JP4680141B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気を用いて被加熱物を加熱して調理を行う加熱調理器に関する。
従来の加熱調理器は特許文献1に開示されている。この加熱調理器は過熱蒸気を加熱媒体とし、加熱室内に配された受皿上に被加熱物が載置される。加熱室の側方には水タンクが着脱自在に設けられ、水タンクから給水路を介して蒸気発生装置に給水される。蒸気発生装置は供給された水によって蒸気を生成して蒸気昇温装置に送出される。蒸気昇温装置は蒸気を更に加熱して過熱蒸気を生成し、噴気口を介して過熱蒸気を加熱室に噴出して被加熱物の調理が行われるようになっている。また、飽和蒸気を加熱室に噴出して被加熱物の調理を行うことができる。
また、特願2006−178039号には加熱室の背壁に吸気口を設け、吸気口と噴気口とを連通する循環路に蒸気発生装置を連結した加熱調理器が述べられている。図8はこの加熱調理器の加熱室後部の側面断面図を示している。吸気口25は加熱室20の背壁20bに設けられ、循環路60が吸気口25の後方から上方に延びて形成される。
循環路60内には送風ファン28が配置される。送風ファン28はシロッコファンから成り、モータ28aに連結される羽根車28bを有している。また、循環路60内には開口部29bを開口した遮蔽板29aが設けられ、循環路60の下端面及び背面と遮蔽板29aによって送風ファン28のハウジング29が形成される。これにより、送風ファン28は吸気口25及び開口部29bを介して吸気して上方に排気する。また、蒸気発生装置は送風ファン28の吸込側である遮蔽板29aの前方に連結される。
送風ファン28の駆動すると蒸気発生装置から循環路60に蒸気が取り込まれるとともに、加熱室20内の蒸気が循環路60を介して循環する。これにより、蒸気は蒸気昇温装置で更に加熱され、蒸気を効率よく昇温することができる。
特開2005−48987号公報
しかしながら上記従来の加熱調理器によると、循環路60の壁面は外気に臨むため低温に維持される。このため、吸気口25を介して過熱蒸気が循環路60に流入すると循環路60の壁面に接触して結露が発生する。このため、結露水Wが循環路60の下部に溜まると送風ファン28の羽根車28bと接触し、水滴が循環路60内を流通して噴気口から被加熱物に降り注がれる場合がある。これにより、被加熱物の調理の仕上り状態が悪くなる問題があった。
特に、100℃以下の飽和蒸気によって加熱調理を行う場合には結露水Wが発生し易く、更に蒸気昇温装置によって水滴を蒸発させることが困難となる。このため、被加熱物の調理の仕上り状態が悪化する頻度が高くなる。
本発明は、調理の仕上り状態の悪化を防止できる加熱調理器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、被加熱物を設置する加熱室と、前記加熱室内に蒸気を噴き出す噴気口と、前記加熱室の周壁に開口する吸気口と、前記噴気口と前記吸気口とを連通する循環路と、前記循環路内に配されて前記吸気口から吸気して前記噴気口から噴気させる送風ファンと、前記循環路に蒸気を供給する蒸気発生装置とを備え、前記噴気口から噴き出される蒸気によって被加熱物を調理する加熱調理器において、前記周壁に開口して前記循環路の下端近傍に設けられる排水口と、前記排水口と交わる案内面を有して前記周壁に接して前記加熱室内に配置される排水部材とを設けたことを特徴としている。
この構成によると、蒸気発生装置で生成された蒸気は送風ファンの駆動によって循環路に流入し、加熱室内の蒸気は加熱室の周壁に設けた吸気口から循環路に流入する。循環路を流通する蒸気は噴気口から加熱室に噴き出され、被加熱物の調理が行われる。循環路に流入する蒸気は循環路の壁面と接触して結露する。この結露水は循環路の下端面上に流下し、吸気口を設けた加熱室の周壁に形成される排水口から排水部材の案内面を伝って加熱室内に排水される。尚、加熱室の周壁は平面または曲面に形成される加熱室の側壁や背壁から成る。
また本発明は、上記構成の加熱調理器において、前記案内面を水平に対して傾斜したことを特徴としている。この構成によると、案内面を伝って排水された結露水は重力により加熱室内を下方へ流下する。
また本発明は、上記構成の加熱調理器において、前記蒸気発生装置を前記循環路の前記送風ファンと前記吸気口との間に連結したことを特徴としている。この構成によると、送風ファンを駆動すると、送風ファンの吸込側から蒸気発生装置の蒸気が循環路内に吸い込まれる。
また本発明は、上記構成の加熱調理器において、前記吸気口が多数の小孔から成るとともに、前記吸気口と略同径の前記排水口を前記吸気口に連設したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の加熱調理器において、前記案内面は前記排水口から前記周壁に沿って離れる側が下がるように傾斜し、前記排水口から二方向に延びる山形に形成されることを特徴としている。この構成によると、循環路の下端面上の結露水は排水口を正面に見て排水部材の案内面を伝って左右方向に導かれる。
また本発明は、上記構成の加熱調理器において、前記案内面は前記周壁から離れる側が下がるように傾斜することを特徴としている。この構成によると、循環路の下端面上の結露水は排水口を正面に見て排水部材の案内面を伝って手前方向に導かれる。
また本発明は、上記構成の加熱調理器において、前記循環路の下端面を前記加熱室側が下がるように傾斜したことを特徴としている。この構成によると、循環路の下端面上の結露水は流下して排水口に導かれる。
また本発明は、上記構成の加熱調理器において、 前記送風ファンが前記周壁に対して垂直な回転軸を有する遠心ファンから成るとともに、前記循環路内に前記遠心ファンの排気を上方に導くハウジングを形成し、前記ハウジングは前記周壁側の下端に孔部が設けられることを特徴としている。
この構成によると、遠心ファンから成る送風ファンは排水口を設けた加熱室の周壁に垂直な軸方向に吸気し、周方向に排気する。送風ファンの排気はハウジングによって上方に導かれる。ハウジングの排水口側の側壁は孔部により下端が開口し、ハウジング内に溜まる結露水は孔部を介してハウジング外に流出する。また、遠心ファンの周方向への排気の一部が孔部を通過し、結露水をハウジング外に押し出す。ハウジング外に流出した結露水は排水口から排水される。
また本発明は、上記構成の加熱調理器において、前記ハウジングの下端面が前記循環路の下端面から成ることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の加熱調理器において、高周波を前記加熱室に供給する高周波発生装置を備えたことを特徴としている。この構成によると、高周波発生装置を駆動すると加熱室に高周波が供給され、高周波加熱調理が行われる。加熱室の壁面に設けられる吸気口及び排水口は高周波の漏れを防止するため小径に形成される。
また本発明は、上記構成の加熱調理器において、前記排水部材が絶縁体から成るとともに、被加熱物を載置して調理時に前記排水部材に当接する位置に配置されるトレイを備えたことを特徴としている。この構成によると、排水部材によって排水口が配される加熱室の周壁とトレイとの間に隙間が形成される。
本発明によると、吸気口が形成される加熱室の周壁の循環路の下端近傍に排水口を設け、排水部材の案内面と排水口とが交わるように排水部材を周壁に接して配置したので、循環路の下端面上の結露水が排水部材を伝って簡単に加熱室内に排水される。このため、循環路内に結露水が貯水されず、噴気口から被加熱物に水滴が降り注がれない。従って、調理の仕上り状態の悪化を防止することができる。
また本発明によると、案内面を水平に対して傾斜させたので、案内面の結露水が重力によって加熱室内を下方に流下する。このため、結露水が案内面を介して排水口から連続して容易に排水される。
また本発明によると、蒸気発生装置を循環路の送風ファンと吸気口との間に連結したので、蒸気発生装置から循環路内に蒸気が容易に吸引される。従って、圧力損失を低減して送風効率を向上することができる。また、吸気口と送風ファンとの距離が離れるため蒸気が冷却され易くなる。このため、吸気口と送風ファンとの間の経路で結露して送風ファンの下方に溜まり易くなる結露水を排水部材によって簡単に排水することができる。
また本発明によると、吸気口が多数の小孔から成るので、高周波発生装置による高周波加熱を行うことができる。また、吸気口と略同径の排水口を吸気口に連設したので、循環路の下端付近まで吸気口を形成して圧力損失を低減することができる。
また本発明によると、案内面は排水口から周壁に沿って離れる側が下がるように傾斜し、排水口から二方向に延びる山形に形成されるので、結露水を二方向に案内して確実に加熱室内に導くことができる。
また本発明によると、案内面は周壁から離れる側が下がるように傾斜するので、結露水を容易に加熱室内に導くことができる。
また本発明によると、循環路の下端面を加熱室側が下がるように傾斜したので、循環路の下端面上の結露水をより確実に排水することができる。
また本発明によると、遠心ファンの排気を上方に導くハウジングの排水口側の下端に孔部を設けたので、ハウジング内に溜まる結露水が孔部から流出する。また、遠心ファンの周方向への排気の一部が孔部を通過し、結露水を押し出す。従って、結露水をより確実に排水することができる。
また本発明によると、ハウジングの下端面が循環路の下端面から成るので、ハウジングを簡単に形成することができる。また、循環路の下端面が傾斜する場合はハウジング内の結露水を容易に排水することができる。
また本発明によると、高周波を加熱室に供給する高周波発生装置を備えたので、高周波の漏れを防止するために排水口が小径に形成される。このため、表面張力によって水が流出しにくくなる排水口から排水部材によって結露水を簡単に排水することができる。
また本発明によると、排水部材が絶縁体から成り、被加熱物を載置するトレイが調理時に排水部材に当接する位置に配置されるので、高周波による加熱室の周壁とトレイとの間の放電を簡単に防止することができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は第1実施形態の加熱調理器を示す外観斜視図である。加熱調理器1は直方体形状のキャビネット10の正面の上部に操作パネル11が設けられる。操作パネル11の下方には下端側で枢支される扉12が設けられる。扉12の上部にはハンドル13が設けられ、中央部に耐熱ガラス製の窓14が嵌め込まれている。
図2は加熱調理器1の扉12を開いた状態を示す外観斜視図である。キャビネット10内には直方体形状の加熱室20が設けられている。加熱室20は扉12に面した正面側に開口部20aを有し、背壁20b、両側壁20c、20d、底壁20e及び天井壁20f(いずれも図4参照)がステンレス鋼板により形成されている。
また、扉12は加熱室20に面する側がステンレス鋼板で形成されている。加熱室20の周囲および扉12の内側には断熱材(不図示)が設けられており、加熱室20内と外部とが断熱されている。加熱室20の両側壁20c、20d(図4参照)の下部には、略水平に延在する略矩形の側面蒸気吹出口22が設けられている。
図3は加熱調理器1の基本構成を示す概略構成図である。加熱室20の側部には蒸気用の水を貯める水タンク30が設けられる。水タンク30には給水パイプ33を介して蒸気発生装置40が接続される。蒸気発生装置40は蒸気発生ヒータ42を有し、水タンク30から供給される水を蒸発させて蒸気を発生させる。給水パイプ33の経路途中にはポンプ35が設けられる。
蒸気発生装置40は蒸気供給パイプ63により循環路60に連結され、蒸気供給パイプ63端面の蒸気供給口62が循環路60に開口する。循環路60は加熱室20の外壁に沿って設けられ、加熱室20の背壁20b(図4参照)に設けた吸気口25と加熱室20の上方に設けた蒸気昇温室50とを接続する。循環路60内にはシロッコファンから成る送風ファン28が設けられ、蒸気供給パイプ63は吸気口25と送風ファン28との間に接続されている。
蒸気昇温室50は下方を開口した皿型ケース51と蒸気加熱ヒータ52とを有している。皿型ケース51は加熱室20の天井側の略中央に配置され、皿型ケース51の下面は加熱室20の天井壁20f(図4参照)を形成する金属製の天井パネル54で覆われる。皿型ケース51と天井パネル54とで囲まれた空間内に蒸気加熱ヒータ52が配される。また、天井パネル54には複数の噴気口55が形成されている。これにより、循環路60は蒸気昇温室50を介して吸気口25と噴気口55とを連通する。
蒸気昇温室50の両側面には左右両側に向かって延びる蒸気供給通路23が夫々接続されている。蒸気供給通路23は加熱室20の両側壁20c、20d(図4参照)に沿って下方に向かって延在され、加熱室20の両側壁20c、20dの下部に設けた側面蒸気吹出口22に接続されている。
また、加熱調理器1には制御装置80及び高周波発生装置79が設けられる。制御装置80は加熱調理器1の各部の動作を制御する。高周波発生装置79は加熱室20の底面の下方に組み込まれており、アンテナ(不図示)を介して加熱室20内に高周波を供給する。
尚、図3において、加熱室20を側面から見た状態と正面から見た状態とが重複して記載されている。即ち、吸気口25は加熱室20の背壁20b(図4参照)に設けられ、循環路60は加熱室20の背後に配される。また、側面蒸気吹出口22は加熱室20の両側壁20c、20d(図4参照)に設けられ、蒸気供給通路23は加熱室20の両側壁20c、20dに沿って設けられている。
図4は加熱調理器1の扉12を開いた状態を示す正面図である。加熱室20の側壁20c、20dにはトレイ支持部77が突設され、調理を行う際にトレイ支持部77にステンレス製のトレイ21が設置される。トレイ21上には被加熱物Hを載置するためのステンレス鋼線製のラック76が設置される。
加熱室20の背壁20bに設けられる吸気口25は多数の小孔から成る。これにより、高周波発生装置79から加熱室20内に供給される高周波の漏れが防止される。また、加熱室20の背壁20bの下部に排気口78が設けられ、この排気口78から加熱室20内に供給された過剰な蒸気が排気される。
図5は図4のA部詳細図を示している。加熱室20の背壁20bには吸気口25と略同径の排水口25a〜25dが設けられる。これにより、排水口25a〜25dからの高周波の漏れを防止することができる。排水口25a〜25dは吸気口25の下方に連設され、循環路60の下端面近傍に形成される。これにより、循環路60の下端近傍まで吸気口25を形成して圧力損失を低減することができる。また、パンチング加工等によって吸気口25と排気口25a〜25dとを同時に簡単に形成することができる。
加熱室20の背壁20bには排水口25a〜25dのそれぞれの一部を塞ぐように排水部材70がビス71により取り付けられる。排水部材70はガラスや樹脂等の親水性を有する絶縁体から成り、その上面に案内面70aを有している。案内面70aは排水口25a〜25dから背壁20bに沿って離れる側が下がるように二方向に延びた山形に形成される。これにより、排水部材70は案内面70aが水平に対して傾斜し、この案内面70aと排水口25a〜25dとが交わるように背壁20bに接して配置されている。
また、前述の図4に示すように、調理する際にトレイ21が排水部材70に当接する位置に配置されるようにトレイ支持部77が設けられる。これにより、トレイ21と背壁20bとの間には所定間隔の隙間が形成されるようになっている。
図6は図5のB−B断面図を示している。循環路60内に配される送風ファン28はモータ28aに連結される羽根車28bを有している。循環路60内には開口部29bを開口した遮蔽板29aが羽根車28bと背壁20bとの間に設けられる。遮蔽板29の下端には孔部29cが形成される。
循環路60の下端面29d及び背面29eと遮蔽板29aによって送風ファン28のハウジング29が形成される。これにより、ハウジング29を簡単に形成することができる。送風ファン28は吸気口25及び開口部29bを介して吸気し、上方に設けられた循環路60へと排気する。また、蒸気供給パイプ63(図3参照)は送風ファン28の吸込側である開口部29bと吸気口25との間の経路に連結される。
上記構成の加熱調理器1において、操作パネル11の操作によりメニューを選択してスタートキー(不図示)を押下すると調理シーケンスが開始する。制御装置80はポンプ35の運転を開始し、水タンク30から蒸気発生装置40内に給水パイプ33を介して給水される。蒸気発生装置40内の水位が所定水位に達するとポンプ35を停止して給水が停止される。
次に、蒸気発生ヒータ42に通電し、蒸気発生装置40内に溜まった水を蒸気発生ヒータ42によって加熱する。蒸気発生装置40内の水が沸騰すると飽和蒸気が発生する。蒸気発生ヒータ42の通電と同時期、または蒸気発生装置40内の水の温度が所定温度に達した時期に送風ファン28及び蒸気加熱ヒータ52が駆動される。
送風ファン28は加熱室20内の蒸気を含む気体を吸気口25から吸い込むとともに、蒸気発生装置40内で発生した飽和蒸気を蒸気供給口62から吸い込む。これにより、循環路60に蒸気を含む気体が供給される。加熱室20の吸気口25及び蒸気発生装置40から送風ファン28によって送られた蒸気は循環路60を介して蒸気昇温室50に流入する。
蒸気昇温室50に流入した蒸気は蒸気加熱ヒータ52によって加熱され、100℃以上の過熱蒸気となる。通常、150℃から300℃にまで昇温した過熱蒸気が使用される。過熱蒸気は天井パネル54に設けられた複数の噴気口55から加熱室20内の下方に向かって噴出される。これにより、加熱室20に配された被加熱物Hに向かって過熱蒸気が供給される。
また、過熱蒸気の一部は蒸気昇温室50の左右両側に設けられた蒸気供給通路23を介して加熱室20の両側壁20c、20dの側面蒸気吹出口22から噴出される。加熱室20の左右の側面側から噴出した過熱蒸気はトレイ21に衝突した後、被加熱物Hの下方から被加熱物Hを包むように上昇しながら供給される。その結果、加熱室20内において被加熱物Hの上方では下方に向かう対流が生じ、被加熱物Hの下方では上方へ向かう対流が生じる。
このように加熱室20内で過熱蒸気の対流を形成することによって、加熱室20内の温度や過熱蒸気の分布が均一に維持される。また、蒸気昇温室50からの過熱蒸気が噴気口55と側面蒸気吹出口22とから噴出し、ラック76上に載置された被加熱物Hに加熱蒸気を積極的に衝突させる。過熱蒸気を積極的に衝突させることによって凝縮効果を高めて被加熱物Hを効率的に加熱することができる。
更に、加熱室20内を対流する過熱蒸気は吸気口25に吸い込まれて循環路60及び蒸気昇温室50を通り、再び加熱室20内に戻って循環する。この循環を繰り返すことにより蒸気発生装置40からの飽和蒸気が繰り返して加熱され、運転開始時であっても必要な温度の過熱蒸気を迅速に得ることができる。
調理が終了すると、制御装置80によって操作パネル11に調理終了のメッセージが表示され、操作パネル11に設けられたブザー(不図示)により報知される。これらのメッセージやブザーによって調理終了を知った使用者が扉12を開けると、制御装置80はセンサ(不図示)によって扉12が開いたことを検知する。
扉12の開成が検知されると循環路60に設けたダンパ(不図示)が開かれ、循環路60が加熱調理器1の外部空間へと連通する排気ダクト(不図示)に連通する。これにより、送風ファン28によって吸気口25から循環路60に流入する加熱室20内の蒸気が排気ダクトを介して加熱調理器1の外部空間へと排出される。調理中に使用者が扉12を開いてもダンパは上記と同様に動作する。従って、使用者は蒸気に曝されることなく、安全に被加熱物Hを加熱室20内から取り出すことができる。
尚、蒸気昇温装置50による蒸気の加熱を抑制し、100℃以下の飽和蒸気を加熱室20内に供給して蒸し料理等の調理を行うこともできる。また、使用者の調理メニューの選択により蒸気の供給を停止し、高周波発生装置79を駆動してもよい。これにより、加熱室20内に排気口78を介して加熱室20内に高周波が供給され、被加熱物Hを高周波加熱して調理することができる。
ハウジング29や循環路60の壁面は外気に臨むため低温に維持される。このため、吸気口25を介して過熱蒸気または飽和蒸気が循環路60に流入すると循環路60の壁面に接触して結露が発生する。前述の図6に示すように、ハウジング29を形成する遮蔽板29aの下端に孔部29cが設けられるため、ハウジング29内に発生する結露水は孔部29cから流出する。
また、送風ファン28はシロッコファンから成るため、周方向に排気する。このため、ハウジング29内に発生する結露水は矢印Cに示すように孔部29cを介して遮蔽板29aの前方に押し出される。そして、遮蔽板29aの前方に発生する結露水とともに加熱室20の背壁20bの方向に導かれる。
加熱室20の背壁20bまで到達した結露水Wは循環路60の下端面近傍に形成された排気口25a〜25d(図5参照)を介して排水部材70の案内面70aを伝う。これにより、結露水Wが加熱室20内に排水される。また、案内面70aは水平に対して傾斜しているので結露水Wは重力により案内面70aを伝って加熱室20内を下方に流下するため、排水口25a〜25dより結露水Wが連続して排水される。尚、循環路60の下端面が吸気口25に対して離れた下方に設けられる場合は、排水口25a〜25dを吸気口25から離れた下方に設けてもよい。
本実施形態によると、吸気口25が形成される加熱室20の背壁20bの循環路60の下端近傍に排水口25a〜25dを設け、案内面70aと排水口25a〜25dとが交わるように排水部材70を背壁20bに接して配置したので、循環路60の下端面上の結露水Wが排水部材70を伝って簡単に加熱室20内に排水される。このため、循環路60内に結露水Wが貯水されず、噴気口55から被加熱物Hに水滴が降り注がれない。従って、調理の仕上り状態の低下を防止することができる。
また、案内面70aを水平に対して傾斜させたので、案内面70aの結露水Wが重力によって加熱室20内を下方に流下する。このため、結露水Wが案内面70aを介して排水口25a〜25dから連続して容易に排水される。
また、蒸気発生装置40を循環路60の送風ファン28と吸気口25との間に連結したので、蒸気発生装置40から循環路60内に蒸気が容易に吸引される。従って、圧力損失を低減して送風効率を向上することができる。この時、吸気口25と送風ファン28との距離が離れるため蒸気が冷却され易くなる。このため、吸気口25と送風ファン28との間の経路で結露水Wが生成され易くなるが、排水部材70によって簡単に排水することができる。
また、排水部材70が親水性を有する材料から成るので、案内面70aの表面が濡れて結露水Wを確実に排水することができる。尚、案内面70aが親水性を有していればよい。このため、非親水性の材料により排水部材70を形成し、案内面70aの表面をガラスや樹脂等によりコーティングしてもよい。
また、循環路60の下端面を加熱室20側が下がるように傾斜すると結露水Wを吸気口25側へと導くことができるので、より確実に結露水Wを排水することができる。
また、案内面70aは排気口25a〜25dから背壁25bに沿って離れる側が下がるように傾斜し、排気口25a〜25dから二方向に延びる山形に形成され、結露水Wを二方向に案内する。このため、被加熱物H等によって案内面70aの一方が堰き止められても確実に結露水Wを加熱室20内に導くことができる。
また、高周波発生装置79により高周波の漏れを防止するために排水口25a〜25dが小径に形成される。このため、表面張力によって水が流出しにくくなる排水口25a〜25dから排水部材70によって結露水を簡単に排水することができる。更に、排水部材70が絶縁体から成り、トレイ21が調理時に排水部材70に当接する位置に配置されるので、トレイ21を配置させたまま高周波調理を行った場合でも、加熱室20の背壁20bとトレイ21との間の放電を簡単に防止することができる。
次に、図7は第2実施形態の加熱調理器の加熱室後部を示す側面断面図である。説明の便宜上、前述の図1〜図6に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は第1実施形態の排水部材70に替えて排水部材72が設けられている。その他の部分は第1実施形態と同一である。
排水部材72はガラスや樹脂等の親水性を有する絶縁体から成り、背壁20bから離れる側が下がるように水平に対して傾斜する案内面72aを有している。案内面72aと吸気口25b、25f(図5参照)とが交わるように加熱室20内に排水部材72が背壁20bに接して配置される。排水部材72を非親水性の材料により形成し、案内面72aを親水性の材料でコーティングしてもよい。
本実施形態によると、第1実施形態と同様に循環路60に発生する結露水Wは排水口25b、25fを介して排水部材72の案内面72aを伝って加熱室20内に排水される。従って、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第1実施形態の加熱調理器1の排水部材70の案内面70aを背壁20bから離れる側が下がるように傾斜してもよい。
第1、第2実施形態において、吸気口25及び排水口25a〜25dを加熱室20の背壁20bに設けているが側壁20c、20dに設けてもよい。即ち、底壁20e及び天井壁20fを除く周壁に吸気口25及び排水口25a〜25dが形成された加熱調理器1において同様の効果を得ることができる。また、加熱室20の周壁が平面でもよく、曲面であってもよい。
また、送風ファン28をターボファン等の他の遠心ファンにしてもよい。また、送風ファン28が遠心ファン以外の軸流ファンやクロスフローファン等から成ってもよい。この時、結露水Wは送風ファン28による風によって前方へ押し出されないが、循環路60の下端面を加熱室20側が下がるように傾斜するとよい。これにより、循環路60の下端面に溜まった結露水Wを排水部材70、72の案内面70a、72aに接触させて排水させることができる。また、案内面70a、72aを排水口25a〜25dの内側に入り込むように形成すると排水口25a〜25dからの結露水Wの排出を容易にすることができる。
本発明は、蒸気を用いて被加熱物を調理する加熱調理器に利用することができる。
本発明の第1実施形態の加熱調理器を示す斜視図 本発明の第1実施形態の加熱調理器の扉を開いた状態を示す斜視図 本発明の第1実施形態の加熱調理器の概略構成図 本発明の第1実施形態の加熱調理器の扉を開いた状態を示す正面図 図4のA部詳細図 図5のB−B断面図 本発明の第2実施形態の加熱調理器の加熱室の背後を示す側面断面図 従来の加熱調理器の加熱室の背後を示す側面断面図
符号の説明
1 加熱調理器
20 加熱室
22 側面蒸気吹出口
23 蒸気供給通路
25 吸気口
25a〜25d 排水口
28 送風ファン
29 ハウジング
29a 遮蔽板
29c 孔部
40 蒸気発生装置
42 蒸気発生ヒータ
50 蒸気昇温室
55 噴気口
60 循環路
62 蒸気供給口
63 蒸気供給パイプ
70、72 排水部材
70a、72a 案内面
79 高周波発生装置
80 制御装置

Claims (3)

  1. 被加熱物を設置する加熱室と、前記加熱室内に蒸気を噴き出す噴気口と、前記加熱室の周壁に開口する吸気口と、前記噴気口と前記吸気口とを連通する循環路と、前記循環路内に配されて前記吸気口から吸気して前記噴気口から噴気させる送風ファンと、前記循環路に蒸気を供給する蒸気発生装置とを備え、前記噴気口から噴き出される蒸気によって被加熱物を調理する加熱調理器において、
    高周波を前記加熱室に供給する高周波発生装置を備え、
    前記周壁に開口して前記循環路の下端近傍に設けられる排水口と、前記排水口と交わる案内面を有して前記周壁に接して前記加熱室内に配置される排水部材とを設け
    前記排水部材が絶縁体から成るとともに、被加熱物を載置して調理時に前記排水部材に当接する位置に配置されるトレイを備えたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記案内面を水平に対して傾斜したことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記循環路の下端面を前記加熱室側が下がるように傾斜したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加熱調理器。
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