JP4684736B2 - ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたレジストパターン形成方法 - Google Patents
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Description
化学増幅型ポジ型レジストの反応機構は、露光すると、レジスト中に配合されたPAGが酸を発生し、その酸によりベース樹脂の溶解性が変化するというものである。例えば、化学増幅型ポジ型レジストのベース樹脂に対し、酸により脱離する溶解抑制基を導入しておくことにより、露光部のみ溶解抑制基が脱離し、現像液への溶解性が大きく増大する。一般的には、露光後に加熱処理(ポストエクスポージャーベーク(post exposure baking)、以下、PEBと略記する)を行うことにより、該溶解抑制基の脱離やレジスト内の酸の拡散が促進され、従来の非化学増幅型レジストと比較して非常に高い感度を出すことができる。
これまで、化学増幅型レジストのベース樹脂成分としては、KrFエキシマレーザー(248nm)に対する透明性が高いポリヒドロキシスチレンやその水酸基を酸解離性の溶解抑制基で保護したもの(以下、ヒドロキシスチレン系樹脂ということがある)が用いられきた。
しかしながら、ヒドロキシスチレン系樹脂のようなベンゼン環を有する樹脂は、193nm付近における透明性が不十分である。そのため、該樹脂をベース樹脂成分とする化学増幅型レジストは、解像性が低いなどの欠点がある。
なお、倒れマージンとは、一定ピッチ(レジストパターンサイズとスペースサイズの合計)において、微細なレジストパターンを解像したときのレジストパターンの倒れにくさである。PEBマージンとは、レジストパターンを形成する際にPEB時の温度変化に依存しないで目的とするレジストパターンサイズを安定して形成できる特性である。
又、スループットの向上等の点から、レジスト組成物においては、高感度であることも求められている。
第1の発明の態様(第1の態様)は(A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分、および(B)放射線の照射により酸を発生する酸発生剤成分を含有するポジ型レジスト組成物であって、
前記(A)成分が、酸解離性溶解抑制基を含むコア部と、該コア部に結合したアーム部を有するスターポリマーであることを特徴とするポジ型レジスト組成物である。
さらに、第1の発明の態様(第1の態様)は(A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分、および(B)放射線の照射により酸を発生する酸発生剤成分を含有するポジ型レジスト組成物であって、
前記(A)成分が、酸解離性のコア部と、該コア部に結合したアーム部を有するスターポリマーであることを特徴とするポジ型レジスト組成物である。
また、第2の発明の態様(第2の態様)は、前記第1の態様のポジ型レジスト組成物を支持体上に塗布し、プレべークし、選択的に露光した後、PEB(露光後加熱)を施し、アルカリ現像してレジストパターンを形成することを特徴とするレジストパターン形成方法である。
また、「構成単位」とは、重合体を構成するモノマー単位を意味する。
また、「(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位」とは、(α−低級アルキル)アクリル酸エステルのエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。
なお、本特許請求の範囲及び明細書において、「(α−低級アルキル)アクリル酸」、「(α−低級アルキル)アクリル酸エステル」において、「低級アルキル基」は、特にことわりがない限り、好ましくは炭素数1〜5の直鎖又は分岐状アルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられ、工業的にはメチル基が好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物は、(A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分、および(B)放射線の照射により酸を発生する酸発生剤成分を含有するポジ型レジスト組成物において、前記第1の態様の様に、ある特定の(A)成分を用いるものである。
さらに詳しくは、露光により(B)成分から発生した酸が(A)成分に作用すると、(A)成分中の酸解離性溶解抑制基が解離し、これによってポジ型レジスト全体がアルカリ不溶性からアルカリ可溶性に変化する。そのため、レジストパターンの形成においてマスクパターンを介してポジ型レジストの露光を行うと、又は露光に加えてPEBを行うと、露光部はアルカリ可溶性へ転じる一方で未露光部はアルカリ不溶性のまま変化しないので、アルカリ現像することによりポジ型のレジストパターンが形成できる。
(A)成分は、酸解離性溶解抑制基を含むコア部と、該コア部に結合したアーム部を有するスターポリマーである。
すなわち、第1の態様において、スターポリマーは、コア部と、ここから放射状にのびる複数のアーム部(ポリマー鎖)とを有するものである。
本発明において、コア部はポリマーであってもポリマーでなくてもよいが、ポリマーであることが好ましい。
ここで、「ポリマー」とは、好ましくは前記一般式(1)で表される構成単位(c2)を誘導するモノマーにおけるエチレン性二重結合の一つ以上が開裂して、ポリマーを形成しているものである。
ポリ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルの、「ポリ」とは、前記一般式(1)から明らかな様に、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル残基をふたつ以上有することを意味する。
そして、(A)成分においては、モノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位、ポリ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位のいずれもが、エチレン性二重結合の開裂によって、隣接する他の構成単位と結合して重合体を構成している。
なお、構成単位(a2)と、構成単位(b2)を両方有するときは、同一のアーム部に含まれていてもよいし、異なるアーム部にそれぞれ含まれていてもよい。好ましくは、構成単位(a2)と、構成単位(b2)を共に含むランダムポリマーが複数のアーム部として、コア部に結合したものがよい。そのような中でも構成単位(a2)単位が末端となるアームポリマーが好ましい。特に、コントラストの向上やディフェクトを低減できるので、好ましい。
(a2):酸解離性溶解抑制基を含むモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位。これは、上述の様にアーム部のポリマーに含まれていることが好ましい。
(b2):ラクトン環を有するモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位。これは、上述の様にアーム部のポリマーに含まれていることが好ましい。
(c2):前記一般式(1)で表されるポリ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位。これは、上述の様にコア部を構成するポリマーに含まれていると好ましい。
構成単位(a2)
構成単位(a2)は、酸解離性溶解抑制基を含むモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位であり、アーム部のポリマーを構成すると好ましい。
酸解離性溶解抑制基は、例えば従来公知のものを利用することができ、特に限定されるものではない。
構成単位(a2)としては、例えば単環又は多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含むモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位、鎖状酸解離性溶解抑制基を含むモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位のいずれでもよい。
一般的には(α−低級アルキル)アクリル酸の側鎖のカルボキシル基と、鎖状又は環状の第3級アルキルエステルを形成するものが広く知られており、鎖状、単環または多環の脂環式炭化水素基、特に好ましくは多環の脂環式炭化水素基を含むものが好ましい。該炭化水素基は飽和であることが好ましい。
前記多環の脂環式炭化水素基としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカン等から1個の水素原子を除いた基等を例示できる。具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等のポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基等が挙げられる。これらの中でもアダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上好ましい。
本発明においては、この様に構成単位(a2)に含まれる少なくとも2種の構造の異なる構成単位を、それぞれ構成単位(a2−1)、構成単位(a2−2)とする。
本発明においては、構成単位(a2−1)が単環又は多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含むモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位であり、他方、構成単位(a2−2)が、鎖状酸解離性溶解抑制基を含むモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位であることが好ましい。
すなわち、例えば構成単位(a2−2)を誘導するモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステル(モノマー)としては、tert-ブチル(メタ)アクリレート、tert-アミル(メタ)アクリレート、tert-ブチルオキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、tert-アミルオキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、tert-ブチルオキシカルボニルエチル(メタ)アクリレート、tert-アミルオキシカルボニルエチル(メタ)アクリレートなどのような鎖状酸解離性溶解抑制基を含むモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルが挙げられる。これらの中ではtert-ブチル(メタα−低級アルキル)アクリレートが特に好ましい。
また、基−COOR4は、式中に示したテトラシクロドデカニル基の3または4の位置に結合していてよいが、結合位置は特定できない。また、(α−低級アルキル)アクリレート構成単位のカルボキシル基残基も同様に式中に示した8または9の位置に結合していてよいが、結合位置は特定できない。
窒素含有層を有する基板を使用すると、窒素含有層と接触したレジストパターンにおいて、特に裾引き現象が生じやすく、これにより解像性等のリソグラフィ特性が劣化しやすい。しかしながら、前記一般式(II)で表される構成単位を用いることにより、本発明の効果(感度、解像性、倒れマージン、PEBマージンの向上)を向上させつつ、裾引き現象等の窒素含有層を用いた基板特有の現象を低減できるからである。
窒素含有層とは、通常、使用目的に応じて基板の上に絶縁層、金属層等として設けられるものであって、窒素を含むものである。絶縁層としては、窒化ケイ素(SiN)、四窒化三ケイ素(Si3N4)、酸窒化ケイ素(SiON)等が挙げられる。金属層としては窒化チタン(TiN)等が挙げられる。
窒素含有層は、例えばシリコン基板等の基板の上に蒸着等によって形成されたものである。
この様な窒素含有層を有する基板は例えば「含窒素基板」等と呼ばれている。
「LWR」とは、ラインパターンの線幅が不均一になるラインワイズラフネス(Line Width Roughness)のことである。
構成単位(b2)は、ラクトン環を有するモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位であり、アーム部のポリマーを構成することが好ましい。構成単位(b2)としては、(α−低級アルキル)アクリル酸エステルのエステル側鎖部にラクトン環からなる単環式基またはラクトン環を有する多環の脂環式基が結合した構成単位が挙げられる。
なお、このときラクトン環とは、−O−C(O)−構造を含むひとつの環を示し、これをひとつの目の環として数える。したがって、ここではラクトン環のみの場合は単環式基、さらに他の環構造を有する場合は、その構造に関わらず多環式基と称する。
そして、構成単位(b2)としては、具体的には例えば、γ−ブチロラクトンから水素原子1つを除いた単環式基や、ラクトン環含有ポリシクロアルカンから水素原子を1つを除いた多環式基等が挙げられる。
このような構成単位(b2)を誘導するモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステル(モノマー)としては、次の[化8]、[化9]、[化10]及び[化11]などで表されるものなどが挙げられる。
構成単位(c2)は、下記一般式(1)で表されるポリ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位であり、コア部のポリマーを構成することが好ましい。R11、R12が結合する炭素原子が第三級アルキル基となるため、酸解離性基として作用する。
すなわち、Aが2価である場合は、nが1であり、Aには、2つの(α−低級アルキル)アクリレート残基が結合している構造をとる。Aが3価である場合は、nは2であり、Aには3つの(α−低級アルキル)アクリルレート残基が結合している構造をとる。この様にAの価数が大きくなる程、Aに結合する基の数が多くなり、より密な放射状の構造をとる。
具体的には、例えば下記式に示す構造を例示することができる。
尚、(A)成分が、2以上の式(1)で表される部分構造を有する場合、これらは相互に同一であっても、また、相異なっていてもよい。
(A)成分は、前記構成単位(a2)、(b2)及び(c2)以外の構成単位を含んでいてもよいが、好適にはこれらの構成単位の合計が全構成単位中70モル%以上、好ましくは80モル%以上、最も好ましくは100モル%である。
すなわち、構成単位(d2)を誘導するモノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2,2−ジメチル−3−エトキシプロピルアクリレート、5−エトキシペンチルアクリレート、1−メトキシエチルアクリレート、1−エトキシエチルアクリレート、1−メトキシプロピルアクリレート、1−メチル−1−メトキシエチルアクリレート、1−(イソプロポキシ)エチルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、4−メトキシブチルメタクリレート、5−メトキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−エトキシプロピルメタクリレート、1−メトキシエチルメタクリレート、1−エトキシエチルメタクリレート、1−メトキシプロピルメタクリレート、1−メチル−1−メトキシエチルメタクリレート、1−(イソプロポキシ)エチルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、
構成単位(c2)の含有量は、通常全単量体繰り返し単位中1〜30モル%、好ましくは5〜20モル%である。
アーム部の数平均分子量Mnは、ゲルパーミネーションクロマトグラフィー法により、ポリスチレン標準で、好ましくは1,000〜100,000、より好ましくは1,500〜500,000、更に好ましくは2,000〜200,000、特に好ましくは2,500〜100,000の範囲であり、質量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、1.01〜3.00の範囲が好ましく、1.01〜2.00、さらには1.01〜1.50の範囲が好ましい。
(1)アニオン重合開始剤の存在下、構成単位(a2)、及び構成単位(b2)に相当する(α−低級アルキル)アクリレート等をアニオン重合してアームポリマーを合成し、次に、構成単位(c2)を含むポリアクリレートを反応させる方法、
(2)アニオン重合開始剤の存在下、構成単位(c2)を含むポリアクリレートを反応させて、多官能性コア部を形成した後、構成単位(a2)及び構成単位(b2)に相当する(α−低級アルキル)アクリレート等をアニオン重合させる方法、
(3)アニオン重合開始剤の存在下、構成単位(a2)、及び構成単位(b2)に相当する(α−低級アルキル)アクリレート等をアニオン重合しアームポリマーを合成し、次に、多官能性カップリング剤を反応させ、さらに、構成単位(c2)を誘導するモノマーを含むアニオン重合可能なモノマーを反応させる方法等を例示することができる。
上記(1)、(3)の方法が、反応の制御が容易であり、構造を制御したスターポリマーを製造する上で好ましい。
また、生成するスターポリマーの質量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.00〜1.50の範囲にあることが好ましく、数平均分子量は、2,500〜100,000であるのが好ましい。
本発明において、(B)成分は、従来の化学増幅型レジスト組成物において使用されている公知のいわゆる酸発生剤から特に限定せずに用いることができる。このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類、ジアゾメタンニトロベンジルスルホネート類などのジアゾメタン系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
また、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類としては、例えば、以下に示す構造をもつ1,3−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(化合物A、分解点135℃)、1,4−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ブタン(化合物B、分解点147℃)、1,6−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(化合物C、融点132℃、分解点145℃)、1,10−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(化合物D、分解点147℃)、1,2−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)エタン(化合物E、分解点149℃)、1,3−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(化合物F、分解点153℃)、1,6−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(化合物G、融点109℃、分解点122℃)、1,10−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(化合物H、分解点116℃)などを挙げることができる。
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。下限値以上とすることによりパターン形成が十分に行われ、上限値以下とすることにより均一な溶液が得られ、良好な保存安定性が得られる。
本発明のポジ型レジスト組成物には、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意の成分として、含窒素有機化合物(D)(以下、(D)成分という)を配合させることができる。
この(D)成分は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いれば良いが、アミン、特に第2級低級脂肪族アミンや第3級低級脂肪族アミンが好ましい。
ここで、低級脂肪族アミンとは炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンを言い、この第2級や第3級アミンの例としては、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどが挙げられるが、特にトリエタノールアミンのような第3級アルカノールアミンが好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分は、(A)成分100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
また、前記(D)成分との配合による感度劣化を防ぎ、またレジストパターン形状、引き置き安定性等の向上の目的で、さらに任意の成分として、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体(E)(以下、(E)成分という)を含有させることができる。なお、(D)成分と(E)成分は併用することもできるし、いずれか1種を用いることもできる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ‐n‐ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸又はそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸‐ジ‐n‐ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸及びそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸及びそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、材料を有機溶剤に溶解させて製造することができる。
有機溶剤としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、γ−ブチロラクトン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、またはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。
これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
また、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)と極性溶剤とを混合した混合溶媒は好ましいが、その配合比(質量比)は、PGMEAと極性溶剤との相溶性等を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは1:9〜8:2、より好ましくは2:8〜5:5の範囲内とすることが好ましい。
より具体的には、極性溶剤としてELを配合する場合は、PGMEA:ELの質量比が好ましくは9:1〜5:5、より好ましくは8:2〜6:4であると好ましい。
また、有機溶剤として、その他には、PGMEA及びELの中から選ばれる少なくとも1種とγ−ブチロラクトンとの混合溶剤も好ましい。この場合、混合割合としては、前者と後者の質量比が好ましくは70:30〜95:5とされる。
有機溶剤の使用量は特に限定しないが、基板等の支持体に塗布可能な濃度で、塗布膜厚に応じて適宜設定されるものであるが、一般的にはレジスト組成物の固形分濃度2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の範囲内とされる。
本発明のポジ型レジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを適宜、添加含有させることができる。
本発明のレジストパターン形成方法は例えば以下の様にして行うことができる。
すなわち、まずシリコンウェーハのような支持体上に、上記ポジ型レジスト組成物をスピンナーなどで塗布し、80〜150℃の温度条件下、プレベークを40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施し、これに例えばArF露光装置などにより、ArFエキシマレーザー光を所望のマスクパターンを介して選択的に露光(放射線を照射)した後、80〜150℃の温度条件下、PEB(露光後加熱)を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施す。次いでこれをアルカリ現像液、例えば0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像処理する。このようにして、マスクパターンに忠実なレジストパターンを得ることができる。
なお、支持体(基板)とレジスト組成物の塗布層との間には、有機系または無機系の反射防止膜を設けることもできる。
基板としては、例えばシリコンウェーハ、銅、クロム、鉄、アルミニウムなどの金属製の基板や、ガラス基板などが挙げられる。
配線パターンの材料としては、例えば銅、ハンダ、クロム、アルミニウム、ニッケル、金などが使用可能である。
また、他の効果として、ディフェクト、特にブリッジモードのディフェクトの少ないレジストパターンが形成できる。
また、構成単位(c2)がコア部を構成することにより、密な凝集したスターポリマー共重合体が得られ、これによりレジスト溶剤に対する溶解性が高まり、低粘度となりレジスト塗布性にも優れる。また、該コア部が酸解離性であることから、露光部と未露光部のコントラストが向上する。
また、本組成物におけるポリマーは、分子量分布が狭く、高収率で得られることから、安価なレジスト組成物が提供可能である。
また、該ポリマーにおいて、各モノマー単位の配置を制御可能であり、レジスト特性の向上が達成できる。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム13ミリモルを含むテトラヒドロフラン(THF)331gを−40℃に保持し、撹拌下、sec−ブチルリチウム(SBL)26ミリモルを加えて、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(2MAdMA)97ミリモルと(±)−オクタヒドロ−3−オキソ−4,7−メタノイソベンゾフラン−5−イルメタクリレートとその位置異性体である(±)−オクタヒドロ−1−オキソ−4,7−メタノイソベンゾフラン−5−イルメタクリレートの混合物(TLMA)78ミリモルとtert−ブチルメタクリレート(tBMA)19ミリモルを含むTHF(テトラヒドロフラン)溶液88gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、ガスクロマトグラフィー(以下GCと略す。)にて、単量体が完全に消費したことを確認した。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム15ミリモルを含むTHF233gを−40℃に保持し、撹拌下、SBL31ミリモルを加えて、2MAdMA88ミリモルとメタクリル酸−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル(NLMA)88ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF溶液171gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム7ミリモルを含むTHF341gを−40℃に保持し、撹拌下、SBL14ミリモルを加えて、2MAdMA22ミリモルを含むTHF溶液10gを滴下し30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて2MAdMA単量体が完全に消費したことを確認した。次に2MAdMA66ミリモルとTLMA88ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF溶液78gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム5ミリモルを含むTHF343gを−40℃に保持し、撹拌下、SBL11ミリモルを加えて、2MAdMA22ミリモルを含むTHF溶液10gを滴下し30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて2MAdMA単量体が完全に消費したことを確認した。次に2MAdMA79ミリモルとTLMA74ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF溶液78gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム7ミリモルを含むTHF256gを−40℃に保持し、撹拌下、SBL14ミリモルを加えて、2MAdMA22ミリモルを含むTHF溶液10gを滴下し30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて2MAdMA単量体が完全に消費したことを確認した。次に2MAdMA66ミリモルとNLMA88ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF溶液151gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム7ミリモルを含むTHF315gを−40℃に保持し、撹拌下、SBL14ミリモルを加えて、1−エチル−1−シクロヘキシルメタクリレート(ECHMA)22ミリモルを含むTHF溶液9gを滴下し30分反応を継続した。反応系から反応液を少量取り出し、GCにてECHMA単量体が完全に消費したことを確認した。次にECHMA66ミリモルとTLMA88ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF72gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
下記組成からなるポジ型レジスト組成物を製造した。
上記合成例3で得たスターポリマー2である(A)成分:[化20]で表される構成単位(p:q:r:s=43モル%:37モル%:11モル%:10モル%)からなる共重合体であって、r単位をコア部とし、p、q、及びs単位をアーム部とするスターポリマーであり、またp単位がアーム部の末端にある。
100質量部
(B)成分:トリ(tert−ブチルフェニル)スルホニウムノナフルオロブタンスルホネート (A)成分100質量部に対して0.8質量部;及び
ジフェニルモノメチルフェニル)スルホニウムノナフルオロブタンスルホネート (A)成分100質量部に対して2.0質量部
(D)成分:トリエタノールアミン (A)成分100質量部に対して0.25質量部
有機溶剤:PGMEA/EL(質量比6/4) 混合溶媒1200質量部
下記組成からなるポジ型レジスト組成物を製造した。
実施例1において、(A)成分のみ次のように変更した。上記合成例2で得たスターポリマー1である(A)成分:[化21]で表される構成単位(p:q:r:s=43モル%:37モル%:11モル%:9モル%)からなる共重合体であって、r単位をコア部とし、p、q、及びs単位をアーム部とするスターポリマーであり、またp単位はアーム部の末端にはない。
100質量部
下記組成からなるポジ型レジスト組成物を製造した。
すなわち、実施例1において、(A)成分のみ次のように変更した。上記合成例6で得たスターポリマー3である(A)成分:[化22]で表される構成単位(p:q:r:s=42モル%:37モル%:11モル%:10モル%)からなる共重合体であって、r単位をコア部とし、p、q、及びs単位をアーム部とするスターポリマーであり、またp単位がアーム部の末端にある。
100質量部
(A)成分を下記樹脂成分に変更した以外は実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を製造した。
樹脂成分
[化23]で表される構成単位からなる従来のラジカル重合で得られた共重合体(質量平均分子量10000)
p:q:r=40モル%:40モル%:20モル%
(1) リソグラフィー条件
(感度、限界解像性、塗布性)
有機系反射防止膜組成物「ARC−29A」(商品名、ブリュワーサイエンス社製)を、スピンナーを用いて8インチシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で205℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚77nmの有機系反射防止膜を形成した。
そして、ポジ型レジスト組成物を、スピンナーを用いて反射防止膜上に塗布し、ホットプレート上で120℃、90秒間プレベーク(PAB)し、乾燥することにより、膜厚250nmのレジスト層を形成した。
ついで、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製;NA(開口数)=0.60,2/3輪帯)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を、マスクパターン(バイナリー)を介して選択的に照射した。
そして、120℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で30秒間パドル現像し、その後30秒間水洗して乾燥してレジストパターンを形成した。但し、比較例1においては、PABとPEBをそれぞれ130℃、90秒に変えた。
実施例2では、限界解像性120nmのラインアンドスペースが得られ、その際の感度は31mJ/cm2、レジスト塗布性は良好であった。
実施例3では、限界解像性120nmのラインアンドスペースが得られ、その際の感度は21mJ/cm2、レジスト塗布性は良好であった。
比較例1では、限界解像性120nmのラインアンドスペースが得られ、その際の感度は27mJ/cm2、レジスト塗布性は良好であった。
上記(1)のリソグラフィー条件にて、得られたレジストパターンについて、倒れマージンとして、ピッチ(レジストパターンサイズ120nmとスペースパターンサイズ120nmの合計)240nmにおいて、露光量を増大させ、微細なレジストパターンが得られる限界のレジストパターンサイズサイズを求めた。
その結果、実施例1では64nm、実施例2では、60nm、実施例3では、70nm、比較例1では72nmであった。
上記(1)のリソグラフィー条件にて、得られたレジストパターンについて、PEBマージンとして、PEB温度を115℃、120℃及び125℃と変え、各温度で形成されるレジストパターンサイズで求め、単位温度当りのレジストパターンサイズの変化量を求めた。
その結果、実施例1では2.8nm/℃、実施例2では、2.4nm/℃、実施例3では、2.6nm/、比較例1では7.4nm/℃であった。
(4)(ディフェクト)
上記(1)のリソグラフィー条件にて、得られたレジストパターンについて、ディフェクトを、KLAテンコール社製の表面欠陥観察装置 KLA2351(製品名)を用いて測定し、ウェーハ内の欠陥数を評価した。
その結果、実施例1では20個/8インチウエーハ、実施例2では、22個/8インチウエーハ、実施例3では、25個/8インチウエーハ、比較例1では227個/8インチウエーハであった。
以下の様にして、下記化学式で示すスターポリマー4を合成した。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム7ミリモルを含むTHF315gを−40℃に保持し、撹拌下、SBL15ミリモルを加えて、1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(IAMA)32ミリモルを含むTHF溶液9gを滴下し30分反応を継続した。反応系から反応液を少量取り出し、GCにてIAMA単量体が完全に消費したことを確認した。次にIAMA53ミリモルとTLMA85ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF74gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
次に、MDMA24ミリモルを含むTHF溶液13gを滴下し、更に30分反応を継続して、反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにてMDMA単量体が完全に消費したことを確認した後、塩酸を含むTHF溶液により反応を停止させた。反応停止液を多量の水に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーをTHFに再溶解後、多量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、10時間減圧乾燥して最外殻にIAMAユニットを配置した白色粉末状スターポリマーを得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMw=30000、Mw/Mn=1.27、面積=52%、アーム部分でMw=3400、Mw/Mn=1.21、面積=48%であり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、IAMA:TLMA:tBMA:MDMA=40:40:9:11(モル比)であった。
(A)成分を下記成分に変更した以外は、実施例1と同様にして、ポジ型レジスト組成物を製造した。
上記合成例7で得たスターポリマー4である(A)成分:[化24]で表される構成単位(b:c:d:e=40:40:9:11(モル%))からなる共重合体であって、d単位をコア部とし、b、c、及びe単位をアーム部とするスターポリマーであり、またb単位がアーム部の末端にある。 100質量部
(A)成分を下記樹脂成分に変更した以外は実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を製造した。
樹脂成分
[化25]で表される構成単位からなる従来のラジカル重合で得られた共重合体(質量平均分子量10000、分散度1.9)、f:g:h=40モル%:40モル%:20モル%
(感度、限界解像性)
ポジ型レジスト組成物を、スピンナーを用いて8インチのSiON基板上に塗布し、ホットプレート上で115℃、90秒間プレベーク(PAB)し、乾燥することにより、膜厚250nmのレジスト層を形成した。
ついで、ArF露光装置NSR−S−306(ニコン社製;NA(開口数)=0.78,2/3輪帯)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を、マスクパターン(6%ハーフトーンマスク)を介して選択的に照射した。
そして、105℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で30秒間パドル現像し、その後30秒間水洗して乾燥してレジストパターンを形成した。
また、この感度を用いて、パターンサイズを小さくしていったときの限界のパターンサイズを、限界解像性とした。
結果を表1に示した。
(2−2)PEBマージン
上記(2−1)のリソグラフィー条件にて、得られたレジストパターンについて、PEBマージンとして、PEB温度を115℃、120℃及び125℃と変え、各温度で形成されるレジストパターンサイズで求め、単位温度当りのレジストパターンサイズの変化量を求めた。
結果を表1に示した。
上記(2−1)のリソグラフィー条件にて、得られたレジストパターンについて、倒れマージンとして、ピッチ(レジストパターンサイズ100nmとスペースパターンサイズ100nmの合計)200nmにおいて、露光量を増大させ、微細なレジストパターンが得られる限界のレジストパターンサイズサイズを求めた。
結果を表1に示した。
上記(2−1)で形成した100nmのライン&スペースパターンのライン幅を、側長SEM(日立製作所社製、商品名:S−9220)により、ライン方向に5箇所測定し、その結果から標準偏差(s)の3倍値(3s)を、LWRを示す尺度として算出した。この3sの値が小さいほど線幅のラフネスが小さく、より均一幅のレジストパターンが得られたことを意味する。
結果を表1に示した。
Claims (12)
- (A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分、および(B)放射線の照射により酸を発生する酸発生剤成分を含有するポジ型レジスト組成物であって、
前記(A)成分が、酸解離性溶解抑制基を含むコア部と、該コア部に結合したアーム部を有するスターポリマーであることを特徴とするポジ型レジスト組成物。 - (A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分、および(B)放射線の照射により酸を発生する酸発生剤成分を含有するポジ型レジスト組成物であって、
前記(A)成分が、酸解離性のコア部と、該コア部に結合したアーム部を有するスターポリマーであることを特徴とするポジ型レジスト組成物。 - 前記アーム部が酸解離性溶解抑制基を含む請求項1又は2に記載のポジ型レジスト組成物。
- 前記(A)成分が、前記コア部に、ラクトン環を有するモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(b2)を有するアーム部が結合したスターポリマーである請求項4に記載のポジ型レジスト組成物。
- 前記(A)成分における構成単位(a2)が、異種の2つの構成単位(a2−1)と構成単位(a2−2)を有することを特徴とする請求項4又は5に記載のポジ型レジスト組成物。
- 前記構成単位(a2−1)が単環又は多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含むモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位である請求項6に記載のポジ型レジスト組成物。
- 前記構成単位(a2−2)が鎖状酸解離性溶解抑制基を含むモノ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位である請求項6乃至8のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
- 前記(A)成分は、前記構成単位(a2)20〜70モル%、前記構成単位(b2)20〜60モル%、及び前記構成単位(c2)1〜30モル%を含んでいることを特徴とする請求項5乃至9のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
- 前記構成単位(a2)は、前記構成単位(a2−1)50〜99.9モル%、前記構成単位(a2−2)0.1〜50モル%を含んでいることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか記載のポジ型レジスト組成物。
- 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物を支持体上に塗布し、プレベークし、選択的に露光した後、PEB(露光後加熱)を施し、アルカリ現像してレジストパターンを形成することを特徴とするレジストパターン形成方法。
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