JP4676279B2 - 光生成装置および該装置を備えたテラヘルツ光生成装置 - Google Patents

光生成装置および該装置を備えたテラヘルツ光生成装置 Download PDF

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Description

本発明は、光パラメトリック発振による二種類の波長の光の生成に関する。
従来より、KTP結晶に、励起レーザを照射して、光パラメトリック変換を行わせることにより光を得ることが行われている。ここで、二個のKTP結晶を用い、励起レーザを照射する第一のKTP結晶を固定し、第二のKTP結晶を回転させて、第一のKTP結晶に対して傾けることにより、二種類の波長の光を得ることができる(例えば、特許文献1を参照)。なお、第二のKTP結晶の、第一のKTP結晶に対する角度を変化させることにより、第二のKTP結晶から得られる光の波長を変化させることができる。
しかし、第二のKTP結晶が第一のKTP結晶に対して傾いているため、励起レーザと第一のKTP結晶から得られる光のビームパスとが第二のKTP結晶により屈折する。これにより、第二のKTP結晶の、第一のKTP結晶に対する角度を変えると、第一および第二のKTP結晶から得られる光のビームパスが、第二のKTP結晶よりも後で変動することになる。
ここで、第一のKTP結晶から得られる光と、第二のKTP結晶から得られる光とを反射して、第二のKTP結晶に戻してやれば、第二のKTP結晶の、第一のKTP結晶に対する角度を変えても、第一および第二のKTP結晶から得られる光のビームパスが、第二のKTP結晶を透過した後で変動しないことになる(例えば、非特許文献1を参照)。
特開2004−219967号公報 T.Taniuchi, H.Adachi, S.Okada, T.Sasaki and H.Nakanishi,"Continuously tunable THz and far-infrared wave generation from DAST crystal",Electronics Letters, vol.40, no.9, pp.549-551 (2004)
しかしながら、第一および第二のKTP結晶から得られる光を反射して、第二のKTP結晶に戻すためには、光パラメトリック共振を発生させるためのミラー2枚に加えて、第一および第二のKTP結晶から得られる光を反射するための反射ミラーと、励起レーザを第一のKTP結晶に導くためのハーフミラーとが必要となり、複雑な構成が必要となる。
そこで、本発明は、二種類の波長の光の光路を簡単な構成で一定に保つことを課題とする。
本発明にかかる光生成装置は、励起レーザ光を生成する励起レーザ光源と、前記励起レーザ光を受けることにより生じる光パラメトリック変換によって第一光を生成する第一非線形光学結晶と、前記第一光を透過させ、前記第一非線形光学結晶を透過した前記励起レーザ光を受けることにより生じる光パラメトリック変換によって第二光を生成する第二非線形光学結晶と、前記第一光と前記第二光とを全反射して、前記第二非線形光学結晶に戻す全反射ミラーと、前記全反射ミラーにより反射された前記第一光と前記第二光とが、前記第二非線形光学結晶と前記第一非線形光学結晶とを透過したものの少なくとも一部の進行方向を変化させる方向変化手段と、前記全反射ミラーにより反射された前記第一光と前記第二光とが、前記第二非線形光学結晶と前記第一非線形光学結晶とを透過したものを部分的に反射して前記第一非線形光学結晶に戻す部分反射ミラーと、を備え、前記第一非線形光学結晶が受けた前記励起レーザ光を、その進行方向を変えないで、前記第一非線形光学結晶を透過させるように、前記第一非線形光学結晶の向きが決められており、前記第二非線形光学結晶が、前記第一非線形光学結晶から前記第二非線形光学結晶に向かう前記第一光の進行方向を変えて透過させるように、向きが決められているように構成される。
上記のように構成された光生成装置によれば、励起レーザ光源が、励起レーザ光を生成する。第一非線形光学結晶が、前記励起レーザ光を受けることにより生じる光パラメトリック変換によって第一光を生成する。第二非線形光学結晶が、前記第一光を透過させ、前記第一非線形光学結晶を透過した前記励起レーザ光を受けることにより生じる光パラメトリック変換によって第二光を生成する。全反射ミラーが、前記第一光と前記第二光とを全反射して、前記第二非線形光学結晶に戻す。方向変化手段が、前記全反射ミラーにより反射された前記第一光と前記第二光とが、前記第二非線形光学結晶と前記第一非線形光学結晶とを透過したものの少なくとも一部の進行方向を変化させる。部分反射ミラーが、前記全反射ミラーにより反射された前記第一光と前記第二光とが、前記第二非線形光学結晶と前記第一非線形光学結晶とを透過したものを部分的に反射して前記第一非線形光学結晶に戻す。
さらに、前記第一非線形光学結晶が受けた前記励起レーザ光を、その進行方向を変えないで、前記第一非線形光学結晶を透過させるように、前記第一非線形光学結晶の向きが決められている。しかも、前記第二非線形光学結晶が、前記第一非線形光学結晶から前記第二非線形光学結晶に向かう前記第一光の進行方向を変えて透過させるように、向きが決められている。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記方向変化手段が、前記励起レーザ光源と前記第一非線形光学結晶との間に配置されたミラーであり、しかも前記励起レーザ光に対する反射率が前記励起レーザ光とは波長が異なる光に対する反射率よりも低く、前記励起レーザ光の進行方向に対して傾斜しているようにしてもよい。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記部分反射ミラーが、前記方向変化手段により進行方向が変化した光を受けるように配置されているようにしてもよい。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記部分反射ミラーが、前記方向変化手段と前記第一非線形光学結晶との間に配置されているようにしてもよい。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記全反射ミラーと前記部分反射ミラーとの間を往復する光が共振を起こすようにしてもよい。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記部分反射ミラーは、前記第一光のアイドラ光成分と前記第二光のアイドラ光成分とを40%以上90%以下の反射率で反射するようにしてもよい。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記部分反射ミラーは、前記第一光のシグナル光成分と前記第二光のシグナル光成分とを40%以上90%以下の反射率で反射するようにしてもよい。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記第一光のアイドラ光成分と同じ波長の第一レーザ光を生成する第一レーザ光源と、前記第二光のアイドラ光成分と同じ波長の第二レーザ光を生成する第二レーザ光源と、前記第一レーザ光と前記第二レーザ光とを合波する光合波器と、前記光合波器の出力を、前記第一非線形光学結晶および前記第二非線形光学結晶における前記励起レーザ光の光路に注入する光注入手段とを備えるようにしてもよい。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記第一光のシグナル光成分と同じ波長の第一レーザ光を生成する第一レーザ光源と、前記第二光のシグナル光成分と同じ波長の第二レーザ光を生成する第二レーザ光源と、前記第一レーザ光と前記第二レーザ光とを合波する光合波器と、前記光合波器の出力を、前記第一非線形光学結晶および前記第二非線形光学結晶における前記励起レーザ光の光路に注入する光注入手段とを備えるようにしてもよい。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記光注入手段は、前記部分反射ミラーを透過した光を透過させ、前記光合波器の出力を反射して、前記部分反射ミラーを透過した光の光路上を、前記部分反射ミラーを透過した光とは逆向きに進行させるようにしてもよい。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記光注入手段は、前記全反射ミラーにより反射された前記第一光と前記第二光とが、前記第二非線形光学結晶と前記第一非線形光学結晶とを透過したものである透過光を透過させ、前記光合波器の出力を反射して、前記透過光の光路上を、前記透過光とは逆向きに進行させるようにしてもよい。
また、本発明にかかる光生成装置は、前記光注入手段は、前記励起レーザ光源から前記第一非線形光学結晶に向かう前記励起レーザ光を透過させ、前記光合波器の出力を反射して、前記励起レーザ光の光路上を、前記励起レーザ光と同じ向きに進行させるようにしてもよい。
本発明にかかるテラヘルツ光生成装置は、本発明にかかる光生成装置と、前記部分反射ミラーを透過した光を受け、前記部分反射ミラーを透過した光が有する二つの光成分の光周波数の差にあたる光周波数を有する差周波光を生成する差周波光生成手段とを備えるように構成される。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
第一の実施形態
図1は、本発明の第一の実施形態にかかる光生成装置1の構成を示す図である。第一の実施形態にかかる光生成装置1は、励起レーザ光源10、方向変化ミラー(方向変化手段)12、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32、全反射ミラー42、部分反射ミラー44を備える。
励起レーザ光源10は、励起レーザ光を生成する。励起レーザ光は、例えばNd:YAGレーザの第二高調波(波長532nm)である。
方向変化ミラー(方向変化手段)12は、励起レーザ光(波長532nm)に対する反射率が、励起レーザ光とは波長が異なる光に対する反射率よりも低いミラーである。言い換えれば、励起レーザ光(波長532nm)に対する透過率が高いミラーである。なお、励起レーザ光とは波長が異なる光に対して、高反射であることが好ましい。また、方向変化ミラー12は、励起レーザ光の光路に対して45度傾いて配置されており、励起レーザ光が屈折しないで直進して透過する。なお、方向変化ミラー12は、励起レーザ光源10と第一非線形光学結晶22との間に配置されている。
第一非線形光学結晶22は、方向変化ミラー12を透過した励起レーザ光を受ける。第一非線形光学結晶22は、KTP結晶(KTiOP4結晶)である。ただし、他の種類の非線形光学結晶(例えば、LiIO3、LiNbO3、b-BaB2O4など)でもよい。第一非線形光学結晶22の種類は、第一非線形光学結晶22により発生させたい光の波長などに応じて定める。
第一非線形光学結晶22は、励起レーザ光を受けることにより、励起される。励起されることにより光パラメトリック変換が生じる。光パラメトリック変換(ωpumpsignal+ωidler、ω:光角周波数、ωpump:励起レーザ光の光角周波数、ωsignal:シグナル光の光角周波数、ωidler:アイドラ光の光角周波数)によりシグナル光(800〜950nm)とアイドラ光(1200〜1600nm)が生成される。第一非線形光学結晶22により生成されるシグナル光とアイドラ光とを第一光という。第一光の波長は、第一非線形光学結晶22の結晶角度により決定されるものである。よって、第一非線形光学結晶22の、励起レーザ光の光路に対する角度により、第一光の波長が決定される。
第一非線形光学結晶22が受けた励起レーザ光を、その進行方向を変えないで、第一非線形光学結晶22を透過させるように、第一非線形光学結晶22の向きが決められている。図1に示す例では、第一非線形光学結晶22は長方形であり、その短い辺が励起レーザ光を受ける。そして、その短い辺を励起レーザ光の進行方向と直角に配置する。すると、入射角が90度になるため、励起レーザ光は、屈折せずに、そのまままっすぐに進むのである。なお、第一非線形光学結晶22が長方形であると記載したが、より正確には、第一非線形光学結晶22の図1の紙面による断面が長方形ということであり、例えば第一非線形光学結晶22は直方体である。以後、単に長方形と記載している部分は、同様な意味である。
第二非線形光学結晶32は、第一光を透過させる。しかも、第一非線形光学結晶22を透過した励起レーザ光を受ける。これにより光パラメトリック変換が生じる。光パラメトリック変換によってシグナル光(800〜950nm)とアイドラ光(1200〜1600nm)が生成される。第二非線形光学結晶32により生成されるシグナル光とアイドラ光とを第二光という。
第二非線形光学結晶32は、図1に示す例では、長方形であり、その短い辺が励起レーザ光を受ける。その短い辺が励起レーザ光の進行方向に対して傾いている。なお、第二非線形光学結晶32に入射される励起レーザ光の光路と第一光の光路とがほぼ重なっているため、第一光は屈折する。すなわち、第一光は進行方向を変えながら第二非線形光学結晶32を透過していく。
また、第二光は、第二非線形光学結晶32が、励起レーザ光の進行方向に対して傾いているため、第一光とは波長が異なる。
全反射ミラー42は、第一光と第二光とを全反射して、第二非線形光学結晶32に戻す。なお、全反射ミラー42は、励起レーザ光の光路と直角に配置されている。全反射された第一光と第二光とは、第二非線形光学結晶32および第一非線形光学結晶22を透過して、方向変化ミラー12に到達する。
方向変化ミラー(方向変化手段)12は、第一光と第二光とを、励起レーザ光よりも高い反射率で反射する(好ましくは高反射する)。しかも、方向変化ミラー12は、励起レーザ光の光路に対して45度傾いて配置されているので、第一光と第二光とを反射した反射光の進行方向は、入射してきた第一光と第二光との進行方向と直交している。すなわち、光の進行方向を変化させる。
部分反射ミラー44は、方向変化ミラー12により進行方向が変化した第一光および第二光(全反射ミラー42により全反射された第一光と第二光とが、第二非線形光学結晶32および第一非線形光学結晶22を透過したもの)を受けて、部分的に反射する。例えば、第一光のアイドラ光成分と第二光のアイドラ光成分とを40%以上90%以下の反射率で反射し、第一光のシグナル光成分および第二光のシグナル光成分は全反射する。また、部分反射ミラー44は、第一光のシグナル光成分と第二光のシグナル光成分とを40%以上90%以下の反射率で反射し、第一光のアイドラ光成分および第二光のアイドラ光成分は全反射するようにしてもよい。これにより、部分反射ミラー44と全反射ミラー42との間を往復する光が共振を起こす。
次に、第一の実施形態の動作を説明する。
まず、励起レーザ光が、励起レーザ光源10から出射され、方向変化ミラー12を透過し、第一非線形光学結晶22に入射する。励起レーザ光は、第一非線形光学結晶22を進行方向を変えないで透過する。また、第一非線形光学結晶22が励起レーザ光を受けることにより、第一非線形光学結晶22から第一光が生成される。第一非線形光学結晶22を透過した励起レーザ光の光路と、第一光の光路とはほぼ重なっている。第一非線形光学結晶22を透過した励起レーザ光と、第一光とは、第二非線形光学結晶32に入射される。
第二非線形光学結晶32は、入射される励起レーザ光の光路に対して傾いており、励起レーザ光は屈折し、図1の紙面において下向きにずれていく。励起レーザ光が第二非線形光学結晶32を透過すると、第二非線形光学結晶32に入射される励起レーザ光の光路と平行に進み、全反射ミラー42に到達する。第二非線形光学結晶32に入射された第一光も同様に屈折し、励起レーザ光とほぼ重なって全反射ミラー42に到達する。また、第二非線形光学結晶32が励起レーザ光を受けることにより、第二非線形光学結晶32から第二光が生成される。第二非線形光学結晶32を透過した励起レーザ光の光路と、第二光の光路とはほぼ重なっているので、第二光もまた、全反射ミラー42に到達する。よって、第二非線形光学結晶32から出射された第一光および第二光は、各々の光路がほぼ重なって、全反射ミラー42に到達する。なお、第一光および第二光の光路は、励起レーザ光源10から出射された励起レーザ光と平行である。
全反射ミラー42は第一光と第二光とを全反射する。これにより、第一光と第二光とが、第二非線形光学結晶32、第一非線形光学結晶22を透過して、方向変化ミラー12に向かう。全反射ミラー42により反射された第一光と第二光とが第一非線形光学結晶22から方向変化ミラー12に向かうときの光路は、第二非線形光学結晶32の励起レーザ光に対する傾きの角度が変化しても、方向変化ミラー12を透過した励起レーザ光が第一非線形光学結晶22に向かうときの光路と重なっている。
なお、全反射ミラー42が第一光および第二光に加えて、さらに励起レーザ光も全反射すると、全反射された励起レーザ光が第二非線形光学結晶32を励起して第二光を生成する。しかも、全反射された励起レーザ光が第二非線形光学結晶32を透過して第一非線形光学結晶22に与えられると第一非線形光学結晶22を励起して第一光を生成する。このように、励起レーザ光が全反射ミラー42に向かうときと、全反射ミラー42により反射されるときの二回、励起レーザ光が励起に使用される。
そして、方向変化ミラー12は第一光と第二光とを反射し、光の進行方向を90度変化させる。第一光と第二光とは部分反射ミラー44に向かう。部分反射ミラー44は、第一光と第二光とを部分的に反射する。反射された第一光と第二光とは、方向変化ミラー12により反射されて第一非線形光学結晶22に向かう。そして、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32を透過して、全反射ミラー42に向かい、反射される。これにより、部分反射ミラー44と全反射ミラー42との間を往復する第一光と第二光とが共振を起こす。共振を起こした第一光と第二光とは、部分反射ミラー44を二波長光Lとして透過する。二波長光Lは、第一光のアイドラ光成分と第二光のアイドラ光成分とを有するか、または、第一光のシグナル光成分と第二光のシグナル光成分とを有する。
第一の実施形態によれば、第二光の波長を変化させるために、第二非線形光学結晶32の励起レーザ光に対する傾きの角度を変化させても、全反射ミラー42により反射された第一光と第二光とが第一非線形光学結晶22から方向変化ミラー12に向かうときの光路が一定である。すなわち、方向変化ミラー12を透過した励起レーザ光が第一非線形光学結晶22に向かうときの光路と重なっている。
しかも、励起レーザ光が全反射ミラー42に向かうときと、全反射ミラー42により反射されるときの二回、励起レーザ光が励起に使用されるため、二波長光Lのパワーが、励起レーザ光が一回しか励起に使用されない場合に比べて、大きくなる。
さらに、ミラーが、方向変化ミラー12、全反射ミラー42および部分反射ミラー44の3枚ですむため、簡易な構成で、第一光と第二光との光路を一定にできる。
第二の実施形態
第二の実施形態は、第一の実施形態により得られた二波長光Lにレーザを注入して、二波長光Lの帯域を狭くしたものである。
図2は、本発明の第二の実施形態にかかる光生成装置1の構成を示す図である。第二の実施形態にかかる光生成装置1は、励起レーザ光源10、方向変化ミラー12、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32、全反射ミラー42、部分反射ミラー44、固定波長レーザ光源(第一レーザ光源)52、可変波長レーザ光源(第二レーザ光源)54、光合波器56、ミラー(光注入手段)58を備える。以下、第一の実施形態と同様な部分は同一の番号を付して説明を省略する。
励起レーザ光源10、方向変化ミラー12、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32、全反射ミラー42および部分反射ミラー44は、第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
固定波長レーザ光源(第一レーザ光源)52は、第一レーザ光を生成する。第一レーザ光は、狭線幅で周波数安定度の良いものである。ここでいう、狭線幅とは、二波長光Lの線幅(例えば、10〜50GHz)よりも狭い幅(例えば、100MHz)である。なお、第一レーザ光は、第一光のアイドラ光成分またはシグナル光成分の注入同期に用いられる。
可変波長レーザ光源(第二レーザ光源)54は、第二レーザ光を生成する。第二レーザ光は、狭線幅で周波数安定度の良いものである。ここでいう、狭線幅とは、二波長光Lの線幅(例えば、10〜50GHz)よりも狭い幅(例えば、100MHz)である。なお、第二レーザ光は、第二光のアイドラ光成分またはシグナル光成分の注入同期に用いられる。また、第二レーザ光は、波長が可変であることが好ましい。第二非線形光学結晶32の、励起レーザ光の進行方向に対する傾きを変化させて、第二光の波長を変化させることがある。それに対応して、第二レーザ光の波長も変化させるためである。
例えば、部分反射ミラー44が第一光のアイドラ光成分と第二光のアイドラ光成分とを40%以上90%以下の反射率で反射し、第一光のシグナル光成分および第二光のシグナル光成分は全反射するとする。この場合、第一レーザ光は、第一光のアイドラ光成分の注入同期に用いられる。よって、第一レーザ光の波長は、第一光のアイドラ光成分の波長と同じである。また、第二レーザ光は、第二光のアイドラ光成分の注入同期に用いられる。よって、第二レーザ光の波長は、第二光のアイドラ光成分の波長と同じである。
例えば、部分反射ミラー44が第一光のシグナル光成分と第二光のシグナル光成分とを40%以上90%以下の反射率で反射し、第一光のアイドラ光成分および第二光のアイドラ光成分は全反射するとする。この場合、第一レーザ光は、第一光のシグナル光成分の注入同期に用いられる。よって、第一レーザ光の波長は、第一光のシグナル光成分の波長と同じである。また、第二レーザ光は、第二光のシグナル光成分の注入同期に用いられる。よって、第二レーザ光の波長は、第二光のシグナル光成分の波長と同じである。
固定波長レーザ光源52と可変波長レーザ光源54には、市販の1.3μm帯もしくは1.5μm帯の外部共振器型半導体レーザ、DFBレーザ、周波数シンセサイザ等が使用できる。
光合波器56は、第一レーザ光と第二レーザ光とを合波する。
ミラー(光注入手段)58は、光合波器56の出力を、第一非線形光学結晶22および第二非線形光学結晶32における励起レーザ光の光路に注入するためのものである。ミラー58は、例えば、二波長光Lの進行方向に対して45度傾いているハーフミラーである。なお、光合波器56の出力する光の進行方向は、二波長光Lの進行方向と直交している。ミラー58は、部分反射ミラー44を透過した二波長光Lを透過させる。また、ミラー58は、光合波器56の出力を反射して、二波長光Lの光路上を、二波長光Lとは逆向きに進行させる。
次に、第二の実施形態の動作を説明する。
二波長光Lが、部分反射ミラー44を透過するまでの動作は、第一の実施形態の動作と同様であるため、説明を省略する。
固定波長レーザ光源52により生成された第一レーザ光と、可変波長レーザ光源54により生成された第二レーザ光とが、光合波器56により合波され、ミラー58により反射される。ミラー58により反射された光(光合波器56により合波された光)は、二波長光Lの光路上を、二波長光Lとは逆向きに進行し、部分反射ミラー44を部分的に透過する。そして、光合波器56により合波された光が方向変化ミラー12により反射されると、第一非線形光学結晶22に入射する励起レーザ光の光路上を進行して、第一非線形光学結晶22に入射される。そして、第一非線形光学結晶22における励起レーザ光の光路上を進行して、第一非線形光学結晶22から出射され、第二非線形光学結晶32に入射される。そして、第二非線形光学結晶32における励起レーザ光の光路上を進行する。これにより、光合波器56により合波された光は、第一非線形光学結晶22および第二非線形光学結晶32における励起レーザ光の光路に注入される。
第二の実施形態によれば、第一の実施形態と同様に、二種類の波長の光(第一光および第二光)の光路を一定に保つことができる。しかも、二波長光Lの帯域を狭くすることができる。例えば、二波長光Lの線幅(例えば、10〜50GHz)を、より狭い幅(例えば、100MHz)にすることができる。
なお、第二の実施形態においては、光合波器56により合波された光を、二波長光Lの光路上を、二波長光Lとは逆向きに進行させたが、他の変形例1、2および3も考えられる。なお、変形例1、2および3によっても、第二の実施形態と同様の効果を奏する。
図3は、第二の実施形態の変形例1を示す図である。励起レーザ光源10、方向変化ミラー12、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32、全反射ミラー42、部分反射ミラー44、固定波長レーザ光源52、可変波長レーザ光源54および光合波器56は、第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
ミラー(光注入手段)58は、方向変化ミラー12と部分反射ミラー44との間に配置されている。ミラー58は、例えば、方向変化ミラー12と部分反射ミラー44との間を往復する光の進行方向に対して45度傾いているハーフミラーである。なお、光合波器56の出力する光の進行方向は、方向変化ミラー12と部分反射ミラー44との間を往復する光の進行方向と直交している。
第二の実施形態の変形例1の動作を説明する。
全反射ミラー42により反射された第一光と第二光とが第二非線形光学結晶32、第一非線形光学結晶22を透過して、方向変化ミラー12に向かう。方向変化ミラー12は、第一非線形光学結晶22から第一光と第二光とを受け、光の進行方向を90度変化させる。そして、第一光と第二光とは、部分反射ミラー44に向かう。
ミラー(光注入手段)58は、上記のようにして、全反射ミラー42により反射された第一光と第二光とが、第二非線形光学結晶32と第一非線形光学結晶22とを透過した光(以下、「透過光」という)を、方向変化ミラー12を介して受ける。ミラー58は、透過光を透過させる。しかも、ミラー58は、光合波器56の出力を反射して、透過光の光路上を、透過光とは逆向きに進行させる。光合波器56の出力は、方向変化ミラー12により反射される。
そして、光合波器56の出力が、方向変化ミラー12により反射されると、第一非線形光学結晶22に入射する励起レーザ光の光路上を進行して、第一非線形光学結晶22に入射される。そして、第一非線形光学結晶22における励起レーザ光の光路上を進行して、第一非線形光学結晶22から出射され、第二非線形光学結晶32に入射される。そして、第二非線形光学結晶32における励起レーザ光の光路上を進行する。これにより、光合波器56により合波された光は、第一非線形光学結晶22および第二非線形光学結晶32における励起レーザ光の光路に注入される。
図6は、第二の実施形態の変形例2を示す図である。励起レーザ光源10、方向変化ミラー12、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32、全反射ミラー42、部分反射ミラー44、固定波長レーザ光源52、可変波長レーザ光源54および光合波器56は、第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
ミラー(光注入手段)58は、方向変化ミラー12と第一非線形光学結晶22との間に配置されている。ミラー58は、例えば、方向変化ミラー12と第一非線形光学結晶22との間を往復する光の進行方向に対して45度傾いているハーフミラーである。なお、光合波器56の出力する光の進行方向は、方向変化ミラー12と第一非線形光学結晶22との間を往復する光の進行方向と直交している。
第二の実施形態の変形例2の動作を説明する。
全反射ミラー42により反射された第一光と第二光とが第二非線形光学結晶32、第一非線形光学結晶22を透過して、方向変化ミラー12に向かう。
ミラー(光注入手段)58は、上記のようにして、全反射ミラー42により反射された第一光と第二光とが、第二非線形光学結晶32と第一非線形光学結晶22とを透過した透過光を受ける。ミラー58は、透過光を透過させる。しかも、ミラー58は、光合波器56の出力を反射して、透過光の光路上を、透過光とは逆向きに進行させる。光合波器56の出力は、第一非線形光学結晶22に入射する励起レーザ光の光路上を進行して、第一非線形光学結晶22に入射される。そして、第一非線形光学結晶22における励起レーザ光の光路上を進行して、第一非線形光学結晶22から出射され、第二非線形光学結晶32に入射される。そして、第二非線形光学結晶32における励起レーザ光の光路上を進行する。これにより、光合波器56により合波された光は、第一非線形光学結晶22および第二非線形光学結晶32における励起レーザ光の光路に注入される。
図7は、第二の実施形態の変形例3を示す図である。励起レーザ光源10、方向変化ミラー12、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32、全反射ミラー42、部分反射ミラー44、固定波長レーザ光源52、可変波長レーザ光源54および光合波器56は、第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
ミラー(光注入手段)58は、励起レーザ光源10と方向変化ミラー12との間に配置されている。ミラー58は、例えば、励起レーザ光源10から方向変化ミラー12に向かう励起レーザ光の進行方向に対して45度傾いているハーフミラーである。なお、光合波器56の出力する光の進行方向は、励起レーザ光源10から方向変化ミラー12に向かう励起レーザ光の進行方向と直交している。
第二の実施形態の変形例3の動作を説明する。
励起レーザ光源10から励起レーザ光が出力され、方向変化ミラー12に向かう。
ミラー(光注入手段)58は、励起レーザ光源10から方向変化ミラー12に向かう励起レーザ光を受ける。ミラー58は、励起レーザ光を透過させる。しかも、ミラー58は、光合波器56の出力を反射して、励起レーザ光の光路上を、励起レーザ光と同じ向きに進行させる。光合波器56の出力は、第一非線形光学結晶22に入射する励起レーザ光の光路上を進行して、第一非線形光学結晶22に入射される。そして、第一非線形光学結晶22における励起レーザ光の光路上を進行して、第一非線形光学結晶22から出射され、第二非線形光学結晶32に入射される。そして、第二非線形光学結晶32における励起レーザ光の光路上を進行する。これにより、光合波器56により合波された光は、第一非線形光学結晶22および第二非線形光学結晶32における励起レーザ光の光路に注入される。
第三の実施形態
第三の実施形態は、第一の実施形態に第三非線形光学結晶(差周波光生成手段)64を付加してテラヘルツ波を出力させるようにしたものである。
図4は、本発明の第三の実施形態にかかる光生成装置1の構成を示す図である。第三の実施形態にかかる光生成装置1は、励起レーザ光源10、方向変化ミラー12、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32、全反射ミラー42、部分反射ミラー44、レンズ62、第三非線形光学結晶(差周波光生成手段)64、フィルタ66、テラヘルツ波検出器68を備える。以下、第一の実施形態と同様な部分は同一の番号を付して説明を省略する。
励起レーザ光源10、方向変化ミラー12、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32、全反射ミラー42および部分反射ミラー44は、第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
レンズ62は、部分反射ミラー44を透過した二波長光Lを、第三非線形光学結晶64に集光する。
第三非線形光学結晶(差周波光生成手段)64は、二波長光Lが有する第一光のアイドラ光成分(またはシグナル光成分)の光周波数と第二光のアイドラ光成分(またはシグナル光成分)の光周波数との差にあたる光周波数を有する差周波光LTHzを生成する。なお、差周波光LTHzはテラヘルツ光であることが一般的である。また、第三非線形光学結晶64としては、GaSeやGaP、LiNbO3(略称LN)、ZnGeP2(略称ZGP)4-dimethylamino-N-methyl-4-stilbazolium-tosylate(略称DAST)などの結晶を用いることができる。
二波長光Lが、第一光のアイドラ光成分と第二光のアイドラ光成分とを有する場合は、差周波光LTHzの光周波数が、第一光のアイドラ光成分の光周波数と第二光のアイドラ光成分の光周波数との差である。
二波長光Lが、第一光のシグナル光成分と第二光のシグナル光成分とを有する場合は、差周波光LTHzの光周波数が、第一光のシグナル光成分の光周波数と第二光のシグナル光成分の光周波数との差である。
フィルタ66は、第三非線形光学結晶64を透過する二波長光Lを遮断し、差周波光LTHzを透過させる。
テラヘルツ波検出器68は、フィルタ66を透過した差周波光LTHzの光強度を検出する。
なお、第三非線形光学結晶64とフィルタ66との間に被測定サンプルを配置してもよい。この場合は、被測定サンプルのテラヘルツ波に対する透過強度を測定することになり、テラヘルツ波帯(0.1〜100THzの周波数領域)の吸収スペクトル測定装置を実現することができる。
次に、第三の実施形態の動作を説明する。
二波長光Lが、部分反射ミラー44を透過するまでの動作は、第一の実施形態の動作と同様であるため、説明を省略する。
二波長光Lは、レンズ62により、第三非線形光学結晶64に集光される。第三非線形光学結晶64は二波長光Lを受け、差周波光LTHzを生成する。差周波光は、フィルタ66を透過し、その一方で、第三非線形光学結晶64を透過した二波長光Lを遮断する。テラヘルツ波検出器68は、フィルタ66を透過した差周波光LTHzの光強度を検出する。
第三の実施形態によれば、テラヘルツ波の生成および検出が可能となる。
なお、第三の実施形態に、第二の実施形態で説明した固定波長レーザ光源52、可変波長レーザ光源54、光合波器56およびミラー58を、部分反射ミラー44と第三非線形光学結晶64との間にミラー58が配置されるように、付加してもよい。
第四の実施形態
第四の実施形態は、第一の実施形態における部分反射ミラー44に代えて、部分反射ミラー46を使用した点が異なる。
図5は、本発明の第四の実施形態にかかる光生成装置1の構成を示す図である。第四の実施形態にかかる光生成装置1は、励起レーザ光源10、方向変化ミラー(方向変化手段)12、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32、全反射ミラー42、部分反射ミラー46を備える。以下、第一の実施形態と同様な部分は同一の番号を付して説明を省略する。
励起レーザ光源10、方向変化ミラー(方向変化手段)12、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32および全反射ミラー42は、第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
部分反射ミラー46は、方向変化ミラー12と第一非線形光学結晶22との間に配置されている。なお、部分反射ミラー46は、第一光および第二光(全反射ミラー42により全反射された第一光と第二光とが、第二非線形光学結晶32および第一非線形光学結晶22を透過したもの)を受けて、部分的に反射する。例えば、第一光のアイドラ光成分と第二光のアイドラ光成分とをほぼ50%の反射率で反射する。なお、部分反射ミラー46は、第一光のシグナル光成分および第二光のシグナル光成分のみを高反射するようにしてもよい。これにより、部分反射ミラー46と全反射ミラー42との間を往復する光が共振を起こす。
なお、方向変化ミラー12は、部分反射ミラー46を透過した第一光のアイドラ光成分と第二光のアイドラ光成分の方向を変化させることになる。すなわち、方向変化ミラー12は、全反射ミラー42により全反射された第一光と第二光とが、第二非線形光学結晶32および第一非線形光学結晶22を透過したものの一部(アイドラ光成分)の進行方向を変化させる。
次に、第四の実施形態の動作を説明する。
まず、励起レーザ光が、励起レーザ光源10から出射され、方向変化ミラー12および部分反射ミラー46を透過し、第一非線形光学結晶22に入射する。励起レーザ光は、第一非線形光学結晶22を進行方向を変えないで透過する。また、第一非線形光学結晶22が励起レーザ光を受けることにより、第一非線形光学結晶22から第一光が生成される。第一非線形光学結晶22を透過した励起レーザ光の光路と、第一光の光路とはほぼ重なっている。第一非線形光学結晶22を透過した励起レーザ光と、第一光とは、第二非線形光学結晶32に入射される。
第二非線形光学結晶32は、入射される励起レーザ光の光路に対して傾いており、励起レーザ光は屈折し、図5の紙面において下向きにずれていく。励起レーザ光が第二非線形光学結晶32を透過すると、第二非線形光学結晶32に入射される励起レーザ光の光路と平行に進み、全反射ミラー42に到達する。第二非線形光学結晶32に入射された第一光も同様に屈折し、励起レーザ光とほぼ重なって全反射ミラー42に到達する。また、第二非線形光学結晶32が励起レーザ光を受けることにより、第二非線形光学結晶32から第二光が生成される。第二非線形光学結晶32を透過した励起レーザ光の光路と、第二光の光路とはほぼ重なっているので、第二光もまた、全反射ミラー42に到達する。よって、第二非線形光学結晶32から出射された第一光および第二光は、各々の光路がほぼ重なって、全反射ミラー42に到達する。なお、第一光および第二光の光路は、励起レーザ光源10から出射された励起レーザ光と平行である。
全反射ミラー42は第一光と第二光とを全反射する。これにより、第一光と第二光とが、第二非線形光学結晶32、第一非線形光学結晶22を透過して、部分反射ミラー46に向かう。全反射ミラー42により反射された第一光と第二光とが第一非線形光学結晶22から部分反射ミラー46に向かうときの光路は、第二非線形光学結晶32の励起レーザ光に対する傾きの角度が変化しても、方向変化ミラー12を透過した励起レーザ光が第一非線形光学結晶22に向かうときの光路と重なっている。
なお、全反射ミラー42が第一光および第二光に加えて、さらに励起レーザ光も全反射すると、全反射された励起レーザ光が第二非線形光学結晶32を励起して第二光を生成する。しかも、全反射された励起レーザ光が第二非線形光学結晶32を透過して第一非線形光学結晶22に与えられると第一非線形光学結晶22を励起して第一光を生成する。このように、励起レーザ光が全反射ミラー42に向かうときと、全反射ミラー42により反射されるときの二回、励起に使用される。
そして、部分反射ミラー46は、第一光と第二光とを部分的に反射する。反射された第一光と第二光とは、第一非線形光学結晶22に向かう。そして、第一非線形光学結晶22、第二非線形光学結晶32を透過して、全反射ミラー42に向かい、反射される。これにより、部分反射ミラー46と全反射ミラー42との間を往復する第一光と第二光とが共振を起こす。共振を起こした第一光と第二光とは、方向変化ミラー12により光路が90度変化して、二波長光Lとなる。二波長光Lは、第一光のアイドラ光成分と第二光のアイドラ光成分とを有する。
第四の実施形態によれば、第一の実施形態と同様な効果を奏する。
なお、第四の実施形態に、第二の実施形態およびその変形例1、2および3で説明したような、固定波長レーザ光源52、可変波長レーザ光源54、光合波器56およびミラー(光注入手段)58を付加してもよい。
すなわち、ミラー58を、(1)方向変化ミラー12から出射される二波長光Lを受けるように配置する、(2)方向変化ミラー12と部分反射ミラー46との間に配置する、(3)部分反射ミラー46と第一非線形光学結晶22との間に配置する、または、(4)励起レーザ光源10と方向変化ミラー12との間に配置する、ようにすればよい。
また、第四の実施形態に、第三の実施形態で説明したような、レンズ62、第三非線形光学結晶(差周波光生成手段)64、フィルタ66、テラヘルツ波検出器68を付加してもよい。
本発明の第一の実施形態にかかる光生成装置1の構成を示す図である。 本発明の第二の実施形態にかかる光生成装置1の構成を示す図である。 第二の実施形態の変形例1を示す図である。 本発明の第三の実施形態にかかる光生成装置1の構成を示す図である。 本発明の第四の実施形態にかかる光生成装置1の構成を示す図である。 第二の実施形態の変形例2を示す図である。 第二の実施形態の変形例3を示す図である。
符号の説明
1 光生成装置
10 励起レーザ光源
12 方向変化ミラー(方向変化手段)
22 第一非線形光学結晶
32 第二非線形光学結晶
42 全反射ミラー
44、46 部分反射ミラー
52 固定波長レーザ光源(第一レーザ光源)
54 可変波長レーザ光源(第二レーザ光源)
56 光合波器
58 ミラー(光注入手段)
62 レンズ
64 第三非線形光学結晶(差周波光生成手段)
66 フィルタ
68 テラヘルツ波検出器

Claims (6)

  1. 励起レーザ光を生成する励起レーザ光源と、
    前記励起レーザ光を受けることにより生じる光パラメトリック変換によって第一光を生成する第一非線形光学結晶と、
    前記第一光を透過させ、前記第一非線形光学結晶を透過した前記励起レーザ光を受けることにより生じる光パラメトリック変換によって第二光を生成する第二非線形光学結晶と、
    前記第一光と前記第二光とを全反射して、前記第二非線形光学結晶に戻す全反射ミラーと、
    前記全反射ミラーにより反射された前記第一光と前記第二光とが、前記第二非線形光学結晶と前記第一非線形光学結晶とを透過したものの少なくとも一部の進行方向を変化させる方向変化手段と、
    前記全反射ミラーにより反射された前記第一光と前記第二光とが、前記第二非線形光学結晶と前記第一非線形光学結晶とを透過したものを部分的に反射して前記第一非線形光学結晶に戻す部分反射ミラーと、
    を備え、
    前記第一非線形光学結晶が受けた前記励起レーザ光を、その進行方向を変えないで、前記第一非線形光学結晶を透過させるように、前記第一非線形光学結晶の向きが決められており、
    前記第二非線形光学結晶が、前記第一非線形光学結晶から前記第二非線形光学結晶に向かう前記第一光の進行方向を変えて透過させるように、向きが決められており、
    前記全反射ミラーと前記部分反射ミラーとの間を往復する光が共振を起こし、
    前記部分反射ミラーは、前記第一光のアイドラ光成分と前記第二光のアイドラ光成分とを40%以上90%以下の反射率で反射する光生成装置であって、
    前記光生成装置は、さらに、
    前記第一光のアイドラ光成分と同じ波長の第一レーザ光を生成する第一レーザ光源と、
    前記第二光のアイドラ光成分と同じ波長の第二レーザ光を生成する第二レーザ光源と、
    前記第一レーザ光と前記第二レーザ光とを合波する光合波器と、
    前記光合波器の出力を、前記第一非線形光学結晶および前記第二非線形光学結晶における前記励起レーザ光の光路に注入する光注入手段と、
    を備えた光生成装置
  2. 励起レーザ光を生成する励起レーザ光源と、
    前記励起レーザ光を受けることにより生じる光パラメトリック変換によって第一光を生成する第一非線形光学結晶と、
    前記第一光を透過させ、前記第一非線形光学結晶を透過した前記励起レーザ光を受けることにより生じる光パラメトリック変換によって第二光を生成する第二非線形光学結晶と、
    前記第一光と前記第二光とを全反射して、前記第二非線形光学結晶に戻す全反射ミラーと、
    前記全反射ミラーにより反射された前記第一光と前記第二光とが、前記第二非線形光学結晶と前記第一非線形光学結晶とを透過したものの少なくとも一部の進行方向を変化させる方向変化手段と、
    前記全反射ミラーにより反射された前記第一光と前記第二光とが、前記第二非線形光学結晶と前記第一非線形光学結晶とを透過したものを部分的に反射して前記第一非線形光学結晶に戻す部分反射ミラーと、
    を備え、
    前記第一非線形光学結晶が受けた前記励起レーザ光を、その進行方向を変えないで、前記第一非線形光学結晶を透過させるように、前記第一非線形光学結晶の向きが決められており、
    前記第二非線形光学結晶が、前記第一非線形光学結晶から前記第二非線形光学結晶に向かう前記第一光の進行方向を変えて透過させるように、向きが決められており、
    前記全反射ミラーと前記部分反射ミラーとの間を往復する光が共振を起こし、
    前記部分反射ミラーは、前記第一光のシグナル光成分と前記第二光のシグナル光成分とを40%以上90%以下の反射率で反射する光生成装置であって、
    前記光生成装置は、さらに、
    前記第一光のシグナル光成分と同じ波長の第一レーザ光を生成する第一レーザ光源と、
    前記第二光のシグナル光成分と同じ波長の第二レーザ光を生成する第二レーザ光源と、
    前記第一レーザ光と前記第二レーザ光とを合波する光合波器と、
    前記光合波器の出力を、前記第一非線形光学結晶および前記第二非線形光学結晶における前記励起レーザ光の光路に注入する光注入手段と、
    を備えた光生成装置
  3. 請求項1または2に記載の光生成装置であって、
    前記光注入手段は、
    前記部分反射ミラーを透過した光を透過させ、
    前記光合波器の出力を反射して、前記部分反射ミラーを透過した光の光路上を、前記部分反射ミラーを透過した光とは逆向きに進行させる、
    光生成装置。
  4. 請求項1または2に記載の光生成装置であって、
    前記光注入手段は、
    前記全反射ミラーにより反射された前記第一光と前記第二光とが、前記第二非線形光学結晶と前記第一非線形光学結晶とを透過したものである透過光を透過させ、
    前記光合波器の出力を反射して、前記透過光の光路上を、前記透過光とは逆向きに進行させる、
    光生成装置。
  5. 請求項1または2に記載の光生成装置であって、
    前記光注入手段は、
    前記励起レーザ光源から前記第一非線形光学結晶に向かう前記励起レーザ光を透過させ、
    前記光合波器の出力を反射して、前記励起レーザ光の光路上を、前記励起レーザ光と同じ向きに進行させる、
    光生成装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の光生成装置と、
    前記部分反射ミラーを透過した光を受け、前記部分反射ミラーを透過した光が有する二つの光成分の光周波数の差にあたる光周波数を有する差周波光を生成する差周波光生成手段と、
    を備えたテラヘルツ光生成装置。
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