JP4673201B2 - スピーカ装置 - Google Patents

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Description

本発明は映像表示装置のスタンドとしての機能を有すると共に、超磁歪素子の変位により外部を振動させるスピーカとしての機能とを有するスピーカ装置に関する。
磁界を与えられると物質の形状が変化する現象として磁歪現象が知られている。そして、磁界が与えられると1000ppm以上の寸法変化生じる超磁歪材料が近年開発されてきている。
また、この超磁歪材料は発生応力が大きく、400kgf/mm2以上にもなる。さらに、こ
の超磁歪材料は高速応答が可能であり、1マイクロ秒以下で寸法が変化するものも存在している。
そして、この種の超磁歪材料を棒状の超磁歪素子として、寸法変化をアクチュエータとして使用したり、さらに、この磁歪素子を用いたアクチュエータをスピーカの駆動源として使用することが試みられている。
なお、このような超磁歪材料を棒状にした超磁歪素子をスピーカに用いたものとしては、たとえば、以下の特許文献1に記載されたものが存在している。
特開平10−145892号公報(第1頁、図1)
以上の特許文献1記載のスピーカ装置は、窓ガラス面、壁面、壁に掛けられた絵画や写真などを振動板として振動させ、スピーカとして動作するように構成されたものである。なお、壁面、絵画、写真などは比較的振動しやすい部材であるため、振動板として使用することは容易である。
しかし、このようなスピーカ装置を床面に載置して床面を振動板として使用したり、比較的丈夫なテーブル上に載置してテーブル面を振動板として使用しようとした場合、床面やテーブル面が堅固であって大面積である場合には、超磁歪素子の変位がスピーカ装置自身を振動させることに使用されてしまい、スピーカとして十分な音量を得ることができないという問題が発生する。また、これに関連して、スピーカ装置が高音質・高忠実度の音声を出力できないという問題も発生する。
ところで、近年、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置などで薄型かつ大画面の映像表示装置が多数販売されている。このような映像表示装置では、正面から見た場合には筐体の大部分を映像表示のためのディスプレイ面に用いるために、スピーカを配置する面積が殆どないという問題がある。また、従来から知られているように、スピーカとしては、低音をだすためには大きな振動板が必要であるものの、そのような空間が存在していないという問題もある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであって、各種の映像表示装置に使用可能であって、設置場所について映像表示部に影響を与えることなく、音響特性の良いスピーカ装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決する本発明は、以下に記載するようなものである。
(1)請求項1記載の発明は、映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置するためのスタンドの機能と、前記映像表示装置の映像表示に伴う音声出力を行うスピーカ機能とを備えたスピーカ装置であって、前記映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に前記音声信号に応じた磁界を与え前記磁界に応じた変位を発生させる超磁歪アクチュエータと、前記映像表示装置の質量の所定の割合を前記超磁歪アクチュエータに与えると共に残りの部分を受ける質量分配機能を有する脚部と、を有し、前記超磁歪アクチュエータは、前記音声信号に応じて前記テーブルあるいは前記床を振動させる、ことを特徴とするスピーカ装置である。
(2)請求項2記載の発明は、映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置するためのスタンドの機能と、前記映像表示装置の映像表示に伴う音声出力を行うスピーカ機能とを備えたスピーカ装置であって、前記映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に前記音声信号に応じた磁界を与え前記磁界に応じた変位を発生させる超磁歪アクチュエータと、前記映像表示装置の質量の所定の割合を前記超磁歪アクチュエータに与えると共に残りの部分を受ける質量分配機能を有する脚部と、前記超磁歪アクチュエータと接する前記スタンドの台部と、を有し、前記超磁歪アクチュエータは、前記音声信号に応じて前記台部を振動させる、ことを特徴とするスピーカ装置である。
(3)請求項3記載の発明は、映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置するためのスタンドの機能と、前記映像表示装置の映像表示に伴う音声出力を行うスピーカ機能とを備えたスピーカ装置であって、前記映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に前記音声信号に応じた磁界を与え前記磁界に応じた変位を発生させる超磁歪アクチュエータと、を有し、前記超磁歪アクチュエータは複数配置され、前記映像表示装置の質量の所定の割合で分配しつつ、それぞれの超磁歪アクチュエータが脚部として作用すると共に前記音声信号に応じて前記テーブルあるいは前記床を振動させる、ことを特徴とするスピーカ装置である。
(4)請求項4記載の発明は、映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置するためのスタンドの機能と、前記映像表示装置の映像表示に伴う音声出力を行うスピーカ機能とを備えたスピーカ装置であって、前記映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に前記音声信号に応じた磁界を与え前記磁界に応じた変位を発生させる超磁歪アクチュエータと、前記超磁歪アクチュエータと接する前記スタンドの台部と、を有し、前記超磁歪アクチュエータは複数配置され、前記映像表示装置の質量の所定の割合で分配しつつ、それぞれの超磁歪アクチュエータが脚部として作用すると共に前記音声信号に応じて前記台部を振動させる、ことを特徴とするスピーカ装置である。
(5)請求項5記載の発明は、前記超磁歪アクチュエータは、有底有蓋筒状であって磁気経路を構成するヨークと、前記ヨークの蓋部に一端が固定され、他端が自由端に構成され、前記ヨークの筒状方向に配置され、磁界の変動に応じた変位を発生させる超磁歪素子と、前記ヨーク内で前記超磁歪素子周囲に配置され外部から供給される信号に応じた磁界を発生させるコイルと、一端が前記超磁歪素子の自由端に接すると共に、前記ヨークの底部の中心穴を貫通した他端が、前記超磁歪素子の変位を外部物体に伝達するように配置され、中間部に鍔部を有する振動ロッドと、前記振動ロッドに設けられた前記鍔部と前記ヨークの底部とに挟まれて配置されるゴム弾性体と、を有する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のスピーカ装置である。
本発明によれば、以下のような効果が得られる。
(1)請求項1記載の発明では、映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置する際に、映像表示装置の質量の所定の割合を超磁歪アクチュエータに与えると共に残りの部分を脚部で受けるようにしておき、映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に音声信号に応じた磁界を与え磁界に応じた変位を超磁歪アクチュエータから発生させることで、超磁歪アクチュエータが音声信号に応じてテーブルあるいは床を振動させる。
この結果、各種の映像表示装置のスタンドとして使用可能であって、スタンドの脚部近傍に超磁歪アクチュエータを配置するため、設置場所について映像表示部に影響を与えることなく、超磁歪アクチュエータがテーブルあるいは床を振動させるため、音響特性の良いスピーカ装置を実現できる。
(2)請求項2記載の発明では、映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置する際に、映像表示装置の質量の所定の割合を超磁歪アクチュエータに与えると共に残りの部分を脚部で受けるようにしておき、映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に音声信号に応じた磁界を与え磁界に応じた変位を超磁歪アクチュエータから発生させることで、超磁歪アクチュエータが音声信号に応じて台部を振動させる。
この結果、各種の映像表示装置のスタンドとして使用可能であって、スタンドの脚部近傍に超磁歪アクチュエータを配置するため、設置場所について映像表示部に影響を与えることなく、超磁歪アクチュエータがスタンドの台部を振動させるため、音響特性の良いスピーカ装置を実現できる。
(3)請求項3記載の発明では、映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置する際に、映像表示装置の質量の所定の割合で複数の超磁歪アクチュエータに与えるようにしておき、各超磁歪アクチュエータがスタンドの脚部として作用すると共に、映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に音声信号に応じた磁界を与え磁界に応じた変位を超磁歪アクチュエータから発生させることで、超磁歪アクチュエータが音声信号に応じてテーブルあるいは床を振動させる。
この結果、各種の映像表示装置のスタンドとして使用可能であって、スタンドと兼用で複数の超磁歪アクチュエータを配置するため、設置場所について映像表示部に影響を与えることなく、超磁歪アクチュエータがテーブルあるいは床を振動させるため、音響特性の良いスピーカ装置を実現できる。
(4)請求項4記載の発明では、映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置する際に、映像表示装置の質量の所定の割合で複数の超磁歪アクチュエータに与えるようにしておき、各超磁歪アクチュエータがスタンドの脚部として作用すると共に、映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に音声信号に応じた磁界を与え磁界に応じた変位を超磁歪アクチュエータから発生させることで、超磁歪アクチュエータが音声信号に応じて台部を振動させる。
この結果、各種の映像表示装置のスタンドとして使用可能であって、スタンドと兼用で複数の超磁歪アクチュエータを配置するため、設置場所について映像表示部に影響を与えることなく、超磁歪アクチュエータがスタンドの台部を振動させるため、音響特性の良いスピーカ装置を実現できる。
(5)請求項5記載の発明では、上記(1)〜(4)のいずれかにおいて、超磁歪アクチュエータが、有底有蓋筒状であって磁気経路を構成するヨークの蓋部に一端が固定され、他端が自由端に構成されて超磁歪素子が配置されている。また、ヨーク内で超磁歪素子周囲には信号に応じた磁界を発生させるコイルが配置されている。そして、中間部に鍔部を有する振動ロッドを介して超磁歪素子の変位が外部物体に伝達されるように配置されている。ここで、映像表示装置の質量によって超磁歪素子の変位が外部物体に有効に伝達される。これにより、コイルに供給される信号に応じた超磁歪素子の変位により外部物体が振動する。ここで、振動ロッドに設けられた鍔部とヨークの底部との間にはゴム弾性体が挟まれて配置されており、超磁歪素子の変位による振動に関して、余分な振動を付け加えることなく減衰力によって速やかに収束させる。この結果、各種の映像表示装置のスタンドとして使用可能であって、スタンドと兼用で複数の超磁歪アクチュエータを配置するため、設置場所について映像表示部に影響を与えることなく、超磁歪アクチュエータがテーブルあるいは床またはスタンドの台部を振動させるため、音響特性の良いスピーカ装置を実現できる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)を詳細に説明する。
〈第一実施形態〉
図1は本発明の第一実施形態のスピーカ装置(スタンド兼スピーカ装置)1000を示す説明図である。ここで、図1(a)は映像表示装置(ディスプレイ装置)2000に対して取り付けられ、スタンドとしての機能とスピーカとしての機能とを果たしている状態を示す説明図である。また、図1(b)は、第一実施形態のスタンド兼スピーカ装置1000の主要構成要素である超磁歪アクチュエータ1100の断面構成を示す断面図である。
まず、図1(a)において、2000は近年、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置などで薄型かつ大画面の表示画面2100を有するディスプレイ装置である。ここで、正面から見た場合、表示画面2100をできるだけ大きくするために、正面にはスピーカを配置する十分なスペースが存在していない。
1000は、ディスプレイ装置2000をテーブル上あるいは床上に載置するためのスタンドとしての機能と、ディスプレイ装置2000の映像表示に伴う音声出力を行うスピーカ機能とを備えたスタンド兼スピーカ装置である。なお、このスタンド兼スピーカ装置1000は、請求項におけるスピーカ装置である。
このスタンド兼スピーカ装置1000は、天板としてディスプレイ取り付け部1010と、床板としての台部1020と、音声信号に応じた振動を発生させる超磁歪アクチュエータ1100と、質量分配機能を有する脚部1200および1300と、を有して構成されている。
1010はスタンド兼スピーカ装置1000の天板であり、ディスプレイ装置2000が取り付けられるディスプレイ装置取り付け部である。例えば、このディスプレイ取り付け部1010側の凸部とディスプレイ装置2000の凹部とが嵌り合うこと等により、スタンド兼スピーカ装置1000によって、ディスプレイ装置2000はテーブル上あるいは床上に載置される。
1100はディスプレイ装置2000の質量を受けた超磁歪素子に、音声信号に応じた磁界を与え、磁界に応じた変位を発生させる超磁歪アクチュエータであり、スタンド兼スピーカ装置1000のスピーカとしての中心的な構成要素である。なお、この超磁歪アクチュエータ1100の内部構成については、図1(b)を用いて詳細に説明する。
1200はディスプレイ装置2000の質量の所定の割合を、超磁歪アクチュエータ1100に与えると共に残りの部分を受ける質量分配機能を有する脚部である。1300はディスプレイ装置2000の質量の所定の割合を、超磁歪アクチュエータ1100に与えると共に残りの部分を受ける質量分配機能を有する脚部である。
ここで、脚部1200と脚部1300とは同一の構成となっており、図1(a)に脚部1300の内部構成の一例を示している。ここで、脚部1300は、円柱1310と、円柱1310の外径とほぼ等しい内径を有する円筒1330と、円筒1320内で円柱1310を受けるバネやゴムなどの各種弾性体で構成された緩衝部材1330と、から構成されている。また、円柱と円筒との上下の向きは逆であってもよい。なお、円柱と円筒だけでなく、角柱と角筒であってもよい。
また、超磁歪アクチュエータ1100は、図1(b)に示すように、ディスプレイ装置2000の質量を受けつつ、音声信号に応じてテーブルあるいは床などを振動させる振動発生手段である。
この図1(b)に示される超磁歪アクチュエータ1100において、1110は、磁界を与えられると物質の形状が変化する磁歪現象を生じる超磁歪材料を棒状に形成された超磁歪素子である。ここで、超磁歪素子1100は、ヨークの蓋部側に近い第一超磁歪素子1111と、ヨークの底側部に近い第二超磁歪素子1112とに分割されている。
また1120(1121,1122,1123)は、超磁歪素子1110の軸方向にバイアス磁界を与えるためのバイアス磁石である。ここで、1121は超磁歪素子1111の一端とヨークの蓋部側との間に配置された第一バイアス磁石であり、1122は超磁歪素子1112の一端と振動ロッドとの間に配置された第二バイアス磁石であり、1123は超磁歪素子1111と超磁歪素子1112との間に配置された第三バイアス磁石である。そして、これら、第一バイアス磁石1111、第二バイアス磁石1112、第三バイアス磁石1113は、超磁歪素子1111と超磁歪素子1112とに対して、超磁歪素子の軸方向であって同じ向きの磁界を発生させる。
1130は、超磁歪素子1110周囲に配置され、ワイヤ1132を介して外部から供給される信号に応じた磁界を発生させるコイルであり、超磁歪素子1110周囲に配置されたコイルボビン1132に巻回されたソレノイドコイルである。
1140は、有底有蓋筒状であって磁気経路を構成するヨークであり、筒部上側と蓋部からなるアッパーヨーク1141と、筒部下側と底部からなるボトムヨーク1142とから構成されている。なお、ボトムヨーク1142の底部の中心付近には中心穴が設けられており、後述する振動ロッドが貫通している。なお、アッパーヨーク1141とボトムヨーク1142とは互いに接する部分に互いに嵌り合うねじ山が設けられている。そして、この筒状のヨーク1140の中心軸付近に棒状の超磁歪素子1110が配置され、その周囲にコイル1130が巻回されている。また、このヨーク1140と超磁歪素子1110と後述する振動ロッド1151とで磁気的な閉回路を構成している。
1151は、一端が超磁歪素子1110(1111)の自由端に接すると共に、ボトムヨーク1142の底部の中心穴を貫通した他端が、超磁歪素子1110の変位を外部物体に伝達するように配置された振動ロッドである。なお、この振動ロッド1151は、中間部に鍔部1151aを有するように構成されている。また、振動ロッド1151の他端側(外部物体側)には、振動ロッド1151の断面積よりも大きい面積の振動接触板としてのコンタクト1152を有し、このコンタクト1152を介して、振動ロッド1151は超磁歪素子1110の変位を台部1020あるいは床などの外部物体に伝達している。
1160は振動ロッド1151に設けられた鍔部1151aと、ボトムヨーク1142の底部とに挟まれて配置されるゴム弾性体によるダンパである。そして、アッパーヨーク1141とボトムヨーク1142とがねじ込まれた場合には、ダンパ1160には縮み側の力が働いた状態になる。
1170は、ボトムヨーク1142の底部の中心穴を貫通する振動ロッドが超磁歪素子1110の変位に応じて振動する際に、ボトムヨーク1142の中心穴との摩擦抵抗を減じるための滑り手段として設けられたオーリングである。なお、このオーリング1170は、ベアリングなどに変更することも可能である。
ここで、この超磁歪素子1110に与えられる磁界Hと形状変化(磁歪)ΔI/Iとの関係は、一例を示せば図2(a)のようになっている。ここに示す特性例では、磁界Hを正負のいずれにも強くするに従い磁歪が大きくなる特性を有している。
したがって、バイアス磁界を与えておいて、そのバイアス磁界を中心に信号に応じて磁界を変化させることで(図2(b))、信号に応じた振動を得ることができる(図2(c))。なお、この場合、直線性の良い領域を使用することで、磁界変化に応じた忠実な振動を得ることが可能になる。したがって、このような直線性の良い領域の中心に、バイアス磁石111〜113によるバイアス磁界を選択しておくことが望ましい。
以上のようなスタンド兼スピーカ装置1000の構成によれば、超磁歪アクチュエータ1100の振動ロッドの端(コンタクト1152)が台部1020上に載置された状態では、ディスプレイ装置2000がディスプレイ取り付け部1010とヨーク1140とを介して超磁歪素子1110に荷重をかけることによって、超磁歪素子1110の変位が外部物体に有効に伝達されるようになる。
これにより、コイル130に供給される音声信号に応じた超磁歪素子1110の変位により台部1020が振動する。また、台部1020が接する床も振動する。ここで、振動ロッド1151に設けられた鍔部1151aとヨーク1140の底部との間にはゴム弾性体によるダンパ1160が挟まれて配置されており、超磁歪素子1110の変位による振動に関して、余分な振動を付け加えることなく減衰力によって速やかに収束させる。
また、発明者が別途実験を行って周波数特性を計測したところ、以下のような結果が得られた。
コイルスプリングをダンパ1160として採用した場合には、2kHz付近で激しいピークが生じており、かつ、低域が徐々に低下し、フラットな周波数特性が得られず、磁歪スピーカとして望ましい特性を得ることができなかった。
一方、硬度32°の低弾性ゴム、硬度65°のブチルゴム、硬度50°のシリコンゴムをダンパ1160として採用した場合には、コイルスプリングの場合のようなピークは生じることがなく、かつ、低域の特性も向上し、フラットな周波数特性が得られ、磁歪スピーカとして望ましい特性を得ることができた。このため、コイル130に供給される信号波形と振動波形とが広い周波数範囲にわたってほぼ一致した状態になり、周波数によるレベルの差が小さく、磁界変化に応じた忠実な振動を得ることが可能になる。
この結果、スタンド兼スピーカ装置1000の超磁歪アクチュエータ1100を、床やテーブル上などの水平面上の台部1020に載置して使用する場合に、ゴム弾性体をダンパ1160として用いることで、音響特性の良い動作を実現することができる。
なお、このスタンド兼スピーカ装置1000の超磁歪アクチュエータ1100では、振動ロッド1151の断面積よりも大きい面積の振動接触板としてのコンタクト1152を介して超磁歪素子1110の変位を外部物体に伝達している。この結果、スタンド兼スピーカ装置1000の超磁歪アクチュエータ1100を水平面上に載置して垂直方向の振動を使用する場合に、超磁歪素子1110の変位を確実かつ忠実に外部物体に伝達できるようになり、音響特性の良い動作を実現することができる。
また、このスタンド兼スピーカ装置1000の超磁歪アクチュエータ1100では、振動接触板としてのコンタクト1152は、伝達する振動の周波数成分(周波数特性の広/狭)や振幅(音量の大/小)に応じて、異なる材質、異なる面積で構成されることが好ましい。そして、振動ロッド1151の他端にねじ込みなどにより、取付自在に構成されることが好ましい。このようにすることで、超磁歪アクチュエータ1100を水平面上に載置して垂直方向の振動を使用する場合に、用途や使用目的に応じて超磁歪素子の変位を確実かつ忠実に外部物体に伝達できるようになり、音響特性の良い動作を実現することができる。また、外部物体としての床やテーブルの材質、硬度、振動吸収性などに応じて、振動接触板としてのコンタクト1152の材質や面積を変更してもよい。
また、このスピーカ装置1000/超磁歪アクチュエータ1100では、超磁歪素110を第一超磁歪素子1111と第二超磁歪素子1112とに分割し、3つのバイアス磁石で挟むことで、均等な磁界を超磁歪素子1110に対して与えることが可能になり、音響特性の良い動作を実現することができる。
また、このスタンド兼スピーカ装置1000では、ディスプレイ装置2000の質量を超磁歪アクチュエータ1100と脚部1200および脚部1300とで分配しており、緩衝部材1330(1230)の定数を変更することで、適切な荷重を超磁歪アクチュエータ1100に加えることが可能になる。
なお、コイル130のインピーダンス特性を一般的なスピーカの特性(4Ω〜16Ω程度)に合致させておくことで、各種オーディオ機器との接続を一般的なスピーカと同様に扱うことが可能になり、特別な機器や配線などが必要なくなり使い勝手が向上する。
また、この実施形態の超磁歪アクチュエータ1100には、5.1チャンネルや6.1チャンネルなどのマルチチャンネル再生時のセンター(C)の音声信号を供給することで、音像定位が安定し、センタースピーカー配置場所に悩むこともなくなる。
〈第二実施形態〉
図3は本発明の第二実施形態のスタンド兼スピーカ装置1000の断面構成を示す断面図である。この図3の第二実施形態のスタンド兼スピーカ装置1000では、基本的には図1に示した第一実施形態のスピーカ装置と類似した断面構成になっている。このため、同一物には同一番号を付すことで重複した説明を省略する。
ここでは、超磁歪アクチュエータ1100のコンタクト1152の部分で、台部1020’に穴が設けられている。そして、コンタクト1152は、直接、設置場所の床に接している。このため、より大面積である床をスピーカの振動板として用いることが可能になる。なお、畳やカーペットなどの柔らかい材質である場合には、この第二実施形態は適さないため、設置場所の床の材質や振動特性を鑑みて、第一実施形態と第二実施形態とを使い分けることが望ましい。
〈第三実施形態〉
図4は本発明の第三実施形態のスタンド兼スピーカ装置1000の断面構成を示す断面図である。この図4の第三実施形態のスタンド兼スピーカ装置1000では、基本的には図1に示した第一実施形態のスピーカ装置と類似した断面構成になっている。このため、同一物には同一番号を付すことで重複した説明を省略する。
ここでは、第一実施形態における脚部1200・1300を用いる代わりに、複数の超磁歪アクチュエータ1100を脚部としても用いるようにしておき、ディスプレイ装置2000の質量を複数の超磁歪アクチュエータ1100で相互に分配する構成になっている。
この場合、複数の超磁歪アクチュエータ1100に同じ音声信号を供給してもよいし、センター(C)用の音声信号が供給される超磁歪アクチュエータ1100Cと、左(L)用の音声信号が供給される超磁歪アクチュエータ1100Lと、右(R)用の音声信号が供給される超磁歪アクチュエータ1100Rと、いうように、マルチチャンネル再生におけるセンター及び左右用の3チャンネル分に使い分けることも可能である。
また、左(L)用の音声信号が供給される超磁歪アクチュエータ1100Lと、右(R)用の音声信号が供給される超磁歪アクチュエータ1100Rと、いうように2チャンネルとして使い分けることも可能である。
また、この第三実施形態の場合も、上述した第二実施形態を適用して、直接に床を振動させることも可能である。
〈第四実施形態〉
以上の第三実施形態の改良として、超磁歪アクチュエータ1100Cの後ろ側に別の超磁歪アクチュエータ1100(図示せず)を配置し、低音用(0.1)用の音声信号を供給することも可能である。このようにすることで、マルチチャンネル再生時のスーパーウーハーの設置場所に困ることもなくなり、スペースを有効に使用することが可能になる。
また、この第四実施形態の場合も、上述した第二実施形態を適用して、直接に床を振動させることも可能である。
〈第五実施形態〉
以上の第一実施形態〜第四実施形態の改良として、超磁歪アクチュエータ1100の内部に音声信号を増幅するアンプを内蔵させておくことも可能である。この場合、アンプの入力レベルを通常のライン入力と同じに設定しておくことで、他の機器と遜色なく使用することが可能になる。
本発明の第一の実施形態のスタンド兼スピーカ装置の構成を示す構成図である。 本発明の第一の実施形態のスタンド兼スピーカ装置の超磁歪素子の特性を示す特性図である。 本発明の第二の実施形態のスタンド兼スピーカ装置の構成を示す構成図である。 本発明の第三の実施形態のスタンド兼スピーカ装置の構成を示す構成図である。
符号の説明
1000 スタンド兼スピーカ装置(スピーカ装置)
1010 天板
1020 台部
1100 超磁歪アクチュエータ
1200 脚部
1300 脚部

Claims (5)

  1. 映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置するためのスタンドの機能と、前記映像表示装置の映像表示に伴う音声出力を行うスピーカ機能とを備えたスピーカ装置であって、
    前記映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に前記音声信号に応じた磁界を与え前記磁界に応じた変位を発生させる超磁歪アクチュエータと、
    前記映像表示装置の質量の所定の割合を前記超磁歪アクチュエータに与えると共に残りの部分を受ける質量分配機能を有する脚部と、を有し、
    前記超磁歪アクチュエータは、前記音声信号に応じて前記テーブルあるいは前記床を振動させる、
    ことを特徴とするスピーカ装置。
  2. 映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置するためのスタンドの機能と、前記映像表示装置の映像表示に伴う音声出力を行うスピーカ機能とを備えたスピーカ装置であって、
    前記映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に前記音声信号に応じた磁界を与え前記磁界に応じた変位を発生させる超磁歪アクチュエータと、
    前記映像表示装置の質量の所定の割合を前記超磁歪アクチュエータに与えると共に残りの部分を受ける質量分配機能を有する脚部と、
    前記超磁歪アクチュエータと接する前記スタンドの台部と、を有し、
    前記超磁歪アクチュエータは、前記音声信号に応じて前記台部を振動させる、
    ことを特徴とするスピーカ装置。
  3. 映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置するためのスタンドの機能と、前記映像表示装置の映像表示に伴う音声出力を行うスピーカ機能とを備えたスピーカ装置であって、
    前記映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に前記音声信号に応じた磁界を与え前記磁界に応じた変位を発生させる超磁歪アクチュエータと、を有し、
    前記超磁歪アクチュエータは複数配置され、前記映像表示装置の質量の所定の割合で分配しつつ、それぞれの超磁歪アクチュエータが脚部として作用すると共に前記音声信号に応じて前記テーブルあるいは前記床を振動させる、
    ことを特徴とするスピーカ装置。
  4. 映像表示装置をテーブル上あるいは床上に載置するためのスタンドの機能と、前記映像表示装置の映像表示に伴う音声出力を行うスピーカ機能とを備えたスピーカ装置であって、
    前記映像表示装置の質量を受けた超磁歪素子に前記音声信号に応じた磁界を与え前記磁界に応じた変位を発生させる超磁歪アクチュエータと、
    前記超磁歪アクチュエータと接する前記スタンドの台部と、を有し、
    前記超磁歪アクチュエータは複数配置され、前記映像表示装置の質量の所定の割合で分配しつつ、それぞれの超磁歪アクチュエータが脚部として作用すると共に前記音声信号に応じて前記台部を振動させる、
    ことを特徴とするスピーカ装置。
  5. 前記超磁歪アクチュエータは、
    有底有蓋筒状であって磁気経路を構成するヨークと、
    前記ヨークの蓋部に一端が固定され、他端が自由端に構成され、前記ヨークの筒状方向に配置され、磁界の変動に応じた変位を発生させる超磁歪素子と、
    前記ヨーク内で前記超磁歪素子周囲に配置され外部から供給される信号に応じた磁界を発生させるコイルと、
    一端が前記超磁歪素子の自由端に接すると共に、前記ヨークの底部の中心穴を貫通した他端が、前記超磁歪素子の変位を外部物体に伝達するように配置され、中間部に鍔部を有する振動ロッドと、
    前記振動ロッドに設けられた前記鍔部と前記ヨークの底部とに挟まれて配置されるゴム弾性体と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のスピーカ装置。
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