JP4681296B2 - スペクトルの広い置換オキシインドールスルホンアミドhivプロテアーゼ阻害剤 - Google Patents

スペクトルの広い置換オキシインドールスルホンアミドhivプロテアーゼ阻害剤 Download PDF

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Description

本出願はその内容が本明細書に引用により明白に取り入れられている、2002年、8月14日出願の欧州特許第02078384.1号明細書に対する優先権を主張する。
本発明は置換オキシインドールスルホンアミド、広域HIVプロテアーゼ阻害剤としてのそれらの使用、それらの製法並びにそれらを含んで成る医薬組成物および診断キットに関する。本発明はまた、もう1種の抗レトロウイルス剤と本発明の置換オキシインドールスルホンアミドの組み合わせ物に関する。それは更に、対照化合物としてもしくは試薬としてのアッセイ中へのそれらの使用に関する。
後天性免疫不全症候群(AIDS)を誘起するウイルスはT−リンパ球ウイルスIII(HTLV−III)もしくはリンパ節腫脹症関連ウイルス(LAV)もしくはAIDS関連ウイルス(ARV)もしくはヒト免疫不全ウイルス(HIV)を含む異なる名称により知られている。今日まで、2種の区別可能な群、すなわちHIV−1およびHIV−2が同定されている。以後、これらのウイルスを総称的に表わすためにHIVを使用するであろう。
レトロウイルスのライフ・サイクルにおける決定的な経路の1つはアスパラギン酸プロテアーゼによるポリタンパク質(polyprotein)前駆体の処理である。例えばHIVウイルスにより、gag−polタンパク質がHIVプロテアーゼにより処理される。感染性ビリオンの集合のためにはアスパラギン酸プロテアーゼによる前駆体ポリタンパク質の正常な処理が必要とされ、そのためアスパラギン酸プロテアーゼを抗ウイルス治療のための魅力的な標的にさせる。とりわけHIVの処置のためにはHIVプロテアーゼは魅力的な標的である。
HIVプロテアーゼ阻害剤(PI)は、例えば、ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NRTI)、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NNTRTI)、ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(NtRTI)もしくはその他のプロテアーゼ阻害剤、のようなその他の抗HIV化合物と組み合わせてAIDS患者に一般的に投与される。これらの抗レトロウイルス剤は非常に有用である事実にもかかわらず、それらは共通の制約を有する、すなわち、これらの変異HIVウイルスに対して既知の薬剤の効力が弱くなる、もしくは無効にすらなるようにHIVウイルス中の標的酵素が変異することができる。あるいは言い換えると、HIVウイルスは利用可能な薬剤に対して増加し続ける耐性を形成する。
阻害剤に対するレトロウイルス、そしてとりわけHIVウイルスの耐性が治療の失敗の主要な原因である。例えば、抗HIV組み合わせ治療を受けている患者の半数は、主として使用される1種もしくは複数の薬剤に対するウイルスの耐性のために処置に十分に応答しない。更に、耐性ウイルスは新規感染個体に引き継がれ、これらの薬剤に耐性をもたない患者に対する治療選択肢を著しく制約させることが示された。2003年7月にパリで開催された国際AIDS会議上で、研究者等は、AIDS薬剤に対する耐性の今日までの最大規模の研究により、欧州の新規感染人口全体の約10パーセントが薬剤耐性株を有することが見いだされることを公表した。より規模の小さい耐性の広がりを決定する試験がサンフランシスコ市の危険度の高い中心部で実施された。この試験により、27パーセントの最高レベルの耐性が示された。従って、レトロウイルス治療、より具体的にはAIDS治療に対する新規化合物が当該技術分野に必要である。当該技術分野の需要は野生型HIVウイルスに対するのみならずまた、ますます更に一般的な耐性HIVウイルスに対して有効な化合物につき特に急を要する。
組み合わせ治療計画中でしばしば投与される既知の抗レトロウイルス剤は前記のように最終的には耐性を誘発するであろう。これはしばしば、前記の抗レトロウイルス剤が変異HIVウイルスに対する有効性を再取得するために、医師に有効薬剤の血漿濃度を高めることを強制する可能性がある。極めて望ましくないその結果はピル服用の負担を増加する。血漿濃度の増加はまた処方された治療への不服従の危険性増加をもたらす可能性がある。従って広範囲のHIV変異体に対して活性を示す化合物をもつことは重要であるのみならずまた、広範囲の変異HIV株にわたり変異HIVウイルスに対する活性と、野生型HIVウイルスに対する活性の間の比率(フォールドレジスタンスもしくはFRとも定義される)にほとんどもしくは全く食い違いのないことも重要である。従って、変異HIVウイルスが有効成分に対して感受性である機会が増加するであろうために、患者はより長期間同一の組み合わせ治療計画上に留まることができる。
野生型および広範囲の変異体に対して強い効力をもつ化合物を発見することはまた、治療濃度が最小に維持されると、ピル服用の負担を軽減させることができるために、これもまた重要である。このピル服用の負担を軽減する1つの更なる方法は、1日用量を最少にし、その結果摂取されるピル数を最少にすることができるような良好な生体内利用効率、すなわち好ましい薬物動力学および代謝プロファイルをもつ抗HIV化合物を発見することである。
抗HIV化合物のもう1つの好ましい特徴は阻害剤の血漿タンパク質結合が最少であるかもしくはその効力に対して影響をもたないことである。
従って、フォールドレジスタンスにほとんど差異をもたないHIVウイルスの広範囲の変異体を撲滅することができるプロテアーゼ阻害剤の高い医学的需要が存在する。良好な生体内利用効率をもち、血漿タンパク質結合によるそれらの効力に対する影響をほとんどもしくは全くもたないこれらのプロテアーゼ阻害剤は更なる利点を有する。
今日まで、幾つかのプロテアーゼ阻害剤が市販され、もしくは開発中である。1つの具体的な核構造(以下に示される)は特許文献1、2、3、4、5、6および7のような多数の文献に開示されている(特許文献1、2、3、4、5、6および7参照)。それらに開示された化合物はレトロウイルスプロテアーゼ阻害剤として記載されている。
Figure 0004681296
特許文献8は多剤耐性レトロウイルスプロテアーゼを阻害することができる4−置換−フェニルスルホンアミドを開示している(特許文献8参照)。
Figure 0004681296
国際公開第95/06030号パンフレット 国際公開第96/22287号パンフレット 国際公開第96/28418号パンフレット 国際公開第96/28463号パンフレット 国際公開第96/28464号パンフレット 国際公開第96/8465号パンフレット 国際公開第97/18205号パンフレット 国際公開第99/67254号パンフレット
本発明の置換オキシインドールスルホンアミドは好ましい薬理学的プロファイルを有することが見いだされている。それらは野生型HIVウイルスに対して有効であるのみならずまた、既知のプロテアーゼ阻害剤に対して耐性を示す様々な変異HIVウイルスに対して広域の作用を示す。
本発明は
Figure 0004681296
を有する置換オキシインドールプロテアーゼ阻害剤、そのN−オキシド、塩、立体異性体形態、ラセミ混合物、プロドラッグ、エステルおよび代謝物に関し、
式中、
およびRはそれぞれ独立に水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、アリールC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−6アルキル、アリール、Het、Het1−6アルキル、Het、Het1−6アルキルであり、
は更に式
Figure 0004681296
の基であってもよく、
ここで、
、R10aおよびR10bはそれぞれ独立に水素、C1−4アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルあるいは、アリール、Het、Het、C3−7シクロアルキル、C1−4アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、アミノスルホニル、C1−4アルキルS(O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲンまたは、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノ(ここで置換基はそれぞれ独立にC1−4アルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−4アルキル、Het、Het、Het1−4アルキルおよびHet1−4アルキルから選択される)で場合により置換されたC1−4アルキルであり、ここでR、R10aおよびそれらが結合されている炭素原子はまたC3−7シクロアルキル基を形成してもよく、Lが−O−C1−6アルカンジイル−C(=O)−もしくは−NR−C1−6アルカンジイル−C(=O)−である時は、Rはまたオキソであってもよく、
11aは水素、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、アリール、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノカルボニル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノC1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、Hetオキシカルボニル、Hetオキシカルボニル、アリールオキシカルボニルC1−4アルキル、アリールC1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、C3−7シクロアルキルカルボニル、C3−7シクロアルキルC1−4アルキルオキシカルボニル、C3−7シクロアルキルカルボニルオキシ、カルボキシルC1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルカルボニルオキシ、アリールC1−4アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、Hetカルボニル、Hetカルボニルオキシ、Het1−4アルキルオキシカルボニル、Hetカルボニルオキシ、Het1−4アルキルカルボニルオキシ、Het1−4アルキルオキシカルボニルオキシまたは、アリール、アリールオキシ、Hetもしくはヒドロキシで場合により置換されたC1−6アルキルであり、ここでアミノ基上の置換基はC1−4アルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−4アルキル、Het、Het、Het1−4アルキルおよびHet1−4アルキルからそれぞれ独立に選択され、
11bは水素、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、Het、Hetまたは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキルS(=O)、アリール、C3−7シクロアルキル、Het、Het、場合によりモノ−もしくはジ置換された(ここで置換基はC1−4アルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−4アルキル、Het、Het、Het1−4アルキルおよびHet1−4アルキルからそれぞれ独立に選択される)アミノで場合により置換されたC1−4アルキルであり、
ここでR11bはスルホニル基により分子の残りに結合されてもよく、
tはそれぞれ独立にゼロ、1もしくは2であり、
は水素もしくはC1−6アルキルであり、
Lは−C(=O)−、−O−C(=O)−、−NR−C(=O)−、−O−C1−6アルカンジイル−C(=O)−、−NR−C1−6アルカンジイル−C(=O)−、−S(=O)−、−O−S(=O)−、−NR−S(=O)であり、ここでC(=O)基もしくはS(O)基のいずれかがNR部分に結合され、そしてC1−6アルカンジイル部分はそれぞれ独立に場合によりヒドロキシ、アリール、HetもしくはHetで置換されてもよく、
はC1−6アルキル、アリール、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−4アルキルもしくはアリールC1−4アルキルであり、
は水素、C1−4アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルまたは、アリール、Het、Het、C3−7シクロアルキル、C1−4アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、アミノスルホニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノスルホニル、C1−4アルキルS(=O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲンもしくはアミノ(C1−4アルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−4アルキル、Het、Het、Het1−4アルキルおよびHet1−4アルキルからそれぞれ独立に選択される置換基で場合によりモノ−もしくはジ置換された)からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数の置換基で場合により置換されたC1−6アルキルであり、
Figure 0004681296
5aおよびR5bは水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、Hetからそれぞれ独立に選択され、ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルもしくはC3−7シクロアルキルから選択される置換基はそれぞれ場合によりアミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、カルボキシル、オキソ、メルカプト、ハロゲン、ジシアン、ニトロ、C1−4アルキルオキシ、C1−4アルキルカルボニル、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、アリール、C3−7シクロアルキル、Het、Het、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニルから成る群から独立に選択される置換基で1個もしくは複数の炭素原子上で置換され、
は水素または場合により1個もしくは複数の炭素原子上で、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、オキソ、ジシアン、ニトロ、ハロゲン、カルボキシルC1−4アルキルオキシ、C1−4アルキルカルボニル、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、Hetから成る群から独立に選択される1個もしくは複数の置換基で置換されたC1−6アルキルであり、ここで各C1−4アルキルはアミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、オキソ、ジシアン、ニトロ、ハロゲン、カルボキシルにより場合により置換されてもよい。
式(I)の化合物の遊離塩基、塩もしくはN−オキシド形態およびそれらの立体異性体形態に特別の興味が引かれる。
HIVプロテアーゼ酵素の変異体は野生型HIVプロテアーゼのアミノ酸配列に対してそのアミノ酸配列に少なくとも1個の変異体を有するHIVプロテアーゼ酵素と定義される。本文全体をとおして変異体を表わす目的のために、その配列をNIHのGenBankに認めることができるHXB2野生型レフェレンス(HIV IIIB LAI野生型)を使用する。
薬剤に対するHIVプロテアーゼ酵素の「感受性(sensitivity)」あるいは「耐性(resistance)」の基準は市販のHIVプロテアーゼ阻害剤により設定される。前記に説明のように、既存の市販のHIVプロテアーゼ阻害剤は患者のHIVウイルスの集団に対して時間が経つと効果を喪失する可能性がある。その理由は具体的なHIVプロテアーゼ阻害剤の存在の圧力下ではHIVウイルスの既存の集団は、通常、主として野生型HIVプロテアーゼ酵素は同一HIVプロテアーゼ阻害剤に対して感受性がずっと低い、異なる変異体に変異するからである。この現象が起ると、耐性変異体について語られる。これらの変異体がその1種の具体的なHIVプロテアーゼ阻害剤に対して耐性であるのみならずまた、複数の他の市販のHIVプロテアーゼ阻害剤にも耐性である場合に、多剤耐性HIVプロテアーゼにつき語られる。具体的なHIVプロテアーゼ阻害剤に対する変異体の耐性の表現法の1方法は、野生型HIVプロテアーゼに対する前記HIVプロテアーゼ阻害剤のEC50と、変異HIVプロテアーゼに対する前記HIVプロテアーゼ阻害剤のEC50間の比率を計算することである。前記比率はまたフォールドレジスタンス(FR)とも呼ばれる。
クリニックで起る多数の変異体はサクイナヴィル(saquinavir)、インディナビル(indinavir)、リトナヴィル(ritonavir)およびネルフィナヴィル(nelfinavir)のような市販のHIVプロテアーゼ阻害剤に対して100以上のフォールドレジスタンスを有する。HIVプロテアーゼ酵素の臨床的に関連する変異体はコドン位10、71および/もしくは84の変異を特徴としてもつことができる。これらの臨床的に関連する変異HIVプロテアーゼの例は表2に示す。
本発明の化合物は少なくとも1種に対して、そして幾つかの例では広域の臨床的関連変異HIVプロテアーゼに対して0.01と100の間の範囲のフォールドレジスタンスを示す。式(I)の化合物の具体的な群は少なくとも1種の変異HIVプロテアーゼに対して0.1と100の間、適切には0.1と50の間、そしてより適切には0.1と30の間の範囲のフォールドレジスタンスを示す式(I)の化合物である。特に興味深いものは少なくとも1種の変異HIVプロテアーゼに対し0.1と20の間の範囲のフォールドレジスタンスを示す式(I)の化合物であり、更に興味深いものは少なくとも1種の変異HIVプロテアーゼに対し0.1と10の間の範囲のフォールドレジスタンスを示す式(I)の化合物である。
従って、本発明は変異HIVプロテアーゼ、とりわけ多剤耐性変異HIVプロテアーゼを有するHIVウイルスの複製を阻害するために有用な医薬の製造における、式(I)の化合物の使用に関する。それはまた、HIVウイルスのプロテアーゼ、とりわけ多剤耐性変異HIVプロテアーゼが変異したHIVウイルス感染に伴う疾患を処置もしくは治療するために有用な医薬の製造における式(I)の化合物の使用に関する。
言い換えると、本発明は前記変異HIVプロテアーゼ感染哺乳動物における変異HIVプロテアーゼ、とりわけ多剤耐性変異HIVプロテアーゼを阻害する方法に関し、ここで前記方法が前記哺乳動物の前記変異HIVプロテアーゼを有効量の式(I)の化合物と接触させることを含んで成る。本発明はまた、哺乳動物において変異HIVプロテアーゼ、とりわけ多剤耐性変異HIVプロテアーゼを有するHIVウイルスの複製を阻害する方法に関し、ここで前記方法が前記哺乳動物における変異HIVプロテアーゼを有する前記HIVウイルスを有効量の式(I)の化合物と接触させることを含んで成る。本発明は更に、HIVウイルスのプロテアーゼ、とりわけ多剤耐性変異HIVプロテアーゼが変異したHIVウイルス感染と関連する哺乳動物の疾患を処置もしくは治療する方法に関し、ここで前記方法が、前記哺乳動物を感染しているHIVウイルスのプロテアーゼが変異した前記ウイルスを、有効量の式(I)の化合物と接触させることを含んで成る。
特に興味深いことは、本発明の化合物がアミノ酸の10、71もしくは84位の少なくとも1つまたはこれらの位置の2種の少なくとも1組み合わせ物または全3種の少なくとも1組み合わせ物に1変異体を担持する変異HIVプロテアーゼに感染した個体の処置のための医薬製造に使用することができることである。
本発明の化合物に存在する塩基性(basic)窒素は例えば低級ハロゲン化アルキル、ジアルキルスルフェート、長鎖ハロゲン化物およびハロゲン化アラルキルを含む当業者に周知のあらゆる薬剤により第四級化させることができる。
式(I)の化合物を定義する際に「置換された」の用語を使用する場合はいつでも、示された原子の通常の原子価が超過されず、置換が化学的に安定な化合物、すなわち反応混合物からの有用な程度の純度への単離および治療薬への調製を生き残るために十分に安定な化合物をもたらすことを条件にして、「置換された」を使用している表現中に示された原子上の1個もしくは複数の水素が、示された群からの選択物で置換されていることを示すことを意味する。
本明細書で使用される基もしくは基の一部としての「ハロ」もしくは「ハロゲン」の用語はフルオロ、クロロ、ブロモもしくはヨードを包含する。
基もしくは基の一部としての「C1−4アルキル」の用語は1〜4個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチルおよび2−メチル−プロピル等を定義する。
基もしくは基の一部としての用語「C1−6アルキル」の用語は1〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖飽和炭化水素基、例えばC1−4アルキルに対して定義された基およびペンチル、ヘキシル、2−メチルブチル、3−メチルペンチル等を定義する。
基もしくは基の一部としての用語「C1−6アルカンジイル」は1〜6個の炭素原子を有する2価の直鎖および分枝鎖飽和炭化水素基、例えばメチレン、エタン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、プロパン−1,2−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、ペンタン−1,5−ジイル、ヘキサン−1,6−ジイル、2−メチルブタン−1,4−ジイル、3−メチルペンタン−1,5−ジイル等を定義する。
基もしくは基の一部としての用語「C2−6アルケニル」は少なくとも1個の二重結合を含む2〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖炭化水素基、例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等を定義する。
基もしくは基の一部としての用語「C2−6アルキニル」は少なくとも1個の三重結合を含む2〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖炭化水素基、例えばエチル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等を定義する。
基もしくは基の一部としての用語「C3−7シクロアルキル」はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルもしくはシクロヘプチルを包含する。
基もしくは基の一部としての用語「アリール」はフェニルおよびナフチルを包含することを意味し、それらは双方とも、C1−6アルキル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノ、ニトロ、シアノ、ハロC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルキルカルボニルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニルC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、Het、Het、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノカルボニル、メチルチオ、メチルスルホニル並びに、C1−6アルキル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノ、ニトロ、シアノ、ハロC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルコキシカルボニル、C3−7シクロアルキル、Het、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノカルボニル、メチルチオおよびメチルスルホニルからそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数の置換基で場合により置換されたフェニルから独立に選択される1個もしくは複数の置換基で置換されてもよく、ここであらゆるアミノ官能基上の場合による置換基はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ−A−、Het−A−、Het1−6アルキル、Het1−6アルキル−A−、Hetオキシ−A−、HetオキシC1−4アルキル−A−、フェニル−A−、フェニル−オキシ−A−、フェニルオキシC1−4アルキル−A−、フェニルC1−6アルキル−A−、C1−6アルキルオキシカルボニル−アミノ−A−、アミノ−A−、アミノC1−6アルキルおよびアミノC1−6アルキル−A−から場合により独立に選択され、ここでアミノ基はそれぞれ場合によりC1−4アルキルでモノ−もしくは、可能な場合にはジ−置換されてもよく、そしてここでAはC1−6アルカンジイル、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、C1−6アルカンジイル−C(=O)−、C1−6アルカンジイル−C(=S)−もしくはC1−6アルカンジイル−S(=O)−と定義され、ここで、窒素原子に対するAの結合地点は前記の基を含む部分中のC1−6アルカンジイル基である。
基もしくは基の一部としての用語「ハロC1−6アルキル」は1個もしくは複数のハロゲン原子、好ましくはクロロもしくはフルオロ原子、より好ましくはフルオロ原子で置換されたC1−6アルキルと定義される。好ましいハロC1−6アルキル基には例えばトリフルオロメチルおよびジフルオロメチルが含まれる。
基もしくは基の一部としての用語「ヒドロキシC1−6アルキル」は1個もしくは複数のヒドロキシ部分で置換されたC1−6アルキルと定義される。
基もしくは基の一部としての用語「Het」は窒素、酸素および硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子の環員を含み、1個もしくは複数の炭素原子上で、C1−6アルキル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノ、ニトロ、シアノ、ハロC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルキルカルボニルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニルC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノカルボニル、メチルチオ、メチルスルホニル、アリール並びに、窒素、酸素もしくは硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子環員を含み、そしてあらゆるアミノ官能基上の場合による置換基がC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ−A−、Het−A−、Het1−6アルキル、Het1−6アルキル−A−、Hetオキシ−A−、HetオキシC1−4アルキル−A−、アリール−A−、アリールオキシ−A−、アリールオキシC1−4アルキル−A−、アリールC1−6アルキル−A−、C1−6アルキルオキシカルボニルアミノ−A−、アミノ−A−、アミノC1−6アルキルおよびアミノC1−6アルキル−A−から独立に選択される(ここでアミノ基がそれぞれ場合によりC1−4アルキルでモノ−もしくは、可能な場合にはジ−置換されてもよく、ここでAが前記に定義のとおりである)3〜14個の環員を有する飽和もしくは一部不飽和の単環式、二環式もしくは三環式複素環、により場合により置換されている、3〜14個の環員、好ましくは5〜10個の環員、そしてより好ましくは5〜8個の環員を有する飽和もしくは一部不飽和の単環式、二環式もしくは三環式複素環と定義される。
基もしくは基の一部としての「Het」の用語は、窒素、酸素もしくは硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子環員を含み、そして1個もしくは複数の炭素原子上で、C1−6アルキル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノ、ニトロ、シアノ、ハロC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルコキシカルボニリル、C1−6アルキルカルボニルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニルC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノカルボニル、メチルチオ、メチルスルホニル、アリール、Hetおよび、3〜14個の環員を有する芳香族単環式、二環式もしくは三環式複素環により場合により置換されている、3〜14個の環員、好ましくは5〜10個の環員そしてより好ましくは5〜6個の環員を有する芳香族単環式、二環式もしくは三環式複素環と定義され、ここであらゆるアミノ官能基上の場合による置換基はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ−A−、Het−A−、Het1−6アルキル、Het1−6アルキル−A−、Hetオキシ−A−、HetオキシC1−4アルキル−A−、アリール−A−、アリールオキシ−A−、アリールオキシC1−4アルキル−A−、アリールC1−6アルキル−A−、C1−6アルキルオキシカルボニルアミノ−A−、アミノ−A−、アミノC1−6アルキルおよびアミノC1−6アルキル−A−から独立に選択され、ここでアミノ基はそれぞれ場合によりC1−4アルキルでモノ−もしくは、可能な場合にはジ−置換されてもよく、ここでAは前記に定義のとおりである。
本明細書で使用される用語(=O)はそれが結合されている炭素原子と一緒にカルボニル部分を形成する。用語(=O)はそれが結合されている硫黄原子と一緒にスルホキシドを形成する。用語(=O)はそれが結合されている硫黄原子と一緒にスルホニルを形成する。
本明細書で使用される用語(=S)はそれが結合されている炭素原子と一緒にチオカルボニル部分を形成する。
本明細書で前記のような用語「1もしくは複数」は適当な場合には好ましくは1、2もしくは3個の置換されることができる利用可能なすべてのC−原子の可能性を網羅する。
ある成分中で2回以上、何か可変物(例えばハロゲンもしくはC1−4アルキル)が存在する時は、それぞれの定義は独立である。
本文中で使用される「プロドラッグ」の用語は誘導体の生成されるインビボ生体内変換生成物が式(I)の化合物中に定義されたような有効物質であるような、エステル、アミドおよびホスフェートのような薬理学的に許容できる誘導体を意味する。プロドラッグにつき全般的に記載している、GoodmanおよびGilmanによる参考文献(The Pharmacological Basis of Therapeutics,第8版,McGraw−Hill,Int.Ed.1992, ”Biotransformation of Drugs”,p13−15)は引用により本明細書に取り入れられている。本発明の化合物のプロドラッグは修飾体が通常の操作においてもしくはインビボのいずれかで親化合物に分割されるような方法で、化合物中に存在する官能基を修飾することにより調製される。プロドラッグには、ヒドロキシ基、例えば不斉炭素原子上のヒドロキシ基もしくはアミノ基が、プロドラッグが患者に投与される時に分割して、遊離ヒドロキシルもしくは遊離アミノそれぞれを形成するあらゆる基に結合されている、本発明の化合物が含まれる。
プロドラッグの典型的な例は例えば、すべて引用により本明細書に取り入れられている、国際公開第99/33795号、99/33815号、99/33793号および99/33792号パンフレットに記載されている。
プロドラッグは優れた水溶性、増加した生体内利用効率を特徴としてもち、インビボで有効な阻害剤に容易に代謝される。
治療的使用のためには、式(I)の化合物の塩は、対イオンが医薬としてもしくは生理学的に許容できるものである。しかし、医薬として許容できない対イオンを有する塩もまた、例えば式(I)の医薬として許容できる化合物の調製もしくは精製における使用を見いだすこともできる。医薬として許容できてもできなくても、すべての塩が本発明の範囲内に包含される。
本発明の化合物が形成することができる医薬として許容できるもしくは生理学的に耐用性の付加塩形態は便利には、例えば無機酸、例えばハロゲン化水素酸(例えば塩酸もしくは臭化水素酸)、硫酸、ヘミ硫酸、硝酸、リン酸等の酸もしくは有機酸、例えば酢酸、アスパラギン酸、ドデシル硫酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ニコチン酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタン−スルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモエサン等の酸のような適当な酸を使用して調製することができる。
反対に前記の酸付加塩形態を適当な塩基との処理により遊離塩基形態に転化させることができる。
酸性プロトンを含む式(I)の化合物はまた、適当な有機および無機塩基との処理によりそれらの無毒の金属もしくはアミン付加塩形態に転化させることができる。適当な塩基塩形態は例えばアンモニウム塩、アルカリおよびアルカリ土類金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩等、有機塩基との塩、例えば、ベンザチン、N−メチル、−D−グルカミン、ヒドラバミン塩およびアミノ酸、例えばアルギニン、リシン等との塩を含んで成る。
反対に、前記の塩基付加塩形態は適当な酸との処理により遊離酸形態に転化させることができる。
用語「塩」はまた、本発明の化合物が形成することができる水和物および溶媒付加物形態を含んで成る。このような形態の例は例えば水和物、アルコラート等である。
本発明の化合物のN−オキシド形態はそこで1個もしくは幾つかの窒素原子がいわゆるN−オキシドに酸化されている式(I)の化合物を含んで成ることを意味する。
本発明の化合物はまた、それらの互変異性体形態で存在することができる。これらの形態は前記の式中には明白に記載されていないが、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
前記に使用されたような本発明の化合物の立体化学的異性体形態の用語は、本発明の化合物が有することができる、同一配列の結合により結合された同一原子から構成された、しかし互変性でない異なる三次元構造を有するすべての可能な化合物を定義する。別記されない限り、化合物の化学名は前記化合物が有することができるすべての可能な立体化学的異性体形態の混合物を包含する。前記混合物は前記化合物の基礎分子構造のすべてのジアステレオマーおよび/もしくはエナンチオマーを含むことができる。純粋な形態もしくは相互との混合物中双方の本発明の化合物のすべての立体化学的異性体形態が本発明の範囲内に包含されることが意図される。
本明細書で記述された化合物および中間体の純粋な立体異性体形態は、前記化合物もしくは中間体の同一基礎分子構造の、他のエナンチオマーもしくはジアステレオマー形態を実質的に含まない異性体と定義される。「立体異性体として純粋な」の用語はとりわけ、少なくとも80%の立体異性体過剰率(すなわち最低90%の1異性体および最大10%の他の可能な異性体)から100%の立体異性体過剰率(すなわち100%の1異性体そして他方を全く含まない)を有する化合物もしくは中間体、より具体的には、90%〜100%の立体異性体過剰率を有する、更により具体的には94%〜100%の立体異性体過剰率を有する、そしてもっとも具体的には97%〜100%の立体異性体過剰率を有する化合物もしくは中間体に関する。「エナンチオマーとして純粋な」および「ジアステレオマーとして純粋な」の用語は同様な方法で理解されるが、その場合、問題の混合物のエナンチオマー過剰率およびジアステレオマー過剰率それぞれを考慮しなければならない。
本発明の化合物および中間体の純粋な立体異性体形態は当該技術分野で周知の方法の適用により得ることができる。例えば、エナンチオマーは光学活性酸もしくは塩基とのそれらのジアステレオマー塩の選択的晶出により相互から分離することができる。それらの例は酒石酸、ジベンゾイル−酒石酸、ジトルオイル酒石酸およびカンホスルホン酸である。あるいはまた、キラル固定相を使用するクロマトグラフィー法によりエナンチオマーを分離することができる。前記の純粋な立体化学的異性体形態はまた、反応が立体特異的に起るという条件で、適当な出発物質の対応する純粋な立体化学的異性体形態から誘導することができる。特異的立体異性体が所望される場合は、前記化合物は好ましくは立体特異的調製法により合成されるであろう。これらの方法は有利にはエナンチオマーとして純粋な出発物質を使用するであろう。
式(I)のジアステレオマーのラセミ体は通常の方法により別々に得ることができる。有利に使用することができる適当な物理的分離法は例えば選択的結晶化およびクロマトグラフィー、例えばカラムクロマトグラフィーである。
式(I)の化合物が少なくとも2個の不斉中心を含み、従って異なる立体異性体形態として存在する可能性があることは当業者には明白である。これらの2個の不斉中心は以下の図面でアステリスク()を伴って示される。
Figure 0004681296
式(I)の化合物中に存在することができる各不斉中心の絶対配置は立体化学的記述子RおよびSにより表わすことができ、ここでこのRおよびS記号はPure Appl.Chem.1976,45,11−30中に記載の規則に対応する。ヒドロキシ基を担持し、アステリスク()でマークされた炭素原子は好ましくはR配置を有する。R基を担持し、アステリスク()でマークされた炭素原子は好ましくはS配置を有する。
本発明はまた、本発明の化合物上に存在する原子のすべての同位元素を含むことが意図される。同位元素には、同一原子番号を有するが異なる質量数を有する原子が含まれる。限定しない一般的な例により、水素の同位元素にはトリチウムおよびジウテリウムが含まれる。炭素の同位元素にはC−13およびC−14が含まれる。
以後使用される時はいつでも、「式(I)の化合物」もしくは「本発明の化合物」もしくは類似の用語は一般式(I)の化合物、それらのN−オキシド、塩、立体異性体形態、ラセミ混合物、プロドラッグ、エステルおよび代謝物並びにそれらの第四級化窒素類似体を包含することを意味する。
化合物の具体的な群は1もしくは複数の以下の制約が適用される式(I)の化合物である:
が水素、Het、Het、アリール、Het1−6アルキル、Het1−6アルキル、アリールC1−6アルキルであり、より具体的にはRが水素、それぞれ独立に窒素、酸素もしくは硫黄から選択される1個もしくは複数のヘテロ原子環員を含み、そして場合により置換されている5〜8個の環員を有する飽和もしくは一部不飽和単環式もしくは二環式複素環、1個もしくは複数の置換基で場合により置換されたフェニル、それぞれ独立に窒素、酸素もしくは硫黄から選択される1個もしくは複数のヘテロ原子環員を含み、場合により1個もしくは複数の炭素原子上で置換されている、5〜6個の環員を有する芳香族単環式複素環、または窒素、酸素もしくは硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子環員を含み、そして場合により1個もしくは複数の炭素原子上で置換されている5〜6個の環員を有する芳香族単環式複素環で置換されたC1−6アルキルであり、
は水素であり、
Lは−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−C1−6アルカンジイル−C(=O)−であり、より具体的にはLは−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−CH−C(=O)−であり、ここでC(=O)基がNR部分に結合され、
はアリールC1−4アルキル、とりわけアリールメチル、より具体的にはフェニルメチルであり、
は場合により置換されたC1−6アルキル、とりわけアリール、Het、Het、C3−7シクロアルキルで場合により置換されたC1−6アルキルもしくは、置換基がC1−4アルキル、アリール、HetおよびHetからそれぞれ独立に選択される、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノであり、
Qは>C=C−R5aであり、ここでR5aはアリール、Het、Hetであり、ここで前記置換基はそれぞれ1個もしくは複数の原子上で、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、カルボキシル、オキソ、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニルオキシC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシカルボニルC1−4アルキル、Hetから成る群から独立に選択される置換基で場合により置換され、R5aはまた、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、カルボニル、オキソ、メルカプト、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニルで場合により更に置換されたC1−6アルキルでもよく、
Qは>C=C−R5bであり、ここでR5bは水素であり、並びに
は水素である。
化合物の特別な群は、式中、
が水素であり、
Lが−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−CH−C(=O)−であり、ここでC(=O)基がNR部分に結合され、
がフェニルメチルであり、そして
がC1−6アルキルでありそして
Qが>C=C−R5aであり、ここでR5aはHet、アリール、Hetであり、ここで前記置換基が1個もしくは複数の原子上で、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、アミノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、カルボキシル、オキソ、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、メルカプト、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニルオキシC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシカルボニルC1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、Hetから成る群からそれぞれ独立に選択される置換基で場合により置換される、
式(I)の化合物である。
化合物のもう1つの特別な群は式中、
が水素であり、
Lが−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−CH−C(=O)−であり、ここでC(=O)基がNR部分に結合され、
がフェニルメチルであり、
がC1−6アルキルであり、そして
Qが>C=C−R5aであり、ここでR5aは1個もしくは複数の原子上で、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、アミノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、カルボキシル、オキソ、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、メルカプト、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニルオキシC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシカルボニルC1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、Hetから成る群から独立に選択される置換基で場合により置換されたアリールである、
式(I)の化合物である。
化合物の更にもう1つの群は式中、
が水素であり、
Lが−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−CH−C(=O)−であり、ここでC(=O)基がNR部分に結合され、
がフェニルメチルであり、そして
がC1−6アルキルであり、そして
Qが>C=C−R5bであり、ここでR5bが水素である、
式(I)の化合物である。
化合物のもう1つの興味深い群は式中、
が水素であり、
Lが−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−CH−C(=O)−であり、ここでC(=O)基がNR部分に結合され、
がフェニルメチルであり、
がC1−6アルキルであり、そして
Qが>C=C−R5aであり、ここでR5aがアミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、アミノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、カルボキシル、オキソ、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、メルカプト、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニルオキシC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシカルボニルC1−4アルキルから成る群から独立に選択される置換基で1個もしくは複数の原子上で場合により置換されたHetである、
式(I)の化合物である。
もう1つの具体的な群は式中、
が水素であり、
Lが−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−CH−C(=O)−であり、ここでC(=O)基がNR部分に結合され、
がフェニルメチルであり、
がC1−6アルキルであり、そして
Qが>C=C−R5aであり、ここでR5aがアミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、カルボキシル、オキソ、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、Hetから成る群から独立に選択される置換基で1個もしくは複数の原子上で場合により置換されたアルキルである、
式(I)の化合物である。
化合物のもう1つの興味深い群は式中、Lが−O−C1−6アルカンジイル−C(=O)−である式(I)の化合物である。
化合物のもう1つの群は式中、Qが>C=C−R5aであり、ここでR5aが、C1−6アルキル、アリールまたは、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、C1−4アルキルオキシ、カルボキシル、オキソ、スルフヒドリル、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、C3−7シクロアルキル、アリール、HetおよびHetから成る群から独立に選択される置換基で1個もしくは複数の原子上でそれぞれ場合により置換されたHetである、
式(I)の化合物である。
化合物の更にもう1つの群はQが>C−R5bであり、ここでR5bが水素である式(I)の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループ(subgroup)である。
化合物の特別な群は式中、R−LがHet−O−C(=O)、Het−C1−6アルカンジイル−O−C(=O)、アリール−O−C1−6アルカンジイル−C(=O)もしくはアリール−C(=O)である式(I)の化合物である。
特に興味深いものは、式中、Rが水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、アリールC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−6アルキル、アリール、Het、Het1−6アルキル、Het、Het1−6アルキルである、とりわけRが水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、アリールC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−6アルキル、アリール、Het、Het1−6アルキルである、式(I)の化合物である。
化合物の興味深い群は、式中、Rが水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、アリールC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル−C1−6アルキル、アリール、Het、Het1−6アルキル、Het、Het1−6アルキル、であり、ここでHetが窒素、酸素もしくは硫黄から選択される1個もしくは複数のヘテロ原子の環員を含み、そして1個もしくは複数の環員上で場合により置換された5もしくは6環員をもつ、式(I)の化合物である。
化合物の好ましい群はそのスルホンアミド基が6−位のオキシインドール基に結合されている化合物である。
化合物の適当な群は、式中、RがアリールもしくはアリールC1−6アルキルであり、とりわけR定義のアリール部分が1個もしくは複数の環員上で更に置換されており、そこで各置換基がC1−4アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、場合によりモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、場合によりモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、ニトロおよびジシアンから独立に選択され、それらの置換基が好ましくはメチル、エチル、塩素、ヨウ素、臭素、ヒドロキシおよびジシアンから選択され、とりわけアリール部分が6〜12個の環員を含み、より具体的にはRの定義中のアリール部分が6環員を含む、式(I)の化合物である。
化合物の適当な群は式中、RがHetもしくはHet1−4アルキルであり、ここでRの定義中のHetが窒素、酸素および硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子を含み、とりわけR定義のHet部分が1個もしくは複数の環員上で置換されており、ここで各置換基がC1−4アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノおよびジシアンから独立に選択され、好ましくはそれらの置換基がメチル、エチル、塩素、ヨウ素、臭素、ヒドロキシ、アミノおよびジシアンから選択される、式(I)の化合物である。
化合物のもう1つの群は式中、RがHetもしくはHet1−6アルキルであり、Lが−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−C1−6アルカンジイル−C(=O)−であり、とりわけRの定義中のHet部分が窒素、酸素もしくは硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子の環員を含む5もしくは6環員をもつ芳香族複素環であり、より具体的にはHet部分が窒素、酸素もしくは硫黄からそれぞれ独立に選択される2個以上のヘテロ原子環員を含む5もしくは6環員をもつ芳香族複素環である、式(I)の化合物である。
化合物の適当な群は式中、RがHetもしくはHet1−6アルキルであり、ここでRの定義中のHetが窒素、酸素および硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子を含み、とりわけRの定義のHet部分が更に1個もしくは複数の環員上で置換され、そこで各置換基がC1−4アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノおよびジシアンから独立に選択され、好ましくはそれらの置換基がメチル、エチル、塩素、ヨウ素、臭素、ヒドロキシ、アミノおよびジシアンから選択される、式(I)の化合物である。
化合物の適当な群は式中、RがHet1−6アルキル、Hetであり、ここでRの定義中の前記Hetが5もしくは6環員をもつ単環であり、ここでHetが窒素、酸素および硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子を含み、とりわけRの定義のHet部分が更に1個もしくは複数の環員上で置換され、そこで各置換基がC1−4アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノおよびジシアンから独立に選択され、好ましくはそれらの置換基がメチル、エチル、塩素、ヨウ素、臭素、ヒドロキシ、アミノおよびジシアンから選択される、式(I)の化合物である。
化合物の適当な群は式中、RがHetであり、ここで前記Hetが7〜10個の環員をもつ二環であり、ここでHetが窒素、酸素および硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子を含み、とりわけRの定義のHetが更に1個もしくは複数の環員上で置換され、そこで各置換基がC1−4アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノおよびジシアンから独立に選択され、好ましくはそれらの置換基がメチル、エチル、塩素、ヨウ素、臭素、ヒドロキシ、アミノおよびジシアンから選択され、とりわけHet部分が窒素、酸素および硫黄から選択される2個以上のヘテロ原子を含み、1アスペクトにおいてはRが少なくとも1個の酸素ヘテロ原子を含む2環式Hetであり、Lが−O−C(=O)−から選択され、そしてQが>C=C−R5aであり、R5aおよびRが水素である、式(I)の化合物である。
化合物の適当な群は式中、RがHetであり、ここで前記Hetが5〜10個の環員をもつ飽和二環式基であり、ここでHetが窒素、酸素および硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子を含み、とりわけR定義のHet部分が更に1個もしくは複数の炭素原子上で置換されており、ここで各置換基がC1−4アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノおよびジシアンから独立に選択され、それらの置換基が好ましくはメチル、エチル、塩素、ヨウ素、臭素、ヒドロキシ、アミノおよびジシアンから選択され、とりわけHetが5〜8環員を含み、とりわけHet部分が6〜8環員をもち、そこでHetが窒素、硫黄および酸素から選択される2個以上のヘテロ原子を含む、式(I)の化合物である。
化合物の適当な群はR−L−がビス−テトラヒドロフラン−O−C(=O)−である、式(I)の化合物である。
化合物の興味深い群は、式中RがGもしくはG−C1−6アルキルであり、ここでGがチアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ジオキサゾリル、ピラゾリル、ピラジニル、イミダゾリノニル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピロリル、ピラニル、ピリミジニル、フラニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、チオフェニル、テトラヒドロフロフラニル、テトラヒドロピラノフラニル、ベンゾチオフェニル、カルバゾイル、イミダゾロニル、オキサゾロニル、インドリジニル、トリアジニル、キノオキサリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、ピラジニル、チエニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、β−カルボリニル、ジオキサニル、ジチアニル、オキソラニル、ジオキソラニル、テトラヒドロチソフェニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピラニルから選択され、ここでGは場合によりベンゾ縮合され、ここでGは更に1個もしくは複数の環員上で場合により置換され、Gは好ましくは1個もしくは複数の環員上で場合により置換されたチアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、ピリジニルから選択される式(I)の化合物である。
興味深い化合物はRがヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラニルもしくはオキサゾリルである式(I)の化合物である。
他の興味深い化合物はRがヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、チアゾリルであり、Lが直接結合である式(I)の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループに属する化合物である。
更に他の興味深い化合物は、式中Rがヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラニル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジニルまたは、C1−6アルキル、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、アミノC1−4アルキルおよびモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノから独立に選択される1個もしくは複数の置換基で場合により置換されたフェニルであり、そしてLが−O−である式(I)の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループに属する化合物である。
更に他の興味深い化合物は、式中Rがヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリルまたは、C1−6アルキル、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、アミノC1−4アルキルおよびモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノから独立に選択される1個もしくは複数の置換基で置換されたフェニルであり、そしてLがC1−6アルカンジイル−O−であり、ここで−O−がアミドの窒素に結合されている式(I)の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループに属する化合物である。
更に興味深い化合物は、式中Rがヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジニルまたは、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、アミノC1−4アルキルおよびモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノから独立に選択される1個もしくは複数の置換基で場合により置換されたフェニルであり、そしてLが−O−C1−6アルカンジイルであり、ここで−O−がR基に結合されている式(I)の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループに属する化合物である。
特に興味深い化合物は、式中、−L−Rが−O−(ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラニル)、−O−テトラヒドロフラニル、−O−メチル−(場合により置換されたフェニル)、−O−メチル−ピリジニル、−O−メチル−チアゾリル、−O−メチル−オキサゾリル、−メチル−O−(場合により置換されたフェニル)もしくは場合により置換されたフェニルである式(I)の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループに属する化合物である。フェニル基上の場合による置換基は好ましくはメチル、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノメチルである。
特に興味深い化合物はRがヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジニルまたは、C1−6アルキル、ヒドロキシ、アミノ、クロロ、ブロモ、アミノC1−4アルキルおよびモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノから独立に選択される1個もしくは複数の置換基で場合により置換されたフェニルである式(I)の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループに属する化合物である。
式(I)の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループに属する化合物のもう1つの特別なサブグループは式中、−L−Rが−O−(ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラニル)、−O−テトラヒドロフラニル、−O−メチル−チアゾリル、−O−メチル−オキサゾリル、−メチル−O−(2,6−ジメチルフェニル)、−メチル−O−(4−アミノメチル−2,6−ジメチルフェニル)、−メチル−O−(4−アミノ−2,6−ジメチルフェニル)、3−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルもしくは3−アミノ−2−メチル−フェニルであり、そしてQが>C=C−R5aであり、ここでR5aがメチルもしくは水素であり、そしてRが水素である化合物である。
化合物の適当な群は塩としての式(I)の化合物であり、ここで塩はトリフルオロアセテート、フマレート、クロロアセテートおよびメタンスルホネートから選択される。
化合物の興味深い群は、10、71および84から選択される位置における野生型配列(例えばM38432、K03455、gi327742)に比較してHIVプロテアーゼ中に少なくとも1個の変異体を有するHIV種に対して0.01〜100の範囲内の前記の方法に従って測定されたフォールドレジスタンスを有し、とりわけ10、71および84から選択される少なくとも2個の変異体がHIVプロテアーゼ中に存在し、とりわけ化合物が0.1〜100の範囲内、更にとりわけ0.1〜50の範囲内、適当には0.1〜30の範囲内のフォールドレジスタンスを有する式(I)の化合物である。特に興味深いものは、0.1と20の間の範囲内の少なくとも1個の変異HIVプロテアーゼに対するフォールドレジスタンスを示す式(I)の化合物であり、そして更にもっと興味深いものは、0.1と10の間の範囲内の少なくとも1個の変異HIVプロテアーゼに対するフォールドレジスタンスを示す式(I)の化合物である。興味深い化合物は更に本明細書に記載の方法に従うインビトロスクリーニング上で野生型ウイルスに対して少なくとも100nMのIC50を有する。
好ましい化合物は(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−プロピル形態を有する式(I)の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループに属する化合物のエナンチオマー形態である。
式(I)の化合物の興味深い群はR5bが水素である化合物である。
もっとも好ましい化合物は、
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[2−オキソ−3−(1H−3−(1H−ピロール−2−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(5−メチル−フラン−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(5−メチル−チオフェン−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(1−メチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
(1−ベンジル−3−{[3−(2−エチル−ブチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
{1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(3−イソブチリデン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
{1−ベンジル−3−[(3−フラン−2−イルメチレン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−イソブチル−アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(4−メトキシ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[2−オキソ−3−(4−ピリジン−2−イル−ベンジリデン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
(1−ベンジル−3−{[3−(4−ジメチルアミノ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(1H−インドール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
酢酸5−(5−{[3−(ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルオキシカルボニルアミノ)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−ブチル]−イソブチル−スルファモイル}−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−フラン−2−イルメチルエステル
{1−ベンジル−3−[(3−ベンジリデン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−イソブチル−アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
(1−ベンジル−3−{[3−(4−ジエチルアミノ−3−ヒドロキシ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(2−ヒドロキシ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(2−メトキシ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
(1−ベンジル−3−{イソブチル−[3−(5−メチル−フラン−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−2−ホスホノオキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
4−(5−{[3−(ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルオキシカルボニルアミノ)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−ブチル]−イソブチル−スルファモイル}−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−安息香酸、
そのN−オキシドおよび塩およびそれらの立体異性体形態である。
式(I)の化合物は概括的に国際公開第95/06030号、第96/22287号、第96/28418号、第96/28463号、第96/28464号、第96/28465号および第97/18205号パンフレットに記載の方法に類似の方法を使用して調製することができる。
本発明の化合物を調製するための具体的な反応手順は以下に説明される。下記の調製において、反応生成物は溶媒から単離することができ、必要な場合は例えば抽出、結晶化、滴定およびクロマトグラフィーのような当該技術分野で公知の方法に従って更に精製することができる。
Figure 0004681296
式(a−2)の中間体を適当には50℃と60℃の間の高温で、生成される中間体を撹拌しながら、1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(a−1)をクロロスルホン酸と反応させることにより調製することができる。
Figure 0004681296
式(a−3)の窒素置換1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを得るために、1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを適当な非プロトンの極性溶媒中で、塩基の存在下でアルキルハロゲン化物のような活性化アルキル誘導体RXと反応させることができる。次に式a−4の中間体をスキームA−1に従って中間体a−3から出発して調製することができる。
Figure 0004681296
b−1の調製
この中間体は国際公開第97/18205号パンフレットに概説された方法に従って調製することができる。
b−2の調製
中間体b−1を水素雰囲気下でPd/CもしくはPd/OHのような触媒の存在下で有機溶媒中に撹拌した。これらの条件下で、保護基Pを外す。
b−3の調製
有機溶媒中の中間体b−2に、R−(L)−(離脱基)および塩基を添加した。あるいはまた、R−(L)−(離脱基)を有機溶媒中で1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸(EDC)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の存在下で添加することができる。反応混合物を15〜40℃の範囲内の温度で6〜24時間撹拌し、溶媒を蒸発させた。
b−4の調製
中間体b−3のアルコール溶液を酸性化して、保護基Pを外した。混合物を15〜40℃の範囲内の温度で6〜24時間撹拌し、その後、有機溶媒を添加した。混合物のpHを中和し、次に生理食塩水で洗浄した。有機層を乾燥し、濃縮すると中間体b−4を与えた。
b−5の調製
中間体a−4を有機溶媒中でアミンの存在下で中間体b−4の混合物に添加した。混合物を15〜40℃の範囲の温度で4〜24時間撹拌し、アルカリ性溶液で洗浄した。有機層を乾燥し、溶媒を蒸発させた。
b−6の調製
中間体b−5の、アルデヒド(R5a−C(=O)−H)との反応によりb−6の生成をもたらす。反応を50℃から還流温度の範囲の高温で有機塩基の存在下でアルコール中で適当に実施する。
Figure 0004681296
中間体c−2をイソプロパノールのような適当な溶媒中の中間体c−1に式HN−Rのアミンを添加することにより調製することができる。
スキームDにおいて、c−1がエナンチオマーとして純粋である場合は、式c−2のエナンチオマーとして純粋な化合物のみが得られる。c−1が立体異性体の混合物である場合は、c−2もまた立体異性体の混合物から成るであろう。
合成の詳細な説明
1.スキームA−1
クロロスルホン酸46mlおよび1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(a−1)10gの混合物を50℃で12時間加熱した。室温に冷却後、混合物を氷および水上に注入し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、MgSO上で乾燥し、溶媒を蒸発させると、中間体a−2(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニルクロリド)16.33g(94%)を与えた。
2.スキームA−2
式(a−3)の窒素置換された1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを得るために、1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンをテトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジクロロメタン(DCM)のような適当な非プロトン性極性溶媒中で、NaH、炭酸カリウムもしくは炭酸ナトリウムのような塩基の存在下で、アルキルハロゲン化物のような活性化アルキル誘導体RXと反応させることができる。混合物を室温(RT)で撹拌し、ハロゲン化アルキルもしくはハロゲン化アシルのような活性化アルキルを添加した(R−X、XはCl、I、Brから適当に選択されるハロゲンであり、Rは−C1−6アルキル、−C(=O)−C1−6アルキル、−CH−C(=O)O−C1−6アルキルから選択される)。反応混合物をRTで1晩撹拌した。次に水を添加し、混合物を適当な溶媒で抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。中間体a−3を結晶化もしくはシリカゲル上精製により単離した。中間a−4をスキームA−1に概説された方法に従って得た。
3.スキームB
3.1 b−1の調製
この中間体を国際公開第97/18205号パンフレットに概説された方法に従って調製することができる。
3.2 b−2の調製
アルコール中のPd/Cおよび/もしくはシクロヘキセンもしくは1,3−シクロヘキサ−ジエン中のPd/OHの存在下で中間体b−1の混合物を水素雰囲気中で1晩撹拌して、保護基Pを外した。本発明の化合物の合成の目的のための、合成のこの段階におけるRはまた、保護基Pであってもよい。好ましい保護基はベンジルであり、より好ましいPおよびPは双方ともベンジルであり、従ってジベンジル部分を形成する。前記の反応に適するアルコールは例えばMeOH、EtOH、イソプロパノールである。混合物を濾過し、溶媒を蒸発させると中間体b−2を与えた。
3.3 b−3の調製
有機溶媒中の中間体b−2に、R−(L)−(離脱基)および塩基を添加した。この反応はカルバメートを生成するために好ましい経路である。あるいはまた、R−(L)−(離脱基)を1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸(EDC)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)もしくは、ジクロロメタンのような適当な溶媒中tert−ブタノールのようなアルコールの存在下で添加することができる。代替的方法を使用するとアミドを得ることができる。反応混合物をRTで1晩撹拌し、溶媒を蒸発させた。中間体をシリカゲル上で精製した。
3.4 b−4の調製
メタノール、エタノールもしくはイソプロパノールのようなアルコール中の中間体b−3の混合物を酸性化(例えばHClの添加により)して保護基Pを外した。適当な保護基は例えばboc、Fmoc、Cbzである。好ましい保護基はbocである。混合物をRTで1晩撹拌した。次に有機溶媒を添加した。適当な溶媒は例えばエチルアセテート、アセトニトリル、アセトン、シクロヘキサン、クロロホルム、トルエンである。混合物のpHを中和し、次に生理食塩水で洗浄した。中和は炭酸ナトリウムにより適当に実施することができる。有機層をMgSO上で乾燥し、濃縮すると中間体b−4を与えた。
3.5 b−5の調製
有機溶媒中、そしてアミンの存在下で中間体b−4の混合物にa−4を添加した。エチルアセテート、アセトニトリル、アセトン、シクロヘキサン、クロロホルムおよびトルエンが適当な有機溶媒の例である。例えばトリエチルアミン、ジ−イソプロピルアミンからアミンを適当に選択する。混合物をRTで6〜18時間撹拌し、重炭酸ナトリウムの溶液、次に生理食塩水で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥し、溶媒を蒸発させた。化合物をシリカゲル上で精製した。
3.6 b−6の調製
中間体b−5の、アルデヒド(R5a−C(=O)−H)との反応によりb−6の生成をもたらす。反応は例えば有機塩基、例えばピピリジン(pipiridine)の存在下で、65〜100℃の範囲の温度でアルコール中で適当に実施される。
4.化合物7の調製
Figure 0004681296
4.1 d−2の調製
76.9gの中間体d−1(MeOH中)および5gの10%Pd/Cの混合物を水素雰囲気中で1晩撹拌した。混合物をシーライトのようなフィルターを使用して濾過し、溶媒を蒸発させると中間体d−2(tert−ブチルN−[3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−イソブチルカルバメート)48g(96%)を与えた。
4.2 d−3の調製
7gの中間体d−2の混合物(300mlのジクロロメタン(DCM)中)に5.63gの1−[[3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]オキシカルボニルオキシ]−2,5−ピロリジンジオン(国際公開第9967417号パンフレットに記載の方法に従って調製)および2.1gのトリエチルアミンを添加した。反応混合物をRTで1晩撹拌し、溶媒を蒸発させた。化合物をシリカゲル上で精製すると中間体c−3(ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イルN−{1−ベンジル−3−[(tert−ブトキシカルボニル)(イソブチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}カルバメート)9g(88%)を与えた。
4.3 d−4の調製
9gの中間体d−3の混合物(200mlのエタノール中)に塩酸溶液(例えば6NのHCl)(イソプロパノール中)を滴下した。混合物をRTで1晩撹拌した。エチルアセテート300mlを添加し、混合物を重炭酸ナトリウム溶液で3回そして生理食塩水で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥し、濃縮すると中間体d−4(ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イルN−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチルアミノ)プロピル]カルバメート5.5g(77%)を与えた。
4.4 d−5の調製
3.34gの化合物d−4(100mlのDCM中)および1.72gのトリエチルアミンの混合物に2.4gの2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニルクロリドを添加した。混合物を室温で12時間撹拌し、重炭酸ナトリウムの溶液、そして生理食塩水で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥し、溶媒を除去した。化合物をシリカゲル上で精製すると中間体c−5(ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イルN−(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル[(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)スルホニル]アミノ}プロピル}カルバメート)(化合物21)4g(80%)を与えた。
4.5 d−6(化合物7)の調製
Figure 0004681296
1gの中間体d−5(40mlのエタノール中)および217mgのピペリジンの混合物に206mgのフルフルアルデヒド(furfuraldehyd)を添加した。混合物を85℃で6時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥し、溶媒を除去した。化合物をシリカゲル上で精製すると、NMRにより観察された70/30E/Z混合物として化合物7(d−6)(ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イルN−{1−ベンジル−3−[({3−[(E)−2−フリルメチリデン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル}−スルホニル)(イソブチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}カルバメート1.1g(95%)を与えた。
式(I)の化合物はまた、そのN−オキシド形態へ3価窒素を転化するための当該技術分野で周知の方法に従い、対応するN−オキシド形態に転化させることができる。前記N−酸化反応は概括的に式(I)の出発物質を適当な有機もしくは無機過酸化物と反応させることにより実施することができる。適当な無機過酸化物は例えば過酸化水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属過酸化物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カリウムを含んで成り、適当な有機過酸化物は例えばベンゼンカルボペルオキソ酸もしくはハロ置換ベンゼンカルボベルオキソ酸(例えば3−クロロ−ベンゼンカルボペルオキソ酸)、ペルオキソアルカン酸(例えばペルオキソ酢酸)、アルキルヒドロペルオキシド(例えばtert−ブチルヒドロペルオキシド)のようなペルオキシ酸を含んで成ることができる。適当な溶媒は例えば水、低級アルカノール(例えばエタノール等)、炭化水素(例えばトルエン)、ケトン(例えば2−ブタノン)、ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン)およびこれらの溶媒の混合物である。
従って、本発明の化合物は動物、好ましくは哺乳動物、そしてとりわけヒトに、医薬自体として、相互との混合物としてもしくは医薬調製物の形態で使用することができる。
更に、本発明は通常の、医薬として無毒の賦形剤および補助剤に加えて、有効成分として、有効量の少なくとも1種の式(I)の化合物を含む医薬調製物に関する。医薬調製物は通常、式(I)の化合物を0.1〜90重量%を含有する。医薬調製物は当業者にそれら自体周知の方法で調製することができる。この目的のためには、1種もしくは複数の固体もしくは液体医薬賦形剤および/もしくは補助剤と一緒に、そして所望の場合は他の医薬有効化合物と組み合わせて、少なくとも1種の式(I)の化合物を適当な投与形態もしくは剤形に調製し、次にヒトの医薬もしくは家畜の医薬中の医薬として使用することができる。
本発明に従う化合物を含む医薬は経口、非経口(例えば静脈内、直腸内、吸入による、もしくは局所的に)投与することができ、好ましい投与は個々の症例、例えば処置される障害の具体的な経過に左右される。経口投与が好ましい。
当業者は、専門家の知識に基づき、所望の医薬調製物に適する補助剤を熟知している。溶媒、ゲル−形成剤、座薬基剤、打錠補助剤およびその他の有効化合物の担体の外に、抗酸化剤、分散剤、乳化剤、発泡抑制剤、フレーバー矯正剤、保存剤、可溶化剤、デポー効果を達成するための物質、バッファー物質もしくは着色剤も有用である。
それらの好ましい薬理学的特性、具体的に多剤耐性HIVプロテアーゼ酵素に対するそれらの作用のために、本発明の化合物はHIVにより感染した個体の処置に、そしてこれらの個体の予防のために有用である。概括的に、本発明の化合物はそれらの存在がプロテアーゼ酵素により仲介されるかそれに依存するウイルスに感染した温血動物の処置に有用である可能性がある。本発明の化合物で予防もしくは処置することができる状態、特にHIVおよびその他の病原性レトロウイルスに関連した状態にはAIDS、AIDS−関連症候群(ARC)、進行性全身リンパ節腫脹症(PGL)並びに例えばHIV仲介痴呆および多発性硬化症のような、レトロウイルスにより惹起される慢性中枢神経系(CNS)疾患が含まれる。
従って、本発明の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループは前記の状態に対する医薬として使用することができる。医薬としての前記の使用もしくは処置法はHIVおよびその他の病原性レトロウイルス、特にHIV−1に関連した状態を治療するための有効量の、HIV−感染患者への全身投与を含んで成る。その結果、本発明の化合物はHIVおよびその他の病原性レトロウイルスと関連した状態を処置するのに有用な医薬、とりわけ多剤耐性HIVウイルスに感染した患者を処置するのに有用な医薬の製造に使用することができる。
好ましい態様において、本発明は哺乳動物における多剤耐性レトロウイルス感染、とりわけHIV−1感染と関連した感染症もしくは疾患を処置もしくは治療するための医薬の製造における式(I)の化合物もしくはそれらのあらゆるサブグループの使用に関する。従って、本発明はまた、有効量の式(I)の化合物もしくはそのサブグループをそれを要する哺乳動物に投与することを含んで成る、レトロウイルス感染症もしくは多剤耐性レトロウイルス感染と関連した疾患を処置する方法に関する。
もう1つの好ましい態様において、本発明は前記のレトロウイルス、とりわけHIV−1レトロウイルスに感染した哺乳動物における多剤耐性レトロウイルスのプロテアーゼを阻害するための医薬の製造における式(I)の化合物もしくはそのあらゆるサブグループの使用に関する。
もう1つの好ましい態様において、本発明は多剤耐性レトロウイルスの複製、とりわけHIV−1複製を阻害するための医薬の製造における式(I)もしくはそのあらゆるサブグループの使用に関する。
本発明の化合物はまた、HIVを含むもしくはHIVに暴露されると期待される生体外試料を抑制する際の使用を見いだすことができる。従って本発明の化合物はHIVを含むまたは含むもしくは露出されることが疑われる体液試料中に存在するHIVを阻害するために使用することができる。
抗レトロウイルス化合物および本発明の化合物の組み合わせ物もまた、医薬として使用することができる。従って、本発明はまた、レトロウイルス感染症の処置における、とりわけ多剤耐性レトロウイルスの感染症の処置における同時の、別々のもしくは連続的使用のための組み合わせ調製物としての、(a)本発明の化合物および(b)もう1種の抗レトロウイルス化合物を含む製品に関する。従って、HIV感染症もしくは、後天性免疫不全症候群(AIDS)もしくはAIDS関連症候群(ARC)のようなHIV感染と関連した感染症および疾患を治療もしくは処置するために、本発明の化合物を例えば、結合阻害剤(例えばデキストラン硫酸、スラミン、ポリアニオン、可溶性CD4、PRO−542、BMS−806)、融合阻害剤(例えばT20、T1249、5−ヘリックス、D−ペプチド、ADS−J1)、共受容体結合阻害剤(例えばAMD3100、AMD−3465、AMD7049、AMD3451(Bicyclams)、TAK 779)SHC−C(SCH351125)、SCH−D、PRO−140RT阻害剤(例えばホスカルネットおよびプロドラッグ)、ヌクレオシドRTI(例えばAZT、3TC、DDC、DDI、D4T、アバカヴィル、FTC、DAPD、dOTC、DPC 817)、ヌクレオチドRTI(例えばPMEA、PMPA(テノホビル))、NNRTI(例えば、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、8および9−Cl TIBO(チビラピン)、ロビリド、TMC−125、ダピビリン、MKC−442、UC 781、UC 782、カプラヴィリン、DPC961、DPC963、DPC082、DPC083、カラノリドA、SJ−1366、TSAO、4”−脱アミノ化TSAO、MV150、MV026048)、RNAse H阻害剤(例えばSP1093V、PD126338)、TAT阻害剤(例えばRO−5−3335、K12、K37)、インテグラーゼ阻害剤(例えばL 708906、L 731988、S−1360)、プロテアーゼ阻害剤(例えばアムプレナビルおよびプロドラッグGW908、リトナビル、ネルフィナビル、サクイナビル、インディナビル、ロピナビル、パリナビル、BMS186316、アタザナビル、DPC681、DPC684、チプラナビル、AG1776、モゼナビル、GS3333、KNI−413、KNI−272、L754394、L756425、LG−71350、PD161374、PD173606、PD177298、PD178390、PD178392、PNU 140135、TMC−114、マスリン酸(maslinic acid)、U−140690)、グリコシル化阻害剤(例えばカスタノスペルミン、デオキシノジリマイシン(deoxynojirimycine)と組み合わせて併用投与することができる。
組み合わせはウイルスの伝染性およびその関連症候を予防、実質的に軽減、もしくは完全に回避することができる相乗効果を与えることができる。
本発明の化合物はまた、HIV感染およびその症状を緩和、治療もしくは回避するために、抗生物質(例えばペンタミジン・イソチオレート)、サイトカイン(例えばTh2)、サイトカインのモジュレーター、ケモカインもしくはそれらの受容体(例えばCCR5)またはホルモン(例えば成長ホルモン)との免疫モジュレーター(例えばブロピリミン、抗ヒトアルファインターフェロン抗体、IL−2、メチオニン・エンケファリン、インターフェロンアルファおよびナルトレキソン)と組み合わせて投与することができる。異なる調製物におけるこれらの組み合わせ治療は相互に同時に、連続的にもしくは独立して投与することができる。あるいはまた、これらの組み合わせ物をそこで有効成分が調製物から同時にもしくは別々に放出される単一調製物として投与することができる。
本発明の化合物はまた、個体への薬剤の適用後、代謝のモジュレーターと組み合わせて投与することができる。これらのモジュレーターにはチトクロムP450のような、チトクロムにおける代謝を阻害する化合物が含まれる。その1つがチトクロムP450 3A4であるチトクロムP450には幾つかのイソ酵素が存在することが知られている。リトナビルはチトクロムP450を介する代謝のモジュレーターの1例である。異なる調製物中のこのような組み合わせ治療は相互に同時に、連続的にもしくは独立に投与することができる。あるいはまた、このような組み合わせ物は調製物から有効成分が同時にもしくは別々に放出される単一調製物として投与することができる。このようなモジュレーターは本発明の化合物と同一比率もしくは異なる比率で投与することができる。本発明の化合物に対するこれらのモジュレーターの重量比(モジュレーター:本発明の化合物)は1:1以下であり、より好ましくはその比率が1:3以下、適切には比率が1:10以下、より適切には比率が1:30以下である。
経口投与形態に対しては、本発明の化合物は賦形剤、安定剤もしくは不活性希釈剤のような適当な添加剤と混合されて、通常の方法により、錠剤、コート錠、硬カプセル剤、水性、アルコール性もしくは油状液剤のような適当な投与形態に調製される。適当な不活性担体の例はアラビアゴム、マグネシア、炭酸マグネシウム、リン酸カリウム、乳糖、ブドウ糖もしくはデンプン、とりわけコーンスターチである。この場合は、調製は乾燥顆粒および湿潤顆粒の双方として実施することができる。適当な油状賦形剤もしくは溶媒はヒマワリ油もしくはタラの肝油のような植物もしくは動物油である。水性もしくはアルコール性液剤に適する溶媒は水、エタノール、糖液もしくはそれらの混合物である。ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールもまた、その他の投与形態のための更なる補助剤として有用である。
皮下もしくは静脈内投与のためには、所望の場合は溶解剤、乳化剤もしくは更なる補助剤のようなそのための通常の物質と一緒に有効成分を溶液、懸濁液もしくはエマルションに調製する。式(I)の化合物はまた、凍結乾燥して、得られる凍結乾燥物を例えば注射もしくは注入調製物の製造のために使用することができる。適当な溶媒は例えば水、生理学的食塩水もしくはアルコール(例えばエタノール、プロパノール、グリセロール)、更にまた糖液(例えばブドウ糖もしくはマニトール溶液)、あるいはまた、前記の様々な溶媒の混合物である。
エアゾールもしくはスプレイの形態の投与に適する医薬調製物は、エタノールもしくは水もしくはこれらの溶媒の混合物のような医薬として許容できる溶媒中の式(I)の化合物もしくはそれらの生理学的に許容できる塩の、例えば液剤、懸濁液もしくはエマルションである。必要な場合は、調製物は、更に噴射剤のみならずまた、界面活性剤、乳化剤および安定剤のようなその他の医薬補助剤を含むことができる。このような調製物は通常、約0.1〜50%、とりわけ約0.3〜3重量%の濃度の有効化合物を含む。
医薬組成物中の式(I)の化合物の溶解度および/もしくは安定性を高めるために、α−、β−もしくはγ−シクロデキストリンもしくはそれらの誘導体を使用することが有利であることができる。更にアルコールのような共溶媒は医薬組成物中の式(I)の化合物の溶解度および/もしくは安定性を改善することができる。水性組成物の調製において、主題化合物の付加塩は、それらの増加した水溶解度のために明らかにより適する。
適当なシクロデキストリンは、シクロデキストリンのアンヒドログルコース単位の1個もしくは複数のヒドロキシ基がC1−6アルキル、具体的にはメチル、エチルもしくはイソプロピルで置換されている、α−、β−もしくはγ−シクロデキストリン(CD)もしくはそれらのエーテルおよび混合エーテル、例えばランダムにメチル化されたβ−CD、ヒドロキシC1−6アルキル(具体的にはヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルもしくはヒドロキシブチル)、カルボキシC1−6アルキル(具体的にはカルボキシメチルもしくはカルボキシエチル)、C1−6アルキル−カルボニル(具体的にはアセチル)、C1−6アルキルオキシカルボニルC1−6アルキルもしくはカルボキシC1−6アルキルオキシC1−6アルキル(具体的にはカルボキシメトキシプロピルもしくはカルボキシエトキシプロピル)、C1−6アルキルカルボニルオキシC1−6アルキル(具体的には2−アセチルオキシプロピル)である。錯体形成剤および/もしくは可溶化剤として特に注目に値するものは、β−CD、ランダムにメチル化したβ−CD、2,6−ジメチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−γ−CD、2−ヒドロキシプロピル−γ−CDおよび(2−カルボキシメトキシ)プロピル−β−CD、そしてとりわけ2−ヒドロキシプロピル−β−CD(2−HP−β−CD)である。
混合エーテルの用語は少なくとも2個のシクロデキストリンのヒドロキシ基が例えばヒドロキシ−プロピルおよびヒドロキシエチルのような異なる基でエーテル化されているシクロデキストリン誘導体を表わす。
シクロデキストリンもしくはその誘導体と組み合わせて本発明の化合物を調製する興味深い方法は欧州特許第721,331号明細書に記載されている。その中に記載された調製物は抗カビ活性成分を含むものであるが、それらは同様に本発明の化合物を調製するために興味深い。その中に記載された調製物は特に経口投与に適し、有効成分としての抗カビ剤、溶解剤としての十分量のシクロデキストリンもしくはその誘導体、バルク液体担体および、組成物の調製を著しく簡単にするアルコール性共溶媒としての水性酸性溶媒を含んで成る。前記調製物はまた、医薬として許容できる甘味剤および/もしくはフレーバーを添加することによりより口当たりをよくさせることができる。
医薬組成物中の本発明の化合物の溶解度を高めるためのその他の便利な方法はすべて引用により本明細書に取り入れられている、国際公開第94/05263号、第98/42318号パンフレット、欧州特許第499,299号明細書および国際公開第97/44014号パンフレットに記載されている。
より具体的には、本発明の化合物は(a)式(I)の化合物および(b)1種もしくは複数の医薬として許容できる水溶性ポリマーを含んで成る固体分散物から成る治療的有効量の粒子を含んで成る医薬組成物として調製することができる。
「固体分散物」の用語はそこで1成分が他の1種もしくは複数の成分中に多少とも均一に分散されている少なくとも2種の成分を含んで成る固体状態(液体状態もしくは気体状態に対する)の系を定義する。成分の前記分散物が系が全体に化学的そして、物理的に均一もしくは均質であるようなものであるかもしくは、熱力学において定義されるような1相から成る時は、このような固体分散物は「固溶体」と呼ばれる。固溶体は、その中の成分が通常それらが投与される生物体に容易に生体内利用性であるので、好ましい物理的系である。
「固体分散物」の用語はまた、固溶体よりも全体に不均一な分散物を含んで成る。このような分散物は全体に化学的、そして物理的に均一でないかもしくは2相以上を含んで成る。
粒子中の水溶性ポリマーは便利には、20℃の溶液で2%水溶液として溶解されると、1〜100mPasのみかけの粘度を有するポリマーである。
好ましい水溶性ポリマーはヒドロキシプロピルメチルセルロースもしくはHPMCである。約0.8〜約2.5のメトキシ置換度および約0.05〜約3.0のヒドロキシプロピルモル置換度を有するHPMCは概括的に水溶性である。メトキシ置換度はセルロース分子のアンヒドログルコース単位当りに存在するメチルエーテル基の平均数を表わす。ヒドロキシ−プロピルモル置換度はセルロース分子の各アンヒドログルコース単位と反応したプロピレンオキシドの平均モル数を表わす。
前記に定義された粒子は、最初に成分の固体分散物を調製し、次に場合により、その分散物を粉砕もしくは微粉砕することにより調製することができる。溶融押し出し法、噴霧乾燥法および溶液蒸発法を含む固体分散物を調製するための様々な方法が存在するが、溶融押し出し法が好ましい。
1000nm未満の有効平均粉末度を維持するのに十分な量の、それらの表面上に表面修飾剤を吸着されたナノ粒子の形態に本発明の化合物を調製することは更に好都合であるかも知れない。有用な表面修飾剤は抗レトロウイルス剤の表面に物理的に付着するが、抗レトロウイルス剤に化学的には結合しないものを含むと考えられる。
適当な表面修飾剤は好ましくは既知の有機および無機医薬賦形剤から選択することができる。このような賦形剤には様々なポリマー、低分子量オリゴマー、天然産物および界面活性剤が含まれる。好ましい表面修飾剤には非イオン性およびアニオン界面活性剤が含まれる。
本発明の化合物を調製する更にもう1つの興味深い方法は、そこで本発明の化合物が親水性ポリマー中に取り込まれ、この混合物を多数の小ビーズ上のコートフィルムとして適用し、このようにして便利に製造することができ、経口投与のための医薬剤形を調製するために適する、良好な生体内利用能をもつ組成物を生成する、医薬組成物を伴う。
前記ビーズは(a)中心の、丸いもしくは球状のコア(b)親水性ポリマーおよび抗レトロウイルス剤のコートフィルムおよび(c)シール−コート用ポリマー層を含んで成る。
ビーズ中のコアとしての使用に適する材料は前記材料が医薬として許容でき、適当なディメンション及び硬度をもつという条件で、多様である。このような材料の例はポリマー、無機物質、有機物質および糖類およびそれらの誘導体である。
投与経路は被験者の状態、併用薬剤等に左右される可能性がある。
本発明のもう1つのアスペクトはHIVプロテアーゼ、HIVの成長もしくはその双方を阻害する可能な医薬の効力を決定するための試験もしくはアッセイにおける基準もしくは試薬として使用のために有効量の式(I)の化合物を含んで成るキットもしくは容器に関する。本発明のこのアスペクトは医薬研究プログラムにおいてその使用を見いだすことができる。
本発明の化合物はHIVのような耐性発達疾患の臨床管理における、既知の組換え体アッセイのような表現型耐性監視アッセイに使用することができる。特に有用な耐性監視システムはAntivirogramTMとして知られる組換え体アッセイである。AntivirogramTMは、本発明の化合物に対する感受性、特にウイルス感受性を測定することができる、高度に自動化され、高い処理量の、第二世代の組換え体アッセイである(引用により取り込まれている、Hertogs K et al.,Antimicrob Agents Chemother,1998;42(2):269−276)。
興味深いことには、本発明の化合物は、前記化合物が増加した組織貯留および半減期を有するように、局在部位に対する共有結合を形成することができる化学的に反応性の部分を含んで成る可能性がある。本明細書で使用される「化学的に反応性基」の用語は共有結合を形成することができる化学的基を表わす。反応性基は概括的に水性環境内で安定で、通常カルボキシ、ホスホリルまたはエステルもしくは混合無水物いずれかとしての、便利なアシル基またはイミデートもしくはマレイミデートであり、それにより例えば、アルブミンのような血液成分上の標的部位で、アミノ基、ヒドロキシもしくはチオールのような官能基と共有結合を形成することができるであろう。本発明の化合物はマレイミドもしくはその誘導体に結合して共役体を形成することができる。
投与される本発明の化合物もしくは生理学的に許容できる1種もしくは複数のそれらの塩の用量は個々の症例に左右され、通常のように、最適な効果のために個々の症例の状態に適合させることができる。従ってそれはもちろん、投与頻度並びに治療もしくは予防のために各症例で使用される化合物の効果および作用期間、しかし更に感染症および症状の本質および重篤度並びに処置されるヒトもしくは動物の性別、年齢、体重、併用薬剤および個体の反応性並びに治療が急性であるか予防的であるかに左右される。通常、約75kg体重の患者に対する投与の場合の式(I)の化合物の1日量は1mg〜1g、好ましくは3mg〜0.5gである。用量は個別の用量の、または数個、例えば、2、3もしくは4種の個別の用量に分割された形態で投与することができる。
式(I)の化合物およびそれらの中間体の調製
Figure 0004681296
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抗ウイルス分析:
本発明の化合物を細胞アッセイにおいて抗ウイルス作用を試験した。そのアッセイはこれらの化合物が野生型実験室HIV株(HIV−1株LAI)に対して強力な抗HIV作用を示すことを示した。細胞アッセイは下記の手順に従って実施した。
細胞アッセイ実験法:
HIV−もしくは疑似感染MT4細胞を様々な濃度の阻害剤の存在下で5日間インキュベートした。インキュベート期間の最後に、すべてのHIV感染細胞をあらゆる阻害剤の不在下で対照培地中でウイルスを複製することにより殺した。細胞生存性をMTT、紫に変化する黄色の水溶性テトラゾリウム染料、生存細胞のみのミトコンドリア中の水不溶性のホルマザンの濃度を測定することにより測定する。生成されるホルマザン結晶をイソプロパノールで可溶化時に、溶液の吸収を540nmでモニターする。その値は5日間のインキュベート終結時の培地中に残る生存細胞数と直接相関する。化合物の阻害作用をウイルス感染細胞上でモニターし、EC50およびEC90として表わした。これらの値はウイルスの細胞病原性効果から細胞をそれぞれ50%および90%遮蔽するために必要な化合物の量を表わす。化合物の毒性を疑似感染細胞上で測定し、細胞の成長を50%だけ阻害するために要する化合物濃度を表わすCC50として表わした。選択指標(SI)(CC50/EC50比率)は阻害剤の抗HIV作用の選択性の指標である。結果が例えばpEC50もしくはpCC50値として報告される場合は、結果はEC50もしくはCC50それぞれとして表わされる結果の負の対数として表わされる。
抗ウイルススペクトル:
薬剤耐性HIV株の増加している発生のために、本発明の化合物は幾つかの変異体をかくまう臨床的に単離されたHIV株に対するそれらの効力につき試験した(表2および3)。これらの変異体はプロテアーゼ阻害剤に対する耐性を伴い、例えばサクイナビル、リトナビル、ネルフィナビル、インディナビルおよびアンプレナビルのような現在市販の薬剤に様々な程度の表現型交差耐性を示すウイルスをもたらす。
Figure 0004681296
結果:
本発明の化合物の広域作用の指標として、FR=EC50(突然変異株)/EC50(HIV−1株LAI)と定義されるフォールドレジスタンス(FR)を測定した。表3はフォールドレジスタンスについての抗ウイルス試験の結果を示す。本表に見ることができるように、本発明の化合物は広域の突然変異株:A列:変異体Aに対するFR値,B列:変異体Bに対するFR、C列:変異体Cに対するFR、D列:変異体Dに対するFR、E列:変異体Eに対するFR、F列:変異体Fに対するFR、を阻害するのに有効である。毒性(Tox)は疑似トランスフェクト細胞で決定されたpCC50値として表わされる。WT列は野生型HIV−LAI株に対するpEC50値を示す。
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インビトロの薬物動態研究:
異なる化合物の透過性を、32と45の間の細胞通過数のCaco−2細胞を21〜25日間24−ウェル細胞培養皿中で成長させる、Augustijins等(Augustijins et al.(1998).Int.J.of Pharm,166,45−54)により記載されたCaco−2試験プロトコールに従って評価する。細胞の単層の保全性を経上皮電気抵抗(TEER)を測定することにより検査する。試験はpH7.4および100μM供与体化合物濃度において実施する。
熱力学的条件下の疑似胃腸液中の平衡溶解度は胃および腸の異なる部分内の化合物の溶解度プロファイルの良好な指標である。疑似胃液(SGF)(ペプシンを含まない)はpH1.5に設定される。疑似腸液(SIF)(胆汁塩を含まない)はpH5、6.5、7および7.5に設定される。実験プロトコールは96−ウェルの平坦な底のミクロプレートを使用して、化合物1mgを各ウェル(メタノール中のストック溶液)に添加し、蒸発乾燥する。化合物をSGFおよびSIFに再溶解し、37℃で水平震盪装置上で1晩インキュベートする。濾過後、化合物濃度をUV−分光測定法により測定する。
ラットおよびイヌの経口利用性
化合物をDMSO、PEG400もしくは水中シクロデキストリン40%(CD40%)中20mg/ml溶液もしくは懸濁液として調製する。ラットにおける大部分の実験に対し、3種の用量群:1)DMSO調製物を使用する20mg/kgの1回腹腔内投与、2)PEG400調製物を使用する20mg/kgの1回経口投与および3)シクロデキストリン調製物を使用する20mg/kgの1回経口投与、を形成する。投与後一定の時間間隔をおいて血液試料を採取し、血清中薬剤濃度をLC−MS生物分析法を使用して測定した。
全身生体内利用効率の増加
記載の種類の化合物(プロテアーゼ阻害剤)により、肝臓内の初回通過代謝および血漿からの代謝による除去(clearance)を減少させることにより、代謝による分解過程の抑制が、全身利用効率を著しく増加させることができることが知られている。この「増加(boosting)」原理を薬剤の薬理学的作用に対する臨床設定に適用することができる。この原理はまた、Cyt−p450代謝酵素を阻害する化合物の同時投与によりラットもしくはイヌの双方において探求することができる。周知の阻害剤は例えばリトナビルおよびケトコナゾールである。
蛋白質結合分析:
アルブミン(HSA)もしくはα−1酸糖蛋白質(AAG)のようなヒト血清蛋白質は多数の薬剤と結合して、これらの化合物の効果を減少させる可能性をもたらすことが周知である。本発明の化合物がこの結合により不利な影響を受けるであろうか否かを決定するために、化合物の抗HIV作用をヒト血清の存在下で測定し、それによりこれらの蛋白質に対するプロテアーゼ阻害剤の結合の影響を評価した。
MT4細胞を0.001〜0.01CCID50(細胞当り50%細胞培地感染用量、CCID50)の感染の多重度(MOI)においてHIV−1 LAIで感染させる。1時間インキュベート後、細胞を洗浄し、10%FCS(コウシ胎児血清)、10%FCS+1mg/mlAAG(α−酸糖蛋白質)、10%FCS+45mg/mlHSA(ヒト血清アルブミン)もしくは50%ヒト血清(HS)の存在下で化合物の連続希釈物を含む96ウェル皿に添加する。5もしくは6日のインキュベート後、EC50(細胞に基づくアッセイで50%有効濃度)を細胞生存能力を測定もしくはHIV複製レベルを定量することにより計算する。細胞生存能力は前記のアッセイを使用して測定する。10%FCSもしくは10%FCS+1mg/mlAAGの存在下で化合物の連続希釈物を含む96ウェル皿中にHIV(野生型もしくは耐性株)およびMT4細胞をそれぞれ200〜250CCID50/ウェルおよび30,000細胞/ウェルの最終濃度まで添加する。5日のインキュベート(37℃、5%CO)後、細胞の生存能力をテトラゾリウム比色MTT(3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド)法(Pauwels et al.J.Virol.Methods 1988,20,309321)により測定する。
調製物
有効成分、この場合は(in casu)式(I)の化合物をエタノール、メタノールもしくはメチレン・クロリド、好ましくはエタノールとメチレン・クロリドの混合物のような有機溶媒中に溶解した。具体的には5mPa.sをもつポリビニルピロリドンのビニルアセテートとのコポリマー(PVP−VA)もしくはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)のようなポリマーをエタノール、メタノールおよびメチレン・クロリドのような有機溶媒に溶解した。ポリマーを適当にエタノールに溶解した。ポリマーおよび化合物溶液を混合し、次に噴霧乾燥した。化合物/ポリマーの比率は1/1〜1/6に選択された。中間の範囲は1/1.5〜1/3であった。適当な比率は1/6であった。次に投与用カプセルに噴霧乾燥した粉末の固体分散物を充填する。1カプセル中の薬剤充填量は使用されるカプセルのサイズに応じて50mgと100mgの間の範囲内にある。
フィルムコート錠
錠剤コアの調製
有効成分、この場合は(in casu)式(I)の化合物100g、乳糖570gおよびデンプン200gの混合物を十分混合し、次にナトリウムドデシルスルフェート5gおよびポリビニルピロリドン10gの溶液(約200mlの水中)で湿らせた。湿った粉末混合物をふるい、乾燥し、再度ふるった。次に微細結晶セルロース100gおよび水素化植物油15gを添加した。全体を十分混合し、錠剤に打錠すると、有効成分各10mgを含んで成る10,000錠を与えた。
コーティング
メチルセルロース10gの溶液(75mlの変性エタノール中)にエチルセルロース5gの溶液(150mlのジクロロメタン中)を添加した。次にジクロロメタン75mlおよび1,2,3−プロパントリオール2.5mlを添加した。ポリエチレングリコール10gを融解し、ジクロロメタン75mlに溶解した。後者の溶液を前者に添加し、次にオクタデカン酸マグネシウム2.5g、ポリビニルピロリドン5gおよび濃厚色彩懸濁液30mlを添加し、全体を均一にした。コーティング装置中で錠剤コアにこのようにして得た混合物をコートした。

Claims (9)


  1. Figure 0004681296
    [式中、
    1 は、ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラニルもしくはオキサゾリルであり、
    2は水素であり、
    Lは、−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−CH 2 −C(=O)−であり、ここでC(=O)基がNR 2 部分に結合され、
    3フェニルメチルであり、
    4 1-6 アルキルであり、そして、
    Qが、>C=C−R 5a であり、ここでR 5a はHet 1 、アリール、Het 2 であり、ここで前記置換基が1個もしくは複数の原子上で、アミノ、モノ−もしくはジ(C 1-4 アルキル)アミノ、ヒドロキシ、C 1-6 アルキルオキシ、アミノC 1-6 アルキル、モノ−もしくはジ(C 1-4 アルキル)アミノC 1-4 アルキル、カルボキシル、オキソ、C 1-6 アルキル、ヒドロキシC 1-6 アルキル、メルカプト、C 1-4 アルキルカルボニルオキシ、C 1-4 アルキルオキシカルボニル、C 1-4 アルキルカルボニルオキシC 1-4 アルキル、C 1-4 アルキルオキシカルボニルC 1-4 アルキル、C 3-7 シクロアルキル、アリール、Het 1 、Het 2 から成る群からそれぞれ独立に選択される置換基で場合により置換されるか、または、
    Qが、>C=C−R 5a であり、ここでR 5a がアミノ、モノ−もしくはジ(C 1-4 アルキル)アミノ、ヒドロキシ、C 1-6 アルキルオキシ、カルボキシル、オキソ、C 1-4 アルキルカルボニルオキシ、C 1-4 アルキルオキシカルボニル、C 3-7 シクロアルキル、アリール、Het 1 、Het 2 から成る群から独立に選択される置換基で1個もしくは複数の原子上で場合により置換されたアルキルであるか、または、
    Qが>C−R 5b であり、ここでR 5b が水素であり、
    6は水素または、1個もしくは複数の炭素原子上で、場合によりアミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、オキソ、ジシアン、ニトロ、ハロゲン、カルボキシルC1-4アルキルオキシ、C1-4アルキルカルボニル、C1-4アルキルカルボニルオキシ、C1-4アルキルオキシカルボニル、C3-7シクロアルキル、アリール、Het1、Het2から成る群から独立に選択される1個もしくは複数の置換基で置換されたC1-6アルキルであり、ここで各C1-4アルキルは場合によりアミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、オキソ、ジシアン、ニトロ、ハロゲン、カルボキシルにより置換されてもよく、
    ここで、基もしくは基の一部としての用語Het1は、窒素、酸素および硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子の環員を含み、1個もしくは複数の炭素原子上で、C1-6アルキル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノ、ニトロ、シアノ、ハロC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、カルボキシル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノカルボニル、メチルチオ、メチルスルホニル、アリール並びに、窒素、酸素もしくは硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子環員を含み、そしてあらゆるアミノ官能基上の場合による置換基がC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ−A−、Het2−A−、Het21-6アルキル、Het21-6アルキル−A−、Het2オキシ−A−、Het2オキシC1-4アルキル−A−、アリール−A−、アリールオキシ−A−、アリールオキシC1-4アルキル−A−、アリールC1-6アルキル−A−、C1-6アルキルオキシカルボニルアミノ−A−、アミノ−A−、アミノC1-6アルキルおよびアミノC1-6アルキル−A−から独立に選択される(ここでアミノ基がそれぞれ場合によりC1-4アルキルでモノ−もしくは、可能な場合にはジ−置換されてもよい)3〜14個の環員を有する飽和もしくは一部不飽和の単環式、二環式もしくは三環式複素環、により場合により置換されている、3〜14個の環員を有する飽和もしくは一部不飽和の単環式、二環式もしくは三環式複素環と定義され、そして、
    ここで、基もしくは基の一部としての用語Het2は、窒素、酸素もしくは硫黄からそれぞれ独立に選択される1個もしくは複数のヘテロ原子環員を含み、そして1個もしくは複数の炭素原子上で、C1-6アルキル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノ、ニトロ、シアノ、ハロC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、カルボキシル、C1-6アルコキシカルボニリル、C1-6アルキルカルボニルオキシC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、場合によりモノ−もしくはジ置換されたアミノカルボニル、メチルチオ、メチルスルホニル、アリール、Het1および、3〜14個の環員を有する芳香族単環式、二環式もしくは三環式複素環により場合により置換されている、3〜14個の環員を有する芳香族単環式、二環式もしくは三環式複素環と定義され、ここであらゆるアミノ官能基上の場合による置換基はC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ−A−、Het1−A−、Het11-6アルキル、Het11-6アルキル−A−、Het1オキシ−A−、Het1オキシC1-4アルキル−A−、アリール−A−、アリールオキシ−A−、アリールオキシC1-4アルキル−A−、アリールC1-6アルキル−A−、C1-6アルキルオキシカルボニルアミノ−A−、アミノ−A−、アミノC1-6アルキルおよびアミノC1-6アルキル−A−から独立に選択され、ここでアミノ基はそれぞれ場合によりC1-4アルキルでモノ−もしくは、可能な場合にはジ−置換されてもよく、そして、
    ここでAは、C1-6アルカンジイル、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)2−、C1-6アルカンジイル−C(=O)−、C1-6アルカンジイル−C(=S)−もしくはC1-6アルカンジイル−S(=O)2−と定義され、ここで、窒素原子に対するAの結合地点は前記の基を含む部分中のC1-6アルカンジイル基である]
    を有する化合物、そのN−オキシド、塩、立体異性体形態またはラセミ混合物。
  2. 5a が、アリール、Het1、Het2または、場合によりアミノ、ヒドロキシ、カルボキシル、オキソ、スルフヒドリル、ハロゲン、ニトロ、ジシアン、C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、C1-4アルキルオキシ、C1-4アルキルカルボニル、C1-4アルキルカルボニルオキシ、C1-4アルキルオキシカルボニル、C1-4アルキルカルボニルオキシC1-4アルキル、C1-4アルキルオキシカルボニルC1-4アルキル、アリール、C3-7シクロアルキル、Het1およびHet2から成る群から独立に選択される置換基で1個もしくは複数の原子上で置換されたC1-6アルキルから成る群から選択され、
    6が水素である、
    請求項1に記載の化合物。
  3. 化合物が
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[2−オキソ−3−(1H−ピロール−2−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(5−メチル−フラン−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(5−メチル−チオフェン−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(1−メチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    (1−ベンジル−3−{[3−(2−エチル−ブチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    {1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(3−イソブチリデン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    {1−ベンジル−3−[(3−フラン−2−イルメチレン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−イソブチル−アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(4−メトキシ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[2−オキソ−3−(4−ピリジン−2−イル−ベンジリデン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    (1−ベンジル−3−{[3−(4−ジメチルアミノ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(1H−インドール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル
    酢酸5−(5−{[3−(ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルオキシカルボニルアミノ)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−ブチル]−イソブチル−スルファモイル}−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−フラン−2−イルメチルエステル
    {1−ベンジル−3−[(3−ベンジリデン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−イソブチル−アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
    (1−ベンジル−3−{[3−(4−ジエチルアミノ−3−ヒドロキシ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(2−ヒドロキシ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(2−メトキシ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
    (1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
    (1−ベンジル−3−{イソブチル−[3−(5−メチル−フラン−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−2−ホスホノオキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル
    4−(5−{[3−(ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルオキシカルボニルアミノ)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−ブチル]−イソブチル−スルファモイル}−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−安息香酸、
    そのN−オキシドもしくは塩またはその立体異性体形態
    である請求項1記載の化合物。
  4. 有効量の請求項1〜のいずれか1項に記載の少なくとも1種の化合物および医薬として許容できる賦形剤を含んで成る、医薬組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の化合物を有効成分として含んで成る、レトロウイルスに感染した哺乳動物における多剤耐性レトロウイルスのプロテアーゼを阻害するための製薬学的組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の少なくとも1種の化合物を有効成分として含んで成る、哺乳動物の多剤耐性レトロウイルス感染に伴う感染症もしくは疾患を処置もしくは治療するための製薬学的組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の少なくとも1種の化合物を有効成分として含んで成る、多剤耐性レトロウイルス複製を阻害するための製薬学的組成物。
  8. 医薬としての使用のための請求項1〜のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 哺乳動物における多剤耐性レトロウイルス感染に関連する感染症もしくは疾患を処置もしくは治療するための医薬の製造における請求項1〜のいずれか1項に記載の化合物の使用。
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