JP4676861B2 - 撮像装置及び表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被写体の立体像を表示するための画像を撮像する、あるいは、被写体の立体像を表示するための画像から立体像を表示する技術に係り、特に、複数の集光手段を同一平面上にアレイ状に配列したレンズアレイを用いた撮像装置及び表示装置に関する。
従来、任意の視点から被写体の立体像を見ることができる立体画像方式として、IP(Integral Photography)方式が知られている(特許文献1参照)。このIP方式では、同一平面上にアレイ状に配列された複数のレンズやピンホール等(以下、レンズアレイという)によって結像された被写体の像を撮像し、この撮像された画像(以下、IP画像という)をレンズアレイを介して見ることによって、任意の視点から被写体の立体像を見ることができる。
ここで、図20〜図23を参照して、複数の凸レンズからなる凸レンズアレイを用いたIP方式について説明する。図20は、従来のIP方式における、被写体の撮像方法を模式的に示す説明図、(a)は、従来のIP方式の撮像装置の構成を模式的に示す模式図、(b)は、(a)の撮像装置によって撮像された画像の例を模式的に示す説明図である。図21は、撮像装置の各凸レンズによって結像される像の横倍率を模式的に示すグラフである。図22は、従来のIP方式を用いて撮像された画像の変換方法を模式的に示す模式図である。図23は、従来のIP方式における、被写体の立体像の表示方法を模式的に示す説明図である。
まず、図20(a)を参照して、従来のIP方式の撮像装置110について説明する。なお、ここでは、被写体を2つの点光源115a、115bとし、凸レンズアレイ112の複数の凸レンズのうち、隣接する3つの凸レンズ111b、111c、111dのみを図示した。
撮像装置110は、複数の凸レンズ111(…、111b、111c、111d、…)が同一平面上にアレイ状に配列された凸レンズアレイ112と、この凸レンズアレイ112によって結像された被写体(点光源115a、点光源115b)の像を撮像するカメラ113とを備える。ここで、点光源115a、115bからは色々な方向に光が放射され、凸レンズ111に入射した光のうち、カメラ113の対物レンズ114に入射した光が、各々の凸レンズ111によって、当該カメラ113の撮像素子(図示せず)上に点光源115a、115bの像を結像する。そして、この点光源115a、115bの倒立像は、カメラ113によって撮像される。
そして、各凸レンズによって結像される像の横倍率mは、図21に示すようになる。ここで、L11は被写体から凸レンズ111までの距離を示し、fは凸レンズ111の焦点距離を示す。そして、L11<−fの場合には、mは負となり倒立像が結像され、L11>−fの場合には、mは正となり正立像が結像される。そのため、各凸レンズ111の焦点距離より遠い位置にある点光源115a、115bを撮像する場合には、各凸レンズ111によって結像される像は、点光源115a、115bの倒立像になる。
ここで、図20(b)に示すように、カメラ113によって撮像される画像121は、凸レンズ111と、この各凸レンズ111の画像の内部において、当該凸レンズ111によって結像された倒立像(点光源115a、115bの像)となる。そして、各凸レンズ111の内部の点光源115a、115bの像の位置も反転する。
この撮像装置110によって撮像された倒立像を正立像に変換するために、画像121に電気的な計算処理を施す必要がある。ここで、図22を参照して、図20(a)の撮像装置110によって撮像された画像121の変換方法について説明する。なお、図22では、凸レンズ111b、111c、111dの画像のみを示し、ここでは、この3つの画像についてのみ説明する。
図22に示すように、まず、撮像装置110によって撮像された画像121を、凸レンズ111ごとの画像122(122b、122c、122d)に分解する。次に、各々の画像122を180度回転させ、回転させた画像123(123b、123c、123d)を合成して1つの画像124とし、被写体の正立像の画像(IP画像)を得ることができる。
次に、図23を参照して、従来のIP方式の表示装置130について説明する。表示装置130は、画像124(IP画像)を表示するディスプレイ131と、このディスプレイ131の前に凸レンズ132(…、132b、132c、132d、…)が同一平面上にアレイ状に配列された凸レンズアレイ133とを備える。ここで、ディスプレイ131から出射された光は、凸レンズ132を通過して出射する。そして、凸レンズ132を介して、ディスプレイ131を見ると、点光源の立体像134a、134bが表示される。この立体像134a、134bは、被写体である点光源115a、115bの配置と同じもの(正視像)となる。これによって、特殊な眼鏡等を用いることなく、被写体の立体像134a、134bを表示することができる。
また、被写体の正立像のIP画像を撮像できる撮像装置として、正逆視変換光学系を用いる方法(非特許文献1参照)が提案されている。この方法では、凸レンズアレイにより倒立像を結像させ、更にこの倒立像を通常のIP方式を用いて撮像することによって、被写体の正立像(倒立像の倒立像)のIP画像を撮像することができる。この正逆視変換光学系は、複数のプリズムと大口径レンズにより構成される。また、図20(a)に示した撮像装置110の凸レンズ111の代わりに光ファイバのような屈折率分布レンズを用いる方法(特許文献2参照)が提案されている。これらの方法によれば、被写体の正立像を結像できるため、前記の電気的計算処理を施すことなくIP画像を得ることができる。
特開平8−289329号公報(段落番号0003、図4、図5) 特開平10−150675号公報(段落番号0010〜0076、図5〜図9) 大越孝敬、「三次元画像工学」、朝倉書店、1991年初版
しかしながら、特許文献1に記載の方式では、撮像された被写体の倒立像を正立像に変換するための電気的計算処理を行う必要があるため、計算を行うための高速計算機又は大規模な電子回路が必要となる。また、非特許文献1に記載の正逆視変換光学系を用いる方法では、プリズム等の光学素子が多数必要となり、更に、特許文献2に記載の方法では、半径方向に屈折率が変化する屈折率分布レンズが必要となる。これらの光学素子は、一般的な凸レンズや凹レンズに比べて2次元状に多数配列することが困難である。
本発明は、前記従来技術の問題を解決するために成されたもので、撮像した映像の変換を必要とせず、かつ、簡易な構成で廉価に製造できる撮像装置及び表示装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の撮像装置は、被写体からの光が入射し、当該被写体の正立像を結像する複数の要素光学レンズ系を、当該要素光学レンズ系の光軸に対して直交する同一平面上にアレイ状に配列した要素画像レンズ群と、この要素画像レンズ群の要素光学レンズ系によって結像された像を撮像する画像撮像手段とを備え、前記要素光学レンズ系が、アフォーカル機能を持つアフォーカル光学系と、このアフォーカル光学系から入射された光を集光する結像光学系とを有し、前記アフォーカル光学系が、外部から入射された光を前記光軸を中心に反転させて出射し、前記アフォーカル光学系と前記結像光学系とが、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されることとした。
かかる構成によれば、撮像装置は、各々の要素光学レンズ系において、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されているアフォーカル光学系によって、被写体からの光を光軸を中心に反転させる。そして、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されている結像光学系によって、反転された光を集光して被写体の正立像を結像する。また、画像撮像手段によって、結像した被写体の像を撮像する。これによって、撮像装置は、IP方式の立体像を表示するための、複数の要素光学レンズ系によって結像された被写体の正立像からなるIP画像を撮像することができる。
また、請求項に記載の撮像装置は、被写体の画像を撮像する撮像装置であって、前記被写体からの光が入射し、当該被写体の正立像を結像する複数の要素光学レンズ系を、当該要素光学レンズ系の光軸に対して直交する同一平面上にアレイ状に配列した要素画像レンズ群と、この要素画像レンズ群の要素光学レンズ系によって結像された像を撮像する画像撮像手段とを備え、前記要素光学レンズ系が、外部から入射された光線を結像する結像光学系と、この結像光学系から入射された光を、光軸を中心にして反転させて出射させるアフォーカル光学系とを有し、前記アフォーカル光学系が、外部から入射された光を前記光軸を中心に反転させて出射し、前記アフォーカル光学系と前記結像光学系とが、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されることとした。
かかる構成によれば、撮像装置は、各々の要素光学レンズ系において、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されている結像光学系によって、被写体の倒立像を結像する。そして、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されているアフォーカル光学系によって、倒立像からの光を光軸を中心に反転させて、被写体の正立像を結像する。また、画像撮像手段によって、結像した被写体の像を撮像する。これによって、撮像装置は、IP方式の立体像を表示するための、複数の要素光学レンズ系によって結像された被写体の正立像からなるIP画像を撮像することができる。
更に、請求項に記載の撮像装置は、請求項1又は請求項2に記載の撮像装置において、前記結像光学系が、アレイ状に一体化されていることとした。
これによって、撮像装置は、光軸に対して直交する同一平面上に配置された複数の結像光学系を一体化して、1枚のレンズ群とすることができる。
また、請求項に記載の撮像装置は、請求項1又は請求項2に記載の撮像装置において、前記アフォーカル光学系が、アレイ状に一体化されていることとした。
これによって、撮像装置は、光軸に対して直交する同一平面上に配置された複数のアフォーカル光学系を一体化して、1枚のレンズ群とすることができる。
また、請求項に記載の表示装置は、同一平面上にアレイ状に配列された複数の集光手段によって結像された被写体の倒立像を撮像した画像である倒立画像を入力して、前記被写体の立体像を表示する表示装置であって、前記倒立画像を表示する画像表示手段と、前記複数の集光手段によって結像された各々の像の画像からの光が入射される複数の要素光学レンズ系を、当該要素光学レンズ系の光軸に対して直交する同一平面上にアレイ状に配列した要素画像レンズ群とを備え、前記要素光学レンズ系が、アフォーカル機能を持つアフォーカル光学系と、このアフォーカル光学系から入射された光を集光する結像光学系とを有し、前記アフォーカル光学系が、外部から入射された光を前記光軸を中心に反転させて出射し、前記アフォーカル光学系と前記結像光学系とが、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されることとした。
かかる構成によれば、表示装置は、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されている各々のアフォーカル光学系によって、倒立画像からの光を各々光軸を中心に反転させる。そして、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されている各々の結像光学系によって、アフォーカル光学系から入射された光を集光する。これによって、表示装置は、上下左右の位置関係が正しく表現された被写体の立体像を表示することができる。
また、請求項に記載の表示装置は、同一平面上にアレイ状に配列された複数の集光手段によって結像された被写体の倒立像を撮像した画像である倒立画像を入力して、前記被写体の立体像を表示する表示装置であって、前記倒立画像を表示する画像表示手段と、前記複数の集光手段によって結像された各々の像の画像からの光が入射される複数の要素光学レンズ系を、当該要素光学レンズ系の光軸に対して直交する同一平面上にアレイ状に配列した要素画像レンズ群とを備え、前記要素光学レンズ系が、外部から入射された光線を結像する結像光学系と、この結像光学系から入射された光を、光軸を中心にして反転させて出射させるアフォーカル光学系とを有し、前記アフォーカル光学系が、外部から入射された光を前記光軸を中心に反転させて出射し、前記アフォーカル光学系と前記結像光学系とが、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されることとした。
かかる構成によれば、表示装置は、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されている各々の結像光学系によって、倒立画像からの光を集光する。そして、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されている各々のアフォーカル光学系によって、結像光学系から入射された光を各々光軸を中心に反転させる。これによって、表示装置は、上下左右の位置関係が正しく表現された被写体の立体像を表示することができる。
更に、請求項に記載の表示装置は、請求項5又は請求項6に記載の表示装置において、前記結像光学系が、アレイ状に一体化されていることとした。
これによって、表示装置は、光軸に対して直交する同一平面上に配置された複数の結像光学系を一体化して、1枚のレンズ群とすることができる。
また、請求項に記載の表示装置は、請求項5又は請求項6に記載の表示装置において、前記アフォーカル光学系が、アレイ状に一体化されていることとした。
これによって、表示装置は、光軸に対して直交する同一平面上に配置された複数のアフォーカル光学系を一体化して、1枚のレンズ群とすることができる。
本発明に係る撮像装置及び表示装置では、以下のような優れた効果を奏する。請求項1又は請求項2に記載の発明によれば、倒立像を正立像に変換する電気的な計算処理を行わなくても、IP方式における一般的な表示装置で被写体の立体像を表示するためのIP画像を撮像することができる。そのため、撮像装置は、変換する計算を行うための高速計算機や大規模な電子回路を必要としない。
請求項1、請求項2、請求項5又は請求項6に記載の発明によれば、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する光学素子は、光ファイバのような半径方向のみに屈折率分布を有する光学素子に比べて配列が容易である。更に、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する光学素子は、半径方向に一体化して構成することも可能であり、この光学素子を光軸方向に配列してアフォーカル光学系及び結像光学系を構成することもできる。そのため、簡易な構成とすることができる。
請求項又は請求項に記載の発明によれば、複数の結像光学系をアレイ状に配列して構成されるレンズ群を容易に製造することができる。
請求項又は請求項に記載の発明によれば、複数のアフォーカル光学系をアレイ状に配列して構成されるレンズ群を容易に製造することができる。
請求項又は請求項に記載の発明によれば、IP方式における一般的な撮像装置で撮像した倒立画像に対して、倒立像を正立像に変換する電気的な計算処理を行わなくても、被写体の立体像を表示することができる。そのため、表示装置は、変換する計算を行うための高速計算機や大規模な電子回路を必要としない。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[撮像装置の構成(参照形態)]
図1を参照して、本発明の参照形態である撮像装置1の構成について説明する。図1は、撮像装置の構成を模式的に示した模式図である。撮像装置1は、被写体16のIP画像を撮像するものである。撮像装置1は、要素画像レンズ群14と、写真フィルム15とを備える。
要素画像レンズ群14は、複数の要素光学レンズ系13を、当該要素光学レンズ系13の光軸に垂直な同一平面上にアレイ状に配置して構成されている。この要素光学レンズ系13(…13b、13c、13d、…)は、被写体16の正立像を結像するものである。ここで、各々の要素光学レンズ系13は、アフォーカル光学系11と、結像光学系12とを備える。
アフォーカル光学系11(…11b、11c、11d、…)は、平行光が入射すると平行光を出射するアフォーカル機能を有するとともに、被写体16からの光を光軸を中心に反転するものである。このアフォーカル光学系11は、各々の光軸に垂直な同一平面上にアレイ状に配列されている。アフォーカル光学系11は、均一な屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成され、ここでは、厚肉両凸レンズからなることとした。
ここで、図2を参照して、厚肉両凸レンズからなるアフォーカル光学系11について説明する。図2は、アフォーカル光学系の構成を模式的に示した模式図である。なお、図2では、アフォーカル光学系11に入射し、出射する平行光の光路を模式的に点線で示している。更に、図2では、アフォーカル光学系11の凸レンズ面(入射面)P1及び凸レンズ面(出射面)P2を太線で示している。
アフォーカル光学系11は、厚肉両凸レンズからなり、所定距離だけ離隔して対面する凸レンズ面P1、P2を有する。ここで、この凸レンズ面P1、P2の曲率半径を各々r1、r2、凸レンズ面P1、P2の面頂V1、V2間の距離(アフォーカル光学系11の光軸方向の長さ)をd1とし、アフォーカル光学系11内部の屈折率をn2、外部の屈折率をn1とすると、焦点距離f1は、以下の式(1)によって表される。
f1=r1・r2/[(n2−n1)・{r2−r1+d1(n2−n1)/n2}] …(1)
そして、アフォーカル機能を有するレンズでは、焦点距離f1が無限大となる。従って、アフォーカル機能を有するアフォーカル光学系11とするためには、凸レンズ面P1、P2の曲率半径r1、r2、凸レンズ面P1、P2の面頂V1、V2間の距離d1、アフォーカル光学系11内部の屈折率n2及び外部の屈折率n1が、以下の式(2)を満足すればよい。
d1=(r1−r2)・n2/(n2−n1) …(2)
特に、アフォーカル光学系11を空気中に配置し(n1≒1)、かつ、凸レンズ面P1、P2の曲率半径r1、r2の大きさが等しい(r1=−r2)場合には、以下の式(3)を満足するアフォーカル光学系11とすればよい。
d1=2・r1・n2/(n2−1) …(3)
このように、前記の式(2)を満足するアフォーカル光学系11とすることで、当該アフォーカル光学系11に入射した平行光は、光軸を中心に反転した平行光となって出射される。
図1に戻って説明を続ける。結像光学系12(…12b、12c、12d、…)は、アフォーカル光学系11から入射された光を集光するものである。この結像光学系12は、各々の光軸に垂直な同一平面上にアレイ状に配列されている。更に、結像光学系12は、光軸方向に隣接するアフォーカル光学系11と同一の光軸を有している。結像光学系12は、均一な屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成され、ここでは、入射された平行光が出射面において集光される厚肉平凸レンズからなることとした。
ここで、図3を参照して、厚肉平凸レンズからなる結像光学系12について説明する。図3は、結像光学系の構成を模式的に示した模式図である。なお、図3では、結像光学系12に入射する平行光の光路を模式的に点線で示している。更に、図3では、結像光学系12の凸レンズ面(入射面)P3及び平面(出射面)P4を太線で示している。
結像光学系12は、厚肉平凸レンズからなり、所定距離だけ離隔して対面する凸レンズ面P3と平面P4とを有する。ここで、この凸レンズ面P3の曲率半径をr3、平面P4の曲率半径(図示せず)をr4(r4は無限大)、凸レンズ面P3の面頂V3と平面P4の中点V4との間の距離(結像光学系12の光軸方向の長さ)をd2とし、結像光学系12内部の屈折率をn2、外部の屈折率をn1とすると、焦点距離f2は、以下の式(4)によって表される。
f2=r3/(n2−n1) …(4)
また、結像光学系12の像側主点から平面P4の中点V4までの距離h4は、以下の式(5)によって表される。ここで、光の進行方向を正とした。
h4=−d2・n2 …(5)
そして、結像光学系12が、入射した平行光を平面P4上に集光するためには、以下の式(6)を満足すればよい。
d2=n2・r3/(n2−n1) …(6)
そして、前記の式(2)を満足するアフォーカル光学系11と、前記の式(6)を満足する結像光学系12からなる要素光学レンズ系13に平行光が入射すると、図4に示すように、結像光学系12の平面(出射面)P4から、この平面P4の中点V4で焦点を結ぶ光が出射する。なお、図4は、要素光学レンズ系に入射した平行光の光路を模式的に示す模式図である。
そして、凸レンズ面P1の面頂V1からL1の距離にある被写体16(図1参照)からの光が、平面P4の中点V4からL2の距離に結像することとすると、距離L1と距離L2との関係は以下の式(7)によって表される。なお、ここでは、凸レンズ面P1、P2、P3の曲率半径の大きさがすべて等しく(r1=−r2=r3)、また、アフォーカル光学系11の光軸方向の長さd1が結像光学系12の光軸方向の長さd2の2倍(d1=2・d2)であることとした。
L2=−(r1)/[(n2−n1)・{L1・(n2−n1)+3・r1}] …(7)
ここで、図5(適宜図4参照)を参照して、要素光学レンズ系13によって結像される被写体16(図1参照)の像の倍率について説明する。図5は、結像される像の横倍率と、アフォーカル光学系の凸レンズ面の面頂から被写体までの距離との関係を示すグラフである。なお、図5におけるbは、アフォーカル光学系11の凸レンズ面P1の面頂V1から要素光学レンズ系13の物側焦点(図示せず)までの距離を示している。
図5に示すように、アフォーカル光学系11の凸レンズ面(入射面)P1の面頂V1から被写体16までの距離L1が距離bより小さい場合、つまり、被写体16が要素光学レンズ系13の物側焦点よりアフォーカル光学系11に対して近い位置にある場合には、横倍率βは負になり、倒立像が結像される。また、距離L1が距離bより大きい場合、つまり、被写体16が要素光学レンズ系13の物側焦点よりアフォーカル光学系11に対して遠い位置にある場合には、横倍率βは正になり、正立像が結像される。
図1に戻って説明を続ける。写真フィルム(画像撮像手段)15は、要素画像レンズ群14の要素光学レンズ系13によって結像された被写体16の像を撮像するものである。そして、前記したように、被写体16が、要素光学レンズ系13の物側焦点よりアフォーカル光学系11に対して遠い位置にあるときには、各々の要素光学レンズ系13によって被写体16の正立像が結像されるため、写真フィルム15によって撮像される像は正立像となる。この写真フィルム15によって撮像される画像は、例えば、図23に示す従来の表示装置130のような、IP方式における一般的な表示装置に表示することによって、観察者(視聴者)は被写体16の立体像を見ることができる。
この写真フィルム15は、結像光学系12から出射する光の光路上に設置され、この写真フィルム15の結像光学系12からの光軸方向の距離L2は、被写体16の位置に応じて、前記の式(7)に基づいて設定することができる。そして、例えば、無限遠方にある被写体16を撮像する場合には、式(7)に基づいて、写真フィルム15を結像光学系12の出射面に接する位置に設置することで、複数の要素光学レンズ系13によって結像された被写体16の正立像からなるIP画像を撮像することができる。
これによって、撮像装置1は、被写体16のIP画像を直接撮像することができる。そのため、撮像装置1によって撮像された画像は、倒立像を正立像に変換する電気的な計算処理を行う必要がなく、撮像装置1は、変換する計算を行うための高速計算機や大規模な電子回路を必要としない。更に、要素光学レンズ系13は、厚肉両凸レンズと厚肉平凸レンズとの組み合わせのように、廉価な凸レンズの組み合わせによって実現できるため、正逆視変換光学系におけるプリズム等の光学部品や、光ファイバのような屈折率分布レンズが必要となる従来の方法に比べて、撮像装置1は、簡易な構成となり、かつ、廉価な光学素子から製造することができる。
なお、要素光学レンズ系13は、隣接する要素光学レンズ系13との間で光が漏れないように、各々の要素光学レンズ系13の側面(光軸に平行な面)に光学的な遮光処理を施すこととしてもよい。更に、要素光学レンズ系13と写真フィルム15とを、所定の距離だけ離して配置する場合には、各々の要素光学レンズ系13から出射された光が干渉しないように、各々の要素光学レンズ系13の側面の延長上において光学的な遮蔽板を設けることとしてもよい。
[撮像装置の動作]
次に、図1を参照して、本発明における撮像装置1が、被写体16のIP画像を撮像する動作について説明する。
被写体16からの光は、要素画像レンズ群14を構成する各々の要素光学レンズ系13のアフォーカル光学系11に入射する。そうすると、入射した光は、各々のアフォーカル光学系11の内部において光軸を中心に反転されて出射される。
そして、アフォーカル光学系11から出射した光は、各々のアフォーカル光学系11の光軸方向に隣接して設置された結像光学系12に入射する。そうすると、入射した光は、各々の結像光学系12によって集光され、被写体16の正立像が結像される。そして、この正立像が結像される光軸方向の位置は、前記の式(7)に基づいて算出することができ、正立像が結像される位置に設置された写真フィルム15は、当該正立像を撮像する。以上の動作によって、撮像装置1は、被写体16のIP画像を撮像することができる。
なお、ここでは、被写体16の位置に応じて、写真フィルム15を光軸方向の位置を変えて設置することとしたが、被写体16の位置に応じて結像光学系12の光軸方向の長さd2(図3参照)を調整することで、写真フィルム15を常に結像光学系12の平面(出射面)P4(図3参照)に隣接させて、被写体16のIP画像を撮像することとしてもよい。
ここで、図6を参照(適宜図2及び図3参照)して、被写体16の位置に応じて結像光学系12の光軸方向の長さd2を調整することで、結像光学系12の平面P4に被写体16の像が結像する要素光学レンズ系13について説明する。図6は、被写体の像が結像光学系の出射面に結像する要素光学レンズ系の構成を模式的に示した模式図である。
ここで、被写体16から凸レンズ面P1の面頂V1までの距離L1と、平面P4の中点V4から像までの距離L2との関係は以下の式(8)に示すようになる。なお、ここでは、凸レンズ面P1、P2、P3の曲率半径の大きさがすべて等しい(r1=−r2=r3)こととした。
L2=w1+w2
w1=−r1・{L1・(n2−n1)+4・r1}/[(n2−n1)・{L1・(n2−n1)+3・r1}]
w2={2・r1−(n2−n1)・(d2/n2)}/(n2−n1) …(8)
従って、以下の式(9)を満足するように、被写体16の位置に応じて結像光学系12の光軸方向の長さd2を設定することで、図6に示すように、結像光学系12の平面P4上に被写体16の像を結像することができる。
d2=w3/(n2−n1)
w3=2・r1−r1・{L1(n2−n1)+4・r1}/{L1(n2−n1)+3・r1} …(9)
このようにして、被写体16の位置に応じて各々の結像光学系12の光軸方向の長さd2を設定することで、撮像装置1は、写真フィルム15を常に結像光学系12の平面(出射面)P4に隣接させて設置して、被写体16のIP画像を撮像することができる。
また、被写体16の位置に応じて、アフォーカル光学系11と結像光学系12の曲率半径r1、r2、r3を変えることで、結像光学系12の平面P4に被写体16の像が結像するようにしてもよい。ここで、図6を参照(適宜図2及び図3参照)して、被写体16の位置に応じて結像光学系12の曲率半径r3を変化させて、結像光学系12の平面P4に被写体16の像を結像させる場合について説明する。
ここで、被写体16から凸レンズ面P1の面頂V1までの距離L1と、平面P4の中点V4から像までの距離L2との関係は以下の式(10)に示すようになる。なお、ここでは、凸レンズ面P1、P2の曲率半径の大きさが等しい(r1=−r2)こととした。
L2=w4+w5
w4=−(n2−n1)(L1+2・r3+2・r1)/{r3・(L1+2・r3+2・r1)−(n2−n1)
w5={2・r1−(n2−n1)・(d2/n2)}/(n2−n1) …(10)
従って、被写体16の位置に応じて、式(10)において平面P4の中点V4から像までの距離L2がゼロになるように、要素光学レンズ系13の曲率半径r1(r1=−r2)、r3と、結像光学系12の光軸方向の長さd2とを設定することで、撮像装置1は、写真フィルム15を常に結像光学系12の平面(出射面)P4に隣接させて、被写体16のIP画像を撮像することができる。
以上で説明した撮像装置1の構成では、図1に示すように、被写体16からの光が、まずアフォーカル光学系11に入射し、次いで結像光学系12に入射する構成としたが、光の可逆性から、図7に示すように、被写体16からの光が、まず結像光学系12’に入射し、次いでアフォーカル光学系11’に入射する構成としてもよい。なお、図7は、本発明の参照形態である撮像装置の他の構成を示した模式図である。
ここで、図7の要素光学レンズ系13’を構成するアフォーカル光学系11’及び結像光学系12’は、図1のアフォーカル光学系11及び結像光学系12と同じ特性を有する。そして、図7(a)の撮像装置1’では、要素光学レンズ系13’の像側主点は、当該要素光学レンズ系13’の出射端面から以下の式(11)で表される距離Δ1’だけ離れた位置、像側焦点は、当該要素光学レンズ系13’の出射端面から以下の式(12)で表される距離S1’だけ離れた位置となる。ここで、r1は、アフォーカル光学系11'及び結像光学系12’を構成する厚肉両凸レンズ及び厚肉平凸レンズの凸レンズ面の曲率半径、n1は外部の屈折率、n2はアフォーカル光学系11’及び結像光学系12’内部の屈折率を示す。なお、ここでは例として、アフォーカル光学系11’及び結像光学系12’のすべての凸レンズ面の曲率半径が等しく、また、アフォーカル光学系11’及び結像光学系12’の内部の屈折率が等しい場合について説明しているが、この限りではない。
Δ1’=4・r1/(n2−n1) …(11)
S1’=3・r1/(n2−n1) …(12)
そして、図7(a)において、写真フィルム15は、合焦させたい被写体の位置に応じた位置に配置することができるが、特に無限遠方に合焦させたい場合には、写真フィルム15を要素光学レンズ系13'の出射端面から式(12)で表される距離S1’だけ離れた位置に配置すればよい。
また、図7(b)の撮像装置1’では、要素光学レンズ系13’の像側主点は、当該要素光学レンズ系13’の出射端面から以下の式(13)で表される距離Δ2’だけ離れた位置、像側焦点は、当該要素光学レンズ系13’の出射端面から以下の式(14)で表される距離S2’だけ離れた位置となる。
Δ2’=3・r1/(n2−n1) …(13)
S2’=2・r1/(n2−n1) …(14)
そして、図7(b)において、写真フィルム15は、合焦させたい被写体の位置に応じた位置に配置することができるが、特に無限遠方に合焦させたい場合には、写真フィルム15を要素光学レンズ系13'の出射端面から式(14)で表される距離S2’だけ離れた位置に配置すればよい。
更に、図1及び図7の撮像装置1、1’では、アフォーカル光学系11、11’は厚肉両凸レンズ、結像光学系12、12’は厚肉平凸レンズから構成されることとしたが、例えば、図8に示すように、アフォーカル光学系を構成する厚肉両凸レンズをアレイ状に配置して一体化してもよい。また、図9に示すように、結像光学系を構成する厚肉平凸レンズをアレイ状に配置して一体化してもよい。これによって、複数の厚肉両凸レンズ及び厚肉平凸レンズの各々をアレイ状に配列して構成されるアフォーカル光学系及び結像光学系のレンズ群を容易に製造することができる。ここで、図8は、本発明の参照形態である撮像装置のアフォーカル光学系の他の構成を模式的に示した模式図、図9は、本発明の参照形態である撮像装置の結像光学系の他の構成を模式的に示した模式図である。
また、複数の厚肉平凸レンズが一体化されたもの(図示せず)2枚を、平面同士密着させて配置して、アフォーカル光学系のレンズ群を構成することとしてもよい。更に、図7及び図8では、各々の厚肉両凸レンズ及び厚肉平凸レンズの形状が矩形である場合について図示したが、例えば、円形、六角形、あるいは、八角形のように、他の形状としてもよい。
[撮像装置の構成(第二の実施の形態)]
次に、図10から図13を参照して、本発明における第二の実施の形態である撮像装置1Aの構成について説明する。まず、図10を参照して、撮像装置1Aの構成について説明する。図10は、本発明における第二の実施の形態である撮像装置の構成を模式的に示した模式図である。
図10に示すように、撮像装置1Aは、被写体16のIP画像を撮像するものである。撮像装置1Aは、要素画像レンズ群14Aと、写真フィルム15とを備える。撮像装置1Aは、撮像装置1(図1参照)の要素画像レンズ群14に代えて要素画像レンズ群14Aを備え、撮像装置1A内の要素画像レンズ群14A以外は、図1に示したものと同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
要素画像レンズ群14Aは、複数の要素光学レンズ系13Aを、当該要素光学レンズ系13Aの光軸に垂直な同一平面上にアレイ状に配置して構成されている。この要素光学レンズ系13Aは、被写体16の正立像を結像するものである。
ここで、図11を参照して、要素光学レンズ系13Aの構成について説明する。図11は、撮像装置の要素光学レンズ系の構成を模式的に示した模式図である。図11に示すように、要素光学レンズ系13Aは、アフォーカル光学系11Aと、結像光学系12Aとを備える。
アフォーカル光学系11A(…11Ab、11Ac、…)は、アフォーカル機能を有するとともに、被写体16からの光を、光軸を中心に反転させるものである。このアフォーカル光学系11Aは、各々の光軸に垂直な同一平面上にアレイ状に配列されている。ここでは、アフォーカル光学系11Aは、シリンドリカルレンズ21、22、23、24からなる。
シリンドリカル(円柱)レンズ21、22、23、24は、均一な屈折率分布を有するとともに、1つの方向に曲率を有し、入射した光を1つの方向のみに集光又は拡散するものである。シリンドリカルレンズ21、22、23、24は、1つの面が円柱の一部分の形状をしたレンズであり、光軸方向に順に配列されている。
ここで、図12を参照して、シリンドリカルレンズ21、22の構成について説明する。図12は、2つのシリンドリカルレンズ21、22の構成を模式的に示した模式図、(a)は、2つのシリンドリカルレンズ21、22の斜視図、(b)は、(a)に示したシリンドリカルレンズ21、22のxz平面図、(c)は、(a)に示したシリンドリカルレンズ21、22のyz平面図である。なお、図12では、光軸をz軸とし、このz軸に直交し、2つのシリンドリカルレンズ21、22の接点を通る水平方向の軸をx軸、鉛直方向の軸をy軸として示した。更に、図12では、シリンドリカルレンズ21の平面(入射面)P211と、シリンドリカルレンズ22のシリンドリカル面(出射面)P212及びシリンドリカル面(入射面)P221と平面(出射面)P222を太線で示している。
シリンドリカルレンズ21は、被写体16からの光が入射する入射面である平面P211と、当該光が出射する出射面であるシリンドリカル面P212とを有する。平面P211は、x軸方向及びy軸方向の曲率半径がともに無限大であり、シリンドリカル面P212は、x軸方向の曲率半径が無限大であるとともに、y軸方向に曲率(曲率半径r21y)を有する。
一方、シリンドリカルレンズ22は、シリンドリカルレンズ21とシリンドリカル面P212の面頂V22において接し、当該シリンドリカルレンズ21から出射した光が入射する入射面であるシリンドリカル面P221と、当該光が出射する出射面である平面P222とを有する。シリンドリカル面P221は、x軸方向に曲率(曲率半径r22x)を有するとともに、y軸方向の曲率半径が無限大であり、平面P222は、x軸方向及びy軸方向の曲率半径がともに無限大である。
ここで、シリンドリカルレンズ21は、入射した光をy軸方向(鉛直方向)にのみ集光して出射する。そして、シリンドリカルレンズ22は、入射した光をx軸方向(水平方向)のみに集光して出射する。このように、シリンドリカルレンズ21とシリンドリカルレンズ22は、各々1つの軸方向(y軸方向とx軸方向)に集光し、この軸方向(y軸方向とx軸方向)は直交する。そのため、1組のシリンドリカルレンズ21及びシリンドリカルレンズ22は、平凸レンズの機能を持つ。
そして、平面P211の中点V21と、シリンドリカル面P212及びシリンドリカル面P221の接点(面頂V22)との間の距離(シリンドリカルレンズ21の光軸方向の厚さ)をd21、接点(面頂V22)と平面P222の中点V23の間の距離(シリンドリカルレンズ22の光軸方向の厚さ)をd22とし、シリンドリカルレンズ21及びシリンドリカルレンズ22が同一の曲率半径(r22x=r21y)と、光軸方向に同一の厚さ(d21=d22)とを持つとすると、シリンドリカルレンズ21とシリンドリカルレンズ22の焦点距離f7は等しくなり、以下の式(15)によって表される。なお、ここで、シリンドリカルレンズ21、22の内部の屈折率をn12、外部の屈折率をn11とする。
f7=r22x/(n12−n11) …(15)
そして、以下の式(16)を満足するようにd21とd22を設定することで、シリンドリカルレンズ21に平行光が入射した場合には、この光は、シリンドリカルレンズ22の平面P222の中点V23で焦点を結ぶ。
d21=d22=n12・r22x/(n12−n11) …(16)
そして、図11に示すように、曲率を有する方向が直交するシリンドリカルレンズの組(21と22、23と24)を2組有するアフォーカル光学系11Aとすることで、図2に示した厚肉両凸レンズからなるアフォーカル光学系11と同様の機能をアフォーカル光学系11Aに持たせることができる。なお、このシリンドリカルレンズ21、22、23、24の光軸方向の配列は、この順序に限定されることなく、例えば、被写体16からの光を鉛直方向に集光あるいは拡散するシリンドリカルレンズ21、24が隣接し、更に、このシリンドリカルレンズ(21又は24)から出射した光を水平方向に集光するシリンドリカルレンズ22、23が隣接して設置されることとしてもよい。
結像光学系12A(…12Ab、12Ac、…)は、アフォーカル光学系11Aから出射した光を集光するものである。結像光学系12Aは、光軸方向に隣接するアフォーカル光学系11Aと同一の光軸を有し、各々の光軸に垂直な同一平面上にアレイ状に配列されている。ここでは、結像光学系12Aは、シリンドリカルレンズ25、26からなる。
シリンドリカルレンズ25、26は曲率を有する方向が直交し、かつ、同一の曲率半径及び光軸方向に同一の厚さを有する。これによって、1組のシリンドリカルレンズ25及びシリンドリカルレンズ26は、平凸レンズの機能を持つ。
このように、要素光学レンズ系13Aのアフォーカル光学系11A及び結像光学系12Aをシリンドリカルレンズ21〜26によって構成することで、撮像装置1Aは、廉価な光学素子の組み合わせによって製造することができる。
なお、要素光学レンズ系13Aを構成するシリンドリカルレンズ21〜26の各々は、光軸に直交する面上において、個々のシリンドリカルレンズ(例えば、シリンドリカルレンズ21の場合には個々のシリンドリカルレンズ(…21b、21c、…))を配列することとしてもよいし、また、図13に示すように、個々のシリンドリカルレンズ(図13では、シリンドリカルレンズ(…21b、21c、…))を一体化したシリンドリカルレンズ群(図13では、シリンドリカルレンズ群31)として配置してもよい。これによって、撮像装置1Aは、所定の寸法の複数のシリンドリカルレンズ21〜26を一体化したシリンドリカルレンズ群を、光軸方向に複数配列することで、複数の要素光学レンズ系13Aを備える要素画像レンズ群14Aを構成することができる。そのため、撮像装置1Aを容易に製造することができる。なお、図13は、シリンドリカルレンズを一体化したシリンドリカルレンズ群の構成を模式的に示した模式図である。
更に、本実施の形態では、アフォーカル光学系11A及び結像光学系12Aのいずれもシリンドリカルレンズ(21、22、23及び24、あるいは、25及び26)からなることとしたが、アフォーカル光学系11A及び結像光学系12Aのいずれか一方のみがシリンドリカルレンズからなり、もう一方は厚肉凸レンズのような光学素子からなることとしてもよい。
以上で説明した撮像装置1、1’、1Aの構成では、アフォーカル光学系11、11’、11Aあるいは結像光学系12、12’、12Aが均一の屈折率を有する光学素子から構成されることとしたが、これらの半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子から構成することとしてもよい。
ここで、図14から図16を参照して、半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子によって構成されたアフォーカル光学系11Bと、結像光学系12Bとについて説明する。図14は、半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子によって構成されたアフォーカル光学系と、結像光学系とを有する撮像装置の構成を模式的に示す模式図である。図15は、半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子の構成を模式的に示す模式図、(a)は、半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子の斜視図、(b)は、(a)に示すX−X線の断面図、(c)は、半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する屈折率分布領域を複数備える光学素子の斜視図である。図16は、半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子によって構成されたアフォーカル光学系と、結像光学系とを有する撮像装置の他の構成を模式的に示す模式図である。なお、図15では、光学素子41、42、43に入射する平行光の光路を模式的に点線で示している。
図14に示すように、アフォーカル光学系11B(…11Bb、11Bc、…)は、半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子41(…41b、41c、…)、42(…42b、42c、…)とからなる。また、結像光学系12Bは、光学素子43(…43b、43c、…)からなる。
そして、図15(a)及び(b)に示すように、この光学素子41、42、43は、半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有し、例えば、K.Oikawa and K.Iga,”Distributed−index planar microlens” Appl. Opt.,vol.21,No.6,p.1052−1056,1982に記載されるように、プラスティック基板に対して単量体交換を行ったり、ガラス基板に対してイオン交換やエレクトロマイグレーションを行ったりすることによって、基板Sに、当該基板Sより屈折率の高い領域である屈折率分布領域Rを形成することができる。そして、この屈折率分布領域Rは、光軸方向及び半径方向(光軸に直交する方向)に屈折率分布を有する。
ここで、従来の光ファイバ等から形成されるレンズアレイ(図示せず)の場合には、ファイバ状の基材に対して外部からイオン交換等を行うことで、半径方向に屈折率分布を持たせる。そして、光ファイバを束ねてレンズアレイを形成するが、光ファイバを2次元状に多数配列することが困難であった。それに比べて、半径方向と光軸方向に屈折率分布を有する光学素子41、42、43の場合には、平板状の基板Sの、光軸に直交する面P41に対してイオン交換等を行い屈折率分布領域Rを形成するため、光学素子41、42、43の形状が平板状になるとともに、光軸方向から見た形状は、例えば、正方形のような任意の形に設計することが可能になる。そのため、2次元方向の配列が容易になる。更に、図15(c)に示すように、平板上の基板Sの、光軸に直交する面P43に対して複数の箇所にイオン交換等を行い、複数の屈折率分布領域R、R、…を面方向に配列して形成することもでき、光学素子41、42、43を、光軸に直交する面方向に複数の屈折率分布領域R、R、…が一体化されて形成されたレンズ群として形成することも可能である。
これによって、光学素子41、42、43は、例えば、図15(b)に示すように、平行光が入射した場合には、この平行光を集光する。そして、ここでは、基板Sの厚さを屈折率分布領域Rの焦点距離に一致させて(平行光が出射端面P42上に集光するように)形成することとした。そのため、図14に示すようにこれらの光学素子41、42、43を隣接させて形成されたアフォーカル光学系11Bは、入射した光を、光軸を中心に反転させ、結像光学系12Bは、このアフォーカル光学系11Bからの光を集光して、写真フィルム15上に被写体16の正立像を結像する。なお、図16に示すように、被写体16から見て光軸方向に、結像光学系12B’、アフォーカル光学系11B’の順に配列することとしてもよい。このとき、まず、結像光学系12B’が被写体16の倒立像を結像し、次いで、アフォーカル光学系11B’が光軸を中心に反転させて写真フィルム15上に被写体16の正立像を結像する。
また、本発明の撮像装置(1又は1A)の結像光学系(12又は12A)は、すべて同じ焦点距離を有することとしたが、結像光学系(12又は12A)が複数の異なる焦点距離を有することとし、当該結像光学系(12又は12A)からの距離が異なる複数の被写体(図示せず)の各々に合焦するようにしてもよい(特願2003−376956号参照)。
更に、本発明の撮像装置(1、1’又は1A)によって撮影される被写体16は、凸レンズ(図示せず)などによって、要素画像レンズ群(14、14’又は14A)の位置、あるいは、要素画像レンズ群(14、14’又は14A)より写真フィルム15側に形成される実像であってもよい。また、ここでは、要素画像レンズ群(14、14’又は14A)によって形成された要素画像群を写真フィルム15によって撮像することとしたが、本発明の撮像装置1の画像撮像手段は、各々の結像光学系12によって結像された像を撮像できればよく、例えば、電荷結合素子(Charge Coupled Devices;CCD)や、相補型金属酸化膜半導体(Complementary Metal Oxide Semiconductor;CMOS)や、あるいは、これらをイメージインテンシファイヤと組み合わせて構成された撮像素子であってもよい。その際、写真フィルム15の位置にこれらの撮像素子が直接配置されることとしてもよいし、写真フィルム15の位置に形成される要素画像群を対物レンズと撮像素子とで取得することとしてもよい。この場合、写真フィルム15の位置にフィールドレンズを配置してもよい。
[表示装置の構成]
次に、図17を参照して、本発明の実施の形態である表示装置5の構成について説明する。図17は、表示装置の構成を模式的に示した模式図、(a)は、表示装置のディスプレイに表示する倒立画像の例を示す説明図、(b)は、表示装置の構成と、当該表示装置によって表示される被写体の立体像を模式的に示す模式図である。
図17に示すように、表示装置5は、例えば、図20に示す従来の撮像装置110のような、従来のIP方式における一般的な撮像装置によって、被写体(図示せず)の倒立像57(…57b、57c、57d、…)が複数撮像された画像である倒立画像58を表示して、被写体の立体像56を表示するものである。表示装置5は、ディスプレイ50と、要素画像レンズ群54とを備える。
ディスプレイ(画像表示手段)50は、IP方式における一般的な撮像装置によって撮像された倒立画像58を表示するものである。このディスプレイ50は、例えば、液晶ディスプレイ等の、画像を表示する一般的な表示手段によって実現することができる。
要素画像レンズ群54は、複数の要素光学レンズ系53を、当該要素光学レンズ系53の光軸に垂直な同一平面上にアレイ状に配置して構成されている。この要素光学レンズ系53は、ディスプレイ50に表示される倒立画像58の光が入射され、被写体の立体像56を表示するものである。この倒立画像58は、複数の凸レンズ等の集光手段(図示せず)が同一平面上にアレイ状に配列された要素画像レンズ群を有する従来のIP方式の撮像装置(図示せず)によって撮像され、図17(a)に示すように、複数の集光手段によって結像された像の画像(要素画像59(…59b、59c、59d、…))が複数配列している。要素光学レンズ系53は、この要素画像の各々に対応して配置され、各々の要素画像59の光が要素光学レンズ系53に入射する。ここで、各々の要素光学レンズ系53は、アフォーカル光学系51と、結像光学系52とを備える。
アフォーカル光学系51(…51b、51c、51d、…)は、平行光が入射すると平行光を出射するアフォーカル機能を有するとともに、ディスプレイ50からの光を光軸を中心に反転させるものである。このアフォーカル光学系51は、各々の光軸に垂直な同一平面上にアレイ状に配列されている。このアフォーカル光学系51は、均一な屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成され、例えば、厚肉両凸レンズからなる撮像装置1のアフォーカル光学系11(図1)や、シリンドリカルレンズ21、22、23、24からなる撮像装置1Aのアフォーカル光学系11A(図10参照)と同じものを用いることができる。更に、このアフォーカル光学系51をアレイ状に配置して一体化した構成としてもよい。なお、図17では、アフォーカル光学系51を、厚肉両凸レンズとして示した。
結像光学系52(…52b、52c、52d、…)は、アフォーカル光学系51から入射された光を集光するものである。この結像光学系52は、各々の光軸に垂直な同一平面上にアレイ状に配列されている。更に、結像光学系52は、光軸方向に隣接するアフォーカル光学系51と同一の光軸を有している。この結像光学系52は、均一な屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成され、例えば、厚肉平凸レンズからなる撮像装置1の結像光学系12(図1)や、シリンドリカルレンズ25、26からなる撮像装置1Aの結像光学系12A(図10参照)と同じものを用いることができる。更に、このアフォーカル光学系51をアレイ状に配置して一体化した構成としてもよい。なお、図17では、結像光学系52を、厚肉平凸レンズとして示した。
ここで、アフォーカル光学系51は、入射された光を光軸を中心に反転させて出射するため、各々のアフォーカル光学系51によって、倒立画像58の被写体の各々の倒立像57からの光は反転されて出射される。そのため、結像光学系52には反転された光が入射し、実物の被写体と上下左右の位置関係が一致する被写体の立体像56を表示することができる。なお、表示装置5において、ディスプレイ50は、合焦させる立体像の位置に応じた位置に配置することができるが、特に無限遠方に合焦させる場合には、ディスプレイ50を要素光学レンズ系53の入射端面から、以下の式(17)で表される距離S3だけ離れた位置に配置すればよい。ここで、r1は、アフォーカル光学系51及び結像光学系52を構成する厚肉両凸レンズ及び厚肉平凸レンズの凸レンズ面の曲率半径、n1は外部の屈折率、n2はアフォーカル光学系51及び結像光学系52内部の屈折率を示す。なお、ここでは例として、アフォーカル光学系51及び結像光学系52のすべての凸レンズ面の曲率半径が等しく、また、アフォーカル光学系51及び結像光学系52内部の屈折率が等しい場合について説明しているが、この限りではない。
S3=−3・r1/(n2−n1) …(17)
これによって、表示装置5は、被写体の倒立像57が撮像された倒立画像58をディスプレイ50に表示することで、上下左右の位置関係が正しく表現された被写体の立体像56を表示することができる。そのため、倒立画像58の各々の倒立像57を正立像に変換する電気的な計算処理を行う必要がなく、表示装置5は、変換する計算を行うための高速計算機や大規模な電子回路を必要としない。更に、要素光学レンズ系53は、厚肉両凸レンズと厚肉平凸レンズやシリンドリカルレンズのような、廉価な凸レンズの組み合わせによって実現できるため、正逆視変換光学系におけるプリズム等の光学部品や、光ファイバのような屈折率分布レンズが必要となる従来の方法に比べて、表示装置5は、簡易な構成となり、かつ、廉価に製造することができる。
[表示装置の動作]
次に、図17を参照して、本発明における表示装置5が、被写体の立体像56を表示する動作について説明する。
まず、表示装置5は、ディスプレイ50に倒立画像58を表示する。そうすると、倒立画像58からの光は、要素画像レンズ群54を構成する各々の要素光学レンズ系53のアフォーカル光学系51に入射する。この入射した光は、各々のアフォーカル光学系51によって、光軸を中心に反転されて出射される。
そして、アフォーカル光学系51から出射した光は、各々のアフォーカル光学系51に光軸方向に隣接して設置された結像光学系52に入射する。そうすると、観察者(視聴者)が結像光学系52を介してディスプレイ50を見ると、被写体の立体像56が表示される。以上の動作によって、表示装置5は、上下左右の位置関係が正しく表現された被写体の立体像56を表示することができ、観察者(視聴者)が、表示装置5の要素画像レンズ群54を介して倒立画像58が表示されたディスプレイ50を見ると、被写体の立体像56を見ることができる。
以上で説明した表示装置5の構成では、図17に示すように、要素画像59からの光が、まずアフォーカル光学系51に入射し、次いで結像光学系52に入射する構成としたが、光の可逆性から、図18に示すように、要素画像59からの光が、まず結像光学系52’に入射し、次いでアフォーカル光学系51’に入射する構成としてもよい。なお、図18は、本発明の表示装置の他の構成を示した模式図である。
ここで、図18の表示装置5’において、ディスプレイ50は、合焦させる立体像の位置に応じた位置に配置することができるが、特に無限遠方に合焦させる場合には、要素光学レンズ系53’の入射端面とディスプレイ50とを密着させて配置すればよい。
更に、図19に示すように、表示装置5’の結像光学系52’を構成する厚肉平凸レンズの平面が、アフォーカル光学系51’の出射端面に接するように配置して構成することとしてもよい。なお、図19は、本発明の表示装置の他の構成を示した模式図である。ここで、図19の表示装置5’において、ディスプレイ50は、合焦させる立体像の位置に応じた位置に配置することができるが、特に無限遠方に合焦させる場合には、ディスプレイ50を要素光学レンズ系53’の入射端面から、以下の式(18)で表される距離S4’だけ離れた位置に配置すればよい。ここで、r1は、アフォーカル光学系51’及び結像光学系52’を構成する厚肉両凸レンズ及び厚肉平凸レンズの凸レンズ面の曲率半径、n1は外部の屈折率、n2はアフォーカル光学系51’及び結像光学系52’内部の屈折率を示す。
S4’=−2・r1/(n2−n1) …(18)
また、ここでは、表示装置5、5’の要素光学レンズ系53、53’が、均一な屈折率を有する光学素子から構成されることとしたが、これらを半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する光学素子(図示せず)から構成されることとしてもよい。なお、この半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する光学素子の働きは、図14及び図16に示した光学素子41、42、43と同様である。
また、本発明の実施形態では、表示装置5、5’のディスプレイ50に表示する画像が、図20に示すような従来の撮像装置で撮像された、個々の要素画像が倒立像からなる要素画像群である場合について説明した。しかし、例えば、図20の撮像装置110において、凸レンズ(図示せず)などによって被写体の実像(図示せず)を、凸レンズ111の焦点距離より当該凸レンズ111に近い位置に形成し、この実像を被写体として撮像装置110によって撮像した要素画像群(図示せず)をディスプレイ50に表示することとしてもよい。このとき、カメラ113によって撮像される要素画像は正立像となるが、このようにして取得された要素画像群を本発明の表示装置5,5’に入力しても、被写体と比較して上下左右の位置関係や奥行きが正しい立体像を生成することができる。
本発明の参照形態である撮像装置の構成を模式的に示した模式図である。 本発明の参照形態である撮像装置のアフォーカル光学系の構成を模式的に示した模式図である。 本発明の参照形態である撮像装置の結像光学系の構成を模式的に示した模式図である。 本発明の参照形態である撮像装置の要素光学レンズ系に入射した平行光の光路を模式的に示す模式図である。 本発明の参照形態である撮像装置の要素光学レンズ系によって結像される像の横倍率と、アフォーカル光学系の凸レンズ面の面頂から被写体までの距離との関係を示すグラフである。 本発明の参照形態である撮像装置の結像光学系の出射面に被写体の像が結像する要素光学レンズ系の構成を模式的に示した模式図である。 本発明の参照形態である撮像装置の他の構成を示した模式図である。 本発明の参照形態である撮像装置のアフォーカル光学系の他の構成を模式的に示した模式図である。 本発明の参照形態である撮像装置の結像光学系の他の構成を模式的に示した模式図である。 本発明の第二の実施の形態である撮像装置の構成を模式的に示した模式図である。 本発明の第二の実施の形態である撮像装置の要素光学レンズ系の構成を模式的に示した模式図である。 本発明の第二の実施の形態である撮像装置の要素光学レンズ系を構成する2つのシリンドリカルレンズの構成を模式的に示した模式図、(a)は、2つのシリンドリカルレンズの斜視図、(b)は、(a)に示したシリンドリカルレンズのxz平面図、(c)は、(a)に示したシリンドリカルレンズのyz平面図である。 本発明の第二の実施の形態である撮像装置のシリンドリカルレンズを一体化したシリンドリカルレンズ群の構成を模式的に示した模式図である。 半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子によって構成されたアフォーカル光学系と、結像光学系とを有する、本発明の撮像装置の構成を模式的に示す模式図である。 本発明の撮像装置の半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子の構成を模式的に示す模式図、(a)は、半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子の斜視図、(b)は、(a)に示すX−X線の断面図、(c)は、半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する屈折率分布領域を複数備える光学素子の斜視図である。 半径方向及び光軸方向の双方に屈折率分布を有する光学素子によって構成されたアフォーカル光学系と、結像光学系とを有する、本発明の撮像装置の他の構成を模式的に示す模式図である。 本発明における表示装置の構成を模式的に示した模式図、(a)は、表示装置のディスプレイに表示する倒立画像の例を示す説明図、(b)は、表示装置の構成と、当該表示装置によって表示される被写体の立体像を模式的に示す模式図である。 本発明の表示装置の他の構成を示した模式図である。 本発明の表示装置の他の構成を示した模式図である。 従来のIP方式における、被写体の撮像方法を模式的に示す説明図、(a)は、従来のIP方式の撮像装置の構成を模式的に示す模式図、(b)は、(a)の撮像装置によって撮像された画像の例を模式的に示す説明図である。 従来のIP方式における撮像装置の各凸レンズによって結像される像の横倍率を模式的に示すグラフである。 従来のIP方式を用いて撮像された画像の変換方法を模式的に示す模式図である。 従来のIP方式における、被写体の立体像の表示方法を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1、1’、1A、1B、1B’ 撮像装置
11、11’、11A、11B、11B’ アフォーカル光学系
12、12’、12A、12B、12B’ 結像光学系
13、13’、13A 要素光学レンズ系
14、14’、14A 要素画像レンズ群
15 写真フィルム(画像撮像手段)
21、22、23、24、25、26 シリンドリカルレンズ
41、42、43 光学素子
5、5’ 表示装置
50 ディスプレイ(画像表示手段)
51、51’ アフォーカル光学系
52、52’ 結像光学系
53、53’ 要素光学レンズ系
54、54’ 要素画像レンズ群

Claims (8)

  1. 被写体の画像を撮像する撮像装置であって、
    前記被写体からの光が入射し、当該被写体の正立像を結像する複数の要素光学レンズ系を、当該要素光学レンズ系の光軸に対して直交する同一平面上にアレイ状に配列した要素画像レンズ群と、
    この要素画像レンズ群の要素光学レンズ系によって結像された像を撮像する画像撮像手段とを備え、
    前記要素光学レンズ系が、アフォーカル機能を持つアフォーカル光学系と、このアフォーカル光学系から入射された光を集光する結像光学系とを有し、
    前記アフォーカル光学系が、外部から入射された光を前記光軸を中心に反転させて出射し、
    前記アフォーカル光学系と前記結像光学系とが、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されることを特徴とする撮像装置。
  2. 被写体の画像を撮像する撮像装置であって、
    前記被写体からの光が入射し、当該被写体の正立像を結像する複数の要素光学レンズ系を、当該要素光学レンズ系の光軸に対して直交する同一平面上にアレイ状に配列した要素画像レンズ群と、
    この要素画像レンズ群の要素光学レンズ系によって結像された像を撮像する画像撮像手段とを備え、
    前記要素光学レンズ系が、外部から入射された光線を結像する結像光学系と、この結像光学系から入射された光を、光軸を中心にして反転させて出射させるアフォーカル光学系とを有し、
    前記アフォーカル光学系が、外部から入射された光を前記光軸を中心に反転させて出射し、
    前記アフォーカル光学系と前記結像光学系とが、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されることを特徴とする撮像装置。
  3. 前記結像光学系が、アレイ状に一体化されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記アフォーカル光学系が、アレイ状に一体化されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
  5. 同一平面上にアレイ状に配列された複数の集光手段によって結像された被写体の倒立像を撮像した画像である倒立画像を入力して、前記被写体の立体像を表示する表示装置であって、
    前記倒立画像を表示する画像表示手段と、
    前記複数の集光手段によって結像された各々の像の画像からの光が入射される複数の要素光学レンズ系を、当該要素光学レンズ系の光軸に対して直交する同一平面上にアレイ状に配列した要素画像レンズ群とを備え、
    前記要素光学レンズ系が、アフォーカル機能を持つアフォーカル光学系と、このアフォーカル光学系から入射された光を集光する結像光学系とを有し、
    前記アフォーカル光学系が、外部から入射された光を前記光軸を中心に反転させて出射し、
    前記アフォーカル光学系と前記結像光学系とが、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されることを特徴とする表示装置。
  6. 同一平面上にアレイ状に配列された複数の集光手段によって結像された被写体の倒立像を撮像した画像である倒立画像を入力して、前記被写体の立体像を表示する表示装置であって、
    前記倒立画像を表示する画像表示手段と、
    前記複数の集光手段によって結像された各々の像の画像からの光が入射される複数の要素光学レンズ系を、当該要素光学レンズ系の光軸に対して直交する同一平面上にアレイ状に配列した要素画像レンズ群とを備え、
    前記要素光学レンズ系が、外部から入射された光線を結像する結像光学系と、この結像光学系から入射された光を、光軸を中心にして反転させて出射させるアフォーカル光学系とを有し、
    前記アフォーカル光学系が、外部から入射された光を前記光軸を中心に反転させて出射し、
    前記アフォーカル光学系と前記結像光学系とが、半径方向及び光軸方向に屈折率分布を有する少なくとも1つの光学素子から構成されることを特徴とする表示装置。
  7. 前記結像光学系が、アレイ状に一体化されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の表示装置。
  8. 前記アフォーカル光学系が、アレイ状に一体化されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の表示装置。
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