JP4668590B2 - Ofdm復調装置 - Google Patents

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Description

本発明は地上波テレビジョン放送受信機などに使用されるOFDM復調装置に関する。
従来のOFDM復調装置は図12に示すように、受信したOFDM信号を周波数変換回路1に供給して基準ローカル発振器2から出力される発振出力と周波数混合してFFTサンプル速度の中間周波数に変換のうえ、A/D変換器3においてFFTサンプル速度の中間周波数の4倍でA/D変換し、A/D変換出力を直交復調回路4で直交復調し、直交復調出力をFFT演算回路5にて演算処理して復調し、等化器に送出して等化処理を行っている。なお、FFTサンプル速度の中間周波数の4倍でA/D変換するのは、直交復調回路を簡単なゲート回路で実現するためである。
このとき、等化器において等化処理を行う際に、送受信間の基準ローカル発振器の発振周波数間に周波数ずれが無いことが望まれる。しかし、送受信間の基準ローカル発振器の発振周波数間にはわずかの周波数ずれが存在するのが普通である。送受信間の基準ローカル発振器の発振周波数にずれがない場合には、受信したOFDM信号中に内挿されているスキャッタードパイロット(スキャッタードパイロットをSPとも記す)キャリアの波形は(1)式に示すごとくである。SPキャリアは振幅と位相が予め定められた既知の基準信号である。
Figure 0004668590
ここで、
ω0はOFDMサブキャリアの周波数間隔
KspはSPキャリアの番号(Ksp=12×n+3×(i mod4)とする)
nは0〜{(OFDM全キャリア−1)/12}(モード3のときは468)
iはシンボル番号
αはSPキャリアの振幅
θKSPはSPキャリア番号で定められた位相(0またはπ)
を示す。
基準ローカル発振器2の発振周波数にΔωLのずれが生じており、更に受信したOFDM信号にノイズ成分Nが生じている場合には、SPキャリアの1つの波形は(2)式に示すごとくである。
Figure 0004668590
(2)式にて示される信号をFFT演算して時間領域から周波数領域の信号に変換すると(3)式に示すごとくになる。
Figure 0004668590
ここでNはノイズ成分であることを考慮して(3)式を整理すると、(4)式のように置き換えられる。N′はノイズNに基づく項である。また、FFT演算後の所望する信号は送受信間の基準ローカル発振器の発振周波数にずれがない、ΔωL=0の場合であり、(5)式のごとく表せる。
Figure 0004668590
Figure 0004668590
基準ローカル発振器2の発振周波数にずれがある場合、FFT演算後のSPキャリアに周波数ずれに基づき時間と共に位相回転を生じさせる原因となる。基準ローカル発振器2の発振周波数にずれがある場合におけるFFT演算後のSPキャリアの位相回転状況を模式的に示せば図13の白小丸印で示すごとくになり、時間と共に矢印の方向に移動する。
以上において説明のためにSPキャリアの場合について説明したが、OFDM信号中におけるデータキャリア(以下、OFDM信号中におけるとの記載を省略する)についても同様に位相回転を起こしているために、SPキャリアと同様な位相回転を起こしていると考えることができる。かかる位相回転に関連する文献はなかった。
しかし、上記した従来のOFDM復調装置では、(4式)示すように、基準ローカル発振器の発振周波数にずれが生じていた場合には、SPキャリアを用いた適応アルゴリズムによってデータキャリアを含むOFDM信号の等化処理を行う場合に、等化器における収束特性に劣化が生ずるという問題が生ずる。これは、等化器における適応アルゴリズムが過去の値も用いて最適な適応係数を算出するために、基準とする信号が移動している場合は、現在の最適な値とならないため、誤差が生じるためである。
本発明は、データキャリアを含むすべてのキャリアから位相回転成分を除去して、適応アルゴリズムによる等化処理の収束特性を向上させるOFDM復調装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる請求項1記載のOFDM復調装置は、受信OFDM信号をFFT演算して復調するOFDM復調装置において、OFDM信号をFFT演算して得られるOFDMサブキャリアの中からスキャッタードパイロットキャリア(以下、SPキャリアという。)を抽出するSPキャリア抽出手段と、抽出されたSPキャリアの位相と既知であるSPキャリアの位相から位相回転成分量を検出し検出された位相回転成分量を平均化する位相回転量平均化手段と、平均化された位相回転成分量をFFT演算して得られたOFDMサブキャリアから除去する位相回転除去手段とを備えたことを特徴とする。
本発明にかかる請求項2記載のOFDM復調装置は、受信OFDM信号をFFT演算して復調するOFDM復調装置において、OFDM信号をFFT演算して得られるOFDMサブキャリアの中からSPキャリアを抽出し、該SPキャリアの値を送信端のOFDM変調器で変調した既知のSPキャリアの値で除算して出力するSPキャリア抽出手段と、受信OFDM信号をFFT演算処理するための時間窓が正規の時間的位置からずれたことに起因してFFT演算後のOFDMサブキャリアの周波数−位相特性に現れる1次傾斜成分を、前記SPキャリア抽出手段から出力されたSPキャリアから検出して除去する1次傾斜除去手段と、1次傾斜除去後のSPキャリアから位相回転成分を検出し、その位相回転成分を平均化して出力する位相回転量平均化手段と、受信OFDM信号をFFT演算して得られるOFDMサブキャリアから、前記位相回転量平均化手段で算出した位相回転量の平均値だけの位相回転を除去する位相回転除去手段とを備えたことを特徴とする。
本発明にかかる請求項3記載のOFDM復調装置は、請求項2記載のOFDM復調装置において1次傾斜算出手段は、OFDM信号をFFT演算して得られたOFDMサブキャリアの中から抽出されたSPキャリアに基づいて群遅延特性を求める群遅延特性算出回路と、求められた群遅延特性のベクトル値を有効シンボル期間にわたって積算する群遅延特性積算回路と、群遅延特性の積算時における各ベクトルから最小2乗法に基づいて1次傾斜を求める1次傾斜算出回路とを備え、求められた1次傾斜を1次傾斜除去手段へ送出して該求められた1次傾斜に基づいて1次傾斜成分を前記OFDM信号をFFT演算して得られたOFDMサブキャリア全てから除去させることを特徴とする。
本発明の請求項1記載のOFDM復調装置によれば、FFT演算されたOFDM信号中からSPキャリアが抽出され、抽出されたSPキャリアの位相と既知であるSPキャリアの位相から位相回転成分量が検出され、検出された位相回転成分量が平均化され、平均化された位相回転成分量がFFT演算されたOFDM信号中から除去される。この結果受信OFDM信号を周波数変換するための基準周波数発振器の発振周波数が送信側に対してずれても、該ずれに基づく位相回転成分が除去されて、等化処理の収束特性を向上させることができる。
本発明の請求項2記載のOFDM復調装置によれば、FFT演算されたOFDM信号中からSPキャリアが抽出され、受信OFDM信号をFFT演算処理するための時間窓が正規の時間的位置からずれたことに起因してFFT演算されたSPキャリアに現れる位相回転量−周波数特性の1次傾斜成分が求められ、除去される。1次傾斜成分が除去されたSPキャリアの位相と既知であるSPキャリアの位相から位相回転成分量が検出され、検出された位相回転成分量が平均化され、平均化された位相回転成分量がFFT演算されたOFDM信号中から除去される。このように、位相回転成分量の除去に障害となる1次傾斜成分が先に除去されて、1次傾斜成分が除去されたSPキャリアから位相回転成分量が除去されるため、FFT演算の時間窓位置が正規の時間的位置からずれていた場合に、基準周波数発振器の発振周波数が送信側に対してずれても該ずれに基づく位相回転成分を除去することができて、等化処理の収束特性を向上させることができる。
本発明の請求項3記載のOFDM復調装置によれば、OFDM信号中から抽出されたSPキャリアに基づいて群遅延特性が求められ、求められた群遅延特性のベクトル値が有効シンボル期間にわたって積算されて、群遅延特性の積算時における各ベクトルから最小2乗法に基づいて1次傾斜が求められ、求められた1次傾斜に基づいて1次傾斜成分が抽出されたSPキャリアから除去させられる。このときの演算処理に3角関数の演算などが不要であって、演算処理は簡単になり、かつ最小2乗法により1次傾斜が近似されるために1次傾斜の正確な近似が行えることになる。
以下、本発明にかかるOFDM復調装置を実施の形態によって説明する。
図1は本発明の実施の形態にかかるOFDM復調装置の構成を示すブロック図である。
本発明の実施の形態にかかるOFDM復調装置30は図1に示すように、受信したOFDM信号を周波数変換回路1に供給して基準ローカル発振器2から出力される発振出力と周波数混合してFFTサンプル速度の中間周波数に変換のうえ、A/D変換器3においてA/D変換し、A/D変換出力を直交復調回路4で直交復調し、直交復調出力をFFT演算回路5にて演算処理して時間領域から周波数領域へ変換して復調し、FFT演算されたOFDM信号(以下、FFT演算出力とも記す)を位相回転補正回路6に供給して位相回転成分を除去する補正をして、等化器へ送出する。
位相回転補正回路6は、FFT演算出力を入力としてFFT演算出力中からSPキャリアを抽出するSPキャリア抽出回路7と、SPキャリア抽出回路7において抽出されたSPキャリアの位相と既知であるSPキャリアの位相から位相回転成分量を検出する位相回転量検出回路8と、検出した位相回転成分量の平均化処理をする位相回転量平均化回路9と、平均化によって求めた位相回転成分量ErrをFFT演算出力から除去して、出力を等化器へ送出する位相回転除去回路10とを備えている。
上記のように構成した位相回転補正回路6では、FFT演算処理されたOFDM信号中から位相回転成分検出の基準となるSPキャリアがパイロットキャリア抽出回路7で抽出される。パイロットキャリア抽出回路7において抽出されたSPキャリアの位相と既知のSPキャリアの位相から位相回転成分量が位相回転量検出回路8によって求められ、位相回転量平均化回路9における平均化処理によってノイズ成分が除去されると共に、SPキャリアの位相回転成分量が平均化される。平均化された位相回転成分量が位相回転除去回路10においてFFT演算出力から除去、すなわちデータキャリアを含むすべてのキャリアにから除去されて、等化器へ送出される。
さらに、位相回転補正回路6の作用を詳細に説明する。スキャッタードキャリア抽出回路7によりOFDM信号中から(4)式で示されたSPキャリアの番号Kspがm=(全てのOFDMキャリア数−1)/12個(1有効シンボル期間内におけるSPキャリアの個数であり、具体的にはISDB−T方式におけるモード3の場合,m=468である。)として抽出される。次に、位相回転量検出回路8により抽出したSPキャリアを既知のSPキャリア位相ejθKspで除算することにより位相回転量を含む値が検算され、(6)式に示すごとくになる。次いで、位相回転量平均化回路9により位相回転成分量の平均化処理が行われる。ここではN′はノイズ成分であるから、ノイズ成分N′がガウス分布にしたがうとすると、位相回転成分量の平均化処理が行われることによりN′の平均は0となり、平均化により(7)式に示すごとくになる。
Figure 0004668590
Figure 0004668590
位相回転量平均化回路9において、(7)式の値を|αejΔωt|で除算することにより正規化して、位相回転成分量Errが(8)式から求められ、位相回転成分量Errが位相回転量平均化回路9から出力される。
Figure 0004668590
位相回転量平均化回路9から出力された位相回転成分量Errが位相回転除去回路10に供給されて、位相回転除去回路10において位相回転成分量Errの複素共役が求められ、FFT演算回路5から出力されるFFT演算出力に乗算される。この結果、(9)式に示すように位相回転除去回路10において位相回転成分が除去される。ここで、N´´´はノイズ成分であり、(4)式と同様に簡略化を行った。
Figure 0004668590
以上説明したように、位相回転補正回路6により、基準ローカル発振器2の発振周波数のずれによる位相回転分が除去された(5)式と同等のFFT演算出力である所望の信号が得られる。位相回転除去回路10から出力されるFFT演算出力には、図2において白小丸で模式的に示すように、位相回転は除去されている。この結果、データキャリアを含むすべてのキャリアから位相回転成分が除去されて、位相回転成分が除去された信号を入力として等化器において適応アルゴリズムによる等化処理を行うことによって、等化器における収束特性が向上させられる。
地上波デジタル放送に使用されるISDB−T規格のOFDM信号に対して、SPキャリアを用いた等化処理をRLS適応アルゴリズムで実施した場合の2乗平均誤差(MSE)は、例えば位相回転補正回路6を通さずに処理を行った場合、MSE 15dBから33dB、位相回転補正回路6を通してから処理を行った場合、MSE 35dBから43dBであり、平均して15dB程度の改善効果が得られ、更に変動範囲も小さくなっている。ここで、MSEは図2における白小丸の位置がどの程度ばらついているかを示し、MSEの値が大きいほどばらつきは少ない。
さらにまた、位相回転成分量Errの単位時間当たりの変動を検出し、単位時間当たりの該検出出力に基づいて基準ローカル発振器2の発振周波数を補償することにより、基準ローカル発振器2の発振周波数を修正するようにしてもよい。
次に、本発明の他の実施の形態にかかるOFDM復調装置について説明する。
復調のためのFFT処理を行う時間窓(FFT窓とも記す)の時間的位置はOFDM信号の有効シンボル部分と一致していることが望ましい。しかしながらFFT演算処理を行うための時間窓の時間的位置は正確な位置からずらす場合も多く、またマルチパスや回り込みなどの影響を考慮し、FFT処理を行う時間窓の時間的位置を正確な位置から実質的にずらすことが多い(この例は、特許文献1参照)。
特開2000−295195号公報
このような場合には、FFT演算処理を行うための時間窓が有効シンボル部分から時間的にずれることに起因する不要成分を除去した上でないと、基準ローカル発振器2の発振周波数ずれによる位相回転成分を補正することができない。本発明の他の実施の形態にかかるOFDM復調装置は、FFT処理のための時間窓の時間的位置ずれがある場合にも適用することができるOFDM復調装置である。
いま、時間窓の時間的位置にΔtのずれが生じた場合、(3)式は(10)式のごとくに表される。
Figure 0004668590
時間窓の時間位置が有効シンボル部分からずれた場合におけるSPキャリアの位相回転量−周波数特性の例は図3に模式的に示すごとくである。図3において、横軸はSPキャリアの番号Kspを示し、縦軸は位相を示している。この位相回転量−周波数特性は、受信OFDM信号をFFT演算処理するための時間窓が正規の時間的位置からずれたことに起因して、すなわちOFDM信号の有効シンボル期間の時間的位置からずれることに起因して、FFT演算されたSPキャリアに現れる位相−周波数特性であって、図3からも明らかなように、Ksp(周波数)に比例して位相回転量が変化するほぼ直線状の特性を示し、この位相回転量−周波数特性の傾斜を1次位相傾斜(1次位相傾斜を1次傾斜とも記す)と称しており、この1次傾斜が不要成分となる。
(10)式に示す信号から、SPキャリア抽出回路7によるSPキャリア抽出→位相回転量検出→位相回転量平均化回路9による位相回転量平均化処理を行うと(図1参照)、(7)式に対応して時間窓の時間的位置ずれが含まれる(11)式の信号となる。
Figure 0004668590
(7)式と(11)式とを比較すれば明らかなように、平均化処理を行う際に時間窓の時間的位置ずれに基づくKsp・ω0・Δtに基づく不要成分が存在することになる。以下、このejKsp・ω0・Δtに基づく不要成分を1次傾斜成分とも記す。この不要成分が存在するために、基準ローカル発振器2の発振周波数のずれにより生ずる位相回転成分ejΔωtを求めることができない。
そこで本発明の他の実施の形態にかかるOFDM復調装置における位相回転補正回路は、図4に示すごとく構成されていて、図1に示す位相回転補正回路6に代わって、位相回転補正回路6Aを備えている。位相回転補正回路6Aは、図1に示す位相回転量検出回路8と位相回転量平均化回路9との間に、位相回転量検出回路8により求めた位相回転量から1次傾斜成分を算出する1次傾斜算出回路11と、該算出された1次傾斜成分を位相回転量検出回路8にて求めた位相回転量から除去して出力を位相回転量平均化回路9へ送出する1次傾斜除去回路12とが設けてあり、その他の構成は図1に示した本発明の実施の形態にかかるOFDM復調装置の場合と同様である。
1次傾斜算出回路11の詳細は、図5に示すように、SPキャリア抽出回路7によって抽出されたSPキャリアから群遅延特性を求める群遅延特性算出回路13と、群遅延特性算出回路13において求められた群遅延特性から群遅延特性のベクトル値を有効シンボル区間にわたり積算する群遅延特性積算回路14と、群遅延特性積算回路14において積算されたベクトル値から1次傾斜成分を求め、求められた1次傾斜成分を1次傾斜除去回路12へ送出する1次傾斜算出回路15とを備え、1次傾斜除去回路12において位相回転量から1次傾斜成分を除去させるように構成してある。
次に、1次傾斜算出回路11の作用について説明する。FFT演算後のOFDM信号から抽出したSPキャリア番号KspのSPキャリアの複素データをCKspとして表現すると、群遅延特性DKspは群遅延特性算出回路13において(12)式から求められ、この群遅延特性DKspは1有効シンボル期間における全てのSPキャリアに対して求められる。求められた群遅延特性の模式的表示は図6に示すごとくであって、(12)式により求められた群遅延特性DKspは隣接するSPキャリア間の位相回転量差の位相角(12×ω0Δt)の情報を持った単位ベクトルである。
Figure 0004668590
(12)式において、*は複素共役を示している。図6において横軸はSPキャリアの番号であり、縦軸は位相であって、図6は群遅延特性を示し、1次傾斜成分が存在するときにおける隣接するSPキャリア間の位相回転量差の位相角を示している。
群遅延特性積算回路14において、…、Ksp−2番目、Ksp−1番目、Ksp番目とキャリア番号KspのSPキャリアまでの各キャリア番号の群遅延特性を、キャリア番号の増加順序で順次積算してKsp番目のキャリア番号のベクトル位置をKsp番目の測定点とし、この演算を1有効シンボル区間のSPキャリアについて行い、…、Ksp−2番目、Ksp−1番目、Ksp番目、…、の各測定点を得る。この演算処理の一部を図7に模式的に示す。この演算処理の結果に基づく、群遅延特性の積算結果の一例を図8に模式的に示す。図8において横軸は各測定点の演算結果の実部を示し、縦軸は各測定点の演算結果の虚部を示している。
1次傾斜算出回路15では、群遅延特性積算回路14における各測定点の演算結果を用いて、各測定点の演算値(ベクトル位置)に基づいて最小2乗法によって各測定点に基づく1次傾斜を求める。これを図9により模式的に示せば、図9において破線で示す各測定点の演算結果から実線で示す1次傾斜を求めたことになる。測定点の実軸データをIKsp、虚軸データをqKspとしたとき、1次傾斜算出回路15にて最小2乗法によって傾き成分λi、λqを(13)式から求め、(13)式で求めた傾き成分λi、λqから1次傾斜を表す大きさ1の複素数θの実部θiおよび虚部θqを(14)式によって求める。
Figure 0004668590
Figure 0004668590
1次傾斜算出回路15での演算処理は、1次傾斜成分が存在するときにおける隣接するSPキャリア間の位相回転量差の位相角の積算を行い、各積算結果を示す測定点の位置に基づく1次傾斜を求めたことになり、この求めた1次傾斜は図3に示した位相回転量−周波数特性の1次傾斜である。
上記と同様に、1次傾斜を表す大きさ1の複素数は、次のようにして求めることもできる。SPキャリア番号と測定点の実軸データiSpk、虚軸データqSpkとの最小2乗法を(15)式のように各々求める。ついで、実軸データiSpkと、虚軸データqSpkとを用いて(14)式によって1次傾斜を表す大きさ1の複素数θの実部θiおよび虚部θqを求める。
Figure 0004668590
1次傾斜を表す大きさ1の複素数θの実部θi、虚部θqを用いて、1次傾斜除去は、1次傾斜除去後のSPキャリアをC′Spkとすると、1次傾斜除去回路12における(16)式の演算から求められる。(16)式において*は複素共役であることを示している。1次傾斜除去後では(16)式による演算により1次傾斜が実軸と実質的に平行となって、1次傾斜除去回路12においてSPキャリアから1次傾斜成分が除去されたSPキャリアが出力されることになる。
Figure 0004668590
上記したように本発明の他の実施の形態にかかるOFDM復調装置における処理では、1次傾斜成分除去のために3角関数の演算を使用しないから演算量が少なくてすみ、さらに最小2乗法を用いて1次傾斜の近似を行っているために、演算精度も良好である。
そこで、1次傾斜を除去した後、基準ローカル発振器の発振周波数ずれによる位相回転成分量を求めることができて、FFT演算出力、すなわちデータキャリアを含む全てのキャリアから位相回転成分が除去できる。したがって、FFT演算のための時間窓が時間的にずれている場合にも、基準ローカル発振器の発振周波数ずれによる位相回転成分の補正が可能となり、等化処理における収束特性が向上する。
一方、1次傾斜の除去については、前記した特許文献1において提案されている、極座標変換を用いた図10に示す方式のもの、群遅延特性算出を用いた図11に示す方式のものが知られている。
図10に示した極座標変換を用いた方式のものでは、FFT演算処理されているSPキャリアに生じている位相回転量を極座標変換回路21で極座標に変換し、極座標に変換した位相回転量を有効シンボル区間の全SPキャリアにわたって位相連続化回路22において連続化、平均化した後、最小2乗法によって算出した直線の傾きから1次傾斜算出回路23において1次傾斜成分を算出し、1次傾斜除去回路12によって除去している。
しかしながら、図10に示す方式のものでは、極座標変換の際に膨大な処理を必要とし、ハードウエアで実現するのは困難である。
図11に示した方式のものでは、FFT演算処理されているSPキャリアの群遅延特性を群遅延特性算出回路26において算出し、算出した群遅延特性に含まれている位相情報を群遅延特性平均化回路27において平均化して1次傾斜成分を求め、1次傾斜除去回路12によって除去している。
しかしながら、図11に示す方式のものでは、図10に示す方式よりは演算量が減少するものの、1次傾斜算出精度があまり良好ではない。
これらに対して、本発明の他の実施の形態にかかるOFDM復調装置における1次傾斜算出回路11では、1次傾斜除去のために3角関数の演算を使用しないので演算量が少なくてすみ、さらに最小2乗法を用いて1次傾斜の近似を行っているために、演算精度も良い。
図5の場合(本発明の他の実施の形態にかかるOFDM復調装置における1次傾斜算出回路11の場合)、図10の場合、図11の場合のそれぞれについて、DSPを用いて算出した1次傾斜の演算誤差と、演算量との比較結果の例を表1に示す。表1から図5の場合が最も良好であることが判る。
Figure 0004668590
本発明の実施の形態にかかるOFDM復調装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態にかかるOFDM復調装置におけるFFT演算後のSPキャリアの位相回転の説明図である。 OFDM変調装置におけるFFT演算のための時間窓ずれによるSPキャリアの位相回転量−周波数特性を示す模式図である。 図1に示したOFDM復調装置における位相回転補正回路の構成を示すブロック図である。 図4に示した位相回転補正回路における1次傾斜算出装置の構成を示すブロック図である。 OFDM変調装置におけるFFT演算のための時間窓ずれによるSPキャリアの群遅延特性を示す模式図である。 図5に示した1次傾斜算出装置における群遅延特性積算回路の作用説明に供する模式図である。 図5に示した1次傾斜算出装置における群遅延特性積算回路の積算特性の説明に供する模式図である。 図5に示した1次傾斜算出装置における1次傾斜算出回路による1次傾斜算出の説明に供する模式図である。 従来の1次傾斜算出のための構成を示すブロック図である。 従来の1次傾斜算出のための構成を示すブロック図である。 従来のOFDM変調装置の構成を示すブロック図である。 従来のOFDM変調装置におけるFFT演算後のSPキャリアの位相回転の説明図である。
符号の説明
1…周波数変換回路 2…基準ローカル発振器
3…A/D変換器 4…直交復調回路
5…FFT演算回路 6、6A…位相回転補正回路
7…SPキャリア抽出回路 8…位相回転量検出回路
9…位相回転量平均化回路 10…位相回転除去回路
11、15、23…1次傾斜算出回路 12…1次傾斜除去回路
13、26…群遅延特性算出回路 14…群遅延特性積算回路
30…OFDM復調装置

Claims (1)

  1. 受信OFDM信号をFFT演算して復調するOFDM復調装置において、
    OFDM信号をFFT演算して得られるOFDMサブキャリアの中からSPキャリア(以下、SPキャリアという。)を抽出するSPキャリア抽出手段と
    抽出された前記SPキャリアの位相と既知であるSPキャリアの位相から位相回転成分量を検出する位相回転量検出手段と、
    受信OFDM信号をFFT演算処理するための時間窓が正規の時間的位置からずれたことに起因してFFT演算後のOFDMサブキャリアの周波数−位相特性に現れる1次傾斜成分を、前記位相回転成分量から算出する1次傾斜算出手段と、
    算出された前記1次傾斜成分を前記位相回転成分量から除去する1次傾斜除去手段と、
    前記1次傾斜成分が除去された前記位相回転成分量を平均化して出力する位相回転量平均化手段と、
    受信OFDM信号をFFT演算して得られるOFDMサブキャリアから、前記位相回転量平均化手段が出力する平均値を除去する位相回転除去手段と
    を備え
    1次傾斜算出手段は、
    OFDM信号をFFT演算して得られたOFDMサブキャリアの中から抽出されたSPキャリアに基づいて群遅延特性を求める群遅延特性算出回路と、求められた群遅延特性を、キャリア番号の増加順序で有効シンボル区間にわたって順次積算することで、各キャリア番号におけるベクトル位置を得る群遅延特性積算回路と、各キャリア番号におけるベクトル位置から最小2乗法に基づいて1次傾斜を求める1次傾斜算出回路とを備え、求められた1次傾斜を1次傾斜除去手段へ送出して該求められた1次傾斜に基づいて1次傾斜成分を前記OFDM信号をFFT演算して得られたOFDMサブキャリア全てから除去させることを特徴とするOFDM復調装置。
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