以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る通信システムの構成を示す図である。
本実施の形態において、通信システム100は、1つ以上の認証物200、1つ以上の携帯端末300、1つ以上のサーバ400、個々の携帯端末300ごとに指定された1つ以上の連絡先500、公衆網600を備える。
認証物200は、認証スポット(物体の一例であるが、「認証スポットを通過する」などと表現した場合は、物体の近傍を含むものとする。)に設置される無線通信装置の一例である(「認証スポット(又は物体)に設置する」とは、物体の近傍に設置することを含むものとする。)。ここで、認証スポットとは、例えば、自動車、バス、電車などの車両、エレベータ、門、駅の自動改札装置などである。認証スポットは、認証物200が設置できるものであればどのような物体でもよい。
通信システム100において、認証物200と携帯端末300は、少なくともBTなどに代表される近距離無線を介して相互に通信可能である。他の近距離無線方式としては、無線LAN(ローカルエリアネットワーク)やRFID(Radio Frequency IDentification)なども利用可能である。認証物200は、その認証物200が設置された認証スポットを通過した(その認証物200自体に接近した)携帯端末300と無線通信を行う。また、認証物200は、公衆網600を介して、他の認証物200、サーバ400、連絡先500などと有線、無線、又はその組み合わせのいずれかの回線を用いて通信を行う。
携帯端末300は、認証スポットを通過する移動端末装置の一例である。携帯端末300は、公衆網600を介して、他の携帯端末300、サーバ400、連絡先500などと通信を行う。携帯端末300は、例えば、子供などの被保護者が所持する携帯電話などである。通信システム100においては、被保護者が保持する携帯端末300ごとに、個々の被保護者が日常的に通過する(利用する)時刻が予測可能な場所や移動体(乗用車、バス、電車など)に設置された認証物200と、異常事態が判明した際などの連絡先500を一つ以上指定する。
なお、本実施の形態の説明においては、被保護者(保護対象者)と携帯端末300を同一視するため、被保護者と携帯端末300は密着しているか、あるいは、必ず近傍にあることを前提としている。例えば、携帯端末300として、密着可能な形状を有し、容易に第三者に持ち去られることがない方法で装着可能なもの、あるいは、密着可能で、容易に第三者に持ち去られることがない装具を用いて常に被保護者の近傍にあることが保証可能なものを想定している。ただし、携帯端末300は、被保護者が携帯できるものであれば、このようなものに限らない。
サーバ400は、公衆網600を介して認証物200と携帯端末300と通信を行うサーバ装置の一例である。サーバ400は、公衆網600を介して、認証物200、携帯端末300、連絡先500などと通信を行う。
連絡先500は、携帯端末300に係る情報の連絡先の一例である。連絡先500は、例えば、親などの保護者が使用する電話機、FAX機、携帯電話、PC(パーソナルコンピュータ)などである。
公衆網600は、ネットワークの一例である。公衆網600は、例えば、IP(インターネットプロトコル)ネットワーク、電話網、移動通信ネットワーク、MAN(メトロポリタンエリアネットワーク)、WAN(ワイドエリアネットワーク)、インターネットなどである。
通信システム100において、サーバ400は、認証物200と携帯端末300を登録し、認証物200と携帯端末300から送信される情報を管理する。認証物200から送信される情報は、例えば、個々の認証物200において、管理対象の携帯端末300との通信があったかどうかを示す情報や、管理対象外の携帯端末300でも認識したものがあったかどうかを示す情報などである。携帯端末300から送信される情報は、例えば、個々の携帯端末300において、認証物200との通信があったかどうかを示す情報などである。
通信システム100において、認証物200は、被保護者が日常生活において通過する経路上の地点(通過点)や移動体などに設置され、携帯端末300(を保持した被保護者)が近傍を通過する際に、携帯端末300と通信を行う。認証物200と携帯端末300との間の通信においては、例えばBTが用いられる。認証物200は、被保護者に関する情報(認証者情報)、認証物200自身に関する情報(例えば、認証物200の認証情報や認証物200が属するグループの認証情報などを含む。認証物200の認証情報は、例えば、BTアドレスなど、ハードウェアを識別するためのIDとパスワードである。また、グループの認証情報は、例えば、グループ認証用のIDとパスワードである。)などを用いて、携帯端末300(を保持した被保護者)を認証する。携帯端末300は、認証スポットに関する情報(認証スポット情報)、携帯端末300自身に関する情報(例えば、携帯端末300のIDや緊急連絡先の情報を含む。)などを用いて、認証物200を認証する。携帯端末300を認証した認証物200は、認証者情報を更新し、認証者情報と時刻情報(認証物200内部の時計又は外部から取得したもの)を用いて、被保護者に異常な事態が起きたか否かを判定し、異常な事態が起きた場合は、その旨を予め指定された連絡先500へと通知する。この通知は、例えば、サーバ400を中継して行ってもよいし、専用線を介して行ってもよいし、特定キャリアの携帯電話網を介して行ってもよいし、公衆網600を介して行ってもよいし、複数の接続方法の組み合わせを用いて行ってもよい。個々の認証物200は、認証物200自体に不具合、事故、あるいは電源OFFイベントが発生した場合に、その旨を通知するためのサーバ装置(サーバ400と同じであっても全く別なものであってもよい。)を一つ以上登録しておいてもよい。
ここで、認証スポットが公共の交通機関であって、個々の認証物200のIDを登録することが難しいケースについて説明する。例えば、保護者が、被保護者が毎日同じ時刻(又は同じ時間帯)に同じ路線(同じ行き先)の電車やバスに乗っているかどうかを確認する場合にも、通信システム100を利用することができる。しかし、認証スポットが自家用車やスクールバスではなく、電車や路線バスなどの場合には、同一の車両(物理的な車両(車体)を指す。)が異なる日にも同じスケジュールで運行されているとは限らず(異なる日には同じ時刻の電車であっても、異なる車両で運行されている可能性がある。)、特に電車は複数の車両が連結されており、運行中にも車両の追加、切り離し、交換などが行われる可能性がある。そのため、被保護者が乗るべき車両に設置された個々の認証物200のIDを全て登録することが非常に難しい。そこで、このような場合に、本実施の形態では、同一の運行(同一の路線で、かつ、同一の時刻での運行)の車両を一つのグループとする移動体のグループ認証を用いる。つまり、例えば、異なる日の同じ時刻にスケジュールされた同じ路線の電車の車両に同じグループIDが割り当てられた認証物200を設置し、そのグループIDを用いて携帯端末300との認証を行う。
このとき、交通機関(電車やバスなど)の車両に設置された認証物200が、さらに、交通機関へのゲートウェイ(検札、改札、又はそれらに相当する機能を有する。以下、GWという。)として働く他の認証物200(電車が停車する駅の自動改札装置など)を登録しておいてもよい。車両に設置された認証物200は、登録したGWと直接通信を行うか、又はサーバ400と通信を行うことにより、乗客が保持する携帯端末300がこのGWを通過しているか否かに関する情報を取得し、その乗客が不正な侵入者(例えば、無賃乗車している者)であるかどうか、誤った電車やバスに乗っているかどうかなどについての判定を行うことができる。また、GWを通過し、かつ、誤った車両に乗った乗客がいた場合に、サーバ400を介してこの乗客が本来乗るべき車両に関する情報を取得し、その情報を通知してもよい。さらに、この乗客が行き先に最も早く到着する方法、最も安く行ける方法、又はその両方に関する情報を取得し、その情報を通知してもよい。車両に設置された認証物200がGW又はサーバ400と通信する方法としては、電車の車両の場合、一つの電車の車両全てを車内LANで結び、車内LANと駅のプラットフォームに設置された通信機器とで無線通信を行う方法や、レールやパンタグラフなどの接触物を介して通信を行う方法や、電力供給用の電線を介して通信を行う方法を用いることができる。バスの車両の場合にも、同様に、バスとバス停に設置された通信機器とで通信を行う方法などを用いることができる。これらの場合、駅やバス停に設置された通信機器は、公衆網600に接続され、サーバ400と通信を行う。
車両に設置された認証物200や、携帯端末300は、さらに、加速度を計測したり、監視したりする機能を備えていてもよい。これにより、例えば、車両の加速度が所定の加速度以上になった場合に、これを検知し、緊急事態が発生したと判断して、所定の連絡先500に通知を行ってもよい。
図2は、本実施の形態に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。
認証物200は、記憶装置201、通信部202、入力部204、連絡部206、通過情報生成部207、出力部209、未通過情報生成部212、時刻平均計算部213、予定時刻情報更新部214、加速度測定部216を備える。
記憶装置201は、連絡先情報記憶部203、未通過情報記憶部205、通過情報記憶部208、順序情報記憶部210、予定時刻情報記憶部211、端末識別情報記憶部215を備える。
通信部202は、この認証物200が設置されている認証スポットを通過する携帯端末300と無線通信を行って、携帯端末300を識別する端末識別情報を携帯端末300から受信する。また、通信部202は、順序情報記憶部210に記憶された順序情報(携帯端末300が複数の認証スポットを通過すべき順序を示す。)に基づいて、携帯端末300が次に通過すべき認証スポットを識別する物体識別情報を携帯端末300に送信する。
連絡先情報記憶部203は、携帯端末300に係る情報の連絡先500として携帯端末300ごとに指定されたものを示す連絡先情報を、携帯端末300の端末識別情報に対応付けて記憶する。また、連絡先情報記憶部203は、携帯端末300に係る情報の所定の連絡先500を示す連絡先情報を記憶する。
入力部204は、携帯端末300が通過すべき他の認証スポット(この認証物200が設置されている認証スポット以外の認証スポット)を通過していないことを示す未通過情報を、例えば他の認証物200(特に、他の認証スポットに設置されている認証物200)やサーバ400から受信し、受信した未通過情報を入力する(入力部204が他の認証物200から受信する未通過情報は、他の認証物200の出力部209により出力されたものである)。また、入力部204は、順序情報を、例えば携帯端末300やサーバ400から受信し、受信した順序情報を入力する。また、入力部204は、携帯端末300が認証スポットを通過する前に通過すべき他の認証スポットを携帯端末300が通過したことを示す通過情報を、例えば他の認証物200(特に、他の認証スポットに設置されている認証物200)やサーバ400から受信し、受信した通過情報を入力する。
未通過情報記憶部205は、入力部204により入力された未通過情報を、携帯端末300の端末識別情報に対応付けて記憶する。
連絡部206は、通信部202により受信された端末識別情報に対応する未通過情報が未通過情報記憶部205に記憶されている場合に、端末識別情報に対応する連絡先情報記憶部203に記憶された連絡先情報に基づいて、携帯端末300が認証スポットを通過したことを携帯端末300ごとに指定された連絡先500に通知する。また、連絡部206は、通信部202により受信された端末識別情報が端末識別情報記憶部215に記憶されていない場合に、連絡先情報記憶部203に記憶された連絡先情報に基づいて、携帯端末300が認証スポットを通過したことを所定の連絡先500に通知する。また、認証スポットが移動体であるときは、連絡部206は、通信部202により受信された端末識別情報が端末識別情報記憶部215に記憶されておらず、かつ、加速度測定部216により測定された移動体の加速度が所定の加速度以上である場合に、連絡先情報記憶部203に記憶された連絡先情報に基づいて、携帯端末300が認証スポットを通過したことを所定の連絡先500に通知する。また、連絡部206は、通信部202により受信された端末識別情報に対応する通過情報(携帯端末300が認証スポットを通過する前に通過すべき他の認証スポットを携帯端末300が通過したことを示す通過情報)が通過情報記憶部208に記憶されていない場合に、連絡先情報記憶部203に記憶された連絡先情報に基づいて、携帯端末300が認証スポットを通過したことを所定の連絡先500に通知する。連絡部206は、認証スポットの位置情報を保持し、各連絡先500に情報を通知する際に、位置情報を加えて通知してもよい。
通過情報生成部207は、通信部202により受信された端末識別情報に対応する未通過情報が未通過情報記憶部205に記憶されていない場合に、携帯端末300が認証スポットを通過したことと当該通過時刻とを示す通過情報を生成する。
通過情報記憶部208は、通過情報生成部207により生成された通過情報を、端末識別情報に対応付けて記憶する。また、通過情報記憶部208は、入力部204により入力された通過情報を、端末識別情報に対応付けて記憶する。
出力部209は、通過情報記憶部208に記憶された通過情報を出力する。また、出力部209は、未通過情報生成部212により生成された未通過情報を出力する。
順序情報記憶部210は、入力部204により入力された順序情報を記憶する。
予定時刻情報記憶部211は、携帯端末300が認証スポットを通過すべき予定時刻を示す予定時刻情報を、端末識別情報に対応付けて記憶する。
未通過情報生成部212は、予定時刻が過ぎたときに、予定時刻情報記憶部211に記憶された予定時刻情報に対応する端末識別情報が通信部202により受信されていなかった場合に、未通過情報を生成する。
時刻平均計算部213は、携帯端末300が認証スポットを複数回通過したときの当該通過時刻の平均を計算する。
予定時刻情報更新部214は、予定時刻を時刻平均計算部213により計算された時刻の平均に変更して、予定時刻情報記憶部211に記憶された予定時刻情報を更新する。
端末識別情報記憶部215は、端末識別情報を予め記憶する。
加速度測定部216は、この認証物200が設置されている移動体の加速度を測定する。
図3は、本実施の形態に係る移動端末装置の構成を示すブロック図である。
携帯端末300は、記憶装置301、通信部302、連絡部305、通過情報生成部306、出力部308、比較部310、判定部313を備える。
記憶装置301は、物体識別情報記憶部303、連絡先情報記憶部304、通過情報記憶部307、順序情報記憶部309、属性情報記憶部311、関連物体情報記憶部312を備える。
通信部302は、認証物200と無線通信を行って、その認証物200が設置されている認証スポットを識別する物体識別情報(認証物200を識別するものでもよいが、ここでは同じものとして説明する。)を認証物200から受信する。
物体識別情報記憶部303は、物体識別情報を予め記憶する。
連絡先情報記憶部304は、携帯端末300に係る情報の連絡先500として携帯端末300ごとに指定されたもの(所定の連絡先500)を示す連絡先情報を記憶する。
連絡部305は、通信部302により受信された物体識別情報が物体識別情報記憶部303に記憶されていない場合に、連絡先情報記憶部304に記憶された連絡先情報に基づいて、認証スポットを通過したことを所定の連絡先500に通知する。また、連絡部305は、携帯端末300が次に通過すべき認証スポットの物体識別情報と通信部302により受信された物体識別情報とが異なると比較部310により判断された場合に、連絡先情報記憶部304に記憶された連絡先情報に基づいて、認証スポットを通過したことを所定の連絡先500に通知する。
通過情報生成部306は、通信部302により受信された物体識別情報が物体識別情報記憶部303に記憶されている場合に、携帯端末300が認証スポットを通過したことと当該通過時刻とを示す通過情報を生成する。
通過情報記憶部307は、通過情報生成部306により生成された通過情報を、物体識別情報に対応付けて記憶する。
出力部308は、通過情報記憶部307に記憶された通過情報を出力する。また、出力部308は、判定部313により認証スポットが他の認証スポットを通過する前に通過すべき認証スポットであると判定された場合に、認証スポットの物体識別情報に対応する関連物体情報記憶部312に記憶された他の認証スポットの物体識別情報を出力する。
順序情報記憶部309は、携帯端末300が複数の認証スポットを通過すべき順序を示す順序情報を記憶する。
比較部310は、順序情報記憶部309に記憶された順序情報に基づいて、携帯端末300が次に通過すべき認証スポットの物体識別情報と通信部302により受信された物体識別情報とを比較する。
属性情報記憶部311は、認証スポットが、携帯端末300が他の認証スポットを通過する前に通過すべき認証スポットであるかどうかを示す属性情報を、物体識別情報に対応付けて記憶する。
関連物体情報記憶部312は、他の認証スポットの物体識別情報を、認証スポットの物体識別情報に対応付けて記憶する。
判定部313は、通信部302により受信された物体識別情報に対応する属性情報記憶部311に記憶された属性情報に基づいて、認証スポットが他の認証スポットを通過する前に通過すべき認証スポットであるかどうかを判定する。
図4は、本実施の形態に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
サーバ400は、記憶装置401、受信部402、通過情報生成部403、送信部404を備える。
記憶装置401は、認証物200と携帯端末300を登録し、認証物200と携帯端末300から送信される情報を管理する。
受信部402は、携帯端末300により出力された物体識別情報を携帯端末300から受信する。
通過情報生成部403は、受信部402により受信された物体識別情報に基づいて、認証スポットを携帯端末300が通過したことを示す通過情報を生成する。
送信部404は、通過情報生成部403により生成された通過情報を認証物200に送信する。
図5は、本実施の形態に係る無線通信装置が管理する情報の一例を示す図である。
図5に例示した情報は、認証物200により管理されるもので、前述した認証者情報に相当する。この例において、認証者情報は、複数の被保護者に関する情報を含む。
図5において、「被保護者ID」は端末識別情報701の一例であり、個々の被保護者(携帯端末300)を識別する。「通常予定時刻1」、「通常予定時刻2」は予定時刻情報706の一例であり、被保護者が通常時にこの認証物200が設置された認証スポットを通過する時刻である。この例では「通常予定時刻1」、「通常予定時刻2」と2つの予定時刻(例えば被保護者が認証スポットを往路と復路とで通過する場合)を示しているが、これに限らない。予定時刻情報706は予定時刻を1つのみ示す情報であってもよいし、3つ以上示す情報であってもよい。ここで、予定時刻とは、具体的には例えば認証物200による携帯端末300の認証が完了する時刻である。認証方法としては、例えば「被保護者ID」として携帯端末300のBTアドレスを登録しておき、これを照合する方法が利用可能である。「被保護者ID」としては、このほか、認証の方法に応じてIPアドレスなど一意に識別可能な情報であれば何を用いても構わない。
「誤差範囲」は、予定時刻と被保護者が認証スポットを実際に通過する時刻との誤差をどの程度許容するかを示す情報である。「平均値1」、「平均値2」は通過時刻の平均707の一例であり、被保護者が過去に認証スポットを通過した時刻の平均である。この例では、「平均値1」は「通常予定時刻1」に対応し、「平均値2」は「通常予定時刻2」に対応する。認証物200は、例えば、時刻の平均を毎日更新し、更新した時刻を基に予定時刻を修正してもよい。この修正は、サーバ400により行われてもよい。「連絡先」は連絡先情報702の一例であり、例えば保護者の電話番号、FAX番号、電子メールアドレスなどである。
図6は、本実施の形態に係る無線通信装置が記録する情報の一例を示す図である。
図6に例示した情報は、認証物200により記録されるもので、個々の認証物200において、管理対象の携帯端末300との通信があったかどうかを示す情報や、管理対象外の携帯端末300でも認識したものがあったかどうかを示す情報などに相当する。
図6において、「管理携帯端末」は管理対象の携帯端末300との通信があったかどうかを示す情報である。携帯端末300の被保護者IDが予め記憶されていれば、その携帯端末300は管理対象であるとみなされる。前述の通り、「被保護者ID」は端末識別情報701の一例である。「確認状態」及び「確認時刻」は通過情報703の一例であり、認証物200が個々の携帯端末300をすでに認証(確認)したかどうかを「確認済」又は「未確認」と表し、携帯端末300が認証スポットを通過する予定時刻が経過しているかどうかを「時刻前」又は「超過」と表し、「確認済」の携帯端末300についてはその「確認時刻」を示している。
「管理外認識端末」は管理対象外の携帯端末300でも認識したものがあったかどうかを示す情報である。前述の通り、「被保護者ID」は端末識別情報701の一例であり、「確認時刻」は通過情報703の一例である。
図7は、本実施の形態に係る移動端末装置が管理する情報の一例を示す図である。
図7に例示した情報は、携帯端末300により管理されるもので、前述した認証スポット情報に相当する。
図7において、「スポットID又はグループID」は物体識別情報705の一例であり、認証物200又は認証物200が属するグループを特定する。「関連グループ認証スポット」は関連物体情報709の一例であり、携帯端末300が「スポットID又はグループID」により特定される認証スポットの次に通過すべき認証スポットのスポットID又はグループIDを示す。「属性」は属性情報708の一例であり、認証物200の属性の種別を示す。「通信状況」は「通過順序」と「状況」をそれぞれ2つずつ含む。「通過順序」は順序情報704の一例であり、例えば1日の中で被保護者がその認証スポットを通過する順序を示す。「状況」は通過情報703の一例であり、その日に被保護者がその認証スポットをすでに通過したかどうかを示す。この例では「通過順序」と「状況」をそれぞれ2つ(例えば被保護者が認証スポットを往路と復路とで通過する場合)示しているが、これに限らない。「通信状況」は「通過順序」と「状況」をそれぞれ1つのみ含む情報であってもよいし、3つ以上含む情報であってもよい。
携帯端末300は、上記に加えて、各認証スポットの位置情報を管理してもよい。また、携帯端末300は、上記に加えて、各認証スポットを通過する予定時刻を管理してもよい。
図8は、本実施の形態における属性情報の一例を示す図である。
図8において、「属性番号」は図7に示した「属性」に対応する。「属性内容」は属性情報708の一例であり、認証スポットの種別(特性)を示す。「属性内容」は、例えば認証スポットが、携帯端末300が他の認証スポットを通過する前に通過すべき認証スポット(ゲートウェイ)であるのか、移動体であるのか、その他のスポットであるのかを示し、ゲートウェイであればそれが門なのか、駅の改札口なのか、エレベータの出入口なのか、移動体であればそれが車両なのか、エレベータなのかを示す。
「グループ認証」は認証スポットに設置される認証物200の認証情報を「属性内容」ごとに共通して定めた情報であり、IDとパスワードを含む。前述したグループの認証情報にこの情報を適用してもよいし、その他にグループIDとグループごとのパスワードを設定してもよい。
図9は、本実施の形態に係る移動端末装置が記録する情報の一例を示す図である。
図9に例示した情報は、携帯端末300により記録されるもので、個々の携帯端末300において、認証物200との通信があったかどうかを示す情報などに相当する。
図9において、「登録スポット」は予め登録された認証スポットに設置された認証物200との通信があったかどうかを示す情報である。認証物200(認証スポット)のスポットID又はグループIDが予め記憶されていれば、その認証物200は登録されているとみなされる。前述の通り、「スポットID又はグループID」は物体識別情報705の一例である。「認証状態」及び「確認時刻」は通過情報703の一例であり、携帯端末300が個々の認証物200をすでに認証(確認)したかどうかを「認証済」又は「未認証」と表し、携帯端末300が認証スポットを通過する予定時刻が経過しているかどうかを「時刻前」又は「超過」と表し、「認証済」の認証物200についてはその「確認時刻」を示している。
「未登録認証スポット」は未登録の認証物200でも認識したものがあったかどうかを示す情報である。前述の通り、「スポットID又はグループID」は物体識別情報705の一例であり、「確認時刻」は通過情報703の一例である。
図10は、本実施の形態に係るサーバ装置が記録する情報の一例を示す図である。
図10に例示した情報は、サーバ400により記録されるもので、個々の認証物200や携帯端末300からの受信情報を示す。
図10において、「スポットID又は被保護者ID」(ここで、スポットIDはグループIDを含むものとする。)は端末識別情報701、物体識別情報705の一例である。「管理物種別」はそれぞれの受信情報が認証物200(認証スポット)から送信されたものなのか、携帯端末300から送信されたものなのかを示す。「受信情報ID」はそれぞれの受信情報を特定するIDである。
図11は、本実施の形態に係るサーバ装置が無線通信装置から受信する情報の一例を示す図である。
図11に例示した情報は、サーバ400が認証物200から受信するものであり、図6に示した認証物200により記録される情報と同様である。この例では、受信情報が、携帯端末300が各認証物200を通過する順にソートされているものとする。即ち、図11に例示した情報は順序情報704の一例である。
図12は、本実施の形態に係るサーバ装置が移動端末装置から受信する情報の一例を示す図である。
図12に例示した情報は、サーバ400が携帯端末300から受信するものであり、図9に示した携帯端末300により記録される情報と同様である。この例では、受信情報が、携帯端末300が各認証物200を通過する順にソートされているものとする。即ち、図12に例示した情報は順序情報704の一例である。
図13は、本実施の形態に係る無線通信装置の動作を示すフロー図である。ここで、図13において、無線通信装置は携帯端末300が通過すべき認証スポットAに設置された認証物200であるとする。
認証スポットAに設置された認証物200において、予定時刻情報記憶部211は、予定時刻を携帯端末300の被保護者ID(端末識別情報701の一例)に対応付けて記憶する(ステップS201:予定時刻情報記憶ステップ(処理))。未通過情報生成部212は、予定時刻が過ぎたときに(ステップS202において「YES」)、予定時刻情報記憶部211に記憶された予定時刻情報706に対応する被保護者IDが通信部202により受信されていなかった場合に(ステップS203において「NO」)、携帯端末300が認証スポットAをまだ通過していないことを示す未通過情報を生成する(ステップS204)(ステップS202〜S204:未通過情報生成ステップ(処理))。出力部209は、未通過情報生成部212により生成された未通過情報を認証スポットBに設置された認証物200に送信する(ステップS205:出力ステップ(処理))。
図14は、本実施の形態に係る無線通信装置の動作を示すフロー図である。ここで、図14において、無線通信装置は上記認証スポットAとは異なる認証スポットBに設置された認証物200であるとする。
認証スポットBに設置された認証物200において、入力部204は、携帯端末300が認証スポットAをまだ通過していないことを示す未通過情報を、認証スポットAに設置された認証物200から受信する(ステップS206:入力ステップ(処理))。未通過情報記憶部205は、入力部204により入力された未通過情報を、携帯端末300の被保護者IDに対応付けて記憶する(ステップS207:未通過情報記憶ステップ(処理))。連絡先情報記憶部203は、携帯端末300の連絡先500を、携帯端末300の被保護者IDに対応付けて記憶する(ステップS208:連絡先情報記憶ステップ(処理))。
図15は、本実施の形態に係る無線通信装置の動作を示すフロー図である。ここで、図15において、無線通信装置は認証スポットBに設置された認証物200であり、携帯端末300が認証スポットBを通過したものとする。
認証スポットBに設置された認証物200において、通信部202は、携帯端末300と無線通信を行って、携帯端末300の被保護者IDを携帯端末300から受信する(ステップS209:通信ステップ(処理))。連絡部206は、通信部202により受信された被保護者IDに対応する未通過情報が未通過情報記憶部205に記憶されている場合に(ステップS210において「YES」)、携帯端末300の被保護者IDに対応する連絡先情報記憶部203に記憶された連絡先情報702に基づいて、携帯端末300(行方不明の携帯端末であるとみなされる。)が認証スポットBを通過したことを携帯端末300の連絡先500に通知する(ステップS211:連絡ステップ(処理))。
通過情報生成部207は、通信部202により受信された被保護者IDに対応する未通過情報が未通過情報記憶部205に記憶されていない場合に(ステップS210において「NO」)、携帯端末300が認証スポットBを通過したことと当該通過時刻とを示す通過情報703を生成する(ステップS212:通過情報生成ステップ(処理))。通過情報記憶部208は、通過情報生成部207により生成された通過情報703を、携帯端末300の被保護者IDに対応付けて記憶する(ステップS213:通過情報記憶ステップ(処理))。出力部209は、通過情報記憶部208に記憶された通過情報703をサーバ400に送信する(ステップS214:出力ステップ(処理))。
図16は、本実施の形態に係る無線通信装置の動作を示すフロー図である。ここで、図16において、無線通信装置は携帯端末300がすでに通過した認証スポットBに設置された認証物200であるとする。
認証スポットBに設置された認証物200において、時刻平均計算部213は、携帯端末300が認証スポットBを今までに通過したときの当該通過時刻の平均707を計算する(ステップS215:時刻平均計算ステップ(処理))。予定時刻情報更新部214は、予定時刻を時刻平均計算部213により計算された時刻の平均に変更することにより、予定時刻情報記憶部211に記憶された予定時刻情報706を更新する(ステップS216:予定時刻情報更新ステップ(処理))。
図17は、本実施の形態に係る無線通信装置の動作を示すフロー図である。ここで、図17において、無線通信装置は認証スポットBに設置された認証物200であり、携帯端末300が認証スポットBを通過したものとする。
認証スポットBに設置された認証物200において、連絡先情報記憶部203は、所定の連絡先500を記憶する(ステップS217:連絡先情報記憶ステップ(処理))。通信部202は、携帯端末300と無線通信を行って、携帯端末300の被保護者IDを携帯端末300から受信する(ステップS218:通信ステップ(処理))。連絡部206は、通信部202により受信された被保護者IDが端末識別情報記憶部215に記憶されていない場合に(ステップS219において「NO」)、連絡先情報記憶部203に記憶された連絡先情報702に基づいて、携帯端末300(不審な携帯端末であるとみなされる。)が認証スポットBを通過したことを所定の連絡先500に通知する(ステップS220)(ステップS219、S220:連絡ステップ(処理))。
図18は、本実施の形態に係る無線通信装置の動作を示すフロー図である。ここで、図18において、無線通信装置は認証スポットBに設置された認証物200であり、携帯端末300が認証スポットBを通過したものとする。
認証スポットBに設置された認証物200において、入力部204は、携帯端末300の順序情報704を入力する(ステップS221:入力ステップ(処理))。順序情報記憶部210は、入力部204により入力された順序情報704を記憶する(ステップS222:順序情報記憶ステップ(処理))。通信部202は、順序情報記憶部210に記憶された順序情報704に基づいて、携帯端末300が認証スポットBの次に通過すべき認証スポットのスポットID(物体識別情報705の一例)を携帯端末300に送信する(ステップS223:通信ステップ(処理))。
図19は、本実施の形態に係る無線通信装置の動作を示すフロー図である。ここで、図19において、無線通信装置は電車の車両(移動体の一例)に設置された認証物200であるとする。
電車の車両に設置された認証物200において、連絡先情報記憶部203は、所定の連絡先500を記憶する(ステップS224:連絡先情報記憶ステップ(処理))。入力部204は、携帯端末300の利用者が電車の車両に乗る前に通過すべき改札口を携帯端末300が通過したことを示す通過情報703をサーバ400から受信する(ステップS225:入力ステップ(処理))。通過情報記憶部208は、入力部204により入力された通過情報703を、携帯端末300の被保護者IDに対応付けて記憶する(ステップS226:通過情報記憶ステップ(処理))。
図20は、本実施の形態に係る無線通信装置の動作を示すフロー図である。ここで、図20において、無線通信装置は電車の車両に設置された認証物200であり、携帯端末300の利用者が電車の車両に乗ってきたものとする。
電車の車両に設置された認証物200において、通信部202は、携帯端末300と無線通信を行って、携帯端末300の被保護者IDを携帯端末300から受信する(ステップS227:通信ステップ(処理))。連絡部206は、通信部202により受信された被保護者IDに対応する通過情報703(携帯端末300の利用者が電車の車両に乗る前に通過すべき改札口を携帯端末300が通過したことを示す通過情報703)が通過情報記憶部208に記憶されていない場合に(ステップS228において「NO」)、連絡先情報記憶部203に記憶された連絡先情報702に基づいて、不審者が電車に乗ったことを所定の連絡先500に通知する(ステップS229)(ステップS228、S229:連絡ステップ(処理))。
図21は、本実施の形態に係る無線通信装置の動作を示すフロー図である。ここで、図21において、無線通信装置は電車の車両に設置された認証物200であり、携帯端末300の利用者が電車の車両に乗ってきたものとする。
電車の車両に設置された認証物200において、連絡先情報記憶部203は、所定の連絡先500を記憶する(ステップS230:連絡先情報記憶ステップ(処理))。通信部202は、携帯端末300と無線通信を行って、携帯端末300の被保護者IDを携帯端末300から受信する(ステップS231:通信ステップ(処理))。加速度測定部216は、電車の車両の加速度を測定する(ステップS232:加速度測定ステップ(処理))。連絡部206は、通信部202により受信された被保護者IDが端末識別情報記憶部215に記憶されておらず(ステップS233において「NO」)、かつ、加速度測定部216により測定された移動体の加速度が所定の加速度以上である場合に(ステップS234において「YES」)、連絡先情報記憶部203に記憶された連絡先情報702に基づいて、不審者が電車に乗ったことを所定の連絡先500に通知する(ステップS235)(ステップS233〜S235:連絡ステップ(処理))。
図22は、本実施の形態に係る無線通信装置の動作を示すフロー図である。
図22は、認証物200の動作の具体例を示すものである。認証物200は、電源が投入される(ONになる)と、接続要求の有無を調べるInquiryScanループを開始する(ステップS236)。InquiryScanループは電源が切断される(OFFになる)まで繰り返される。
InquiryScanが開始されると、まず、認証物200の通信部202は、携帯端末300からInquiryパケットを受信したか否かを判定する(ステップS237)。これは例えば、BTのFHS(Frequency Hop Synchronization)パケットを用いたInquiryScanにより実装可能である。この場合、ステップS237の判定はBTのレイヤで行い、これ以降の処理は、BTのレイヤからInquiryパケット受信情報を受け取ったアプリケーションで行う。
ステップS237において携帯端末300からInquiryパケットを受信したと判定された場合、認証物200の連絡部206は、その携帯端末300が自管理のものかどうかの判定を行う(ステップS238)。このとき、受信したInquiryパケット(Inquiryパケットのデータ部あるいはヘッダ部)より、BTアドレス(被保護者IDの一例)を取り出し、取り出したアドレスが、例えば図5に示した認証者情報として登録されているか否かを判定する。アドレスが登録されている場合は、その携帯端末300は自管理のものだと判定する。
ステップS238において携帯端末300が自管理のものであると判定された場合、認証物200の連絡部206は、認証物200内の認証処理を行う(ステップS239)。認証物200内の認証処理においては、ステップS238で取得されたアドレスと他の認証物200から予定時刻に通過していないことを通知されているアドレスとを比較することにより、携帯端末300を保持する被保護者が行方不明の被保護者であるか否かを判定する。携帯端末300を保持する被保護者が行方不明の被保護者であった場合、行方不明の被保護者を発見したことを所定の連絡先500に通知する。このとき、認証物200の連絡部206からはサーバ400に通知し、サーバ400から所定の連絡先500へ通知してもよい。一方、携帯端末300を保持する被保護者が行方不明の被保護者でなかった場合、例えば図6に示した情報として記録し、ステップS240へと移行する。
一方、ステップS238において携帯端末300が自管理のものではないと判定された場合、認証物200の連絡部206は、その携帯端末300を不審端末として通知するか否かを判定する(ステップS244)。この判定は、例えば管理対象外の携帯端末300を認識したときにその旨を通知するかどうかを示すフラグにより行う。このフラグがOFFだった場合は、ステップS236に戻って再度InquiryScanループを開始する。フラグがONだった場合には、所定の連絡先500に不審端末を認識したことを通知する(ステップS245)。この際、認証物200が設置された認証スポットが公共の交通機関である場合、例えば、チケットを全て電子チケット(携帯端末300の一例)とし、認証物200の記憶装置201は、交通機関へのGWとして働く他の認証物200を登録しておいてもよい。これにより、交通機関に設置された認証物200の入力部204は、登録したGWと直接通信を行うか、又はサーバ400と通信を行うことにより、乗客がこのGWを通過しているか否かに関する情報を取得し、その乗客が不正な侵入者であるかどうか、誤った電車やバスに乗っているかどうかなどについての判定を行うことができる。認証物200の連絡部206は、さらに、加速度測定部216の加速度計を用いて交通機関の加速度が一定の加速度以上であるか(例えば、電車の場合はすでに発車しているかどうか)を判定することにより、不正な侵入者が本当に不正な侵入をしているかどうかを判定できる。乗客が不正な侵入者であると判定された場合、認証物200の連絡部206は、その旨を所定の連絡先500に連絡を行う。さらに、GWを通過したにもかかわらず、誤った交通機関に乗った乗客に対し、この乗客が乗るべき交通機関の情報をサーバ400から取得し、その情報を通知してもよい。
InquiryScanループの最後に、認証物200の連絡部206は、電源を切断するか否か(電源OFFのイベントが来ているか否か)の判定を行う(ステップS240)。電源OFFのイベントが来ていない場合は、ステップS236に戻って(ステップS241)、再度InquiryScanループを開始する。電源OFFのイベントが来ていた場合には、その旨を所定の連絡先500(サーバ400でもよい。)へ通知し(ステップS242)、電源を切断する(ステップS243)。
ステップS237において携帯端末300からInquiryパケットを受信していないと判定された場合、認証物200の未通過情報生成部212は、予定時刻を過ぎてもまだ認証スポットを通過していない携帯端末300があるかどうかを判定する(ステップS246)。予定時刻を過ぎてもまだ認証スポットを通過していない携帯端末300がある場合、認証物200の連絡部206は、その旨(未通過情報生成部212が未通過情報を生成する。)を所定の連絡先500に通知し(同時に、認証物200の出力部209などが他の認証物200やサーバ400に通知する。)(ステップS247)、図5に示した認証者情報を更新する(ステップS248)。その後は、ステップS236に戻って再度InquiryScanループが開始される。
図23は、本実施の形態に係る移動端末装置の動作を示すフロー図である。
携帯端末300において、連絡先情報記憶部304は、所定の連絡先500を記憶する(ステップS301:連絡先情報記憶ステップ(処理))。通信部302は、認証物200と無線通信を行って、その認証物200が設置されている認証スポットのスポットIDを認証物200から受信する(ステップS302:通信ステップ(処理))。連絡部305は、通信部302により受信されたスポットIDが物体識別情報記憶部303に記憶されていない場合に(ステップS303において「NO」)、連絡先情報記憶部304に記憶された連絡先情報702に基づいて、認証スポットを通過したことを所定の連絡先500に通知する(ステップS304:連絡ステップ(処理))。
通過情報生成部306は、通信部302により受信されたスポットIDが物体識別情報記憶部303に記憶されている場合に(ステップS303において「YES」)、携帯端末300が認証スポットを通過したことと当該通過時刻とを示す通過情報703を生成する(ステップS305:通過情報生成ステップ(処理))。通過情報記憶部307は、通過情報生成部306により生成された通過情報703を、認証物200のスポットIDに対応付けて記憶する(ステップS306:通過情報記憶ステップ(処理))。出力部308は、通過情報記憶部307に記憶された通過情報703をサーバ400に送信する(ステップS307:出力ステップ(処理))。
図24は、本実施の形態に係る移動端末装置の動作を示すフロー図である。
順序情報記憶部309は、携帯端末300の順序情報704を記憶する(ステップS308:順序情報記憶ステップ(処理))。比較部310は、順序情報記憶部309に記憶された順序情報704に基づいて、携帯端末300が次に通過すべき認証スポットのスポットIDと通信部302により受信されたスポットIDとを比較する(ステップS309:比較ステップ(処理))。連絡部305は、携帯端末300が次に通過すべき認証スポットのスポットIDと通信部302により受信されたスポットIDとが異なると比較部310により判断された場合に(ステップS309において「NO」)、連絡先情報記憶部304に記憶された連絡先情報702に基づいて、誤った認証スポットを通過したことを所定の連絡先500に通知する(ステップS310:連絡ステップ(処理))。
図25は、本実施の形態に係る移動端末装置の動作を示すフロー図である。
属性情報記憶部311は、自動改札装置(ゲートウェイの一例)の属性情報708を、自動改札装置のスポットID(グループIDでもよい。)に対応付けて記憶する(ステップS311:属性情報記憶ステップ(処理))。関連物体情報記憶部312は、電車の車両のグループID(物体識別情報705の一例)を、自動改札装置のスポットIDに対応付けて記憶する(ステップS312:関連物体情報記憶ステップ(処理))。通信部302は、認証物200と無線通信を行って、その認証物200が設置されている認証スポットのスポットIDを認証物200から受信する(ステップS313:通信ステップ(処理))。判定部313は、通信部302により受信されたスポットIDに対応する属性情報記憶部311に記憶された属性情報708に基づいて(ステップS314)、認証スポットが自動改札装置(駅の改札口)であるかどうかを判定する(ステップS315)(ステップS314、S315:判定ステップ(処理))。出力部308は、判定部313により認証スポットが駅の改札口であると判定された場合に(ステップS315において「YES」)、自動改札装置のスポットIDに対応する関連物体情報記憶部312に記憶された電車の車両のグループIDをサーバ400に送信する(ステップS316:出力ステップ(処理))。
図26は、本実施の形態に係る移動端末装置の動作を示すフロー図である。
図26は、携帯端末300の動作の具体例を示すものである。携帯端末300は、電源が投入される(ONになる)と、Inquiry(ここではBTを用いた方法を例に説明する。このInquiryはBTの通常のInquiry動作と同様である。)ループを開始する(ステップS317)。Inquiryループが開始されると、携帯端末300の通信部302は、まず、Inquiry応答を受信したか否かの判定を行う(ステップS318)。Inquiry応答を受信していないと判定された場合、ステップS317に戻って再度Inquiryループを開始する。一方、ステップS318においてInquiry応答を受信したと判定された場合、携帯端末300は、携帯端末300内の認証処理を行う。この認証処理の詳細については後で図27に示す。携帯端末300内の認証処理が終了した後、携帯端末300の連絡部305は、緊急事態(事故、事件、故障、衝撃、異常な加速度、異常な電源OFFイベントなど)が発生したか否かの判定を行う(ステップS320)。この判定は、例えば緊急事態の発生を示すフラグ(緊急事態フラグ)により行う。
ステップS320において緊急事態であると判定された場合、携帯端末300の連絡部305は、その旨を所定の連絡先500(サーバ400でもよい。)へ通知する(ステップS321)。このとき、通知するデータとともに、例えば図7に示した認証スポット情報を送付してもよい。
一方、ステップS320において緊急事態ではないと判定された場合、あるいはステップS321において所定の連絡先500に緊急事態であることを通知した後、携帯端末300の連絡部305は、正常な電源OFFイベントが来たか否かを判定する(ステップS322)。電源OFFイベントが来ていない場合は、ステップS317に戻って(ステップS323)、再度Inquiryループを開始する。電源OFFイベントが来ていた場合には、携帯端末300の連絡部305は、その旨を所定の連絡先500(サーバ400でもよい。)へ通知する。このとき、通知するデータとともに、例えば図7に示した認証スポット情報を送付してもよい。
図27は、本実施の形態に係る移動端末装置の動作を示すフロー図である。
図27は、図26に示した携帯端末300内の認証処理の詳細を示すものである。処理が開始すると、携帯端末300の通信部302は、ステップS326にて、図26のステップS318にて受信したパケットに含まれるスポットID(又はグループID)が、図7に示した認証スポット情報として登録済のスポットIDであるか否かの判定を行う。ステップS326にて登録済であると判定された場合、ステップS327に進む。携帯端末300の通信部302又は連絡部305は、ステップS327においては、認証物200との間で認証処理を行う。この認証処理においては、この例ではBTの認証処理に従うものとする。
ステップS327終了後、携帯端末300の判定部313は、ステップS328にて、認証の相手である認証物200がGWであるか否かの判定を行う。この判定においては、図7に例示する認証スポット情報に含まれる属性番号を、図8に例示する属性情報の属性番号の中から探索し、該当する属性内容によってGWであるか否か判定を行う。
ステップS328にて、認証の相手である認証物200がGWであると判定された場合、携帯端末300の判定部313は、ステップS329にて関連グループ認証スポットがあるか否かの判定を行う。この判定処理においては、図7に例示する認証スポット情報にそのGWに対応する関連グループ認証スポットが設定されているかどうかによって判定を行う。ステップS329にて関連グループ認証スポットがあると判定された場合は、携帯端末300の出力部308は、ステップS330にて図7に例示する認証スポット情報の関連グループ認証スポットとして設定された認証物200に対し、現在認証処理を行っている認証物200が認証済であるという情報を通知し、処理を終了する。
ステップS328にて、認証の相手である認証物200がGWではないと判定された場合、及びステップS329にて関連グループ認証スポットがないと判定された場合は、そのまま処理を終了する。
一方、ステップS326にて登録済ではないと判定された場合、携帯端末300の連絡部305は、ステップS331にてグループ認証するか否かの判定を行う。ステップS331のグループ認証をするか否かの判定においては、図7に例示する認証スポット情報に含まれる属性番号を、図8に例示する属性情報の属性番号の中から探索し、該当する属性内容の有無によって判定を行う。
ステップS331においてグループ認証を行うと判定された場合、携帯端末300の連絡部305は、ステップS332において探索したグループ認証用のID及びパスワード(図8に示したPasswd)を、認証物200と交換してグループ認証を行う。
一方、ステップS331においてグループ認証を行わないと判定された場合、携帯端末300の連絡部305は、ステップS333にて不明(不審)な認証物200(登録されていないスポットIDを持つ認証物200)として通知を行うか否かの判定を行う。例えば、携帯端末300自身に関する情報に、不審な認証物200を検出した際に通知するか、不審な認証物200を連続して検出した場合に最初に通知をするまでの回数や時間(例えば何回又は何秒連続して不審な認証物200を検出したら通知するか)などについての情報が含まれているとすると、ステップS333の判定処理は、不審な認証物200を検出する際に通知する前に、同じ認証物200を連続して検出した回数や時間をカウントし、一定の回数又は時間を超えて検出された認証物200があった場合、携帯端末300の連絡部305は、ステップS334に進み、前述した緊急事態フラグをONにする。一方、ステップS333にて不審な認証物200の通知を行わないと判定した場合は、そのまま処理を終了する。
図28は、本実施の形態に係るサーバ装置の動作を示すフロー図である。ここで、図28において、サーバ装置は図19に示した処理(特にステップS225)を実行する認証物200と図25に示した処理(特にステップS316)を実行する携帯端末300と通信するサーバ400であるとする。
サーバ400において、受信部402は、携帯端末300により送信されたグループIDを携帯端末300から受信する(ステップS401:受信ステップ(処理))。通過情報生成部403は、受信部402により受信されたグループIDに対応する電車の車両に乗る前に通過すべき駅の改札口を携帯端末300が通過したことを示す通過情報703を生成する(ステップS402:通過情報生成ステップ(処理))。送信部404は、受信部402により受信されたグループIDに対応する電車の車両を特定し(ステップS403)、通過情報生成部403により生成された通過情報703をその電車の各車両に設置された認証物200に送信する(ステップS404)(ステップS403、S404:送信ステップ(処理))。
以上のように、本実施の形態によれば、例えば、子供などの被保護者が行方不明のとき、バスや電車などの車両に乗ったとき、誤った車両に乗ったときなどに、被保護者の行方を保護者に自動的に通知することが可能となる。
図29は、上記実施の形態におけるサーバ装置の外観の一例を示す図である。
図29において、サーバ400は、システムユニット910、CRT(Cathode Ray Tube)表示装置901、キーボード(K/B)902、マウス903、コンパクトディスク装置(CDD)905、プリンタ装置906を備え、これらはケーブルで接続されている。さらに、サーバ400は、LAN942、ゲートウェイ941を介してインターネット940に接続されている。
図30は、上記実施の形態におけるサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図30において、サーバ400は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)911を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、CRT表示装置901、K/B902、マウス903、FDD(Flexible Disk Drive)904、磁気ディスク装置920、CDD905、プリンタ装置906と接続されている。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
通信ボード915は、LAN942などに接続されている。通信ボード915は、受信部、送信部、入力部、出力部の一例である。
例えば、K/B902、FDD904などは、入力部の一例である。また、例えば、CRT表示装置901などは、出力部の一例である。
ここで、通信ボード915は、LAN942に限らず、直接、インターネット940、あるいはISDN(Integrated Services Digital Network)などのWANに接続されていても構わない。直接、インターネット940、あるいはISDNなどのWANに接続されている場合、サーバ400は、インターネット940、あるいはISDNなどのWANに接続され、ゲートウェイ941は不要となる。
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム(OS)921、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923は、CPU911、OS921、ウィンドウシステム922により実行される。
上記プログラム群923には、上述した実施の形態の説明において「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
例えば、CPU911などは、制御部あるいは制御装置の一例である。
ファイル群924には、上述した実施の形態の説明において、「〜結果」として説明するものが、「〜ファイル」として記憶されている。
また、上述した実施の形態の説明において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータの入出力を示し、そのデータの入出力のためにデータは、磁気ディスク装置920、FD(Flexible Disk)、光ディスク、CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(Digital Versatile Disk)などのその他の記録媒体に記録される。あるいは、信号線やその他の伝送媒体により伝送される。
また、上述した実施の形態の説明において「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。あるいは、ソフトウェアのみ、あるいは、ハードウェアのみ、あるいは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
また、上述した実施の形態を実施するプログラムは、磁気ディスク装置920、FD、光ディスク、CD、MD、DVDなどのその他の記録媒体による記録装置を用いて記憶されても構わない。
上記実施の形態における認証物200、携帯端末300のハードウェア構成は、図30に示したものと同様であってもよい。この場合、例えば、図30に示したRAM914、ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920は、記憶装置あるいは記憶部の一例である。また、通信ボード915は、通信部、入力部、出力部、連絡部の一例である。そして、プログラム群923には、上述した実施の形態の説明において「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。例えば、CPU911などは、制御部あるいは制御装置の一例である。
100 通信システム、200 認証物、201 記憶装置、202 通信部、203 連絡先情報記憶部、204 入力部、205 未通過情報記憶部、206 連絡部、207 通過情報生成部、208 通過情報記憶部、209 出力部、210 順序情報記憶部、211 予定時刻情報記憶部、212 未通過情報生成部、213 時刻平均計算部、214 予定時刻情報更新部、215 端末識別情報記憶部、216 加速度測定部、300 携帯端末、301 記憶装置、302 通信部、303 物体識別情報記憶部、304 連絡先情報記憶部、305 連絡部、306 通過情報生成部、307 通過情報記憶部、308 出力部、309 順序情報記憶部、310 比較部、311 属性情報記憶部、312 関連物体情報記憶部、313 判定部、400 サーバ、401 記憶装置、402 受信部、403 通過情報生成部、404 送信部、500 連絡先、600 公衆網、701 端末識別情報、702 連絡先情報、703 通過情報、704 順序情報、705 物体識別情報、706 予定時刻情報、707 通過時刻の平均、708 属性情報、709 関連物体情報、901 CRT表示装置、902 K/B、903 マウス、904 FDD、905 CDD、906 プリンタ装置、910 システムユニット、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群、940 インターネット、941 ゲートウェイ、942 LAN。