JP4680437B2 - ハニカム構造体 - Google Patents

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    • F01N2330/30Honeycomb supports characterised by their structural details
    • F01N2330/48Honeycomb supports characterised by their structural details characterised by the number of flow passages, e.g. cell density

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハニカム構造体に関する。より詳しくは、特定部位毎に異なる複数の機能を兼備させたハニカム構造体であり、長時間の使用によっても、排ガス等の流体を所望の経路以外に漏洩することなくハニカム構造体の各特定部位に導入して、効率的に排ガス浄化等を行うことができ、特に、排ガス浄化システム、熱交換器、固体電解質電池、音響波動冷却装置等の熱音響機関等に好適なハニカム構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、排ガス浄化手段については、
▲1▼ハニカム構造体の隔壁に触媒機能を有する金属を担持した触媒体を用いて、排ガス中の炭化水素、一酸化炭素、又は窒素酸化物等の成分を酸化還元反応により分解する排ガス浄化手段、
▲2▼ハニカム構造体の隔壁を多孔質材料により構成させ、かつ隔壁により形成される貫通孔を貫通する両端面で所定の貫通孔については一方の端面で目封じし、残余の貫通孔については他方の端面で目封じした構造とすることにより、排ガス中の粒子状物質を、隔壁により捕集・除去する排ガス浄化手段、
▲3▼ハニカム構造体の隔壁に、ゼオライト、活性炭等からなる吸着層を設けて、排ガス中の炭化水素成分等を吸着・除去する排ガス浄化手段
等、種々の試みがなされている。
【0003】
また、近年、排ガス規制強化等に伴い、より高い浄化性能が求められており、その要請に応じる試みの1つとして、上述した異なる排ガス浄化手段を組合わせた排ガス浄化システムが開発されている。
【0004】
例えば、特開平7−232084号公報には、異なる隔壁厚さ、及びセル密度の円柱状のハニカム構造体と、中空円筒状のハニカム構造体とを、低熱膨張セラミックス接合材で接合したハニカム構造体が開示されている。
【0005】
また、WO01/04466公報には、触媒体とフィルターが一体化されているハニカム構造体と、このハニカム構造体を内部に把持し、かつハニカム構造体の触媒体の部分に当接した排ガス導入管を有するメタルケースとを備える排ガス浄化装置が開示されている。
【0006】
しかしながら、従来、ハニカム構造体を適用する排ガス浄化技術等の分野では、貫通孔が貫通する両端面に凹凸構造を設けることは、弊害はあっても、何らメリットはないと考えられていたこともあり、これらハニカム構造体では、貫通孔が貫通する両端面を平面とし、凹凸構造を設けることはあまり考慮されていなかった。
【0007】
ところが、本発明者の検討によると、このようなハニカム構造体をケース内に把持した浄化装置では、稼動初期段階では特に問題はないものの継続的に長時間使用した場合には、必ずしも充分な浄化性能が得られるものではなかった。
【0008】
即ち、従来のハニカム構造体を備える浄化装置では、触媒体等として機能させる一部のハニカム部に、排ガスを導入する導入管を当接して排ガスの経路を確保するものの、導入管が当接されるハニカム構造体の端面が平面であるため、長時間の使用により継続的に大きな熱衝撃及び振動が負荷されると、導入管と端面との隙間から排ガスが所望の経路外に漏れて、充分な浄化性能が得られない場合があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、特定部位毎に異なる複数の機能を兼備するものであって、長時間の使用によっても、排ガス等の流体を所望の経路以外に漏洩することなくハニカム構造体の各特定部位に導入することができ、高い排ガス浄化性能等を発揮することができるハニカム構造体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上述の目的を達成すべく鋭意検討したところ、ハニカム構造体の貫通孔が貫通する両端面の少なくとも一の端面に凹構造又は凸構造を設け、この凸構造又は凹構造に、排気管を装着することにより、上述した従来の問題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明によれば、複数の隔壁により、軸方向に複数の貫通孔が形成されているハニカム構造体であって、該貫通孔が貫通している少なくとも一の端面の中央部に凸構造又は凹構造が設けられ、該凸構造又は該凹構造に対応して設けられた中央部のハニカム部と、該中央部のハニカム部とは異なる特性の材料からなる外周部のハニカム部を備える、異なる特性の材料からなる二つのハニカム部により構成されており、該凸構造又は該凹構造が、該凸構造又は該凹構造の斜面により挟まれる角Aの角度を150度以下とするテーパ形状を有しており、該凸構造の段差が、2mm以上であり、かつ該凸構造の根元部における内接円の直径以下であるか、又は、該凹構造の段差が、2mm以上であり、かつ該凹構造の根元部における内接円の直径以下であり、該二つのハニカム部で異なる材料特性が、気孔率、平均細孔径、及び吸水率であり、該二つのハニカム部のうちの一方のハニカム部が、該隔壁に触媒能を有する金属を担持してなるか、または、該隔壁に炭化水素を吸着する吸着層を有しており、該二つのハニカム部のうちの他方のハニカム部が、濾過能を有する隔壁により構成され、該濾過能を有する隔壁により形成される貫通孔を、該貫通孔が貫通する両端面で、所定の貫通孔については一方の端面で目封じし、残余の貫通孔については他方の端面で目封じしてなっており、含塵流体中に含まれる粒子状物質を捕集・除去するフィルターとして用いられることを特徴とするハニカム構造体が提供される。
【0014】
もっとも、テーパ形状を有する凸構造では、先端部に平面部分を有することが好ましく、テーパ形状を有する凹構造では、底部に平面部分を有することが好ましい。
【0015】
また、本発明においては、テーパ形状を有する凸構造又は凹構造を、貫通孔が貫通している一の端面に設け、径方向の断面が同形状の凸構造又は凹構造を、貫通孔が貫通している他の端面に設けてもよい。
【0016】
また、本発明においては、端面に設けられた凸構造の外周側面、又は端面に設けられた凹構造の内周側面が、セラミックス材料で被覆されていることが好ましい。
【0018】
また、本発明においては、二つのハニカム部が、それぞれ直接接合して一体化されていることがより好ましい。
【0019】
また、本発明においては、二つのハニカム部が、互いに異なるセル構造を有するように構成されており、二つのハニカム部で異なるセル構造が、セル密度、隔壁厚さ、又は貫通孔における径方向の断面形状の少なくとも1種であることが好ましい
【0020】
本発明においては、複数のハニカム部を構成する材料として、コーディエライト、炭化珪素、窒化珪素、アルミナ、ムライト、リチウムアルミニウムシリケート、アルミニウムチタネート、及びジルコニアからなる群より選ばれた少なくとも1種を挙げることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ具体的に説明する。
3又は図5は、それぞれ凸構造を有する本発明のハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。また、6は、それぞれ凹構造を有する本発明のハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。
【0037】
3、図5、図6に示すように、本発明のハニカム構造体10は、複数の隔壁2により、軸方向に、複数の貫通孔3が形成されているハニカム構造体10であり、貫通孔3が貫通している少なくとも一の端面4に、凸構造6、又は凹構造8を設けたものである。
【0038】
このような構造とすることより、後述する排気管を凸構造6又は凹構造8に装着したキャニング構造体とすることができるため、長時間の使用によっても、排ガス等の流体を所望の経路以外に漏洩することなくハニカム構造体10の特定のハニカム部11、12を経由させることができ、高い浄化性能等を発揮することができる。以下、具体的に説明する。
【0039】
本発明における凸構造6又は凹構造8は、貫通孔3が貫通している少なくとも一の端面4に設けられるものであり、必要に応じ両端面4、5に設けてもよい。
【0040】
また、本発明においては、凸構造6又は凹構造8を設ける位置について特に制限はないが、流路の接続上の観点から、中央部に凸構造6を設けるか、中央部に凹構造8を設けることが好ましい。
【0041】
発明における凸構造6又は凹構造8は、図3、図5又は図6に示すように、凸構造6の外周側面7、又は凹構造8の内周側面9が傾斜しているテーパ形状を有する。
【0042】
また、図3に示すように、テーパ形状を有する凸構造6を設ける場合には、ハンドリング時における凸構造6の先端部16の損傷を防止することができる点で、凸構造6の先端部16に平面部分22を設けることが好ましく、図6に示すように、テーパ形状を有する凹構造8を設ける場合には、ハニカム構造体10の有効体積の観点から、底部17に平面部分22を設けることが好ましい。また、図3、図5、又は図6に示すように、テーパ形状を有する凸構造6又は凹構造8では、凸構造6又は凹構造8の斜面23の傾斜が緩やかであると、排出管を特定のハニカム部11に当接して設けた際、流体のシールが困難となるため、凸構造6又は凹構造8の斜面23により挟まれる角Aの角度を150度以下とし、120度以下とすることが好ましい。
【0043】
また、図5に示すように、凸構造6の先端部16に平面部分を設けずに、三角錐形状の凸構造6とする場合は、凸構造6の強度上、斜面により挟まれる先端部16の角Aの角度が60度以上となる形状とすることが好ましい。
【0044】
本発明においては、貫通孔が貫通する両端面に凸構造又は凹構造を設ける場合には、ハニカム構造体の軸方向と垂直の方向における断面形状が、同一形状となる凸構造又は凹構造を両端面で設けてもよく、テーパ形状を有する凸構造又は凹構造を、貫通孔が貫通している一の端面で設け、ハニカム構造体の径方向における断面形状が、同一形状となる凸構造又は凹構造を、貫通孔が貫通している他の端面で設けてもよい。また、本発明における凸構造又は凹構造が、径方向で同一形状とならないその他の形状としてもよいことはいうまでもない。
【0045】
本発明においては、段差を形成する凸構造6を有するハニカム構造体10では、端面4の段差Bは、2mm以上であ、5mm以上であることが好ましい。段差Bがこの範囲であれば、後述する排気管を、容易に装着することができ、かつ振動下でも確実に装着状態を維持することができる。一方、端面4の段差Bは、凸構造6に充分な強度を付与するためには、凸構造6の根元部16における内接円の直径以下である。
【0046】
また、本発明においては、段差を形成する凹構造8を有するハニカム構造体10では、端面4の段差Bは、凸構造6を有するハニカム構造体10と同様の観点から2mm以上と、5mm以上であることが好ましい。一方、ハニカム構造体の有効体積の観点からは、凹構造8の根元部17における内接円の直径以下である。
【0047】
本発明における凸構造6又は凹構造8を形成する方法としては、例えば、円柱形状若しくは角柱形状の第一のハニカム部と、中空円筒形状の第二のハニカム部とを、軸方向の長さを異ならせて作製し、次いで、両ハニカム部を接合材等で接合する方法、又は円柱形状若しくは角柱形状のハニカム構造体を作製し、次いで、成形後又は焼成後に、貫通孔が貫通する端面を、切削して、凸構造若しくは凹構造を形成する方法等を挙げることができる。
【0048】
本発明においては、特定のハニカム部に導入した排ガス等の流体が、所望の経路外に漏れ出てくることを防止するために、図1、図4等に示すような貫通孔3が貫通する端面4に設けられた凸構造6の外周側面7、又は凹構造8の内周側面9が、被覆材で覆われていることが好ましい。
【0049】
この際、被覆材としては、耐熱性や耐剥離性に優れる特性のものが好ましく、例えば、被覆しようとするハニカム部を構成する材料と、セラミックファイバーと、コロイド状酸化物(コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ等)とを主成分とするものが好ましい。
【0050】
本発明においては、ハニカム構造体10を構成する材料について特に制限はないが、図2に示すように、各ハニカム部11、12毎に異なる性能を付与するハニカム構造体10とする場合には、各ハニカム部11、12で求められる性能を充分に発揮させるために、異なる特性の材料からなる複数のハニカム部11、12により構成させることが好ましい。この際、各ハニカム部11、12は、必ずしも貫通孔3が貫通する端面に設けられた凸構造6又は凹構造8に対応して設ける必要はないが、図1又は図4に示すような径方向の断面が同一形状の凸構造6又は凹構造8を設けた場合には、各ハニカム部11、12の性能に応じて、適切な流体経路を構築させる点で、凸構造6又は凹構造8に対応して、各ハニカム部11、12を設けることが好ましい。
【0051】
一方、図3、図5又は図6に示すようなテーパ形状の凸構造6又は凹構造8を設けた場合には、各ハニカム部11、12の性能に応じて適切な流体経路を構築させる点、及び排気管を当接した際のシール性を向上させる点で、テーパ形状の斜面23のいずれかの位置(斜面23であれば、具体的な位置は、設計等により任意に決定すればよい)を境界に、各ハニカム部11、12を設けることが好ましい。
【0052】
図1〜図6に示すようなハニカム部11、12を構成する材料の特性としては、気孔率、平均細孔径、吸水率であり、本発明では、これらの特性の少なくとも1種を、各ハニカム部11、12で求められる濾過、吸着、触媒担持、熱交換等の性能に応じて、異なるものとする。
【0053】
例えば、触媒体又は吸着体として用いられるハニカム部12では、気孔率を20〜40%、平均細孔径を1〜80μm、吸水率を1〜40%とすることが好ましく、気孔率を25〜35%、平均細孔径を1〜60μm、吸水率を4〜35%とすることがより好ましい。
【0054】
また、例えば、フィルターとして用いられるハニカム部11では、気孔率を40〜80%、平均細孔径を5〜45μmとすることが好ましく、気孔率を40〜70%、平均細孔径を10〜40μmとすることがより好ましい。
【0055】
また、如何なる性能を付与するハニカム部11、12であっても、ハニカム構造体10の軽量化、及び強度を考慮すると、それぞれ、気孔率を5〜80%、平均細孔径を0.5〜100μm、吸水率を1〜95%とすることが好ましく、それぞれ、気孔率を25〜70%、平均細孔径を1〜60μm、吸水率を4〜92%とすることがより好ましい。
【0056】
なお、本発明おいては、各ハニカム部11、12を構成する材料の種類について特に制限はなく、例えば、コーディエライト、金属シリコン、炭化珪素、窒化珪素、アルミナ、ムライト、リチウムアルミニウムシリケート、アルミニウムチタネート、又はジルコニアからなる群より選ばれた少なくとも1種により構成させることができる。また、本発明においては、各ハニカム部11、12を、異なる種類の材料により構成させることにより、各ハニカム部11、12の材料の特性を異ならしめてもよく、同一種類の材料により各ハニカム部を構成させながら、各ハニカム部11、12の材料の特性を異ならしめてもよい。後者の場合としては、例えば、同一種類の材料で構成させながら、気孔率、細孔径等を異ならしめたものを挙げることができ、例えば、原料中に結晶成長助剤、造孔材等を添加することにより、このようなハニカム構造体とすることができる。
【0057】
図2に示すように、本発明のハニカム構造体10においては、上述した異なる特性の材料からなる複数のハニカム部11、12により構成させることの他、求められる各ハニカム部の性能に応じて、例えば、セル密度、隔壁厚さ、又は貫通孔における径方向の断面形状等のセル構造における少なくとも1種が異なる複数のハニカム部13、14により構成させることも好ましい。
【0058】
例えば、触媒体又は吸着体として用いられるハニカム部12では、それぞれ、セル密度を0.465〜3.101セル/mm2(300〜2000セル/平方インチ)、隔壁厚さを25〜300μm、貫通孔における径方向の断面形状を三角形、四角形、六角形、又は円形とすることが好ましく、それぞれセル密度を0.930〜3.101セル/mm2(600〜2000セル/平方インチ)、隔壁厚さを25〜100μmとすることがより好ましい。
【0059】
また、例えば、フィルターとして用いられるハニカム部11では、それぞれ、セル密度を、0.155〜0.620セル/mm2(100〜400セル/平方インチ)、隔壁厚さを100〜500μm、貫通孔における径方向の断面形状を三角形、四角形、又は六角形とすることが好ましく、それぞれ、セル密度を、0.236〜0.465セル/mm2(150〜300セル/平方インチ)、隔壁厚さを200〜300μm、貫通孔における径方向の断面形状を四角形とすることがより好ましい。
【0060】
また、如何なる性能を付与するハニカム部11、12であっても、ハニカム構造体10の軽量化、及び強度を考慮すると、それぞれ、セル密度を0.155〜3.101セル/mm2(100〜2000セル/平方インチ)、隔壁厚さを25〜500μmとすることが好ましく、それぞれ、セル密度を0.236〜3.101セル/mm2(150〜2000セル/平方インチ)、隔壁厚さを25〜300μmとすることがより好ましい。また、貫通孔の径方向の断面形状としては、例えば、三角形、四角形、六角形、楕円形、又は円形等を挙げることができる。
【0061】
図2に示すように、本発明においては、各ハニカム部11、12で求められる高い性能を発揮させるためには、異なるセル構造を有する複数のハニカム部13、14を、前述した異なる特性の材料からなる複数のハニカム部11、12に対応させて設ける。
【0062】
具体的には、異なるセル構造を設けた各ハニカム部13、14の境界と、異なる特性の材料からなる各ハニカム部11、12の境界の差が、10セル以内であることが好ましく、7セル以内であることがより好ましく、5セル以内であることが更に好ましく、3セル以内であることが特に好ましい。
【0063】
本発明において上述したセル構造とする場合には、例えば、押出し成形機の口金として、求められるセル構造に応じて、セルブロックピッチ、スリット幅、又はセルブロックの押出し方向に対する垂直方向の断面形状の少なくとも1種が異なるものを用いて、押出し成形する方法を挙げることができる。
【0064】
本発明のハニカム構造体においては、上述した複数のハニカム部を、接合材を介して一体化したものでもよいが、図1〜6に示すように、それぞれ直接接合して一体化したものが好ましい。
【0065】
これにより、例えば、各ハニカム部11、12を同質の主結晶からなるものとすれば、接合部に集中する応力を低減して耐衝撃性、耐熱衝撃性等を向上させることができる。また、別々に製造したものを、寸法を合わせて接合するという必要がなく、製造工程を簡素化することができ、更に、接合材を配設しない分、ハニカム構造体の有効面積を増大させることができる。
【0066】
複数のハニカム部11〜14を、直接接合して一体化する方法としては、セラミックス材料を主成分とする原料として、焼成後の特性が異なる複数の材料からなるものを用い、この複数の材料を、それぞれ異なる混練機構により、媒質と混練して複数の坏土を得、この複数の坏土を、それぞれ口金の異なる位置に導入した後、複数の坏土を同時に押出して、ハニカム構造体を一体的に成形する方法を挙げることができる。
【0067】
また、異なる特性の材料からなる複数の坏土を、それぞれ口金の異なる位置に導入した後、同時に押出しする方法としては、特性が異なる材料からなる複数の坏土を、予め、一体として複数の材料からなる複合坏土を作製し、この複合坏土を押出しする方法を挙げることができる。この際、この複合坏土は、例えば一の材料からなる一の坏土の周囲に、一の坏土とは異なる特性の材料からなる他の坏土を、配設して一体とすることにより得ることができる。
【0068】
図1〜6に示すような本発明におけるハニカム構造体10では、求められる性能に応じて、上述した各ハニカム部11、12に種々の付加物を設けることが好ましい。
【0069】
例えば、触媒担体としての性能を付与する場合であれば、その性能を付与するハニカム部11、12の隔壁2に、触媒能を有する金属を担持することが好ましく、この際、触媒能を有する金属しては、例えば、Pt、Pd、Rh等を挙げることができる。
【0070】
同様に、炭化水素等の吸着体としての性能を付与する場合には、その性能を付与するハニカム部11、12の隔壁2に、炭化水素等を吸着する吸着層を設けることが好ましい。この際、吸着層しては、例えば、ゼオライト、活性炭等からなる層を挙げることができ、中でも、耐熱性の点でゼオライトを主成分とする層が好ましい。また、ゼオライトとしては、天然品、合成品何れのものでも用いることができるが、Si/Alモル比が、40以上のものが好ましく、例えば、ZSM−5、USY、β−ゼオライト、シリカライト、メタロシリケート等を好適に挙げることができる。なお、これらゼオライトは、種々の分子サイズの炭化水素等を吸着するためには、二種以上組合わせて用いることが好ましい。
【0071】
更に、図1に示すように、フィルターとしての性能を付与する場合には、その性能を付与するハニカム部11の隔壁2を、前述した好適な特性を有する材料からなり、高い濾過能を発揮し得るものとし、この隔壁2により形成される貫通孔3を、貫通孔3が貫通する両端面4、5で、所定の貫通孔3aについては一方の端面4で目封じし、残余の貫通孔(図示せず)については他方の端面5で目封じして構成させることが好ましい。これにより、含塵流体中に含まれる粒子状物質を捕集・除去するフィルターとして用いることができる。
【0072】
なお、本発明における各ハニカム部11、12は、これらの性能に限らず、その用途に応じて種々の性能を付与すればよいことはいうまでもない。
【0073】
また、本発明のハニカム構造体10においては、構造体自体の形状については特に制限はなく、例えば、径方向の断面形状が三角形、長方形、正方形、菱形、台形、楕円、円形、レーストラック形状、半楕円形、又は半円形等のものを挙げることができる。
【0074】
次に、キャニング構造体について説明する。
図7は、凸構造を有するハニカム構造体を、ケースに把持したキャニング構造体を模式的に示す半断面図であり、図8は、凹構造を有するハニカム構造体をケースに把持したキャニング構造体を模式的に示す半断面図であり、図9は、テーパ形状の凸構造を有するハニカム構造体を、ケースに把持したキャニング構造体を模式的に示す半断面図である。また、図10は、回転翼部材を設けたキャニング構造体を模式的に示す一部半断面図である。
【0075】
図7〜9に示すように、キャニング構造体41は、複数の隔壁により、軸方向に、複数の貫通孔が形成されているハニカム構造体10と、このハニカム構造体10を内部に把持し、かつハニカム構造体10の一部を構成するハニカム部11に対応して配設される排気管34を有するケース30とを備えるキャニング構造体41であって、ハニカム構造体10が、貫通孔3が貫通している少なくとも一の端面4に、凸構造6又は凹構造8を有し、排気管34の端部35が、この凸構造6又は凹構造8に装着されているものである。
【0076】
このような構造とすることより、排ガス等の流体を、長時間の使用によっても、所望の経路以外に漏洩することなく、ハニカム構造体10の特定のハニカム部11、12に導入することができ、高い浄化性能等を発揮することができる。以下、具体的に説明する。
【0077】
ャニング構造体41を構成するケース30は、ハニカム構造体10を内部に把持し、かつハニカム構造体10の一部を構成するハニカム部11に対応して配設される排気管34を有するものであり、この排気管34の外壁とケース30本体の内壁とで形成される流体導入路37を介して、流体が、特定の一のハニカム部12に導入され、後述する流路変更部材38等により、更に、特定の他のハニカム部11に導入された後、特定の他のハニカム部11に当接する排気管34を介して、浄化、熱交換等を終えた流体が排出される。
【0078】
図9に示すように、排気管34は、凸構造6又は凹構造(図示せず)に、直接、排気管の端部を装着させてもよく、この際には、流体の漏洩をより完全に防止するために、排気管34の端部35を、その弾性力を利用して付勢させて、凸構造6の外周側面7又は凹構造の内周側面に圧接させることが好ましい。
【0079】
また、図7及び図8に示すように、排気管34の端部35を、凸構造6又は凹構造8に、把持材36を介して、装着させることも、流体の漏洩をより完全に防止することができる点、及び排気管34とハニカム構造体10の擦れによるハニカム構造体の損傷を防止することができる点で好ましい。この際、把持材36としては、例えば、アルミナ、ムライト等からなるセラミックスマット、又はステンレス等からなる金属メッシュ等を挙げることができる。
【0080】
また、図9に示すように、ハニカム構造体10に設けられた凸構造6又は凹構造(図示せず)が、テーパ形状を有する場合には、排気管34の端部35を、テーパ形状を有する凸構造6又は凹構造の傾斜面に略対応する広がり形状又は狭まり形状とすることが好ましい。
【0081】
これにより、傾斜面と、排気管端部との接触面積が大きくなり、低コストで作製可能な簡単な構造で、流体のシール性を向上させることができる。
【0082】
図7〜10に示すように、キャニング構造41においては、ケース30が、一のハニカム部12から流出した流体の流路を変更して、他のハニカム部11に導入する流路変更部材38を有することが好ましい。
【0083】
この際、流路変更部材38としては、図7〜9に示すように、流体の流れに対して障壁となる板状部材38A、又は図10に示すように、流体の流れを利用して回転することにより旋回流を与える回転翼部材38B等を挙げることができる。
【0084】
前者の流路変更部材38Aでは、簡単な構造で、流体の流路を変更することができ、後者の流路変更部材38Bでは、排ガス等の流体中に尿素等の還元剤等を添加する場合に、得られる旋回流を利用して排ガス等の流体と添加物とを混和することができるとともに、流速分布の異なる流体の流速を均一化することもできる。なお、前者の流路変更部材38Aとしては、図7〜9に示すように、ケース30内壁を曲面等の所望の形状として流路変更部材38Aとしての機能を兼備させたものでもよく、別途、ケース内に流路変更部材を設けたもの(図示せず)でもよい。
【0085】
また、キャニング構造体41においては、その用途によって、最初に、排ガスを一のハニカム部11へ導入し、その後、他のハニカム部12へ導入させる構成としてもよいことはいうまでもない。
【0086】
なお、上記キャニング構造体を構成するハニカム構造体については、本発明のハニカム構造体で述べたものと同様であり、ここではその説明を省略する。
【0087】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
なお、参考例、実施例及び比較例で得られたハニカム構造体の評価は、以下の方法等により行った。
【0088】
(評価方法)
1.平均細孔径
マイクロメリティック社製の水銀圧入式ポロシメーターで測定した。
2.気孔率
ハニカム構造体の構成材料の真比重と、全細孔容積から計算で求めた。また、細孔容積は、マイクロメリティック社製の水銀圧入式ポロシメーターで測定した。
3.吸水率
JIS R2205に記載の方法により測定した。
4.加熱振動試験
以下に、示す条件下で、参考例、実施例及び比較例のキャニング構造体を加熱振動した後、排気管の装着状態を目視で確認した。
(1)キャニング構造体入口ガス温度:900℃×5分−100℃×5分を1サイクルとして繰り返し変化させた。
(2)振動:200Hz、30Gで、貫通孔の貫通方向と垂直方向に振動させた。
(3)試験時間:20時間行った。
【0089】
参考例、実施例及び比較例)
参考例
まず、セラミックス原料として、それぞれ焼成後の特性が異なるコーディエライト化材料からなる第一のセラミックス原料と、第二のセラミックス原料とをそれぞれ調製した。
【0090】
次いで、各セラミックス原料を、媒質として用いた水とともに、それぞれ異なる真空土練機に投入して、各セラミックス原料と水との混練、成形を行い、直径150mmの円柱形状を有する第一のセラミックス原料からなる坏土と、幅475mm、厚さ40mmの平板状を有する第二のセラミックス原料からなる坏土を得た。
【0091】
次いで、円柱形状を有する第一のセラミックス原料からなる坏土の周囲に、平板状を有する第二のセラミックス原料からなる坏土を巻き付けて一体化した複合坏土を作製した。
【0092】
次いで、得られた円柱状の複合坏土を、直径120mmの中央部と、その外周部でセル構造が異なる口金を配設したラム式押出成形機に投入して押出し成形を行い、ハニカム構造体と同心の直径120mmの中央部に第一のセラミックス原料からなる第一のハニカム部を、中央部に隣接する外周部に第二のセラミックス原料からなる第二のハニカム部を設けた成形体を作製した。
【0093】
次いで、加工後の成形体を熱風及びマイクロ波により乾燥し、次いで中央部に設けられた第一のハニカム部の貫通孔を、貫通する両端面で互い違いに目封じした後、焼成した。
【0094】
次いで、得られた焼成体の一の端面を、切削して、端面の中央部に、第一のハニカム部に対応させて、ハニカム構造体と同心の外径120mm、高さ50mmの円柱状の凸構造を設け、この凸構造の外周側面をセメント材で被覆した。
【0095】
次いで、外周部に設けられた第二のハニカム部の隔壁にPtを主成分とする触媒を担持して、一の端面に凸構造を有する長さ203mm、直径190mmのハニカム構造体を得た。
【0096】
得られたハニカム構造体の特性を調査したところ、中央部に設けた第一のハニカム部では、平均細孔径30μm、吸水率91%、気孔率70%、隔壁厚さ0.25mm、セル密度0.465セル/mm2(300セル/平方インチ)、貫通孔の径方向の断面形状が四角形であり、外周部に設けた第二のハニカム部では、平均細孔径5μm、吸水率17%、気孔率30%、隔壁厚さ0.1mm、セル密度0.93セル/mm2(600セル/平方インチ)、貫通孔の径方向の断面形状が四角形であった。
【0097】
また、図7に示すように、このハニカム構造体10の凸構造6に、ムライト繊維からなる非熱膨張性セラミックスマット36を介して、メタルケースに内設されている排気管(2400ccのディーゼルエンジン用)を装着してキャニング構造体41を作製した。
【0098】
このキャニング構造体41を排ガス浄化装置として使用したところ、排ガスが、所望の流路から漏洩することなく、外周部に設けた第二のハニカム部(NOをNO2に変換する触媒体として機能する)12、及び中央部に設けた第一のハニカム部(排ガス中の粒子状物質を捕集・除去するフィルターとして機能する)11を順に通過し、優れた排ガス浄化性能が認められた。また、このキャニング構造体41について加熱振動試験を行ったところ、排気管34のずれ、ハニカム構造体10の損傷等は全く認められなかった。なお、図7中の矢印は、排ガスの進行方向を示す。
【0099】
参考例
まず、セラミックス原料として、それぞれ焼成後の特性が異なる炭化珪素材料からなる第一のセラミックス原料と第二のセラミックス原料とをそれぞれ調製した。
【0100】
次いで、各セラミックス原料を、媒質として用いた水とともに、それぞれ異なる真空土練機に投入して、各セラミックス原料と水との混練、成形を行い、直径90mmの円柱形状を有する第一のセラミックス原料からなる坏土と、幅283mm、厚さ27mmの平板状を有する第二のセラミックス原料からなる坏土を得た。
【0101】
次いで、円柱形状を有する第一のセラミックス原料からなる坏土の周囲に、平板状を有する第二のセラミックス原料からなる坏土を巻き付けて一体化した複合坏土を作製した。
【0102】
次いで、得られた円柱状の複合坏土を、直径90mmの中央部と、その外周部でセル構造が異なる口金を配設したラム式押出成形機に投入して押出し成形を行い、ハニカム構造体と同心の直径90mmの中央部に第一のセラミックス原料からなる第一のハニカム部を、中央部に隣接する外周部に第二のセラミックス原料からなる第二のハニカム部を設けた成形体を作製した。
【0103】
次いで、加工後の成形体を熱風及びマイクロ波により乾燥し、次いで中央部に設けられた第一のハニカム部の貫通孔を、貫通する両端面で互い違いに目封じした後、焼成した。
【0104】
次いで、得られた成形体の一の端面を、切削して、端面の中央部に、第一のハニカム部に対応させて、ハニカム構造体と同心の外径90mm、深さ40mmの円柱状の凹構造を設け、この凹構造の内周側面をセメント材で被覆した。
【0105】
次いで、外周部に設けられた第二のハニカム部の隔壁にPtを主成分とする触媒を担持して、一の端面に凹構造を有する長さ152mm、直径144mmのハニカム構造体を得た。
【0106】
得られたハニカム構造体の特性を調査したところ、第一のセラミックス原料からなる第一のハニカム部では、平均細孔径10μm、気孔率45%、吸水率27%、隔壁厚さ0.3mm、セル密度0.310セル/mm2(200セル/平方インチ)、貫通孔の径方向の断面形状四角形であり、第二のセラミックス原料からなる第二のハニカム部では、平均細孔径4μm、気孔率20%、吸水率9%、隔壁厚さ0.15mm、セル密度0.620セル/mm2(400セル/平方インチ)、貫通孔の径方向の断面形状は六角形であった。
【0107】
また、図8に示すように、このハニカム構造体10の凹構造8に、ムライト繊維からなる非熱膨張性セラミックスマット36を介して、メタルケース30に内設されている排気管(3000ccのディーゼルエンジン用)を装着してキャニング構造体41を作製した。
【0108】
このキャニング構造体41を排ガス浄化装置として使用したところ、排ガスが、所望の流路から漏洩することなく、外周部に設けた第二のハニカム部(NOをNO2に変換する触媒体として機能する)12、及び中央部に設けた第一のハニカム部(排ガス中の粒子状物質を捕集・除去するフィルターとして機能する)11を順に通過し、優れた排ガス浄化性能が認められた。また、このキャニング構造体41について加熱振動試験を行ったところ、排気管34のずれ、ハニカム構造体10の損傷等は全く認められなかった。なお、図8中の矢印は、排ガスの進行方向を示す。
【0109】
実施例
参考例1において、押出し成形により得られた成形体の一の端面を、切削して、傾斜が40度の斜面(斜面により挟まれる先端部の角度が100度)を有し、かつ先端部に直径80mmの平面部分を有するハニカム構造体と同心のテーパ形状を有する凸構造を設けたこと、及びこの凸構造の外周側面をセメント材で被覆しなかったこと以外は参考例1と同様にしてハニカム構造体を得た。
【0110】
また、図9に示すように、このハニカム構造体10に設けた凸構造6の斜面23に、端部35がこの斜面23の傾斜に対応して屈曲した広がり形状を有する内径120mmの排気管(3000ccのディーゼルエンジン用)34を、ハニカム構造体10の中央部に設けた第一のハニカム部(直径120mmで、第一のセラミックス材料からなる)11に当接させて、キャニング構造体41を作製した。
【0111】
このキャニング構造体41を使用したところ、排ガスが、所望の流路から漏洩することなく、外周部に設けた第二のハニカム部(NOをNO2に変換する触媒体として機能する)12、及び中央部に設けた第一のハニカム部(排ガス中の粒子状物質を捕集・除去するフィルターとして機能する)11を順に通過し、優れた排ガス浄化性能が認められた。また、このキャニング構造体41について加熱振動試験を行ったところ、排気管のずれ、ハニカム構造体10の損傷等は全く認められなかった。なお、図9中の矢印は、排ガスの進行方向を示す。
【0112】
比較例1
貫通孔が貫通する両端面の何れにも凸構造又は凹構造を設けなかったこと以外は参考例1と同様にしてハニカム構造体、及び排ガス浄化装置を得た。
得られた排ガス浄化装置を使用したところ、使用初期では、特に問題は生じなかったものの、加熱振動試験を行ったところ、排ガスの一部が、排ガス導入路から排ガス排出路側へ漏洩することが認められた。また、加熱振動試験後に排気管のずれ等を確認したところ、3mmのずれが認められた。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、特定部位毎に異なる複数の機能を兼備させた場合に、長時間の使用によっても、排ガス等の流体を所望の経路以外に漏洩することなく、所望の部位に導入して、高い排ガス浄化、熱交換等の性能を発揮することができ、特に、排ガス浄化システム、熱交換器、固体電解質電池、音響波動冷却装置等の熱音響機関等に好適なハニカム構造体、及びそれを用いたキャニング構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のハニカム構造体における一の実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図2】 図1の上面図である。
【図3】 本発明のハニカム構造体における他の実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図4】 本発明のハニカム構造体における更に他の実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図5】 本発明のハニカム構造体における更に他の実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図6】 本発明のハニカム構造体における更に他の実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図7】 本発明のキャニング構造体における一の実施形態を模式的に示す半断面図である。
【図8】 本発明のキャニング構造体における他の実施形態を模式的に示す半断面図である。
【図9】 本発明のキャニング構造体における更に他の実施形態を模式的に示す半断面図である。
【図10】 本発明のキャニング構造体における更に他の実施形態を模式的に示す一部半断面図である。
【符号の説明】
2…隔壁、3(3a)…貫通孔、4、5…端面、6…凸構造、7…外周側面、8…凹構造、9…内周側面、10…ハニカム構造体、11〜14…ハニカム部、16…先端部、17…底部、22…平面部分、23…斜面、30…ケース(メタルケース)、34…排気管、35…端部、36…把持材(非熱膨張性セラミックスマット)、37…流体導入路、38…流路変更部材、38A…板状部材、38B…回転翼部材、39…尿素添加用管路、41…キャニング構造体。

Claims (9)

  1. 複数の隔壁により、軸方向に複数の貫通孔が形成されているハニカム構造体であって、
    該貫通孔が貫通している少なくとも一の端面の中央部に凸構造又は凹構造が設けられ
    該凸構造又は該凹構造に対応して設けられた中央部のハニカム部と、該中央部のハニカム部とは異なる特性の材料からなる外周部のハニカム部を備える、異なる特性の材料からなる二つのハニカム部により構成されており、
    該凸構造又は該凹構造が、該凸構造又は該凹構造の斜面により挟まれる角Aの角度を150度以下とするテーパ形状を有しており、
    該凸構造の段差が、2mm以上であり、かつ該凸構造の根元部における内接円の直径以下であるか、又は、該凹構造の段差が、2mm以上であり、かつ該凹構造の根元部における内接円の直径以下であり、
    該二つのハニカム部で異なる材料特性が、気孔率、平均細孔径、及び吸水率であり、
    二つのハニカム部のうちの一方のハニカム部が、該隔壁に触媒能を有する金属を担持してなるか、または、該隔壁に炭化水素を吸着する吸着層を有しており、
    二つのハニカム部のうちの他方のハニカム部が、濾過能を有する隔壁により構成され、該濾過能を有する隔壁により形成される貫通孔を、該貫通孔が貫通する両端面で、所定の貫通孔については一方の端面で目封じし、残余の貫通孔については他方の端面で目封じしてなっており、含塵流体中に含まれる粒子状物質を捕集・除去するフィルターとして用いられることを特徴とするハニカム構造体。
  2. 該テーパ形状を有する凸構造が、先端部に平面部分を有する請求項1に記載のハニカム構造体。
  3. 該テーパ形状を有する凹構造が、底部に平面部分を有する請求項1に記載のハニカム構造体。
  4. 該テーパ形状を有する該凸構造又は該凹構造が、該貫通孔が貫通している一の端面に設けられ、径方向の断面が同形状の該凸構造又は該凹構造が、該貫通孔が貫通している他の端面に設けられている請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム構造体。
  5. 該端面に設けられた凸構造の外周側面、又は該端面に設けられた凹構造の内周側面が、セラミックス材料で被覆されている請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム構造体。
  6. 該二つのハニカム部が、互いに異なるセル構造を有するように構成されている請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム構造体。
  7. 該二つのハニカム部で異なるセル構造が、セル密度、隔壁厚さ、又は該貫通孔における径方向の断面形状の少なくとも1種である請求項に記載のハニカム構造体。
  8. 二つのハニカム部が、それぞれ直接接合して一体化されている請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム構造体。
  9. 該ハニカム部を構成する材料が、コーディエライト、炭化珪素、窒化珪素、アルミナ、ムライト、リチウムアルミニウムシリケート、アルミニウムチタネート、及びジルコニアからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム構造体。
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