JP4666765B2 - 不織研摩物品およびその作成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
背景
本発明は、不織研摩物品およびその製造方法に関する。特に、本発明は、連続したシート状研摩コーティングを備えた再膨張可能な(rebulkable)不織ウェブを有する不織研摩物品、およびその製造方法に関する。
【0002】
金属、木材、プラスチック、セラミック等の表面を研摩、研削、洗浄、調整および/または装飾するのに不織研摩製品を用いることは知られている。不織研摩製品は、バインダーと接触する点で結合されていて、任意で研摩粒子を含有する不規則に配置されたステープル繊維から形成されている。一般的に、ステープル繊維は捲縮されており、「Rando−Webber」マシン(Rando Machine社(ニューヨーク州、マセドン)より入手可能)のような装置によりかさ高いオープンウェブ(lofty open webs)にされている。かかる研摩物品のある市販の実施形態は、「SCOTCH−BRITE」(ミネソタマイニングアンドマニュアクチュアリングカンパニー(ミネソタ州、セントポール)より入手可能)という商品名で入手可能である。
【0003】
この種類の不織研摩物品は、米国特許第2,958,593号(Hooverら)に開示された方法により作成することができる。Hooverらは、かかる不織ウェブは、不規則に配置された可撓性と耐久性のある多数の交絡した有機繊維から構成されていると報告している。不織ウェブの繊維は、有機バインダーの粒と交差および互いに接触する点で固く結合しており、これによって三次元統合構造が形成されている。不織ウェブ全体に分配されているのは、バインダーにより繊維に結合している研摩粒子である。こうした研摩物品は、不織ウェブの内部が研摩されている表面に対して開放されているという点で、「開放」されていると説明される。開放構造によって、不織ウェブはワークからの削り屑を拾い上げることができる。
【0004】
内部に研摩剤のない再膨張可能な不織磨き物品は、WO第94/04738号(Heyerら)に報告されている。ウェブを高密度化状態に保って研摩粒子を再膨張可能な不織ウェブに適用することによって不織ウェブの外側のほぼ3分の1に研摩粒子は集中している。高密度化不織ウェブを再膨張させて、開放不織研摩物品を与える。
【0005】
不織研摩物品には数多くの用途が見出されているが、不織研摩物品の製造業者は、新しい用途に好適な研摩物品を作り出す方法を求めている。特にニーズのある分野は自動車体の修理である。許容できない引っ掻き傷を残すことなく周囲の元のコーティングと合わせるために、研摩物品は、コートされた(塗装された)修理領域を即時に平滑にし、これとブレンドされることが求められている。
【0006】
概要
本発明は、不織研摩物品および不織研摩物品の製造方法を提供する。本発明の研摩物品は、多くの仕上げおよび平滑化用途に有用であり、特に、自動車の修理表面を平滑にし、かつ/またはこれとブレンドするのに有用である。
【0007】
特に、本発明は、連続したシート状研摩コーティングの少なくとも一つの主面の最外部分に結合した再膨張可能な不織ウェブを含む研摩物品を提供する。研摩コーティングは、バインダー中に分散された複数の研摩粒子を含んでいる。本明細書において、「シート状」とは、シートまたはフィルムの形態で存在する研摩コーティングの構造を説明するのに用いる。本明細書において、「連続」とは、研摩コーティングが、動作表面に実質的に大きな空隙、穴または隙間なしで塊として与えられていることを意味している。連続したシート状研摩コーティングは、研摩物品の動作表面を、不織ウェブの内部部分から分離または遮断する。本明細書において、「動作表面」とは、研摩中にワークと接触する研摩物品の部分のことをいう。研摩コーティングは連続しているが、これは、研摩物品の動作表面の外側にある研摩コーティング中にある空隙、穴または隙間がないということではない。
【0008】
研摩コーティングは、所望のトポグラフィーを有する動作表面を有している。例えば、トポグラフィーは平滑、テクスチャードまたは構造化されたものであってもよい。一実施形態において、動作表面はテクスチャードトポグラフィーを有している。本明細書において、「テクスチャード」とは、直線でなく、区別されていない、厳密でない、または不完全な形状の複数の隆起を含む表面のことをいう。テクスチャードトポグラフィーは、例えば、研摩スラリーを不織ウェブにグラビアコーティングすることにより形成してもよい。
【0009】
好ましい実施形態において、動作表面は構造化トポグラフィーを有している。本明細書において、「構造化」とは、所定のパターンまたは配列に構成された複数の正確に成形された研摩複合体を含む表面のことをいう。各研摩複合体は、所定の形状を有しており、バインダー中に分散された複数の研摩粒子からできている。研摩複合体の所定のパターンは、不規則でないか、不規則のいずれかである。
【0010】
研摩物品には、再膨張可能な不織ウェブが含まれる。本明細書において、「再膨張可能」とは、高密度化または圧縮状態(高密度/かさ高さの低い状態)から、再膨張または非圧縮状態(低密度/かさ高さの高い状態)へと変換(少なくとも1回)される不織ウェブのことを説明するのに用いられる。好ましい再膨張可能な不織ウェブは、開放されたかさ高い不織ウェブの形態に構成された2種類の捲縮ステープル熱可塑性繊維を含んでいる。かかる再膨張可能な不織ウェブは、WO第94/04738号(Heyerら)に報告されている。
【0011】
他の態様において、本発明は、
(a)高密度化された再膨張可能な不織ウェブの主面に研摩スラリーをコートする工程と、
(b)研摩スラリーを固化して連続したシート状研摩コーティングを形成する工程と、
(c)高密度化された再膨張可能な不織ウェブを、不織ウェブが再膨張するのに十分な温度および十分な時間加熱する工程と
を含む研摩物品の製造方法を提供する。
【0012】
高密度化された再膨張可能な不織ウェブの少なくとも一つの主面は研摩スラリーでコートされている。研摩スラリーは、バインダー前駆体中に分散された複数の研摩粒子を含んでいる。本明細書において、「バインダー前駆体」とは、固化してバインダーを形成する流動可能または固化されていない材料のことをいう。好ましいバインダー前駆体は、アクリレートやメタクリレートのような遊離基重合可能な材料である。研摩粒子としては、酸化アルミニウムや炭化ケイ素といった研摩業界において一般的に用いられているものが挙げられる。
【0013】
研摩スラリーは、好適なコーティング技術(例えば、グラビアコーティング、ロールコーティング、押出しダイコーティング)を用いて、高密度化された再膨張可能な不織ウェブに適用することができる。他の要件の中でも、研摩コーティングの動作表面に所望のトポグラフィーを与えるコーティング技術を選ぶ。
【0014】
研摩スラリーをコーティングした後、バインダー前駆体を固化する。バインダー前駆体の種類によるが、固化は、硬化(例えば、重合および/または架橋)、乾燥(例えば、液体を溶解または分散固体から蒸発)、冷却(例えば、ホットメルトタイプのバインダーについては)またはこれらプロセスの組み合わせにより成される。好ましい実施形態において、製造ツールの複数の正確に成形されたキャビティに保持されながら、研摩スラリーは固化される。このやり方だと、構造化トポグラフィーを有する研摩コーティングが形成される。
【0015】
研摩スラリーを固化した後、不織ウェブを再膨張させる。再膨張化には、ウェブが元のバルクまたはかさ高さを実質的に回復するような十分な温度および十分な時間まで高密度化された再膨張可能なウェブを加熱する工程が含まれる。
【0016】
詳細な説明
本発明は、不織研磨物品および不織研摩物品の製造方法に関する。本発明の研摩物品は、連続したシート状研摩コーティングの少なくとも一つの主面の最外部分に結合した再膨張可能な不織ウェブを含む研摩物品を含む。研摩コーティングは、バインダー中に分散された複数の研摩粒子を含んでいる。本発明の研摩物品において、研摩スラリーはウェブを高密度化形態にしながら不織ウェブの主面に適用される。高密度化形態において不織ウェブは、体積当たりの繊維の数が多いため、研摩スラリーを適用するのに、より連続していて中断されていない主面が与えられる。研摩スラリーの高密度化ウェブへの適用によって、連続したシート状の研摩コーティングが不織ウェブの表面に形成される。
【0017】
連続したシート状研摩コーティングを有する本発明の研摩物品は、表面平滑化タイプの研摩操作に好適である。すなわち、こうした研摩物品は、最初は不均一または粗い表面に僅かな寸法変更を行ったり、表面(例えば、塗装面)から尖った先端やみかん膚テクスチャーを除去するのに有用である。これに対して、オープンウェブタイプの構造を有する不織研摩物品は、一般に、洗浄(例えば、皿から食物を除去したり、塗装を剥がす)および表面調整(例えば、表面テクスチャーや引っ掻きパターンを与える)タイプの研摩用途に用いられる。
【0018】
図1に、本発明の研摩物品の一実施形態の断面図を示す。研摩物品10は、第1の主面14と第2の主面16を有する再膨張可能な不織ウェブ12から構成されている。本実施形態において、第1の主面14および第2の主面16は平面であり、第1の主面14は、第2の主面16と平行である。再膨張可能な不織ウェブ12は、互いに接触する点で溶融結合されている多数の第1の繊維と、多数の第2のコンジュゲート繊維から構成されている。
【0019】
ある実施形態において、再膨張可能な不織ウェブ12は、不織ウェブ12のバルク全体よりも第1の主面14近傍でより密度が高い(単位体積当たりの繊維の数が多い)。すなわち、不織ウェブ12に高密度化形態で適用される研摩コーティング18によって、繊維と繊維の結合が形成されて、主面14近傍のトータルの再膨張が減じる、あるいはこれを防ぐ。
【0020】
研摩コーティング18は、バインダー20と複数の研摩粒子22から構成される。研摩コーティング18は、再膨張可能な不織ウェブ12の第1の主面14に結合されたシートまたはフィルム形態にある。研摩コーティング18は、所望の表面トポグラフィーを有する動作表面19を有している。図1において、研摩コーティング18の動作表面19は、複数の不規則形状の隆起を有するテクスチャードトポグラフィーを有している。研摩物品10の第2の主面16は、バックアップパッドまたはサンディングブロックに取付けるのに用いてもよい。
【0021】
図2に、本発明の研摩物品の第2の実施形態の断面図を示す。研摩物品30は、第1の主面34と第2の主面36を有する再膨張可能な不織ウェブ32から構成されている。再膨張可能な不織ウェブ32は、互いに接触する点で溶融結合されている多数の第1の繊維と、多数の第2のコンジュゲート繊維から構成されている。第1の主面34は、研摩コーティング42に結合されている。研摩コーティング42は、バインダー44と複数の研摩粒子46から構成されている。研摩コーティング42は、所望の表面トポグラフィーを有する動作表面43を有している。図2において、動作表面43は、複数の正確に成形された角錐研摩複合体48を有する構造化トポグラフィー(a structured topography)を有している。研摩複合体48の末端50が、研摩操作中ワークと接触する。研磨複合体の第1列からはオフセットである第2列を示す。図2aに、図2の実施形態の透視図を示す。研摩物品30はディスクの形態である。
【0022】
再膨張可能な不織ウェブ:
本発明に有用な不織ウェブは再膨張可能である。再膨張可能な不織ウェブは、高密度化または圧縮状態(高密度/かさ高さの低い状態)から、再膨張または非圧縮状態(低密度/かさ高さの高い状態)へと変換(少なくとも1回)される。再膨張可能なウェブを高密度化状態から再膨張状態へと変換するプロセスは「再膨張化」と呼ばれる。一般に、ウェブを再膨張化させるプロセスは、ウェブを加熱することによりなされる。ウェブを加熱すると、ウェブの繊維間に形成される結合の少なくとも一部が軟化する。これによって、繊維の少なくとも一部が元の長さより膨張して、元のバルクの少なくとも一部が不織ウェブへと回復される。高密度化形態において、本発明に有用な不織ウェブは、好ましくは平面または平らな少なくとも1つの主面を有している。主面は、研摩スラリーが適用されて固化すると研摩コーティングを形成する表面を提供する。
【0023】
好ましい再膨張可能な不織ウェブ組成物は、その開示内容がここに参考文献として組み込まれるWO第94/04738号(Heyerら)に報告されている。かかる再膨張可能な不織ウェブは、互いに交絡して溶融結合している多数の第1の繊維と、多数の第2の繊維を含んでいる。第1の繊維は捲縮ステープル熱可塑性有機繊維である。繊維は、パッキン箱捲縮、ギヤ捲縮または螺旋捲縮されていてもよい。2種類以上の捲縮タイプの繊維の混合物もまた本発明の範囲内である。好適な第1の繊維は、ポリエステル、ポリアミド、レーヨンまたはポリオレフィンからできている。好適なポリアミドとしては、例えば、ポリカプロラクタムおよびポリ(ヘキサメチレンアジパミド)(例えば、ナイロン6およびナイロン6,6)が挙げられる。好適なポリオレフィンとしては、例えば、ポリプロピレンとポリエチレンが挙げられる。第1の繊維は、好ましくはポリエステルから、最も好ましくはポリエチレンテレフタレートからできている。
【0024】
再膨張可能な不織ウェブを形成している第2の繊維は、一般的に、第1の熱安定性の高い成分と、第2の熱安定性の低い成分から構成されるコンジュゲート繊維である。再膨張可能な不織ウェブの形成中、コンジュゲート繊維の第2の成分は溶融してこれら繊維を不織ウェブ中の他の繊維に接合させる。コンジュゲート繊維の第2の成分が、コンジュゲート繊維の第1の成分の融点または分解温度よりも低い温度、そして、第1の繊維の捲縮プロセスの熱硬化温度よりも低い温度で溶融することが重要である。第2の成分の融点は、処理中によくありがちな約150℃という温度に晒されることによる過剰の軟化を防ぐために、少なくとも約130℃であるのが好ましい。さらに、第2の成分の融点は、コンジュゲート繊維の第1の成分の融点より少なくとも約30℃低いのが好ましい。
【0025】
コンジュゲート繊維の第1の成分は、一般に、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリ(硫化フェニレン)、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリイミド、ポリエーテルイミドまたはポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン)から選択される。
【0026】
コンジュゲート繊維の第2の成分は、一般に、結晶性または部分結晶性ポリマーとアモルファスポリマーのブレンドを含む。本明細書で用いる「アモルファスポリマー」とは、明らかな一次遷移温度(融点)を示さない溶融押出しポリマーのことである。結晶対アモルファスポリマーの比率は、不織ウェブの収縮度と、コンジュゲート遷移の第1と第2の成分間の結合度の両方に影響する。コンジュゲート繊維の第2の成分中のアモルファス対部分結晶性ポリマーの重量比は、一般に、約15:85〜約90:10である。
【0027】
コンジュゲート繊維の第2の成分を形成する好適な結晶性およびアモルファスポリマーは、互いに相容性がなければならない(例えば、単一相中に存在する)、あるいは相容性を与えることができるものでなければならない。さらに、第2の成分は第1の成分に結合可能でなければならない。コンジュゲート繊維の第2の成分を形成するポリマーのブレンドは、同じ一般ポリマータイプの結晶性およびアモルファスポリマーを含むのが好ましい。第1と第2の成分の両方に同種のポリマーを用いると、繊維の紡績、伸張、捲縮中そして不織ウェブ形成中の分離に対する抵抗性の増したコンジュゲート繊維が生成される。第2の成分として用いるのに好適なポリマーとしては、ポリエステル、ポリオレフィンおよびポリアミドが挙げられる。他の部類のポリマー材料よりも接着性が良好なことから、ポリエステルが一般的に好ましい。
【0028】
本発明に有用な好ましい第2の繊維は同心コア−シース構造を有し、25mm当たり約6〜約12の捲縮でパッキン箱捲縮されているのが好ましい。この代わりに、第2の繊維は、並列構造または同心でないコア−シース構造であってもよい。コンジュゲート繊維の切断ステープル長は約25〜約100mm、靭性は約2〜3グラム/デニールであるのが好ましい。好ましいコンジュゲート繊維は、米国特許第5,082,720号(Hayes)に報告されている。
【0029】
米国特許第3,595,738号(Hensonら)には、本発明に用いるのに好適な逆螺旋捲縮コンジュゲートポリエステル繊維の製造方法が開示されている。逆螺旋捲縮繊維は、コイル状構造で捲縮されている繊維より好ましい。しかしながら、両方のタイプの繊維とも本発明には好適である。米国特許第3,868,749号(Cate)、第3,619,874号(Liら)および第2,931,089号(Evans)には、螺旋捲縮繊維を生成するための合成有機繊維の様々な端部捲縮方法が開示されている。
【0030】
螺旋捲縮繊維は、一般に、そして好ましくは、25mmの繊維長さ当たり約1〜約15のフルサイクル捲縮を有しており、一方、パッキン箱捲縮繊維は、25mmの繊維長さ当たり約3〜約15のフルサイクル捲縮を有している。螺旋捲縮繊維を、パッキン箱捲縮繊維と共に用いるときは、螺旋捲縮繊維は、パッキン箱繊維よりも、所定の長さ当たりの捲縮が少ないのが好ましい。
【0031】
繊維の弾性の尺度を与える捲縮指数は、一般に、螺旋捲縮およびパッキン箱捲縮繊維について約35〜約70パーセントの範囲である。捲縮指数は、完全に伸張したときの繊維の長さ(「伸張長さ」)を測り、繊維が弛緩したときの繊維の長さ(「弛緩長さ」)を測り、伸張長さから弛緩長さを引き、得られた値を伸張長さで割って、その値に100を掛けることにより求めることができる。繊維を伸張するのに用いる適切な荷重の値は、繊維のデニールによって異なる。50〜100デニールの繊維については、約0.1〜0.2グラムの荷重を用いる。これより大きなデニールの繊維については、約5〜10グラムの荷重を用いる。繊維の捲縮指数は、約135℃〜175℃の温度に5〜15分間晒しても大幅に変化しないのが好ましい。
【0032】
第1および第2の繊維の長さは、不織オープンウェブを形成する処理装置の制限によって異なる。螺旋捲縮繊維に好適な繊維の長さは、一般に約60mm〜150mmである。パッキン箱繊維に好適な繊維の長さは、約25mm〜70mmである。
【0033】
繊維のデニールは、多孔度や強度といった不織ウェブの所望の特性を最良にするように選んでよい。デニールの高い繊維は、一般に、交絡が少なく、繊維−繊維の結合点の少ない、より多孔性のあるウェブを生成する。従って、ウェブの強度は弱くなり、コーティングの前に高密度状態にウェブを維持するのは難しい。デニールの低い繊維は、通常、強く密度の高いウェブを生成する。好適な繊維のデニールは、約1〜500、より好ましくは約1〜200、最も好ましくは約1〜70である。研摩物品を長く使用するのに必要な程度の靭性を与えるために、第1および第2の繊維の破断強度は1デニール当たり少なくとも1グラムであるのが好ましい。
【0034】
捲縮ステープル繊維を、「RANDO−WEBBER」(Rando Machine社(ニューヨーク州、マセドン)より市販)という商品名で販売されているようなウェブ形成機により処理して、不織ウェブへと交絡させてもよい。捲縮ステープル合成繊維から、本発明に用いるのに好適な不織ウェブをのに有用な作成する方法は、米国特許第2,958,593号(Hooverら)および第3,537,121(McAvoy)に報告されている。この代わりに、捲縮ステープル繊維は、カーディングまたはガーネッティングに続いて、クロスラッピングすることによって処理および交絡させて不織ウェブとし、適正な厚さのウェブを形成することができる。かかるクロスラップ構造は、通常、ニードルタックして、成分繊維の一部を再配向させて、「z」軸(すなわち、厚さ方向)に位置合わせし、さらにウェブを交絡および統合させる。
【0035】
本発明に有用な再膨張可能な不織ウェブは、一般に、少なくとも約0.5cm、より好ましくは約2cm〜約4cmの再膨張厚さを有している。
【0036】
研磨スラリー:
本発明の研摩物品の研摩コーティングは研摩スラリーを固化することにより形成される。研摩スラリーは、研摩粒子、バインダー前駆体を含み、任意で、反応性シロキサンポリマー、開始剤、硬化剤、充填剤、研削助剤、カップリング剤および可塑剤のようなその他の添加剤を含む。
【0037】
研摩スラリーの成分は、低剪断または高剪断混合のような好適な混合技術を用いて混合してよい。高剪断混合が一般に好ましい。研摩スラリーの粘度を下げるために、混合工程と組み合わせて超音波エネルギーを用いてもよい。研摩粒子はバインダー前駆体に徐々に添加されるのが一般的である。研摩スラリーは、バインダー前駆体、研摩粒子および任意の添加剤の均一な混合物とするのが好ましい。必要であれば、水または溶剤を加えて粘度を下げてもよい。場合によっては、研摩スラリーを加熱して粘度を下げるのが好ましいこともある。
【0038】
研摩粒子:
有用な研摩粒子は、約0.01〜約1500マイクロメートル、好ましくは約0.1〜約50マイクロメートルの平均粒子サイズを有している。本明細書で用いる研摩粒子にはまた研摩凝集体も含まれる。凝集体中の研摩粒子は、凝集体バインダーにより化学結合されていたり、粒子間力により結合されていてもよい。
【0039】
好適な研摩粒子としては、溶融酸化アルミニウム、熱処理済み酸化アルミニウム、白色溶融酸化アルミニウム、黒色炭化ケイ素、緑色炭化ケイ素、二ホウ化チタン、炭化ホウ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、炭化チタン、単結晶または多結晶ダイアモンド、単結晶または多結晶立方晶窒化ホウ素、六角窒化ホウ素、ざくろ石、酸化鉄、ジルコニア、酸化錫、セリア、クロミア、溶融アルミナジルコニア、アルミナ系ゾルゲル誘導研摩粒子等が例示される。アルミナ系ゾルゲル誘導研摩粒子は任意で、金属酸化物改質剤を含んでいてもよい。アルミナ系ゾルゲル誘導研摩粒子は、米国特許第4,314,827号(Leitheiserら)、第4,623,364号(Cottringerら)、第4,744,802号(Schwabel)、第4,770,671号(Monroeら)および第4,881,951号(Woodら)に記載されている。研摩物品はまた、2種類以上の種類および/または等級の研摩粒子の混合物を含んでいてもよい。
【0040】
バインダー/バインダー前駆体:
本発明の研摩物品のバインダーは、バインダー前駆体から形成される。バインダー前駆体は、コート可能となるのに十分流動化することができ、固化可能な相を有している。バインダー前駆体の固化は、硬化(例えば、重合および/または架橋)、乾燥(例えば、液体を溶解または分散固体から蒸発)、冷却(例えば、ホットメルトタイプのバインダーについては)またはこれらプロセスの組み合わせにより成される。バインダー前駆体は有機溶剤含有、水含有または100%固体(実質的に溶剤を含まない)とすることができる。熱可塑性と熱硬化性の材料の両方、およびこれらの組み合わせが好適なバインダー前駆体である。
【0041】
好ましいバインダー前駆体は、熱、電子ビーム、紫外線、可視光に晒した際、または化学触媒、水分またはこの組み合わせを加えた際に重合かつ/または架橋する硬化可能な材料である。製造中、バインダー前駆体は、バインダー前駆体の硬化を開始するのに適切な条件に晒される。硬化後、バインダー前駆体は非流動可能な固体バインダーへと変換される。
【0042】
バインダー前駆体としては、エポキシ樹脂、アルキル化尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキル化ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂のようなアミノ樹脂(アミノプラスト樹脂)、アクリレート樹脂(アクリレートおよびメタクリレートを含む)、アクリル化エポキシ、アクリル化ウレタン、アクリレートポリエステル、アクリル化ポリエーテル、ビニルエーテル、アクリル化油およびアクリル化シリコーン、ウレタンアルキド樹脂のようなアルキド樹脂、ポリエステル樹脂、反応性ウレタン樹脂、レゾールやノボラック樹脂のようなフェノール樹脂、フェノール/ラテックス樹脂、ビスフェノールエポキシ樹脂のようなエポキシ樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリシロキサン樹脂(アルキルアルコキシシラン樹脂を含む)、反応性ビニル樹脂等が例示される。樹脂はモノマー、オリゴマー、ポリマーまたはこれらの組み合わせの形態としてよい。
【0043】
好ましいバインダー前駆体は、遊離基機構により硬化する。これらのバインダー前駆体は、熱および/または放射線エネルギーに晒すと即時に重合可能である。遊離基硬化可能なバインダー前駆体の好ましいサブセットとしては、エチレン化不飽和バインダー前駆体が挙げられる。エチレン化不飽和バインダー前駆体としては、懸垂アルファ、ベータ不飽和カルボニル基を有するアミノ樹脂モノマーまたはオリゴマー、エチレン化不飽和モノマーまたはオリゴマー、アクリル化イソシアヌレートモノマー、アクリル化ウレタンオリゴマー、アクリル化エポキシモノマーまたはオリゴマー、エチレン化不飽和モノマーまたは希釈剤、アクリレート分散液またはこれらの混合物が例示される。アクリレートという用語には、アクリレートとメタクリレートの両方が含まれる。
【0044】
アミノ樹脂バインダー前駆体は、1分子当たり、少なくとも1つの懸垂アルファ、ベータ−不飽和カルボニル基を有している。これらの材料については、米国特許第4,903,440号(Larsonら)および第5,236,472号(Kirkら)に記載されている。
【0045】
エチレン化不飽和モノマーは、単官能性、二官能性、三官能性、四官能性またはこれより高い官能性としてよく、アクリレートとメタクリレート系のモノマーの両方が含まれる。好適なエチレン化不飽和化合物の分子量は好ましくは約4,000未満であり、脂肪族水酸基を含有する化合物と、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸のような不飽和カルボン酸との反応から作成されたエステルであるのが好ましい。エチレン化不飽和モノマーの代表例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、テトラヒドロフルフイルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ビニルトルエン、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラメタクリレートが挙げられる。その他のエチレン化不飽和材料としては、モノアリル、ポリアリルおよびポリメソアリルエステルおよび、ジアリルフタレート、ジアリルアジペートおよびN,N−ジアリルアジパミドのようなカルボン酸のアミドが挙げられる。さらに他の窒素含有化合物としては、トリス(2−アクリル−オキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリ(2−メタクリルオキシエチル)−s−トリアジン、アクリルアミド、メチルアクリルアミド、N−メチル−アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニル−ピロリドンおよびN−ビニル−ピペリドンが挙げられる。
【0046】
好ましいバインダー前駆体は、多官能性アクリレートと単官能性アクリレート、例えば、三官能性アクリレート樹脂と単官能性アクリレート樹脂とのブレンドを含む。この代わりに、バインダー前駆体は、四官能性アクリレート樹脂と単官能性アクリレート樹脂とのブレンドを含んでいてもよい。あるバインダー前駆体の一例としては、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートと2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレートとのブレンドがある。多官能性アクリレート/単官能性アクリレートブレンドは、一般に、約10〜90重量部の多官能性アクリレート樹脂と、約10〜90重量部の単官能性アクリレート樹脂を含む。バインダー前駆体ブレンドは、約30〜70重量部の多官能性アクリレート樹脂と、約30〜70重量部の単官能性アクリレート樹脂を含むのが好ましい。バインダー前駆体ブレンドは、約40〜60重量部の多官能性アクリレート樹脂と、約40〜60重量部の単官能性アクリレート樹脂を含むのが最も好ましい。
【0047】
米国特許第4,751,138号(Tumeyら)に報告されているようなアクリレート樹脂とエポキシ樹脂の混合物を含むバインダー前駆体の処方もまた本発明の範囲内である。
【0048】
少なくとも1つの懸垂アクリレート基を有するイソシアヌレート誘導体と、少なくとも1つの懸垂アクリレート基を有するイソシアネート誘導体についてはさらに、米国特許第4,652,274号(Boettcherら)に報告されている。好ましいイソシアヌレートは、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリアクリレートである。
【0049】
アクリル化ウレタンは、ヒドロキシ末端イソシアネート伸張ポリエステルまたはポリエーテルの多官能性アクリレートエステルである。市販のアクリル化ウレタンとしては、「UVITHANE 782」(モートンケミカルより市販)、「CMD 6600」、「CMD 8400」および「CMD 8805」(UCBラドキュアスペシャルティーズ(ジョージア州、Smyrna)より市販)、「PHOTOMER 6010」(ヘンケル社(ニュージャージー州、Hoboken)より市販)、「EBECRYL 220」(分子量1000の六官能性芳香族ウレタンアクリレート)、「EBECRYL 284」(1,6−ヘキサンジオールで希釈された分子量1200の脂肪族ウレタンジアクリレート)、「EBECRYL 4827」(分子量1600の芳香族ウレタンジアクリレート)、「EBECRYL 4830」(テトラエチレングリコールジアクリレートで希釈された分子量1200の脂肪族ウレタンジアクリレート)、「EBECRYL 6602」(トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレートで希釈された分子量1300の三官能性芳香族ウレタンアクリレート)、「EBECRYL 840」(分子量1000の脂肪族ウレタンジアクリレート)および「EBECRYL 8402」(脂肪族ウレタンジアクリレートオリゴマー)(「EBECRYL」樹脂はUCBラドキュアスペシャルティーズ(ジョージア州、Smyrna)より市販)、「SARTOMER 9635」、「SARTOMER 9645」、「SARTOMER 9655」、「SARTOMER 963−B80」および「SARTOMER 966−A80」(サートマー社(ペンシルバニア州、エクストン)より市販)という商品名で入手可能なものが例示される。
【0050】
アクリル化エポキシは、ビスフェノールAエポキシ樹脂のジアクリレートエステルのようなエポキシ樹脂のジアクリレートエステルである。アクリル化エポキシとしては、「CMD3500」、「CMD3600」および「CMD3700」(UCBラドキュアスペシャルティーズ(ジョージア州、Smyrna)より市販)という商品名で入手可能なものが例示される。
【0051】
アクリル化ポリエステルは、アクリル酸と、二塩基酸/脂肪族ジオール系ポリエステルの反応生成物である。市販のアクリル化ポリエステルとしては、「PHOTOMER 5007」(分子量2000の六官能性アクリレート)および「PHOTOMER 5018」(分子量1000の四官能性アクリレート)(ヘンケル社より市販)、「EBECRYL 80」(分子量1000の四官能性変性ポリエステルアクリレート)、「EBECRYL 450」(脂肪酸変性ポリエステルヘキサアクリレート)および「EBECRYL 830」(分子量1500の六官能性ポリエステルアクリレート)(UCBラドキュアスペシャルティーズ(ジョージア州、Smyrna)より市販)という商品名で入手可能なものが例示される。
【0052】
好ましいバインダー前駆体は、アクリル化オリゴマー樹脂とアクリレートモノマー樹脂とのブレンド、例えば、アクリル化ウレタン樹脂とアクリレートモノマー樹脂とのブレンドを含む。アクリレートモノマー樹脂は、四官能性、三官能性、二官能性、単官能性またはこれらの組み合わせの形態としてよい。例えば、バインダー前駆体は、アクリル化ウレタン樹脂と、1種類以上の単官能性アクリレート樹脂とのブレンドを含んでいてもよい。
【0053】
エチレン化不飽和希釈剤またはモノマーについては、米国特許第5,236,472号(Kirkら)および第5,580,647号(Larsonら)にある。水と相容する傾向にあることからこれらのエチレン化不飽和希釈剤が有用な場合がある。反応性希釈剤についてはさらに、米国特許第5,178,646号(Barberら)に開示されている。
【0054】
バインダー前駆体はまた、米国特許第5,378,252号(Follensbee)に記載されているようなアクリレート分散液であってもよい。
【0055】
熱可塑性バインダーもまた好適である。熱可塑性バインダーとしては、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、アセタールポリマー、ポリ塩化ビニルおよびこれらの組み合わせが例示される。
【0056】
熱硬化性樹脂とさらにブレンドしてもよい水溶性バインダー前駆体を用いることも可能である。水溶性バインダー前駆体としては、ポリビニルアルコール、にかわおよび水溶性セルロースエーテル(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースおよびヒドロキシエチルメチルセルロース)が例示される。この種の化学のさらなる詳細についてはさらに、米国特許第4,255,164号(Butkzeら)にある。
【0057】
反応性シロキサンポリマー:
研摩コーティングは任意で、バインダー前駆体と反応可能なシロキサンポリマーを含んでいてもよい。好適な反応性シロキサンポリマーは、1998年12月22日出願の特許出願第09/218,386号(Wooら)に報告されている。
【0058】
本明細書において、「反応性ポリシロキサンポリマー」または「ポリシロキサンポリマー」とは、式(I)、式(II)によって表されるポリマーまたはこれらの混合物のことをいう。
【0059】
式(I)は、
【化13】
Figure 0004666765
(I)
であり、式中、nは50〜1000である。
式(I)において、Rは、
【化14】
Figure 0004666765
または
Figure 0004666765
であり、式中、nは3〜12の整数であり、nは3〜10の整数であり、
は独立にメチル、エチルまたはフェニルであり、
は、
1〜10個の炭素原子を有する脂肪族基、
好ましくは6〜12個の炭素原子を有する芳香族基、
【化15】
Figure 0004666765
または
Figure 0004666765
であり、式中、nは3〜12の整数であり、nは3〜10の整数である。
【0060】
式(II)は、
【化16】
Figure 0004666765
(II)
であり、式(II)において、Xは、
【化17】
Figure 0004666765
であり、nは5〜500の整数であり、Xの末端酸素原子は式(II)のSi原子に連結されている。
は独立にメチル、エチルまたはフェニルであり、
は独立に、
【化18】
Figure 0004666765
または
Figure 0004666765
であり、式中、nは3〜12の整数であり、nは3〜10の整数である。
【0061】
式(I)および(II)により表される反応性シロキサンポリマーは、バインダー前駆体と反応可能な少なくとも1つの官能基を有している。官能基としては、アルファ、ベータ−不飽和カルボニル基(例えば、アクリレート、メタクリレート、チオアクリレート、チオメタクリレート)またはビニルエーテル基が挙げられる。反応性ポリシロキサンポリマーを組み込むときは、好適なバインダー前駆体は、反応性シロキサンポリマーと反応可能な官能基を有している。好ましいバインダー前駆体は、アクリレートやメタクリレートのような遊離基重合可能な材料である。特に好ましいシロキサンポリマーは、数平均分子量が約9,000〜12,000グラム/モルのポリ(ジメチルシロキサン)モノメタクリレート(シグマ−アルドリッチ社(ミズーリ州、セントルイス)よりカタログ番号39,630−3で市販)である。
【0062】
本発明の研摩物品を製造するとき、研摩コーティングと製造ツール間の接着力は、不織バッキングの内部強度および/または研摩コーティングと不織バッキング間の結合より大きい。この場合、研摩コーティングを製造ツールから除去するとき、バッキングが裂けたり、かつ/または研摩コーティングがバッキングから分離する恐れがある。反応性シロキサンポリマーを研摩コーティングに入れるには、研摩コーティングと製造ツール間の接着力を減じて、研摩コーティングが製造ツールからより容易に剥がれるようにする。製造ツールからの剥離が重要なのは、研摩物品に対する損傷を防ぐためだけではない。研摩コーティングが製造ツールに貼着すると、残渣の研摩コーティングで詰まるため、製造ツールの再使用回数が減じる。
【0063】
反応性シロキサンポリマーの利用は、バインダーに化学的に結合しているこれらの材料が、研摩中にワーク表面へと一般に移動しない点で、製造ツールからの剥離を促すことから特に有利である。研摩物品による剥離促進材料のワーク表面への移動は、通常好ましくない。というのは、研摩表面に続けて適用されるコーティングの接着および/または湿潤を妨げる恐れがあるためである。
【0064】
充填剤:
研摩コーティングは任意で充填剤を含んでいてもよい。充填剤は、研摩コーティングの受食性を変え、研摩物品のコストを下げ、研摩スラリーのレオロジーを変え、かつ/または研摩物品の研摩特性を変えるのに有利である。充填剤としては、タルク、ガラス粒子、ガラス球、ガラス泡、その他無機または有機材料の泡構造体、シリカヒューム、タルク、木粉、木粒子、有機または無機繊維、微細研摩粒子、熱可塑性粒子、熱硬化性粒子等が例示される。その他の充填剤としては、無機塩、硫黄、有機硫黄化合物、グラファイト、窒化ホウ素および金属硫化物が挙げられる。充填剤にはまた、研摩粒子について上述したような表面処理を行ってもよい。
【0065】
可塑剤:
研摩コーティングは任意で可塑剤を含んでいてもよい。一般に、可塑剤を添加するとバインダーが軟化されて、研摩コーティングの受食性が増大する。可塑剤は、相分離を最小にすべくバインダーと相容性があるのが好ましい。可塑剤としては、ポリエチレングリコール、ポリ塩化ビニル、ジブチルフタレート、アルキルベンジルフタレート、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、セルロースエステル、フタレート、シリコーン油(例えば、米国特許第5,453,312号(Haasら)に報告されているような)、アジピン酸およびセバシン酸エステル、ポリオール、ポリオール誘導体、t−ブチルフェニルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ひまし油、これらの組み合わせ等が例示される。好ましい可塑剤はフタレート誘導体である。
【0066】
開始剤:
エチレン化不飽和モノマーおよびオリゴマーを含有するバインダーの場合には、重合開始剤を用いてよい。開始剤としては、有機過酸化物、アゾ化合物、キノン、ニトロソ化合物、ハロゲン化アシル、ヒドラゾン、メルカプト化合物、ピリリウム化合物、イミダゾール、クロロトリアジン、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ジケトン、フェノンおよびこれらの混合物が例示される。好適な紫外線活性光開始剤としては、「IRGACUR 651」および「IRGACURE 184」(チバガイギー社(ニューヨーク州、テリータウン)より市販)および「DAROCUR 1173」(メルク社、メルク化学部門(ニューヨーク州、ラーウェイ)より市販)という商品名で販売されているものが挙げられる。好適な可視光活性開始剤としては、米国特許第4,735,632号(Larsonら)にあり、「IRGACURE 369」(チバガイギー社より入手可能)という商品名で販売されている開始剤が例示される。
【0067】
一般的に、開始剤は、バインダー前駆体の重量に基づいて約0.1重量%〜10重量%、好ましくは2重量%〜4重量%の量で用いる。研摩粒子や充填剤粒子のような微粒子材料を添加する前に、バインダー前駆体中に開始剤を均一に分散させるのが好ましい。
【0068】
光活性化重合の場合には、研摩スラリーは任意で光増感剤を含んでいてもよい。光増感剤としては、カルボニル基または第3級アミノ基を有する化合物およびその混合物が例示される。カルボニル基を有する好ましい化合物には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンジル、ベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、キサントン、チオキサントン、9,10−アントラキノンおよび光増感剤として作用可能なその他の芳香族ケトンがある。好ましい第3級アミンには、メチルジエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、フェニルメチル−エタノールアミンおよびジメチルアミノエチルベンゾエートがある。市販の光増感剤としては、「QUANTICURE ITX」、「QUANTICURE QTX」、「QUANTICURE PTX」、「QUANTICURE EPD」(Biddle Sawyer社(ニューヨーク州、ニューヨーク)製)という商品名で販売されているものが挙げられる。光増感剤の量は、一般的に、バインダー前駆体の重量に基づいて約0.01重量%〜10重量%、より好ましくは0.25重量%〜4.0重量%である。
【0069】
一般に、バインダー前駆体は放射線エネルギー、好ましくは紫外線および/または可視光に露光させてバインダーを形成するのが好ましい。場合によっては、特定の研摩粒子および/または特定の添加剤が、紫外および可視光を吸収すると、バインダー前駆体を適正に硬化させるのが難しくなる。この現象は、例えば、セリア研摩粒子や炭化ケイ素研摩粒子の場合に生じる。ホスフェート含有光開始剤、特にアシルホスフィンオキシド含有光開始剤を用いるとこの問題を回避する傾向があることが分かっている。かかる光開始剤の一例としては、「LR8893」(BASF社(ニュージャージー州、マウントオリーブより市販)という商品名で販売されている2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドがある。市販のアシルホスフィンオキシド含有光開始剤の一例としては、「DAROCUR 4263」および「DAROCUR 4265」(メルク社、メルク化学部門(ニュージャージー州、ラーウェイ)より市販)という商品名で販売されているものが挙げられる。
【0070】
エポキシやビニルエーテルのようなバインダー前駆体については、カチオン性開始剤を用いて重合を開始してもよい。オニウムカチオンの塩(例えば、アリールスルホニウム塩)およびイオンアレーン系のような有機金属塩が例示される。カチオン性開始剤の例については、米国特許第4,751,138号(Tumeyら)、第5,256,170号(Harmerら)、第4,985,340号(Palazotto)および第4,950,696号(Brown−Wensleyら)に記載されている。
【0071】
二重硬化およびハイブリッド硬化系も用いてよい。二重硬化系においては、硬化は、同一あるいは異なる反応機構を通じて、二段階で個別に生じる。ハイブリッド硬化系においては、2種の異なる硬化機構が、紫外/可視または電子ビームに露光した際に同時に生じる。
【0072】
その他添加剤:
研摩コーティングは、研摩粒子表面修正添加剤、カップリング剤、膨張剤、繊維、帯電防止剤、沈殿防止剤、潤滑剤、湿潤剤、界面活性剤、顔料、染料、UV安定化剤、錯化剤、連鎖移動剤、促進剤、触媒および活性剤のような任意の添加剤をさらに含んでいてもよい。これらの材料の量は、所望の特性を与えるように選択される。
【0073】
水または有機溶剤もまた研摩スラリーに組み込んでもよい。水または有機溶剤の量は、所望のコーティング粘度が得られるように選択される。一般に、水または有機溶剤はバインダー前駆体と相容性がなければならない。水または溶剤は、前駆体の重合後除去しても、バインダーと共に残してもよい。ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、セルロース系粒子等のような水溶性および/または水感応性添加剤もまた、研摩表面の受食性を増大するために含ませてもよい。
【0074】
構造化研磨コーティング:
図2において、研摩コーティングの動作表面は、複数の正確に成形された形状の成形済み研摩複合体を有する構造化トポグラフィーを有している。研摩複合体は、所定のパターンでバッキングに配置されているのが好ましい。一般的に、そして好ましくは、研摩複合体は、複数の正確に成形されたキャビティを有する製造ツールにより正確な形状に形成または鋳造される。従って、複合体の所定のパターンは、製造ツールのキャビティのパターンに対応する。このように、パターンは、物品毎に再現可能である。
【0075】
所定のパターンは規則的または不規則な配列とすることができる。規則配列としては、例えば、研摩複合体の整列された縦横配列、研摩複合体のオフセット列が挙げられる。すなわち、研摩複合体の一列が、研摩複合体の第2列の前に直接整列されている。あるいは、研摩複合体の一列が、研摩複合体の第2列の前からはオフセットされている。研摩複合体の近接する列は互いにオフセットであるのが好ましい。
【0076】
この代わりに、所定のパターンは不規則な配列であってもよい。不規則とは、複合体が上述した縦横の規則配列にないことを意味している。例えば、研摩複合体は、WO PCT第95/07797号(Hoopmanら)およびWO PCT第95/22436号(Hoopmanら)に記載された方法で配列されてもよい。しかしながら、この不規則配列は、研摩物品の複合体の位置が所定であり、研摩物品を作成するのに用いられる製造ツールのキャビティの位置に対応しているという点で所定のパターンであると考えられる。
【0077】
研摩複合体の形状は、一般に、立方体、円柱、プリズム、角錐、角錐台、円錐、円錐台、半楕円および十字または上部平面を有するポスト状のような幾何学的形状である。角錐複合体は、四面、五面または六面を有していてもよい。2種類以上の形状の研摩複合体の混合物もまた本発明の範囲内である。
【0078】
研摩複合体を形成する側は、バッキングに対して垂直であっても、複合体の遠心端(不織ウェブから離れた端部)に対して幅が減少していくようにテーパがついていてもよい。テーパのついた側を有する研摩複合体は、製造ツールから剥がしやすいことから好ましい。テーパを形成する角度は、一般に、約1°〜75°、好ましくは約2°〜50°、より好ましくは約3°〜35°、最も好ましくは約5°〜15°である。研摩複合体の高さに沿ってより均一な断面領域が得られるため、角度は低い方が好ましい。均一な断面領域は、研摩中、より一定した動作表面を与えることから好ましい。このように、テーパーの角度は、製造ツールから容易に剥がせるよう十分に大きな角度と、比較的均一な断面領域を与えるよう十分に小さな角度との間での妥協である。
【0079】
研摩複合体の高さは、一般に、約800マイクロメートル未満、特に、約25〜約200マイクロメートルである。研摩物品上の各研摩複合体の高さは同じであるのが好ましい。しかしながら、同じ研摩物品において異なる高さの複合体を形成することも可能である。
【0080】
研摩複合体の直径または断面幅は、約5〜約500マイクロメートル、好ましくは約10〜約250マイクロメートル、最も好ましくは約15〜約150マイクロメートルである。
【0081】
研摩複合体の間隔は、直線1センチメートル当たり約1〜100個の研摩複合体、好ましくは直線1センチメートル当たり約5〜80個の研摩複合体、より好ましくは直線1センチメートル当たり約10〜60個の研摩複合体、最も好ましくは直線1センチメートル当たり約15〜50個の研摩複合体と変えることができる。さらに、間隔を変えて、研摩複合体の集中度をある場所で他の場所より大きくしてもよい。例えば、研摩複合体の集中度を、研摩物品の中心で最大にしてもよい。
【0082】
研摩複合体の面密度は、約1〜12,000個の複合体/cm、好ましくは約50〜7,500個の研摩複合体/cm、最も好ましくは約50〜5,000個の複合体/cmである。
【0083】
研摩複合体は、実質的に同じ方位にあってもよく、また個々の研摩複合体の方位が互いに異なっていてもよい。異なる配向を有する一つの利点は、研摩複合体の充填密度が増大することである。例えば、一実施形態において、近接する研摩複合体は互いに約45度回転している。他の実施形態において、近接する研摩複合体は互いに鏡像となっている。本明細書において、複合体の中心間に引かれた直接想像線上に妨害する複合体がない場合には、2つの複合体は「近接した複合体」である。
【0084】
研摩複合体の基部は互いに接することができ、近接する研摩複合体の基部同士は、ある距離でもって互いに分離されていてもよい。ある実施形態において、近接する研摩複合体間の物理的接触は、各接触する複合体の垂直高さ寸法の33%以下である。より好ましくは、接する複合体間の物理接触量は、各接触している複合体の垂直高さの約1〜約25%の範囲である。この接触の定義にはまた、近接する複合体が、共通ランド、または複合体の対向する側壁間で接触および伸張する橋状構造を共有する構成も含まれる。ランド構造の高さは、各近接する複合体の垂直高さ寸法の約33%以下であるのが好ましい。ランドは、研摩複合体を形成するのに用いられる同じスラリーから形成される。研摩複合体の少なくとも一部分は、互いに分離されていて、上述した複合体の隆起部分間にくぼみ領域を提供するのが好ましい。
【0085】
研摩物品はまた、可変の研摩コーティング組成物を有していてもよい。例えば、研摩ディスクの中心には、研摩ディスクの外側領域とは異なる(例えば、柔らかい、硬い、または多少の受食性のある)研摩コーティングが含まれていてもよい。
【0086】
研磨物品の製造方法:
図3に、本発明の研摩物品の好ましい実施形態を製造するための一般的なプロセスと装置を示す。まず、多数の第1のステープル繊維54と第2の(コンジュゲート)繊維55が、米国特許第2,958,593号(Hooverら)に記載の方法または米国特許第3,537,121号(McAvoy)に記載の方法を用いてウェブ形成ステーション56で結合されて不織ウェブ前駆体60を形成する。ウェブ前駆体60は、ニードルタッキングステーション61で任意でニードルタックされる。これに続いて、ウェブ前駆体60は、溶融結合ステーション62を通過させることにより好ましくは溶融結合されて、溶融結合ウェブ64を形成する。溶融結合ステーション62は、一般に、加熱空気空間、例えば、オーブンである。溶融結合ウェブ64は、第2の繊維の熱安定性の低い成分を溶融させるのに十分な温度である間に、対向するベルト66および68に通過させる。ベルト66および68は、溶融結合ウェブ64を圧縮し、高密度化する。圧縮状態に保持されている間に、一連のローラーにより駆動される溶融結合ウェブ64を対向するベルト67および69に通過させる。ベルト67と69の間で圧縮状態に保持されている間に、ウェブを高密度化状態に「硬化」するために、溶融結合ウェブ64を室温まで、またはそれ以下に冷やす。ベルト67および/または69の背後にある、例えば、ファンや水冷板により冷却してもよい。高密度化ウェブ80対溶融結合ウェブ64の密度の比率はかなり変わってもよい。しかしながら、高密度化比(高密度化後のウェブの厚さに対する高密度化前のウェブの厚さとして表される)は、約2:1〜15:1、より好ましくは約4:1〜7:1である。
【0087】
高密度化ウェブ80は、均一または不均一に高密度化されてよい。不均一に高密度化されたウェブは、例えば、圧縮工程中のウェブのバルクより高い温度までウェブの一表面を加熱することにより生成することができる。これは、例えば、ウェブの主面を、高密度化中に加熱板のような加熱表面と接触させることにより成される。高密度化は、一般に、不織ウェブの剛性を増大することから、高い可撓性を保持しつつ、高密度化主面を有するウェブを与えるためには、不均一高密度化が好ましい。研摩スラリーの適用中、製造ツールにウェブを容易に合わせることができることから高密度化ウェブに可撓性があるのが望ましい。コーティング工程後、ウェブを任意で温冷圧縮ゾーンに通して処理し、最終的に望ましい形態へと再膨張させる前に強度および寸法安定性を改善してもよい。
【0088】
高密度化不織ウェブ80は、比較的連続していて平滑な主面81を有している。ウェブの高密度化主面(不規則繊維配列により作成)中にくぼみ領域または空隙があると研摩複合体の形状が悪くなることがあるため、比較的連続していて平滑な主面が好ましい。すなわち、くぼみまたは空隙を有する不織ウェブの領域を覆うように形成された複合体は正確に成形はされない。所望の研摩コーティングが小さな(約0.17mm未満の高さを有する)正確に成形された研摩複合体を有するときは、特に形状が悪くなりやすい。
【0089】
任意で、高密度化ウェブ80の主面81は、この主面81を火炎処理し、主面81にタイコーティングを適用する、またはこれらを組み合わせることによって、さらに連続していて、かつ/または平滑に形成してもよい。ある実施形態において、火炎処理および/またはタイコーティングはまた、研摩コーティングと不織ウェブ間の接着力を増大することもできる。不織ウェブの主面81を高強度火炎処理で処理すると、フローする表面繊維の少なくともある部分を溶融して、さらに連続していて、かつ/または平滑な高密度化主面が与えられる。この代わりに、薄い可撓性タイコーティングを主面81に適用して、不織ウェブの表面のくぼみ領域および/または空隙を充填してもよい。本明細書において「タイコーティング」とは、本発明の研摩物品において、研摩コーティングと不織ウェブ間に適用されるコーティングのことをいう。好ましいタイコーティングは、1%の遊離基光開始剤(チバスペシャルティケミカルズより「IRGACURE 651」という商品名で市販)により硬化された、ポリアミドホットメルト(ハルスアメリカより「VESTAMELT 732」という商品名で市販)70%と、アクリレート官能性エポキシオリゴマー(UCBケミカルズより「EBECRYL 3720」という商品名で市販)30%とのブレンドを含む。かかるタイコーティングは、1998年12月22日に出願された特許出願第09/219,289号(Folensbeeら)に報告されている。図3において、デバイス70は、火炎処理デバイスおよび/またはかかるタイコーティングを適用するためのコーティングステーションを表している。
【0090】
シート状研摩コーティングを高密度化不織ウェブ80に適用するのに好ましい密度は、不織ウェブ中の繊維の種類およびサイズ、研摩スラリーの粘度、火炎処理またはタイコーティングを用いるか、ウェブが均一または不均一高密度化されているか、ウェブの速度、研摩スラリーの硬化速度、コーティング技術のようなプロセスの特徴等といった因子に応じて異なる。
【0091】
高密度化ウェブ80の形成後、研摩スラリーを適用する。研摩スラリーは、不織ウェブの製造プロセス(例えば、図3を参照のこと)と連続したプロセスで適用してもよいし、また別個のプロセスで適用してもよい。
【0092】
次に、研摩スラリーを固化して研摩コーティングを形成する。研摩コーティングは、テクスチャード(図1参照)または構造化(図2参照)トポグラフィーを有する動作表面を有している。構造化トポグラフィーを有する研摩コーティングを適用するのに好ましい方法については、米国特許第5,152,917号(Pieperら)および第5,435,816号(Spurgeonら)に報告されている。その他の好適な方法は、米国特許第5,437,754号(Calhoun)、第5,454,844号(Hibbardら)、第5,437,7543号(Calhoun)、第5,435,816号(Spurgeonら)および第5,304,223号(Pieperら)にある。
【0093】
構造化研摩コーティングを適用する好ましい方法は、
(a)主面を有する製造ツールを複数の正確に成形されたキャビティに提供する工程と、
(b)製造ツールのキャビティを研摩スラリーで少なくとも部分的に充填する工程と、
(c)スラリーがウェブの主面を濡らすように、高密度化不織ウェブを製造ツールの表面に導入する工程と、
(d)不織ウェブを研摩スラリーと接触させて、研摩スラリーを製造ツールのキャビティ内に保持しながらバインダー前駆体を少なくとも部分的に固化する工程と、
(e)不織ウェブを製造ツールから分離する工程とを具備する。
【0094】
図3を参照すると、研摩スラリー82(タンク82に保持された)が供給ライン85を通じてコーティングステーション86へと供給されている。コーティングステーション86で、製造ツール84の正確に成形されたキャビティ87が研摩スラリー82で少なくとも部分的に(好ましくは完全に)充填される。
【0095】
製造ツール:
製造ツール84は、主面から刻み目が膨張している複数の正確に成形されたキャビティ87を有している。キャビティは、本質的には研摩複合体の逆形状であり、研摩物品上の研摩複合体の成形および配置を行うためのものである。
【0096】
これらのキャビティは、研摩複合体に好適な幾何学形状の逆形状である幾何学形状であればいずれの形状であってもよい。キャビティの寸法は、研摩複合体に所望の数面密度が得られるように選ぶ。
【0097】
製造ツールは、ベルト、シート、連続シートまたはウェブ、コーティングロール(輪転グラビアロール)、コーティングコール上に据え付けられたスリーブ、ダイの形態であってもよい。図3において、製造ツールはベルトの形態である。製造ツールは、金属(例えば、ニッケル)、金属合金またはポリマーからできている。製造ツールは、フォトリソグラフィー、ローレット切り、型彫り、ホブ切り、電鋳またはダイアモンド旋削をはじめとする通常の技術により作成してよい。例えば、銅ツールをダイアモンド施削し、ニッケル金属ツールを電気めっきして銅ツールを剥がしてもよい。フォトリソグラフィープロセスが望ましい場合がある。というのは、ダイアモンド施削のような他の技術により生成することができない、あるいは困難で、費用がかかるパターンを作成するためである。
【0098】
熱可塑性ポリマーからできた製造ツールは、マスターツールから複製される。マスターツールは、製造ツールに望まれるものの逆パターンを有している。マスターツールは、金属(例えば、ニッケルめっきアルミニウム、銅または青銅)からできているのが好ましい。熱可塑性ポリマーシート材料をマスターツールと共に加熱し、両者を合わせて圧縮することによってマスターツールパターンで熱可塑性シート材料にエンボス加工が施される。この代わりに、熱可塑性ポリマーをマスターツールから押出す、またはマスターツールに鋳造してもよい。熱可塑性材料を非流動状態まで冷却し、マスターツールから分離して、熱可塑性製造ツールを作成する。製造ツールを形成するのに有用な熱可塑性ポリマー材料としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、これらの組み合わせ等が挙げられる。さらに、場合によっては、熱可塑性製造ツールは、酸化防止剤および/またはUV安定化剤のような添加剤を含んでいるのが好ましい。これらの添加剤は、製造ツールの耐用寿命を延ばす。製造ツールはまた、研摩粒子の製造ツールからの剥離を容易にするために剥離コーティングも有していてよい。かかる剥離コーティングとしてはシリコーンおよびフルオロケミカルが例示される。
【0099】
製造ツールの作成方法のさらなる詳細については、米国特許第5,152,917号(Pieperら)、第5,489,235号(Gagliardiら)、第5,454,844号(Hibbardら)、第5,435,816号(Spurgeonら)、PCT WO第95/07797号(Hoopmanら)およびPCT WO第95/22436号(Hoopmanら)にある。
【0100】
コーティングステーション:
コーティングステーション86は、ドロップダイコーター、ナイフコーター、カーテンコーター、真空ダイコーターまたはダイコーターのような通常のコーティング手段のいずれかとしてよい。好ましいコーティング技術は、米国特許第3,594,865号(Erb)、第4,959,265号(Wood)および第5,077,870号(Millage)に報告されているような真空流体含有ダイである。コーティング中、気泡の形成は最小にするのが好ましい。しかしながら、場合によってはスラリーに空気を入れるのが好ましいこともある。エントラップドエアは研摩コーティングの多孔性をもたらし、研摩コーティングの受食性を増大させる。
【0101】
コーティングステーション86にて製造ツールのキャビティを研摩スラリーで充填した後、研摩スラリーが高密度化不織ウェブの前表面を濡らすように、高密度化ウェブ80と研摩スラリーのコートされた製造ツールをニップロール88により接触させる。ニップロール88は、金属、金属合金、ゴムまたはセラミックからできているのが好ましい。ニップロールの硬度は、約30〜約120ジュロメーター、一般に約60〜約100ジュロメーター、好ましくは約90ジュロメーターである。
【0102】
次に、研摩スラリー中のバインダー前駆体を、エネルギー源90に晒すことにより、少なくとも部分的に固化(好ましくは完全に固化)する。
【0103】
エネルギー源:
エネルギー源90は、熱エネルギーおよび放射エネルギー源(例えば、電子ビーム、紫外線または可視光)である。必要なエネルギーの量は、バインダー前駆体中の反応性基の化学的性質およびバインダー前駆体コーティングの厚さおよび密度に応じて異なる。
【0104】
熱エネルギーについては、約50℃〜約250℃のオーブン温度で、約15分〜約16時間の間で通常十分である。電子ビームは、約0.1〜約10Mrad、好ましくは約1〜約10Mradのエネルギーレベルで用いる。紫外線は、約200〜約400ナノメートルの範囲、好ましくは約250〜400ナノメートルの範囲の波長を有する放射線のことである。118〜236ワット/cmの紫外線ランプを紫外線源として用いるのが好ましい。可視光は、約400〜約800ナノメートルの範囲、好ましくは約400〜550ナノメートルの範囲の波長を有する放射線のことである。
【0105】
エネルギー源は放射線エネルギーであるのが好ましい。製造ツールが、可視光または紫外線を透過する材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ(エーテルスルホン)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルまたはこれらの組み合わせ)からできている場合には、可視光または紫外線が製造ツールを透過して、バインダー前駆体を硬化させてもよい。エネルギー源は、製造ツールまたはバッキングをあまり劣化させないように選ばなければならない。
【0106】
部分的に固化したら、研摩コート高密度化不織ウェブ95は、製造ツール84から分離される。製造ツールと研摩物品は、分離が改善されるような角度で分離されるのが好ましい。得られる研摩コーティングは、製造ツールの逆パターンを有する研摩複合体を有している。バインダー前駆体を製造ツールにある間に少なくとも部分的に硬化または固化することにより、研摩複合体は正確な形状および所定のパターンを有する。製造ツールから除去するときにバインダー前駆体が完全に硬化されていない場合は、バインダー前駆体をさらに、好適なエネルギー源に晒すことにより硬化させてもよい。
【0107】
テクスチャード研磨コーティング:
本発明の他の実施形態において、研摩コーティングの動作表面はテクスチャードトポグラフィーを有していてもよい(図1参照)。本明細書において、「テクスチャード」とは、直線でなく、区別されていない、厳密でない、または不完全な形状の複数の隆起を含むトポグラフィーのことをいう。
【0108】
テクスチャードトポグラフィーを有する研摩コーティングを形成する一つの方法において、研摩スラリーをまず、製造ツールの正確に成形されたキャビティにコートする。しかしながら、この方法においては、バインダー前駆体がその形状を保持するのに十分固化される前に研摩スラリーを製造ツールから剥がす。従って、研摩スラリーは、製造ツールから除去する際、流れて変形する。スラリーコートバッキングを製造ツールから除去するのから、バインダー前駆体の固化までの時間は比較的短いのが一般に好ましい。この時間が長すぎると、スラリーが流れて、テクスチャーが現れない。製造ツールから除去した後、バインダー前駆体を固化する。任意で、バインダー前駆体がその形状を保持するのに十分固化される前にスラリーが除去される場合には、スラリーを製造ツールと接触させながら部分的に固化してもよい。これに続いて、上述したエネルギー源に晒すことによりバインダー前駆体を硬化または固化する。このタイプの研摩物品の作成方法のさらなる詳細については、米国特許第4,773,920号(Chasmanら)および第5,014,468号(Ravipatiら)にある。
【0109】
テクスチャードトポグラフィーを作成する他の方法において、研摩スラリーはまず輪転グラビアロールの表面にコートされる。高密度化不織ウェブをスラリーのコートされたグラビアロールと接触させて、研摩スラリーの少なくとも一部を高密度化不織ウェブに移す。輪転グラビアロールが、移された研摩スラリーの表面にテクスチャーを与える。
【0110】
テクスチャードトポグラフィーを作成する他の方法は、研摩スラリーをスクリーンを通してスプレーまたはコートするものである。その後バインダー前駆体を固化して、テクスチャード動作表面を有する研摩コーティングを形成する。このタイプのプロセスについてはさらに、米国特許第3,605,349号(Anthon)に記載されている。
【0111】
テクスチャードトポグラフィーを作成するさらに他の技術は、高密度化再膨張化可能な不織ウェブの表面にテクスチャーを与えるものである。これは、例えば、不織ウェブの表面にエンボス加工を施すことによりなされる。エンボス化加工したら、研摩スラリーをエンボス化加工表面にコートして、テクスチャードトポグラフィーを与える。ロールコーティング、スプレー、ダイコーティングまたはナイフコーティングのような好適な技術によりスラリーをテクスチャードバッキングに適用する。エンボス化加工されたバッキングに適用される研摩コーティングの例は、米国特許第5,015,266号(Yamamotoら)にある。
【0112】
再膨張化:
研摩コーティングの適用後、研摩コートされた高密度化ウェブ92を再膨張化ステーション94に通過させて、高密度化ウェブの再膨張化を行う。一般に、再膨張化ステーション94はオーブンである。不織ウェブがコンジュゲート繊維を含む好ましい実施形態においては、ウェブを加熱して、コンジュゲート繊維の融点の低い成分を溶融する。再膨張化温度は、例えば、不織ウェブを形成するのに用いる繊維の組成およびバインダー前駆体の種類に応じて異なる。温度は、熱安定性の低い成分を溶融するのに十分高くなくてはならないが、その成分を分解するほど高くてはいけない。再膨張化の程度は、再膨張化ステーションの温度、再膨張化ステーションでの滞留時間、繊維の捲縮の程度および種類をはじめとするウェブ中の繊維の組成といった因子により制御することができる。
【0113】
再膨張化後、研摩コートされた再膨張化ウェブ96を、研摩物品として用いるのに望ましい形態(例えば、サイズ、形状等)へと変換する。この代わりに、研摩コートされた高密度化ウェブ92をまず、所望の形状に変換してから再膨張化してもよい。この場合は、バッチタイプの再膨張化プロセスが好ましい。本発明の研摩物品は、様々な形状およびサイズとすることができる。例えば、物品は、円形、楕円または四角であってもよい。好ましい物品は円形で、回転研摩デバイス上で用いるのに適正なサイズのものである。一般に、円形パッドは直径約2〜16cm、厚さ約0.5〜約30cmである。
【0114】
本発明の最も好ましい実施形態には、電気駆動または空気圧駆動の回転手工具上に取付けるためのディスク形物品が含まれる。かかる取付けのためには、研摩物品を、手工具に取付けるためのマンドレルを有するバックアップパッドに固定することのできる、例えば、感圧接着剤や機械−インターロックファスナーがある。
【0115】
実施例
本発明をさらに以下の実施例により例証する。特に断りのない限り、部およびパーセンテージはすべて重量基準である。
【0116】
以下の材料を実施例での作成に用いた。
TATHEIC:サートマー社より「SR368」という商品名で市販されているトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリアクリレート
TMPTA:サートマー社より「SR351」という商品名で市販されているトリメチロールプロパントリアクリレート
THF−A:サートマー社より「SR285」という商品名で市販されているテトラヒドロフランアクリレート
D111:Byk Chemie(コネチカット州、ウォリングフォード)より「DISPERBYK 111」という商品名で市販されているイオン性分散剤
IRG907:チバガイギー社より「IRGACURE 907」という商品名で市販されている2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン
ITX:Biddle−Sawyer社(ニューヨーク州、ニューヨーク)(オクテルケミカルズ(英国)の代理店)より「QUANTICURE ITX」という商品名で市販されている2−イソプロピルチオキサントン
OX50:デグサ社より「OX−50」という商品名で市販されているアモルファスシリカ充填剤
RSP:シグマ−アルドリッチ社(ミズーリ州、セントルイス)よりカタログ番号39,630−3で市販されている数平均分子量が約9,000〜12,000グラム/モルのポリ(ジメチルシロキサン)モノメタクリレート
GC1000:Fujimi Abrasives(日本)より市販されているANSI等級1000の緑色炭化ケイ素研摩粒子
FIB1:ヘキストセラネーゼ社(ノースカロライナ州、シャーロット)より「Type 295」という商品名で市販されている1.5”のステープル長さの15−デニールのポリエステルステープル繊維
FIB2:米国特許第5,082,720号(Hayes)の実施例1により作成された15−デニールのコンジュゲートバインダー繊維
【0117】
以下の実施例は、一般的な自動車のクリアコーティングの平滑化およびブレンドに用いたときの本発明の研摩物品の有効性を示すものである。特に、この研摩物品は、比較的固い最終クリアコーティングを平滑化およびブレンドするために作られている。
【0118】
実施例1の作成:
65重量%のFIB−1と35重量%のFIB−2をブレンドし、カーディングおよびクロスラッピングウェブ処理ラインにより処理して、450g/mの重量の不織ウェブを形成した。不織ウェブを、1分当たり約7フィートの移動速度(約2.1m/分)にて1分当たり110ストロークでニードルタックした。ニードルタックしたウェブを2本のベルトの間のニップに入れた。ベルトを5フィート/分(約1.5m/分)の速度で移動し、1/16”(1.6mm)の距離で分離した。剛性プラテンによりベルトをその裏側に固定して、ベルト間の距離を一定にした。ベルト間に形成されたニップを通して進めながら、ウェブを、上部はホットプレートで、下部はホットエアで300°F(149℃)の温度で加熱した。1組目のベルトを通ったら、ウェブを2本の同じベルト間の第2のニップへと入れた。2組目のベルト間に形成されたニップを通して進めながら、ウェブを下部は室温の空気で、上部は水道冷水冷却板で冷やした。この手順でウェブは1/8”(3.2mm)の厚さで高密度化および硬化された。
【0119】
得られた溶融結合および高密度化ウェブの一主面を、プロパントーチを用いて別個の操作により火炎処理した。火炎処理操作中、火炎の長さのほぼ三分の一が高密度化ウェブと接触した。トーチを、1ft./分(0.30m/分)の速度でウェブの全主面に動かした。
【0120】
【表1】
表1
Figure 0004666765
【0121】
表1に示した組成を有する研摩スラリーを、40フィート/分(12.2m/分)の速度で、隙間が0.003ミル(0.076mm)のナイフコーターを用いて連続ループポリプロピレン製造ツールに適用した。製造ツールの主面は、深さ2.5ミル(0.06mm)および密度57,000キャビティ/in(8,835キャビティ/cm)の三角錐のキャビティの均一なパターンを有していた。
【0122】
高密度化不織ウェブを、製造ツールのコートされた側と接触させるように置いて、得られた構造体を2本のローラー間のニップへと入れた。伸張を防ぐために、コーティングの前に高密度化ウェブをキャリアフィルムにより支持した。次に、研摩スラリーを、600ワット/インチ(236ワット/cm)で動作するある種類のD電球(フュージョンシステムズ社(メリーランド州、ゲイザースバーグ)より市販)から紫外線に露光した。紫外線電球を、研摩スラリーに入る前に紫外線が製造ツールを通過するように配置した。紫外線への露光中、構造体のウェブ側を、130°Fまで加熱された移動マンドレルと接触させた。紫外線が、バインダー前駆体の遊離基重合を開始し、これによって研摩スラリーが固化した。研摩スラリーの固化後、研摩コーティングの結合された不織ウェブを製造ツールから除去した。
【0123】
不織ウェブを6−インチ(15.24cm)の円形ディスクに切断した。ディスクを、150℃に設定されたオーブンに2分間入れて、不織ウェブを再膨張させた。再膨張後、ディスクの厚さは約3/8インチ(9.5mm)と測定された。
【0124】
比較例A:
比較例Aは、ミネソタマイニングアンドマニュアクチュアリングカンパニー(ミネソタ州、セントポール)より「260L/1000」という商品名で市販されている乾燥研磨ディスクであった。
【0125】
試験パネルの作成:
15”×15”(38cm×38cm)の鋼パネルに、自動車用ベースコーティングおよびクリアコーティング(PPGインダストリー(ペンシルバニア州、ピッツバーグ)より「PPG2020」という商品名で市販)をコートした。クリアコーティングを、試験の前、室温で約24時間乾燥させた。
【0126】
クリアコート研摩および研削試験手順:
「3M Hookitディスクパッド05725番」バックアップパッド(ミネソタマイニングアンドマニュアクチュアリングカンパニー(ミネソタ州、セントポール)より入手可能)を実施例1および比較例Aの両方に用いた。比較例Aについては、「3M Hookitインタフェースパッド5774番」を用いて、ディスクをバックアップパッドに固定し、基材上の研摩物品の動きから保護した。実施例1は直接バックアップパッドに取付けた。研磨中、バックアップパッドを、2,000rev/分で動作する二重動作研磨機(ナショナルデトロイト(イリノイ州、ロックフォード)より「DAQ」という商品名で市販)により駆動した。実施例1および比較例Aを、一つの試験パネルで並べて試験した。試験パネルの半分を実施例1を用いて1分間研摩した。実施例1は、湿らせて(同パネルに軽く水をスプレーした後)用いた。試験パネルの残り半分は比較例Aを用いて1分間研摩した。比較例Aは、この種の研摩物品の一般的な手法に従って乾燥させて用いた。研摩後、試験パネルの各側の仕上げ面を、目視およびPerthometer(Feinpruf GmbH(ドイツ、ゲッティンゲン))で観察した。研摩結果を表2にまとめてある。
【0127】
研摩後、各パネルを、3M 5717番バックアップパッドに取付けられ、Snap−On7/9電気研磨機/ポリッシャー(Snap−On Tools(ウィスコンシン州、ケノシャ)より入手可能)により駆動された3M Perfect−It泡研削パッド05725番を用いて22,000RPMで研削した。研削パッドを、3M Perfect−It泡研削パッドグレーズ05996番で処理した。1.5分の研削後、試験パネルの片側の表面仕上げを目視により評価した。研削結果を表2にまとめてある。
【0128】
【表2】
表2
Figure 0004666765
【0129】
本発明の研摩物品(実施例1)を用いたところ、比較例Aよりもクリアコート中の引っ掻き傷が少なく、浅かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の研摩物品の一実施形態の断面図。
【図2】 本発明の研摩物品の第2の実施形態を示す透視図。
【図2a】 本発明の研摩物品の第2の実施形態の断面図。
【図3】 本発明の研摩物品を作成するのに有用な方法および装置の概略図。

Claims (3)

  1. 第1と第2の主面を有する不織ウェブであって、当該不織ウェブが、元のバルクまたはかさ高さを実質的に回復するような十分な温度および十分な時間まで高密度化された再膨張可能なウェブを加熱することによって、高密度化または圧縮状態から、再膨張または非圧縮状態へと変換され不織ウェブと
    前記不織ウェブの前記第1の主面に結合した連続したシート状研摩コーティングであって、前記連続したシート状研摩コーティングがバインダー中に分散された複数の研摩粒子を含み、前記連続したシート状研摩コーティングが研摩中にワークと接触する研摩物品の部分を、不織ウェブの内部部分から分離または遮断する、前記研摩コーティングと、
    を有し、
    記不織ウェブが、不織ウェブのバルク全体よりも第1の主面近傍でより密度が高い、研摩物品。
  2. (a)再膨張可能な不織ウェブを提供する工程であって、再膨張可能な不織ウェブが、元のバルクまたはかさ高さを実質的に回復するような十分な温度および十分な時間まで高密度化された再膨張可能なウェブを加熱することによって、高密度化または圧縮状態から、再膨張または非圧縮状態へと変換される不織ウェブである、工程と、
    (b)前記再膨張可能な不織ウェブを加熱する工程と、
    (c)前記再膨張可能な不織ウェブを圧縮して、少なくとも1つの主面を有する高密度化不織ウェブを形成する工程と、
    (d)前記高密度化不織ウェブの前記主面を、バインダー前駆体に分散された複数の研摩粒子を含む研摩スラリーでコートする工程と、
    (e)前記研摩スラリーの前記バインダー前駆体を固化して、前記不織ウェブの前記主面に結合した連続したシート状研摩コーティングを形成する工程であって、前記連続したシート状研摩コーティングがバインダー中に分散された複数の研摩粒子を含み、前記連続したシート状研摩コーティングが研摩中にワークと接触する研摩物品の部分を、不織ウェブの内部部分から分離または遮断する、工程と、
    (f)前記高密度化不織ウェブを前記不織ウェブを再膨張させるのに十分な温度および十分な時間加熱する工程と
    を含み、
    記不織ウェブが、不織ウェブのバルク全体よりも第1の主面近傍でより密度が高い、研摩物品の製造方法。
  3. (a)第1および第2の主面を有する不織ウェブであって、前記不織ウェブが、
    (i)複数の第1の捲縮ステープル有機熱可塑性繊維と、
    (ii)複数の第2の捲縮ステープル有機熱可塑性繊維とを含み、前記第1の有機熱可塑性繊維が、ポリアミド、ポリオレフィンおよびポリエステルからなる群より選択された材料を含み、前記第2の繊維が、熱安定性の異なる少なくとも2種類の材料を含み、前記第1および第2の繊維が少なくとも第1の繊維が第2の繊維と接触する点の一部で溶融結合されており、前記不織ウェブが、元のバルクまたはかさ高さを実質的に回復するような十分な温度および十分な時間まで高密度化された再膨張可能なウェブを加熱することによって、高密度化または圧縮状態から、再膨張または非圧縮状態へと変換され不織ウェブと
    (b)前記不織ウェブの前記第1の主面に結合した連続したシート状研摩コーティングであって、前記連続したシート状研摩コーティングがバインダー中に分散された複数の研摩粒子を含み、前記連続したシート状研摩コーティングが複数の正確に成形された研摩複合体を含む構造化トポグラフィーを有する研摩中にワークと接触する研摩物品の部分を画成し、前記連続したシート状研摩コーティングが研摩中にワークと接触する研摩物品の部分を、不織ウェブの内部部分から分離または遮断する、前記研摩コーティングと、
    を含み、
    記不織ウェブが、不織ウェブのバルク全体よりも第1の主面近傍でより密度が高い、研摩物品。
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