JP4671816B2 - 起立負担軽減具、ズボン - Google Patents

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本発明は、人間が着座姿勢から起立するときの負担を軽減するための起立負担軽減具およびこれを備えたズボンに関するものである。
人間が着座姿勢から起立しようとする際、当該起立動作を行う者の身体状況によっては起立動作に必要なだけの十分な筋力を発揮することができず、着座姿勢から起立することが困難な場合がある。また、加齢や負傷等によって体力の衰えている者にとっては起立動作に伴う負担は大きく、当該負担を軽減することのできる手段が求められている。
従来、おむつ交換などの介護動作時の深い前屈姿勢において、体幹の前屈により張力を生ずる背面ベルトを用いて姿勢維持に必要な背筋力を分担させ、筋疲労による腰痛を防ぐ技術(例えば、特許文献1参照。)、スポーツにおける効率と安全性の向上を目的として、伸縮性を有するベルトによる動作支援を行う技術(例えば、特許文献2参照。)、椅子の座面や便器の便座を上昇前傾させることにより起立支援を行う技術(例えば、特許文献3および4参照。)が知られる。
特開2003−153928号公報 特開2004−27477号公報 特開2002−65391号公報 特開2001−190448号公報
しかし、伸縮性を有するベルトを利用した上記従来技術は、腰痛の防止やスポーツにおける動作補助を目的とするものであり、起立動作の負担を軽減するものではない。
また、椅子の座面や便器の便座を上昇前傾させる上記従来技術においては、起立動作の負担は軽減できるものの、その使用場所が限定される上に高価であるという問題がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、簡便な構成により、使用者の生活動作を妨げることなく、着座姿勢から起立するときの負担を軽減することのできる技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る起立負担軽減具は、装着時において、少なくとも身体表面における腰部背面から臀部背面、大腿部側面、膝上前部近傍を経由して下腿部に至るように設けられた伸縮性を有するベルト部と、前記ベルト部の身体方向における腰部側端部を、前記腰部背面に対して固定する腰部側固定部と前記ベルト部の身体方向における足側端部を、少なくとも前記下腿部に対して固定する足部側固定部とを備えてなり、前記ベルト部の長さは、着座時に体幹を座位姿勢から所定角度だけ前傾させたときの該ベルト部が通過する経路における体表面の長さよりも短く、座位姿勢時の該ベルト部が通過する経路における体表面の長さよりも長く設定されていることを特徴とするものである。
また、本発明に係る起立負担軽減具において、前記ベルト部は、少なくとも身体表面における腰部背面から臀部背面を経由して臀下部で分岐し、大腿部の内外側面を経由して膝上前部近傍の所定位置で合流し、再び分岐して下腿部の内外側面を経由して足部に至ることを特徴とするものである。
また、本発明に係る起立負担軽減具において、前記膝上前部近傍の所定位置は、膝蓋骨中央から頭部側に該膝蓋骨中央から上前腸骨棘までの距離の15〜25%の内のいずれかの割合分だけ離れた位置にあることを特徴とするものである。
また、本発明に係る起立負担軽減具において、前記ベルト部の前記膝上前部近傍を通る部分を、前記膝上前部近傍に対して固定する膝位置固定部を有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る起立負担軽減具において、前記ベルト部は、少なくとも腰部背面から臀下部までを通る範囲において伸縮性を有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る起立負担軽減具において、前記ベルト部の長さは、着座時に体幹を鉛直方向に対して10度後傾させた状態から15度前傾させた状態までの間のいずれかの状態における該ベルト部が通過する経路における体表面の長さよりも短く設定されていることを特徴とするものである。
また、本発明に係るズボンは、上述のような構成の起立負担軽減具と、装着時において、少なくとも前記起立負担軽減具における前記ベルト部よりも身体表面側に位置し、下半身の所定範囲を覆う裏生地とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係るズボンは、前記裏生地の装着時に腰部近傍に位置する部分の少なくとも一部は、前記腰部側固定部と一体的に構成されていることを特徴とするものである。
また、本発明に係るズボンは、装着時において、前記下半身の所定範囲および前記起立負担軽減具を覆う表生地を備えてなることを特徴とするものである。
以上に詳述したように本発明によれば、簡便な構成により、使用者の生活動作を妨げることなく、着座姿勢から起立するときの負担を軽減することのできる技術を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図3は、本発明の第1の実施の形態による起立負担軽減具1について説明するための図である。図1は本実施の形態による起立負担軽減具1を人間に装着した状態を正面から見た図であり、図2は本実施の形態による起立負担軽減具1を人間に装着した状態を背面から見た図であり、図3は本実施の形態による起立負担軽減具1を人間に装着した状態を側面から見た図である。
図1〜図3に示すように、本実施の形態による起立負担軽減具1は、ベルト部101、腰部側固定部102、足部側固定部103および膝位置固定部104を備えてなる構成となっている。
ベルト部101は、装着時において、少なくとも身体表面における腰部背面Wから臀部背面H、大腿部Mの側面(大腿部側面)m1、膝上前部近傍の所定位置m2を経由して下腿部Cに至るように設けられた伸縮性を有するベルトから構成されている。ベルト部101は、具体的にはポリエステル、塩化ビニル、ポリウレタン(スパンデックス)およびゴム等の伸縮性素材から形成されている。
腰部側固定部102は、ベルト部101の身体方向における腰部側端部を、腰部背面Wに対して固定する役割を有している。具体的に、腰部側固定部102は、例えばベルト等から構成することができ、腰部側固定部102を腰部に対して巻きつけて固定することにより、ベルト部101の腰部側端部を腰部背面に対して固定する。また、腰部側固定部102の腰部背面W側に配置されている調整部102aによって、使用者の体格に合わせてベルト部101の長さを調整可能となっている。具体的には、調整部102aにより、起立負担軽減具1を装着して座った状態において、体幹をほぼ鉛直方向を向く姿勢としたときに、大幅にたるんだり張ったりしない長さに調整する。
足部側固定部103は、ベルト部101の身体方向における足側端部を、少なくとも下腿部Cに対して固定する役割を有している。また、足部側固定部103に設けられている調整部103aにより、ベルト部101における膝位置よりも下の部分の長さを大幅にたるんだり張ったりしない長さに調整する。なお、調整部103aによる調整は、起立負担軽減具1を装着して着座した状態において行う。
膝位置固定部104は、ベルト部の膝上前部近傍を通る部分を、腰部側固定部102に吊り下げることにより、膝上前部近傍に対して(特に上下方向に)固定する役割を有している。また、膝位置固定部104の腰部側固定部102側には、調整部104aが設けられている。調整部104aにより、起立負担軽減具を装着して立った状態でベルト部101が膝上前部近傍の所定位置m2を経由するように、膝位置固定部104の長さを調整する。
また、ベルト部101における膝位置には、後述のようにベルト部101に発生する強い張力による圧迫痛を防ぐためのスポンジやウレタン等からなる膝パッド105が設けられている。
具体的に、ベルト部101は、少なくとも身体表面における腰部背面Wから臀部背面Hを経由して臀下部Hbで分岐し、大腿部Mの内外側面を経由して膝上前部近傍の所定位置m2で合流し再び分岐して下腿部Cの内外側面を経由して足部に至る構成となっている。該ベルト部101の足部側の端部は、足部側固定部103により足部(特に、土踏まずの部分)にて固定されており、これによってベルト部101の足部側端部は下腿部Cに対して固定される。
このように、大腿部Mおよび下腿部Cにおいて起立負担軽減のために必要な最小限のベルト配置とすることにより、起立動作以外の通常の生活動作(歩行など)への干渉を極力回避しつつ、ベルト部101で発生する張力をバランスよく伝達する(起立支援効果を高める)ことができる。
ここで、ベルト部101が合流する膝上前部近傍の所定位置m2とは、膝蓋骨中央から頭部側に該膝蓋骨中央から上前腸骨棘までの距離Lの15〜25%の内のいずれかの割合分だけ離れた位置xに設定されている。当該所定位置m2を上述のような位置に設定することにより、ベルト部101の合流点が大腿部Mにおける内側広筋と外側広筋との合流位置近傍となり、ベルト部101の経路が大腿部Mにおける筋走行とほぼ一致する。これにより、内側広筋および外側広筋の動作とベルト部101の伸縮動作との間での干渉の発生を回避することができ、張力を効率的に伝達することができると考えられる。
また、膝位置固定部104を備えたことにより、ベルト部の膝上前部近傍を通る部分が膝上前部近傍からずれるのを防止することができ、ベルト部101にて発生させた張力を無駄にすることなく効率的に起立動作の支援に利用することができる。また、膝位置固定部104の作用により、膝パッド105が膝位置からずり落ちることも防ぐ(膝に対して適性な位置を保つ)ことができる。このように、膝位置固定部104を設けたことにより、立位時や歩行時にベルト部101の膝上前部近傍を通る部分や膝パッド105が滑り落ちてその上端が膝に引っかかるといった事態を回避することができる。
図4〜図6は、本実施の形態による起立負担軽減具1を内側に装着したズボンTを示す図である。
同図に示すように、本実施の形態によるズボンTは、起立負担軽減具1と、装着時において、下半身の所定範囲aおよび起立負担軽減具1を覆う表生地8とを備えてなる構成となっている。後述のように起立動作時以外にはベルト部101は基本的に緩んでいることを利用してズボンの表生地の内側に装着する構成とすることで、日常動作における引っかかりの防止や、起立負担軽減具の破損および磨耗の抑制に寄与することができ、外観も違和感がない。
また、図1〜図3にて示したように、装着時において、少なくとも起立負担軽減具1におけるベルト部101よりも身体表面側に位置し、下半身の所定範囲aを覆う裏生地7を有する構成とすることで、起立負担軽減具1におけるベルト部101と体表面との間での擦れや干渉を回避することができ、当該ズボンの着脱時や歩行時にベルト部101が使用者の足に絡まることもない。
さらに、裏生地7の装着時に腰部近傍に位置する部分の少なくとも一部は、裏生地7を使用者の腰部に対してフィットさせるとともに、裏生地7が下半身からずり落ちないようにするためのガードルを構成しており、該ガードル部分が腰部側固定部102を兼ねる(腰部側固定部102と一体的に構成されている)構成となっている。
また、裏生地7の素材としては、ガードルを構成しており腰部側固定部102と一体的に構成されている部分は綿等からなる比較的丈夫な生地により構成し、その他の部分はナイロンやシルク等の比較的滑り易く薄い生地により構成するようにすることが望ましい。
この他、裏生地7または腰部側固定部102の身体表面側(少なくとも腰部側面)にスポンジやウレタン等からなる腰パッドを配置することによって、圧迫痛を緩和する構成とすることもできる。
続いて、本実施の形態における起立負担軽減具による人間の起立動作の支援について詳細に説明する。
図7〜図10は、本実施の形態における起立負担軽減具による人間の起立動作の支援の原理について説明するための図である。
図7は体幹を傾斜させずに着座した状態を示す図であり、図8は起立するために体幹を傾斜させ始めた状態を示す図であり、図9は体幹を前傾させることにより体重心が臀部から足底へ移り始めた状態を示す図であり、図10は完全に起立した状態を示す図である。
発明者は、上記目的を達成するために実際の起立動作を計測した結果、起立動作において、椅子の座面から臀部が浮く起立直前に体幹が深く前屈し、腰部から座面接触部までの身体表面距離が大きく伸びることに着目した。以下、起立動作支援の原理の詳細について説明する。
本実施の形態におけるベルト部101の長さは、着座時に体幹を座位姿勢から所定角度だけ前傾させたときのベルト部101が通過する経路における体表面の長さよりも短く、座位姿勢時のベルト部101が通過する経路における体表面の長さよりも長く設定されている。なお、ここでの座位姿勢とは、人間が自然に着座している状態の姿勢を意味し、必ずしも体幹が鉛直方向を向いている状態に限らず、体幹が僅かに後傾または前傾しているような状態をも含んでいるものとする。
具体的に、ベルト部101の長さは、着座時に体幹を鉛直方向に対して10度後傾させた状態から15度前傾させた状態までの間のいずれかの状態におけるベルト部101が通過する経路における体表面の長さよりも短く設定されている。後傾姿勢の状態からベルト部101に張力が発生するようにベルト長を設定すれば、起立動作時の体幹前傾時により大きなベルト張力を発生させることができる(より強い弾性力で起立動作を支援することができる)が、体幹が前傾するまでに多少の腹直筋力の増加が必要になる。一方、前傾姿勢の状態からベルト部101に張力が発生するようにベルト長を設定すれば、起立動作を支援するベルト張力は弱まるが、起立動作初期の腹直筋力を増加させることはない。
まず、座面に着座しており、座位状態(ここでは体幹が鉛直方向を向いているP1の状態であるとする)にあるとき、ベルト部101は弛緩状態となっており、ベルト部101には張力は発生していない(図7)。
続いて、座位状態において、起立動作を行うために体幹がP1の状態からP2の状態までF方向に所定角度(θ)だけ前傾すると、当該体幹の前傾に応じてベルト部101の臀部付近を通る部分が腰部側固定部102と臀下部Hb(座骨結節付近)と座面との間に挟まれている部分との間で伸張されて張力が発生する。そして、重力に抗して姿勢を保とうとする脊柱起立筋の作用を補うように股関節を伸展させる方向の張力が作用する(図8)。
体幹が図8に示すような状態である間は、まだ座面に体重がかかっているため、座骨結節付近でベルトが座面に対して押さえつけられており、ベルト部101に発生して蓄積されている張力がベルト部101の膝位置を通る部分まで伝達されることはない。
続いて、体幹をさらにP3の状態まで前傾させて体重心が臀部から足底に移ると、ベルト部101を押さえていた座骨結節部分と座面との間での挟持力が減少してゆき、ベルト部101の腰部側固定部102から座骨結節付近までの間に蓄積されていた張力が下腿部Cに対して伝達される。このようにして腰部側固定部102から足部側固定部103までの間で作用するようになった張力は、膝関節を伸展させる(起立させる)方向に作用し、起立動作の主要な筋力である膝関節伸展筋力を補助する(図9)。
そして、立位にある状態においては、ベルト部101の長さが立位時のベルト部101が通過する経路における体表面の長さよりも長いことから、弛緩状態にあり、恒常的な筋負担軽減による筋の機能低下や、他の動作を行いにくくするような干渉を防ぐことができるようになっている(図10)。
また、本実施の形態のように、起立動作における重力を利用した体幹の一時的な深い前傾による臀部周辺の体表面の距離変化を利用して伸縮性素材に張力を発生させる構成としたことにより、弾性エネルギを蓄えるための筋張力を必要とせず、また、前傾のしすぎを抑制するための背筋負担も軽減することができる。
また、弾性素材からなるベルトの両端を牽引して腹部への圧迫を行った場合に、不快と感じる荷重(張力)は、男性で160N、女性で140Nであることが実験により分かっている。そこで、本実施の形態では、ベルト部101において生じる張力が使用者がしゃがんだ状態においても140Nを越えないように、ベルト部101の弾性特性を設定している。
以上のように、本実施の形態による起立負担軽減具を身体に装着することにより、起立動作に伴う体表面距離変化を利用した弾性繊維の伸張張力で、起立動作に必要な筋負担の軽減を図ることができる。なお、発明者が行った実験によれば、本実施の形態による起立負担軽減具を装着した状態での起立動作時の広筋負担は、同起立負担軽減具を装着しない状態に比して約7%軽減されることが分かっている。
(第2の実施の形態)
続いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、上述の第1の実施の形態の変形例であり、足部側固定部による膝部分におけるベルト部の固定方法が第1の実施の形態とは異なる。以下、すでに第1の実施の形態にて述べた部分と同一の部分には同一符号を付し、説明は割愛する。
図11〜図13は、本発明の第2の実施の形態による起立負担軽減具1’について説明するための図である。図11は本実施の形態による起立負担軽減具1’を人間に装着した状態を正面から見た図であり、図12は本実施の形態による起立負担軽減具1’を人間に装着した状態を背面から見た図であり、図13は本実施の形態による起立負担軽減具1’を人間に装着した状態を側面から見た図である。
図11〜図13に示すように、本実施の形態による起立負担軽減具1’におけるベルト部101’の足部側端部は、膝下位置近傍に位置するように設定されている。ベルト部101’における足部側端部以外の構成は、上述の第1の実施の形態にて示したベルト部101の構成と同様である。ベルト部101’の身体方向における足部側端部は、ベルト部101’における臀下部Hbを通る部分から吊り下げられている足部側固定部103’によって、少なくとも下腿部Cに対して一定の位置を保てるように保持されている。
図14〜図16は、本実施の形態による起立負担軽減具1’を内側に装着したズボンT’を示す図である。
同図に示すように、本実施の形態によるズボンT’は、装着時において、下半身の所定範囲aおよび起立負担軽減具1’を覆う表生地8とを備えてなる構成となっている。後述のように起立動作時以外にはベルト部101’は基本的に緩んでいることを利用してズボンの表生地の内側に装着する構成とすることで、日常動作における引っかかりの防止や、起立負担軽減具の破損および磨耗の抑制に寄与することができ、外観も違和感がない。
また、図1〜図3にて示したように、装着時において、少なくとも起立負担軽減具1’におけるベルト部101’よりも身体表面側に位置し、下半身の所定範囲aを覆う裏生地7を有する構成としたことにより、起立負担軽減具1’におけるベルト部101’と体表面との間での擦れや干渉を回避することができ、着脱時にベルト部101’が使用者の足に絡まることもない。
なお、上述の各実施の形態では、ベルト部101および101’が、その全範囲において伸縮性を有する構成である例を示したが、これに限られるものではなく、ベルト部101および101’における、少なくとも腰部背面Wから臀下部Hbまでを通る範囲(体幹の前傾によって張力を発生させ、一時的に蓄積させる範囲)において伸縮性を有していれば、その他の部分は非伸縮性の素材から形成されていても同様の効果を奏することができる。もちろん、ベルト部を上述の各実施の形態にて示したように全範囲において伸縮性を有する構成とすることで、しゃがむ動作などを含む広範囲の生活動作への干渉をより確実に回避することができることは言うまでもない。
また、上述の各実施の形態では、起立負担軽減具に対して裏生地7および表生地8が設けられたズボンを例として挙げているが、これに限られるものではなく、例えば起立負担軽減具に対して裏生地7のみを設ける構成とすることにより、好みの表生地を有するズボンに対するインナーとして利用可能なズボンを構成することもできる。
本発明を特定の態様により詳細に説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱しないかぎり、様々な変更および改質がなされ得ることは、当業者には自明であろう。
本実施の形態による起立負担軽減具1を人間に装着した状態を正面から見た図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1を人間に装着した状態を背面から見た図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1を人間に装着した状態を側面から見た図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1を内側に装着したズボンTを示す図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1を内側に装着したズボンTを示す図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1を内側に装着したズボンTを示す図である。 体幹を傾斜させずに着座した状態を示す図である。 起立するために体幹を傾斜させ始めた状態を示す図である。 体幹を前傾させることにより体重心が臀部から足底へ移り始めた状態を示す図である。 完全に起立した状態を示す図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1’を人間に装着した状態を正面から見た図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1’を人間に装着した状態を背面から見た図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1’を人間に装着した状態を側面から見た図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1’を内側に装着したズボンT’を示す図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1’を内側に装着したズボンT’を示す図である。 本実施の形態による起立負担軽減具1’を内側に装着したズボンT’を示す図である。
符号の説明
101 ベルト部、102 腰部側固定部、103 足部側固定部、104 膝位置固定部、M 大腿部、m1 大腿部側面、W 腰部背面、H 臀部背面、C 下腿部。

Claims (7)

  1. 装着時において、少なくとも身体表面における腰部背面から臀部背面、大腿部内外側面、膝上前部近傍を経由して下腿部に至るとともに、前記大腿部内外側面を通るベルトと下腿部内外側面を通過するベルトを結び付け、膝蓋骨付近を覆う膝当て部が設けられた伸縮性を有するベルト部と、
    前記ベルト部の身体方向における腰部側端部を、前記腰部背面に対して固定する腰部側固定部と、
    前記ベルト部の身体方向における足側端部を、少なくとも前記下腿部に対して固定する足部側固定部と、
    一端が前記膝当て部の前記膝上前部近傍に連結され、他端が前記腰部側固定部に連結された膝位置固定部とを備えてなり、
    前記ベルト部の長さは、着座時に体幹を座位姿勢から所定角度だけ前傾させたときの該ベルト部が通過する体表面上の経路長さよりも短く、座位姿勢時の該ベルト部が通過する体表面上の経路長さよりも長く設定され、
    前記ベルト部は、体幹が前記座位姿勢の場合には弛緩状態となり、体幹が前記座位姿勢から所定角度だけ前傾し臀部が座面から浮上する前までの姿勢の場合には、前記腰部背面と前記臀部背面との間で伸張状態となり、前記体幹が前記所定角度だけ前傾し前記臀部が前記座面から浮上した場合には、前記腰部背面と前記下腿部との間で伸張状態となることを特徴とする起立負担軽減具。
  2. 請求項1に記載の起立負担軽減具において、
    前記ベルト部は、少なくとも身体表面における、前記臀部背面から大腿内外側下方にベルト状に分岐し、大腿前面に向かって前記膝当て部で合流し、該膝当て部から下腿内外側下方に再びベルト状に分岐して足裏で結合され、
    前記合流する位置は、膝当て部の、膝蓋骨中央から自然立位時の上前腸骨棘までの距離の15〜25%の長さ分膝蓋骨中央から大腿表面上方の位置であることを特徴とする起立負担軽減具。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の起立負担軽減具において、
    前記ベルト部は、少なくとも腰部背面から臀下部までを通る範囲において伸縮性を有することを特徴とする起立負担軽減具。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の起立負担軽減具において、
    前記ベルト部の長さは、着座時に体幹を鉛直方向に対して10度後傾させた状態から15度前傾させた状態までの間のいずれかの状態における該ベルト部が通過する経路における体表面経路長さよりも短く設定されていることを特徴とする起立負担軽減具。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の起立負担軽減具と、
    装着時において、少なくとも前記起立負担軽減具における前記ベルト部よりも身体表面側に位置し、下半身の所定範囲を覆う裏生地とを有し、
    前記起立負担軽減具及び前記裏生地と腰部のみにて接続していることを特徴とするズボン。
  6. 請求項に記載のズボンにおいて、
    前記裏生地の装着時に腰部近傍に位置する部分の少なくとも一部は、前記腰部側固定部と一体的に構成されていることを特徴とするズボン。
  7. 請求項または請求項に記載のズボンにおいて、
    装着時において、前記下半身の所定範囲および前記起立負担軽減具を覆う表生地を備えてなることを特徴とするズボン。
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