JP4681285B2 - 緩衝器用油圧作動油組成物 - Google Patents

緩衝器用油圧作動油組成物 Download PDF

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Description

本発明は、緩衝器用油圧作動油組成物に関する。
緩衝器にはさまざまな形式があるが、基本的には弁の付いたピストンと外筒からなる。ピストンはロッドに固定されており、ピストンは外筒内面を摺動し、ロッドはロッドガイド部のシールを摺動する。緩衝器は、作動油と必要によりガスを封入し、弁を通過する作動油の抵抗により緩衝作用を行う。
緩衝器用油圧作動油は常に振動状態にあり、空気あるいはガスと混合されるため、絶えず泡が発生しやすい状況にある。またピストンの作動速度が速いと減圧状態になるため、これによっても泡が発生する。また緩衝器用油圧作動油は外気温にさらされるため、低温から高温まで変化する。このため粘度が変化し、これにより減衰力も変化する。この粘度変化をできるだけ抑制するため、粘度指数向上剤が使用されるが、粘度指数向上剤を添加すると、泡が発生しやすくなることが知られている。このように、緩衝器用油圧作動油は絶えず泡が発生する状況に晒されているが、泡が発生すると、泡が弁を通過するときに減衰力が発生しないため、振動を十分吸収することができず、結果的に自動車の乗り心地が悪化することとなる。
従来、緩衝器用油圧作動油としては、摩擦調整剤や摩耗防止剤の最適化により、緩衝器の摩擦特性、摩耗防止性あるいは耐久性等の改善が行われてきた(例えば、特許文献1〜6参照。)。また、最近、緩衝器の摩擦力を高めることで自動車の乗り心地を改善する手法が報告されている(特許文献7)。これらの組成物には、一般にポリメタクリレート系粘度指数向上剤が使用されており、また、キャビテーション防止性能と減衰力の持続性に優れるものとして、エチレン−プロピレン共重合体又はスチレン−マレイン酸エステル共重合体を樹脂量として1〜15質量%配合した自動車用緩衝器油組成物が報告されている(特許文献8)。
しかしながら、路面の凹凸等の障害物を乗り越えたときの車体振動を抑え、瞬時に車体振動を吸収する特性(以下、初期ダンピング特性という。)を向上させ、自動車の乗り心地を改善するためには、摩擦調整剤、摩耗防止剤あるいは粘度指数向上剤の選択だけでは不十分であることがわかってきた。
特開平7−224293号公報 特開平7−258678号公報 特開平6−128581号公報 特開2000−192067号公報 特開2002−194376号公報 特開平5−255683号公報 特開2004−035624号公報 特開2002−053886号公報
本発明は、初期ダンピング特性に優れ、緩衝器を備えた車両の乗り心地を改善するできる緩衝器用油圧作動油組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、25℃における動粘度が10,000mm/s未満のジメチルポリシロキサンを使用した場合には、初期ダンピング特性を向上させるには限界があることがわかった。しかし特定粘度を有する潤滑油基油に、25℃における動粘度が10,000mm/s未満のフッ素変性シリコーンオイルを特定量含有させ、さらに特定の粘度指数向上剤を含有させた場合には、初期ダンピング特性を著しく改善でき、また乗り心地が改善されることが判明した。
すなわち、本発明は、40℃における動粘度が3〜60mm /sである潤滑油基油に、25℃における動粘度が10,000mm/s未満のフッ素変性シリコーンオイルを組成物全量基準で3〜8質量ppm及び重量平均分子量が150,000〜600,000である粘度指数向上剤を含有する緩衝器用油圧作動油組成物に関する。
また、本発明においては、前記粘度指数向上剤が、オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤及び/又はポリメタクリレート系粘度指数向上剤であることが好ましい。
また、前記オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤としてはエチレン−プロピレン共重合体系粘度指数向上剤であることが好ましい。
また、前記オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤としてはポリブテン系粘度指数向上剤であることが好ましい。
また、前記オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤の含有量は、組成物全量基準で、ポリマー量として0.01〜1質量%未満であることが好ましい。
また、本発明においては、潤滑油基油に、25℃における動粘度が10,000mm/s未満のシリコーンオイル及び粘度指数向上剤を含有する緩衝器用油圧作動油において、当該シリコーンオイルとしてフッ素変性シリコーンオイルを含有させることを特徴とする、緩衝器を備えた車両の初期ダンピング特性及び/又は乗り心地を向上させる方法が提供される。
また、本発明においては、潤滑油基油に、25℃における動粘度が10,000mm/s未満のシリコーンオイル及び粘度指数向上剤を含有する緩衝器用油圧作動油において、当該シリコーンオイルとしてフッ素変性シリコーンオイルを、粘度指数向上剤としてオレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤及び/又はポリメタクリレート系粘度指数向上剤を含有させることを特徴とする、緩衝器を備えた車両の初期ダンピング特性及び/又は乗り心地を向上させる方法が提供される。
以下、本発明について詳述する。
本発明の緩衝器用油圧作動油組成物における潤滑油基油としては、特に制限はなく、通常の潤滑油に使用される鉱油系基油および合成系基油が使用できる。
鉱油系基油としては、具体的には、原油を常圧蒸留して得られる常圧残油を減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、水素化精製等の処理を1つ以上行って精製したもの、あるいはワックス異性化鉱油、GTL WAX(ガストゥリキッドワックス)を異性化する手法で製造される基油等が例示できる。
合成系基油としては、具体的には、ポリブテン又はその水素化物;1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー等のポリ−α−オレフィン又はその水素化物;ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等のジエステル;ネオペンチルグリコールエステル、トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等のポリオールエステル;アルキルナフタレン、アルキルベンゼン、芳香族エステル等の芳香族系合成油;これらの混合物等が例示できる。
本発明における潤滑油基油としては、上記鉱油系基油、上記合成系基油又はこれらの中から選ばれる2種以上の任意混合物等が使用できる。例えば、1種以上の鉱油系基油、1種以上の合成系基油、1種以上の鉱油系基油と1種以上の合成系基油との混合油等を挙げることができる。
本発明において用いる潤滑油基油の動粘度は特に制限はないが、一般の緩衝器に要求される減衰力に適合させる観点から、40℃における動粘度の下限値は、好ましくは3mm/s、より好ましくは6mm/sであり、一方、その上限値は、好ましくは60mm/s、より好ましくは40mm/s、さらに好ましくは20mm/sであり、より低摩擦の組成物を得ることができる点で、さらに好ましくは10mm/s以下、特に好ましくは9mm/s以下であることが望ましい。
また、本発明において使用する潤滑油基油の粘度指数も特に限定されず任意であるが、緩衝器に要求される基本的性能である減衰作用が油圧作動油の粘度に依存し、温度による減衰力の変化をできるだけ小さくするという観点から、粘度指数は80以上が好ましく、より好ましくは95以上のものを用いるのが望ましい。
次にフッ素変性シリコーンオイルについて説明する。
本発明の緩衝器用油圧作動油組成物に用いられるフッ素変性シリコーンオイルは、その25℃における動粘度が10,000mm/s未満のものであり、好ましくは10〜5,000mm/sであり、より好ましくは50〜2,000mm/sであり、特に好ましくは100〜500mm/sである。25℃における動粘度が10,000mm/s未満であり、フッ素変性されていないシリコーンオイルを用いた場合、初期ダンピング特性向上効果が小さい。また、フッ素変性シリコーンオイルの25℃における動粘度を特に好ましい100mm/s以上とすることで、より初期ダンピング特性向上効果に優れる組成物を得ることができる。
本発明のフッ素変性シリコーンオイルとしては、上記動粘度を有する公知のフッ素変性シリコーンオイルが挙げられ、その構造に特に制限はないが、例えば、下記一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサンの置換基の一部または全部が炭素数1〜10のフルオロアルキル基で置換されたもの等が挙げられる。
Figure 0004681285
式(1)中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基又は水素を示し、各々同一でも異なっていてもよい。ここでいう炭素数1〜10の炭化水素基としては、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基等を示し、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
本発明のフッ素変性シリコーンオイルとしては、例えば、上記(1)式におけるRがメチル基であるジメチルポリシロキサンにおけるメチル基の一部を、フッ素変性された炭素数1〜10のアルキル基、好ましくはフッ素変性された炭素数1〜4のアルキル基で置換された構造を有するフッ素変性シリコーンオイルであることが好ましい。ここでフッ素変性された炭素数1〜10のアルキル基としては、具体的には、モノ、ジ又はトリフルオロメチル基、モノ、ジ又はトリフルオロエチル基、モノ、ジ又はトリフルオロプロピル基、モノ、ジ又はトリフルオロブチル基等が挙げられる。本発明においては、Rがメチル基であり、その一部がトリフルオロプロピル基に置換された、トリフルオロプロピルメチルポリシロキサン等が具体例として挙げられる。
フッ素変性シリコーンオイルの含有量は、特に制限はないが、緩衝器用油圧作動油組成物全量基準で、好ましくは1〜100質量ppm、より好ましくは2〜30質量ppm、さらに好ましくは3〜20質量ppm、特に好ましくは3〜10質量ppm、最も好ましくは3〜8質量ppmである。フッ素変性シリコーンオイルの含有量が1質量ppm未満の場合、初期ダンピング向上効果が小さく、また、100質量ppmを超える場合は、含有量に見合うだけの効果が期待できないばかりでなく、発生した泡が消えにくいためかえって初期ダンピング特性の向上効果が低下するため好ましくない。
また、本発明の緩衝器用油圧作動油組成物に用いられる粘度指数向上剤としては、各種公知の粘度指数向上剤、例えば、オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤、及びオレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤以外の粘度指数向上剤を使用することができ、少量の含有量で初期ダンピング特性を改善できる点でオレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤を使用することが好ましく、また、初期ダンピング特性と組成物の粘度−温度特性をより改善できる点でオレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤以外の粘度指数向上剤、例えばポリメタクリレート系粘度指数向上剤を含有させることが好ましく、両者を併用することが特に好ましい。
オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤としては、具体的には、ポリブテン(ポリイソブチレン)若しくはその水素化物、エチレン−α−オレフィン共重合体(α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等)若しくはその水素化物、等が挙げられる。ポリイソブチレンは初期ダンピング特性を改善するのに効果的であり、エチレン−α−オレフィン共重合体は初期ダンピング特性の改善に優れるとともに、初期ダンピング特性をより維持しやすいためより好ましい。
本発明で用いるオレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤の重量平均分子量は大きいことが必要であり、ポリブテン系粘度指数向上剤では通常100,000〜1,000,000、好ましくは150,000〜600,000、さらに好ましくは250,000〜550,000であり、初期ダンピング特性に優れ、それを長期間維持できる点で特に好ましくは250,000〜350,000のものが好適である。また、エチレン−α−オレフィン共重合体では、通常100,000〜1,000,000、好ましくは150,000〜600,000、さらに好ましくは250,000〜550,000、特に好ましくは250,000〜350,000のものが好適である。オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤の重量平均分子量が100,000未満のときは減衰力向上効果が小さく、1,000,000より大きくなると使用中に分子が剪断により低分子量化するため、乗り心地が変化するため好ましくない。
本発明において、ポリマー量(有効成分)としてのオレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤の含有量は、緩衝器用油圧作動油組成物全量基準として、ポリブテン系粘度指数向上剤では、好ましくは0.005〜5質量%、より好ましくは0.01〜1質量%未満、特に好ましくは0.01〜0.1質量%であり、エチレン−α−オレフィン共重合体系粘度指数向上剤では、好ましくは0.005〜5質量%、より好ましくは0.01〜1質量%未満、特に好ましくは0.05〜0.5質量%である。これらオレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤の含有量をポリマー量として上記のようにごく少量含有させることで優れた減衰力を発揮するだけでなく、減衰力の維持性に優れた、すなわち、乗り心地が変化しにくい組成物を得ることができるため特に好ましい。
なお、オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤としては、潤滑油への溶解性やハンドリング向上等を目的とし、通常、希釈剤を10〜95質量%程度含有するものが入手可能であるが、有効成分としてのポリマーが前記した範囲になるように配合することが好ましい。
オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤以外の粘度指数向上剤としては、各種公知の粘度指数向上剤、例えば、ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、スチレン−ジエン共重合体系粘度指数向上剤、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体系粘度指数向上剤又はポリアルキルスチレン系粘度指数向上剤等を使用することができ、中でもポリメタクリレート系粘度指数向上剤を含有させることが好ましい。
オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤以外の粘度指数向上剤の重量平均分子量は、特に制限はないが、通常10,000〜1,000,000、好ましくは100,000〜500,000、さらに好ましくは150,000〜300,000、特に好ましくは150,000〜250,000のものが好適である。
オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤以外の粘度指数向上剤を含有させる場合の含有量は、特に制限はないが、緩衝器用油圧作動油組成物全量基準で、ポリマー量(有効成分量)として、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましくは0.5〜3質量%である。
本発明の緩衝器用油圧作動油組成物には、さらに必要に応じて、その性能をさらに向上させるために、又は、その他の目的に応じて潤滑油に一般的に使用されている任意の添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、例えば、摩擦調整剤、摩耗防止剤、無灰分散剤、酸化防止剤、流動性向上剤、金属不活性化剤、金属系清浄剤、腐食防止剤、防錆剤、抗乳化剤、消泡剤、及び着色剤等の各種添加剤を挙げることができる。
摩擦調整剤としては、潤滑油用の摩擦調整剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能であり、例えば、ジチオカルバミン酸モリブデン、ジチオリン酸モリブデン、モリブデンアミン錯体、モリブデン−コハク酸イミド錯体、二硫化モリブデン等のモリブデン系摩擦調整剤、炭素数6〜30のアルキル基又はアルケニル基、特に炭素数6〜30の直鎖アルキル基又は直鎖アルケニル基を分子中に少なくとも1個有する、アミン化合物、イミド化合物、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪族エーテル等の無灰摩擦調整剤等が挙げられ、組成物全量基準で、通常0.01〜5質量%の範囲で含有させることが可能である。
摩耗防止剤としては、潤滑油の摩耗防止剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能であり、例えば、リン及び/又は硫黄含有摩耗防止剤等が挙げられ、例えば、(チオ)リン酸エステル類、(チオ)亜リン酸エステル類、これらの誘導体、これら金属塩、これらのアミン塩、及びジスルフィド類、硫化オレフィン類、硫化油脂類、ジチオカーバメート、ジチオカルバミン酸亜鉛等の硫黄含有化合物等が挙げられる。これらの摩耗防止剤は、組成物全量基準で、通常0.01〜5質量%の範囲で本発明の組成物に含有させることが可能である。
無灰分散剤としては、潤滑油の無灰分散剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能であり、例えば、炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を有するコハク酸イミド、ベンジルアミン、ポリアミン等及びそれらのホウ素化合物、リン化合物、硫黄化合物、含酸素有機化合物等により変性された誘導体等が挙げられる。無灰分散剤は、組成物全量基準で、通常0.01〜20質量%、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは1質量%以下、特に好ましくは0.5質量%以下の範囲で本発明の組成物に含有させることが可能である。
酸化防止剤としては、潤滑油の酸化防止剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能であり、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、オクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3−メチル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル置換脂肪酸エステル類等のフェノール系酸化防止剤、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルフェニル−α−ナフチルアミン、ジアルキルジフェニルアミン等のアミン系酸化防止剤等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、組成物全量基準で、通常0.01〜5質量%の範囲で本発明の組成物に含有させることが可能である。
流動性向上剤としては、潤滑油の流動性向上剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能であり、例えば、ポリメタクリレート系流動性向上剤等が挙げられる。
金属不活性化剤としては、イミダゾリン、ピリミジン誘導体、アルキルチアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール又はその誘導体、1,3,4−チアジアゾールポリスルフィド、1,3,4−チアジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート、2−(アルキルジチオ)ベンゾイミダゾール、及びβ−(o−カルボキシベンジルチオ)プロピオンニトリル等が挙げられる。
金属系清浄剤としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のスルホネート、フェネート、サリシレート及びホスホネート等が挙げられる。
腐食防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリルトリアゾール系、チアジアゾール系、及びイミダゾール系化合物等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、石油スルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、ジノニルナフタレンスルホネート、アルケニルコハク酸エステル、及び多価アルコールエステル等が挙げられる。
抗乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、及びポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル等のポリアルキレングリコール系非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、25℃における動粘度が0.5〜10,000mm/s未満のシリコーンオイル(フッ素変性シリコーンオイルを除く)、25℃における動粘度が10,000mm/s以上のシリコーンオイル、アルケニルコハク酸誘導体、ポリヒドロキシ脂肪族アルコールと長鎖脂肪酸のエステル、メチルサリシレートとo−ヒドロキシベンジルアルコール、アルミニウムステアレート、オレイン酸カリウム、N−ジアルキル−アリルアミンニトロアミノアルカノール、イソアミルオクチルホスフェートの芳香族アミン塩、アルキルアルキレンジホスフェート、チオエーテルの金属誘導体、ジスルフィドの金属誘導体、脂肪族炭化水素のフッ素化合物、トリエチルシラン、ジクロロシラン、アルキルフェニルポリエチレングリコールエーテルスルフィド、フルオロアルキルエーテル等が挙げられる。
これらの添加剤を本発明の緩衝器用油圧作動油組成物に含有させる場合には、その含有量は組成物全量基準で、流動性向上剤、金属系清浄剤、腐食防止剤、防錆剤、抗乳化剤ではそれぞれ0.005〜5質量%、金属不活性化剤では0.005〜1質量%、消泡剤では0.0001〜0.01質量%の範囲で通常選ばれる。
上述のように、潤滑油基油に、特定のフッ素変性シリコーンオイルと粘度指数向上剤を組み合わせて含有させることにより、初期ダンピング特性に優れ、自動車の乗り心地を改善することができる緩衝器用油圧作動油組成物が得られる。
以下、本発明の内容を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
[実施例1〜3および比較例1]
潤滑油基油に表1に示す組成の添加剤を配合し、40℃における動粘度を10mm/sとなるように本発明の油圧作動油組成物(実施例1〜3)及び比較用の油圧作動油組成物(比較例1)をそれぞれ調製した。得られた組成物について、下記に示す条件によって初期ダンピング特性を評価し、その結果を表1に併記した。
(初期ダンピング特性)
本発明の油圧作動油組成物を封入した緩衝器を装着した乗用車に垂直方向の加速度計を設置し、乗員3名が乗車した状態で30分走行後、高さ3cmの障害物を時速60kmで乗り越えたときの垂直方向の加速度変化を計測した。加速度変化(伸び方向及び圧縮方向の絶対値の合計)の最大値を表1に示した。加速度変化が小さいほど垂直方向の振動を吸収しやすいことを示す。
また、加速度変化の計測と同時に初期ダンピング特性を、比較例1の組成物を使用した場合の評点3.0を基準とし、評点5.0を最高点の目安として、それぞれの乗員が相対評価を行った。各試験毎に各乗員の乗車位置をローテーションさせ、それぞれ3回×3人分の評点を平均した結果を表1に示した。初期ダンピング特性の評点が高いほど振動が収まりやすく、乗り心地に優れることを示す。
Figure 0004681285
表1に示す通り、本発明にかかる緩衝器用油圧作動油組成物(実施例1〜3)を使用した場合、25℃における動粘度が10,000mm/s未満のフッ素を含まないシリコーンオイルを使用した場合(比較例1)と比べ、垂直方向の加速度変化が小さく、また、初期ダンピング特性も格段に向上することがわかり、乗り心地が改善されていることがわかる。また、オレフィン(共)重合体系粘度指数向上剤を使用した場合、ポリメタクリレート系粘度指数向上剤を使用した場合よりも垂直方向の加速度変化及び初期ダンピング特性が改善されていることがわかる。
なお、垂直方向の加速度の経時変化の計測結果から、実施例1〜3の組成物を使用した場合には、比較例1の組成物を使用した場合よりも明らかに車体振動の消失時間が短いことを確認している。

Claims (1)

  1. 40℃における動粘度が3〜60mm /sである潤滑油基油に、25℃における動粘度が10,000mm/s未満のフッ素変性シリコーンオイルを組成物全量基準で3〜8質量ppm及び重量平均分子量が150,000〜600,000である粘度指数向上剤を含有する緩衝器用油圧作動油組成物。
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