JP4678124B2 - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、電気光学装置及びその製造方法と、電気光学装置を備えた電子機器に関するものである。
電気光学装置の分野では、酸素や水分等に対する耐久性向上が課題となっている。例えば、上記電気光学装置の一例である有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと略記する)表示装置では、発光層(電気光学層)を構成する電気光学材料(有機EL材料,正孔注入注入材料,電子注入材料等)の酸素や水分等による劣化や、陰極の酸素や水分等による導電性低下等により、ダークスポットと呼ばれる非発光領域が発生してしまい、発光素子としての寿命が短くなるという課題がある。
このような課題を解決するために、表示装置の基板にガラスや金属の蓋を取り付けて水分等を封止する方法(缶封止)が採られてきた。そして、近年では、表示装置の大型化及び軽薄化に対応するために、発光素子上に透明でガスバリア性に優れた珪素窒化物、珪素酸化物、セラミックス等の無機化合物薄膜(封止膜)を高密度プラズマ成膜法(例えば、イオンプレーティング、ECRプラズマスパッタ、ECRプラズマCVD、表面波プラズマCVD、ICP−CVD等)により成膜させる薄膜封止と呼ばれる技術が用いられている。
特開2002−231443号公報
上述した缶封止或いは薄膜封止により、発光素子が酸素や水分等と触れることが回避され、発光素子の劣化が防止されている。
しかしながら、ガラスや金属の蓋、或いは薄膜と接する基板、すなわち、発光素子を駆動する回路部が形成される基体には、有機樹脂材料により形成される層が存在するため、長期的には、酸素や水分等がこの層を透過してしまう。このため、発光素子が徐々に劣化し、鮮やかな発光を長時間維持することができないという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、発光素子を駆動する回路部が形成される基体側からの酸素や水分等の透過を抑え、発光素子の劣化を防止することができる電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明に係る電気光学装置、電気光学装置の製造方法及び電子機器では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、基体上に、複数の第1電極と、前記基体上と前記複数の第1電極上の少なくとも一部に設けられ、前記複数の第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有するバンク構造体と、前記開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、前記バンク構造体の少なくとも一部及び前記電気光学層を覆う第2電極と、少なくとも前記第2電極の端部と接触して前記第2電極を覆う封止層と、を備え、前記封止層は、無機材料からなり、前記バンク構造体は、無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に設けられる有機バンク層と、を有し、前記無機絶縁層は、前記第2電極の端部より外側まで設けられ、かつ前記封止層と接するように形成されるようにした。
第1の発明は、基体上に、複数の第1電極と、前記基体上と前記複数の第1電極上の少なくとも一部に設けられ、前記複数の第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有する無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に設けられる有機バンク層と、前記開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、前記有機バンク層及び前記電気光学層を覆う第2電極と、少なくとも前記第2電極の端部と接触して前記第2電極を覆う封止層と、を備え、前記封止層は、無機材料からなり、前記無機絶縁層は、前記第2電極の端部より外側まで設けられ、かつ前記封止層と接するように形成されるようにした。
第1の発明は、基体上に、複数の第1電極と、第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有するバンク構造体と、開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、バンク構造体及び電気光学層を覆う第2電極と、第2電極を覆う封止層或いは封止部材とを有する電気光学装置において、バンク構造体は、無機絶縁層と、無機絶縁層上に配置される有機バンク層とから形成されるとともに、無機絶縁層が基体の外周部において封止層或いは封止部材と接触するように形成されるようにした。この発明によれば、基体の外周部において、封止層或いは封止部材と、第1電極及び電気光学層を区画する無機絶縁層とが接するので、第1電極及び無機絶縁層によって基体を透過した酸素や水分等が遮断される。これにより、発光素子の劣化を防止することができる。
また、基体上に、無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に設けられる有機バンク層と、前記有機バンク層により設けられた複数の開口部のそれぞれに対応して設けられる第1電極と、前記第1電極上に配置される電気光学層と、前記有機バンク層及び前記電気光学層を覆う第2電極と、少なくとも前記第2電極の端部と接触して前記第2電極を覆う封止層と、を備え、前記封止層は、無機材料からなり、前記無機絶縁層は、前記第2電極の端部より外側まで設けられ、かつ前記封止層と接するように形成されるようにした。
また、複数の無機絶縁層を備える基体上に、複数の第1電極と、第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有するバンク構造体と、開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、バンク構造体及び電気光学層を覆う第2電極と、第2電極を覆う封止層或いは封止部材とを有する電気光学装置において、封止層或いは封止部材は、基体の外周部において複数の無機絶縁層のうちのいずれかの層に接触するように形成されるようにした。この発明によれば、基体の外周部に形成される無機絶縁層と、封止層或いは封止部材とが接するので、有機バンク層及び電気光学層が露出せず、外部環境の水分や酸素を遮断する。これにより、発光素子の劣化を防止することができる。
また、前記基体は、前記画素電極に電気的に接続されたトランジスタを含み、前記画素電極と前記トランジスタを接続するコンタクト部は、前記無機絶縁層および有機バンク層と平面的に重なる位置に設けられ、前記コンタクト部において、前記無機絶縁層と前記有機バンク層との間に有機平坦層が設けられている。
また、前記無機絶縁層および前記有機バンク層が設けられた領域は、表示に寄与する実表示領域と、表示に寄与しないダミー領域とを有し、前記ダミー領域において、前記無機絶縁層は、前記開口部を有さない。
また、前記複数の第1電極は、前記第1の電極に電流を供給する電源線と電気的に接続されており、前記実表示領域に設けられた前記第1電極は、前記電源線と電気的に接続されており、前記ダミー領域に設けられた前記第1電極は、前記電源線と電気的に接続されていない。
また、複数の無機絶縁層が、基体に下地保護層、ゲート絶縁層、第1層間絶縁層、第2層間絶縁層の順に形成される層のうちのいずれかであるものでは、基体に形成される複数の層のうちのいずれかをガスバリア性の高い珪素化合物などの無機材料により形成することにより、酸素や水分等が基体内に透過することを容易に阻止でき、発光素子の劣化を防止することができる。
また、第1層間絶縁層または第2層間絶縁層上に、基体に形成される回路形成面上を平坦化させる有機平坦化層が形成されるものでは、有機平坦層により、第1電極と、第1電極を区画する無機絶縁層が平坦化されるので、第1電極と無機絶縁層とによる封止性を向上させ、さらに電気光学層の形成精度を向上させることができる。
また、電気光学層からなる表示領域の外側の領域にて、無機絶縁層が、下地保護層、ゲート絶縁層、第1層間絶縁層、第2層間絶縁層のうちのいずれか一つと接触するように形成されるものでは、無機絶縁層及び下地保護層、ゲート絶縁層、第1層間絶縁層、第2層間絶縁層のいずれかとによって基体を透過した酸素や水分等が遮断される。これにより、発光素子の劣化を防止することができる。
また、第1電極と回路部とを接続させるコンタクトホール上に形成される凹部を平坦化させる有機平坦層を備えるものでは、バンク構造体及びバンク構造体を覆う第2電極や封止層にかかる応力が緩和できるため、封止性を向上させることができる。
第2の発明は、基体上に複数の第1電極と、前記基体上と前記複数の第1電極上の少なくとも一部に設けられ、前記複数の第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有するバンク構造体と、前記開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、前記バンク構造体の少なくとも一部及び前記電気光学層を覆う第2電極と、少なくとも前記第2電極の端部と接触して前記第2電極を覆う無機材料からなる封止層と、を有する電気光学装置の製造方法であって、前記第2電極の端部より外側まで設けられるように形成する無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に有機バンク層を形成して前記バンク構造体を形成する工程と、前記第2電極の端部より外側において、前記無機絶縁層と接するように前記封止層を形成する工程と、を含むようにした。
第2の発明は、基体上に複数の第1電極と、前記基体上と前記複数の第1電極上の少なくとも一部に設けられ、前記複数の第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有する無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に設けられる有機バンク層と、前記開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、前記有機バンク層及び前記電気光学層を覆う第2電極と、少なくとも前記第2電極の端部と接触して前記第2電極を覆う無機材料からなる封止層と、を有する電気光学装置の製造方法であって、前記第2電極の端部より外側まで設けられるように形成する無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に有機バンク層とを形成する工程と、前記第2電極の端部より外側において、前記無機絶縁層と接するように前記封止層を形成する工程と、を含むようにした。
第2の発明は、基体上に、複数の第1電極と、第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有するバンク構造体と、開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、バンク構造体及び電気光学層を覆う第2電極と、第2電極を覆う封止層或いは封止部材と、を有する電気光学装置の製造方法において、第1電極を区画する無機絶縁層を基体の外周部まで形成し、無機絶縁層上に有機バンク層を形成してバンク構造体を設ける工程と、基体の外周部において、無機絶縁層と接触するように封止層或いは封止部材を形成する工程と、を有するようにした。この発明によれば、基体の外周部において、封止層或いは封止部材と、第1電極及び電気光学層を区画する無機絶縁層とが接するので、第1電極及び無機絶縁層によって基体を透過した酸素や水分等が遮断される。これにより、発光素子の劣化を防止することができる。
また、基体上に無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に設けられる有機バンク層と、前記有機バンク層により設けられた複数の開口部のそれぞれに対応して設けられる第1電極と、前記第1電極上に配置される電気光学層と、前記有機バンク層及び前記電気光学層を覆う第2電極と、少なくとも前記第2電極の端部と接触して前記第2電極を覆う無機材料からなる封止層と、を有する電気光学装置の製造方法であって、前記第2電極の端部より外側まで設けられるように形成する無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に有機バンク層とを形成する工程と、前記第2電極の端部より外側において、前記無機絶縁層と接するように前記封止層を形成する工程と、を含むようにした。
また、複数の無機絶縁層を備える基体上に、複数の第1電極と、第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有するバンク構造体と、開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、バンク構造体及び電気光学層を覆う第2電極と、第2電極を覆う封止層或いは封止部材と、を有する電気光学装置の製造方法において、基体の外周部において、複数の無機絶縁層のうちのいずれかの層と接触するように封止層或いは封止部材を形成する工程を有するようにした。この発明によれば、基体の外周部に形成される複数の無機絶縁層と、封止層或いは封止部材とが接するので、無機絶縁層によって酸素や水分等が基体内に透過することが阻止される。これにより、発光素子の劣化を防止することができる。
また、前記基体は、前記第1電極に電気的に接続されたトランジスタを含み、前記第1電極と前記トランジスタとを接続させるコンタクト部の上に前記無機絶縁層を形成する工程と、前記コンタクト部の前記無機絶縁層上に有機絶縁材料を液滴吐出法により塗布して、平坦化させる有機平坦層を形成する工程と、を有する。
また、基体に形成される回路部上を平坦化させる有機平坦化層を形成する工程を有するものでは、有機平坦層により、第1電極と、第1電極を区画する無機絶縁層が平坦化されるので、第1電極と無機絶縁層とによる封止性を向上させることができる。
また、第1電極と前記回路部とを接続させるコンタクトホール上に第1電極を形成する工程と、第1電極上の凹部に、有機絶縁材料を液滴吐出法により塗布して、凹部を平坦化させる有機平坦層を形成する工程と、を有するものでは、バンク構造体及びバンク構造体を覆う第2電極や封止層にかかる応力が緩和されるので、封止性を向上させることができる。
第3の発明は、電子機器が、第1の発明の電気光学装置、或いは第2の発明の製造方法により製造された電気光学装置を備えるようにした。この発明によれば、水分等が基体を透過して電気発光層に達することがなく、発光層の劣化が防止される。したがって、鮮やかな画像を長時間表示することができる電子機器を得ることができる。
以下、本発明の電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器の実施形態について図を参照して説明する。
電気光学装置として、電気光学物質の一例である電界発光型物質、中でも有機エレクトロルミネッセンス(EL)材料を用いたEL表示装置について説明する。
図1は、EL表示装置1の配線構造を示す図である。EL表示装置1は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下TFTと略記する)を用いたアクティブマトリクス型のEL表示装置である。
EL表示装置(電気光学装置)1は、図1に示すように、複数の走査線101と、各走査線101に対して直角に交差する方向に延びる複数の信号線102と、各信号線102に並列に延びる複数の電源線103とがそれぞれ配線された構成を有するとともに、走査線101と信号線102の各交点付近に画素領域Xが設けられる。
信号線102には、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン及びアナログスイッチを備えるデータ線駆動回路100が接続される。また、走査線101には、シフトレジスタ及びレベルシフタを備える走査線駆動回路80が接続される。
さらに、画素領域Xの各々には、走査線101を介して走査信号がゲート電極に供給されるスイッチング用TFT112と、スイッチング用TFT112を介して信号線102から供給される画素信号を保持する保持容量113と、保持容量113によって保持された画素信号がゲート電極に供給される駆動用TFT123と、駆動用TFT123を介して電源線103に電気的に接続したときに電源線103から駆動電流が流れ込む画素電極(第1電極)23と、画素電極23と陰極(第2電極)50との間に挟み込まれた電気光学層110が設けられる。画素電極23と陰極50と電気光学層110により、発光素子(有機EL素子)が構成される。
このEL表示装置1によれば、走査線101が駆動されてスイッチング用TFT112がオン状態になると、そのときの信号線102の電位が保持容量113に保持され、保持容量113の状態に応じて、駆動用TFT123のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用TFT123のチャネルを介して、電源線103から画素電極23に電流が流れ、さらに電気光学層110を介して陰極50に電流が流れる。電気光学層110に含まれる有機発光層60(図3参照)は、これを流れる電流量に応じて発光する。
次に、EL表示装置1の具体的な構成について図2〜図5を参照して説明する。
EL表示装置1は、図2に示すように電気絶縁性を備えた基板20と、スイッチング用TFT(図示せず)に接続された画素電極が基板20上にマトリックス状に配置されてなる画素電極域(図示せず)と、画素電極域の周囲に配置されるとともに各画素電極に接続される電源線(図示せず)と、少なくとも画素電極域上に位置する平面視ほぼ矩形の画素部3(図2中一点鎖線枠内)とを具備して構成されたアクティブマトリクス型のものである。
なお、本発明においては、基板20と後述するようにこれの上に形成されるスイッチング用TFTや各種回路、及び層間絶縁膜などを含めて、基体と称している。(図3、4中では符号200で示している。)
画素部3は、中央部分の実表示領域4(図2中二点鎖線枠内)と、実表示領域4の周囲に配置されたダミー領域5(一点鎖線および二点鎖線の間の領域)とに区画される。
実表示領域4には、それぞれ画素電極を有する表示領域R、G、BがA−B方向およびC−D方向にそれぞれ離間してマトリックス状に配置される。
また、実表示領域4の図2中両側には、走査線駆動回路80、80が配置される。これら走査線駆動回路80、80は、ダミー領域5の下側に配置されたものである。
さらに、実表示領域4の図2中上側には、検査回路90が配置される。この検査回路90は、EL表示装置1の作動状況を検査するための回路であって、例えば検査結果を外部に出力する検査情報出力手段(図示せず)を備え、製造途中や出荷時の表示装置の品質、欠陥の検査を行うことができるように構成されたものである。なお、この検査回路90も、ダミー領域5の下側に配置されたものである。
走査線駆動回路80および検査回路90は、その駆動電圧が、所定の電源部から駆動電圧導通部310(図3参照)および駆動電圧導通部340(図4参照)を介して、印加されるよう構成される。また、これら走査線駆動回路80および検査回路90への駆動制御信号および駆動電圧は、このEL表示装置1の作動制御を行う所定のメインドライバなどから駆動制御信号導通部320(図3参照)および駆動電圧導通部350(図4参照)を介して、送信および印加される。なお、この場合の駆動制御信号とは、走査線駆動回路80および検査回路90が信号を出力する際の制御に関連するメインドライバなどからの指令信号である。
また、EL表示装置1は、図3、図4に示すように基体200上に画素電極23と有機発光層60と陰極50とを備えた発光素子(有機EL素子)を多数形成し、さらにこれらを覆ってガスバリア層30を形成させたものである。
なお、電気光学層110の、主要な層としては有機発光層60(エレクトロルミネッセンス層)であるが、挟まれる2つの電極との間に正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層(ホールブロック層)、電子阻止層(エレクトロンブロック層)を備えるものであってもよい。
基体200を構成する基板20としては、いわゆるトップエミッション型のEL表示装置の場合、この基板20の対向側であるガスバリア層30側から発光光を取り出す構成であるので、透明基板及び不透明基板のいずれも用いることができる。不透明基板としては、例えばアルミナ等のセラミックス、ステンレススチール等の金属シートに表面酸化などの絶縁処理を施したものがあり、また耐衝撃性や軽量化を考慮して熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、さらにはそのフィルム(プラスチックフィルム)などを用いてもよい。
また、基板20上には、画素電極23を駆動するための駆動用TFT123などを含む回路部11が形成されており、その上に発光素子(有機EL素子)が多数設けられる。発光素子は、図3、図4に示すように、陽極として機能する画素電極23と、この画素電極23からの正孔を注入/輸送する正孔輸送層70と、電気光学物質の一つである有機EL物質を備える有機発光層60と、陰極50とが順に形成されたことによって構成されたものである。
このような構成のもとに、発光素子はその有機発光層60において、正孔輸送層70から注入された正孔と陰極50からの電子とが結合することにより発光する。
画素電極23は、本実施形態ではトップエミッション型であることから透明である必要がなく、したがって適宜な導電材料によって形成される。
正孔輸送層70の形成材料としては、例えばポリチオフェン誘導体、ポリピロール誘導体など、またはそれらのドーピング体などが用いられる。具体的には、3,4−ポリエチレンジオシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)の分散液などが用いられる。
有機発光層60を形成するための材料としては、蛍光あるいは燐光を発光することが可能な公知の発光材料を用いることができる。具体的には、(ポリ)フルオレン誘導体(PF)、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリフェニレン誘導体(PP)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、ポリチオフェン誘導体、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)などのポリシラン系などが好適に用いられる。
また、これらの高分子材料に、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素などの高分子系材料や、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等の低分子材料をドープして用いることもできる。
なお、上述した高分子材料に代えて、従来公知の低分子材料を用いることもできる。
また、必要に応じて、このような有機発光層60の上にカルシウムやマグネシウム、リチウム、ナトリウム、ストロンチウム、バリウム、セシウムを主成分とした金属又は金属化合物からなる電子注入層を形成してもよい。
また、本実施形態において正孔輸送層70と有機発光層60とは、図3、図4に示すように基体200上にて格子状に形成された無機絶縁層(バンク構造体)25及び有機バンク層(バンク構造体)221とによって囲まれて配置され、これにより囲まれた正孔輸送層70および有機発光層60は単一の発光素子(有機EL素子)を構成する素子層となる。
なお、無機絶縁層25は、図3、図4に示すように、実表示領域4およびダミー領域5の総面積より広い面積を備え、基体200の外周部まで覆うように形成される。
陰極50は、図3、図4に示すように、有機発光層60と有機バンク層221の上面、さらには有機バンク層221の外側部を形成する壁面を覆った状態で基体200上に形成されたものである。なお、この陰極50は、図4に示すように有機バンク層221の外側で基体200の外周部に形成された陰極用配線202に接続される。この陰極用配線202にはフレキシブル基板203が接続されており、これによって陰極50は、陰極用配線202を介してフレキシブル基板203上の図示しない駆動IC(駆動回路)に接続される。また、陰極用配線202と同様、駆動電圧導通部310および駆動制御信号導通部320を介して、走査線駆動回路80はフレキシブル基板203上の図示しない駆動IC(駆動回路)に接続される。
陰極50を形成するための材料としては、本実施形態はトップエミッション型であることから光透過性である必要があり、したがって透明導電材料が用いられる。透明導電材料としてはITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)が好適とされるが、これ以外にも、例えば酸化インジウム・酸化亜鉛系アモルファス透明導電膜(Indium Zinc Oxide:IZO/アイ・ゼット・オー(登録商標))、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)等を用いることができる。なお、本実施形態ではITOを用いるものとする。
陰極50の上層部には、陰極保護層(不図示)を形成してもよい。陰極保護層は、製造プロセス時に陰極50が腐食されてしまうことを防止するために設けられる層であり、珪素化合物や金属化合物などの無機化合物により形成される。陰極50を無機化合物からなる陰極保護層で覆うことにより、陰極50への酸素や水分、有機材料等の接触による腐食を良好に防止することができる。なお、陰極保護層は、10nmから300nm程度の厚みに形成される。
陰極50の上には、有機バンク層221よりも広い範囲で、かつ陰極50を覆うガスバリア層(封止層)30が設けられる。そして、ガスバリア層30は、基体200の外周部まで形成され、無機絶縁層25と接触する。
ガスバリア層30は、その内側に酸素や水分が浸入するのを防止するためのもので、これにより陰極50や有機発光層60への酸素や水分の浸入を防止し、酸素や水分による陰極50や有機発光層60の劣化等を抑えるようにしたものである。
また、ガスバリア層30は、例えば無機化合物からなるもので、好ましくは珪素化合物、すなわち珪素窒化物や珪素酸窒化物、珪素酸化物などを高密度プラズマ成膜法によって形成される。ただし、珪素化合物以外でも、例えばアルミナや酸化タンタル、酸化チタン、さらには他のセラミックスなどからなっていてもよい。
また、ガスバリア層30としては、例えば珪素窒化物と珪素窒酸化物の2層構造やITOと珪素酸窒化物など珪素化合物を含みつつ異なる材料によって積層した構造としてもよい。このように無機化合物からなる下地層を形成することで、密着性を向上させたり、応力を緩和したり、珪素化合物からなるガスバリア層の緻密性を向上させたりすることができる。
さらに、ガスバリア層の下地層として、有機材料からなる有機中間層を形成してもよい。これは、有機バンク層の凹凸と工程中に付着したパーティクル等の突起から発生する集中した応力を緩和するもので、主に有機溶剤などで希釈してスリットコート法などのWETプロセスにより塗布及び乾燥させて1〜10μmの膜厚で形成する。
このようなガスバリア層30の厚さとしては、10nm以上、500nm以下であるのが好ましい。10nm未満であると、膜の欠陥や膜厚のバラツキなどによって部分的に貫通孔が形成されてしまい、ガスバリア性が損なわれてしまうおそれがあるからであり、500nmを越えると、応力による割れが生じてしまうおそれがあるからである。
また、本実施形態ではトップエミッション型としていることから、ガスバリア層30は透光性を有する必要があり、したがってその材質や膜厚を適宜に調整することにより、本実施形態では可視光領域における光線透過率を例えば80%以上にしている。
更に、ガスバリア層30の外側に、ガスバリア層30を覆う保護層204を設けてもよい(図11参照)。この保護層204は、ガスバリア層30側に設けられた接着層205と表面保護層206とからなる。
接着層205は、ガスバリア層30上に表面保護層206を固定させ、かつ外部からの機械的衝撃に対して緩衝機能を有するもので、例えばウレタン系、アクリル系、エポキシ系、ポリオレフィン系などの樹脂からなり、後述する表面保護層206より柔軟でガラス転移点の低い材料からなる接着剤によって形成されたものである。なお、このような接着剤には、シランカップリング剤またはアルコキシシランを添加しておくのが好ましく、このようにすれば、形成される接着層205とガスバリア層30との密着性がより良好になり、したがって機械的衝撃に対する緩衝機能が高くなる。
また、特にガスバリア層30が珪素化合物で形成されている場合などでは、シランカップリング剤やアルコキシシランによってこのガスバリア層30との密着性を向上させることができ、したがってガスバリア層30のガスバリア性を高めることができる。
表面保護層206は、接着層205上に設けられて、保護層204の表面側を構成するものであり、耐圧性や耐摩耗性、外部光反射防止性、ガスバリア性、紫外線遮断性などの機能の少なくとも一つを有してなる層である。具体的には、ガラス基板や最表面にDLC(ダイアモンドライクカーボン)層、珪素酸化物層、酸化チタン層などがコーティングされたプラスチックフィルムなどによって形成されるものである。
なお、この例のEL表示装置においては、トップエミッション型にする場合に表面保護層206、接着層205を共に透光性のものにする必要があるが、ボトムエミッション型とする場合にはその必要はない。
上述の発光素子の下方には、図5に示すように、回路部11が設けられる。
この回路部11は、基板20上に形成されて基体200を構成するものである。すなわち、基板20の表面には下地としてSiOを主体とする下地保護層281が形成され、その上にはシリコン層241が形成される。このシリコン層241の表面には、SiOおよび/またはSiNを主体とするゲート絶縁層282が形成される。
また、シリコン層241のうち、ゲート絶縁層282を挟んでゲート電極242と重なる領域がチャネル領域241aとされる。なお、このゲート電極242は、図示しない走査線101の一部である。一方、シリコン層241を覆い、ゲート電極242を形成したゲート絶縁層282の表面には、例えば原料ガスとして、モノシランと一酸化二窒素との混合ガスや、TEOS(テトラエトキシシラン、Si(OC)と酸素、ジシランとアンモニア等を用いるプラズマCVD法等により、珪素酸化物や珪素窒化物などの珪素化合物を主体とする第1層間絶縁層283が形成される。
また、シリコン層241のうち、チャネル領域241aのソース側には、低濃度ソース領域241bおよび高濃度ソース領域241Sが設けられる一方、チャネル領域241aのドレイン側には低濃度ドレイン領域241cおよび高濃度ドレイン領域241Dが設けられて、いわゆるLDD(Light Doped Drain)構造を形成する。これらのうち、高濃度ソース領域241Sは、ゲート絶縁層282と第1層間絶縁層283とにわたって開孔するコンタクトホール243aを介して、ソース電極243に接続される。このソース電極243は、上述した電源線103(図1参照、図5においてはソース電極243の位置に紙面垂直方向に延在する)の一部として構成される。一方、高濃度ドレイン領域241Dは、ゲート絶縁層282と第1層間絶縁層283とにわたって開孔するコンタクトホール244aを介して、ソース電極243と同一層からなるドレイン電極244に接続される。
ソース電極243およびドレイン電極244が形成された第1層間絶縁層283の上層は、例えば珪素窒化物や珪素酸化物、珪素酸窒化物などのガスバリア性を有する珪素化合物を主体とする第2層間絶縁層284によって覆われている。この第2層間絶縁層284は、例えば、珪素窒化物(SiN)や珪素酸化物(SiO)などの珪素化合物層とアクリル樹脂などの配線平坦化層とからなる。そして、ITOからなる画素電極23が、この第2層間絶縁層284の表面上に形成されるとともに、第2層間絶縁層284に設けられたコンタクトホール23aを介してドレイン電極244に接続される。すなわち、画素電極23は、ドレイン電極244を介して、シリコン層241の高濃度ドレイン領域241Dに接続される。
また、図5に示すように、コンタクトホール23a上に画素電極23を形成すると、コンタクトホール23aの形状に起因した凹部295が残る。このため、この凹部295上には、有機平坦層296を形成し、凹部295を埋めて平坦化させている。有機平坦層296としは、アクリル樹脂、有機珪素化合物等が好ましい。このように、有機バンク層221の下地を平坦化させることにより、有機バンク層221を覆うガスバリア層30の上面を平坦化して封止性を向上させることができる。
なお、走査線駆動回路80および検査回路90に含まれるTFT(駆動回路用TFT)、すなわち、例えばこれらの駆動回路のうち、シフトレジスタに含まれるインバータを構成するNチャネル型又はPチャネル型のTFTは、画素電極23と接続されていない点を除いて駆動用TFT123と同様の構造とされる。
画素電極23が形成された第2層間絶縁層284の表面には、画素電極23と、上述した無機絶縁層25及び有機バンク層221とが設けられる。無機絶縁層25は、例えばSiOなどの無機材料からなるものであり、有機バンク層221は、アクリル樹脂やポリイミドなどの有機材料からなるものである。そして、画素電極23の上には、無機絶縁層25に設けられた開口部25a、および有機バンク層221に囲まれてなる開口部221aの内部に、正孔輸送層70と有機発光層60とがこの順に積層される。
以上に説明した基板20上の第2層間絶縁層284までの層が、回路部11を構成する。
ここで、本実施形態のEL表示装置1は、カラー表示を行うべく、各有機発光層60が、その発光波長帯域が光の三原色にそれぞれ対応して形成される。例えば、有機発光層60として、発光波長帯域が赤色に対応した赤色用有機発光層60R、緑色に対応した緑色用有機発光層60G、青色に対応した青色用有機発光層60Bとをそれぞれに対応する表示領域R、G、Bに設け、これら表示領域R、G、Bをもってカラー表示を行う1画素が構成される。また、各色表示領域の境界には、金属クロムをスパッタリングなどにて成膜した図示略のBM(ブラックマトリクス)が、例えば有機バンク層221と無機絶縁層25との間に形成される。
次に、本実施形態に係るEL表示装置1の製造方法の一例を、図6〜11を参照して説明する。図6〜8に示す各断面図は、図2中のA−B線の断面図に対応した図である。
なお、本実施形態においては、電気光学装置としてのEL表示装置1がトップエミッション型である場合である。
まず、図6(a)に示すように、基板20の表面に、下地保護層281を形成する。次に、下地保護層281上に、ICVD法、プラズマCVD法などを用いてアモルファスシリコン層501を形成した後、レーザアニール法又は急速加熱法により結晶粒を成長させてポリシリコン層とする。
次いで、図6(b)に示すように、ポリシリコン層をフォトリソグラフィ法によりパターニングし、島状のシリコン層241、251および261を形成する。これらのうちシリコン層241は、表示領域内に形成され、画素電極23に接続される駆動用TFT123を構成するものであり、シリコン層251、261は、走査線駆動回路80に含まれるPチャネル型およびNチャネル型のTFT(駆動回路用TFT)をそれぞれ構成するものである。
次に、プラズマCVD法、熱酸化法などにより、シリコン層241、251および261、下地保護層281の全面に厚さが約30nm〜200nmのシリコン酸化膜によって、ゲート絶縁層282を形成する。ここで、熱酸化法を利用してゲート絶縁層282を形成する際には、シリコン層241、251および261の結晶化も行い、これらのシリコン層をポリシリコン層とすることができる。
また、シリコン層241、251および261にチャネルドープを行う場合には、例えば、このタイミングで約1×1012/cmのドーズ量でボロンイオンを打ち込む。その結果、シリコン層241、251および261は、不純物濃度(活性化アニール後の不純物にて算出)が約1×1017/cmの低濃度P型のシリコン層となる。
次に、Pチャネル型TFT、Nチャネル型TFTのチャネル層の一部にイオン注入選択マスクを形成し、この状態でリンイオンを約1×1015/cmのドーズ量でイオン注入する。その結果、パターニング用マスクに対してセルフアライン的に高濃度不純物が導入されて、図6(c)に示すように、シリコン層241及び261中に高濃度ソース領域241Sおよび261S並びに高濃度ドレイン領域241Dおよび261Dが形成される。
次に、図6(c)に示すように、ゲート絶縁層282の表面全体に、ドープドシリコンやシリサイド膜、あるいはアルミニウム膜やクロム膜、タンタル膜という金属膜からなるゲート電極形成用導電層502を形成する。この導電層502の厚さは概ね500nm程度である。その後、パターニング法により、図6(d)に示すように、Pチャネル型の駆動回路用TFTを形成するゲート電極252、画素用TFTを形成するゲート電極242、Nチャネル型の駆動回路用TFTを形成するゲート電極262を形成する。また、駆動制御信号導通部320(350)、陰極電源配線の第1層121も同時に形成する。なお、この場合、駆動制御信号導通部320(350)はダミー領域5に配設するものとされている。
続いて、図6(d)に示すように、ゲート電極242,252および262をマスクとして用い、シリコン層241,251および261に対してリンイオンを約4×1013/cmのドーズ量でイオン注入する。その結果、ゲート電極242,252および262に対してセルフアライン的に低濃度不純物が導入され、図6(d)に示すように、シリコン層241および261中に低濃度ソース領域241bおよび261b、並びに低濃度ドレイン領域241cおよび261cが形成される。また、シリコン層251中に低濃度不純物領域251Sおよび251Dが形成される。
次に、図7(e)に示すように、Pチャネル型の駆動回路用TFT252以外の部分を覆うイオン注入選択マスク503を形成する。このイオン注入選択マスク503を用いて、シリコン層251に対してボロンイオンを約1.5×1015/cmのドーズ量でイオン注入する。結果として、Pチャネル型駆動回路用TFTを構成するゲート電極252もマスクとして機能するため、シリコン層251中にセルフアライン的に高濃度不純物がドープされる。したがって、低濃度不純物領域251Sおよび251Dはカウンタードープされ、P型チャネル型の駆動回路用TFTのソース領域およびドレイン領域となる。
次いで、図7(f)に示すように、基板20の全面にわたって第1層間絶縁層283を形成するとともに、フォトリソグラフィ法を用いて第1層間絶縁層283をパターニングすることにより、各TFTのソース電極およびドレイン電極に対応する位置にコンタクトホールCを形成する。
次に、図7(g)に示すように、第1層間絶縁層283を覆うように、アルミニウム、クロム、タンタルなどの金属からなる導電層504を形成する。この導電層504の厚さは概ね200nmないし800nm程度である。この後、導電層504のうち、各TFTのソース電極およびドレイン電極が形成されるべき領域240a、駆動電圧導通部310(340)が形成されるべき領域310a、陰極電源配線の第2層が形成されるべき領域122aを覆うようにパターニング用マスク505を形成するとともに、導電層504をパターニングして、図8(h)に示すソース電極243、253、263、ドレイン電極244、254、264を形成する。
次いで、図8(i)に示すように、これらが形成された第1層間絶縁層283を覆う第2層間絶縁層284を形成する。この第2層間絶縁層284は、約1〜2μm程度の厚さに形成されることが望ましい。
次いで、図8(j)に示すように、第2層間絶縁層284のうち、駆動用TFTのドレイン電極244に対応する部分をエッチングにより除去してコンタクトホール23aを形成する。その後、表面に回路部11が形成された基板20の全面を覆うように画素電極23となる導電膜を形成する。
そして、この透明導電膜をパターニングすることにより、図9(k)に示すように、第2層間絶縁層284のコンタクトホール23aを介してドレイン電極244と導通する画素電極23を形成すると同時に、ダミー領域のダミーパターン26も形成する。
なお、図3、4では、これら画素電極23、ダミーパターン26を総称して画素電極23としている。ダミーパターン26は、第2層間絶縁層284を介して下層のメタル配線へ接続しない構成とされる。すなわち、ダミーパターン26は、島状に配置され、実表示領域に形成されている画素電極23の形状とほぼ同一の形状を有する。もちろん、表示領域に形成されている画素電極23の形状と異なる構造であってもよい。なお、この場合、ダミーパターン26は少なくとも駆動電圧導通部310(340)の上方に位置するものも含むものとする。
次いで、図9(l)に示すように、画素電極23、ダミーパターン26上、および第2層間絶縁膜上に絶縁層である無機絶縁層25を形成する。なお、画素電極23においては一部が開口する態様にて無機絶縁層25を形成し、開口部25a(図3も参照)において画素電極23からの正孔移動が可能とされている。逆に、開口部25aを設けないダミーパターン26においては、絶縁層である無機絶縁層25が正孔移動遮蔽層となって正孔移動が生じないものとされている。
続いて、無機絶縁層25において、異なる2つの画素電極23の間に位置して形成された凹状部に不図示のBM(ブラックマトリックス)を形成する。具体的には、無機絶縁層25の凹状部に対して、金属クロムを用いスパッタリング法にて成膜する。
また、コンタクトホール23aの形状に起因した凹部295(図5参照)には、有機平坦層296を形成する。有機平坦層296は、多価アルコール(ポリビニルアルコール)、アクリル樹脂(ポリ酢酸ビニル)、ポリアクリル酸ビニル)、有機珪素化合物(テトラエトキシシラン(TEOS)やアニノプロピルトリメトキシシラン等)を水或いはアルコールで溶解し、インクジェット法等の液滴吐出法により塗布して、形成する。
そして、図9(m)に示すように、無機絶縁層25の所定位置、詳しくは上述したBMを覆うように有機バンク層221を形成する。具体的な有機バンク層の形成方法としては、例えばアクリル樹脂、ポリイミドなどのレジストを溶媒に溶解したものを、スピンコート法、ディップコート法などの各種塗布法により塗布して有機層を形成する。なお、有機層の構成材料は、後述するインクの溶媒に溶解せず、しかもエッチングなどによってパターニングし易いものであればどのようなものでもよい。
更に、有機層をフォトリソグラフィ技術、エッチング技術を用いてパターニングし、有機層に開口部221aを形成することにより、開口部221aに壁面を有した有機バンク層221を形成する。
なお、この場合、有機バンク層221は、少なくとも駆動制御信号導通部320の上方に位置するものを含むものとする。
次いで、有機バンク層221の表面に、親液性を示す領域と、撥液性を示す領域とを形成する。本実施形態においては、プラズマ処理によって各領域を形成する。具体的には、プラズマ処理を、予備加熱工程と、有機バンク層221の上面および開口部221aの壁面ならびに画素電極23の電極面23c、無機絶縁層25の上面をそれぞれ親液性にする親インク化工程と、有機バンク層221の上面および開口部221aの壁面を撥液性にする撥インク化工程と、冷却工程とで構成する。
すなわち、基材(バンクなどを含む基板20)を所定温度、例えば70〜80℃程度に加熱し、次いで親インク化工程として大気雰囲気中で酸素を反応ガスとするプラズマ処理(Oプラズマ処理)を行う。次いで、撥インク化工程として大気雰囲気中で4フッ化メタンを反応ガスとするプラズマ処理(CFプラズマ処理)を行い、その後、プラズマ処理のために加熱された基材を室温まで冷却することで、親液性および撥液性が所定箇所に付与されることとなる。
なお、このCFプラズマ処理においては、画素電極23の電極面23cおよび無機絶縁層25についても多少の影響を受けるが、画素電極23の材料であるITOおよび無機絶縁層25の構成材料であるSiO、TiOなどはフッ素に対する親和性に乏しいため、親インク化工程で付与された水酸基がフッ素基で置換されることがなく、親液性が保たれる。
次いで、正孔輸送層形成工程によって正孔輸送層70の形成を行う。この正孔輸送層形成工程では、例えばインクジェット法等の液滴吐出法や、スリットコート法などにより、正孔輸送層材料を電極面23c上に塗布し、その後、乾燥処理および熱処理を行い、電極23上に正孔輸送層70を形成する。正孔輸送層材料を例えばインクジェット法で選択的に塗布する場合には、まず、インクジェットヘッド(図示略)に正孔輸送層材料を充填し、インクジェットヘッドの吐出ノズルを無機絶縁層25に形成された開口部25a内に位置する電極面23cに対向させ、インクジェットヘッドと基材(基板20)とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御された液滴を電極面23cに吐出する。次に、吐出後の液滴を乾燥処理し、正孔輸送層材料に含まれる分散媒や溶媒を蒸発させることにより、正孔輸送層70を形成する。
ここで、吐出ノズルから吐出された液滴は、親液性処理がなされた電極面23c上にて広がり、無機絶縁層25の開口部25a内に満たされる。その一方で、撥インク処理された有機バンク層221の上面では、液滴がはじかれて付着しない。したがって、液滴が所定の吐出位置からはずれて有機バンク層221の上面に吐出されたとしても、その上面が液滴で濡れることがなく、弾かれた液滴が無機絶縁層25の開口部25a内に転がり込む。
なお、この正孔輸送層形成工程以降は、正孔輸送層70および有機発光層60の酸化を防止すべく、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの不活性ガス雰囲気で行うのが好ましい。
次いで、発光層形成工程によって有機発光層60の形成を行う。この発光層形成工程では、例えばインクジェット法により、発光層形成材料を正孔輸送層70上に吐出し、その後、乾燥処理および熱処理を行うことにより、有機バンク層221に形成された開口部221a内に有機発光層60を形成する。この発光層形成工程では、正孔輸送層70の再溶解を防止するため、発光層形成材料に用いる溶媒として、正孔輸送層70に対して不溶な無極性溶媒を用いる。
なお、この発光層形成工程では、インクジェット法によって例えば青色(B)の発光層形成材料を青色の表示領域に選択的に塗布し、乾燥処理した後、同様にして緑色(G)、赤色(R)についてもそれぞれその表示領域に選択的に塗布し、乾燥処理する。
また、必要に応じて、上述したようにこのような有機発光層60の上にカルシウムやマグネシウム、リチウム、ナトリウム、ストロンチウム、バリウム、セシウムを主成分とした金属又は金属化合物からなる電子注入層を蒸着法等で形成してもよい。
次いで、図10(n)に示すように、陰極層形成工程によって陰極50の形成を行う。この陰極層形成工程では、例えば高密度プラズマ成長法等の気相成長法によりITOを成膜して、陰極50とする。このとき、この陰極50については、有機発光層60と有機バンク層221の上面を覆うのはもちろん、有機バンク層221の外側部を形成する壁面についてもこれを覆った状態となるように形成する。
なお、陰極50上に陰極保護層を形成させる場合には、高密度プラズマ成長法などの気相成長法により酸化チタンや珪素酸窒化物等を陰極50上に成膜させる。
次いで、図10(o)に示すように、基体200上にて露出する陰極50の全ての部位を覆った状態にガスバリア層30を形成する。
ここで、このガスバリア層30の形成方法としては、高密度プラズマ成長法により珪素酸窒化物などの珪素化合物を形成する。
また、ガスバリア層30の形成については、上述したように珪素化合物によって単層で形成してもよく、また2層以上の珪素化合物や珪素化合物とは異なる例えば有機材料からなる平坦性を向上させる層と組み合わせて複数の層に積層して形成してもよく、さらには、単層で形成するものの、その組成を膜厚方向で連続的あるいは非連続的に変化させるようにして形成してもよい。
そして、図11(p)に示すように、ガスバリア層30上に接着層205と表面保護層206からなる保護層204が設けられる。接着層205は、スクリーン印刷法やスリットコート法などによりガスバリア層30上に略均一に塗布され、その上に表面保護層206が貼り合わされる。
このようにガスバリア層30上に保護層204を設ければ、表面保護層206が耐圧性や耐摩耗性、光反射防止性、ガスバリア性、紫外線遮断性などの機能を有していることにより、有機発光層60や陰極50、さらにはガスバリア層もこの表面保護層206によって保護することができ、したがって発光素子の長寿命化を図ることができる。
また、接着層205が機械的衝撃に対して緩衝機能を発揮するので、外部から機械的衝撃が加わった場合に、ガスバリア層30やこの内側の発光素子への機械的衝撃を緩和し、この機械的衝撃による発光素子の機能劣化を防止することができる。
以上のようにして、EL表示装置1が形成される。
このようなEL表示装置1にあっては、基体200の外周部において、画素電極23を区画する無機絶縁層25と、ガスバリア層30とが接するので、画素電極23或いは無機絶縁層25によって基体200を透過した酸素や水分等が遮断される。これにより、有機発光層60子の劣化を防止することができる。
なお、上述した実施形態では、トップエミッション型のEL表示装置1を例にして説明したが、本発明はこれに限定されることなく、ボトムエミッション型にも、また、両側に発光光を出射するタイプのものにも適用可能である。
ボトムエミッション型、あるいは両側に発光光を出射するタイプのものとした場合には、基体200に形成するスイッチング用TFT112や駆動用TFT123については、発光素子の直下ではなく、無機絶縁層25および有機バンク層221の直下に形成するようにし、開口率を高めるのが好ましい。
また、EL表示装置1では本発明における第1の電極を陽極として機能させ、第2の電極を陰極として機能させたが、これらを逆にして第1の電極を陰極、第2の電極を陽極としてそれぞれ機能させるよう構成してもよい。ただし、その場合には、有機発光層60と正孔輸送層70との形成位置を入れ替えるようにする必要がある。
また、上述した実施形態では、第1層間絶縁層283及び第2層間絶縁層284の材料について触れなかったが、有機樹脂材料により形成しても、SiN、SiOなどの無機絶縁材料を用いて形成してもよい。有機樹脂材料はスピンコートやスリットコートなどWETプロセスで形成されるため平坦性を向上させることができ、TFTや配線が形成された後に用いることが好ましい。例えば、有機平坦層291を、第1層間絶縁層283と無機絶縁層25の間の第2層間絶縁層として用いてもよく、また、第2層間絶縁層284と無機絶縁層25の間に形成してもよい。さらに、第1層間絶縁層283における駆動用TFT123が形成される領域の上部に有機平坦層291を設け、それ以外の領域(外周部)には第2層間絶縁層284を形成してもよい。
有機平坦層291は、駆動用TFT123の上面を平坦化させるために設けられる層であって、例えばアクリル系の樹脂材料から形成される。そして、有機平坦層291により、駆動用TFT123の上面を平坦化させることにより、有機平坦層291上に形成される画素電極23及び無機絶縁層25が平坦化され、これらの層による封止性能の向上と、インクジェット法による有機発光層などの形成精度を向上させることができる。
また、画素電極23を区画する無機絶縁層25と、ガスバリア層30とが基体200の外周部において接触する場合について説明したが、図12に示すように、基体200の外周部に下地保護層281或いはゲート絶縁層282のいずれかを露出させて、その上にガスバリア層30を被膜するようにしてもよい。また、第1層間絶縁層283及び第2層間絶縁層284を無機絶縁材料で形成した場合には、第1層間絶縁層283或いは第2層間絶縁層284上にガスバリア層30を被膜するようにしてもよい。
このように、無機材料からなる第1層間絶縁層283、第2層間絶縁層284、下地保護層281、ゲート絶縁層282のいずれかと、ガスバリア層30とが接触することにより、有機発光層60から封止され、酸素や水分等による劣化が長期的に防止できる。
また、上述した実施形態において、ガスバリア層30に替えて、図13に示すように、封止部材40を用いてもよい。図13においては、封止部材40は、接着層41を介して無機絶縁材料からなる第2層間絶縁層284上に配置される。
封止部材40を用いる場合には、基板20側から発光光を取り出す、いわゆるボトムエミッション型のEL表示装置となるので、例えば、基板20としては、透明あるいは半透明のものが採用する必要がある。具体的には、ガラス、石英、樹脂(プラスチック、プラスチックフィルム)等が挙げられ、特にガラス基板が好適に用いられる。
また、上述した実施形態では、電気光学装置にEL表示装置1を適用した例を示したが、本発明はこれに限定されることなく、基本的に第2電極が基体の外側に設けられるものであれば、どのような形態の電気光学装置にも適用可能である。
次に、本発明の電子機器について説明する。電子機器は、上述したEL表示装置(電気光学装置)1を表示部として有したものであり、具体的には図14に示すものが挙げられる。
図14(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図14(a)において、携帯電話1000は、上述したEL表示装置1を用いた表示部1001を備える。
図14(b)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図14(b)において、時計(電子機器)1100は、上述したEL表示装置1を用いた表示部1101を備える。
図14(c)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図14(c)において、情報処理装置(電子機器)1200は、キーボードなどの入力部1202、上述したEL表示装置1を用いた表示部1206、情報処理装置本体(筐体)1204を備える。
図14(d)は、薄型大画面テレビの一例を示した斜視図である。図14(d)において、薄型大画面テレビ(電子機器)1300は、薄型大画面テレビ本体(筐体)1302、スピーカーなどの音声出力部1304、上述したEL表示装置1を用いた表示部1306を備える。
図14(a)〜(c)に示すそれぞれの電子機器は、上述したEL表示装置1を有した表示部(電気光学装置)1001,1101,1206を備えているので、表示部を構成するEL表示装置の発光素子の長寿命化が図られたものとなる。
また、図14(d)に示す電子機器は、表示部(電気光学装置)1306の面積に関係なくEL表示装置1が封止することができる本発明を適用したので、従来と比較して大面積(例えば対角20インチ以上)の表示部を備えるものとなる。
EL表示装置の配線構造を示す図 EL表示装置の構成を示す模式図 図2のA−B線に沿う断面図 図2のC−D線に沿う断面図 回路部を示す拡大断面図 EL表示装置の製造方法を工程順に示す図 図6に続く工程を示す図 図7に続く工程を示す図 図8に続く工程を示す図 図9に続く工程を示す図 図10に続く工程を示す図 下地保護層又はゲート絶縁層とガスバリア層とを接触させた場合を示す図 封止部材を設けた場合を示す図 電子機器を示す図
符号の説明
1 表示装置(電気光学装置)、 23 画素電極(第1電極)、 23a コンタクトホール、 25 無機絶縁層(バンク構造体)、 30 ガスバリア層(封止層)、 40 封止部材、 50 陰極(第2電極)、 60 有機発光層、 110 電気光学層、 200 基体、 221 有機バンク層(バンク構造体)、 221a 開口部、 221a 開口部、 281 下地保護層、 282 ゲート絶縁層、 283 第1層間絶縁層、 284 第2層間絶縁層、 291 有機平坦層、 295 凹部、 296 有機平坦層、 1000 携帯電話(電子機器)、1100 時計(電子機器)、 1200 情報処理装置(電子機器)、1300 薄型大画面テレビ(電子機器)、 1001,1101,1206,1306 表示部(電気光学装置)

Claims (9)

  1. 基体上に、複数の第1電極と、
    前記基体上と前記複数の第1電極上の少なくとも一部に設けられ、前記複数の第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有するバンク構造体と、
    前記開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、
    前記バンク構造体の少なくとも一部及び前記電気光学層を覆う第2電極と、
    少なくとも前記第2電極の端部と接触して前記第2電極を覆う封止層と、を備え、
    前記封止層は、無機材料からなり、
    前記バンク構造体は、無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に設けられる有機バンク層と、を有し、
    前記無機絶縁層は、前記第2電極の端部より外側まで設けられ、かつ前記封止層と接していることを特徴とする電気光学装置。
  2. 基体上に、複数の第1電極と、
    前記基体上と前記複数の第1電極上の少なくとも一部に設けられ、前記複数の第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有する無機絶縁層と、
    前記無機絶縁層上の少なくとも一部に設けられる有機バンク層と、
    前記開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、
    前記有機バンク層及び前記電気光学層を覆う第2電極と、
    少なくとも前記第2電極の端部と接触して前記第2電極を覆う封止層と、を備え、
    前記封止層は、無機材料からなり、
    前記無機絶縁層は、前記第2電極の端部より外側まで設けられ、かつ前記封止層と接していることを特徴とする電気光学装置。
  3. 前記基体は、前記第1電極に電気的に接続されたトランジスタを含み、
    前記第1電極と前記トランジスタを接続するコンタクト部は、前記無機絶縁層および有機バンク層と平面的に重なる位置に設けられ、
    前記コンタクト部において、前記無機絶縁層と前記有機バンク層との間に有機平坦層が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学装置。
  4. 前記無機絶縁層および前記有機バンク層が設けられた領域は、表示に寄与する実表示領域と、表示に寄与しないダミー領域とを有し、
    前記ダミー領域において、前記無機絶縁層は、前記開口部を有さないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記複数の第1電極は、前記第1の電極に電流を供給する電源線と電気的に接続されており、
    前記実表示領域に設けられた前記第1電極は、前記電源線と電気的に接続されており、
    前記ダミー領域に設けられた前記第1電極は、前記電源線と電気的に接続されていないことを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  6. 基体上に複数の第1電極と、前記基体上と前記複数の第1電極上の少なくとも一部に設けられ、前記複数の第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有するバンク構造体と、前記開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、前記バンク構造体の少なくとも一部及び前記電気光学層を覆う第2電極と、少なくとも前記第2電極の端部と接触して前記第2電極を覆う無機材料からなる封止層と、を有する電気光学装置の製造方法であって、
    前記第2電極の端部より外側まで設けられるように形成する無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に有機バンク層を形成して前記バンク構造体を形成する工程と、
    前記第2電極の端部より外側において、前記無機絶縁層と接するように前記封止層を形成する工程と、を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  7. 基体上に複数の第1電極と、前記基体上と前記複数の第1電極上の少なくとも一部に設けられ、前記複数の第1電極の形成位置に対応した複数の開口部を有する無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に設けられる有機バンク層と、前記開口部のそれぞれに配置される電気光学層と、前記有機バンク層及び前記電気光学層を覆う第2電極と、少なくとも前記第2電極の端部と接触して前記第2電極を覆う無機材料からなる封止層と、を有する電気光学装置の製造方法であって、
    前記第2電極の端部より外側まで設けられるように形成する無機絶縁層と、前記無機絶縁層上の少なくとも一部に有機バンク層とを形成する工程と、
    前記第2電極の端部より外側において、前記無機絶縁層と接するように前記封止層を形成する工程と、を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  8. 前記基体は、前記第1電極に電気的に接続されたトランジスタを含み、
    前記第1電極と前記トランジスタとを接続させるコンタクト部の上に前記無機絶縁層を形成する工程と、
    前記コンタクト部の前記無機絶縁層上に有機絶縁材料を液滴吐出法により塗布して、平坦化させる有機平坦層を形成する工程と、を有することを特徴とする請求項6または7に記載の電気光学装置の製造方法。
  9. 請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の電気光学装置、或いは請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の製造方法により製造された電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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