JP4670550B2 - 表示制御装置及びプログラム - Google Patents

表示制御装置及びプログラム

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JP4670550B2 JP2005244288A JP2005244288A JP4670550B2 JP 4670550 B2 JP4670550 B2 JP 4670550B2 JP 2005244288 A JP2005244288 A JP 2005244288A JP 2005244288 A JP2005244288 A JP 2005244288A JP 4670550 B2 JP4670550 B2 JP 4670550B2
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Description

本発明は、ノーマル画像を横方向に伸張してワイド画面に表示制御する表示制御装置等に関する。
昨今、アスペクト比が16:9であるワイド画面を備えたワイドテレビが広く普及している。このワイドテレビは、従来から存在するアスペクト比が4:3のテレビに比べて画面のサイズが大きいため、表示される画像の視認性が高い。
アスペクト比が4:3のノーマル画像をワイドテレビでそのまま表示すると、アスペクト比の違いから、画像の周囲に無画部が生じることになる。そこで、通常のワイドテレビには、アスペクト変換を行う装置が備えられており、アスペクト比が16:9に変換されたワイド画像を表示することが可能な構成となっている。
アスペクト変換の最も単純な技術は、ノーマル画像全体を横方向に伸張するものであるが、これでは画面に表示された全ての事物が横長となってしまう。そこで、ノーマル画像の中央部はそのままで、左右端部のみを横方向に伸張するものが知られている(例えば、特許文献1)。
特開平10−233977号公報
しかしながら、従来のアスペクト変換には次のような問題があった。例えば、ノーマル画像の左右端部のみを横方向に伸張するアスペクト変換において、左右端部付近に着目させたい被写体が表示されている場合には、不自然なワイド画像が表示されてしまう。
これは、ノーマル画像が動画像である場合に、より顕著となる。例えば、主人公となる人物が画面の右端から現れて中央部まで移動する場面において、場面の初めに右端に表示されていた主人公の姿は横長であるのに対して、中央部に移動するに従って急にスリムな姿として表示される。この場合、視聴者は、動画像に違和感を感じてしまう。
本発明はこのような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、ノーマル画像中の注目部分を考慮して横方向に伸張することで、違和感の無いワイド画像の生成を可能とすることにある。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
ノーマル画像を横方向に伸張してワイド画面に表示制御する表示制御装置(例えば、図1のワイドテレビ1)において、
前記ノーマル画像の中から、当該ノーマル画像を分割した領域中の最も高周波成分を多く含む領域を前記横方向への伸張をしない等倍領域として設定する等倍領域設定手段(例えば、図1のCPU10;図5のステップA9)と、
前記ノーマル画像中の前記等倍領域設定手段により設定された等倍領域以外の画像部分を横方向に伸張してワイド画像を生成するワイド画像生成手段(例えば、図1のCPU10;図5のステップA11)と、
このワイド画像生成手段により生成されたワイド画像を前記ワイド画面に表示制御する表示制御手段(例えば、図1のCPU10;図5のステップA13)
を備える表示制御装置である。
請求項2に記載の発明は
ノーマル画像を横方向に伸張してワイド画面に表示制御する表示制御装置(例えば、図1のワイドテレビ1)において、
前記ノーマル画像の中から、外部から受信した指示データによって指示された領域を前記横方向への伸張をしない等倍領域として設定する等倍領域設定手段(例えば、図1のCPU10;図9のステップD11)と、
前記ノーマル画像中の前記等倍領域設定手段により設定された等倍領域以外の画像部分を横方向に伸張してワイド画像を生成するワイド画像生成手段(例えば、図1のCPU10;図9のステップD13)と、
このワイド画像生成手段により生成されたワイド画像を前記ワイド画面に表示制御する表示制御手段(例えば、図1のCPU10;図9のステップD15)
を備える表示制御装置である。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の表示制御装置であって、
前記ワイド画像生成手段は、前記設定された等倍領域から離れるにつれて伸張率が大きくなるように前記伸張を行うことを特徴とする表示制御装置である。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の表示制御装置であって、
前記ノーマル画像は動画像であり、
前記ノーマル画像が横方向に連続的に変移していく画像であることを検知する画像変移検知手段(例えば、図1のCPU10;図16のステップE13)を更に備え、
前記等倍領域設定手段は、前記画像変移検知手段の検知に応じて、前記等倍領域の大きさを変更する大きさ変更手段(例えば、図1のCPU10;図16のステップE21)を有する、
ことを特徴とする表示制御装置である。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の表示制御装置であって、
前記画像変移検知手段により検知された画像の変移の単位時間当たりの変移量を算出する変移量算出手段(例えば、図1のCPU10;図17のステップF3)を更に備え、
前記大きさ変更手段は、前記変移量算出手段により算出された変移量が大きくなるにつれて前記等倍領域の大きさが大きくなるように前記等倍領域の大きさを変更する(例えば、図1のCPU10;図17のステップF5)ことを特徴とする表示制御装置である。
また、請求項6に記載の発明は、
コンピュータに、ノーマル画像を横方向に伸張してワイド画面に表示制御させるためのプログラム(例えば、図2(a)の第1映像表示プログラム711)であって、
前記ノーマル画像の中から、当該ノーマル画像を分割した領域中の最も高周波成分を多く含む領域または外部から受信した指示データによって指示された領域を前記横方向への伸張をしない等倍領域として設定する等倍領域設定機能(例えば、図5のステップA9)と、
前記ノーマル画像中の前記等倍領域設定機能により設定された等倍領域以外の画像部分を横方向に伸張してワイド画像を生成するワイド画像生成機能(例えば、図5のステップA11)と、
このワイド画像生成機能により生成されたワイド画像を前記ワイド画面に表示制御する表示制御機能(例えば、図5のステップA13)と、
を実現させるためのプログラムである。
請求項1又は6に記載の発明によれば、ノーマル画像の中から、横方向への伸張をしない等倍領域の位置が当該ノーマル画像の内容に基づいて可変に設定される。そして、ノーマル画像中の等倍領域以外の画像部分が伸張されたワイド画像が生成されて、ワイド画面に表示される。例えば、ノーマル画像中で高周波成分が多く含まれている高周波部分を等倍領域に設定することにすれば、高周波部分はピントが合っている部分であることから、ピントが合っていない部分だけが横方向に伸張されたワイド画像が表示されることになる。従って、視聴者に注目させたい部分として考えられるピントの合っている部分を伸張せずに、他の部分を伸張するといった、違和感の無いワイド画像を生成することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、所定の特徴解析処理を行うことでノーマル画像の特徴部分が検出され、検出された特徴部分に基づいて等倍領域の位置が設定される。従って、ノーマル画像中の高周波部分や、強度の強いエッジが含まれるエッジ部分等を等倍領域に設定することができるようになる。
請求項3に記載の発明によれば、設定された等倍領域から離れるにつれて伸張率が大きくなるように伸張が行われる。従って、ノーマル画像中の等倍領域近傍では横方向への伸張が少なく、等倍領域から離れるほど横方向への伸張が大きくなることから、不自然なワイド画像が表示されることが無い。
請求項4に記載の発明によれば、ノーマル画像が横方向に連続的に変移していく画像であることが検知されると、等倍領域の大きさが変更される。
請求項5に記載の発明によれば、画像の変移の単位時間当たりの変移量が算出され、算出された変移量が大きくなるにつれて等倍領域の大きさが大きくなるように、等倍領域の大きさが変更される。従って、ノーマル画像が横方向に急激に変移しているような場合は、ノーマル画像中の広範囲が等倍領域に設定されることになるため、ワイド画像として、より自然な映像を提供することができるようになる。
以下、図面を参照して、表示制御装置の一種であるワイド型テレビジョン(以下、単に「ワイドテレビ」と呼ぶ。)に本発明を適用した場合の複数の実施形態について説明する。
先ず、全体に共通する構成を説明する。
図1は、ワイドテレビ1の機能構成を示すブロック図である。
ワイドテレビ1は、CPU(Central Processing Unit)10と、入力部20と、映像表示部30と、音出力部40と、チューナ部50と、アンテナ60と、ROM(Read Only Memory)70と、RAM(Random Access Memory)80とを備え、アンテナ60を除いた各部はバス90で相互にデータ通信可能に接続されて構成されている。
CPU10は、ROM70に記憶されているシステムプログラム等に従って各部を統括的に制御する。また、CPU10は、ROM70に記憶されている各種映像表示プログラムに従って映像表示部30に映像を表示させると共に、音声出力処理を行って音出力部40に音声を出力させる。
入力部20は、例えばボタン等により実現され、押下されたボタンの信号をCPU10に出力する。この入力部20によるボタンの押下操作により、メニューの選択や、画質の調節等がなされる。
映像表示部30は、CPU10から入力される表示信号に基づいた映像が表示される表示装置であって、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成されており、表示画面は、アスペクト比が16:9の横長の矩形形状を成している。
音出力部40は、CPU10から入力される出力信号に基づいて音声を出力する出力装置であって、スピーカ等により構成される。
チューナ部50は、アンテナ60と同調を図ることで、視聴者により指定されたチャンネル(放送局)に対応する周波数の映像信号及び音声信号を取得する。アンテナ60は、放送局から送信される放送波を受信する。
ROM70は、ワイドテレビ1の備える各種機能を実現するためのプログラム等を記憶している。ROM70は、第1実施形態〜第3実施形態において、それぞれROM71、ROM73、ROM75として説明する。
RAM80は、CPU10により実行されるシステムプログラム、各種処理プログラム、各種処理の処理中データ、処理結果などを一時的に記憶するワークエリアを形成している。RAM70は、第1実施形態〜第3実施形態において、それぞれRAM81、RAM83、RAM85として説明する。
1.第1実施形態
図2〜図7を参照して、第1実施形態について説明する。
1−1.構成
図2(a)は、第1実施形態に係るワイドテレビ1が、図1のROM70の代わりに備えるROM71の構成を示す図である。ROM71は、CPU10により読み出され、第1映像表示処理(図5参照)として実行される第1映像表示プログラム711を記憶している。また、第1映像表示プログラム711は、等倍領域設定処理(図6参照)として実行される等倍領域設定プログラム713と、ワイド画像生成処理(図7参照)として実行されるワイド画像生成プログラム715とをサブルーチンとして備えている。
第1映像表示処理とは、CPU10が、A/D変換等によりチューナ部50で取得された映像信号からアスペクト比が4:3であるノーマル画像の画像データを取り出し、等倍領域設定処理によりノーマル画像中に等倍領域を設定し、ワイド画像生成処理によりアスペクト比が16:9のワイド画像を生成して表示する処理を毎フレーム繰り返し実行することで、映像表示部30に映像を表示させる処理である。この第1映像表示処理については、詳細に後述する。
等倍領域設定処理とは、CPU10が、ノーマル画像の画像データに対して、予め定められた画像部分(以下、「ブロック」と呼ぶ。)毎に高速フーリエ変換(FFT)を行うことで、ノーマル画像の周波数成分を抽出し、所定の周波数帯域におけるパワーの総和が最も大きい領域を等倍領域に設定する処理である。この等倍領域設定処理については、詳細に後述する。
ワイド画像生成処理とは、CPU10が、等倍領域設定処理により設定された等倍領域と、等倍領域以外の部分とのそれぞれについて、ノーマル画像中からワイド画像の各ドットに対応するサンプリング位置を決定し、各サンプリング位置における画像データをワイド画像の対応するドットの画像データとすることによって、ワイド画像を生成する処理である。この際、等倍領域は横方向に伸張させず、等倍領域以外の部分は、等倍領域から離れるにつれて横方向への伸張率が大きくなるようにサンプリング位置を決定する。このワイド画像生成処理については、詳細に後述する。
また、CPU10は、音声出力処理として、A/D変換等によりチューナ部50で取得された音声信号から音声データを取り出し、取り出した音声データに基づいて音出力部40から音声を出力させる処理を行う。
図2(b)は、第1実施形態に係るワイドテレビ1が、図1のRAM80の代わりに備えるRAM81の構成を示す図である。RAM81は、ノーマル画像バッファ811と、ワイド画像バッファ813と、スペクトル解析データ格納領域817とを備えている。
ノーマル画像バッファ811は、1フレーム分のノーマル画像の画像データが格納されるバッファであり、サイズは640×480ドット(アスペクト比4:3)である。ワイド画像バッファ813は、1フレーム分のワイド画像の画像データが格納されるバッファであり、サイズは854×480ドット(アスペクト比16:9)である。
スペクトル解析データ格納領域817は、等倍領域設定処理において生成されるスペクトル解析データが格納される領域である。
スペクトル解析データは、ノーマル画像の周波数成分とパワーの大きさとが、ブロック毎に対応付けられたデータである。このスペクトル解析データについては、1−2.原理で詳細に説明する。
1−2.原理
次に、図3及び図4を参照して、等倍領域設定処理における等倍領域設定の原理と、ワイド画像生成処理におけるワイド画像生成の原理について説明する。
1−2−1.等倍領域設定の原理
先ず、等倍領域設定の原理について説明する。
映像信号から取り出されたノーマル画像の画像データは、先ずノーマル画像バッファ811に格納される。
ノーマル画像バッファ811に格納された画像データは、便宜的に横方向にr個、縦方向にs個のブロックに分けられる。尚、各ブロックには、ブロックを特定するための(1,1)〜(r,s)で表現される二次元の座標値(以下、「ブロック座標値」と呼ぶ。)が割り当てられている。
また、ブロックという概念とは別に、ノーマル画像バッファ811に格納された画像データは、便宜的に横方向にR個の領域に分けられる。従って、各領域それぞれには、縦方向にs個、横方向にr/R個のブロックが含まれることになる。尚、s、r及びRそれぞれは1以上の整数であって、r/Rが整数となるように適宜設定される。
次いで、画像データに対し、各ブロック毎に高速フーリエ変換(FFT)が行われ、二次元の周波数成分が抽出される。そして、周波数成分とパワーの大きさとがブロック毎に対応付けられたスペクトル解析データが生成される。尚、高速フーリエ変換(FFT)の手法については公知であるため、詳細な説明を省略する。
次いで、各ブロックについて、予め定められた周波数帯域におけるパワーが合算され、このブロック毎に合算されたパワーに基づいて、各領域それぞれにおけるパワーの総和が算出される。そして、算出されたパワーの総和の最も大きい領域が等倍領域に設定される。例えば、周波数帯域を高周波帯域とすれば、ノーマル画像中で高周波成分が最も多く含まれる領域、すなわち注目させたい部分と思われるピントが最も合っていると判断された領域が等倍領域に設定されることになる。
1−2−2.ワイド画像生成の原理
次に、ワイド画像生成の原理について説明する。
ワイド画像の生成は、(A)ノーマル画像中からワイド画像の各ドットに対応するサンプリング位置を決定する、(B)各サンプリング位置の画像データをワイド画像の対応するドットの画像データとする、の2つの手順により実現される。
図4を参照して、この2つの手順について詳細に説明する。
図4(a)の上段は、ノーマル画像のドット位置を示した図であり、下段は、ワイド画像のドット位置を示した図である。また、図4(b)は、図4(a)の一部を拡大した図である。
今、ノーマル画像のnドット目〜N−1ドット目までの領域が等倍領域に設定されたとする。等倍領域については、ノーマル画像を横方向に伸張させることなく、ワイド画像において等倍率で表示されるようにする。この場合、ノーマル画像のnドット目は、ワイド画像のm=n×(854−(N−n))/(640−(N−n))ドット目に対応させ、ノーマル画像のN−1ドット目は、ワイド画像のM−1=m+(N−n)ドット目に対応させれば良い。
従って、ワイド画像のmドット目〜M−1ドット目に対応するサンプリング位置は、ノーマル画像のnドット目〜N−1ドット目となり、ノーマル画像のnドット目〜N−1ドット目の画像データが、そのままワイド画像のmドット目〜M−1ドット目の画像データとなる。
一方、等倍領域以外の部分は、等倍領域から離れるにつれて伸張率が大きくなるように横方向に伸張させる。この場合は、ワイド画像の1ドット分に対応するノーマル画像のドット数が等倍領域から離れるにつれて徐々に小さくなるように、ノーマル画像中にサンプリング位置を決定すれば良い。
ノーマル画像の0ドット目〜n−1ドット目までの領域について考えることにすると、サンプリング係数αを定義し、nドット目を始点として0ドット目まで、1ドットにつきαドットずつ等倍領域側にずらした位置をサンプリング位置Sとして取得していき、各サンプリング位置をワイド画像の対応するドットに割り当てる。
サンプリング係数αを求める式は、式(1)のように定式化され、式(1)を解くことで、式(2)のようにサンプリング係数αが求められる。
また、ワイド画像のkドット目(0≦k≦m−1)に対応するノーマル画像のサンプリング位置をSで表すことにすると、Sは式(3)のように表される。
式(3)で求められる各サンプリング位置Sの画像データ(RGB値)は、加重平均法(重み付き平均法)により算出される。例えば、ワイド画像の1ドット目に対応するサンプリング位置S=0.715である場合は、サンプリング位置Sの画像データ={ノーマル画像の0ドット目の画像データ×(1−0.715)+ノーマル画像の1ドット目の画像データ×0.715}/2として算出される。そして、算出されたサンプリング位置の画像データが、ワイド画像の対応するドットの画像データとされる。
尚、ノーマル画像のNドット目〜639ドット目までの領域については説明しなかったが、同様の手順によりサンプリングを行い、ワイド画像のMドット目〜853ドット目の画像データを求めれば良い。
1−3.処理の流れ
次に、処理の流れについて説明する。
図5は、CPU10により第1映像表示プログラム711が読み出されて実行されることによりワイドテレビ1において実行される第1映像表示処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、CPU10は、初期設定を行う(ステップA1)。具体的には、s、r及びR等の、等倍領域設定処理において高速フーリエ変換(FFT)を行う際のブロックの個数や領域の個数の設定等を行う。
次いで、CPU10は、各フレームについてループAの処理を繰り返し実行する。
ループAでは、CPU10は、放送局から送信される放送波をアンテナ60に受信させ(ステップA3)、チューナ部50に映像信号を取得させる(ステップA5)。
その後、CPU10は、映像信号をA/D変換して当該画面の画像データを取り出し(ステップA7)、取り出した画像データをノーマル画像バッファ811に格納する。そして、CPU10は、等倍領域設定プログラム713を読み出して実行することで、等倍領域設定処理を行う(ステップA9)。
図6は、等倍領域設定処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、CPU10は、ノーマル画像バッファ811に格納された画像データに対して、各ブロック毎に高速フーリエ変換(FFT)を行って周波数成分を抽出し(ステップB1)、スペクトル解析データを生成する。
次いで、CPU10は、各ブロックについて、予め設定された周波数帯域のパワーを合算し、このブロック毎に合算されたパワーに基づいて、各領域それぞれにおけるパワーの総和を算出する(ステップB3)。そして、CPU10は、ステップB3で算出したパワーの総和の最も大きい領域を特定し(ステップB5)、特定した領域を等倍領域として(ステップB7)、等倍領域設定処理を終了する。
第1映像表示処理に戻って、等倍領域設定処理を終了すると、CPU10は、ワイド画像生成プログラム715を読み出して実行することで、ワイド画像生成処理を行う(ステップA11)。
図7は、ワイド画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、CPU10は、等倍領域部分について、ノーマル画像中からワイド画像の各ドットに対応するサンプリング位置を決定する(ステップC1)。
次いで、CPU10は、等倍領域以外の部分について、ノーマル画像中からワイド画像の各ドットに対応するサンプリング位置を決定する(ステップC3)。具体的には、式(2)に従ってサンプリング係数αを算出し、式(3)に従ってワイド画像の各ドットに対応するノーマル画像のサンプリング位置Sを算出する。
そして、CPU10は、ステップC1及びC3で決定したサンプリング位置に基づいたサンプリングを行い、ワイド画像を生成する(ステップC5)。具体的には、等倍領域部分では、各サンプリング位置の画像データを、ワイド画像バッファ813の対応するドットにそのままコピーする。一方、等倍領域以外の部分では、各サンプリング位置Sにおける画像データを加重平均法により算出して、算出した画像データを、ワイド画像バッファ813の対応するドットに格納する。
ステップC5においてワイド画像を生成すると、CPU10は、ワイド画像生成処理を終了する。
第1映像表示処理に戻って、ワイド画像生成処理を終了すると、CPU10は、生成したワイド画像を映像表示部30に表示させて(ステップA13)、次フレームへと処理を移行する。そして、CPU10は、全フレームについて処理を行った後、ループAの処理を終了し、第1映像表示処理を終了する。
1−4.作用効果
第1実施形態によれば、ノーマル画像中に設定される等倍領域は伸張されず、等倍領域以外の部分では、等倍領域から離れるにつれて伸張率が大きくなるように横方向に伸張されたワイド画像が生成・表示される。例えば、ノーマル画像中の高周波領域を等倍領域に設定することにすれば、高周波領域はピントが合っている部分であることから、ピントが合っていない部分だけが横方向に伸張されたワイド画像が表示されることになる。従って画像中の注目させたいと思われる部分については伸張せず、それ以外の部分を伸張するという、違和感の無いワイド画像を生成することが可能となる。
1−5.変形例
1―5−1.フーリエ変換
第1実施形態では、ノーマル画像から周波数成分を抽出する際に、高速フーリエ変換(FFT)を行うこととして説明したが、離散フーリエ変換(DFT)を行うことにしても良いのは勿論である。
1−5−2.エッジ検出
第1実施形態では、予め定められた周波数帯域に含まれる周波数を最も多く含んだ領域を等倍領域に設定するものとして説明したが、例えばSobelフィルタや、Prewittフィルタによるフィルタリングを行うことでノーマル画像中からエッジを検出し、強度の強いエッジが多く含まれる領域を等倍領域に設定することにしても良い。画像中で強度の強いエッジが多く含まれる部分は、当該画像の特徴部分であり、注目させたい部分であると考えられるからである。
1−5−3.等倍領域の範囲
第1実施形態では、R個に分割された領域のうちの1つの領域を等倍領域とするものとして説明したが、2以上の領域を等倍領域としても良いことは言うまでも無い。
1−5−4.字幕の表示
映像の中には、字幕が一緒に表示されるものがある。
この場合、映像信号と字幕信号とは、別々の信号として放送局から送信されるのが一般的である。
字幕をノーマル画像に合成した後に、ワイド画像生成処理によりワイド画像を生成して表示すると、字幕が等倍領域内に完全に含まれる場合は問題無いが、字幕の一部が等倍領域からはみ出る場合や、字幕の全部が等倍領域以外の領域に含まれる場合は、字幕が横方向に伸張されて表示されてしまう。この場合、字幕が読みづらくなってしまう。
そこで、字幕を表示する場合には、ワイド画像生成処理によりワイド画像を生成した後に、ワイド画像の上に字幕を合成して表示するようにする。これにより、字幕が横方向に伸張されることはなく、字幕の視認性が損なわれることを防止することができるようになる。
2.第2実施形態
図8及び図9を参照して、第2実施形態について説明する。
2−1.構成
先ず、構成について説明する。
尚、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図8(a)は、第2実施形態に係るワイドテレビ1が図1のROM70の代わりに備えるROM73の構成を示す図である。ROM73は、CPU10によって読み出され、第2映像表示処理(図9参照)として実行される第2映像表示プログラム731を備えている。また、第2映像表示プログラム731は、ワイド画像生成プログラム715をサブルーチンとして備えている。
第2映像表示処理とは、CPU10が、A/D変換等によりチューナ部50で取得された映像信号からアスペクト比が4:3であるノーマル映像の画像データを取り出し、放送局から送信される等倍領域指示データに基づいてノーマル画像中から等倍領域を決定し、ワイド画像生成処理によりアスペクト比が16:9のワイド画像を生成して表示する処理を毎フレーム繰り返し実行することで、映像表示部30に映像を表示させる処理である。この第2映像表示処理については、詳細に後述する。
また、CPU10は、音声出力処理として、A/D変換等によりチューナ部50で取得された音声信号から音声データを取り出し、取り出した音声データに基づいて音出力部40から音声を出力させる処理を行う。
図8(b)は、第2実施形態に係るワイドテレビ1が図1のRAM80の代わりに備えるRAM83の構成を示す図である。RAM83は、ノーマル画像バッファ811と、ワイド画像バッファ813と、等倍領域指示データが格納される等倍領域指示データ格納領域831とを備えている。
等倍領域指示データは、ノーマル画像中の等倍領域の位置を指示する指示データである。この等倍領域指示データは、放送局から送信され、CPU10によって毎フレーム取得されるデータである。等倍領域の位置は、ノーマル画像中の横方向のドットの範囲(例えば、180ドット〜240ドット)で示される。
2−2.処理の流れ
図9は、CPU10により第2映像表示プログラム731が読み出されて実行されることによりワイドテレビ1において実行される第2映像表示処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、CPU10は、初期設定を行う(ステップD1)。具体的には、ブロックの個数や領域の個数の設定等を行う。
次いで、CPU10は、各フレームについてループBの処理を繰り返し実行する。
ループBでは、CPU10は、放送局から送信される放送波をアンテナ60に受信させ(ステップD3)、チューナ部50に映像信号を取得させる(ステップD5)。
その後、CPU10は、等倍領域指示データを取得し(ステップD7)、等倍領域指示データ格納領域831に格納する。そして、CPU10は、映像信号をA/D変換して当該画面の画像データを取得し(ステップD7)、取得した画像データをノーマル画像バッファ811に格納する。
次いで、CPU10は、ステップD7で取得した等倍領域指示データに基づいて、等倍領域を決定する(ステップD11)。具体的には、等倍領域指示データにより指示されるノーマル画像中の横方向のドットの範囲がどの領域に含まれるかを判定し、この横方向のドットの範囲が含まれる領域を等倍領域に決定する。
そして、CPU10は、ワイド画像生成プログラム715を読み出して実行することで、ワイド画像生成処理を行い(ステップD13)、生成したワイド画像を映像表示部30に表示させて(ステップD15)、次フレームへと処理を移行する。そして、CPU10は、全フレームについて処理を行った後、ループBの処理を終了して、第2映像表示処理を終了する。
2−3.作用効果
第2実施形態によれば、放送局から送信される等倍領域指示データに基づいて等倍領域が決定され、等倍領域は伸張されず、等倍領域以外の部分では、等倍領域から離れるにつれて伸張率が大きくなるように横方向に伸張されたワイド画像が生成・表示される。等倍領域は、放送局から与えられる情報に基づいて決定されるため、等倍領域を逐次検出・設定する場合に比べて、処理負荷が軽く済む。また、ノーマル画像中にノイズが多く含まれるような場合であっても、等倍領域が誤って設定されることが無い。
3.第3実施形態
図10〜図19を参照して、第3実施形態について説明する。
3−1.構成
先ず、構成について説明する。
尚、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10(a)は、第3実施形態に係るワイドテレビ1が図1のROM70の代わりに備えるROM75の構成を示す図である。ROM75は、CPU10によって読み出され、第3映像表示処理(図16参照)として実行される第3映像表示プログラム751を備えている。また、第3映像表示プログラム751は、等倍領域設定プログラム713と、ワイド画像生成プログラム715と、等倍領域拡張プログラム753とをサブルーチンとして備えている。
第3映像表示処理とは、CPU10が、A/D変換等によりチューナ部50で取得される映像信号からアスペクト比が4:3であるノーマル映像の画像データを取り出し、等倍領域設定処理により等倍領域を設定し、ワイド画像生成処理によりワイド画像を生成して表示する処理を毎フレーム繰り返し実行することで、映像表示部30に映像を表示させる処理である。また、CPU10は、映像が横方向に連続的に変移していると判定した場合は、等倍領域拡張処理により等倍領域とする領域の大きさを拡張してワイド画像を生成・表示する。この第3映像表示処理については、詳細に後述する。
ここで、映像が横方向に連続的に変移する状態とは、カメラがパンしている状態のことを指し、この場合に表示される映像の一例を図11に示す。同図では、映像が右方向に連続的に変移する様子が示されており、現フレームの静止画像がF1、1フレーム前の静止画像がF2、2フレーム前の静止画像がF3である。
また、CPU10は、音声出力処理として、A/D変換等によりチューナ部50で取得された音声信号から音声データを取り出し、取り出した音声データに基づいて音出力部40から音声を出力させる処理を行う。
図10(b)は、第3実施形態に係るワイドテレビ1が図1のRAM80の代わりに備えるRAM85の構成を示す図である。RAM85は、ノーマル画像バッファ811と、ワイド画像バッファ813と、ブロック別移動検出データ852が格納されるブロック別移動検出データ格納領域851とを備えている。
ブロック別移動検出データ852は、フレーム853と、ブロック座標値854と、移動方向855と、移動検出フラグ856と、移動量857と、平均移動量858とが対応付けられたデータであり、そのデータ構成例を図12に示す。ブロック別移動検出データ852には、現フレームと、1フレーム前と、2フレーム前との3フレーム分のデータが記憶され、その内容は1フレーム毎に更新される。
ブロック座標値854は、第1実施形態で説明したブロック座標値と同一である。移動方向855は、各ブロックが1フレームの間に移動した移動方向であり、A〜Hの8方向で表される。
移動検出フラグ856は、例えば全ブロック中の8割以上のブロックといった、所定割合以上のブロックの移動方向855が同一である場合にONに設定されるフラグである。移動量857は、移動方向855が同一であると判断された所定割合以上のブロックそれぞれが1フレームの間に移動した移動量であり、ドットの数で表される。平均移動量858は、移動量857の平均値である。但し、移動量857及び平均移動量858は、移動検出フラグ856がONに設定された場合にのみ算出され、更に移動量857は、移動方向855が同一であると判断されたブロックについてのみ算出される。
3−2.原理
図13〜図15を参照して、ブロックの移動方向の特定及び移動量算出の原理と、等倍領域拡張の原理について説明する。
3−2−1.ブロックの移動方向の特定及び移動量算出の原理
今、適当な大きさの円を考え、円の中心から見て右方向を0°とし、半時計回りに0°〜360°の角度(但し、0°=360°)を割り当てる。そして、円の内部を、45°ずつ8つの領域A〜Hに分割する。この様子を、図13(a)に示す。
各ブロックそれぞれの移動方向855は、当該ブロック内の画像が1フレーム時間の間にどの方向に変移したのかを示すものであり、1フレーム前の画像と現フレームの画像とを対比して特定される。尚、実際には、始点から終点への移動ベクトルとして算出され、当該ベクトルの方向によって移動方向855が特定される。図13(a)では、ブロックの移動方向855は「A」となる。
そして、各ブロックについて移動方向855を特定し、所定割合以上(例えば、8割以上)のブロックの移動方向855が同一であった場合は、映像が変移しているとみなし、移動検出フラグ856をONに設定する。
移動検出フラグ856をONに設定した場合は、移動方向855が同一であるブロックそれぞれについて、移動量857を算出する。移動量857は、ブロックの移動ベクトルを横方向と縦方向とに分解した場合の、横方向のベクトルの大きさで表される。この様子を、図13(b)に示す。
3−2−2.等倍領域拡張の原理
次に、等倍領域拡張の原理について説明する。
映像が横方向に連続的に変移していると判定した場合は、その変移量に基づいて等倍領域とする領域の大きさを拡張する。より具体的には、平均移動量858の大きさに基づいて、等倍領域を拡張する範囲(以下、「領域拡張部分」と呼ぶ。)を決定し、領域拡張部分の分だけ等倍領域とする領域を拡張する。
図14は、等倍領域拡張の原理を示す図である。
図14(a)及び(b)の上段は、ノーマル画像のドット位置を示した図であり、下段は、ワイド画像のドット位置を示した図である。ここでは、等倍領域設定処理により、ノーマル画像のnドット目〜N−1ドット目までの領域が等倍領域に設定された場合を考える。また、平均移動量858をL、領域拡張部分の幅をdnとして説明する。
平均移動量Lが小さい場合は、領域拡張部分が小さくなり、平均移動量Lが大きい場合は、領域拡張部分が大きくなるようにする。具体的には、0ドット目〜n−1ドット目までの領域について考えると、L=0の場合にはdn=0とし、Lがある閾値Lθ以上である場合(L≧Lθ)には、dn=0.95×(0ドット目〜nドット目までの幅)=0.95nとする。但し、dnが小数となった場合は、四捨五入等によりdnが整数となるように適宜調節を行う。Lとdnとの関係を示すグラフを、図15に示す。
L≧Lθの場合にdn=0.95nとしたのは、dn=nとしてしまうと、ノーマル画像の全範囲が等倍領域となるため、横方向に伸張する部分が無くなってしまい、ワイド画像の端部が無画部になってしまうためである。
尚、ノーマル画像のNドット目〜639ドット目までの領域については説明しなかったが、同様の手法により等倍領域とする領域を拡張すれば良い。
3−3.処理の流れ
図16は、CPU10により第3映像表示プログラム751が読み出されて実行されることによりワイドテレビ1において実行される第3映像表示処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、CPU10は、初期設定を行う(ステップE1)。この初期設定は、第1映像表示処理のステップA1における初期設定と同一である。
次いで、CPU10は、各フレームについてループCの処理を繰り返し実行する。
ループCでは、CPU10は、放送局から送信される放送波をアンテナ60に受信させ(ステップE3)、チューナ部50に映像信号を取得させる(ステップE5)。
その後、CPU10は、映像信号をA/D変換して当該画面の画像データを取得し(ステップE7)、取得した画像データをノーマル画像バッファ811に格納する。そして、CPU10は、等倍領域設定プログラム713を読み出して実行することで、等倍領域設定処理を行う(ステップE9)。
次いで、CPU10は、各ブロックについて、移動方向855を特定する(ステップE11)。具体的には、ブロックの移動ベクトルを算出し、この移動ベクトルの方向が円のA〜Hの何れの領域に含まれるかによって特定する。
そして、CPU10は、所定割合以上のブロックの移動方向855が同一であるか否かを判定し(ステップE13)、同一ではないと判定した場合には(ステップE13;No)、ワイド画像生成プログラム715を読み出して実行することで、ワイド画像生成処理を行う(ステップE15)。
ワイド画像生成処理を終了すると、CPU10は、生成したワイド画像を映像表示部30に表示させて(ステップE17)、次フレームへと処理を移行する。そして、CPU10は、全フレームについて処理を行った後、ループCの処理を終了して、第3映像表示処理を終了する。
一方、ステップE13において、所定割合以上のブロックの移動方向855が同一であると判定した場合は(ステップE13;Yes)、CPU10は、移動検出フラグ856をONに設定し(ステップE19)、等倍領域拡張プログラム753を読み出して実行することで、等倍領域拡張処理を行い(ステップE21)、ステップE15へと処理を移行する。
図17は、等倍領域拡張処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、CPU10は、移動方向855が同一であったブロックそれぞれの移動量857を算出する(ステップF1)。具体的には、各ブロックの移動ベクトルを縦方向と横方向とに分解し、横方向のベクトルの大きさを算出する。
次いで、CPU10は、ステップF1で算出した移動量857を平均することで、平均移動量858を算出する(ステップF3)。そして、CPU10は、ステップF3で算出した平均移動量858に基づいて、領域拡張部分の幅dnを算出して領域拡張部分を決定し、等倍領域とする領域を拡張して(ステップF5)、等倍領域拡張処理を終了する。
3−4.作用効果
第3実施形態によれば、映像が横方向に連続的に変移していると判定された場合に、その変移量に基づいて等倍領域とする領域が拡張される。尚、等倍領域は伸張されず、等倍領域以外の部分では、等倍領域から離れるにつれて伸張率が大きくなるように横方向に伸張されたワイド画像が生成・表示される。従って、映像が横方向に急激に変移している場合は、ノーマル画像中の広範囲の領域が等倍領域に設定されることになるため、視認し易い自然な映像が提供されるようになる。
3−5.変形例
第3実施形態では、映像が横方向に連続的に変移している場合に、その変移量に基づいて等倍領域とする領域を拡張するものとして説明した。しかし、等倍領域とする領域を拡張するだけではなく、等倍領域を更に伸張率γで横方向に伸張することにし、変移量に基づいて伸張率γを増加させるようにしても良い。
図18は、等倍領域拡張及び伸張率増加の原理を示す図である。
図18(a)及び(b)の上段は、ノーマル画像のドット位置を示した図であり、下段は、ワイド画像のドット位置を示した図である。また、ノーマル画像のnドット目〜N−1ドット目までの領域が等倍領域に設定された場合を考え、簡単のため、0ドット目〜n−1ドット目までの領域について説明する。
平均移動量Lが小さい場合には、領域拡張部分が小さくなり、Lが大きい場合には、領域拡張部分が大きくなるようにする。具体的には、L=0の場合にはdn=0とし、Lがある閾値Lθ1以上である場合には(L≧Lθ1)、dn=nとする。Lとdnとの関係を示すグラフを、図19(a)に示す。
また、Lが小さい場合には、伸張率γが小さくなるようにし、Lが大きい場合には、伸張率γが大きくなるようにする。具体的には、L=0の場合にはγ=1とし、L≧Lθ1の場合にはγ=854/640とする。
このように、映像が横方向に連続的に変移している場合に、等倍領域とする領域を拡張するばかりでなく、伸張率を増加させながら等倍領域全体を横方向に伸張させることで、パンしている画像に対する視認性を高め、より自然な映像が提供されるようになる。
4.全体に対する変形例
4−1.放送の種類
上述した実施形態では、チューナ部50で取得される映像信号及び音声信号がアナログ信号である地上波アナログ放送を例に挙げて説明したが、放送の種類が地上波デジタル放送やBS放送等であっても良いことは言うまでも無い。
4−2.映像信号の種類
上述した実施形態では、放送波から取得される映像信号に基づいてワイド画像の生成・表示を行うこととして説明したが、例えばビデオデッキやDVDプレーヤ等から出力される映像信号に基づいて同様のワイド画像の生成・表示を行うようにしても良いことは勿論である。
4−3.等倍領域におけるサンプリング位置の定式化の変形例
次に、1−2−2.ワイド画像生成の原理で説明した、等倍領域におけるサンプリング位置の定式化の変形例について説明する。
今、ノーマル画像において、横方向にR個に分割された領域のうちのA番目の領域が等倍領域に設定された場合を考える。また、ノーマル画像の横方向のドット数をHn、ワイド画像の横方向のドット数をHwとする。
この場合、等倍領域であるA番目の領域の先頭のドットに対応するワイド画像のドットがmドット目であるとすると、mは、R、A、Hw、Hnを用いて式(4)のように表すことができる。
m=(A−1)×{(Hw/R)+(Hw−Hn)/(R(R−1))}・・・(4)
R=5、Hw=854、Hn=640である場合を、図20に示す。
図20において、上段は、ノーマル画像のドット位置を示しており、下段は、ワイド画像のドット位置を示している。
例えば、ノーマル画像のA=3番目の領域が等倍領域に設定された場合、その先頭である256ドット目のドットに対応するワイド画像のドットは、
m=(3−1)×{(854/5)+(854−640)/20}=363
ドット目のドットとなる。
式(4)は、ノーマル画像と同様にワイド画像を横方向にR個の領域に分割した場合に(この分割した領域を、「ワイド画像分割領域」と呼ぶ。)、Aの値が小さいほど、対応するワイド画像分割領域の先頭のドットの番号にmの値が近づくように定式化したものである。より具体的には、図20において、p:p:p:p=1:2:3:4となるように定式化を行った。
ワイドテレビの機能構成を示すブロック図。 (a)第1実施形態におけるROMの構成を示す図。(b)第1実施形態におけるRAMの構成を示す図。 等倍領域設定の原理を示す図。 ワイド画像生成の原理を示す図。 第1映像表示処理の流れを示すフローチャート。 等倍領域設定処理の流れを示すフローチャート。 ワイド画像生成処理の流れを示すフローチャート。 (a)第2実施形態におけるROMの構成を示す図。(b)第2実施形態におけるRAMの構成を示す図。 第2映像表示処理の流れを示すフローチャート。 (a)第3実施形態におけるROMの構成を示す図。(b)第3実施形態におけるRAMの構成を示す図。 映像が横方向に連続的に変移している様子を示す図。 ブロック別移動検出データのデータ構成例を示す図。 ブロックの移動方向特定及び移動量算出の原理を示す図。 等倍領域拡張の原理を示す図。 平均移動量と拡張領域部分の幅との関係を示す図。 第3映像表示処理の流れを示すフローチャート。 等倍領域拡張処理の流れを示すフローチャート。 等倍領域拡張及び伸張率増加の原理を示す図。 (a)平均移動量と拡張領域部分の幅との関係を示す図。(b)平均移動量と伸張率との関係を示す図。 等倍領域におけるサンプリング位置の定式化の変形例を説明するための図。
符号の説明
1 ワイドテレビ
10 CPU
20 入力部
30 映像表示部
40 音出力部
50 チューナ部
60 アンテナ
70 ROM
80 RAM
90 バス

Claims (6)

  1. ノーマル画像を横方向に伸張してワイド画面に表示制御する表示制御装置において、
    前記ノーマル画像の中から、当該ノーマル画像を分割した領域中の最も高周波成分を多く含む領域を前記横方向への伸張をしない等倍領域として設定する等倍領域設定手段と、
    前記ノーマル画像中の前記等倍領域設定手段により設定された等倍領域以外の画像部分を横方向に伸張してワイド画像を生成するワイド画像生成手段と、
    このワイド画像生成手段により生成されたワイド画像を前記ワイド画面に表示制御する表示制御手段と、
    を備える表示制御装置。
  2. ノーマル画像を横方向に伸張してワイド画面に表示制御する表示制御装置において、
    前記ノーマル画像の中から、外部から受信した指示データによって指示された領域を前記横方向への伸張をしない等倍領域として設定する等倍領域設定手段と、
    前記ノーマル画像中の前記等倍領域設定手段により設定された等倍領域以外の画像部分を横方向に伸張してワイド画像を生成するワイド画像生成手段と、
    このワイド画像生成手段により生成されたワイド画像を前記ワイド画面に表示制御する表示制御手段と、
    を備える表示制御装置。
  3. 前記ワイド画像生成手段は、前記設定された等倍領域から離れるにつれて伸張率が大きくなるように前記伸張を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示制御装置。
  4. 前記ノーマル画像は動画像であり、
    前記ノーマル画像が横方向に連続的に変移していく画像であることを検知する画像変移検知手段を更に備え、
    前記等倍領域設定手段は、前記画像変移検知手段の検知に応じて、前記等倍領域の大きさを変更する大きさ変更手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の表示制御装置。
  5. 前記画像変移検知手段により検知された画像の変移の単位時間当たりの変移量を算出する変移量算出手段を更に備え、
    前記大きさ変更手段は、前記変移量算出手段により算出された変移量が大きくなるにつれて前記等倍領域の大きさが大きくなるように前記等倍領域の大きさを変更することを特徴とする請求項4に記載の表示制御装置。
  6. コンピュータに、ノーマル画像を横方向に伸張してワイド画面に表示制御させるためのプログラムであって、
    前記ノーマル画像の中から、当該ノーマル画像を分割した領域中の最も高周波成分を多く含む領域または外部から受信した指示データによって指示された領域を前記横方向への伸張をしない等倍領域として設定する等倍領域設定機能と、
    前記ノーマル画像中の前記等倍領域設定機能により設定された等倍領域以外の画像部分を横方向に伸張してワイド画像を生成するワイド画像生成機能と、
    このワイド画像生成機能により生成されたワイド画像を前記ワイド画面に表示制御する表示制御機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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