JP4672377B2 - 磁気エンコーダおよびそれを備えた車輪用軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気エンコーダ、およびそれを備えた車輪用軸受に関するもので、例えば自動車のアンチロックブレーキシステムにおける車輪の回転数を検出する回転検出装置に使用される。
この種の回転検出装置には、大きく分けて2つのタイプがあり、ローターに設けられた凹凸歯の動きを磁気の変化の大きさとして読み取るパッシブタイプと、磁気エンコーダの回転に伴う磁気の強弱の変化をホールIC等の磁気センサで読み取るアクティブタイプが使用されている。
アクティブタイプの回転検出装置では、通常、車輪用軸受の回転側部材に磁気エンコーダが設けられ、固定側部材に磁気センサが設けられる。
磁気エンコーダは、例えば、N極およびS極を周方向に交互に着磁させた環状の多極磁石と、多極磁石を回転側部材に固定するための芯金とで構成される。多極磁石としては、磁性粉末を添加したエラストマーからなるものの他、最近では、多極磁石として、磁性粉末と非磁性の金属粉末との混合物を圧縮成形した後に焼結したものがある。焼結体からなる多極磁石は、例えば加締めや圧入により芯金の所定位置に固定される(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−37441号公報
上記焼結体からなる多極磁石は、エラストマータイプの多極磁石に比べて耐摩耗性に優れ、かつ加工コストが低いという利点を有するため、生産品としては非常に好ましい。しかしながら、焼結体からなる磁石は非常に脆く、また、加締めによる固定では加締め量にばらつきが生じやすい。そのため、加締めの程度によっては割れを生じることがある。加締め量を高精度に調整すれば、焼結体の割れを抑えることはできるが、加締め加工の高精度化は高コスト化を招く。
本発明の課題は、この種の磁気エンコーダにおける多極磁石、特に焼結体からなる多極磁石を確実かつ低コストに芯金に固定することである。
前記課題を解決するため、本発明に係る磁気エンコーダは、磁性粉末と非磁性金属粉末との混合粉末を圧縮成形した後に焼結してなり、周方向に交互に磁極が形成された環状の多極磁石と、多極磁石が固定される芯金とを備え、多極磁石の一端面が間隙を介して磁気センサと軸方向に対向するものにおいて、芯金は、多極磁石を固定する固定部と、径方向に延び、多極磁石の他端面と当接する当接部とを備え、多極磁石は、焼結後の膨張により、その外周部が固定部に設けた挟持面で径方向及び軸方向に挟持固定されていることを特徴とする。
金属粉末を焼結すると、その焼結前後において、焼結体の体積が増加(膨張)あるいは減少(収縮)する場合が多い。この種の挙動は、使用する粉末の種類や、組合わせによって異なる。本発明は、この点に着目して考え出されたものであり、多極磁石(焼結体)の焼結後の膨張を利用して芯金に挟持固定させることを特徴とするものである。芯金は、通常プレス加工や切削加工等により形成されるものであるから、多極磁石の焼結後の膨張量を考慮して、芯金の寸法を所定の精度に加工することは比較的容易である。そのため、この固定方法によれば、加締めによる固定を行うことなく、例えばプレス加工等で成形された芯金の寸法精度でもって固定時における焼結体への負荷を調整することができる。従って、加締め量にばらつきが生じやすい加締めによる固定と比べて高精度な固定を低コストに行うことができる。また、上記構成によれば、多極磁石の焼結と芯金への固定を同時に行うことができるので、作業工程が簡略化され、かかるコストをより一層低減することが可能となる。
固定部は、例えば多極磁石の外周部を挟持する挟持面を備えた構成とすることができ、これによれば、多極磁石の外周部が、多極磁石自体の焼結後膨張により挟持面に挟持される。
上記挟持面は、例えば固定部の内周に設けられ、種々の面形状を採ることができる。例えば断面円弧状や断面コの字状など、挟持面の形状によっては、多極磁石の外周部を径方向に挟持すると共に、軸方向にも挟持することが可能となる。この場合、挟持面は、多極磁石の軸方向への抜止め作用を兼ねる。
多極磁石となる焼結体を構成する磁性粉末、非磁性金属粉末には、上述のように、焼結体が、焼結後に膨張するものである限り、種々の材料を使用することができる。例えば、磁性粉末としてサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉、非磁性金属粉末としてスズやスズ−亜鉛合金、あるいはスズと銅との混合粉末などが好ましく使用できる。
上記構成の磁気エンコーダは、例えば車輪用軸受などに組込んで好適に使用することができる。
このように、本発明によれば、この種の磁気エンコーダの、焼結体からなる多極磁石を確実かつ低コストに芯金に固定することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、この磁気エンコーダ10は、環状の芯金11と、この芯金11の表面に周方向に沿って設けられた多極磁石14とを備える。多極磁石14はディスク形状をなし、周方向に向けて多極に磁化されることで、交互に磁極N、Sが形成される。磁極N、Sは、例えば図2に示すように、ピッチ円直径PCDにおいて所定のピッチpとなるように形成されている。
多極磁石14は、磁性粉末と、非磁性金属粉末とからなる。磁性粉末としては、例えば、バリウム系およびストロンチウム系などの等方性または異方性フェライト粉や、サマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉、ネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉、マンガンアルミ(MnAl)ガスアトマイズ粉などの希土類系磁性粉末が使用可能である。この実施形態では、上記磁性粉末の中でも、特に強磁性を示すサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉が用いられる。
非磁性金属粉末としては、例えばスズ、銅、アルミ、ニッケル、亜鉛、タングステン、マンガンなどの金属粉末、あるいはこれらを2種以上混合した粉末、または2種以上の合金粉末が使用可能である。この実施形態では、上記非磁性金属粉末の中でも、比較的融点の低いスズ粉末が用いられる。
非磁性金属粉末には、例えば最大粒径63μm以下のものが好ましく使用される。この実施形態では、最大粒径45μmのスズ粉末が用いられる。
また、非磁性金属粉末としてのスズ粉末には、海綿状、針状、角状、樹枝状、繊維状、片状、不規則形状、涙滴状など非球形をなすものが好ましく使用される。このような形状のスズ粉末は、例えば水アトマイズ法により形成することができる。水アトマイズ法は、溶湯状態の金属を細孔から自然落下させて、その細流に高圧の水流ジェットを噴き付け、粉化する方法であり、ガスアトマイズ法に比べて冷却時間が短い。そのため、冷却粉化されたスズ粉末は比較的非球形な形状をなす。一例として、ガスアトマイズ法で形成されたスズ粉末の顕微鏡写真を図12(a)に、水アトマイズ法で形成されたスズ粉末の顕微鏡写真を図12(b)にそれぞれ示す。これらの図より、ガスアトマイズ法で成形されたスズ粉末は、比較的球状であるのに対し、水アトマイズ法で成形されたスズ粉末は、比較的不規則な形状をなすことがわかる。なお、上記不規則形状などの非球形をなす粉末は、例えば油アトマイズ法によっても得ることができる。
多極磁石14を形成する混合粉末中の配合比率としては、磁性粉末が20〜90wt%に対して、非磁性金属粉末が10〜80wt%含まれているのが好ましく、磁性粉末が40〜80wt%、非磁性金属粉末が20〜60wt%含まれているものがより好ましい。非磁性金属粉末の配合比率が10wt%よりも少ないと、非磁性金属粉末が磁性粉末のバインダとして十分に機能しないため、焼結後に得られた多極磁石14は、硬いが脆いものとなる。そのため、この多極磁石14を芯金11に固定する際などに割れを生じることがある。また、磁性粉末の配合比率が20wt%よりも少ないと、焼結後に得られた多極磁石14の着磁強度を大きくできず、磁気エンコーダ10に所望される安定したセンシング能力を満たすだけの磁力を確保できない可能性がある。
上記磁性粉末と非磁性金属粉末との混合粉末には、例えば、ステアリン酸亜鉛などの潤滑剤を添加(例えば1wt%以下)して、混合粉末の圧縮成形性を改善することもできる。
上記構成の混合粉末を、所定の加圧力で圧縮成形し、例えば図3に示すディスク状の圧縮成形体14’を成形する。圧縮成形時の加圧力としては、6.0×103kgf/cm2以上であることが望ましい。また、圧縮成形後の圧縮成形体14’は、5〜30vol%の空孔を有することが望ましい。空孔率は、12〜22vol%であればより好ましく、14〜19vol%であればさらに好ましい。空孔率が5vol%よりも少ないと、成形圧力を除圧する際に生じるスプリングバックにより、圧縮成形体14’が破損する恐れがあるためである。また、空孔率が30vol%を超えると、焼結体の機械的強度が不足する恐れがあるためである。
磁性粉末および非磁性金属粉末は高価であることから、圧縮成形体14’の肉厚はなるべく薄いほうが望ましい。圧縮成形性、およびハンドリング性(芯金11等へのアッセンブリ化までの搬送を含めた取り扱い易さ)を考慮すると、肉厚は0.3mm〜5mmであることが好ましく、0.6mm〜3mmであればより好ましい。肉厚が0.3mmよりも薄い場合、成形金型内への粉末充填が困難であり、圧縮成形体14’が成形し難い。また、得られた圧縮成形体14’もハンドリング時に破損してしまう可能性があるので好ましくない。圧縮成形体14’の肉厚が10mmよりも厚い場合、成形性やハンドリング性は改善されるが、その一方で高コスト化を招く。また、厚すぎると、圧縮成形体14’の密度が不均一となりやすく、焼結後にいびつな変形が生じる恐れがある。
芯金11は、例えば図3に示すように、回転側の部材に圧入等により固定される円筒状の取付け部12aと、取付け部12aの一端から外径側へ延び、焼結体(多極磁石14)のディスク端面と当接する当接部12bと、当接部12b外径端の反取付け部12a側に配設され、多極磁石14を挟持固定する固定部13とで構成される。固定部13は、その内周に多極磁石14の外周部14aを挟持する挟持面13aを備えている。挟持面13aは、図1に示すように、当接部12bの外径端から軸方向反取付け部12a側(図中右側)に向けて拡径する拡径面13bと、拡径面13bの大径端から軸方向右側に延びる円筒面13cと、円筒面13c端部から軸方向右側に向けて縮径する縮径面13dとで構成される。拡径面13b、縮径面13dは、この実施形態では、それぞれテーパ面形状をなす。また、ディスク形状をなす多極磁石14の外周面14bは、固定部13の上記挟持面13aに倣った面形状をなす。
これら取付け部12a、当接部12b、固定部13を備えた芯金11は例えばプレス加工で一体に形成することができる。その場合、固定部13の円筒面13cが内周に形成される部位を、所定の軸方向長さよりも縮径面13dが内周に形成される部位の分だけ長めにプレス成形し、さらに縮径面13dに対応する箇所を塑性変形させて内径側へ折り曲げることで、所定の軸方向幅を有する円筒面13cおよび縮径面13dが形成される。もちろん、プレス型を工夫する等して上記形状の芯金11を一回のプレス加工のみで形成しても構わない。あるいは、切削等の他の機械加工により、芯金11を上記形状に仕上げても構わない。
芯金11を構成する材料としては、磁性体、特に強磁性体となる金属が好ましく、例えば磁性体でかつ防錆性を有する鋼板が用いられる。この実施形態では、例えばフェライト系のステンレス鋼板(JIS規格のSUS430系)が使用される。
上記構成の芯金11に、焼結前の多極磁石14(圧縮成形体14’)を取り付ける。具体的には、図3に示すように、芯金11の当接部12bに圧縮成形体14’の端面を当接させた状態(図中一点鎖線の位置)で圧縮成形体14’を焼結する。この実施形態のように、圧縮成形体14’を構成する磁性粉末にサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉を、非磁性金属粉末にスズ粉末をそれぞれ使用している場合、焼結後における圧縮成形体14’の体積は焼結前の圧縮成形体14’の体積に比べて増加する。すなわち、圧縮成形体14’は焼結前後で膨張する。これにより、圧縮成形体14’の外周部14a’が、固定部13の挟持面13aによって挟持される。この実施形態では、固定部13の円筒面13cによって、圧縮成形体14’の外周面14b’のうち円筒面13cと対向する箇所が径方向に挟持される。また、固定部13の拡径面13bおよび縮径面13dによって、外周面14b’のうち拡径面13b、縮径面13dとそれぞれ対向する箇所が軸方向に挟持される。このようにして、圧縮成形体14’が芯金11に挟持固定される。
この固定方法によれば、加締めによる固定を行うことなく、例えばプレス加工等で成形された芯金11の寸法精度でもって固定時における焼結体への負荷を調整することができる。そのため、加締め量にばらつきが生じやすい加締めによる固定と比べて高精度な固定を行うことができる。また、上記固定方法によれば、圧縮成形体14’の焼結と芯金11への固定を同時に行うことができるので、作業工程が簡略化され、かかるコストを低減することが可能となる。
なお、芯金11の固定部13は、上記の形態に限らず、他の形態を採ることもできる。図5は、固定部13の内周に設けられた挟持面13aを断面円弧状に構成した場合を例示している。この場合、挟持固定される多極磁石14の外周面14bは、断面円弧状の挟持面13eに倣った面形状をなす。また、図6は、挟持面13aを断面コの字状に構成した場合を例示しており、同図において多極磁石14の外周面14bは、断面コの字状の挟持面13fに倣った面形状をなす。何れの場合も、多極磁石14は、その外周部14aを固定部13の内周に設けられた挟持面13e、13fによって、径方向および軸方向に挟持される。
なお、上記固定部13において、内径側に折り返され、多極磁石14と軸方向に係合可能な部位は、固定部13の円周方向全周に亘って形成する他、円周方向に所定間隔で複数箇所設けることもできる。例えば図7は、挟持面13aを拡径面13bと縮径面13d、および円筒面13cとで構成し、内径側への折り返し部分(同図では縮径面13dを内周に形成した部位)を、円周方向所定間隔に複数設けた場合を例示している。
また、この他の固定部13の構成例として、例えば図8に示す形態を挙げることができる。同図は、固定部13内周の挟持面13aを、円筒面13cのみで構成した場合を例示している。この場合、当接部12bと当接させた圧縮成形体14’の焼結後膨張により、圧縮成形体14’が円筒面13cによって径方向に挟持される。その一方で、圧縮成形体14’は、軸方向には拘束されないため、当接部12bと反対の方向(図中右方向)にある程度の自由度をもって膨張することができる。これにより、径方向への過大な膨張に伴い圧縮成形体14’が円筒面13cから過大な反膨張方向への負荷を受けるといった事態を避け、焼結体を破損させることなく確実に芯金11に固定することが可能となる。
また、図9に示すように、固定部13の挟持面13aを一部内径側に突出変形させて、この突出部13gと、焼結体となる圧縮成形体14’とを周方向で係合させることで、圧縮成形体14’の回り止めとすることもできる。この場合、圧縮成形体14’に、芯金11の突出部13gに対応する凹み(図9では14cに対応)を予め形成し、芯金11へのセッティング時に、この凹みと芯金11の突出部13gとを嵌め合わせることで、圧縮成形体14’の固定部13への固定がなされる。なお、上記焼結体は、防錆処理のために、例えば図示は省略するが、防錆被膜を形成することもできる。この種の防錆被膜には、例えばクリヤー系の高防食性塗料を用いることができる。
また、上記圧縮成形体14’の焼結時、炉内の加熱温度を、非磁性金属粉末の融点未満の温度とすることで、非磁性金属粉末が溶融することなく軟化し、磁性粉末に固着する。磁性粉末に固着した状態の非磁性金属粉末は、隣接する磁性粉末間のバインダとして作用する。また、仮に、非磁性金属粉末が一部流動状態となる場合であっても、その流動性は低く、磁性粉末粒子の表面に留まる。これにより、非磁性金属粉末が焼結体中に偏在し、あるいは外部表面に流れ出たりすることなく、磁性粉末と非磁性金属粉末とが全体に亘って均一に分布した状態の焼結体が得られる。従って、高強度の焼結体(多極磁石14)を得ることができる。
この実施形態のように、磁性粉末にサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉を、非磁性金属粉末にスズ(Sn)粉末を使用する場合、焼結時の温度は、スズの融点(232℃)未満となる温度、具体的には200〜225℃の範囲に設定するのが好ましい。この温度範囲内であれば、非磁性金属粉末が磁性粉末のバインダとして十分に機能し、高強度の焼結体を得ることができる。
また、この実施形態では、最大粒径45μmの非磁性金属粉末(スズ粉末)を使用したので、小サイズの非磁性金属粉末が磁性粉末の周りに均一に分散した状態の混合粉末が得られる。そのため、この混合粉末を圧縮成形、そして焼結することにより密度が均一化された焼結体を得ることができる。また、上記サイズの非磁性金属粉末は、見かけ密度が小さいため、同寸法かつ同密度の圧縮成形体を成形する際には圧縮比が大きくなる。これにより、粉末同士の絡みをより良くすることができ、焼結体の強度をさらに高めることができる。
特に、この実施形態では、非磁性金属粉末として不規則形状をなすスズ粉末(図12(b)を参照)を使用したので、粉末同士が非常に良く絡み合った状態の圧縮成形体が得られる。これにより、焼結体の強度をさらに高めることができる。
このように、焼結体の強度を高めることで、焼結体のハンドリング性が改善される。また、後述する回転側部材にアッセンブリ化した磁気エンコーダ10を、芯金11を回転側部材に圧入することで固定する際、圧入に伴う芯金11の変形により、着磁された焼結体(多極磁石14)が割れにくくなる。そのため、圧入時の締め代を大きくとることが可能になる。また、ディスク状の焼結体を薄肉化することができ、これにより材料コストの低減化が図られる。
なお、上記作用は、スズ粉末に限らず、他の非磁性金属粉末を使用した場合にも得ることができる。その好適な例として、例えばスズ−亜鉛合金が挙げられる。この場合、スズと亜鉛の配合比率は、スズ60wt%〜85wt%に対して亜鉛15wt%〜40wt%とするのがよい。また、焼結温度は、上記スズ−亜鉛合金粉末の融点(上記配合比率で、約250℃)未満の温度、具体的には、170〜190℃の範囲に設定するのが好ましい。上記配合比率のスズ−亜鉛合金粉末であれば、焼結温度が170〜190℃程度であっても、磁性粉末のバインダとして機能する程度に軟化する。そのため、焼結体の強度を向上させることができ、かつ焼結温度を低くすることで、磁性粉末の温度上昇に伴う磁性劣化を可及的に抑えることができる。一例として、上記スズ−亜鉛合金粉末を使用した場合の、焼結体内部の顕微鏡写真を図13に示す。
また、上記構成のスズ合金粉末は、同サイズのスズ粉末と比べて見かけ密度が小さいため、圧縮比をより大きく採ることができ、焼結体の強度をさらに高めることができる。この合金粉末のサイズとしては、63μm以下のものが好ましく使用できる。また、粉末同士の絡み合いを良くするために、例えば水アトマイズ法や油アトマイズ法により、非球形に形成されたスズ−亜鉛合金粉末を使用するのが好ましいのは、スズ粉末の場合と同様である。
上記のように、金属製の環状部材である芯金11に固定されたディスク状の焼結体は、周方向に多極に着磁することにより多極磁石14となる。そして、この多極磁石14と芯金11とで図1に示す磁気エンコーダ10が構成される。
この磁気エンコーダ10は、回転側部材(図示せず)に取付けられ、図4に示すように多極磁石14に磁気センサ21を対向させて回転検出に使用されるものであり、磁気センサ21とで回転検出装置22を構成する。同図は、磁気エンコーダ10を軸受(図示せず)のシール装置5の構成部品とした場合の構成例を示し、磁気エンコーダ10は、軸受の回転側部材に組込まれて使用される。シール装置5は、磁気エンコーダ10と、固定側のシール部材9とで構成される。シール装置5の具体構成については後で説明する。
磁気エンコーダ10を回転させると、多極磁石14の多極に磁化された各磁極N、Sの通過が磁気センサ21で検出され、パルスの形で回転が検出される。磁極N、Sのピッチp(図2参照)は細かく設定でき、例えばピッチpが1.5mm、ピッチ相互差±3%という精度を得ることもでき、これにより精度の高い回転検出が行える。ピッチ相互差は、磁気エンコーダ10から所定位置だけ離れた位置で検出される各磁極間の距離の差を目標ピッチに対する割合で示した値である。磁気エンコーダ10が図4のように軸受のシール装置5に使用されたものである場合、磁気エンコーダ10の取付けられた軸受の回転が検出されることになる。
なお、ディスク状をなす多極磁石14表面(ここでは磁気センサ21との対向面)の平坦度は、200μm以下がよいが、望ましくは100μm以下がよい。多極磁石14表面の平坦度が200μmを超える場合、磁気センサ21と多極磁石14表面の間隙(エアギャップ)が磁気エンコーダ10の回転中に変化することで、センシング精度が悪化する。同様の理由で、磁気エンコーダ10の回転中における、多極磁石14表面の面振れも、200μm以下がよく、望ましくは100μm以下がよい。この実施形態では、圧縮成形体14’の焼結後の膨張が均等に生じるので、多極磁石14表面の平坦度を容易に上記範囲(200μm以下)に抑えることができる。また、この実施形態では、安定して高いセンシング性能を得るため、固定部13の形状に拘らず(図1、図3〜図9)、芯金11に固定された多極磁石14の被検出面から固定部13が磁気センサ21側に突出しないように磁気エンコーダ10を構成している。
次に、この磁気エンコーダ10を備えた車輪用軸受の一例、およびそのシール装置5の構成例を、図10、図11を例にとって説明する。図10に示すように、この車輪用軸受は、内方部材1および外方部材2と、これら内外の部材1、2間に収容される複数の転動体3と、内外の部材1、2間の端部環状空間を密封するシール装置5、15とを備える。
一端側(等速自在継手7側)のシール装置5は、磁気エンコーダ10を構成部品とするものである。内方部材1および外方部材2は、転動体3の軌道面1a、2aを有しており、各軌道面1a、2aは溝状に形成されている。内方部材1および外方部材2は、各々転動体3を介して相対回転可能な内周側の部材および外周側の部材を指し、軸受内輪および軸受外輪の単独であっても、これら軸受内輪や軸受外輪と別の部材とが組合わさった組立部材であってもよい。また、内方部材1は、軸であってもよい。転動体3は、ボールまたはころからなり、この例ではボールが用いられている。
この車輪用軸受は、複列のころがり軸受、詳しくは複列のアンギュラ玉軸受とされていて、その軸受内輪は、各転動体列の軌道面1a、1aがそれぞれ形成された一対の分割型の内輪19、20とからなる。これら内輪19、20は、ハブ輪6の軸部の外周に嵌合し、ハブ輪6と共に上記内方部材1を構成する。なお、内方部材1は、上記のようにハブ輪6および一対の分割型の内輪19、20からなる3部品の組立て部品とする代わりに、ハブ輪6および片方の内輪19が一体化された軌道面付のハブ輪と、もう片方の内輪20とで構成される2部品からなるものとしてもよい。
ハブ輪6には、等速自在継手7の一端(例えば外輪)が連結され、ハブ輪6のフランジ部6aに車輪(図示せず)がボルト8を介して取付けられる。等速自在継手7は、その他端(例えば内輪)が駆動軸に連結される。外方部材2は、軸受外輪からなり、懸架装置におけるナックル等からなるハウジング(図示せず)に取付けられる。転動体3は各列毎に保持器4で保持される。
図11は、磁気エンコーダ10を一体に備えたシール装置5の拡大断面図である。このシール装置5は、図4に示したものと同じであり、その一部を前述したが、図11において、詳細を説明する。このシール装置5は、磁気エンコーダ10または芯金11がスリンガとなり、内方部材1および外方部材2のうちの回転側の部材に取付けられる。この例では、回転側の部材は内方部材1であるため、磁気エンコーダ10は内方部材1に圧入等の手段により取付けられる。
このシール装置5は、内方部材1と外方部材2とに各々取付けられた第1および第2の金属板製の環状のシール板(11)、16を有する。第1シール板(11)は、上記磁気エンコーダ10における芯金11のことであり、以下、芯金11として説明する。磁気エンコーダ10は、図1〜図3に基づく前述の構成と同じであり、その重複する説明を省略する。この磁気エンコーダ10における多極磁石14と対向するように、磁気センサ21を配置することにより、車輪回転速度の検出用の回転検出装置22が構成される。もちろん、磁気エンコーダ10として、図5〜図9に基づく構成のものを組込んで使用することもできる。
第2シール板16は、上記シール部材9(図4参照)を構成する部材であり、第1のシール板である芯金11の当接部12bに摺接するサイドリップ17aと取付け部12aに摺接するラジアルリップ17b、17cとを一体に有する。これらシールリップ17a〜17cは、第2シール板16に加硫接着された弾性部材17の一部として設けられている。これらリップ17a〜17cの枚数は任意でよいが、図11の例では、1枚のサイドリップ17aと、軸方向の内外に位置する2枚のラジアルリップ17b、17c(いわゆるトリプルリップ)とを設けている。第2シール板16は、固定側部材である外方部材2との嵌合部に弾性部材17を抱持したものである。すなわち、弾性部材17は、円筒部16aの内径面から先端部外径までを覆う被覆部17dを有し、この被覆部17dが、第2シール板16と外方部材2との嵌合部に介在する。また、この被覆部17dによって、第2シール板16の円筒部16aと、第1シール板をなす芯金11の固定部13(図11では円筒面13c形成部位)とが僅かな径方向隙間を介して対峙し、その隙間でラビリンスシール18が構成される。
この構成の車輪用軸受によると、車輪と共に回転する内方部材1の回転が、この内方部材1に取付けられた磁気エンコーダ10を介して磁気センサ21で検出され、車輪回転速度が検出される。磁気エンコーダ10は、シール装置5の構成要素としたため、部品点数を増やすことなく車輪の回転を検出することができる。車輪用軸受における軸受端部の空間は、周辺に等速自在継手7や軸受支持部材(図示せず)があって限られた狭い空間となるが、磁気エンコーダ10の多極磁石14を、上述のように高強度化することで薄肉化できるため、回転検出装置22の配置が容易となる。内外の部材1、2間のシールについては、第2シール板16に設けられた各シールリップ17a〜17cの摺接と、第2シール板16の円筒部16aに第1シール板である芯金11の固定部13が僅かな径方向隙間を介して対峙することで構成されるラビリンスシール18とで得られる。
なお、図10および図11に示す車輪用軸受では、磁気エンコーダ10の多極磁石14を、軸受に対して外向き(図中右側で磁気センサ21と対峙)に設けた場合を説明したが、これとは逆に軸受に対して内向き(図中左側で磁気センサ21と対峙)に設けてもよい。その場合、芯金11は非磁性体製とすることが好ましい。
なお、上記実施形態の磁気エンコーダ10は、いずれも軸受のシール装置5の構成部品とした場合につき説明したが、これら各実施形態の磁気エンコーダ10は、シール装置5の構成部品とするものに限らず、単独で回転検出に利用することができる。例えば、図1の実施形態における磁気エンコーダ10を、図示は省略するが、シール装置5とは別に軸受に設けてもよい。
本発明の実施形態に係る磁気エンコーダの部分斜視図である。 磁気エンコーダの磁極配列を説明する正面図である。 圧縮成形体を芯金に焼結固定する方法の一例を示す部分斜視図である。 磁気エンコーダを備えたシール装置、および磁気センサを示す断面図である。 圧縮成形体を芯金に焼結固定する方法の他の例を示す部分斜視図である。 圧縮成形体を芯金に焼結固定する方法の他の例を示す部分斜視図である。 圧縮成形体を芯金に焼結固定する方法の他の例を示す部分斜視図である。 圧縮成形体を芯金に焼結固定する方法の他の例を示す部分斜視図である。 圧縮成形体を芯金に焼結固定する方法の他の例を示す部分斜視図である。 磁気エンコーダを備えた車輪用軸受の1構成例を示す断面図である。 車輪用軸受の磁気エンコーダ周辺の拡大断面図である。 (a)はガスアトマイズ法で成形したスズ粉末の顕微鏡写真、(b)は水アトマイズ法で成形したスズ粉末の顕微鏡写真である。 非磁性金属粉末にスズ−亜鉛合金粉末を使用した場合の焼結体内部の顕微鏡写真である。
符号の説明
1 内方部材
2 外方部材
3 転動体
5 シール装置
7 等速自在継手
10 磁気エンコーダ
11 芯金
12a 取付け部
12b 当接部
13 固定部
13a 挟持面
13b 拡径面
13c 円筒面
13d 縮径面
14 多極磁石
14 外周部
14’ 圧縮成形体
17 弾性部材
17a、17b、17c シールリップ
18 ラビリンスシール
21 磁気センサ
22 回転検出装置
p ピッチ

Claims (3)

  1. 磁性粉末と非磁性金属粉末との混合粉末を圧縮成形した後に焼結してなり、周方向に交互に磁極が形成された環状の多極磁石と、該多極磁石が固定される芯金とを備え、前記多極磁石の一端面が間隙を介して磁気センサと軸方向に対向する磁気エンコーダにおいて、
    前記芯金は、前記多極磁石を固定する固定部と、径方向に延び、前記多極磁石の他端面と当接する当接部とを備え、
    前記多極磁石は、焼結後の膨張により、その外周部が前記固定部に設けた挟持面で径方向及び軸方向に挟持固定されていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  2. 前記多極磁石と前記芯金の固定部とを周方向で係合させた請求項1記載の磁気エンコーダ。
  3. 請求項1又は2に記載の磁気エンコーダを備えた車輪用軸受。
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