JP4680070B2 - 印字ヘッド - Google Patents
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- B41J2/22—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of impact or pressure on a printing material or impression-transfer material
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- B41J2/27—Actuators for print wires
- B41J2/275—Actuators for print wires of clapper type
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Description
また、同様に高速、高品質を実現するために、アーマチュアが待機位置に復帰する際の跳ね返り(バウンド)を少なくしてアーマチュアをすばやく待機位置に復帰させる目的でアーマチュアが当接するスペーサーの材質にゴムなどの衝撃緩衝性に優れた材料を用いることが一般的である。
図11において、保持部材(1)とヨーク(2)とは対向して位置し、アーマチュア(3)の回動範囲が決定される際の上方の基準面L1(保持部材(1)の下面)と下方の基準面L2(ヨーク(2)上面)間の距離d0は一定である。アーマチュア(3)は、保持部材(1)とヨーク(2)との間に配置され、支点部(4)を中心に回動し、先端部のポイントPがストッパー(5)に当接して待機する。この位置がアーマチュアストロークの上端でアーマチュア待機位置である。アーマチュアストロークの下方位置は、アーマチュア(3)の下面がヨーク(2)に衝突する位置であり、一定である。ストッパー(5)の裏面(上面)にはクッション板(6)が重ねられている。さらに、この図ではアーマチュア(3)の待機位置が短ストロークに設定されており、クッション板(6)と保持部材(1)との間に2枚のスペーサー(7)が装填されている。
ところで、前記の厚さ合計は、各積層された部材の厚み寸法に関する誤差を含んでいる。そして、スペーサー(7)やストッパー(5)は薄いステンレス板で誤差は少ないが、ゴム製などのクッション板(6)は加工精度が悪く、特に、厚み寸法のばらつきが大きい。例えば、ステンレス板の寸法誤差10ミクロンに対してクッション板(6)では100ミクロン程度の寸法誤差がある。
これは、図12のように、スペーサー(7)を取り除くことでアーマチュア待機位置を調整する場合も同じであり、調整後の下方の基準面L2に対するストッパー(5)の位置d2は、d2=d0−(t3+t4)で、厚み寸法のばらつきが大きなクッション板(6)の数値を包含している。
この発明は、従来と同様に、スペーサーの着脱によってアーマチュア待機位置を調整する構造であるにもかかわらず、クッション板による厚み寸法のばらつきの影響を受けず、アーマチュア待機位置の調整を簡単に行える印字ヘッドの提供を課題とする。
アーマチュアガイド中央環状部の上端面でストッパーを支持すると共に、アーマチュアガイド中央環状部とソレノイドベース中央環状部との間にスペーサーを装填する。このスペーサーは厚さ寸法が判明している薄いシート体であり、好ましくは薄いステンレス板である。スペーサーの着脱により、アーマチュアガイド中央環状部を上下に移動してストッパーの位置を移動させ、アーマチュア待機位置の調整を行う。
この構成は、ストッパーを下面側から押し上げてストッパーの位置調整を行うこととなるので、下方基準位置L2に対するストッパーの位置はその上面に配置されるクッション板の厚さ寸法に影響されない。この点を、前記の図11,12に対比させた図13,14について説明する。
このとき、クッション板6はストッパー5の上面にあるから、寸法d1に影響しない。
なお、この図では、クッション板6と保持部材1との間に、アーマチュア3がストッパー5に衝突する際の運動量を受け止めるため、第二スペーサー9(図では2枚)を装填して保持部材1とクッション板6との空間を補填している。
スペーサー7は、アーマチュアガイド中央環状部8の上端面とストッパー5の下面との間に配置してもよい。
厚み寸法にばらつきがあるクッション板を使用しても、アーマチュアの待機位置を調整する際に影響を受けない。このため、ワイヤストロークの短い高印字速度の印字ヘッドとワイヤストロークが長い高印打力の印字ヘッドといった仕様の異なる印字ヘッドを、ほとんど全ての部品を共通に使用しながらスペーサーを変更するだけで容易に実現することができる。
誤差にばらつきが大きいクッション板の影響を受けずにアーマチュア待機位置を設定できるので、印字ヘッドの組み立て時に待機位置をいちいち測定する必要がなく、工程を短くし、手間を省くことができる。
ソレノイドベースは、ソレノイドベース中央環状部及びソレノイドベース外周環状部を有するとともにアーマチュアを駆動する駆動コイルを配置したコアを有する。アーマチュアガイドは環状であり上下に移動できるアーマチュアガイド中央環状部を有する。アーマチュアガイド中央環状部はアーマチュアの先端部を位置決めする。
そして、アーマチュアガイド中央環状部とソレノイドベース中央環状部の間、又はアーマチュアガイド中央環状部とストッパーの間の少なくともいずれか一方に、アーマチュアの待機位置を調整するためのスペーサーを配置する。
図2は、印字ヘッド11の背面であって一部を切り欠いて図示してある。切り欠き部にはアーマチュアバネ保持体14、アーマチュアガイド15及びアーマチュア3の一部が見えている。符合1は保持部材であり、リアカバーを兼用している。符合16はコネクタであり、配線基板17(図3)に取付けられている。
ソレノイドベース2は全体として環状の器形であり、ソレノイドベース外周環状部18とソレノイドベース中央環状部10を有し、その間にコア19がアーマチュア3の数だけ形成されている。コア19にはボビンに巻かれた励磁コイル20が取付けられている。
アーマチュアガイド15は、図2に一部が見えているように、アーマチュアガイド外周環状部21とアーマチュアガイド中央環状部8を有し、その間が放射状に等角度間隔で配置されたスポーク22で結合されている。スポーク22は可撓性であって、これを撓ませて、アーマチュアガイド外周環状部21に対してアーマチュアガイド中央環状部8を上下に変位させることができる(図4イ〜ハ)。アーマチュアガイド15は、アーマチュアガイド外周環状部21を前記のソレノイドベース外周環状部18に、また、アーマチュアガイド中央環状部8をソレノイドベース中央環状部10に、それぞれ対向させて配置してある。
アーマチュア3は、その基部23の一部がアーマチュアガイド外周環状部21に形成した位置決め溝27(図2)に嵌め込まれ、また、先端部がアーマチュアガイド中央環状部8のガイド溝28(図2)に嵌め込まれて上下の回動がガイドされるとともに半径方向での位置決めがなされている。
励磁コイル20が励磁されるとアーマチュア3のアーマチュア中央部24が吸引され、アーマチュア3が支点部4を中心に先端部が下方へ回動する。回動範囲の下限はアーマチュア中央部24の下面がコア19の上面に当接する位置であり、上限はアーマチュア先端部25のポイントPがストッパー5に当接する位置である。そして、ストッパー5の位置はソレノイドベース中央環状部10の上端面(基準面L2)からアーマチュアガイド中央環状部8の上端面までの高さである。
〔標準ストロークの設定〕(図5)
ソレノイドベース中央環状部10とアーマチュアガイド中央環状部8との間に一枚のスペーサー7(厚さt1・・・この位置のスペーサーを第一スペーサーと呼ぶ)を配置する。アーマチュアガイド中央環状部8の上端面にストッパー5(厚さt4)が載置され、その上面にクッション板6(厚さt3)が配置され、さらに、クッション板6と保持部材1との間に今一枚のスペーサー9(この位置のスペーサーを第二スペーサーと呼ぶ)が配置されている。したがって、アーマチュア3の標準ストローク待機位置dNは基準レベルL2から上方へdN=h+t1の位置である。ワイヤ26の先端は、取付けフランジ34の位置決め孔35を基準にして距離d5の寸法で切断、研磨加工されて一定寸法にされる。そして、プラテン面37から所定の距離d4の距離にある。すなわち、この距離d4は、印字ヘッド11をプリンタ本体に取付けたときに、前記ノーズ13の取付けフランジ34が位置決めピン36との関係で距離d3に装着されることで定まり、インクリボンとの引っかかりや印字圧、あるいは印字速度などとの兼ね合いで、規格が同じ印字ヘッド11では、アーマチュア待機位置にかかわらず(ストロークの長短にかかわらず)一定である。
標準ストロークの設定から、ソレノイドベース中央環状部10とアーマチュアガイド中央環状部8との間に装填してあった第一スペーサー7(厚さt1)を除去する。これにより、短ストローク待機位置dSは、基準レベルL2から上方へdS=hの位置となり、t1だけ短くなる。アーマチュアガイド中央環状部8は、アーマチュアガイド外周環状部21とつながったスポーク22が下方へ撓むことで下方へ移動する。また、これにより、定位置の保持部材1下面との間に間隙が生じるがこの部分にはさらに第二スペーサー9(厚さt1)を配置する。なお、標準ストロークの場合も含め、第二スペーサー9は第一スペーサー7として使用されていたものをそのまま置き換えて使用しても良い。
標準ストロークの設定から、ソレノイドベース中央環状部10とアーマチュアガイド中央環状部8との間にさらに、第一スペーサー7(厚さt1)を追加する。これにより、長ストローク待機位置dLは、基準レベルL2から上方へdL=h+(t1+t1)の位置となり、t1だけ長くなる。これにともないアーマチュアガイド中央環状部8と保持部材1との間から第二スペーサー9(厚さt1)を除去する。アーマチュアガイド中央環状部8はスポーク22を撓ませて上方に移動する。
なお、この実施例ではスペーサー7、9として厚さt1のものだけを扱っているが、t1は単位厚さであって、t1×2、t1×0.5など任意の厚さのものを準備し、これらを組み合わせて使用する。また、標準ストロークに対して長短ばかりでなく、任意ストロークを設定することができる。さらに、組み立て上で生じた誤差の修正なども、厚さ寸法に誤差の大きなクッション板に影響されずに行うことができる。
以上、第一実施例に関してアーマチュア待機位置の設定について説明した。この場合、アーマチュア待機位置の変更は、ストッパー5の位置を前後に変更することなので、前記アーマチュア待機位置におけるワイヤ26の先端とプラテン面37間の距離d3を維持するため、同じ規格の印字ヘッドであっても、短ストローク仕様の印字ヘッドではワイヤ長Wが小さく、長ストローク仕様の印字ヘッドではワイヤ長が大きい。
ソレノイドベース中央環状部10とアーマチュアガイド中央環状部8との間に第一スペーサー7は使用されておらず、アーマチュアガイド中央環状部8は、もっとも低い位置にある。このとき、前記の例では、図6に示すように、クッション板6と保持部材1との間に空隙が生じるので、第二スペーサー9を配置して空隙を充填しているが、この例では、アーマチュアガイド15の上方に配置するアーマチュアバネ保持体14の厚さをアーマチュアガイド中央環状部8の上方に配置するストッパー5とクッション板6の合計寸法に設定してあるので、前記の空隙は生じず、アーマチュア待機位置を短ストロークに設定する場合に、第二スペーサー9を必要としない。実際にはアーマチュアバネ保持体14の厚さを前記の合計寸法よりも若干小さく設定し、ストッパー5とクッション板6が保持部材1とアーマチュアガイド中央環状部8との間で少し圧迫されるようにして、ストッパー5とクッション板6の固定を確実なものとしている。
この構成であっても、アーマチュア待機位置の調整は、厚さ寸法に誤差の大きなクッション板6の影響を受けない。なお、第二スペーサー9と第三スペーサー33を併用しても良い。
この構造によれば、例えば、標準ストローク時の適正ワイヤ長Wを前記の距離d3を維持して、短ストローク、長ストロークのいずれにもそのまま利用できる。このため、同じ規格の印字ヘッド11であるにもかかわらず、ストロークに関する仕様(標準、長、短)に応じてワイヤ長Wを変えなければならない煩雑さを解決することができる。さらに、ワイヤ26の折損などが生じたときに、どの仕様のものであっても、標準のものと交換すれば印字ヘッド11を直ちに修理することができる。
2 ソレノイドベース
3 アーマチュア
4 支点部
5 ストッパー
6 クッション板
7 スペーサー(第一スペーサー)
8 アーマチュアガイド中央環状部
9 第二スペーサー
10 ソレノイドベース中央環状部
11 印字ヘッド
12 ワイヤガイド
13 ノーズ
14 アーマチュアバネ保持体
15 アーマチュアガイド
16 コネクタ
17 配線基板
18 ソレノイドベース外周環状部
19 コア
20 励磁コイル
21 アーマチュアガイド外周環状部
22 スポーク
23 アーマチュア基部
24 アーマチュア中央部
25 アーマチュア先端部
26 ワイヤ
27 位置決め溝
28 ガイド溝
29 ナット
30 アーマチュアバネ
31 ワイヤバネ
32 ネジ
33 第三スペーサー
34 取付けフランジ
35 位置決め孔
36 位置決めピン
37 プラテン面
38 第四スペーサー
Claims (4)
- 複数のワイヤと、前記ワイヤの先端を特定の配列に収束させるワイヤガイドと、前記ワイヤガイドを保持するノーズと、前記ワイヤを先端に固着したアーマチュアと、環状のソレノイドベースと、環状のアーマチュアガイドと、保持部材を備えたドットマトリクスプリンタの印字ヘッドであって、
前記ソレノイドベースは前記ノーズに固定されるものであり、外周環状部と中央環状部を有し、かつ、前記アーマチュアを駆動する駆動コイルを配置するコアが形成されており、
前記アーマチュアガイドは外周環状部と中央環状部を有し、前記外周環状部と前記中央環状部とが可撓性を有する部位で繋がれて一体に結合されており、
前記保持部材は内面側に前記アーマチュアが待機時に当接するストッパーを、前記保持部材内面との間隔を調整可能として保持しており、
前記アーマチュアガイドと前記ソレノイドベース及び前記保持部材は、前記アーマチュアガイドの外周環状部を前記ソレノイドベースの外周環状部に、また、前記アーマチュアガイドの中央環状部を前記ソレノイドベースの中央環状部に、それぞれ対向させて配置し、前記ソレノイドベースと前記保持部材をこれらの間に前記アーマチュアガイドを挟んだ状態で、かつ、前記保持部材の内面に保持された前記ストッパーに前記アーマチュアガイドの中央環状部を当接させてこれらの外周縁部で固定してあり、
前記アーマチュアは、その基部の一部が前記アーマチュアガイドの外周環状部に形成された位置決め溝に嵌め込まれて円周方向で位置決めがされており、また、先端部が前記アーマチュアガイドの中央環状部に形成されたガイド溝に嵌め込まれて円周方向で位置決めがされており、
前記アーマチュアガイドの中央環状部と前記ソレノイドベースの中央環状部の間、又は前記アーマチュアガイドの中央環状部と前記ストッパーの間の少なくともいずれか一方に前記アーマチュアの待機位置を調整するための第一スペーサーを配置することを特徴とする印字ヘッド。 - 前記第一スペーサーの配設による前記保持部材と前記ストッパー間の間隔変化を吸収するために、前記ストッパーと前記保持部材の間に配設する第二スペーサー、または前記アーマチュアガイド外周環状部と前記保持部材との間に配設する第三スペーサーを有することを特徴とする請求項1に記載の印字ヘッド。
- 前記ノーズと前記ソレノイドベースの間にワイヤ長さに対する調整をして前記ワイヤ先端とプラテン面間の距離を一定に維持するための第四スペーサーを有することを特徴とする請求項1に記載の印字ヘッド。
- 前記アーマチュアガイドの外周環状部と中央環状部とを繋ぎ一体に結合する可撓性を有する部位は、外周環状部と中央環状部とにわたり放射状に配置されるスポークであることを特徴とする請求項1に記載の印字ヘッド。
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