平板状に加工され、下端が接着部材8を介して背面板2に固定されている。このガラススペーサ4は、上端が接着部材8を介して前面板1に固定されてもよく、また、上下端が接着部材8を介して前面板1及び背面板2に夫々固定されてもよい。
背面板2は、ガラス基板21と、ガラス基板21上にマトリックス状に配列された厚さ1000オングストロームのNiからなる複数個の素子部23と、これらの素子部23に給電すべくガラス基板21上に形成された厚さ2μmのAgからなる複数の配線部24とを備える。素子部23の各々には、電子放出素子25が形成されている。配線部24の配線パターンは平行線のパターンであり、隣り合う一対の配線部24を通して、これらの配線部24に沿う複数の電子放出素子25に同時に給電される。さらに、図示はされていないが、SiO2絶縁層を介し、ガラス基板21の10μm上方に50μm径の電子通過孔を有する変調電極が配置されている。
なお、各ガラススペーサ4の位置は背面板2上では2列の電子放出素子25の中間の配線材24上に当接されており、また前面板1上では、画像形成部材15の蛍光体のうち電子放出素子25から電子が照射されない部分であるブラックストライプ上に当接されている。
上記のようなガラススペーサは、このガラススペーサの断面形状とほぼ相似形の断面形状を有する母材ガラスをそのガラスの軟化点に近い温度に加熱しつつ延伸することにより延伸ガラスを得、この延伸ガラスを所定の長さに切断することにより製造する(例えば、特許文献2参照)。
このようなガラススペーサを加熱延伸により精度よく製造するためには、母材ガラスを加熱延伸することにより延伸ガラスを得る際に、ガラス母材と延伸ガラスとの断面形状の相似性、具体的には、断面形状のアスペクト比(高さ/厚さ比)ができる限り維持されるのが望ましい。断面形状の相似性が維持されると、母材ガラスの断面形状を適宜選択することによりガラススペーサの断面形状を所望の形状にすることができる。
特開平7−230776号公報 特開平7−144939号公報
しかしながら、母材ガラスを加熱延伸することにより延伸ガラスを得る際に、母材ガラスの加熱温度が高すぎると母材ガラスが軟化し過ぎて、ガラス母材と延伸ガラスとの断面形状の相似性を維持することができず、反対に加熱温度が低すぎると母材ガラスが硬すぎて延伸できずに破断してしまう。
本発明の目的は、母材ガラスを加熱延伸することによりガラススペーサを製造する際に、母材ガラスと延伸ガラスとの断面形状の相似性の程度を向上させることができる電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサの製造方法は、画像形成部材を有する前面板と電子放出素子群を搭載した背面板とを備えた電子線励起ディスプレイの該前面板と背面板の間隔を一定に保つために当該両者間に挿入され、しかも側面に複数の凹凸溝が形成された断面形状の電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサの製造方法において、
側面に、延伸方向に伸びる複数の凹凸溝が形成され、しかも断面形状が前記ガラススペーサの断面形状と相似形である母材ガラスを準備し、前記母材ガラスを、加熱炉に供給してその粘度が105〜109ポアズになるように加熱しつつ、前記母材ガラスの供給速度に対する延伸速度の比を20〜4000として延伸して、前記断面形状で、アスペクト比(高さ/厚さ比)が4〜50の電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサを得ることを特徴とする。
本明細書において、「断面形状」とは母材ガラスの延伸方向に垂直な断面の形状を意味する。
本発明の電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサの製造方法によれば、母材ガラスをその粘度が10 5 〜109ポアズになるように加熱しつつ延伸するので、母材ガラスと延伸ガラスとの断面形状の相似性の程度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態に係るガラススペーサの製造方法を図面を参照して説明する。
一般に、フラット型電子線励起ディスプレイは、図6及び図7を参照して述べたように、ガラス板15及びガラス板15の内面に形成された画像形成部材5からなる前面板1と、電子放出素子群を搭載した背面板2とを備える。画像形成部材5は、電子放出素子からの電子ビームが照射されて発光する蛍光体を有する。前記前面板1と背面板2とは支持枠3を介して気密的に接合され、支持枠3と共に気密の耐大気圧構造を形成する。さらに、前面板1と背面板2の間には大気圧支持部材として複数のガラススペーサ4が挿入される。
ガラススペーサ4の各々は、例えば厚さ0.2mm、高さ5mmの平板状に加工され、下端が接着部材8を介して背面板2に固定されるが、これに代えて、上端が接着部材8を介して前面板1に固定されるか、又は上下端が接着部材8を介して前面板1及び背面板2の夫々に固定されてもよい。ガラススペーサ4の断面形状のアスペクト比(高さ/厚さ比)は通常は4〜50である。
ガラススペーサ4は、厚さが0.03〜0.25mmであるのがよい。ガラススペーサ4が前面板1又は背面板2と接触する部分はディスプレイが発光表示できないので、厚さは薄いほうが好ましいが、0.03mm未満では薄過ぎて、ガラススペーサ4の絶対強度が不足し取り扱いが困難となるからであり、また、ディスプレイの開口率を上げるためにガラススペーサ4を配線部24に配置することになるが、その配線部24の幅は一般的に最大0.25mmであるのでガラススペーサ4の厚さが配線部24の幅を超えるのは得策ではないからである。
ガラススペーサ4は、高さが一般的に0.7〜5mmであり、好ましくは1〜5mmであるのがよい。フラット型電子励起ディスプレイでは、蛍光体の利用効率を高めるために、一般的に5000〜6000ボルトの高加速電圧を用いるので、前面板1と背面板2との間隔が1mm未満では双方の絶縁性を確保するのが難しく、5mmを超えると電子線源から放出された電子ビームが広がりすぎて隣接する画素まで発光してしまうので好ましくないからである。
ガラススペーサ4の長さは、ディスプレイの大きさやその製造方法に依存して決定され、一般的に10〜600mmである。
上記のようなガラススペーサ4の製造は、このガラススペーサ4の断面形状、例えば所定のアスペクト比(高さ/厚さ比)の断面形状とほぼ相似形の断面形状を有する母材ガラスをそのガラスが実質的に軟化変形する温度に加熱しつつ延伸し、この延伸されたガラス部材を所定の長さに切断することにより行う。
図1は、本発明の実施の形態に係るガラススペーサの製造方法を実施するための製造装置の構造を示す概略図である。
図1において、30はフラット型電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサの製造装置であり、この製造装置30は上段31及び中段32を含む台33を有する。また、上段31の一端側の延長部には後述する筒状の加熱炉34が設けられている。
この加熱炉34に対向する位置において、上段31にはT字型の支柱35が立設されると共に、支柱35に隣接してモータ36が載置されている。ワイヤ37が、モータ36の駆動軸上のプーリ38、上段31上のプーリ39、支柱35の上端上のプーリ40,40に掛け廻され、該ワイヤ37の一端は母材ガラス41の上端に固定されている。母材ガラス41の下端部は、加熱炉34に導入されている。モータ36の駆動軸の回転速度は図示しない制御装置によって制御され、これにより、母材ガラス41の加熱炉34への供給速度が制御される。
図1のB−B断面図である図2に示すように、筒状の加熱炉34の内側には、母材ガラス41の下端部を加熱すべく、当該下端部の長辺側に対向して一対の電気ヒータ43と、短辺側に対向した一対の電気ヒータ44が設けられている。これらの電気ヒータ43,44は前記制御装置に接続されており、電気ヒータ43と電気ヒータ44の作動は夫々独立して該制御装置によって制御される。
さらに、台33の中段32上には、モータ45が設けられており、その駆動軸には、前記母材ガラス41から下垂した延伸ガラスを挟持して延伸する一対の延伸ロール46が連結されている。モータ45の駆動軸の回転速度は前記制御装置によって制御され、これにより、延伸ロール46の回転速度、即ち母材ガラス41の延伸速度が制御される。
上記構成により、母材ガラス41が所定の供給速度で加熱炉34に供給され、該母材ガラス41が所定の延伸速度で延伸される。得られた延伸ガラスは所望の長さに切断加工され、ガラススペーサ4が得られる。
本発明者は、母材ガラス41をその粘度を105〜109ポアズ、好ましくは、108〜109ポアズになるように加熱することによって得られた延伸ガラスは、母材ガラス41との断面形状の相似性が維持されることを見い出した。母材ガラス41の加熱時のガラスの粘度が105ポアズ未満の場合は、所要の断面形状の相似性を得ることができない一方、109ポアズを超える場合は、ガラスの軟化度が低すぎて母材ガラス41が延伸できずに破断してしまう。
また、母材ガラス41を上記粘度範囲になるように加熱し延伸して得られた延伸ガラスは、その4つの隅角部がガラスの粘度の低下及びガラスの表面張力で丸くなるが、その各側部における厚さ方向中央部には平坦部がそのまま残存することを見い出した。この平坦部は、前面板1及び背面板2に対するガラススペーサ4の接触安定性の向上に寄与することができ、また、各隅角部における曲率は、加熱温度(ガラスの粘度)に応じて変化し、即ち、高温(低粘度)で延伸するほど曲率が小さくなるが、この隅角部の丸みにより、ガラススペーサ4を前面板1と背面板2との間に組み込むときに前面板1及び背面板2に予め堆積された層を損傷し且つ前面板1及び背面板2に擦り傷を付けるのを防止することができる。
以下、上記製造装置30を使用してフラット型電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサ4を製造する方法を説明する。
第1工程:先ず、ガラス材料に、通常の切断、切削、研磨等の機械加工を施し、更に、溶接、熱間プレス・熱間押し出し等を施すことにより、得られるべきガラススペーサ4の断面形状、例えば所定のアスペクト比(高さ/厚さ比)の断面形状とほぼ相似形の断面形状を有する母材ガラス41を準備する。当該加工後の母材ガラス41の断面積は、得られるべきガラススペーサ4の断面積の100〜5000倍とする。母材ガラス41の長さは、製造装置30の寸法的制約等により決定されるが、できるだけ長い方が保管場所の省スペースの観点から好ましい。
第2工程:前記準備された母材ガラス41を製造装置30のワイヤ37の一端に懸吊して装着する。次いで、モータ36の駆動軸を回転させて母材ガラス41の下端部を加熱炉34内に導入する。次いで、電気ヒータ43,44に通電して加熱炉34によって該母材ガラス41の下端部を加熱する。この加熱により母材ガラス41から下垂した延伸ガラスを延伸ロール46に通し、該延伸ロール46をモータ45により回転させて下方に引っ張る。
以後、モータ36及び45を夫々制御して、母材ガラス41を加熱炉34内に後述する所定の供給速度で導入すると同時に後述する所定の延伸速度で下方に引っ張る。その際、電気ヒータ43,44を母材ガラス41の加熱温度が所定範囲内になるように制御する。即ち、母材ガラス41をその粘度が105〜109ポアズ、好ましくは、108〜109ポアズになるような所定の温度範囲に加熱する。例えば、母材ガラス41がソーダライムシリカガラスの場合は前記所定の温度範囲は660〜930℃、好ましくは、660〜720℃である。
上記母材ガラス41の供給速度に対する母材ガラス41の延伸速度の比は、20〜4000である。当該比が20未満の場合は、母材ガラス41が延伸される延伸率が小さく生産性が悪化し、当該比が4000を超える場合は、前記延伸率が大きすぎて延伸ガラスの延伸方向に垂直な断面形状が不安定になる。ましくは、当該比が100〜2000の範囲にあるのがよい。
第3工程:次いで、前記延伸ガラスを所望の長さに切断してガラススペーサ4を得る。この切断は、ダイヤモンドソー、ガラスカッター、ウォータージェット等により行う。ガラススペーサ4の切断面以外の4つの面は加熱延伸時にほぼ火造り面となるので、元のガラスの加工精度はそれほど問題とならない。ここに、火造り面とは、ガラスの粘性が加熱温度に相関することを利用して、溶解ガラスを成形型等に接触させることなく加熱温度の制御により例えば板状に成形したときのそのガラスの面をいう。この火造り面は、成形型の微小な凹凸が転写されないので微視的に平坦であるという特徴を有する。
以上の3工程によって、母材ガラス41から、その断面形状とほぼ相似形の所望の断面形状を有するガラススペーサ4を形成することができる。
次に、本発明方法の実施例を説明する。
先ず、母材ガラス41として、表1に示す組成及び特性を有するソーダライムシリカガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラスから成り、表2に示す断面サイズ及びアスペクト比Aを有する本発明試料1〜14及び比較試料15〜19を準備した。次いで、これらの試料を表2に示す製造条件(供給速度及び延伸速度、並びに粘度/温度)で加熱延伸し、延伸ガラスを製造した。
Figure 0004685063
次に、得られた各試料の延伸ガラスのアスペクト比Bを測定し、次いで断面形状の相似性を評価するためにアスペクト比の比率R(=(B/A)×100%)を求めると共に、延伸ガラスの各側部における厚さ方向中央部での平坦部の有無を調べた。それらの結果を表2に示す。
Figure 0004685063
表2から明らかなように、比較例試料15,18,及び19は、加熱時のガラスの粘度が夫々104.2,104.0,103.9と、本発明範囲から低い側に外れており、アスペクト比の比率Rが夫々36.7,28.0,16.8と低く、延伸ガラスの両側部には平坦部が形成されなかった。比較例16及び17は、ガラスの粘度が夫々109.5と、本発明範囲から高い側に外れており延伸ガラスは破断してしまった。
これに対して、本発明試料1〜14は、ガラスの粘度が本発明範囲にあり(105.8〜109.0)、その結果、アスペクト比の比率Rを夫々70.4〜100.3の範囲内として母材ガラス41と延伸ガラスとの断面形状の相似性の程度を許容範囲内に収めることができ、延伸ガラスの各側部における幅方向中央部に平坦部が形成されることが確認された。
以上の表2の実験結果を、製造条件の粘度(log(ポアズ))を横軸にとりアスペクト比の比率R(=(B/A)×100%)を縦軸にとったグラフを図3として示す。
同図において、○、□、△は、夫々母材ガラス41の材料がソーダライムシリカガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラスである本発明試料の結果を示し、●、■、▲は、夫々母材ガラス41の材料がソーダライムシリカガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラスである比較例試料の結果を示す。
図3のグラフから分かるように、母材ガラス41のガラスの粘度(加熱温度)如何によって、母材ガラス41と延伸ガラスとの断面形状の相似性(アスペクト比の比率R)が相違し、本発明では、ガラス母材41の加熱時のガラスの粘度を105〜109としたことにより、アスペクト比の比率Rを約70%以上の許容範囲内とすることができ、母材ガラス41と延伸ガラスとの断面形状の相似性の程度を向上させることができる。詳しくは、母材ガラス41の加熱時のガラスの粘度が105〜106ポアズのときは、アスペクト比の比率Rを約70〜75%とすることができ、同ガラスの粘度が106〜108ポアズのときは、アスペクト比の比率Rを約75〜90%にすることができ、さらに、同ガラスの粘度が108〜109ポアズのときは、アスペクト比の比率Rを約90%以上にして100%に近づけることができ、母材ガラス41と延伸ガラスとの断面形状の相似性の程度をより確実に向上させることができる。
一方、上述したように、母材ガラス41の加熱時のガラスの粘度が105ポアズ未満の場合は、アスペクト比の比率Rの減少が著しく、所要の断面形状の相似性を得ることができない一方、109ポアズを超える場合は、ガラスの軟化度が低すぎて母材ガラス41が延伸できずに破断してしまう。
図3のグラフから、延伸ガラスのアスペクト比Bが、母材ガラス41のアスペクト比Aを実質的に超えたものはなく、また、上記相似性に関する結果は、ソーダライムシリカガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス等の母材ガラス41のガラスの種類に関係ないことが分かる。
上記実施の形態及び実施例では、ガラススペーサ4の長さ方向に母材ガラス41を延伸する場合であって、断面形状が単純な長方形の場合を対象として説明したが(図4(a))、本発明は、このガラススペーサ4の断面形状が、図4(b)及び図4(c)に示すように側面に複数の凹凸溝を有するもの等に適用してもよく、上記と同様の結果を得ることができる。また、本発明は、図5(a)及び図5(b)に示すように、断面形状が単純な長方形の場合(図5(a))と断面形状が側面に凹凸溝がある場合(図5(b))とを含めて、ガラススペーサ4の高さ方向に母材ガラス41を延伸する場合にも適用され得、上記と同様の結果を得ることができる。
また、本発明は、電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサに限らず、例えば、所定の間隔をあけて平行に配列された2枚の平板ガラスが、支持枠を介して気密的に接合され、支持枠と共に気密の耐大気圧構造を形成する複層ガラスにおいて、2枚の平板ガラスの所定の間隔を保持するために2枚の平板ガラスの間に挿入される複数のガラスピラー(ガラススペーサ)を製造する方法等に適用することもできる。
本発明の実施の形態に係るガラススペーサの製造方法を実施するため製造装置の構成を示す概略図である。 図1のB−B断面図である。 本発明の実施の形態に係るガラススペーサの製造方法による実験結果を示すグラフである。 ガラススペーサの長さ方向に母材ガラスを延伸する場合のガラススペーサの形状の説明図であり、(a)は、断面形状が単純な長方形の場合、(b)及び(c)は断面形状が側面に凹凸溝がある場合を示す。 ガラススペーサの高さ方向に母材ガラスを延伸する場合のガラススペーサの形状の説明図であり、(a)は、断面形状が単純な長方形の場合、(b)は断面形状が側面に凹凸溝がある場合を示す。 フラット型電子線励起ディスプレイの分解斜視図である。 図6のA−A断面図である。
符号の説明
1 前面板
2 背面板
3 支持板
4 ガラススペーサ
21 ガラス板
23 素子部
24 配線部
25 電子放出素子
30 製造装置
33 台
34 加熱炉
36,45 モータ
37 ワイヤ
41 母材ガラス
43,44 電気ヒータ
46 延伸ロール

Claims (1)

  1. 画像形成部材を有する前面板と電子放出素子群を搭載した背面板とを備えた電子線励起ディスプレイの該前面板と背面板の間隔を一定に保つために当該両者間に挿入され、しかも側面に複数の凹凸溝が形成された断面形状の電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサの製造方法において、
    側面に、延伸方向に伸びる複数の凹凸溝が形成され、しかも断面形状が前記ガラススペーサの断面形状と相似形である母材ガラスを準備し、前記母材ガラスを、加熱炉に供給してその粘度が105〜109ポアズになるように加熱しつつ、前記母材ガラスの供給速度に対する延伸速度の比を20〜4000として延伸して、前記断面形状で、アスペクト比(高さ/厚さ比)が4〜50の電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサを得ることを特徴とする電子線励起ディスプレイ用ガラススペーサの製造方法。
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