JP4680026B2 - 画像間変化抽出支援システム及び方法 - Google Patents

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本発明は、センサ特性、撮影条件が異なる画像間において、地上基準点や数値標高モデル等を用いた前処理を必要とせずに、変化抽出を行なうシステム及び方法に関するものである。
従来から行なわれてきた、異なる画像間での変化抽出処理手法は大きく分けて2つのアプローチがある。1つはそれぞれの画像で土地被覆分類を行ない、分類クラスの違いから土地被覆の変化を抽出する手法(手法1)、もうひとつはそれぞれの画像から差分画像を作成し、画素の値や濃淡を元に変化を抽出する手法(手法2)である。
手法1については、K-Means法やISODATA法に代表される教師無し分類や、最尤法に代表される教師付き分類がある。
手法2については、画像間で分解能が異なる場合、そのままでは比較できないため、分解能の高い画像の分解能を落として分解能の低い画像に合わせるか、分解能の低い画像をミクセル分解して分解能の高い画像に合わせるかの何れかの方法が取られてきた。
また手法1、2とも画像間の位置が高い精度で一致していることが前提であるため、地上基準点や数値標高モデル等を用いて幾何補正・正射投影補正等の前処理が必要であるが、この前処理を行なわずに変化抽出を行なう手法としては、特許文献1〜3で提案されている非線形写像による手法がある。
これは画像間でマッチングするための移動ベクトルを自動的に生成し、そのマッチングスコアの分布から変化域を抽出する手法である。特許文献3では各画像をセグメンテーション化し、微小領域に分割したものに非線形写像を適用することでマッチングの精度の向上を図っている。特許文献2では人工物は街路に平行な辺を有するという特徴量を用いてマッチングの精度の向上を図っている。
また、非特許文献1及び2には、変化領域を発見する対象である対象地物を画像から自動的に抽出するための多次元(マルチ)レベルスライス法、最尤法などクラスタリング・分類技術が開示されている。
特開平7−239935号公報 特開2000−222565号公報 特許公開2002−245449号公報 加藤正人(編),「森林リモートセンシング―基礎から応用まで」,日本林業調査会,2004年5月,第8章(P.107-117) 高木幹雄・下田陽久監修,「新編 画像解析ハンドブック」,東京大学出版会,2004年9月,機能編第II部 認識 1.分類(P.1551-1649)
しかし手法1では、分類前に設定する土地被覆クラス数、および教師データの代表性が適切である必要があり、それが不適切な場合、分類結果に誤差が多く含まれてしまい、変化抽出の結果にも誤差が含まれてしまうこととなる。
手法2では、分解能の高い画像の分解能を落とせば高分解能画像の利点を有効に利用できず、分解能の低い画像をミクセル分解して分解能を上げればその画素値の信頼度が下がってしまうこととなる。
また手法1、2とも幾何補正・正射投影補正の前処理を行なうためには、地上基準点、数値標高モデルが必要であり、これらのデータを入手できない状況では適用できない。
特許文献1〜3の非線形写像による手法は、移動ベクトルを生成するためには高い分解能が必要であると考えられ、分解能の低い画像との間での変化抽出には適用できず、使用するデータソースに制限が出てしまうこととなる。
特許文献3のように、マッチングする前に微小領域に分割する方法では、比較対象物の位置誤差が大きい場合は微小領域から対象物が外れることがあり、この場合マッチング不能となる場合が発生する。
特許文献2については、建物の倒れこみなどの影響で街路が抽出できなかった場合や街路自体がない場合や建物が街路に平行でなかった場合には適用できない。
本発明の目的は、センサ特性や撮影条件が異なり、地上分解能も異なる画像間において、地上基準点や数値標高モデル等を用いた正確な位置合わせが行なえない状況で、変化が発生した可能性の高い領域を発見することで変化抽出を支援するシステム及び方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の異なる画像間における変化抽出支援システムは、特定の対象地物において変化が発生した領域では、その領域における対象地物の存在割合が変化する点に着目し、従来のミクロ的なピクセルベースで地物変化抽出処理ではなく、マクロ的な発想から任意のサイズの画像領域内における地物の存在割合を元に、割合が変化している領域を特定することで地物の変化のあった領域を発見することを特徴とする。
また疎から密への段階的に画像間の位置合わせと、関心対象地物の存在割合比較を行なうことで、徐々に変化候補領域を絞り込んでいき、段階的に画像位置合わせ処理を実施していくことで、従来は正射投影補正などで精確に位置合わせを行なわなければ難しかった地物の変化抽出を、予め準備が必要な地上基準点や数値標高モデル等といった正射投影変換を行なう際に必要不可欠であったサポートデータを用いずに、純粋に画像間の比較によって変化抽出が出来るばかりでなく、地上分解能の違いや画像歪みなどの誤検出の要因となる不確定要素や擾乱要素を画像内に内包した状態で、変化抽出処理を実施できることを特徴とする。
(1)請求項1に係る画像間変化抽出支援システムは、対象とする同一の全体領域を写した異なる2画像の各々に含まれる互いに対応する対象地物のうち、一方の画像において他方の画像に対して変化した対象地物を含む変化領域を発見するためのデータ処理部を具備する画像間変化抽出支援システムにおいて、該データ処理部が、
その変化領域を発見するべき対象地物を双方の画像から抽出する対象地物抽出手段と、
変化領域発見のために第1〜第3の処理手段を1つのサイクルとして繰り返し適用する繰り返し処理手段とを有し、
前記繰り返し処理手段が、前記全体領域の画像を第1サイクル開始時の変化候補領域として用いると共に、各サイクル終了時において新たに判定された変化候補領域を次サイクル開始時の変化候補領域として用い、かつ
前記第1の処理手段が、双方の画像の互いに対応する前記変化候補領域からそれぞれ抽出した特徴量に基づき双方の該変化候補領域同士の位置合わせを行なう位置合わせ手段であり、
前記第2の処理手段が、前記第1の処理手段により位置合わせが行なわれた双方の画像の前記変化候補領域をそれぞれ複数のブロック領域に同様に分割するブロック分割手段であり、
前記第3の処理手段が、前記第2の処理手段により分割された双方の画像の互いに対応する前記ブロック領域内の前記対象地物の存在割合を比較し、比較結果に基づいて該ブロック領域が変化候補領域であるか否かを判定する比較・判定手段であることを特徴とする。
(2)請求項2に係る画像間変化抽出支援システムは、請求項1において、分割された前記ブロック領域のサイズが予め設定した最小ブロックサイズに達したか否かを判定することにより前記繰り返し処理手段の適用を終了させ、当該終了時における変化候補領域を、発見された変化領域とする最小ブロックサイズ判定手段をさらに有することを特徴とする。
(3)請求項3に係る画像間変化抽出支援方法は、対象とする同一の全体領域を写した異なる2画像の各々に含まれる互いに対応する対象地物のうち、一方の画像において他方の画像に対して変化した対象地物を含む変化領域を発見するための画像間変化抽出支援方法において、
その変化領域を発見するべき対象地物を双方の画像から抽出する対象地物抽出ステップと、
変化領域発見のために第1〜第3の処理ステップを1つのサイクルとして繰り返し適用する繰り返し処理ステップとを有し、
前記繰り返し処理ステップにおいて、前記全体領域の画像を第1サイクル開始時の変化候補領域として用いると共に、各サイクル終了時において新たに判定された変化候補領域を次サイクル開始時の変化候補領域として用い、かつ
前記第1の処理ステップにおいて、双方の画像の互いに対応する前記変化候補領域からそれぞれ抽出した特徴量に基づき双方の該変化候補領域同士の位置合わせを行ない、
前記第2の処理ステップにおいて、位置合わせが行なわれた双方の画像の前記変化候補領域をそれぞれ複数のブロック領域に同様に分割し、
前記第3の処理ステップにおいて、分割された双方の画像の互いに対応する前記ブロック領域内の前記対象地物の存在割合を比較し、比較結果に基づいて該ブロック領域が変化候補領域であるか否かを判定することを特徴とする。
(4)請求項4に係る画像間変化抽出支援方法は、請求項3において、分割された前記ブロック領域のサイズが予め設定した最小ブロックサイズに達したか否かを判定することにより前記繰り返し処理ステップを終了させ、当該終了時における変化候補領域を、発見された変化領域とする最小ブロックサイズ判定ステップをさらに有することを特徴とする。
本発明の画像間変化抽出支援システム及び方法によれば、センサ特性、撮影条件が異なる画像間において、地上基準点や数値標高モデルを用いての幾何補正や正射投影補正等の前処理を行なわなくても、高分解能画像同士はもちろん、低〜中分解能画像との比較も可能となり、データソースを問わず、画像間のみで変化抽出作業を効率的に行なうことができる。
本発明による、異なる2つの画像間における変化抽出処理を支援するシステム及び方法は、特定の対象地物において変化が発生した領域においてその領域における対象地物の存在割合が変化する点に着目し、従来のミクロ的なピクセルベースでの地物変化抽出処理ではなく、マクロ的な発想から任意のサイズの画像領域内における地物の存在割合を元に、割合が変化している領域を特定することで地物の変化のあった領域を発見することができる。
具体的には、疎から密への段階的な画像間の位置合わせと、対象地物の存在割合比較を行なうことで、徐々に変化候補領域を絞り込んでいき、段階的に画像位置合わせ処理を実施していくことで、従来は正射投影補正などで精確に位置合わせを行なわなければ難しかった地物の変化抽出を、予め準備が必要な地上基準点や数値標高モデル等といった正射投影変換を行なう際に必要不可欠であったサポートデータを用いずに、純粋に画像間の比較によって変化抽出ができる。加えて、地上分解能の違いや画像歪みなどの誤検出の要因となる不確定要素や擾乱要素を画像内に内包した状態で、異なる画像間における変化抽出処理を実施することができる。
以下、本発明による画像間変化抽出支援システム及び方法の一実施の形態について説明する。本発明は、同一の全体領域を写した2つの異なる画像に適用することにより、各々の画像に含まれる互いに対応する対象地物のうち、一方の画像において他方の画像に対して変化した対象地物を含む変化領域を発見するためのシステムであり、方法である。
図1は、本発明の実施の形態の一例を示すシステム構成図であり、本システムは使用する画像ファイルの指定や処理の実行やキャンセルを行なう操作入力部12と、オペレータに操作パネルや処理結果画像を表示する表示部11と、変化領域を発見するデータ処理部13とから構成される。
データ処理部13は、変化抽出の対象とする地物(以下、「対象地物」と称する)を半自動抽出する対象地物抽出処理部131と、画像から特徴量を抽出しそれを基に位置合わせを行なう特徴量抽出に基づく位置合わせ処理部132と、対象地物抽出と位置合わせが行なわれた画像を複数のブロック領域に分割する画像ブロック分割処理部133と、分割された各ブロック領域内における対象地物の存在割合を比較する領域内対象地物割合比較処理部134と、対象地物の存在割合の差に基づいて当該ブロック領域が変化候補領域であるか否かによって再度上記の特徴量抽出に基づく位置合わせ処理、画像ブロック分割処理、及びブロック領域内対象地物割合比較を繰り返すかを判定する繰り返し処理判定・命令部135と、分割されたブロック領域のサイズが予め指定した最小ブロックサイズに達したかを判定することにより繰り返し処理を終了させてその時点での変化候補領域を変化領域とする最小ブロック判定部136で構成される。
図2は、本発明の方法による変化領域の発見手順の概要を示すフローチャートである。以下では、最新衛星画像など、写り込んでいる地物における変化を検出したい画像を「探索画像」と、探索画像と比較するための画像を「テンプレート画像」と称することとする。探索画像とテンプレート画像は、本システムの適用対象である同一の全体領域を写した異なる2つの画像に相当する。
まず図2のステップ1において、探索画像及びテンプレート画像の各々の衛星画像全体(オリジナル画像サイズ、図1のレベル1)に対して、変化領域を発見する対象である対象地物の抽出(自動)を行なう。抽出する主たる対象地物としては、植生領域、水域、土壌領域、あるいは人工地物等である。この処理は例えば、非特許文献1及び2などに記載されている多次元(マルチ)レベルスライス法、最尤法など既知のクラスタリング・分類技術で行うことができ、図1の対象地物抽出処理部131により実行される。
このように対象地物の抽出を、処理の最初に画像全体に対して行なっているのは、次のような幾つかの理由による。まず、変化抽出処理に掛けている場所は地理的に現地調査を行なえない可能性が高く、従って地物分類を行なう際の教師データを事前に準備する事ができないため、教師なし分類にならざるを得ず、その結果、狭い画像範囲では十分な精度で地物分類が行なえないからである。加えて、地物分類結果自体は、画像の変形には影響されないため、処理中のどの段階で求めても結果には影響が無いからである。さらに、後段でブロック分割を行なう際に、単純に等分するのではなく、対象地物に応じて変形させながら分割を行なうためには、予め対象地物の大きさ・形状がわかっている必要があるからである。
また、対象地物は、特に以下で例に挙げている「植生領域」に限定されるものではなく、「土壌領域」、「人工地物」など、画像判読によって分類することができる地物であればよい。
対象地物の抽出ステップに続いて、繰り返し処理ステップ2、3..n−1を実行する。各繰り返し処理ステップは、3つの主要な手順を1つのサイクルとする。例えば、第1サイクルである図2のステップ2は、順次実行するステップ2−1、ステップ2−2、ステップ2−3を主要な手順とする。原則として、探索画像の全体領域に対して、変化あり/変化なしの判読・分類が完了するまでこの繰り返し処理ステップのサイクルを繰り返す。以下、詳細に説明する。
まずステップ2−1において、探索画像の全体領域の画像を変化候補領域とし、する。テンプレート画像についても同様に全体領域の画像が対象とする領域となる。探索画像とテンプレート画像とは、常に、位置的に互いに対応する領域同士を本方法の適用対象として用いる。そして、この切り出しエリア領域内で抽出した特徴量に基づき探索画像とテンプレート画像の位置あわせを行う。
繰り返し処理ステップの第1サイクル(図2のステップ2)の開始時には全体領域を変化候補領域とするが、第2サイクル以降では前サイクル終了時において新たに判定された変化候補領域を、当該サイクル開始時の変化候補領域として用いる。尚、「変化候補領域」は、最終的に判定される変化領域を含む可能性のある領域であり、繰り返し処理ステップ2、3..n−1の最終時点で変化候補領域と判定されている領域を、本方法で最終的に発見された「変化領域」とすることとなる。
位置合わせは、切出しエリアのサイズに応じた位置精度で行なう。この処理は、図1の位置合わせ処理部132により実行される。ここで、位置合わせのために使用する目標地物(特徴量)は、理想的には画像上の平坦な地表面上の各点であり、建物などの高さのある人工地物は倒れ込みの影響を受け易いため適切ではない。
従来、画像間の変化抽出を行なう場合には、「点と点」の比較によって地物の変化を識別しているため、各々の画像に対して正射補正(オルソ補正)変換によって絶対的地球位置座標を合わせる必要があった。従来の変化抽出手法では正射投影変換によって、それ以上の高次な幾何歪みや建物の倒れ込みに関しても補正する事が必要不可欠であった。
しかし、本発明では、個々の地物について比較を行なうのではなく、領域と領域、すなわち「面と面」の比較によって位置合わせを行なうため、相対的位置精度が保証されれば必要十分である。また、領域の大きさは、変化検出対象の物理的なサイズから妥当と思われるサイズ(10〜100mオーダー程度)であるため、位置合わせの際には低次幾何歪み(スケール補正、平行移動、回転、相似・線形変換)についてのみ補正を行なえば十分な位置精度を確保することが可能である。本発明では、その領域内での歪が無視できる程度の位置合わせができれば問題ないため、従来手法と比較して高精度な位置合わせは要求されない。反対に、本発明で用いる位置合わせ手法には、低次幾何歪みは確実に除去できるものの、高次幾何歪に対してはロバストな性質を持っていることが要求される。
次にステップ2−2において、探索画像とテンプレート画像のそれぞれにおいて、変化候補領域を適切な形状かつ適切な大きさ(図2のレベル2)の複数のブロック領域へ分割する。この処理は図1の画像ブロック分割処理部133により実行される。ブロック分割の方法には、単純に画像のピクセル数で分割する(自動)、対象地物の大きさ、形状を考慮に入れて、任意の大きさに切り出す(自動または半自動)、などが考えられる。図3にはもっともシンプルな単純にブロック分割を行う例を示すが、単純にブロック分割を行なった場合、ブロック領域の境界上の対象地物については、対象地物の含まれる割合を求める際に、存在割合が過小評価される可能性がある。従って、より精確に対象地物の割合を比較したい場合には、探索画像の地上分解能と検出したい対象地物群のサイズ(個々の対象地物のサイズではなく、対象地物の集団として最低限絞り込みたいブロック領域のサイズ)を考慮して、適切なブロック分割のバッファ、すなわちオーバーラップ領域を各ブロック領域の周辺部に設定することが好ましい。
さらにステップ2−3において、ステップ2−2で分割された各ブロック領域の判定を行う。この処理は、図1の領域内対象地物割合比較処理部134により実行される。具体的には、探索画像とテンプレート画像それぞれの対応するブロック領域同士で検出したい対象地物の当該ブロック領域内における存在割合を比較し、その存在割合の変化量(すなわち差)と予め設定されている閾値との大小比較を行なうことで、当該ブロック領域の「変化あり」「変化なし」の判定を行なう。さらに具体的にはステップ1の処理で説明したような分類(地物の抽出)方法で、該当地物に相当する領域を1、そうでない領域を0とするような二値化を行ない、それぞれのブロック内でどのくらい該当地物が存在するのかをカウントする。この様な方法を取ることで、比較する画素の大きさが異なる場合でも同程度面積の領域を比較する事で、マクロ的な地物の存在量が変化していれば変化あり、変化が少なければ変化なしと分類できる。ただし、判定に使用する閾値は、比較するブロックの面積によって変える必要がある。「変化あり」と判定されたブロック領域は、新たに見出された変化候補領域となる。新たに見出された変化候補領域は、次の繰り返し処理ステップ(図2のステップ3)の開始時における変化候補領域として用いられることとなる。「変化なし」と判定されたブロック領域については、本方法による処理が終了したことになる。
また、比較するブロック領域が物理的に大きな場合には、先述の位置合わせでは取りきれない残存歪み成分が含まれているために、実際に変化した対象地物(以下、「変化地物」と称する)の割合以上に多くの変化量が検出されることが予想される。
図2では示していないが、上記ステップ2−1、2−2及び2−3の終了時に、対象地物の存在割合比較の結果、「変化あり」に分類されたブロック領域について、予め設定されている最小ブロックサイズよりもブロック領域のサイズが大きいか否かを判定する(最小ブロックサイズ判定ステップ)。大きい場合には、「変化あり」と判定されたブロック領域を新たな変化候補領域と再度繰り返し処理ステップを行う。すなわち、次の第2サイクル(図2のステップ3−1、3−2、3−3)を行なう。この処理は、図1の繰り返し処理判定・命令部135及び最小ブロックサイズ判定部136の連係により実行される。
上記の繰り返し処理ステップ並びに最小ブロックサイズ判定のサイクルを「変化あり」のブロックサイズが最小ブロックサイズ以下のサイズになるまで繰り返す。すなわち、繰り返し処理ステップを複数サイクル実行するにつれて、ブロック領域のサイズは、図1のレベル1〜レベルnまで段階的に小さくなっていく。
この最小ブロックサイズについても、上記ステップ2−2のブロック分割のバッファサイズを決定する場合と同じく、探索画像の地上分解能と検出したい対象地物群のサイズ(個々の地物のサイズではなく、地物の集団として最低限絞り込みたいブロック領域のサイズ)を考慮して、適切なサイズを設定する必要がある。
終了条件については、探索画像上の全てのブロック領域が、「変化あり」(全て、最小ブロック以下の大きさ)もしくは「変化なし」に分類された状態が最終形となる。
従って上記の一連の処理が全て終了した状態では、「変化あり」のブロック領域は全て最小ブロック相当の大きさまで絞り込まれている。一方、「変化なし」ブロックは様々な大きさのブロックになる。そして、最終時点での「変化あり」のブロック領域すなわち最終の繰り返し処理ステップで「変化候補領域」と判定されたブロック領域を、最終的な「変化領域」として得る。
図3は、疎から密への段階的な画像間の位置合わせと対象地物の存在割合比較を行なうことで、徐々に変化候補領域を絞り込んでいく手法を、実際の衛星画像に適用したイメージである。図3では、上段フローで使用している新画像をテンプレート画像、下段フローで使用している旧画像を探索画像としている。実際には各画像から対象地物を抽出する図2のステップ1が最初に行なわれるが、ここではイメージであるため、ステップ1については特に明記していない。図2の第1サイクルのステップ2−1の処理から示している。
オリジナル画像サイズ(図2のレベル1に相当)の各画像について位置合わせ、ブロック分割、及び変化候補領域の判定を行なう。まず2枚の画像が相対的に大まかに位置が合うように、並進、回転、スケールなどを合わせる(図2のステップ2−1に相当)。
次に、位置合わせ処理後の画像を、複数のブロックに分割する(図2のステップ2−2)。ここでは単純に4(2×2)分割を行なっている(図3中央左画像、分割後の画像サイズは図2のレベル2に相当)。
次に2×2に分割されたそれぞれのブロック領域について、対象地物の変化が見られるブロック領域すなわち変化候補領域が含まれるかを判定する(図2のステップ2−3に相当)。ここでは分割した全てのブロック領域が変化候補領域と判定されたため、全てのブロック領域が第2サイクルである図2のステップ3の処理に進む。このとき、各変化候補領域のサイズは図2のレベル2である。
レベル2の各変化候補領域に対し、第1サイクルでレベル1の変化候補領域に対して行なったのと同様に、第2サイクルのステップ3−1の位置合わせ処理と、ステップ3−2のブロック分割(ブロック毎に単純に2×2)を行なう(図3中央右画像)。4×4に分割後は、各ブロック領域のサイズは図2のレベル3となる。そして、レベル3の各ブロック領域に対し、第2サイクルのステップ3−3で変化候補領域であるか否かの判定を行う。図3中央右画像で塗りつぶされたブロック領域は、ブロック領域内に変化地物が存在しない(もしくは、変化量が予め設定された一定の割合未満である)と判定された「変化なし」のブロック領域であり、第3サイクルであるステップ4以降の処理の対象から除外される。一方、ブロック領域内に変化地物が存在すると判定された「変化あり」のブロック領域は、変化候補領域として次の第3サイクルの処理の対象となる。
以下同様に、図3中央右画像に対して第3サイクルの処理を実行することにより図3右端画像が得られ、さらに図3右端画像に対して第4サイクルの処理を実行する。こうして、順次、位置合わせ処理、ブロック分割処理、及び変化地物の割合比較を行ないながら、最終的に分割ブロックサイズが最小ブロックサイズ(図2のレベルn)に達するまで、この一連の処理を行なう。
上記の手順で画像を細分化しながら、変化地物の含まれる変化候補領域を絞り込んでいく。
図4は、本発明のシステムにより、変化領域の発見処理を実施した後の図1の表示部11の画面イメージの例である。「画像1」は低分解能画像、「画像2」は高分解能画像のイメージである。ここでは低分解能画像から抽出した変化地物の変化候補領域に対する割合が18.75%、高分解能画像から抽出した変化地物の変化候補領域に対する割合が22.65%となったイメージである。高分解能画像の変化候補領域においては、領域左上に、低分解能画像には存在しない変化地物があるため、抽出された変化地物の存在割合に差が出ている。本発明は、ピクセルベースの比較でないため、分解能が異なっていても変化抽出を行なうことができ、また抽出される変化地物の位置や形状がセンサ特性や撮影条件の違いによって完全に一致していなくても、対象地物がブロック領域に含まれれば変化抽出のための比較を行なうことができる。
画面左下の「変化候補ブロック図」には、本システムの処理によって変化地物を含むと判定された変化候補領域であるブロック領域(グレー)と、それらの中で現在表示(画像1及び画像2)しているブロック領域(黒)についての概観図を表示する。画面右下には「操作パネル」として処理の実行やキャンセルのボタンや、最小ブロックサイズの指定領域、実際に変化した地物のポリゴン作成を行なうためのツールなどを実装している。ただしこれはあくまでも一実装形態であるためこれに限らない。
本発明の実施の形態の一例を示すシステム構成図である。 本発明のシステムによる変化領域の発見手順の概要を示すフローチャートである。 本発明のシステムの手法を、実際の衛星画像に適用したイメージである。 本システムにより、変化領域の発見処理を実施した後の図1の表示部の画面イメージの例である。
符号の説明
13 データ処理部
131 対象地物抽出処理部
132 特徴量抽出に基づく位置合わせ処理部
133 画像ブロック分割処理部
134 領域内対象地物割合比較処理部
135 繰り返し処理判定・命令部
136 最小ブロック判定部

Claims (4)

  1. 対象とする同一の全体領域を写した異なる2画像の各々に含まれる互いに対応する対象地物のうち、一方の画像において他方の画像に対して変化した対象地物を含む変化領域を発見するためのデータ処理部を具備する画像間変化抽出支援システムにおいて、該データ処理部が、
    その変化領域を発見するべき対象地物を双方の画像から抽出する対象地物抽出手段と、
    変化領域発見のために第1〜第3の処理手段を1つのサイクルとして繰り返し適用する繰り返し処理手段とを有し、
    前記繰り返し処理手段が、前記全体領域の画像を第1サイクル開始時の変化候補領域として用いると共に、各サイクル終了時において新たに判定された変化候補領域を次サイクル開始時の変化候補領域として用い、かつ
    前記第1の処理手段が、双方の画像の互いに対応する前記変化候補領域からそれぞれ抽出した特徴量に基づき双方の該変化候補領域同士の位置合わせを行なう位置合わせ手段であり、
    前記第2の処理手段が、前記第1の処理手段により位置合わせが行なわれた双方の画像の前記変化候補領域をそれぞれ複数のブロック領域に同様に分割するブロック分割手段であり、
    前記第3の処理手段が、前記第2の処理手段により分割された双方の画像の互いに対応する前記ブロック領域内の前記対象地物の存在割合を比較し、比較結果に基づいて該ブロック領域が変化候補領域であるか否かを判定する比較・判定手段であることを特徴とする画像間変化抽出支援システム。
  2. 分割された前記ブロック領域のサイズが予め設定した最小ブロックサイズに達したか否かを判定することにより前記繰り返し処理手段の適用を終了させ、当該終了時における変化候補領域を、発見された変化領域とする最小ブロックサイズ判定手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像間変化抽出支援システム。
  3. 対象とする同一の全体領域を写した異なる2画像の各々に含まれる互いに対応する対象地物のうち、一方の画像において他方の画像に対して変化した対象地物を含む変化領域を発見するための画像間変化抽出支援方法において、
    その変化領域を発見するべき対象地物を双方の画像から抽出する対象地物抽出ステップと、
    変化領域発見のために第1〜第3の処理ステップを1つのサイクルとして繰り返し適用する繰り返し処理ステップとを有し、
    前記繰り返し処理ステップにおいて、前記全体領域の画像を第1サイクル開始時の変化候補領域として用いると共に、各サイクル終了時において新たに判定された変化候補領域を次サイクル開始時の変化候補領域として用い、かつ
    前記第1の処理ステップにおいて、双方の画像の互いに対応する前記変化候補領域からそれぞれ抽出した特徴量に基づき双方の該変化候補領域同士の位置合わせを行ない、
    前記第2の処理ステップにおいて、位置合わせが行なわれた双方の画像の前記変化候補領域をそれぞれ複数のブロック領域に同様に分割し、
    前記第3の処理ステップにおいて、分割された双方の画像の互いに対応する前記ブロック領域内の前記対象地物の存在割合を比較し、比較結果に基づいて該ブロック領域が変化候補領域であるか否かを判定することを特徴とする画像間変化抽出支援方法。
  4. 分割された前記ブロック領域のサイズが予め設定した最小ブロックサイズに達したか否かを判定することにより前記繰り返し処理ステップを終了させ、当該終了時における変化候補領域を、発見された変化領域とする最小ブロックサイズ判定ステップをさらに有することを特徴とする請求項3に記載の画像間変化抽出支援方法。
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