JP4667472B2 - 電力ケーブルの接続部 - Google Patents

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Description

この発明は、電力ケーブルの接続部に係わり、特に、プラグイン接続部において、引留機能および通電機能を有する電力ケーブルの接続部に関する。
一般に、この種のプラグイン接続部としては、(イ)チューリップコンタクト方式によるもの、(ロ)マルチラムバンドの接触方式によるもの、(ハ)くさび締付方式によるものなどが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
ここで、(イ)のチューリップコンタクト方式は、ケーブル導体に固定した接続端子を、円形に配列した複数個のフィンガー接触子をガータースプリングで束ねて成るリング状接触子へ挿入し係止することで導体接続され、また、(ロ)のマルチラムバンドの接触方式は、ケーブル導体に固定した接続端子の外周に環状の凹溝を設け、当該凹溝に導電性のばね状接触子(例えばマルチラムバンド)を円周方向に沿って嵌着することで導体接続され、さらに、(ハ)のくさび締付方式は、ケ−ブル導体をくさびを介して導体挿入孔へ挿入し、くさびの後端部に配置したくさび締付金具を締め付けることで導体接続されるように構成されている。
しかしながら、(イ)のチューリップコンタクト方式においては、プラグイン接続部における引留部がフレキシビリティに富むことから、電力ケーブルに曲げの応力がかかっても容易に対応することができるものの、構造上、通電に対しては雄側である接続端子と雌側であるフィンガー接触子が点接触になることから220kVクラスの電力ケーブルの短絡電流(例えば60kA、3秒程度)には対応できず、このため、雄側と雌側の点接触の箇所を増やすとチューリップコンタクトが大径化し、ひいては内部導体が大径化しブッシングが大径化するという難点がある。また、(ロ)のマルチラムバンドの接触方式においては、通電機能に優れているものの、引留機能がない上、大サイズケーブルにおいては接続端子の圧縮によって接続端子の先端部が曲がり、ひいてはストレスコーンとブッシングとの界面における絶縁特性に影響を及ぼすおそれがあり、また、一般に多用されているマルチラムバンド、すなわち、図4に示すように、薄厚のベリリユーム銅板から打ち抜きとプレス成形によって形成されたマルチラムバンドによる接触方式では、通電部におけるフレキシビリティに劣るという難点があった。さらに、(ハ)のくさび締付方式は、ケーブル導体とくさび締付金具間の接触面積が小さくなり電気抵抗が高くなるため大電流を流すことができない上、リジット構造となるため、フレキシビリティに劣るという難点があり、また、導体接続にくさびを使用しているため、次のようにプラグイン接続部を小径化することができないという難点がある。すなわち、くさび締付金具をねじ込んでくさびを締付ける際には、取付工具の挿入や作業空間の確保のため、ストレスコーンを大きく後退させておく必要があるため、それだけケーブルシースなどの剥取り距離も長くせざるを得ず、しかも、導体接続にくさびを使用する方式では、くさび締付金具をねじ込んでくさびを締付ける際に、切り子が発生するおそれがあるところ、このような切り子がブッシングの受容口とストレスコーンとの界面に付着すると絶縁性能が低下し、絶縁破壊を招来する懸念がある。
このため、図5に示すようないわゆるボールロック方式のプラグイン接続部が案出されている。このボールロック方式のプラグイン接続部は、例えば、特許文献3の図1に示すように、電力ケーブル100の導体100aの先端部に圧縮によって固定した内プラグ200と、この内プラグ200の外周に嵌挿され、ブッシング内に位置する内部導体300と内プラグ200との間を導通する外プラグ400とを有しており、外プラグ400の内側下方には、外プラグ400の軸線方向に可動的に配置された環状の押圧金具500と、この押圧金具500によって押圧され、内部導体300の位置決め溝500a内に突出して外プラグ400と内部導体300との間をロックする金属製のボール600とが配置され、外プラグ400と押圧金具500との間にはコイルスプリング700が設けられている。
このような構成のプラグイン接続部においては、ストレスコーン800を先端部側に向けて押圧し前進させることによって、図5に示すように、内部導体300と外プラグ400とがロックされ、ケーブル100の引き抜けが防止される。また、図6に示すように、ストレスコーン800を後退させることによって、内部導体300と外プラグ400とのロック状態が解除され、ケーブル100の引き抜きが可能となる。
従って、このような構成のプラグイン接続部によれば、ケーブルの引き抜けを確実に防止できる(引留機能を有する)ものの、外プラグ400が内プラグ200の外側に配置されることから、プラグイン接続部の外径が大径化するという難点がある。
特開平7−163041号公報(図1、図3) 特開平7−212953号公報(図1) 特開平10―126946号公報(図1)
本発明は、上述の難点を解決するためになされたもので、プラグイン接続部において、フレキシビリティに優れた引留部および通電部を有する電力ケーブルの接続部を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様である電力ケーブルの接続部は、一端部側が閉鎖された円筒状の導体挿入孔を有する内部導体と、導体挿入孔にプラグイン接続されるケーブル導体接続端部とを備え、ケーブル導体接続端部は、ケーブル導体の先端部に固定される接続端子を備え、接続端子は、先端部にチューリップコンタクトの一端部側に挿入し、引き留めるための円柱状の引出部を有し、後端部にケーブル導体の軸方向に沿って通電部および圧縮部を備え、内部導体の閉鎖部の中心部には引出部と対向するように円柱状のボスが導体挿入孔と同心状に突設され、ボスにはチューリップコンタクトの他端部側が挿入されてボスに係止され、通電部は、接続端子の外周に設けられた環状の凹溝と、凹溝に円周方向に沿って嵌着され、それ自身が導体挿入孔の内周壁に電気的に接触可能な導電性のばね状接触子とを備えばね状接触子は、ばね状接触子の幅方向と相互に平行して配置され、それ自身が導体挿入孔の径方向に伸縮可能な複数の接触片を備え、各接触片は接触片の伸縮領域においてV字状を呈しているものである。
本発明の第の態様は、第の態様である電力ケーブルの接続部において、通電部と圧縮部との連設部には環状の凹陥部が設けられているものである。
本発明の第の態様は、第1の態様または第2の態様である電力ケーブルの接続部おいて、通電部の外径は導体挿入孔の内径よりも若干小径とされ、引出部および圧縮部の外径は通電部の外径よりも小径とされているものである。
本発明の電力ケーブルの接続部によれば、次のような効果がある。
第1に、ケーブル導体に固定された接続端子の先端部に、チューリップコンタクトとしてのリング状接触子の一端部側に挿入し、引き留めるための円柱状の引出部が設けられていることから、フレキシビリティに優れた引留部を形成することができ、ひいては、ケーブルに曲げなどが付与されても適正な引留機能を有するプラグイン接続部を提供することができる。
第2に、接続端子の後端部にケーブル導体の軸方向に沿って通電部を備えることから、当該通電部に電流通電性能に優れたばね状接触子、例えばマルチラムバンドを配設することで、当該マルチラムバンドを介して大電流を流すことができ、ひいては大サイズ・大電流に対応可能な電力ケーブルの接続部として好適する電力ケーブルの接続部を提供することができる。
第3に、通電部の外周に設けられた環状の凹溝に、伸縮高さの大きい接触片を有する導電性のばね状接触子、例えば、ばね状接触子の幅方向と相互に平行して配置され、それ自身が導体挿入孔の径方向に伸縮可能な複数の接触片を備え、各接触片が接触片の伸縮領域においてV字状を呈している導電性のばね状接触子を円周方向に沿って嵌着した場合には、フレキシビリティに優れた通電部を形成することができ、ひいては、圧縮による接続導体先端部の曲がりがある場合やケーブルの曲げ力などが付与される場合でも、挿入を容易に行なうことができ、適正な通電機能を有するプラグイン接続部を提供することができ、さらに、大サイズ・大電流に対応可能な電力ケーブルの接続部を提供することができる。また、内部導体の外径やブッシングの外径を小径化することができ、ひいては、ブッシングの軽量化・機器のコンパクト化を図ることができる。
第4に、通電部と圧縮部との連設部に環状の凹陥部を設けた場合には、ケーブル導体に接続端子を圧縮接続する際の接続端子の伸びや変形を当該凹陥部で吸収することができ、ひいては通電部におけるばね状接触子と内部導体との有効な電気的接触を図ることができる。
以下、本発明の電力ケーブルの接続部を適用した好ましい実施の形態例について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、ブッシング、内部導体、および接続端子(引出部、通電部、圧縮部)の「先端部」とは、それぞれ図中上方向をいい、また、ブッシング、内部導体、および接続端子(引出部、通電部、圧縮部)の「後端部」は、先端部と反対側の端部をいい、図中では下方向に相当する。
図1は、本発明の電力ケーブルの接続部を適用した220kV級大サイズ(例えば2000mm)CVケーブルのガス中終端接続部の一部断面図、図2は同ガス中終端接続部におけるプラグイン接続部の拡大断面図、図3は同プラグイン接続部における接続端子の拡大断面図を示している。
図1において、本発明におけるガス中終端接続部は、開閉器や変圧器等の電力用機器(不図示)を気密に収容する機器ケ−ス1と、先端部が機器ケ−ス1内に位置し、後端部が機器ケ−ス1の開口部11の周縁部に開口部11を閉塞するように気密に取り付けられるブッシング2と、ブッシング2内に装着されるケーブル端末3と、ケーブル端末3に嵌挿されるストレスコーン4をブッシング2の先端部側に向けて軸方向に押圧する環状の押圧装置5とを備えている。
ブッシング2は、先端部に設けられた円筒状の頭部21と、頭部21の後端部側に電界緩和部22を介して連設されたフランジ部23とを備えており、ブッシング2の後端部側にはフランジ部23から頭部21に向かって順次縮径するテーパ状の受容口24が後述する内部導体6の導体挿入孔64と同心状にかつ導体挿入孔64と連通するように設けられている。
ここで、ブッシング2はエポキシ樹脂等の絶縁体から成り、内部導体6と共に一体にモールドされている。また、ブッシング2のフランジ部23の外径は機器ケース1の開口部11の口径より大径とされている。なお、電界緩和部22の外表面には導電塗料が塗布されている。
内部導体6は、ブッシング2の頭部21の頂部21aから突出される導体引出部61と、導体引出部61の後端部側に首部62を介して連接されブッシング2の頭部21内にブッシング2と同心状に埋設される円筒状部63とを備えており、円筒状部63内には円筒状部63の下端部から首部62近傍に跨って横断面視円形の導体挿入孔64が設けられている。
導体挿入孔64は、後述する接続端子7の引出部71、通電部72および圧縮部73を挿入するための横断面視円形の導体挿入孔(以下「第1の導体挿入孔」という)64aと、第1の導体挿入孔64aの後端部側に設けられ、その内径が第1の導体挿入孔64aの内径よりも大径とされた横断面視円形の導体挿入孔(以下「第2の導体挿入孔」という)64bとを備えており、これらの第1、第2の導体挿入孔64a、64bは受容口24と同心状にかつ受容口24と連通するように設けられている。また、円筒状部63の先端部と首部62との連設部分(以下「閉鎖部」という。)65の導体挿入孔64側の中心部には接続端子7の引出部71と対向するように円柱状のボス66が導体挿入孔64と同心状に突設され、当該ボス66の外周には環状の凹溝(以下「内部導体側凹溝」という。)66aが設けられている。なお、内部導体6は、銅若しくは銅合金、またはアルミニウム若しくはアルミニウム合金等の通電に適した金属製の棒体で形成されている。
ここで、首部62はブッシング2の頂部21aと対応する位置に存在し、当該首部62の外径は円筒状部63の外径よりも小径とされ、また、導体引出部61の外径は頭部21の外径より若干小径とされている。
ケーブル端末3は、CVケーブルの端末を段剥処理して露出させたケーブル絶縁体31およびケーブル導体32を備えており、ケーブル絶縁体31の外周には、ケーブルの外部半導電層(不図示)に跨って紡錘形状のストレスコーン4が装着されている。ここで、ストレスコーン4は、エチレンプロピレンゴム(EPゴム)等のゴム状弾性を有する絶縁部(不図示)と半導電部(不図示)とから成り、絶縁部の外周には受容口24の内周壁と対応する先細り状のテーパ部が設けられている。
符合7は、ケーブル導体32の先端部に圧縮により固定された接続端子を示しており、当該接続端子7は、図2に示すように、先端部に後述するチューリップコンタクト8としてのリング状接触子81の一端部側に挿入して係止するための円柱状の引出部71を有しており、後端部にケーブル導体32の軸方向に沿って通電部72および圧縮部73を備えている。
引出部71の頭部(ボス66と対向する側)71aは弾丸状を呈しており、引出部71の頭部71aと通電部72との連設部分の外周には環状の凹溝(以下「ケーブル導体側凹溝」という。)71bが設けられている。
通電部72は、導体挿入孔64の内径より若干小径の外径を有する大径部72aを備えており、当該大径部72aの外周には後述する導電性のばね状接触子9を嵌着するための環状の凹溝72b(図3参照)が設けられている。
ばね状接触子9としては、多面接触方式のコンタクトとして知られているマルチラムバンド「Multi-Contact社製La−CUT/0.25/0(品番)」が好適する。このマルチラムバンドは、図3に示すように、ばね状接触子9の幅方向Yと相互に平行して配置され、それ自身が導体挿入孔64の径方向Xに伸縮可能な複数の接触片91を備えており、各接触片91は当該接触片91の伸縮領域ZにおいてV字状を呈している。
このような構成のマルチラムバンドによれば、薄厚(例えば0.25mm)で、ベリリウム銅のスプリング特性を利用し、接触圧力を長期間安定させ、しかも接触抵抗を最小限に抑えることができ、さらに、接触片91の伸縮高さが大きいことから、フレキシビリティに優れたプラグイン接続部における通電部を形成することができる。
圧縮部73は、通電部72の外径よりも小径の外径を有する小径部73aを備えており、当該小径部73aにはケーブル導体32を挿入し、圧縮接続するための導体挿入孔73bが設けられている。また、圧縮部73と通電部72との連設部には、環状の凹陥部74が設けられている。
なお、接続端子7は、銅若しくは銅合金、またはアルミニウム若しくはアルミニウム合金等の通電に適した金属製の棒体で形成されている。
符合8は、図2に示すように、内部導体6に接続端子7を引き留めるためのチューリップコンタクトを示しており、当該チューリップコンタクト8は、円形に配列した複数個のフインガー接触子81aを有するリング状接触子81と、リング状接触子81の上下外周に離間して配設された一対のガータースプリング82a、82bとを備えている。また、リング状接触子81の一端部側の内周には内部導体側凹溝66aに係止させるための環状の凸部(以下「内部導体側環状凸部」という。)83aが設けられ、リング状接触子81の他端部側の内周にはケーブル導体側凹溝71bに係止させるための環状の凸部(以下「接続端子側環状凸部」という。)83bが設けられている。
次に、このように構成された本発明におけるガス中終端接続部の組立方法について説明する。
先ず、ブッシング2を構成する内部導体6のボス66にチューリップコンタクト8を構成するリング状接触子81の一端部側を挿入することで、内部導体側環状凸部83aが内部導体側凹溝66aに係止されている。また、ケーブル導体32は接続端子7を構成する圧縮部73の導体挿入孔73bに挿入され、圧縮することで、接続端子7がケーブル導体32に固定されている。さらに、絶縁体31の外周にはストレスコーン4が事前に(圧縮前に)装着されている。なお、CVケーブルにはストレスコーン4の装着に先だって、図示しないケーブル保護金具やストレスコーン4の押圧装置5が嵌挿されている。
このようにして前処理されたCVケーブルの端末部3は、先端部がブッシング2内に向けて装着される。
この場合、ケーブル導体接続端部を構成する導体端子7を内部導体6の導体挿入孔64内に向けて押し込むことにより、引出部71の弾丸状の先端部が、チューリップコンタクト8を構成するリング状接触子81の接続端子側環状凸部83bに当接し、さらに、引出部71を導体挿入孔64内へと押し込むことにより、引出部71がガータスプリング82a、82bのバネ力に抗してリング状接触子81を径方向外方へと拡開させながら、内部導体6のボス66に向けて押し込まれる。そして、さらに、引出部71を導体挿入孔64内へと押し込むと、チューリップコンタクト8を構成するリング状接触子81の他端部側環状凸部83bが接続端子7の引出部71を構成するケーブル導体側凹溝71bに嵌合される。
また、予めケーブル端末3側に嵌挿しておいた押圧装置5でストレスコーン4を先端部側に向けて押圧することで、ストレスコーン4のテーパ状の外周部がブッシング2受容口24の内壁面に押し付けられ、ひいては、受容口24の内壁面とストレスコーン4の絶縁部の外周面間における界面の絶縁性能が確保される。
以上のように、本発明の電力ケーブルの接続部によれば、第1に、ケーブル導体32に固定された接続端子7の先端部に、チューリップコンタクト8としてのリング状接触子81の一端部側に挿入し、引き留めるための円柱状の引出部71が設けられていることから、フレキシビリティに優れた引留部を形成することができ、ひいては、ケーブルに曲げなどが付与されても適正な引留機能を有するプラグイン接続部を提供することができる。
第2に、接続端子7の後端部にケーブル導体32の軸方向に沿って通電部72を備えることから、当該通電部72に電流通電性能に優れたばね状接触子9、例えばマルチラムバンドを配設することで、当該マルチラムバンドを介して大電流を流すことができ、ひいては大サイズ・大電流に対応可能な電力ケーブルの接続部として好適する電力ケーブルの接続部を提供することができる。
第3に、通電部72の外周に設けられた環状の凹溝72bに、伸縮高さの大きい接触片91を有する導電性のばね状接触子9、例えば、ばね状接触子9の幅方向Yと相互に平行して配置され、それ自身が導体挿入孔64の径方向Xに伸縮可能な複数の接触片91を備え、各接触片91が接触片91の伸縮領域ZにおいてV字状を呈している導電性のばね状接触子9を円周方向に沿って嵌着した場合には、フレキシビリティに優れた通電部72を形成することができ、ひいては、圧縮による接続導体先端部の曲がりがある場合やケーブルの曲げ力などが付与される場合でも、挿入を容易に行なうことができ、適正な通電機能を有するプラグイン接続部を提供することができ、さらに、大サイズ・大電流に対応可能な電力ケーブルの接続部を提供することができる。また、内部導体の外径やブッシングの外径を小径化することができ、ひいては、ブッシングの軽量化・機器のコンパクト化を図ることができる。
第4に、通電部72と圧縮部73との連設部に環状の凹陥部74を設けた場合には、ケーブル導体32に接続端子7を圧縮接続する際の接続端子7の伸びや変形を当該凹陥部74で吸収することができ、ひいては通電部72におけるばね状接触子9と内部導体6との有効な電気的接触を得ることができる。
前述の実施例においては、図面に示した特定の実施の形態をもって本発明を説明しているが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、次のように構成してもよい。
第1に、前述の実施例においては、通電部72を構成する環状の凹溝72bにばね状接触子9を嵌着した場合について述べているが、ばね状接触子9に代えて導電性のコイルスプリングを嵌着してもよい。
第2に、前述の実施例においては、通電部72を引出部71と圧縮部73との間に設けた場合について述べているが、当該通電部72は圧縮部73の後端部側に設けてもよい。
第3に、前述の実施例においては、ガス中終端接続部に適用した場合について述べているが、油中終端接続部や気中終端接続部に適用してもよい。
第4に、ブッシング2に装着されるケーブル導体32のサイズは2000mmのものに限定されず、2000mmを越えるもの、または2000mm未満のものでもよい。
第5に、ブッシング2内に装着されるケーブルは220kVの定格電圧に限定されず、220kV未満の定格電圧若しくは220kVを越える定格電圧のものに適用してもよい。
本発明の電力ケーブルの接続部の一例を示す一部断面図。 図1に示すプラグイン接続部の拡大断面図。 図2に示す接続端子の拡大断面図。 従来のばね状接触子(マルチラムバンド)の説明図。 従来の電力ケーブルの接続部の一部断面図。 従来の電力ケーブルの接続部の一部断面図。
2・・・ブッシング
24・・・受容口
3・・・ケーブル端末
6・・・内部導体
64・・・導体挿入孔
7・・・接続端子
71・・・引出部
72・・・通電部
72b・・・凹溝
73・・・圧縮部
74・・・凹陥部
8・・・チューリップコンタクト
9・・・ばね状接触子
91・・・接触片

Claims (3)

  1. 一端部側が閉鎖された円筒状の導体挿入孔を有する内部導体と、前記導体挿入孔にプラグイン接続されるケーブル導体接続端部とを備え、
    前記ケーブル導体接続端部は、ケーブル導体の先端部に固定される接続端子を備え、
    前記接続端子は、先端部にチューリップコンタクトの一端部側に挿入し、引き留めるための円柱状の引出部を有し、後端部に前記ケーブル導体の軸方向に沿って通電部および圧縮部を備え
    前記内部導体の閉鎖部の中心部には前記引出部と対向するように円柱状のボスが前記導体挿入孔と同心状に突設され、前記ボスには前記チューリップコンタクトの他端部側が挿入されて前記ボスに係止され、
    前記通電部は、前記接続端子の外周に設けられた環状の凹溝と、前記凹溝に円周方向に沿って嵌着され、それ自身が前記導体挿入孔の内周壁に電気的に接触可能な導電性のばね状接触子とを備え
    前記ばね状接触子は、前記ばね状接触子の幅方向と相互に平行して配置され、それ自身が前記導体挿入孔の径方向に伸縮可能な複数の接触片を備え、
    前記各接触片は前記接触片の伸縮領域においてV字状を呈していることを特徴とする電力ケーブルの接続部。
  2. 前記通電部と前記圧縮部との連設部には環状の凹陥部が設けられていることを特徴とする請求項記載の電力ケーブルの接続部。
  3. 前記通電部の外径は前記導体挿入孔の内径よりも若干小径とされ、前記引出部および前記圧縮部の外径は前記通電部の外径よりも小径とされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電力ケーブルの接続部。
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